JP2001115845A - 筒内噴射エンジン - Google Patents
筒内噴射エンジンInfo
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Abstract
範囲内で使用して該インジェクタから噴射される燃料の
全量をピストンのヘッド部分に噴射することができると
ともに、シリンダ壁に形成される噴射通路の長さと径を
小さく抑えて噴射通路内壁への燃料付着の問題を解消
し、シリンダヘッドとシリンダボディの設計の容易化を
図ることができる筒内噴射エンジンを提供すること。 【構成】 シリンダボディ(シリンダ壁)2にインジェ
クタ30を取り付け、該インジェクタ30から燃料をシ
リンダ3内に直接噴射する筒内噴射エンジン1におい
て、前記インジェクタ30の軸線をシリンダ軸線に垂直
な面に対して15°〜30°傾斜させ、該インジェクタ
30からの燃料噴射軸線をインジェクタ軸線に対して該
インジェクタ30の傾斜方向に15°〜30°傾け、燃
料噴霧の噴射方向がシリンダ壁に対して35°〜55°
傾斜するようにする。
Description
付けられたインジェクタから燃料をシリンダ内に直接噴
射する筒内噴射エンジンに関する。
ンジンに適用する提案が種々なされている(例えば、特
開平6−58224号、特公平7−37765号、特開
平8−312351号、特開平10−115233号公
報参照)が、この種の2サイクルエンジンでは燃料の吹
き抜けが生じないタイミングでインジェクタからシリン
ダ内に燃料を直接噴射することによって燃費や排ガス特
性の改善を図ることができる。
ることによって、高温・高圧の排ガスがシリンダ内に存
在する期間はピストンによってインジェクタをカバーし
て該インジェクタへの熱害(特に燃料噴射孔の閉塞)を
防ぐこともできる。
料の噴射圧力を300〜600kPa程度の低い圧力に
抑えることができ、自動車において専ら採用されている
燃料噴射系の適用が可能となり、燃料噴射システムのコ
ストダウンを図ることができる。
はその全量がピストンのヘッド部分に向かって噴射され
るのが理想であり、シリンダ内壁に噴霧が掛るとシリン
ダ内壁に形成されている潤滑用の油膜が破壊されてピス
トンの焼き付き等の問題が発生し易い。逆に燃料をシリ
ンダヘッド側に向けて噴射すると、燃料の一部はシリン
ダヘッドの壁面に付着してデポジット(燃料炭化物)の
増加を招き、点火プラグに付着した燃料がプラグ汚損を
引き起こす可能性がある。
取り付けると該インジェクタに熱害が発生し易いため、
インジェクタは排気ポートに対向する位置(排気ポート
の反対側の位置)に取り付けられるのが理想的である。
タから噴射される燃料の全量をピストンのヘッド部分に
噴射したい場合、図8に示すようにインジェクタ130
をシリンダ壁(正確にはシリンダボディ102の側壁)
に対して直角に取り付け、該インジェクタ130の燃料
噴射孔をシリンダ103の内壁の直近に配置して燃料噴
霧の向きをインジェクタ軸線に対して35°〜55°だ
け傾ければ燃料の全量をピストン104のヘッド部分に
噴射することができる。尚、図8において、105はコ
ンロッド、113はシリンダヘッド、114は点火プラ
グ、120は掃気通路、121は排気通路である。
オリフィスタイプのインジェクタを使用する場合、イン
ジェクタの生産ばらつきを抑えて噴霧を所望の角度に安
定して曲げることは極めて困難である。即ち、図9に示
すようにプレート144にプレス加工によって燃料噴射
孔(オリフィス)144aをインジェクタ軸線に対して
所望の角度α(=45°)だけ傾斜させて穿孔しても、
プレス加工での穿孔におけるプレート144の板厚Tに
は限界があり、この板厚Tと燃料噴射孔144aの内径
Dとの比T/Dは1程度(T/D≒1)が限界であり、
斜めに穿孔した燃料噴射孔144aから実際に噴射され
る燃料は噴射孔144aの傾斜角αの半分程度の角度θ
(≒α/2)しか傾斜しない。尚、一般的にプレートに
プレス加工によって穿孔可能な角度は45°(=α)が
限界であるため、実際の燃料噴射角度θは22.5°が
限界となる。
44に一部に山形部分144bを形成し、その山形部分
144bの斜面に燃料噴射孔(オリフィス)144aを
穿孔すれば、該燃料噴射孔144aから噴射される燃料
