JP2001111465A - 無線受信機およびダイバーシチ受信機 - Google Patents

無線受信機およびダイバーシチ受信機

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JP2001111465A
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Yukihiro Moriyama
幸弘 森山
Saburo Kamei
三郎 亀井
Shunyo Noma
春洋 野間
Kozo Tokuyama
浩三 徳山
Kazuhiko Nobunaga
一彦 信長
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Fujitsu Ltd
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、無線受信機とダイバーシチ受信機
とに関し、ハードウエアの規模が大幅に増加することな
く、複数のブランチに到来した受信波を並行して受信で
きることを目的とする。 【解決手段】 複数Nのブランチにそれぞれ並行して到
来した複数Nの受信波を取り込み、これらの受信波をシ
ンボル周波数とその複数Nと規定の「2」以上の数Eと
の積に等しい第一の周波数でサイクリックに選択するブ
ランチ選択手段と、第一の周波数以上の第二の周波数
で、複数Nの受信波の内、ブランチ選択手段によって選
択された受信波の瞬時値を順次サンプリングし、これら
の瞬時値の列を出力するサンプリング手段と、サンプリ
ング手段によって出力された瞬時値の列を第一の周波数
でサイクリックに分離し、複数Nの受信波に個別に対応
した瞬時値の列を出力する分離手段とを備えて構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のブランチに
個別に到来した受信波を並行して受信する無線受信機
と、その無線受信機が組み込まれてなるダイバーシチ受
信機に関する。
【0002】
【従来の技術】移動通信システムでは、一般に、無線基
地局および移動局の周辺の地形や地物がこれらの移動局
および地物(移動体を含む。)の移動に応じて刻々と変
化するために、複雑にマルチパスが形成され、かつ無線
伝送路の伝送特性は激しく変動する。
【0003】したがって、このような移動通信システム
にアクセスする移動局には、上述した伝送特性の変動に
応じて生じるフェージングを軽減することによって所望
の伝送品質を維持するために、ダイバーシチ受信法が多
く適用されている。図10は、従来のダイバーシチ受信
機の第一の構成例を示す図である。
【0004】図において、アンテナ91-1の給電端はス
イッチ93の一方の接点に接続され、アンテナ91-2の
給電端はそのスイッチ93の他方の接点に接続される。
スイッチ93の共通接点は受信部94の入力に接続さ
れ、その受信部94のRSSI出力はレベル比較部92
を介してスイッチ93の制御入力に接続される。受信部
94の出力は縦続接続されたA/D変換器95および復
調部96を介して信号判定部97の入力に接続され、そ
の信号判定部97の出力には、後述するシンボルの列と
して伝送情報が出力される。
【0005】このような構成のダイバーシチ受信機で
は、スイッチ93は、アンテナ91-1、91-2に個別に
到来した受信波の内、何れか一方の受信波を選択する。
受信部94は、このようにして選択された受信波を周波
数変換し、かつ増幅することによって中間周波信号を生
成する。さらに、受信部94は、この受信波のレベルを
計測し、その結果をレベル比較部92に与える。
【0006】レベル比較部92は、このようにして与え
られた受信波のレベルと規定の下限値とを比較し、その
受信波のレベルが下限値を下回ったときに、スイッチ9
3に他方の受信波の選択を要求する。A/D変換器95
は、この中間周波信号を順次規定の周波数でサンプリン
グし、その結果として得られた個々のサンプリング値を
符号化することによって、中間周波領域あるいはベース
バンド領域で上述した一方の受信波を示すディジタル信
号を生成する。
【0007】復調部96は、そのディジタル信号で示さ
れる受信波の成分の内、この受信波の生成に適用された
変調方式に適応する成分(例えば、副搬送波成分の振幅
および位相)を抽出する。信号判定部97は、上述した
変調方式の信号点配置に基づいて尤度が最大である信号
点としてこれらの成分の列を順次識別し、かつ個々の信
号点を時系列の順に示すシンボルの列からなる伝送情報
を復元する。
【0008】なお、復調部96および信号判定部97に
よって行われる既述の処理については、図10に一点鎖
線で示すように、単一のDSP(Digital Signal Proces
sor)98が行うディジタル信号処理として実現されると
仮定する。図11は、従来のダイバーシチ受信機の第二
の構成例を示す図である。図において、図10に示すも
のと機能および構成が同じものについては、同じ符号を
付与して示し、ここでは、その説明を省略する。
【0009】図11に示すダイバーシチ受信機と図10
に示すダイバーシチ受信機との構成の相違点は、レベル
比較部92およびスイッチ93が備えられず、アンテナ
91-1、91-2の給電端がそれぞれ受信部101-1、1
01-2を介してA/D変換器102-1、102-2の入力
に接続され、これらのA/D変換器102-1、102-2
と信号判定部97との段間に縦続接続された復調部10
3および選択部104が備えられ、その復調部103が
有する2つの出力が伝送品質監視部105の対応する入
力に接続され、その伝送品質監視部105の出力が選択
部104の選択入力に接続された点にある。
【0010】このような構成のダイバーシチ受信機で
は、受信部101-1、101-2は、それぞれアンテナ9
1-1、91-2に到来した受信波をそれぞれ中間周波信号
に変換する。A/D変換器102-1、102-2はこれら
の中間周波信号をそれぞれディジタル信号に変換し、か
つ復調部103は、これらのディジタル信号で個別に示
される受信波について、規定の変調方式に適応した成分
(例えば、副搬送波成分の振幅および位相)を並行して
抽出する。なお、変調方式については、ここでは、簡単
のため、π/4シフトQPSK変調方式であると仮定す
る。
【0011】伝送品質監視部105は、このようにして
復調部103によって並行して抽出され、かつアンテナ
91-1、91-2に並行して到来した受信波に個別に対応
する成分について、シンボル毎に、信号空間上の誤差
(上述した変調方式に適応した標準値に対する誤差)を
求めると共に、これらの誤差の平均値を順次算出する。
【0012】さらに、伝送品質監視部105は、これら
の平均値の内、値が小さい一方を示す2値情報を出力す
る。選択部104は、上述したように復調部103によ
って並行して抽出され、かつアンテナ91-1、91-2に
並行して到来した受信波に個別に対応する成分の内、こ
の2値情報で示される一方の成分を選択して信号判定部
97に与える。
【0013】すなわち、図11に示すダイバーシチ受信
機では、選択ダイバーシチは、伝送品質監視部105と
選択部104とが連係することによって、中間周波領域
でディジタル信号処理として行われる。なお、復調部1
03、選択部104、信号判定部97および伝送品質監
視部105については、ここでは、図11に一点鎖線で
示されるように、単一のDSP(Digital Signal Proces
sor)106によって構成されると仮定する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図10に示
すダイバーシチ受信機では、搭載されるべき受信部94
の数が「1」であるために、ハードウエアの規模が小さ
く、かつ消費電力が少なく、さらに、安価に高い信頼性
が得られる。しかし、アンテナ91-1、91-2に並行し
て到来した受信波の内、レベル比較部92によってレベ
ルが監視される受信波は何れか一方の受信波のみである
ために、その一方の受信波に比べて他方の受信波のレベ
ルは必ずしも高いとは限らない。
