JP2001115632A - 床構造及び床部の施工方法 - Google Patents

床構造及び床部の施工方法

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JP2001115632A
JP2001115632A JP29865299A JP29865299A JP2001115632A JP 2001115632 A JP2001115632 A JP 2001115632A JP 29865299 A JP29865299 A JP 29865299A JP 29865299 A JP29865299 A JP 29865299A JP 2001115632 A JP2001115632 A JP 2001115632A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、施工性がよいととととも
に、外観の見栄えやメンテナンス性に優れた床構造及び
これを有する床部の施工方法を提供すること。 【解決手段】 大引き2上に、該大引き2の延在方向と
直交するように長尺の床材3を設けてなる床構造であ
る。この床構造における床材3は、着脱手段4を介して
大引き2に着脱可能に取り付けられ、この着脱手段4は
大引き2に設けられた挿入孔41と、床材3に設けら
れ、挿入孔41に係脱可能に挿入係止されるクリップ4
2とを備えている。そして、床材3を大引き2に上方か
ら押し付けることによりクリップ42が挿入孔41に挿
入されて床材3が大引き2に取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床構造に際し、特
に屋外に設けられるテラス等に適用される床構造及びこ
の床構造を有する床部の施工方法に関するものである。
【0002】
【背景の技術】近年、住宅の一階の床と同じ高さで屋外
に張り出すようなテラスの床として用いられたり、ま
た、屋外庭や公園などに設けられたりする木製の屋外デ
ッキが多く見られる。この木製の屋外デッキの一例とし
て特開平5−255968号公報に開示のものがある。
この公報に示すように、一般的な屋外デッキは、地盤に
所定間隔を開けて立設された束に大引きを架設し、この
大引き上部に、大引きの延在方向と直交するように床パ
ネルを並べて敷設することでデッキ上面つまり床面が構
成されているものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな屋外デッキの構成において大引き上部に敷設される
床パネルは特開平5−255968号の図5に示すよう
に所定の位置で上方から釘によって大引きに固定されて
いる。よって、このような屋外デッキの構成では、屋外
デッキ施工の際、複数の床パネルを大引き上部の所定の
位置にそれぞれ載置して釘を打ち込むことにより大引き
に固定する工程が必要となっており、その分手間が掛か
る。さらに、大引き上に載置された床パネルの上方から
釘を打ち込むことにより床パネルを大引きに取り付ける
ので、デッキの上面を構成する床パネルの上面に釘の頭
部が露出することになり見栄えがわるいものとなってい
る。なお、この見栄えの悪さを解消するものとして、大
引き上部に敷設される床パネルの側面に溝を切り、この
溝に嵌合するさねを隣接する床パネルに設けたり、ジョ
イント金物を用いることにより隣接する床パネルどうし
を接合したり、またジョイント部分を介して大引きと接
合する構成が考えられる。しかし、これらの構成によれ
ば見栄えの点は解消できるものの、デッキの一部分を交
換する場合に、その部分の床パネルのみを外して交換す
るといった作業を行うことができず、メンテナンス上の
問題が生じることになる。
【0004】本発明は、上記事情を鑑みてなされたもの
で、その目的は、施工性がよいとととともに、外観の見
栄えやメンテナンス性に優れた床構造及びこのような床
構造を有する床部の施工方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、例えば、図2に示すように、根
太または大引き等の支持部(例えば、大引き2)上に、
該支持部2の延在方向と直交するように長尺の床材3を
設けてなる床構造であって、前記床材3は着脱手段4を
介して前記支持部2に着脱可能に取り付けられ、前記着
脱手段4は、前記支持部2及び前記床材3のいずれか一
方(例えば、大引き2)に設けられた挿入孔41と、他
方(例えば、床材3)に設けられ、前記挿入孔41に係
脱可能に挿入係止される挿入部材(例えば、クリップ4
2)とを備え、前記床材3を前記支持部2に上方から押
し付けることにより前記挿入部材42が前記挿入孔41
に挿入されて前記床材3が前記支持部2に取り付けられ
ているものである。
【0006】着脱手段4の挿入孔41が前記支持部2に
設けられている場合、挿入部材42は床材3に設けられ
た構成となり、挿入孔41が床材3に設けられている場
合、挿入部材42は支持部2に設けられた構成となる。
そして、挿入孔41に挿入部材42が挿入されることに
より床材3は支持部2に取りつけられた構成となる。前
記挿入部材42は前記挿入孔41に係脱可能に挿入係止
されることにより前記床部3が前記支持部2に着脱可能
に取り付けられれば、どのように構成されていてもよ
い。前記挿入部材42を前記挿入孔41に挿入すれば、
前記床材3は前記支持部2に取り付けられた状態とな
り、前記挿入部材42を前記挿入孔41から離間させれ
ば、つまり挿入部材42を挿入孔41から外せば、前記
床材3を前記支持部2から外すことができる。
【0007】請求項1記載の床構造にあっては、根太ま
たは大引きなどの支持部2に、床材3を上方から押し付
けることにより前記挿入部材42を前記挿入孔41に挿
入係止して前記床材3を前記支持部2に取り付けること
ができる。したがって、前記支持部2に前記床材3を容
易に取り付けることができ、釘、ジョイント金物等を用
いて根太や大引き2などに床材3を固定する従来の施工
と比べて、床部分の施工作業の簡易化を図ることができ
施工期間を大幅に短縮することができる。
