JP2001117016A - 検体温度管理器用プロテクターと、検体温度管理器 - Google Patents

検体温度管理器用プロテクターと、検体温度管理器

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JP2001117016A
JP2001117016A JP29918999A JP29918999A JP2001117016A JP 2001117016 A JP2001117016 A JP 2001117016A JP 29918999 A JP29918999 A JP 29918999A JP 29918999 A JP29918999 A JP 29918999A JP 2001117016 A JP2001117016 A JP 2001117016A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】顕微鏡用の検体温度管理器を高温にして使用す
ると、顕微鏡の各部に熱的ダメージを与えてしまう。 【解決手段】発熱プレート2をフレーム3で保持した加
温型の検体温度管理器1に重ねて使用する検体温度管理
器用プロテクター21であって、2枚の透明な遮蔽プレ
ート26を厚み方向で間隔を空けてフレーム25で保持
し、空間27にエアーを吹き込むためのエアー吹出し管
29と、排気口30をフレーム25に設け、エアーポン
プ23から延びたホース24をエアー吹出し管29に接
続した。従って、発熱プレート2から対物レンズLに向
かう輻射熱は、空間27に入ったところで、エアーによ
って側方へ飛ばされるので、対物レンズL等が過熱され
るのを確実に防止することができる。遮蔽プレート26
は透明であるから検体aの観察に何の支障も生じ無い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顕微鏡観察で使用
する検体温度管理器用プロテクターと、検体温度管理器
に関する。詳しくは、検体を観察するに当たって、検体
を必要な温度まで加温し又は冷却するための検体温度管
理器に温熱や冷熱によって生じる不都合を防止するため
のプロテクターと、このプロテクターを備えた検体温度
管理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図22及び23に、今日一般的な加温タ
イプの検体温度管理器の一例1を示す。この検体温度管
理器1は、矩形の平板状をした発熱プレート2と、この
発熱プレート2の外周部を保持した合成樹脂製の矩形の
フレーム3と、図示しない制御器とから構成されてい
る。
【0003】発熱プレート2は、蒸着金属から成る透明
導電膜4が形成された透明ガラス5と、この透明ガラス
5に透明導電膜4を挟んで接着された別の透明ガラス5
´とから成る2枚合わせ構造になっていて、透明ガラス
5、5´には特殊硬質ガラスを用いている。透明導電膜
4における両端部には、銅箔製の図示しない2枚の電極
が各別に接着されていて、この電極から延びたリード線
に配線ケーブル6の中の電源ラインが接続されている。
この配線ケーブル6は図示しない制御器から延びてお
り、透明導電膜4に設けられた図示しないセンサーから
の信号に応じて透明導電膜4への通電量が制御され、そ
れによって、発熱プレート2が設定温度に加熱され且つ
その温度に維持される。
【0004】従って、発熱プレート2を加温してその上
に目的の検体aを載せれば、当該検体aが加温されるの
で、検体温度管理器1を顕微鏡のステージSに載せれ
ば、設定温度に加温された状態の検体aを対物レンズL
を通して観察することができる。検体aを載せたスライ
ドガラスgやシャーレを発熱プレート2に載せて使用す
ることもある。尚、フレーム3の外形としては、長方形
や正方形等の矩形の他に、円形や楕円形があり、その中
窓の形状も矩形に限らないが、基本的な構造においては
違いが無い。
【0005】一方、顕微鏡で観察する検体を冷却するタ
イプの顕微鏡用検体温度管理器は、その冷却手段として
ペルチェ素子を用いることが多い。図24及び25は、
冷却タイプの検体温度管理器の一例11を示すものであ
る(制御器は図示せず)。同図において、12は外殻を
示す。この外殻12は、合成樹脂によって、上面が開口
した長方形の深皿形を為すように形成されると共に、そ
の上面はアルミニウム製の平坦な冷却プレート13によ
って塞がれている。また、外殻12の底壁14の上面に
は金属製の伝熱板15が固定され、この伝熱板15と冷
却プレート13との間に複数のペルチェ素子16が配置
されている。これらペルチェ素子16は、その冷却面が
冷却プレート13に、発熱面が伝熱板15にそれぞれ接
触した向きで設けられている。従って、ペルチェ素子1
6に通電すると、冷却プレート13が冷却されると共に
伝熱板15が加温される。
【0006】冷却プレート13と伝熱板15及び底壁1
4には、互いに同軸上に位置した円形の透光孔13a、
15a、14aが形成されている。図面ではこれら透光
孔13a、15a、14aが2組設けられた「2穴」型
のものを示してあるが、1組だけの「1穴」型や、3組
以上備えたものもある。底壁14の上面には、ペルチェ
素子16の下を通って延びる水流溝14bが形成され、
この水流溝14bの両端に、給水ホース18と排水ホー
ス19が接続されていて、水流溝14bに、小型の給水
ポンプを経て水道水等を流すようになっている。この水
の流れにより、伝熱板15を介してペルチェ素子16の
熱が積極的に奪われて過熱を防止できる。
【0007】ペルチェ素子16から延びた図示しないリ
ード線に配線ケーブル17の中の電源ラインが接続され
ている。この配線ケーブル17は図示しない制御器から
延びており、冷却プレート13に設けられた図示しない
センサーからの信号に応じてペルチェ素子16への通電
が制御され、それによって、冷却プレート13が設定温
度に冷却され且つその温度に維持される。従って、冷却
プレート13を冷却させて、その上に、目的の検体aを
載せたスライドガラスgやシャーレ等を載せれば当該検
体aが冷却されるので、検体温度管理器11を顕微鏡の
ステージSに載せて、設定温度に冷却された状態の検体
aを対物レンズLを通して観察することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来、これらの検体温
度管理器1や11は、細胞等の生体試料を検体とする使
い方が大部分であったので、加温型のものの場合、加温
温度はせいぜい40°C程度で足りていたが、工業材料
等の熱的特性を顕微鏡観察するためにも使われるように
なってくると、発熱プレート2を100〜200°C程
度のかなり高い温度まで加温する必要も生じて来る。発
熱プレート2をこのような高温にすると、顕微鏡の各
部、特に、発熱プレート2に近接される対物レンズLに
重大な影響を与えてしまう。この影響というのは、レン
ズに光学的歪みを与えてしまうことや、対物レンズLを
レンズ鏡筒に固定している接着剤を劣化させて対物レン
ズLがレンズ鏡筒から脱落してしまうといったこと等で
ある。
【0009】また、冷却型のものの場合、その冷却温度
によっては、スライドガラスgに結露が生じて曇ってし
まうという問題があった。特に、冷却温度が10°Cを
下回ると、室内に除湿をかけても曇りの発生を抑えるこ
とができなくなってしまう。このような曇りの発生は、
当然、スライドガラスg上の検体aの像を曇らせ、ある
いは全く見えなくしてしまう。
【0010】本発明は上記した従来の問題点に鑑みて為
されたものであり、検体に対する加温や観察を邪魔する
こと無く、発熱プレートからの輻射熱が対物レンズ等に
影響するのを防止できる新規な検体温度管理器用プロテ
クターと、検体温度管理器を提供することを目的とす
る。また、本発明は、検体に対する冷却や観察を邪魔す
ること無く、少なくとも検体観察のための光路上では冷
却による結露の発生を防止することができる新規な検体
温度管理器用プロテクターと、検体温度管理器を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に記載した検体温度管理器用プロテクター
は、検体を加温するための発熱プレートを備えた検体温
度管理器に使用する検体温度管理器用プロテクターであ
って、少なくとも一部が透明で上記発熱プレートに対向
して配置される遮蔽プレートと、この遮蔽プレートの一
方の面に沿って風を流すためのエアー吹出し部を有する
ことを特徴とするものである。
【0012】従って、遮蔽プレートをその他方の面が発
熱プレートに対向する向きで配置すれば、発熱プレート
から遮蔽プレートに向かう輻射熱の大部分は、遮蔽プレ
ートを通過したところで、エアー吹出し部からの風によ
って側方へ飛ばされるので、当該顕微鏡の対物レンズが
ある方向に遮蔽プレートの一方の面を向けておけば、発
熱プレートからの輻射熱によって対物レンズが過熱され
るのをほぼ確実に防止することができる。そして、遮蔽
プレートは少なくとも一部が透明であるから、この透明
な部分を通して検体の観察を行うことができる。
【0013】本発明を具体化するに当たっては、発熱プ
レートの熱が遮蔽プレートに直接伝播しないようにする
ために、遮蔽プレートを発熱プレートに重ねたときこれ
らの間に間隔が生じるようにすることが望ましい。この
場合、適合する検体温度管理器が発熱プレートの外周部
を囲うフレーム等を持っている構造であるときは、その
フレーム等によって空隙が確保されるので、プロテクタ
ー側にフレームや脚部材を敢えて設ける必要は無いが、
できるだけ多くの種類の検体温度管理器に適合できるよ
うにするためには、遮蔽プレートの周縁部を囲うフレー
ムや、この周縁部から突出した脚部材等を設けておくと
良い。
【0014】請求項2に記載した検体温度管理器用プロ
テクターは、検体を加温するための発熱プレートを備え
た検体温度管理器に使用する検体温度管理器用プロテク
ターであって、上記発熱プレートに対向して配置され少
なくとも一部が透明で互いに厚み方向で間隔を空けて対
向した複数の遮蔽プレートと、この遮蔽プレートどうし
の間の少なくとも1つの空間に風を流すためのエアー吹
出し部を有することを特徴とするものである。本発明に
おける遮蔽プレートの枚数は、基本的に2枚で足りる
が、3枚以上であっても良い。
【0015】従って、遮蔽プレートを発熱プレートに対
向する向きで配置すれば、発熱プレートからの輻射熱を
複数枚の遮蔽プレートで謂わば二重若しくは多重に遮蔽
することができると共に、遮蔽プレートを通過した熱
は、エアー吹出し部がある空間に来たところで風によっ
て残らず側方へ飛ばされるので、発熱プレートと当該顕
微鏡の対物レンズ等との間に遮蔽プレートを置けば、発
熱プレートからの輻射熱によって対物レンズ等が過熱さ
れるのを確実に防止することができる。尚、風を流され
る空間は、その外周をフレーム等の壁で囲繞した閉鎖形
