JP2001118261A - 光ディスク装置および光ピックアップ装置 - Google Patents

光ディスク装置および光ピックアップ装置

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JP2001118261A
JP2001118261A JP29473499A JP29473499A JP2001118261A JP 2001118261 A JP2001118261 A JP 2001118261A JP 29473499 A JP29473499 A JP 29473499A JP 29473499 A JP29473499 A JP 29473499A JP 2001118261 A JP2001118261 A JP 2001118261A
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light beam
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Noriaki Nishi
紀彰 西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスク装置において、簡単な構成によっ
て精度のよいトラッキングエラー信号を得ることができ
るようにする。 【解決手段】 波長の異なる2つのレーザ光源112a
および112bを有する2波長光ピックアップ装置10
を用い、信号記録面1aに一方の波長の光ビームを合焦
状態で集光し、他方の波長の光ビームを非合焦状態で集
光して、それぞれの受光部113および114から得ら
れるプッシュプル信号の差信号からトラッキングエラー
信号を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ディスク装置、そ
の光ピックアップ装置に関し、特に複数の波長の光ビー
ム光源を有する光ディスク装置およびその光ピックアッ
プ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、動画像のデジタル化ならびに圧縮
符号技術の急速な進展によって、光ディスクの高密度記
録化への要求が高まり、製品化が進められている。例え
ば、再生専用のROMディスクとしてはすでに、記録容
量約650MBのCDと同じφ120mmのディスクを
用いて、記録容量を約7倍の4.7GBに高めたDVD
が実用化されている。
【0003】こういった技術の急進展により、ある光デ
ィスクが実用化されて間もなく、その光ディスクよりも
記録密度を高めた上位の光ディスクが実用化されること
がしばしばあり、上位と下位のディスクの両方を再生、
記録できる装置が必要とされている。この際、上位のデ
ィスクは記録密度を高めるために、短波長のレーザ光源
を用いることが多い。例えば、CD再生では波長780
nmのレーザを用い、DVDでは波長650nmという
短い波長のレーザを用いている。このため、CDとDV
Dをともに再生可能な装置として、2波長のレーザを搭
載したものが開発されている。
【0004】ところで、光ディスク装置において、光源
から発せられたレーザはディスク上の記録面に集光さ
れ、反射光は変調されて受光素子に入射する。このとき
受光素子は、反射光の変調信号を読み取るだけでなく、
フォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号の検出
にも使用される。
【0005】トラッキングエラー信号検出について述べ
る。光ディスクのトラックピッチはμmオーダーの精巧
さのため、ディスク中心軸とトラック中心は通常、完全
には一致していない。このため、ピックアップ部にトラ
ッキングサーボ機構を設け、受光素子によって検出され
たトラッキングエラー信号に応じて、レーザ光が正確に
トラック上を追い続けるように常に調節している。
【0006】この受光素子によるトラッキングエラー検
出方法のひとつに「プッシュプル法」がある。図7に従
来における光ピックアップ装置の光学系の構成例を示
す。レーザ光源31から出射されたレーザ光は、ビーム
スプリッタ33で反射し、コリメータレンズ34で平行
光にされ、プリズム35で反射し、対物レンズ36によ
り光ディスク37上に集光される。反射光は対物レンズ
36、プリズム35、コリメータレンズ34を介してビ
ームスプリッタ33を透過し、受光素子32によって受
光される。プッシュプル法では、受光素子32として1
/2に分割した光検出器を用い、それぞれの差をとるこ
とで両極性のトラッキングエラー信号が得られる。これ
は、光ディスク37の記録面のピットにより回折・反射
されて再び対物レンズ36に入射した光の強度分布が、