の噴霧を山形部分144bの傾斜面に沿って角度αに曲
げることができる。しかし、直進しようとする燃料はプ
レート144の燃料噴射孔144aを通過した後も直進
しようとするため、燃料の噴霧が図10(b)に実線に
て示すように角度αで噴射されず、実際には破線にて示
す領域まで広がって角度θ(<α)の方向に向かって噴
射される。このように燃料噴射孔144aの斜め穿孔と
プレート144の山形部分144bの形成とを組み合わ
せても、燃料噴霧の品質を維持しようとすると実際の噴
射角度θは30°が限界であり、プレートオリフィスタ
イプのインジェクタ130を図11に示すようにシリン
ダボディ102に対して直角に取り付けて該インジェク
タ130から噴射される燃料の全量をピストン104の
ヘッド部分に噴射することは不可能であった。
ンジェクタにおいては、図11に示すように所定角度傾
斜した燃料噴射孔160aが穿設されたチップ160を
インジェクタ130’の先端部に圧入する構成が知られ
ている。しかし、この構成を採用すると製造コストがア
ップし、本来の低コストを実現することができないとい
う問題があった。
タ130を図8に示すようにシリンダボディ102に対
して直角に取り付けて該インジェクタ130から噴射さ
れる燃料の全量をピストン104のヘッド部分に噴射す
ることは不可能であった。
230をシリンダボディ202に垂直な面に対して所定
の角度α(=35°〜55°)だけ傾けて取り付けれ
ば、該インジェクタ230が噴霧がインジェクタ軸線に
対してほぼ真っ直ぐ噴射される従来型のものであって
も、該インジェクタ230から噴射される燃料の全量を
ピストン204のヘッド部分に噴射することができるも
のと考えられる。尚、図12において、203はシリン
ダ、205はコンロッド、213はシリンダヘッド、2
14は点火プラグ、220は掃気通路、221は排気通
路である。
230をシリンダボディ202に所定角度α(=45
°)だけ傾けて取り付けると、該インジェクタ230の
燃料噴射孔からシリンダ203内に至る噴射通路223
をシリンダボディ202の側壁に形成する必要があり、
燃料噴射孔から飛散した燃料の一部が噴射通路223の
内壁に付着してエミッションを著しく阻害するという問
題が発生する。
れば該噴射通路223の内壁への燃料の付着は免れる
が、シリンダ203内に開口する噴射通路223の出口
を介してシリンダ内圧の漏洩が発生し、熱効率が低下す
るという別の問題が発生する。
0を傾けて取り付けると、シリンダヘッド213をイン
ジェクタ230を避けて大きく切り欠く必要があり、シ
リンダヘッド213とシリンダボディ202との合面の
面積が部分的に小さくなって冷却水漏れやシリンダ内圧
漏れ等の問題が発生する可能性がある。
クタ230をシリンダボディ202に傾けて取り付ける
構成も採用できなかった。
で、その目的とする処は、安価なインジェクタを生産ば
らつきを抑えた範囲内で使用して該インジェクタから噴
射される燃料の全量をピストンのヘッド部分に噴射する
ことができるとともに、シリンダ壁に形成される噴射通
路の長さと径を小さく抑えて噴射通路内壁への燃料付着
の問題を解消し、シリンダヘッドとシリンダボディの設
計の容易化を図ることができる筒内噴射エンジンを提供
することにある。
め、請求項1記載の発明は、シリンダ壁にインジェクタ
を取り付け、該インジェクタから燃料をシリンダ内に直
接噴射する筒内噴射エンジンにおいて、前記インジェク
タの軸線をシリンダ軸線に垂直な面に対して15°〜3
0°傾斜させ、該インジェクタからの燃料噴射軸線をイ
ンジェクタ軸線に対してインジェクタの傾斜方向に15
°〜30°傾け、燃料噴霧の噴射方向がシリンダ壁に対
して35°〜55°傾斜するようにしたことを特徴とす
る。ここで、「インジェクタ軸線」とはインジェクタ先
端部の中心線であり、「燃料噴射軸線」とは燃料噴霧の
最外形の中心線であり、噴霧が複数である場合には噴霧
全体の外形中心を言うものとする。
明において、前記インジェクタの先端部とシリンダ内と
を接続する噴射経路の軸線をインジェクタ中心に対して
インジェクタの傾斜方向に傾斜又はオフセットさせたこ
とを特徴とする。
載の発明において、前記インジェクタをプレートオリフ
