JP2001123796A - 土木工事用止水構造および止着用帯座 - Google Patents

土木工事用止水構造および止着用帯座

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 止水用複合シートを構成する不織布などより
なる通水性緩衝層に、面ファスナーのような係合が可能
な係合面を持った止着用帯座を、予め係合保持させてお
いてから、釘打ちなどの止着手段により、止着用帯座を
介して止水用複合シートを地山側に対して容易に止着で
きるようにした土木工事用止水装置およびこれに用いる
止着用帯座を提供する。 【解決手段】 ゴム性あるいはプラスチック性の遮水シ
ート2と不織布などからなる通水性緩衝層3とを重合さ
せた構造の止水用複合シート1を、地山側に通水性緩衝
層3を対面させて展張し、前記地山側面に、釘打ちなど
の止着手段4で止着した土木工事用止水構造において、
裏面(地山側面)に多数の係合突起6aが一体に突出形
成された構造の係合面6を有する止着用帯座5を用い、
止水用複合シート1は、その通水性緩衝層3の縁部3a
に前記止着用帯座5の係合面6を面ファスナー方式によ
り予め係合保持せしめた状態で、通水性緩衝層3の縁部
3aを、前記止着用帯座5を介して、前記止着手段4に
より地山側に止着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として、トンネ
ル掘削坑道などの地山側面に、剥落防止用のコンクリー
トによる1次覆工を施した上で、遮水シートと不織布な
どよりなる通水性緩衝層とを重合させた構造の止水用複
合シートを、通水性緩衝層を地山側面にして張設したト
ンネル工事などの土木工事用止水構造、およびここで使
用する止着用帯座に関するものである。
【0002】
【従来の技術】土木工事現場としてのトンネル施工現場
において、その掘削坑道の地山からの湧水を坑道の側底
に集排水させるために、所定幅の止水シートを、釘打ち
などの止着手段を介して、コンクリートの吹き付けによ
る1次覆工の面に展張止着する構造が、既に知られてい
る(実公昭62−35760号公報を参照)。ここで使
用される止水シートは、塩化ビニルシートやEVAシー
トなどのプラスチック遮水シートと不織布などの通水性
緩衝層とを重合させて構成した複合シートであり、その
通水性緩衝層をトンネル地山側に対面させ、展張止着す
ることで、湧水を止水シート面に沿って、坑道の側底に
集排水することができる。また、通水緩衝層が2次覆工
時に止水シートにかかる充填圧を緩和し、止水シートの
破損を防止する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の止水のための施
工に際して、止水シートの展張止着には、従来、止水用
複合シートを構成する通水性緩衝層の縁を、金属製の帯
座(座板バー)を介して、釘打ちなどの止着手段で止着
する方法が採用されている。しかし、前記帯座を通水性
緩衝層の縁部に合わせて、釘打ちなどの止着手段を用い
て止着する施工は、前記止水用複合シートと共に、前記
帯座を作業者が手で支えながら行わなければならない。
このような作業形態では、止水用複合シートは重量的に
も重く、また、金属製の帯座(座板バー)は短尺であっ
て、作業性が悪く、施工時間、施工精度にも悪影響が及
ぶ恐れがある。
【0004】本発明は、上記事情に基づいてなされたも
ので、止水用複合シートを構成する不織布などよりなる
通水性緩衝層に、面ファスナーのような係合が可能な係
合面を持った止着用帯座を、予め係合保持させておいて
から、釘打ちなどの止着手段により、前記止着用帯座を
介して止水用複合シートを地山側に対して容易に止着で
きるようにした土木工事用止水構造およびこれに用いる
止着用帯座を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
図示の実施例でも明らかにしたように、ゴム性あるいは
プラスチック性の遮水シート2と不織布などからなる通
水性緩衝層3とを重合させた構造の止水用複合シート1
を、地山側に通水性緩衝層3を対面させて展張し、前記
地山側面に、釘打ちなどの止着手段4で止着した土木工
事用止水構造において、裏面(地山側面)に多数の係合
