JP2001111219A - 多層セラミック基板及び連結多層セラミック基板 - Google Patents

多層セラミック基板及び連結多層セラミック基板

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JP2001111219A
JP2001111219A JP29253599A JP29253599A JP2001111219A JP 2001111219 A JP2001111219 A JP 2001111219A JP 29253599 A JP29253599 A JP 29253599A JP 29253599 A JP29253599 A JP 29253599A JP 2001111219 A JP2001111219 A JP 2001111219A
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ceramic
ceramic substrate
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Takeshi Miwa
武司 三輪
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子部品収納用凹部と側面凹部との間に、ク
ラックやリーク不良が生じにくい高い多層セラミック基
板及び連結セラミック基板を提供すること。 【解決手段】 多層セラミック基板1は、第1主面1A
と第2主面1Bと第1〜第4側面1C,1D,1E,1
Fとを有し、第1主面1A側に開口した電子部品収納用
凹部7と、第1,第3側面1C,1Eに凹設された複数
の側面凹部9とを有する。そして、多層のセラミック層
は、電子部品収納用凹部7が形成された2層の第1セラ
ミック層2,3と、側面凹部9が形成された1層の第2
セラミック層4と、これらの間に位置し、電子部品収納
用凹部7及び側面凹部9のいずれも形成されていない1
層の第3セラミック層5とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第1主面とこれに
平行な第2主面とこれら両主面を結ぶ側面とを有し、複
数のセラミック層が積層された多層セラミック基板、及
びこの多層セラミック基板が複数連結した連結多層セラ
ミック基板に関し、特に、第1主面側に、電子部品を収
納するための電子部品収納用凹部が形成され、側面に、
第2主面まで延びる側面凹部が形成された多層セラミッ
ク基板、及び連結多層セラミック基板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、複数のセラミック層が積層さ
れ、上下面及び側面を有する多層セラミック基板の中に
は、上面側に、水晶振動子、表面弾性波フィルタ、集積
回路チップなどの電子部品を収納するための電子部品収
納用凹部が形成され、側面に、下面まで延びる側面凹部
が凹設されたものがある。このような多層セラミック基
板として、具体的には、図6に示す多層セラミック基板
101(従来形態1)が挙げられる。図6(a)は多層
セラミック基板101の斜視図を示し、図6(b)はそ
の断面図を示す。
【0003】この多層セラミック基板101は、3層の
セラミック層102,103,104が積層されたもの
であり、上面101A、下面101B、及びこれらを結
ぶ第1〜第4側面101C,101D,101E,10
1Fを有する略直方体形状をなす。上面101A側に
は、図示しない電子部品を搭載、封止するための電子部
品収納用凹部107が、上面101A側の2層のセラミ
ック層102,103に階段状に形成されている。ま
た、第1側面101C及び第3側面101Eには、それ
ぞれ3ヶ所に下面101Bまで延びる略半円筒状の側面
凹部109が、下面101B側の1層のセラミック層1
04に凹設されている。これらの側面凹部109は、通
常、その内壁面に導体層が形成され、他の基板等外部と
の接続に用いることが多い。
【0004】また、別の形態の例として、図7(a)及
び図7(b)に断面図を示す多層セラミック基板20
1,301が挙げられる。図7(a)に示す多層セラミ
ック基板201(従来形態2)は、4層のセラミック層
202,203,204,205から構成され、上面2
01A側には、階段状の電子部品収納用凹部207が、
上面201A側の3層のセラミック層202,203,
204に形成されている。また、第1側面201C及び
第3側面201Eには、下面201Bまで延びる略半円
筒状の側面凹部209が、下面201B側の2層のセラ
ミック層204,205に凹設されている。
【0005】また、図7(b)に示す多層セラミック基
板301(従来形態3)は、3層のセラミック層30
2,303,304から構成され、上面301A側に
は、電子部品収納用凹部307が、上面301A側の2
層のセラミック層302,303に形成されている。ま
た、第1側面301C及び第3側面301Eには、下面
301Bまで延びる略半円筒状の側面凹部309が、下
面301B側の2層のセラミック層303,304に形
成されている。
【0006】これらの多層セラミック基板101,20
1,301は、生産性等を考慮して、通常、複数の多層
セラミック基板101等が互いに接して繋がった連結多
層セラミック基板を一挙に製造し、これを破断して、個
々の多層セラミック基板101等とする方法で製造され
ている。即ち、電子部品収納用凹部107等に対応した
孔や側面凹部109等に対応した孔が形成された複数の
グリーンシートを積層する。そして、積層体のうち、多
層セラミック基板に対応する領域同士の境界上の位置に
略V字型のブレーク溝を形成し、その後焼成して連結多
層セラミック基板を製造する。その後は、この連結多層
セラミック基板を、ブレーク溝で破断して、個々の多層
セラミック基板とする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような形態の多層セラミック基板101等は、近年、そ
の小型化に伴い、電子部品収納用凹部107等の周囲を
構成する壁部101G,201G,301Gの厚さが薄