ィスタイプのインジェクタで構成したことを特徴とす
る。
らの燃料噴射方向をインジェクタ中心に対してインジェ
クタの傾斜方向に15°〜30°傾けるようにしたた
め、安価なプレートオリフィスタイプのインジェクタを
生産ばらつきを抑えた範囲内で使用することができ、
又、該インジェクタの軸線をシリンダ軸線に垂直な面に
対して15°〜30°傾けて燃料噴霧の噴射方向がシリ
ンダ壁に対して35°〜55°傾斜するようにしたた
め、インジェクタから噴射される燃料の全量をピストン
のヘッド部分に噴射することができ、燃料噴射システム
のコストダウンを図ることができる。
面に対して従来(45°)よりも小さい角度である15
°〜30°だけ傾けてシリンダ壁に取り付けるようにし
たため、シリンダ側壁に形成される噴射通路(インジェ
クタの先端部からシリンダ内に至る通路)の長さと径を
小さく抑えることができ、該噴射通路内壁への燃料の付
着を防いで燃料の付着に伴う問題を解消することができ
る。
りも小さい角度だけ傾けてシリンダ壁に取り付けるよう
にしたため、従来のようにシリンダヘッドをインジェク
タを避けて大きく切り欠く必要がなく、シリンダヘッド
とシリンダボディとの合面の面積が部分的に小さくなっ
て冷却水漏れやシリンダ内圧漏れ等の問題が発生するこ
とがなく、シリンダヘッドとシリンダボディの設計の容
易化を図ることができる。
図面に基づいて説明する。
料噴射システムの構成を示すブロック図であり、本発明
に係る筒内噴射エンジン1は2サイクルエンジンであっ
て、そのシリンダボディ2の側壁にはインジェクタ30
が斜めに取り付けられている。
から導出する燃料供給ラインL1 が接続されており、該
燃料供給ラインL1 の途中には燃料ポンプ25が設けら
れている。そして、燃料供給ラインL1 の途中からは燃
料戻りラインL2 が分岐しており、この燃料戻りライン
L2 はその端部が燃料タンク24内の上部に開口し、そ
の途中にはプレッシャレギュレータ26が設けられてい
る。尚、燃料タンク24内には燃料が収容され、前記燃
料供給ラインL1 の燃料タンク24内に臨む端部にはフ
ィルタ27が取り付けられている。
ットルバルブ28、サブスロットルアクチュエータ2
9、リードバルブ18等が設けられ、その周囲にはスロ
ットルセンサ46と吸気温センサ47が設けられてお
り、更にエンジン1には回転センサ48と冷却水温セン
サ49が設けられており、これらの回転センサ48と冷
却水温センサ49及び前記スロットルセンサ46と吸気
温センサ47はECU(エンジンコントロールユニッ
ト)50に電気的に接続されている。尚、ECU50に
は更に大気温センサ51と傾斜角センサ52がそれぞれ
電気的に接続されている。
プラグ14が取り付けられており、この点火プラグ14
はイグニッションコイル53によって駆動され、このイ
グニッションコイル53はECU50からの制御信号を
受けて作動するCDIユニット54によって駆動制御さ
れる。尚、筒内噴射エンジン1において、4はピスト
ン、20は掃気通路、22は排気管であり、排気管22
内には排ガスを浄化するための触媒コンバータ55が設
けられている。
た発電機56によって発電された電気は整流器57を経
てバッテリ58に蓄えられ、前記燃料ポンプ25とEC
U50はバッテリ58からの電力の供給を受けてそれぞ
れ駆動される。
燃料ポンプ25が駆動されると燃料タンク24内の燃料
は燃料供給ラインL1 を通ってインジェクタ30に供給
されるが、スロットルセンサ46によって検出されたス
ロットル開度、吸気温センサ47によって検出された吸
気温度、回転センサ48によって検出されたエンジン回
転数、冷却水温センサ49によって検出された冷却水温
度及び大気圧センサ51によって検出された大気圧はそ
れぞれECU50に入力され、ECU50はこれらの値
に応じた最適な制御信号をインジェクタ30、サブスロ
ットルアクチュエータ29、プレッシャレギュレータ2
6、CDIユニット54及びオイルポンプ59に対して
出力してこれらを最適制御する。
50によって制御されることによって、該インジェクタ
30から燃料が所定のタイミングで所定時間だけシリン
ダ3内に向かって直接噴射され、シリンダ3内に噴射さ
れた燃料は掃気通路20からシリンダ3内に供給された
