JP2001119254A - 利得可変増幅回路および通信機器 - Google Patents

利得可変増幅回路および通信機器

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JP2001119254A
JP2001119254A JP29326099A JP29326099A JP2001119254A JP 2001119254 A JP2001119254 A JP 2001119254A JP 29326099 A JP29326099 A JP 29326099A JP 29326099 A JP29326099 A JP 29326099A JP 2001119254 A JP2001119254 A JP 2001119254A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受信信号の信号レベル全域において、ひずみ
特性の優れた性能を実現する。 【解決手段】 増幅用トランジスタT1は、入力された
受信信号を増幅して出力する。このとき、増幅用トラン
ジスタT1に入力される受信信号の割合を、分流用トラ
ンジスタT3によって、受信信号の信号レベルに応じて
変化させる。また、増幅用トランジスタT1に対する受
信信号の信号経路は、バイパス用トランジスタT5によ
って、受信信号の信号レベルに応じて切り換えられる。
これによりローノイズアンプ21は、AGC機能と信号
のバイパス機能を有する増幅回路を実現し、受信信号の
信号レベル全域において、ひずみ特性の優れた性能を実
現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話機等にお
いて受信された受信信号を可変利得で増幅可能な利得可
変増幅回路およびこの利得可変増幅回路を備えた携帯電
話機等の通信機器に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話機等の通信機器において、希望
とする受信信号と共に、受信信号とは異なる周波数成分
の妨害信号が入力されると、各信号間で相互変調問題が
発生し、受信感度が低下する。そこで、例えば、CDM
A(Code Division Multiple Access :符号分割多元接
続)方式の携帯電話機においては、受信感度が低下する
のを防止するために、「IS(Interim Standard)−
95」という性能基準が規定されている。このIS−9
5では、例えば、(1)受信信号レベルが−101dB
mで1つの妨害信号−30dBm、(2)受信信号レベ
ルが−101dBmで2つの妨害信号−43dBm、
(3)受信信号レベルが−90dBmで2つの妨害信号
−32dBm、(4)受信信号レベルが−79dBmで
2つの妨害信号−21dBm、の各条件下で感度が通信
に充分な値であること、という性能基準が規定されてい
る。
【0003】このようなIS−95の性能基準を実現す
るためには、特に、受信系回路の高周波段に、3次ひず
み特性(デバイスの性能としては入力インタセプトポイ
ント( IIP3) といわれる性能)が優れているローノ
イズアンプ(LNA: 低雑音高周波増幅器)が必要とさ
れる。まず、−101dBmの受信信号レベルにおける
性能は、従来からある通常の技術を用いて、増幅用のト
ランジスタに10mA程度の電流を流すような回路によ
ってローノイズアンプを構成すれば満足することができ
る。しかしながら、3次ひずみ特性を改善する手段とし
て、電流を多く流すという手法を用いるだけでは、−9
0dBmと−79dBmの受信信号レベルにおける性能
を満足することはできない。また、最近開発されたシリ
コンゲルマニューム(SiGe)やガリウム砒素(Ga
As)のヘテロバイポーラ・トランジスタ(HBT)を
適用しても、従来からある通常の利得一定の増幅動作だ
けでは、−90dBmと−79dBmの受信信号レベル
における性能は満足しない。
【0004】現在、−79dBmにおける性能を実現す
る方法として、例えば、図5に示すような回路を用いる
場合がある。同図に示した回路は、高周波の受信信号I
Nを増幅する高周波増幅回路101と、この高周波増幅
回路101に並列接続され、受信信号INを高周波増幅
回路101に対して選択的にバイパスさせるバイパスス
イッチ回路102とを備えている。高周波増幅回路10
1とバイパススイッチ回路102は、受信信号INが入
力される入力端子103と、出力信号OUTを出力する
出力端子104とに接続されている。高周波増幅回路1
01は、増幅用トランジスタを含んで構成され、利得一
定で動作するものである。バイパススイッチ回路102
は、スイッチング素子を含んで構成されるものである。
バイパススイッチ回路102は、高周波増幅回路101
に対してディスクリート部品(個別部品)で構成され
る。
【0005】この回路では、例えば、受信信号INの信
号レベルが−79dBm以上のときに、バイパススイッ
チ回路102がオンし、信号レベルが−79dBmより
小さいときには、バイパススイッチ回路102がオフ状
態となるように動作する。このとき、高周波増幅回路1
01は、受信信号INの信号レベルが−79dBm以上
で増幅動作がオフ状態となり、信号レベルが−79dB
mより小さいときには増幅動作がオン状態となるように
動作し、利得一定で受信信号INを増幅する。この回路
では、バイパススイッチ回路102がオンの状態では、
利得がないため、+10dBm以上のIIP3特性を示
し、−79dBmの性能を満足する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
示した回路では、バイパススイッチ回路102が高周波
増幅回路101に並列に接続されていると共に、特に、
バイパススイッチ回路102が、高周波増幅回路101
に対してディスクリート部品で構成されているので、高
周波増幅回路101の増幅動作時における利得やNF
(Noise Figure: 雑音指数)の性能のばらつきが大きく
なるという問題がある。
【0007】また、図5に示した回路では、−90dB
mにおける性能を充分に満足できないという問題があ
る。すなわち、高周波増幅回路101における利得一定
の動作では、動作電流をかなり大きく設定しても、現状
の入手可能なデバイスでは、−90dBmにおける性能
を充分に満足できない。また、信号レベルが−90dB
mのときに、バイパススイッチ回路102をオン状態に
した場合には、受信信号INの信号レベルが小さい状態
であるため、充分な感度が達成されない。
【0008】上述のように従来のLNA回路は、利得一
定のアンプとバイパススイッチ回路で構成しているた
め、−90dBmにおけるひずみ特性を満足していな
い。また、バイパススイッチ回路102がディスクリー
ト部品で構成されていたため、感度にバラツキが起こり
やすく、バイパススイッチ回路102が正帰還素子のふ
るまいをして、異常発振が起こるという問題がある。
【0009】そこで、−90dBmにおける性能を満足
するために、例えば、特開平11-196015 号公報では、高
周波増幅回路101として、AGC(Automatic Gain C
ontrol: 自動利得制御)機能付きの利得可変増幅回路を
適用した回路が提案されている。この公報記載の発明で
は、受信レベルに応じて利得を可変的に制御することに
より、−90dBmにおける性能を満足することができ
る。しかしながら、この公報では、利得可変増幅回路と
バイパススイッチ回路とを具体的にどのような回路で構
成するかについての言及がなく、実現性に乏しいという
問題がある。
【0010】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、受信信号の信号レベル全域におい
て、ひずみ特性の優れた性能を実現することができるよ
うにした利得可変増幅回路および通信機器を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の利得可変
増幅回路は、入力された高周波の受信信号を増幅する増
幅用トランジスタと、増幅用トランジスタと共にカレン
トミラー回路を形成し、増幅用トランジスタの動作電流
を制御するための第1の制御用トランジスタと、増幅用
トランジスタに並列接続されると共に、受信信号の信号
レベルに応じて、増幅用トランジスタに入力される受信
信号の割合を変化させる分流用トランジスタと、分流用
トランジスタと共にカレントミラー回路を形成し、分流
用トランジスタの動作電流を制御するための第2の制御
用トランジスタと、増幅用トランジスタに並列接続され
ると共に、受信信号の信号レベルに応じてオン・オフ制
御され、増幅用トランジスタに対する受信信号の信号経
路を切り換えるためのスイッチング素子とを備えたもの
である。
【0012】この利得可変増幅回路では、増幅用トラン
ジスタによって、入力された高周波の受信信号が増幅さ
れる。このとき、増幅用トランジスタに入力される受信
信号の割合は、受信信号の信号レベルに応じて、増幅用
トランジスタに並列接続された分流用トランジスタによ