くなってきている(図6及び図7参照)。壁部101G
等の厚さが薄くなると、側面凹部109等が形成された
部分では、特にその厚さ、即ち電子部品収納用凹部10
7等と側面凹部109等との間の水平方向の距離JHが
小さくなる。これらの距離JHが小さいと、多層セラミ
ック基板101等や連結多層セラミック基板を取り扱う
際や使用する際などに、応力によって電子部品収納用凹
部109等と側面凹部107等との間にクラックが発生
しやすくなり、強度的に問題がある。また、この部分で
リークも生じやすくなり、気密性の点でも信頼性が低
い。
【0008】また、電子部品収納用凹部107等と側面
凹部109等との間の距離JHが小さいと、例えば、こ
れら多層セラミック基板101等を製造する際、電子部
品収納用凹部107等に対応した孔が形成されたグリー
ンシートと、側面凹部109等に対応した孔が形成され
たグリーンシートとを重ねたときに、グリーンシート同
士の位置が僅かにずれただけで、電子部品収納用凹部1
07等と側面凹部109等とが連通してしまうので、製
造時の歩留まりが低下する。また、連結多層セラミック
基板を破断して個々の多層セラミック基板に分割する
際、破断するときの衝撃で、電子部品収納用凹部107
等と側面凹部109等との間にクラックが生じることも
ある。
【0009】本発明はかかる現状に鑑みてなされたもの
であって、電子部品収納用凹部と側面凹部との間に、ク
ラックやリーク不良が生じにくい多層セラミック基板及
び連結セラミック基板を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】その解決
手段は、第1主面と、この第1主面に平行な第2主面
と、これら両主面の間を結ぶ側面とを有し、積層された
複数のセラミック層を備え、上記第1主面側に開口し電
子部品を収納するための電子部品収納用凹部と、上記側
面に凹設され上記第2主面まで延びる側面凹部と、を有
する多層セラミック基板であって、上記セラミック層
は、上記電子部品収納用凹部が形成された少なくとも1
つの第1セラミック層と、上記側面凹部が形成された少
なくとも1つの第2セラミック層と、上記第1セラミッ
ク層と第2セラミック層との間に位置し、上記電子部品
収納用凹部及び側面凹部のいずれも形成されていない少
なくとも1つの第3セラミック層と、を備えることを特
徴とする多層セラミック基板である。
【0011】本発明によれば、電子部品収納用凹部と側
面凹部とが形成された多層セラミック基板は、電子部品
収納用凹部が形成された第1セラミック層と、側面凹部
が形成された第2セラミック層との間に、少なくとも1
つの第3セラミック層が積層されている。従って、電子
部品収納用凹部と側面凹部との間には、必ず第3セラミ
ック層が介在する。このため、この多層セラミック基板
は、その取り扱い時や使用時に応力が加わっても、電子
部品収納用凹部と側面凹部との間には、第3セラミック
層が介在し、これにより、電子部品収納用凹部と側面凹
部との間の強度が高くされているので、応力によるクラ
ックの発生が防止される。また、応力によりクラックが
生じたとしても、これらの凹部間が繋がるクラックは生
じにくい。従って、リーク不良も生じにくく、気密性が
高い。
【0012】また、製造時にグリーンシート同士の位置
合わせが多少ずれて、電子部品収納用凹部と側面凹部と
の位置関係が多少ずれてできた多層セラミック基板にお
いても、第3セラミック層が介在しているため、従来の
ように、電子部品収納用凹部と側面凹部とが連通したも
のや、あるいは、これらの凹部同士が極端に接近したも
のなどがない。従って、この点からも、本発明の多層セ
ラミック基板は、リーク不良が生じにくく、気密性が高
いものである。
【0013】さらに、上記の多層セラミック基板であっ
て、前記第3セラミック層は、前記第1セラミック層の
うち上記第3セラミック層に接する層及び前記第2セラ
ミック層のうち上記第3セラミック層に接する層のいず
れのセラミック層よりも厚さが薄いことを特徴とする多
層セラミック基板とするのが好ましい。
【0014】電子部品収納用凹部が形成された第1セラ
ミック層と、側面凹部が形成された第2セラミック層と
の間に、第3セラミック層が積層されていれば、上記の
ように、これらの凹部間にクラックが発生したり、リー
クを生じたり、これらの凹部間が連通したりすることが
ない。このような効果は、第3セラミック層を薄くして
も十分達成することができる。
【0015】一方、第3セラミック層を薄くすること
で、同じ厚さの多層セラミック基板であれば、電子部品
収納用凹部の深さを相対的に大きくとることができ、ま
た、側面凹部の厚さ方向の寸法も相対的に大きくとるこ
とができる。あるいは、電子部品収納用凹部や側面凹部
の深さを同じにすると、多層セラミック基板全体の厚さ
を薄くすることができる。従って、クラックやリークの
発生、製造時の歩留まりの低下などの問題を解消できる
上、電子部品収納用凹部や側面凹部の深さを相対的に大
きくする、あるいは、多層セラミック基板全体の厚さを
薄くすることができる。
【0016】また、他の解決手段は、第1主面と、この
第1主面に平行な第2主面と、積層された複数のセラミ
ック層を備え、上記第1主面側に開口し電子部品を収納
するための複数の電子部品収納用凹部と、少なくとも第
1主面側及び第2主面側のいずれかから略V字状に形成
された複数のブレーク溝と、上記第2主面側に開口し、
上記ブレーク溝に沿って破断した際に複数に分割される
複数の第2主面側凹部と、を有する連結多層セラミック
基板であって、上記セラミック層は、上記電子部品収納
用凹部が形成された少なくとも1つの第1セラミック層
と、上記第2主面側凹部が形成された少なくとも1つの
第2セラミック層と、上記第1セラミック層と第2セラ
ミック層との間に位置し、上記電子部品収納用凹部及び
第2主面側凹部のいずれも形成されていない第3セラミ
ック層と、を備えることを特徴とする連結多層セラミッ
ク基板である。
【0017】本発明によれば、複数の電子部品収納用凹
部と複数の第2主面側凹部とが形成された連結多層セラ
