JP2001121708A - 連続噴射型インクジェット記録装置の誘導電荷補正方法 - Google Patents
連続噴射型インクジェット記録装置の誘導電荷補正方法Info
- Publication number
- JP2001121708A JP2001121708A JP30800299A JP30800299A JP2001121708A JP 2001121708 A JP2001121708 A JP 2001121708A JP 30800299 A JP30800299 A JP 30800299A JP 30800299 A JP30800299 A JP 30800299A JP 2001121708 A JP2001121708 A JP 2001121708A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- ink particles
- recording
- pixel
- charge
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】記録インク粒子の誘導電荷量を零に補正し、分
裂ドットの発生を抑制してプリント画像の画質向上を図
る。 【解決手段】帯電インク粒子数を1つずつ増加させなが
ら帯電制御信号によってインク粒子を帯電制御して誘導
電荷量検出手段により誘導電荷量を測定していき(ステ
ップS103)、測定された誘導電荷量と1つ少ない帯
電インク粒子数での誘導電荷量との差が経験値以下にな
ったときに(ステップS104でイエス)、該帯電イン
ク粒子数を挿入帯電インク粒子数と決定する(ステップ
S107)。プリント動作時に、挿入帯電インク粒子数
の帯電インク粒子を各画素に割り当てられたインク粒子
列の前に挿入し、各画素に割り当てられたインク粒子列
の先頭近辺の記録インク粒子に静電誘導される誘導電荷
量をいつも同じにし、補正回路によって誘導電荷量を零
に補正させる。
裂ドットの発生を抑制してプリント画像の画質向上を図
る。 【解決手段】帯電インク粒子数を1つずつ増加させなが
ら帯電制御信号によってインク粒子を帯電制御して誘導
電荷量検出手段により誘導電荷量を測定していき(ステ
ップS103)、測定された誘導電荷量と1つ少ない帯
電インク粒子数での誘導電荷量との差が経験値以下にな
ったときに(ステップS104でイエス)、該帯電イン
ク粒子数を挿入帯電インク粒子数と決定する(ステップ
S107)。プリント動作時に、挿入帯電インク粒子数
の帯電インク粒子を各画素に割り当てられたインク粒子
列の前に挿入し、各画素に割り当てられたインク粒子列
の先頭近辺の記録インク粒子に静電誘導される誘導電荷
量をいつも同じにし、補正回路によって誘導電荷量を零
に補正させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は連続噴射型インクジ
ェット記録装置の誘導電荷補正方法に関し、特に連続噴
射型インクジェット記録装置において画質を高めるため
にインク粒子の帯電量を精密に制御する誘導電荷補正方
法に関する。
ェット記録装置の誘導電荷補正方法に関し、特に連続噴
射型インクジェット記録装置において画質を高めるため
にインク粒子の帯電量を精密に制御する誘導電荷補正方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の連続噴射型インクジェット記録装
置には、例えば特公平6−24871号公報(米国特許
番号4,620,196)や、特開昭61−83046
号(米国特許番号4,673,951)に開示されてい
るものがある。
置には、例えば特公平6−24871号公報(米国特許
番号4,620,196)や、特開昭61−83046
号(米国特許番号4,673,951)に開示されてい
るものがある。
【0003】従来の連続噴射型インクジェット記録装置
は、たとえば図6に示すように、インクを収納するイン
クボトル61と、インクを加圧して送り出すインクポン
プ62と、インクを供給するインクチューブ63と、極
細径円径オリフィスを有するノズル64と、ノズル64
内のインクの電位を接地レベルとするインク電極65
と、ノズル64に装着されたピエゾ振動子でなる振動子
66と、振動子66に励振信号を与える振動子駆動用発
振器67と、ノズル64と同心の円形開口またはスリッ
ト状の開口を有し画素データに対応してインクジェット
の帯電を制御する帯電制御信号が印加される帯電制御電
極68と、帯電制御電極68の前方に接地されて配置さ
れた接地電極69と、接地電極69に装着されたナイフ
エッジ70と、偏向用高圧DC電源(以下、単に偏向電
源という)71と、偏向電源71が接続され接地電極6
9との間にインクジェット飛翔軸と直交する偏向電場を
作り非記録インク粒子を接地電極69側に偏向するため
の偏向電極72とを備えて構成されていた。なお、符号
73は、記録媒体が巻き付けられる回転ドラムを示す。
は、たとえば図6に示すように、インクを収納するイン
クボトル61と、インクを加圧して送り出すインクポン
プ62と、インクを供給するインクチューブ63と、極
細径円径オリフィスを有するノズル64と、ノズル64
内のインクの電位を接地レベルとするインク電極65
と、ノズル64に装着されたピエゾ振動子でなる振動子
66と、振動子66に励振信号を与える振動子駆動用発
振器67と、ノズル64と同心の円形開口またはスリッ
ト状の開口を有し画素データに対応してインクジェット
の帯電を制御する帯電制御信号が印加される帯電制御電
極68と、帯電制御電極68の前方に接地されて配置さ
れた接地電極69と、接地電極69に装着されたナイフ
エッジ70と、偏向用高圧DC電源(以下、単に偏向電
源という)71と、偏向電源71が接続され接地電極6
9との間にインクジェット飛翔軸と直交する偏向電場を
作り非記録インク粒子を接地電極69側に偏向するため
の偏向電極72とを備えて構成されていた。なお、符号
73は、記録媒体が巻き付けられる回転ドラムを示す。
【0004】このような従来の連続噴射型インクジェッ
ト記録装置では、インクポンプ62で加圧されたインク
がインクチューブ63を通じてノズル64に導かれ、オ
リフィスからインクジェットが噴射され、ジェット径,
流速およびインク物性値に依存する自発粒子化周波数で
インク粒子列に分裂する。このとき、ノズル64に装着
された振動子66の励振周波数を自発粒子化周波数近辺
に設定してやると、粒子化は振動子66の励振に同期
し、きわめて均一サイズのインク粒子が励振周波数に一
致して発生する。インク柱から分裂した均一なインク粒
子列を画素濃度に対応しかつ励振信号に位相が同期した
帯電制御信号(記録パルス)で帯電変調してやると、帯
電インク粒子は偏向電場の作用で接地電極69側に偏向
されてナイフエッジ70でカットされ、非帯電インク粒
子のみが直進してナイフエッジ70を通過し回転ドラム
73に巻き付けられた記録媒体上に記録ドットを形成す
る。
ト記録装置では、インクポンプ62で加圧されたインク
がインクチューブ63を通じてノズル64に導かれ、オ
リフィスからインクジェットが噴射され、ジェット径,
流速およびインク物性値に依存する自発粒子化周波数で
インク粒子列に分裂する。このとき、ノズル64に装着
された振動子66の励振周波数を自発粒子化周波数近辺
に設定してやると、粒子化は振動子66の励振に同期
し、きわめて均一サイズのインク粒子が励振周波数に一
致して発生する。インク柱から分裂した均一なインク粒
子列を画素濃度に対応しかつ励振信号に位相が同期した
帯電制御信号(記録パルス)で帯電変調してやると、帯
電インク粒子は偏向電場の作用で接地電極69側に偏向
されてナイフエッジ70でカットされ、非帯電インク粒
子のみが直進してナイフエッジ70を通過し回転ドラム
73に巻き付けられた記録媒体上に記録ドットを形成す
る。
【0005】図7は、図6に示した従来の連続噴射型イ
ンクジェット記録装置で用いられる帯電制御信号のパル
ス幅変調によって画素濃度を可変に制御する原理を説明
する図である。図7には、(n+1)階調表現する場合
について示してある。図6の連続噴射型インクジェット
記録装置の回転ドラム63には、図示されていないシャ
フトエンコーダが結合されていて、その出力であるエン
コーダクロックDCLKは、振動子駆動用発振器67の
出力である励振信号PCLKの1/nの周波数で、しか
も励振信号PCLKに位相がロックされるように設計さ
れている。エンコーダクロックDCLKの1周期内のn
個のインク粒子が1画素を形成する。n個のうちの非帯
電インク粒子を何個にするかによって画素濃度が制御さ
れる。図7中、○は非帯電インク粒子を表し、偏向され
ずに直進して記録媒体上に記録される。●は帯電インク
粒子を表し、偏向されナイフエッジ70でカットされて
記録媒体には到達しない。図7中には、記録ドットが
1,2,および3個のインク粒子で形成される場合が例
示されている。nを変えることによってプリント画像の
濃度階調を変えることができる。
ンクジェット記録装置で用いられる帯電制御信号のパル
ス幅変調によって画素濃度を可変に制御する原理を説明
する図である。図7には、(n+1)階調表現する場合
について示してある。図6の連続噴射型インクジェット
記録装置の回転ドラム63には、図示されていないシャ
フトエンコーダが結合されていて、その出力であるエン
コーダクロックDCLKは、振動子駆動用発振器67の
出力である励振信号PCLKの1/nの周波数で、しか
も励振信号PCLKに位相がロックされるように設計さ
れている。エンコーダクロックDCLKの1周期内のn
個のインク粒子が1画素を形成する。n個のうちの非帯
電インク粒子を何個にするかによって画素濃度が制御さ
れる。図7中、○は非帯電インク粒子を表し、偏向され
ずに直進して記録媒体上に記録される。●は帯電インク
粒子を表し、偏向されナイフエッジ70でカットされて
記録媒体には到達しない。図7中には、記録ドットが
1,2,および3個のインク粒子で形成される場合が例
示されている。nを変えることによってプリント画像の
濃度階調を変えることができる。
【0006】しかし、従来の連続噴射型インクジェット
記録装置では、後続画素に割り当てられたインク粒子列
の先頭近辺の記録ドットを作るインク粒子(以下、記録
インク粒子という)は、粒子化するときに、先行画素に
割り当てられたインク粒子列の後尾近辺の記録ドットを
作らないインク粒子(以下、非記録インク粒子という)
からの静電誘導によって不正帯電していた。
記録装置では、後続画素に割り当てられたインク粒子列
の先頭近辺の記録ドットを作るインク粒子(以下、記録
インク粒子という)は、粒子化するときに、先行画素に
割り当てられたインク粒子列の後尾近辺の記録ドットを
作らないインク粒子(以下、非記録インク粒子という)
からの静電誘導によって不正帯電していた。
【0007】すなわち、本来は非帯電であるはずの記録
インク粒子は、図8に示すような先行画素に割り当てら
れたインク粒子列に含まれる非記録インク粒子の帯電電
荷からの静電誘導によって、図9に示すように、非記録
インク粒子とは逆極性に不均一に帯電される(G.L.