吸気(空気)と混合して所定の空燃比(A/F)の混合
気が形成される。そして、この混合気はピストン4によ
って圧縮された後、ECU50によって駆動制御される
点火プラグ14によって適当なタイミングで着火されて
燃焼し、この混合気の燃焼によって発生した高温・高圧
の排ガスは排気行程において排気管22を通って大気中
に排出され、以後、同様の作用が繰り返されて当該筒内
噴射エンジン1が連続運転される。尚、燃料噴射圧はE
CU50によって制御されるプレッシャレギュレータ2
6によって制御され、インジェクタ30によって噴射さ
れないで残った余剰燃料は燃料戻りラインL2 を通って
燃料タンク24に戻される。
1の構成の詳細を図2に基づいて説明する。
り、本実施の形態に係る筒内噴射エンジン1は前述のよ
うに2サイクルエンジンであって、そのシリンダボディ
2に形成されたシリンダ3内には前記ピストン4が摺動
自在に嵌装されており、該ピストン4はコンロッド5を
介してクランク軸6に連結されている。尚、クランク軸
6はクランクケース7内のクランク室8に図2の紙面垂
直方向に配されており、その一端には前記発電機56
(図1参照)が取り付けられている。又、ピストン4の
上端部外周には2つのリング溝11が上下2段に形成さ
れており、各リング溝11にはピストンリング12がそ
れぞれ嵌着されている。
ヘッド13が被着されており、このシリンダヘッド13
の中央部には前記点火プラグ14が螺着されており、該
点火プラグ14の電極部14aはシリンダヘッド13に
形成された燃焼室Sに臨んでいる。尚、シリンダボディ
2とシリンダヘッド13には冷却水が流れるためのウォ
ータージャケット15,16が形成されている。
室8に開口する吸気通路17にはクランク室8内への吸
気(空気)の流入を許容するリードバルブ18が設けら
れており、吸気通路17の端部には吸気管19が接続さ
れている。
路20と1つの排気通路21が形成されており、これら
の掃気通路20と排気通路21の各一端は掃気ポート2
0a、排気ポート21aとしてそれぞれシリンダ3内に
開口している。そして、掃気通路20の各他端はクラン
ク室8に開口し、排気通路21の他端には図1に示す前
記排気管22が接続されている。
ジン1は前述のようにインジェクタ30から燃料がシリ
ンダ3内に向かって直接噴射されるが、インジェクタ3
0はシリンダボディ(シリンダ壁)2の排気ポート21
aに対向する位置にその先端部が下方に向くように斜め
に傾斜して取り付けられており、その軸線はシリンダ軸
線に垂直な面に対して図示のように15°〜30°傾斜
している。
フィスタイプのインジェクタであって、その構成の詳細
は図3及び図4に示される。
図、図4は図3のX部拡大詳細図であり、該インジェク
タ30はインジェクタハウジング31を有し、このイン
ジェクタハウジング31の後端部には蓋体32が嵌着さ
れ、インジェクタハウジング31内にはコイル33aを
備えたソレノイド33が収納されている。そして、前記
蓋体32は樹脂製のキャップ34で覆われ、このキャッ
プ34のコネクタ34aに前記ソレノイド33から導出
するリード線35が設けられ、このリード線35がコネ
クタ34aを介して前記ECU50(図1参照)側に接
続される。又、蓋体32の内部にはパイプ36が挿入さ
れ、蓋体32の燃料入口32aから供給される燃料はパ
イプ36を通ってインジェクタハウジング31内の燃料
室37に導入される。
部にはニードルハウジング38がニードルストッパ39
を介して嵌着されており、ニードルハウジング38内に
はニードル40が摺動自在に嵌装されており、このニー
ドル40には可動体41が固定されている。
圧縮スプリング42が縮装されており、この圧縮スプリ
ング42によって可動体41を介してニードル40がニ
ードルハウジング38の座面38a(図4参照)に当接
して燃料通路43を閉じるよう常に付勢されている。従
って、ソレノイド33が非通電状態にあるときにはニー
ドル40は図示のようにニードルハウジング38の座面
38aに当接して燃料通路43を閉じているため、該イ
ンジェクタ30からの燃料噴射は行われない。
ジェクタハウジング31の先端部にはニードルハウジン
グ38の先端面に当接するプレート44が嵌合保持され
