JP2001122683A - 粘土鉱物含有石灰石洗浄脱水ケーキの粒状物、該粒状物の製造方法、又は該粒状物からなる石灰質肥料もしくは土壌改質剤 - Google Patents

粘土鉱物含有石灰石洗浄脱水ケーキの粒状物、該粒状物の製造方法、又は該粒状物からなる石灰質肥料もしくは土壌改質剤

Info

Publication number
JP2001122683A
JP2001122683A JP29904099A JP29904099A JP2001122683A JP 2001122683 A JP2001122683 A JP 2001122683A JP 29904099 A JP29904099 A JP 29904099A JP 29904099 A JP29904099 A JP 29904099A JP 2001122683 A JP2001122683 A JP 2001122683A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
granular material
clay mineral
limestone
crushing strength
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29904099A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Tanaka
宏史 田中
Shigeru Kasuya
滋 糟谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nittetsu Mining Co Ltd
Original Assignee
Nittetsu Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nittetsu Mining Co Ltd filed Critical Nittetsu Mining Co Ltd
Priority to JP29904099A priority Critical patent/JP2001122683A/ja
Publication of JP2001122683A publication Critical patent/JP2001122683A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05DINORGANIC FERTILISERS NOT COVERED BY SUBCLASSES C05B, C05C; FERTILISERS PRODUCING CARBON DIOXIDE
    • C05D3/00Calcareous fertilisers
    • C05D3/02Calcareous fertilisers from limestone, calcium carbonate, calcium hydrate, slaked lime, calcium oxide, waste calcium products
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05DINORGANIC FERTILISERS NOT COVERED BY SUBCLASSES C05B, C05C; FERTILISERS PRODUCING CARBON DIOXIDE
    • C05D9/00Other inorganic fertilisers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05GMIXTURES OF FERTILISERS COVERED INDIVIDUALLY BY DIFFERENT SUBCLASSES OF CLASS C05; MIXTURES OF ONE OR MORE FERTILISERS WITH MATERIALS NOT HAVING A SPECIFIC FERTILISING ACTIVITY, e.g. PESTICIDES, SOIL-CONDITIONERS, WETTING AGENTS; FERTILISERS CHARACTERISED BY THEIR FORM
    • C05G5/00Fertilisers characterised by their form
    • C05G5/10Solid or semi-solid fertilisers, e.g. powders