【0015】したがって、例えば、受信波が所定のタイ
ムスロットの列として与えられ、そのタイムスロットに
同期してスイッチ93の接点が切り替えられる場合に
は、何れかのタイムスロットを与える受信波のレベルが
急激に低下すると、ダイバーシチ利得は必ずしも高く維
持されず、一般に、「検波波ダイバーシチ方式」に比べ
てこのダイバーシチ利得は約3デシベル低かった。
【0016】また、図11に示すダイバーシチ受信機で
は、アンテナ91-1、91-2に個別に対応した2つの受
信部101-1、101-2によって受信波に対して適正な
帯域制限と増幅とが並行して行われる限り、図10に示
すダイバーシチ受信機に比べて、高いダイバーシチ利得
が得られる。しかし、図11に示すダイバーシチ受信機
は、図10に示すダイバーシチ受信機に比べて、ハード
ウエアの規模が大きく、かつ消費電力も大きいために、
特に、移動通信システムの移動局のように、低廉化、小
型化および軽量化に併せて、消費電力の節減が厳しく要
求される機器には、適用できない場合が多かった。
【0017】本発明は、ハードウエアの規模が大幅に増
加することなく、所望のダイバーシチ受信法に対して、
柔軟に、かつ確度高く適応できる無線受信機およびダイ
バーシチ受信機を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】図1は、請求項1〜14
に記載の発明の原理ブロック図である。
【0019】請求項1に記載の発明は、複数Nのブラン
チ10-1〜10-Nにそれぞれ並行して到来した複数Nの
受信波を取り込み、これらの受信波をシンボル周波数と
その複数Nと規定の「2」以上の数Eとの積に等しい第
一の周波数でサイクリックに選択するブランチ選択手段
11と、第一の周波数以上の第二の周波数で、複数Nの
受信波の内、ブランチ選択手段11によって選択された
受信波の瞬時値を順次サンプリングし、これらの瞬時値
の列を出力するサンプリング手段12と、サンプリング
手段12によって出力された瞬時値の列を第一の周波数
でサイクリックに分離し、複数Nの受信波に個別に対応
した瞬時値の列を出力する分離手段13とを備えたこと
を特徴とする。
【0020】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の無線受信機において、複数Nの受信波に個別に対応
し、かつ分離手段13によって出力された瞬時値の列を
並行してディジタル信号に変換するディジタル変換手段
14を備えたことを特徴とする。
【0021】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の無線受信機において、ブランチ選択手
段11は、複数Nのブランチ10-1〜10-Nに個別に到
来した受信波をこれらの受信波の無線周波数帯あるいは
中間周波数帯で選択することを特徴とする。請求項4に
記載の発明は、請求項1に記載の無線受信機において、
サンプリング手段12は、ブランチ選択手段11によっ
て選択された受信波の瞬時値をその受信波の無線周波領
域でサンプリングすることを特徴とする。
【0022】請求項5に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の無線受信機において、サンプリング手
段12は、ブランチ選択手段11によって選択された受
信波の瞬時値をその受信波の中間周波領域でサンプリン
グすることを特徴とする。請求項6に記載の発明は、請
求項1または請求項2に記載の無線受信機において、サ
ンプリング手段12は、ブランチ選択手段11によって
選択された受信波の瞬時値をその受信波のベースバンド
領域でサンプリングすることを特徴とする。
【0023】請求項7に記載の発明は、請求項4に記載
の無線受信機において、第二の周波数は、受信波の搬送
波の周波数以下の周波数であることを特徴とする。請求
項8に記載の発明は、請求項5に記載の無線受信機にお
いて、第二の周波数は、ブランチ選択手段11によって
選択された受信波が周波数変換され、あるいはこの受信
波に周波数合成処理が施されることによって生成された
中間周波信号の周波数以下の周波数であることを特徴と
する。
【0024】請求項9に記載の発明は、請求項1ないし
請求項8の何れか1項に記載の無線受信機において、数
Eは、複数Nの受信波に個別に対応し、かつ分離手段1
3によって出力された瞬時値の列に並行して施される復
調と信号判定との双方あるいは何れか一方の処理の精度
が所望値となる数に設定されたことを特徴とする。請求
項10に記載の発明は、請求項1ないし請求項9の何れ
か1項に記載の無線受信機において、ブランチ選択手段
11の前段に配置され、かつ複数Nのブランチ10-1〜
10-Nに到来した受信波を個別に増幅する複数Nの増幅
手段15-1〜15-Nを備えたことを特徴とする。
【0025】請求項11に記載の発明は、複数Nのブラ
ンチ10-1〜10-Nにそれぞれ並行して到来した複数N
の受信波を取り込み、これらの受信波をシンボル周波数
とその複数Nと規定の「2」以上の数Eとの積に等しい
第一の周波数でサイクリックに選択するブランチ選択手
段11と、第一の周波数以上の第二の周波数で、複数N
の受信波の内、ブランチ選択手段11によって選択され
た受信波の瞬時値を順次サンプリングし、これらの瞬時
値の列を出力するサンプリング手段12と、サンプリン
グ手段12によって出力された瞬時値の列を第一の周波
数でサイクリックに分離し、複数Nの受信波に個別に対
応した瞬時値の列を出力する分離手段13と、分離手段
13によって出力され、かつ複数Nの受信波に個別に対
応した瞬時値の列をこれらの受信波の生成に適用された
変調方式に基づいて解析し、これらの瞬時値の列で個別
に示される受信波の伝送品質を得る伝送品質監視手段2
1と、分離手段13によって出力され、かつ複数Nの受
信波に個別に対応した瞬時値の列の内、伝送品質監視手
段21によって得られた伝送品質が最大である瞬時値の
列を選択するダイバーシチ処理手段22とを備えたこと
を特徴とする。
【0026】請求項12に記載の発明は、請求項11に
記載のダイバーシチ受信機において、伝送品質監視手段
21は、分離手段13によって出力され、かつ複数Nの
受信波に個別に対応した瞬時値の列について、これらの
受信波の生成に適用された変調方式の信号点配置に対す
る偏差の程度を伝送品質として得ることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項11に記載のダイバ
ーシチ受信機において、伝送品質監視手段21は、ブラ
ンチ選択手段11によって選択された受信波のレベルを
伝送品質として得ることを特徴とする。
【0027】請求項14に記載の発明は、複数Nのブラ
ンチ10-1〜10-Nにそれぞれ並行して到来した複数N
の受信波を取り込み、これらの受信波をシンボル周波数
とその複数Nと規定の「2」以上の数Eとの積に等しい
第一の周波数でサイクリックに選択するブランチ選択手
段11と、第一の周波数以上の第二の周波数で、複数N
の受信波の内、ブランチ選択手段11によって選択され
た受信波の瞬時値を順次サンプリングし、これらの瞬時
値の列を出力するサンプリング手段12と、サンプリン
グ手段12によって出力された瞬時値の列を第一の周波
数でサイクリックに分離し、複数Nの受信波に個別に対
応した瞬時値の列を出力する分離手段13と、分離手段
13によって出力され、かつ複数Nの受信波に個別に対
応した瞬時値の列を規定のセンシング法あるいはナビゲ
ーション法に基づく重み付けで合成し、単一の瞬時値の
列を得るダイバーシチ処理手段22Aとを備えたことを
特徴とする。
【0028】請求項1に記載の発明にかかわる無線受信
機では、ブランチ選択手段11は、ブランチ10-1〜1
0-Nにそれぞれ並行して到来した複数Nの受信波を取り
込み、これらの受信波を後述する第一の周波数でサイク
リックに選択する。サンプリング手段12は、この第一
の周波数以上の第二の周波数で、上述した複数Nの受信
波の内、ブランチ選択手段11によって選択された受信
波の瞬時値を順次サンプリングし、これらの瞬時値の列
を出力する。分離手段13は、このようにして出力され
