JP2001119591A - カラー画像処理装置 - Google Patents

カラー画像処理装置

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JP2001119591A
JP2001119591A JP29454599A JP29454599A JP2001119591A JP 2001119591 A JP2001119591 A JP 2001119591A JP 29454599 A JP29454599 A JP 29454599A JP 29454599 A JP29454599 A JP 29454599A JP 2001119591 A JP2001119591 A JP 2001119591A
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JP
Japan
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ucr
color
image
color image
characteristic
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JP29454599A
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English (en)
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Katsuhisa Tsuji
勝久 辻
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 100%より低い任意のUCR率でも適切な
UCR処理を実現すること。 【解決手段】 R,G,Bのカラー画像データを入力
し、C,M,Y,Kの色材を用いてカラー画像を再生さ
せるカラー画像処理装置において、C,M,Yの3色デ
ータからグレイ成分を分離して墨信号に置き換え、C,
M,Y,Kの4色データを生成する色補正・UCR回路
25と、UCR処理による非線形性を補正する最適化γ
変換テーブル52と、最適化γ変換テーブル52の補正
値に基づいてプリンタのγ特性を補正するベースγ補正
テーブル51と、UCR特性を変更する操作部/エディ
タ85,領域指示部80と、を備え、操作部/エディタ
85,領域指示部80で変更されたUCR特性にしたが
って最適化γ変換テーブル52のパラメータを変更す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、黒を含むカラー画
像を形成するデジタル複写機やカラーファクシミリ装置
などの画像形成装置に用いられるカラー画像処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、たとえばデジタルカラー複写
機においては、原稿画像をR(レッド),G(グリー
ン),B(ブルー)に色分解して読み取り、色分解され
た入力画像信号を、記録系のトナー色(インク色)であ
るC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)の各
色の成分に変換し、各色の画像信号に基づいてC,M,
Y各色の記録系を付勢し、C,M,Yのトナーを重ね合
わせることによって所定のカラー画像を再現している。
【0003】理論的には、C,M,Yの各色の組み合わ
せですべての色を再現することができる。たとえばC,
M,Yを同一濃度で重ね合わせることにより、黒や灰色
のような無彩色を再現することができる。ところが、現
実には、C,M,Yを記録する各色のトナーの分光濃度
が理論的な特性からずれていること、およびC,M,Y
の重ね合わせにより得られる色の理論上の特性と実際の
特性とにずれがあるため、C,M,Yのみの使用では期
待するような色が得られないことが多い。たとえば、灰
色を得るために、同量のC,M,Yを重ね合わせて記録
しても、記録色に有彩色の成分が含まれることが多い。
【0004】そこで、最近のデジタルカラー複写機で
は、C,M,YにK(黒)を追加して4つの基本色でカ
ラー画像を再現するものが多くなってきている。このよ
うな装置では、入力画像信号から無彩色成分を抽出し、
その信号を黒色記録系に印加し、入力画像信号から無彩
