JP2001123088A - 繊維用可逆熱変色性着色液及びそれを用いた可逆熱変色性糸または布帛 - Google Patents
繊維用可逆熱変色性着色液及びそれを用いた可逆熱変色性糸または布帛Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 繊維素材が備える柔軟な風合いを損なうこと
なく温度変化により可逆的に変色する機能を付加させる
ことができ、各種繊維加工品の作成に好適な繊維用可逆
熱変色性着色液と、前記着色液によって着色した商品価
値の高い糸や布帛等の繊維素材を提供する。 【解決手段】 (イ)電子供与性呈色性有機化合物、
(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)に
よる電子授受反応を可逆的に生起させる反応媒体である
化合物からなる可逆熱変色性組成物と、シリコーン樹脂
エマルジョンを水性媒体中に含有してなる繊維用可逆熱
変色性着色液及びそれを用いた可逆熱変色性糸または布
帛。
なく温度変化により可逆的に変色する機能を付加させる
ことができ、各種繊維加工品の作成に好適な繊維用可逆
熱変色性着色液と、前記着色液によって着色した商品価
値の高い糸や布帛等の繊維素材を提供する。 【解決手段】 (イ)電子供与性呈色性有機化合物、
(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)に
よる電子授受反応を可逆的に生起させる反応媒体である
化合物からなる可逆熱変色性組成物と、シリコーン樹脂
エマルジョンを水性媒体中に含有してなる繊維用可逆熱
変色性着色液及びそれを用いた可逆熱変色性糸または布
帛。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は繊維用可逆熱変色性
着色液及びそれを用いた可逆熱変色性糸または布帛に関
する。更に詳細には、柔軟性を有すると共に可逆的に変
色する糸または布帛を得るのに適した繊維用可逆熱変色
性着色液及びそれを用いた可逆熱変色性糸または布帛に
関する。
着色液及びそれを用いた可逆熱変色性糸または布帛に関
する。更に詳細には、柔軟性を有すると共に可逆的に変
色する糸または布帛を得るのに適した繊維用可逆熱変色
性着色液及びそれを用いた可逆熱変色性糸または布帛に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、布帛に可逆熱変色層を設け、
温度変化により色変化させる試みが開示されている(特
開平5−9868号公報)前記した布帛に可逆熱変色層
を形成するためには、可逆熱変色性組成物と媒体とから
なる着色液中に、布帛に対する固着性を付与するために
各種樹脂が添加されている。前記樹脂としてはアクリル
酸エステル樹脂が開示されており、固着性については十
分な性能を有し、また、温度変化によって変色する布帛
が得られるとしても、布帛の柔軟性を損ないがちであ
り、商品価値を損なうものであった。
温度変化により色変化させる試みが開示されている(特
開平5−9868号公報)前記した布帛に可逆熱変色層
を形成するためには、可逆熱変色性組成物と媒体とから
なる着色液中に、布帛に対する固着性を付与するために
各種樹脂が添加されている。前記樹脂としてはアクリル
酸エステル樹脂が開示されており、固着性については十
分な性能を有し、また、温度変化によって変色する布帛
が得られるとしても、布帛の柔軟性を損ないがちであ
り、商品価値を損なうものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記した布帛
等の繊維素材の着色処理に好適な繊維用可逆熱変色性着
色液を提供しようとするものであって、即ち、柔軟性を
損なうことなく、可逆的に変色する機能を有する糸や布
帛等の繊維素材を得ることのできる繊維用可逆熱変色性
着色液を提供するものである。
等の繊維素材の着色処理に好適な繊維用可逆熱変色性着
色液を提供しようとするものであって、即ち、柔軟性を
損なうことなく、可逆的に変色する機能を有する糸や布
帛等の繊維素材を得ることのできる繊維用可逆熱変色性
着色液を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、水性媒体中
に、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受
容性化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)による電子授受
反応を可逆的に生起させる反応媒体である化合物からな
る可逆熱変色性組成物と、シリコーン樹脂エマルジョン
とを少なくとも含有してなる繊維用可逆熱変色性着色液
を要件とする。更には、前記シリコーン樹脂エマルジョ
ンが下記一般式(1)で示されるエマルジョンであるこ
と、前記可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセ
ル顔料を用いてなること、前記シリコーン樹脂エマルジ
ョンを可逆熱変色性組成物又はマイクロカプセル顔料1
00重量部に対して50〜200重量部含んでなること
等を要件とし、更には前記繊維用可逆熱変色性着色液を
糸や布帛表面に付着及び/又は内部に浸透させた可逆熱
変色性糸又は可逆熱変色性布帛を要件とする。
に、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受
容性化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)による電子授受
反応を可逆的に生起させる反応媒体である化合物からな
る可逆熱変色性組成物と、シリコーン樹脂エマルジョン
とを少なくとも含有してなる繊維用可逆熱変色性着色液
を要件とする。更には、前記シリコーン樹脂エマルジョ
ンが下記一般式(1)で示されるエマルジョンであるこ
と、前記可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセ
ル顔料を用いてなること、前記シリコーン樹脂エマルジ
ョンを可逆熱変色性組成物又はマイクロカプセル顔料1
00重量部に対して50〜200重量部含んでなること
等を要件とし、更には前記繊維用可逆熱変色性着色液を
糸や布帛表面に付着及び/又は内部に浸透させた可逆熱
変色性糸又は可逆熱変色性布帛を要件とする。
【0005】本発明の着色液により処理される繊維素材
としては糸や布帛等の繊維素材、或いは、前記繊維素材
