JP2001121575A - 樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

樹脂成形品の製造方法

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JP2001121575A
JP2001121575A JP30544899A JP30544899A JP2001121575A JP 2001121575 A JP2001121575 A JP 2001121575A JP 30544899 A JP30544899 A JP 30544899A JP 30544899 A JP30544899 A JP 30544899A JP 2001121575 A JP2001121575 A JP 2001121575A
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Japan
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mold
molding
dicyclopentadiene
mass
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English (en)
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Kenji Yonemochi
建司 米持
Yoshiaki Yamamoto
義明 山本
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Dai Nippon Toryo KK
Original Assignee
Dai Nippon Toryo KK
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性の良くかつ塗膜の付着性に優れた、ジ
シクロペンタジエン成形品の製造方法を提供する。 【解決手段】 ジシクロペンタジエンを主成分とする成
型材料を、可動型と固定型とで形成されたキャビティ内
に、反応性射出成形法より、成型し、同一金型内にて、
得られた成形品と金型内壁との間に、被覆剤を注入し、
該被覆剤が硬化した後、被覆された成形品を金型から取
り出す。被覆剤は、以下の成分から構成される。 (A)少なくとも2個の(メタ)アクリレート基を有するオリゴマー、又は不飽 和ポリエステル樹脂の少なくとも1種 100質量部 (B)エチレン性不飽和モノマー 20〜200質量部 (C)1分間半減期温度が、90〜135℃の有機過酸化物重合開始剤 0.1〜15質量部 (D)融点が125℃以下の離型剤 0.1〜15質量部

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジシクロペンタジ
エンを主成分とする成形材料の反応性射出成形〔RIM
(Reaction injection moulding)〕に際し、ジシクロ
ペンタジエン成形品の表面を、その成形型内で被覆剤に
より被覆する、ジシクロペンタジエン成形品の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ジシクロペンタジエンは、石油のC5留
分に含まれる化合物であり、RIM成形法により、容易
に大型成形品が比較的安価な金型や低圧プレスで成形す
ることが出来る。ジシクロペンタジエンを主成分とする
RIM成形法においては、ジシクロペンタジエン及び触
媒からなる成分と、ジシクロペンタジエン及び活性化剤
からなる成分とを型内注入直前に、主に衝突混合させ、
型内に注入し、反応硬化させて成形する。しかしなが
ら、現在のRIMによる成形品の表面状態は、通常の射
出成形と比較して良好な表面状態が得難く、表面にピン
ホールが非常に出来やすい。また、出来たピンホールも
肉眼では検出しにくく、全面を拡大鏡で検査しなければ
ならず、莫大な検査費用と時間を要するばかりか、検査
漏れの確率も高い。従って塗装したり、メッキ加工を施
して、はじめてピンホール欠陥が現れるため、通常の塗
装工程に加え、欠陥部の塗膜研磨→パテ埋め→パテ硬化
→パテ研磨→補修塗装の工程が必要となり、著しい生産
性の低下と、コストアップとなっている。
【0003】また、メッキ加工品ではメッキ面の修正は
不可能であり、廃棄せざるを得ない。更に、ジシクロペ
ンタジエン成形品の特性として、成形直後の表面には、
水酸基やカルボキシル基、カルボニル基といった官能基
がないため、塗料との付着性に劣っており、数日間空気
中に曝した後塗装している。ところが、塗装せずに数ヶ
月経過した成形品を塗装しようとする場合、再び塗料と
の付着性が低下するといった性質により、塗装管理上も
非常に難しい成形材料である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、生
産性の良くかつ塗膜の付着性に優れた、ジシクロペンタ
ジエン成形品の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