Fillmore et al.,”Drop Cha
rging and Deflection in a
n Electrostatic Ink Jet P
rinter,”IBM J.Res.Develo
p. vol.21,No.1,pp.37−47(1
977))。図9では、非記録インク粒子の帯電極性が
負極性であり、記録インク粒子は正極性に誘導帯電され
ている。
インク粒子は、図8に示すような先行画素に割り当てら
れたインク粒子列に含まれる非記録インク粒子の帯電電
荷からの静電誘導によって、図9に示すように、非記録
インク粒子とは逆極性に不均一に帯電される(G.L.
Fillmore et al.,”Drop Cha
rging and Deflection in a
n Electrostatic Ink Jet P
rinter,”IBM J.Res.Develo
p. vol.21,No.1,pp.37−47(1
977))。図9では、非記録インク粒子の帯電極性が
負極性であり、記録インク粒子は正極性に誘導帯電され
ている。
【0008】そのため、記録インク粒子はその誘導電荷
量に応じて偏向電場内を飛翔中に異なる偏向力を受けて
インクジェット飛翔軸と直交する方向に異なる変位を
し、画像に粒状雑音を発生させる。Samuelsso
nの測定によれば、先行画素に割り当てられたインク粒
子列の後尾近辺の非記録インク粒子から後続画素に割り
当てられたインク粒子列の先頭近辺の記録インク粒子へ
の誘導電荷量は、先頭から順番にそれぞれ非記録インク
粒子の帯電電荷量の32%,16%,8%,5%,3
%,…となる(Bo Samuelsson,” In
k Jet Printing of Color I
mages an Investigation of
the Halftone Method,”Dep
t.Electr.Meas.Lund.Inst.T
ech.,LUTEDX/(TEEM−1034)/1
−143/(1987))。なお、6番目以降の記録イ
ンク粒子への誘導電荷量は無視できる。
量に応じて偏向電場内を飛翔中に異なる偏向力を受けて
インクジェット飛翔軸と直交する方向に異なる変位を
し、画像に粒状雑音を発生させる。Samuelsso
nの測定によれば、先行画素に割り当てられたインク粒
子列の後尾近辺の非記録インク粒子から後続画素に割り
当てられたインク粒子列の先頭近辺の記録インク粒子へ
の誘導電荷量は、先頭から順番にそれぞれ非記録インク
粒子の帯電電荷量の32%,16%,8%,5%,3
%,…となる(Bo Samuelsson,” In
k Jet Printing of Color I
mages an Investigation of
the Halftone Method,”Dep
t.Electr.Meas.Lund.Inst.T
ech.,LUTEDX/(TEEM−1034)/1
−143/(1987))。なお、6番目以降の記録イ
ンク粒子への誘導電荷量は無視できる。
【0009】先行画素に割り当てられたインク粒子列の
後尾近辺の非記録インク粒子から後続画素に割り当てら
れたインク粒子列の先頭近辺の記録インク粒子への静電
誘導は、RC回路網による微分作用に類似している。こ
のため、従来の連続噴射型インクジェット記録装置で
は、図10に示すような積分作用をする非線形なRC回
路網を搭載し、帯電制御信号の電圧を絶対値で見て逓増
させることにより、微分作用によって生じた誘導電荷量
を相殺するような補正を行っている(Richard
G. Sweet,”High−Frequency
Oscillography with Electr
ostatically Deflected Ink
Jets,”Technical Report N
o.1722−1,Stanford Electon
ics Laboratories,1964)。
後尾近辺の非記録インク粒子から後続画素に割り当てら
れたインク粒子列の先頭近辺の記録インク粒子への静電
誘導は、RC回路網による微分作用に類似している。こ
のため、従来の連続噴射型インクジェット記録装置で
は、図10に示すような積分作用をする非線形なRC回
路網を搭載し、帯電制御信号の電圧を絶対値で見て逓増
させることにより、微分作用によって生じた誘導電荷量
を相殺するような補正を行っている(Richard
G. Sweet,”High−Frequency
Oscillography with Electr
ostatically Deflected Ink
Jets,”Technical Report N
o.1722−1,Stanford Electon
ics Laboratories,1964)。
【0010】図11(a)および(b)は、1画素に2
0個のインク粒子を割り当て(n=20)、記録インク
粒子および非記録インク粒子をそれぞれ10個ずつ作っ
て、11番目の濃度階調の記録ドットを連続的に記録す
る場合のインク粒子の偏向電場内の飛翔状態を表す図で
ある。
0個のインク粒子を割り当て(n=20)、記録インク
粒子および非記録インク粒子をそれぞれ10個ずつ作っ
て、11番目の濃度階調の記録ドットを連続的に記録す
る場合のインク粒子の偏向電場内の飛翔状態を表す図で
ある。
【0011】図11(a)は、図10に示したRC回路
網による補正がない場合であり、後続画素に割り当てら
れたインク粒子列の先頭近辺の記録インク粒子が先行画
素に割り当てられたインク粒子列の後尾近辺の非記録イ
ンク粒子からの静電誘導を受けて非記録インク粒子とは
逆極性に帯電し、偏向電場内で上方に偏向されている。
網による補正がない場合であり、後続画素に割り当てら
れたインク粒子列の先頭近辺の記録インク粒子が先行画
素に割り当てられたインク粒子列の後尾近辺の非記録イ
ンク粒子からの静電誘導を受けて非記録インク粒子とは
逆極性に帯電し、偏向電場内で上方に偏向されている。
【0012】図11(b)は、適当な抵抗Rとコンデン
サC1およびC2とによってRC回路網を構成して帯電
制御信号を変形し、図11(a)の状態を補正したもの
である。画素に割り当てられたインク粒子列の先頭近辺
の記録インク粒子の誘導電荷量が零になるように補正さ
れて、偏向電場内での記録インク粒子の上方への偏向は
生じていない。
サC1およびC2とによってRC回路網を構成して帯電
制御信号を変形し、図11(a)の状態を補正したもの
である。画素に割り当てられたインク粒子列の先頭近辺
の記録インク粒子の誘導電荷量が零になるように補正さ
れて、偏向電場内での記録インク粒子の上方への偏向は
生じていない。
【0013】図11(c)は、記録インク粒子を19
個、非記録インク粒子を1個(最少)とし、図11
(b)と同じRC回路網を用いて誘導電荷量を補正した
場合の図である。この場合は、RC回路網による補正が
効きすぎて後続画素に割り当てられたインク粒子列の先
頭近辺の記録インク粒子が偏向電場内で下方に偏向され
ている。このような記録インク粒子で記録ドットが形成
されると、分裂ドットが生じることになる。
個、非記録インク粒子を1個(最少)とし、図11
(b)と同じRC回路網を用いて誘導電荷量を補正した
場合の図である。この場合は、RC回路網による補正が
効きすぎて後続画素に割り当てられたインク粒子列の先
頭近辺の記録インク粒子が偏向電場内で下方に偏向され
ている。このような記録インク粒子で記録ドットが形成
されると、分裂ドットが生じることになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の連続噴
射型インクジェット記録装置では、不正帯電された誘導
電荷を消滅させるために一定の時定数をもったRC回路
網などでなる補正回路により帯電制御信号を変形するこ
とによって誘導電荷量を補正していたが、画素濃度に応
じて先行画素に割り当てられたインク粒子列の後尾近辺
の非記録インク粒子の数が変わると、後続画素に割り当
てられたインク粒子列の先頭近辺の記録インク粒子の誘
導電荷量が変化するため、記録インク粒子の数と非記録
インク粒子の数とのすべての組み合わせに対して有効と
なるような適正な補正をすることができないという問題
点があった。
射型インクジェット記録装置では、不正帯電された誘導
電荷を消滅させるために一定の時定数をもったRC回路
網などでなる補正回路により帯電制御信号を変形するこ
とによって誘導電荷量を補正していたが、画素濃度に応
じて先行画素に割り当てられたインク粒子列の後尾近辺
の非記録インク粒子の数が変わると、後続画素に割り当
てられたインク粒子列の先頭近辺の記録インク粒子の誘
導電荷量が変化するため、記録インク粒子の数と非記録
インク粒子の数とのすべての組み合わせに対して有効と
なるような適正な補正をすることができないという問題
点があった。
【0015】たとえば、図11(a),(b)および
(c)で見たように、非記録インク粒子数が非常に多い
状態に適するようにRC回路網の時定数を設定すると、
非記録インク粒子数が少ない状態に対して補正過剰にな
る。逆に、非記録インク粒子数の少ない状態に適するよ
うにRC回路網の時定数を設定すると、非記録インク粒
子数が多い状態に対して補正不足になる。
(c)で見たように、非記録インク粒子数が非常に多い
状態に適するようにRC回路網の時定数を設定すると、
非記録インク粒子数が少ない状態に対して補正過剰にな
る。逆に、非記録インク粒子数の少ない状態に適するよ
うにRC回路網の時定数を設定すると、非記録インク粒
子数が多い状態に対して補正不足になる。
【0016】本発明の第1の目的は、各画素に割り当て
られたインク粒子列の前に画素に割り当てられない所定
数の帯電インク粒子を挿入することにより、先行画素に
割り当てられたインク粒子列の後尾近辺の非記録インク
粒子の数のいかんにかかわらず(先行画素濃度にかかわ
らず)、後続画素に割り当てられたインク粒子列の先頭
近辺の記録インク粒子への誘導電荷量をいつも同じにし
て、補正回路による補正によって記録インク粒子の誘導
電荷量が常に零になるようにした連続噴射型インクジェ
ット記録装置の誘導電荷補正方法を提供することにあ
る。
られたインク粒子列の前に画素に割り当てられない所定
数の帯電インク粒子を挿入することにより、先行画素に
割り当てられたインク粒子列の後尾近辺の非記録インク
粒子の数のいかんにかかわらず(先行画素濃度にかかわ
らず)、後続画素に割り当てられたインク粒子列の先頭
近辺の記録インク粒子への誘導電荷量をいつも同じにし
て、補正回路による補正によって記録インク粒子の誘導
電荷量が常に零になるようにした連続噴射型インクジェ
ット記録装置の誘導電荷補正方法を提供することにあ
る。