により製造された各種製品が挙げられる。前記糸として
は各種材質及び形態のものが有効であり、例えば、羊
毛、カシミヤ、モヘア、アルパカ、綿、麻、絹等の天然
繊維からなる糸、再生セルロース、酢酸セルロース、ナ
イロン、アクリル、ポリエステル、ナイロン、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−アクリル共重
合体、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、ポリクラール、ポリウレタン等の
合成繊維または半合成繊維からなる糸が挙げられ、それ
らの単独、若しくは混紡により形成させる紡績糸、フィ
ラメント糸、編織糸、合糸、撚糸、手芸糸、偏平糸等の
形態が挙げられる。また、布帛としては、前記した糸に
より形成された編物、織物、組物、不織布、レース状の
生地等が挙げられる。
としては糸や布帛等の繊維素材、或いは、前記繊維素材
により製造された各種製品が挙げられる。前記糸として
は各種材質及び形態のものが有効であり、例えば、羊
毛、カシミヤ、モヘア、アルパカ、綿、麻、絹等の天然
繊維からなる糸、再生セルロース、酢酸セルロース、ナ
イロン、アクリル、ポリエステル、ナイロン、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−アクリル共重
合体、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、ポリクラール、ポリウレタン等の
合成繊維または半合成繊維からなる糸が挙げられ、それ
らの単独、若しくは混紡により形成させる紡績糸、フィ
ラメント糸、編織糸、合糸、撚糸、手芸糸、偏平糸等の
形態が挙げられる。また、布帛としては、前記した糸に
より形成された編物、織物、組物、不織布、レース状の
生地等が挙げられる。
【0006】前記繊維用可逆熱変色性着色液中に含まれ
る可逆熱変色性組成物としては、例えば、本出願人が提
案した、特公昭51−44706号公報、特公昭51−
44707号公報、特公平1−29398号公報等に記
載のものが利用できる。前記は所定の温度(変色点)を
境としてその前後で変色し、変色点以上の温度域で消色
状態、変色点未満の温度域で発色状態を呈し、前記両状
態のうち、常温域では特定の一方の状態しか存在しえな
い。即ち、もう一方の状態は、その状態が発現するのに
要する熱又は冷熱が適用されている間は維持されるが、
前記熱又は冷熱の適用がなくなれば常温域で呈する状態
に戻る、ヒステリシス幅が比較的小さい熱変色挙動を示
す加熱消色型の熱変色性組成物である。又、本出願人が
提案した特公平4−17154号公報、特開平7−17
9777号公報、特開平7−33997号公報、特開平
8−39936号公報等に記載された大きなヒステリシ
ス特性を示す、即ち、温度変化による着色濃度の変化を
プロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温
側から上昇させていく場合と逆に変色温度より高温側か
ら下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変
色し、低温側変色点以下の温度域での発色状態、或いは
高温側変色点以上の温度域での消色状態が、前記変色に
要した冷熱又は熱の適用を取り去った後にあっても互変
的に記憶保持できる加熱消色型の感温変色性色彩記憶性
組成物を利用することもできる。
る可逆熱変色性組成物としては、例えば、本出願人が提
案した、特公昭51−44706号公報、特公昭51−
44707号公報、特公平1−29398号公報等に記
載のものが利用できる。前記は所定の温度(変色点)を
境としてその前後で変色し、変色点以上の温度域で消色
状態、変色点未満の温度域で発色状態を呈し、前記両状
態のうち、常温域では特定の一方の状態しか存在しえな
い。即ち、もう一方の状態は、その状態が発現するのに
要する熱又は冷熱が適用されている間は維持されるが、
前記熱又は冷熱の適用がなくなれば常温域で呈する状態
に戻る、ヒステリシス幅が比較的小さい熱変色挙動を示
す加熱消色型の熱変色性組成物である。又、本出願人が
提案した特公平4−17154号公報、特開平7−17
9777号公報、特開平7−33997号公報、特開平
8−39936号公報等に記載された大きなヒステリシ
ス特性を示す、即ち、温度変化による着色濃度の変化を
プロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温
側から上昇させていく場合と逆に変色温度より高温側か
ら下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変
色し、低温側変色点以下の温度域での発色状態、或いは
高温側変色点以上の温度域での消色状態が、前記変色に
要した冷熱又は熱の適用を取り去った後にあっても互変
的に記憶保持できる加熱消色型の感温変色性色彩記憶性
組成物を利用することもできる。
【0007】また、本出願人が提案した特開平11−1
29623号公報、特開平11−5973号公報等に記
載の、(ロ)電子受容性化合物として、炭素数3乃至1
8の直鎖又は側鎖アルキル基を有する特定のアルコキシ
フェノール化合物を適用した加熱発色型の可逆熱変色性
組成物を適用することもできる。なお、前記加熱発色型
熱変色性組成物の(ロ)電子受容性化合物としては、3
−ヒドロキシ安息香酸トリデシルエステル、3−ヒドロ
キシ安息香酸テトラデシルエステル、3−ヒドロキシ安
息香酸ペンタデシルエステル、3−ヒドロキシ安息香酸
ヘキサデシルエステル、3−ヒドロキシ安息香酸ヘプタ
デシルエステル、3−ヒドロキシ安息香酸オクタデシル
エステル、3−ヒドロキシ安息香酸ノナデシルエステ
ル、3−ヒドロキシ安息香酸エイコシルエステル、3−
ヒドロキシ安息香酸ヘンエイコシルエステル、3−ヒド
ロキシ安息香酸ドコシルエステル、4−ヒドロキシ安息
香酸トリデシルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸テト
ラデシルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸ペンタデシ
ルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸ヘキサデシルエス
テル、4−ヒドロキシ安息香酸ヘプタデシルエステル、
4−ヒドロキシ安息香酸オクタデシルエステル、4−ヒ