って変化させられる。また、増幅用トランジスタに並列
接続されたスイッチング素子によって、受信信号の信号
レベルに応じて、増幅用トランジスタに対する受信信号
の信号経路が切り換えられる。
【0013】請求項2記載の利得可変増幅回路は、請求
項1記載の利得可変増幅回路において、更に、外部から
入力された制御用信号に基づいて、受信信号の信号レベ
ルに応じて各トランジスタおよびスイッチング素子の動
作制御を行う制御回路を備え、制御回路が、スイッチン
グ素子がオン状態のときに、増幅用トランジスタおよび
分流用トランジスタに対して受信信号が非入力状態とな
り、スイッチング素子がオフ状態のときに、増幅用トラ
ンジスタおよび分流用トランジスタに対して受信信号が
入力状態となるように、各トランジスタおよびスイッチ
ング素子の動作制御を行うようにしたものである。
【0014】この利得可変増幅回路では、制御回路によ
って、外部から入力された制御用信号に基づいて、受信
信号の信号レベルに応じて、スイッチング素子がオン状
態のときに、増幅用トランジスタおよび分流用トランジ
スタに対して受信信号が非入力状態となり、スイッチン
グ素子がオフ状態のときに、増幅用トランジスタおよび
分流用トランジスタに対して受信信号が入力状態となる
ように、各トランジスタおよびスイッチング素子の動作
制御が行われる。
【0015】請求項3記載の利得可変増幅回路は、請求
項2記載の利得可変増幅回路において、制御回路が、受
信信号の信号レベルが所定値より小さいときに、スイッ
チング素子がオフ状態となり、受信信号の信号レベルが
所定値以上のときに、スイッチング素子がオン状態にな
るように、スイッチング素子の動作制御を行うようにし
たものである。
【0016】この利得可変増幅回路では、制御回路によ
って、受信信号の信号レベルが所定値より小さいとき
に、スイッチング素子がオフ状態となり、受信信号の信
号レベルが所定値以上のときに、スイッチング素子がオ
ン状態になるように、スイッチング素子の動作制御が行
われる。
【0017】請求項4記載の利得可変増幅回路は、請求
項2記載の利得可変増幅回路において、制御回路が、外
部から入力された第1の制御用信号に基づいて、増幅用
トランジスタの利得制御を行う第1の制御回路と、外部
から入力された第2の制御用信号に基づいて、スイッチ
ング素子をオン・オフ制御する第2の制御回路とを有し
たものである。
【0018】この利得可変増幅回路では、第1の制御回
路によって、外部から入力された第1の制御用信号に基
づいて、増幅用トランジスタの利得制御が行われる。ま
た、第2の制御回路によって、外部から入力された第2
の制御用信号に基づいて、スイッチング素子がオン・オ
フ制御される。
【0019】請求項5記載の利得可変増幅回路は、請求
項1記載の利得可変増幅回路において、増幅用トランジ
スタのベース端子を、高周波的に接地するようにしたも
のである。
【0020】請求項6記載の利得可変増幅回路は、請求
項1記載の利得可変増幅回路において、増幅用トランジ
スタおよび分流用トランジスタに流れる動作電流の和
を、一定の通信環境下にある限りにおいて、受信信号の
信号レベルの変化に関わらず一定に保つようにしたもの
である。
【0021】この利得可変増幅回路では、増幅用トラン
ジスタおよび分流用トランジスタに流れる動作電流の和
が、一定の通信環境下にある限りにおいて、受信信号の
信号レベルの変化に関わらず一定に保たれる。
【0022】請求項7記載の利得可変増幅回路は、請求
項6記載の利得可変増幅回路において、増幅用トランジ
スタおよび分流用トランジスタに流れる動作電流の和
を、妨害信号の有無を含む通信環境の違いに応じて変化
させるようにしたものである。
【0023】この利得可変増幅回路では、動作電流の和
が、妨害信号の有無を含む通信環境の違いに応じて変化
させられる。
【0024】請求項8記載の通信機器は、受信信号に対
する信号処理を行う受信装置と、受信装置に入力された
高周波の受信信号を可変的に増幅する利得可変増幅回路
とを備えた通信機器であって、利得可変増幅回路が、入
力された高周波の受信信号を増幅する増幅用トランジス
タと、増幅用トランジスタと共にカレントミラー回路を
形成し、増幅用トランジスタの動作電流を制御するため
の第1の制御用トランジスタと、増幅用トランジスタに
並列接続されると共に、受信信号の信号レベルに応じ
て、増幅用トランジスタに入力される受信信号の割合を
変化させる分流用トランジスタと、分流用トランジスタ
と共にカレントミラー回路を形成し、分流用トランジス
タの動作電流を制御するための第2の制御用トランジス
タと、増幅用トランジスタに並列接続されると共に、受
信信号の信号レベルに応じてオン・オフ制御され、増幅
用トランジスタに対する受信信号の信号経路を切り換え
るためのスイッチング素子とを備えたものである。
【0025】この通信機器では、利得可変増幅回路にお
ける増幅用トランジスタによって、入力された高周波の
受信信号が増幅される。このとき、増幅用トランジスタ
に入力される受信信号の割合は、受信信号の信号レベル
に応じて、増幅用トランジスタに並列接続された分流用
トランジスタによって変化させられる。また、増幅用ト
ランジスタに並列接続されたスイッチング素子によっ
て、受信信号の信号レベルに応じて、増幅用トランジス
タに対する受信信号の信号経路が切り換えられる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0027】図1は、本発明の一実施の形態に係る通信
機器としての携帯電話機の構成を示すブロック図であ
る。なお、図では、携帯電話機の一構成例として、CD
MA方式とFM方式のデュアルモードを有するものにつ
いて、高周波信号を扱う部分を中心に示している。この
図に示した携帯電話機は、送信信号に対する信号処理を
行う送信(TX)系回路1と、受信信号に対する信号処
理を行う受信(RX)系回路2と、送信系回路1に対し
て処理すべき送信信号を変調して出力すると共に、受信
系回路2において処理された受信信号が入力されるモデ
ム3と、送信信号および受信信号の分離を行うデュプレ
クサ4と、送信すべき信号電波の放射を行うと共に、図
示しない基地局からの信号電波を受信する共用アンテナ
5とを備えている。
【0028】ここで、受信系回路2が、本発明における
「受信装置」の一具体例に対応する。
【0029】送信系回路1は、モデム3から出力された
ベースバンド送信信号をQPSK(Quadrature Phase S
hift Keying :4相位相シフト)変調してIF(Interm
ediate Frequency:中間周波数)信号を出力するQPS
K変調回路11と、AGC機能を有し、IF信号を送信
側IF用AGC電圧(利得制御電圧)VTX-AGCに応じて
可変的に増幅する送信側IF増幅回路12と、増幅され
たIF信号を、局部発振器16からの局部発振信号と混
合してRF(Radio Frequency :高周波)信号に変換し
て出力するミキサ13と、RF信号に含まれる不要信号
成分を除去するためのバンドパスフィルタ14と、バン
ドパスフィルタ14から出力されたRF信号を増幅して
デュプレクサ4に出力するパワーアンプ(PA)15と
を備えている。
【0030】受信系回路2は、AGC機能を有し、デュ
プレクサ4を介して入力されたRF信号をRF用AGC
電圧VL-AGC に応じて可変的に増幅するローノイズアン
プ(LNA)21と、RF信号に含まれる不要信号成分
を除去するためのバンドパスフィルタ22と、RF信号
を局部発振器16からの局部発振信号と混合してIF信
号に変換するためのミキサ23と、入力されたIF信号
をCDMA用の信号成分に変換するためのCDMA用バ
ンドパスフィルタ24と、入力されたIF信号をFM用
の信号成分に変換するためのFM用バンドパスフィルタ
25と、選択的に入力されたCDMA用の受信信号およ
びFM用のIF信号を受信側IF用AGC電圧(利得制
御電圧)VRX-AGCに応じて可変的に増幅する受信側IF
増幅回路26と、CDMA用バンドパスフィルタ24お
よびCDMA用バンドパスフィルタ24を選択的に受信
側IF増幅回路26に接続する切り換えスイッチ28
と、受信側IF増幅回路26で増幅された受信信号をQ
PSK復調するためのQPSK復調回路27とを備えて
いる。
【0031】受信系回路2は、更に、AGC電圧V
L-AGC ,VRX-AGCおよび切り換え制御信号VSWを発生
し、ローノイズアンプ21と受信側IF増幅回路26と
における利得を制御する受信用制御電圧発生回路40を
備えている。
【0032】ここで、ローノイズアンプ21が、本発明
における「利得可変増幅回路」の一具体例に対応する。
また、RF用AGC電圧VL-AGC および切り換え制御信
号VSWが、本発明における「制御用信号」の一具体例に
対応する。
【0033】モデム3は、入力された受信信号の強度
(受信強度)を検出するための受信信号強度検出回路
(RSSI)33と、受信強度と強度基準データD11
とを比較し、その差分を示す信号を出力する比較回路3
4と、IF用AGC電圧VTX-AGCを発生し、送信側IF
増幅回路12の利得を制御する送信用制御電圧発生回路