色成分を差し引いたものをC,M,Yの記録系に印加す
るUCR(under color removal;
下色除去)処理を行っている。すなわち、3色信号中の
グレイ成分を分離(下色除去)して墨信号に置き換えて
4色印刷を行い、シャドー部の濃度を補って黒のしまり
を向上させたり、色トナーの量を節約することにより、
ベタつきを低減させている。
【0005】ところが、入力画像信号の無彩色成分をす
べて黒色トナーに置き換えて記録する場合(UCR率1
00%、フルブラック)に、常に最良の結果が得られる
わけではなく、C,M,Yの合成記録による無彩色とを
組み合わせた方がよい場合もある。最も好ましいUCR
率は画像の種類(明度、彩度、色相)に応じて異なるの
で、すべての画像で好ましい再現性を得ることができな
い。
【0006】そこで、たとえば特開平1−101153
号公報に開示されている「ディジタル・カラー複写画像
処理装置」では、入力された3色信号RGBのカラー濃
淡信号を、外部スイッチによりスケルトン・レベルなら
びにUCR量をパラメータ指定し、そのパラメータにし
がって所望とするブラック抽出およびUCR処理を行
い、4色信号CMYKからなるカラー濃淡信号に変換し
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、濃度階
調による階調表現方法を用いる記録系では、階調表現を
濃度リニアとすることで、UCR率を100%より下げ
た場合にも、UCR処理前後における濃度が保存される
が、面積階調による階調表現方法を用いる記録系では、
階調特性を濃度リニアとした場合に、UCR処理により
濃度が低下するという不具合があった。この不具合を図
13を用いて説明する。図13は、階調表現方法の違い
とUCR処理の様子を示す説明図である。
【0008】まず、濃度階調による階調表現を用いた記
録系の場合について説明する。濃度階調では、ある画素
について着目した場合、色材が画素内で均一の厚さに分
布している。(a)はC,M,Yの3色で濃度1.5の
黒を再現している。ここで、UCR率50%でUCR処
理をしたときの色材の分布を(b)に示す。階調特性は
濃度リニアを仮定すると、UCR処理後のC,M,Yの
各色材はそれぞれUCR処理前の1/2の厚さになり、
C,M,Y3色による濃度は0.75である。これに濃
度0.75分のKの色材を加刷すると、合わせて1.5
の濃度の黒画素となる。
【0009】つぎに、面積階調による階調表現を用いた
記録系の場合について説明する。(c)はC,M,Yの
3色で濃度1.5の黒い画素を表現している。ここで説
明を簡単にするために色材で被覆された部分の反射率を
0%、被覆されていない部分の反射率を100%とする
と、濃度1.5は反射率に換算すると3%であるので、
97%が色材で被覆されていることになる。(d)は濃
度階調の場合で説明したと同様にUCR率50%の処理
を施した様子を示している。C,M,Yの色材量は、濃
度1.5/2=0.75分であるから、これを反射率に
換算すると18%となり、色材の被覆率は100−18
=82%である。同様にK色の色材量はC,M,Yの減
少分であるから、濃度0.75相当分である。これは反
射率でも18%であるので、色材被覆率は82%であ
る。したがって、階調再現パターンにおいてC,M,
Y,Kとも同一パターン(同心円パターン)を用いた場
合は、UCR処理によって(d)のように色材に被覆さ
れない場合が増えるため、面積階調による階調表現方法
において階調特性を濃度リニアとすると、濃度が低下す
るという問題点があった。
【0010】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
って、100%より低い任意のUCR率でも適切なUC
R処理を実現することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1にかかるカラー画像処理装置にあって
は、R,G,Bのカラー画像データを入力し、C,M,
Y,Kの色材を用いてカラー画像を再生させるカラー画
像処理装置において、C,M,Yの3色データからグレ
イ成分を分離して墨信号に置き換え、C,M,Y,Kの
4色データを生成するUCR処理手段と、UCR処理に
よる非線形性を補正する最適化変換手段と、前記最適化