ドロキシ安息香酸ノナデシルエステル、4−ヒドロキシ
安息香酸エイコシルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸
ヘンエイコシルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸ドコ
シルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸トリデシ
ルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸テトラデシ
ルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸ペンタデシ
ルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸ヘキサデシ
ルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸ヘプタデシ
ルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸オクタデシ
ルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸ノナデシル
エステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸エイコシルエ
ステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸ヘンエイコシル
エステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸ドコシルエス
テル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸トリデシルエステ
ル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸テトラデシルエステ
ル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸ペンタデシルエステ
ル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸ヘキサデシルエステ
ル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸ヘプタデシルエステ
ル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸オクタデシルエステ
ル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸ノナデシルエステ
ル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸エイコシルエステ
ル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸ヘンエイコシルエス
テル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸ドコシルエステル
等のヒドロキシ安息香酸エステルを用いることもでき
る。
29623号公報、特開平11−5973号公報等に記
載の、(ロ)電子受容性化合物として、炭素数3乃至1
8の直鎖又は側鎖アルキル基を有する特定のアルコキシ
フェノール化合物を適用した加熱発色型の可逆熱変色性
組成物を適用することもできる。なお、前記加熱発色型
熱変色性組成物の(ロ)電子受容性化合物としては、3
−ヒドロキシ安息香酸トリデシルエステル、3−ヒドロ
キシ安息香酸テトラデシルエステル、3−ヒドロキシ安
息香酸ペンタデシルエステル、3−ヒドロキシ安息香酸
ヘキサデシルエステル、3−ヒドロキシ安息香酸ヘプタ
デシルエステル、3−ヒドロキシ安息香酸オクタデシル
エステル、3−ヒドロキシ安息香酸ノナデシルエステ
ル、3−ヒドロキシ安息香酸エイコシルエステル、3−
ヒドロキシ安息香酸ヘンエイコシルエステル、3−ヒド
ロキシ安息香酸ドコシルエステル、4−ヒドロキシ安息
香酸トリデシルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸テト
ラデシルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸ペンタデシ
ルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸ヘキサデシルエス
テル、4−ヒドロキシ安息香酸ヘプタデシルエステル、
4−ヒドロキシ安息香酸オクタデシルエステル、4−ヒ
ドロキシ安息香酸ノナデシルエステル、4−ヒドロキシ
安息香酸エイコシルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸
ヘンエイコシルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸ドコ
シルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸トリデシ
ルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸テトラデシ
ルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸ペンタデシ
ルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸ヘキサデシ
ルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸ヘプタデシ
ルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸オクタデシ
ルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸ノナデシル
エステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸エイコシルエ
ステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸ヘンエイコシル
エステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸ドコシルエス
テル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸トリデシルエステ
ル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸テトラデシルエステ
ル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸ペンタデシルエステ
ル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸ヘキサデシルエステ
ル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸ヘプタデシルエステ
ル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸オクタデシルエステ
ル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸ノナデシルエステ
ル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸エイコシルエステ
ル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸ヘンエイコシルエス
テル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸ドコシルエステル
等のヒドロキシ安息香酸エステルを用いることもでき
る。
【0008】前記可逆熱変色性組成物は、(イ)、
(ロ)、(ハ)成分を必須成分とし、各成分の割合は、
濃度、変色温度、変色形態や各成分の種類に左右される
が、一般的に所望の特性が得られる成分比は、(イ)成
分1に対して、(ロ)成分0.1〜50、好ましくは
0.5〜20、(ハ)成分1〜200、好ましくは5〜
100、更に好ましくは20〜50の範囲である(前記
割合はいずれも重量部である)。尚、前記各(イ)、
(ロ)、(ハ)成分は各々2種以上の化合物の混合であ
ってもよい。
(ロ)、(ハ)成分を必須成分とし、各成分の割合は、
濃度、変色温度、変色形態や各成分の種類に左右される
が、一般的に所望の特性が得られる成分比は、(イ)成
分1に対して、(ロ)成分0.1〜50、好ましくは
0.5〜20、(ハ)成分1〜200、好ましくは5〜
100、更に好ましくは20〜50の範囲である(前記
割合はいずれも重量部である)。尚、前記各(イ)、
(ロ)、(ハ)成分は各々2種以上の化合物の混合であ
ってもよい。
【0009】前記可逆熱変色性組成物はそのまま用いる
こともできるが、マイクロカプセルに内包させたマイク
ロカプセル形態の顔料とすることにより、鮮明且つ高濃
度の発色性、均質性、分散安定性、耐薬品性、耐熱性等
を満たし、実用的に好適である。マイクロカプセル化
は、従来より公知の界面重合法、in Situ重合
法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒
からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、ス
プレードライング法等の方法により調製できる。 更に
マイクロカプセル顔料の表面には、目的に応じて更に二
次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与させたり、表面特
性を改質させて実用に供することもできる。
こともできるが、マイクロカプセルに内包させたマイク
ロカプセル形態の顔料とすることにより、鮮明且つ高濃
度の発色性、均質性、分散安定性、耐薬品性、耐熱性等
を満たし、実用的に好適である。マイクロカプセル化
は、従来より公知の界面重合法、in Situ重合
法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒
からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、ス
プレードライング法等の方法により調製できる。 更に
マイクロカプセル顔料の表面には、目的に応じて更に二
次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与させたり、表面特
性を改質させて実用に供することもできる。
【0010】前記シリコーン樹脂エマルジョンは、繊維
素材表面に付着及び/又は内部に浸透した可逆熱変色性
組成物またはマイクロカプセル顔料を固着させるもので
あり、繊維の柔軟性を損なうことなく可逆熱変色性を示
すと共に耐擦過性等の耐久性も備える。前記シリコーン
樹脂エマルジョンとして好適には、一般式(1)で示さ
れる化合物である。ここで、式中のA、Bとしては、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコール、或いはこれらの共重合体
を例示できる。また、R1 、R2 、R3 、R4 は水素、
メチル基、メトキシ基、フェノキシ基を例示でき、R
5 、R6 、R7 はエチレン基、トリメチレン基を例示で
きる。Xは3,4−エポキシシクロヘキシル基、グリシ
ジル基を例示できる。
素材表面に付着及び/又は内部に浸透した可逆熱変色性
組成物またはマイクロカプセル顔料を固着させるもので
あり、繊維の柔軟性を損なうことなく可逆熱変色性を示
すと共に耐擦過性等の耐久性も備える。前記シリコーン
樹脂エマルジョンとして好適には、一般式(1)で示さ
れる化合物である。ここで、式中のA、Bとしては、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコール、或いはこれらの共重合体
を例示できる。また、R1 、R2 、R3 、R4 は水素、
メチル基、メトキシ基、フェノキシ基を例示でき、R
5 、R6 、R7 はエチレン基、トリメチレン基を例示で
きる。Xは3,4−エポキシシクロヘキシル基、グリシ
ジル基を例示できる。
【0011】前記した可逆熱変色性組成物又は可逆熱変
色性マイクロカプセル顔料と、シリコーン樹脂エマルジ
ョンをビヒクル中に分散させて繊維用可逆熱変色性着色
液が得られる。尚、前記ビヒクル中には、紫外線吸収
剤、赤外線吸収剤、酸化防止剤、一重項酸素消光剤、老
化防止剤、帯電防止剤、揺変性付与剤、消泡剤、体質顔
料、粘度調整剤、分散剤、つや消し剤、浸透剤、pH調
整剤、防腐剤、防錆剤等の各種添加剤を添加することも
できる。
色性マイクロカプセル顔料と、シリコーン樹脂エマルジ
