JP2001118756A - 抵抗特性検出方法 - Google Patents

抵抗特性検出方法

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JP2001118756A
JP2001118756A JP29532399A JP29532399A JP2001118756A JP 2001118756 A JP2001118756 A JP 2001118756A JP 29532399 A JP29532399 A JP 29532399A JP 29532399 A JP29532399 A JP 29532399A JP 2001118756 A JP2001118756 A JP 2001118756A
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sample
ion beam
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Akira Saito
彰 斎藤
Hiroshi Noguchi
博司 野口
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層セラミック電子部品を構成するセラミッ
ク層などの被検試料の、電気抵抗値が他の領域とは異な
る箇所(例えば、低抵抗箇所など)を迅速かつ確実に検
出することが可能な抵抗特性検出方法を提供する。 【解決手段】 抵抗特性を測定すべき被検試料10aに
陽イオンビームを照射して帯電させた後、被検試料10
aを走査イオン顕微鏡にて観察し、被検試料10aから
生じる二次電子による電子像(二次電子像)のコントラ
ストから、電気抵抗値がその他の領域とは異なる箇所
(低抵抗箇所)6を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抵抗特性検出方法
に関し、詳しくは、積層セラミック電子部品を構成する
セラミック層などの被検試料の、電気抵抗値が他の領域
とは異なる箇所を検出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、積層セラミックコンデンサや積層
圧電部品など、セラミック層を介して内部電極が積層さ
れた構造を有する積層セラミック素子に、内部電極と導
通するように外部電極を配設してなる積層セラミック電
子部品が広く用いられている。そして、近年、携帯電話
など、電子機器の小型・軽量化が進むにつれて、そこに
搭載される部品についても、さらなる小型・軽量化が要
求されるようになっている。
【0003】例えば、誘電体セラミックと内部電極を交
互に積層した積層セラミックコンデンサにおいては、小
型・大容量化の要求に応えるため、セラミック層や内部
電極の薄膜化がますます進行しているのが実情である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、セラミック層
や内部電極の薄膜化が進むと、それに伴って積層セラミ
ックコンデンサの内部で故障や不具合が発生し易くな
る。例えば、積層セラミックコンデンサを構成するセラ
ミック層の一部に抵抗の低い箇所(低抵抗箇所)が存在
すると、セラミック層が薄い場合、そこに正の電荷が集
中して絶縁破壊が発生し、積層セラミックコンデンサの
内部に故障が発生することがある。
【0005】このような故障の発生を防止するために
は、低抵抗箇所を的確に検出し、低抵抗箇所発生の原因
を解明して対処してゆくことが不可欠となる。そして、
この低抵抗箇所を検出する方法としては、従来、マイク
ロプローブを用いて検出する方法が用いられている。こ
の方法は、例えば、積層セラミックコンデンサの両端
面、両側面、上下両面などを必要に応じて研磨すること
により、図5に示すように、特定のセラミック層2(2
a)を上面側に露出させるとともに、内部電極1を端面
及び側面に露出させた被検試料10aを導電性試料台5
に載置し、各内部電極1と導電性試料台5が導通するよ
うにカーボンペースト9を内部電極1の露出面(端面及
び側面の一部)に塗布した後、特定のセラミック層2