35とを備えている。
【0034】比較回路34からの差分を示す信号は、受
信用制御電圧発生回路40に出力されるようになってい
る。また、比較回路34からの差分を示す信号は、送信
出力補正回路35にも出力される。送信出力補正回路3
5は、比較回路34から入力された差分を示す信号と、
別途入力された送信出力補正データD12とに基づい
て、IF用AGC電圧VTX-AGCを出力して送信側IF増
幅回路26の利得を制御するようになっている。受信用
制御電圧発生回路40は、比較回路34からの信号によ
って示される差分が「0」になるように、IF用AGC
電圧VRX-AGCを出力して受信側IF増幅回路26の利得
を制御するようになっている。また、受信用制御電圧発
生回路40は、比較回路34からの信号に応じて、RF
用AGC電圧VL-AGC および切り換え制御信号VSWを発
生し、ローノイズアンプ21の利得を制御するようにな
っている。
【0035】ここで、本実施の形態における携帯電話機
は、実質的な通信の有無に関わらず、受信信号の信号レ
ベルの検出を行うために常時動作状態にある。なお、こ
こでいう「実質的な通信」とは、通話を伴う通信のこと
をいう。また、本実施の形態において、「受信信号」に
は、着信を伴わない単なる信号レベルのチェック用の信
号も含まれるものとする。
【0036】図2は、本発明の特徴部分であるローノイ
ズアンプ21の構成例を示す回路図である。この図に示
したローノイズアンプ21は、入力信号IN(RF信
号)を可変的に増幅可能な可変増幅回路41と、受信信
号の信号レベル等に応じて可変増幅回路41における利
得の制御を行うコントロール回路部42とを備えてい
る。コントロール回路部42は、可変増幅回路41にお
ける利得の制御を行うためのAGCコントロール回路4
3と、可変増幅回路41における入力信号INの信号経
路の制御を行うバイパスコントロール回路44とを有し
ている。この図に示したローノイズアンプ21には、入
力端子54を介して入力信号INが入力されるようにな
っている。また、ローノイズアンプ21には、コントロ
ール回路部42の入力端子52を介して受信用制御電圧
発生回路40(図1)からのRF用AGC電圧VL-AGC
(第1の制御用信号)が入力され、入力端子51を介し
て受信用制御電圧発生回路40からの切り換え制御信号
SW(第2の制御用信号)が入力されるようになってい
る。更に、ローノイズアンプ21においては、出力端子
56を介して可変増幅回路41によって増幅された出力
信号OUTが出力されるようになっている。なお、同図
に示した回路には、複数のトランジスタが含まれるが、
ここでは各トランジスタをバイポーラ型のトランジスタ
で構成した例について説明する。
【0037】なお、ここで、コントロール回路部42
が、本発明における「制御回路」の一具体例に対応す
る。また、AGCコントロール回路43が、本発明にお
ける「第1の制御回路」の一具体例に対応し、バイパス
コントロール回路44が、本発明における「第2の制御
回路」の一具体例に対応する。
【0038】まず、可変増幅回路41の構成について説
明する。可変増幅回路41は、入力信号INを増幅する
増幅用トランジスタT1と、増幅用トランジスタT1と
共にカレントミラー回路63を形成し、増幅用トランジ
スタT1の動作電流I1を制御するための制御用トラン
ジスタT2と、増幅用トランジスタT1に並列接続され
ると共に、受信信号の信号レベルに応じて増幅用トラン
ジスタT1に入力される入力信号INの割合を変化させ
る分流用トランジスタT3と、分流用トランジスタT3
と共にカレントミラー回路62を形成し、分流用トラン
ジスタT3の動作電流I3を制御するための制御用トラ
ンジスタT4と、増幅用トランジスタT1に並列接続さ
れると共に、コントロール回路部42からの制御電流I
SWによって受信信号の信号レベルに応じてオン/オフ制
御され、入力信号INの信号経路を切り換えるスイッチ
ング素子としてのバイパス用トランジスタT5とを有し
ている。可変増幅回路41は、更に、抵抗R1〜R3
と、コンデンサC2,C3,C4とを有している。トラ
ンジスタT1,T2,T3,T4は、カレントミラー回
路を応用しているので、IC(integrated circuit: 集
積回路)技術により、同一のシリコン基板上に形成可能
である。
【0039】この可変増幅回路41において、カレント
ミラー回路63を形成する一対のトランジスタT1,T
2のベース端子は、互いのベース端子に共通接続されて
いる。また、トランジスタT1,T2のベース端子は、
コントロール回路部42のAGCコントロール回路43
に接続されている。更に、トランジスタT1,T2のベ
ース端子は、コンデンサC2の一端側に接続されてい
る。コンデンサC2の他端側は接地されており、トラン
ジスタT1,T2を高周波的に接地している。コンデン
サC2の容量値は、例えば2Ghzの高周波動作では、
3〜5pF程度に設定される。
【0040】制御用トランジスタT2のコレクタ端子
は、自身のベース端子にダイオード接続されている。ま
た、制御用トランジスタT2のエミッタ端子は、接地さ
れている。一方、増幅用トランジスタT1のエミッタ端
子は、分流用トランジスタT3のエミッタ端子と、バイ
パス用トランジスタT5のエミッタ端子とに接続されて
いる。増幅用トランジスタT1のエミッタ端子は、ま
た、入力信号INが入力される入力端子54と、DCバ
イアス用に設けられたインダクタンスL2の一端側に接
続されている。インダクタンスL2の他端側は接地され
ている。また、増幅用トランジスタT1のコレクタ端子
は、コンデンサC4,C1の一端と、インダクタンスL
1の一端とに接続されている。増幅用トランジスタT1
には、カレントミラー回路63を形成する制御用トラン
ジスタT2に流れる電流I2に比例した値の電流I1が
流れるようになっている。
【0041】なお、コンデンサC1とインダクタンスL
1は、増幅用トランジスタT1のインピーダンス・マッ
チング用に設けられたものである。インダクタンスL1
の他端は、電源電圧Vccが印加される入力端子55に
接続されている。コンデンサC1の他端は、SAW(Su
rface Acoustic Waves:表面弾性波)フィルタ44の入
力側に接続されている。可変増幅回路41において、端
子54から入力された入力信号INは、増幅用トランジ
スタT1で増幅され、インダクタンスL1およびコンデ
ンサC1を介して、SAWフィルタ44の入力側へ伝達
されるようになっている。SAWフィルタ44の出力側
は、出力端子56に接続されている。
【0042】また、可変増幅回路41において、カレン
トミラー回路62を形成する一対のトランジスタT3,
T4のベース端子は、互いのベース端子に共通接続され
ている。また、トランジスタT3,T4のベース端子
は、コントロール回路部42のAGCコントロール回路
43に接続されている。更に、トランジスタT3,T4
のベース端子は、コンデンサC3の一端側に接続されて
いる。コンデンサC3の他端側は接地されており、トラ
ンジスタT3,T4を高周波的に接地している。コンデ
ンサC3の容量値は、コンデンサC2と同様に、例えば
2Ghzの高周波動作では、3〜5pF程度に設定され
る。
【0043】制御用トランジスタT4のコレクタ端子
は、自身のベース端子にダイオード接続されている。ま
た、制御用トランジスタT4のエミッタ端子は、接地さ
れている。分流用トランジスタT3のエミッタ端子は、
増幅用トランジスタT1のエミッタ端子と、バイパス用
トランジスタT5のエミッタ端子とに接続されている。
分流用トランジスタT3のエミッタ端子は、また、増幅
用トランジスタT1のエミッタ端子と共に、入力信号I
Nが入力される入力端子54と、DCバイアス用に設け
られたインダクタンスL2の一端側とに接続されてい
る。また、分流用トランジスタT3のコレクタ端子は、
電源電圧Vccが印加される入力端子55とインダクタ
ンスL1の他端との間に接続されている。入力端子55
とインダクタンスL1の他端との間には、また、コンデ
ンサC5の一端側が接続されている。コンデンサC5の
他端側は接地されている。
【0044】分流用トランジスタT3には、カレントミ
ラー回路62を形成する制御用トランジスタT4に流れ
るコレクタ電流I4に比例した値のコレクタ電流I3が
流れるようになっている。ここで、分流用トランジスタ
T3に電流I3が流れていると、入力端子54に入力さ
れた入力信号INは、増幅用トランジスタT1のみなら
ず分流用トランジスタT3にも分流して流れ、増幅用ト
ランジスタT1の利得を低下させるようになっている。
従って、可変増幅回路41においては、増幅用トランジ
スタT1と分流用トランジスタT3に流れる電流の電流
比によって、増幅用トランジスタT1の利得が変わるこ
とになる。本実施の形態におけるローノイズアンプ21
のAGC機能は、この増幅用トランジスタT1と分流用
トランジスタT3に流れる電流の電流比を利用してい
る。
【0045】なお、可変増幅回路41において、増幅用
トランジスタT1と分流用トランジスタT3は、例えば