ミック基板は、電子部品収納用凹部が形成された第1セ
ラミック層と、第2主面側凹部が形成された第2セラミ
ック層との間に、これらの凹部が形成されていない第3
セラミック層が積層されている。従って、電子部品収納
用凹部と第2主面側凹部との間には、必ず第3セラミッ
ク層が介在する。このため、この連結多層セラミック基
板は、その取り扱い時等に応力が加わっても、電子部品
収納用凹部と第2主面側凹部との間には、第3セラミッ
ク層が介在し、これにより、電子部品収納用凹部と第2
主面側凹部との間の強度が高くされているので、応力に
よるクラックの発生が防止される。また、応力によりク
ラックが生じたとしても、これらの凹部間が繋がるクラ
ックは生じにくい。従って、リーク不良も生じにくく、
気密性が高い。例えば、この連結多層セラミック基板を
ブレーク溝で破断して、個々の多層セラミック基板に個
分けする際に、電子部品収納用凹部と第2主面側凹部と
の間に応力や衝撃が加わっても、これらの凹部が繋がる
クラックが発生することがない。
【0018】また、製造時にグリーンシート同士の位置
合わせが多少ずれて、電子部品収納用凹部と第2主面側
凹部との位置関係が多少ずれてできた連結多層セラミッ
ク基板においても、第3セラミック層が介在しているた
め、従来のように、電子部品収納用凹部と第2主面側凹
部とが連通したものや、あるいは、これらの凹部同士が
極端に接近したものなどがない。従って、本発明の連結
多層セラミック基板は、リーク不良が生じにくく、気密
性が高いものである。
【0019】さらに、上記の連結多層セラミック基板で
あって、前記第3セラミック層は、前記第1セラミック
層のうち上記第3セラミック層に接する層及び前記第2
セラミック層のうち上記第3セラミック層に接する層の
いずれのセラミック層よりも厚さが薄いことを特徴とす
る連結多層セラミック基板とするのが好ましい。
【0020】複数の電子部品収納用凹部が形成された第
1セラミック層と、複数の第2主面側凹部が形成された
第2セラミック層との間に、これらの凹部が形成されて
いない第3セラミック層が積層されていれば、上記のよ
うに、これらの凹部間にクラックが発生したり、リーク
を生じたり、これらの凹部間が連通したりすることがな
い。このような効果は、第3セラミック層を薄くしても
十分達成することができる。
【0021】一方、第3セラミック層を薄くすること
で、同じ厚さの連結多層セラミック基板であれば、電子
部品収納用凹部や第2主面側凹部の深さを相対的に大き
くとることができる。あるいは、電子部品収納用凹部や
第2主面側凹部の深さを同じにすると、連結多層セラミ
ック基板の厚さを薄くすることができる。従って、クラ
ックやリークの発生、製造時の歩留まりの低下などの問
題を解消できる上、第3セラミック層を薄くすることに
より、電子部品収納用凹部や第2主面側凹部の深さを相
対的に大きくする、あるいは、連結多層セラミック基板
の厚さも薄くすることができる。
【0022】さらに、上記の多層セラミック基板であっ
て、前記ブレーク溝は、前記第2主面側凹部の底面を横
断する底面横断ブレーク溝を含むことを特徴とする連結
多層セラミック基板とすると良い。
【0023】個分け用にブレーク溝が形成された連結多
層セラミック基板では、第2主面側凹部を破断して側面
凹部を形成する際、第2主面側凹部の底面の部分に、バ
リや欠けが発生しやすい。これに対し、本発明の連結多
層セラミック基板では、第2主面側凹部の底面を横断す
る底面横断ブレーク溝が、第1主面側からまたは第2主
面側から形成されている。このため、連結多層セラミッ
ク基板を破断させても、既に第2主面側凹部の底面が分
割されているので、その第2主面側凹部が分割された側
面凹部には、バリや欠けが発生しにくい。
【0024】あるいは、上記の連結多層セラミック基板
であって、前記ブレーク溝は、前記第1主面側から形成
され、前記第1セラミック層及び第3セラミック層を越
えて、前記第2主面側凹部に連通する第1主面側連通ブ
レーク溝を含み、前記第2主面側凹部内には、メッキが
予定されている被メッキ導体層を備えることを特徴とす
る連結多層セラミック基板とすると良い。
【0025】本発明では、第1主面側から形成され、第
2主面側凹部と連通する第1主面側連通ブレーク溝が形
成されている。このため、連結多層セラミック基板を破
断させても、既に第2主面側凹部の底面が分割されてい
るので、その第2主面側凹部が分割された側面凹部に
は、バリや欠けが発生しにくい。さらに、第2主面側凹
部は、第2主面に開口しているだけでなく、第1主面に
も通じている。このため、第2主面側凹部内に形成され
た被メッキ導体層に、酸化防止などの目的からNiメッ
キやAuメッキなどのメッキ層を形成する際、メッキ液
が、第2主面側凹部と第1主面側連通ブレーク溝を通じ
て、第1主面と第2主面の間を流通しやすい。また、連
結多層セラミック基板をメッキ液中に浸す際、第2主面
側凹部内に空気が閉じ込められにくいので、メッキ液が
第2主面側凹部内全体に行き渡る。従って、第2主面側
凹部内(被メッキ導体層上)に、均一にメッキ層を形成
することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しつつ説明する。本実施形態の多層セラミック
基板1を図1に示す。なお、図1(a)は多層セラミッ
ク基板1の全体図を示し、図1(b)はその断面図を示
す。この多層セラミック基板1は、4層のセラミック層
が積層されてなり、上面(第1主面)1Aと、上面1A
と平行な下面(第2主面)1Bと、上下面を結ぶ第1側
面1C、第2側面1D、第3側面1E、及び第4側面1
Fとを有する3.8mm×3.8mm×0.9mmの略
直方体形状をなす。4層のセラミック層のうち、上面1
A側の2層は、厚さ0.25mm及び厚さ0.3mmの
第1セラミック層2,3からなり、下面1B側の1層
は、厚さ0.2mmの第2セラミック層4である。これ
ら第1,第2セラミック層2,3,4の間には、厚さ
0.15mmの第3セラミック層5が積層されている。
なお、第3セラミック層の厚さ(0.15mm)は、第
3セラミック層と接する第1セラミック層3(厚さ0.