とするか、又は、外周の一部若しくは大部分が開口した
解放形とすることが考えられるが、閉鎖形とした場合は
その壁又は遮蔽プレートの端部に排気口を設けると良
い。
【0016】請求項3に記載した検体温度管理器用プロ
テクターは、検体を加温するための発熱プレートを備え
た検体温度管理器に使用する検体温度管理器用プロテク
ターであって、上記発熱プレートに対向して配置され互
いに厚み方向で間隔を空けて対向した複数の遮蔽プレー
トと、この遮蔽プレートどうしの間の少なくとも1つの
空間に風を流すためのエアー吹出し部を有し、複数の遮
蔽プレートの一端のものにはレンズ挿入孔が設けられ、
その他の遮蔽プレートは少なくとも上記レンズ挿入孔と
対向した部分が透明であることを特徴とするものであ
る。この発明によれば、遮蔽プレートが複数枚であって
も、対物レンズをレンズ挿入孔に挿入することで、その
分、対物レンズを発熱プレート上の検体により近づける
ことができる。従って、より高い倍率で検体を観察する
のに適する。
【0017】請求項4に記載した検体温度管理器は、検
体を加温するための発熱プレートと、この発熱プレート
の一方の面に間隔を空けて対向したプロテクターとを備
え、プロテクターは、少なくとも一部が透明な遮蔽プレ
ートと、遮蔽プレートの反発熱プレート側の面に沿って
風を流すためのエアー吹出し部を備えたことを特徴とす
るものである。また、請求項5に記載した検体温度管理
器は、検体を加温するための発熱プレートと、この発熱
プレートの一方の面に間隔を空けて対向したプロテクタ
ーとを備え、プロテクターは、互いに厚み方向で間隔を
空けて対向した複数の遮蔽プレートと、この遮蔽プレー
トどうしの間の少なくとも1つの空間に風を流すための
エアー吹出し部を有することを特徴とするものである。
【0018】即ち、請求項4と請求項5の検体温度管理
器は、防熱プロテクターを一体的に備えた検体温度管理
器であって、検体の加温は、検体を発熱プレートに載せ
るか又は検体に対して発熱プレートを上から近接若しく
は接触させることで行う。これらの検体温度管理器にあ
っても、発熱プレートから遮蔽プレートに向かう輻射熱
の大部分は、遮蔽プレートを通過したところで、エアー
吹出し部からの風によって側方へ飛ばされる。従って、
当該顕微鏡の対物レンズや光源ランプの方向に遮蔽プレ
ートを向けておけば、発熱プレートからの輻射熱によっ
てそれら対物レンズや光源ランプが過熱されるのをほぼ
確実に防止することができる。
【0019】請求項6に記載した検体温度管理器は、検
体を加温するための発熱プレートと、この発熱プレート
の一方の面に間隔を空けて対向したプロテクターとを備
え、プロテクターは、互いに厚み方向で間隔を空けて対
向した複数の遮蔽プレートと、この遮蔽プレートどうし
の間の少なくとも1つの空間に風を流すためのエアー吹
出し部を有し、複数の遮蔽プレートの一端のものにはレ
ンズ挿入孔が設けられ、その他の遮蔽プレートは少なく
とも上記レンズ挿入孔と対向した部分が透明であること
を特徴とするものである。この検体温度管理器にあって
は、遮蔽プレートが複数枚でも、対物レンズをレンズ挿
入孔に挿入することで、発熱プレート上の検体に対物レ
ンズをより近づけることができるので、より高い倍率で
検体を観察するのに適する。
【0020】請求項7に記載した検体温度管理器は、検
体を加温するための発熱プレートと、この発熱プレート
の一方の面に間隔を空けて対向した固定側プロテクター
と、発熱プレートの他方の面に間隔を空けて着脱自在に
装着される着脱側プロテクターとを備え、固定側及び着
脱側のプロテクターは、少なくとも一部が透光部である
1又は複数の遮蔽プレートと、この遮蔽プレートの反発
熱プレート側の面に沿って風を流すためのエアー吹出し
部とを備えたことを特徴とするものである。
【0021】この検体温度管理器にあっては、着脱側プ
ロテクターを装着することによって、発熱プレートの上
下両側がプロテクターで覆われるので、対物レンズと光
源ランプの両方に対して過熱を防止できる。そして、こ
の検体温度管理器は、発熱プレートの発熱程度によって
は着脱側プロテクターを装着しないで使用することもで
きるし、固定側プロテクターを上向きと下向きのいずれ
にしても使用することができるので、使い勝手の幅が広
い。
【0022】請求項8に記載した検体温度管理器用プロ
テクターは、冷却プレートを有する検体温度管理器に使
用する検体温度管理器用プロテクターであって、上記冷
却プレートに乗る底壁が検体を冷却するための検体冷却
板とされた箱体と、この箱体の内部に乾燥空気を供給す
るためのエアー吹込み部とを備え、箱体の底壁と天板に
おける少なくとも一部に透光部が設けられたことを特徴
とするものである。箱体に対して検体を出し入れするた
めの口は、箱体の天板や周壁部等どこでも良いが、天板
を着脱自在な蓋部材にすれば、検体の出し入れを容易に
行うことができる。
【0023】このプロテクターの箱体を検体温度管理器
の冷却プレート上に載せると、検体冷却板が冷却プレー
トによって冷却されるので、目的の検体を検体冷却板に
直に載せるか又はスライドガラス等に載せて冷却板上に
置けば当該検体が冷却される。そして、少なくとも検体
を入れる箱体の内部は乾燥空気が供給されることによっ
て積極的に除湿されるため、検体冷却板や検体を載せた
スライドガラス等に結露が発生するのを抑えることがで
きる。検体の観察は箱体の透光部を通して行う。この検
体温度管理器用プロテクターでは、箱体の天板における
透光部を外側から除湿することはできないが、冷却温度
があまり低くないときは室内をエアコン等で除湿するこ
とによって天板の外面での結露を防止できる。
【0024】請求項9に記載した検体温度管理器用プロ
テクターは、請求項8に記載した検体温度管理器用プロ
テクターにおいて、箱体の底壁における透光部が透光孔
であって、検体の観察は検体を載せたスライドガラス等
を上記底壁上に置いて行うようにされ、底壁の上面には
一端が透光孔の上端部に通じた排気路が形成され、この
排気路の他端部は底壁の上面に乗せたスライドガラス等
では覆われない位置まで延びたことを特徴とするもので
ある。
【0025】このプロテクターにおいては、箱体内に供
給された乾燥空気は、排気路から透光孔を通って外部に
排気される。従って、乾燥空気は、箱体の天板内面やス
ライドガラス等の上面に対する除湿だけで無く、透光孔
を通過する際にスライドガラス等の下面、即ち、検体が
乗っている部位の下面も除湿することになるので、冷却
温度をかなり低くしても結露の発生を十分抑えることが
できる。
【0026】請求項10に記載した検体温度管理器用プ
ロテクターは、冷却プレートを有する検体温度管理器に
使用する検体温度管理器用プロテクターであって、下面
が開口し上記冷却プレートにその上面を覆うように載置
される箱体と、これら冷却プレートと箱体とで画された
検体配置空間に乾燥空気を供給するためのエアー吹き込
み部とを備え、箱体の天板における少なくとも一部に透
光部が設けられたことを特徴とするものである。
【0027】このプロテクターは冷却プレートの冷熱を
伝える機能は持っていないので、検体の冷却は、検体温
度管理器の冷却プレートに載せて行う。検体が覆われる
箱体の内部は、乾燥空気が供給されることによって積極
的に除湿されるため、冷却プレートや検体を載せたスラ
イドガラス等に結露が発生するのを抑えることができ
る。検体の観察は箱体の透光部を通して行う。この検体
温度管理器用プロテクターでも、箱体の天板における透
光部を外側から除湿することはできないが、冷却温度が
あまり低くないときは室内をエアコン等で除湿すること
によって透光部の外側での結露を防止できる。
【0028】請求項11に記載した検体温度管理器用プ
ロテクターは、請求項8から10に記載した検体温度管
理器用プロテクターのいずれかにおいて、箱体の天板に
おける透光部をレンズ挿入孔にしたことを特徴とするも
のである。即ち、このプロテクターを使用するときは、
箱体のレンズ挿入孔に対物レンズの先端を挿入する。こ
の挿入によってレンズ挿入孔が塞がれるので、乾燥空気
を箱体内の隅々まで行き渡らせることができると共に、
対物レンズのレンズ面に対しても乾燥空気による除湿が
行われる。従って、冷却温度をかなり低くして箱体の天
板外面等に結露が生じても、少なくとも箱体内部と対物
レンズに結露が生じることは無い。特に、この発明を請
求項9に記載のプロテクターに適用すると、少なくとも
検体観察用の光路上では残らず除湿が行われることにな
る。
【0029】請求項12に記載した検体温度管理器は、
検体を冷却するための冷却プレートと、この冷却プレー
トの上側に位置したプロテクターとを備え、プロテクタ
ーは、冷却プレートの上面を覆った覆い部と、これら冷
却プレートと覆い部とで画された検体配置空間に乾燥空
気を供給するためのエアー吹き込み部とを有し、覆い部
の天板における少なくとも一部に透光部が設けられたこ
とを特徴とするものである。従って、少なくとも検体が
覆われる覆い部の内部は乾燥空気が供給されることによ
って積極的に除湿されるため、冷却プレートや検体を載
せたスライドガラス等に結露が発生するのを抑えること
ができる。検体の観察は覆い部の透光部を通して行う。
【0030】請求項13に記載した検体温度管理器は、
請求項12に記載した検体温度管理器において、覆い部
の天板における透光部をレンズ挿入孔にしたことを特徴
とするものである。この検体温度管理器を使用するとき
は、覆い部のレンズ挿入孔に対物レンズの先端を挿入す
る。この挿入によってレンズ挿入孔が塞がれるので、乾
燥空気を覆い部内の隅々まで行き渡らせることができる
と共に、対物レンズの先端面に対しても乾燥空気による
除湿が行われる。従って、冷却温度をかなり低くして覆
い部の天板の外面等に結露が生じても、少なくとも覆い
部の内部と対物レンズに結露が生じることは無い。
【0031】
〔A.加温型の検体温度管理器用プロテクター〕
〔A−1.第一の実施の形態〕(図1〜図4) 図1から図4は、加温型の検体温度管理器に使用するプ
ロテクターの第一の実施の形態21を示すものである。
【0032】このプロテクター21は、本体22とエア
ーポンプ23及びホース24から構成され、本体22
は、フレーム25とこれに保持された2枚の遮蔽プレー
ト26から成る。フレーム25は、断熱効果の高い合成
樹脂により、矩形の枠形を為すように形成され、その厚
み方向における一端近くの内周面に沿って延びる内フラ
ンジ25aが一体に形成されている。遮蔽プレート26
には2枚とも耐熱性の良い透明なガラスが用いられてお
り、その外周部がフレーム25の内フランジ25aを互
いに反対側から挟んだ状態でフレーム25に接着されて
いる。従って、本体22は、2枚の遮蔽プレート26と
フレーム25とで画成された偏平な閉鎖空間27を持つ
と共に、フレーム25の厚み方向における他端面を開口