達成するため、鋭意検討した結果、ジシクロペンタジエ
ンを主成分とする成形材料を、可動型と固定型とで形成
されたキャビティ内に、反応性射出成形法(RIM成形
法)により、成形し、同一金型内にて、得られた成形品
と金型内壁との間に、被覆剤を注入し、該被覆剤が硬化
した後、被覆された成形品を金型から取り出すに際し
て、被覆剤として、以下の成分: (A)少なくとも2個の(メタ)アクリレート基を有するオリゴマー、又は不飽 和ポリエステル樹脂の少なくとも1種 100質量部 (B)エチレン性不飽和モノマー 20〜200質量部 (C)1分間半減期温度が、90〜135℃の有機過酸化物重合開始剤 0.1〜15質量部 (D)融点が125℃以下の離型剤 0.1〜15質量部 を含有する被覆剤を使用することにより、上記課題が達
成できることを見出し、本発明に到達したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で使用する、ジシクロペンタジエンを主成
分とする成形材料としては、石油のC5留分であるジシ
クロペンタジエンと、触媒である、例えばタングステン
化合物をA液とし、ジシクロペンタジエンと、触媒活性
化剤である、例えば、有機アルミニウム化合物とをB液
とする、2液型成形材料が代表的なものとして挙げられ
る。市販品としては「METTON」(Hercules社製)
等がある。本発明で使用される被覆剤におけるA成分と
しては、具体的には、エポキシアクリレートオリゴマー
や、ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステルア
クリレートオリゴマー、ポリエーテルアクリレートオリ
ゴマー、不飽和ポリエステル樹脂、又はこれらの2種以
上の混合物が挙げられる。
【0007】エポキシアクリレートオリゴマーは、エポ
キシ化合物と不飽和カルボン酸とをエポキシ基1当量当
たり、カルボキシル基当量0.5〜1.5となるような割合
で、通常のエポキシ基への酸の開環付加反応によって製
造される。ここで、不飽和カルボン酸としては、アクリ
ル酸や、メタクリル酸が代表的なものとして挙げられ
る。ウレタンアクリレートオリゴマーは、ジイソシアネ
ート化合物、ジオール化合物及びヒドロキシル基含有
(メタ)アクリレートを、一括混合して反応させること
によって得ることができる。他の方法として、ジオール
化合物とジイソシアネート化合物とを反応させて、1分
子当たり1個以上のイソシアネート基を含むウレタンイ
ソシアネート中間体を形成し、次いで、この中間体とヒ
ドロキシル基含有(メタ)アクリレート基とを反応させ
る方法、ジイソシアネート化合物とヒドロキシル基含有
(メタ)アクリレートとを反応させて、1分子当たり1
個以上のイソシアネート基を含むウレタン(メタ)アク
リレート中間体を形成し、次いで、この中間体とジオー
ル化合物とを反応させる方法等が挙げられる。ここで、
ジイソシアネート化合物としては、各種公知のものを用
いることができ、具体例には、トルエンジイソシアネー
トや、イソホロンジイソシアネート、ポリメチレンポリ
フェニルジイソシアネート、1,2−ジイソシアナトエ
タン、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−ビス
(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等の有機ジイソ
シアネートを挙げることができる。これらジイソシアネ
ート化合物は、単独又は混合物として用いても良い。ま
た、ジオール化合物としては、エチレングリコールや、
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール等のアル
キレンジオールや、ジカルボン酸又はその無水物のジエ
ステル反応生成物であるジエステルジオール等が代表的
なものとして挙げられる。更に、ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートとしては、例えば、一般式: CH2=CRCO2−(Cn2n)−OH (但し、Rは−H又は−CH3であり、nは2〜8の正
数である)で示される化合物が有用である。
【0008】ポリエステルアクリレートオリゴマーは、
例えば、水酸基を末端に有するポリエステルポリオール
と、前述の不飽和カルボン酸との反応によって製造する
ことができる。ポリエーテルアクリレートオリゴマー
は、例えば、ポリエチレングリコールや、ポリプロピレ
ングリコールなどのポリエーテルポリオールと、前述の
不飽和カルボン酸との反応によって製造することができ
る。不飽和ポリエステル樹脂は、例えば、マレイン酸や
フマル酸などの不飽和二塩基酸と、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、トリメチロールプロパンな
どの多価アルコールとの縮合反応によって製造すること
ができる。本発明で使用するエチレン性不飽和モノマー
(B成分)としては、例えば、スチレンや、α−メチル
スチレン、クロルスチレン、ビニルトルエン、ジビニル