【0017】本発明の第2の目的は、記録速度をできる
だけ低下させないで、上記第1の目的を達成することが
できるようにした連続噴射型インクジェット記録装置の
誘導電荷補正方法を提供することにある。
だけ低下させないで、上記第1の目的を達成することが
できるようにした連続噴射型インクジェット記録装置の
誘導電荷補正方法を提供することにある。
【0018】本発明の第3の目的は、複数のノズルを搭
載した連続噴射型インクジェット記録装置において、す
べてのノズルについて誘導電荷量の補正が適性になされ
るようにした連続噴射型インクジェット記録装置の誘導
電荷補正方法を提供することにある。
載した連続噴射型インクジェット記録装置において、す
べてのノズルについて誘導電荷量の補正が適性になされ
るようにした連続噴射型インクジェット記録装置の誘導
電荷補正方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の連続噴射型イン
クジェット記録装置の誘導電荷補正方法は、ノズルから
インクをインクジェットとして噴射させ、ノズルに装着
された振動子に印加された励振信号の励振周波数に同期
してインクジェットをインク粒子に分裂させ、各画素に
連続する一定数のインク粒子を割り当て、各画素に割り
当てられたインク粒子列の先頭から画素濃度に対応する
数の記録インク粒子を非帯電とし残りの非記録インク粒
子を帯電とするように帯電制御信号を生成し、該帯電制
御信号を補正回路によって各画素に割り当てられたイン
ク粒子列の先頭近辺の記録インク粒子に静電誘導される
誘導電荷量を補正するように変形して帯電制御電極に印
加し、非記録インク粒子を偏向電場で偏向させて除去
し、記録インク粒子を直進させて記録を行う連続噴射型
インクジェット記録装置において、各画素に割り当てら
れたインク粒子列の前に画素に割り当てられない所定数
の帯電インク粒子を挿入し、各画素に割り当てられたイ
ンク粒子列の先頭近辺の記録インク粒子に静電誘導され
る誘導電荷量を、先行画素に割り当てられたインク粒子
列の後尾近辺の非記録インク粒子の数によらずにいつも
同じにし、前記補正回路による補正によって記録インク
粒子の誘導電荷量が零となるようにしたことを特徴とす
る。
クジェット記録装置の誘導電荷補正方法は、ノズルから
インクをインクジェットとして噴射させ、ノズルに装着
された振動子に印加された励振信号の励振周波数に同期
してインクジェットをインク粒子に分裂させ、各画素に
連続する一定数のインク粒子を割り当て、各画素に割り
当てられたインク粒子列の先頭から画素濃度に対応する
数の記録インク粒子を非帯電とし残りの非記録インク粒
子を帯電とするように帯電制御信号を生成し、該帯電制
御信号を補正回路によって各画素に割り当てられたイン
ク粒子列の先頭近辺の記録インク粒子に静電誘導される
誘導電荷量を補正するように変形して帯電制御電極に印
加し、非記録インク粒子を偏向電場で偏向させて除去
し、記録インク粒子を直進させて記録を行う連続噴射型
インクジェット記録装置において、各画素に割り当てら
れたインク粒子列の前に画素に割り当てられない所定数
の帯電インク粒子を挿入し、各画素に割り当てられたイ
ンク粒子列の先頭近辺の記録インク粒子に静電誘導され
る誘導電荷量を、先行画素に割り当てられたインク粒子
列の後尾近辺の非記録インク粒子の数によらずにいつも
同じにし、前記補正回路による補正によって記録インク
粒子の誘導電荷量が零となるようにしたことを特徴とす
る。
【0020】また、本発明の連続噴射型インクジェット
記録装置の誘導電荷補正方法は、複数のノズルからイン
クをインクジェットとして噴射させ、各ノズルに装着さ
れた振動子に印加された励振信号の励振周波数に同期し
てインクジェットをインク粒子に分裂させ、各画素に連
続する一定数のインク粒子を割り当て、各画素に割り当
てられたインク粒子列の先頭から画素濃度に対応する数
の記録インク粒子を非帯電とし残りの非記録インク粒子
を帯電とするように帯電制御信号を生成し、該帯電制御
信号を補正回路によって各画素に割り当てられたインク
粒子列の先頭近辺の記録インク粒子に静電誘導される誘
導電荷量を補正するように変形して帯電制御電極に印加
し、非記録インク粒子を偏向電場で偏向させて除去し、
記録インク粒子を直進させて記録を行う連続噴射型イン
クジェット記録装置において、各ノズルについて各画素
に割り当てられたインク粒子列の前に画素に割り当てら
れない所定数の帯電インク粒子を挿入し、各画素に割り
当てられたインク粒子列の先頭近辺の記録インク粒子に
静電誘導される誘導電荷量を、先行画素に割り当てられ
たインク粒子列の後尾近辺の非記録インク粒子の数によ
らずにいつも同じにし、前記補正回路による補正によっ
て記録インク粒子の誘導電荷量が零となるようにしたこ
とを特徴とする。
記録装置の誘導電荷補正方法は、複数のノズルからイン
クをインクジェットとして噴射させ、各ノズルに装着さ
れた振動子に印加された励振信号の励振周波数に同期し
てインクジェットをインク粒子に分裂させ、各画素に連
続する一定数のインク粒子を割り当て、各画素に割り当
てられたインク粒子列の先頭から画素濃度に対応する数
の記録インク粒子を非帯電とし残りの非記録インク粒子
を帯電とするように帯電制御信号を生成し、該帯電制御
信号を補正回路によって各画素に割り当てられたインク
粒子列の先頭近辺の記録インク粒子に静電誘導される誘
導電荷量を補正するように変形して帯電制御電極に印加
し、非記録インク粒子を偏向電場で偏向させて除去し、
記録インク粒子を直進させて記録を行う連続噴射型イン
クジェット記録装置において、各ノズルについて各画素
に割り当てられたインク粒子列の前に画素に割り当てら
れない所定数の帯電インク粒子を挿入し、各画素に割り
当てられたインク粒子列の先頭近辺の記録インク粒子に
静電誘導される誘導電荷量を、先行画素に割り当てられ
たインク粒子列の後尾近辺の非記録インク粒子の数によ
らずにいつも同じにし、前記補正回路による補正によっ
て記録インク粒子の誘導電荷量が零となるようにしたこ
とを特徴とする。
【0021】さらに、本発明の連続噴射型インクジェッ
ト記録装置の誘導電荷補正方法は、ノズルからインクを
インクジェットとして噴射させ、ノズルに装着された振
動子に印加された励振信号の励振周波数に同期してイン
クジェットをインク粒子に分裂させ、各画素に連続する
一定数のインク粒子を割り当て、各画素に割り当てられ
たインク粒子列の先頭から画素濃度に対応する数の記録
インク粒子を非帯電とし残りの非記録インク粒子を帯電
とするように帯電制御信号を生成し、該帯電制御信号を
補正回路によって各画素に割り当てられたインク粒子列
の先頭近辺の記録インク粒子に静電誘導される誘導電荷
量を補正するように変形して帯電制御電極に印加し、非
記録インク粒子を偏向電場で偏向させて除去し、記録イ
ンク粒子を直進させて記録を行う連続噴射型インクジェ
ット記録装置において、帯電インク粒子数を1つずつ増
加させながら帯電制御信号によってインク粒子を帯電制
御して誘導電荷量検出手段により誘導電荷量を測定して
いき、測定された誘導電荷量と1つ少ない帯電インク粒
子数での誘導電荷量との差が経験値以下になったときに
該帯電インク粒子数を挿入帯電インク粒子数と決定する
挿入帯電インク粒子数決定工程と、各画素に割り当てら
れたインク粒子列の前に画素に割り当てられない前記挿
入帯電インク粒子数の帯電インク粒子を挿入し、各画素
に割り当てられたインク粒子列の先頭近辺の記録インク
粒子に静電誘導される誘導電荷量を、先行画素に割り当
てられたインク粒子列の後尾近辺の非記録インク粒子の
数によらずにいつも同じにし、前記補正回路による補正
によって記録インク粒子の誘導電荷量が零となるように
して記録を行うプリント工程とを含むことを特徴とす
る。
ト記録装置の誘導電荷補正方法は、ノズルからインクを
インクジェットとして噴射させ、ノズルに装着された振
動子に印加された励振信号の励振周波数に同期してイン
クジェットをインク粒子に分裂させ、各画素に連続する
一定数のインク粒子を割り当て、各画素に割り当てられ
たインク粒子列の先頭から画素濃度に対応する数の記録
インク粒子を非帯電とし残りの非記録インク粒子を帯電
とするように帯電制御信号を生成し、該帯電制御信号を
補正回路によって各画素に割り当てられたインク粒子列
の先頭近辺の記録インク粒子に静電誘導される誘導電荷
量を補正するように変形して帯電制御電極に印加し、非
記録インク粒子を偏向電場で偏向させて除去し、記録イ
ンク粒子を直進させて記録を行う連続噴射型インクジェ
ット記録装置において、帯電インク粒子数を1つずつ増
加させながら帯電制御信号によってインク粒子を帯電制
御して誘導電荷量検出手段により誘導電荷量を測定して
いき、測定された誘導電荷量と1つ少ない帯電インク粒
子数での誘導電荷量との差が経験値以下になったときに
該帯電インク粒子数を挿入帯電インク粒子数と決定する
挿入帯電インク粒子数決定工程と、各画素に割り当てら
れたインク粒子列の前に画素に割り当てられない前記挿
入帯電インク粒子数の帯電インク粒子を挿入し、各画素
に割り当てられたインク粒子列の先頭近辺の記録インク
粒子に静電誘導される誘導電荷量を、先行画素に割り当
てられたインク粒子列の後尾近辺の非記録インク粒子の
数によらずにいつも同じにし、前記補正回路による補正
によって記録インク粒子の誘導電荷量が零となるように
して記録を行うプリント工程とを含むことを特徴とす
る。
【0022】さらにまた、本発明の連続噴射型インクジ
ェット記録装置の誘導電荷補正方法は、複数のノズルか
らインクをインクジェットとして噴射させ、各ノズルに
装着された振動子に印加された励振信号の励振周波数に
同期してインクジェットをインク粒子に分裂させ、各画
素に連続する一定数のインク粒子を割り当て、各画素に
割り当てられたインク粒子列の先頭から画素濃度に対応
する数の記録インク粒子を非帯電とし残りの非記録イン
ク粒子を帯電とするように帯電制御信号を生成し、該帯
電制御信号を補正回路によって各画素に割り当てられた
インク粒子列の先頭近辺の記録インク粒子に静電誘導さ
れる誘導電荷量を補正するように変形して帯電制御電極
に印加し、非記録インク粒子を偏向電場で偏向させて除
去し、記録インク粒子を直進させて記録を行う連続噴射
型インクジェット記録装置において、各ノズルについて
帯電インク粒子数を1つずつ増加させながら帯電制御信
号によってインク粒子を帯電制御して誘導電荷量検出手
段により誘導電荷量を測定していき、測定された誘導電
荷量と1つ少ない帯電インク粒子数での誘導電荷量との
差が経験値以下になったときの各ノズルについての帯電
インク粒子数のうちの最大値を挿入帯電インク粒子数と
