JP2001123068A - 封止用樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents
封止用樹脂組成物および半導体装置Info
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- JP2001123068A JP2001123068A JP30474399A JP30474399A JP2001123068A JP 2001123068 A JP2001123068 A JP 2001123068A JP 30474399 A JP30474399 A JP 30474399A JP 30474399 A JP30474399 A JP 30474399A JP 2001123068 A JP2001123068 A JP 2001123068A
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- resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 充填性や作業性がよく、成形加工工程での装
置の摩耗も少なく、トランスファー成形に適し、また樹
脂硬化物の外観の優れた熱硬化性の封止用樹脂組成物と
それによる半導体装置とを提供する。 【解決手段】 (A)最大粒子径が300μm以下で平
均粒子径が0.05μm以上70μm以下である無機質
充填剤、(B)20℃での誘電率が5.0未満で沸点が
80〜160℃である非極性有機溶剤、および(C)熱
硬化性樹脂を必須成分とし、樹脂組成物全体に対して、
(A)の無機質充填剤を30〜90重量%、(B)の非
極性有機溶剤を0.01〜5重量%、(C)熱硬化性樹
脂を5〜50重量%、それぞれ含有してなる封止用樹脂
組成物であり、またこの封止用樹脂組成物の硬化物によ
って、半導体チップが樹脂封止されてなる半導体装置で
ある。
置の摩耗も少なく、トランスファー成形に適し、また樹
脂硬化物の外観の優れた熱硬化性の封止用樹脂組成物と
それによる半導体装置とを提供する。 【解決手段】 (A)最大粒子径が300μm以下で平
均粒子径が0.05μm以上70μm以下である無機質
充填剤、(B)20℃での誘電率が5.0未満で沸点が
80〜160℃である非極性有機溶剤、および(C)熱
硬化性樹脂を必須成分とし、樹脂組成物全体に対して、
(A)の無機質充填剤を30〜90重量%、(B)の非
極性有機溶剤を0.01〜5重量%、(C)熱硬化性樹
脂を5〜50重量%、それぞれ含有してなる封止用樹脂
組成物であり、またこの封止用樹脂組成物の硬化物によ
って、半導体チップが樹脂封止されてなる半導体装置で
ある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体等の電子部
品の封止をする封止用樹脂組成物およびそれによって樹
脂封止した半導体装置に関する。更に詳しくは、該樹脂
組成物と半導体装置の樹脂パッケージは、無機質充填剤
と非極性有機溶剤と熱硬化性樹脂を主成分とし、高信頼
性、硬化物外観に優れ、成形加工工程での装置の磨耗が
少ないという利点がある。
品の封止をする封止用樹脂組成物およびそれによって樹
脂封止した半導体装置に関する。更に詳しくは、該樹脂
組成物と半導体装置の樹脂パッケージは、無機質充填剤
と非極性有機溶剤と熱硬化性樹脂を主成分とし、高信頼
性、硬化物外観に優れ、成形加工工程での装置の磨耗が
少ないという利点がある。
【0002】
【従来の技術】半導体等の電子部品は、それを外部環境
から保護するためにセラミックパッケージや樹脂パッケ
ージで封止されているが、この封止材料については、コ
スト、生産性等の面から無機質充填剤を含有させた熱硬
化性樹脂組成物によるものが普及している。
から保護するためにセラミックパッケージや樹脂パッケ
ージで封止されているが、この封止材料については、コ
スト、生産性等の面から無機質充填剤を含有させた熱硬
化性樹脂組成物によるものが普及している。
【0003】また、近年、半導体ディスクリートの分野
において、高信頼性化の動きがある。例えば、TO−2
20の場合、従来熱放散させるためにヒートシンク(放