3mm)や第2セラミック層4(厚さ0.2mm)より
も薄くなっている。
【0027】この多層セラミック基板1の上面1A側に
は、図示しない表面弾性波フィルタや水晶振動子を搭載
するため、2層からなる第1セラミック層2,3に、階
段状の電子部品収納用凹部7が形成されている。また、
上面1Aには、この多層セラミック基板1に図示しない
蓋部材を載置して気密封止するために、略口字形状の封
着用メタライズ層(図示しない)が形成されている。
【0028】一方、第1側面1C及び第3側面1Eに
は、それぞれ3ヶ所に、下面1Bまで延びる略半円筒状
の側面凹部9(直径0.4mm、高さ0.2mm)が凹
設されている。これらの側面凹部9は、下面1B側の1
層からなる第2セラミック層4に形成されている。そし
て、その内壁面には被メッキ導体層10と、更にその表
面にNi−Auメッキ層11とが形成され、被メッキ導
体層10は、第3セラミック層5の上下面等に形成され
た基板内配線層14と導通している。さらに、被メッキ
導体層10は、下面1B(第2セラミック層4の下面)
に形成された外部配線層15とも導通している。また、
第1セラミック層2,3と第2セラミック層4の間に挟
まれた第3セラミック層5には、電子部品収納用凹部7
も側面凹部9も形成されていない。
【0029】このような多層セラミック基板1は、電子
部品収納用凹部7が形成された第1セラミック層2,3
と、側面凹部9が形成された第2セラミック層4との間
に、第3セラミック層5が積層されているので、電子部
品収納用凹部7と側面凹部9との間には、必ず第3セラ
ミック層5が介在する(図1(b)参照)。このため、
この多層セラミック基板1の取り扱い時や使用時に、電
子部品収納用凹部7と側面凹部9との間に応力が掛かっ
ても、第3セラミック層5があるため強度が高くなって
いるので、これらの凹部を繋ぐクラックが発生しにく
く、気密性が高い。また、電子部品収納用凹部7と側面
凹部9との間に位置ずれが生じていたとしても、両者の
間には第3セラミック層5があるため、両者が連通した
り、極端に接近してリークを生じることもなく、気密性
が高い。
【0030】さらに、この多層セラミック基板1は、第
3セラミック層5(厚さ0.15mm)が、これと接す
る第1セラミック層3(厚さ0.3mm)や第2セラミ
ック層4(厚さ0.2mm)よりも薄くなっている。こ
のため、電子部品収納用凹部7の深さDH(0.55m
m)や側面凹部9の上下方向に長さSH(0.2mm)
に対して、多層セラミック基板1全体の厚さ(0.9m
m)を薄く、小型化することができる。
【0031】次に、本実施形態に係る連結多層セラミッ
ク基板21について、図2を参照しつつ説明する。この
連結多層セラミック基板21は、隣り合う上記多層セラ
ミック基板1が、互いに接して繋がったものである。上
面(第1主面)21A側の2層は、厚さ0.25mm及
び厚さ0.3mmの第1セラミック層22,23からな
り、下面(第2主面)21B側の1層は、厚さ0.2m
mの第2セラミック層24からなり、これらの間には、
1層からなる厚さ0.15mmの第3セラミック層25
が積層されている。この連結多層セラミック基板21の
上面21A側には、多層セラミック基板1に対応して、
2層からなる第1セラミック層22,23に、階段状の
電子部品収納用凹部7が複数形成されている。さらに、
上面21Aには、略口字形状の封着用メタライズ層(図
示しない)も複数形成されている。
【0032】一方、この連結多層セラミック基板21の
下面21B側には、個分けの際に2分割されて、多層セ
ラミック基板1の側面凹部9となる下面側凹部(第2主
面側凹部)29が、下面側21Bに開口して複数形成さ
れている。そして、この下面側凹部29の内壁面には、
被メッキ導体層30が形成され、さらにその表面にNi
−Auメッキ層31が被着されている。この下面側凹部
29は、1層からなる第2セラミック層24に形成され
ている。なお、被メッキ導体層30は、図2中では記載
を省略しているが、多層セラミック基板1に対応して、
基板内配線層14や外部配線層15に接続されている
(図1(b)参照)。また、第1セラミック層22,2
3と第2セラミック層24の間に挟まれた第3セラミッ
ク層25には、電子部品収納用凹部7も下面側凹部29
も形成されていない。
【0033】さらに、この連結多層セラミック基板21
には、隣接する多層セラミック基板1同士の境界36上
に、上面21A側から上面側連通ブレーク溝(第1主面
側連通ブレーク溝)37が複数形成されている。具体的
には、上面側連通ブレーク溝37は、第1セラミック層
22,23及び第3セラミック層25を越えて、下面側
凹部29の略円形状の底面29Cの略中央を貫通し、下
面側凹部29と連通する底面横断ブレーク溝である。こ
の上面側連通ブレーク溝37に沿って、連結多層セラミ
ック基板21を破断して、多層セラミック基板1に個分
けすると、下面側凹部29が、それぞれ軸線方向(図中
上下方向)に2分割され、それぞれ多層セラミック基板
1の半円筒形状の側面凹部9となる(図1参照)。
【0034】このような連結多層セラミック基板21
は、複数の電子部品収納用凹部7が形成された第1セラ
ミック層22,23と、複数の下面側凹部29が形成さ
れた第2セラミック層24との間に、第3セラミック層
25が積層されている。よって、電子部品収納用凹部7
と下面側凹部29との間には、必ず第3セラミック層2
5が介在する(図2参照)。このため、この連結多層セ
ラミック基板21の取り扱い時等に、電子部品収納用凹
部7と下面側凹部29との間に応力が掛かっても、第3
セラミック層25が介在し強度が高くなっているので、
これらの凹部を繋ぐクラックが発生しにくい。例えば、
この連結多層セラミック基板21を上面側連通ブレーク