    • C05G5/14Tablets, spikes, rods, blocks or balls

Abstract

(57)【要約】 【課題】 石灰石採掘鉱山の原石洗浄水脱水ケーキから
高湿度等の過酷な保存条件下においても所定の高圧潰強
度を長期間維持でき、かつ溶出水が無着色である石灰質
肥料等として好適な粒状物の提供。 【解決手段】 粘土鉱物含有石灰石鉱山原石洗浄脱水ケ
ーキを押出成形等により球状又は円柱状の形状に成形
し、成形後80〜200℃で乾燥して粒状物を製造す
る。それによって得られた粒状物は、溶出水が無着色で
かつ高湿度等の過酷な環境下においても高圧潰強度が継
続維持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石灰石採掘鉱山に
おける脱水ケーキを活用すべくなされたものであり、脱
水ケーキの粒状物、その製造方法、又はその粒状物から
なる石灰質肥料もしくは土壌改質剤に関するものであ
る。より詳しくは、本発明は、石灰石採掘鉱山の原石洗
浄水から分別した微粒石灰石及び微粒粘土鉱物を主成分
とする脱水ケーキを活用するべくなされたものであり、
高湿度等の過酷な保存条件に長期保存した場合にも高圧
潰強度を維持でき、かつ溶出水が無着色である脱水ケー
キの粒状物等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石灰石やドロマイトを採掘し製品とする
鉱山では、産出する石灰石等の原石の品位には採掘鉱山
によって差違があり、比較的高品位の原石を産出すると
ころから、不純物が混入した原石を産出するところまで
ある。そのようなことで、石灰石鉱山によっては、表層
土あるいは鉱床中に泥分が存在するものをそのまま採掘
し、その結果産出した原石中に泥分が混入することが避
けられない石灰石鉱山もある。
【0003】このような石灰石鉱山では、泥分を選別除
去するために、採掘原石をドラムウオッシャー等で水洗
し、不要な泥分は篩い分けあるいは分級等の分離手段に
より石灰石原石と分別されている。その際に排出される
泥分は石灰石の微粒子と共にスラリーの状態となってお
り、従来はこのスラリーを水分含有率が10〜30重量
%程度になるまでシックナー及びフィルタープレスの2
段処理で濃縮脱水して、脱水ケーキとした後廃棄処分し
ていた。
【0004】この脱水ケーキ処理は、生産コストの上昇
を招き、また、環境保護に対する近年の一層の厳しい状
況から処分場確保も一段と難しくなってきている。そこ
で、本発明者は、この脱水ケーキの活用法について検討
することとし、それに関する従来技術について調査し
た。その結果、炭酸カルシウムを廃糖蜜あるいはリグニ
ン等の有機結合剤を使用して造粒した肥料あるいは土壌
改良剤用の市販品が存在すること、並びに製糖工場から
排出される炭酸カルシウムを主成分とし、リン、カリウ
ムの酸化物及び有機物を含有するライムケーキをステフ
ェン廃水濃縮液等の有機結合剤を使用して造粒し、土壌
改良剤として活用する提案があることがわかった(特公
平2−49773号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者が調査した限り、石灰石鉱山で排出される前記脱水ケ
ーキの活用法についての提案は何等見当たらなかった。
そこで、本発明者は、主たる成分が炭酸カルシウムで共
通点があることから、前記最近の提案であるライムケー
キの造粒技術に関し興味を持ち調査・検討した。その結
果、このような有機結合剤を用いない市販の炭酸カルシ
ウム造粒品では、高湿度環境下に保存した場合には圧潰
強度が比較的短期間で低減し、かつ溶出水が着色するこ
とが判明した。
【0006】以上のようなことから、本発明者はただ廃
棄処分されていただけの石灰石採掘鉱山における脱水ケ
ーキを活用すべく、高湿度環境等の過酷な保存条件下に
長期保存した場合においても運搬や散布の際に必要とす
る所定の高圧潰強度を維持でき、かつ溶出水が着色する
ことのない脱水ケーキの粒状物を製造すべく研究を行
い、その結果開発に成功したのが本発明である。
【0007】そして、本発明では、意外にも従来技術の
ように有機結合剤を特に使用することなく所定の圧潰強
度が発現ができること及び脱水ケーキ中の石灰石以外の
含有物である泥分の大部分が粘土鉱物であることを見出
したものであり、その結果、本発明はその新規な知見に
基づいて完成したものである。
【0008】したがって、本発明の解決すべき課題は、
石灰石採掘鉱山の原石洗浄水脱水ケーキを高湿度等の過