変換手段の補正値に基づいてプリンタのγ特性を補正す
るプリンタγ補正手段と、UCR特性を変更するUCR
特性変更手段と、を備え、前記UCR特性変更手段で変
更されたUCR特性にしたがって前記最適化変換手段の
パラメータを変更するものである。
【0012】この請求項1によれば、原稿の種類(文
字、印刷写真、銀塩写真など)に適した画像処理(UC
R処理、γ変換処理)を行う際に、UCR特性変更手段
で変更されたUCR特性にしたがって、たとえばUCR
特性に対応したK(黒)のγ特性をルックアップテーブ
ルに複数用意し、その最適化変換手段のパラメータを原
稿の種類の特性に合わせて変更(選択)することによっ
て、100%(フル・ブラック)より低いUCR率(ス
ケルトン・ブラック)であっても適切なUCR処理が可
能となる。また、最適化変換手段によってUCR率によ
る非線形性を補正することにより、γ特性は、濃度リニ
アに限らず、明度リニアや反射率リニアなどの任意の特
性を有する系にも適用することが可能となる。さらに、
プリンタなどの記録系も、濃度階調、面積階調やそれら
の中間的特性に対しても適用することが可能となる。
【0013】また、請求項2にかかるカラー画像処理装
置にあっては、前記UCR特性変更手段は、1ページの
画像内における複数のエリアに対するオペレータの指示
情報を出力するエリア情報手段と、画像データを解析
し、文字領域か写真領域かの像域信号を出力する像域分
離手段と、を備え、前記エリア情報手段の指示情報およ
び前記像域分離手段の像域信号にしたがって複数のエリ
アに対するUCR特性をそれぞれ変更するものである。
【0014】この請求項2によれば、請求項1に加え、
1ページのカラー画像内において、複数のUCR特性を
選択する手段を有し、1ページの原稿画像が文字/写真
など複数で構成された場合や、記録系のγ特性が変化し
た場合にその変化に適した処理を選択することにより、
対応することが可能となる。
【0015】また、請求項3にかかるカラー画像処理装
置にあっては、変更される複数のUCR特性は、所定の
特性にしたがって任意に選択されるものである。
【0016】この請求項3によれば、請求項2におい
て、選択される複数のUCR特性は、所定の特性から任
意に選択することにより、選択された画質モード(たと
えば文字モード、写真モードなど)に対応したUCR処
理が可能となる。
【0017】また、請求項4にかかるカラー画像処理装
置にあっては、変更される複数のUCR特性は、選択さ
れた画質モードにしたがって選択されるものである。
【0018】この請求項4によれば、請求項2におい
て、選択される複数のUCR特性は、選択された画質モ
ードに対応、たとえば、階調性・色再現性が重視される
写真/絵柄画像に対してはハイライトからミドルにかけ
てUCR率を低めにし、高濃度部ではUCR率を高く
し、文字画像の場合には色再現性より解像性が重視され
るのでUCR率を高く設定するなど、画像特性に合わせ
てUCRを選択することによって、複数の画像領域に対
応したUCR処理が可能となる。
【0019】また、請求項5にかかるカラー画像処理装
置にあっては、前記プリンタγ補正手段と前記最適化変
換手段とを合成するものである。
【0020】この請求項5によれば、請求項1における
プリンタγ補正手段(変更が必要なルックアップテーブ
ル)と最適化変換手段(複数のUCR特性を有するルッ
クアップテーブル)とを、たとえば書き換え可能なRA
Mテーブルに一体化し、合成演算を行うことにより、回
路構成を簡略化する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるカラー画像
処理装置の好適な実施の形態について添付図面を参照
し、詳細の説明する。なお、この実施の形態により本発
明が限定されるものではない。
【0022】まず、本発明のカラー画像処理装置が搭載
される画像形成装置(カラーデジタル複写機)の基本構
成について説明する。図1は、本発明の実施の形態にか
かるカラー画像処理装置を用いた画像形成装置の構成を
示すブロック図である。同図において、10は原稿を照
明し、その反射光をCCD(Charge Coupled Device:
電荷結合素子)に集光し結像させて読み取るスキャナ、
11はスキャナγ変換回路、12は画像信号と像域信号
のタイミングを調整するための遅延メモリ、13は色変