【0008】また、従来と異なり、支持部2上の床材3
を支持部2に取り付けるために該床材3の上面に、該床
材3の上面から打ち込まれた釘の頭部が露出することが
ないので、外観の見栄えがよく、さらに床材の上面から
突出した釘などにひっかかったりする恐れがなく極めて
安全な床面となる。さらに、前記床材3は前記支持部2
に挿入孔41及び挿入部材42を備えた着脱手段4によ
り着脱可能に取り付けられているので、前記支持部2に
床材3を取り付けた後でも、床材3を引き上げることで
挿入部材42を前記挿入孔41から引き抜いて外すこと
により、支持部2から床材3を取り外すことができる。
【0009】したがって、支持部2上に複数の床材3…
を取り付けた場合など、任意の床材を外すことができる
ので、例えば、床面の一部が破損する等しても、その部
分のみの床材を外して交換することができメンテナンス
を容易に行うことができる。これにより、床材3…によ
って構成される床部の全面的な交換を行う必要がなく、
部分的なメンテナンスが可能となることからメンテナン
スコストを削減することができる。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の床
構造において、例えば、図8に示すように、前記支持部
20は長尺の根太または大引き(例えば、大引き20
1,202)を複数隣接して配置されてなり、前記床材
3は、これら隣接して配置された根太または大引き20
1,202の上部に跨って設けられ、これら根太または
大引き201,202のそれぞれに着脱手段4A,4B
を介して取り付けられているものである。
【0011】請求項2記載の床構造(例えばテラス床部
の構造100C)にあっては、長尺の根太または大引き
(例えば、201,202)を複数隣接して配置された
支持部20上に、前記床材3が、隣接して配置された前
記根太または大引き201,202の上部に跨って設け
られ、これら根太または大引き201,202のそれぞ
れに着脱手段4A,4Bを介して取り付けられているの
で、請求項1記載の発明と同様に、前記支持部20に前
記床材3を容易に取り付けることができ、従来の施工と
比べて施工性、意匠性、安全性、メンテナンス性の向上
を測ることができるとともに、隣接して配置された根太
または大引き201,202どうしの接合を一層強固兼
確実とすることができる。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の床構造において、例えば、図3に示すように、前
記挿入部材42の先端部425は、前記挿入孔41への
挿入方向に向かって先細りに形成されているものであ
る。
【0013】請求項3記載の床構造にあっては、前記挿
入部材42の先端部425が前記挿入孔41への挿入方
向に向かって先細りに形成されているので、前記挿入部
材42は前記挿入孔41に挿入され易くなる。したがっ
て、前記挿入部材42を前記挿入孔41に容易に挿入す
ることができ、これら挿入部材42及び挿入孔41を備
えた着脱手段4によって前記床材3を前記支持部2に取
り付けやすくすることができる。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれか記載の床構造において、例えば、図3に示すよう
に、前記挿入部材42には、前記挿入孔41に挿入され
た際、前記支持部2に形成された被係合部(例えば、挿
入孔の下側縁部21a)に係合する係合部(例えば、係
合片424)が形成されているものである。
【0015】請求項4記載の床構造にあっては、前記挿
入部材42には、前記挿入孔41に挿入された際、前記
支持部2に形成された被係合部21aに係合する係合部
424が形成されているので、前記床材3を前記支持部
2に上方から押し付けて前記挿入部材42を前記挿入孔
41に挿入した際、前記係合部424と被係合部21a
とが係合して、前記床材3を前記支持部2に前記確実に
取り付けた状態とすることができる。
【0016】請求項5記載の発明は、請求項4記載の床
構造において、例えば、図3に示すように、前記係合部
424は、前記挿入部材42の基端部421側に設けら
れ、前記挿入部材42を先端部425から前記挿入孔4
1に挿入させた際、外方に弾性的に突出することにより
前記被係合部21aに係合するものである。
【0017】請求項5記載の床構造にあっては、前記挿
入部材42の基端部421側に設けられた係合部424
が、前記挿入部材42を先端部425から前記挿入孔4
1に挿入させた際、外方に弾性的に突出することにより
前記被係合部21aに係合するので、前記床材3を前記
支持部2に上方から押しつけ、前記挿入孔41に前記挿
入部材42を、該挿入部材42の基端部421側まで挿
入させるだけで前記床材3は、前記支持部2に強固に取
り付けられる。したがって、床材3が支持部2に強固に
取り付けられた床構造を容易に施工することができる。
また、被係合部21aに係合した状態の前記係合部42
4を内方に押圧し、前記係合部424と被係合部21a
との係合状態を解除させた後、前記挿入部材42を前記
挿入孔41から引き抜くことにより、前記床材3を前記
支持部2から取り外すことができる。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれかに記載の床構造において、前記床材3は、セルロ
ース系微粉粒と樹脂と顔料とを混合し、この混合材料を
溶融させて成形することで形成されているものである。
【0019】ここで、前記セルロース系微粉粒は、例え
ば、木材の粗粉砕物、バカスの祖粉砕物、稲藁の粗粉砕
物等における各種植物細胞体の原料材粗粉砕物を出発原
料とし、これを磨砕処理することによって得ることがで
きる。磨砕処理とは、粉砕処理と研磨処理とを併せ持つ
処理を言うものであり、これら粉砕処理と研磨処理とを
同時に行う処理であっても、粉砕処理を行った後、研磨
処理を行う二工程からなる処理であってもよい。すなわ
ち、ここで言う磨砕処理とは、後述するように、粗粉砕
物から微粉砕物にする粉砕処理と、微粉際された粉粒
を、繊維状態のものが絡み合い、その表面が繊毛で覆わ