熱金属板)がついていたが、信頼性を向上させるため、
ヒートシンクを除き、代わりに熱伝導性の高い合成樹脂
組成物でパッケージ裏面も封止する方向に進んでいる。
さらに、熱放散性を高めるため、パッケージ裏面厚は年
々薄くなっている。
において、高信頼性化の動きがある。例えば、TO−2
20の場合、従来熱放散させるためにヒートシンク(放
熱金属板)がついていたが、信頼性を向上させるため、
ヒートシンクを除き、代わりに熱伝導性の高い合成樹脂
組成物でパッケージ裏面も封止する方向に進んでいる。
さらに、熱放散性を高めるため、パッケージ裏面厚は年
々薄くなっている。
【0004】このパッケージに用いられる封止用の樹脂
組成物は、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂とシリカ等
の無機質充填剤とから構成されており、トランスファー
成形法などによって電子部品の封止がされているが、こ
れらの樹脂組成物は、熱膨張係数が小さくて内部応力が
少なく、良熱伝導性、低透湿性で、機械的特性などに優
れ、しかも低コストであるものが望まれている。
組成物は、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂とシリカ等
の無機質充填剤とから構成されており、トランスファー
成形法などによって電子部品の封止がされているが、こ
れらの樹脂組成物は、熱膨張係数が小さくて内部応力が
少なく、良熱伝導性、低透湿性で、機械的特性などに優
れ、しかも低コストであるものが望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の封止用樹脂組成物は、熱伝導性に優れている反
面、硬化物外観において巣やフクレが発生するなど成形
性に劣り、また成形加工工程での装置の磨耗が大きく、
また充填剤粒子が半導体素子表面を傷つけ、そのことが
ソフトエラーを引き起こす原因となるとの報告も出され
ている。
た従来の封止用樹脂組成物は、熱伝導性に優れている反
面、硬化物外観において巣やフクレが発生するなど成形
性に劣り、また成形加工工程での装置の磨耗が大きく、
また充填剤粒子が半導体素子表面を傷つけ、そのことが
ソフトエラーを引き起こす原因となるとの報告も出され
ている。
【0006】本発明の目的は、充填性や作業性が良く、
成形加工工程での装置の摩耗も少なく、かつトランスフ
ァー成形に適した熱硬化性の封止用樹脂組成物とそれに
より樹脂封止した半導体装置とを提供しようとするもの
である。
成形加工工程での装置の摩耗も少なく、かつトランスフ
ァー成形に適した熱硬化性の封止用樹脂組成物とそれに
より樹脂封止した半導体装置とを提供しようとするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成しようと鋭意研究を重ねた結果、非極性有機溶
剤を添加剤として熱硬化性樹脂に配合することにより、
熱伝導性など従来解決されていた特性を損なうことな
く、硬化物外観や流動性といった面でより優れた特性を
もつことを知り、後述する組成の熱硬化性の封止用樹脂
組成物と半導体装置が、上記の目的を達成できることを
見いだし、本発明を完成したものである。
的を達成しようと鋭意研究を重ねた結果、非極性有機溶
剤を添加剤として熱硬化性樹脂に配合することにより、
熱伝導性など従来解決されていた特性を損なうことな
く、硬化物外観や流動性といった面でより優れた特性を
もつことを知り、後述する組成の熱硬化性の封止用樹脂
組成物と半導体装置が、上記の目的を達成できることを
見いだし、本発明を完成したものである。
【0008】即ち、本発明の封止用樹脂組成物は、
(A)最大粒子径が300μm以下で平均粒子径が0.
05μm以上70μm以下である無機質充填剤、(B)
20℃での誘電率が5.0未満で沸点が80〜160℃
である非極性有機溶剤、および(C)熱硬化性樹脂を必
須成分とし、樹脂組成物全体に対して、(A)の無機質
充填剤を30〜90重量%、(B)の非極性有機溶剤を
0.01〜5重量%、(C)熱硬化性樹脂を5〜50重
量%、それぞれ含有してなることを特徴とする。
(A)最大粒子径が300μm以下で平均粒子径が0.