同一セルサイズで構成されている。また、トランジスタ
T2とトランジスタT4も、同一セルサイズで構成され
ている。制御用トランジスタT2,T4は、それぞれト
ランジスタT1,T3に対して、例えば1/10から1
/100のセルサイズで構成されていることが望まし
い。制御用トランジスタT2,T4のセルサイズをトラ
ンジスタT1,T3に対して小さく設定することによ
り、制御用トランジスタT2,T4に流す電流が少なく
て済むので、少ない消費電流でトランジスタT1,T3
の動作を制御することができる。
【0046】可変増幅回路41において、バイパス用ト
ランジスタT5のベース端子は、抵抗R1を介してコン
トロール回路部42のバイパスコントロール回路44に
接続されており、バイパスコントロール回路44からの
制御電流ISWが入力されるようになっている。バイパス
用トランジスタT5のベース端子は、また、抵抗R2の
一端に接続されている。抵抗R2の他端は接地されてい
る。バイパス用トランジスタT5のコレクタ端子は、コ
ンデンサC4の他端に接続されている。バイパス用トラ
ンジスタT5のコレクタ端子とコンデンサC4の他端と
の間には、抵抗R3の一端が接続されている。抵抗R3
の他端は接地されている。なお、抵抗R1,R2,R3
は、バイパス用トランジスタT5のバイアス用に設けら
れたものである。また、バイパス用トランジスタT5の
エミッタ端子は、増幅用トランジスタT1のエミッタ端
子および分流用トランジスタT3のエミッタ端子と共
に、入力端子52と、インダクタンスL2の一端側とに
接続されている。
【0047】ここで、バイパス用トランジスタT5のベ
ース端子にバイパスコントロール回路44からの制御電
流ISWが入力されると、バイパス用トランジスタT5が
オン状態となりコレクタ−エミッタ間のインピーダンス
が低くなって、入力端子54に入力された入力信号IN
は、バイパス用トランジスタT5を介して、出力端子5
6側に伝達されるようになる。本実施の形態において
は、このバイパス用トランジスタT5がオン状態のとき
に、トランジスタT1,T2,T3,T4に流れる電流
がゼロとなるように電流制御し、入力信号INが増幅用
トランジスタT1によって増幅されることなくバイパス
用トランジスタT5を介して出力されるように設定され
ている。
【0048】このように、可変増幅回路41は、増幅用
トランジスタT1と分流用トランジスタT3に流れる電
流の電流比を利用したAGC機能により、入力信号IN
を可変的に増幅して出力することが可能であると共に、
バイパス用トランジスタT5のスイッチング機能によ
り、増幅用の回路部分をバイパスするように入力信号I
Nの信号経路を切り換え、入力信号INを増幅すること
なく、そのままの状態で出力することが可能となってい
る。
【0049】なお、図2では、可変増幅回路41におけ
るトランジスタT1〜T5を、全てバイポーラトランジ
スタで構成した例を示しているが、トランジスタT1〜
T5をBiCMOS(Bipolar CMOS(Complementary Me
tal-Oxide Semiconductor )) 回路を利用して構成する
ことも可能である。BiCMOS回路を利用する場合に
は、バイパス用トランジスタT5をMOSトランジスタ
で構成しても、バイポーラトランジスタと同様な動作と
なる。
【0050】次に、AGCコントロール回路43の構成
について説明する。AGCコントロール回路43は、可
変増幅回路41に対するAGC機能を実現するための回
路である。このコントロール回路43において、RF用
AGC電圧VL-AGC が入力される入力端子52は、抵抗
R80の一端に接続されている。抵抗R80の他端は、
抵抗R81,R82の一端に接続され、抵抗R81,R
82と共に、トランジスタT11のベース端子に接続さ
れている。従って、トランジスタT11のベース端子に
は、抵抗R80を介してRF用AGC電圧VL-AGC が入
力される。抵抗R81の他端は接地されている。抵抗R
82の他端は、電源電圧Vccが印加される入力端子5
3に接続されている。抵抗R80,R81,R82は、
トランジスタT11に入力されるRF用AGC電圧V
L-AGC の範囲を調整するためのものである。
【0051】トランジスタT11は、トランジスタT1
2と共に差動増幅回路を形成している。トランジスタT
11.T12のエミッタ端子は、電流源となるトランジ
スタ53のコレクタ端子に共通接続されている。トラン
ジスタT11のコレクタ端子は、トランジスタT21の
コレクタ端子に接続されている。一方、トランジスタT
12のベース端子は、抵抗R11の一端と抵抗R12の
一端との間に接続されている。トランジスタT12のベ
ース端子は、また、抵抗R11を介して自身のコレクタ
端子にダイオード接続されている。抵抗R11の他端
は、電源電圧Vccが印加される入力端子53に接続さ
れている。抵抗R12の他端は接地されている。
【0052】トランジスタT21のベース端子は、トラ
ンジスタT23,T24のベース端子に共通接続されて
いる。トランジスタT21は、トランジスタT23,T
24のそれぞれと、カレントミラー回路64を形成して
いる。トランジスタT21,T23,T24のそれぞれ
のエミッタ端子は、電源電圧Vccが印加される入力端
子53に接続されている。トランジスタT23のコレク
タ端子は、可変増幅回路41の制御用トランジスタT2
に接続されている。従って、トランジスタT23に流れ
る電流が、可変増幅回路41の制御用トランジスタT2
に流れる電流I2となる。
【0053】トランジスタT24のコレクタ端子は、ト
ランジスタT64に接続されている。トランジスタT6
4は、トランジスタT63のベース端子に接続され、ト
ランジスタT63と共にカレントミラー回路61を形成
している。トランジスタT63,T64のエミッタ端子
は接地されている。トランジスタT63のベース端子
は、トランジスタT64のベース端子に接続されると共
に、自身のコレクタ端子にダイオード接続されている。
【0054】トランジスタT63のコレクタ端子は、ト
ランジスタT62のコレクタ端子に接続されている。ト
ランジスタT62,T63のコレクタ端子間には、可変
増幅回路41における制御用トランジスタT4が接続さ
れる。トランジスタT62は、ベース端子がトランジス
タT61のベース端子に接続され、トランジスタT61
と共にカレントミラー回路を形成している。トランジス
タT62のエミッタ端子は、電源電圧Vccが印加され
る入力端子53に接続されていると共に、バイパスコン
トロール回路44に接続されている。トランジスタT6
1のエミッタ端子は、電源電圧Vccが印加される入力
端子53に接続されている。トランジスタT61のベー
ス端子は、トランジスタT62のベース端子に接続され
ると共に、自身のコレクタ端子にダイオード接続されて
いる。トランジスタT61のコレクタ端子は、トランジ
スタT60のコレクタ端子に接続されている。
【0055】AGCコントロール回路43は、また、抵
抗R57〜R60と、スイッチ部SW1とを有してい
る。抵抗R57〜R60の一端は、スイッチ部SW1に
接続されている。抵抗R57〜R60の他端は、トラン
ジスタT52のコレクタ端子に共通接続されている。ト
ランジスタT52のベース端子は、自身のコレクタ端子
にダイオード接続されている。トランジスタT52のエ
ミッタ端子は、トランジスタT51のコレクタ端子に接
続されている。トランジスタT51のエミッタ端子は、
接地されている。トランジスタT51のベース端子は、
自身のコレクタ端子にダイオード接続されている。
【0056】トランジスタT51のベース端子は、更
に、トランジスタT53,T60のベース端子に共通接
続されている。トランジスタT53,T60のそれぞれ
のエミッタ端子は接地されている。AGCコントロール
回路43において、トランジスタT53,T60のそれ
ぞれと、トランジスタT51とで、カレントミラー回路
が形成されている。
【0057】スイッチ部SW1は、複数のスイッチS1
〜S4を有している。スイッチS1〜S4は、例えば、
CMOS(Complementary MOS )トランジスタ等のスイ
ッチング素子によって構成される。スイッチS1〜S4
は、それぞれ並列的に配置されている。スイッチS1〜
S4の一端は、電源電圧Vccが印加される入力端子5
3に共通接続されている。抵抗R57〜R60は、それ
ぞれ並列的に配置されると共に、それぞれの一端が各ス
イッチS1〜S4に接続されている。抵抗R57〜R6
0の他端は、トランジスタT52のコレクタ端子に接続
されている。
【0058】AGCコントロール回路43において、ス
イッチS1〜S4を選択的にオン/オフ制御することに
より、トランジスタT51,T52に流れる電流I51
を変更可能になっている。例えば、スイッチS1〜S4
を全てオン状態にすると、電流I51の値を最も大きく
することができる。また、スイッチS1〜S4のいずれ
か一つでもオフ状態になると、電流I51の値は、スイ
ッチS1〜S4が全てオン状態のときと比べて小さくな
る。このように、スイッチS1〜S4を選択的にオン/
オフ制御することにより、種々の電流値を設定可能であ