れている状態の粉粒形状から、表面に繊毛が少ない状態
となるように表面研磨する研磨処理とを併せた処理を指
している。
【0020】また、前記樹脂としては、一旦は製造され
た樹脂をも含めた、硬質樹脂、軟質樹脂のことであり、
塩化ビニル樹脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹
脂、ポリウレタン樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂
等が用いられるが、中でも塩化ビニル樹脂、ポリエチレ
ン樹脂、ポリプロピレン樹脂がより好適である。ここ
で、一旦は製造された樹脂とは、ペットボトルやビニー
ルシートのように成形品として一旦は機能したものの
他、成形時に不良となったもの、成形時・加工時などに
生じる端材のことである。
【0021】さらに、前記顔料としては、カドミウムイ
エロー、酸化鉄、カーボンブラックなどの黄色、赤色、
黒色の三色の無機顔料からなり、得られる製品の生地自
体における色および木目模様の色に応じて適宜選択して
用いられる。
【0022】そして、前記床材3は、前記混合材料を用
いて成形され形成されるものであるので、木質感に加え
て、表面上には天然の木目に極めて近い木目模様が形成
される。また、前記セルロース系微粉粒は、直径が1〜
100μmの粒径状をなすものであり、従来のような繊
毛上の突出部分がないので、従来の木粉のごとく水(湿
気を含む)、溶剤等を吸着することのない、防水性、防
腐性を持った木質様製品として、前記床材は形成され
る。
【0023】請求項6記載の床構造にあっては、前記床
材3は、セルロース系微粉粒と樹脂と顔料とを混合し、
この混合材料を溶融させて成形することで形成されてい
るので、前記床材は防水性、防腐性を有することとな
り、木質様を備え防水性、防腐性に優れた床構造とな
る。
【0024】請求項7記載の発明は、請求項1〜6のい
ずれかに記載の床構造において、例えば、図2に示すよ
うに、前記床材3と前記支持部(例えば、大引き2)と
の間には緩衝材5が介設されているものである。
【0025】請求項7記載の床構造にあっては、前記床
材3と前記支持部2との間には緩衝材5が介設されてい
るので、前記床材3と前記支持部2とが直接接触するこ
とがない。したがって、前記床材3と前記支持部2とが
直接接触することによってこれらの接触部分の接触音や
摩耗が生じることがないものとなる。
【0026】前記緩衝材5としては、樹脂製のものが挙
げられるが、前記床材と支持部との接触を防止するもの
であれば、どのように成形されていてもよい。
【0027】請求項8記載の発明は、請求項1〜6のい
ずれかの床構造を有する床部の施工方法であって、例え
ば、図1〜図6に示すように、支持部2の上部に前記床
材3を上方から押し付けて、前記挿入孔41に前記挿入
部材42を挿入させることにより前記床材3を前記支持
部2に取り付けるものである。
【0028】請求項8記載の床部の施工方法にあって
は、支持部2の上部に前記床材3を上方から押し付け
て、前記挿入孔41に前記挿入部材42を挿入させるこ
とにより前記床材3を前記支持部2に取り付けることに
より床を施工することができ、請求項1〜6のいずれか
に記載の発明と同様の効果を有する構造を持つ床を容易
に施工することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る床構造の実
施の各形態例を図1から図9に基づいて説明する。
【0030】<第1の実施の形態例>図1は本発明に係
る床構造が適用されたテラス床部の構造を示す図であ
り、大引きの上に床面を構成する一部の床材が設けられ
ているテラス床部の外観斜視図であり、図2は図1にお
けるテラス床部の構造の要部を示す分解斜視図、図3は
テラス床部において大引きに床材が取り付けられた状態
を示す床部の正面断面図、図4はテラス床部の要部を側
方から観察した図である。
【0031】まず、概略構成を説明する。まず、図1〜
図4に示すように、本発明に係る床構造の一例としての
テラス床部の構造100は、窓が設けられた開口部11
2を有する建物110の外部に構築され、該建物110
の外部に構築された基礎1…上に大引き用床束(後述す
る)7を介して設けられた大引き(支持部)2…と、こ
れら大引き2…上に、該大引き2…の延在方向と直交す
るように設けられテラス床面を構成する長尺の床材3…
と、これら床材3…を大引き2に着脱可能に取り付ける
着脱手段4(図2及び図3参照)と、大引き2と床材3
との間に設けられた緩衝材5(図2及び図3参照)等と
から概略構成されている。
【0032】着脱手段4は、後で詳細に述べるが図2〜
3に示すように大引き2…に設けられた挿入孔41,4
1と、床材3に設けられ、挿入孔41,41に挿入され
るクリップ(挿入部材)42,42とを備えているもの
である。そして、床材3…を大引き2…に上方から押し
付けることによって挿入部材42,42が前記挿入孔4
1,41に挿入されて床材3…が大引き2に取り付けら
れているものである。
【0033】まず、図2に基づいて床材3を説明する。
床材3は、長手方向に延在する中空部31を有する断面
矩形状の長尺な板状部材であり、セルロース系微粉粒と
樹脂と顔料とを混合し、この混合材料を溶融させて成形
することで形成された床材本体部32と床材本体部32
の一部を切断して形成された切断片33からなり、従来
の木粉のごとく水(湿気を含む)、溶剤等を吸着するこ
とのない、防水性、防腐性を持った木質様を有するもの
となっている。
【0034】つまり、この床材3は、長手方向に延在す
る中空部31を有し、開口した先端部30aを備えた長
尺の床材本体部32の一部を、この先端部30aから長
手方向に、所定長さだけ基端部側に入った位置で、長手
方向に対して斜め方向(ここでは45度)に切断するこ
とにより、床材本体部32から、先端部30aを含む切
断片33を分断し、次いで、前記切断片33の切断面3
3aと床材本体部32の切断面32aとを、切断片33
の先端部30a、言い換えれば切断される前の床材本体
