JP2001118624A - コネクタ - Google Patents

コネクタ

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JP2001118624A
JP2001118624A JP29601699A JP29601699A JP2001118624A JP 2001118624 A JP2001118624 A JP 2001118624A JP 29601699 A JP29601699 A JP 29601699A JP 29601699 A JP29601699 A JP 29601699A JP 2001118624 A JP2001118624 A JP 2001118624A
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JP
Japan
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connector
magnetic material
connector pin
pin
noise
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JP29601699A
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Minoru Takatani
稔 高谷
Tetsuya Umemura
哲也 梅村
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子機器内に個別部品として搭載するノイズ対
策部品の数を減少させることができ、省スペース化、コ
スト低減が達成できるコネクタを提供する。 【解決手段】コネクタピン2の表面に、磁化容易軸がコ
ネクタピン2の軸心方向に対して直角をなす方向に磁化
された高透磁率を有する磁性材料4を固着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器に使用さ
れるコネクタに係り、より詳しくは、電子機器内のノイ
ズ対策部品数を減少させ、省スペース化が図れるノイズ
除去機能を有するコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器のデジタル化および高周波化に
伴い、該電極容器から輻射されるノイズおよび該ノイズ
による該電子機器の誤動作等が問題になっている。従
来、電子機器内部で発生するノイズは、一般的には、イ
ンピーダンス素子やローパスフィルタ等によって除去し
ている。しかしながら、これらのノイズ対策部品は、こ
れらを搭載するためにスペースを確保する必要があり、
このため、基板サイズを大きくしなければならず、コス
トアップの原因になっている。
【0003】このような問題点を改善するため、コネク
タにノイズ除去手段を設けたものが、特開昭56−10
7480号公報に開示されている。これはコネクタに、
コネクタピンに接続された電極部材と、該電極部材に絶
縁材を介して設けられた接地用電極部材とを設けたもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報に記載のコネクタは、接地用電極部材を基板に半田等
により実装するためのスペースが必要になるので、省ス
ペース、コスト低減を図る上で十分ではない。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑み、電子機器内
に個別部品として搭載するノイズ対策部品の数を減少さ
せることができ、省スペース化、コスト低減が達成でき
るコネクタを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1のコネクタは、
銅合金で構成したコネクタピンの表面に、磁化容易軸が
コネクタピンの軸心方向に対して直角をなす方向に磁化
された高透磁率を有する磁性材料を固着したことを特徴
とする。
【0007】このように、コネクタピン自体に、例えば
パーマロイのような高透磁率の磁性材料をメッキ、蒸
着、スパッタリング等の膜形成技術によって固着し、こ
の際にコネクタピンにピンの長手方向に磁場をかけなが
ら電流を流すことにより、コネクタピンの軸心方向に対
して直角をなす方向に磁化容易軸を付けることができ
る。このような磁化容易軸を持たせることにより、コネ
クタピンに信号が流れた場合には信号が流れる方向と直
角に磁界が発生するため、大きなインダクタンスを得る
ことができ、比較的周波数の低い領域において、ノイズ
除去を行うことができる。
【0008】請求項2のコネクタは、請求項1におい
て、前記コネクタピンの表面に、複数の高透磁率の磁性
材料層を、その磁性材料層間に銅層を介在させて設けた
ことを特徴とする。
【0009】パーマロイ等の高透磁率の磁性材料は、厚
みを大きくすると剥離を生じやすくなるが、磁性材料層
間に銅層を介在させることにより、トータルの磁性材料
の厚みが大きくかつ剥離の生じない磁性材料を得ること
ができる。
【0010】請求項3のコネクタは、コネクタピンを、
高透磁率の磁性材料により構成したことを特徴とする。
【0011】このように、コネクタピンを高透磁率の磁
性材料で構成すれば、コネクタピン自体がインダクタと
して作用し、ノイズ除去効果が得られる。
【0012】請求項4のコネクタは、請求項3におい
て、前記コネクタピンが鉄でなり、その表面にパーマロ
イを固着したことを特徴とする。
【0013】このように、コネクタピンを高透磁率の磁