た瞬時値の列を第一の周波数でサイクリックに分離する
ことによって、複数Nの受信波に個別に対応した瞬時値
の列を出力する。
【0029】また、第一の周波数は、複数Nの受信波の
シンボル周波数と、その複数Nと、規定の「2」以上の
数Eとの積に等しい。すなわち、分離手段13によって
出力される複数Nの瞬時値の列は、何れも複数Nの受信
波の内、対応する単一の受信波が第一の周波数の逆数以
下の周期でサンプリングされることによって生成され
る。
【0030】したがって、サンプリング手段12を含ん
でなる単一の回路がブランチ10-1〜10-Nの全てに共
用され、かつ複数Nの受信波の何れについても、上述し
た第一の周波数と第二の周波数との比と数Eとに応じて
決定される精度による復調と信号判定とがサンプリング
定理に基づいて離散的な信号処理として確度高く行われ
る。
【0031】請求項2に記載の発明にかかわる無線受信
機では、請求項1に記載の発明にかかわる無線受信機に
おいて、ディジタル変換手段14は、複数Nの受信波に
個別に対応し、かつ分離手段13によって出力された瞬
時値の列を並行してディジタル信号に変換する。すなわ
ち、複数Nの受信波の復調と信号判定とについては、汎
用、あるいは共用のDSPその他の情報処理装置によっ
て行われるディジタル信号処理として実現が可能とな
る。
【0032】請求項3に記載の発明にかかわる無線受信
機では、請求項1または請求項2に記載の無線受信機に
おいて、ブランチ選択手段11は、複数Nのブランチ1
0-1〜10-Nに個別に到来した受信波をこれらの受信波
の無線周波数帯あるいは中間周波数帯で選択する。すな
わち、サンプリング手段12を含んでなり、複数Nのブ
ランチ10-1〜10-Nについて共用されるべき単一の回
路には、ブランチ選択手段11によって得られた受信波
にベースバンド領域で所定の処理を施す回路の前段の回
路が含まれる。
【0033】したがって、上述した単一の回路の初段が
ブランチ選択手段11の出力端に近いほど、効率的にハ
ードウエアの規模の削減が図られる。請求項4に記載の
発明にかかわる無線受信機では、請求項1に記載の無線
受信機において、サンプリング手段12は、ブランチ選
択手段11によって選択された受信波の瞬時値をその受
信波の無線周波領域でサンプリングする。
【0034】このようなサンプリング手段12は複数N
のブランチ10-1〜10-Nについて共用されるべき単一
の回路に含まれるので、そのサンプリング手段12が中
間周波領域で既述のサンプリングを行う場合に比べて、
効率的にハードウエアの規模の削減が図られる。
【0035】請求項5に記載の発明にかかわる無線受信
機では、請求項1または請求項2に記載の無線受信機に
おいて、サンプリング手段12は、ブランチ選択手段1
1によって選択された受信波の瞬時値をその受信波の中
間周波領域でサンプリングする。このようなサンプリン
グ手段12は複数Nのブランチ10-1〜10-Nについて
共用されるべき単一の回路に含まれるので、そのサンプ
リング手段12がベースバンド領域で既述のサンプリン
グを行う場合に比べて、効率的にハードウエアの規模の
削減が図られる。
【0036】請求項6に記載の発明にかかわる無線受信
機では、請求項1または請求項2に記載の無線受信機に
おいて、サンプリング手段12は、ブランチ選択手段1
1によって選択された受信波の瞬時値をその受信波のベ
ースバンド領域でサンプリングする。このようなサンプ
リング手段12は複数Nのブランチ10-1〜10-Nにつ
いて共用されるべき単一の回路に含まれるので、その単
一の回路の最終段によって行われるべき処理は、低速の
信号処理として実現される。
【0037】したがって、請求項1または請求項2に記
載の発明は、周波数配置あるいはチャネル配置と、これ
らに適応したヘテロダイン検波の方式との整合がコスト
その他にかかわる制約によって阻まれる受信系に対して
も、適用が可能となる。請求項7に記載の発明にかかわ
る無線受信機では、請求項4に記載の無線受信機におい
て、サンプリング手段12は、ブランチ選択手段11に
よって選択された受信波の瞬時値の列をその受信波の搬
送波の周波数以下である第二の周波数でサンプリングす
る。
【0038】すなわち、ブランチ選択手段11によって
選択された受信波の瞬時値の列は、アンダーサンプリン
グされることによって中間周波信号あるいはベースバン
ド信号として与えられる。
【0039】したがって、サンプリング手段12および
そのサンプリング手段12を含んでなる共用の回路につ
いては、上述した無線周波数が高い場合であっても、高
速の素子が適用されることなく、かつ低速の信号処理を
行う回路として実現が可能となる。請求項8に記載の発
明にかかわる無線受信機では、請求項5に記載の無線受
信機において、サンプリング手段12は、ブランチ選択
手段11によって選択された受信波が周波数変換され、
あるいはこの受信波に周波数合成処理が施されることに
よって生成された中間周波信号の周波数以下である第二
の周波数で、その受信波の瞬時値をサンプリングする。
【0040】すなわち、ブランチ選択手段11によって
選択された受信波の瞬時値の列は、アンダーサンプリン
グされることによってベースバンド信号として与えられ
る。したがって、サンプリング手段12およびそのサン
プリング手段12を含んでなる共用の回路については、
上述した受信波の無線周波数と中間周波信号の周波数と
が共に高い場合であっても、高速の素子が適用されるこ
となく、かつ低速の信号処理を行う回路として実現が可
能となる。
【0041】請求項9に記載の発明にかかわる無線受信
機では、請求項1ないし請求項8の何れか1項に記載の
無線受信機において、数Eは、複数Nの受信波に個別に
対応し、かつ分離手段13によって出力された瞬時値の
列に並行して施される復調と信号判定との双方あるいは
何れか一方の処理の精度が所望値となる数に設定され
る。
【0042】すなわち、数Eは、上述した精度が所望の
値となる数以上であればよい。したがって、ブランチ選
択手段11、サンプリング12およびディジタル変換手
段14の何れについても、これらによって行われるべき
処理の速度が上述した値に適応する最小の速度以上であ
る限り、復調と信号判定とが安定に確度高く行われる。
【0043】請求項10に記載の発明にかかわる無線受
信機では、請求項1ないし請求項9の何れか1項に記載
の無線受信機において、複数Nの増幅手段15-1〜15
-Nは、ブランチ10-1〜10-Nによってブランチ選択手
段11に個別に与えられる受信波をそのブランチ選択手
段11の前段で増幅する。したがって、これらのブラン
チ10-1〜10-Nの給電路の損失とブランチ選択手段1
1の挿入損失との双方あるいは何れか一方に起因する雑
音指数の低下は、これらの増幅手段15-1〜15-Nの利
得が高いほど軽減される。
【0044】請求項11に記載の発明にかかわるダイバ
ーシチ受信機では、第一の周波数は複数Nのブランチ1
0-1〜10-Nに個別に到来した受信波のシンボル周波数
と、その複数Nと、規定の「2」以上の数Eとの積に等
しい。したがって、分離手段13は、これらの受信波の
復元が個別にサンプリング定理に基づいて可能である複
数Nの瞬時値の列を生成することができる。
【0045】また、伝送品質監視手段21は、分離手段
13によって出力され、かつ複数Nの受信波に個別に対
応した瞬時値の列をこれらの受信波の生成に適用された
変調方式に基づいて解析することによって、これらの瞬
時値の列で個別に示される受信波の伝送品質を得る。ダ
イバーシチ処理手段22は、分離手段13によって出力
され、かつ複数Nの受信波に個別に対応する瞬時値の列
の内、この伝送品質が最大である瞬時値の列を選択す
る。
【0046】したがって、上述した複数Nの受信波の何
れについても、サンプリング手段12を含んでなる単一
の回路が共用されることによってハードウエアのサイズ
が大幅に増加することなく、上述した第一の周波数と第
二の周波数との比と数Eとに応じて決定される精度によ
る選択ダイバーシチ方式の受信処理がサンプリング定理
に基づいて離散的な信号処理として行われる。