ピットとレーザ光のスポットとの相対的な位置変化によ
り変化することを利用している。
【0007】図8に、CDの場合におけるピットとレー
ザ光のスポットとの位置関係および反射光の光強度分布
を示す。図中(a)はスポットがピットの左側にずれて
いる場合、(b)はスポットが正しくピット上にある場
合、(c)はスポットがピットの右側にずれている場合
で、それぞれ左側にピットとスポットの位置関係、右側
に反射光の光強度分布を示している。この図のように、
ピット42とスポット41の位置が一致しているとき
は、左右に等しい光強度分布をするが、位置関係がずれ
ると、左右の光強度分布が非対称になる。この非対称の
なり方が、ピット42とスポット41の位置関係により
逆になるため、光軸がどちらにずれているのかがわか
る。したがって、この光の強度分布を、トラック方向に
沿って2分割された光検出器で受光すれば、トラッキン
グエラー信号を得ることができる。
【0008】このようにプッシュプル法は、簡単な原理
によるため装置構成も簡単にできるので、非常に有効な
トラッキングエラー検出方法である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、プッシュプル
法には以下のような問題点がある。図7の光ピックアッ
プ装置30において、トラッキングサーボ機構として対
物レンズ36のみを駆動させる場合を考える。
【0010】この光ピックアップ装置30において、光
ディスク37の偏心等によって集光スポットがトラック
からずれた場合、対物レンズ36が光ディスク37の半
径方向に移動して集光スポットをトラックに追従させ
る。しかしこのとき、対物レンズ36の移動によって、
レーザ光源31からの光軸に対して対物レンズ36の中
心がずれてしまうので、スポットはトラック上に正しく
修正されていても、反射光は受光素子32上にずれた状
態で入射する。つまり、トラッキング修正のために、対
物レンズ36が元の位置から移動した場合には、常にそ
の移動した分だけ反射光がずれた状態で受光素子32に
入射し、検出信号は実際よりも直流分オフセットされた
状態になる。このため、トラッキングエラー信号が正し
く得られない。
【0011】なお、このプッシュプル法の問題点は、光
ディスク装置一般についてプッシュプル法を用いる場合
に生じる。この信号誤差を防ぐには、レーザ光軸と対物
レンズ中心が動かないように、ピックアップを一体で駆
動すればよい。しかし対物レンズのみを駆動させるほう
が、駆動部の重量負担が少なく、精度のよいトラッキン
グ修正をすることができる。特に、異なる種類の光ディ
スクを互換再生するために2波長分の光源と受光素子を
備えるピックアップの場合は、一体駆動では駆動部の重
量負担がより大きくなり、細かい動作をさせにくくな
る。
【0012】このように、プッシュプル法では精度のよ
い検出信号を得られないということから、以下に述べる
ような、光ディスクの種類ごとに適するように改良され
たトラッキングエラー検出法が提案されている。
【0013】図9は、CD/DVD互換再生に用いる2
波長光ピックアップ装置の光学系の構成図である。また
図9中の2波長レーザカプラ21の詳細図を図10に示
す。2波長光ピックアップ20ではトラッキングエラー
検出の方法に、DVDは差動位相差法(ヘテロダイン
法:DPD法)、CDはTop-hold PushPull法(TPP
法)を用いている。
【0014】DVDを再生する場合には、第1の光源2
12a(通常は波長650nm)を出射した光は、マイク
ロプリズム211に形成された偏光ビームスプリッタ2
11aによって反射され、ウィンドウガラス22に設け
られた1/4λ板によって円偏光とされ、コリメータレ
ンズ23によって平行光とされた後、プリズム24を介
して対物レンズ25に入射し、光記録媒体26(この場
合DVD)上の信号記録面26aに集光される。信号記
録面26aより反射された光は、再び対物レンズ25、
プリズム24、コリメータレンズ23を介して、ウィン
ドウガラス22に設けられた1/4λ板によって偏光方
向を往路と90度回転されて、偏光ビームスプリッタ2
11aに入射・透過する。透過した光はマイクロプリズ
ム211の下面に形成されたハーフミラー211bによ
って透過光と反射光に分岐され、透過光は第一の受光部
群の前側213aによって受光される。反射光は再びマ
イクロプリズム211の上面に形成された高反射膜21
1cによって反射されて、第1の受光部群の後側213
bによって受光される。
【0015】CDを再生する場合には、第2の光源21
2b(通常は波長780nm)を出射した光は、偏光ビ
ームスプリッタ211aによって反射され、ウィンドウ
ガラス22を透過し、コリメータレンズ23によって平
