JP2001118697A - 誘導プラズマの発生装置 - Google Patents

誘導プラズマの発生装置

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JP2001118697A
JP2001118697A JP29559099A JP29559099A JP2001118697A JP 2001118697 A JP2001118697 A JP 2001118697A JP 29559099 A JP29559099 A JP 29559099A JP 29559099 A JP29559099 A JP 29559099A JP 2001118697 A JP2001118697 A JP 2001118697A
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plasma
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insulating tube
frequency power
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Tadahiro Sakuta
忠裕 作田
Masahiro Miyamoto
昌広 宮本
Tatsuo Take
達男 武
Shizuo Hayashi
静男 林
Kiyokazu Nakamura
清和 中村
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】直径の大きい誘導プラズマを発生させる場合で
あっても1つの高周波電源で済むようにする。 【解決手段】絶縁管内部に連通する補助絶縁管内に形成
される点弧プラズマでもって誘導プラズマを点弧させて
なる誘導プラズマの発生装置において、出力の途中の時
間T1で周波数がF1からF2へと低くなる波形200
Aを出力する高周波電源が設けられるとともに、この高
周波電源の出力端が誘導コイルと点弧コイルとの直列回
路の両端に並列接続される.

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高周波誘導によ
ってプラズマを発生させる装置に関し、特に、その高周
波電源の構成がコンパクトな装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高周波電圧によって空間に電界を形成す
ると、その空間内で電子が往復運動を行う。この電子が
中性ガスと衝突電離をくり返すことによって、イオンが
増大しプラズマが形成される。高周波電圧によって誘導
されるプラズマは、空間に直接電極を配す必要がないの
で、電極から発生する不純物の混入を避けることができ
る。そのために、プラズマ化学やプラズマCVDの分野
ではこの高周波誘導プラズマが材料の成膜やエッチング
処理にしばしば用いられている。
【0003】図10は、従来の誘導プラズマの発生装置
の構成を示す断面図である。円筒状の絶縁容器2の上下
にフランジ4,9が取り付けられ、上部のフランジ4に
は上蓋5が被さっている。フランジ4,9の中心には絶
縁管11が固定されている。絶縁管11と絶縁容器2と
の間には冷却水3が通され、絶縁容器2の外周には誘導
コイル15が巻回されている。誘導コイル15の両端は
高周波電源10に接続されている。
【0004】また、図10において、上蓋5の中心にキ
ャリアガス8を通すための絶縁管8Aと、シードガス7
を通すための絶縁管13とが配されている。さらに、上
蓋5には絶縁管11の内部に連通する横穴7A,6Aが
設けられてあり、それぞれシードガス7,シースガス6
を絶縁管11の内部に導いている。絶縁管11の上部内
周面と絶縁管13の外周面との間には、スペーサ6Bが
介装されている。このスペーサ6Bは、らせん状に形成
されてあり、これによってシースガス6をらせん状に流
すように誘導している。なお、図10の装置全体は、図
示されていない真空容器内に収納されている。
【0005】次に、図10を用いて絶縁管11の内部に
誘導プラズマ12が形成されるメカニズムを説明する。
横穴7Aを介してシードガス7が絶縁管11の内部の真
空中に流される。シードガス7は、例えば、Arなどの
不活性気体が用いられ、誘導プラズマ12の種(シー
ド)になるものである。また、同時に横穴6Aを介して
Arなどのシースガス6も絶縁管11の内部に流され
る。このシースガス6はらせん状のスペーサ6Bの介在
によって絶縁管11の内壁面に沿ったらせん状の流れ
(点線で示す)になる。この状態で高周波電源10から
誘導コイル15に高周波電流を流すと、絶縁管11の内
部に軸方向の高周波磁界が発生する。さらに、この磁界
を打ち消すために絶縁管11の中心軸のまわりを環状に
誘導電流が流れるようになる。シードガス7は、初期は
分子自体が中性であるが、このガス中に微小に含まれて
いる初期電子が高周波磁界によって絶縁管11の内部で
周方向に振動する。この電子が中性分子と衝突電離し、
イオンおよび電子の増大によってシードガス7がプラズ
マ状態になる。図10の誘導プラズマ12は上述のメカ
ニズムによって形成されたものであり、この誘導プラズ
マ12には誘導電流が流れ、その領域の温度はジュール
加熱によって数千度から数万度にも達する。
【0006】シースガス6は、誘導プラズマ12が絶縁
管11の内壁面に直接触れないようにするためのもので
ある。シースガス6を絶縁管11の内壁面に沿ってらせ
ん状に流すことによって誘導プラズマ12の外周側を冷