決定する挿入帯電インク粒子数決定工程と、各ノズルに
ついて各画素に割り当てられたインク粒子列の前に画素
に割り当てられない前記挿入帯電インク粒子数の帯電イ
ンク粒子を挿入し、各画素に割り当てられたインク粒子
列の先頭近辺の記録インク粒子に静電誘導される誘導電
荷量を、先行画素に割り当てられたインク粒子列の後尾
近辺の非記録インク粒子の数によらずにいつも同じに
し、前記補正回路による補正によって記録インク粒子の
誘導電荷量が零となるようにして記録を行うプリント工
程とを含むことを特徴とする。
ェット記録装置の誘導電荷補正方法は、複数のノズルか
らインクをインクジェットとして噴射させ、各ノズルに
装着された振動子に印加された励振信号の励振周波数に
同期してインクジェットをインク粒子に分裂させ、各画
素に連続する一定数のインク粒子を割り当て、各画素に
割り当てられたインク粒子列の先頭から画素濃度に対応
する数の記録インク粒子を非帯電とし残りの非記録イン
ク粒子を帯電とするように帯電制御信号を生成し、該帯
電制御信号を補正回路によって各画素に割り当てられた
インク粒子列の先頭近辺の記録インク粒子に静電誘導さ
れる誘導電荷量を補正するように変形して帯電制御電極
に印加し、非記録インク粒子を偏向電場で偏向させて除
去し、記録インク粒子を直進させて記録を行う連続噴射
型インクジェット記録装置において、各ノズルについて
帯電インク粒子数を1つずつ増加させながら帯電制御信
号によってインク粒子を帯電制御して誘導電荷量検出手
段により誘導電荷量を測定していき、測定された誘導電
荷量と1つ少ない帯電インク粒子数での誘導電荷量との
差が経験値以下になったときの各ノズルについての帯電
インク粒子数のうちの最大値を挿入帯電インク粒子数と
決定する挿入帯電インク粒子数決定工程と、各ノズルに
ついて各画素に割り当てられたインク粒子列の前に画素
に割り当てられない前記挿入帯電インク粒子数の帯電イ
ンク粒子を挿入し、各画素に割り当てられたインク粒子
列の先頭近辺の記録インク粒子に静電誘導される誘導電
荷量を、先行画素に割り当てられたインク粒子列の後尾
近辺の非記録インク粒子の数によらずにいつも同じに
し、前記補正回路による補正によって記録インク粒子の
誘導電荷量が零となるようにして記録を行うプリント工
程とを含むことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
て図面を参照して詳細に説明する。
【0024】(1) 第1の実施の形態 図1は、本発明の第1の実施の形態に係る連続噴射型イ
ンクジェット記録装置の誘導電荷補正方法の手順を示す
フローチャートである。この手順は、位相調整工程S1
00と、初期設定ステップS101と、誘導電荷量測定
・記憶ステップS102と、誘導電荷量測定ステップS
103と、誘導電荷量差判定ステップS104と、誘導
電荷量書き換えステップS105と、帯電インク粒子数
インクリメントステップS106と、挿入帯電インク粒
子数決定ステップS107と、プリント工程S108と
からなる。
ンクジェット記録装置の誘導電荷補正方法の手順を示す
フローチャートである。この手順は、位相調整工程S1
00と、初期設定ステップS101と、誘導電荷量測定
・記憶ステップS102と、誘導電荷量測定ステップS
103と、誘導電荷量差判定ステップS104と、誘導
電荷量書き換えステップS105と、帯電インク粒子数
インクリメントステップS106と、挿入帯電インク粒
子数決定ステップS107と、プリント工程S108と
からなる。
【0025】図2は、第1の実施の形態に係る誘導電荷
補正方法が適用される連続噴射型インクジェット記録装
置の要部を示す構成図である。この連続噴射型インクジ
ェット記録装置は、極細径円径オリフィスを有するノズ
ル1と、ノズル1内のインクの電位を接地レベルとする
インク電極2と、ノズル1に装着されたピエゾ振動子で
なる振動子3と、ノズル1と同心の円形開口またはスリ
ット状の開口を有し画素データに対応してインクジェッ
トの帯電を制御する帯電制御信号が印加される帯電制御
電極4と、帯電制御電極4の後方に接地されて配置され
た接地電極5と、接地電極5に装着されたナイフエッジ
6と、偏向電源E1と、偏向電源E1が接続され接地電
極5との間にインクジェット飛翔軸と直交する偏向電場
を作り帯電インク粒子を接地電極5側に偏向するための
偏向電極7と、偏向電極7を偏向電源E1に接続するか
接地するかを切り換えるスイッチSW1と、基準クロッ
クCLKを発生する基準発振器CGと、基準クロックC
LKをN(正整数)分の1に分周して励振信号PCLK
を作成する分周器FDと、励振信号PCLKで振動子3
を駆動する振動子ドライバVDと、励振信号PCLKを
基準クロックCLKに応じてN段階に遅延したパルス列
ω0 ,ω1 ,ω2 ,…,ωN―1 を出力する遅延パ
ルス発生器DGと、遅延されたパルス列ω0 ,ω1 ,
ω2 ,…,ω N―1 のいずれか1つのパルスωi(0
≦i≦N−1)を選択するマルチプレクサ(2)MP2
と、画素データを画素濃度に対応するパルス幅に変換す
るパルス幅変調器PMと、マルチプレクサ(2)MP2
の出力パルスωiの立上りまたは立下りのエッジに同期
して位相探索パルスθiを発生する位相探索パルス発生
器PGと、パルス幅変調器PMの出力の立上りまたは立
下りのエッジをマルチプレクサ(2)MP2の出力パル
スωiの立上りまたは立下りのエッジに同期させる同期
化回路SCと、位相探索パルス発生器PGからの位相探
索パルスθiと同期化回路SCからの出力とのいずれか
を選択するマルチプレクサ(1)MP1と、マルチプレ
クサ(1)MP1の出力を電圧増幅して帯電制御信号と
して帯電制御電極4に印加する高圧スイッチHVSと、
接地電極5および偏向電極7の後方の記録に関係しない
領域(以下、ホームポジションという)に配置された検
出電極を兼ねる導電性粒子キャッチャ8と、導電性粒子
キャッチャ8に一端が接続されたシールド線9と、イン
クジェットが導電性粒子キャッチャ8に放電したインク
粒子の有する電荷を測定する電流検出器(電流/電圧変
換器)CDと、電流検出器CDの出力をA/D(アナロ
グ/デジタル)変換するA/D変換器ADCとから、そ
の主要部が構成されている。
補正方法が適用される連続噴射型インクジェット記録装
置の要部を示す構成図である。この連続噴射型インクジ
ェット記録装置は、極細径円径オリフィスを有するノズ
ル1と、ノズル1内のインクの電位を接地レベルとする
インク電極2と、ノズル1に装着されたピエゾ振動子で
なる振動子3と、ノズル1と同心の円形開口またはスリ
ット状の開口を有し画素データに対応してインクジェッ
トの帯電を制御する帯電制御信号が印加される帯電制御
電極4と、帯電制御電極4の後方に接地されて配置され
た接地電極5と、接地電極5に装着されたナイフエッジ
6と、偏向電源E1と、偏向電源E1が接続され接地電
極5との間にインクジェット飛翔軸と直交する偏向電場
を作り帯電インク粒子を接地電極5側に偏向するための
偏向電極7と、偏向電極7を偏向電源E1に接続するか
接地するかを切り換えるスイッチSW1と、基準クロッ
クCLKを発生する基準発振器CGと、基準クロックC
LKをN(正整数)分の1に分周して励振信号PCLK
を作成する分周器FDと、励振信号PCLKで振動子3
を駆動する振動子ドライバVDと、励振信号PCLKを
基準クロックCLKに応じてN段階に遅延したパルス列
ω0 ,ω1 ,ω2 ,…,ωN―1 を出力する遅延パ
ルス発生器DGと、遅延されたパルス列ω0 ,ω1 ,
ω2 ,…,ω N―1 のいずれか1つのパルスωi(0
≦i≦N−1)を選択するマルチプレクサ(2)MP2
と、画素データを画素濃度に対応するパルス幅に変換す
るパルス幅変調器PMと、マルチプレクサ(2)MP2
の出力パルスωiの立上りまたは立下りのエッジに同期
して位相探索パルスθiを発生する位相探索パルス発生
器PGと、パルス幅変調器PMの出力の立上りまたは立
下りのエッジをマルチプレクサ(2)MP2の出力パル
スωiの立上りまたは立下りのエッジに同期させる同期
化回路SCと、位相探索パルス発生器PGからの位相探
索パルスθiと同期化回路SCからの出力とのいずれか
を選択するマルチプレクサ(1)MP1と、マルチプレ
クサ(1)MP1の出力を電圧増幅して帯電制御信号と
して帯電制御電極4に印加する高圧スイッチHVSと、
接地電極5および偏向電極7の後方の記録に関係しない
領域(以下、ホームポジションという)に配置された検
出電極を兼ねる導電性粒子キャッチャ8と、導電性粒子
キャッチャ8に一端が接続されたシールド線9と、イン
クジェットが導電性粒子キャッチャ8に放電したインク
粒子の有する電荷を測定する電流検出器(電流/電圧変
換器)CDと、電流検出器CDの出力をA/D(アナロ
グ/デジタル)変換するA/D変換器ADCとから、そ
の主要部が構成されている。
【0026】なお、高圧スイッチHVSには、その出力
側に図10に示したようなRC回路網でなる補正回路
(図示せず)が含まれている。
側に図10に示したようなRC回路網でなる補正回路
(図示せず)が含まれている。
【0027】図3は、図2に示した連続噴射型インクジ
ェット記録装置で用いられるパルス幅変調によって画素
濃度を可変に制御する原理を説明する図である。図3に
は、(n+1)階調表現する場合について示してある。
回転ドラム(図示せず)に結合されたシャフトエンコー
ダの出力であるエンコーダクロックDCLKは、分周器
FDの出力である励振信号PCLKの1/nの周波数
で、しかも励振信号PCLKに位相がロックされるよう
に設計されている。エンコーダクロックDCLKの1周
期内の(n+k)個のインク粒子のうちのn個のインク
粒子が1画素に割り当てられるインク粒子列を形成し、
k個のインク粒子が誘導電荷量を一定にするために挿入
される、画素に割り当てられない帯電インク粒子(以
下、挿入帯電インク粒子という)となる。1画素に割り
当てられたn個のインク粒子のうちの何個を記録インク
粒子にするかによって画素濃度が制御される。図3中、
○は記録インク粒子を表し、偏向されずに直進して記録
媒体上に記録される。●は非記録インク粒子および挿入
帯電インク粒子を表し、偏向されナイフエッジ6でカッ
トされて記録媒体には到達しない。図3中には、記録ド
ットが1,2,および3個の記録インク粒子で形成され
る場合が例示されている。
ェット記録装置で用いられるパルス幅変調によって画素
濃度を可変に制御する原理を説明する図である。図3に
は、(n+1)階調表現する場合について示してある。
回転ドラム(図示せず)に結合されたシャフトエンコー