酷な環境下においても所定の高圧潰強度を長期間維持で
き、かつ溶出水が着色することがない脱水ケーキを提供
することであり、またその脱水ケーキを石灰質肥料ある
いは土壌改質剤として活用することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記したとお
りであるから、その解決手段は、粒状物、石灰質肥料、
土壌改質剤及び粒状物の製造方法であり、そのうちの粒
状物は、石灰石採掘原石等の粘土鉱物含有石灰石洗浄脱
水ケーキを造粒乾燥した溶出水が無着色で、かつ高湿度
等の過酷な保存条件下においても高圧潰強度を継続維持
できる炭酸カルシウム及び粘土鉱物を含有するものであ
る。また、本発明の石灰質肥料及び土壌改質剤は、該粒
状物からなるものである。
【0010】さらに、粒状物の製造方法は、粘土鉱物含
有石灰石洗浄脱水ケーキを造粒し、造粒後80〜200
℃で乾燥した、溶出水が無着色で、かつ高湿度等の過酷
な保存条件下においても高圧潰強度を継続維持できる炭
酸カルシウム及び粘土鉱物を含有する粒状物を製造する
ものである。
【0011】そして、本発明では、高湿度等の過酷な保
存条件下においても運搬や散布の際に必要とする所定の
高圧潰強度を維持できるので、保管時には特に外気を遮
断する必要がなく、本発明の粒状物は気体遮断性の良好
はプラスチック性の袋等に保存する必要もない。また、
溶出水が着色する恐れもなく、かつ有機物バインダー
(有機結合剤)も使用していないので、散布箇所から流
出した水の着色汚染、又は有機物バインダー流出による
CODもしくはBOD増大等の環境汚染について特段配
慮する必要もない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態の詳
細について説明する。本発明の粒状物は、前記したとお
り石灰石採掘鉱山における原石等の粘土鉱物含有石灰石
洗浄脱水ケーキを造粒乾燥した溶出水が無着色で、かつ
高湿度下等の過酷な保存条件においても高圧潰強度を継
続維持できる炭酸カルシウム及び粘土鉱物を含有するも
のであり、それは肥料あるいは土壌改質剤として好適に
活用できるものである。
【0013】そして、その粒状物の製造原料である粘土
鉱物含有石灰石洗浄脱水ケーキは、好適には石灰石採掘
鉱山原石を洗浄した洗浄水の脱水ケーキであって、含水
率は10〜30重量%がよく、15〜25重量%が好ま
しい。石灰石採掘鉱山原石洗浄水から微粒の石灰石及び
粘土鉱物を分離して脱水ケーキを形成する際の分離手段
としては、遠心脱水機、真空ドラム脱水機、シックナ
ー、フィルター等の各種の固液分離手段が特に制限され
ることなく使用可能であるが、シックナー及びフィルタ
ープレスの2段組み合わせが好ましく使用できる。
【0014】その脱水ケーキ中の主たる含有成分は、石
灰石微粒子であり、それに少量の微粒粘土鉱物を含有す
るものであれば、本発明の造粒物の原料としては、特に
制限されることなく使用可能であるが、この脱水ケーキ
を所定の形状に造粒し乾燥した後に所定の圧潰強度を発
現することができるものが好ましい。所定の圧潰強度に
到達しない場合には、粘土鉱物を別途添加してもよい。
【0015】前記した脱水ケーキ中に存在する粘土鉱物
としては、有機結合剤を使用することなく高強度を発現
でき、かつ高湿度等の過酷な保存条件下においても所定
の圧潰強度が維持できるものであればよく、それには、
例えばクライノクロア、白雲母、ノントロナイト、カオ
リナイト等がある。
【0016】また、それらの粘土鉱物の脱水ケーキ中の
含有量は、アルミナ(Al23)の含有量で、すなわち
アルミナの含有量を指標として表すと2〜10重量%が
よく、好ましくは3〜6重量がよい。これらの粘土鉱物
は前記したとおり脱水ケーキ中に元来存在するものがよ
いが、含有量が不足する場合には、外部から追加添加し
てもよい。
【0017】本発明の粒状物は、前記したとおり特に有
機結合剤を配合するなく所定の圧潰強度が発現する脱水
ケーキが存在すること及び脱水ケーキ中の石灰石以外の
含有物である泥分の大部分が粘土鉱物であることを本発
明者が見出したことを契機として完成されたものであ
る。その際には、意外にも何等の成分も添加せずに所定
の圧潰強度が発現することができる脱水ケーキもある
が、石灰石産出鉱山によっては脱水ケーキ中に粘土鉱物
が存在しても所定の圧潰強度が発現しないもののあるこ
とも判明しており、その場合には有機結合剤ではなく、
粘土鉱物を追加添加すればよい。
【0018】前記した造粒物の成形は、押出成形、プレ