面とする検体覆い空間28を有する。
【0033】フレーム25の内フランジ25aのうち互
いに対向し合う部分には、その一方にエアー吹出し管2
9が設けられ、他方に排気口30が形成されている。こ
れらエアー吹出し管29と排気口30は、それぞれ、閉
鎖空間27と外部とを連通するように設けられていて、
エアー吹出し管29に、エアーポンプ23から延びたホ
ース24が接続されている。従って、閉鎖空間27には
エアーが供給され、このエアーは、閉鎖空間27内の空
気を誘って排気口30から外に排出される。
【0034】プロテクター21は以上のように構成され
ており、例えば、前記した加温型の検体温度管理器1に
重ねて使用する。その使用態様の例を図2乃至図4に示
す。図2は、正立型顕微鏡で観察を行う場合の一例であ
って、ステージS上に検体温度管理器1を載せ、その発
熱プレート2に検体aを直に若しくはスライドガラスg
等に載せて置く。そして、この検体温度管理器1の上に
プロテクター21の本体22を重ねる。この場合、本体
22の姿勢は、遮蔽プレート26が検体覆い空間28の
上側に位置した正立姿勢とする。これにより、発熱プレ
ート2の上面が本体22によって覆われると共に、当該
顕微鏡の対物レンズLと発熱プレート2との間に2枚の
遮蔽プレート26と閉鎖空間27が位置する。
【0035】検体aは発熱プレート2によって加温さ
れ、ステージSの下方にある光源ランプからの光は、発
熱プレート2と遮蔽プレート26を通して対物レンズL
に入射する。これにより、所要の温度まで加温された状
態の検体aを観察できる。そして、発熱プレート2から
上側へ輻射した熱(対物レンズLがある方向へ向かった
熱)は、下の遮蔽プレート26を通過したところで、閉
鎖空間27を流れる風によって側方へ積極的に飛ばされ
る。従って、この状態の本体22においては、少なくと
も上側の遮蔽プレート26が高温に熱せられることは無
いので、対物レンズLに発熱プレート2の熱が直接輻射
することは絶対に無く、かなり冷却されて伝わることに
なる。これにより、対物レンズLの過熱が防止される。
【0036】図3は、倒立型顕微鏡で観察を行う場合の
一例であって、ステージS上に本体22を載せ、その上
に検体温度管理器1を重ねる。この場合、本体22の姿
勢は、遮蔽プレート26が検体覆い空間28の下側に位
置した逆さ姿勢とする。これにより、発熱プレート2の
下面が本体22によって覆われると共に、当該顕微鏡の
対物レンズLと発熱プレート2との間に2枚の遮蔽プレ
ート26と閉鎖空間27が位置する。検体aは発熱プレ
ート2の上面に置く。
【0037】従って、この場合も、発熱プレート2から
下側へ輻射した熱(対物レンズLがある方向へ向かった
熱)は、上の遮蔽プレート26を通過したところで、閉
鎖空間27を流れる風によって側方へ積極的に飛ばされ
る。従って、この状態の本体22においては、少なくと
も下側の遮蔽プレート26が高温に熱せられることは無
いので、対物レンズLに発熱プレート2の熱が直接輻射
することは絶対に無く、かなり冷却されて伝わることに
なる。これにより、対物レンズLの過熱が防止される。
【0038】図4は、プロテクター21を2つ用いて、
その本体22で発熱プレート2を上下両側から覆う使用
態様を示すものである。このように使用すると、対物レ
ンズだけで無く、光源ランプに対しても熱的損傷を防止
できる。発明者が行った試験によると、発熱プレート2
を100°Cまで加温した場合、上側の本体22から約
20ミリメートル上方の測定点では略30°Cで、下側
の本体22の下側の遮蔽プレート26上では略45°C
であった。この程度の温度は、対物レンズL等に何ら影
響することは無い。
【0039】〔A−2.第二の実施の形態〕(図5) 図5は、加温型の検体温度管理器に使用するプロテクタ
ーの第二の実施の形態に係るプロテクター21Aを示す
ものである。このプロテクター21Aが前記したプロテ
クター21と相違する点は、1枚の遮蔽プレートにレン
ズ挿入孔を設けたことだけである。従って、説明は上記
相違点についてだけ行い、その他の部分については、図
面の各部に前記プロテクター21と同様の部位に付した
符号と同じ符号を付することで説明を省略する。このよ
うな符号の使い方と説明の省略の関係は、後述する各実
施の形態においても同様とする。
【0040】2枚の遮蔽プレート26のうち、検体覆い
空間28に接していない方の遮蔽プレート26の略中央
部に、円形をしたレンズ挿入孔26aが形成されてい
る。このレンズ挿入孔26aの径は、対物レンズLのレ
ンズ鏡筒の外径より多少大きくなっており、観察を行う
際は、このレンズ挿入孔26aに対物レンズLの先端部
を挿入する。従って、対物レンズLは、その先端部が本
体22の閉鎖空間27内に挿入される分、検体aに近づ
くので、より高い倍率による観察を行うことができる。
レンズ挿入孔26aは対物レンズLが挿入されることで
略閉鎖される。
【0041】〔A−3.第三の実施の形態〕(図6、図
7) 図6及び図7は、加温型の検体温度管理器に使用するプ
ロテクターの第三の実施の形態に係るプロテクター21
Bを示すものである。このプロテクター21Bが前記し
たプロテクター21と相違する点は、遮蔽プレートを1
枚にしたことだけである。即ち、このプロテクター21
Bでは、遮蔽プレート26が、検体覆い空間28に接す
るものだけになっている。従って、このプロテクター2
1Bおいては、閉鎖空間を有しなく、エアー吹出し管2
7から吹き出したエアーは、遮蔽プレート26の反検体
覆い空間28側の面26bを舐めるように流れて側方へ
散る。
【0042】従って、このプロテクター21Bの本体2
2を、遮蔽プレート26の面26bが対物レンズL側を
向く姿勢にして、対物レンズLと検体温度管理器1との
間に配置すれば、発熱プレート2の熱が対物レンズLに
直接輻射することは殆ど無い。このプロテクター21B
にあっても、遮蔽プレート26の面26bが下を向いた
逆さ姿勢で用いることができるし、2つ使用して検体温
度管理器1を上下両側から挟むように使用することもで
きる。
【0043】〔B.加温型の検体温度管理器〕 〔B−1.第一の実施の形態〕(図8〜図10) 図8から図10は、加温型の検体温度管理器の第一の実
施の形態41を示すものである。この検体温度管理器4
1は、発熱プレート2と、2枚の遮蔽プレート26が矩
形をした合成樹脂製のフレーム42に保持されて成るも
のである。フレーム42の内周面には、その厚み方向に
おける一端近くの部分に沿って延びる内フランジ42a
と、他端寄りの部分に沿って延びる段差42bが形成さ
れており、2枚の遮蔽プレート26はその外周部が内フ
ランジ42aを互いに反対側から挟んだ状態でフレーム
42に固定され、発熱プレート2はその外周部が段差4
2bに乗った状態でフレーム42に固定されている。
【0044】フレーム42の一端部と2枚の遮蔽プレー
ト26とエアー吹出し管29等によってプロテクター2
1Cが構成され、このプロテクター21Cは発熱プレー
ト2に間隔43を空けて対向している。フレーム42の
内部空間のうちプロテクター21C以外の部分が検体覆
い空間28になる。エアー吹出し管29には図示しない
エアーポンプから延びたホース24が接続され、発熱プ
レート2は図示しない配線ケーブルを介して制御器と接
続されている。
【0045】検体温度管理器41はこのように構成され
ており、例えば、図9や図10に示すように使用する。
図9は正立型顕微鏡を使用する場合の例であって、検体
aをスライドガラスg等に載せてステージS上に置いた
状態で、検体温度管理器41を、プロテクター21Cが
発熱プレート2の上に来ている向きでステージSに載せ
る。これにより、発熱プレート2が検体aに上方から近
接してこれを加温する。光源ランプからの光はスライド
ガラスgと発熱プレート2及び2枚の遮蔽プレート26
を通して対物レンズに入射する。発熱プレート2から上
に向かった輻射熱は、下側の遮蔽プレート26を通過し
たところで、閉鎖空間27を流れる風によって側方へ飛
ばされる。
【0046】図10は倒立型顕微鏡を使用する場合の例
であって、検体温度管理器41は、プロテクター21C
が発熱プレート2の下に来る向きでステージSに載せ、
その発熱プレート2に検体aを置く。発熱プレート2か
ら下に向かった輻射熱は、上側の遮蔽プレート26を通
過したところで、閉鎖空間27を流れる風によって側方
へ飛ばされる。このような使用態様に、更にもう一つの
検体温度管理器41を図10に二点鎖線で示すように重
ねると、検体aを2つの発熱プレート2で同時に上下両
側から加温することができ、発熱プレート2から輻射し
た熱は、上方と下方のいずれに対してもプロテクター2
1Cで遮蔽することができる。
【0047】〔B−2.第二の実施の形態〕(図11) 図11は、加温型の検体温度管理器の第二の実施の形態
41Aを示すものである。この検体温度管理器41Aに
あっては、発熱プレート2から遠い方の遮蔽プレート2
6にレンズ挿入孔26aを設けて、対物レンズLを検体
aにできるだけ近づけることができるようにしている。
【0048】〔B−3.第三の実施の形態〕(図12) 図12は、加温型の検体温度管理器の第三の実施の形態
41Bを示すものである。この検体温度管理器41Bが
前記した検体温度管理器41と相違する点は、プロテク
ター21Dの遮蔽プレート26を1枚にしたことだけで
あり、発熱プレート2から遮蔽プレート26に向けて輻
射した熱は、この遮蔽プレート26の一方の面26bに
沿って流れる風によって側方へ飛ばされる。
【0049】〔B−4.第四の実施の形態〕(図13、
図14) 図13及び図14は、加温型の検体温度管理器の第四の
実施の形態41Cを示すものである。この検体温度管理
器41Cは、2つのプロテクター21E、21E´を備
えていて、その1つ21E´が着脱自在になっている。
45は検体温度管理器41Cのフレームボディを示す。
このフレームボディ45は、断熱効果の高い合成樹脂に
よって矩形の枠形を為すように形成され、その中窓の下
端部はその他の部分よりやや大きい発熱プレート配置凹
部45aになっている。この発熱プレート配置凹部45
aの上側に偏寄した位置に発熱プレート2が取り付けら
れている。従って、フレームボディ45の内側にはプロ
テクター装着凹部45cの底面に開口した矩形の検体配
置凹部45dが形成される。また、フレームボディ45
の上面はその両端部45bがその他の部分よりやや高く
なっており、この高い部分45bの間の谷であるプロテ
クター装着凹部45cに着脱側のプロテクター21E´
を装着するようになっている。
【0050】2つのプロテクター21E、21E´は、
それぞれ、比較的薄い矩形のフレーム46を有し、この
フレーム46の厚み方向における両面が2枚の遮蔽プレ
ート26によって各別に閉じられると共に、エアー吹出
し管29と排気口30が設けられ、エアー吹出し管29