換などの加工処理を行う拡張IPU(イメージ・プロセ
ッシング・ユニット)、14は平滑化処理やエッジ強調
処理などの空間フィルタ、および色補正処理・UCR処
理回路、テストパターン信号発生回路を含むブロックで
ある。
【0023】また、15は主走査方向の変倍回路、16
は後述するプリンタγ変換回路、17はYMCKのデー
タに対してプリンタの階調特性に応じた階調処理(多値
ディザ処理、誤差拡散など)の処理を行う階調処理回
路、18はタイミング調整を行うためのFIFO(ファ
ースト・イン・ファースト・アウト・メモリ)、19は
I/F(インターフェース)回路、20は紙幣や有価証
券などの偽造禁止原稿を検出する特定原稿検出回路、2
1は1ページ内の画像エリアやカラー原稿を検知する像
域自動分離回路・カラー原稿自動検知回路、22は上記
各機能ブロックを制御するCPU、24はたとえばレー
ザ書き込み方式のカラー電子写真プロセスを用い、記録
紙に印字するプリンタ(作像部)である。なお、上記各
機能ブロック(10〜19)はパラメータを設定して処
理条件の変更を行うため、必要に応じてCPUバス23
と接続されている。
【0024】つぎに、以上のように構成された画像形成
装置の基本的な動作について説明する。まず、スキャナ
10で読み取られた原稿画像は、画像データとして画像
処理系(スキャナγ変換回路11〜階調処理回路17、
特定原稿検出回路20、像域自動分離回路・カラー原稿
自動検知回路21)で適宜処理を施され、FIFO1
8、I/F19を介してプリンタ24に送られ、再生さ
れたカラー画像が出力される。なお、上記画像処理の本
発明にかかる内容については後述する。
【0025】つぎに、プリンタγ補正について説明す
る。デジタル複写機では、スキャナ10で読み取った画
像を記録紙に再生する場合、作像系(プリンタ24)の
特性(γ特性)が、たとえば、感光体や現像特性、部品
・組立のバラツキといった製造ロット、および使用環境
によって異なったり、また、経時的にも変動するため、
原稿画像に対する複写画像の忠実性(画像再現性)が損
なわれることになる。この忠実性(再現性)は、写真画
像のような高階調性が要求される画像において特に厳し
く要求される。さらに、カラー画像を形成する場合には
モノクロ画像よりも格段の品質が要求される。
【0026】そこで、画像形成装置では、上記γ特性の
バラツキを補正するγ補正機能を備え、適宜、γ補正デ
ータを調整している。このγ補正の原理について図12
を用いて説明する。図12において、第1象限(現状特
性)は、ある出力レベル(Vout)に対して画像形成
装置(プリンタ24)が形成する画像濃度の関係、すな
わち、入力濃度と出力濃度との関係を表し、プリンタ2
4の現状のγ特性を示している。第3象限(目標特性)
は、所定の出力レベル(Vin)に対して期待される画
像濃度を表し、目標のγ特性となる。そこで、この現状
特性から目標特性へ変換するのが、第4象限に示すγ補
正カーブである。なお、図示の都合上、第2象限には恒
等変換テーブルを描いてある。このγ補正カーブをプリ
ンタγ変換回路16に設定することにより、所望とする
プリンタγ補正に調整することができる。
【0027】図2は、図1におけるブロック14に含ま
れる色補正・UCR処理回路の構成を示すブロック図で
ある。同図において、この色補正・UCR処理回路25
は、RGBの入力画像データから相当する色を再現する
のに必要なCMYの色材量を算出する色補正回路26
と、UCR量を算出するUCR量算出回路27と、色補
正回路26およびUCR量算出回路27による出力デー
タに基づいてUCR処理を行うUCR処理回路28と、
から構成される。
【0028】以上のように構成された色補正・UCR処
理回路25では、CMYK各色も面順次(4回読み取
り)で算出する。UCR処理回路28は、色補正回路2
6から算出されるC,MまたはYデータから、UCR量
算出回路27で算出されるK量を減算する。
【0029】下記数は色補正の演算式である。ここで
は、C,M,Y量をR,G,Bデータの1次結合(線形
補正)によって求める。
【0030】
【数1】
【0031】図3は、上記数1で示した演算式にしたが
って色補正の演算を実行する色補正回路26の構成を示
すブロック図である。ここでは、RGBの大小関係から
6つの色相領域ごとに最適化された色補正係数(一次結
