JP2001113707A - インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置

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JP2001113707A
JP2001113707A JP30160799A JP30160799A JP2001113707A JP 2001113707 A JP2001113707 A JP 2001113707A JP 30160799 A JP30160799 A JP 30160799A JP 30160799 A JP30160799 A JP 30160799A JP 2001113707 A JP2001113707 A JP 2001113707A
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ink
seal liquid
liquid
sealing liquid
seal
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JP30160799A
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English (en)
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Yasushi Oki
靖 大木
Susumu Hirakata
進 平潟
Yasushi Suwabe
恭史 諏訪部
Hiroaki Sato
博昭 佐藤
Yuji Suemitsu
裕治 末光
Megumi Hasebe
恵 長谷部
Satoru Mori
哲 毛利
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インク吐出時のシール液体の抵抗を小さくする
ことが可能で、かつクロストークの発生を無くすことが
可能なインクジェット記録ヘッドおよびインクジェット
記録装置を提供することを目的とする。 【解決手段】インクジェット記録ヘッド10は、シール
液体仕切り手段24が多孔質性部材26から形成され、
インク吐出口12上のシール液体22を外部から不連続
に仕切るため、シール液体22の吐出抵抗が低減される
と共に、クロストークの発生が防止される。また、多孔
質性部材26は、シール液体22が含浸されているた
め、残留気泡によるシール液体の流動性の低減が抑制さ
れ、シール液体22がスムーズに仕切り手段24の内部
に供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録ヘッド及びインクジェット記録装置に関し、より詳し
くは、インクを吐出するインク吐出口をシール液体でシ
ールするインクジェット記録ヘッド及びインクジェット
記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェット記録装置において
は、非動作時のインクの乾燥、増粘に起因するノズルの
目詰まりを防止することが大きな課題である。この課題
を解決するために種々のインク材料が開発されている
が、インク溶媒の蒸発を低減することは依然として困難
である。市販のインクジェット記録装置では、非印字
時、長期休止時には、樹脂製のキャッピング手段等によ
り、ノズルを外気から遮蔽してインクの乾燥を遅延させ
ようとしている。しかし、このキャッピング手段では、
ノズルの気密状態をより効果的に高めるためには、複雑
な手順と装置が必要となる。また、このキャッピング手
段では、ノズルを空気から完全に遮蔽することができ
ず、保存中に、ノズル内部のインクの乾燥、増粘が徐々
に進行し、ノズルの目詰まりが発生してしまうことがあ
る。
【0003】市販されているインクジェット記録装置で
は、長期休止によるノズルの目詰まりを解消するため
に、様々なメンテナンス動作が必要となっている。例え
ば、ノズル内の詰まりをノズルの外部から負圧により引
き出すバキューム動作でノズルの目詰まりを解消する場
合では、装置内にポンプや廃インクの吸収体が必要であ
り、装置を複雑化、大型化し、装置のコストを高めてい
る。また、ノズル面を一括して負圧にするため、目詰ま
りの発生していないノズルからも大量のインクを吸い出
して廃棄することになり、ランニングコストが高くな
る。また、ダミージェット動作やワイピング動作を繰り
返してノズルの目詰まりを解消する場合では、メンテナ
ンス位置にヘッドを移動したり、ヘッド面にブレードな
どの部材を押し当てて摺擦運動する機構が必要となるな
ど装置が複雑化してコストが高くなる。インクジェット
記録装置の長期休止後には、印字前にこれらの動作を組
み合わせてメンテナンス動作をさせており、印字前の待
ち時間や、メンテナンス動作による騒音なども発生し、
ユーザーに不利益を与えている。
【0004】長期休止後の目詰まりに起因する問題を回
避する手段としては、特開昭52−104130号公報
に開示されているように、インクに不溶のシール液体
と、シール液体の膜を張る手段によって、インク吐出口
を密封してインクを空気から遮蔽し、インクの乾燥を防
ぐ方法が知られている。
【0005】また、特開昭49−115548号公報に
は、シール液体とぬれ機構により印字装置の非動作時に
インク吐出口を密封し、動作時にはシール液体の供給路
に設けた開閉器によってシール液体の供給を止める方法
が記載されている。
【0006】しかし、これらの方法では、シール液体が
表面では区切られているものの内部では実質的に周囲の
シール液体と連続しているために、吐出開始時にインク
吐出の抵抗が高いという欠点を有している。印字装置を
使用する環境の温度が低くなると、シール液体の粘度が
高くなることがあり、最悪の場合はインクを吐出できな
いという問題が発生する。
【0007】また、このように吐出口前面にあるシール
液体が吐出口周囲のシール液体と実質的に連続している
と、インク吐出時に起きるシール液体の挙動が隣接する
吐出口前面のシール液体まで波及し、この吐出口からイ
ンクが吐出する際に影響を受け、吐出方向が不安定にな
るなど、いわゆるクロストークの問題が発生する。
【0008】特開昭54−69436号公報には、シー
ル液体による密封方式におけるインク滴の吐出安定性を
改善するために、シール液体膜の形成・解除を行う方法
が開示されている。
【0009】特開平5−177841号公報では、必要
に応じてシール液体によってノズルをシールする方法
や、キャリッジ走査に連動してシール液体によるシール
を開閉する方法が述べられている。
【0010】しかし、いずれの方法でも、シール液体に
よりシールされている状態とシールが解除された状態の
切り替えに、ポンプや電磁石、支持体による開閉などの
外力が必要であり、ヘッドの構造の複雑化、およびそれ
に伴う印字装置の大型化を招くこととなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のシ
ール液体によるノズルの密封方法では、吐出時のシール
液体の抵抗が高く、環境が変わってシール液体の粘度が