【0047】請求項12に記載の発明にかかわるダイバ
ーシチ受信機では、請求項11に記載のダイバーシチ受
信機において、伝送品質監視手段21は、分離手段13
によって出力され、かつ複数Nの受信波に個別に対応し
た瞬時値の列について、これらの受信波の生成に適用さ
れた変調方式の信号点配置に対する偏差を伝送品質とし
て得る。
【0048】このような偏差は個々のブランチに到来し
た受信波の単なるレベルではなく、これらの受信波に無
線伝送路で個別に生じたSN比の劣化の程度を示すの
で、上述した信号点配置が確実に与えられる限り、適用
された変調方式に如何にかかわらず、選択ダイバーシチ
方式に基づくブランチの選択が確度高く行われる。請求
項13に記載の発明にかかわるダイバーシチ受信機で
は、請求項11に記載のダイバーシチ受信機において、
伝送品質監視手段21は、ブランチ選択手段11によっ
て選択された受信波のレベルを伝送品質として得る。
【0049】このような受信波のレベルについては、一
般に、離散的な信号処理またはその信号処理に等価な処
理をディジタル領域もしくはアナログ領域で行う専用の
ハードウエアによって、シンボル周期以下の短い時間内
にその受信波の振幅成分とその振幅成分の平均値との何
れかとして求めることが可能である。したがって、複数
Nのブランチ10-1〜10-Nに個別に到来した受信波に
無線伝送路で生じたSN比の劣化分の内、位相や周波数
の成分が無視し得る程度に少なく、あるいは信号空間上
において全ての信号点が原点を中心する真円上に位置す
る変調方式が適用された場合には、上述した伝送品質の
算出とこの伝送品質に基づく選択ダイバーシチとが簡便
に、かつ確度高く実現される。
【0050】請求項14に記載の発明にかかわるダイバ
ーシチ受信機では、第一の周波数は複数Nの受信波のシ
ンボル周波数と、その複数Nと、規定の「2」以上の数
Eとの積に等しい。したがって、分離手段13は、ブラ
ンチ10-1〜10-Nに個別に到来した受信波を第一の周
波数の逆数以下の周期でサンプリングすることによっ
て、これらの受信波の復元が個別にサンプリング定理に
基づいて可能である複数Nの瞬時値の列を生成する。
【0051】また、ダイバーシチ処理手段22Aは、分
離手段13によって生成され、これらの受信波に個別に
対応した瞬時値の列規定のセンシング法あるいはナビゲ
ーション法に基づく重み付けで合成し、単一の瞬時値の
列を得る。したがって、上述した複数Nの受信波の何れ
についても、サンプリング手段12を含んでなる単一の
回路が共用されることによって、ハードウエアのサイズ
が大幅に増加することなく、上述した第一の周波数と第
二の周波数との比と数Eとに応じて決定される精度によ
るダイバーシチの受信処理がサンプリング定理に基づく
離散的な信号処理として行われる。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態について詳細に説明する。図2は、請求項1〜1
0に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。図
において、図10に示すものと機能および構成が同じも
のについては、同じ符号を付与して示し、ここでは、そ
の説明を省略する。
【0053】本実施形態と図10に示す従来例との構成
の相違点は、アンテナ91-1、91-2に個別に対応する
2つの出力端子を有する復調部31が復調部96に代え
て備えられ、スイッチ93の制御入力に併せて、復調部
31の制御入力に出力が接続された切り替え制御部32
がレベル比較部92に代えて備えられ、出力がA/D変
換器95のクロック端子に接続されたクロック生成部3
3が備えられ、これらの切り替え制御部32およびクロ
ック生成部33の入力に出力が直結された発振器34が
備えられた点にある。
【0054】なお、本実施形態と図1に示すブロック図
との対応関係については、アンテナ91-1〜91-Nはブ
ランチ10-1〜10-Nに対応し、スイッチ93、切り替
え制御部32および発振器34はブランチ選択手段11
に対応し、受信部94、A/D変換器95、クロック生
成部33および発振器34はサンプリング手段12に対
応し、復調部31は分離手段13に対応する。
【0055】図3は、本実施形態の動作を説明する図
(1)である。図4は、本実施形態の動作を説明する図
(2)である。以下、図2〜図4を参照して本実施形態
の動作を説明する。アンテナ91-1、91-2には、送信
端において既知の周波数(例えば、4.8kHz)の副搬送
波信号が伝送情報に応じて変調(ここでは、簡単のた
め、「振幅位相変調」であると仮定する。)され(図3
(1))、かつ所望の無線周波数帯(例えば、400MHz
帯)(図3(2))に周波数変換される(図3(3))ことによっ
て生成された送信波が異なる無線伝送路を介して受信波
(すなわち、400MHzの無線周波信号)(図3(a)、
(b)、図4(a)、(b))として並行して到来する。
【0056】発振器34は、上述した振幅位相変調の変
調方式に適応した一定の周波数の基準信号を生成する。
切り替え制御部32は、この基準信号に位相同期し、か
つ上述した変調方式に適応したシンボル周期TS と、後
述する整数の係数kと、アンテナ91-1、91-2によっ
て個別に形成されるブランチの総数b(=2)とに対し
て、 t=TS /2bk ・・・(1) の式で周期tが与えられる切り替えクロックを生成する
(図4(c))。
【0057】なお、このようなクロックの周期tは、例
えば、シンボル周期TS が208μs(=1/4.8kHz)
であり、係数kとブランチの総数bとが共に「2」であ
る場合には、26μs(=208×10-6/(2×2×
2))となる。スイッチ93は、この切り替えクロック
(26μs)がとる2つの論理値に応じて、アンテナ9
1-1に到来した第一の受信波と、アンテナ91-2に到来
した第二の受信波とを交互に選択する(図4(d)、(e))。
【0058】なお、これらの受信波の選択については、
例えば、ピンダイオード、GaAsFETその他のよう
に、数十MHzの速度でスイッチングを行うことができ、
かつ市販されている多様な素子が適用されることによっ
て、容易に実現が可能である。
【0059】受信部94は、このようにして交互に選択
された第一の受信波と第二の受信波との瞬時値の列とし
て与えられる混成信号を取り込み、その混成信号を周波
数変換することによって中間周波信号(以下、「混成中
間周波信号」という。)(図3(4))を生成する(図3
(5))。すなわち、受信部94は、例えば、400MHz帯
の受信波を周波数変換することによって、455kHzの
混成中間周波信号に変換する。
【0060】一方、クロック生成部33は、予め決めら
れた一定の自然数n(ここでは、簡単のため、「1」で
あると仮定する。)と既述の総数bと値tとに対して、 T=nbt ・・・(2) の式で周期が与えられ、かつ上述した切り替えクロック
に位相同期したサンプリングクロックを生成する。既述
の例においては、このサンプリングクロックは、26μ
sの周期の信号である。
【0061】A/D変換器95は、混成中間周波信号
(例えば、455kHz)の瞬時値をこのサンプリングク
ロックの周期(例えば、26μs)でサンプリングし、
かつ符号化することによってディジタル信号(以下、
「混成ディジタル信号」という。)を生成する。なお、
このようなA/D変換器95としては、例えば、アナロ
グ・デバイセス社によって提供され、かつ広帯域のアナ
ログ入力を有すると共に、そのアナログ入力を介して与
えられる数百MHzの高周波信号を10ビット以上の分解
能で高速にAD変換できるAD6640等の適用が可能
である。
【0062】しかし、本実施形態では、A/D変換器9
5については、入力されるべきアナログ信号の周波数帯
が既述の455kHz帯であり、かつサンプリング周期が
26μs程度であるので、応答速度と消費電力とがより
低い安価なA/D変換器の適用が可能である。
【0063】復調部31は、この混成ディジタル信号に
含まれ、上述した瞬時値を示す語を切り替えクロックの
論理値に応じて分離することによって、2つの復調信号