ており、このプレート44には燃料噴射孔(オリフィ
ス)44aがインジェクタ軸線に対して角度θ=15°
〜30°傾斜して穿設されている。
レノイド33に発生する電磁力によって可動体41が圧
縮スプリング42の付勢力に抗して吸引されてニードル
40が移動し、該ニードル40がニードルハウジング3
8の座面38aから離れると、燃料通路43が開かれて
燃料が燃料通路43からプレート44の燃料噴射孔44
aを通って所定の方向(インジェクタ軸線に対して角度
θ=15°〜30°傾斜した方向)に噴射される。この
とき、ニードル40に形成されたストッパフランジ40
aがニードルストッパ39に当接してニードル40の移
動が規制される。
料がインジェクタ軸線に対して角度15°〜30°だけ
傾斜して噴射されるため、図2に示すように、インジェ
クタ30からの燃料噴射方向はインジェクタ中心に対し
て該インジェクタ30の傾斜方向に15°〜30°傾く
こととなり、燃料噴霧の噴射方向がシリンダ壁(シリン
ダ3の内壁)に対して35°〜55°の範囲で傾斜する
ように設定することができる。
射エンジン1においては、インジェクタ30からの燃料
噴射方向をインジェクタ中心に対して該インジェクタ3
0の傾斜方向に15°〜30°傾けるようにしたため、
該インジェクタ30として安価なプレートオリフィスタ
イプのものを生産ばらつきを抑えた範囲内で使用するこ
とができ、又、該インジェクタ30をシリンダ軸線に垂
直な面に対して15°〜30°傾けてシリンダボディ2
に取り付けて燃料噴霧の噴射方向がシリンダ壁に対して
35°〜55°の範囲内で傾斜するようにしたため、イ
ンジェクタ30から噴射される燃料の全量をピストン4
のヘッド部分に噴射することができ、燃料噴射システム
のコストダウンを図ることができる。
な面に対して従来(45°)よりも小さい角度である1
5°〜30°だけ傾けてシリンダボディ2に取り付ける
ようにしたため、シリンダボディ2に形成される噴射通
路(インジェクタ30の燃料噴射孔44aからシリンダ
3内に至る通路)23の長さと径を小さく抑えることが
でき、該噴射通路23の内壁への燃料の付着を防いで燃
料の付着に伴う問題(例えばエミッションを著しく阻害
するという問題)を解消することができる。
来よりも小さい角度だけ傾けてシリンダボディ2に取り
付けるようにしたため、従来のようにシリンダヘッド1
3をインジェクタ30を避けて大きく切り欠く必要がな
く、シリンダヘッド13とシリンダボディ2との合面の
面積が部分的に小さくなって冷却水漏れやシリンダ内圧
漏れ等の問題が発生することがなく、シリンダヘッド1
3とシリンダボディ2の設計の容易化を図ることができ
る。
インジェクタから噴射される燃料噴射のコーンアングル
が30°を超えると、燃料噴霧の貫通力が低いために混
合気の均一性が損なわれる。又、逆に燃料噴霧のコーン
アングルが15°未満である場合には、燃料の霧化が悪
く、同様に混合気の均一性が損なわれる。特に、インジ
ェクタ30を排気ポート21aの反対側に設置した本実
施の形態に係るエンジン1においては、燃料噴霧のコー
ンアングルが15°未満では該燃料噴霧の貫通力が強過
ぎ、そのまま排気ポート21aに吹き抜ける燃料噴霧の
量が多くなって燃費が悪化するという問題が発生する。
30から噴射される燃料噴霧のコーンアングルを15°
〜30°に設定した。この結果、燃料噴霧に必要十分な
貫通力が得られるとともに、燃料の霧化が促進され、混
合気の均一性が良好に保たれて燃焼室Sでの混合気の安
定した燃焼が可能となる。又、噴射通路23の長さと径
を一層小さく抑えることができる。
記噴射通路23は図5(a)に示すようにインジェクタ
取付孔30a(インジェクタ30)の軸線aに対してイ
ンジェクタ30の傾斜方向に所定角度だけ傾けて配置さ
れ、又は図5(b)に示すようにインジェクタ取付孔3
0a(インジェクタ30)の軸線aに対してシリンダヘ
ッド13とは反対側(図の下方)に平行にオフセットし
て配置され、或は図6(b)に示すようにシリンダ3の
方向に向かって拡大するよう形成されている。
ダボディ2にドリル加工によって通路孔23aを形成し
た後、同じくドリル加工によってインジェクタ取付孔3
0aを形成することによって形成され、図5(b)に示