(2a)の表面(上面)に先端径が数ミクロンのマイク
ロプローブ17を接触させ、マイクロプローブ17と特
定のセラミック層2(2a)の下面に密着した内部電極
1(1a)との間の抵抗を測定することにより、低抵抗
箇所を検出する方法である。
【0006】しかし、この方法においては、 低抵抗箇所の位置、あるいは低抵抗箇所の有無を調べ
るためには、被検試料であるセラミック層2(2a)の
全面にわたって、マイクロプローブ17をスキャンさせ
ることが必要で、検出に長時間を要するため効率が悪い
という問題点がある(例えば、1mmの範囲を20μm四
方ごとに抵抗測定するには、2500ポイントの測定が
必要となる)、 また、マイクロプローブ17を移動させながら測定す
ることになるため、10μm四方以下の微小領域を位置
ずれを生じることなく測定することは困難であり、ま
た、マイクロプローブ17の先端が被検試料に一点で接
しているため、微小な低抵抗箇所を確実に検出すること
ができない、 また、被検試料の表面に凹凸があると、凸部でマイク
ロプローブ17がはじかれて試料から一時的に離れてし
まったり、また、凹部の底にまでマイクロプローブ17
の先端が届かないことがあったりして、低抵抗箇所の検
出精度が必ずしも十分ではない、 というような問題点がある。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するものであ
り、積層セラミック電子部品を構成するセラミック層な
どの被検試料の、電気抵抗値が他の領域とは異なる箇所
(例えば、低抵抗箇所など)を迅速かつ確実に検出する
ことが可能な抵抗特性検出方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の抵抗特性検出方法は、抵抗特性を測定すべ
き被検試料に陽イオンビームを照射して帯電させた後、
前記被検試料を走査イオン顕微鏡にて観察し、前記被検
試料から生じる二次電子による電子像(二次電子像)の
コントラストから、電気抵抗値が他の領域とは異なる箇
所を検出することを特徴としている。
【0009】被検試料(通常は絶縁体)に陽イオンビー
ムを照射すると、試料表面がプラスに帯電し、多くの正
の電荷が蓄積される。一方、相対的に抵抗の低い箇所
(低抵抗箇所)では表面に蓄積された正の電荷が被検試
料を通して逃げやすいため、蓄積される正の電荷の量が
高抵抗箇所より少なくなる。
【0010】したがって、陽イオンビームを照射して帯
電させた被検試料を、走査イオン顕微鏡(SIM(Scan
ning Ion Microscopy))で観察すると、蓄積された正
の電荷の多い箇所(高抵抗箇所)ほど陽イオンビームに
よる二次電子の発生量が少なくなって暗く見えることに
なり、正の電荷の蓄積量の多い高抵抗箇所と、正の電荷
の蓄積量の少ない低抵抗箇所の間に二次電子像(SIM
像)にコントラスが生じる。そして、二次電子像におい
て、明るく見える箇所が低抵抗箇所、暗く見える箇所が
高抵抗箇所として認識されることになり、被検試料の抵
抗値の異なる箇所を画像(二次電子像)から検出するこ
とが可能になる。その結果、被検試料の、電気抵抗値が
他の領域とは異なる箇所を、被検試料を傷つけることな
く、速やかに、しかも確実に検出することが可能にな
る。
【0011】なお、走査イオン顕微鏡(SIM)は、陽
イオンビーム(例えば、集束イオンビーム(FIB(Fo
cused Ion Beam))装置にて発生させた、集束した陽イ
オンビーム(Gaイオンビーム))を被検試料に走査
照射したときに、被検試料から生じる二次電子を検出
し、像表示することが可能な顕微鏡である。また、上記
の集束イオンビーム装置(FIB装置)は、例えば、1
0nm程度まで集束可能な陽イオンビーム(Gaイオン
ビームなど)を照射することが可能であり、かつ、陽イ
オンビームを用いて、被検試料の微細加工や観察を行う
ことが可能な装置である。
【0012】また、請求項2の抵抗特性検出方法は、裏
面側に導体が接合された薄膜状の被検試料に、陽イオン
ビームを照射して帯電させた後、前記被検試料の表面を
走査イオン顕微鏡にて観察することを特徴としている。