部32の先端部30aが、切断加工後の床材本体部32
の長手方向と交差する方向に開口するようにして接合し
て形成されているものである。このように床材3は形成
されているので、切断片33を、床材本体部32の先端
部の開口を覆うための覆い部材として利用している、つ
まり、先端部が覆われている中空の床材3を形成してい
るので、従来のごとく開口部の大きさや形状に応じた覆
い部材を用意する必要がなく、覆い部材を容易に得るこ
とができるようになっている。
【0035】また、中空部31内には、中空部31を所
定間隔に仕切る仕切り壁35,35,35が設けられて
いる。これら仕切り壁35,35,35は、中空部31
の長さ方向に延在するようにして、中空部31の側壁間
に設けられたものであり、床材本体部32の押出成形時
に床材本体部32と一体形成される。このように仕切り
壁35,35,35が中空部31内に設けられているの
で、仕切り壁がない場合に比べて床材本体部32の強
度、すなわち床材3の強度が大きくなっている。
【0036】そして、このような複数の床材3…は、切
断片33の前記先端部30aの開口すなわち床材3の先
端の開口を下方に配置するようにし、かつ、長手方向の
基端部3b(図1参照)が、建物110の壁111に当
接あるいは近接するようにして、それぞれ大引用床束7
上に設置された大引き2に、緩衝材5を挟み、着脱手段
4を介して取り付けられている。なお、床材3の開口が
全て鉛直下方を向いた状態となっている。なお、緩衝材
5は床材3と大引き2とが直接接触することを防ぐもの
であり、板状に形成されてなり、この緩衝材5にはクリ
ップ42,42が挿通される穴51,51が大引き2に
形成された挿入孔41,41と同様の間隔でかつ同様の
形状で形成されている。
【0037】このような床材3の下面3cには、後述す
る挿入孔41とともに着脱手段4を構成しているクリッ
プ(挿入部材)42,42が、床材3の長手方向と直交
する方向に並んでそれぞれタッピンねじ等の固定部材4
3,43により固定されている。
【0038】図5にクリップの斜視図を示す。クリップ
42は、床材3の下面3cに取り付けられ、固定部材4
3が挿入される固定穴421aを有する基端部421
と、基端部421に隣接して設けられ、後述する挿入孔
41を有する大引き2の上フランジ部21が外嵌して位
置決めされる外嵌部422と、挿入孔41の下側縁部
(被係合部)21aに係合する係合片(係合部)42
4,424と、挿入孔41への挿入方向に向かって先細
りに形成されている先端部425とを備えている。
【0039】外嵌部422、係合片424,424及び
先端部425は板状の基端部421の両端部から対向し
て下方に突出するように設けられ、挿入孔に挿入される
一対の挿入片420,420により構成されている。こ
れら挿入片420.420は弾性体からなり、基端部を
中心に互いに向かい合う方向に弾性変形可能に構成され
ている。そして、先端部425は、挿入片420の先端
に向かって互いに接近するようにテーパが付けられ、係
合片424,424は、このテーパが付けられた先端部
420a,420aの基端側で外方に突出して設けら
れ、クリップ42の基端部側にそれぞれ設けられた状態
となっている。また、先端部425の先端を形成する挿
入片420,420の先端間の距離Aは挿入孔41の幅
より小さいものとなっている。
【0040】外嵌部422は、挿入片420の係合片4
24と基端部421の端部との間部分にそれぞれ形成さ
れており、この外嵌部422の上下幅はクリップ42が
挿入孔41に挿入された際、基端部421と係合片42
4,424の間に緩衝材5及び上フランジ部21が介在
するような寸法で形成されている。そして、この外嵌部
422の下端部間距離Bはそれぞれの挿入片420,4
20に設けられた係合片424,424の先端部424
a.424a間距離Cより狭いものとなっている。
【0041】係合片424,424は、図6に示すよう
に、クリップ42が先端部425から挿入孔41に挿入
されると、係合片424,424が挿入孔41縁部によ
り外方から押され、互いに向かい合う方向、つまり互い
に内側に接近して、これら係合片424,424の先端
部424a,424a間距離が挿入孔41の幅より短い
ものとなるように構成されている。そして、挿入孔41
を通過した後、外方に弾性的に突出することにより挿入
孔41の下側縁部(被係合部)21a,21aに係合す
るように構成されている。すなわち、係合片424,4
24の先端部424a,424aはクリップ42の挿入
孔41への挿入時には、挿入孔41に沿って摺動しなが
ら挿入されるものである。
【0042】また、この実施の形態におけるクリップ
(挿入部材)42は鋼板を所定の位置で折曲したり切断
することにより成形されているものである(図5参
照)。つまり、板状の鋼板の中央部を基端部421と
し、その両端部を斜め外方に折曲して、基端部421と
下方で隣接する部分を外嵌部422とし、この外嵌部4
22を構成し基端部421と隣接する部分422の下端
から先端側の斜め外方に折曲された部位を互いに接近す
るように所定の角度で折曲することにより先端部425
が形成されている。
【0043】このとき先端部425と外嵌部422との
接合部分の一部に、鋼板を折曲して先端部425を形成
した際、先端部425の基端部の一部が外方に突出する
ように切り欠き部が形成されており。この外方に突出す
る一部が係合片424,424が形成するように構成さ
れている。このように本実施の形態では、クリップ42
を一枚の鋼板を加工することにより成形しているので、
クリップ自体の製作コストは低廉なものとなっている。
【0044】大引き2は、断面コ字状の長尺な鋼製部材
(図2参照)であり、上フランジ部21には、上述した
クリップ42が挿入される挿入孔41が、床材3に設け
られたクリップ42に対応して、上フランジ部21の長
さ方向に設けられ、下フランジ部22には、後述する大
引用床束7の上部に設けられた雄ねじ部81,82が挿
入されるボルト穴23,23が下フランジ部22の延在