ダの出力であるエンコーダクロックDCLKは、分周器
FDの出力である励振信号PCLKの1/nの周波数
で、しかも励振信号PCLKに位相がロックされるよう
に設計されている。エンコーダクロックDCLKの1周
期内の(n+k)個のインク粒子のうちのn個のインク
粒子が1画素に割り当てられるインク粒子列を形成し、
k個のインク粒子が誘導電荷量を一定にするために挿入
される、画素に割り当てられない帯電インク粒子(以
下、挿入帯電インク粒子という)となる。1画素に割り
当てられたn個のインク粒子のうちの何個を記録インク
粒子にするかによって画素濃度が制御される。図3中、
○は記録インク粒子を表し、偏向されずに直進して記録
媒体上に記録される。●は非記録インク粒子および挿入
帯電インク粒子を表し、偏向されナイフエッジ6でカッ
トされて記録媒体には到達しない。図3中には、記録ド
ットが1,2,および3個の記録インク粒子で形成され
る場合が例示されている。
【0028】次に、第1の実施の形態に係る誘導電荷補
正方法の手順について、連続噴射型インクジェット記録
装置の動作とともに説明する。
正方法の手順について、連続噴射型インクジェット記録
装置の動作とともに説明する。
【0029】連続噴射型インクジェット記録装置に電源
を投入すると、まず、帯電制御信号のスイッチング位相
を調整するための位相調整動作が開始される(工程S1
00)。位相調整動作は、本願発明とは直接関係しない
ので、詳しい説明を割愛する(位相調整動作の詳細につ
いては、本願発明者による特願平11−285041号
を参照のこと)。
を投入すると、まず、帯電制御信号のスイッチング位相
を調整するための位相調整動作が開始される(工程S1
00)。位相調整動作は、本願発明とは直接関係しない
ので、詳しい説明を割愛する(位相調整動作の詳細につ
いては、本願発明者による特願平11−285041号
を参照のこと)。
【0030】位相調整動作が完了すると、本実施の形態
に係る誘導電荷補正方法による誘導電荷補正動作が開始
される。
に係る誘導電荷補正方法による誘導電荷補正動作が開始
される。
【0031】MPUは、まず、初期設定を行う(ステッ
プS101)。詳しくは、MPUは、位相調整動作にお
いて接地側に切り換えられていたスイッチSW1を偏向
電源E1側に戻すとともに、位相調整動作において位相
探索パルス発生器PG側を選択していたマルチプレクサ
(1)MP1を同期化回路SC側を選択するように切り
換える。また、MPUは、1周期内に1画素に割り当て
られるインク粒子列および挿入帯電インク粒子が含まれ
るように、回転ドラムの回転とは関係なしに疑似エンコ
ーダクロックDCLK(DCLK=PCLK/m)を作
成してパルス幅変調器PMに入力する。ここで、mの値
は、大きいほど補正精度が向上するが、好ましくは、m
≧10、さらに好ましくはm=20くらいが適当であ
る。
プS101)。詳しくは、MPUは、位相調整動作にお
いて接地側に切り換えられていたスイッチSW1を偏向
電源E1側に戻すとともに、位相調整動作において位相
探索パルス発生器PG側を選択していたマルチプレクサ
(1)MP1を同期化回路SC側を選択するように切り
換える。また、MPUは、1周期内に1画素に割り当て
られるインク粒子列および挿入帯電インク粒子が含まれ
るように、回転ドラムの回転とは関係なしに疑似エンコ
ーダクロックDCLK(DCLK=PCLK/m)を作
成してパルス幅変調器PMに入力する。ここで、mの値
は、大きいほど補正精度が向上するが、好ましくは、m
≧10、さらに好ましくはm=20くらいが適当であ
る。
【0032】次に、MPUは、帯電インク粒子数kが0
の疑似画素データを作成してパルス幅変調器PMに入力
し、そのときの誘導電荷量Q0を測定してメモリに記憶
する(ステップS102)。詳しくは、疑似画素データ
はパルス幅変調器PMで疑似エンコーダクロックDCL
Kの1周期当たりm個のインク粒子を非帯電にするよう
にパルス幅変調されて帯電制御信号とされ、同期化回路
SCでスイッチング位相に同期化され、マルチプレクサ
(1)MP1で選択されて高圧スイッチHVSに入力さ
れる。高圧スイッチHVSは、帯電制御信号を電圧増幅
し、帯電制御電極4に印加する。これにより、疑似エン
コーダクロックDCLKの1周期当たりm個の非帯電イ
ンク粒子が発生し、偏向電場で偏向されることなしにナ
イフエッジ6を通過し、導電性粒子キャッチャ8に捕獲
される。導電性粒子キャッチャ8に捕獲された非帯電イ
ンク粒子の誘導電荷量Q0は、疑似エンコーダクロック
DCLKの1周期当たり0個の帯電インク粒子からm個
の非帯電インク粒子に静電誘導された誘導電荷量にな
る。なお、この誘導電荷量Q0は、理論的には零である
が、回路系の誤差,特性等による変位があるので測定さ
れる必要がある。非帯電インク粒子の誘導電荷量Q
0は、シールド線9を介して電流検出器CDで電圧とな
って現れ、A/D変換器ADCでデジタルデータに変換
され、MPUに入力されて記憶される。
の疑似画素データを作成してパルス幅変調器PMに入力
し、そのときの誘導電荷量Q0を測定してメモリに記憶
する(ステップS102)。詳しくは、疑似画素データ
はパルス幅変調器PMで疑似エンコーダクロックDCL
Kの1周期当たりm個のインク粒子を非帯電にするよう
にパルス幅変調されて帯電制御信号とされ、同期化回路
SCでスイッチング位相に同期化され、マルチプレクサ
(1)MP1で選択されて高圧スイッチHVSに入力さ
れる。高圧スイッチHVSは、帯電制御信号を電圧増幅
し、帯電制御電極4に印加する。これにより、疑似エン
コーダクロックDCLKの1周期当たりm個の非帯電イ
ンク粒子が発生し、偏向電場で偏向されることなしにナ
イフエッジ6を通過し、導電性粒子キャッチャ8に捕獲
される。導電性粒子キャッチャ8に捕獲された非帯電イ
ンク粒子の誘導電荷量Q0は、疑似エンコーダクロック
DCLKの1周期当たり0個の帯電インク粒子からm個
の非帯電インク粒子に静電誘導された誘導電荷量にな
る。なお、この誘導電荷量Q0は、理論的には零である
が、回路系の誤差,特性等による変位があるので測定さ
れる必要がある。非帯電インク粒子の誘導電荷量Q
0は、シールド線9を介して電流検出器CDで電圧とな
って現れ、A/D変換器ADCでデジタルデータに変換
され、MPUに入力されて記憶される。
【0033】続いて、MPUは、帯電インク粒子数がk
(k=1からスタート)の疑似画素データを作成してパ
ルス幅変調器PMに出力し、そのときの誘導電荷量Qk
を測定する(ステップS103)。詳しくは、疑似画素
データはパルス幅変調器PMで疑似エンコーダクロック
DCLKの1周期当たり(m−k)個のインク粒子を非
帯電とし残りのk個のインク粒子を帯電とするようにパ
ルス幅変調されて帯電制御信号とされ、同期化回路SC
でスイッチング位相に同期化され、マルチプレクサ
(1)MP1で選択されて高圧スイッチHVSに入力さ
れる。高圧スイッチHVSは、帯電制御信号を電圧増幅
し、帯電制御電極4に印加する。これにより、疑似エン
コーダクロックDCLKの1周期当たり(m−k)個の
非帯電インク粒子およびk個の帯電インク粒子が発生
し、帯電インク粒子が偏向電極7の偏向電場で偏向され
てナイフエッジ6でカットされ、非帯電インク粒子がナ
イフエッジ6を通過して導電性粒子キャッチャ8に捕獲
される。このとき、導電性粒子キャッチャ8に捕獲され
た非帯電インク粒子の誘導電荷量Qkは、k個の帯電イ
ンク粒子から(m−k)個の非帯電インク粒子に静電誘
導された誘導電荷量になる。非帯電インク粒子の誘導電
荷量Qkは、シールド線9を介して電流検出器CDで電
圧となって現れ、A/D変換器ADCでデジタルデータ
に変換され、MPUに入力される。
(k=1からスタート)の疑似画素データを作成してパ
ルス幅変調器PMに出力し、そのときの誘導電荷量Qk
を測定する(ステップS103)。詳しくは、疑似画素
データはパルス幅変調器PMで疑似エンコーダクロック
DCLKの1周期当たり(m−k)個のインク粒子を非
帯電とし残りのk個のインク粒子を帯電とするようにパ
ルス幅変調されて帯電制御信号とされ、同期化回路SC
でスイッチング位相に同期化され、マルチプレクサ
(1)MP1で選択されて高圧スイッチHVSに入力さ
れる。高圧スイッチHVSは、帯電制御信号を電圧増幅
し、帯電制御電極4に印加する。これにより、疑似エン
コーダクロックDCLKの1周期当たり(m−k)個の
非帯電インク粒子およびk個の帯電インク粒子が発生
し、帯電インク粒子が偏向電極7の偏向電場で偏向され
てナイフエッジ6でカットされ、非帯電インク粒子がナ
イフエッジ6を通過して導電性粒子キャッチャ8に捕獲
される。このとき、導電性粒子キャッチャ8に捕獲され
た非帯電インク粒子の誘導電荷量Qkは、k個の帯電イ
ンク粒子から(m−k)個の非帯電インク粒子に静電誘
導された誘導電荷量になる。非帯電インク粒子の誘導電
荷量Qkは、シールド線9を介して電流検出器CDで電
圧となって現れ、A/D変換器ADCでデジタルデータ
に変換され、MPUに入力される。
【0034】次に、MPUは、誘導電荷量差(Qk−Q
k−1)を経験値ΔQsと比較する(ステップS10
4)。詳しくは、ステップS103で測定された誘導電
荷量Qkとメモリに記憶されている誘導電荷量Qk−1
との差(Qk−Qk−1)をあらかじめ決められている
経験値ΔQsと比較する。なお、経験値ΔQsは、経験
的に決められた値でQk(k≧5)の3%以下が適当で
あった。
k−1)を経験値ΔQsと比較する(ステップS10
4)。詳しくは、ステップS103で測定された誘導電
荷量Qkとメモリに記憶されている誘導電荷量Qk−1
との差(Qk−Qk−1)をあらかじめ決められている
経験値ΔQsと比較する。なお、経験値ΔQsは、経験
的に決められた値でQk(k≧5)の3%以下が適当で
あった。
【0035】ステップS104での比較結果が(Qk−
Qk−1)>ΔQsであった場合、MPUは、メモリに
記憶されている誘導電荷量Qk−1をQkに書き換える
(ステップS105)。
Qk−1)>ΔQsであった場合、MPUは、メモリに
記憶されている誘導電荷量Qk−1をQkに書き換える
(ステップS105)。
【0036】次に、MPUは、帯電インク粒子数k→k
+1にインクリメントして(ステップS106)、ステ
ップS103に制御を戻す。
+1にインクリメントして(ステップS106)、ステ
ップS103に制御を戻す。
【0037】ステップS104での比較結果が(Qk−
Qk−1)≦ΔQsである場合、MPUは、そのときの
帯電インク粒子数kを挿入帯電インク粒子数kと決定す
る(ステップS107)。