【0013】裏面側に導体(電極)が接合された状態の
薄層状の被検試料に、陽イオンビームを照射して帯電さ
せるようにした場合、低抵抗箇所では表面に蓄積された
正の電荷が、薄層状の被検試料の裏面に接合された導体
(電極)を経て逃げやすく、高抵抗箇所との正の電荷の
蓄積量の差が大きくなる。したがって、陽イオンビーム
を照射して帯電させた被検試料を、走査イオン顕微鏡
(SIM)で観察することにより、被検試料の抵抗値の
異なる箇所を画像(二次電子像)から効率よく検出する
ことが可能になる。
【0014】また、請求項3の抵抗特性検出方法は、前
記被検試料の、電気抵抗値が他の領域より低い箇所を検
出することを特徴としている。
【0015】本発明の抵抗特性検出方法においては、被
検試料の抵抗値の異なる箇所、すなわち、周囲よりも抵
抗の高い箇所あるいは周囲より抵抗の低い箇所のいずれ
をも、画像(二次電子像)から検出することが可能であ
るが、例えば、セラミック層の不良箇所は、通常他より
低抵抗になるので、請求項3のように、かかる場合に本
発明の抵抗特性検出方法を適用することにより、低抵抗
箇所を効率よく検出することが可能になり特に有意義で
ある。
【0016】また、請求項4の抵抗特性検出方法は、前
記被検試料が、セラミック層を介して内部電極が積層さ
れた構造を有する積層セラミック電子部品の、前記セラ
ミック層であることを特徴としている。
【0017】積層セラミック電子部品において、セラミ
ック層や内部電極の薄膜化が進むと、内部で故障が発生
することも多くなる傾向があるが、請求項4のように、
セラミック層の抵抗特性を調べるにあたって本発明の抵
抗特性検出方法を適用することにより、効率よく他の領
域とは抵抗の異なる箇所(通常は、低抵抗箇所)を調べ
ることが可能になり、有意義である。また、セラミック
層には内部電極は接合されているため、被検試料である
セラミック層に導体を接合させる工程を必要とすること
なく効率よく抵抗特性を測定することが可能になる。
【0018】また、請求項5の抵抗特性検出方法は、前
記被検試料が、セラミック層を介して内部電極が積層さ
れた構造を有する積層セラミックコンデンサの、前記セ
ラミック層であって、該セラミック層の電気抵抗値が他
の領域より低い箇所を検出するものであることを特徴と
している。
【0019】種々の積層セラミック電子部品の中でも、
積層セラミックコンデンサについては特にセラミック層
及び内部電極の薄膜化が進行しており、セラミック層に
低抵抗箇所があると、そこに正の電荷が集中し、絶縁破
壊が発生することになる。したがって、セラミック層の
低抵抗箇所を調べることがしばしば必要になる場合があ
るが、請求項5のように、かかる場合に本発明の抵抗特
性検出方法を適用することにより、効率よく低抵抗箇所
を調べて、故障箇所を特定することが可能になり、有意
義である。また、積層セラミックコンデンサの場合に
も、セラミック層には内部電極が接合されているため、
特に被検試料であるセラミック層に導体を接合させる工
程を必要とすることなく効率よく抵抗特性を測定するこ
とが可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示し
て、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0021】この実施形態では、図2に示すように、チ
タン酸バリウム系のセラミック層2と、Niからなる内
部電極1とが交互に積層された構造を有する積層セラミ
ックコンデンサ素子3の両端側に、一対の外部電極4
a,4bを配設してなる積層セラミックコンデンサ10
を例にとり、この積層セラミックコンデンサ10を構成
する所定のセラミック層2(2a)について抵抗特性
(低抵抗箇所)を測定する場合について説明する。
【0022】まず、積層セラミックコンデンサ10を、
その故障の原因となったと考えられるセラミック層2
(2a)と、該セラミック層2(2a)と接する内部電
極1(1b(図2))の界面で剥離して、所定のセラミ
ック層2(2a)の上面側を露出させた後、この積層セ
ラミックコンデンサ10の一部(被検試料)10aを、
導電性試料台5に載置し、各内部電極1と導電性試料台