却し、誘導プラズマ12を絶縁管11の中心軸側へ定在
させている。冷却水3を流すことによって、絶縁管11
を冷却するとともにシースガス6も冷やし、シースガス
6自体がプラズマ化するのを防いでいる。
【0007】図10において、誘導プラズマ12が形成
されると、絶縁管11の上部から、キャリアガス8を流
し、誘導プラズマ12中に混入させる。誘導プラズマ1
2の高温によって、キャリアガス8とシードガス7とを
反応させ、その反応ガスを絶縁管11の下部より取り出
す。キャリアガス8は、ガス単独の場合もあれば、ガス
と粉末との混合体である場合もある。この誘導プラズマ
12は、例えば半導体表面の成膜やエッチングなどのプ
ラズマ処理に使われる。オゾン層の破壊原因とされてい
るフロンをプラズマによって分解する装置などにも使用
することができる。
【0008】しかしながら、前述した図10の装置は、
直径の大きい誘導プラズマを形成すると、誘導プラズマ
内の温度分布が不均一になるという問題があった。図1
0の装置において、誘導コイル15にはMHzオーダ以
上、一般的には10MHzオーダのラジオ周波数領域の
高周波電流が流されていた。そのために表皮効果により
誘導電流のほとんどが誘導プラズマの外周表面を流れ、
高温領域が外周側に片寄り、内部の温度上昇が充分では
なかった。したがって、従来は直径にして50〜60m
mの誘導プラズマが実用に供されるのが限界であった。
プラズマ処理などの実用装置においては、温度分布が均
一で、かつ出来るだけ直径の大きい誘導プラズマを用い
た方がそのプラズマ処理能力が向上する。
【0009】図11は、従来の異なる誘導プラズマの発
生装置の構成を示す断面図である。この装置は、直径が
大きくなっても温度分布が均一な誘導プラズマを形成す
ることができるものであり、その発生原理は発明者が文
献1に公表している。
【0010】文献1・・・作田他「低周波・大容量誘導
プラズマの安定発生条件」, 日本AEM学会誌, Vol.1,
No.1, P.25 〜P.30, June 1993 図11はプラズマ発生装置が2段に構成されたものであ
り、上段の装置は絶縁管11の外周に高周波電源10に
接続された点弧コイル120が巻回されてなり、その他
は図10と同様な構成となっている。したがって、同じ
部分は同一参照符号を付けることによって説明は省略す
る。下段にもう1つの絶縁容器21が設けられ、この絶
縁容器21はフランジ41と42とで挟持されている。
絶縁容器21の内部には絶縁管22,23が設けられる
とともに絶縁管22と23との間にらせん状のスペーサ
60Bが介装されている。フランジ41にはキャリアガ
ス80を通すための横穴80Aと、シースガス60を通
すための横穴60Aとが設けられ、いずれも絶縁管22
の内部に連通している。一方、絶縁容器21の内部には
冷却水20が浸され、絶縁容器21の外周には誘導コイ
ル15が巻回されている。この誘導コイル15は高周波
電源14に接続されている。なお、図10ではキャリア
ガス8は上蓋5から送り込まれていたが、図10の装置
ではフランジ41の横穴80Aから送り込まれている。
また、点弧コイル120にはMHzオーダないし数10M
Hzのラジオ周波数領域の高周波電流が流され、誘導コイ
ル15には500kHz以下である非ラジオ周波数領域の
高周波電流が流されている。点弧コイル120の内側に
形成される点弧プラズマ18は、図10における誘導プ
ラズマ12と同様のメカニズムにて形成される。
【0011】図12は、図11の点弧プラズマが点弧源
となって誘導プラズマが形成された状態を示す断面図で
ある。点弧プラズマ18は、シードガス7の流れに従っ
て下方に進み、内径の広い絶縁管22の中に送り込ま
れ、横穴80Aから流し込まれるキャリアガス80と混
ざり合う。絶縁管22の内部にプラズマ状態のものが流
れ込んでくるので、絶縁管22の外周に配された誘導コ
イル15による磁界形成によって誘導電流が絶縁管22
内に誘起される。絶縁管22の内径は絶縁管11のそれ
より大きいので、上部で形成された点弧プラズマ18は
半径方向に大きく広がった誘導プラズマ19に成長す
る。なお、シースガス60はらせん状のスペーサ60B
を介して流れ出るので、シースガス6の流れと同様に絶
縁管22の内壁面に沿ってらせん状に流れている。この
シースガス60によって、誘導プラズマ19が絶縁管2
2に直接触れないようにしている。上述のように、点弧
プラズマ18は誘導プラズマ19の点弧源となってい
る。すなわち、誘導コイル15に流される高周波電流の
周波数は500kHz以下である非ラジオ周波数領域にあ
るので、誘導プラズマ19はそれ単独では点弧しない。
図11の構成にしておけば、上部の絶縁管11の内径d
を必ずしも50ないし60mm以下とする必要はない。
点弧プラズマ18は点弧するだけでよく、その内部の温
度分布は均一でなくてもよい。点弧プラズマ18が下方
に流れ誘導プラズマ19となったときに、誘導コイル1
5による誘導電流によって全体が均一に加熱される。例
えば、絶縁管11の内径dを100mm、絶縁管22の
内径Dを300mmとした構成としても、直径が数10
0mmでかつ内部まで温度が均一な誘導プラズマ19を
形成することができる。点弧コイル18によって形成さ
れる誘導電流はMHzオーダ以上の高周波なので、表皮効
果により誘導プラズマ18の表面だけを主として流れ
る。一方、誘導コイル15によって形成される誘導電流
は500kHz以下と低周波になるので、その表皮効果が
薄れ誘導プラズマ19の内部まで誘導電流が流れやすく
