JP2001116919A - 透明導電膜付きカラーフィルタおよびその製造方法 - Google Patents
透明導電膜付きカラーフィルタおよびその製造方法Info
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- JP2001116919A JP2001116919A JP29714699A JP29714699A JP2001116919A JP 2001116919 A JP2001116919 A JP 2001116919A JP 29714699 A JP29714699 A JP 29714699A JP 29714699 A JP29714699 A JP 29714699A JP 2001116919 A JP2001116919 A JP 2001116919A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】簡便な方法で得られる、高透過の透明導電膜付
きカラーフィルタとその製造方法の提供。 【解決手段】カラーフィルタ2上に、同じ金属を含有す
る酸化物膜であって屈折率を異にする2つの酸化物膜が
厚さ方向に接して形成され、2つの酸化物膜はカラーフ
ィルタ2側から、1.9超2.5以下の屈折率の導電性
酸化物膜3a、1.5以上1.9以下の屈折率の導電性
酸化物膜3bである透明導電膜付きカラーフィルタとそ
の製造方法。
きカラーフィルタとその製造方法の提供。 【解決手段】カラーフィルタ2上に、同じ金属を含有す
る酸化物膜であって屈折率を異にする2つの酸化物膜が
厚さ方向に接して形成され、2つの酸化物膜はカラーフ
ィルタ2側から、1.9超2.5以下の屈折率の導電性
酸化物膜3a、1.5以上1.9以下の屈折率の導電性
酸化物膜3bである透明導電膜付きカラーフィルタとそ
の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明導電膜付きカ
ラーフィルタとその製造方法に関する。
ラーフィルタとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイパネル等に使用される
カラーフィルタには、可視光線が高透過率であることが
求められており、カラーフィルタ上に形成される透明導
電膜には、1)カラーフィルタの可視光線の透過率を下
げないためにより高透過率であること、2)消費電力を
小さくするためにより低いシート抵抗であることが求め
られる。
カラーフィルタには、可視光線が高透過率であることが
求められており、カラーフィルタ上に形成される透明導
電膜には、1)カラーフィルタの可視光線の透過率を下
げないためにより高透過率であること、2)消費電力を
小さくするためにより低いシート抵抗であることが求め
られる。
【0003】しかし、透過率を高くするために膜厚を薄
くすれば、シート抵抗が高くなり、反対に膜厚を厚くす
れば、シート抵抗は低くなるが、透過率が低くなる。透
明導電膜形成時に、基板温度を250℃以上の高温で成
膜すると高透過率化と低抵抗化を両立させ得るが、カラ
ーフィルタのカラーレジスト材料が耐熱性に乏しいた
め、成膜中に脱ガスを生じて抵抗が高くなったり、カラ
ーフィルタにしわが生じたりする問題があった。また、
成膜後にアニールする方法では、製造工程が複雑とな
り、コスト高となっていた。
くすれば、シート抵抗が高くなり、反対に膜厚を厚くす
れば、シート抵抗は低くなるが、透過率が低くなる。透
明導電膜形成時に、基板温度を250℃以上の高温で成
膜すると高透過率化と低抵抗化を両立させ得るが、カラ
ーフィルタのカラーレジスト材料が耐熱性に乏しいた
め、成膜中に脱ガスを生じて抵抗が高くなったり、カラ
ーフィルタにしわが生じたりする問題があった。また、
成膜後にアニールする方法では、製造工程が複雑とな
り、コスト高となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、簡便な方法
で得られる、高透過率の透明導電膜付きカラーフィルタ
およびその製造方法の提供を目的とする。
で得られる、高透過率の透明導電膜付きカラーフィルタ
およびその製造方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、カラーフィル
タ上に透明導電膜が形成された透明導電膜付きカラーフ