05μm以上70μm以下である無機質充填剤、(B)
20℃での誘電率が5.0未満で沸点が80〜160℃
である非極性有機溶剤、および(C)熱硬化性樹脂を必
須成分とし、樹脂組成物全体に対して、(A)の無機質
充填剤を30〜90重量%、(B)の非極性有機溶剤を
0.01〜5重量%、(C)熱硬化性樹脂を5〜50重
量%、それぞれ含有してなることを特徴とする。
【0009】また本発明の半導体装置は、上記した封止
用樹脂組成物の硬化物によって、半導体チップが樹脂封
止されてなることを特徴とする。
用樹脂組成物の硬化物によって、半導体チップが樹脂封
止されてなることを特徴とする。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明の封止用樹脂組成物は、(C)熱硬
化性樹脂に(A)無機質充填剤と(B)非極性有機溶剤
を配合したものである。
化性樹脂に(A)無機質充填剤と(B)非極性有機溶剤
を配合したものである。
【0012】本発明に用いる(A)の無機質充填剤の材
質としては、従来から封止用樹脂組成物に使用された無
機質充填剤であって、例えば、結晶性シリカ、溶融シリ
カ、窒化ケイ素、アルミナ、水和アルミナ、窒化アルミ
ニウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、
酸化アンチモン、球状ガラス粉末などが挙げられるが、
結晶性シリカ、窒化ケイ素、酸化チタン、アルミナ、炭
酸カルシウム、硫酸バリウムおよび窒化アルミニウムの
群から選ばれたもの又はそれらの混合物であるものが、
熱伝導性などの点で特に好ましい。また、これら無機質
充填剤の最大粒子径は、300μm以下で平均粒子径が
0.05μm以上70μm以下であり、この範囲の外で
は成形性が低下するので好ましくない。
質としては、従来から封止用樹脂組成物に使用された無
機質充填剤であって、例えば、結晶性シリカ、溶融シリ
カ、窒化ケイ素、アルミナ、水和アルミナ、窒化アルミ
ニウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、
酸化アンチモン、球状ガラス粉末などが挙げられるが、
結晶性シリカ、窒化ケイ素、酸化チタン、アルミナ、炭
酸カルシウム、硫酸バリウムおよび窒化アルミニウムの
群から選ばれたもの又はそれらの混合物であるものが、
熱伝導性などの点で特に好ましい。また、これら無機質
充填剤の最大粒子径は、300μm以下で平均粒子径が
0.05μm以上70μm以下であり、この範囲の外で
は成形性が低下するので好ましくない。
【0013】(A)の無機質充填剤の配合割合は、全体
の樹脂組成物に対して30〜90重量%、である。その
割合が30重量%未満では耐熱性、耐湿性、半田耐熱
性、機械的特性および成形性が悪くなり、また90重量
%を超えるとカサバリが大きくなり成形性に劣り実用に
適さない。
の樹脂組成物に対して30〜90重量%、である。その
割合が30重量%未満では耐熱性、耐湿性、半田耐熱
性、機械的特性および成形性が悪くなり、また90重量
%を超えるとカサバリが大きくなり成形性に劣り実用に
適さない。
【0014】本発明に用いる(B)の非極性有機溶剤
は、20℃での誘電率が5.0未満かつ沸点が80〜1
60℃であれば良く、ベンゼン(誘電率2.28、沸点
80℃)、トルエン(誘電率2.39、沸点111
℃)、キシレン(誘電率2.58、沸点135〜140
℃)、スチレン(誘電率2.43、沸点146℃)など
の芳香族系溶剤、n−ヘプタン(誘電率1.92、沸点
98℃)、n−オクタン(誘電率1.95、沸点126
℃)、n−ノナン(誘電率1.97、沸点151℃)な
どのパラフィン系炭化水素、ジオキサン(誘電率2.2
3、沸点101℃)、イソプロピルエーテル(誘電率
3.88、沸点91℃)、n−ブチルエーテル(誘電率
3.06、沸点141℃)などのエーテル類などがある
が、ベンゼン、トルエン、キシレンおよびパラフィン系
炭化水素が好ましい。その配合割合は、全体の樹脂組成
物に対して0.01〜5重量%含有することがよい。そ
の割合が0.01重量%未満では流動性に効果がなく、
5重量%を超えると流動性過大による特性、外観の低下
を招くことになるので好ましくない。
は、20℃での誘電率が5.0未満かつ沸点が80〜1
60℃であれば良く、ベンゼン(誘電率2.28、沸点
80℃)、トルエン(誘電率2.39、沸点111
℃)、キシレン(誘電率2.58、沸点135〜140
℃)、スチレン(誘電率2.43、沸点146℃)など
の芳香族系溶剤、n−ヘプタン(誘電率1.92、沸点
98℃)、n−オクタン(誘電率1.95、沸点126
℃)、n−ノナン(誘電率1.97、沸点151℃)な
どのパラフィン系炭化水素、ジオキサン(誘電率2.2
3、沸点101℃)、イソプロピルエーテル(誘電率
3.88、沸点91℃)、n−ブチルエーテル(誘電率
3.06、沸点141℃)などのエーテル類などがある
が、ベンゼン、トルエン、キシレンおよびパラフィン系
炭化水素が好ましい。その配合割合は、全体の樹脂組成