にはエアーポンプ23から延びたホース24が接続され
ている。
【0051】着脱側のプロテクター21E´の外形はフ
レームボディ45のプロテクター装着凹部45cにぴっ
たり収まる大きさになっている。もう一つのプロテクタ
ー21Eは、その平面形状がフレームボディ45の平面
形状と同じになっていて、このプロテクター21Eはフ
レームボディ45の底面に重なった状態で固定されてい
る。この場合、フレームボディ45の底面と発熱プレー
ト2との間にある程度の間隔47があるので、固定側プ
ロテクター21Eが発熱プレート2に接触することは無
い。
【0052】この検体温度管理器41Cにあっては、検
体aを載せるときは着脱側のプロテクター21E´を外
し、検体aを発熱プレート2上に直接又はスライドガラ
スgに載せて置くことで検体配置凹部45dに収める。
そして、着脱側プロテクター21E´をプロテクター装
着凹部45cに嵌めて、検体温度管理器41Cをステー
ジSに載せる。光源ランプからの光は上下のプロテクタ
ー21E、21E´の遮蔽プレート26と発熱プレート
2及びスライドガラスg等を通して対物レンズLに入射
する。
【0053】発熱プレート2から下に向かった輻射熱は
固定側プロテクター21Eにより、上に向かった輻射熱
は着脱側プロテクター21E´により、それぞれ、閉鎖
空間27を流れる風によって側方へ飛ばされる。尚、こ
の実施の形態においては、固定側のプロテクター21E
をフレームボディ45と別体に形成したが、フレームボ
ディ45の高さを伸ばして、これに2枚の遮蔽プレート
26を直接取り付けるようにしても良い。また、この検
体温度管理器41におけるプロテクター21E、21E
´においても、遮蔽プレート26を1枚としたり、発熱
プレート2から遠い方の遮蔽プレート26にレンズ挿入
孔を設ける等して、対物レンズを検体により近づけるこ
とができるようにしても良い。
【0054】〔C.冷却型の検体温度管理器用プロテク
ター〕 〔C−1.第一の実施の形態〕(図15〜図18) 図15から図18は、冷却型の検体温度管理器に使用す
るプロテクターの第一の実施の形態51を示すものであ
る。このプロテクター51は、例えば図24、25に示
した前記検体温度管理器11に適合した型式のものであ
って、本体52と、これに接続された乾燥空気供給器5
3と、図示しない制御器等から構成されている。
【0055】本体52は、上面が開口した偏平な箱体5
5を有する。この箱体55は、検体温度管理器11の平
面サイズと略同じ平面サイズを有し、その周壁が合成樹
脂製の矩形のフレーム56から成り、底壁はアルミニュ
ーム製の検体冷却板57になっている。フレーム56の
上面における内側寄りの領域には浅い蓋載置凹部56a
が形成されていて、この蓋載置凹部56aに蓋板58が
着脱自在に載置される。この蓋板58には長手方向で離
間した円形の2つのレンズ挿入孔58aが形成されてい
る。フレーム56の内壁面は上方から見て略長方形状を
しているが、その長手方向における両端の内壁面には、
その左右両端部を残してコ字形を為す位置決め凹部56
bが形成されている。
【0056】箱体55の内側空間が検体配置空間59で
あり、この空間59に、検体aを乗せたスライドガラス
gが着脱自在に置かれる。スライドガラスgは、検体冷
却板57上に置かれ、その両端部がフレーム56の位置
決め凹部56bに収まることで水平方向での位置決めが
為される。フレーム56の長手方向における一端部に
は、位置決め凹部56bの前後両脇の位置を上記長手方
向へ貫通した孔が形成されていて、この孔に、それぞれ
エアー吹込み管60が挿入されている。
【0057】検体冷却板57には、円形の透光孔61が
2つ、長手方向で離間したところに設けられており、こ
れら透光孔61の上端部は、その他の部分より大径な排
気凹部61aとして形成されている。そして、検体冷却
板57の上面には、排気凹部61aから前後両側へ延び
る比較的短い溝状の排気路62が形成されている。検体
冷却板57にスライドガラスgが載置されると、透光孔
61と排気凹部61aはその全体がスライドガラスgに
よって塞がれるが、排気路62の先端側部分だけは検体
配置空間59に向かって解放したままになる(図16参
照)。
【0058】乾燥空気供給器53は、検体配置空間59
に乾燥した空気を供給するためのもので、シリカゲルを
収納した除湿容器64と、この除湿容器64に接続した
小型のエアーポンプ65を備えており、エアーポンプ6
5が駆動することで除湿容器64に外気が吸引され、こ
の外気は除湿容器64を通る際に除湿されてエアーポン
プ65に至る。エアーポンプ65の送風口から延びたエ
アーホース66の先端部が前記エアー吹込み管60に接
続されている。従って、この乾燥空気供給器53が駆動
すると、乾燥空気が検体配置空間59に供給される。プ
ロテクター51は、以上のように構成されている。
【0059】次に、プロテクター51の使用方法の一例
を説明する。顕微鏡のステージSには検体温度管理器1
1を乗せ、この検体温度管理器11の上にプロテクター
51の本体52を載せる。従って、プロテクター51の
検体冷却板57は冷却プレート13に密着することで冷
却される。蓋板58を外して、目的の検体aを検体配置
空間59に置けば、当該検体aが検体冷却板57によっ
て冷却される。そして、蓋板58を元のように被せ、そ
のレンズ挿入孔58aの一方に対物レンズLを図18に
示すように挿入する。これにより、当該一方のレンズ挿
入孔58aがほぼ閉鎖される。他方のレンズ挿入孔58
aはスライドガラスg´等によって塞いでおく。また、
乾燥空気供給器53を駆動して検体配置空間59に乾燥
空気を吹き込む。
【0060】光源ランプからの光は、検体温度管理器1
1の透光孔14a、15a、13aとプロテクター51
の透光孔61と、スライドガラスgを通って対物レンズ
Lに入射する。そして、検体配置空間59に供給された
乾燥空気は、この空間59内に満遍なく行き渡ってスラ
イドガラスgの上面や対物レンズLのレンズ面を除湿す
ると共に、排気路62と排気凹部61aを通って、透光
孔61、検体温度管理器11の透光孔13a、15a、
14aに抜けるように流れ、この流れが、スライドガラ
スgの下面のうち透光孔61を塞いでいる部分を除湿す
る。従って、検体観察用の光路上では残らず除湿が行わ
れるので、冷却温度がかなり低くても、検体aの像が曇
ることは無い。
【0061】尚、この実施の形態においては、箱体55
の中に対物レンズLのレンズ面を挿入するようにした
が、蓋板58の上面に結露が生じない程度の冷却温度で
検体温度管理器11を使用する場合は、必ずしも対物レ
ンズLのレンズ面を箱体55内に挿入する必要がないの
で、蓋板58にレンズ挿入孔58aを設けなくても良
い。この場合は、蓋板58の全体を透明にするか、又
は、透光孔61と対応した部分を透明にしておけば良
い。
【0062】〔C−2.第二の実施の形態〕(図19、
図20) 図19及び図20は、冷却型の検体温度管理器に使用す
るプロテクターの第二の実施の形態51Aを示すもので
ある。このプロテクター51Aが前記プロテクター51
と比較して相違する点は、本体52の箱体55´には前
記プロテクター51が有していた検体冷却板57が無
く、箱体55´は下面が開口したカバー形になっている
点だけである。このプロテクター51Aは、図20に示
すように、箱体55´を検体温度管理器11´の冷却プ
レート13の上面にここを覆うように載せて使用する。
検体aは冷却プレート13の上面に載せる。従って、検
体温度管理器11´の冷却プレート13とプロテクター
51Aの箱体55´とで略閉鎖された検体配置空間が画
成され、この検体配置空間の中にスライドガラスgが位
置すると共に乾燥空気が供給される。
【0063】このプロテクター51Aによる除湿機能を
拡大するために、検体温度管理器の冷却プレート13
に、乾燥空気をスライドガラスgの下面に回り込ませる
ための排気路を設けることが考えられる。図19、図2
0に示す検体温度管理器11´では、透光孔13aの上
端部にその他の部分より大径な排気凹部71を形成する
と共に、この排気凹部71に通じた溝状の排気路72が
形成されている。冷却プレート13にスライドガラスg
が載置されると、透光孔13aと排気凹部71はその全
体がスライドガラスgによって塞がれるが、排気路72
の先端側部分だけは解放したままになる。従って、箱体
55´内に供給された乾燥空気の一部は、排気路72と
排気凹部71を通って、透光孔13a、15a、14a
に抜けるように流れるので、スライドガラスgの下面の
うち透光孔13aを塞いでいる部分を除湿する。
【0064】〔D.冷却型の検体温度管理器〕(図2
1) 図21は、冷却型の検体温度管理器の実施の形態61を
示すものである。この検体温度管理器61は、図19及
び図20に示す検体温度管理器11とプロテクター51
Aとを一体的に結合した構造になっていて、外殻12は
その高さを上に伸ばして上方開口62を形成しており、
この上方開口62は蓋板58で開閉される。外殻12の
上端部と蓋板58とで、冷却プレート13を覆うカバー
が構成される。検体aは、蓋板58を外して冷却プレー
ト13上に載せる。この検体温度管理器61の機能は、
前記検体温度管理器11´にプロテクター51Aの本体
52を載せた状態における機能と全く同じである。
【0065】以上、本発明の実施の形態について詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設
計の変更などがあっても本発明に含まれる。例えば、実
施の形態に示した冷却型の検体温度管理器用プロテクタ
ーと、冷却型の検体温度管理器においては、いずれも、
箱体や検体配置空間の中に供給される乾燥空気が主とし
て透光孔から排気される構造にしたが、この乾燥空気の
供給量は僅かで足りる場合が多いので、透光孔からの排
気を必要としなくて蓋板の周囲等から漏れ出るような場
合は、必ずしも特別な排気口を設けなくても良い。ま
た、いずれの実施の形態においてもレンズ挿入孔を設け
たが、冷却温度をあまり低くしないで使用するものにつ
いては、このレンズ挿入孔は必ずしも必要としない。冷
却手段がペルチェ素子に限られないのも勿論である。
【0066】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明にあって
は、遮蔽プレートをその他方の面が発熱プレートに対向
する向きで配置すれば、発熱プレートから遮蔽プレート
に向かう輻射熱の大部分は、遮蔽プレートを通過したと
ころで、エアー吹出し部からの風によって側方へ飛ばさ
れるので、当該顕微鏡の対物レンズがある方向に遮蔽プ
レートの一方の面を向けておけば、発熱プレートからの
輻射熱によって対物レンズが過熱されるのをほぼ確実に
防止することができる。そして、遮蔽プレートは少なく
とも一部が透明であるから、この透明な部分を通して検