なる。そのために、誘導プラズマ19は、その内部まで
温度が均一になる。高周波電源14としては、数kHzか
ら数百Hzという低周波数のものを用いてもよい。高周波
電源14の周波数が低周波になるに従って表皮効果が薄
れ、誘導プラズマ19の温度がより均一になる。したが
って、図10の従来の装置における絶縁管11の内径d
は50〜60mmが限界であったのが、図11の装置で
は絶縁管22の内径Dを数100mmに拡大して構成し
ても、均一な誘導プラズマ19を得ることができる。図
11の装置によって、温度が均一でかつ、数100mm
の直径の誘導プラズマを得ることができるので、プラズ
マ処理を広い面積で実施することができる。
【0012】しかし、図11の装置の点弧源としては、
高周波電源10が必要であるという問題があった。その
高周波電源10としては、周波数が少なくとも1MHzオ
ーダ以上、好ましくは数MHzから数10MHzのラジオ周
波数領域のものでないと、点弧プラズマ18が点弧しな
い。しかも、その出力容量としても数10kW以上のも
のが必要であった。周波数が高くかつ容量も大きくなる
と、その発生熱量も増加するので設備も大型化しかつ高
価なものになってくる。
【0013】図13は、従来のさらに異なる誘導プラズ
マ発生装置の構成を示す断面図である。プラズマトーチ
100が陰電極101(例えば、タングステンや銅−コ
ンスタンタン)および陽電極102(例えば、銅や黄
銅)よりなる電極対103と、この電極対103に常開
スイッチ111を介して並列接続された直流電源104
と高電圧パルス電源105とにより構成されている。陽
電極102は容器を形成し、絶縁体106を介して陰電
極101を支持している。また、陽電極102の絶縁管
22側は横穴80A,60Aを形成するとともにプラズ
マジェット107を射出するノズル108を形成する穴
を備えている。さらに、陽電極102には、シードガス
7が吹き込まれる吹き込み穴110が設けられている。
その他の構成は、図11の構成と同じである。
【0014】図13において、シードガス7を吹き込み
穴110から陽電極102の内部へ吹き込み、ノズル1
08から絶縁管22の内部へシードガス7を吹き出させ
る。シードガス7の流量としては、毎分10〜30リッ
トル程度である。その状態で常開スイッチ111を閉成
し電極対103に電圧を印加する。高電圧パルス電源1
05からの高電圧パルスによって陰電極101の先端部
と陽電極102のノズル108付近との間にあるシード
ガス7を絶縁破壊させ、シードガス7をプラズマ状態に
する。ここで電極対103の電極間隙を例えば1mmと
した場合、前記高電圧パルスの波高値は最低1000V
程度であればよい。また、シードガス7の圧力は、プラ
ズマ発生の初期の段階では、印加電圧が直流でも放電し
やすい圧力、すなわち100〜200Paの圧力まで減
圧している。高電圧パルスが消えた後でも、直流電源1
04による直流電圧が電極対103に印加されているの
で、シードガス7のプラズマ状態は維持される。ここ
で、高電圧パルス印加により一旦プラズマが発生した後
シードガス7のプラズマ状態を維持するために必要な直
流印加電圧は、電極対103の電極間隙を例えば1mm
とした場合、最低20V程度であればよい。吹き込み穴
110からは、シードガス7が継続して吹き込まれるの
でノズル108からプラズマ化したシードガス7の射出
体であるプラズマジェット107が絶縁管22の軸中心
付近を下に伸びてくる。
【0015】図14は、図13のプラズマジェット10
7が点弧源となって誘導プラズマ112が形成された状
態を示す断面図である。絶縁管22の内部にプラズマ状
態のプラズマジェットが流れ込んでくるので、絶縁管2
2の外周に配されるとともに高周波電源14が接続され
た誘導コイル15による磁界形成によって誘導電流が絶
縁管22内に誘起され、誘導プラズマ112が発生す
る。絶縁管22の内径(例えば、100mm以上)は絶
縁管11のそれより大きいので、プラズマジェットはキ
ャリアガス80とともに半径方向に大きく広がった誘導
プラズマ112に成長する。上述のように、図13のプ
ラズマジェット107は誘導プラズマ112の点弧プラ
ズマとなっている。すなわち、誘導コイル15に流され
る高周波電流の周波数は500kHz以下である非ラジオ
周波数領域にあるもので、誘導プラズマ112はそれ単
独では点弧しない。図13の構成にすることによって、
MHzオーダ以上の高周波電源が必要なくなった。なお、
誘導プラズマ112の点弧後は、常開スイッチ111を
開成しても誘導プラズマ112は継続する。そのため、
直流電源104および高電圧パルス電源105は誘導プ
ラズマ112の点弧時だけに必要なものである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような従来の誘導プラズマ発生装置は、直径の大きい
誘導プラズマを発生する場合、点弧用の電源がもう1つ
必要であるという問題があった。すなわち、従来は、非
ラジオ周波数領域の高周波電源だけでは直径の大きい誘
導プラズマが点弧しないので、点弧用の電源でもって誘
導プラズマを点弧させていた。そのために、電源がもう
1つ必要となり、誘導プラズマ発生装置が大型になると
ともにその据え付け面積も広くなっていた。この発明の
目的は、直径の大きい誘導プラズマを発生する場合であ
っても1つの高周波電源で済むようにすることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明によれば、絶縁管の外周に巻回された誘導