ィルタにおいて、該透明導電膜は、厚さ方向に接して積
層された2層の酸化物膜を含み、該2層の酸化物膜は同
じ金属を含有する酸化物膜であって、かつ該2層の酸化
物膜のカラーフィルタ側は1.9超2.5以下の屈折率
の導電性酸化物高屈折率膜(以下、単に高屈折率膜とい
う)からなり、該カラーフィルタと反対側は1.5以上
1.9以下の屈折率の導電性酸化物低屈折率膜(以下、
単に低屈折率膜という)からなる透明導電膜付きカラー
フィルタを提供する。
タ上に透明導電膜が形成された透明導電膜付きカラーフ
ィルタにおいて、該透明導電膜は、厚さ方向に接して積
層された2層の酸化物膜を含み、該2層の酸化物膜は同
じ金属を含有する酸化物膜であって、かつ該2層の酸化
物膜のカラーフィルタ側は1.9超2.5以下の屈折率
の導電性酸化物高屈折率膜(以下、単に高屈折率膜とい
う)からなり、該カラーフィルタと反対側は1.5以上
1.9以下の屈折率の導電性酸化物低屈折率膜(以下、
単に低屈折率膜という)からなる透明導電膜付きカラー
フィルタを提供する。
【0006】図2はガラス基板1、カラーフィルタ2、
透明導電膜(1層構成)3を備えた従来の透明導電膜付
きカラーフィルタの断面模式図を、図1はガラス基板
1、カラーフィルタ2、高屈折率膜3aと低屈折率膜3
bとを含む透明導電膜(2層構成)3を備えた本発明の
透明導電膜付きカラーフィルタの断面模式図である。
透明導電膜(1層構成)3を備えた従来の透明導電膜付
きカラーフィルタの断面模式図を、図1はガラス基板
1、カラーフィルタ2、高屈折率膜3aと低屈折率膜3
bとを含む透明導電膜(2層構成)3を備えた本発明の
透明導電膜付きカラーフィルタの断面模式図である。
【0007】高屈折率膜の屈折率(波長550nmにお
ける屈折率)は、特に1.95以上2.5以下であるこ
とが好ましい。また、低屈折率膜の屈折率(波長550
nmにおける屈折率)は、特に1.5以上1.85以下
であることが好ましい。
ける屈折率)は、特に1.95以上2.5以下であるこ
とが好ましい。また、低屈折率膜の屈折率(波長550
nmにおける屈折率)は、特に1.5以上1.85以下
であることが好ましい。
【0008】高屈折率膜3aと低屈折率膜3bの膜厚
(幾何学的膜厚)はそれぞれ、高屈折率膜3aが40〜
65nm、低屈折率膜3bが85〜110nmであるこ
とが好ましい。高屈折率膜3aと低屈折率膜3bの膜厚
の合計は100〜200nmであることが好ましい。
(幾何学的膜厚)はそれぞれ、高屈折率膜3aが40〜
65nm、低屈折率膜3bが85〜110nmであるこ
とが好ましい。高屈折率膜3aと低屈折率膜3bの膜厚
の合計は100〜200nmであることが好ましい。
【0009】高屈折率膜と低屈折率膜は同じ金属を含有
する酸化物膜である。例えば、高屈折率膜が酸化スズ膜
のとき低屈折率膜も酸化スズ膜であり、高屈折率膜が酸
化インジウム膜のとき低屈折率膜も酸化インジウム膜で
あり、高屈折率膜が酸化亜鉛膜のとき低屈折率膜も酸化
亜鉛膜であり、高屈折率膜が酸化スズを含有する酸化イ
ンジウム(ITO)膜のとき低屈折率膜もITO膜であ
る。これら列記した酸化物膜には、導電性向上等のため
に他の成分が微量含まれていてもよい。高屈折率膜と低
屈折率膜は特にITO膜であることが好ましい。ITO
膜の場合、例えば酸化スズの含有量は高屈折率膜と低屈
折率膜とで異なった含有量とされる。
する酸化物膜である。例えば、高屈折率膜が酸化スズ膜
のとき低屈折率膜も酸化スズ膜であり、高屈折率膜が酸
化インジウム膜のとき低屈折率膜も酸化インジウム膜で
あり、高屈折率膜が酸化亜鉛膜のとき低屈折率膜も酸化
亜鉛膜であり、高屈折率膜が酸化スズを含有する酸化イ
ンジウム(ITO)膜のとき低屈折率膜もITO膜であ
る。これら列記した酸化物膜には、導電性向上等のため
に他の成分が微量含まれていてもよい。高屈折率膜と低
屈折率膜は特にITO膜であることが好ましい。ITO
膜の場合、例えば酸化スズの含有量は高屈折率膜と低屈
折率膜とで異なった含有量とされる。
【0010】本発明において、カラーフィルタと高屈折
率膜との間に、耐熱性や耐薬品性向上のために樹脂膜
(例えばエポキシ樹脂膜)等の膜を設けてもよい。本発
明の透明導電膜付きカラーフィルタのシート抵抗は30
Ω/□以下であることが好ましい。
率膜との間に、耐熱性や耐薬品性向上のために樹脂膜
(例えばエポキシ樹脂膜)等の膜を設けてもよい。本発