体の観察を行うことができる。
【0067】請求項2の発明によれば、遮蔽プレートを
発熱プレートに対向する向きで配置すれば、発熱プレー
トからの輻射熱を複数枚の遮蔽プレートで謂わば二重若
しくは多重に遮蔽することができると共に、遮蔽プレー
トを通過した熱は、エアー吹出し部がある空間に来たと
ころで風によって残らず側方へ飛ばされるので、発熱プ
レートと当該顕微鏡の対物レンズ等との間に遮蔽プレー
トを置けば、発熱プレートからの輻射熱によって対物レ
ンズ等が過熱されるのを確実に防止することができる。
【0068】請求項3の発明によれば、遮蔽プレートが
複数枚であっても、対物レンズをレンズ挿入孔に挿入す
ることで、その分、対物レンズを発熱プレート上の検体
により近づけることができる。従って、より高い倍率で
検体を観察するのに適する。
【0069】請求項4又は請求項5の発明によれば、発
熱プレートから遮蔽プレートに向かう輻射熱の大部分
は、遮蔽プレートを通過したところで、エアー吹出し部
からの風によって側方へ飛ばされる。従って、当該顕微
鏡の対物レンズや光源ランプの方向に遮蔽プレートを向
けておけば、発熱プレートからの輻射熱によってそれら
対物レンズや光源ランプが過熱されるのをほぼ確実に防
止することができる。
【0070】請求項6の発明によれば、遮蔽プレートが
複数枚でも、対物レンズをレンズ挿入孔に挿入すること
で、発熱プレート上の検体に対物レンズをより近づける
ことができるので、より高い倍率で検体を観察するのに
適する。
【0071】請求項7の発明によれば、着脱側プロテク
ターを装着することによって、発熱プレートの上下両側
がプロテクターで覆われるので、対物レンズと光源ラン
プの両方に対して過熱を防止できる。そして、この検体
温度管理器は、発熱プレートの発熱程度によっては着脱
側プロテクターを装着しないで使用することもできる
し、固定側プロテクターを上向きと下向きのいずれにし
ても使用することができるので、使い勝手の幅が広い。
【0072】請求項8の発明によれば、箱体を検体温度
管理器の冷却プレート上に載せると、検体冷却板が冷却
プレートによって冷却されるので、目的の検体を検体冷
却板に直に載せるか又はスライドガラス等に載せて冷却
板上に置けば当該検体が冷却される。そして、少なくと
も検体を入れる箱体の内部は乾燥空気が供給されること
によって積極的に除湿されるため、検体冷却板や検体を
載せたスライドガラス等に結露が発生するのを抑えるこ
とができる。
【0073】請求項9の発明によれば、箱体内に供給さ
れた乾燥空気は、排気路から透光孔を通って外部に排気
される。従って、乾燥空気は、箱体の天板内面やスライ
ドガラス等の上面に対する除湿だけで無く、透光孔を通
過する際にスライドガラス等の下面、即ち、検体が乗っ
ている部位の下面も除湿することになるので、冷却温度
をかなり低くしても結露の発生を十分抑えることができ
る。
【0074】請求項10の発明によれば、検体が覆われ
る箱体の内部は、乾燥空気が供給されることによって積
極的に除湿されるため、冷却プレートや検体を載せたス
ライドガラス等に結露が発生するのを抑えることができ
る。
【0075】請求項11の発明によれば、箱体のレンズ
挿入孔に対物レンズの先端を挿入することによってレン
ズ挿入孔が塞がれるので、乾燥空気を箱体内の隅々まで
行き渡らせることができると共に、対物レンズのレンズ
面に対しても乾燥空気による除湿が行われる。従って、
冷却温度をかなり低くして箱体の天板外面等に結露が生
じても、少なくとも箱体内部と対物レンズに結露が生じ
ることは無い。特に、この発明を請求項9に記載のプロ
テクターに適用すると、少なくとも検体観察用の光路上
では残らず除湿が行われることになる。
【0076】請求項12の発明によれば、少なくとも検
体が覆われる覆い部の内部は乾燥空気が供給されること
によって積極的に除湿されるため、冷却プレートや検体
を載せたスライドガラス等に結露が発生するのを抑える
ことができる。
【0077】請求項13の発明によれば、カバーのレン
ズ挿入孔に対物レンズの先端を挿入することによってレ
ンズ挿入孔が塞がれるので、乾燥空気を覆い部内の隅々
まで行き渡らせることができると共に、対物レンズの先
端面に対しても乾燥空気による除湿が行われる。従っ
て、冷却温度をかなり低くして覆い部の天板の外面等に
結露が生じても、少なくとも覆い部の内部と対物レンズ
に結露が生じることは無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】加温型の検体温度管理器に使用する本発明検体
温度管理器用プロテクターの第一の実施の形態を示すも
ので、一部を切除した状態の斜視図である。
【図2】図1に示す検体温度管理器用プロテクターを、
顕微鏡のステージに載せた状態で、同図のA−A線に沿
って切断した断面図である。
【図3】図1に示す検体温度管理器用プロテクターの使
用態様を示す垂直断面図である。
【図4】図1に示す検体温度管理器用プロテクターの別
の使用態様を示す垂直断面図である。
【図5】加温型の検体温度管理器に使用する本発明検体
温度管理器用プロテクターの第二の実施の形態を示す垂
直断面図である。
【図6】加温型の検体温度管理器に使用する本発明検体
温度管理器用プロテクターの第三の実施の形態を示す要
部斜視図である。
【図7】図6に示す検体温度管理器用プロテクターを、
顕微鏡のステージに載せた状態で、同図のB−B線に沿
って切断した拡大断面図である。
【図8】加温型の本発明検体温度管理器の第一の実施の
形態を、一部省略して示す斜視図である。
【図9】図8の検体温度管理器を、顕微鏡のステージに
載せた状態で、同図のC−C線に沿って切断した断面図
である。
【図10】図8の検体温度管理器の使用態様を示す垂直
断面図である。
【図11】加温型の本発明検体温度管理器の第二の実施
の形態を、顕微鏡のステージに載せた状態で示す垂直断
面図である。
【図12】加温型の本発明検体温度管理器の第三の実施
の形態を示す垂直断面図である。
【図13】加温型の本発明検体温度管理器の第四の実施
の形態を示す要部斜視図である。
【図14】図13の検体温度管理器を、顕微鏡のステー
ジに載せた状態で、同図のD−D線に沿って切断した拡
大断面図である。
【図15】冷却型の検体温度管理器に使用する本発明検
体温度管理器用プロテクターの第一の実施の形態を示す
斜視図である。
【図16】図15のE−E線に沿って切断した拡大断面
図である。
【図17】図15に示す検体温度管理器の本体を拡大し
た斜視図である。
【図18】図15に示す検体温度管理器の使用状態を示
す拡大垂直断面図である。
【図19】冷却型の検体温度管理器に使用する本発明検
体温度管理器用プロテクターの第二の実施の形態を、検
体温度管理器と共に示す斜視図である。
【図20】図19に示す検体温度管理器用プロテクター
の使用状態を示す拡大垂直断面図である。
【図21】冷却型の本発明検体温度管理器の実施の形態
を示す垂直断面図である。
【図22】一般的な加温型検体温度管理器の一例を示す
要部斜視図である。
【図23】図22の検体温度管理器を、顕微鏡のステー
ジに載せた状態で、同図のF−F線に沿って切断した断
面図である。
【図24】一般的な冷却型検体温度管理器の一例を示す
要部斜視図である。
【図25】図24の検体温度管理器を、顕微鏡のステー
ジに載せた状態で、同図のG−G線に沿って切断した断
面図である。
【符号の説明】
a 検体 g スライドガラス L 対物レンズ 2 発熱プレート 13 冷却プレート 21 検体温度管理器用プロテクター 23 エアーポンプ 26 遮蔽プレート 27 (遮蔽プレートどうしの間の)空間 29 エアー吹出し部 21A 検体温度管理器用プロテクター 26a (遮蔽プレートの)レンズ挿入孔 21B 検体温度管理器用プロテクター 26b (遮蔽プレートの)一方の面 41 検体温度管理器 21C プロテクター 43 間隔 41A 検体温度管理器 26a (遮蔽プレートの)レンズ挿入孔 41B 検体温度管理器 21D プロテクター 41C 検体温度管理器 21E 固定側プロテクター 21E´ 着脱側プロテクター 45d 間隔 47 間隔 51 検体温度管理器用プロテクター 55 箱体 57 箱体の底壁(検体冷却板) 58 箱体の天板 58a (箱体の天板の)透光部、レンズ挿入孔 60 エアー吹込み部 61 (箱体の底壁の)透光部(透光孔) 61a、62 排気路 51A 検体温度管理器用プロテクター 55´ 箱体 71、72 排気路 61 検体温度管理器 12、58 覆い部 58 (覆い部の)天板
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年6月1日(2000.6.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 検体温度管理器用プロテクター
と、検体温度管理器
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顕微鏡観察で使用
する検体温度管理器用プロテクターと、検体温度管理器
に関する。詳しくは、検体を観察するに当たって、検体
を必要な温度まで加温するための検体温度管理器に温熱
によって生じる不都合を防止するためのプロテクター
と、このプロテクターを備えた検体温度管理器に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図22及び23に、今日一般的な加温タ
イプの検体温度管理器の一例1を示す。この検体温度管
理器1は、矩形の平板状をした発熱プレート2と、この
発熱プレート2の外周部を保持した合成樹脂製の矩形の
フレーム3と、図示しない制御器とから構成されてい
る。
【0003】発熱プレート2は、蒸着金属から成る透明
導電膜4が形成された透明ガラス5と、この透明ガラス
5に透明導電膜4を挟んで接着された別の透明ガラス5
´とから成る2枚合わせ構造になっていて、透明ガラス
5、5´には特殊硬質ガラスを用いている。透明導電膜
4における両端部には、銅箔製の図示しない2枚の電極
が各別に接着されていて、この電極から延びたリード線
に配線ケーブル6の中の電源ラインが接続されている。
この配線ケーブル6は図示しない制御器から延びてお
り、透明導電膜4に設けられた図示しないセンサーから
の信号に応じて透明導電膜4への通電量が制御され、そ
れによって、発熱プレート2が設定温度に加熱され且つ
その温度に維持される。
【0004】従って、発熱プレート2を加温してその上
に目的の検体aを載せれば、当該検体aが加温されるの
で、検体温度管理器1を顕微鏡のステージSに載せれ
ば、設定温度に加温された状態の検体aを対物レンズL
を通して観察することができる。検体aを載せたスライ
ドガラスgやシャーレを発熱プレート2に載せて使用す