コイルを高周波励磁することによって前記絶縁管内部に
誘導プラズマを発生させる装置であって、前記絶縁管内
部に連通する補助絶縁管が設けられ、この補助絶縁管の
外周に点弧コイルが巻回され、この点弧コイルを高周波
励磁することによって前記補助絶縁管内部に形成される
点弧プラズマでもって前記誘導プラズマを点弧させてな
る誘導プラズマの発生装置において、所定周波数の高周
波電圧を出力させてから所定時間後に前記所定周波数よ
り低い周波数の高周波電力を出力する高周波電源が設け
られ、この高周波電源の出力端が前記誘導コイルと前記
点弧コイルとの直列回路に並列接続されるようにすると
よい。それによって、高周波電源の出力電圧が誘導コイ
ルと点弧コイルとに分圧される。まず、初めの高い周波
数の高周波電力を所定時間印加することによって補助絶
縁管内に点弧プラズマが発生する。この点弧プラズマが
点弧源となって所定時間後の低い周波数の高周波電力印
加によって誘導プラズマが発生し、以下そのプラズマ状
態が継続的に維持される。したがって、直径の大きい誘
導プラズマを発生させる場合であっても1つの高周波電
源で済む。
【0018】また、かかる構成において、前記点弧コイ
ルに常開スイッチが並列接続され、この常開スイッチは
前記所定時間に閉成されるようにしてもよい。それによ
って、所定時間後は点弧コイルが励磁されなくなる。す
なわち、所定時間後は誘導プラズマのプラズマ状態を継
続的に維持するために誘導コイルだけが励磁されていれ
ばよい。点弧コイルの励磁を途中で停止させるので、エ
ネルギー消費が少なくて済む。
【0019】また、絶縁管の外周に巻回された誘導コイ
ルを高周波励磁することによって前記絶縁管内部に誘導
プラズマを発生させる装置であって、前記絶縁管内部に
連通する補助絶縁管が設けられ、この補助絶縁管の外周
に点弧コイルが巻回され、この点弧コイルを高周波励磁
することによって前記補助絶縁管内部に形成される点弧
プラズマでもって前記誘導プラズマを点弧させてなる誘
導プラズマの発生装置において、所定周波数の高周波電
力を出力させてから所定時間後に前記所定周波数より低
い周波数の高周波電力を出力する高周波電源が設けら
れ、この高周波電源の出力端が前記誘導コイルおよび前
記点弧コイルにそれぞれ並列接続されるようにしてもよ
い。それによって、まず、初めの高い周波数の高周波電
力印加でもって補助絶縁管内に点弧プラズマが発生す
る。この点弧プラズマが点弧源となって所定時間後の低
い周波数の高周波電力印加による誘導プラズマが発生
し、以下そのプラズマ状態が継続的に維持される。した
がって、直径の大きい誘導プラズマを発生させる場合で
あっても1つの高周波電源で済む。高周波電源の波高値
が誘導コイルと点弧コイルとに分圧しないので、高い波
高値の高周波電力を双方のコイルに印加することができ
る。
【0020】また、かかる構成において、前記高周波電
源の出力端が常閉スイッチを介して前記点弧コイルに並
列接続され、この常閉スイッチは前記所定時間に開成さ
れるようにしてもよい。それによって、所定時間後は点
弧コイルが励磁されなくなる。すなわち、所定時間後は
誘導プラズマのプラズマ状態を継続的に維持するために
誘導コイルだけが励磁されていればよい。点弧コイルの
励磁を途中で停止させるので、エネルギー消費が少なく
て済む。
【0021】また、絶縁管の外周に巻回された誘導コイ
ルを高周波励磁することによって前記絶縁管内部に誘導
プラズマを発生させる装置であって、前記絶縁管内部に
設けられた一対の電極間に点弧アークを形成することに
よって前記誘導プラズマを点弧させてなる誘導プラズマ
の発生装置において、前記一対の電極間の絶縁破壊電圧
より高い電圧を出力した後に誘導プラズマを持続させる
高周波電力を出力する高周波電源が設けられ、この高周
波電源の出力端が前記誘導コイルの両端に並列接続され
るとともに、常閉スイッチを介して前記一対の電極間に
並列接続され、前記常閉スイッチは前記一対の電極間の
絶縁破壊によって点弧アークが形成された後に開成され
るようにしてもよい。それによって、まず初めに一対の
電極間の絶縁破壊電圧より高い電圧が印加されると、電
極間が絶縁破壊して一対の電極間に点弧アークが発生す
る。この点弧アークが点弧源となって、後段の高周波電
力印加による誘導プラズマが発生し、以下そのプラズマ
状態が継続的に維持される。したがって、直径の大きい
誘導プラズマを発生させる場合であっても1つの高周波
電源で済む。なお、常閉スイッチは、誘導プラズマが発
生した後に点弧アークでもって誘導コイルが短絡されな
いように一対の電極側へ行く電流を遮断するためのもの
である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明を実施例に基づい
て説明する。図1は、この発明の実施例にかかる誘導プ
ラズマの発生装置の構成を示す回路接続図である。誘導
コイル15と点弧コイル120との直列回路に高周波電
源200の出力端A,Bが並列接続されている。図1の
実施例における誘導プラズマの発生装置としては、図1
1の従来の構成において誘導コイル15と点弧コイル1
20との結線方法および高周波電源の構成が異なるだけ
である。すなわち、図11における2台の高周波電源1
0,14の代わりに1台の高周波電源200が設けられ
ている。図1のその他は、図11の従来の構成と同じで
あり、従来と同じ部分は同一参照符号を付けることによ
って詳細な説明は省略する。
【0023】図2は、図1の高周波電源200の出力電
圧波形を示すタイムチャートである。縦軸は電圧であ