突起6aが一体に突出形成された構造の係合面6を有す
る止着用帯座5を用い、止水用複合シート1は、その通
水性緩衝層3の縁部3aに前記止着用帯座5の係合面6
を面ファスナー方式により予め係合保持せしめた状態
で、通水性緩衝層3の縁部3aを、前記止着用帯座5を
介して、前記止着手段4により地山側に止着している。
前記係合面6が面ファスナーの雄側を構成し、前記通水
性緩衝層3が面ファスナーの雌側を構成する。
【0006】また、本発明の止着用帯座5は、上記のよ
うな土木工事用止水構造の施工に用い、可撓性のある硬
質合成樹脂性の帯板により形成され、裏面には多数の係
合突起6aが一体に形成された構造の係合面6を有する
ことを特徴としている。係合突起6aは、鉤形、矢印
形、あるいは複合矢印形などの係合構造とすることがで
きる。止着用帯座5の表面は平坦面であっても良く、後
述するリブ片を有する構造であっても良い。
【0007】さらに、本発明の止着用帯座5は、可撓性
のある硬質合成樹脂性の帯板により形成され、裏面には
多数の係合突起6aが一体に形成された構造の係合面6
を有し、表面には長手方向に沿って連続若しくは断続状
に一列若しくは複数列のリブ片7が一体に形成されてい
ることを特徴としている。
【0008】前記係合面6は、前記帯座本体5aの裏面
に、その長手方向に沿って、略同一形状の多数の係合突
起6aが複数列一体に断続状に形成された面ファスナー
構造とすることが出来る。
【0009】この係合面6は、前記帯座本体5aの長手
方向に延びる係合形状の突条を、前記長手方向に交叉し
て所要間隔(数ミリ程度の微細なピッチ間隔)で切り込
み6bを形成し、この切り込み6b間を係合突起6aと
することにより構成することができる。
【0010】前記リブ片7は、前記帯座本体5aの長手
方向に延びる突条を、前記長手方向に交叉して所要間隔
(数ミリ程度の微細なピッチ間隔)で切り込み7aを形
成し、この切り込み7a間を断続状のリブ片7とするこ
とにより構成することができる。
【0011】このような構成の止水構造および止着帯座
5では、トンネル掘削坑道などの地山側面に対して止水
用複合シート1を展張止着する際、釘打ちなどの止着手
段4を用いる前に、予め、帯座5を、その面ファスナー
方式による係合によって、止水用複合シート1の通水性
緩衝層3の面に保持しておける。従って、止着作業時に
手で帯座5を保持する必要がほとんどなく、止着作業が
容易になり、作業時間の短縮、作業精度の向上などが期
待できる。
【0012】上記止着帯座5は、上記土木工事用止水構
造の他、不織布の類を釘打ち等により止着するための、
各種用途の止着用帯座として使用することができる。例
えば、防音あるいは遮音用の内装あるいは外装用の不織
布の類を、建造物の壁面あるいは床面に止着するための
止着用帯座、ジュウタンの周縁を止着固定するための止
着用帯座などに用いることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明を、図1乃至図4の
実施の形態1を参照して説明する。
【0014】本発明に係る土木工事用止水構造が適応さ
れるトンネルは、概略、図1に示す構成である。即ち、
トンネル地山11に対して、吹き付けコンクリートより
なる1次覆工層12が形成され、その上に、止水用複合
シート1が展張止着され、その上に、コンクリートの2
次覆工層13が打設される。止水工事の施工に際して
は、所定幅の止水用複合シート1がトンネルの幅方向
(上下方向)に沿って、一側部から他側部にかけて展張
止着され、順次他の止水用複合シート1が、その前後の
縁部どうしをトンネルの前後方向に水密的に接合した状
態で展張止着されている。
【0015】止水用複合シート1は、塩化ビニルシート
やEVAシートなどのプラスチック性の遮水シート2と
不織布などからなる通水性緩衝層3とを重合させた構造
であり、地山側に通水性緩衝層3を対面させて展張し、
地山側面に、釘打ちなどの止着手段4で止着している。
【0016】止水用複合シート1の止着構造は、図2及
び図3に示すように、止水用複合シート1の縁部におい
て、遮水シート2の一部が剥離され、通水性緩衝層3の
縁部3aが露出される。この縁部3aが、後述する止着
用帯座5を介して、釘打ちなどの止着手段4によりトン