方向に設けられている。
【0045】ここで大引用床束7は、所定のピッチで設
けられた基礎1上に固定されるベースプレート71と、
このベースプレート71に垂直に立設された床束本体7
2と、この床束本体72の上端部に設けられて大引き2
を受ける受部73とから構成されている。ベースプレー
ト71は、長方形状をなすものであり、図示しないが、
以下に示す方法により、基礎1に固定されている。すな
わち、ベースプレート71には基礎1から突出するアン
カーボルトを挿通するための孔が形成されている。そし
て、ベースプレート71は、これを基礎1上に載置する
とともに、基礎1から突出するアンカーボルトを前記孔
に挿通した上で、各孔から突出するアンカーボルトの上
端部に、座金を挿通してナットを螺合して締め付けるこ
とで、基礎1上に固定されている。
【0046】前記床束本体72はスリーブ状をなす軸部
74と、この軸部74の両端部に螺合された上下一対の
ボルト75,75と、該ボルト75,75に前記軸部7
4の上下端部でそれぞれ螺合されたナット76,76と
から構成されている。そして、このような構成の床束本
体72は、前記ボルト75,75を回転不能にした上
で、前記軸部74を正逆方向に回転させることで、該ボ
ルト75,75が軸部74の上下端部から伸縮し、これ
によって長さ調整ができるようになっており、この調整
後、前記ナット76,76を締め付けることで、軸部7
4を回転不能に固定して床束本体72の長さを決定でき
るようになっている。
【0047】前記受部73は、プレート77の上面に受
け面部80が取り付けられている構成になっている。こ
の受け面部80は、大引き2の下フランジ部22が当接
されて、大引き2を下方から支持するものである。そし
て、この受け面部80の大引きの延在方向に延在する両
縁部には、大引き2の両側面に当接する側壁部83,8
4がそれぞれ形成されており、受け面部80の上面に
は、ネジ山が刻まれた雄ねじ部81,82が突出して設
けられている。この雄ねじ部81,82は、上述した下
フランジ部22のボルト孔23,23にそれぞれ挿通さ
れ、ボルト孔23,23から上方に突出した部分にワッ
シャ24a,24a及びナット24,24が螺合されて
いる。これにより受部73の受け面部80と大引き2と
は接合された状態となっている。なお、基礎1上の全て
の大引用床束7・・・は、その受部73の高さが揃えられ
ている。
【0048】上記テラス床部の構造100の構造によれ
ば、大引き2に、床材3を上方から押し付けることによ
りクリップ42,42を挿入孔41,41に挿入して床
材3を大引き2に取り付けることができ、大引き2に床
材3を容易に取り付けることができ、釘、ジョイント金
物等を用いて根太や大引きなどに床材3を固定する従来
の施工と比べて、床部分の施工作業の簡易化を図ること
ができ施工期間を大幅に短縮することができる。また、
従来と異なり、大引き2上の床材3を大引き2に取り付
けるために該床材3の上面に、該床材3の上面から打ち
込まれた釘の頭部が露出することがないので、外観の見
栄えがよく、さらに床材3の上面から突出した釘などに
ひっかかったりする恐れがなく極めて安全な床面とな
る。
【0049】さらに、床材3は大引き2に挿入孔41,
41及びクリップ42,42を備えた着脱手段4により
着脱可能に取り付けられているので、大引き2に床材3
を取り付けた後でも、クリッブ42の係合片424,4
24を互いに接近する方向に外方から押圧することによ
り挿入孔縁部21aとの係合状態を解除し、床材3を引
き上げることでクリップ42,42を挿入孔41,41
から抜いて外すことにより、大引き2から床材3を取り
外すことができる。したがって、本実施の形態のように
大引き2上に複数の床材3を取り付けてテラス床部を形
成する構造において、任意の床材3を外すことができる
ので、例えば床材3の一部が破損した場合、その部分の
みの床材3を外して交換してメンテナンスを行うことが
できる。これにより、床材3によって構成される床部の
全面的な交換を行う必要がなく、部分的なメンテナンス
が可能となることからメンテナンスコストを削減するこ
とができる。
【0050】さらに、クリップ42,42の先端部42
5,425が挿入孔41,41への挿入方向に向かって
先細りに形成されているので、クリップ42,42は挿
入孔41,41に挿入され易くなっており、クリップ4
2,42を挿入孔41,41に容易に挿入することがで
き、床材3を大引き2に取り付けやすくなっている。さ
らにまた、クリップ42,42には、挿入孔41,41
に挿入された際、大引き2に形成された挿入孔41の下
側縁部21a,21aの上フランジ部部分に係合する係
合片424,424が形成されているので、床材3を大
引き2に上方から押し付けてクリップ42,42を挿入
孔41,41に挿入した際、係合片424,424が挿
入孔41の下側縁部21a,21aに係合して、床材3
を大引き2に確実に取り付けた状態とすることができ
る。
【0051】また、上記構成においては、クリップ4
2,42の基端部421側に設けられた係合片424,
424が、クリップ42,42を先端部425から挿入
孔41,41に挿入させた際、外方に弾性的に突出する
ことにより挿入孔41の下側縁部21a,21aに係合
するので、床材3を大引き2に上方から押しつけ、挿入
孔41にクリップ42,42を、クリップ42の基端部
側まで挿入させるだけで床材3を大引き2に強固に取り
付けることができ、施工が容易な、床材3が大引き2に
強固に取り付けられたテラス床部の構造100となって
いる。
【0052】さらに、床材3と大引き2との間には緩衝
材5が介設されているので、床材3と大引き2とが直接
接触することがなく、床材3と大引き2とが直接接触す
ることによって接触部分の接触音や摩耗が生じることが
ないものとなっている。なお、上記実施の形態におい
て、挿入孔41は大引き2に、またクリップ42は床材
3にそれぞれ設けられている構成としたが、これに限ら
ず、挿入孔41を床材3に、またクリップ42を大引き
2に設けた構成としてもよい。