す噴射通路23は排気通路21側から導入されるリーマ
によるリーマ加工によって形成される。尚、図5
(a),(b)において、直線bは噴射通路軸線、cは
燃料噴霧軸線であり、図5(a)において各直線a,
b,cがシリンダ軸線に対して垂直な面に対して成す各
度を図示のようにθa ,θb ,θc とする場合、θa <
θb <θc の条件が満足されるときに噴射通路23の長
さと径を最小にすることができる。
6(a)に示すように鋳造砂型によってシリンダホディ
3の鋳物素材3’にテーパ凹部3a’を形成した後、鋳
造素材3’を図示の仕上がり寸法まで機械加工するとと
もに、ドリル加工によってインジェクタ取付孔30aを
形成することによって形成される。尚、図6(b)にお
いて、直線aはインジェクタ取付孔軸線、直線bは噴射
通路軸線、cは燃料噴霧軸線である。
シリンダボディ2の排気通路21の出口から臨むことが
できる位置に形成されており、排気通路21の出口側か
らシリンダ3内に差し込まれた刃具45によって該噴射
通路23の出口周縁を面取りすることができる。或は、
図7に示すように噴射通路23の出口周縁をシリンダ3
の上方からシリンダ3内に差し込まれた刃具45によっ
て面取りすることもできる。
ンジン1においては、インジェクタ30のシリンダボデ
ィ2に対するシリンダ軸線方向(図2の上下方向)の取
付位置は次のように設定されている。
2の上端面からインジェクタ30の取付位置までの距離
をA、図示のように下死点(BDC)にピストン4が位
置するときのシリンダボディ2の上端面からピストン4
の頂面までの距離をL、ピストン4が図2に鎖線にて示
すように上死点(TDC)にあるときのシリンダボディ
2の上端面から上方のリング溝11の下端位置までの距
離をRS、シリンダボディ2の上端面から排気ポート2
1aの上縁までの距離をESとするとき、 RS<A<0.3L 0.35ES<A<0.65ES を満足する高さ位置にインジェクタ30が取り付けられ
ている。
を取り付けることによって、爆発行程の初期においてピ
ストン4によってインジェクタ30への熱負荷を緩和し
つつ、従来のエンジンよりも長い噴射可能域を確保する
ことができる。
ンに対して適用した形態について述べたが、本発明は4
サイクルエンジンに対しても同様に適用して前記と同様
の効果を得ることができることは勿論である。
よれば、シリンダ壁にインジェクタを取り付け、該イン
ジェクタから燃料をシリンダ内に直接噴射する筒内噴射
エンジンにおいて、前記インジェクタの軸線をシリンダ
軸線に垂直な面に対して15°〜30°傾斜させ、該イ
ンジェクタからの燃料噴射軸線をインジェクタ軸線に対
してインジェクタの傾斜方向に15°〜30°傾け、燃
料噴霧の噴射方向がシリンダ壁に対して35°〜55°
傾斜するようにしたため、安価なインジェクタを生産ば
らつきを抑えた範囲内で使用して該インジェクタから噴
射される燃料の全量をピストンのヘッド部分に噴射する
ことができるとともに、シリンダ壁に形成される噴射通
路の長さと径を小さく抑えて通路内壁への燃料付着の問
題を解消し、シリンダヘッドとシリンダボディの設計の
容易化を図ることができるという効果が得られる。
テムの構成を示すブロック図である。
る。
の縦断面図である。
ィに形成された通路部分の断面図である。
ィに形成された通路部分の断面図である。
ィに形成された通路部分の断面図である。
端部分の断面図である。
先端部分の断面図である。
る。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 シリンダ壁にインジェクタを取り付け、
該インジェクタから燃料をシリンダ内に直接噴射する筒
内噴射エンジンにおいて、 前記インジェクタの軸線をシリンダ軸線に垂直な面に対
して15°〜30°傾斜させ、該インジェクタからの燃
料噴射軸線をインジェクタ軸線に対してインジェクタの
傾斜方向に15°〜30°傾け、燃料噴霧の噴射方向が
シリンダ壁に対して35°〜55°傾斜するようにした
ことを特徴とする筒内噴射エンジン。 - 【請求項2】 前記インジェクタの先端部とシリンダ内
とを接続する噴射経路の軸線をインジェクタ中心に対し
てインジェクタの傾斜方向に傾斜又はオフセットさせた