ス成形、転動造粒、攪拌造粒等の各種の成形あるいは造
粒手段が使用可能であるが、押出成形が好ましい。ま
た、製品形状によっては、2段組み合わせをしてもよ
い。脱水ケーキの造粒後の乾燥は、温度80〜200℃
がよく、好ましくは100〜120℃がよい。使用する
乾燥機には、各種の乾燥機が制限なく使用でき、それに
は例えばロータリードライヤー、バンド乾燥機あるいは
流動層乾燥機等があるが、好ましくはロータリードライ
ヤーがよい。
【0019】粒状物の形状については、球状、円柱状あ
るいは角柱状等の各種の形状が採用可能であるが、好適
な用途が肥料あるいは土壌改質剤であることから、その
取扱性が良好な球状あるいは円柱状の形状が好ましい。
その具体的大きさは、球状の場合には直径1〜5mm程
度がよい。また円柱状の場合には断面直径が1〜5mm
程度がよく、長さが1〜10mm程度がよく、直径と長
さの比は1/1〜1/5が好ましい。
【0020】本発明の粒状物については、水及び粘土鉱
物以外の主要な成分は微粒石灰石であるから、石灰質肥
料あるいは土壌改質剤として好適に使用できるものであ
る。また、この粒状物は、単純に多量のアルカリ成分を
配合しているというだけでなく、本発明者は、可溶性苦
土及び枸溶性苦土成分をも含有していることを確認して
おり、この点からも石灰質肥料として良好な機能を有す
るものである。
【0021】そして、この粒状物は高湿度等の如何なる
過酷な環境下での長期間保存後でも所定の強度を維持す
ることができるから、保管時にプラスチック袋等の気体
遮断性の高い容器に保管することなく、運搬や散布時に
適正な状態が保持できる。また、有機結合剤も配合され
ていないから水に濡れて崩壊する際に着色水を発生する
こともなく散布箇所からの流出水による環境汚染も発生
しない。例えば廃糖蜜バインダーを使用した場合には、
それにより流出水は茶褐色となるが本発明では一切有機
結合剤を使用していないので、そのようなことが発生す
ることがない。さらに有機結合剤無配合により臭気発生
がなく、その対策も無用である。
【0022】
【実施例】以下に、本発明の実施例及び比較例を挙げて
さらに具体的に説明するが、本発明はこの実施例によっ
て何等限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載
によって把握されるものであることはいうまでもない。
【0023】[実施例1]当社所有の石灰石採掘のK鉱山
の水洗スラリーをフィルタープレスにより水分含有量が
17〜20重量%程度になるように圧搾脱水処理し得ら
れたフィルターケーキを直径2.5mm押出口から押し
出し、長さ5〜10mmの円柱状物を得た。成形後送風
乾燥機で105℃で3時間乾燥して目的の粒状物を製造
した。
【0024】前記製造プロセスにおいて脱水ケーキの含
水率は18.3重量%であり、脱水ケーキを105℃で
乾燥し付着水分を完全に除去した後の含有成分は表1に
示すとおりである。また、その脱水乾燥後のケーキをX
線粉末回折した結果同定された鉱物は表2に示すとおり
であり、その中に、クライノクロア、白雲母、ノントロ
ナイト、カオリナイト及びパリゴルスカイト等の多くの
粘土鉱物が存在することがわかる。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】この脱水ケーキから製造した前記粒状物、
市販の石灰石微粉に廃糖蜜結合剤を配合して造粒した直
径2.5mmの比較品1及び同じく市販の石灰石微粉を
リグニン結合剤を使用して造粒した直径2.5mmの比
較品2について、それぞれの成分含有率び大気中に放置
した際の圧潰強度の測定、並びに溶出水の着色の有無の
観察を行った。結果は表3に示すとおりである。
【0028】
【表3】
【0029】その結果によれば、本発明の粒状物は、ア
ルカリ分、可溶性苦土及び枸溶性苦土の含有量が、それ
ぞれ43.3、7.84及び5.19重量%であり、比
較品1に比し、それらの含有量がいずれも低く、特に可
溶性苦土及び枸溶性苦土については比較品1に比し、約
半分程度である。しかしながら、比較品2と比較すると
両苦土成分の含有量は、はるかに多いことがわかる。ま
た重要な肥料成分であるリン及びカリウムの含有量につ
いては、本発明の粒状物は、比較品1及び2に比し、い
ずれも高含有量となっており、充分に肥料及び土壌改良
剤としての性能を有するものである。
【0030】圧潰強度については、表3によれば、粘土
鉱物の含有量がアルミナの含有量を指標として5.3重