ることもある。尚、フレーム3の外形としては、長方形
や正方形等の矩形の他に、円形や楕円形があり、その中
窓の形状も矩形に限らないが、基本的な構造においては
違いが無い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、これらの検体温
度管理器1は、細胞等の生体試料を検体とする使い方が
大部分であったので、加温型のものの場合、加温温度は
せいぜい40°C程度で足りていたが、工業材料等の熱
的特性を顕微鏡観察するためにも使われるようになって
くると、発熱プレート2を100〜200°C程度のか
なり高い温度まで加温する必要も生じて来る。発熱プレ
ート2をこのような高温にすると、顕微鏡の各部、特
に、発熱プレート2に近接される対物レンズLに重大な
影響を与えてしまう。この影響というのは、レンズに光
学的歪みを与えてしまうことや、対物レンズLをレンズ
鏡筒に固定している接着剤を劣化させて対物レンズLが
レンズ鏡筒から脱落してしまうといったこと等である。
【0006】本発明は上記した従来の問題点に鑑みて為
されたものであり、検体に対する加温や観察を邪魔する
こと無く、発熱プレートからの輻射熱が対物レンズ等に
影響するのを防止できる新規な検体温度管理器用プロテ
クターと、検体温度管理器を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に記載した検体温度管理器用プロテクター
は、検体を加温するための発熱プレートを備えた検体温
度管理器に使用する検体温度管理器用プロテクターであ
って、上記発熱プレートに対向して配置され少なくとも
一部が透明で互いに厚み方向で間隔を空けて対向した複
数の遮蔽プレートと、この遮蔽プレートどうしの間の少
なくとも1つの空間に風を流すためのエアー吹出し部を
有することを特徴とするものである。そして、遮蔽プレ
ートは少なくとも一部が透明であるから、この透明な部
分を通して検体の観察を行うことができる。本発明にお
ける遮蔽プレートの枚数は、基本的に2枚で足りるが、
3枚以上であっても良い。
【0008】従って、遮蔽プレートを発熱プレートに対
向する向きで配置すれば、発熱プレートからの輻射熱を
複数枚の遮蔽プレートで謂わば二重若しくは多重に遮蔽
することができると共に、遮蔽プレートを通過した熱
は、エアー吹出し部がある空間に来たところで風によっ
て残らず側方へ飛ばされるので、発熱プレートと当該顕
微鏡の対物レンズ等との間に遮蔽プレートを置けば、発
熱プレートからの輻射熱によって対物レンズ等が過熱さ
れるのを確実に防止することができる。尚、風を流され
る空間は、その外周をフレーム等の壁で囲繞した閉鎖形
とするか、又は、外周の一部若しくは大部分が開口した
解放形とすることが考えられるが、閉鎖形とした場合は
その壁又は遮蔽プレートの端部に排気口を設けると良
い。
【0009】本発明を具体化するに当たっては、発熱プ
レートの熱が遮蔽プレートに直接伝播しないようにする
ために、遮蔽プレートを発熱プレートに重ねたときこれ
らの間に間隔が生じるようにすることが望ましい。この
場合、適合する検体温度管理器が発熱プレートの外周部
を囲うフレーム等を持っている構造であるときは、その
フレーム等によって空隙が確保されるので、プロテクタ
ー側にフレームや脚部材を敢えて設ける必要は無いが、
できるだけ多くの種類の検体温度管理器に適合できるよ
うにするためには、遮蔽プレートの周縁部を囲うフレー
ムや、この周縁部から突出した脚部材等を設けておくと
良い。
【0010】請求項2に記載した検体温度管理器用プロ
テクターは、検体を加温するための発熱プレートを備え
た検体温度管理器に使用する検体温度管理器用プロテク
ターであって、上記発熱プレートに対向して配置され互
いに厚み方向で間隔を空けて対向した複数の遮蔽プレー
トと、この遮蔽プレートどうしの間の少なくとも1つの
空間に風を流すためのエアー吹出し部を有し、複数の遮
蔽プレートの一端のものにはレンズ挿入孔が設けられ、
その他の遮蔽プレートは少なくとも上記レンズ挿入孔と
対向した部分が透明であることを特徴とするものであ
る。この発明によれば、遮蔽プレートが複数枚であって
も、対物レンズをレンズ挿入孔に挿入することで、その
分、対物レンズを発熱プレート上の検体により近づける
ことができる。従って、より高い倍率で検体を観察する
のに適する。
【0011】請求項3に記載した検体温度管理器は、検
体を加温するための発熱プレートと、この発熱プレート
の一方の面に間隔を空けて対向したプロテクターとを備
え、プロテクターは、互いに厚み方向で間隔を空けて対
向した複数の遮蔽プレートと、この遮蔽プレートどうし
の間の少なくとも1つの空間に風を流すためのエアー吹
出し部を有することを特徴とするものである。
【0012】即ち、請求項3の検体温度管理器は、防熱
プロテクターを一体的に備えた検体温度管理器であっ
て、検体の加温は、検体を発熱プレートに載せるか又は
検体に対して発熱プレートを上から近接若しくは接触さ
せることで行う。これらの検体温度管理器にあっても、
発熱プレートから遮蔽プレートに向かう輻射熱の大部分
は、遮蔽プレートを通過したところで、エアー吹出し部
からの風によって側方へ飛ばされる。従って、当該顕微
鏡の対物レンズや光源ランプの方向に遮蔽プレートを向
けておけば、発熱プレートからの輻射熱によってそれら
対物レンズや光源ランプが過熱されるのをほぼ確実に防
止することができる。
【0013】請求項4に記載した検体温度管理器は、検
体を加温するための発熱プレートと、この発熱プレート
の一方の面に間隔を空けて対向したプロテクターとを備
え、プロテクターは、互いに厚み方向で間隔を空けて対
向した複数の遮蔽プレートと、この遮蔽プレートどうし
の間の少なくとも1つの空間に風を流すためのエアー吹
出し部を有し、複数の遮蔽プレートの一端のものにはレ
ンズ挿入孔が設けられ、その他の遮蔽プレートは少なく
とも上記レンズ挿入孔と対向した部分が透明であること
を特徴とするものである。この検体温度管理器にあって
は、遮蔽プレートが複数枚でも、対物レンズをレンズ挿
入孔に挿入することで、発熱プレート上の検体に対物レ
ンズをより近づけることができるので、より高い倍率で
検体を観察するのに適する。
【0014】請求項5に記載した検体温度管理器は、検
体を加温するための発熱プレートと、この発熱プレート
の一方の面に間隔を空けて対向した固定側プロテクター
と、発熱プレートの他方の面に間隔を空けて着脱自在に
装着される着脱側プロテクターとを備え、固定側及び着
脱側のプロテクターは、少なくとも一部が透光部である
1又は複数の遮蔽プレートと、この遮蔽プレートの反発
熱プレート側の面に沿って風を流すためのエアー吹出し
部とを備えたことを特徴とするものである。
【0015】この検体温度管理器にあっては、着脱側プ
ロテクターを装着することによって、発熱プレートの上
下両側がプロテクターで覆われるので、対物レンズと光
源ランプの両方に対して過熱を防止できる。そして、こ
の検体温度管理器は、発熱プレートの発熱程度によって
は着脱側プロテクターを装着しないで使用することもで
きるし、固定側プロテクターを上向きと下向きのいずれ
にしても使用することができるので、使い勝手の幅が広
い。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態に係
る検体温度管理器用プロテクターと、検体温度管理器を
図面に従って説明する。 〔A.加温型の検体温度管理器用プロテクター〕 〔A−1.第一の実施の形態〕(図1〜図4) 図1から図4は、加温型の検体温度管理器に使用するプ
ロテクターの第一の実施の形態21を示すものである。
【0017】このプロテクター21は、本体22とエア
ーポンプ23及びホース24から構成され、本体22
は、フレーム25とこれに保持された2枚の遮蔽プレー
ト26から成る。フレーム25は、断熱効果の高い合成
樹脂により、矩形の枠形を為すように形成され、その厚
み方向における一端近くの内周面に沿って延びる内フラ
ンジ25aが一体に形成されている。遮蔽プレート26
には2枚とも耐熱性の良い透明なガラスが用いられてお
り、その外周部がフレーム25の内フランジ25aを互
いに反対側から挟んだ状態でフレーム25に接着されて
いる。従って、本体22は、2枚の遮蔽プレート26と
フレーム25とで画成された偏平な閉鎖空間27を持つ
と共に、フレーム25の厚み方向における他端面を開口
面とする検体覆い空間28を有する。
【0018】フレーム25の内フランジ25aのうち互
いに対向し合う部分には、その一方にエアー吹出し管2
9が設けられ、他方に排気口30が形成されている。こ
れらエアー吹出し管29と排気口30は、それぞれ、閉
鎖空間27と外部とを連通するように設けられていて、
エアー吹出し管29に、エアーポンプ23から延びたホ
ース24が接続されている。従って、閉鎖空間27には
エアーが供給され、このエアーは、閉鎖空間27内の空
気を誘って排気口30から外に排出される。
【0019】プロテクター21は以上のように構成され
ており、例えば、前記した加温型の検体温度管理器1に
重ねて使用する。その使用態様の例を図2乃至図4に示
す。図2は、正立型顕微鏡で観察を行う場合の一例であ
って、ステージS上に検体温度管理器1を載せ、その発
熱プレート2に検体aを直に若しくはスライドガラスg
等に載せて置く。そして、この検体温度管理器1の上に
プロテクター21の本体22を重ねる。この場合、本体
22の姿勢は、遮蔽プレート26が検体覆い空間28の
上側に位置した正立姿勢とする。これにより、発熱プレ
ート2の上面が本体22によって覆われると共に、当該
顕微鏡の対物レンズLと発熱プレート2との間に2枚の
遮蔽プレート26と閉鎖空間27が位置する。
【0020】検体aは発熱プレート2によって加温さ
れ、ステージSの下方にある光源ランプからの光は、発
熱プレート2と遮蔽プレート26を通して対物レンズL
に入射する。これにより、所要の温度まで加温された状
態の検体aを観察できる。そして、発熱プレート2から
上側へ輻射した熱(対物レンズLがある方向へ向かった
熱)は、下の遮蔽プレート26を通過したところで、閉
鎖空間27を流れる風によって側方へ積極的に飛ばされ
る。従って、この状態の本体22においては、少なくと
も上側の遮蔽プレート26が高温に熱せられることは無
いので、対物レンズLに発熱プレート2の熱が直接輻射
することは絶対に無く、かなり冷却されて伝わることに
なる。これにより、対物レンズLの過熱が防止される。
【0021】図3は、倒立型顕微鏡で観察を行う場合の
一例であって、ステージS上に本体22を載せ、その上
に検体温度管理器1を重ねる。この場合、本体22の姿
勢は、遮蔽プレート26が検体覆い空間28の下側に位
置した逆さ姿勢とする。これにより、発熱プレート2の
下面が本体22によって覆われると共に、当該顕微鏡の