高くなった場合など、最悪の場合はインクを吐出できな
いという欠点を有している。
【0012】また、一般的には、蒸気圧が低く不揮発性
の液体は分子量が大きいために動粘度が高いものが多
い。このため、より長期間シール液体を不揮発にして目
詰まりに対するシール性能を維持させるには動粘度が高
いシール液体を選択するのが望ましい。したがって、よ
り長期間の目詰まりを防止するような仕様を採用するた
めには、動粘度の高いシール液体を用いたり、あるいは
シール液体の厚みを厚くしたりせざるを得ず、吐出抵抗
がさらに高くなってしまい、目詰まり防止の性能と吐出
性能との両立が難しくなってしまう。
【0013】さらに、インク吐出時には、シール液体の
インク吐出に伴う動きが、シール液体が連続している隣
接のインク吐出口近傍のシール液体にまで伝搬し、この
インク吐出口からのインクの吐出に際し吐出方向を不安
定にさせ、結果として印字不良を起こさせるといういわ
ゆるクロストーク発生の欠点を有している。
【0014】これらの問題点を回避しようとしてシール
液体のシールを開閉する手段を設けた場合には、装置が
複雑化、大型化してしまう。
【0015】本発明は、前記のような従来技術の有する
問題点に鑑みなされたものであり、その第1の目的は、
インク吐出時のシール液体の抵抗を小さくすることの可
能なインクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録
装置を提供することにある。また、第2の目的は、イン
ク吐出時のシール液体の挙動を周囲のシール液体へ伝搬
させず、クロストークの発生を無くすことの可能なイン
クジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置を
提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、インクを吐出するためのインク吐出口と、前記イン
ク吐出口をシール可能なシール液体と、あらかじめ前記
シール液体を保持するシール液体保持部と、入力された
画像信号に応じて前記インク吐出口からインクを吐出す
るインク吐出手段と、前記インク吐出口の近傍の前記シ
ール液体と前記シール液体保持部のシール液体とを不連
続になるように仕切るシール液体仕切り手段と、前記シ
ール液体仕切り手段の少なくとも一部を構成し、一端が
前記シール液体保持部の前記シール液体と接触し他端が
前記インク吐出口側に露出する細孔を有し、前記シール
液体によって含浸処理された多孔質性部材と、を備える
ことを特徴とする。
【0017】請求項1記載の発明の作用について説明す
る。
【0018】シール液体仕切り手段の内部(インク吐出
口の近傍)のシール液体によってインク吐出口がシール
されるので、インクの乾燥が防止される。インクの吐出
等によってインク吐出口の近傍のシール液体が少なくな
ると、シール液体が含浸処理された多孔質性部材の細孔
を通じて、シール液体保持部からインク吐出口側にシー
ル液体が移動するので、インク吐出口の近傍には常に必
要十分なシール液体が存在することになる。
【0019】また、多孔質部材は、シール液体により含
浸処理されているため、シール液体の流動は細孔内部の
残留気泡によって妨げられることなくスムーズに行なわ
れる。さらに、インク吐出後のインクリフィルやシール
液体供給時のインクメニスカスの一時的な振動(液柱振
動)によって、多孔質性部材内部の空隙部にインクが進
入して、インクメニスカス位置を変動させたり、シール
液体の流動性を損なうことも抑制することができる。
【0020】シール液体は、シール液体仕切り手段によ
って、インク吐出口の近傍の部分と、シール液体保持部
の部分とに不連続になるように仕切られている。このた
め、インク吐出時のシール液体の抵抗が小さくなる。す
なわち、シール液体がこのように不連続になるように仕
切られることなく吐出口をシールしているような構成で
は、インク吐出手段がインク吐出口からインクを吐出し
ようとした場合、シール液体の粘性などにより、インク
吐出口の近傍のシール液体だけでなく、インク吐出口の
周囲のシール液体もインク吐出を妨げようとする。これ
に対し、本発明では、シール液体をシール液体仕切り手
段によって不連続になるように仕切っているので、イン
ク吐出口からインクを吐出させようとした場合、インク
吐出口のシール液体がインク吐出を妨げようとする影響
が無くなり、安定してインクを吐出することができる。
特に、環境の変化等によってシール液体の粘度が高くな
った場合でも、インクを確実に吐出することができる。
【0021】また、このようにしてインク吐出時のシー
ル液体による吐出の抵抗を小さくしているので、動粘度
の高いシール液体を使用することが可能となる。これに
より、長期間シール液体が不揮発となり、目詰まりに対
するシール性能を維持できる。
【0022】さらに、シール液体が、シール液体仕切り
手段によって、インク吐出口の近傍の部分と、シール液
体保持部の部分とに不連続になるように仕切られている
ことにより、インク吐出に伴うシール液体の動きが周囲
へ伝搬するときに減衰され、あるいは実質的に伝搬しな
くなる。これにより、クロストークの発生が防止され
る。
【0023】なお、本発明において「不連続になるよう
に仕切る」とは、インク吐出口の近傍に位置するシール
液体が何らかの外力等によって変形しても、その変形に
起因するシール液体の運動伝搬が減衰される(好ましく
は実質的に伝搬しない)ように仕切ることをいう。従っ
て、このような条件が満たされていれば、シール液体を
完全に分離する必要はない。完全に分離してしまうと、
シール液体仕切り手段の内部にシール液体を供給するこ
とが困難になり、供給のために新たな装置が必要になる
等の問題が生じるので、かかる観点から、本発明は、不
連続性を保ちつつ、シール液体仕切り手段がシール液体
によって含浸処理された多孔質性部材で構成するように
している。
【0024】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記多孔質性部材は、多孔質膜から
構成されていることを特徴とする。
【0025】請求項2記載の発明の作用について説明す
る。
【0026】多孔質膜は製造条件により、膜厚、孔径、
空隙率を制御可能なため、シール液体の動粘度、表面張
力などの物性に対し、最適な多孔質膜を形成することが
できる。したがって、インク吐出等によってインク吐出
口の近傍のシール液体が減少しても、シール液体保持部
から多孔質膜を通じて、確実にシール液体を供給するこ
とができる。
【0027】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は2記載の発明において、前記多孔質性部材は、前記シ
ール液体に対するぬれ性が前記インクに対するぬれ性よ
りも高い材料から構成されていることを特徴とする。
【0028】請求項3記載の発明の作用について説明す
る。
【0029】前記多孔質性部材が前記シール液体に対す
るぬれ性が前記インクに対するぬれ性よりも高い材料か
ら構成されているため、多孔質性部材に対してインクよ
りもシール液体の方が吸収されやすくなる。このため、