ベンゼン、メチル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキ
サンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコー
ルジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、シリコーンアクリレート、シリコー
ンジアクリレート等が代表的なものとして挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0009】エチレン性不飽和モノマーの配合量は、A
成分100質量部に対し、20〜200質量部、好まし
くは40〜160質量部が適当であり、この範囲で適度
な硬化特性と粘性とを有する被覆剤が得られる。本発明
で使用する有機過酸化物重合開始剤(C成分)は、前記
ビヒクル成分(A成分)及び(B成分)を重合させるた
めに使用する。有機過酸化物重合開始剤は、1分間半減
期温度が90℃〜135℃である必要があり、このよう
な有機過酸化物としては、例えば、ビス(4−t−ブチ
ルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートや、ジイ
ソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパー
オキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオヘ
キサノエート、t−ブチルパーオキシネオヘプタノエー
ト、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブ
チルパーオキシピバレート、ラウロイルパーオキサイ
ド、2,4,4−トリメチルペンチルパーオキシ2−エ
チルヘキサノエート、t−アミルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブ
チルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等が代表的
なものとして挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。
【0010】有機過酸化物重合開始剤の1分間半減期温
度が135℃よりも高くなると、ジシクロペンタジエン
は通常65〜95℃の金型温度で成形されるため、被覆
剤の硬化時間が著しく長くなり、場合によっては全く硬
化しないことになる。また、1分間半減期温度が90℃
よりも低くなると、被覆剤のポットライフが著しく短く
なり、被覆剤注入装置内でゲル化し、被覆剤の注入作業
ができなくなり好ましくない。有機過酸化物重合開始剤
の配合量は、A成分100質量部に対し、0.1〜15
質量部、好ましくは1〜8質量部が適当である。なお、
本発明において、有機過酸化物重合開始剤の速やかな活
性化をさせるために促進剤を併用しても良い。促進剤と
しては、ナフテン酸コバルトや、オクチル酸コバルト、
ナフテン酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、ナフテン酸マンガ
ン、ナフテン酸鉛、あるいはこれらの混合物が代表的な
ものとして挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0011】促進剤の配合量は、A成分100重量部に
対し、0〜0.009重量部である。本発明で使用する
離型剤(D成分)は、融点が125℃以下の離型剤が使
用される。このような離型剤としては、例えばステアリ
ン酸や、ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、
大豆油レシチン、シリコーン油、脂肪酸エステル、脂肪
酸アルコール二塩基酸エステル類が代表的なものとして
挙げられる。離型剤の融点が125℃より高い温度であ
ると、ジシクロペンタジエンの成形温度は通常65〜9
5℃であり、ジシクロペンタジエンの反応熱による成形
品表面温度の上昇を考慮しても、離型剤が十分に溶融せ
ず、本来の離型効果が得られにくい。なお、離型剤は、
常温で液状のものであってもよい。
【0012】離型剤の配合量は、A成分100重量部に
対し、0.1〜15重量部、好ましくは0.3〜5重量
部が適当で、この範囲で離型効果が発揮される。本発明
の被覆剤は、以上説明したA〜D成分を必須成分として
含むものからなるが、その他必要に応じて、重合禁止剤
や、紫外線吸収剤、光安定剤、着色顔料、体質顔料、導
電性顔料、改質樹脂、表面調整剤等を配合することがで
きる。重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン
や、ベンゾキノン、パラターシャリブチルカテコール等
が挙げられる。紫外線吸収剤及び光安定剤としては、例
えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤や、トリアジ
ン系紫外線吸収剤が代表的なものとして挙げられる。着