量%である本発明の粒状物は、製造直後が2.4kgで
あり、翌日は1.0kgに急落する。しかしながら、そ
の後は3日後が1.2kg、9日後が1.1kgで、そ
れ以上の圧潰強度の低下はなく、1.0kg台のほぼ一
定の圧潰強度を維持しており、時間が経過しても製品取
扱上必要とされている所定の強度を維持していることが
わかる。
【0031】それに対し、比較品1及び比較品2は、製
造直後2.6kg及び1.1kgであり、運搬や散布時
に製品取扱上必要な圧潰強度は有するものの、5日後に
は両者とも0.1kgまで極端に急落し製品取扱上必要
な強度を消失してしまっている。その理由については、
直接解明しているわけではないが、有機結合剤添加品に
比較し、本発明の無添加品は、水分含有率が、保存環境
に影響されることなく、一定で推移しており、そのこと
とも関連しているものと推測している。
【0032】その圧潰強度の測定は以下のとおり行っ
た。すなわち、図1に概要を図示する木屋式硬度計の試
料台1上に本発明の粒状物、比較品1、2等の試料粒状
物を載せた後、加圧ハンドル3を回転して加圧円柱2を
徐々に降下させ、円柱の下端が試料に接触すると円柱の
下降に抵抗が発生する。その際、この抵抗がダイヤル6
の指針4を回転させ、この回転により補助指針5を更に
回転させる。加圧ハンドル3を更に回転させ加圧円柱2
を試料が圧砕されるまで降下させると、補助指針5を残
したまま指針4が0点の方へはね返る。その際の補助指
針5の示す目盛りがそのときの加圧重で、試料の圧潰強
度である。なお、各製品の圧潰強度の測定に使用した試
料の数は20個であり、表3等に記載の圧潰強度はその
平均値である。
【0033】また、前記したとおり表3には、溶出水の
着色の有無も表示されており、それによれば、本発明の
粒状物は無着色であるが、比較品1及び2はいずれも着
色することがわかる。さらに同表には水中での崩壊率が
表示されており、それによれば、本発明品、比較品1及
び2のいずれも5分以内に全て崩壊することが明らかで
あり、肥料及び土壌改質剤として使用した際に速やかに
崩壊し必要な機能を発揮できるといえる。
【0034】[実施例2及び3]当社所有の他の鉱山であ
るI鉱山及びH鉱山の脱水ケーキについても、同様の性
能試験を実施しており、その結果は表4に示してある。
それによれば、アルミナを指標とする粘土鉱物の含有量
が1.2重量%である粘土鉱物含有量の少ないI鉱山の
脱水ケーキでは製造直後においてすら圧潰強度が0.1
kgと極端に低く所定の圧潰強度を有しない。
【0035】
【表4】
【0036】しかしながら、ベントナイトを10重量%
添加して、粘土鉱物含有量の指標であるアルミナの含有
量を2.4重量%にすることにより、製造直後の圧潰強
度が1.6kg、1日後が1.3kg、5日後が1.2
kg及び9日後が1.1kgとなる。この結果からわか
るように粘土鉱物のベントナイトの添加により所定の強
度が発現するようになる。
【0037】また、I鉱山より粘土鉱物の含有量が多
い、すなわちアルミナを指標とする粘土鉱物の含有量が
1.9重量%であるH鉱山の脱水ケーキの場合には、製
造直後の圧潰強度が0.3kgとI鉱山脱水ケーキの場
合より多少高い圧潰強度を有するものの所定の圧潰強度
には不足している。この場合にもベントナイトを10重
量%添加して、アルミナ含有量を指標とする粘土鉱物の
含有量で2.4重量%とすることにより、製造直後の圧
潰強度が1.2kg、1日後が0.6kg、5日後が
0.8kg及び9日後が0.7kgとなる。
【0038】この結果からも粘土鉱物であるベントナイ
トの添加により強度が向上し、時間が経過しても有機結
合剤を使用した場合のようにように極端に低下せず、
0.7kg前後の一定の強度を保持できることがわか
る。このように脱水ケーキのみを造粒して粒状物とした
場合には、所定の圧潰強度を発現しない場合には、粘土
鉱物を追加含有させることにより圧潰強度が向上させる
ことができることが判明しており、所望の圧潰強度を発
現させるには粘土鉱物の種類あるいは添加量等を調節し
て追加含有させるとよい。
【0039】
【発明の効果】本発明の粒状物は、高湿度等の過酷な保
存条件下においても運搬や散布の際に必要とする所定の
高圧潰強度を維持できるので、本発明は保管時には特に
外気を遮断する必要がなく、気体遮断性の良好はプラス
チック製の袋等に保存する必要もない肥料及び土壌改質
剤に好適な粒状物を提供することができる。また、溶出
水が着色する恐れもなく、かつ有機結合剤も使用してい