多孔質性部材の細孔へのインクの付着や細孔の目詰まり
を防止することができ、シール液体の供給性(流動性)
の低下を抑制することができる。
【0030】請求項4に記載の発明では、インクを吐出
するためのインク吐出口と、あらかじめ前記シール液体
を保持するシール液体保持部と、入力された画像信号に
応じて前記インク吐出口からインクを吐出するインク吐
出手段と、前記インク吐出口の近傍と前記シール液体保
持部とを不連続になるように仕切るシール液体仕切り手
段と、前記シール液体仕切り手段の少なくとも一部を構
成し、一端が前記シール液体保持部側に露出し他端が前
記インク吐出口側に露出する細孔を有し、前記シール液
体によって含浸処理された多孔質性部材と、を備えるこ
とを特徴とする。
【0031】請求項4記載の発明の作用について説明す
る。
【0032】シール液体をシール液体保持部に供給し、
シール液体仕切り手段のシール液体保持部側に一端が露
出した細孔に接触させることによって、インク吐出口側
にシール液体を供給可能にすることができる。この結
果、請求項1記載の発明と同様の作用を奏することにな
る。
【0033】請求項5に記載の発明では、請求項1〜4
のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドを備
えたことを特徴とする。
【0034】請求項5記載の発明の作用について説明す
る。
【0035】上記記録ヘッドを備えたインクジェット記
録装置では、シール液体仕切り手段のシール液体のイン
ク吐出を妨げようとする影響が無くなり、安定してイン
クを吐出することができる。また、シール液体仕切り手
段内部のシール液体が外部のシール液体と不連続とされ
ているため、インク吐出時のシール液体の抵抗が低減さ
れる。したがって、動粘度の高いシール液体を使用して
目詰まりに対するシール性能を維持できる。さらに、ク
ロストークの発生が防止する。これらにより、インクジ
ェット記録装置は、小型且つ簡易な構成で、長期間の目
詰まりを防止する仕様に対する設計の自由度が大きくな
る。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
一実施の形態を説明する。
【0037】本実施の形態のインクジェット記録ヘッド
10の基本的な構成例を図1及び図2に示す。本実施の
形態のインクジェット記録ヘッド10(以下、単に「ヘ
ッド10」という場合がある)は、多孔質性部材26に
よって略円筒状に形成されたシール液体仕切り手段24
(以下、単に「仕切り手段24」という場合がある)、
インク吐出面28に設けらたインク吐出口12、インク
吐出手段14が設けられた吐出室16、及びシール液体
22が溜められたシール液体保持部18を備えている。
ヘッド10には、例えば毛管力や圧力差によって生じる
作用により、ヘッド10外部のインクタンクとインク供
給路(いずれも不図示)によってインク20が供給され
ている。
【0038】図1及び図2には1つのインク吐出口12
のみを示したが、インク吐出口12はインク吐出面28
に複数設けられていてもよい。なお、図においては、便
宜上、インク吐出口12が上方向に配置された図を示し
ているが、インク吐出方向、即ち、記録ヘッド10の配
置方向は所望により適宜選択することができ、一般的に
はインク滴は重力方向(下方)に向けて吐出される。
【0039】本実施の形態に使用可能なインク吐出手段
14には、従来技術によるインクジェット記録ヘッドで
用いられているインク吐出手段、例えば加圧方式、
連続流方式、静電吸引方式等のインク吐出手段を広く
利用することができる他、音響波、圧力波などを集中
させる方式なども利用可能である。加圧方式の吐出手段
としては、サーマルインクジェット方式や圧電方式が利
用できる。
【0040】本実施の形態において使用可能なシール液
体22は、インク吐出口12をシールし、インク吐出口
12のインク20を空気から遮蔽する機能を有する。こ
のような機能を維持するシール液体22は、少なくとも
インク20に不溶な成分を含み、インク20と相溶せ
ず、かつ、インク20とは自発的に乳化しないものであ
る。
【0041】シール液体22とインク20が、非相溶性
であるためには、具体的には、シール液体22のインク
20に対する溶解度が、ヘッド10あるいは、このヘッ
ド10が備えられたインクジェット記録装置(以下、単
に「記録装置」という場合がある)を使用する環境下で
0.1重量%以下であるのが好ましい。
【0042】さらに、シール液体22が不揮発性である
と、ヘッド10の休止中に蒸発せず、シール液体22に
よる吐出口12のシール状態に変化が生じないので好ま
しい。不揮発性とは、具体的にはヘッド10あるいは記
録装置を使用する環境下での蒸気圧が0.1mmHg以
下であることをいう。
【0043】本実施の形態で利用できるシール液体22
の動粘度は、目詰まり防止の期間設定、吐出手段14、
吐出口12の直径、記録ヘッド10の吐出周波数、シー
ル液体22の膜厚、シール液体22を配置する方法など
の設計仕様に対して適宜選択可能であり、動粘度は低粘
度のものから高粘度のものまで広く利用できる。ただ
し、一般的には、蒸気圧が低く不揮発性の液体は分子量
が大きいために動粘度が高いものが多い。このため、よ
り長期間シール液体22を不揮発にして目詰まりに対す
るシール性能を維持させるには動粘度が高いシール液体
を選択するのが望ましく、より低エネルギで吐出させる
ためには動粘度が低い方が望ましいことを考え合わせる
と、ヘッド10あるいは記録装置を使用する環境下での
シール液体22の動粘度としては1〜200mm2/s
の範囲が望ましい。
【0044】また、本実施の形態において好適に利用で
きるシール液体22の表面張力は、ヘッド10あるいは
記録装置を使用する環境下で15〜70mN/mの範囲
であり、インク吐出口12のインク20の表面にシール
液体22がぬれ進むためには、50mN/m以下である
ことが望ましく、さらに、使用するインク20の表面張
力より小さいことが望ましい。
【0045】シール液体22として、元々これらの性質
に適した液体を単独で使用することもできるし、複数の
材料を混合して粘度や表面張力を好ましい範囲に調整し
て使用してもよい。
【0046】水性のインクを用いる場合のシール液体2
2としては、常温で液体の有機溶媒やオイル類を用いる
ことができる。例えば、オクタン、ノナン、テトラデカ
ン、ドデカンなどの炭化水素、オレイン酸、リノール酸
などの高級脂肪酸、n−デカノール、ジメチルブタノー
ルなどの非水溶性のアルコール類、フタル酸ジブチル、
マレイン酸ジブチルなどの可塑剤を用いることができ
る。あるいは植物油、鉱物油、シリコーンオイル、フッ
素オイルなどを用いることもできる。これらは、単独で
用いても、あるいは均一に混合し得るものであれば、複
数種を混合して用いてもよい。
【0047】シール液体22は、印字開始前に、刷毛、
布、ブレードによる塗布などの方法によりシール液体保
持部18に供給される。この場合、シール液体22の供
給は手動でもよく自動でもよい。また、シール液体保持
部18の近傍に管や多孔質部材を配置し、毛管力、表面