色顔料としては、例えば、酸化チタンや、酸化鉄、フタ
ロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、カーボン
ブラック等が挙げられる。
【0013】体質顔料としては、炭酸カルシウムや、タ
ルク、シリカ、クレー、マイカ、硫酸バリウム、水酸化
アルミニウム等が代表的なものとして挙げられる。導電
性顔料としては、例えば、導電性カーボンブラック、グ
ラファイト等が挙げられる。改質樹脂は、A成分と相溶
性のよいことが必要であるが、ポリメチルメタクリレー
トや、ポリ酢酸ビニル、飽和ポリエステル、塩素化ポリ
オレフィン等が挙げられる。
【0014】以下、本発明のジシクロペンタジエン成形
品の製造方法を実施するためのRIM成形機を、図面を
参照しながら具体的に説明する。図1において、符号1
及び2はそれぞれ互いに対向する成形用型部材である。
型部材1(固定型)及び2(可動型)はそれぞれ型締め
装置の固定盤及び可動盤に固定されており、可動盤には
型締めシリンダによって進退動作される構成になってい
る。図1では、型締め装置の固定盤、可動盤及び型締め
シリンダは省略してある。そして、両型部材1及び2に
より、所要形状のキャビティ3が形成され、この中にジ
シクロペンタジエンを主成分とする成形材料が充填さ
れ、硬化される。ジシクロペンタジエンを主原料とする
成形材料を充填する場合、ジシクロペンタジエン及び触
媒からなるA液と、ジシクロペンタジエン及び活性化剤
からなるB液とを主成分とする原料は、それぞれ貯蔵タ
ンク4及び5で温度調節された後、計量シリンダ6及び
7で油圧シリンダ10及び11により、5×106〜2
×107Pa(50〜200バール)に昇圧され、ミキシ
ングヘッド13中の対向したノズルから噴出し、互いに
衝突することで混合される。
【0015】一方、図1の態様では、被覆剤の注入手段
として、シャットオフピン14Aを備えたインジェクタ
14、上記インジェクタ14に所定量の被覆剤を供給す
る被覆剤計量シリンダ15及び被覆剤をその貯蔵部16
から上記計量シリンダ15に供給するための供給ポンプ
17が装備されている。なお、上記計量シリンダ15に
は被覆剤注入用のプランジャーレギュレータ15Aが備
えられている。成形に際しては、先ず、型締めシリンダ
を動作して、金型(成形用型部材1及び2)を閉じ、型
締め圧を付加する。この型締め圧は、成形品投影面積当
り通常4.9×105〜14.7×105Pa(5〜15Kgf/cm2)で
ある。次いで、ミキシングヘッド13からジシクロペン
タジエンを主原料とした成形材料が、キャビティ3内に
射出される。この過程で、供給ポンプ17が作動し、計
量シリンダ15に必要な量の被覆剤を供給する。上記成
形材料が、金型内で適正に(被覆剤の注入・流動圧力に
耐える程度に)硬化した段階で、上記型締め圧をそのま
ま、又は低減する。次いで、インジェクタ14は、その
シャットオフピン14Aを動作し、その注入口を開放す
る。次いで、計量シリンダ15の被覆剤注入用のプラン
ジャーレギュレータ15Aを動作し、キャビティ3、即
ち、型部材1の内壁と成形品表面との間に被覆剤を充填
させる。再びシャットオフピン14Aを閉じた後、必要
に応じ、型締めシリンダを動作させ型締め操作を行い、
型内で被覆剤を硬化させる。次いで、型締めシリンダを
動作させ、両型部材1及び2を離間し、被覆された成形
品を金型から取り出す。
【0016】
【実施例】以下、本発明について更に実施例等により詳
細に説明する。実施例1、比較例1 長さ400mm、幅200mm、高さ30mmの箱形状のジシ
クロペンタジエンを主原料とする樹脂成形品を得るため
のキャビティを有する金型で、成形品に対する型内被覆
を実施する場合に、上記金型温度を型部材1を95℃、
型部材2を50℃に設定して、先ずジシクロペンタジエ
ンを主原料とする成形材料〔「METTON」(Hercul
es社製)〕を、成形品投影面積当り9.8×105Pa(10
Kgf/cm2)の型締め圧力で型締めされた金型内に射出
し、1分間硬化させた。次いで、型締め圧力を成形品投
影面積当り4.9×105Pa(5Kgf/cm2)まで低減した
後、以下の表1に記載した各被覆剤を計量シリンダ15
に、12cm3計量した。そして、キャビティ3内に約3
秒かけて注入した。注入完了後、型締め圧力を1秒かけ
て成形品投影面積当り9.8×105Pa(10Kgf/cm2)まで
加圧し、4分間保持した後両型部材1及び2を離間し、
成形品を金型から取り出した。得られた成形品の外観及
び被覆剤の付着性評価結果を以下の表2に示す。
【0017】