物に対して0.01〜5重量%含有することがよい。そ
の割合が0.01重量%未満では流動性に効果がなく、
5重量%を超えると流動性過大による特性、外観の低下
を招くことになるので好ましくない。
【0015】本発明で用いる(C)熱硬化性樹脂として
は、例えば、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹
脂、レゾルシノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン
樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ア
クリル樹脂、ビニルウレタン樹脂、シリコーン樹脂、α
−オレフィン無水マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
リイミド樹脂等が挙げられ、これらは単独又は2種以上
混合して使用することができる。なかでもエポキシ樹脂
が工業的に有利に用いることができる。本発明でいう
(C)熱硬化性樹脂には、それぞれの樹脂の硬化剤及び
硬化触媒が含まれ、硬化剤及び硬化触媒を含めた熱硬化
性樹脂の配合量は、樹脂組成物全体の5〜50重量%が
適当である。
は、例えば、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹
脂、レゾルシノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン
樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ア
クリル樹脂、ビニルウレタン樹脂、シリコーン樹脂、α
−オレフィン無水マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
リイミド樹脂等が挙げられ、これらは単独又は2種以上
混合して使用することができる。なかでもエポキシ樹脂
が工業的に有利に用いることができる。本発明でいう
(C)熱硬化性樹脂には、それぞれの樹脂の硬化剤及び
硬化触媒が含まれ、硬化剤及び硬化触媒を含めた熱硬化
性樹脂の配合量は、樹脂組成物全体の5〜50重量%が
適当である。
【0016】本発明の封止用樹脂組成物は、上述した
(A)無機質充填剤、(B)非極性有機溶剤および
(C)熱硬化性樹脂を必須成分とするが、本発明の目的
に反しない限り、また必要に応じて、粘度調整用の溶
剤、カップリング剤、その他の添加剤を配合することが
できる。その溶剤としては、ジオキサン、ソルベントナ
フサ、工業用ガソリン、酢酸セロソルブ、エチルセロソ
ルブ、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトー
ルアセテート、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、N−メチルピロリドン等、極性溶剤が挙げら
れ、これら極性溶剤は(B)非極性溶剤と混合して使用
することができる。
(A)無機質充填剤、(B)非極性有機溶剤および
(C)熱硬化性樹脂を必須成分とするが、本発明の目的
に反しない限り、また必要に応じて、粘度調整用の溶
剤、カップリング剤、その他の添加剤を配合することが
できる。その溶剤としては、ジオキサン、ソルベントナ
フサ、工業用ガソリン、酢酸セロソルブ、エチルセロソ
ルブ、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトー
ルアセテート、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、N−メチルピロリドン等、極性溶剤が挙げら
れ、これら極性溶剤は(B)非極性溶剤と混合して使用
することができる。
【0017】本発明の封止用樹脂組成物は前述した熱硬
化性樹脂とその硬化剤などに無機質充填剤、非極性有機
溶剤およびその他の添加剤を配合すると得られる。成形
材料として調製する場合の一般的方法は、ニーダ、ロー
ルミル、ミキサーなどを用いて常法により加熱混練を行
い、次いで適当な大きさに粉砕して成形材料とすること
ができる。
化性樹脂とその硬化剤などに無機質充填剤、非極性有機
溶剤およびその他の添加剤を配合すると得られる。成形
材料として調製する場合の一般的方法は、ニーダ、ロー
ルミル、ミキサーなどを用いて常法により加熱混練を行
い、次いで適当な大きさに粉砕して成形材料とすること
ができる。
【0018】また、本発明の半導体装置は、上述の成形
材料を用いて半導体チップを封止することにより容易に
製造することができる。封止を行う半導体チップとして
は、例えば集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、
サイリスタ、ダイオード等で特に限定されるものではな
い。封止の最も一般的な方法としては、低圧トランスフ
ァー成形法があるが、射出成形、圧縮成形、注形等によ
る封止も可能である。成形材料で封止後加熱して硬化さ