合の係数)を用いる構成となっており、補正の高精度化
を図っている。すなわち、色補正回路26は、色相判別
信号を出力する色判別回路30と、色補正係数(a1,
a2,a3,d)を保持するレジスタ(REG1〜4)
31〜34と、RGB画像信号との積和演算を行う乗算
器(MUL1〜3)35〜37と、加算器(ADD1〜
3)38〜40と、から構成されている。色判別回路3
0から出力される色相判別信号によって、レジスタ(R
EG)31〜34の各色補正係数が選択され出力され
る。これらの係数データは、処理すべき色版に応じてC
PU21により書き換え可能な構成となっている。
【0032】また、図2におけるUCR量算出回路27
は、上記図3に示す色補正回路26と同じものを用いる
ことができる。基本となるUCR率100%のときのU
CR量は、CMYの最小値であるが、これはRGBの最
小値に近似的に等しい値である。この色補正回路26で
はRGBの大小関係を判別する機能を有するため、各色
相において、RGBのうち最小となるデータに対する係
数を1とし、他の係数を0とすることにより求めること
ができる。このとき、最小データに対する係数を1では
なく0.8や0.5などとすることにより、任意のUC
R率を設定することができる。
【0033】つぎに、UCR処理について説明する。図
4は、UCR処理の概念を示す説明図である。原理的に
は、減法混色の原色であるC,M,Yの3色の色材用い
ればすべての色を表現することができる。ある色を図4
の左側のCMYの量の組み合わせで表現する場合を考え
る。ここで、C,M,Yを等量ずつ用いれば黒色(無彩
色)となるので、この分は、Kの色材に置き換えること
ができる。このCMYの組み合わせでは、Yが最も少な
いので、Yの全量と,CおよびMのうちYと同じ分だけ
を減じ、Kに置き換えることができる。
【0034】この結果、図4の右側に示すようにC,
M,Y,Kの3色の色材で同じ色を表現することにな
る。このように、元のCMYの組み合わせのうち、Kに
置き換えることのできる量(黒成分の量)のすべてをK
に置き換える場合は、UCR率が100%という。
【0035】また、図4の中央に示すように、黒成分の
うち半分をKに置き換える場合は、UCR率は50%で
ある。前述したように、UCR率を高くすると色材の総
量を減らすことができ、特に高濃度の黒を良好に再現し
たり、グレーバランスの管理が容易になるという利点が
ある。しかし、その一方で、グレーに近い色のハイライ
ト部では、ほとんどK一色で再現されるため、ざらつい
た感じになりやすい。また、Kは一般的に着色度が高い
ため、Kが入ることによって、墨っぽい印象になりやす
い。そのため、階調性や色再現性が重視される写真・絵
柄画像では、ハイラトからミドルにかけてはUCR率を
低めに設定し、高濃度部ではUCR率が高くなるように
設定する。
【0036】また、写真画像であっても銀塩写真のよう
に濃度表現のダイナミックレンジが広く、かつシャドー
部でも階調変化の表現ができる原稿に対しては、シャド
ー部といえどもUCR率をあまり多くせずCMYおよび
Kを組み合わせた方が良好な階調再現性が得られる。こ
れに対し、印刷写真原稿では、高濃度部の階調はあまり
多くないため、シャドー部ではUCR率を高く設定した
方が、ベタ黒のしまりをよく再現することができる。
【0037】他方、文字原稿では色再現性よりも解像性
が重視され、殊に、黒文字文字原稿ではCMYの3色で
再現する場合、色版間のずれやつぶれにより画像品質が
劣化しやすい。したがって、文字原稿に対しては、でき
る限り色材の総量を減らすべく、UCR率を高く設定す
るのが望ましい。
【0038】図5は、UCR率の設定例を示すグラフで
ある。同図における(a)は黒成分をすべてKに置き換
える場合で、全濃度領域でUCR率が100%(フルブ
ラック)である。前述したように、黒文字を含む文字原
稿に適する。(b),(c)は、全濃度領域でUCR率
が、それぞれD3/DmaxおよびD2/Dmaxの場
合を示している。(d),(e),(f)では、最高濃
度部でのUCR率は、それぞれ100%、D3/Dma
xおよびD2/Dmaxであるが、濃度D1までのハイ
ライト部では共にUCR率は0%であり、Kは使われな
い。ミドル領域以降から徐々にUCR率が増加する設定
となる。このようなUCR設定をスケルトンブラックと