ないので、散布箇所から流出した水の着色汚染、又は有
機結合剤流出によるCODもしくはBOD増大等の環境
汚染についても特段配慮する必要もない。以上のとおり
本発明は卓越した効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粒状物などの圧潰強度の測定に使用す
る木屋式硬度計の概要を図示する。
【符号の説明】
1 試料台 2 加圧円柱 3 加圧ハンドル 4 指針 5 補助指針 6 ダイヤル(目盛板)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C09K 103:00 C09K 103:00 Fターム(参考) 4H026 CA02 CB01 CC06 4H061 AA01 AA02 CC01 CC04 CC51 DD14 EE43 FF08 GG19 GG25 GG26 GG54 GG55 HH11 HH25 HH35

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘土鉱物含有石灰石洗浄脱水ケーキを造
    粒乾燥した粒状物であって、その溶出水が無着色で、か
    つ過酷な保存条件においても高圧潰強度を継続維持でき
    る炭酸カルシウム及び粘土鉱物を含有する粒状物。
  2. 【請求項2】 粘土鉱物含有石灰石洗浄脱水ケーキを造
    粒乾燥した粒状物であって、その溶出水が無着色で、か
    つ過酷な保存条件下においても高圧潰強度を継続維持で
    きる炭酸カルシウム及び粘土鉱物を含有する粒状物から
    なる石灰質肥料。
  3. 【請求項3】 粘土鉱物含有石灰石洗浄脱水ケーキを造
    粒乾燥した粒状物であって、その溶出水が無着色で、か
    つ過酷な保存条件においても高圧潰強度を継続維持でき
    る炭酸カルシウムおよび粘土鉱物を含有する粒状物から
    なる土壌改質剤。
  4. 【請求項4】 粘土鉱物含有石灰石洗浄脱水ケーキを造
    粒し、造粒後80〜200℃で乾燥した、その造粒物か
    らの溶出水が無着色で、かつ過酷な保存条件下において
    も高圧潰強度を継続維持できる炭酸カルシウム及び粘土
    鉱物を含有する粒状物を製造する方法。
  5. 【請求項5】 粘土鉱物含有石灰石の洗浄水に粘土鉱物
    が追加配合されている請求項1記載の粒状物を製造する
    方法。
JP29904099A 1999-10-21 1999-10-21 粘土鉱物含有石灰石洗浄脱水ケーキの粒状物、該粒状物の製造方法、又は該粒状物からなる石灰質肥料もしくは土壌改質剤 Pending JP2001122683A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29904099A JP2001122683A (ja) 1999-10-21 1999-10-21 粘土鉱物含有石灰石洗浄脱水ケーキの粒状物、該粒状物の製造方法、又は該粒状物からなる石灰質肥料もしくは土壌改質剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29904099A JP2001122683A (ja) 1999-10-21 1999-10-21 粘土鉱物含有石灰石洗浄脱水ケーキの粒状物、該粒状物の製造方法、又は該粒状物からなる石灰質肥料もしくは土壌改質剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001122683A true JP2001122683A (ja) 2001-05-08

Family

ID=17867444

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29904099A Pending JP2001122683A (ja) 1999-10-21 1999-10-21 粘土鉱物含有石灰石洗浄脱水ケーキの粒状物、該粒状物の製造方法、又は該粒状物からなる石灰質肥料もしくは土壌改質剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001122683A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010143797A (ja) * 2008-12-19 2010-07-01 Ube Ind Ltd 石灰石の洗浄方法及び洗浄システム