る。なお、スイッチS1〜S4は、図示しない回路設定
テーブルから出力された回路設定データにより、妨害信
号の有無等の通信環境に基づいて、オン/オフ制御され
るようになっている。
【0059】ここで、電流I51を変更可能にすること
により、トランジスタT51とカレントミラー回路を形
成するトランジスタT53のコレクタ電流I53が変更
されるので、トランジスタT11に流れる電流Itもス
イッチS1〜S4を選択的にオン/オフ制御することに
より変更可能である。
【0060】また、AGCコントロール回路43におい
て、トランジスタT63に流れる電流I6は、後の動作
説明において詳述するが、トランジスタT21,T2
4,T63,T64によって決定されるようになってお
り、電流Itに比例した値となる。また、トランジスタ
T62に流れる電流I5は、トランジスタT60,T6
1,T62によって決定されるようになっている。可変
増幅回路41における制御用トランジスタT4に流れる
電流I4は、トランジスタT60,T61,T62で決
る電流I5から、トランジスタT21,T24,T6
3,T64で決る電流I6を減じた値(I5−I6)に
よって決定される。
【0061】なお、可変増幅回路41の増幅用トランジ
スタT1および分流用トランジスタT3には、それぞれ
カレントミラー回路63,62を形成する制御用トラン
ジスタT2,T4に流れる電流I2,I4に比例した電
流I1,I3が流れるので、電流I2,I4の値を制御
することで、増幅用トランジスタT1に流れる電流I1
および分流用トランジスタT3に流れる電流I3を制御
することができる。ここで、AGCコントロール回路4
3は、制御用トランジスタT2,T4に流れる電流I
2,I4を制御することが可能となっており、増幅用ト
ランジスタT1に流れる電流I1および分流用トランジ
スタT3に流れる電流I3を制御することが可能であ
る。また、可変増幅回路41において、電流I1,I3
の電流比によって増幅用トランジスタT1の利得が決定
されるので、結果的にAGCコントロール回路43は、
増幅用トランジスタT1の利得の制御を行うことが可能
となる。これにより、AGCコントロール回路43は、
可変増幅回路41に対するAGC機能を実現することが
可能となっている。
【0062】なお、電流I1,I3と増幅用トランジス
タT1の利得との関係については、後に図面を参照して
詳述する。
【0063】次に、バイパスコントロール回路44の構
成について説明する。バイパスコントロール回路44
は、可変増幅回路41におけるバイパス用トランジスタ
T5の動作を制御することが可能となっている。このバ
イパスコントロール回路44は、トランジスタT65,
T66,T67と、抵抗R61,R63,R64,R6
5とを有している。
【0064】バイパスコントロール回路44において、
抵抗R61の一端は、受信用制御電圧発生回路40(図
1)からの切り換え制御信号VSWが入力される入力端子
51に接続されている。抵抗R61の他端は、トランジ
スタT65,T66のベース端子に共通接続されてい
る。抵抗R61の他端と、トランジスタT65との間に
は、抵抗R65の一端が接続されいる。抵抗R65の他
端とトランジスタT65,T66のエミッタ端子は接地
されている。トランジスタT65のコレクタ端子には、
抵抗R63の一端が接続されている。トランジスタT6
6のコレクタ端子は、AGCコントロール回路43のト
ランジスタT51,T53,T60のベース端子に接続
されている。
【0065】抵抗R63の他端は、抵抗R64の一端に
接続されている。抵抗R63の他端と抵抗R64の一端
との間には、トランジスタT67のベースが接続されて
いる。トランジスタT67のエミッタ端子は、抵抗R6
4の他端と、AGCコントロール回路43におけるトラ
ンジスタT62のエミッタ端子に接続されている。トラ
ンジスタT67のコレクタ端子は、可変増幅回路41に
おける抵抗R1を介してバイパス用トランジスタT5の
ベース端子に接続されている。
【0066】バイパスコントロール回路44において
は、入力端子51に入力された切り換え制御信号VSW
よって、受信信号の信号レベルに応じてトランジスタT
67がオン/オフ制御され、トランジスタT67に流れ
る電流ISWが制御されるようになっている。ここで、電
流ISWは、可変増幅回路41のバイパス用トランジスタ
T5のベース端子に入力されるので、結果的に、制御信
号VSWによってバイパス用トランジスタT5をオン/オ
フ制御することが可能となる。なお、バイパスコントロ
ール回路44によるバイパス用トランジスタT5の制御
については、後の動作説明において、より詳細に説明す
る。また、バイパスコントロール回路44においては、
トランジスタT66をオンすることにより、AGCコン
トロール回路43におけるトランジスタT11に流れる
電流Itをゼロにし、結果的に可変増幅回路41の増幅
用トランジスタT1をオフ状態にするような制御を行う
ようになっている。
【0067】次に、上記のような構成の携帯電話機の動
作について説明する。
【0068】まず、送信時の動作について説明する。モ
デム3により変調されたベースバンド送信信号は、ま
ず、送信系回路1のQPSK変調回路11に入力され
る。QPSK変調回路11は、ベースバンド送信信号を
QPSK変調して、例えば、130MHzのIF信号に
変換し、送信側IF増幅回路12に出力する。次に、送
信側IF増幅回路12は、IF信号を増幅し、ミキサ1
3に出力する。ミキサ13は、増幅されたIF信号を局
部発振器16からの局部発振信号と混合し、例えば、8
00MHzのRF信号に変換して、バンドパスフィルタ
14に出力する。バンドパスフィルタ14は、RF信号
に含まれる不要信号成分を除去した後、パワーアンプ1
5に出力する。パワーアンプ15は、不要信号成分が除
去されたRF信号を増幅して、デュプレクサ4に出力す
る。デュプレクサ4に出力されたRF信号は、共用アン
テナ5から空間中に放射される。
【0069】次に、受信時の動作について説明する。共
用アンテナ5によって捕捉された信号電波は、デュプレ
クサ4を介して、電気的なRF信号に変換され、受信系
回路2のローノイズアンプ21に出力される。ローノイ
ズアンプ21は、入力されたRF信号を可変的な利得で
増幅し、バンドパスフィルタ22に出力する。バンドパ
スフィルタ22は、RF信号に含まれる不要信号成分を
除去した後、ミキサ23aに出力する。ミキサ23は、
RF信号を局部発振器16からの局部発振信号と混合
し、例えば、85MHzのIF信号に変換して、CDM
A用バンドパスフィルタ24とFM用バンドパスフィル
タ25とに出力する。CDMA用バンドパスフィルタ2
4およびFM用バンドパスフィルタ25は、それぞれ入
力されたIF信号を、CDMA用の信号成分、FM用の
信号成分に変換する。CDMA用バンドパスフィルタ2
4およびFM用バンドパスフィルタ25によって変換さ
れたCDMA用の受信信号およびFM用の受信信号は、
切り換えスイッチ28の作用により、設定モードに応じ
て、いずれか一方の信号成分のみが、次段の受信側IF
増幅回路26に選択的に出力される。受信側IF増幅回
路26は、選択的に入力されたCDMA用の受信信号ま
たはFM用の受信信号を増幅し、QPSK復調回路27
に出力する。QPSK復調回路27は、増幅された受信
信号をQPSK復調してモデム3に出力する。
【0070】モデム3内に入力された受信信号は、受信
信号強度検出回路33によってその受信強度(信号レベ
ル)が検出される。受信信号強度検出回路33によって
検出された受信強度を示す信号は、比較回路34に出力
される。比較回路34は、受信強度と、別途入力された
強度基準データD11とを比較し、その差分を示す信号
を受信用制御電圧発生回路40および送信出力補正回路
35に出力する。受信用制御電圧発生回路40は、比較
回路34からの信号によって示された差分が「0」にな
るように、すなわち受信信号強度検出回路33の出力が
強度基準データD11と一致するようにIF用AGC電
圧VRX-AGCを出力して受信側IF増幅回路26の利得を
制御する。また、受信用制御電圧発生回路40は、比較
回路34からの信号に基づいて、ローノイズアンプ21
の利得を制御するためのRF用AGC電圧VL-AGC およ
びローノイズアンプ21内におけるRF信号の経路を切
り換えるための切り換え制御信号VSWを発生する。
【0071】送信出力補正回路35は、比較回路34か
ら入力された差分を示す信号と、別途入力された送信出
力補正データD12とに基づいて、送信側IF増幅回路
12の利得を制御する。なお、送信出力補正データD1
2は、携帯電話機と図示しない基地局との間の回線状況
に応じたデータである。また、送信出力補正回路35に
よる利得の制御は、被変調信号が受信信号のレベルに逆
比例するように、且つ、送信出力補正データD12に応
じた制御がなされるように送信側IF増幅回路12にI
F用AGC電圧VTX-AGCを出力することにより行われ
る。
【0072】次に、本発明の特徴部分であるローノイズ
アンプ21の動作について説明する。