り、波高値±V1の波形200Aが高周波電源200か
ら出力される波形であり、時間0から所定時間T1まで
の周波数がF1、所定時間時間T1以降の周波数がF2
である。すなわち、波形200Aは、時間T1において
その周波数が初期のそれより急に低くなる。周波数F1
はMHzオーダから10MHzオーダのラジオ周波数領
域であり、周波数F2は500kHz以下である。この
ような波形200Aは、例えば、次に示すような高周波
電源200でもって発生させることができる。
【0024】図3は、図1の高周波電源200の内部構
成を示す回路接続図である。商用周波電源301の出力
が整流部302に入力され、その整流部302の出力が
互いに直列接続された平滑用コンデンサCa,Cbと、
スイッチング素子Q1,Q2と、スイッチング素子P
1,P2とにそれぞれ並列接続されている。スイッチン
グ素子Q1,Q2およびスイッチング素子P1,P2の
接続部は、それぞれ共振用コンデンサC1,C2を介し
て共通に接続されるとともに高周波電源200の出力端
Aに引き出されている。一方、高周波電源200のもう
一つの出力端Bは、平滑用コンデンサCa,Cb同士の
接続部から引き出されている。スイッチング素子Q1,
Q2のベースと、スイッチング素子P1,P2のベース
とは、それぞれ別々に制御装置303に接続され、この
制御装置303から制御信号QS1,QS2、PS1,PS2
受けるようになっている。これらの制御信号によってス
イッチング素子Q1,Q2のコレクタとエミッタとの
間、および、スイッチング素子P1,P2のコレクタと
エミッタとの間が開閉されるようになっている。制御信
号QS1,QS2は、スイッチング素子Q1,Q2が周波数
F1の半サイクル毎に交互に開閉を繰り返すような信号
であり、制御信号PS1,PS2は、スイッチング素子P
1,P2が周波数F2の半サイクル毎に交互に開閉を繰
り返すような信号である。
【0025】図3において、高周波電源200の出力端
A,Bには、インダクタである図1のような誘導コイル
15と点弧コイル120との直列回路が接続される。共
振用コンデンサC1のキャパシタンスは、周波数F1で
もって前記の直列回路のインダクタンスL1と共振する
ような値に選ばれる。一方、共振用コンデンサC2のキ
ャパシタンスも、周波数F2でもってインダクタンスL
1と共振するような値に選ばれる。例えば、インダクタ
ンスL1が3μHの場合、周波数F1の値を450kH
zとすると共振用コンデンサC1のキャパシタンスは4
1nFとなり、周波数F2の値を50kHzとすると共
振用コンデンサC2のキャパシタンスは3.38μFと
なる。
【0026】次に、図3における高周波電圧の発生メカ
ニズムを説明する。予め商用周波電源301からの商用
周波電圧が整流部302と平滑用コンデンサCa,Cb
とを介して直流電圧に変換される。時間0において制御
装置303から制御信号QS1,QS2が送られると、共振
用コンデンサC1とインダクタンスL1との直列回路に
高周波電流が流れ、インダクタンスL1の両端に周波数
F1の高周波電圧が発生する。所定時間T1において、
制御装置303は、制御信号QS1,QS2の送りを止めて
制御信号PS1,PS2を発生するようにする。それによっ
て、共振用コンデンサC2とインダクタンスL1との直
列回路に高周波電流が流れ、インダクタンスL1の両端
に周波数F2の高周波電圧が発生する。すなわち、図3
の高周波電源200によれば、1台の装置でもって周波
数が所定時間T1に急に切り換わる波形を発生させるこ
とができる。この高周波電源200を1台使用した場合
と、従来のように異なる周波数を発生させる高周波電源
を2台使用した場合とを比べると、前者の場合の方が整
流部302や制御装置303を共有できる点から製作コ
ストを約2割節約することができるとともに、据え付け
面積も縮小することができる。さらに、前者の装置は制
御装置303を共有しているので、周波数切り換えのタ
ンミングを高精度に制御することができると言うメリッ
トも有している。
【0027】図2に戻り、時間0から所定時間T1まで
は周波数F1、すなわち、ラジオ周波数領域の電圧でも
って点弧コイル120が励磁されるので補助絶縁管内に
点弧プラズマが点弧する。その際、誘導コイル15もラ
ジオ周波数領域の電圧でもって励磁されるが、絶縁管2
2(図11)の直径が大きい場合は、前述されたように
誘導プラズマが発生しない。所定時間T1以降、補助絶
縁管内の点弧によって低い周波数の高周波電圧印加でも
誘導プラズマが発生するようになる。したがって、直径
の大きい誘導プラズマを発生させる場合であっても1つ
の高周波電源200で済む。
【0028】図4は、この発明の異なる実施例にかかる
誘導プラズマ発生装置の構成を示す回路接続図である。
点弧コイル120に常開スイッチ201が並列接続さ
れ、この常開スイッチ201は所定時間T1に閉成され
る。常開スイッチ201の動作指令は、図3における制
御装置303から受ける。すなわち、図3の制御装置3
03からは、その端子Sに図4の常開スイッチ201を
時間T1において閉成するための信号S0が出力され
る。この信号S0が、時間T1に図4の常開スイッチ2
01に入力され、常開スイッチ201が閉成されて点弧
コイル120が短絡される。図4のその他は、図1の構
成と同じである。常開スイッチ201の閉成によって、
所定時間T1後は点弧コイル120が励磁されなくな
る。すなわち、所定時間T1以後は誘導プラズマのプラ
ズマ状態を継続的に維持するために誘導コイル15だけ
が励磁されていればよい。点弧コイル120の励磁を所