JP2011235246A (ja) * 2010-05-12 2011-11-24 Taki Chem Co Ltd 石灰粒状体の製造方法
JP2012121733A (ja) * 2010-12-06 2012-06-28 Taki Chem Co Ltd 石灰粒状体の製造方法
JP2014503628A (ja) * 2010-12-10 2014-02-13 オムヤ・デイベロツプメント・アー・ゲー 動的崩壊強化剤および肥料、これらの製造方法ならびに農業におけるこれらの使用

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010143797A (ja) * 2008-12-19 2010-07-01 Ube Ind Ltd 石灰石の洗浄方法及び洗浄システム
JP2011235246A (ja) * 2010-05-12 2011-11-24 Taki Chem Co Ltd 石灰粒状体の製造方法
JP2012121733A (ja) * 2010-12-06 2012-06-28 Taki Chem Co Ltd 石灰粒状体の製造方法
JP2014503628A (ja) * 2010-12-10 2014-02-13 オムヤ・デイベロツプメント・アー・ゲー 動的崩壊強化剤および肥料、これらの製造方法ならびに農業におけるこれらの使用
KR20140033319A (ko) * 2010-12-10 2014-03-18 옴야 인터내셔널 아게 동적 붕괴성을 지닌 토양 개량제 및 비료, 이의 제조 방법, 및 농업에서 이의 용도

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Eisele et al. A review of binders in iron ore pelletization
CN110079330B (zh) 制造土壤改良剂的组合物、土壤改良剂及土壤改良方法
CN101306343B (zh) 利用凹凸棒石粘土制备水体除磷颗粒吸附剂的方法
JP2007306844A (ja) 廃棄物を用いた緑化資材の製造方法及び緑化資材
JP2001122683A (ja) 粘土鉱物含有石灰石洗浄脱水ケーキの粒状物、該粒状物の製造方法、又は該粒状物からなる石灰質肥料もしくは土壌改質剤
GB1465073A (en) Granules containing calcium and/or magnesium-bearing raw material and an expanding clay binding agent and a process for making the same
CN104805279A (zh) 一种含镁复合添加剂及其制备方法
JPH04243992A (ja) 溶成複合肥料
CN1298423C (zh) 凹凸棒颗粒吸附过滤剂及其生产方法
JPH03215373A (ja) 無機多孔質体の製造方法
JP2001158685A (ja) 崩壊性粒状肥料及びその製造方法
SU1041540A1 (ru) Способ производства известково-магниевого удобрени ,пригодного дл хранени на открытом складе
GB2295146A (en) Agricultural product from waste
JP3639049B2 (ja) 石粉粒状体の製造方法
JP5778921B2 (ja) 石灰粒状体の製造方法
JP3476188B2 (ja) カキ殻を含んだ肥料
EP4048822A1 (en) Compacted calcium-based granules
US4220475A (en) Raw mix for producing Portland cement clinker
JP3816870B2 (ja) 粒状肥料及びその製造方法
JP2008001555A (ja) 粒状複合肥料の製造方法
RU2430170C1 (ru) Способ извлечения золота из окисленных глинистых золотосодержащих руд
KR100383074B1 (ko) 폐석회를 이용한 조립석회질비료의 제조방법
US2260749A (en) Mineral composition
RU2216385C2 (ru) Способ получения гранулированного фильтрующего материала
CN1062536C (zh) 超细活性陶土制备方法