呼ぶ。
【0039】また、シャドー部のUCR率からいうと、
図5における(d),(e)は印刷写真原稿に適し、
(f)は銀塩写真原稿に適している。実装時には、これ
らUCR特性に限らず、UCRの開始点をD1からずら
してもよいし、最高濃度時のUCR率もこれらの中間の
ものも選択可能に構成することもできる。これによっ
て、ユーザが、好みに応じて最適なUCRの設定を行う
ことができる。
【0040】また、図5の(d),(e),(f)に示
すように、ある濃度より低い濃度でUCR率を0とする
には、前述の数1の演算式における色補正係数の定数項
dに負数を設定する。また、(d)に示すように最高濃
度部でUCR率100%とするときには、同時に最小デ
ータに対する係数を1より大きく設定することで実現す
る。ただし、図3に示した色補正回路26では、積和演
算の結果が負のときは出力値を0とするようになってい
る。
【0041】図6は、図5のUCR特性に対応したKの
γ特性の最適化テーブル、すなわち、UCR時の非線形
性を補正するためのγ変換カーブを示すグラフである。
フルブラック時および白黒モード時は、元々のγ特性で
よいので最適化テーブルは(a)の恒等変換テーブルを
用いる。他のUCR率が100%以下の部分がある場合
は、UCR処理後にK量が不足するのを補正するため、
元々のγ特性に対してK量が多くなるように補正する。
【0042】図7は、プリンタγ変換回路16における
γ変換テーブルの構成を示すブロック図である。このプ
リンタγ変換回路16には、所定のγ特性になるように
構成されるベースγ補正テーブル51と、UCR設定に
対応した最適化γ変換テーブル52と、が用意されてい
る。この2つのテーブルは、図8に示すように1つにま
とめ、合成テーブル53とすることもできる。また、ベ
ースγ補正テーブル51と最適化γ変換テーブル52
は、CPU21にて合成することができる。
【0043】ここで、ベースγ補正テーブル51をB
[256]、最適化γ変換テーブル52をA[25
6]、合成テーブル53をT[256]とし、C言語形
式に合成手順を記述すると、つぎのようになる。ただ
し、テーブルは8ビットから8ビットへの変換とする。
【0044】unsigned char A[25
6],B[256],T[256]; int i; for (i=0; i<256; i++){T
[i]=B[ A[i] ];}
【0045】つぎに、1枚の原稿中に、複数のUCR率
を設定して再生画像が得られるように構成した画像処理
部について図9および図10を用いて説明する。図9
は、プリンタγ変換回路16に用意されたγ変換テーブ
ルの第1の詳細構成を示すブロック図である。ここで
は、n種類のUCRに対応した最適化変換テーブルデー
タを設定するためのLUT(ルック・アップ・テーブ
ル)をn個、すなわち、LUT60(1)〜(n)を有
し、色補正係数レジスタもn組から選択信号に応じて選
択されるように構成されている。LUT(1〜n)60
(1)〜(n)によってn通りに変換されたデータは、
マルチプレクサ(MPX(1))61に入力され、該マ
ルチプレクサ(MPX(1))61によって、選択され
たUCR率に対応するデータが選択される。
【0046】また、ベースγ補正テーブル51は、文字
系モード用と写真系モード用とで階調処理が異なる。し
たがって、上記2つのモードでは階調特性が異なるた
め、それぞれのモードに適した、LUT(B1)62と
LUT(B2)63とを設け、その信号をマルチプレク
サ(MPX(2))64に入力し、画質モード選択信号
にしたがって何れかの変換データを選択するように構成
する。
【0047】また、色補正・UCR処理回路25,マル
チプレクサ(MPX(1))61,マルチプレクサ(M
PX(2))64,階調処理回路17のそれぞれには、
後述するように操作部/エディタ85の入力に基づいて
領域指示部80(図11参照)からのエリア/画質モー
ド選択信号が入力される。
【0048】最適化γ変換テーブル52のデータは、あ
らかじめ決められたデータであるため、ここで用いるL
UTはROM(リード・オン・メモリ)で構成してもよ
い。また、ベースγ補正テーブル51は、LUTは機差
は変動に応じて更新する必要があるため、RAM(書き
換え可能なランダム・アクセス・メモリ)を用いる。