性材料で構成すれば、さらに良好なノイズ除去効果が得
られる。
【0014】請求項5のコネクタは、請求項1から4ま
でのいずれかにおいて、前記コネクタのハウジングを、
比透磁率が100以上のNi−Zn系フェライトの破砕
粉を50〜90wt%混合した樹脂の成形体により構成
したことを特徴とする。
【0015】このように、Ni−Zn系フェライトの粉
末を混入した樹脂の成形体によってハウジングを構成す
れば、高周波領域での損失を増大させ、不要な高周波ノ
イズを除去することができる。フェライトの混合比が5
0wt%未満では著しく磁気特性が低下するため、所望
の特性は得られない。また、混合比が90wt%を超え
ると、樹脂の流動性が著しく悪くなるため、インジェク
ション成形等の成形の際の寸法精度が悪くなるため、取
扱いが困難となる。また、比透磁率が100未満のNi
−Znフェライトでは磁気特性が低下するため、所望の
特性が得られない。なお、Mn−Zn系フェライトでは
電気抵抗が低いため、樹脂中に混合した場合、絶縁性の
問題があるため、高周波領域における特性が得られず、
コネクタの用途には適しない。
【0016】
【発明の実施の形態】図1(A)は本発明によるコネク
タの斜視図、図1(B)はその断面図、図1(C)はそ
のコネクタピンの断面図である。これらの図において、
1はコネクタのハウジング、2はコネクタピンである。
該コネクタピン2は前記ハウジング1に設けられた穴1
aに貫通し、コネクタピン2の係止部2aを前記穴1a
の凹部1bに係止させることにより取付けられる。3は
コネクタピン2にそのかしめ部2bにおいて固定された
リード線であり、負荷に接続されるものである。コネク
タピン2は銅合金等からなる。
【0017】該コネクタピン2は、図1(C)に示すよ
うに、コネクタピン2のインダクタンス値を高めるた
め、表面にパーマロイ等の高透磁率磁性材料層4をメッ
キ、蒸着、スパッタリング等により固着してなる。この
例においては、磁性材料層4は、図示のように、磁性材
料層4間に銅層5を介在させて交互に形成することによ
り、磁性材料層4の個々の厚みを薄くして剥離を防止
し、磁性材料層4のトータルの厚みを厚くすることがで
き、インダクタンス値の増大を図ることができる。
【0018】この磁性材料層4の形成は、例えば図2
(A)に示すように、メッキ液8を入れたメッキ槽9内
にコネクタピン2を浸漬させ、このコネクタピン2に、
磁石等の磁界発生装置10a、10bにより矢印X方
向、すなわちコネクタピン2の長手方向に磁界をかけた
状態で、直流電源12によって陽極板11と陰極である
コネクタピン2との間によって電流を流すことにより行
い、これにより、図2(B)に示すように、コネクタピ
ン2の周囲に固着させる磁化容易軸の方向が、矢印Yで
示すように、コネクタピン2に対して直角をなすように
磁性材料層4を形成することができる。
【0019】このような磁化容易軸を持たせることによ
り、コネクタピン2に信号が流れた場合には信号が流れ
る方向と直角に磁界が発生するため、大きなインダクタ
ンスを得ることができ、50MHz以下の比較的周波数
の低い帯域において、ノイズ除去を行うことができる。
【0020】また、ハウジング1は、ポリフェニレンサ
ルファイド(PPS)樹脂のなかに、比透磁率が100
以上のNi−Zn系フェライト粉末、50wt%から9
0wt%含有したものである。
【0021】このように、樹脂中にNi−Zn系フェラ
イト粉末を混合することにより、高周波領域におけるイ
ンピーダンスとして高い値が得られ、高周波領域におけ
るノイズ除去効果が得られる。従って、コネクタピン2
による比較的低周波領域におけるノイズ除去効果と、ハ
ウジング1による高周波領域におけるノイズ除去効果を
組み合わせることにより、広域にわたるノイズ除去効果
が得られる。勿論、コネクタピン2に磁性材料層4を固
着した構造と、ハウジング1にフェライトを混合した構
造は、目的に応じてそれぞれ単独で採用することが可能
である。
【0022】なお、コネクタピン2自体に鉄やパーマロ
イ等の高透磁率の磁性材料を用いれば、比較的低周波に
おけるノイズ除去効果が得られる。また、前記高透磁率
の磁性材料を用い、その表面にパーマロイ等の更に高透
磁率の磁性材料を固着させることにより、低周波領域に
おけるノイズ除去効果がさらに優れたコネクタを得るこ
とができる。
【0023】
【実施例】プラスチックでなるメッキ槽9の中に硫酸ニ
ッケルを主成分としたメッキ液8を満たし、そのメッキ
液は、硫酸鉄を8g/lの割合で溶解させ、陽極板11
としてニッケル板を用い、負極を銅合金製のコネクタピ
ン2とし、これらと電源12とをワイヤ13により接続
してメッキ液8に浸漬し、磁石10a、10b間にコネ
クタピン2がその磁束の方向Xに向かうように設定し
た。メッキ液8の温度は40度とし、メッキ液8のpH
を希硫酸により約2.5に調整した。そして、電源12
の電流値を約30〜40mAに設定し、約30分間メッ
キした。このとき、該コネクタピン2に付着したパーマ
ロイの組成はニッケル約80wt%、鉄20wt%であ
り、厚みは約10μmであった。
【0024】さらにこの後、硫酸銅浴の中に入れ、バレ
ルメッキを電流値3Aで約30分行うことにより、約2
μmの銅メッキを付着した。さらにこの銅メッキの上か
ら上述した方法により、パーマロイのメッキを10μm
の厚みに施すことにより、図1(C)に示した多層構造
のピンを得ることができた。
【0025】図3(A)は上記手段により3層構造のメ
ッキを施したコネクタピン2と、メッキを施していない