行光となり、プリズム24を介して対物レンズ25に入
射し、光記録媒体26(この場合CD)上の信号記録面
26aに集光される。反射した光は再び、対物レンズ2
5、プリズム24、コリメータレンズ23、ウィンドウ
ガラス22を介して、偏光ビームスプリッタ211aに
入射・透過する。透過した光はDVDの場合と同様に、
受光素子214aおよび214bによって受光される。
【0016】図11に、図10の2波長レーザカプラ2
1の受光素子部の拡大図を示す。DVD再生の場合は、
受光素子213aおよび213bからの出力信号を用い
て、スポットサイズ法によってフォーカスエラー信号
を、受光素子213aからの出力信号を用いて、差動位
相差法(ヘテロダイン法:DPD法)によってトラッキ
ングエラー信号を得ている。
【0017】 DPD={(a+b+g+h)−(b+c+e+f)}の位相差演算 また、CD再生の場合には、受光素子214aおよび2
14bからの出力信号を用いて、スポットサイズ法によ
ってフォーカスエラー信号を、Top-hold PushPull法
(TPP法)によってトラッキングエラー信号を得てい
る。
【0018】TPP={(m+n+q+r)−(m+n+q+r)のTophol
d}+{(o+p+s+t)−(o+p+q+r)のTophold} ところで、最近になって、自由に書き換え可能な光ディ
スクとしてDVD−RAM、DVD+RW、DVD−R
W等が実用化され始めており、これらのディスクとDV
DやCDもともに再生可能な光ディスク装置の実用化が
望まれている。
【0019】DVD−ROMやDVD+RW、DVD−
RWは、CDやDVDと違い、記録時に光スポットのガ
イドをするための案内溝がディスク面に設けられてい
る。しかし、前述したトラッキングエラー検出方法すな
わちDPD法とTPP法は、CD、DVDのようなピッ
トディスクに対するエラー検出方法であり、案内溝のあ
る構造をしたディスクに対しては使用できない。
【0020】DVD+RWおよびDVD−RWの場合に
は、3ビーム法を用いることも可能ではある。この方法
は、ディスク上に3つの集光スポットを設けるもので、
中央のスポットはトラック上にあわせ、両側の副ビーム
はトラックに対して互いに反対の方向に少しずらしてお
く。中央のビームが正しくトラック上にあれば、副ビー
ムの反射光は2つとも等しいが、中央のビームがトラッ
クからずれたときは、2つの副ビームの反射光の光量が
異なることから、トラッキングエラーを検出する。しか
し、この方法は光学系が複雑であり、またディスクの内
外周にわたって案内溝とスポットとの位置関係を一定に
保つのは、高密度化によるトラックピッチ縮小にともな
って困難になっている。さらにこの方法では、3つのス
ポットの位置が決まってしまうため、ディスクのフォー
マットのバージョンアップによるトラックピッチ変更に
対して対応しにくい。
【0021】またこの3ビーム法は、ランド/グルーブ
双方に記録されているDVD−RAMでは、ランドとグ
ルーブで戻り光レベルが略同等とされているため使用で
きない。DVD−RAMに対しては、現状ではプッシュ
プル法のみが有効なトラッキングエラー検出方法として
使用されている。
【0022】つまり、これらの異なる種類のディスクを
互換再生し、また、今後開発される新たな種類のディス
クに対しての対応を考慮すると、トラッキングエラー検
出方法としては、動作原理や装置構成の簡単なプッシュ
プル法が特に有効な方法と考えられる。
【0023】しかし、上述したようにプッシュプル法
は、検出信号に直流オフセットが発生するという問題が
ある。本発明はこのような点に鑑みてなされたものであ
り、簡単な構成によって精度のよいトラッキングエラー
信号を得ることのできる光ディスク装置を提供すること
を目的とする。
【0024】また、本発明の他の目的は簡単な構成によ
って精度のよいトラッキングエラー信号を得ることので
きる光ピックアップ装置を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、光記録媒体を回転させて、前記光記録媒
体に光ビームを照射して情報を読み取る光ディスク装置
において、第1の波長の光ビームを出射する第1の光源
と、前記第1の波長の光ビームを受光する第1の受光素
子群と、第2の波長の光ビームを出射する第2の光源
と、前記第2の波長の光ビームを受光する第2の受光素
子群と、色収差によって、前記第1の波長の光ビームを
前記光記録媒体の記録面に合焦した状態で集光し、前記
第2の波長の光ビームを前記光記録媒体の記録面に非合
焦の状態で集光する光屈折手段と、を備えた光ピックア
ップ装置と、前記第1の受光素子群からの第1のプッシ
ュプル信号と、前記第2の受光素子群からの第2のプッ