定時間T1で停止させるので、エネルギー消費が少なく
て済み電力の節約ができる。なお、当然のことながら、
時間T1以降は、誘導コイル15の励磁だけになるの
で、インダクタンスL1が小さくなり、周波数F2の値
に共振させるための共振用コンデンサC2のキャパシタ
ンスを図1の場合よりは大きくする必要がある。
【0029】図5は、この発明のさらに異なる実施例に
かかる誘導プラズマ発生装置の構成を示す回路接続図で
ある。高周波電源200の出力端が、誘導コイル15お
よび点弧コイル120の双方に並列接続されている。高
周波電源200は図1のものと同じであり、所定時間T
1において周波数F1からF2に切り変わる。図5のそ
の他は、図1の構成と同じである。誘導コイル15およ
び点弧コイル120のそれぞれに図2の波形200Aが
印加され、時間0から所定時間T1までは周波数F1、
すなわち、ラジオ周波数領域の電圧でもって点弧コイル
120が励磁されるので補助絶縁管内に点弧プラズマが
点弧する。その際、誘導コイル15もラジオ周波数領域
の電圧でもって励磁されるが、絶縁管22(図11)の
直径が大きい場合は、前述されたように誘導プラズマが
発生しない。補助絶縁管内の点弧によって、所定時間T
1以降の低い周波数の高周波電圧印加でも誘導プラズマ
が発生するようになる。したがって、直径の大きい誘導
プラズマを発生させる場合であっても1つの高周波電源
200で済み、図2における波形200Aの波高値V1
が誘導コイル15および点弧コイル120の双方にかか
る。図1の場合のように、波形200Aの波高値±V1
が誘導コイル15と点弧コイル120とに分圧されるこ
とがないので、より高い出力電圧を双方のコイルに印加
することができる。
【0030】図6は、この発明のさらに異なる実施例に
かかる誘導プラズマ発生装置の構成を示す回路接続図で
ある。高周波電源200の出力端が常閉スイッチ204
を介して点弧コイル120に並列接続され、この常閉ス
イッチ204は所定時間T1に開成される。常閉スイッ
チ204の動作指令は、図3における制御装置303か
ら受ける。すなわち、図3の制御装置303からは、そ
の端子Uに図6の常閉スイッチ204を所定時間T1に
おいて開成するための信号S1が出力される。この信号
S1が、所定時間T1に図6の常閉スイッチ204に入
力され、常閉スイッチ204が開成されて点弧コイル1
20の励磁が開放される。図6のその他は、図1の構成
と同じである。常閉スイッチ201の開成によって、所
定時間T1後は点弧コイル120が励磁されなくなる。
すなわち、所定時間T1以後は誘導プラズマのプラズマ
状態を継続的に維持するために誘導コイル15だけが励
磁されていればよい。点弧コイル120の励磁を所定時
間T1で停止させるので、エネルギー消費が少なくて済
み電力の節約ができる。なお、当然のことながら、時間
T1以降は、誘導コイル15の励磁だけになるので、イ
ンダクタンスL1が大きくなり、周波数F2の値に共振
させるための共振用コンデンサC2のキャパシタンスを
図1の場合よりは小さくする必要がある。
【0031】図7は、この発明のさらに異なる実施例に
かかる誘導プラズマ発生装置の構成を示す回路接続図で
ある。高周波電源202の出力端C,Dが、誘導コイル
15の両端に接続されるとともに、図13で説明された
陰電極101と陽電極102とからなる電極対103に
常閉スイッチ203を介して接続されている。図7の実
施例における誘導プラズマの発生装置としては、図13
の従来の構成において誘導コイル15と電極対103と
の結線方法および高周波電源の構成が異なるだけであ
る。すなわち、図13における高電圧パルス電源105
と高周波電源14との2台の電源の代わりに1台の高周
波電源202だけが設けられている。図7のその他は、
図13の従来の構成と同じである。
【0032】図8は、図7の高周波電源202の出力電
圧波形を示すタイムチャートである。縦軸は電圧であ
り、一点鎖線の波形202Bが高周波電源202から出
力される波形であり、時間0から所定時間T3までの波
高値は±V3であり、所定時間時間T3以降の波高値は
±V2である。所定時間T3以降の周波数F2は50k
Hz以下であり、所定時間T3以前の周波数F3はF2
より若干低い。実線の波形202Aは、図7における電
極対103が時間T2において絶縁破壊した場合の波形
である。すなわち、電極対103が絶縁破壊すれば、高
周波電源202の出力端C,Dが短絡状態になるので一
時的に低下する。所定時間T3において、常閉スイッチ
203を開成すれば、高周波電源202の出力端C,D
が誘導コイル15だけにかかるので、所定時間T3以降
は波高値が±V2の波形となる。このような波形202
Aは、例えば、次に示すような高周波電源202でもっ
て発生させることができる。
【0033】図9は、図7の高周波電源202の内部構
成を示す回路接続図である。商用周波電源301の出力
が整流部302に入力され、その整流部302の出力が
互いに直列接続された平滑用コンデンサCa,Cbと、
スイッチング素子R1,R2とそれぞれ並列接続されて
いる。スイッチング素子R1,R2の接続部は、共振用
コンデンサC0を介して高周波電源202の出力端Cに
引き出されている。一方、高周波電源202のもう一つ
の出力端Dは、平滑用コンデンサCa,Cb同士の接続
部から引き出されている。スイッチング素子R1,R2
のベースは、それぞれ制御装置304に接続され、この
制御装置304から制御信号RS1,RS2を受けるように