(図4(f)、(g))を生成する。すなわち、アンテナ91-
1、91-2に並行して到来した受信波は、何れも既述の
副搬送波信号の振幅と位相とが更新されるシンボル周期
S の半分以下の周期で瞬時値が交互に選択され、かつ
合成された後に周波数変換され、さらに、中間周波領域
でディジタル変換された後に再び分離されることによっ
て得られる。
【0064】したがって、本実施形態によれば、上述し
た2つの復調信号は、既述の第一の受信波と第二の受信
波との双方について共用される受信部94、A/D変換
器95および復調部31を介して、既述の式(1)、(2) と
図4(h) とに示すように、サンプリング定理に基づいて
中間周波領域あるいはベースバンド領域で復元が可能な
瞬時値の列として与えられる。
【0065】また、復調部31の後段において所定のダ
イバーシチ方式に基づいて行われるべきブランチの選択
(あるいは合成処理)と信号判定とについては、受信部
94のGB積、A/D変換器95および復調部31の応
答が保証され、かつ既述の係数k、総数bおよび自然数
nが適正に設定される限り、所望の精度で確実に実現さ
れる。
【0066】なお、本実施形態では、復調部31がディ
ジタル領域で既述の処理を行うことによって、上述した
2つの復調信号を生成している。しかし、本発明は、こ
のような構成に限定されず、例えば、図5に示すよう
に、クロック生成部33によって与えられるサンプリン
グクロックに同期して混成中間周波信号の瞬時値をサン
プリングすることによって混成アナログ信号を生成する
サンプルホールド部41がA/D変換器95に代えて備
えられ、その混成アナログ信号の瞬時値を切り替えクロ
ックの論理値に応じて分離し、かつ個別に所定の低域濾
波処理を施すことによって2つのアナログの復調信号を
生成する復調部42が復調部31に代えて備えられても
よい。
【0067】また、本実施形態では、サンプリング定理
が成立し、あるいはアンダーサンプリングが達成される
サンプリング周波数によるA/D変換あるいはサンプリ
ングが中間周波領域で行われているが、例えば、これら
のA/D変換やサンプリングに要するセットアップタイ
ムが確保される程度に受信波の周波数が低い場合には、
図6に網掛けを付して示すように、スイッチ93と受信
部94との段間にA/D変換器あるいはサンプルホール
ド部が配置され、その受信部94が既述の処理を無線周
波領域においてディジタル信号処理として行ってもよ
い。
【0068】さらに、本実施形態では、既述の自然数n
が「1」に設定されているが、スイッチ93が切り替え
を行う周期毎に離散信号として与えられる複数の瞬時値
がサンプリング定理に基づいて確実に補間されるなら
ば、この自然数nは「2」以上であってもよい。また、
本実施形態では、サンプリングクロックが切り替えクロ
ックに位相同期しているが、サンプリング定理が成立
し、かつ信号判定が所望の精度で実現されるならば、両
者は互いに同期しなくてもよい。
【0069】さらに、本実施形態では、A/D変換ある
いはサンプリングがサンプリングクロックに同期して行
われている。しかし、本発明はこのような構成に限定さ
れず、例えば、サンプリングクロックに同期した局発信
号に応じて周波数変換(後述する周波数合成を含む。)
や復調が行われることによって、これらのA/D変換や
サンプリングが行われる時点が間接的に設定されてもよ
い。
【0070】また、本実施形態では、混成信号は、アナ
ログ領域またはディジタル領域で与えられ、かつ中間周
波信号に変換された後に、サンプリング定理が成立し、
もしくはアンダーサンプリングが達成される周波数でA
/D変換(サンプリング)されている。
【0071】しかし、これらのA/D変換やサンプリン
グについては、例えば、受信部94がホモダイン検波を
行うことによって、ベースバンド領域で直接行われるこ
とによって、A/D変換器95やサンプルホールド回路
41の性能にかかわる制約が緩和され、かつ低廉化が図
られてもよい。さらに、本実施形態では、アンテナ91
-1、91-2の給電端がスイッチ93の対応する接点に直
結されているが、これらのアンテナ91-1、91-2の給
電路の損失とこのスイッチ93の挿入損失とに起因する
雑音指数の低下が許容されない場合には、これらの給電
端は、図2、図5および図6に点線で示すように、スイ
ッチ93の対応する接点にそれぞれ増幅器35-1、35
-2を介して接続されてもよい。
【0072】図7は、請求項11〜14に記載の発明に
対応した第一および第四の実施形態を示す図である。図
において、図2、図5および図6に示すものと機能およ
び構成が同じものについては、同じ符号を付与して示
し、ここでは、その説明を省略する。本実施形態の特徴
は、図2、図5および図6の何れかに記載された実施形
態にかかわる無線受信機61に併せて、その無線受信機
61の最終段に配置された復調部31、41が有する2
つの出力に直結された選択部62と、その選択部62の
後段に配置された信号判定部63と、この無線受信機6
1に備えられた切り替え制御部32の出力が接続された
制御端子と復調部31、41の出力が直結された監視入
力とを有し、かつ出力が選択部62の選択入力に接続さ
れた伝送品質監視部64とが備えられた点にある。
【0073】なお、本実施形態と図1に示すブロック図
との対応関係については、伝送品質監視部64は伝送品
質監視手段21に対応し、選択部62はダイバーシチ処
理手段22、22Aに対応する。以下、請求項11〜1
4に記載の発明に対応した第一の実施形態の動作を説明
する。
【0074】伝送品質監視部64は、復調部31、41
によって既述の副搬送波信号の振幅aと位相φとの組み
合わせの列として与えられ、かつアンテナ91-1、91
-2に並行して到来した2つの受信波にそれぞれ対応する
復調信号を切り替えクロックに同期して識別しつつ取り
込む。さらに、伝送品質監視部64は、これらの復調信
号について、時点iにおいて個別に含まれる振幅ai1
i2に対して、 (pi1,pi2)=(ai1 2 ,i2 2) ・・・(3) (pi1,pi2)=(Σai1 2 ,Σai2 2) ・・・(4) の何れか一方の式で示されるレベルpi1、pi2と、 (Pi1,Pi2)=(max[…,a(i-1)1 2 ,i1 2],max[…,a(i-1)2 2 ,i2 2]) ・・・(5) の式で示される最大レベルPi1,Pi2とを算出する。
【0075】また、伝送品質監視部64は、上述したレ
ベルpi1、pi2あるいは最大レベルPi1,Pi2を算出し
た後には、復調部31、41によって与えられた2つの
復調信号の内、このようにして算出された値が大きい一
方を示す選択信号を出力する。選択部62は、復調部3
1、41によって与えられた2つの復調信号の内、その
選択信号で示される一方の復調信号を選択する。
【0076】信号判定部63は、従来例に備えられた信
号判定部97と同様に、その復調信号で与えられる振幅
aと位相φとの組み合わせ((ai1、φi1)、(ai2、φi2)の
何れか一方)として与えられ、かつ信号空間上で尤度が
最大である信号点を順次求めると共に、これらの信号点
を示すシンボルの列を伝送情報として出力する。このよ
うに本実施形態によれば、無線受信機61の構成要素の
内、受信部94がアンテナ91-1、91-2によって個別
に形成された2つのブランチに共用され、これらのアン
テナ91-1、91-2に並行して到来した受信波は、周波
数変換された後にディジタル信号処理が施されることに
よって、選択ダイバーシチ方式に基づいて確度高く受信
される。
【0077】したがって、従来例に比べてハードウエア
の構成が大幅に増加することなく、高いダイバーシチ利
得が得られる。図8は、請求項11〜14に記載の発明
に対応した第二の実施形態を示す図である。図におい
て、図7に示すものと機能および構成が同じものについ
ては、同じ符号を付与して示し、ここでは、その説明を
省略する。
【0078】本実施形態と図7に示す実施形態との構成
の相違点は、伝送品質監視部64に代えて選択信号生成
部71が備えられ、受信部94が有するRSSI出力端
子が復調部31、42の出力に代わってその選択信号生