対物レンズLと発熱プレート2との間に2枚の遮蔽プレ
ート26と閉鎖空間27が位置する。検体aは発熱プレ
ート2の上面に置く。
【0022】従って、この場合も、発熱プレート2から
下側へ輻射した熱(対物レンズLがある方向へ向かった
熱)は、上の遮蔽プレート26を通過したところで、閉
鎖空間27を流れる風によって側方へ積極的に飛ばされ
る。従って、この状態の本体22においては、少なくと
も下側の遮蔽プレート26が高温に熱せられることは無
いので、対物レンズLに発熱プレート2の熱が直接輻射
することは絶対に無く、かなり冷却されて伝わることに
なる。これにより、対物レンズLの過熱が防止される。
【0023】図4は、プロテクター21を2つ用いて、
その本体22で発熱プレート2を上下両側から覆う使用
態様を示すものである。このように使用すると、対物レ
ンズだけで無く、光源ランプに対しても熱的損傷を防止
できる。発明者が行った試験によると、発熱プレート2
を100°Cまで加温した場合、上側の本体22から約
20ミリメートル上方の測定点では略30°Cで、下側
の本体22の下側の遮蔽プレート26上では略45°C
であった。この程度の温度は、対物レンズL等に何ら影
響することは無い。
【0024】〔A−2.第二の実施の形態〕(図5) 図5は、加温型の検体温度管理器に使用するプロテクタ
ーの第二の実施の形態に係るプロテクター21Aを示す
ものである。このプロテクター21Aが前記したプロテ
クター21と相違する点は、1枚の遮蔽プレートにレン
ズ挿入孔を設けたことだけである。従って、説明は上記
相違点についてだけ行い、その他の部分については、図
面の各部に前記プロテクター21と同様の部位に付した
符号と同じ符号を付することで説明を省略する。このよ
うな符号の使い方と説明の省略の関係は、後述する各実
施の形態においても同様とする。
【0025】2枚の遮蔽プレート26のうち、検体覆い
空間28に接していない方の遮蔽プレート26の略中央
部に、円形をしたレンズ挿入孔26aが形成されてい
る。このレンズ挿入孔26aの径は、対物レンズLのレ
ンズ鏡筒の外径より多少大きくなっており、観察を行う
際は、このレンズ挿入孔26aに対物レンズLの先端部
を挿入する。従って、対物レンズLは、その先端部が本
体22の閉鎖空間27内に挿入される分、検体aに近づ
くので、より高い倍率による観察を行うことができる。
レンズ挿入孔26aは対物レンズLが挿入されることで
略閉鎖される。
【0026】〔A−3.第三の実施の形態〕(図6、図
7) 図6及び図7は、加温型の検体温度管理器に使用するプ
ロテクターの第三の実施の形態に係るプロテクター21
Bを示すものである。このプロテクター21Bが前記し
たプロテクター21と相違する点は、遮蔽プレートを1
枚にしたことだけである。即ち、このプロテクター21
Bでは、遮蔽プレート26が、検体覆い空間28に接す
るものだけになっている。従って、このプロテクター2
1Bおいては、閉鎖空間を有しなく、エアー吹出し管2
7から吹き出したエアーは、遮蔽プレート26の反検体
覆い空間28側の面26bを舐めるように流れて側方へ
散る。
【0027】従って、このプロテクター21Bの本体2
2を、遮蔽プレート26の面26bが対物レンズL側を
向く姿勢にして、対物レンズLと検体温度管理器1との
間に配置すれば、発熱プレート2の熱が対物レンズLに
直接輻射することは殆ど無い。このプロテクター21B
にあっても、遮蔽プレート26の面26bが下を向いた
逆さ姿勢で用いることができるし、2つ使用して検体温
度管理器1を上下両側から挟むように使用することもで
きる。
【0028】〔B.加温型の検体温度管理器〕 〔B−1.第一の実施の形態〕(図8〜図10) 図8から図10は、加温型の検体温度管理器の第一の実
施の形態41を示すものである。この検体温度管理器4
1は、発熱プレート2と、2枚の遮蔽プレート26が矩
形をした合成樹脂製のフレーム42に保持されて成るも
のである。フレーム42の内周面には、その厚み方向に
おける一端近くの部分に沿って延びる内フランジ42a
と、他端寄りの部分に沿って延びる段差42bが形成さ
れており、2枚の遮蔽プレート26はその外周部が内フ
ランジ42aを互いに反対側から挟んだ状態でフレーム
42に固定され、発熱プレート2はその外周部が段差4
2bに乗った状態でフレーム42に固定されている。
【0029】フレーム42の一端部と2枚の遮蔽プレー
ト26とエアー吹出し管29等によってプロテクター2
1Cが構成され、このプロテクター21Cは発熱プレー
ト2に間隔43を空けて対向している。フレーム42の
内部空間のうちプロテクター21C以外の部分が検体覆
い空間28になる。エアー吹出し管29には図示しない
エアーポンプから延びたホース24が接続され、発熱プ
レート2は図示しない配線ケーブルを介して制御器と接
続されている。
【0030】検体温度管理器41はこのように構成され
ており、例えば、図9や図10に示すように使用する。
図9は正立型顕微鏡を使用する場合の例であって、検体
aをスライドガラスg等に載せてステージS上に置いた
状態で、検体温度管理器41を、プロテクター21Cが
発熱プレート2の上に来ている向きでステージSに載せ
る。これにより、発熱プレート2が検体aに上方から近
接してこれを加温する。光源ランプからの光はスライド
ガラスgと発熱プレート2及び2枚の遮蔽プレート26
を通して対物レンズに入射する。発熱プレート2から上
に向かった輻射熱は、下側の遮蔽プレート26を通過し
たところで、閉鎖空間27を流れる風によって側方へ飛
ばされる。
【0031】図10は倒立型顕微鏡を使用する場合の例
であって、検体温度管理器41は、プロテクター21C
が発熱プレート2の下に来る向きでステージSに載せ、
その発熱プレート2に検体aを置く。発熱プレート2か
ら下に向かった輻射熱は、上側の遮蔽プレート26を通
過したところで、閉鎖空間27を流れる風によって側方
へ飛ばされる。このような使用態様に、更にもう一つの
検体温度管理器41を図10に二点鎖線で示すように重
ねると、検体aを2つの発熱プレート2で同時に上下両
側から加温することができ、発熱プレート2から輻射し
た熱は、上方と下方のいずれに対してもプロテクター2
1Cで遮蔽することができる。
【0032】〔B−2.第二の実施の形態〕(図11) 図11は、加温型の検体温度管理器の第二の実施の形態
41Aを示すものである。この検体温度管理器41Aに
あっては、発熱プレート2から遠い方の遮蔽プレート2
6にレンズ挿入孔26aを設けて、対物レンズLを検体
aにできるだけ近づけることができるようにしている。
【0033】〔B−3.第三の実施の形態〕(図12) 図12は、加温型の検体温度管理器の第三の実施の形態
41Bを示すものである。この検体温度管理器41Bが
前記した検体温度管理器41と相違する点は、プロテク
ター21Dの遮蔽プレート26を1枚にしたことだけで
あり、発熱プレート2から遮蔽プレート26に向けて輻
射した熱は、この遮蔽プレート26の一方の面26bに
沿って流れる風によって側方へ飛ばされる。
【0034】〔B−4.第四の実施の形態〕(図13、
図14) 図13及び図14は、加温型の検体温度管理器の第四の
実施の形態41Cを示すものである。この検体温度管理
器41Cは、2つのプロテクター21E、21E´を備
えていて、その1つ21E´が着脱自在になっている。
45は検体温度管理器41Cのフレームボディを示す。
このフレームボディ45は、断熱効果の高い合成樹脂に
よって矩形の枠形を為すように形成され、その中窓の下
端部はその他の部分よりやや大きい発熱プレート配置凹
部45aになっている。この発熱プレート配置凹部45
aの上側に偏寄した位置に発熱プレート2が取り付けら
れている。従って、フレームボディ45の内側にはプロ
テクター装着凹部45cの底面に開口した矩形の検体配
置凹部45dが形成される。また、フレームボディ45
の上面はその両端部45bがその他の部分よりやや高く
なっており、この高い部分45bの間の谷であるプロテ
クター装着凹部45cに着脱側のプロテクター21E´
を装着するようになっている。
【0035】2つのプロテクター21E、21E´は、
それぞれ、比較的薄い矩形のフレーム46を有し、この
フレーム46の厚み方向における両面が2枚の遮蔽プレ
ート26によって各別に閉じられると共に、エアー吹出
し管29と排気口30が設けられ、エアー吹出し管29
にはエアーポンプ23から延びたホース24が接続され
ている。
【0036】着脱側のプロテクター21E´の外形はフ
レームボディ45のプロテクター装着凹部45cにぴっ
たり収まる大きさになっている。もう一つのプロテクタ
ー21Eは、その平面形状がフレームボディ45の平面
形状と同じになっていて、このプロテクター21Eはフ
レームボディ45の底面に重なった状態で固定されてい
る。この場合、フレームボディ45の底面と発熱プレー
ト2との間にある程度の間隔47があるので、固定側プ
ロテクター21Eが発熱プレート2に接触することは無
い。
【0037】この検体温度管理器41Cにあっては、検
体aを載せるときは着脱側のプロテクター21E´を外
し、検体aを発熱プレート2上に直接又はスライドガラ
スgに載せて置くことで検体配置凹部45dに収める。
そして、着脱側プロテクター21E´をプロテクター装
着凹部45cに嵌めて、検体温度管理器41Cをステー
ジSに載せる。光源ランプからの光は上下のプロテクタ
ー21E、21E´の遮蔽プレート26と発熱プレート
2及びスライドガラスg等を通して対物レンズLに入射
する。
【0038】発熱プレート2から下に向かった輻射熱は
固定側プロテクター21Eにより、上に向かった輻射熱
は着脱側プロテクター21E´により、それぞれ、閉鎖
空間27を流れる風によって側方へ飛ばされる。尚、こ
の実施の形態においては、固定側のプロテクター21E
をフレームボディ45と別体に形成したが、フレームボ
ディ45の高さを伸ばして、これに2枚の遮蔽プレート
26を直接取り付けるようにしても良い。また、この検
体温度管理器41におけるプロテクター21E、21E
´においても、遮蔽プレート26を1枚としたり、発熱
プレート2から遠い方の遮蔽プレート26にレンズ挿入
孔を設ける等して、対物レンズを検体により近づけるこ
とができるようにしても良い。
【0039】以上、本発明の実施の形態について詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設
計の変更などがあっても本発明に含まれる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明にあって
は、遮蔽プレートを発熱プレートに対向する向きで配置
すれば、発熱プレートからの輻射熱を複数枚の遮蔽プレ
ートで謂わば二重若しくは多重に遮蔽することができる