ョンをビヒクル中に分散させて繊維用可逆熱変色性着色
液が得られる。尚、前記ビヒクル中には、紫外線吸収
剤、赤外線吸収剤、酸化防止剤、一重項酸素消光剤、老
化防止剤、帯電防止剤、揺変性付与剤、消泡剤、体質顔
料、粘度調整剤、分散剤、つや消し剤、浸透剤、pH調
整剤、防腐剤、防錆剤等の各種添加剤を添加することも
できる。
【0012】前記における可逆熱変色性組成物又は可逆
熱変色性マイクロカプセル顔料は、着色液中に5〜40
重量%、好ましくは10〜20重量%含有させることが
できる。5重量%未満の配合量では鮮明な熱変色効果を
視覚させ難いし、40重量%を越えると、過剰であり、
消色状態にあって残色がみられたり、或いは、繊維素材
の柔軟性を損なう恐れがある。
熱変色性マイクロカプセル顔料は、着色液中に5〜40
重量%、好ましくは10〜20重量%含有させることが
できる。5重量%未満の配合量では鮮明な熱変色効果を
視覚させ難いし、40重量%を越えると、過剰であり、
消色状態にあって残色がみられたり、或いは、繊維素材
の柔軟性を損なう恐れがある。
【0013】また、シリコーン樹脂エマルジョンは、着
色液中に10〜40重量%、好ましくは10〜20重量
%含有させることができる。10重量%未満の配合量で
は耐擦過性等の耐久性が十分ではなく、40重量%を越
えると、過剰であり、繊維素材の柔軟性を損なう恐れが
ある。
色液中に10〜40重量%、好ましくは10〜20重量
%含有させることができる。10重量%未満の配合量で
は耐擦過性等の耐久性が十分ではなく、40重量%を越
えると、過剰であり、繊維素材の柔軟性を損なう恐れが
ある。
【0014】更に、前記シリコーン樹脂エマルジョン
は、可逆熱変色性組成物又はマイクロカプセル顔料10
0重量部に対して50〜200重量部含有してなること
が好ましく、前記重量範囲によって繊維素材に対する着
色剤の固着性を満足できる。
は、可逆熱変色性組成物又はマイクロカプセル顔料10
0重量部に対して50〜200重量部含有してなること
が好ましく、前記重量範囲によって繊維素材に対する着
色剤の固着性を満足できる。
【0015】前記着色液中には、紫外線吸収剤、酸化防
止剤、老化防止剤、一重項酸素消光剤、スーパーオキシ
ドアニオン消光剤、オゾン消光剤、可視光線吸収剤、赤
外線吸収剤から選ばれる光安定剤を所望により添加した
り、非変色性有色染顔料の適宜量を混在させて色変化を
多彩に構成することもできる。前記着色液の繊維素材へ
の塗布方法としては、従来より公知の方法、例えば、ス
クリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、コータ
ー、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗り、スプレ
ー塗装、流し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装等の手段に
より行うことができる。
止剤、老化防止剤、一重項酸素消光剤、スーパーオキシ
ドアニオン消光剤、オゾン消光剤、可視光線吸収剤、赤
外線吸収剤から選ばれる光安定剤を所望により添加した
り、非変色性有色染顔料の適宜量を混在させて色変化を
多彩に構成することもできる。前記着色液の繊維素材へ
の塗布方法としては、従来より公知の方法、例えば、ス
クリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、コータ
ー、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗り、スプレ
ー塗装、流し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装等の手段に
より行うことができる。
【0016】前記繊維素材表面に形成される可逆熱変色
層とは、着色液中の溶剤が揮発してそれ以外の化合物に
より形成される層であり、前記可逆熱変色性組成物或い
はマイクロカプセル顔料は樹脂に分散状態に固着されて
なる。更に、前記可逆熱変色層上に、前記光安定剤を分
散状態に固着した光安定剤層を適宜設けることもでき
る。
層とは、着色液中の溶剤が揮発してそれ以外の化合物に
より形成される層であり、前記可逆熱変色性組成物或い
はマイクロカプセル顔料は樹脂に分散状態に固着されて
なる。更に、前記可逆熱変色層上に、前記光安定剤を分
散状態に固着した光安定剤層を適宜設けることもでき
る。
【0017】
【発明の実施の形態】前記可逆熱変色性組成物またはそ
れを内包したマイクロカプセル顔料をシリコーン樹脂エ
マルジョンを含むビヒクル中に分散して繊維用可逆熱変
色性着色液が得られる。前記した繊維用可逆熱変色性着
色液を用いて糸や布帛に可逆熱変色層を設けたり、或い
は、浸透させて可逆熱変色性糸或いは可逆熱変色性布帛
が得られる。前記可逆熱変色性糸は、動物形象玩具を含
む人形用擬毛、人形用頭髪、擬毛、付け毛、各種装飾材
等に使用できる。前記可逆熱変色性布帛は、手袋、帽
子、ソックス、マフラー、スカーフ、スポーツ用または
レジャー用衣料、洋服、和服、コート、セーター、ワイ
シャツ、寝巻、下着、エプロン、ネクタイ等の衣料に使
用できる。なお、衣料にあっては,衣料の全体が変色す
るよう構成されたもの、或いは、衣料の一部が変色する
よう構成(適宜像を設ける)されたもののいずれであっ
てもよい。更に、衣料の一部に前記可逆熱変色性布帛の
小片を貼付、縫いつけ等適宜の手段で取り付けたもの等
も有効である。また、前記した衣料の他、ぬいぐるみ等
の玩具、造花、リボン、ハンカチ、タオル、カーテン、
靴等にも使用できる。
れを内包したマイクロカプセル顔料をシリコーン樹脂エ
マルジョンを含むビヒクル中に分散して繊維用可逆熱変
色性着色液が得られる。前記した繊維用可逆熱変色性着
色液を用いて糸や布帛に可逆熱変色層を設けたり、或い
は、浸透させて可逆熱変色性糸或いは可逆熱変色性布帛
が得られる。前記可逆熱変色性糸は、動物形象玩具を含
む人形用擬毛、人形用頭髪、擬毛、付け毛、各種装飾材
等に使用できる。前記可逆熱変色性布帛は、手袋、帽
子、ソックス、マフラー、スカーフ、スポーツ用または
レジャー用衣料、洋服、和服、コート、セーター、ワイ
シャツ、寝巻、下着、エプロン、ネクタイ等の衣料に使
用できる。なお、衣料にあっては,衣料の全体が変色す
るよう構成されたもの、或いは、衣料の一部が変色する
よう構成(適宜像を設ける)されたもののいずれであっ
てもよい。更に、衣料の一部に前記可逆熱変色性布帛の