溝37で破断して、個々の多層セラミック基板1に個分
けする際に、電子部品収納用凹部7と下面側凹部29と
の間に応力や衝撃が加わっても、これらの凹部が繋がる
クラックの発生が少ない。また、電子部品収納用凹部7
と下面側凹部29との間に位置ずれが生じていたとして
も、これらの間には第3セラミック層25があるので、
これらの凹部が連通したり、極端に接近することがな
い。
【0035】さらに、この連結多層セラミック基板21
は、第3セラミック層25(厚さ0.15mm)が、こ
れと接する第1セラミック層23(厚さ0.3mm)や
第2セラミック層24(厚さ0.2mm)よりも薄くな
っている。このため、これを分割した多層セラミック基
板1は、前記のように、電子部品収納用凹部7や側面凹
部9を大きさに対して、全体の厚さが薄くなっている。
また、この連結多層セラミック基板21では、下面側凹
部29の底面29Cを横断する底面横断ブレーク溝(上
面側連通ブレーク溝37)が、上面21A側から形成さ
れている。このため、連結多層セラミック基板21を破
断させても、既に下面側凹部29の底面29Cが上面側
連通ブレーク溝37で分割されているので、下面側凹部
29が分割された側面凹部9の端面9Aに、バリや欠け
が発生しにくい(図1参照)。
【0036】さらに、上面側連通ブレーク溝37によ
り、下面側凹部29は、下面21Bに開口しているだけ
でなく、上面21Aにも通じている。このため、下面側
凹部29内に形成された被メッキ導体層30に、Ni−
Auメッキ層31を形成する際に、メッキ液が、下面側
凹部29と上面側連通ブレーク溝37を通じて、上面2
1Aと下面21Bの間を流通しやすい。また、基板をメ
ッキ液に浸す際、下面側凹部29内に空気が閉じ込めら
れにくいので、メッキ液が下面側凹部29内全体に行き
渡る。従って、被メッキ導体層30上に、均一にNi−
Auメッキ層31が形成されている。
【0037】次に、上記多層セラミック基板1及び連結
多層セラミック基板21の製造方法について、図3を参
照しつつ説明する。まず、積層工程において、図3
(a)に示すように、2つの第1セラミックグリーンシ
ート42,43、第2セラミックグリーンシート44及
び第3セラミックグリーンシート45を重ねた積層体4
1を形成する。
【0038】具体的には、多層セラミック基板1に対応
する略板形状をなす領域が、互いに接して繋がった第2
セラミックグリーンシート44を用意する。第2セラミ
ックグリーンシート44には、予め隣接するセラミック
基板1の側面凹部9に対応する複数の貫通孔49を所定
の位置に穿孔し、さらに、この貫通孔49の内壁面に未
焼成被メッキ導体層50を形成しておく。また、下面に
は、未焼成被メッキ導体層50に接続する未焼成外部配
線層55も形成しておく。
【0039】また一方で、電子部品搭載用凹部7や下面
側凹部29(側面凹部9)に対応する孔が形成されてい
ない第3セラミックグリーンシート45を用意する。こ
の第3セラミックグリーンシート45の上下面及び内部
には、未焼成基板内配線層54を形成しておく。そし
て、これら第2セラミックグリーンシート44と第3セ
ラミックグリーンシート45とを位置合わせをして重ね
る。このとき、第2セラミックグリーンシート44の貫
通孔49と第3セラミックグリーンシート45により、
下面側凹部29が形成される。また、第2セラミックグ
リーンシート44の未焼成被メッキ導体層50と第3セ
ラミックグリーンシート45の未焼成基板内配線層54
とが接続される。
【0040】次に、多層セラミック基板1の電子部品収
納用凹部7に対応し、第1透孔47が複数穿孔された第
1セラミックグリーンシート42及び第1透孔47より
も小さい第2透孔48が形成された第1グリーンシート
43を用意する。そして、これら第1グリーンシート4
2,43と第2,第3グリーンシート44,45の積層
体とを位置合わせをして重ねる。このとき、第1セラミ
ックグリーンシート42,43の第1透孔47及び第2
透孔48と、第3グリーンシート45とによって、階段
状の電子部品搭載用凹部7が形成される。
【0041】このようにして、図3(a)に示す積層体
41が形成される。本実施形態では、第1透孔47また
は第2透孔48が形成された第1セラミックグリーンシ
ート42,43と、貫通孔49が形成された第2セラミ
ックグリーンシート44の間に、これらの孔が形成され
ていない第3セラミックグリーンシート45を積層して
いる。このため、グリーンシート同士を重ねる際に、多
少位置がずれても、第1透孔47及び第2透孔48と貫
通孔49とが連通したり、極端に接近したりすることが
ない。従って、多層セラミック基板1や連結多層セラミ
ック基板21においても、電子部品収納用凹部7と側面
凹部9(下面側凹部29)とが連通したり、極端に接近
したりすることがなく、製造時の歩留まりが高い。
【0042】次に、ブレーク溝形成工程において、図3
(b)に示すように、隣接する多層セラミック基板1対
応する領域同士の境界36に沿って、上面41A側(図
中上方)から略V字型の上面側連通ブレーク溝37を形
成する。具体的には、図示しないブレーク刃により、第
1セラミックグリーンシート42,43及び第3セラミ
ックグリーンシート45を貫通する深さ以上の上面側連
通ブレーク溝37を形成する。これにより、上面側ブレ
ーク溝37と下面側凹部29とが連通し、下面側凹部2
9は、下面41B側だけでなく上面41A側にも通じた
状態になる。
【0043】次に、焼成工程において、この積層体41
を焼成すると、図3(c)に示すように、複数の多層セ
ラミック基板1が繋がった連結多層セラミック基板20
ができる。これにより、未焼成被メッキ導体層50、未
焼成基板内配線層54、及び未焼成外部配線層55が焼