【0053】この構成を図7に示す。図7は、大引き2
A上に床材3Aが取り付けられた床構造において、大引
き2Aにクリップ42が、また床材3Aに挿入孔41と
同様の挿入孔41Aが設けられた状態を示す、床部の構
造100Bの要部を示す図である。つまり、この床部の
構造100Bにおいて、大引き2Aは、挿入孔41の代
わりにクリップ42が設けられている点を除いて上述し
た大引き2と同様に構成され、床材3Aはクリップ42
の代わりに挿入孔41Aが設けられている点を除いて上
記床材3と同様に構成されているものである。なお、挿
入孔41Aの深さは上述した挿入孔41と同様の深さを
有するものである。つまり、中空の床材3Aの下面を構
成する下面部36の厚みが上フランジ部21と同じ厚み
で形成され、さらに言い換えればクリップ42の外嵌部
422とほぼ同幅で構成されている。よって、クリップ
42が挿入孔41Aに挿入された際にクリップ42の係
合片424,424が挿入孔41Aの内側縁部3e,3
eに係合するようになっている。
【0054】詳細には、大引き2Aの上フランジ部21
の上面21bに固定部材43を介して上方に突出するよ
うにクリップ42が取り付けられ、床材3Aの下面3d
に大引き2Aのクリップ42が挿入される挿入孔41A
が形成されている構成である。この床構造においても、
大引き2Aの上方から床材3Aを押し付けて、クリップ
42を挿入孔41Aに挿入させて床材3Aを大引き2A
に取り付けることができ、作用効果は上述したテラス床
部の構造100と同様のものとなる。
【0055】<第2の実施の形態例>図8は本発明に係
る床構造の一例としてのテラス床部の構造100Cの要
部を示す分解斜視図である。なお、この第2の実施の形
態は床材が取り付けられる支持部の構成のみことなり、
他の構成要素は上述した床構造と同様に構成されている
ので、異なる要素のみ説明し、同様の構成要素は同名
称、同符号を用いて説明は省略する。
【0056】この床部の構造100Cは、長尺の大引き
201,202を複数隣接して配置することにより構成
された支持部20に、これら大引き201,202の延
在方向と直交するように、且つ、隣接して配置された大
引き201,202の上部に跨って、上述した長尺の床
材3が、大引き201,202のそれぞれに上述した着
脱手段4と同様に構成された着脱手段4A,4Bを介し
て着脱可能に取り付けられるものである。支持部20を
構成する大引き201,202は、それぞれ上述した大
引き2と同様に断面コ字状に形成されているものであ
り、端部201a,202aを突き合わせて一列に隣接
して配置することにより支持部20は構成されている。
【0057】そして、大引き201,202のそれぞれ
の上フランジ部21A,21Bに挿入孔41A,41B
が設けられている。つまり、床材3に設けられたクリッ
プ42,42とともに着脱手段4A,4Bを構成してい
る挿入孔41A,41Bが、大引き201,202のそ
れぞれに形成された構成となっており、床材3を大引き
201,202に上方から押し付けることによりクリッ
プ42,42が挿入孔41A,41Bのそれぞれに挿入
されて床材3が大引き201,202に取り付けられて
いる。よって、上記構成によれば、大引き201,20
2を備えた支持部20に前記床材3を容易に取り付ける
ことができ、従来の施工と比べて施工性、意匠性、安全
性、メンテナンス性の向上を測ることができるととも
に、これら隣接して配置された大引き201,202に
跨るように床材3は取り付けられるため、大引き20
1,202どうしの接合が一層強固兼確実となってい
る。
【0058】また、これら大引き201,202は、そ
れぞれの端部201a,202aを突き合わせた部分の
下方で、上述した大引用床束7により支持されている。
この大引用床束7の詳細な構成については、大引き2を
支持する場合と同様のものであるので同符号を付して説
明は省略する。つまり、大引用床束7の受部73に取り
付けられている受け面部80が、大引き201,202
の下フランジ部22A,22Bに当接し、大引き20
1、202を下方から支持している。
【0059】そして、この受け面部80の大引きの延在
方向に延在する両縁部の側壁部83,84が、それぞれ
の大引き201,202の側端面に当接しているととも
に、受け面部80の上面の雄ねじ部81,82が、それ
ぞれ大引き201,202の下フランジ部22A,22
Bに形成されたボルト穴23A,23Bに挿通され、該
ボルト孔23A,23Bに挿通された雄ねじ部81,8
2にそれぞれ下フランジ22A,22Bの上方からワッ
シャ24a,24aを介してナット24,24が螺合さ
れている。これにより大引き201,202は接合され
た状態で、受け面部80に固定されている。よって、大
引き201,202の上部に床材3が取り付けられた
際、大引き201、202は、床材3と受部とで挟まれ
かつ、これら床材3と受部73とで一層強固に接合され
た状態となる。
【0060】なお、この第2に実施の形態において、ク
リップ42,42は床材3に設けられ、クリップ42,
42を挿入する挿入孔41A,41Bは、支持部20を
構成する、隣接して配置された大引き201,202の
それぞれに設けられた構成としたが、大引き201,2
02のそれぞれにクリップ42,42を、またこれらク
リップ42,42を挿入する挿入孔41A,41Bを床
材3に互いに対応するように設けても良い。また、この
実施の形態では床材3と支持部20を構成する大引き2
01,202との間に、上述した第1の実施の形態と同
様に緩衝材5を介在させた構成としてもよい。このとき
の作用効果は第1の実施の形態で述べたものと同様であ
るので説明は省略する。
【0061】<変形例>図9は、着脱手段4の変形例を
示す図であり、2Bは大引き、3Bは床材、5Aは緩衝
材、41Cは挿入孔、42Bは挿入孔41Cに挿入され
る挿入体、427は挿入体42Bが挿入孔41Cに挿入
された際、挿入孔41Cの下側縁部21gに係合する係
合体である。
【0062】この図に示す床部の構造100Dにおい
て、大引き2B、床材3B、緩衝材5Aは、着脱手段4