なっている。この制御信号によってスイッチング素子R
1,R2のコレクタとエミッタとの間が開閉されるよう
になっている。制御信号RS1,R S2は、スイッチング素
子R1,R2が周波数F2あるいはF3の半サイクル毎
に交互に開閉を繰り返すような信号である。
【0034】図9において、高周波電源202の出力端
C,Dには、インダクタである図7のような誘導コイル
15が接続される。共振用コンデンサC0のキャパシタ
ンスは、周波数F3でもって誘導コイル14のインダク
タンスL2と共振するような値に選ばれる。
【0035】次に、図9における高周波電圧の発生メカ
ニズムを説明する。予め商用周波電源301からの商用
周波電圧を整流部302と平滑用コンデンサCa,Cb
とを介して直流電圧に変換される。時間0において制御
装置304から周波数F3の半サイクル毎に交互に開閉
を繰り返すような制御信号RS1,RS2が送られると、共
振用コンデンサC0とインダクタンスL2との直列回路
に高周波電流が流れ、インダクタンスL2に周波数F3
でかつ波高値±V3の高周波電圧が発生する。所定時間
T3において、制御装置304は、周波数F3よりは若
干高い周波数F2でもって半サイクル毎に交互に開閉を
繰り返すような制御信号RS1,RS2を送る。その周波数
F2は、共振用コンデンサC0とインダクタンスL2と
の共振条件からずれるので、共振用コンデンサC0とイ
ンダクタンスL2との直列インピーダンスが大きくな
る。それによって、インダクタンスL2に流れる電流が
絞られるのでインダクタンスL2にかかる電圧、すなわ
ち、高周波電源202の出力電圧が低下し、波高値±V
2の波形になり、以下その波形が続く。
【0036】なお、図9の制御装置304からは、端子
Gに図7の常閉スイッチ203を所定時間T3において
開成するための信号S2が出力される。この信号S2
は、図7に示すように常閉スイッチ203に入力され
る。常閉スイッチ203を所定時間T3において開成す
るのは、電極対103が絶縁破壊すると誘導コイル15
の両端は短絡状態になるので、電極対103と誘導コイ
ル15との接続を遮断するためである。この高周波電源
202を1台使用した場合と、従来の図13のように異
なる電源を2台使用した場合とを比べると、前者の場合
の方が高電圧パルス電源が不用になることから、製作コ
ストを約2割節約することができるとともに、据え付け
面積も縮小することができる。さらに、前者の装置は1
つの制御装置304で制御するので、高周波電源202
の動作させるタンミングを高精度に制御することができ
ると言うメリットも有している。
【0037】図7に戻り、時間0から所定時間T3まで
は波高値±V3の高い電圧でもって電極103対を絶縁
破壊させ、そのアークが補助絶縁管内部の点弧プラズマ
になる。その際、誘導コイル15もその波高値±V3の
高い電圧でもって励磁されるが、絶縁管22(図13)
の直径が大きい場合は、前述されたように誘導プラズマ
が発生しない。補助絶縁管内部の点弧プラズマによっ
て、所定時間T3以降の波高値±V2の低い電圧印加で
も誘導プラズマが発生するようになる。したがって、直
径の大きい誘導プラズマを発生させる場合であっても1
つの高周波電源202で済む。
【0038】
【発明の効果】この発明は前述のように、所定周波数の
高周波電力を出力させてから所定時間後に前記所定周波
数より低い周波数の高周波電力を出力する高周波電源が
設けられ、この高周波電源の出力端が誘導コイルと点弧
コイルとの直列回路に並列接続されるようにすることに
よって、高周波電源の製作コストが節約されるととも
に、高周波電源の据え付け面積が縮小される。
【0039】また、かかる構成において、前記点弧コイ
ルに常開スイッチが並列接続され、この常開スイッチは
前記所定時間に閉成されるようにすることによって、点
弧コイルに流す電力を節約することができる。
【0040】また、所定周波数の高周波電力を出力させ
てから所定時間後に前記所定周波数より低い周波数の高
周波電力を出力する高周波電源が設けられ、この高周波
電源の出力端が誘導コイルおよび点弧コイルにそれぞれ
並列接続されるようにすることによっても、高周波電源
の製作コストが節約され、高周波電源の据え付け面積が
縮小される。
【0041】また、かかる構成において、前記高周波電
源の出力端が常閉スイッチを介して前記点弧コイルに並
列接続され、この常閉スイッチは前記所定時間に開成さ
れるようにすることによっても、点弧コイルに流す電力
を節約することができる。
【0042】また、一対の電極間の絶縁破壊電圧より高
い電圧を出力した後に誘導プラズマを持続させる高周波
電力を出力する高周波電源が設けられ、この高周波電源
の出力端が前記誘導コイルの両端に並列接続されるとと
もに、常閉スイッチを介して前記一対の電極間に並列接
続され、前記常閉スイッチは前記一対の電極間の絶縁破
壊によって点弧アークが形成された後に開成されるよう
にすることによっても、高周波電源の製作コストが節約
され、高周波電源の据え付け面積が縮小される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例にかかる誘導プラズマ発生装
置の構成を示す回路接続図
【図2】図1の高周波電源の出力電圧波形を示すタイム
チャート
【図3】図1の高周波電源の内部構成を示す回路接続図
【図4】この発明の異なる実施例にかかる誘導プラズマ
発生装置の構成を示す回路接続図
【図5】この発明のさらに異なる実施例にかかる誘導プ
ラズマ発生装置の構成を示す回路接続図
【図6】この発明のさらに異なる実施例にかかる誘導プ