5が導通するように、カーボンペースト9を内部電極1
の露出した端面及び側面の一部に塗布した状態で、集束
イオンビーム装置(FIB装置)にセットする。なお、
この実施形態では、陽イオンビームの照射や被検試料の
表面の観察だけでなく、微細加工も行うことが可能な集
束イオンビーム装置を用いている。
【0023】そして、被検試料10aの上方から、被検
試料10aの最上層であるセラミック層2(2a)の表
面にGaイオン(陽イオンビーム)を照射して、セラ
ミック層2(2a)に帯電させるとともに、帯電させた
被検試料10aについて、走査イオン顕微鏡(SIM)
による観察を行う。なお、この実施形態の集束イオンビ
ーム装置は、陽イオンビーム(Gaイオンビーム)の
照射と、走査イオン顕微鏡(SIM)による観察を同時
に行うことができるように構成されている。
【0024】このようにして、陽イオンビーム(Ga
イオンビーム)の照射を行いながら、被検試料(セラミ
ック層2(2a))の観察を行うと、被検試料(セラミ
ック層2(2a))の表面は、次第に正の電荷が蓄積
し、二次電子像は暗くなる。しかし、セラミック層2
(2a)の低抵抗箇所においては、蓄積された正の電荷
が、周囲の正常な部分よりもセラミック層2(2a)を
通り、裏面側の内部電極1(1a)を通って逃げやすい
ため、表面に蓄積される正の電荷が正常な部分に蓄積さ
れる正の電荷よりも少なくなる。そして、この正の電荷
の蓄積量の差が二次電子像のコントラストの差となって
現れる結果、低抵抗箇所が周囲の正常の部分より明るく
見えることになり、二次電子像から、低抵抗箇所を特定
することが可能になる。
【0025】なお、図3は陽イオンビームを300秒照
射したときの二次電子像であり、低抵抗箇所(中央の明
るい部分6)とその周囲の高抵抗箇所(周囲の暗い部
分)が明瞭に区別される。したがって、この二次電子像
から低抵抗部分(不良箇所)を迅速かつ確実に検出する
ことができる。
【0026】なお、この実施形態では、陽イオンビーム
の電流量を、被検試料1mm当たり9pAとしたが、電
流量を制御することにより、低抵抗箇所と高抵抗箇所と
の間で十分なコントラストが得られるまでに要する時間
を調整することができる。なお、二次電子像は、適宜、
高倍率に拡大することにより、さらに明瞭に低抵抗箇所
を検出することができる。
【0027】また、この実施形態では、陽イオンビーム
の照射や被検試料の表面の観察だけでなく、微細加工も
行うことが可能な集束イオンビーム装置を用いているの
で、被検試料の低抵抗箇所を検出した後に、すぐさま低
抵抗箇所を分析するためにその断面を加工することがで
きる。そして、加工した低抵抗箇所の断面を、走査電子
顕微鏡(SEM)や走査オージェ電子顕微鏡(SAM)
で組成分析することにより、短時間で低抵抗箇所の故障
解析を行うことができる。
【0028】また、図4に示すように集束イオンビーム
装置による微細加工により、低抵抗箇所の位置を示すマ
ーク8を形成することも可能であり、このようにマーク
8を形成することにより、例えば、透過電子顕微鏡(T
EM)用の試料の作製に速やかに取りかかることも可能
である。なお、図4では、低抵抗箇所6の上下、左右の
4箇所に短冊形状部のマーク8を形成した場合を示して
いる。
【0029】上述のように、本発明による低抵抗箇所の
検出方法によれば、非接触で、被検試料を損傷すること
なく、極めて迅速かつ的確に目的とする故障解析を行う
ことができる。
【0030】なお、上記実施形態では、積層セラミック
コンデンサを構成するセラミック層の抵抗特性を調べる
(すなわち、周囲よりも抵抗の低い低抵抗箇所を検出す
る)場合を例にとって説明したが、他の積層セラミック
電子部品のセラミック層について抵抗特性を調べる場合
にも本発明を適用することが可能である。
【0031】また、上記実施形態では、被検試料(セラ
ミック層)の低抵抗箇所を検出する場合を例にとって説
明したが、本発明は、周囲よりも抵抗の高い高抵抗箇所
を検出する場合に適用することも可能である。また、セ
ラミック層に限らず、導体上に形成された種々の絶縁膜
の低抵抗箇所の検出にも本発明を適用することが可能で