小片を貼付、縫いつけ等適宜の手段で取り付けたもの等
も有効である。また、前記した衣料の他、ぬいぐるみ等
の玩具、造花、リボン、ハンカチ、タオル、カーテン、
靴等にも使用できる。
【0018】
【実施例】以下に実施例を示す。なお、実施例中の部は
重量部を示す。 実施例1 可逆熱変色性組成物及び前記組成物を内包した可逆熱変
色性マイクロカプセル顔料の調製 1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン2部、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−オクタ
ン6部、カプリン酸ステアリル50部を加温溶解して均
一相溶体となした可逆熱変色性組成物を、エポキシ樹脂
/アミンの界面重合法によってマイクロカプセルに内包
して平均粒子径10〜20μmの可逆熱変色性マイクロ
カプセル顔料を得た。前記マイクロカプセル顔料は、2
8℃以下でピンク色を呈し、34℃以上で無色になる。
重量部を示す。 実施例1 可逆熱変色性組成物及び前記組成物を内包した可逆熱変
色性マイクロカプセル顔料の調製 1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン2部、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−オクタ
ン6部、カプリン酸ステアリル50部を加温溶解して均
一相溶体となした可逆熱変色性組成物を、エポキシ樹脂
/アミンの界面重合法によってマイクロカプセルに内包
して平均粒子径10〜20μmの可逆熱変色性マイクロ
カプセル顔料を得た。前記マイクロカプセル顔料は、2
8℃以下でピンク色を呈し、34℃以上で無色になる。
【0019】繊維用可逆熱変色性着色液の調製 前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料100部、水性
シリコーン樹脂エマルジョン〔高松油脂(株)製、商品
名:KT−7014〕150部、水710部、シリコー
ン系消泡剤10部、プロピレングリコール30部を混
合、分散して繊維用可逆熱変色性着色液を得た。
シリコーン樹脂エマルジョン〔高松油脂(株)製、商品
名:KT−7014〕150部、水710部、シリコー
ン系消泡剤10部、プロピレングリコール30部を混
合、分散して繊維用可逆熱変色性着色液を得た。
【0020】可逆熱変色性糸の作成 前記着色液中に毛糸(アクリル100%、メートル番手
4/10)100gを浸漬して着色液を付着させた後、
取り出して加圧ロールで絞り加工を施して余分な着色液
を除去し、更に、遠心機中にセットして遠心加工を施し
て完全に余分な着色液を除去した。前記のようにして得
られた可逆熱変色性毛糸は柔軟性と耐久性に富み、繰り
返しの実用によっても変色機能を損なうことがなかっ
た。
4/10)100gを浸漬して着色液を付着させた後、
取り出して加圧ロールで絞り加工を施して余分な着色液
を除去し、更に、遠心機中にセットして遠心加工を施し
て完全に余分な着色液を除去した。前記のようにして得
られた可逆熱変色性毛糸は柔軟性と耐久性に富み、繰り
返しの実用によっても変色機能を損なうことがなかっ
た。
【0021】実施例2 可逆熱変色性組成物及び前記組成物を内包した可逆熱変
色性マイクロカプセル顔料の調製 1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン2部、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6
部、パルミチン酸n−ノニル50部を加温溶解して均一
相溶体となした可逆熱変色性組成物を、エポキシ樹脂/
アミンの界面重合法によってマイクロカプセルに内包し
て平均粒子径10〜20μmの可逆熱変色性マイクロカ
プセル顔料を得た。前記マイクロカプセル顔料は、18
℃以下でピンク色を呈し、30℃以上で無色になる。
色性マイクロカプセル顔料の調製 1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン2部、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6
部、パルミチン酸n−ノニル50部を加温溶解して均一
相溶体となした可逆熱変色性組成物を、エポキシ樹脂/
アミンの界面重合法によってマイクロカプセルに内包し
て平均粒子径10〜20μmの可逆熱変色性マイクロカ
プセル顔料を得た。前記マイクロカプセル顔料は、18
℃以下でピンク色を呈し、30℃以上で無色になる。
【0022】繊維用可逆熱変色性着色液の調製 前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料100部、水性
シリコーン樹脂エマルジョン〔高松油脂(株)製、商品
名:KT−7014〕150部、水710部、シリコー
ン系消泡剤10部、プロピレングリコール30部を混
合、分散して繊維用可逆熱変色性着色液を得た。
シリコーン樹脂エマルジョン〔高松油脂(株)製、商品
名:KT−7014〕150部、水710部、シリコー
ン系消泡剤10部、プロピレングリコール30部を混
合、分散して繊維用可逆熱変色性着色液を得た。
【0023】可逆熱変色性糸の作成 前記着色液中に毛糸(アクリル/毛糸=60/40、メ
ートル番手4/20)100gを浸漬して着色液を付着
させた後、取り出して加圧ロールで絞り加工を施して余
分な着色液を除去し、更に、遠心機中にセットして遠心
加工を施して完全に余分な着色液を除去した。前記のよ
うにして得られた可逆熱変色性毛糸は柔軟性と耐久性に
富み、繰り返しの実用によっても変色機能を損なうこと
がなかった。
ートル番手4/20)100gを浸漬して着色液を付着
させた後、取り出して加圧ロールで絞り加工を施して余
分な着色液を除去し、更に、遠心機中にセットして遠心
加工を施して完全に余分な着色液を除去した。前記のよ
うにして得られた可逆熱変色性毛糸は柔軟性と耐久性に
富み、繰り返しの実用によっても変色機能を損なうこと
がなかった。
【0024】実施例3 可逆熱変色性組成物及び前記組成物を内包した可逆熱変
色性マイクロカプセル顔料の調製 1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン2部、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−オクタ