シュプル信号の差信号からトラッキングエラー信号を得
る信号処理手段と、を有することを特徴とする光ディス
ク装置が、提供される。
【0026】このような光ディスク装置では、プッシュ
プル法によるトラッキングエラー検出において、第1の
プッシュプル信号と第2のプッシュプル信号の差信号か
ら、直流オフセットが補正されたトラッキングエラー信
号が得られるので、簡単な構成により精度のよいトラッ
キングエラー検出が可能である。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1に、本発明の光ディスク装置
の主要部の構成を示す。
【0028】図1で、光ディスク1はスピンドルモータ
によって回転される。2波長光ピックアップ装置10
は、2つの異なる波長のレーザ光源112aおよび11
2bと、光ディスク1によるそれぞれの反射光を受光す
る受光部113および114を備えている。第1に光源
112aおよび第2の光源112bを出射した光は、ビ
ームスプリッタ111aで反射され、コリメータレンズ
13で平行光になり、プリズム14で反射されて、対物
レンズ15によって光ディスク1上の信号記録面1aに
集光される。このとき、レーザ光源112aからの光は
合焦した状態で集光されるが、レーザ光源112bから
の光は、コリメータレンズ13や対物レンズ15で生じ
る色収差によって非合焦の状態で集光される。信号記録
面1aで反射されたそれぞれの光は、対物レンズ15、
プリズム14、コリメータレンズ13を介して、ビーム
スプリッタ111aを透過し、受光部113、114で
それぞれ受光される。受光部113および114で受光
された光は電気信号に変えられ、エラー信号生成手段4
aに送られ、受光部113よりプッシュプル信号PA
が、受光部114よりプッシュプル信号PBが生成さ
れ、その差信号よりトラッキングエラー信号TEが生成
される。
【0029】TE=PA−K(定数)×PB このトラッキングエラー信号TEは、対物レンズ駆動の
制御に用いられる。図2に本発明の2波長光ディスク装
置の構成例を示す。図2では、光ディスク装置100
は、光ディスク1を回転駆動する駆動手段であるスピン
ドルモータ2と、2波長光ピックアップ装置10と、そ
の駆動手段である送りモータ3とを備えている。ここ
で、スピンドルモータ2は、システムコントローラ7お
よびサーボ制御回路5により駆動制御され、所定の回転
数で回転される。光ディスク1としては、複数の種類の
光ディスクを選定して、それぞれ記録および再生、また
は再生のみできる。
【0030】信号変復調器6は、信号の変調、復調およ
びエラー訂正信号の付加を行う。2波長光ピックアップ
装置10は、信号変復調器6の指令にしたがって、回転
する光ディスク1の信号記録面に対して光照射を行い、
情報の記録がされる。また、2波長光ピックアップ装置
10は、光ディスク1の信号記録面からの反射光束に基
づいて、後述するような光ビームを検出し、各光ビーム
に対応する信号をプリアンプ部4に供給する。
【0031】プリアンプ部4は、各ビームに対応する信
号に基づいてフォーカスエラー信号、トラッキングエラ
ー信号、RF(Radio Frequency)信号等を生成する。
再生対象とされる記録媒体の種類に応じて、サーボ制御
回路5と信号変復調器6等により、これらの信号に基づ
く復調および誤り訂正等の所定の処理が行われる。
【0032】これにより、復調された記録信号は、例え
ばコンピュータのデータストレージ用であれば、インタ
ーフェース8を介して外部コンピュータ9等に送出され
る。これにより外部コンピュータ9は、光ディスク1に
記録された信号を、再生信号として受け取ることができ
るようになっている。
【0033】2波長光ピックアップ装置10は、送りモ
ータ3によって駆動され、光ディスク1上の所定の記録
トラックまで移動する。スピンドルモータ2の制御と、
送りモータ3の制御と、2波長光ピックアップ装置10
の対物レンズを保持する2軸アクチュエータのフォーカ
シング方向およびトラッキング方向の制御は、それぞれ
サーボ制御回路5により行われる。
【0034】図3に、本発明の2波長光ピックアップ装
置10の光学系の構成例を示す。また図4に、図3中の
2波長レーザカプラ11の詳細図を示す。図3において
は、2波長光源の光ディスク1上の信号記録面1a付近
における集光位置を、光軸に沿った方向にそれぞれ適当
な量ずらすような色収差を有するように、対物レンズ1
5およびコリメータレンズ13の硝材の組み合わせが選
定されている。また、2波長レーザカプラ11は、レー
ザ発光部と受光部を一体に設けてあり、これによって部
品点数の削減を図ることができ、各部材の配置精度に煩
わされない効果がある。
【0035】図3および図4を参照して、2波長光ピッ