明の透明導電膜付きカラーフィルタのシート抵抗は30
Ω/□以下であることが好ましい。
【0011】本発明は、また、カラーフィルタ上に透明
導電膜が形成された透明導電膜付きカラーフィルタの製
造方法において、該透明導電膜として、カラーフィルタ
上に、屈折率が1.9超2.5以下の導電性酸化物高屈
折率膜と、該導電性酸化物高屈折率膜に接して導電性酸
化物高屈折率膜と同じ金属を含有する金属酸化物膜であ
って屈折率が1.5以上1.9以下の導電性酸化物低屈
折率膜を順次形成する透明導電膜付きカラーフィルタの
製造方法を提供する。
導電膜が形成された透明導電膜付きカラーフィルタの製
造方法において、該透明導電膜として、カラーフィルタ
上に、屈折率が1.9超2.5以下の導電性酸化物高屈
折率膜と、該導電性酸化物高屈折率膜に接して導電性酸
化物高屈折率膜と同じ金属を含有する金属酸化物膜であ
って屈折率が1.5以上1.9以下の導電性酸化物低屈
折率膜を順次形成する透明導電膜付きカラーフィルタの
製造方法を提供する。
【0012】特に、高屈折率膜および低屈折率膜は、I
TOターゲットによるスパッタ法により成膜されたIT
O膜であることが好ましい。ITOターゲットとしては
酸化スズが(酸化スズと酸化インジウムとの総量に対し
て)5〜15重量%含有されたものが好ましい。
TOターゲットによるスパッタ法により成膜されたIT
O膜であることが好ましい。ITOターゲットとしては
酸化スズが(酸化スズと酸化インジウムとの総量に対し
て)5〜15重量%含有されたものが好ましい。
【0013】前記した高屈折率膜と低屈折率膜をスパッ
タ法により成膜する際、ITOターゲットとしては同じ
組成のものを用い、真空チャンバ内の条件を制御するこ
とによって所望の屈折率を有する2層の屈折率膜が得ら
れるようにしてもよい。この場合には、真空チャンバ内
に導入する酸素等のガスの量を制御することにより、膜
中の酸素含有量を最適範囲に制御することが好ましい。
また、別の方法として、組成の異なる2種のITOター
ゲットを用いて所望の屈折率を有する2層の屈折率膜が
得られるようにしてもよい。
タ法により成膜する際、ITOターゲットとしては同じ
組成のものを用い、真空チャンバ内の条件を制御するこ
とによって所望の屈折率を有する2層の屈折率膜が得ら
れるようにしてもよい。この場合には、真空チャンバ内
に導入する酸素等のガスの量を制御することにより、膜
中の酸素含有量を最適範囲に制御することが好ましい。
また、別の方法として、組成の異なる2種のITOター
ゲットを用いて所望の屈折率を有する2層の屈折率膜が
得られるようにしてもよい。
【0014】また、カラーフィルタから発生するガスを
抑える観点から、高屈折率膜の成膜時の温度を低屈折率
膜の成膜時の温度と比べて低い温度とすることが好まし
い。また、カラーフィルタから発生するガスを抑える観
点から、高屈折率膜の成膜時の雰囲気中の酸素分圧を低
屈折率膜の成膜時の雰囲気中の酸素分圧より高くするこ
とが好ましい。また、低抵抗化の観点から、低屈折率膜
の成膜時の温度は180〜230℃とすることが好まし
い。
抑える観点から、高屈折率膜の成膜時の温度を低屈折率
膜の成膜時の温度と比べて低い温度とすることが好まし
い。また、カラーフィルタから発生するガスを抑える観
点から、高屈折率膜の成膜時の雰囲気中の酸素分圧を低
屈折率膜の成膜時の雰囲気中の酸素分圧より高くするこ
とが好ましい。また、低抵抗化の観点から、低屈折率膜
の成膜時の温度は180〜230℃とすることが好まし
い。
【0015】
【実施例】(例1)ガラス基板1に顔料分散法によりカ
ラーフィルタ2を形成した。次いで、カラーフィルタ上
に、酸化スズが10重量%含有されたITOターゲット
を用い、マグネトロンスパッタ法によって、基板温度6
0℃で酸素分圧を5.0%にして、膜厚約60nmのI
TOからなる高屈折率膜3a(以下、ITO膜3aとい
う)を形成した。次に、同じITOターゲットを用い、
マグネトロンスパッタ法によって、基板温度190℃で
酸素分圧を0.4%にして、膜厚約90nmのITOか
らなる低屈折率膜3b(以下、ITO膜3bという)を
形成し、図1に示すような透明導電膜付きカラーフィル
タを得た。
ラーフィルタ2を形成した。次いで、カラーフィルタ上
に、酸化スズが10重量%含有されたITOターゲット
を用い、マグネトロンスパッタ法によって、基板温度6