ン6部、カプリン酸ステアリル50部を加温溶解して均
一相溶体となした可逆熱変色性組成物を、エポキシ樹脂
/アミンの界面重合法によってマイクロカプセルに内包
して平均粒子径10〜20μmの可逆熱変色性マイクロ
カプセル顔料を得た。前記マイクロカプセル顔料は、2
8℃以下でピンク色を呈し、34℃以上で無色になる。
色性マイクロカプセル顔料の調製 1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン2部、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−オクタ
ン6部、カプリン酸ステアリル50部を加温溶解して均
一相溶体となした可逆熱変色性組成物を、エポキシ樹脂
/アミンの界面重合法によってマイクロカプセルに内包
して平均粒子径10〜20μmの可逆熱変色性マイクロ
カプセル顔料を得た。前記マイクロカプセル顔料は、2
8℃以下でピンク色を呈し、34℃以上で無色になる。
【0025】繊維用可逆熱変色性着色液の調製 前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料100部、水性
シリコーンエマルジョン樹脂〔高松油脂(株)製、商品
名:KT−7014〕200部、水100部、粘度調整
剤〔新中村化学工業(株)製、商品名:エキステンダー
H−5〕600部を混合、分散し繊維用可逆熱変色性着
色液を得た。
シリコーンエマルジョン樹脂〔高松油脂(株)製、商品
名:KT−7014〕200部、水100部、粘度調整
剤〔新中村化学工業(株)製、商品名:エキステンダー
H−5〕600部を混合、分散し繊維用可逆熱変色性着
色液を得た。
【0026】可逆熱変色性布帛の作成 布帛(タオル生地、綿100%)に前記繊維用可逆熱変
色性着色液を塗布し、120℃で乾燥させることにより
可逆熱変色性布帛を得た。前記のようにして得られた可
逆熱変色性布帛は柔軟性と耐久性に富み、繰り返しの実
用によっても変色機能を損なうことがなかった。
色性着色液を塗布し、120℃で乾燥させることにより
可逆熱変色性布帛を得た。前記のようにして得られた可
逆熱変色性布帛は柔軟性と耐久性に富み、繰り返しの実
用によっても変色機能を損なうことがなかった。
【0027】実施例4 実施例3で用いた布帛(タオル生地、綿100%)の代
わりに、起毛布を用いた以外は実施例3と同様の方法で
可逆熱変色性起毛布を得た。前記可逆熱変色性起毛布は
実施例3と同様に柔軟性と耐久性に富み、繰り返しの実
用によっても変色機能を損なうことがなかった。
わりに、起毛布を用いた以外は実施例3と同様の方法で
可逆熱変色性起毛布を得た。前記可逆熱変色性起毛布は
実施例3と同様に柔軟性と耐久性に富み、繰り返しの実
用によっても変色機能を損なうことがなかった。
【0028】比較例1 繊維用可逆熱変色性着色液の調製 実施例1で調製した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料
100部、アクリル酸エステル樹脂エマルジョン〔ノニ
オン性、M.F.T.=6.8℃、軟化点温度:−20
℃〜0℃〕150部、水710部、シリコーン系消泡剤
10部、プロピレングリコール30部を混合、分散して
繊維用可逆熱変色性着色液を得た。
100部、アクリル酸エステル樹脂エマルジョン〔ノニ
オン性、M.F.T.=6.8℃、軟化点温度:−20
℃〜0℃〕150部、水710部、シリコーン系消泡剤
10部、プロピレングリコール30部を混合、分散して
繊維用可逆熱変色性着色液を得た。
【0029】可逆熱変色性糸の作成 前記着色液中に毛糸(アクリル100%、メートル番手
4/10)100gを浸漬して着色液を付着させた後、
取り出して加圧ロールで絞り加工を施して余分な着色液
を除去し、更に、遠心機中にセットして遠心加工を施し
て完全に余分な着色液を除去した。前記のようにして得
られた可逆熱変色性糸は繰り返しの実用によっても、変
色機能を損なうことがなかったが、糸の柔軟性に乏し
く、商品価値を損なうものであった。
4/10)100gを浸漬して着色液を付着させた後、
取り出して加圧ロールで絞り加工を施して余分な着色液
を除去し、更に、遠心機中にセットして遠心加工を施し
て完全に余分な着色液を除去した。前記のようにして得
られた可逆熱変色性糸は繰り返しの実用によっても、変
色機能を損なうことがなかったが、糸の柔軟性に乏し
く、商品価値を損なうものであった。
【0030】比較例2 繊維用可逆熱変色性着色液の調製 実施例3で調製した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料
100部、アクリル酸エステル樹脂エマルジョン〔ノニ
オン性、M.F.T.=6.8℃、軟化点温度:−20
℃〜0℃〕200部、水100部、粘度調整剤〔新中村
化学工業(株)製、商品名:エキステンダーH−5〕6
00部を混合、分散し繊維用可逆熱変色性着色液を得
た。
100部、アクリル酸エステル樹脂エマルジョン〔ノニ
オン性、M.F.T.=6.8℃、軟化点温度:−20
℃〜0℃〕200部、水100部、粘度調整剤〔新中村
化学工業(株)製、商品名:エキステンダーH−5〕6
00部を混合、分散し繊維用可逆熱変色性着色液を得
た。
【0031】可逆熱変色性布帛の作成 布帛(タオル生地、綿100%)に前記繊維用可逆熱変
色性着色液を塗布し、120℃で乾燥させることにより
可逆熱変色性布帛を得た。前記のようにして得られた可
逆熱変色性布帛は繰り返しの実用によっても、変色機能
を損なうことがなかったが、布帛の柔軟性に乏しく、商
品価値を損なうものであった。
色性着色液を塗布し、120℃で乾燥させることにより
可逆熱変色性布帛を得た。前記のようにして得られた可
逆熱変色性布帛は繰り返しの実用によっても、変色機能
を損なうことがなかったが、布帛の柔軟性に乏しく、商
品価値を損なうものであった。
【0032】
【発明の効果】本発明は、可逆熱変色性組成物またはマ
イクロカプセル顔料を繊維素材に固着させる樹脂として
シリコーン樹脂エマルジョンを用いることによって、糸
や布帛等の繊維素材が備える柔軟な風合いを損なうこと
なく温度変化により可逆的に色変化する機能を付加させ
ることができ、各種繊維加工品の作成に好適な繊維用可
逆熱変色性着色液を提供できる。また、前記繊維用可逆
熱変色性着色液により作成した可逆熱変色性糸や布帛は
柔軟性を備えているため、各種繊維加工品への加工に際
して擦過等により変色機能を損なうことがなく、生産性