銅合金製の標準のピンの各両端間のインダクタンスの周
波数特性図である。この図から分かるように、1MHz
のインダクタンス値は、メッキしていない標準ピンでは
約1.8nHであり、それに対し、パーマロイメッキを
施したピンでは約6.4nHと約3.5倍の値を取得し
ていることが分かる。
【0026】ハウジング1については、次のように構成
した。ハウジング1は、初透磁率が約800で平均粒径
が約100μmのNi−Znフェライトの粉末をPPS
樹脂のなかに約70wt%混合し、インジェクション成
形により作製した。該ハウジング1に図1(B)のよう
にコネクタピン2を取付けた。
【0027】図3(B)は、ハウジング1としてPPS
樹脂のみを成形したハウジング1と上記手段によりフェ
ライトを混合させたPPS樹脂で成形したハウジング1
に、それぞれ銅合金でなるコネクタピン2を貫通させ、
そのコネクタピン2の両端でのインピーダンスを測定し
た周波数特性図である。図から分かるように、1GHz
でのインピーダンスの値は銅ピンをPPS樹脂のみのハ
ウジング1に設置した場合には約70Ωであったが、フ
ェライトを混合させたPPS樹脂でのそれは約180Ω
であり、約2.5Ωのインピーダンス値を得ることがで
きた。
【0028】
【発明の効果】請求項1によれば、コネクタピンの表面
に、磁化容易軸がコネクタピンの軸心方向に対して直角
をなす方向に磁化された高透磁率を有する磁性材料を固
着したので、コネクタピンに信号が流れた場合には信号
が流れる方向と直角方向に磁界が発生するため、大きな
インダクタンスを得ることができ、比較的周波数の低い
帯域において、ノイズ除去を行うことができる。これに
より、コネクタをノイズ除去機能を持たせることが可能
となり、電子機器内におけるノイズ対策部品の数を減ら
すことができるので、電子機器の小型化に寄与すること
ができる。
【0029】請求項2によれば、請求項1において、前
記コネクタピンの表面に、複数の高透磁率の磁性材料層
を、その磁性材料層間に銅層を介在させて設けたので、
トータルの磁性材料の厚みが大きくかつ剥離の生じない
磁性材料を得ることができ、より大きなインピーダンス
値を得ることができる。
【0030】請求項3によれば、コネクタピンを、高透
磁率の磁性材料により構成したので、コネクタピン自体
がインダクタとして作用し、ノイズ除去効果が得られ、
電子機器内におけるノイズ対策部品の数を減らすことが
できるので、電子機器の小型化に寄与することができ
る。
【0031】請求項4によれば、請求項3において、前
記コネクタピンが鉄でなり、その表面にパーマロイを固
着したので、さらに良好なノイズ除去効果が得られる。
【0032】請求項5によれば、請求項1から4までの
いずれかにおいて、前記コネクタのハウジングを、比透
磁率が100以上のNi−Zn系フェライトの破砕粉を
50〜90wt%混合した樹脂の成形体により構成した
ので、コネクタピン表面の磁性材料による比較的低い周
波数領域でのノイズ除去効果と、前記フェライトによる
比較的高い周波数領域におけるノイス除去効果とによ
り、広い周波数領域でのノイズ除去効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明によるコネクタの一実施の形態
を示す斜視図、(B)はその断面図、(C)はそのコネ
クタピンの断面図である。
【図2】(A)は本発明のコネクタのメッキ工程を説明
する図、(B)はその磁化容易軸の説明図である。
【図3】(A)はコネクタピンに磁性材料を固着したも
のと標準ピンについてのピン両端間のインダクタンスの
周波数特性図、(B)はハウジングにフェライトを混合
したものとしないものについてのピン両端間のインピー
ダンスの周波数特性図である。
【符号の説明】
1:ハウジング、2:コネクタピン、3:リード線、
4:磁性材料、5:銅、8:メッキ液、9:メッキ槽、
10a、10b:磁石、11:陽極板、12:直流電源

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コネクタピンの表面に、磁化容易軸がコネ
    クタピンの軸心方向に対して直角をなす方向に磁化され
    た高透磁率を有する磁性材料を固着したことを特徴とす
    るコネクタ。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記コネクタピンの表面に、複数の高透磁率の磁性材料
    層を、その磁性材料層間に銅層に介在させて設けたこと
    を特徴とするコネクタ。
  3. 【請求項3】コネクタピンを、高透磁率の磁性材料によ
    り構成したことを特徴とするコネクタ。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記コネクタピンが鉄でなり、その表面にパーマロイを
    固着したことを特徴とするコネクタ。
  5. 【請求項5】請求項1から4までのいずれかにおいて、 前記コネクタのハウジングを、比透磁率が100以上の
    Ni−Zn系フェライトの粉末を50〜90wt%混合
    した樹脂の成形体により構成したことを特徴とするコネ
    クタ。
JP29601699A 1999-10-18 1999-10-18 コネクタ Withdrawn JP2001118624A (ja)

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Effective date: 20070109