【0049】図10は、プリンタγ変換回路16に用意
されたγ変換テーブルの第2の詳細構成を示すブロック
図であり、先に述べたベースγ補正テーブル51と最適
化変換テーブル52とを1つに合成テーブル70にまと
めた構成例を示すものである。
【0050】上記合成テーブル70は、n種類のUCR
に対応した最適化変換テーブルデータを設定するための
LUT(ルック・アップ・テーブル)をn個、すなわ
ち、LUT71(1)〜(n)を有し、色補正係数レジ
スタもn組から選択信号に応じて選択されるように構成
されている。LUT71(1)〜(n)によってn通り
に変換されたデータは、マルチプレクサ(MPX)72
に入力され、該マルチプレクサ(MPX)72によっ
て、選択されたUCR率に対応するデータが選択され
る。ベースγ補正テーブル51は、更新する必要がある
ため、ここで用いる合成テーブル設定用のLUTとして
RAMテーブルを用いる。このように、前述した2つの
テーブルを合成テーブル70にまとめることにより、回
路構成が簡単になる。
【0051】図11は、1ページの中で領域を指示する
ための領域指示部80の構成例を示すブロック図であ
る。この領域指示部80は、エリア情報メモリ81と像
域自動分離部82とから構成されている。エリア情報メ
モリ81は、オペレータが操作部/エディタ85を介し
て直接、領域とその領域の画質モードやUCR調整値な
どの内容を入力するものである。像域自動分離部82
は、スキャナ10が原稿を読み取って得られる画像デー
タを自動的に解析し、文字領域か写真領域かなどの領域
信号を発生する。コピー時には、文字モードなどの画質
モードや、UCR調整値,濃度調整値,カラーモードな
どの属性から構成されるエリア/画質モード選択信号を
生成し出力する。このエリア/画質モード選択信号にし
たがって、前述した図9あるいは図10のγ変換処理回
路、色補正・UCR処理回路、階調処理回路の係数やテ
ーブルを選択する。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかるカ
ラー画像処理装置(請求項1)によれば、UCR特性変
更手段で変更されたUCR特性にしたがって最適化変換
手段のパラメータを変更するため、100%より低いU
CR率であっても適切なUCR処理が可能となる。ま
た、最適化変換手段によってUCR率による非線形性を
補正することにより、γ特性は、濃度リニアに限らず、
明度リニアや反射率リニアなどの任意の特性を有する系
にも適用することが可能となる。さらに、プリンタなど
の記録系も、濃度階調、面積階調やそれらの中間的特性
に対しても適用することが可能となる。
【0053】また、本発明にかかるカラー画像処理装置
(請求項2)によれば、請求項1に加え、1ページのカ
ラー画像内において、複数のUCR特性を選択する手段
を有し、記録系のγ特性が変化した場合にその変化に適
した処理を選択するため、容易に修正することができ
る。
【0054】また、本発明にかかるカラー画像処理装置
(請求項3)によれば、請求項2において、選択される
複数のUCR特性は、所定の特性から任意に選択するた
め、選択された画質モードに対応した良好なUCR処理
を行うことができる。
【0055】また、本発明にかかるカラー画像処理装置
(請求項4)によれば、請求項2において、選択される
複数のUCR特性は、選択された画質モードに対応して
選択するため、複数の画像領域に対応した良好なUCR
処理を行うことができる。
【0056】また、本発明にかかるカラー画像処理装置
(請求項5)によれば、請求項1におけるプリンタγ補
正手段と最適化変換手段とを1つの手段としてまとめ、
合成演算を行うことにより、回路構成およびその処理を
簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるカラー画像処理装
置を用いた画像形成装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】図1におけるブロック14に含まれる色補正・
UCR処理回路の構成を示すブロック図である。
【図3】数1で示した演算式にしたがって色補正の演算
を実行する色補正回路の構成を示すブロック図である。
【図4】UCR処理の概念を示す説明図である。
【図5】UCR率の設定例を示すグラフである。