【0073】図2に示したローノイズアンプ21におい
て、入力端子54から入力された入力信号IN(RF信
号)は、可変増幅回路41の増幅用トランジスタT1で
増幅される。増幅用トランジスタT1で増幅された信号
は、インピーダンス・マッチング用に設けられたインダ
クタンスL1およびコンデンサC1を介して、SAW4
4へ伝達され、出力端子56から出力される。
【0074】可変増幅回路41において、増幅用トラン
ジスタT1には、カレントミラー回路63を形成する制
御用トランジスタT2に流れる電流I2に比例した値の
電流I1が流れる。また、可変増幅回路41において、
分流用トランジスタT3には、カレントミラー回路62
を形成する制御用トランジスタT4に流れる電流I4に
比例した値の電流I3が流れる。ここで、分流用トラン
ジスタT3に電流I3が流れていると、入力端子54に
入力された入力信号INは、増幅用トランジスタT1の
みならず分流用トランジスタT3にも分流して流れ、増
幅用トランジスタT1の利得を低下させる。従って、可
変増幅回路41においては、増幅用トランジスタT1と
分流用トランジスタT3に流れる電流I1,I3の電流
比によって、増幅用トランジスタT1の利得が変化す
る。なお、制御用トランジスタT2,T4に流れる電流
I2,I4の値は、後述のように、コントロール回路部
42によって決定される。
【0075】また、可変増幅回路41において、スイッ
チング素子としてのバイパス用トランジスタT5は、バ
イパスコントロール回路44からの制御電流ISWによっ
て、オン/オフ制御される。バイパス用トランジスタT
5のベース端子に、制御電流ISWが入力されると、バイ
パス用トランジスタT5がオン状態となりコレクタ−エ
ミッタ間のインピーダンスが低くなって、入力端子54
に入力された入力信号INが、バイパス用トランジスタ
T5を介して出力端子56側に伝達される。ここで、バ
イパス用トランジスタT5がオン状態のときには、バイ
パスコントロール回路44による電流制御により、制御
用トランジスタT2,T4に流れる電流I2,I4がゼ
ロとなり、トランジスタT1,T3に流れる電流がゼロ
となる。これにより、バイパス用トランジスタT5がオ
ン状態のときには、入力信号INが増幅用トランジスタ
T1によって増幅されることなくバイパス用トランジス
タT5をバイパスして出力される。
【0076】このように、可変増幅回路41では、増幅
用トランジスタT1と分流用トランジスタT3に流れる
電流の電流比を利用したAGC機能により、入力信号I
Nを可変的に増幅して出力することが可能とされると共
に、バイパス用トランジスタT5のスイッチング機能に
より、増幅用の回路部分をバイパスするように入力信号
INの経路を切り換え、入力信号INを増幅することな
く、そのままの状態で出力することが可能とされる。
【0077】ローノイズアンプ21において、受信用制
御電圧発生回路40(図1)からのRF用AGC電圧V
L-AGC は、AGCコントロール回路43における入力端
子52および抵抗R80を介して、トランジスタT11
に入力される。トランジスタT11は、トランジスタT
12と共に差動増幅回路を形成しており、RF用AGC
電圧VL-AGC が入力されると、差動増幅回路の電圧/電
流変換作用により、トランジスタT11に、RF用AG
C電圧VL-AGC の大きさに応じた電流Itが流れる。A
GCコントロール回路43では、トランジスタT11に
流れる電流Itが、RF用AGC電圧VL-AGC に対して
指数関数的に制御される。
【0078】AGCコントロール回路43において、ト
ランジスタT21とトランジスタT23は、カレントミ
ラー回路を形成しているので、トランジスタT23から
可変増幅回路41の制御用トランジスタT2に流れる電
流I2は、トランジスタT21に流れる電流Itに流れ
る電流に比例した値となる。ここで、前述のように、増
幅用トランジスタT1には、制御用トランジスタT2に
流れる電流I2に比例した値の電流I1が流れるので、
電流Itを制御することで、結果的に、増幅用トランジ
スタT1に流れる電流I1が制御される。ここで、ロー
ノイズアンプ21では、トランジスタT11に流れる電
流Itが、RF用AGC電圧VL-AGC に対して指数関数
的に制御されているので、可変増幅回路41における利
得は、RF用AGC電圧VL-AGC の直線的な変化に応じ
て直線的に変化する。
【0079】また、AGCコントロール回路43におい
て、トランジスタT21, T24およびトランジスタT
63, T64は、それぞれカレントミラー回路を形成し
ているので、トランジスタT24,T64に流れる電流
I24が、トランジスタT21に流れる電流Itに比例
した値となり、トランジスタT63に流れる電流I6
が、電流I24に比例した値となる。このように、トラ
ンジスタT63に流れる電流I6は、トランジスタT2
1,T24,T63,T64によって決定され、結果的
に、電流Itに比例した値となる。また、トランジスタ
T62に流れる電流I5は、トランジスタT60,T6
1,T62によって決定される。可変増幅回路41にお
ける制御用トランジスタT4に流れる電流I4は、以上
のように決定される電流I5から、電流I6を減じた値
(I5−I6)によって決定される。
【0080】また、AGCコントロール回路43におい
て、スイッチ部SW1のスイッチS1〜S4を選択的に
オン/オフ制御することにより、トランジスタT51,
T52に流れる電流I51が変更される。例えば、スイ
ッチS1〜S4を全てオン状態にすると、電流I51の
値が最も大きくなる。また、例えばスイッチS1〜S4
のいずれか一つでもオフ状態になると、電流I51の値
は、スイッチS1〜S4が全てオン状態のときと比べて
小さくなる。このように、スイッチS1〜S4を選択的
にオン/オフ制御することにより、電流I51の値は種
々の値に変更される。
【0081】ここで、電流I51が変更されると、トラ
ンジスタT51と共にカレントミラー回路を形成してい
るトランジスタT53のコレクタ電流I53が変更され
るので、トランジスタT11に流れる電流Itが変更さ
れる。このように、トランジスタT11に流れる電流I
tの値は、スイッチ部SW1のスイッチS1〜S4を選
択的にオン/オフ制御することにより、受信信号のレベ
ル等に応じて適宜変更される。なお、スイッチS1〜S
4は、受信信号のレベルに応じてオン/オフ制御される
と共に、図示しない回路設定テーブルから出力された回
路設定データにより、周囲の温度、送信動作の有無また
は妨害電波の有無等の通信環境に基づいて、オン/オフ
制御される。図示しない回路設定テーブルから出力され
る回路設定データは、スイッチS1〜S4のオン/オフ
状態を指示するシリアルデータである。
【0082】また、トランジスタT11に流れる電流I
tが変更されると、最終的に、可変増幅回路41のトラ
ンジスタT1,T3に流れる電流I1,I3が変更され
るので、スイッチS1〜S4を選択的にオン/オフ制御
することにより、トランジスタT1の利得を制御するこ
とが可能となる。
【0083】バイパスコントロール回路44では、入力
端子51に入力された受信用制御電圧発生回路40(図
1)からの切り換え制御信号VSWによって、受信信号の
信号レベルに応じてトランジスタT65,T66,T6
7がオン/オフ制御され、トランジスタT67に流れる
電流ISWが制御される。ここで、電流ISWは、可変増幅
回路41における抵抗R1を介してバイパス用トランジ
スタT5のベース端子に入力されるので、結果的に、制
御信号VSWによってバイパス用トランジスタT5がオン
/オフ制御される。より具体的には、トランジスタT6
5,T66,T67は、制御信号VSWが“H(ハイ)”
レベルのときにオンとなり、“L(ロー)”レベルのと
きにオフとなる。従って、制御信号VSWが“H”レベル
のときに、電流ISWが流れ、バイパス用トランジスタT
5がオンされる。また、制御信号VSWが“L”レベルの
ときには、バイパス用トランジスタT5がオフされる。
【0084】また、バイパスコントロール回路44にお
いて、トランジスタT66のエミッタ端子が接地されて
いると共に、トランジスタT66のコレクタ端子がトラ
ンジスタT51,T53,T60のベース端子に接続さ
れているので、トランジスタT66がオンすると、トラ
ンジスタT53に流れる電流I53がゼロになり、トラ
ンジスタT11に流れる電流Itがゼロになる。可変増
幅回路41の制御用トランジスタT2,T4に流れる電
流I2,I4は、電流Itに応じて流れる電流なので、
電流Itがゼロになると、電流I2,I4もゼロとな
る。電流I2,I4がゼロになると、トランジスタT
1,T3に流れる電流I1,I3がゼロになり、トラン
ジスタT1,T3がオフ状態、すなわち、トランジスタ
T1,T3に対して受信信号が非入力状態となる。
【0085】従って、バイパスコントロール回路44に
“H”レベルの制御信号VSWが入力され、トランジスタ
T66がオンすると、トランジスタT11に流れる電流
Itがゼロになり、これに連動してトランジスタT1が
オフされるので、可変増幅回路41における増幅動作は