成部71の対応する入力に接続された点にある。なお、
本実施形態と図1に示すブロック図との対応関係につい
ては、選択信号生成部71が伝送品質監視手段21に対
応する点を除いて、図7に示す実施形態における対応関
係と同じである。
【0079】以下、本実施形態の動作を説明する。受信
部94は、既述の混成信号のレベルを監視し、そのレベ
ルを示すRSSI信号を出力する。選択信号生成部71
は、このようなRSSI信号で示されるレベルを既述の
切り替えクロックの論理値に応じて分離することによっ
て、アンテナ91-1、91-2に個別に到来した受信波の
レベルL1、L2を識別する。
【0080】さらに、選択信号生成部71は、アンテナ
91-1、91-2に個別に到来した受信波の内、上述した
レベルL1、L2の大きい何れか一方に対応する受信波
を示す選択信号を出力する。ところで、上述したRSS
I信号の瞬時値は、一般に、切り替えクロックの論理値
に応じて交互に与えられる2つの受信波のレベルの差に
対して数十マイクロ秒以内に定常値となる。
【0081】したがって、本実施形態によれば、既述の
式(1) で与えられる切り替えクロックの周期tが数十マ
イクロ秒より十分に大きい限り、既述の式(3)〜(7)の何
れかで示される複雑な算術演算が行われることなく、図
7に示す実施形態と同様に、選択ダイバーシチ方式に基
づく受信が可能となる。図9は、請求項11〜14に記
載の発明に対応した第三の実施形態を示す図である。
【0082】図において、図7に示すものと機能および
構成が同じものについては、同じ符号を付与して示し、
ここでは、その説明を省略する。本実施形態と図7に示
す実施形態との構成の相違点は、アンテナ91-1、91
-2に個別に対応した遅延等化器72-1、72-2が復調部
31、42と選択部62との段間に付加され、伝送品質
監視部64に代えて誤差検出部73が備えられ、その誤
差検出部73が有する2つの入力に、これらの遅延等化
器72-1、72-2のモニタ出力が復調部31、42の出
力に代えて接続された点にある。
【0083】なお、本実施形態と図1に示すブロック図
との対応関係については、遅延等化器72-1、72-2が
分離手段13に対応し、かつ誤差検出部73が伝送品質
監視手段21に対応する点を除いて、図7に示す実施形
態における対応関係と同じである。
【0084】以下、本実施形態の動作を説明する。遅延
等化器72-1、72-2は、所定の適応アルゴリズムに基
づいて可変される係数に応じて遅延等化を行うトランス
バーサルフィルタ(図示されない。)と、その適応アル
ゴリズムに基づいてこのトランスバーサルフィルタの係
数を可変すると共に、この係数に基づいて得た遅延等化
誤差を出力する制御部(図示されない。)とを備える。
【0085】さらに、遅延等化器72-1、72-2は、復
調部31、42によって並行して与えられ、かつアンテ
ナ91-1、91-2に個別に到来した受信波に対応する2
つの復調信号に遅延等化処理を施すことによって、無線
伝送路で生じた伝送歪みを抑圧すると共に、上述した遅
延等化誤差を出力する。なお、このような遅延等化処理
のアルゴリズムについては、本発明の特徴ではなく、か
つ多様な公知技術の適用によって実現が可能であるの
で、ここでは、その詳細な説明を省略する。
【0086】誤差検出部73は、これらの遅延等化誤差
を取り込み、かつ上述した2つの復調信号の内、遅延等
化誤差が小さい一方を示す選択信号を出力する。すなわ
ち、本実施形態によれば、複数のブランチを介して個別
に与えられた受信波に並行して遅延等化処理が施される
ことによって伝送品質が高められ、かつこれらの受信波
の内、その遅延等化処理の過程で得られた遅延等化誤差
が小さい一方が選択される。
【0087】したがって、図7および図8に示す既述の
実施形態に比べて、選択ダイバーシチ利得が高められ
る。以下、図7を参照して請求項11〜14に記載の発
明に対応した第四の実施形態について説明する。なお、
本実施形態と請求項11、12に記載の発明に対応した
実施形態との構成の相違点は、伝送品質監視部64に代
えて伝送品質監視部64Aが備えられた点にある。
【0088】伝送品質監視部64Aは、復調部31、4
1によって生成され、かつ既述の副搬送波信号の振幅a
と位相φとの組み合わせの列として与えられると共に、
アンテナ91-1、91-2に並行して到来した受信波にそ
れぞれ対応する2つの復調信号を切り替えクロックに同
期して識別しつつ取り込む。さらに、伝送品質監視部6
4Aは、上述した2つの復調信号について、時点iにお
いて個別に含まれる副搬送波の振幅ai と位相φi との
組み合わせ(ai1、φ i1)、(ai2、φi2)に対して、 (δφi1,δφi2)=(φi1/Φi1,φi2/Φi2) ・・・(6) の式で示される位相偏差δφi1,δφi2と、これらの位
相偏差δφi1,δφi2に対して、 (Δφi1,Δφi2)=(max(…,δφ(i-1)1,δφi1),max(…,δφ(i-1)2,δφi2) ・・・(7) の式で示される最大位相偏差Δφi1,Δφi2と、 (Ri1,i2)=((1−δdi1/Di1),(1−δdi2/Di2)) ・・・(8) の式で示される信頼度Ri1、Ri2との何れかを算出す
る。
【0089】なお、上式(6) において、Φi1、Φi2は、
上述した組み合わせ(ai1、φi1)、(ai2、φi2)でそれ
ぞれ示される信号空間上の座標に最も近い信号点を示す
標準位相Φ1、Φ2である。また、上式(8) において、δ
i1、δdi2は組み合わせ(ai1、φi1)、(ai2、φi2
で与えられる信号空間上の位置に最も近い信号点に対す
る相対距離であり、Di1、Di2はそれぞれこれらの信号
点の原点に対する距離である。
【0090】伝送品質監視部64Aは、上述した位相偏
差δφi1、δφi2あるいは最大位相偏差Δφi1、Δφi2
の値を算出した場合には、復調部31、41によって与
えられた2つの復調信号の内、その算出された値が小さ
い一方の復調信号を示す2値情報を選択信号として出力
する。しかし、伝送品質監視部64Aは、上述した信頼
度Ri1、Ri2の値を算出した場合には、復調部31、4
1によって与えられた2つの復調信号の内、その算出さ
れた値が大きい一方の復調信号を示す2値情報に併せ
て、これらの信頼度Ri1、Ri2を含む選択信号を出力す
る。
【0091】選択部62は、伝送品質監視部64Aによ
って出力された選択信号に上述した信頼度Ri1、Ri2
含まれるか否かの判別を行い、その判別の結果が真であ
る場合には、復調部31、41によって与えられる2つ
の復調信号に併せて、これらの信頼度Ri1、Ri2を信号
判定部63に与える。
【0092】しかし、上述した判別の結果が偽である場
合には、選択部62は、復調部31、41によって与え
られた2つの復調信号の内、その選択信号として与えら
れる2値情報で示される一方の復調信号を信号判定部6
3に与える。信号判定部63は、選択部62によって復
調信号のみが与えられた場合には、図10に示す信号判
定部97と同様に、その復調信号で与えられる振幅aと
位相φとの組み合わせ((ai1、φi1)、(ai2、φi2)の何れ
か一方)で示され、かつ信号空間上で尤度が最大である
信号点を既述の変調方式に基づいて順次求めると共に、
その信号点を順次示すシンボルの列を伝送情報として出
力する。
【0093】しかし、上述した2つの復調信号に併せて
信頼度Ri1、Ri2が与えられた場合には、信号判定部6
3は、これらの信頼度Ri1、Ri2を適用することによっ
て信号判定を行う。このように本実施形態によれば、無
線受信機61の構成要素の内、単一の受信部94がアン
テナ91-1、91-2によって個別に形成される2つのブ
ランチに共用されることによって、これらのアンテナ9
1-1、91-2にそれぞれ到来した受信波が並行してヘテ
ロダイン検波あるいはホモダイン検波されると共に、選
択ダイバーシチや信号判定がディジタル領域で確実に達
成される。
【0094】したがって、従来例に比べてハードウエア
の構成が大幅に増加することなく、高いダイバーシチ利
得が得られる。なお、請求項11〜14に記載の発明に