せ、最終的にはこの硬化物によって封止された半導体装
置が得られる。加熱による硬化は、150℃以上に加熱
して硬化させることが望ましい。
材料を用いて半導体チップを封止することにより容易に
製造することができる。封止を行う半導体チップとして
は、例えば集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、
サイリスタ、ダイオード等で特に限定されるものではな
い。封止の最も一般的な方法としては、低圧トランスフ
ァー成形法があるが、射出成形、圧縮成形、注形等によ
る封止も可能である。成形材料で封止後加熱して硬化さ
せ、最終的にはこの硬化物によって封止された半導体装
置が得られる。加熱による硬化は、150℃以上に加熱
して硬化させることが望ましい。
【0019】
【作用】本発明において無機質充填剤、非極性有機溶剤
と、熱硬化性樹脂とを特定量配合することによって、本
発明の封止用樹脂組成物が得られる。この樹脂組成物を
使用することにより、充填性や作業性がよく、成形加工
工程での装置の摩耗も少なくなり、樹脂硬化物の充填性
や外観の著しく向上した半導体装置を得ることができ
る。
と、熱硬化性樹脂とを特定量配合することによって、本
発明の封止用樹脂組成物が得られる。この樹脂組成物を
使用することにより、充填性や作業性がよく、成形加工
工程での装置の摩耗も少なくなり、樹脂硬化物の充填性
や外観の著しく向上した半導体装置を得ることができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例によって具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限
定されるものではない。
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限
定されるものではない。
【0021】実施例1 最大粒子径が120μm以下で平均粒子径が25μmで
ある結晶性シリカ充填剤と、トルエンと、エポキシ樹脂
を、表1に示す割合で配合し、ロールミルにて混練後冷
却、粉砕し、エポキシ樹脂組成物1,2を得た。
ある結晶性シリカ充填剤と、トルエンと、エポキシ樹脂
を、表1に示す割合で配合し、ロールミルにて混練後冷
却、粉砕し、エポキシ樹脂組成物1,2を得た。
【0022】実施例2 同様に、最大粒子径が120μm以下で平均粒子径が2
5μmである結晶性シリカ充填剤と、ベンゼンと、エポ
キシ樹脂を、表1に示す割合で配合し、ロールミルにて
混練後冷却、粉砕し、エポキシ樹脂組成物3,4を得
た。
5μmである結晶性シリカ充填剤と、ベンゼンと、エポ
キシ樹脂を、表1に示す割合で配合し、ロールミルにて
混練後冷却、粉砕し、エポキシ樹脂組成物3,4を得
た。
【0023】比較例1 同様に、結晶性シリカ充填剤と、エポキシ樹脂を、表1
に示す割合で配合し、ロールミルにて混練後冷却、粉砕
し、エポキシ樹脂組成物5,6を得た。
に示す割合で配合し、ロールミルにて混練後冷却、粉砕
し、エポキシ樹脂組成物5,6を得た。
【0024】前記実施例1〜2および比較例1で作成し
たエポキシ樹脂組成物の流動性をみるため、高化式フロ
ー粘度およびスパイラルフロー、熱伝導率等を測定し
た。また、上記組成物を用いて作成した半導体装置の外
観検査を行い、その結果を表1にそれぞれ示した。
たエポキシ樹脂組成物の流動性をみるため、高化式フロ
ー粘度およびスパイラルフロー、熱伝導率等を測定し
た。また、上記組成物を用いて作成した半導体装置の外
観検査を行い、その結果を表1にそれぞれ示した。
【0025】この結果から、非極性有機溶剤を使用した
実施例1〜2の樹脂組成物1〜4は、使用しない比較例
1の樹脂組成物5〜6に比較して流動性に優れ、かつフ
ィラーを高充填しても樹脂組成物粘度が低く、成形性お
よび作業性に優れていた。また、熱伝導性は、実施例、
比較例とも同程度であった。上述のように、本発明の効
果が確認された。
実施例1〜2の樹脂組成物1〜4は、使用しない比較例
1の樹脂組成物5〜6に比較して流動性に優れ、かつフ
ィラーを高充填しても樹脂組成物粘度が低く、成形性お
よび作業性に優れていた。また、熱伝導性は、実施例、
比較例とも同程度であった。上述のように、本発明の効
果が確認された。
【0026】
【表1】 *1:クレゾールノボラックエポキシ樹脂−ノボラック
フェノール樹脂等量配合、有機燐系触媒を含有したも
の。
フェノール樹脂等量配合、有機燐系触媒を含有したも
の。
【0027】*2:島津フローテスターCFT−500
型を用い、175℃、荷重10kgの条件で測定した。
型を用い、175℃、荷重10kgの条件で測定した。
【0028】*3:175℃×2分の硬化条件で、EM
MI規格1一66に準じ測定した。
MI規格1一66に準じ測定した。
【0029】*4:175℃×5分硬化の試料につき、
迅速熱伝導率計QTM−MD2型により測定した。
迅速熱伝導率計QTM−MD2型により測定した。