停止する。逆に、バイパスコントロール回路44に
“L”レベルの制御信号VSWが入力され、トランジスタ
T66がオフすると、トランジスタT11に電流Itが
流れ、これに連動してトランジスタT1,T3にも電流
が流れるので、トランジスタT1,T3がオン状態、す
なわち、トランジスタT1,T3に対して受信信号が入
力状態となり、可変増幅回路41における増幅動作が行
われる。
【0086】このように、バイパス用トランジスタT5
がオン状態のときには、トランジスタT1がオフ状態と
なり、入力信号INが増幅用トランジスタT1によって
増幅されることなくバイパス用トランジスタT5をバイ
パスして出力される。
【0087】次に、可変増幅回路41のトランジスタT
1,T3に流れる電流I1,I3の具体的な設定例につ
いて説明する。
【0088】図3は、ローノイズアンプ21に入力され
るRF用AGC電圧VL-AGC と、ローノイズアンプ21
の増幅用トランジスタT1および分流用トランジスタT
3に流れる電流I1,I3との関係について示してい
る。同図において、横軸はRF用AGC電圧VL-AGC
値を示し、縦軸は電流値を示している。なお、同図で
は、電流の最大値を1に規格化して、電流I1,I3の
値とAGC電圧VL-AGC の値との関係を相対的な値で示
している。本実施の形態においては、RF用AGC電圧
L-AGC に対して、電流I1と電流I3との関係が、図
示したような値となるように設定されている。すなわ
ち、本実施の形態では、後述するように妨害信号等のレ
ベルが同じであるような一定の通信環境下にある限りに
おいては、電流I1と電流I3との和「I1+I3」
を、受信信号の信号レベルの変化に関わらず一定となる
ようにして、電流I1,I3の値を制御している。
【0089】このとき、ローノイズアンプ21における
利得可変量ΔPGは、以下の式(1)によって表され
る。ローノイズアンプ21では、一定の通信環境下で、
受信信号の信号レベル全域においてひずみ特性が満足で
きるような性能となるように、AGCコントロール回路
43におけるトランジスタT51,T52,抵抗57〜
60の値の設定と、スイッチS1〜4のオン/オフ制御
とを行い、電流I1と電流I3との和「I1+I3」の
最大電流が決定される。
【0090】 ΔPG=201og(I1/(I1+I3))dB ……(1)
【0091】以上のような設定条件を満足するならば、
ローノイズアンプ21の可変増幅回路41において、
「I3=0,I1+I3=I1」のとき、すなわち、受
信信号が増幅用トランジスタT1に全て流れるような状
態となるときには、増幅用トランジスタT1の利得が最
大となる。また例えば、電流I1の値が、電流I1と電
流I3との和「I1+I3」に対して1/10のときに
は、増幅用トランジスタT1の利得は「I3=0」の場
合と比較して、約10dB低い値となる。また例えば、
電流I1の値が、電流I1と電流I3との和「I1+I
3」に対して1/100のときには、増幅用トランジス
タT1の利得は「I3=0」の場合と比較して、約20
dB低い値となる。
【0092】次に、妨害信号の有無を含む通信環境の違
いを考慮した電流I1,I3の具体的な設定例について
説明する。
【0093】図4は、ローノイズアンプ21に入力され
る受信信号の信号レベルに対する利得PGと3次ひずみ
特性(デバイスの性能としては入力インタセプトポイン
ト(IIP3) )との関係を示した図である。同図にお
いて、横軸は受信信号の信号レベル(dBm)を示し、
縦軸はローノイズアンプ21における利得PG( dB)
と3次ひずみ特性( dBm) とを示している。また、同
図において、符号PG1で示した実線部分は、電流I1
と電流I3との和「I1+I3」を約10mAとしたと
きの利得の特性を示し、符号PG2で示した波線部分
は、電流I1と電流I3との和「I1+I3」を約2m
Aとしたときの利得の特性を示している。また、同図に
おいて、符号110で示した実線部分は、電流I1と電
流I3との和 「I1+I3」を約10mAとしたとき
の3次ひずみ特性を示し、符号120で示した波線部分
は、電流I1と電流I3との和「I1+I3」を約2m
Aとしたときの3次ひずみ特性を示している。
【0094】ローノイズアンプ21は、受信信号の信号
レベルが、所定値(例えば−85dBm〜−80dB
m)より小さいときには、バイパス用トランジスタT5
をオフにすると共に、増幅用トランジスタT1をオンに
してAGC機能による信号の増幅動作を行う。また、ロ
ーノイズアンプ21は、受信信号の信号レベルが、所定
値以上であるときには、バイパス用トランジスタT5を
オンにすると共に、増幅用トランジスタT1をオフにし
て信号の増幅動作を行わない。
【0095】ここで、本実施の形態におけるローノイズ
アンプ21では、周囲の温度、送信動作の有無または妨
害信号の有無等の通信環境に基づいて、AGCコントロ
ール回路43におけるスイッチS1〜S4をオン/オフ
制御することにより、電流I1と電流I3との和「I1
+I3」の大きさを制御する。例えば、大きな妨害信号
があり、且つ送信動作を行っているときには、最も3次
ひずみ妨害を受けやすいため、電流I1と電流I3との
和「I1+I3」の値が大きな値になるようにスイッチ
S1〜S4を設定する(例えばスイッチS1〜S4を全
てオンにする)。また例えば、妨害信号がなく、送信を
行っていないときには、ほとんど3次ひずみ妨害を受け
ないため、電流I1と電流I3との和「I1+I3」の
値を非常に小さく、例えば1mA程度になるようにスイ
ッチS1〜S4を設定する。スイッチS1〜S4の制御
は、図示しない回路設定テーブルから出力された所定の
回路設定データにより行う。このようにローノイズアン
プ21では、AGCコントロール回路43における基準
電流を通信環境に応じて制御し、回路の消費電流が小さ
くなるように最適化する。
【0096】なお、以上で説明したローノイズアンプ2
1におけるバイパス用トランジスタT5のオン/オフ制
御と、増幅用トランジスタT1を用いたAGC機能によ
る信号の増幅動作の制御は、図4に示したように、例え
ば、IS−95によって規定されている性能を満足する
ように行う。すなわち、ローノイズアンプ21は、図4
に示したように、信号レベルが大きくなるに従って利得
が減少し、所定値以上のときには、利得がゼロとなるよ
うに利得の制御を行う。このとき、電流I1と電流I3
との和「I1+I3」が小さい方が利得は小さくなる。
また、ローノイズアンプ21は、図4に示したように、
信号レベルが大きくなるに従って、3次ひずみ特性の値
を増加させ、所定値以上のときには、3次ひずみ特性の
値が一定となるように動作電流の制御を行う。このと
き、電流I1と電流I3との和「I1+I3」が小さい
方が3次ひずみ特性の値は小さくなる。
【0097】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、増幅用トランジスタT1に入力される受信信号の割
合を、受信信号の信号レベルに応じて、分流用トランジ
スタT3によって変化させて、増幅用トランジスタT1
に入力して増幅することによりAGC機能を持たせると
共に、増幅用トランジスタT1に対する受信信号の信号
経路を、バイパス用トランジスタT5によって、受信信
号の信号レベルに応じて切り換えることによりバイパス
機能を持たせるようにしたので、AGC機能と信号のバ
イパス機能を有する増幅回路が実現でき、IS−95に
よって規定されている−101dBm,−90dBm,
−79dBmの各信号レベルを含む受信信号の信号レベ
ル全域において、ひずみ特性の優れた性能を実現するこ
とができる。
【0098】また、本実施の形態によれば、増幅用トラ
ンジスタT1および分流用トランジスタT3に流れる動
作電流I1,I3の和「I1+I3」を、一定の通信環
境下にある限りにおいて、受信信号の信号レベルの変化
に関わらず一定に保つと共に、その動作電流の和「I1
+I3」を、AGCコントロール回路43におけるスイ
ッチS1〜S4を適宜オン/オフ制御して、妨害信号の
有無を含む通信環境の違いに応じて変化させるようにし
たので、優れたひずみ特性を実現しつつ、例えば、通信
環境の違いに応じて、回路の消費電流を小さくなるよう
に最適化することが可能となる。これにより、従来の携
帯電話機に比べて、電力供給源である電池の消耗を少な
くすることができるので、いわゆる待ち受け時間や通話
時間を従来よりも長くすることが可能になると共に、電
池の交換頻度を少なくすることが可能となる。
【0099】また、本実施の形態によれば、ローノイズ
アンプ21が、AGC機能とバイパス機能を満足するた
めの回路素子を1つのシリコン基板上に形成することが
可能な回路構成となっているため、従来のようにバイパ
ス回路部分をディスクリート部品で構成したときに生じ
るNF等の性能のバラツキを小さくすることができ、生
産性の向上を図ることが可能となる。
【0100】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れず種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施の