ある。なお、導体が接合していない被検試料について
は、一方の主面に導体を接合することにより、本発明の
抵抗特性検出方法を適用することができる。
【0032】また、例えば、バリスタ材料や正特性サー
ミスタ材料などの特性の解析に適用し、抵抗が結晶粒内
部よりも高い、結晶粒界の状態を把握したりするのに役
立てることも可能である。また、被検試料に混入した抵
抗値の異なる物質の検出にも適用することが可能であ
る。
【0033】また、上記実施形態では、陽イオンビーム
として、集束イオンビーム装置のGaイオンビームを
用いたが、エッチング用のArやHeのイオンビー
ムを照射して被検試料に帯電させることも可能である。
【0034】なお、本発明はさらにその他の点において
も上記実施形態に限定されるものではなく、被検試料へ
の陽イオンビームの照射条件、被検試料を観察するため
の走査イオン顕微鏡の具体的な構成やその操作条件、被
検試料の具体的な形状や厚み、被検試料に接合される導
体(電極)の種類などに関し、発明の要旨の範囲内にお
いて、種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0035】
【発明の効果】上述のように、本発明の抵抗特性検出方
法は、被検試料に陽イオンビームを照射して帯電させた
後、被検試料を走査イオン顕微鏡にて観察し、被検試料
から生じる二次電子による電子像(二次電子像)のコン
トラストから、電気抵抗値が他の領域とは異なる箇所を
検出するようにしているので、被検試料の電気抵抗値の
異なる箇所を、非接触で、被検試料を傷つけることな
く、迅速かつ確実に、また被検試料の表面状態(凹凸の
有無など)に影響されることなく検出することができ
る。
【0036】また、本発明は、画像による検出方法であ
ることから、数ミクロン四方の微小な低抵抗箇所(また
は高抵抗箇所)を確実に検出することが可能である。ま
た、本発明の抵抗特性検出方法を積層セラミックコンデ
ンサなどの故障解析に適用した場合、故障箇所の検出、
加工、分析の流れのなかで、検出、加工を極めて迅速に
かつ的確に行うことができるようになり有意義である。
また、加工した低抵抗箇所の断面を、走査電子顕微鏡
(SEM)や走査オージェ電子顕微鏡(SAM)で組成
分析することにより、短時間で低抵抗箇所の故障解析を
行うことができる。また、集束イオンビーム装置による
微細加工により、低抵抗箇所の位置を示すマークを形成
することも可能であり、そのようにした場合、透過電子
顕微鏡(TEM)用の試料の作製に速やかに取りかかる
ことできる。
【0037】また、請求項2の抵抗特性検出方法のよう
に、裏面側に導体(電極)が接合された状態の薄層状の
被検試料に、陽イオンビームを照射して帯電させるよう
にした場合、低抵抗箇所では表面に蓄積された正の電荷
が、薄層状の被検試料の裏面に接合された導体(電極)
を経て逃げやすく、高抵抗箇所との正の電荷の蓄積量の
差が大きくなるため、走査イオン顕微鏡(SIM)で観
察することにより、被検試料の抵抗値の異なる箇所を画
像(二次電子像)から確実に検出することが可能にな
る。
【0038】また、本発明の抵抗特性検出方法によれ
ば、被検試料の、周囲よりも抵抗の高い箇所、あるいは
周囲より抵抗の低い箇所のいずれをも検出することが可
能であるが、例えば、セラミック層の不良箇所は、通常
他より低抵抗になるので、請求項3のように、かかる場
合に本発明の抵抗特性検出方法を適用することにより、
積層セラミック電子部品の不良箇所を効率よく検出する
ことが可能になり特に有意義である。
【0039】また、積層セラミック電子部品において、
セラミック層や内部電極の薄膜化が進むと、内部で故障
が発生することも多くなる傾向があるが、請求項4のよ
うに、セラミック層の抵抗特性を調べるにあたって本発
明の抵抗特性検出方法を適用することにより、積層セラ
ミック電子部品の不良箇所を効率よく検出することが可
能になり特に有意義である。セラミック層には内部電極
が接合されているため、特に被検試料であるセラミック
層に導体を接合させる工程を必要とすることなく効率よ
く抵抗特性を測定することが可能になる。