0℃で酸素分圧を5.0%にして、膜厚約60nmのI
TOからなる高屈折率膜3a(以下、ITO膜3aとい
う)を形成した。次に、同じITOターゲットを用い、
マグネトロンスパッタ法によって、基板温度190℃で
酸素分圧を0.4%にして、膜厚約90nmのITOか
らなる低屈折率膜3b(以下、ITO膜3bという)を
形成し、図1に示すような透明導電膜付きカラーフィル
タを得た。
【0016】得られた透明導電膜付きカラーフィルタの
ITO膜3aおよびITO膜3bの屈折率を分光エリプ
ソメトリ(波長550nm)で調べたところ、ITO膜
3aの屈折率は2.0、ITO膜3bの屈折率は1.8
であった。ITO膜3aおよびITO膜3bの屈折率差
と膜厚により光学干渉による反射防止効果が発現され
た。
ITO膜3aおよびITO膜3bの屈折率を分光エリプ
ソメトリ(波長550nm)で調べたところ、ITO膜
3aの屈折率は2.0、ITO膜3bの屈折率は1.8
であった。ITO膜3aおよびITO膜3bの屈折率差
と膜厚により光学干渉による反射防止効果が発現され
た。
【0017】得られた透明導電膜付きカラーフィルタの
2層のITO膜からなる透明導電膜について分光透過率
を測定した。測定に際しては、カラーフィルタがない部
分、すなわち、ガラス基板上に直接ITO膜が形成され
ている部分でITO膜の分光透過率を測定した。また、
測定には自記分光光度計((株)日立製作所製U−40
00)を用い、ガラス基板をリファレンスとして測定
し、ガラス基板の波長550nmにおける透過率を10
0%とした。結果を図3に示す。波長550nmの付近
ではリファレンスであるガラス基板の透過率よりも高い
結果となった。実用上は、波長550nmでリファレン
スであるガラス基板の透過率(100%)以上となるこ
とが好ましい。
2層のITO膜からなる透明導電膜について分光透過率
を測定した。測定に際しては、カラーフィルタがない部
分、すなわち、ガラス基板上に直接ITO膜が形成され
ている部分でITO膜の分光透過率を測定した。また、
測定には自記分光光度計((株)日立製作所製U−40
00)を用い、ガラス基板をリファレンスとして測定
し、ガラス基板の波長550nmにおける透過率を10
0%とした。結果を図3に示す。波長550nmの付近
ではリファレンスであるガラス基板の透過率よりも高い
結果となった。実用上は、波長550nmでリファレン
スであるガラス基板の透過率(100%)以上となるこ
とが好ましい。
【0018】また、得られた透明導電膜付きカラーフィ
ルタの2層のITO膜からなる透明導電膜について分光
反射率を測定した。測定に際しては、カラーフィルタが
ない部分、すなわち、ガラス基板上に直接ITO膜が形
成されている部分でITO膜の分光反射率を測定した。
また、測定には前記自記分光光度計を用い、ガラス基板
をリファレンスとして10度の正反射による可視域波長
の反射スペクトルを測定した。このスペクトルには非膜
面側のガラス基板の反射率も含まれる。また、ガラス基
板の波長550nmにおける反射率は9%である。結果
を図4に示す。波長550nmの付近ではリファレンス
であるガラス基板の反射率よりも低い結果となった。実
用上は、波長550nmでリファレンスであるガラス基
板の反射率以下となることが好ましい。
ルタの2層のITO膜からなる透明導電膜について分光
反射率を測定した。測定に際しては、カラーフィルタが
ない部分、すなわち、ガラス基板上に直接ITO膜が形
成されている部分でITO膜の分光反射率を測定した。
また、測定には前記自記分光光度計を用い、ガラス基板
をリファレンスとして10度の正反射による可視域波長
の反射スペクトルを測定した。このスペクトルには非膜
面側のガラス基板の反射率も含まれる。また、ガラス基
板の波長550nmにおける反射率は9%である。結果
を図4に示す。波長550nmの付近ではリファレンス
であるガラス基板の反射率よりも低い結果となった。実
用上は、波長550nmでリファレンスであるガラス基
板の反射率以下となることが好ましい。
【0019】次に、得られた透明導電膜付きカラーフィ
ルタについて、色度(明度、彩度)、シート抵抗および
カラーフィルタの外観を評価した。色度についてはCI
E1931XYZ表色系を用い、基準光源はC光源を用
いて評価した。測定に際しては、大塚電子(株)製測光
システム(MCPD2000)を用い、ガラス基板をリ
