JP2001116903A - 反射防止部材 - Google Patents

反射防止部材

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JP2001116903A
JP2001116903A JP29704399A JP29704399A JP2001116903A JP 2001116903 A JP2001116903 A JP 2001116903A JP 29704399 A JP29704399 A JP 29704399A JP 29704399 A JP29704399 A JP 29704399A JP 2001116903 A JP2001116903 A JP 2001116903A
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low
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JP29704399A
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English (en)
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Noritoshi Tomikawa
典俊 富川
Koichi Ohata
浩一 大畑
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 指紋拭き取り性等の防汚性能に優れ、なおかつ静電気防
止機能を付与した防汚層を有する反射防止部材を提供す
ること。 【解決手段】基材上の少なくとも片面に、低屈折率の単
層、高屈折率層と低屈折率層を交互に積層した、或いは
中間屈折率層、高屈折率層、低屈折率層を積層した反射
防止層を有する反射防止部材において、最上層の低屈折
率層の上に撥水層または防汚層を設け、その上に静電気
防止層を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスプレー用な
どの各種基材の表面に反射防止機能を持たせるための反
射防止部材に関し、特に表面に撥水層や防汚層を有する
反射防止部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前記用途に用いる反射防止部材と
しては、レンズ等の反射防止膜付き光学部材では、汗、
指紋等による汚れが付着しやすく、一度付着した汚れを
除去することは困難であった。
【0003】これらの問題を解決する手段として、フル
オロアルキルシラン等の薄膜を用いた防汚層あるいは撥
水層が考案されている。例えば特開平−215905号
公報には真空蒸着法を用いて形成するフルオロアルキル
シラザンの撥水層が、特開平6−122778号公報に
はプラズマCVD法を用いて形成するフルオロアルキル
シランの撥水層が、特開平8−209118号公報には
フッ素化合物とオルガノポリシロキサンの混合物からな
る防汚層が、特開平9−61605号公報にはエーテル
結合を有する柔軟な分子構造を持つフッ素化合物を用い
た防汚層などが開示されている。
【0004】しかしながら、前記の撥水層或いは防汚層
は、付着した水滴や指紋等の油汚れ等の拭き取り性能向
上には効果があるものの、拭き取る行為自体によって基
材表面に発生した静電気によって、塵、ほこり等の異物
を吸い寄せる欠点があった。特に基材がポリエステルフ
ィルムやポリアセチルセルロースフィルムなどのフィル
ム基材の場合は静電気帯電しやすいため、汚れ方が顕著
であった。
【0005】特にCRT用途の反射防止部材において
は、反射防止層の高屈折率材料として導電性のITO層
を利用すること、電子銃による静電気を防止し、なおか
つ電磁波シールド性を持たせる積層体の構成は公知であ
るが、それ以外の用途、例えばLCDやメガネレンズ等
では、それ自体からの静電気や電磁波放射は少ないた
め、特に静電気対策は施されていなかった。
【0006】しかし、防汚性能に関する要求が高まり、
表面滑り性のよい防汚材料を使うことで指紋拭き取り性
などの防汚性能は格段に向上したが、同時に静電気帯電
を起こしやすい部材となってしまった。
【0007】CRT用途の反射防止部材のように反射防
止層の高屈折率材料として導電性のITO層を設ければ
上記問題は解決されるが、製造の容易さ、製造コスト、
透明性、信頼性等の問題を考慮すれば、より簡易的に上
記問題を解決する手段が求められている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点を解決するためになされたものであり、その課題と
するところは、指紋拭き取り性等の防汚性能に優れ、な
おかつ静電気防止機能を付与した防汚層を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するために、基材上の少なくとも片面に、低屈折率の単
層、高屈折率層と低屈折率層を交互に積層した、或いは