と商品性の高い繊維加工品を提供できる。
イクロカプセル顔料を繊維素材に固着させる樹脂として
シリコーン樹脂エマルジョンを用いることによって、糸
や布帛等の繊維素材が備える柔軟な風合いを損なうこと
なく温度変化により可逆的に色変化する機能を付加させ
ることができ、各種繊維加工品の作成に好適な繊維用可
逆熱変色性着色液を提供できる。また、前記繊維用可逆
熱変色性着色液により作成した可逆熱変色性糸や布帛は
柔軟性を備えているため、各種繊維加工品への加工に際
して擦過等により変色機能を損なうことがなく、生産性
と商品性の高い繊維加工品を提供できる。
Claims (6)
- 【請求項1】 水性媒体中に、(イ)電子供与性呈色性
有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記
(イ)、(ロ)による電子授受反応を可逆的に生起させ
る反応媒体である化合物からなる可逆熱変色性組成物
と、シリコーン樹脂エマルジョンとを少なくとも含有し
てなる繊維用可逆熱変色性着色液。 - 【請求項2】 前記シリコーン樹脂エマルジョンが下記
一般式(1)で示されるエマルジョンである請求項1記
載の繊維用可逆熱変色性着色液。 【化1】 〔式中Q1 、Q2 、Q3 は水素又は一般式(2)で示さ
れる基であり、 【化2】 A、Bは数平均分子量が300〜4000の同一又は異
なるポリアルキレングリコールであり、R1 、R2 、R
3 、R4 は水性又は炭素数1〜6の1価の炭化水素基で
あり、R5 、R6 、R7 は炭素数1〜5のアルキレン基
であり、Xはエポキシ基であり、m、nは0又は1以上
の整数、且つ、20≧m+n≧1であり、lは1〜20
の整数であり、pは0又は1であり、a+b+c=5〜
1000であり、一般式(1)、(2)の繰り返し単位
の結合順序は任意である〕 - 【請求項3】 前記可逆熱変色性組成物を内包したマイ
クロカプセル顔料を用いてなる請求項1記載の繊維用可
逆熱変色性着色液。 - 【請求項4】 前記シリコーン樹脂エマルジョンを可逆
熱変色性組成物またはマイクロカプセル顔料100重量
部に対して50〜200重量部含んでなる請求項1乃至
3のいずれか1項に記載の繊維用可逆熱変色性着色液。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
繊維用可逆熱変色性着色液を糸表面に付着及び/又は内
部に浸透させた可逆熱変色性糸。 - 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
繊維用可逆熱変色性着色液を繊維表面に付着及び/又は
内部に浸透させた可逆熱変色性布帛。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30344599A JP2001123088A (ja) | 1999-10-26 | 1999-10-26 | 繊維用可逆熱変色性着色液及びそれを用いた可逆熱変色性糸または布帛 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30344599A JP2001123088A (ja) | 1999-10-26 | 1999-10-26 | 繊維用可逆熱変色性着色液及びそれを用いた可逆熱変色性糸または布帛 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001123088A true JP2001123088A (ja) | 2001-05-08 |
Family
ID=17921090
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30344599A Pending JP2001123088A (ja) | 1999-10-26 | 1999-10-26 | 繊維用可逆熱変色性着色液及びそれを用いた可逆熱変色性糸または布帛 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001123088A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2009518109A (ja) * | 2005-12-07 | 2009-05-07 | エスセーアー・ハイジーン・プロダクツ・アーベー | 吸収用品の製造方法 |
WO2011056777A1 (en) | 2009-11-04 | 2011-05-12 | The Procter & Gamble Company | Method of producing color change in overlapping layers |
WO2011056689A1 (en) | 2009-11-04 | 2011-05-12 | The Procter & Gamble Company | Absorbent article having activated color regions in overlapping layers |
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-
1999
- 1999-10-26 JP JP30344599A patent/JP2001123088A/ja active Pending
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WO2007032710A1 (en) | 2005-09-13 | 2007-03-22 | Sca Hygiene Products Ab | Absorbent articles and laminates containing a bonding pattern |
JP2009518109A (ja) * | 2005-12-07 | 2009-05-07 | エスセーアー・ハイジーン・プロダクツ・アーベー | 吸収用品の製造方法 |
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US8440587B2 (en) | 2010-04-23 | 2013-05-14 | The Procter & Gamble Company | Method of producing color change in a web substrate |
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