ファレンスとした。明度は、R、G、B3原色の色度で
決まるホワイトのY値のことであり透過率の指標とな
る。彩度は、R、G、B3原色の色度で決まる色純度の
ことである。座標点から計算される三角形の面積値で表
される。シート抵抗は四探針測定機にて測定した。
ルタについて、色度(明度、彩度)、シート抵抗および
カラーフィルタの外観を評価した。色度についてはCI
E1931XYZ表色系を用い、基準光源はC光源を用
いて評価した。測定に際しては、大塚電子(株)製測光
システム(MCPD2000)を用い、ガラス基板をリ
ファレンスとした。明度は、R、G、B3原色の色度で
決まるホワイトのY値のことであり透過率の指標とな
る。彩度は、R、G、B3原色の色度で決まる色純度の
ことである。座標点から計算される三角形の面積値で表
される。シート抵抗は四探針測定機にて測定した。
【0020】その結果、本発明の透明導電膜付きカラー
フィルタにおいては、彩度(なお、本明細書中で用いる
彩度の値はナショナルテレビジョンシステムコミッティ
(NTCS)で規格化された値、すなわち、テレビを1
00としたときの値である。)が45のとき、明度は3
5.3であった。本例の透明導電膜付きカラーフィルタ
の彩度と明度の関係は図5のようになり、透過率は実用
上充分であると判断される。また、シート抵抗は12Ω
/□であり、カラーフィルタにしわは確認されなかっ
た。
フィルタにおいては、彩度(なお、本明細書中で用いる
彩度の値はナショナルテレビジョンシステムコミッティ
(NTCS)で規格化された値、すなわち、テレビを1
00としたときの値である。)が45のとき、明度は3
5.3であった。本例の透明導電膜付きカラーフィルタ
の彩度と明度の関係は図5のようになり、透過率は実用
上充分であると判断される。また、シート抵抗は12Ω
/□であり、カラーフィルタにしわは確認されなかっ
た。
【0021】(例2(比較例))2層のITO膜(3
a、3b)を成膜するかわりに、膜厚約150nmの1
層のみのITO膜3を成膜したこと以外は例1と同様に
して図2に示すような透明導電膜付きカラーフィルタを
作成した。なお、ITO膜の成膜条件は、基板温度19
0℃で酸素分圧を0.4%とした。また、ITO膜成膜
前のカラーフィルタ付きガラス基板の色度は例1と同じ
である。
a、3b)を成膜するかわりに、膜厚約150nmの1
層のみのITO膜3を成膜したこと以外は例1と同様に
して図2に示すような透明導電膜付きカラーフィルタを
作成した。なお、ITO膜の成膜条件は、基板温度19
0℃で酸素分圧を0.4%とした。また、ITO膜成膜
前のカラーフィルタ付きガラス基板の色度は例1と同じ
である。
【0022】得られた透明導電膜付きカラーフィルタの
ITO膜3の屈折率を分光エリプソメトリ(波長550
nm)で調べたところ、ITO膜3の屈折率は1.8で
あった。例1と同様にして得られた透明導電膜付きカラ
ーフィルタのITO膜について分光透過率を測定した。
結果を図3に示す。波長550nmの付近ではリファレ
ンスであるガラス基板の透過率(100%)よりも低い
結果となった。また、例1と同様にして得られた透明導
電膜付きカラーフィルタのITO膜について分光反射率
を測定した。結果を図4に示す。波長550nmの付近
ではリファレンスであるガラス基板の反射率よりも高い
結果となった。
ITO膜3の屈折率を分光エリプソメトリ(波長550
nm)で調べたところ、ITO膜3の屈折率は1.8で
あった。例1と同様にして得られた透明導電膜付きカラ
ーフィルタのITO膜について分光透過率を測定した。
結果を図3に示す。波長550nmの付近ではリファレ
ンスであるガラス基板の透過率(100%)よりも低い
結果となった。また、例1と同様にして得られた透明導
電膜付きカラーフィルタのITO膜について分光反射率
を測定した。結果を図4に示す。波長550nmの付近
ではリファレンスであるガラス基板の反射率よりも高い
結果となった。
【0023】次に、得られた透明導電膜付きカラーフィ
ルタについて例1と同様に色度(明度、彩度)、シート
抵抗およびカラーフィルタの外観を評価した。その結
果、本例の透明導電膜付きカラーフィルタにおいては、
彩度が45のとき、明度は34.5であった。本例の透
明導電膜付きカラーフィルタの彩度と明度の関係は図5
のようになり、例1の直線よりも左側に位置し、例1に