対応した各実施形態では、選択ダイバーシチが行われて
いるが、このような選択ダイバーシチに代えて、例え
ば、同相合成、最小振幅偏差合成、ノッチ検出型合成、
最大比合成その他の合成処理がディジタル領域あるいは
アナログ領域の双方あるいは何れか一方で行われてもよ
い。
【0095】また、上述した各実施形態では、既述の係
数kと自然数nとの値が具体的に示されていない。しか
し、これらの係数kと自然数nとについては、適用され
た変調方式や多元接続方式に適応し、かつ所望のSN比
および精度が確保されるならば、受信波が伝送されるべ
き無線伝送路の伝送帯域幅と占有帯域幅と伝送速度とに
併せて、副搬送波の周波数の全てあるいは一部が考慮さ
れることなく決定されてもよい。
【0096】さらに、上述した各実施形態では、受信波
がその側帯波の周波数スペクトラムが保全されつつ中間
周波信号あるいはベースバンド信号に変換されている。
しかし、本発明では、所望の精度による復調、信号判定
が可能であるならば、周波数変換処理に代えて、上述し
た周波数スペクトラムの分布とその周波数スペクトラム
が分布する帯域の幅との双方あるいは何れか一方が変化
する周波数合成処理が行われてもよい。
【0097】また、上述した各実施形態では、π/4シ
フトQPSKに適合した受信波に既述の処理が施されて
いる。しかし、本発明は、このような変調方式に限ら
ず、如何なる振幅位相変調方式または位相変調方式に適
合した受信波に対しても同様に適用可能である。さら
に、上述した各実施形態では、復調部31、42によっ
て行われる復調処理の方式が詳細に記載されていない。
【0098】しかし、本発明は、このような復調処理の
過程で直交復調と同期検波(準同期検波を含む。)とが
行われるか否かにかかわらず、適用が可能である。ま
た、上述した各実施形態では、復調部31、42とその
復調部31、42の後段とにおいてディジタル領域で行
われる選択(あるいは合成)、信号判定その他の処理の
手順が記載されていない。
【0099】しかし、このような処理については、多様
な公知技術の適用の下で実現が可能であり、本発明の特
徴ではないので、ここでは、その説明を省略する。さら
に、本発明では、例えば、特開平9−149091号公
報に掲載され、かつ復調処理が簡便なディジタル処理と
して実現される(VLDD(Virsatile Linear Digital
Demodurator))が併せて適用されることによって、ハー
ドウエアの規模の低減、信頼性の向上、低廉化および小
型化が相乗的に図られると共に、無調整で安定に所望の
特性が得られてもよい。
【0100】また、上述した各実施形態では、移動通信
システムの移動局に搭載され、かつ空間ダイバーシチ方
式に基づいて伝送品質の改善を図る受信系に本発明が適
用されている。しかし、本発明は、このような移動通信
システムに限定されず、かつ空間ダイバーシチ方式だけ
ではなく、周波数ダイバーシチ方式や偏波ダイバーシチ
方式が適用された如何なる無線伝送系の受信端にも同様
に適用可能である。
【0101】さらに、上述した各実施形態では、クロッ
ク生成部33によって生成されるサンプリングクロック
の周期Tが既述の式(2) に示されるように、自然数nと
の積として与えられている。しかし、このような自然数
nについては、一部のブランチを介して受信された受信
波と他のブランチを介して受信された受信波との瞬時値
が異なる回数に亘ってサンプリングされることと、その
ために量子化雑音が増加し、あるいは伝送品質が劣化す
る程度とが許容されるならば、「1」以上の所望の数に
設定されてもよい。
【0102】
【発明の効果】上述したように請求項1に記載の発明で
は、複数Nのブランチに到来した何れの受信波について
も、サンプリング手段を含んでなる単一の回路が共用さ
れ、かつ復調と信号判定とがサンプリング定理が成立す
る離散的な信号処理として確度高く行われる。
【0103】また、請求項2に記載の発明では、複数N
のブランチに到来した受信波の復調と信号判定とが汎
用、あるいは共用の情報処理装置が行うディジタル信号
処理として実現される。さらに、請求項3に記載の発明
では、複数Nのブランチについて共用される回路の初段
がブランチ選択手段の後段に近いほど、効率的にハード
ウエアの規模の削減が図られる。
【0104】また、請求項4に記載の発明では、サンプ
リング手段が中間周波領域でサンプリングを行う場合に
比べて、効率的にハードウエアの規模の削減が図られ
る。さらに、請求項5に記載の発明では、サンプリング
手段がベースバンド領域でサンプリングを行う場合に比
べて、効率的にハードウエアの規模の削減が図られる。
【0105】また、請求項6に記載の発明では、周波数
配置あるいはチャネル配置とこれらに適応したヘテロダ
イン検波の方式との整合がコストその他にかかわる制約
によって阻まれる受信系に対しても、請求項1または請
求項2に記載の発明の適用が可能となる。さらに、請求
項7に記載の発明では、受信波の無線周波数が高い場合
であっても、サンプリング手段およびそのサンプリング
手段を含んでなる共用の回路が低速の信号処理を行う回
路として実現される。
【0106】また、請求項8に記載の発明では、受信波
の無線周波数とその受信波が周波数変換されることによ
って生成される中間周波信号の周波数とが共に高い場合
であっても、サンプリング手段およびそのサンプリング
手段を含んでなる共用の回路が低速の信号処理を行う回
路として実現される。さらに、請求項9に記載の発明で
は、復調と信号判定とが安定に確度高く行われる。
【0107】また、請求項10に記載の発明では、各ブ
ランチの給電路の損失とブランチ選択手段の挿入損失と
の双方あるいは何れか一方に起因する雑音指数の低下が
増幅手段の利得が高いほど抑圧され、かつ伝送品質が高
められる。
【0108】さらに、請求項11、13、14に記載の
発明では、複数Nのブランチに個別に到来した受信波の
何れについても、ハードウエアのサイズが大幅に増加す
ることなく、選択ダイバーシチ方式の受信処理がサンプ
リング定理が成立する離散的な信号処理として行われ
る。また、請求項12に記載の発明では、信号点配置が
確実に与えられる限り、変調方式に如何にかかわらず確
度高く選択ダイバーシチ方式に基づくブランチの選択が
行われる。
【0109】したがって、これらの発明が適用された無
線伝送系の受信端では、ハードウエアの規模が大幅に増
加することなく、多様な周波数配置、チャネル配置、変
調方式、多元接続方式およびダイバーシチ方式に対して
柔軟に適応し、かつ高い伝送品質が安価に得られる。ま
た、特に、移動通信システムにアクセスする端末につい
ては、軽量化、小型化および性能の向上が図られ、かつ
サービス品質が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜14に記載の発明の原理ブロック図
である。
【図2】請求項1〜10に記載の発明に対応した実施形
態を示す図である。
【図3】本実施形態の動作を説明する図(1)である。
【図4】本実施形態の動作を説明する図(2)である。
【図5】請求項1〜10に記載の発明に対応した他の実
施形態を示す図(1) である。
【図6】請求項1〜10に記載の発明に対応した他の実
施形態を示す図(2) である。
【図7】請求項11〜14に記載の発明に対応した第一
および第四の実施形態を示す図である。
【図8】請求項11〜14に記載の発明に対応した第二
の実施形態を示す図である。
【図9】請求項11〜14に記載の発明に対応した第三
の実施形態を示す図である。
【図10】従来のダイバーシチ受信機の第一の構成例を
示す図である。
【図11】従来のダイバーシチ受信機の第二の構成例を
示す図である。
【符号の説明】
10 ブランチ 11 ブランチ選択手段 12 サンプリング手段 13 分離手段 14 ディジタル変換手段 21 伝送品質監視手段 22,22A ダイバーシチ処理手段 31,42,96,103 復調部 32 切り替え制御部 33 クロック生成部 34 発振器 35 増幅器 41 サンプルホールド部 61 無線受信機 62,104 選択部 63,97 信号判定部 64,105 伝送品質監視部 71 選択信号生成部 72 遅延等化器 73 誤差検出部 91 アンテナ 92 レベル比較部 93 スイッチ 94,101 受信部 95,102 A/D変換器 98,106 DSP