張力、または圧力差等によって、シール液体22をシー
ル液体保持部18に供給する機構を備えていてもよい。
これらの方法によりシール液体保持部18に供給された
シール液体22は、シール液体仕切り手段24を構成す
る多孔質性部材26を通じて仕切り手段24の内部に流
入し、インク吐出口12のインク20の表面にシール液
体22の膜を形成する。
【0048】本実施の形態において、インク吐出面28
上のシール液体22の膜厚は、シール性能を維持する期
間、吐出手段14、吐出口12の直径、記録ヘッド10
の吐出周波数、シール液体22の動粘度、シール液体2
2を配置する方法などの設計仕様に対して適宜設定可能
である。ただし、目詰まりに対するシール性能とより低
エネルギで吐出させることを考え合わせると、1μm以
上200μm以下であることが好ましい。シール液体2
2の膜厚は、例えば、シール液体22の供給量を調節し
たり、記録ヘッド10周縁部等をシール液体22の保持
量を規制する形状にすることによって制御することがで
きる。
【0049】なお、シール液体22は、予めインクジェ
ット記録ヘッド10に配置されていても、使用時にイン
クジェット記録ヘッド10に適宜供給してもよい。
【0050】仕切り手段24は、インク吐出口12の近
傍に位置するインク吐出口前面のシール液体22と、周
囲のシール液体22(シール液体保持部18のシール液
体22)とが不連続になるように仕切るように設置され
ている。図1及び図2では、仕切り手段24は、その全
体が多孔質性部材26によって構成されており、多孔質
性部材26には、シール液体22が流通可能な細孔が形
成され、細孔にはシール液体が含浸されている。なお、
仕切り手段24は、このようにシール液体22を不連続
になるように仕切ることができれば、その形状は図示し
た円筒状に限られない。例えば、多角形の筒状に形成さ
れていてもよいし、高さ方向で異なる断面を有する筒状
であってもよい。さらに、必ずしも筒状でなくてもよ
い。
【0051】シール液体保持部18は、仕切り手段24
の外部に位置しており、インク吐出に伴って、インク吐
出口12の前面で且つ仕切り手段24の内壁に囲まれた
領域(以下、「仕切り手段24の内部」と呼ぶことがあ
る)のシール液体22が減少すると、多孔質性部材26
の細孔を通じて、シール液体22を仕切り手段24の内
部に流入させるためにシール液体22を保持する場所で
ある。シール液体保持部18は仕切り手段24を挟ん
で、仕切り手段24の内部と反対側に設けられるように
なっていれば、サイズには特に制限はなく、図1及び図
2のように、インク吐出面28上の仕切り手段24外部
の領域をシール液体保持部18として使用すると、仕切
り手段24の外壁やインク吐出面28がシール液体保持
部18の一部として共用できるので作成が容易となり好
適である。また、シール液体保持部18へ更に外部から
シール液体22を供給できる装置を付加すると、シール
液体保持部18で保持できるシール液体22の量を少な
くできるので長時間の印字によりシール液体22の減少
量が多くなっても、外部からシール液体22を供給でき
るので更に好ましい。
【0052】また、シール液体保持部18は、インク吐
出口12のそれぞれに対して1つずつ設けてもよいが、
複数のインク吐出口12に対して1つのシール液体保持
部18を設けると、ヘッド10の構造が簡単になるので
好ましい。
【0053】仕切り手段24の高さはシール液体22を
仕切り手段24の内部と外部とで「不連続になるよう
に」仕切ることが可能な高さであればよく、仕切り手段
24の内径はインク吐出口12と同じか、もしくは若干
広めであればよい。仕切り手段24の肉厚も特に制限は
ない。例えば、図1及び図2以外にも図3のようにシー
ル液体保持部18への異物混入等を防止するために、シ
ール液体カバー30を設置した形態でもよい。また、各
仕切り手段24はインク吐出面28に接している必要は
なく、シール液体カバー30等の別の支持部材上に設け
られていてもよい。
【0054】仕切り手段24は、その少なくとも一部
(本実施の形態の図1に示すものでは全部)を多孔質性
部材26で構成することにより、シール液体22を不連
続になるように仕切ることができ、かつ、多孔質性部材
26の細孔を介してシール液体保持部18から仕切り手
段24の内部へシール液体22を供給することができ
る。これは、仕切り手段24の一部を構成し、仕切り手
段24の内部と外部とを連通させる多孔質性部材26の
持つ細孔が十分に細く長いため、インク吐出時のシール
液体22の流動伝搬に対しては大きな抵抗となり、その
流動をほとんど抑制することができる一方、仕切り手段
24の内部にシール液体22が減少した場合には、多孔
質性部材26のもつ細孔の毛管力により、仕切り手段2
4の外部のシール液体22を吸収し内部に供給するとい
う性質を両立させることができるからである。さらに、
多孔質性の材料(細孔を有している材料)であることか
ら、シール液体22に混入したゴミなどがシール液体保
持部18から侵入することを防ぐフィルターの役割をす
ることができる。
【0055】本実施の形態で用いる多孔質性部材26に
必要とされる多孔質性は、インク吐出時にはインク吐出
に伴うシール液体22の流動を減ずる抵抗となり、供給
時には毛管力によりシール液体保持部18からシール液
体22を流入できるような、仕切り手段24の内部と外
部とを連通した細孔をもつ多孔質であればよく、多孔質
の細孔のサイズや流路長さ、流路形状は使用するシール
液体22や仕切り手段24のサイズ、多孔質性部材26
の材質によっても異なるので、適宜最適な組み合わせを
選択すればよいが、好ましくは細孔の平均直径が20n
mから100μmの間で、かつ、多孔質部分の空隙比率
が10%以上70%となるようにすると、クロストーク
の低減とシール液体22の再供給のバランスがよくな
る。更に、近年の高密度化するインク吐出口、例えば吐
出口の直径が10μmから50μmで隣接する吐出口と
の間隔が数十から数百dpi程度のヘッドにおいては、
細孔の平均直径が0.1μmから20μmの間がより好
ましく、かつ、多孔質部分の空隙比率においても、多孔
質性部材26の強度的な問題と再供給速度のバランスか
ら25%以上50%以下がより好ましい。
【0056】多孔質性部材26よりなる部分は、シール
液体仕切り手段24の全部であってもよく、その一部で
あってもよいが、シール液体22をシール液体保持部1
8から仕切り手段24の内部へ供給するためには、多孔
質性部材26の少なくとも一部分が、シール液体保持部
18のシール液体22に接触するとともに多孔質性部材
26の他の部分がシール液体仕切り手段24の内側に露
出し、シール液体によって含浸されているている必要が
ある。
【0057】従って、図1、図3に示すように、シール
液体仕切り手段24の全体が多孔質性部材26で構成さ
れていてもよいが、これ以外にも、図4(A)、
(B)、図5、図6(A)、(B)、(C)、図7に示
すように、多孔質性部材26が仕切り手段24の中の一
部分を構成していたり、さらに複数の部分に分かれてい
たりしてもよい。なお、図面において、シール液体22