【0030】*5:硬化物外観は、TO−220、裏面
厚0.3mmの裏面を目視した。
厚0.3mmの裏面を目視した。
【0031】
【発明の効果】本発明の無機質充填剤と非極性有機溶剤
を含有する封止用樹脂組成物を、半導体等の電子部品の
封止に用いることにより、熱伝導性を大きく減少させず
に、トランスファー成形加工工程における流動性等の作
業性の改善をはかることができ、樹脂封止された半導体
パッケージの外観の向上をはかることができる。
を含有する封止用樹脂組成物を、半導体等の電子部品の
封止に用いることにより、熱伝導性を大きく減少させず
に、トランスファー成形加工工程における流動性等の作
業性の改善をはかることができ、樹脂封止された半導体
パッケージの外観の向上をはかることができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BB091 BB271 BE021 BF021 BG001 CC031 CC061 CC161 CC181 CD001 CK021 CL001 CM041 CP001 DE126 DE136 DE146 DE236 DF016 DG046 DJ006 DJ016 DL006 EA017 EA047 EA057 ED027 EL107 FA086 FD016 GJ02 GQ05 HA05 4M109 AA01 CA21 EA11 EB12 EB13 EB15 EC05
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)最大粒子径が300μm以下で平
均粒子径が0.05μm以上70μm以下である無機質
充填剤、(B)20℃での誘電率が5.0未満で沸点が
80〜160℃である非極性有機溶剤、および(C)熱
硬化性樹脂を必須成分とし、樹脂組成物全体に対して、
(A)の無機質充填剤を30〜90重量%、(B)の非
極性有機溶剤を0.01〜5重量%、(C)熱硬化性樹
脂を5〜50重量%、それぞれ含有してなることを特徴
とする封止用樹脂組成物。 - 【請求項2】 (B)の非極性有機溶剤が、ベンゼン、
トルエン、キシレンおよびパラフィン系炭化水素の群か
ら選ばれた1種または2種以上の混合物である請求項1
記載の封止用樹脂組成物。 - 【請求項3】 (A)の無機質充填剤が、結晶性シリ
カ、窒化ケイ素、酸化チタン、アルミナ、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウムおよび窒化アルミニウムの群から選ば
れた1種または2種以上の混合物である請求項1記載の
封止用樹脂組成物。 - 【請求項4】 請求項1,2,3記載の封止用樹脂組成
物の硬化物によって、半導体チップが樹脂封止されてな
ることを特徴とする半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30474399A JP2001123068A (ja) | 1999-10-27 | 1999-10-27 | 封止用樹脂組成物および半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30474399A JP2001123068A (ja) | 1999-10-27 | 1999-10-27 | 封止用樹脂組成物および半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001123068A true JP2001123068A (ja) | 2001-05-08 |
Family
ID=17936692
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30474399A Pending JP2001123068A (ja) | 1999-10-27 | 1999-10-27 | 封止用樹脂組成物および半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001123068A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006028259A (ja) * | 2004-07-13 | 2006-02-02 | Nitto Denko Corp | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 |
-
1999
- 1999-10-27 JP JP30474399A patent/JP2001123068A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006028259A (ja) * | 2004-07-13 | 2006-02-02 | Nitto Denko Corp | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 |
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