Qk−1)≦ΔQsである場合、MPUは、そのときの
帯電インク粒子数kを挿入帯電インク粒子数kと決定す
る(ステップS107)。
【0038】なお、挿入帯電インク粒子数kは、インク
粒子の粒径,粒子間隔(流速,励振周波数)などによっ
て異なるが、本実施の形態の10〜20μmの粒径、4
0〜60μmの粒子間隔を有するインクジェットの場
合、k≧3、好ましくはk≧5であった。
粒子の粒径,粒子間隔(流速,励振周波数)などによっ
て異なるが、本実施の形態の10〜20μmの粒径、4
0〜60μmの粒子間隔を有するインクジェットの場
合、k≧3、好ましくはk≧5であった。
【0039】次に、MPUは、(n+1)階調表現する
プリントモードでプリントを行うために、1周期当たり
1画素に割り当てられるn個のインク粒子とk個の挿入
インク粒子とが発生するように、励振信号PCLKの1
/(n+k)の周波数のエンコーダクロックDCLKを
発生してプリント動作を行う(工程S108)。詳しく
は、MPUは、プリント時には、エンコーダクロックD
CLKに同期した画素データが、ラインバッファ(図示
せず;回転ドラムの1回転分の画素データを蓄えたライ
ンメモリ)からパルス幅変調器PMに送られ、各画素デ
ータが画素濃度に対応するパルス幅に変換されて同期化
回路SCに送られる。同期化回路SCは、パルス幅変調
器PMの出力の立上りまたは立下りのエッジを励振信号
PCLKの立上りまたは立下りのエッジに同期させ、マ
ルチプレクサ(1)MP1を介して高圧スイッチHVS
に入力される。高圧スイッチHVSは、帯電制御信号を
電圧増幅させ、補正回路によって補正を加えて帯電制御
電極4に印加する。この帯電制御信号によって、インク
ジェットは誘導帯電され、非記録インク粒子は、偏向電
場の作用で接地電極5側に偏向されてナイフエッジ6で
カットされ、記録インク粒子のみが直進してナイフエッ
ジ6を通過し、回転ドラムに巻き付けられた記録媒体上
に記録ドットを形成する。この記録ドットの形成を繰り
返すことにより、1枚のプリント画像が得られる。
プリントモードでプリントを行うために、1周期当たり
1画素に割り当てられるn個のインク粒子とk個の挿入
インク粒子とが発生するように、励振信号PCLKの1
/(n+k)の周波数のエンコーダクロックDCLKを
発生してプリント動作を行う(工程S108)。詳しく
は、MPUは、プリント時には、エンコーダクロックD
CLKに同期した画素データが、ラインバッファ(図示
せず;回転ドラムの1回転分の画素データを蓄えたライ
ンメモリ)からパルス幅変調器PMに送られ、各画素デ
ータが画素濃度に対応するパルス幅に変換されて同期化
回路SCに送られる。同期化回路SCは、パルス幅変調
器PMの出力の立上りまたは立下りのエッジを励振信号
PCLKの立上りまたは立下りのエッジに同期させ、マ
ルチプレクサ(1)MP1を介して高圧スイッチHVS
に入力される。高圧スイッチHVSは、帯電制御信号を
電圧増幅させ、補正回路によって補正を加えて帯電制御
電極4に印加する。この帯電制御信号によって、インク
ジェットは誘導帯電され、非記録インク粒子は、偏向電
場の作用で接地電極5側に偏向されてナイフエッジ6で
カットされ、記録インク粒子のみが直進してナイフエッ
ジ6を通過し、回転ドラムに巻き付けられた記録媒体上
に記録ドットを形成する。この記録ドットの形成を繰り
返すことにより、1枚のプリント画像が得られる。
【0040】このように、第1の実施の形態によれば、
各画素に割り当てられたインク粒子列の前に画素に割り
当てられない所定数の帯電インク粒子を挿入したことに
より、画素に割り当てられたインク粒子列の先頭近辺の
記録インク粒子への静電誘導が先行画素データに関係な
く常に同じになり、補正回路の補正によって記録インク
粒子の誘導電荷量が零となるように制御されるので、分
裂ドットの発生が抑制されることになる。
各画素に割り当てられたインク粒子列の前に画素に割り
当てられない所定数の帯電インク粒子を挿入したことに
より、画素に割り当てられたインク粒子列の先頭近辺の
記録インク粒子への静電誘導が先行画素データに関係な
く常に同じになり、補正回路の補正によって記録インク
粒子の誘導電荷量が零となるように制御されるので、分
裂ドットの発生が抑制されることになる。
【0041】(2) 第2の実施の形態 図4は、本発明の第2の実施の形態に係る連続噴射型イ
ンクジェット記録装置の誘導電荷補正方法の手順を示す
フローチャートである。この手順は、位相調整工程S2
00と、初期設定ステップS201と、誘導電荷量測定
・記憶ステップS202と、誘導電荷量測定ステップS
203と、誘導電荷量差判定ステップS204と、誘導
電荷量書き換えステップS205と、帯電インク粒子数
インクリメントステップS206と、ノズル終了判定ス
テップS207と、帯電インク粒子数蓄積ステップS2
08と、ノズル変更ステップS209と、挿入帯電イン
ク粒子数決定ステップS210と、プリント工程S21
1とからなる。
ンクジェット記録装置の誘導電荷補正方法の手順を示す
フローチャートである。この手順は、位相調整工程S2
00と、初期設定ステップS201と、誘導電荷量測定
・記憶ステップS202と、誘導電荷量測定ステップS
203と、誘導電荷量差判定ステップS204と、誘導
電荷量書き換えステップS205と、帯電インク粒子数
インクリメントステップS206と、ノズル終了判定ス
テップS207と、帯電インク粒子数蓄積ステップS2
08と、ノズル変更ステップS209と、挿入帯電イン
ク粒子数決定ステップS210と、プリント工程S21
1とからなる。
【0042】図5は、本発明の第2の実施の形態に係る
誘導電荷補正方法が適用される連続噴射型インクジェッ
ト記録装置の要部を示す構成図である。この連続噴射型
インクジェット記録装置は、4本のノズル1を搭載する
カラー連続噴射型インクジェット記録装置であり、図2
に示した第1の実施の形態の連続噴射型インクジェット
記録装置における基準発振器CG,分周器FD,接地電
極5,ナイフエッジ6,偏向電極7,偏向電源E1,ス
イッチSW1,遅延パルス発生器DG,位相探索パルス
発生器PG,導電性粒子キャッチャ8,シールド線9,
電流検出器CDおよびA/D変換器ADC以外は、C
(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),BK
(ブラック)の4色独立に構成するようにしたものであ
る。したがって、図2に示した連続噴射型インクジェッ
ト記録装置における部品と対応する部品には同一符号を
付して、それらの詳しい説明を省略する。なお、基準発
振器CGおよび分周器FDまでも4色独立にすると、色
毎に単位時間当たりの発生インク粒子数が異なってくる
ことになり、記録媒体上で4色の付着インク量を制御し
て色表現するカラー連続噴射型インクジェット記録装置
の場合には不都合が生じる。
誘導電荷補正方法が適用される連続噴射型インクジェッ
ト記録装置の要部を示す構成図である。この連続噴射型
インクジェット記録装置は、4本のノズル1を搭載する
カラー連続噴射型インクジェット記録装置であり、図2
に示した第1の実施の形態の連続噴射型インクジェット
記録装置における基準発振器CG,分周器FD,接地電
極5,ナイフエッジ6,偏向電極7,偏向電源E1,ス
イッチSW1,遅延パルス発生器DG,位相探索パルス
発生器PG,導電性粒子キャッチャ8,シールド線9,
電流検出器CDおよびA/D変換器ADC以外は、C
(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),BK
(ブラック)の4色独立に構成するようにしたものであ
る。したがって、図2に示した連続噴射型インクジェッ
ト記録装置における部品と対応する部品には同一符号を
付して、それらの詳しい説明を省略する。なお、基準発
振器CGおよび分周器FDまでも4色独立にすると、色
毎に単位時間当たりの発生インク粒子数が異なってくる
ことになり、記録媒体上で4色の付着インク量を制御し
て色表現するカラー連続噴射型インクジェット記録装置
の場合には不都合が生じる。
【0043】次に、第2の実施の形態に係る誘導電荷補
正方法の手順について、連続噴射型インクジェット記録
装置の動作とともに説明する。なお、ここでは、ノズル
1の本数が4本に限らず、L本であるものと一般化して
説明する。
正方法の手順について、連続噴射型インクジェット記録
装置の動作とともに説明する。なお、ここでは、ノズル
1の本数が4本に限らず、L本であるものと一般化して
説明する。
【0044】連続噴射型インクジェット記録装置に電源
を投入すると、まず、位相調整動作が開始される(工程
S200)。この位相調整動作は、L本のノズル1につ
いて並列に行われる。なお、各ノズル1についての位相
調整動作は、第1の実施の形態の場合と同様に行われる
ので、説明を割愛する。
を投入すると、まず、位相調整動作が開始される(工程
S200)。この位相調整動作は、L本のノズル1につ
いて並列に行われる。なお、各ノズル1についての位相
調整動作は、第1の実施の形態の場合と同様に行われる
ので、説明を割愛する。
【0045】位相調整動作が終了すると、本実施の形態
に係る誘導電荷補正方法による誘導電荷補正動作が開始
される。
に係る誘導電荷補正方法による誘導電荷補正動作が開始
される。
【0046】まず、MPU(図示せず)は、初期設定を
行う(ステップS201)。詳しい動作は、第1の実施
の形態における初期設定ステップS101の場合と同様
である。
行う(ステップS201)。詳しい動作は、第1の実施
の形態における初期設定ステップS101の場合と同様
である。
【0047】次に、MPUは、各ノズル1について、帯
電インク粒子数が0の疑似画素データを作成してパルス
幅変調器PMに入力し、そのときの誘導電荷量Q
l0(l=1,2,…,L)を測定してメモリに蓄積す
る(ステップS202)。各ノズル1についての詳しい
動作は、第1の実施の形態における誘導電荷量測定・記
憶ステップS102の場合と同様である。
電インク粒子数が0の疑似画素データを作成してパルス
幅変調器PMに入力し、そのときの誘導電荷量Q
l0(l=1,2,…,L)を測定してメモリに蓄積す
る(ステップS202)。各ノズル1についての詳しい
動作は、第1の実施の形態における誘導電荷量測定・記
憶ステップS102の場合と同様である。
【0048】続いて、MPUは、あるノズル1(l=1
からスタート)について、帯電インク粒子数k(k=1
からスタート)の疑似画素データを作成してパルス幅変
調器PMに出力し、そのときの誘導電荷量Qlkを測定
する(ステップS203)。各ノズル1についての詳し