と共に、遮蔽プレートを通過した熱は、エアー吹出し部
がある空間に来たところで風によって残らず側方へ飛ば
されるので、発熱プレートと当該顕微鏡の対物レンズ等
との間に遮蔽プレートを置けば、発熱プレートからの輻
射熱によって対物レンズ等が過熱されるのを確実に防止
することができる。そして、遮蔽プレートは少なくとも
一部が透明であるから、この透明な部分を通して検体の
観察を行うことができる。
【0041】請求項2の発明によれば、遮蔽プレートが
複数枚であっても、対物レンズをレンズ挿入孔に挿入す
ることで、その分、対物レンズを発熱プレート上の検体
により近づけることができる。従って、より高い倍率で
検体を観察するのに適する。
【0042】請求項3の発明によれば、発熱プレートか
ら遮蔽プレートに向かう輻射熱の大部分は、遮蔽プレー
トを通過したところで、エアー吹出し部からの風によっ
て側方へ飛ばされる。従って、当該顕微鏡の対物レンズ
や光源ランプの方向に遮蔽プレートを向けておけば、発
熱プレートからの輻射熱によってそれら対物レンズや光
源ランプが過熱されるのをほぼ確実に防止することがで
きる。
【0043】請求項4の発明によれば、遮蔽プレートが
複数枚でも、対物レンズをレンズ挿入孔に挿入すること
で、発熱プレート上の検体に対物レンズをより近づける
ことができるので、より高い倍率で検体を観察するのに
適する。
【0044】請求項5の発明によれば、着脱側プロテク
ターを装着することによって、発熱プレートの上下両側
がプロテクターで覆われるので、対物レンズと光源ラン
プの両方に対して過熱を防止できる。そして、この検体
温度管理器は、発熱プレートの発熱程度によっては着脱
側プロテクターを装着しないで使用することもできる
し、固定側プロテクターを上向きと下向きのいずれにし
ても使用することができるので、使い勝手の幅が広い。
【図面の簡単な説明】
【図1】加温型の検体温度管理器に使用する本発明検体
温度管理器用プロテクターの第一の実施の形態を示すも
ので、一部を切除した状態の斜視図である。
【図2】図1に示す検体温度管理器用プロテクターを、
顕微鏡のステージに載せた状態で、同図のA−A線に沿
って切断した断面図である。
【図3】図1に示す検体温度管理器用プロテクターの使
用態様を示す垂直断面図である。
【図4】図1に示す検体温度管理器用プロテクターの別
の使用態様を示す垂直断面図である。
【図5】加温型の検体温度管理器に使用する本発明検体
温度管理器用プロテクターの第二の実施の形態を示す垂
直断面図である。
【図6】加温型の検体温度管理器に使用する本発明検体
温度管理器用プロテクターの第三の実施の形態を示す要
部斜視図である。
【図7】図6に示す検体温度管理器用プロテクターを、
顕微鏡のステージに載せた状態で、同図のB−B線に沿
って切断した拡大断面図である。
【図8】加温型の本発明検体温度管理器の第一の実施の
形態を、一部省略して示す斜視図である。
【図9】図8の検体温度管理器を、顕微鏡のステージに
載せた状態で、同図のC−C線に沿って切断した断面図
である。
【図10】図8の検体温度管理器の使用態様を示す垂直
断面図である。
【図11】加温型の本発明検体温度管理器の第二の実施
の形態を、顕微鏡のステージに載せた状態で示す垂直断
面図である。
【図12】加温型の本発明検体温度管理器の第三の実施
の形態を示す垂直断面図である。
【図13】加温型の本発明検体温度管理器の第四の実施
の形態を示す要部斜視図である。
【図14】図13の検体温度管理器を、顕微鏡のステー
ジに載せた状態で、同図のD−D線に沿って切断した拡
大断面図である。
【図15】一般的な加温型検体温度管理器の一例を示す
要部斜視図である。
【図16】図15の検体温度管理器を、顕微鏡のステー
ジに載せた状態で、同図のF−F線に沿って切断した断
面図である。
【符号の説明】 a 検体 g スライドガラス L 対物レンズ 2 発熱プレート 21 検体温度管理器用プロテクター 23 エアーポンプ 26 遮蔽プレート 27 (遮蔽プレートどうしの間の)空間 29 エアー吹出し部 21A 検体温度管理器用プロテクター 26a (遮蔽プレートの)レンズ挿入孔 21B 検体温度管理器用プロテクター 26b (遮蔽プレートの)一方の面 41 検体温度管理器 21C プロテクター 43 間隔 41A 検体温度管理器 26a (遮蔽プレートの)レンズ挿入孔 41B 検体温度管理器 21D プロテクター 41C 検体温度管理器 21E 固定側プロテクター 21E´ 着脱側プロテクター 45d 間隔 47 間隔
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図16】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検体を加温するための発熱プレートを備え
    た検体温度管理器に使用する検体温度管理器用プロテク
    ターであって、少なくとも一部が透明で上記発熱プレー
    トに対向して配置される遮蔽プレートと、この遮蔽プレ
    ートの一方の面に沿って風を流すためのエアー吹出し部
    を有することを特徴とする検体温度管理器用プロテクタ
    ー。
  2. 【請求項2】検体を加温するための発熱プレートを備え
    た検体温度管理器に使用する検体温度管理器用プロテク
    ターであって、上記発熱プレートに対向して配置され少
    なくとも一部が透明で互いに厚み方向で間隔を空けて対
    向した複数の遮蔽プレートと、この遮蔽プレートどうし
    の間の少なくとも1つの空間に風を流すためのエアー吹
    出し部を有することを特徴とする検体温度管理器用プロ
    テクター。
  3. 【請求項3】検体を加温するための発熱プレートを備え
    た検体温度管理器に使用する検体温度管理器用プロテク
    ターであって、上記発熱プレートに対向して配置され互
    いに厚み方向で間隔を空けて対向した複数の遮蔽プレー
    トと、この遮蔽プレートどうしの間の少なくとも1つの
    空間に風を流すためのエアー吹出し部を有し、複数の遮
    蔽プレートの一端のものにはレンズ挿入孔が設けられ、
    その他の遮蔽プレートは少なくとも上記レンズ挿入孔と
    対向した部分が透明であることを特徴とする検体温度管
    理器用プロテクター。
  4. 【請求項4】検体を加温するための発熱プレートと、こ
    の発熱プレートの一方の面に間隔を空けて対向したプロ
    テクターとを備え、プロテクターは、少なくとも一部が
    透明な遮蔽プレートと、遮蔽プレートの反発熱プレート
    側の面に沿って風を流すためのエアー吹出し部を備えた
    ことを特徴とする検体温度管理器。
  5. 【請求項5】検体を加温するための発熱プレートと、こ
    の発熱プレートの一方の面に間隔を空けて対向したプロ
    テクターとを備え、プロテクターは、互いに厚み方向で
    間隔を空けて対向した複数の遮蔽プレートと、この遮蔽
    プレートどうしの間の少なくとも1つの空間に風を流す
    ためのエアー吹出し部を有することを特徴とする検体温
    度管理器。
  6. 【請求項6】検体を加温するための発熱プレートと、こ
    の発熱プレートの一方の面に間隔を空けて対向したプロ
    テクターとを備え、プロテクターは、互いに厚み方向で
    間隔を空けて対向した複数の遮蔽プレートと、この遮蔽
    プレートどうしの間の少なくとも1つの空間に風を流す
    ためのエアー吹出し部を有し、複数の遮蔽プレートの一
    端のものにはレンズ挿入孔が設けられ、その他の遮蔽プ
    レートは少なくとも上記レンズ挿入孔と対向した部分が
    透明であることを特徴とする検体温度管理器。
  7. 【請求項7】検体を加温するための発熱プレートと、こ
    の発熱プレートの一方の面に間隔を空けて対向した固定
    側プロテクターと、発熱プレートの他方の面に間隔を空
    けて着脱自在に装着される着脱側プロテクターとを備
    え、固定側及び着脱側のプロテクターは、少なくとも一
    部が透光部である1又は複数の遮蔽プレートと、この遮
    蔽プレートの反発熱プレート側の面に沿って風を流すた
    めのエアー吹出し部とを備えたことを特徴とする検体温
    度管理器。
  8. 【請求項8】冷却プレートを有する検体温度管理器に使
    用する検体温度管理器用プロテクターであって、上記冷
    却プレートに乗る底壁が検体を冷却するための検体冷却
    板とされた箱体と、この箱体の内部に乾燥空気を供給す
    るためのエアー吹込み部とを備え、箱体の底壁と天板に
    おける少なくとも一部に透光部が設けられたことを特徴
    とする検体温度管理器用プロテクター。
  9. 【請求項9】請求項8に記載した検体温度管理器用プロ
    テクターにおいて、箱体の底壁における透光部が透光孔
    であって、検体の観察は検体を載せたスライドガラス等
    を上記底壁上に置いて行うようにされ、底壁の上面には
    一端が透光孔の上端部に通じた排気路が形成され、この
    排気路の他端部は底壁の上面に乗せたスライドガラス等
    では覆われない位置まで延びたことを特徴とする検体温
    度管理器用プロテクター。
  10. 【請求項10】冷却プレートを有する検体温度管理器に
    使用する検体温度管理器用プロテクターであって、下面
    が開口し上記冷却プレートにその上面を覆うように載置
    される箱体と、これら冷却プレートと箱体とで画された
    検体配置空間に乾燥空気を供給するためのエアー吹き込
    み部とを備え、箱体の天板における少なくとも一部に透
    光部が設けられたことを特徴とする検体温度管理器用プ
    ロテクター。
  11. 【請求項11】請求項8から10に記載した検体温度管
    理器用プロテクターのいずれかにおいて、箱体の天板に
    おける透光部をレンズ挿入孔にしたことを特徴とする検
    体温度管理器用プロテクター。
  12. 【請求項12】検体を冷却するための冷却プレートと、
    この冷却プレートの上側に位置したプロテクターとを備
    え、プロテクターは、冷却プレートの上面を覆った覆い
    部と、これら冷却プレートと覆い部とで画された検体配
    置空間に乾燥空気を供給するためのエアー吹き込み部と
    を有し、覆い部の天板における少なくとも一部に透光部
    が設けられたことを特徴とする検体温度管理器。
  13. 【請求項13】請求項12に記載した検体温度管理器に
    おいて、覆い部の天板における透光部をレンズ挿入孔に
    したことを特徴とする検体温度管理器。
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