中間屈折率層、高屈折率層、低屈折率層を積層した反射
防止層を有する反射防止部材において、最上層の低屈折
率層の上に撥水層または防汚層を設け、その上に静電気
防止層を設けたことを特徴とする反射防止部材を提供す
る。また、前記最上層の低屈折率層の上に撥水材料また
は防汚材料と、静電気防止剤の混合材料からなる層を設
けたこと、表面静電気電位が5000V以下であること
を特徴とする反射防止部材を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づき詳細
に説明する。図1に本発明の一実施例の断面の構造を示
す。基材1の上にハードコート層2、高屈折率層3aと
低屈折率層3bを交互に積層した反射防止層3、防汚層
4、静電気防止層5が設けられてなる。
【0011】基材1としては、プラスチック、ガラスか
らなるディスブレー用部材あるいはメガネレンズやポリ
エステル、ポリカーボネート、ポリアセチルセルロース
等のフィルム基材など、目的・用途により適宜選択され
る。
【0012】ハードコート層2としては、アクリル系や
シリコン系の樹脂材料を用いる。紫外線硬化や熱硬化法
を用いて3〜7μmの厚さに塗工する。このハードコー
ト層に平均粒径0.01〜3μmの透明や粒子を分散さ
せて、アンチグレアと呼ばれる光拡散性の処理を施すこ
ともできる。
【0013】反射防止層3の高屈折材料としては、屈折
率nhが1.80以上のものが使用でき、例えば、酸化
チタン、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、ITO等が挙
げられる。
【0014】低屈折材料としては、屈折率nhが1.6
0以下のものが使用でき、例えば、酸化珪素、フッ化マ
グネシウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム等が挙
げられる。
【0015】これらの材料は、真空蒸着法、スパッタリ
ング法、イオンプレーティング法等を用いて成膜するこ
とができる。各層の厚さは光学膜厚で10〜200nm
が好適である。
【0016】防汚層4に用いる防汚材料としては、下記
フッ素系化合物もしくはこれらの混合物が使用できる。
【0017】<フッ素系化合物> ・パーフルオロアルキルシラン CF3(CF2)n (CH2)mSi(OR)3 (nは正の整数、mは0以上の整数、Rはアルキル基を
表す。) ・パーフルオロアルキルシラザン CF3(CF2)n (CH2)mSi(NH)1.5 (nは正の整数、mは0以上の整数を表す。) ・上記パーフルオロアルキルシランあるいはパーフルオ
ロアルキルシラザンと上記オルガノポリシロキサンとの
混合物
【0018】
【化1】
【0019】・パーフルオロポリエーテルシラン
【0020】
【化2】
【0021】静電気防止層5に用いる静電気防止剤とし
ては、シリコーンオイルやイオン系あるいはフッ素系の
界面活性剤等があげられる。
【0022】本発明は上記構成の他、防汚層4の代わり
に撥水層を設けてもよい。撥水層に用いる防汚材料とし
ては、上記パーフルオロアルキルシランやパーフルオロ
アルキルシラザンを用いる場合もあるし、その他、TE
OS、HMDSO等のメチル基含有の有機材料等が使用
可能である。
【0023】また、上記最上層の低屈折率層の上に設け
る層としては、撥水層に用いる材料、防汚層に用いる材
料または防汚層に用いる材料と、静電気防止剤の混合材
料となる層を設けても良い。
【0024】本発明の反射防止部材の製造方法として
は、これらの材料を真空蒸着法、スパッタリング法、イ
オンプレーティング法、プラズマCVD法等を用いて、
単層あるいは積層して成膜する。形状膜厚は5〜10n
m程度が好適である。
【0025】以上のようにしてなる本発明の反射防止部
材は、その表面静電気電位が5000V以下となること
が好ましい。表面静電気電位が5000Vより多いと、
塵、ほこり等の異物の吸引が目立つため好ましくない。
【0026】
【実施例】<実施例1>透明プラスチックフィルム基材
1のトリアセチルセルロース80μm上に、ハードコー
ト層2として多官能性アクリル樹脂を紫外線照射硬化法
により形成した後、反射防止層3の高屈折率層としてT
iO2 を、低屈折率層としてSiO2 を真空蒸着法によ
り交互に積層し、更にフッ素化合物(化1)とフッ素系
の界面活性剤を真空蒸着法により順に積層した。
【0027】この反射防止部材は良好な指紋拭き取り性
を示し、更に市販のティッシュペーカーにより、1kg
の荷重で往復100回の拭き取り試験を行った後ただち
に表面電位を測定したところ、−100〜1000Vで
あった。
【0028】<実施例2>透明プラスチックフィルム基
材1のトリアセチルセルロース80μm上に、ハードコ
ート層2として多官能性アクリル樹脂を紫外線照射硬化
法により形成した後、反射防止層3の高屈折率層として
TiO2 を、低屈折率層としてSiO2 を真空蒸着法に
より交互に積層し、さらにフッ素化合物(化1)とフッ