の液中に位置する多孔質性部材26については多孔質で
あることを示すドット柄を示していないが、図5及び図
7に示すものを除き、シール液体仕切り手段24の高さ
方向の全域に渡って(要するにシール液体仕切り手段2
4と同じ高さで)多孔質性部材26が設けられている。
いずれの構成であっても、多孔質性部材26のそれぞれ
は、一部分がシール液体保持部18内のシール液体22
と接触し、かつ他の部分が仕切り手段24の内部に露出
し、シール液体によって含浸処理されているので、これ
らの部分を通じてシール液体の供給が可能となる。特
に、多孔質性部材26の部分の面積を広くなるように構
成する、もしくは、多孔質性部材26の箇所を多くなる
ように構成すると、ゴミなどの付着や侵入により多孔質
性部材26(細孔)の一部がふさがっても、他の部分
(塞がっていない部分)、あるいは他の多孔質性部材2
6の箇所からシール液体22を供給でき、さらに面積が
広いことで供給速度も高まるのでより好ましい。このよ
うに、多孔質の箇所は2つ以上あることが好ましく、ま
た、複数の多孔質の箇所は互いに離れた位置にある方が
大きなゴミなどで一気に塞がれることがないようになる
のでより好ましい。同様の理由で、多孔質の箇所が一箇
所でも、図5のように、仕切り手段24の円周方向に多
孔質部分が広がるように構成するとより好ましい。
【0058】また、仕切り手段24の一部を多孔質性部
材26で構成する場合は、とりわけ図5のように、シー
ル液体仕切り手段24の高さ方向の中間部分が多孔質性
部材26で構成されているような構造にすると、多孔質
性部材26のシートとそれ以外の仕切り手段24の材料
シートの積層により仕切り手段24を作成することもで
きる。また、多孔質性部材26の厚みは、シール液体仕
切り手段24の壁の厚みと同一である必要はなく、図6
(A)、(B)及び(C)で示したように、シール液体
仕切り手段24の壁の厚みに対して薄くてもよい。この
ような構成にすると、シール液体22の供給速度を速め
ることができる。また、多孔質性部材26よりなる部分
は必ずしも仕切り手段24を板厚方向に貫通している必
要はなく、図7のように仕切り手段24の上部表面にの
み設けて、多孔質性部材26の一端がシール液体保持部
18のシール液体22に接し、他端がシール液体仕切り
手段24のインク吐出口12側の内側に露出し、シール
液体によって含浸処理されていれば、毛管力によりシー
ル液体保持部18からシール液体仕切り手段24の内部
へシール液体22を供給することができる。このような
構成にすると、仕切り手段24の表面だけを多孔質化す
ればよい(換言すれば、まず円筒形状のシール液体仕切
り手段24を形成し、その上部表面に多孔質性部材26
を取り付ければよい)ので、全体が多孔質材で構成され
たシール液体仕切り手段24よりも強度的に強くなって
耐久性が増し、異種材の組み合わせが可能なので設計の
ラチチュードも広がるので好適である。
【0059】本実施の形態に用いる材料および加工法と
しては、仕切り手段24の全体に多孔質性部材26を用
いる(すなわち、仕切り手段24の全てを多孔質性部材
26で構成する)場合は、ポリオレフィン樹脂、フッ素
系ポリマー樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエステル系
樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリウレ
タン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、ポリケトン系樹脂、シリコーン系樹脂等を材料とし
たシール液体が通過可能な細孔分布をもった各種多孔質
性樹脂、もしくは、ニッケル、タンタル、チタン、白
金、銅等の金属、やCu-Sn、Fe-Cr-Ni、Cu-Sn-Pb、Fe-
C、Fe-Cu、Fe-C-Cu、Al-Cu等の合金などの各種焼結金属
材料を所望の細孔分布をもつように粒子径を選んで焼結
成形した焼結金属や所望の細孔分布をもつように粒子径
を選んで焼結させた多孔質性シリカ、多孔質性マグネシ
ア、多孔質性アルミナ等、各種多孔質性セラミックスを
用いることができる。
【0060】加工法としては材料に応じて各種ドライエ
ッチングや放電加工、レーザー加工及び機械的加工等の
各種微細加工技術を用いることができる。また、上記原
材料を各種フォーム成形や焼結成形、印刷成形を用いて
所望の仕切り手段の形に作成してもよい。
【0061】また、多孔質膜をインク吐出面に接着して
もよい。多孔質膜の作製方法としては、材料によって異
なるが、ミクロ相分離法、抽出法、溶媒急冷法、延伸
法、電子線照射エッチング法など公知の方法で作製する
ことができる。特に延伸法は多孔質化する方法が比較的
簡単であり、また溶剤を使用しないことから安全性に優
れるという特徴を有している。さらに、製造条件を制御
することにより、膜厚、平均孔径、空隙率をコントロー
ルすることが可能である。具体的には、PTFEを一軸
または二軸延伸技術で延伸して作製できるPTFE多孔
質膜は、延伸条件を制御することにより、膜厚0.01
〜1.0mm、平均孔径0.02〜15μm、空隙率25
〜95%の多孔質膜を作製できる。そして、PTFE多
孔質膜は、シール液体のぬれ性がインクのぬれ性よりも
大きい性質を併せもつため、インクが付着してもシール
液体に置換されやすく、多孔質材料部へのインクの付着
や詰まりでシール液体の供給を阻害することが防止でき
るので、フィルター効果も増し、材料として好適であ
る。
【0062】仕切り手段24の一部、もしくは表面のみ
を多孔質性部材26にするには、各種改質処理による多
孔質性の付与技術を用いればよい。この場合は、材料と
して、ステンレス、ニッケル、アルミニウム、白金、
金、コバルト、チタン、銅、鉄等の各種金属、ポリオレ
フィン系樹脂、フッ素系ポリマー樹脂、ポリスルホン系
樹脂、ポリエステル系樹脂、ジアセテート系樹脂、トリ
アセテート系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、ポリケトン系樹脂、シリコーン系樹脂などの
各種樹脂、シリカ、アルミナ、マグネシアシリカ等のセ
ラミックスや、半導体材料として用いられるシリコンな
どの各種無機化合物を単体あるいは組み合わせて用いれ
ばよく、各種エッチングや放電加工、レーザー加工及び
機械的加工等の各種微細加工技術また、焼結成形や印刷
による成形等で所望の形にした後に、必要な部分に材料
に適切な改質処理法を選ぶことで作成できる。
【0063】改質処理法としては陽極化成法や、レーザ
ー、電子線、X線、紫外線等のエネルギービーム照射に
よる改質処理、溶剤による改質処理を用いることができ
る。また、このような多孔質性の付与以外にも、多孔質
材料とそれ以外の材料を複数組み合わせて作成してもよ
い。
【0064】本実施の形態における印字動作について説
明する。インク吐出により、仕切り手段24内部のシー
ル液体22の一部もしくは全部がインク20と共に飛翔
し、仕切り手段24内部はシール液体22が少ない状態
あるいは無い状態となる。インク20の飛翔後、シール
液体保持部18に保持されたシール液体22は、仕切り