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野間 春洋 兵庫県西宮市芦原町9番52号 古野電気株 式会社内 (72)発明者 徳山 浩三 兵庫県西宮市芦原町9番52号 古野電気株 式会社内 (72)発明者 信長 一彦 兵庫県西宮市芦原町9番52号 古野電気株 式会社内 Fターム(参考) 5K004 AA05 AA08 FA05 FG02 JG01 5K059 CC03 DD01 DD24 DD25 DD26 DD27

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数Nのブランチにそれぞれ並行して到
    来した複数Nの受信波を取り込み、これらの受信波をシ
    ンボル周波数とその複数Nと規定の「2」以上の数Eと
    の積に等しい第一の周波数でサイクリックに選択するブ
    ランチ選択手段と、 前記第一の周波数以上の第二の周波数で、前記複数Nの
    受信波の内、前記ブランチ選択手段によって選択された
    受信波の瞬時値を順次サンプリングし、これらの瞬時値
    の列を出力するサンプリング手段と、 前記サンプリング手段によって出力された瞬時値の列を
    前記第一の周波数でサイクリックに分離し、前記複数N
    の受信波に個別に対応した瞬時値の列を出力する分離手
    段とを備えたことを特徴とする無線受信機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の無線受信機において、 複数Nの受信波に個別に対応し、かつ分離手段によって
    出力された瞬時値の列を並行してディジタル信号に変換
    するディジタル変換手段を備えたことを特徴とする無線
    受信機。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の無線受
    信機において、 ブランチ選択手段は、 複数Nのブランチに個別に到来した受信波をこれらの受
    信波の無線周波数帯あるいは中間周波数帯で選択するこ
    とを特徴とする無線受信機。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の無線受信機において、 サンプリング手段は、 ブランチ選択手段によって選択された受信波の瞬時値を
    その受信波の無線周波領域でサンプリングすることを特
    徴とする無線受信機。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2に記載の無線受
    信機において、 サンプリング手段は、 ブランチ選択手段によって選択された受信波の瞬時値を
    その受信波の中間周波領域でサンプリングすることを特
    徴とする無線受信機。
  6. 【請求項6】 請求項1または請求項2に記載の無線受
    信機において、 サンプリング手段は、 ブランチ選択手段によって選択された受信波の瞬時値を
    その受信波のベースバンド領域でサンプリングすること
    を特徴とする無線受信機。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載の無線受信機において、 第二の周波数は、 受信波の搬送波の周波数以下の周波数であることを特徴
    とする無線受信機。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の無線受信機において、 第二の周波数は、 ブランチ選択手段によって選択された受信波が周波数変
    換され、あるいはこの受信波に周波数合成処理が施され
    ることによって生成された中間周波信号の周波数以下の
    周波数であることを特徴とする無線受信機。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8の何れか1項に
    記載の無線受信機において、 数Eは、 複数Nの受信波に個別に対応し、かつ分離手段によって
    出力された瞬時値の列に並行して施される復調と信号判
    定との双方あるいは何れか一方の処理の精度が所望値と
    なる数に設定されたことを特徴とする無線受信機。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項9の何れか1項
    に記載の無線受信機において、 ブランチ選択手段の前段に配置され、かつ複数Nのブラ
    ンチに到来した受信波を個別に増幅する複数Nの増幅手
    段を備えたことを特徴とする無線受信機。
  11. 【請求項11】 複数Nのブランチにそれぞれ並行して
    到来した複数Nの受信波を取り込み、これらの受信波を
    シンボル周波数とその複数Nと規定の「2」以上の数E
    との積に等しい第一の周波数でサイクリックに選択する
    ブランチ選択手段と、 前記第一の周波数以上の第二の周波数で、前記複数Nの
    受信波の内、前記ブランチ選択手段によって選択された
    受信波の瞬時値を順次サンプリングし、これらの瞬時値
    の列を出力するサンプリング手段と、 前記サンプリング手段によって出力された瞬時値の列を
    前記第一の周波数でサイクリックに分離し、前記複数N
    の受信波に個別に対応した瞬時値の列を出力する分離手
    段と、 前記分離手段によって出力され、かつ前記複数Nの受信
    波に個別に対応した瞬時値の列をこれらの受信波の生成
    に適用された変調方式に基づいて解析し、これらの瞬時
    値の列で個別に示される受信波の伝送品質を得る伝送品
    質監視手段と、 前記分離手段によって出力され、かつ前記複数Nの受信
    波に個別に対応した瞬時値の列の内、前記伝送品質監視
    手段によって得られた伝送品質が最大である瞬時値の列
    を選択するダイバーシチ処理手段とを備えたことを特徴
    とするダイバーシチ受信機。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載のダイバーシチ受信
    機において、 伝送品質監視手段は、 分離手段によって出力され、かつ複数Nの受信波に個別
    に対応した瞬時値の列について、これらの受信波の生成
    に適用された変調方式の信号点配置に対する偏差の程度
    を伝送品質として得ることを特徴とするダイバーシチ受
    信機
  13. 【請求項13】 請求項11に記載のダイバーシチ受信
    機において、 伝送品質監視手段は、 ブランチ選択手段によって選択された受信波のレベルを
    伝送品質として得ることを特徴とするダイバーシチ受信
    機。
  14. 【請求項14】 複数Nのブランチにそれぞれ並行して
    到来した複数Nの受信波を取り込み、これらの受信波を
    シンボル周波数とその複数Nと規定の「2」以上の数E
    との積に等しい第一の周波数でサイクリックに選択する
    ブランチ選択手段と、 前記第一の周波数以上の第二の周波数で、前記複数Nの
    受信波の内、前記ブランチ選択手段によって選択された
    受信波の瞬時値を順次サンプリングし、これらの瞬時値
    の列を出力するサンプリング手段と、 前記サンプリング手段によって出力された瞬時値の列を
    前記第一の周波数でサイクリックに分離し、前記複数N
    の受信波に個別に対応した瞬時値の列を出力する分離手
    段と、 前記分離手段によって出力され、かつ前記複数Nの受信
    波に個別に対応した瞬時値の列を規定のセンシング法あ
    るいはナビゲーション法に基づく重み付けで合成し、単
    一の瞬時値の列を得るダイバーシチ処理手段とを備えた
    ことを特徴とするダイバーシチ受信機。
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