ネルの地山側面である1次覆工面に止着される。
【0017】そして、この実施形態1では、隣接する止
水用複合シート1の縁部のそれぞれを上記の構造で止着
後、隣接する遮水シート2の耳縁2aの外面(トンネル
内側面)に、これと同様のプラスチックシートにより形
成されたオーバーラップシート9を水密に溶着あるいは
接着することにより、隣接する止水用複合シート1が水
密に接続されて、水密な止水被覆が実現できる。
【0018】上記実施形態1の止着用帯座5は、図4に
示すように、可撓性のある硬質合成樹脂性の帯板により
形成され、帯座本体5aの裏面(地山側面)には多数の
係合突起6aが一体に形成された構造の係合面6を有
し、表面(トンネル内側面)には長手方向に沿って連続
する複数列のリブ片7が一体に形成されている。係合突
起6aは、先端部がフック形に折曲形成された鉤状突起
よりなり、複数列断続状に形成されている。各列の係合
突起6a間には、切り込み6bが形成され、切り込み6
bの幅は略1mm〜数mmとされている。隣接する各列毎に
係合突起6aのフックの方向が前後逆方向(1列目のフ
ックの折り曲げ方向が前方向なら、2列目のフックの折
り曲げ方向は後方向)とされている。
【0019】係合突起6aは、長手方向に沿った連続突
条に略mm間隔でカッティング加工を施すことにより切り
込み6bを入れて形成することが、製造上好ましい。
【0020】上記止水用複合シート1の止着作業時、露
出された通水性緩衝層3の縁部3aに沿って、上記止着
用帯座5の裏面の係合面6を押しつけ、係合突起6aを
通水性緩衝層3の不織布の縁部3aに面ファスナ−方式
により予め係着保持させておく。この押しつけ作業時
に、係合突起6aが弾性的に変形して不織布の繊維に係
合するのである。このようにして予め係着保持部させた
止着用帯座5を介して、釘打ちなどの止着手段4によ
り、トンネルの地山側面である1次覆工面に、通水性緩
衝層3の縁部3aを止着させる。
【0021】図5又は図6は、実施の形態2又は3に係
る止着用帯座5を示す。図5の実施の形態2の止着用帯
座5は、係合突起6aが矢印形に形成されている。矢印
形は、2段に形成され、弾性を有している。
【0022】また、図6の実施の形態3の止着用帯座5
は、表面に複数列形成されるリブ片7が、帯座本体5a
の長手方向に延びる突条を、前記長手方向に交叉して所
要間隔(1mm〜数mm間隔)で切り込み7aを形成するこ
とにより断続状に形成されている。
【0023】リブ片7を断続状に形成することにより、
帯座5のトンネル内面に沿った曲げ作業が容易になり、
止着作業中、通水性緩衝層3からの反発力により脱落す
ることを防止できる。
【0024】図7及び図8は、隣接する止水用複合シー
トどうしの接続構造の他の実施の形態を示す。図7の実
施の形態では、隣接する一方の止水用複合シート1にお
けるプラスチック遮水シート2の耳縁2aよりも、その
通水性緩衝層3の耳縁3aを、カッティングなどの手段
(図示せず)で、予め、短くしておき、上述のような止
着の後、その遮水シート2の耳縁2aの延長縁部を隣接
する止水用複合シート1の遮水シート2の露出面に、接
着あるいは溶着などの手段で液密に装着する。これによ
って、隣接の止水用複合シート1、1間での水密な被覆
が実現できる。
【0025】図8の実施形態では、隣接する両方の止水
用複合シート1における遮水シート2の耳縁2aより
も、その通水性緩衝層3の縁部3aを、カッティングな
どの手段(図示せず)で、予め、短くしておき、上述の
ような止着の後、その両者の遮水シート2の耳縁2aの
裏面どうしを互いに接合し、接着あるいは溶着などの手
段で水密に装着する。これによって、隣接の止水用複合
シート間での水密な被覆が実現できる。
【0026】上記の各実施形態では、止水用複合シート
1をトンネルの左右方向にア−チ状に展張した例につい
て説明している。しかしながら、止水用複合シート1を
トンネルの長手方向(前後方向)に直線状に展張し、左
右方向(上下方向)に隣接する止水用複合シート1の左
右縁部(上下縁部)どうしを本発明にかかる止着用帯座
5を介して固定し溶着するようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】本発明は、以上詳述したようになり、ト