成されて、被メッキ導体層30、基板内配線層14及び
外部配線層15が形成される。焼成後、メッキ層形成工
程において、下面側凹部29の内壁面に形成された被メ
ッキ導体層30の酸化防止及びハンダ付け性向上のため
に、公知の手法により、電解メッキを施し、被メッキ導
体層30上に、Niメッキ層及びその上に形成されるA
uメッキ層からなるNi−Auメッキ層31を形成す
る。その際、下面側凹部29は、上面21Aにも下面2
1Bにも通じているので、下面側凹部29内に空気が閉
じ込められることなく、また、メッキ液が上下面間を流
通して、被メッキ導体層30上にNi−Auメッキ層3
1が均一に形成される(図2参照)。このようにして、
図2に示す連結多層セラミック基板21が製造される。
【0044】その後、連結多層セラミック基板21を上
面側連通ブレーク溝37に沿って破断して、個々の多層
セラミック基板1とする。このとき、連結多層セラミッ
ク基板21の円筒形状の下面側凹部29がそれぞれ軸線
方向に2分割されることにより、多層セラミック基板1
の第1側面1C及び第3側面1Eに、それぞれ略半円筒
形状の側面凹部9が形成される。このようにして、連結
多層セラミック基板21及び多層セラミック基板1が製
造される(図1参照)。
【0045】(実施形態2)次いで、実施形態2につい
て、図4を参照しつつ説明する。本実施形態の多層セラ
ミック基板401及び連結多層セラミック基板421
は、基板内配線層414が、電子部品収納用凹部407
の階段部407Aまで形成されている点が上記実施形態
1と異なる。また、連結多層セラミック基板421に形
成されたブレーク溝が、上面421A側と下面421B
側の両側から形成されていることも上記実施形態1と異
なる。その他は、上記実施形態1と同様であるので、同
様な部分の説明は省略または簡略化し、上記実施形態1
と異なる部分を中心に説明する。
【0046】本実施形態の多層セラミック基板401の
断面図を図4(a)に示す。この多層セラミック基板4
01は、上記実施形態1と同様に、第1セラミック層4
02,403と第2セラミック層404との間に、第3
セラミック層405が積層されてなる。そして、上面
(第1主面)401A側には、2層からなる第1セラミ
ック層402,403に、階段状の電子部品収納用凹部
407が形成されている。また、第1側面401C及び
第3側面401Eには、下面(第2主面)401Bまで
延びる略半円筒状の側面凹部409が、第2セラミック
層404に形成され、その内壁面には被メッキ導体層4
10やNi−Auメッキ層411が形成されている。
【0047】この被メッキ導体層410は、第3セラミ
ック層405の下面や内部、及び第1セラミック層40
3の上面や内部に形成された基板内配線層414と導通
している。つまり、被メッキ導体層410は、基板内配
線層414により、電子部品収納用凹部407の階段部
407Aまで繋がっている。また、被メッキ導体層41
0は、上記実施形態1と同様に、第2セラミック層40
4の下面に形成された外部配線層415とも導通してい
る。従って、電子部品収納用凹部407に収納する電子
部品をワイヤーボンディングにより接続させることが可
能である。また、第3セラミック層405(厚さ0.1
5mm)は、上記実施形態1と同様に、これと接する第
1セラミック層403(厚さ0.3mm)や第2セラミ
ック層404(厚さ0.2mm)よりも薄く、電子部品
収納用凹部407も側面凹部409も形成されていな
い。
【0048】このような多層セラミック基板401も、
上記実施形態1と同様に、電子部品収納用凹部407と
側面凹部409との間には、第3セラミック層405が
介在しているので、多層セラミック基板401の取り扱
い時や使用時に、これらの凹部を繋ぐクラックが発生し
にくく、従って、リーク不良も生じにくい。また、製造
時にこれらの凹部に位置ずれが生じた多層セラミック基
板401でも、第3セラミック層405が介在している
ので、リーク不良等が生じにくい。さらに、第3セラミ
ック層405の厚さ(0.15mm)が薄くなっている
ので、電子部品収納用凹部407(深さDH0.55m
m)や側面凹部409(長さSH0.2mm)の大きさ
に対して、多層セラミック基板401全体の厚さ(0.
9mm)が薄くなっている。
【0049】次に、図4(b)に断面図を示す連結多層
セラミック基板421について説明する。この連結多層
セラミック基板421は、上記実施形態1と同様に、隣
り合う上記多層セラミック基板401が、互いに接して
繋がったものであり、上面(第1主面)421A側の2
層の第1セラミック層422,423と、下面(第2主
面)421B側の1層の第2セラミック層424と、こ
れらの間に位置する1層の第3セラミック層425とか
ら構成されている。
【0050】この連結多層セラミック基板421の上面
421A側には、上記実施形態1と同様に、2層からな
る第1セラミック層422,423に、階段状の電子部
品収納用凹部407が複数形成されている。下面421
B側には、第2セラミック層424に下面側凹部(第2
主面側凹部)429が複数形成され、その内壁面には、
被メッキ導体層430やNi−Auメッキ層431が形
成されている。一方、第3セラミック層425には、電
子部品収納用凹部407も下面側凹部429も形成され
ていない。
【0051】また、この連結多層セラミック基板421
には、隣接する多層セラミック基板401同士の境界4
36上に、上記実施形態1と異なり、上面421A側と
下面421B側から、それぞれV字型のブレーク溝が形
成されている。上面421A側から形成された上面側ブ
レーク溝438は、上面421A側の第1セラミック層
422の厚さとほぼ同じ深さになっている。一方、下面