ラズマ発生装置の構成を示す回路接続図
【図7】この発明のさらに異なる実施例にかかる誘導プ
ラズマ発生装置の構成を示す回路接続図
【図8】図7の高周波電源の出力電圧波形を示すタイム
チャート
【図9】図7の高周波電源の内部構成を示す回路接続図
【図10】従来の誘導プラズマの発生装置の構成を示す
断面図
【図11】従来の異なる誘導プラズマの発生装置の構成
を示す断面図
【図12】図11の点弧プラズマが点弧源となって誘導
プラズマが形成された状態を示す断面図
【図13】従来のさらに異なる誘導プラズマ発生装置の
構成を示す断面図
【図14】図13の点弧プラズマが点弧源となって誘導
プラズマが形成された状態を示す断面図
【符号の説明】
22:絶縁管、100:プラズマトーチ、15:点弧コ
イル、7:シードガス、103:電極対、104:直流
電源、107:プラズマジェット、101:陰電極、1
02:陽電極、105:高電圧パルス電源、120:点
弧コイル、15:誘導コイル、18:点弧プラズマ、1
9,112:誘導プラズマ、10,14,200,20
2:高周波電源、201,111:常開スイッチ、20
3,204:常閉スイッチ、303,304:制御装
置、T1,T3:所定時間、C0,C1,C2:共振コ
ンデンサ、L1,L2:インダクタンス、Ca,Cb:
平滑用コンデンサ、Q1,Q2,P1,P2,R1,R
2:スイッチング素子、302:整流部、301:商用
周波電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武 達男 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 林 静男 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 中村 清和 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 Fターム(参考) 4K030 FA04 JA18 KA09 KA30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁管の外周に巻回された誘導コイルを高
    周波励磁することによって前記絶縁管内部に誘導プラズ
    マを発生させる装置であって、前記絶縁管内部に連通す
    る補助絶縁管が設けられ、この補助絶縁管の外周に点弧
    コイルが巻回され、この点弧コイルを高周波励磁するこ
    とによって前記補助絶縁管内部に形成される点弧プラズ
    マでもって前記誘導プラズマを点弧させてなる誘導プラ
    ズマの発生装置において、所定周波数の高周波電力を出
    力させてから所定時間後に前記所定周波数より低い周波
    数の高周波電力を出力する高周波電源が設けられ、この
    高周波電源の出力端が前記誘導コイルと前記点弧コイル
    との直列回路に並列接続されることを特徴とする誘導プ
    ラズマの発生装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の誘導プラズマの発生装置
    において、前記点弧コイルに常開スイッチが並列接続さ
    れ、この常開スイッチは前記所定時間に閉成されること
    を特徴とする誘導プラズマの発生装置。
  3. 【請求項3】絶縁管の外周に巻回された誘導コイルを高
    周波励磁することによって前記絶縁管内部に誘導プラズ
    マを発生させる装置であって、前記絶縁管内部に連通す
    る補助絶縁管が設けられ、この補助絶縁管の外周に点弧
    コイルが巻回され、この点弧コイルを高周波励磁するこ
    とによって前記補助絶縁管内部に形成される点弧プラズ
    マでもって前記誘導プラズマを点弧させてなる誘導プラ
    ズマの発生装置において、所定周波数の高周波電力を出
    力させてから所定時間後に前記所定周波数より低い周波
    数の高周波電力を出力する高周波電源が設けられ、この
    高周波電源の出力端が前記誘導コイルおよび前記点弧コ
    イルにそれぞれ並列接続されることを特徴とする誘導プ
    ラズマの発生装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の誘導プラズマの発生装置
    において、前記高周波電源の出力端が常閉スイッチを介
    して前記点弧コイルに並列接続され、この常閉スイッチ
    は前記所定時間に開成されることを特徴とする誘導プラ
    ズマの発生装置。
  5. 【請求項5】絶縁管の外周に巻回された誘導コイルを高
    周波励磁することによって前記絶縁管内部に誘導プラズ
    マを発生させる装置であって、前記絶縁管内部に設けら
    れた一対の電極間に点弧アークを形成することによって
    前記誘導プラズマを点弧させてなる誘導プラズマの発生
    装置において、前記一対の電極間の絶縁破壊電圧より高
    い電圧を出力した後に誘導プラズマを持続させる高周波
    電力を出力する高周波電源が設けられ、この高周波電源
    の出力端が前記誘導コイルの両端に並列接続されるとと
    もに、常閉スイッチを介して前記一対の電極間に並列接
    続され、前記常閉スイッチは前記一対の電極間の絶縁破
    壊によって点弧アークが形成された後に開成されること
    を特徴とする誘導プラズマの発生装置。
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