素系の界面活性剤の混合物(重量比5:1)を真空蒸着
法により成膜した。この反射防止部材は良好な指紋拭き
取り性を示し、更に市販のティシュぺーパーにより、1
kgの荷重で往復100回の拭き取り試験を行った後た
だちに表面電位を測定したところ、−100〜−100
0Vであった。
【0029】<比較例>透明プラスチックフィルム基材
1ノトリアセチルセルロース80μm上に、ハードコー
ト層2として多官能性アクリル樹脂を紫外線照射硬化法
により形成した後、反射防止層3の高屈折率層としてT
iO2 を、低屈折率層としてSiO2 を真空蒸着法によ
り交互に積層し、更にフッ素化合物(化1)を真空蒸着
法により成膜した。
【0030】この反射防止部材は良好な指紋拭き取り性
を示したが、市販のティッシュペーカーにより、1kg
の荷重で往復100回の拭き取り試験を行った後ただち
に表面電位を測定したところ、−5000〜10000
Vを示し、ほこりの付着が目立った。
【0031】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の反射防
止部材によれば、指紋拭き取り性等の防汚性能の優れ、
なおかつ静電気防止機能を付与した防汚層を提供するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射防止部材の一実施例の構造を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 …基材 2 …ハードコート層 3 …反射防止層 3a…高屈折率層 3b…低屈折率層 4 …防汚層 5 …静電気防止層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2K009 AA04 AA05 AA06 AA15 BB02 BB24 BB28 CC03 CC24 CC26 CC42 EE03 EE05 4F100 AA20 AA21 AH05 AJ06 AK17 AK25 AK54 AR00B AR00C AR00D AR00E AT00A BA05 BA06 BA07 BA08 BA10A BA10E BA13 EH66 GB41 JB06D JB06E JG03E JL00 JL06D JL06E JN06C JN18B JN18C YY00E 5G067 AA70 DA40

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上の少なくとも片面に、低屈折率の単
    層、高屈折率層と低屈折率層を交互に積層した、或いは
    中間屈折率層、高屈折率層、低屈折率層を積層した反射
    防止層を有する反射防止部材において、最上層の低屈折
    率層の上に撥水層または防汚層を設け、その上に静電気
    防止層を設けたことを特徴とする反射防止部材。
  2. 【請求項2】基材上の少なくとも片面に、低屈折率の単
    層、高屈折率層と低屈折率層を交互に積層した、或いは
    中間屈折率層、高屈折率層、低屈折率層を積層した反射
    防止層を有する反射防止部材において、最上層の低屈折
    率層の上に撥水材料または防汚材料と、静電気防止剤の
    混合材料からなる層を設けたことを特徴とする反射防止
    部材。
  3. 【請求項3】基材上の少なくとも片面に、低屈折率の単
    層、高屈折率層と低屈折率層を交互に積層した、或いは
    中間屈折率層、高屈折率層、低屈折率層を積層した反射
    防止層と撥水層または防汚層を有する反射防止部材にお
    いて、表面静電気電位が5000V以下であることを特
    徴とする反射防止部材。
JP29704399A 1999-10-19 1999-10-19 反射防止部材 Pending JP2001116903A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003062920A (ja) * 2001-08-28 2003-03-05 Sony Corp 反射防止フィルム
WO2006035475A1 (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Jsr Corporation 積層体およびその製造方法
CN108732656A (zh) * 2013-05-07 2018-11-02 康宁股份有限公司 具有多层光学膜的浅色耐刮擦制品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003062920A (ja) * 2001-08-28 2003-03-05 Sony Corp 反射防止フィルム
WO2006035475A1 (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Jsr Corporation 積層体およびその製造方法
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