クアップ装置10を用いて光ディスク1を再生する際の
光路を説明する。2波長レーザカプラ11に形成された
光源112aおよび112bから出射した波長の異なる
2つのレーザ光は、マイクロプリズム111の45度面
に設けられたビームスプリッタ111aによって反射さ
れ、ウィンドウガラス12を透過して、コリメータレン
ズ13によって平行光とされた後、プリズム14で反射
されて対物レンズ15によって光ディスク1上の信号記
録面1aに集光される。このとき、第1の光源112a
から出射した光は信号記録面1aに合焦した状態で集光
するが、第2の光源112bから出射した光は、コリメ
ータレンズ13および対物レンズ15によって発生され
た色収差によって、信号記録面1aに非合焦の状態で集
光する。
【0036】そして、信号記録面1aに集光しかつそこ
で反射された戻り光は、対物レンズ15を経てプリズム
14で反射され、コリメータレンズ13を介して、ウィ
ンドウガラス12から偏光ビームスプリッタ111aに
入射・透過する。透過光の一部は下面のハーフミラー1
11bを透過し、残りは反射される。透過した光は第
1、第2の受光部群のそれぞれ前側の受光素子113
a、114aで受光され、反射された光は上面の高反射
膜111cで反射され、第1、第2の受光部群のそれぞ
れ後側の受光素子113b、114bで受光される。す
なわち、第1の光源112aから出射したレーザ光の戻
り光は第1の受光部113aおよび113bで順次受光
され、第2の光源112bから出射したレーザ光の戻り
光は第2の受光部114aおよび114bで順次受光さ
れる。そして、これらの受光素子113a、113b、
114a、114bの出力信号間の演算出力からトラッ
キングエラー信号を生成する。
【0037】図5に、図4における受光部群の拡大図を
示す。図5に示すように、それぞれの受光素子は分割さ
れており、第1の受光部群113a、113bの出力信
号からプッシュプル信号Aを生成し、第2の受光部群1
14a、114bの出力信号からプッシュプル信号Bを
生成する。
【0038】プッシュプル信号A={(a+b+e+f)−(c+d+
g+h)}+{(k+l)−(i+j)} プッシュプル信号B={(m+n)−(o+p)}+{(q+r)−(s+
t)} これらのプッシュプル信号を図6に概念的に示す。図6
(a)は光源から発せられたレーザの光軸と対物レンズ
の中心が合致している場合、図6(b)は対物レンズ移
動のためにずれている場合である。
【0039】図6(a)では、プッシュプル信号が正し
く検出されているが、(b)では、全体に直流分オフセ
ットしている。(b)では対物レンズの移動によってレ
ーザ光軸と対物レンズの中心がずれ、受光素子に光がず
れた状態で入射するため、そのずれた分だけ信号が直流
分オフセットしてしまう。ところでプッシュプル信号B
は、レーザ光が光ディスク1の信号記録面1aに非合焦
すなわちデフォーカスの状態で集光したときの反射光に
よって得られたものであるので、変調信号にはほとんど
振幅がなく、ほぼ直流(DC)分の信号が得られる。し
たがって、対物レンズ15が光軸ずれの状態となった場
合、プッシュプル信号Aに生ずるDC分のずれは、プッ
シュプル信号Aからプッシュプル信号Bを差し引くこと
でキャンセルすることができ、DCオフセットのないト
ラッキングエラー信号を得ることができる。なお、実際
にはプッシュプル信号AおよびBのDC信号レベルが略
等しくなるように、定数をかけるなどすればよい。
【0040】トラッキングエラー信号 =プッシュプル
信号A− K(定数)× プッシュプル信号B このトラッキングエラー信号は、図2のプリアンプ部4
で生成され、信号変復調器6やシステムコントローラ
7、およびサーボ制御回路5でこの信号に基づいてエラ
ー訂正処理され、2波長光ピックアップ装置10の対物
レンズを駆動させる。
【0041】以上の方法により、プッシュプル法におけ
る大きな問題点であった検出信号の直流オフセットを解
消することができるので、小型、軽量、高信頼性、低コ
ストなCD/DVD/DVD−RAM等の光ディスク装
置が実現される。また本実施例では、CD/DVD互換
再生装置に本発明を適用した例を示したが、本発明はこ
れに限らず光ディスク装置一般に対して有効である。し
かし、本発明では波長の異なる2つのレーザを使用して
いることから、使用波長の異なる複数の種類の光ディス
クの互換再生装置に対して特に有効である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ディス
ク装置では、一方の波長の光ビームを合焦状態で集光し
て、他方の波長の光ビームを非合焦状態で集光し、両者
の受光信号から得られるプッシュプル信号の差信号から