い動作は、第1の実施の形態における誘導電荷量測定ス
テップS103の場合と同様である。
からスタート)について、帯電インク粒子数k(k=1
からスタート)の疑似画素データを作成してパルス幅変
調器PMに出力し、そのときの誘導電荷量Qlkを測定
する(ステップS203)。各ノズル1についての詳し
い動作は、第1の実施の形態における誘導電荷量測定ス
テップS103の場合と同様である。
【0049】次に、MPUは、誘導電荷量差(Qlk−
Qlk−1)を経験値ΔQsと比較する(ステップS2
04)。詳しくは、ステップS203で測定された誘導
電荷量Qlkとメモリに記憶されている誘導電荷量Q
lk−1との差(Qlk−Qlk −1)をあらかじめ決
められている経験値ΔQsと比較する。経験値ΔQ
sは、経験的に決められた値でQlk(l=1,…,
L)(k≧5)の3%以下が適当であった。
Qlk−1)を経験値ΔQsと比較する(ステップS2
04)。詳しくは、ステップS203で測定された誘導
電荷量Qlkとメモリに記憶されている誘導電荷量Q
lk−1との差(Qlk−Qlk −1)をあらかじめ決
められている経験値ΔQsと比較する。経験値ΔQ
sは、経験的に決められた値でQlk(l=1,…,
L)(k≧5)の3%以下が適当であった。
【0050】ステップS204での比較結果が(Qlk
−Qlk−1)>ΔQsであった場合、MPUは、メモ
リに蓄積されている誘導電荷量Qlk−1からQlkに
書き換える(ステップS205)。
−Qlk−1)>ΔQsであった場合、MPUは、メモ
リに蓄積されている誘導電荷量Qlk−1からQlkに
書き換える(ステップS205)。
【0051】次に、MPUは、帯電インク粒子数kを
(k+1)にインクリメントして(ステップS20
6)、ステップS203に制御を戻す。
(k+1)にインクリメントして(ステップS20
6)、ステップS203に制御を戻す。
【0052】ステップS204での比較結果が(Qlk
−Qlk−1)≦ΔQsであった場合、MPUは、lを
Lと比較し(ステップS207)、lがLと等しくなけ
れば、すなわちノズル1が終了していなければ、帯電イ
ンク粒子数kを測定したノズルlについての帯電インク
粒子数klとして蓄積し(ステップS208)、帯電イ
ンク粒子数kを1つインクリメントしてノズル1を変更
し(ステップS209)、ステップS203に制御を戻
す。
−Qlk−1)≦ΔQsであった場合、MPUは、lを
Lと比較し(ステップS207)、lがLと等しくなけ
れば、すなわちノズル1が終了していなければ、帯電イ
ンク粒子数kを測定したノズルlについての帯電インク
粒子数klとして蓄積し(ステップS208)、帯電イ
ンク粒子数kを1つインクリメントしてノズル1を変更
し(ステップS209)、ステップS203に制御を戻
す。
【0053】ステップS207での比較結果がl=Lで
あれば、すなわちノズル1が終了すれば、MPUは、蓄
積されている帯電インク粒子数k1,…,kLのうちの
最大値を挿入帯電インク粒子数kと決定する(ステップ
S210)。
あれば、すなわちノズル1が終了すれば、MPUは、蓄
積されている帯電インク粒子数k1,…,kLのうちの
最大値を挿入帯電インク粒子数kと決定する(ステップ
S210)。
【0054】この後のプリント動作が行われるが(工程
S211)、各ノズル1についてのプリント動作は第1
の実施の形態の場合と同様である。
S211)、各ノズル1についてのプリント動作は第1
の実施の形態の場合と同様である。
【0055】なお、上記各実施の形態では、位相調整動
作の後に図1または図4に示した手順で挿入帯電インク
粒子数kを決定するようにしたが、予め固定の挿入帯電
インク粒子数を決定しておいて、この挿入帯電インク粒
子数の帯電インク粒子を各画素に割り当てられるインク
粒子列の前に挿入するようにしてもよいことはもちろん
である。ただし、このようにした場合には、挿入帯電イ
ンク粒子数が実機において記録速度の低下を最小限に抑
えるものとなっているとは限らない。
作の後に図1または図4に示した手順で挿入帯電インク
粒子数kを決定するようにしたが、予め固定の挿入帯電
インク粒子数を決定しておいて、この挿入帯電インク粒
子数の帯電インク粒子を各画素に割り当てられるインク
粒子列の前に挿入するようにしてもよいことはもちろん
である。ただし、このようにした場合には、挿入帯電イ
ンク粒子数が実機において記録速度の低下を最小限に抑
えるものとなっているとは限らない。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
1画素を構成するインク粒子列の前に所定数の帯電イン
ク粒子を挿入することにより、記録インク粒子への静電
誘導による誘導電荷量が先行画素データの画素濃度にか
かわらず常に同じになるので、補正回路によって記録イ
ンク粒子の誘導電荷量を零に補正することができ、分裂
ドットの発生を抑制してプリント画像の画質向上を図る
ことができるという効果がある。
1画素を構成するインク粒子列の前に所定数の帯電イン
ク粒子を挿入することにより、記録インク粒子への静電
誘導による誘導電荷量が先行画素データの画素濃度にか
かわらず常に同じになるので、補正回路によって記録イ
ンク粒子の誘導電荷量を零に補正することができ、分裂
ドットの発生を抑制してプリント画像の画質向上を図る
ことができるという効果がある。
【0057】また、誘導電荷量の実測値に基づいて上記
効果を発揮し、なおかつ必要な帯電インク粒子数の最小
値を求めて挿入帯電インク粒子数とすることにより、記
録速度の低下を最小限に抑えることができるという効果
がある。
効果を発揮し、なおかつ必要な帯電インク粒子数の最小
値を求めて挿入帯電インク粒子数とすることにより、記
録速度の低下を最小限に抑えることができるという効果
がある。
【0058】さらに、複数本のノズルを搭載した連続噴
射型インクジェット記録装置においても、すべてのノズ
ルについて記録インク粒子の誘導電荷量を測定し、各ノ
ズルについての挿入帯電インク粒子数の最小値を求め、
これら最小値のうちの最大値をすべてのノズルについて
の挿入帯電インク粒子数として決定することにより、記
録速度の低下を最小限にすることができるという効果が
ある。
射型インクジェット記録装置においても、すべてのノズ
ルについて記録インク粒子の誘導電荷量を測定し、各ノ
ズルについての挿入帯電インク粒子数の最小値を求め、
これら最小値のうちの最大値をすべてのノズルについて
の挿入帯電インク粒子数として決定することにより、記
録速度の低下を最小限にすることができるという効果が
ある。
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る連続噴射型イ
ンクジェット記録装置の誘導電荷補正方法の手順を示す
フローチャートである。
ンクジェット記録装置の誘導電荷補正方法の手順を示す
フローチャートである。
【図2】第1の実施の形態に係る誘導電荷補正方法が適
用される連続噴射型インクジェット記録装置の要部を示
す構成図である。
用される連続噴射型インクジェット記録装置の要部を示
す構成図である。
【図3】図2に示した連続噴射型インクジェット記録装
置における記録インク粒子,非記録インク粒子および挿
入帯電インク粒子を説明する図である。
置における記録インク粒子,非記録インク粒子および挿
入帯電インク粒子を説明する図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る連続噴射型イ
ンクジェット記録装置の誘導電荷補正方法の手順を示す
フローチャートである。
ンクジェット記録装置の誘導電荷補正方法の手順を示す
フローチャートである。
【図5】第2の実施の形態に係る誘導電荷補正方法が適
用される連続噴射型インクジェット記録装置の要部を示
す構成図である。
用される連続噴射型インクジェット記録装置の要部を示
す構成図である。
【図6】従来の連続噴射型インクジェット記録装置の要
部を示す構成図である。
部を示す構成図である。
【図7】図6に示した連続噴射型インクジェット記録装
置における記録インク粒子および非記録インク粒子を説
明する図である。
置における記録インク粒子および非記録インク粒子を説
明する図である。
【図8】インク柱から分裂されたインク粒子の誘導帯電
を説明する図である。
を説明する図である。
【図9】スイッチング位相のタイミングによる誘導帯電
の変化を説明する図である。
の変化を説明する図である。
【図10】帯電制御信号の補正回路を示す回路図であ
る。
る。
【図11】(a),(b)および(c)は偏向電場内で
のインク粒子の飛翔状態をそれぞれ例示する図である。
のインク粒子の飛翔状態をそれぞれ例示する図である。
1 ノズル 2 インク電極 3 振動子 4 制御電極 5 接地電極 6 ナイフエッジ 7 偏向電極 8 導電性粒子キャッチャ 9 シールド線 ADC A/D変換器 CG 基準発振器 DG 遅延パルス発生器 E1 偏向電源 FD 分周器 MP1 マルチプレクサ(1) MP2 マルチプレクサ(2) PG プローブパルス発生器 PM パルス幅変調器 SC 同期化回路 SW1 スイッチ VD 振動子ドライバ S100,S200 位相調整工程 S101,S201 初期設定ステップ S102,S202 誘導電荷量測定・記憶ステップ S103,S203 誘導電荷量測定ステップ S104,S204 誘導電荷量差判定ステップ S105,S205 誘導電荷量書き換えステップ S106,S206 帯電インク粒子数インクリメント
ステップ S107,S210 挿入帯電インク粒子数決定ステッ
プ S108,S211 プリント工程 S207 ノズル終了判定ステップ S208 挿入帯電インク粒子数蓄積ステップ S209 ノズル変更ステップ
ステップ S107,S210 挿入帯電インク粒子数決定ステッ
プ S108,S211 プリント工程 S207 ノズル終了判定ステップ S208 挿入帯電インク粒子数蓄積ステップ S209 ノズル変更ステップ
Claims (6)
- 【請求項1】ノズルからインクをインクジェットとして
噴射させ、ノズルに装着された振動子に印加された励振
信号の励振周波数に同期してインクジェットをインク粒
子に分裂させ、各画素に連続する一定数のインク粒子を
割り当て、各画素に割り当てられたインク粒子列の先頭
から画素濃度に対応する数の記録インク粒子を非帯電と
し残りの非記録インク粒子を帯電とするように帯電制御
信号を生成し、該帯電制御信号を補正回路によって各画
素に割り当てられたインク粒子列の先頭近辺の記録イン
ク粒子に静電誘導される誘導電荷量を補正するように変