【0040】また、種々の積層セラミック電子部品の中
でも、積層セラミックコンデンサについては特にセラミ
ック層及び内部電極の薄膜化が進行しており、セラミッ
ク層に低抵抗箇所があると、そこに正の電荷が集中し、
絶縁破壊が発生することになる。したがって、セラミッ
ク層の低抵抗箇所を調べることが必要になる場合もしば
しば生じることになるが、請求項5のように、かかる場
合に本発明の抵抗特性検出方法を適用することにより、
積層セラミックコンデンサの不良箇所を効率よく検出す
ることが可能になり特に有意義である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の抵抗特性検出方法の一工程を示す斜視
図である。
【図2】本発明の一実施形態で、そのセラミック層につ
いて抵抗特性を調べた積層セラミックコンデンサを示す
断面図である。
【図3】本発明の一実施形態において、被検試料に陽イ
オンビームを300秒照射したときの二次電子像であ
る。
【図4】本発明の一実施形態において、被検試料の低抵
抗箇所の周囲にマークを形成した状態を示す二次電子像
である。
【図5】従来の抵抗特性検出方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 内部電極 1a 特定のセラミック層の裏面側の内部
電極 1b 特定の内部電極 2 セラミック層 2a 特定のセラミック層 3 積層セラミック素子(積層セラミッ
クコンデンサ素子) 4a,4b 外部電極 5 導電性試料台 6 低抵抗箇所 8 マーク 9 カーボンペースト 10 積層セラミックコンデンサ 10a 被検試料(積層セラミックコンデン
サの一部)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抵抗特性を測定すべき被検試料に陽イオン
    ビームを照射して帯電させた後、 前記被検試料を走査イオン顕微鏡にて観察し、前記被検
    試料から生じる二次電子による電子像(二次電子像)の
    コントラストから、電気抵抗値が他の領域とは異なる箇
    所を検出することを特徴とする抵抗特性検出方法。
  2. 【請求項2】裏面側に導体が接合された薄膜状の被検試
    料に、陽イオンビームを照射して帯電させた後、前記被
    検試料の表面を走査イオン顕微鏡にて観察することを特
    徴とする請求項1記載の抵抗特性検出方法。
  3. 【請求項3】前記被検試料の、電気抵抗値が他の領域よ
    り低い箇所を検出することを特徴とする請求項1又は2
    記載の抵抗特性検出方法。
  4. 【請求項4】前記被検試料が、セラミック層を介して内
    部電極が積層された構造を有する積層セラミック電子部
    品の、前記セラミック層であることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の抵抗特性検出方法。
  5. 【請求項5】前記被検試料が、セラミック層を介して内
    部電極が積層された構造を有する積層セラミックコンデ
    ンサの、前記セラミック層であって、該セラミック層の
    電気抵抗値が他の領域より低い箇所を検出するものであ
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の抵
    抗特性検出方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009231189A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Kri Inc 蓄電デバイスの電圧分布評価方法及び評価治具

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JP2009231189A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Kri Inc 蓄電デバイスの電圧分布評価方法及び評価治具

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