トラッキングエラー信号を得るようにしたので、簡単な
構成でオフセットのない、正確なトラッキングエラー信
号を得ることができる。
【0043】また、本発明の光ディスク装置では、波長
の異なる2つのレーザ光源と複数の受光部を同一の基板
上に設けたので、部品点数を削減でき、各部品の配置精
度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスク装置の主要部の構成を示す
図である。
【図2】本発明の2波長光ディスク装置の構成例を示す
図である。
【図3】本発明の2波長光ピックアップ装置の実施の形
態例を示す図である。
【図4】図3における2波長レーザカプラの詳細図を示
す。
【図5】図4における受光部群の拡大図を示す。
【図6】本発明の光ディスク装置におけるプッシュプル
信号を概念的に示した図で、(a)は光源から発せられ
たレーザの光軸と対物レンズの中心が合致している場
合、(b)は対物レンズ移動のためにレーザ光軸とレン
ズ中心がずれている場合を示す。
【図7】従来における光ピックアップ装置の光学系の構
成例を示す。
【図8】CDの場合におけるピットとレーザ光のスポッ
トとの位置関係および反射光の光強度分布を示す図で、
(a)はスポットがピットの左側にずれている場合、
(b)はスポットが正しくピット上にある場合、(c)
はスポットがピットの右側にずれている場合を示す。
【図9】従来における2波長光ピックアップ装置の構成
例を示す図である。
【図10】図9における2波長レーザカプラの詳細図を
示す。
【図11】図10における受光部群の拡大図を示す。
【符号の説明】
1……光ディスク、1a……信号記録面、2……スピン
ドルモータ、4a……エラー信号生成手段、10……2
波長光ピックアップ装置、13……コリメータレンズ、
14……プリズム、15……対物レンズ、111a……
ビームスプリッタ、112a……第1のレーザ光源、1
12b……第2のレーザ光源、113……受光素子、1
14……受光素子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光記録媒体を回転させて、前記光記録媒
    体に光ビームを照射して情報を読み取る光ディスク装置
    において、 第1の波長の光ビームを出射する第1の光源と、 前記第1の波長の光ビームを受光する第1の受光素子群
    と、 第2の波長の光ビームを出射する第2の光源と、 前記第2の波長の光ビームを受光する第2の受光素子群
    と、 色収差によって、前記第1の波長の光ビームを前記光記
    録媒体の記録面に合焦した状態で集光し、前記第2の波
    長の光ビームを前記光記録媒体の記録面に非合焦の状態
    で集光する光屈折手段と、を備えた光ピックアップ装置
    と、 前記第1の受光素子群からの第1のプッシュプル信号
    と、前記第2の受光素子群からの第2のプッシュプル信
    号の差信号からトラッキングエラー信号を得る信号処理
    手段と、 を有することを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 前記第2のプッシュプル信号に所定の乗
    数を乗じてトラッキング信号を得ることを特徴とする請
    求項1記載の光ピックアップ装置。
  3. 【請求項3】 光記録媒体に光を照射して情報を読み取
    る光ピックアップ装置において、 第1の波長の光ビームを出射する第1の光源と、 前記第1の波長の光ビームを受光する第1の受光素子群
    と、 第2の波長の光ビームを出射する第2の光源と、 前記第2の波長の光ビームを受光する第2の受光素子群
    と、 色収差によって、前記第1の波長の光ビームを前記光記
    録媒体の記録面に合焦した状態で集光し、前記第2の波
    長の光ビームを前記光記録媒体の記録面に非合焦の状態
    で集光する光屈折手段と、 を有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の光源、前記第1の受光素子
    群、前記第2の光源および第2の受光素子群が1つの基
    台上に配置されたことを特徴とする請求項1記載の光ピ
    ックアップ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8223619B2 (en) 2004-04-26 2012-07-17 Sony Corporation Optical recording medium, reproduction apparatus, and tracking servo method

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