【表1】 表1 (単位:質量部) 実施例1 被覆剤組成物 A B C D ウレタンアクリレートオリゴマー(1) 100.0 − − − ウレタンアクリレートオリゴマー(2) − 10.0 − − エポキシアクリレートオリゴマー(1) − 90.0 − − エポラックSD4000 − − 100.0 100.0 スチレン − 65.0 − − 1,6-ヘキサンジオールジアクリレート 65.0 − − − LOXIOL G60 1.0 1.5 1.5 1.5 飽和ポリエステル樹脂 − 10.0 − 40.0 酸化チタン(着色顔料) 100.0 10.0 20.0 20.0 酸化鉄黄(着色顔料) 50.0 − − − タルク(体質顔料) − 90.0 45.0 45.0 ビス(4-t-ブチルシクロヘキシル) 3.0 2.0 2.0 2.0パーオキシカーボネート 注)ウレタンアクリレートオリゴマー(1) 1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン 582質量部、2, 2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのε−カプロラクトン付加 物(平均分子量500) 500質量部、3−ヒドロキシプロピルアクリレート 533質量部から合成した、ウレタンアクリレートオリゴマー(アクリレート 基の数2個)ウレタンアクリレートオリゴマー(2) ポリプロピレングリコール(平均分子量1000) 1000質量部、2,4 −及び2,6−トルエンジイソシアネートの混合物 349質量部、ヒドロキシ エチルアクリレート 233質量部から合成した、ウレタンアクリレートオリゴ マー(アクリレート基の数2個)エポキシアクレリートオリゴマー(1) エピコート828(シェル化学社製)1000質量部、
メタクリル酸 490質量部から合成した、エポキシア
クリレートオリゴマー(アクリレート基の数2個)エポラックSD4000 不飽和ポリエステル樹脂の40%スチレン溶液(日本触
媒社製)LOXIOL G60 脂肪族アルコール二塩基酸エステル、融点42〜46℃
(ヘンケル社製)(離型剤)ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシカー
ボネート 1分間半減期温度 92℃t−ブチルパーオキシベンゾエート 1分間半減期温度 169℃ (以下、同様)
【0018】
【表2】 表1(続き) 比較例1 被覆剤組成物No. E F ウレタンアクリレートオリゴマー(1) 100.0 100.0 1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 65.0 65.0 LOXIOL G60(離型剤) 1.0 − 酸化チタン(着色顔料) 150.0 100.0 酸化鉄黄(着色顔料) − 50.0 ビス(4-t-ブチルシクロヘキシル) − 3.0 パーオキシカーボネートt-ブチルパーオキシベンゾエート 3.0 −
【0019】
【表3】 表2 実施例 A B C 塗膜の外観(注1) 良好 良好 良好 良好付着性 (注2) 10 10 8 10 注1)拡散昼光のもとで、目視にて塗面のツヤムラ、ブツ、シワ、ハジキ、フ クレ、ワレ等異常のない場合を良好とする。(以下、同様) 注2)JIS K 5400 8.5.2 碁盤目テープ法による。但し、切 り傷の間隔は2mm、ます目の数は25とする。(以下、同様) 評価基準:最良 10 → 最悪 0
【0020】
【表4】 表2(続き) 比較例 E F 塗膜の外観(注1) 被覆剤硬化せず 被覆剤部分剥離あり付着性 (注2) 測定不可 6
【0021】実施例2 長さ400mm、幅200mm、高さ30mmの箱形状のジシ
クロペンタジエンを主原料とする樹脂成形品を得るため
のキャビテイを有する金型で、成形品に対する型内被覆
を実施する場合に、上記金型温度を型部材1を95℃、
型部材2を70℃に設定して、先ず実施例1と同様のジ
シクロペンタジエンを主原料とする成形材料を、成形品
投影面積当り9.8×105Pa(10Kgf/cm2)の型締め力
で型締めされた金型内に射出し、1分間硬化させた。
【0022】次いで、型締め圧力を成形品投影面積当り
4.9×105Pa(5Kgf/cm2)に低減し、以下の表3に記載
した各被覆剤を計量シリンダ15に、15cm3計量し
た。 そして、キャビティ3内に約3秒かけて注入し
た。注入完了後、型締め圧力を1秒かけて成形品投影面
積当り9.8×105Pa(10Kgf/cm2)間で加圧し、4分間
保持した後、両型部材1及び2を離型し、成形品を金型
から取り出した。
【0023】
【表5】 表3 (単位:質量部) 実施例 被覆剤組成物No. H I J ウレタンアクリレートオリゴマー(1) 10.0 30.0 − エポキシアクリレートオリゴマー(1) 90.0 70.0 100.0 スチレン 65.0 65.0 100.0 飽和ポリエステル樹脂 10.0 − 20.0 ポリメチルメタクリレート − 10.0 − 酸化チタン(着色顔料) 10.0 10.0 10.0 炭酸カルシウム(体質顔料) 100.0 100.0 150.0 タルク(体質顔料) 10.0 10.0 − LOXIOL G60(離型剤) 1.5 1.5 2.0 ビス(4-t-ブチルシクロヘキシル) 2.0 1.0 1.0 パーオキシカーボネート t-アミルパーオキシ−2−エチル − 1.0 1.0ヘキサノエート t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 1分間半減期温度 127℃
【0024】次いで、以下のようにして、公知のメッキ