421B側から形成されたブレーク溝は、下面側凹部4
29の底面429Cの略中央を横断する底面横断ブレー
ク溝437となっている。これらのブレーク溝に沿っ
て、連結多層セラミック基板421を破断すると、上記
実施形態1と同様に、下面側凹部429が2分割され、
多層セラミック基板401の半円筒形状の側面凹部40
9となる。
【0052】このような連結多層セラミック基板421
も、上記実施形態1と同様に、電子部品収納用凹部40
7と下面側凹部429との間に、必ず第3セラミック層
425が介在するので、この連結多層セラミック基板4
21の取り扱い時等に、これらの凹部が繋がるクラック
が発生しにくい。また、製造時にこれらの凹部間に位置
ずれが生じた連結多層セラミック基板421でも、第3
セラミック層425により、リーク等が発生しにくくな
っている。また、この連結多層セラミック基板421で
は、下面側凹部429の底面429Cを横断する底面横
断ブレーク溝437が、下面421A側から形成され、
既に下面側凹部429の底面429Cが分割されている
ので、連結多層セラミック基板421を破断させても、
側面凹部409の端面409Aにバリや欠けが発生しに
くい。
【0053】次に、これら上記多層セラミック基板40
1及び連結多層セラミック基板421の製造方法につい
て説明する。まず、積層工程において、上記実施形態1
と同様に、2つの第1セラミックグリーンシート、第2
セラミックグリーンシート及び第3セラミックグリーン
シートを重ねた積層体を形成する(図3(a)参照)。
なお、未焼成基板内配線層は、第1セラミック層403
に対応する第1セラミックグリーンシートの上面と内
部、及び、第3セラミックグリーンシートの内部の所定
の位置に形成しておく。このとき、電子部品収納用凹部
407に対応した透孔を有する第1セラミックグリーン
シートと、下面側凹部429に対応した貫通孔を有する
第2セラミックグリーンシートの間には、第3セラミッ
クグリーンシートが介在する。このため、これらに位置
ずれが生じても、透孔と貫通孔との間が連通することが
ないことも上記実施形態1と同様である。
【0054】次に、ブレーク溝形成工程において、隣接
する多層セラミック基板401対応する領域同士の境界
436に沿って、上面側及び下面側から図示しないブレ
ーク刃を入れ、略V字型の上面側ブレーク溝438及び
底面横断ブレーク溝437を形成する。次に、焼成工程
において、この積層体を焼成し、その後、メッキ層形成
工程において、下面側凹部429の内壁面に形成された
被メッキ導体層430上に、Ni−Auメッキ層431
を形成すれば、連結多層セラミック基板421ができ
る。さらに、連結多層セラミック基板421を上面側ブ
レーク溝438及び底面横断ブレーク溝437に沿って
破断すれば、下面側凹部429がそれぞれ2分割されて
側面凹部409となり、個々の多層セラミック基板40
1ができる。
【0055】(実施形態3)次いで、実施形態3につい
て、図5を参照しつつ説明する。本実施形態の多層セラ
ミック基板501及び連結多層セラミック基板521
は、電子部品搭載用凹部507の形状が階段状ではな
く、垂直に凹んでいる点が上記各実施形態1,2と異な
り、基板内配線層514の形状も上記実施形態1と若干
異なる。さらに、ブレーク溝が下面521A側からのみ
形成されている点も上記各実施形態1,2と異なる。そ
の他は、上記各実施形態1,2のいずれかと同様である
ので、同様な部分の説明は省略または簡略化し、上記各
実施形態1,2と異なる部分を中心に説明する。
【0056】本実施形態の多層セラミック基板501の
断面図を図5(a)に示す。この多層セラミック基板5
01は、上記各実施形態1,2と同様に、第1セラミッ
ク層502,503と第2セラミック層504との間に
第3セラミック層505が積層されてなる。上面(第1
主面)501A側には、2層からなる第1セラミック層
502,503に、電子部品収納用凹部507が形成さ
れ、略直方体状の収納スペースが確保されている。従っ
て、多層セラミック基板1の大きさに対して、相対的に
大きな電子部品を収納することができる。一方、第1側
面501C及び第3側面501Eには、上記各実施形態
1,2と同様に、下面(第2主面)501Bまで延びる
略半円筒状の側面凹部509が、第2セラミック層50
4に形成され、その内壁面には被メッキ導体層510や
Ni−Auメッキ層511が形成されている。
【0057】この被メッキ導体層510は、第3セラミ
ック層505の上下面及び内部に形成された基板内配線
層514と導通し、さらに、上記各実施形態1,2と同
様に、第2セラミック層504の下面に形成された外部
配線層515とも導通している。また、上記各実施形態
1,2と同様に、第3セラミック層505(厚さ0.1
5)は、これと接する第1セラミック層503(厚さ
0.3mm)や第2セラミック層504(厚さ0.2m
m)よりも薄く、電子部品収納用凹部507も側面凹部
509も形成されていない。
【0058】このような多層セラミック基板501も、
上記各実施形態1,2と同様に、電子部品収納用凹部5
07と側面凹部509との間には、第3セラミック層5
05が介在するので、多層セラミック基板501の取り
扱い時や使用時に、これらの凹部を繋ぐクラックが発生
しにくく、従って、リーク不良も生じにくい。また、製
造時にこれらの凹部に位置ずれが生じた多層セラミック
基板501でも、第3セラミック層505が介在してい
るので、リーク不良等が生じにくい。さらに、第3セラ
ミック層505(厚さ0.15mm)が薄くなっている
ので、電子部品収納用凹部507(深さDH0.55m
m)や側面凹部509(長さSH0.2mm)の大きさ
に対して、多層セラミック基板501全体の厚さ(0.