ンネル掘削坑道の地山側面に対して、止水用複合シート
を展張止着する際、釘打ちなどの止着手段を用いる前
に、予め、止着用帯座を、その面ファスナー方式による
係合によって、止水用複合シートの通水緩衝層の面側に
保持しておけるので、止着作業が容易になり、作業時間
の短縮、作業精度の向上などが期待できる。
【0028】また、本発明の止着用帯座は、不織布やジ
ュウタンを止着するための帯座として広く用いることが
でき、該止着作業の能率と精度を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適応されるトンネルの構造を示す断面
図である。
【図2】本発明に係る土木工事用止水構造の実施の形態
1を示す分解断面図である。
【図3】同じく、要部の断面図である。
【図4】同じく、実施の形態1にかかる止着用帯座の縦
断面図(A)と横断面図(B)である。
【図5】同じく、実施の形態2にかかる止着用帯座の縦
断面図(A)と横断面図(B)である。
【図6】同じく、実施の形態3にかかる止着用帯座の縦
断面図(A)と横断面図(B)である。
【図7】同じく、止水用複合シートの接続構造の他の実
施の形態を示す断面図である。
【図8】同じく、止水用複合シートの接続構造のさらに
他の実施の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 止水用複合シート 2 遮水シート 2a 耳縁 3 通水性緩衝層 3a 縁部 4 止着手段 5 止着用帯座 5a 帯座本体 6 係合面 6a 係合突起 6b 切り込み 7 リブ片 7a 切り込み 9 オーバーラップシート 11 トンネル地山 12 1次覆工層 13 2次覆工層
フロントページの続き (72)発明者 原田 尚 東京都中央区京橋1丁目18番1号 シーア イ化成株式会社内 Fターム(参考) 2D055 HA01 HA07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮水シートと不織布などよりなる通水性
    緩衝層とを重合させた構造の止水用複合シートを、トン
    ネル掘削坑道などの地山側に前記通水性緩衝層を対面さ
    せて展張し、釘打ちなどの止着手段により止着した土木
    工事用止水構造において、可撓性のある硬質合成樹脂性
    の帯板により形成され、裏面には多数の係合突起が一体
    に形成された構造の係合面を有する止着用帯座を用い、
    前記止水用複合シートは、前記通水性緩衝層の表面に前
    記止着用帯座の前記係合面が係合止着された状態で、通
    水性緩衝層の少なくとも一部が、前記止着用帯座を介し
    て、前記止着手段により前記地山側に止着されているこ
    とを特徴とする土木工事用止水構造。
  2. 【請求項2】 可撓性のある硬質合成樹脂性の帯板によ
    り形成され、裏面には多数の係合突起が一体に形成され
    た構造の係合面を有することを特徴とする止着用帯座。
  3. 【請求項3】 可撓性のある硬質合成樹脂性の帯板によ
    り形成され、裏面には多数の係合突起が一体に形成され
    た構造の係合面を有し、表面には長手方向に沿って連続
    若しくは断続状に一列若しくは複数列のリブ片が一体に
    形成されていることを特徴とする止着用帯座。
  4. 【請求項4】 前記係合面は、前記帯板本体の裏面に、
    その長手方向に沿って、略同一形状の多数の係合突起が
    複数列一体に断続状に形成された構造であることを特徴
    とする請求項2又は3に記載の止着用帯座。
  5. 【請求項5】 前記係合面は、前記帯座本体の長手方向
    に延びる係合形状の突条を、前記長手方向に交叉して所
    要間隔で切り込みを形成することにより構成したことを
    特徴とする請求項2、3又は4に記載の止着用帯座。
  6. 【請求項6】 前記リブ片は、前記帯座本体の長手方向
    に延びる突条を、前記長手方向に交叉して所要間隔で切
    り込みを形成することにより構成したことを特徴とする
    請求項3、4又は5に記載の止着用帯座。
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