形態では、CDMA方式およびFM方式のデュアルモー
ドで動作する場合について説明したが、本発明は、CD
MA方式およびFM方式のうちのいずれか一方の方式の
みで動作する場合にも適用することが可能である。ま
た、CDMA方式やFM方式に限らず、例えば、TDM
A(Time Division Multiple Access :時間分割多元接
続)方式やFDMA(Frequency Division Multiple Acc
ess :周波数分割多重)方式等の他の方式の通信機器に
も適用することが可能である。更に、本発明の利得可変
増幅回路は、通信機器に限らず、内部に利得を制御する
ための回路を必要とするその他の機器全般に適用可能で
ある。
【0101】また、上記実施の形態では、受信側のIF
増幅回路26を、AGC機能を有した利得可変型の増幅
回路であるものとして説明したが、IF増幅回路26を
利得一定型の増幅回路で構成してもよい。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし7
のいずれか1項に記載の利得可変増幅回路または請求項
8記載の通信機器によれば、受信信号の割合を、受信信
号の信号レベルに応じて、増幅用トランジスタに並列接
続された分流用トランジスタによって変化させて、増幅
用トランジスタに入力して増幅すると共に、増幅用トラ
ンジスタに対する受信信号の信号経路を、スイッチング
素子によって、受信信号の信号レベルに応じて切り換え
るようにしたので、受信信号の信号レベル全域におい
て、ひずみ特性の優れた性能を実現することができると
いう効果を奏する。
【0103】特に、請求項7記載の利得可変増幅回路に
よれば、請求項6記載の利得可変増幅回路において、増
幅用トランジスタおよび分流用トランジスタに流れる動
作電流の和を、一定の通信環境下にある限りにおいて、
受信信号の信号レベルの変化に関わらず一定に保つと共
に、その動作電流の和を、妨害信号の有無を含む通信環
境の違いに応じて変化させるようにしたので、優れたひ
ずみ特性を実現しつつ、例えば、通信環境の違いに応じ
て、回路の消費電流を小さくなるように最適化すること
が可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る通信機器としての
携帯電話機の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した携帯電話機におけるローノイズア
ンプの詳細な構成例を示す回路図である。
【図3】図2に示したローノイズアンプに入力されるR
F用AGC電圧と、ローノイズアンプの増幅用トランジ
スタおよび分流用トランジスタに流れる電流との関係に
ついて示す説明図である。
【図4】図2に示したローノイズアンプにおける受信信
号の信号レベルに対する利得と3次ひずみ特性との関係
を示す説明図である。
【図5】従来の増幅回路の一例を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
T1 増幅用トランジスタ T3 分流用トランジスタ T5 バイパス用トランジスタ 1 送信系回路 2 受信系回路 3 モデム 4 デュプレクサ 5 共用アンテナ 11 QPSK変調回路 12 送信側IF増幅回路 15 パワーアンプ(PA) 16 局部発振器 21 ローノイズアンプ(LNA) 24 CDMA用バンドパスフィルタ 25 FM用バンドパスフィルタ 26 受信側IF増幅回路 27 QPSK復調回路 33 受信信号強度検出回路(RSSI) 34 比較回路 40 受信用制御電圧発生回路 41 可変増幅回路 42 コントロール回路部 43 AGCコントロール回路 44 バイパスコントロール回路 61〜64 カレントミラー回路
フロントページの続き Fターム(参考) 5J090 AA01 CA21 CA36 FA11 FA18 GN08 HA08 HA10 HA19 HA25 HA29 HA33 HA38 HA39 KA00 KA09 KA17 KA32 KA44 KA53 KA55 MA19 SA13 TA01 TA02 5J100 AA14 AA26 BA05 BB01 BB15 BC02 CA23 DA06 EA02 FA02 JA01 KA05 LA00 LA09 QA01 QA03 SA02 5K061 AA10 BB00 CC00 CC08 CC45 CC52 JJ01 JJ04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された高周波の受信信号を増幅する
    増幅用トランジスタと、 前記増幅用トランジスタと共にカレントミラー回路を形
    成し、前記増幅用トランジスタの動作電流を制御するた
    めの第1の制御用トランジスタと、 前記増幅用トランジスタに並列接続されると共に、前記
    受信信号の信号レベルに応じて、前記増幅用トランジス
    タに入力される受信信号の割合を変化させる分流用トラ
    ンジスタと、 前記分流用トランジスタと共にカレントミラー回路を形
    成し、前記分流用トランジスタの動作電流を制御するた
    めの第2の制御用トランジスタと、 前記増幅用トランジスタに並列接続されると共に、前記
    受信信号の信号レベルに応じてオン・オフ制御され、前
    記増幅用トランジスタに対する前記受信信号の信号経路
    を切り換えるためのスイッチング素子とを備えたことを
    特徴とする利得可変増幅回路。
  2. 【請求項2】 更に、外部から入力された制御用信号に
    基づいて、前記受信信号の信号レベルに応じて前記各ト
    ランジスタおよび前記スイッチング素子の動作制御を行
    う制御回路を備え、 前記制御回路は、前記スイッチング素子がオン状態のと
    きに、前記増幅用トランジスタおよび前記分流用トラン
    ジスタに対して前記受信信号が非入力状態となり、前記
    スイッチング素子がオフ状態のときに、前記増幅用トラ
    ンジスタおよび前記分流用トランジスタに対して前記受
    信信号が入力状態となるように、前記各トランジスタお
    よび前記スイッチング素子の動作制御を行うことを特徴
    とする請求項1記載の利得可変増幅回路。
  3. 【請求項3】 前記制御回路は、前記受信信号の信号レ
    ベルが所定値より小さいときに、前記スイッチング素子
    がオフ状態となり、前記受信信号の信号レベルが所定値
    以上のときに、前記スイッチング素子がオン状態になる
    ように、前記スイッチング素子の動作制御を行うことを
    特徴とする請求項2記載の利得可変増幅回路。
  4. 【請求項4】 前記制御回路は、 外部から入力された第1の制御用信号に基づいて、前記
    増幅用トランジスタの利得制御を行う第1の制御回路
    と、 外部から入力された第2の制御用信号に基づいて、前記
    スイッチング素子をオン・オフ制御する第2の制御回路
    とを有することを特徴とする請求項2記載の利得可変増
    幅回路。
  5. 【請求項5】 前記増幅用トランジスタのベース端子
    は、高周波的に接地されていることを特徴とする請求項
    1記載の利得可変増幅回路。
  6. 【請求項6】 前記増幅用トランジスタおよび前記分流
    用トランジスタに流れる動作電流の和が、一定の通信環
    境下にある限りにおいて、前記受信信号の信号レベルの
    変化に関わらず一定に保たれていることを特徴とする請
    求項1記載の利得可変増幅回路。
  7. 【請求項7】 前記動作電流の和を、妨害信号の有無を
    含む通信環境の違いに応じて変化させることを特徴とす
    る請求項6記載の利得可変増幅回路。
  8. 【請求項8】 受信信号に対する信号処理を行う受信装
    置と、前記受信装置に入力された高周波の受信信号を可
    変的に増幅する利得可変増幅回路とを備えた通信機器で
    あって、 前記利得可変増幅回路は、 入力された高周波の受信信号を増幅する増幅用トランジ
    スタと、 前記増幅用トランジスタと共にカレントミラー回路を形
    成し、前記増幅用トランジスタの動作電流を制御するた
    めの第1の制御用トランジスタと、 前記増幅用トランジスタに並列接続されると共に、前記
    受信信号の信号レベルに応じて、前記増幅用トランジス
    タに入力される受信信号の割合を変化させる分流用トラ
    ンジスタと、 前記分流用トランジスタと共にカレントミラー回路を形
    成し、前記分流用トランジスタの動作電流を制御するた
    めの第2の制御用トランジスタと、 前記増幅用トランジスタに並列接続されると共に、前記
    受信信号の信号レベルに応じてオン・オフ制御され、前
    記増幅用トランジスタに対する前記受信信号の信号経路
    を切り換えるためのスイッチング素子とを備えているこ
    とを特徴とする通信機器。
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