形して帯電制御電極に印加し、非記録インク粒子を偏向
電場で偏向させて除去し、記録インク粒子を直進させて
記録を行う連続噴射型インクジェット記録装置におい
て、各画素に割り当てられたインク粒子列の前に画素に
割り当てられない所定数の帯電インク粒子を挿入し、各
画素に割り当てられたインク粒子列の先頭近辺の記録イ
ンク粒子に静電誘導される誘導電荷量を、先行画素に割
り当てられたインク粒子列の後尾近辺の非記録インク粒
子の数によらずにいつも同じにし、前記補正回路による
補正によって記録インク粒子の誘導電荷量が零となるよ
うにしたことを特徴とする連続噴射型インクジェット記
録装置の誘導電荷補正方法。 - 【請求項2】複数のノズルからインクをインクジェット
として噴射させ、各ノズルに装着された振動子に印加さ
れた励振信号の励振周波数に同期してインクジェットを
インク粒子に分裂させ、各画素に連続する一定数のイン
ク粒子を割り当て、各画素に割り当てられたインク粒子
列の先頭から画素濃度に対応する数の記録インク粒子を
非帯電とし残りの非記録インク粒子を帯電とするように
帯電制御信号を生成し、該帯電制御信号を補正回路によ
って各画素に割り当てられたインク粒子列の先頭近辺の
記録インク粒子に静電誘導される誘導電荷量を補正する
ように変形して帯電制御電極に印加し、非記録インク粒
子を偏向電場で偏向させて除去し、記録インク粒子を直
進させて記録を行う連続噴射型インクジェット記録装置
において、各ノズルについて各画素に割り当てられたイ
ンク粒子列の前に画素に割り当てられない所定数の帯電
インク粒子を挿入し、各画素に割り当てられたインク粒
子列の先頭近辺の記録インク粒子に静電誘導される誘導
電荷量を、先行画素に割り当てられたインク粒子列の後
尾近辺の非記録インク粒子の数によらずにいつも同じに
し、前記補正回路による補正によって記録インク粒子の
誘導電荷量が零となるようにしたことを特徴とする連続
噴射型インクジェット記録装置の誘導電荷補正方法。 - 【請求項3】前記所定数が、3以上である請求項1また
は2記載の連続噴射型インクジェット記録装置の誘導電
荷補正方法。 - 【請求項4】ノズルからインクをインクジェットとして
噴射させ、ノズルに装着された振動子に印加された励振
信号の励振周波数に同期してインクジェットをインク粒
子に分裂させ、各画素に連続する一定数のインク粒子を
割り当て、各画素に割り当てられたインク粒子列の先頭
から画素濃度に対応する数の記録インク粒子を非帯電と
し残りの非記録インク粒子を帯電とするように帯電制御
信号を生成し、該帯電制御信号を補正回路によって各画
素に割り当てられたインク粒子列の先頭近辺の記録イン
ク粒子に静電誘導される誘導電荷量を補正するように変
形して帯電制御電極に印加し、非記録インク粒子を偏向
電場で偏向させて除去し、記録インク粒子を直進させて
記録を行う連続噴射型インクジェット記録装置におい
て、帯電インク粒子数を1つずつ増加させながら帯電制
御信号によってインク粒子を帯電制御して誘導電荷量検
出手段により誘導電荷量を測定していき、測定された誘
導電荷量と1つ少ない帯電インク粒子数での誘導電荷量
との差が経験値以下になったときに該帯電インク粒子数
を挿入帯電インク粒子数と決定する挿入帯電インク粒子
数決定工程と、各画素に割り当てられたインク粒子列の
前に画素に割り当てられない前記挿入帯電インク粒子数
の帯電インク粒子を挿入し、各画素に割り当てられたイ
ンク粒子列の先頭近辺の記録インク粒子に静電誘導され
る誘導電荷量を、先行画素に割り当てられたインク粒子
列の後尾近辺の非記録インク粒子の数によらずにいつも
同じにし、前記補正回路による補正によって記録インク
粒子の誘導電荷量が零となるようにして記録を行うプリ
ント工程とを含むことを特徴とする連続噴射型インクジ
ェット記録装置の誘導電荷補正方法。 - 【請求項5】複数のノズルからインクをインクジェット
として噴射させ、各ノズルに装着された振動子に印加さ
れた励振信号の励振周波数に同期してインクジェットを
インク粒子に分裂させ、各画素に連続する一定数のイン
ク粒子を割り当て、各画素に割り当てられたインク粒子
列の先頭から画素濃度に対応する数の記録インク粒子を
非帯電とし残りの非記録インク粒子を帯電とするように
帯電制御信号を生成し、該帯電制御信号を補正回路によ
って各画素に割り当てられたインク粒子列の先頭近辺の
記録インク粒子に静電誘導される誘導電荷量を補正する
ように変形して帯電制御電極に印加し、非記録インク粒
子を偏向電場で偏向させて除去し、記録インク粒子を直
進させて記録を行う連続噴射型インクジェット記録装置
において、各ノズルについて帯電インク粒子数を1つず
つ増加させながら帯電制御信号によってインク粒子を帯
電制御して誘導電荷量検出手段により誘導電荷量を測定
していき、測定された誘導電荷量と1つ少ない帯電イン
ク粒子数での誘導電荷量との差が経験値以下になったと
きの各ノズルについての帯電インク粒子数のうちの最大
値を挿入帯電インク粒子数と決定する挿入帯電インク粒
子数決定工程と、各ノズルについて各画素に割り当てら
れたインク粒子列の前に画素に割り当てられない前記挿
入帯電インク粒子数の帯電インク粒子を挿入し、各画素
に割り当てられたインク粒子列の先頭近辺の記録インク
粒子に静電誘導される誘導電荷量を、先行画素に割り当
てられたインク粒子列の後尾近辺の非記録インク粒子の
数によらずにいつも同じにし、前記補正回路による補正
によって記録インク粒子の誘導電荷量が零となるように
して記録を行うプリント工程とを含むことを特徴とする
連続噴射型インクジェット記録装置の誘導電荷補正方
法。 - 【請求項6】前記経験値が、帯電インク粒子数が5以上
で測定された誘導電荷量の3%以下である請求項4また
は5記載の連続噴射型インクジェット記録装置の誘導電
荷補正方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30800299A JP2001121708A (ja) | 1999-10-29 | 1999-10-29 | 連続噴射型インクジェット記録装置の誘導電荷補正方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30800299A JP2001121708A (ja) | 1999-10-29 | 1999-10-29 | 連続噴射型インクジェット記録装置の誘導電荷補正方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001121708A true JP2001121708A (ja) | 2001-05-08 |
Family
ID=17975721
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30800299A Pending JP2001121708A (ja) | 1999-10-29 | 1999-10-29 | 連続噴射型インクジェット記録装置の誘導電荷補正方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001121708A (ja) |
-
1999
- 1999-10-29 JP JP30800299A patent/JP2001121708A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5583552A (en) | Optimum phase determination based on the detected jet current | |
EP0210251B1 (en) | Method and apparatus for high resolution ink jet printing | |
US4673951A (en) | Tone reproducible ink jet printer | |
JP2015523929A (ja) | 可変液滴体積連続液体噴流印刷 | |
JP2001260350A (ja) | インクジェット記録装置 | |
EP0323991B1 (en) | Method and apparatus for ink jet recording | |
JP2947237B2 (ja) | 画像記録装置 | |
EP0073672B1 (en) | Ink jet marking array and method | |
US4510503A (en) | Ink jet printer control circuit and method | |
JP2015510851A (ja) | 静電プリンタにおける滴配置誤差低減 | |
JP2001121708A (ja) | 連続噴射型インクジェット記録装置の誘導電荷補正方法 | |
EP0293496B1 (en) | Method and apparatus for high resolution ink jet printing | |
US6508537B2 (en) | Ink jet recording device capable of controlling impact positions of ink droplets in electrical manner | |
JP3133916B2 (ja) | 連続噴射型インクジェット記録装置およびその最適励振周波数設定方法 | |
US4371878A (en) | Device for correcting ink dot misplacement in ink-jet printing | |
US5940101A (en) | Method and apparatus for determining optimum ink drop formation-frequency in an ink jet printer | |
JPH04220350A (ja) | 連続噴射型インクジェット記録装置 | |
JP3296942B2 (ja) | ノズルの目詰り検出方法 | |
JP2842133B2 (ja) | インクジェットプリンタの文字高さ制御装置 | |
JPH10146972A (ja) | 連続噴射型インクジェット記録装置 | |
JP3248809B2 (ja) | 連続噴射型インクジェット記録装置 | |
JP3014013B2 (ja) | 連続噴射型インクジェット記録装置 | |
JP2001105588A (ja) | 連続噴射型インクジェット記録装置の最適励振周波数設定方法 | |
JPS6233954B2 (ja) | ||
JP2001162807A (ja) | インクジェット記録装置 |