手段24の一部又は全部を構成している多孔質性部材2
6の細孔を通り、仕切り手段24内部へと流入する。続
けてインク吐出を行わない場合は、流入したシール液体
22がインク吐出口12のインク20を再びシールして
目詰まりを防止する。
【0065】次に、多孔質部材や改質処理により多孔質
性を付与した面に対して、シール液体を含有させる方法
について説明する。
【0066】含浸方法としては、公知の方法を用いるこ
とができ、例えば加圧含浸法、真空含浸法、常圧含浸法
などが利用できる。但し、多孔質性部材または多孔質性
付与面に存在する空隙部に対して、シール液が含浸して
いる割合(以下、「シール液体含浸率」と称する。)が
低いと、空隙部のサイズによっては多孔質部材中に多数
の気泡が残留している状態となるため、シール液体の供
給を妨げることがある。また、空隙部にシール液体が含
浸されていないと、インク吐出後のインクリフィルやシ
ール液体供給時に、インクが一時的に振動(液柱振動)
するような場合、空隙部にインクが置換されることがあ
る。その結果、インクメニスカス位置が所定の位置から
変動し、インク吐出状態を安定に保つことが困難にな
る。よって、多孔質性部材や改質処理により多孔質性を
付与した面において、シール液体含浸率は高いほうが好
ましく、具体的には90%以上が好ましい。そのため、
より好ましい含浸方法としては、短時間で高いシール液
体含浸率を実現することができる真空含浸法が好適であ
る。
【0067】なお、真空含浸法の手順の一例としては、
まず容器にシール液体および含浸処理したい多孔質性部
材または多孔質性付与部材を入れる。次に、容器を減圧
可能な装置に入れ、系全体を減圧にする。なお、減圧度
はできるだけ高いほうが好ましいが、20〜60mmHg程
度でも十分である。減圧開始後、気泡が殆ど発生しなく
なったら常圧に戻し、表面に付着したシール液体を取り
除くことのより、90%以上のシール液体含浸率を達成
することができる。
【0068】これより、インク吐出等によってインク吐
出口の近傍のシール液体が減少しても、シール液体保持
部から多孔質膜を通じて、確実にシール液体を供給する
ことが可能になる。
【0069】本実施の形態のインクジェット記録装置
は、本実施の形態のインクジェット記録ヘッド10を備
えるインクジェット記録装置である。このインクジェッ
ト記録装置により、画像信号に応じたインクを画像記録
媒体に吐出させて画像を記録する。本実施の形態のイン
クジェット記録装置は、本実施の形態のインクジェット
記録ヘッド10を組み込んだことにより、従来必須であ
ったバキューム等のメンテナンス工程を軽減あるいは省
略することができ、装置全体を簡易化および小型化でき
る。
【0070】このように本実施形態に係る記録ヘッド1
0を構成することにより、以下の作用がある。
【0071】本実施の形態によれば、吐出口12の近傍
のシール液体22を吐出口12の周囲のシール液体22
と区切られた状態にすることによって、吐出時の抵抗を
低くすることができる。このため、シール液体22の粘
度が上昇するような低温の環境下でも、吐出不良が発生
せず、鮮明な画像を印字することができる。
【0072】また、吐出抵抗が低いので、配置するシー
ル液体22を厚くしたり、高粘度のシール液体材料を選
択しても、目詰まりに対する性能と吐出性能との両立が
でき、より長期間にわたって目詰まりを防止するような
ヘッド設計も可能となる。
【0073】さらに、シール液体22が不連続になるよ
うに仕切られているので、インク吐出口12の前面のシ
ール液体22がインク吐出により激しく動いても、隣接
するインク吐出口12の前面のシール液体22にまで影
響を及ぼすことが無く、クロストークによる印字不良が
無くなる。
【0074】また、シール液体仕切り手段24がシール
液体によって含浸処理された多孔質性部材で構成するこ
とにより、インク吐出に伴う仕切り手段24の内部のシ
ール液体22の減少後、シール液体保持部18から多孔
質性部材26の細孔を通じてシール液体22を他の装置
を必要とせずに供給することができる。
【0075】さらに、仕切り手段24は、予めシール液
体22によって含浸処理された多孔質性部材26(シー
ル液体含浸率90%以上)で構成することにより、多孔
質性部材中の残留気泡によるシール液体22の流動抵抗
を低減させ、仕切り手段内部へのシール液体22の再供
給性能を高めることができる。また、仕切り手段内部で
インク吐出後にインク液面が振動(液柱振動)した際
に、多孔質性部材26の空隙部がインク20によって置
換され、インクメニスカスが変動したり、シール液体2
2の流動性が損なわれることを防止する。
【0076】また、仕切り手段24を多孔質膜から形成
した場合には、製造条件により、膜厚、孔径、空隙率を
制御可能なため、シール液体の動粘度、表面張力などの
物性に対し、最適な多孔質膜を形成することができる。
したがって、インク吐出等によってインク吐出口の近傍
のシール液体22が減少しても、シール液体保持部18
から多孔質膜を通じて、確実にシール液体を供給するこ
とができる。
【0077】さらに、多孔質膜がPTFEから構成され
ている場合には、シール液体22のぬれ性がインク20
のぬれ性よりも大きい性質を有するため、インク20が
多孔質膜に付着してもシール液体22に置換されやす
く、多孔質膜へのインク20の付着や目詰まりを確実に
防止し、シール液体22の供給性能(流動性)の低下を
抑制することができる。
【0078】また、このようにシール液体保持部18か
ら仕切り手段24の内部へシール液体22を供給する部
分が多孔質性部材26で構成されていることにより、シ
ール液体保持部18から仕切り手段24の内部へのゴミ
等の侵入を抑えることができ、インク吐出口12へのゴ
ミ付着などによる印字不良を少なくすることができる。
【0079】そして、本実施の形態ではシール液体22
により吐出口12がシールされているため、長期休止後
であってもインク20の乾燥による目詰まりが発生しな
いので、必要時にただちに吐出動作を行うことが可能と
なり、長期休止後のメンテナンス工程を軽減あるいは省
略することができる。このため、インクジェット記録装
置の小型化、低コスト化が可能になる他、長期休止後の
メンテナンスにより発生していた印字前の待ち時間やメ
ンテナンスによる騒音を低減でき、大量のインク廃棄に
伴うランニングコストの上昇を抑えることも可能にな
る。
【0080】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
するが、本発明は、これに限定されるものではない。 (実施例1)図8及び図9に示すように、ヘッド10は
内部に吐出手段14が配置されたインク吐出室16をも
ち、インク吐出面28には、直径40μmのインク吐出
口12が配置され、インク吐出面28上には、インク吐
出口12の周囲に仕切り手段24およびシール液体保持
部18が設置されている。また、仕切り手段24はその
全体が、多孔質性部材26で構成されている。
【0081】シール液体22としては複数種類のシリコ
ーンオイルを混合して調製した液体(動粘度30mm2