Cを構成する部分以外、上述した大引き2、床材3、緩
衝材5と同様に形成されているものである。従って、異
なる構成のみ説明し、同様の構成要素については同符
号、同名称を用いて説明は省略する。床材3Bは大引き
2Bに着脱手段4Cを介して着脱可能に取り付けられて
いるものであり、着脱手段4Cは大引き2Bに形成され
た挿入孔41Cと、先端側から前記挿入孔41Cに挿入
される挿入体(挿入部材)42Bとから概略構成されて
いる。
【0063】挿入孔41Cは、上述した大引き2と同様
に断面コ字状に形成された大引き2Bの上フランジ部2
1Cに形成されている。そして、その径Dは、後述する
挿入体42Bの軸部45より大きく、係合体427の外
径Eより小さいものとなっている。挿入体42Bは樹脂
製であり、基端部45aが床材3Bの下面311に取り
付けられた軸部45と、軸部45の基端部45aから所
定間隔開けて、先端部46側に軸廻りに外方に張り出す
ように設けられた係合体427とを備えている。
【0064】ここで、所定間隔とは挿入体42Bが挿入
孔41Cに挿入された際、床材3B下面311と係合体
427との間に緩衝材5Aと大引き2Bの上フランジ部
21が介在するような間隔であり、ほぼ上フランジ部2
1Cの厚みと緩衝材5Aの厚みの合計の厚みの合計の長
さを有するように構成されていることが望ましい。そし
て、挿入体42Bの外郭は、係合体427から先端部4
6に向かって先細りになるように形成され、挿入孔41
Cに挿入された際、上フランジ部21の裏側の挿入孔縁
部21g,21gに係合体427が係合して、挿入体4
2Bが挿入孔41Cから抜けにくくなるように成形され
ている。このように挿入体42Bは先端部45が先細り
に形成されているので、挿入孔41Cに挿入しやすくな
っており、大引き2Bに床材3Bを上方から押し付けて
取り付ける際に、容易に取り付けることができるように
なっている。
【0065】なお、以上の実施の形態例においては、床
構造をテラス床部に適用して説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、公園などに設けられる屋外
デッキに適用しても良い。また、床材3には中空部が設
けられているものとしたが、これに限らず、中空部が設
けられていない板材としてもよい。また、上記各実施の
形態において、床材3にはクリップが2つ設けられてい
る構成としたが、これに限らず、2つ以上設けられてい
ても良い。さらに第1の実施の形態で述べたように、床
材3が取り付けられる支持部を一本の大引きで構成した
場合には、床材に1つのクリップを設け、大引きにクリ
ップが挿入される挿入孔を1つ設けた構成としてもよ
い。また、挿入部材、挿入孔の形態等も任意であり、そ
の他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能で
あることは勿論である。
【0066】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明に係
る床構造によれば、根太または大引きなどの支持部に、
床材を上方から押し付けることにより前記挿入部材を前
記挿入孔に挿入して前記床材を前記支持部に取り付ける
ことができ、前記支持部に前記床材を容易に取り付ける
ことができる。よって、釘、ジョイント金物等を用いて
根太や大引きなどに床材を固定する従来の施工と比べ
て、床部分の施工作業の簡易化を図ることができ施工期
間を大幅に短縮することができる。また、従来と異な
り、支持部上の床材を支持部に取り付けるために該床材
の上面に、該床材の上面から打ち込まれた釘の頭部が露
出することがないので、外観の見栄えがよく、さらに床
材の上面から突出した釘などにひっかかったりする恐れ
がなく極めて安全な床面となる。さらに、前記支持部に
床材を取り付けた後でも、挿入部材を前記挿入孔から抜
くなどして外すことにより、支持部から床材を取り外す
ことができ、複数の床材により構成される床面の一部が
破損する等しても、その部分を有する床材のみを外して
交換することができる。これにより、床材…によって構
成される床部の全面的な交換を行う必要がなく、部分的
なメンテナンスが可能となることから面テンスの容易化
とともにメンテナンスコストの削減を図ることができ
る。
【0067】請求項2記載の発明に係る床構造によれ
ば、請求項1記載の発明と同様に、前記床材の前記支持
部への取り付けが容易であり、従来の施工と比べて施工
性、意匠性、安全性、メンテナンス性の向上を測ること
ができるとともに、隣接して配置された根太または大引
きどうしの接合が一層強固兼確実となったものとするこ
とができる。
【0068】請求項3記載の発明に係る床構造によれ
ば、前記挿入部材の先端部が前記挿入孔への挿入方向に
向かって先細りに形成されているので、前記挿入部材は
前記挿入孔に挿入され易くなり、これら挿入部材及び挿
入孔を備えた着脱手段によって前記床材を前記支持部に
取り付けやすくすることができる。
【0069】請求項4記載の発明に係る床構造によれ
ば、前記挿入部材には、前記挿入孔に挿入された際、前
記支持部に形成された被係合部に係合する係合部が形成
されているので、前記床材を前記支持部に上方から押し
付けて前記挿入部材を前記挿入孔に挿入した際、前記係
合部と被係合部とが係合して、前記床材を前記支持部に
前記確実に取り付けた状態とすることができる。
【0070】請求項5記載の発明に係る床構造によれ
ば、前記挿入部材の基端部側に設けられた係合部が、前
記挿入部材を先端部から前記挿入孔に挿入させた際、外
方に弾性的に突出することにより前記被係合部に係合す
るので、前記床材を前記支持部に上方から押しつけ、前
記挿入孔に前記挿入部材を、該挿入部材の基端部側まで
挿入させるだけで前記床材が前記支持部に強固に取り付
けられた床構造を施工することができる。また、前記被
係合部と係合した状態の前記係合部を内方に押圧して前
記被係合部との係合状態を解除させ、前記挿入部材を前
記挿入孔から引き抜くことにより、前記床材を前記支持
部から取り外すことができる。