ことを特徴とする請求項1記載の筒内噴射エンジン。 - 【請求項3】 前記インジェクタをプレートオリフィス
タイプのインジェクタで構成したことを特徴とする請求
項1又は2記載の筒内噴射エンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29500399A JP2001115845A (ja) | 1999-10-18 | 1999-10-18 | 筒内噴射エンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29500399A JP2001115845A (ja) | 1999-10-18 | 1999-10-18 | 筒内噴射エンジン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001115845A true JP2001115845A (ja) | 2001-04-24 |
Family
ID=17815091
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29500399A Pending JP2001115845A (ja) | 1999-10-18 | 1999-10-18 | 筒内噴射エンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001115845A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2864578A1 (fr) * | 2003-12-31 | 2005-07-01 | Magneti Marelli Motopropulsion | Moteur deux temps a injection directe |
EP3147477A1 (de) * | 2015-09-23 | 2017-03-29 | Winterthur Gas & Diesel AG | Gaszuführsystem und zylinderliner für eine hubkolbenbrennkraftmaschine, hubkolbenbrennkraftmaschine, sowie verfahren zum betreiben einer hubkolbenbrennkraftmaschine |
-
1999
- 1999-10-18 JP JP29500399A patent/JP2001115845A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2864578A1 (fr) * | 2003-12-31 | 2005-07-01 | Magneti Marelli Motopropulsion | Moteur deux temps a injection directe |
WO2005073533A1 (fr) * | 2003-12-31 | 2005-08-11 | Magneti Marelli Motopropulsion France Sas | Moteur deux temps a injection directe |
EP3147477A1 (de) * | 2015-09-23 | 2017-03-29 | Winterthur Gas & Diesel AG | Gaszuführsystem und zylinderliner für eine hubkolbenbrennkraftmaschine, hubkolbenbrennkraftmaschine, sowie verfahren zum betreiben einer hubkolbenbrennkraftmaschine |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
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RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080526 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081021 |