/s、表面張力20.8mN/m、比重1.0)を用い
た。このシール液体22の25℃での蒸気圧は0.1m
mHg以下であり、用いたインク20に対しての相溶性
もなかった。
【0082】使用したインク20は、水60重量%、ジ
エチレングリコール38重量%、および染料2重量%か
らなり、動粘度2.0mm2/s、表面張力40mN/
m、比重1.06である。
【0083】吐出手段14はサーマルインクジェット方
式の吐出手段であり、吐出室16の壁面にヒータを設け
て構成されている。ヒータは多結晶シリコンからなる発
熱体層の上にタンタルからなる保護層を積層して構成さ
れている。ヒータには図示しない信号印加手段により画
像信号に応じたタイミングで所定の信号が印加されるよ
うに配線されている。
【0084】まず、仕切り手段24に用いる多孔質部材
26として、一軸延伸技術により膜厚30μm、空隙率
70%、平均孔径0.5μmのPTFE多孔質膜を作製
した。次に、インク吐出面として用意したアルミ板の表
面をサンドブラスト処理後、ポリアミド系接着剤を含有
するフッ素樹脂プライマーを積層し、PTFE多孔質膜
を接着した。このアルミ板上にPTFE多孔質膜を積層
した部材を酸素プラズマガス中において、ドライエッチ
ングし、内径50μm、外径90μmの円筒形の仕切り手
段を作製した。その後、エキシマレーザー照射により、
このアルミ板に40μm径のインク吐出口を形成させ
て、仕切り手段が並んだインク吐出面を作製した後、シ
ール液体の中に作製した部材を浸漬し、真空含浸法によ
りシール液体をPTFE多孔質膜に含浸させた。なお、
シール液体含浸率は95%程度であった。そして、最後
にこの仕切り手段をもったインク吐出面と、吐出手段を
もつ部材と張り合わせて記録ヘッドを作製した。また、
インク吐出面上の仕切り手段の外部をシール液体保持部
として用いた。
【0085】本実施例のヘッド10を用いて吐出の様子
を拡大観察した。上記ヘッド10のシール液体保持部1
8にシール液体22を供給して、多孔質性部材26の細
孔を通じた流入により仕切り手段24内部に膜厚20μ
mのシール液体22を配置した。この状態で吐出手段1
4であるヒータに、15Vの電圧を6μsの時間パルス
状に印加してインク20を吐出させたところ、安定して
インク滴が吐出する様子が観察された。吐出後、シール
液体22は多孔質性部材26の細孔を通じて、仕切り手
段24内部に流入し、シール液体22は初期状態に戻
り、吐出口12の周囲のシール液体22が吐出口12の
インク20をシールしている状態になった。
【0086】この条件で、記録紙を送る機構を備えた記
録装置に本実施例のヘッド10を取り付けて、常温(気
温25℃、相対湿度50%)の部屋で画像の印字を行
い、印字された画像を肉眼で観察したところ、かすれな
どの印字欠陥はなく、鮮明な画像が記録されていた。
【0087】さらに、この記録装置を低温環境(気温5
℃、相対湿度30%)の下に24時間放置した後に、こ
の低温環境下で印字テストを行ったところ、先のテスト
と同様に鮮明な印字が可能だった。印字された画像を肉
眼で観察したところ、常温での印字テストと差は見られ
ず、鮮明な画像が記録されていた。 (比較例1)次に、記録ヘッドのPTFE多孔質膜にシ
ール液体を含浸させない(多孔質膜の毛管力のみでシー
ル液体を含浸:シール液体含浸率30%)以外は、実施
例と同様の条件で実験し、吐出の様子を拡大観察した。
その結果、仕切り手段内部のシール液体がインク吐出と
ともに減少した状態になると、シール液体を予め含浸処
理していた記録ヘッドに比べ、シール液体の供給効率が
下がり、初期のシール液体の状態に復帰するのに時間を
要した。また、いくつかのインク吐出口では、インク吐
出後のインクリフィルやシール液体供給時に、インクが
PTFE多孔質膜の空隙部に置換されており、所定のイ
ンクメニスカス位置から変動しているのが観察された。
さらに、この記録ヘッドで印字実験を続けた結果、いく
つかのインク吐出口ではインクメニスカス位置がさらに
変動したために、シール液体の供給が阻害されてインク
のみになっている吐出口も観察された。その後、それら
のインク吐出口では目詰まりが発生し、部分的にしか印
字することができなかった。
【0088】さらに、このインクジェット記録ヘッド1
0を気温25℃、相対湿度30%RHの環境に30日間
放置しておいた後、通常のインクジェット記録装置のメ
ンテナンス動作は一切行わずに印字テストを行って出力
画像を観察した。インク吐出口12に目詰まりによる吐
出不良は発生しておらず、印字された画像にはドットの
乱れもなく、放置前と同じく鮮明な画像が記録されてい
た。なお、シール液体22を配置しない以外は本実施例
の記録ヘッド10と同様のヘッドを同じ条件で30日間
放置した後、印字テストを行ってみたが、半分以上の吐
出口で目詰まりが発生しており、部分的にしか印字する
ことができなかった。 (比較例2)続いて、仕切り手段24およびシール液体
保持部18を設置していないこと以外は本実施例のヘッ
ドと同様のヘッドを用い、吐出口12の並ぶインク吐出
面28にシール液体22を厚さ20μmになるように膜
状に配置した。このヘッドの吐出観察を行い、実施例の
ヘッド10と同様の吐出が得られるようするためには、
吐出手段に16Vの電圧を7μsの時間印加するように
調整する必要があった。これは、仕切り手段24が設け
られていないことで、インク吐出時の抵抗が大きくなっ
ており、本発明の実施例よりも大きな吐出エネルギーが
必要になったためであると考えられる。すなわち、実施
例では、より低いエネルギーでインク20を吐出できる
ことが分かる。
【0089】さらにこのヘッドを記録装置に取り付け
て、常温(気温25℃、相対湿度50%)の部屋で画像
の印字テストを行ったところ、いくつかの部分で肉眼で
も認識できるレベルのドット位置のばらつきによる印字
不良が発生した。そこで、インク吐出の飛翔観察を行っ
たところ、このばらつきは隣接インク吐出口からのイン
ク吐出にともなうシール液体のクロストークが原因であ
ることが判明した。また、低温環境(気温5℃、相対湿
度30%)の下に24時間放置した後にこの低温環境下
で印字テストを行ったところ、印字されていない不良部
分が目立ち、不鮮明な画像しか得られなかった。
【0090】
【発明の効果】本記録ヘッドによれば、吐出口の近傍の
シール液体を周囲のシール液体と区切られた状態にする
ことによって、吐出時の抵抗を低くすることができる。
このため、シール液体の粘度が上昇するような低温の環
境下でも、吐出不良が発生せず、鮮明な画像を印字する
ことができる。
【0091】また、吐出抵抗が低いので、配置するシー
ル液体を厚くしたり、高粘度のシール液体材料を選択し
ても、目詰まりに対する性能と吐出性能との両立がで
き、より長期間にわたって目詰まりを防止するようなヘ
ッド設計も可能になる。
【0092】さらに、シール液体が不連続になるように
仕切られているので、インク吐出口の前面のシール液体
がインク吐出により激しく動いても、隣接するインク吐
出口の前面のシール液体にまで影響を及ぼすことが無
く、クロストークによる印字不良が無くなる。
【0093】また、シール液体仕切り手段がシール液体