方法により前記被覆成形品表面にメッキ層を形成した。
第1段階として、前記被覆成形品表面を化学メッキ工程
にて処理する。化学メッキ工程は、まずアルカリ脱脂法
にて表面の不純物を除去し、水洗後、界面活性剤含有溶
液にて脱脂する。次いでクロム酸/硫酸混液からなるエ
ッチング液によりエッチング処理し、被覆膜表面にアン
カー状の微小孔をあける。次いで水洗、酸洗、水洗処理
にてクロム酸を除去する。次いでキャタリスト処理、水
洗、アクセレーター処理、水洗した後、塩化ニッケル/
次亜リン酸ソーダ水溶液中で表面にニッケルを析出さ
せ、導電性を付与し、最後に水洗処理する。第2段階と
して電気メッキ工程にて処理する。電気メッキ工程は、
まず酸洗後、ストライクメッキ処理し、導電性を向上さ
せ、次いで銅メッキ処理により鏡面光沢を得る。次いで
半光沢ニッケルメッキ処理、光沢ニッケルメッキ処理、
シールニッケルメッキ処理し、最後にクロムメッキ処理
により仕上げ、メッキ層を形成せしめる。得られたメッ
キ処理した成形品におけるメッキ層の光沢、平滑性、付
着性の各試験を行い、その結果を表4に示した。
【0025】
【表6】 表4被覆剤組成物No. H I J 光沢 (注3) 7 7 8 平滑性(注4) [μm] 0.10 0.12 0.09付着性(注5) [g/cm] 820 750 900 注3)目視にて10段階評価(最良 10 → 最悪 1) 注4)JIS B 0601に基づく中心線平均粗さ(Ra) 注5)メッキ層にカッターナイフで10mm幅の傷を付け、その端部を引っ張り 試験機のチャックにはさみ、90度の角度で引っ張り試験を行い、付着力を測定 する。
【0026】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ジシクロペンタ
ジエン成型品表面に、成形型内で生産性よく被覆剤によ
り被覆出来、また得られた塗膜は、外観、付着性とも優
れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を実施するのに適するRIM
成形機の構成を示す図。
【符号の説明】
1、2 型部材 3 キャビテ
ィー 4、5 ジシクロペンタジエン貯蔵タンク 6、7
計量シリンダ 8、9 ピストンストローク制御装置 10、11
油圧シリンダ 12 油圧ニット 13 ミキシングヘッ
ド 14 インジェクタ 14A シャットオフ
ピン 15 計量シリンダ 15A プランジャー
レギュレーター 16 被覆剤貯蔵部 17 被覆剤供給ポン
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/14 C08K 5/14 C08L 33/10 C08L 33/10 55/04 55/04 101/00 101/00 // B29K 33:00 B29K 33:00 55:00 55:00 Fターム(参考) 4F006 AA12 AA32 AB16 AB24 AB42 AB43 BA01 DA03 4F206 AA12 AB19 JA01 JQ81 4J002 BG072 BK001 CE001 CK052 CP033 EF057 EG047 EH027 EH047 EK046 EK066 EK086 FD146 FD163 FD167

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジシクロペンタジエンを主成分とする成
    形材料を、可動型と固定型とで形成されたキャビティ内
    に、反応性射出成形法により、成形し、同一金型内に
    て、得られた成形品と金型内壁との間に、被覆剤を注入
    し、該被覆剤が硬化した後、被覆された成形品を金型か
    ら取り出す諸工程を含む、ジシクロペンタジエンを主成
    分とする樹脂成形品の製造方法において、該被覆剤が、 (A)少なくとも2個の(メタ)アクリレート基を有するオリゴマー、又は不飽 和ポリエステル樹脂の少なくとも1種 100質量部 (B)エチレン性不飽和モノマー 20〜200質量部 (C)1分間半減期温度が、90〜135℃の有機過酸化物重合開始剤 0.1〜15質量部 (D)融点が125℃以下の離型剤 0.1〜15質量部 からなることを特徴とする樹脂成形品の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003094454A (ja) * 2001-09-25 2003-04-03 Teijin Meton Kk ノルボルネン系架橋重合体成形物の塗装方法および塗装成形物
DE102007051482A1 (de) * 2007-10-25 2009-04-30 Evonik Röhm Gmbh Verfahren zur Herstellung von beschichteten Formkörpern
JP2009263575A (ja) * 2008-04-28 2009-11-12 Rimtec Kk 複合成形体

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