【図6】図5のUCR特性に対応したKのγ特性の最適
テーブル(UCR時の非線形性を補正するためのγ変換
カーブ)を示すグラフである。
【図7】プリンタγ変換回路におけるγ変換テーブルの
構成を示すブロック図である。
【図8】γ変換テーブルの合成例を示す説明図である。
【図9】プリンタγ変換回路に用意されたγ変換テーブ
ルの第1の詳細構成を示すブロック図である。
【図10】プリンタγ変換回路に用意されたγ変換テー
ブルの第2の詳細構成を示すブロック図である。
【図11】1ページの中で領域を指示するための領域指
示部の構成例を示すブロック図である。
【図12】γ補正の原理を、入力画像濃度Vinと出力
画像濃度Voutの関係で示す説明図である。
【図13】階調表現方法の違いとUCR処理の様子を示
す説明図である。
【符号の説明】
10 スキャナ 16 プリンタγ変換回路 17 階調処理回路 22 CPU 24 プリンタ 25 色補正・UCR処理回路 26 色補正回路 27 UCR量算出回路 28 UCR処理回路 51 ベースγ補正テーブル 52 最適化γ変換テーブル 53 合成テーブル 80 領域指示部 81 エリア情報メモリ 82 像域自動分離部 85 操作部/エディタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/407 H04N 1/40 101E 5C079 1/46 1/46 Z 9/79 9/79 G Fターム(参考) 2C262 AA24 BA02 BA07 BA10 BC01 BC10 BC11 BC13 BC19 2H030 AD15 5B057 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC01 CE11 CE17 CE18 CH01 5C055 AA14 BA03 BA08 EA05 EA06 HA17 HA37 5C077 LL19 NN02 PP15 PP27 PP28 PP33 PP37 PP38 PQ12 PQ23 TT02 5C079 HB03 HB12 LA06 LA12 LA21 LB01 MA11 NA03 PA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 R,G,Bのカラー画像データを入力
    し、C,M,Y,Kの色材を用いてカラー画像を再生さ
    せるカラー画像処理装置において、 C,M,Yの3色データからグレイ成分を分離して墨信
    号に置き換え、C,M,Y,Kの4色データを生成する
    UCR処理手段と、 UCR処理による非線形性を補正する最適化変換手段
    と、 前記最適化変換手段の補正値に基づいてプリンタのγ特
    性を補正するプリンタγ補正手段と、 UCR特性を変更するUCR特性変更手段と、 を備え、 前記UCR特性変更手段で変更されたUCR特性にした
    がって前記最適化変換手段のパラメータを変更すること
    を特徴とするカラー画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記UCR特性変更手段は、 1ページの画像内における複数のエリアに対するオペレ
    ータの指示情報を出力するエリア情報手段と、 画像データを解析し、文字領域か写真領域かの像域信号
    を出力する像域分離手段と、 を備え、 前記エリア情報手段の指示情報および前記像域分離手段
    の像域信号にしたがって複数のエリアに対するUCR特
    性をそれぞれ変更することを特徴とする請求項1に記載
    のカラー画像処理装置。
  3. 【請求項3】 変更される複数のUCR特性は、所定の
    特性にしたがって任意に選択されることを特徴とする請
    求項2に記載のカラー画像処理装置。
  4. 【請求項4】 変更される複数のUCR特性は、選択さ
    れた画質モードにしたがって選択されることを特徴とす
    る請求項2に記載のカラー画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記プリンタγ補正手段と前記最適化変
    換手段とを合成することを特徴とする請求項1に記載の
    カラー画像処理装置。
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