によって含浸処理された多孔質性部材で構成することに
より、インク吐出に伴う仕切り手段の内部のシール液体
が減少しても、シール液体保持部から多孔質性部材の細
孔を通じてシール液体を他の装置を必要とせずに供給す
ることができる。さらに、多孔質性部材にシール液体を
含浸させておくことにより、多孔質性部材中の残留気泡
によるシール液体の流動抵抗を低減し、シール液体の再
供給性能を高めることが可能となる。またインク吐出後
のインクリフィルやシール液体供給時に、インクが一時
的に振動(液柱振動)する際に、空隙部がインクによっ
て置換されるという問題を防ぐことができる。
【0094】さらに、仕切り手段として用いる多孔質膜
は製造条件により、膜厚、孔径、空隙率を制御可能なた
め、シール液体の動粘度、表面張力などの物性に対し、
最適な多孔質膜を形成することができるため、インク吐
出等によってインク吐出口の近傍のシール液体が減少し
ても、シール液体保持部から多孔質膜を通じて、確実に
シール液体を供給することができる。
【0095】さらにまた、多孔質性部材のぬれ性がイン
クに比べシール液体の方が高い部材によって構成されて
いる場合には、細孔に対するインクの付着や目詰まりを
防止してシール液体の供給性の低下を防止することがで
きる。
【0096】また、このようにシール液体保持部から仕
切り手段の内部へシール液体を供給する部分が多孔質性
部材で構成されていることにより、シール液体保持部か
ら仕切り手段の内部へのゴミ等の侵入を抑えることがで
き、インク吐出口へのゴミ付着などによる印字不良を少
なくすることができる。
【0097】そして、本発明ではシール液体により吐出
口がシールされているため、長期休止後であってもイン
クの乾燥による目詰まりが発生しないので、必要時にた
だちに吐出動作を行うことが可能となり、長期休止後の
メンテナンス工程を軽減あるいは省略することができ
る。このため、インクジェット記録装置の小型化、低コ
スト化が可能になる他、長期休止後のメンテナンスによ
り発生していた印字前の待ち時間やメンテナンスによる
騒音を低減でき、大量のインク廃棄に伴うランニングコ
ストの上昇を抑えることも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施の形態のインクジェット記録ヘッドの
基本構成を示し、(A)は平面図、(B)は(A)のI
−I線断面図である。
【図2】 一実施の形態のインクジェット記録ヘッドの
基本構成を示す図1に対応する斜視図である。
【図3】 一実施の形態のインクジェット記録ヘッドの
さらに他の態様を示し、(A)は平面図、(B)は
(A)のIII−III線断面図である。
【図4】 (A)及び(B)は一実施の形態のインクジ
ェット記録ヘッドのさらに他の態様を示す斜視図であ
る。
【図5】 一実施の形態のインクジェット記録ヘッドの
さらに他の態様を示す斜視図である。
【図6】 (A)〜(C)は一実施の形態のインクジェ
ット記録ヘッドのさらに他の態様を示す斜視図である。
【図7】 一実施の形態のインクジェット記録ヘッドの
さらに他の態様を示し、(A)は平面図、(B)は
(A)のVII−VIIの線断面図、(C)は(B)の要部拡
大断面図である。
【図8】 本発明のインクジェット記録ヘッドの実施例
を示し、(A)は平面図、(B)は(A)のVIII−VIII
線断面図である。
【図9】 本発明のインクジェット記録ヘッドの実施例
を示す図8に対応する斜視図である。
【符号の説明】
10 インクジェット記録ヘッド 12 インク吐出口 14 インク吐出手段 18 シール液体保持部 22 シール液体 24 シール液体仕切り手段 26 多孔質性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 諏訪部 恭史 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 佐藤 博昭 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 末光 裕治 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 長谷部 恵 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 毛利 哲 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA04 FA03 2C057 AF40 AF72 AF81 AG01 AG24 BA04 BA13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するためのインク吐出口
    と、 前記インク吐出口をシール可能なシール液体と、 あらかじめ前記シール液体を保持するシール液体保持部
    と、 入力された画像信号に応じて前記インク吐出口からイン
    クを吐出するインク吐出手段と、 前記インク吐出口の近傍の前記シール液体と前記シール
    液体保持部のシール液体とを不連続になるように仕切る
    シール液体仕切り手段と、 前記シール液体仕切り手段の少なくとも一部を構成し、
    一端が前記シール液体保持部の前記シール液体と接触し
    他端が前記インク吐出口側に露出する細孔を有し、前記
    シール液体によって含浸処理された多孔質性部材と、 を備えることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記多孔質性部材は、多孔質膜で構成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載のインクジェッ
    ト記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記多孔質性部材は、前記シール液体に
    対するぬれ性が前記インクに対するぬれ性よりも高い材
    料から構成されていることを特徴とする請求項1または
    2記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 インクを吐出するためのインク吐出口
    と、 あらかじめ前記シール液体を保持するシール液体保持部
    と、 入力された画像信号に応じて前記インク吐出口からイン
    クを吐出するインク吐出手段と、 前記インク吐出口の近傍と前記シール液体保持部とを不
    連続になるように仕切るシール液体仕切り手段と、 前記シール液体仕切り手段の少なくとも一部を構成し、
    一端が前記シール液体保持部側に露出し他端が前記イン
    ク吐出口側に露出する細孔を有し、前記シール液体によ
    って含浸処理された多孔質性部材と、 を備えることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のイ
    ンクジェット記録ヘッドを備えたことを特徴とするイン
    クジェット記録装置。
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