比べ透過率が低いことが判る。また、シート抵抗は8Ω
/□であり、カラーフィルタにしわは確認されなかっ
た。
ルタについて例1と同様に色度(明度、彩度)、シート
抵抗およびカラーフィルタの外観を評価した。その結
果、本例の透明導電膜付きカラーフィルタにおいては、
彩度が45のとき、明度は34.5であった。本例の透
明導電膜付きカラーフィルタの彩度と明度の関係は図5
のようになり、例1の直線よりも左側に位置し、例1に
比べ透過率が低いことが判る。また、シート抵抗は8Ω
/□であり、カラーフィルタにしわは確認されなかっ
た。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、簡便な構成、方法で、
高透過率、低抵抗、外観良好な透明導電膜付きカラーフ
ィルタおよびその製造方法が得られる。
高透過率、低抵抗、外観良好な透明導電膜付きカラーフ
ィルタおよびその製造方法が得られる。
【図1】本発明の透明導電膜付きカラーフィルタの断面
模式図。
模式図。
【図2】従来例の透明導電膜付きカラーフィルタの断面
模式図。
模式図。
【図3】透明導電膜付きカラーフィルタのITO膜の分
光透過率を示すグラフ。
光透過率を示すグラフ。
【図4】透明導電膜付きカラーフィルタのITO膜の分
光反射率を示すグラフ。
光反射率を示すグラフ。
【図5】例1および例2における彩度と明度の関係を示
すグラフ。
すグラフ。
1:ガラス基板 2:カラーフィルタ 3:透明導電膜 3a:高屈折率膜 3b:低屈折率膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H048 BA45 BB02 BB08 BB26 BB44 2H091 FA02Y GA03 LA03 2H092 GA17 GA27 HA03 HA04 MA05 NA01 NA25 PA08 2K009 AA05 BB02 CC03 DD04 5G307 FA01 FB01 FC09 FC10
Claims (4)
- 【請求項1】カラーフィルタ上に透明導電膜が形成され
た透明導電膜付きカラーフィルタにおいて、該透明導電
膜は、厚さ方向に接して積層された2層の酸化物膜を含
み、該2層の酸化物膜は同じ金属を含有する酸化物膜で
あって、かつ該2層の酸化物膜のカラーフィルタ側は
1.9超2.5以下の屈折率の導電性酸化物高屈折率膜
からなり、該カラーフィルタと反対側は1.5以上1.
9以下の屈折率の導電性酸化物低屈折率膜からなる透明
導電膜付きカラーフィルタ。 - 【請求項2】前記透明導電膜を構成する2層の酸化物膜
は、酸化スズを含有する酸化インジウム膜である請求項
1記載の透明導電膜付きカラーフィルタ。 - 【請求項3】前記導電性酸化物高屈折率膜の膜厚は40
〜65nmであり、前記導電性酸化物低屈折率膜の膜厚
は85〜110nmである請求項1または2記載の透明
導電膜付きカラーフィルタ。 - 【請求項4】カラーフィルタ上に透明導電膜が形成され
た透明導電膜付きカラーフィルタの製造方法において、
該透明導電膜として、カラーフィルタ上に、屈折率が
1.9超2.5以下の導電性酸化物高屈折率膜と、該導
電性酸化物高屈折率膜に接して導電性酸化物高屈折率膜
と同じ金属を含有する金属酸化物膜であって屈折率が
1.5以上1.9以下の導電性酸化物低屈折率膜を順次
形成する透明導電膜付きカラーフィルタの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP29714699A JP2001116919A (ja) | 1999-10-19 | 1999-10-19 | 透明導電膜付きカラーフィルタおよびその製造方法 |
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JP29714699A JP2001116919A (ja) | 1999-10-19 | 1999-10-19 | 透明導電膜付きカラーフィルタおよびその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1999
- 1999-10-19 JP JP29714699A patent/JP2001116919A/ja not_active Withdrawn
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