【0071】請求項6記載の発明に係る床構造によれ
ば、前記床材は、セルロース系微粉粒と樹脂と顔料とを
混合し、この混合材料を溶融させて成形することで形成
されているので、前記床材は防水性、防腐性を有するこ
ととなり、木質様を備え防水性、防腐性に優れた床構造
となる。
【0072】請求項7記載の発明に係る床構造によれ
ば、前記床材と前記支持部との間には緩衝材が介設され
ているので、前記床材と前記支持部とが直接接触するこ
とがなく、前記床材と前記支持部とが直接接触すること
によってこれらの接触部分の接触音や摩耗が生じること
がないものとなる。請求項8記載の発明に係る床部の施
工方法によれば、支持部の上部に前記床材を上方から押
し付けて、前記挿入孔に前記挿入部材を挿入させること
により前記床材を前記支持部に取り付けることにより床
を施工することができ、請求項1〜6のいずれかに記載
の発明と同様の効果を有する構造を持つ床を容易に施工
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る床構造が適用されたテラス床部の
構造を示す図であり、大引きの上に床面を構成する一部
の床材が設けられているテラス床部の外観斜視図であ
る。
【図2】図1におけるテラス床部の構造の要部を示す分
解斜視図である。
【図3】本発明に係るテラス床部の構造において大引き
に床材が取り付けられた状態を示す床部の正面断面図で
ある。
【図4】本発明に係るテラス床部の要部を側方から観察
した図である。
【図5】クリップ(挿入部材)の斜視図である。
【図6】クリップの挿入孔への挿入状態を示す床材と大
引きの正面断面図である。
【図7】大引き2A上に床材3Aが取り付けられた床構
造において、大引き2Aにクリップ42が、また床材3
Aに挿入孔41と同様の挿入孔41Aが設けられた状態
を示す、床構造100Bの要部を示す図である。
【図8】本発明に係る床構造の一例としてのテラス床部
の構造100Cの要部を示す分解斜視図である。
【図9】着脱手段4の変形例を示す図である。
【符号の説明】
2,2A,2B 大引き(支持部) 3,3A,3B 床材 4,4B,4C 着脱手段 5,5A 緩衝材 20 支持部 41,41A,41B,41C 挿入孔(着脱手段) 42 クリップ(挿入部材) 42B 挿入体(挿入部材) 100,100B,100C,100D テラス床部の
構造(床構造) 201,202 大引き(支持部) 421 クリップの基端部(挿入部材の基端部) 424 係合片(係合部) 427 係合体(係合部)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 根太または大引き等の支持部上に、該支
    持部の延在方向と直交するように長尺の床材を設けてな
    る床構造であって、 前記床材は着脱手段を介して前記支持部に着脱可能に取
    り付けられ、 前記着脱手段は、前記支持部及び前記床材のいずれか一
    方に設けられた挿入孔と、他方に設けられ、前記挿入孔
    に係脱可能に挿入係止される挿入部材とを備え、 前記床材を前記支持部に上方から押し付けることにより
    前記挿入部材が前記挿入孔に挿入されて前記床材が前記
    支持部に取り付けられていることを特徴とする床構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の床構造において、 前記支持部は長尺の根太または大引きを複数隣接して配
    置されてなり、 前記床材は、これら隣接して配置された根太または大引
    きの上部に跨って設けられ、これら根太または大引きの
    それぞれに着脱手段を介して取り付けられていることを
    特徴とする床構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の床構造におい
    て、 前記挿入部材の先端部は、前記挿入孔への挿入方向に向
    かって先細りに形成されていることを特徴とする床構
    造。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか記載の床構造に
    おいて、 前記挿入部材には、前記挿入孔に挿入された際、前記支
    持部に形成された被係合部に係合する係合部が形成され
    ていることを特徴とする床構造。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の床構造において、 前記係合部は、前記挿入部材の基端部側に設けられ、前
    記挿入部材を先端部から前記挿入孔に挿入させた際、外
    方に弾性的に突出することにより前記被係合部に係合す
    ることを特徴とする床構造。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の床構造
    において、 前記床材は、セルロース系微粉粒と樹脂と顔料とを混合
    し、この混合材料を溶融させて成形することで形成され
    ていることを特徴とする床構造。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の床構造
    において、 前記床材と前記支持部との間には緩衝材が介設されてい
    ることを特徴とする床構造。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載の床構造
    を有する床部の施工方法であって、 支持部の上部に前記床材を上方から押し付けて、前記挿
    入孔に前記挿入部材を挿入させることにより前記床材を
    前記支持部に取り付けることを特徴とする床部の施工方
    法。
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KR100905697B1 (ko) 2009-03-03 2009-07-03 (주)신흥이앤지 조립형 데크 연결구조

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