9mm)が薄くなっている。
【0059】次に、図4(b)に断面図を示す連結多層
セラミック基板521について説明する。この連結多層
セラミック基板521は、上記各実施形態1,2と同様
に、隣り合う上記多層セラミック基板501が、互いに
接して繋がったものであり、上面(第1主面)521A
側の2層の第1セラミック層522,523と、下面
(第2主面)521B側の1層の第2セラミック層52
4と、これらの間に位置する1層の第3セラミック層5
25とから構成されている。
【0060】この連結多層セラミック基板521の上面
521A側には、上記各実施形態1,2と同様に、2層
からなる第1セラミック層522,523に、電子部品
収納用凹部507が複数形成されている。一方、下面5
21B側には、第2セラミック層524に下面側凹部
(第2主面側凹部)529が複数形成され、その内壁面
に被メッキ導体層530やNi−Auメッキ層531が
形成されている。また、第1セラミック層522,52
3と第2セラミック層524の間に挟まれた第3セラミ
ック層525には、電子部品収納用凹部507も下面側
凹部529も形成されていない。
【0061】また、この連結多層セラミック基板521
には、隣接する多層セラミック基板501同士の境界5
36上に、上記各実施形態1,2と異なり、下面521
B側からのみ、下面側凹部529の底面529Cの略中
央を横断する底面横断ブレーク溝537が形成されてい
る。この底面横断ブレーク溝537は、第2セラミック
グリーンシート及び第3セラミックグリーンシートを横
断する深さとなっている。この底面横断ブレーク溝53
7に沿って、連結多層セラミック基板521を破断する
と、上記各実施形態1,2と同様に、下面側凹部529
が2分割され、多層セラミック基板501の半円筒形状
の側面凹部509となる。
【0062】このような連結多層セラミック基板521
も、上記実施形態1,2と同様に、電子部品収納用凹部
507と下面側凹部529との間に、必ず第3セラミッ
ク層525が介在するので、この連結多層セラミック基
板521の取り扱い時等に、これらの凹部を繋ぐクラッ
クが発生しにくく、リーク不良も生じにくい。また、製
造時にこれらの凹部間に位置ずれが生じた連結多層セラ
ミック基板521でも、第3セラミック層525によ
り、リーク等が発生しにくくなっている。また、下面側
凹部529の底面529Cを横断する底面横断ブレーク
溝537が、下面521A側から形成され、既に下面側
凹部529の底面529Cが分割されているので、連結
多層セラミック基板521を破断させても、下面側凹部
529が分割された側面凹部509の端面509Aに
は、バリや欠けが発生しにくい。
【0063】次に、これらの多層セラミック基板501
及び連結多層セラミック基板521の製造方法について
説明する。まず、積層工程において、上記各実施形態
1,2と同様に、2つの第1セラミックグリーンシー
ト、第2セラミックグリーンシート及び第3セラミック
グリーンシートを重ねた積層体を形成する(図3(a)
参照)。なお、未焼成基板内配線層は、第3セラミック
グリーンシートの上下面及び内部の所定の位置に形成し
ておく。このとき、電子部品収納用凹部507に対応し
た透孔を有する第1セラミックグリーンシートと、下面
側凹部529に対応した貫通孔を有する第2セラミック
グリーンシートの間には、第3セラミックグリーンシー
トが介在する。このため、これらに位置ずれが生じて
も、透孔と貫通孔との間が連通することがないことも上
記各実施形態1,2と同様である。
【0064】次に、ブレーク溝形成工程において、隣接
する多層セラミック基板501対応する領域同士の境界
536に沿って、ブレーク刃により下面側から略V字型
の底面横断ブレーク溝537を形成する。その後、焼成
工程において、積層体を焼成し、メッキ層形成工程にお
いて、下面側凹部529の内壁面に形成された被メッキ
導体層530上に、Ni−Auメッキ層531を形成す
れば、連結多層セラミック基板521ができる。さら
に、連結多層セラミック基板521を底面横断ブレーク
溝537に沿って破断すれば、個々の多層セラミック基
板501となる。
【0065】以上において、本発明を各実施形態に即し
て説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更し
て適用できることはいうまでもない。例えば、上記各実
施形態1〜3では、第1セラミック層2,3等が2層か
らなり、第2セラミック層4等及び第3セラミック層5
等がそれぞれ1層からなる多層セラミック基板1等及び
連結多層セラミック基板21等を示したが、これらの層
は、それぞれ少なくとも1つ以上であれば良く、その数
は適宜変更することができる。
【0066】また、上記実施形態1〜3では、略半円筒
状の側面凹部9等が、第1側面1C等及び第3側面1E
等にそれぞれ3箇所ずつ形成されているが、その形状、
場所、数などについては適宜変更することができる。さ
らに、多層セラミック基板1等の四隅のいずれか、例え
ば第1側面1C等と第4側面1F等に跨る側面凹部を形
成することもできる。このような側面凹部は、隣接する
4つの多層セラミック基板の境界上に下面側凹部を形成
した連結多層配線基板を製造し、これを破断して、下面
側凹部を4分割することにより形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る多層セラミック基板を示す図
であり、(a)は斜視図であり、(b)は断面図であ
る。
【図2】実施形態1に係る連結多層セラミック基板を示
す部分断面図である。
【図3】実施形態1に係る多層セラミック基板及び連結
多層セラミック基板の製造方法を示す図であり、(a)
は第1〜第3セラミックグリーンシートを積層した状態
を示す部分断面図であり、(b)は積層体に上面側連通
ブレーク溝を形成した状態を示す部分断面図であり、
(c)は積層体を焼成した状態を示す部分断面図であ
る。
【図4】実施形態2に係り、(a)は多層セラミック基
板を示す断面図であり、(b)は連結多層セラミック基
板を示す部分断面図である。
【図5】実施形態3に係り、(a)は多層セラミック基
板を示す断面図であり、(b)は連結多層セラミック基
板を示す部分断面図である。
【図6】従来形態1に係る多層セラミック基板を示す図
であり、(a)は斜視図であり、(b)は断面図であ
る。
【図7】従来の他の形態の多層セラミック基板を示す図
であり、(a)は従来形態2に係る多層セラミック基板
の断面図を示し、(b)は従来形態3に係る多層セラミ
ック基板の断面図を示す。
【符号の説明】
1,401,501 多層セラミック基板 1A,401A,501A (多層セラミック基板
の)上面(第1主面) 1B,401B,501B (多層セラミック基板
の)下面(第2主面) 1C,401C,501C (多層セラミック基板
の)第1側面 1D,401D,501D (多層セラミック基板
の)第2側面 1E,401E,501E (多層セラミック基板
の)第3側面 1F,401F,501F (多層セラミック基板
の)第4側面 2,402,503 第1セラミック層 3,403,503 第1セラミック層 4,404,504 第2セラミック層 5,405,505 第3セラミック層 7,407,507 電子部品収納用凹部 9,409,509 側面凹部 10,410,510 被メッキ導体層 11,411,511 Ni−Auメッキ層 20 連結多層セラミック基
板 21,421,521 連結多層セラミック基
板 21A,421A,521A (連結多層セラミック
基板の)上面(第1主面) 21B,421B,521B (連結多層セラミック
基板の)下面(第2主面) 22,422,522 第1セラミック層 23,423,523 第1セラミック層 24,424,524 第2セラミック層 25,425,525 第3セラミック層 29,429,529 下面側凹部(第2主面
側凹部) 30,430,530 被メッキ導体層 31,431,531 Ni−Auメッキ層 37 上面側連通ブレーク溝(第1主
面側連通ブレーク溝) 437,537 底面横断ブレーク溝

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1主面と、この第1主面に平行な第2主
    面と、これら両主面の間を結ぶ側面とを有し、積層され
    た複数のセラミック層を備え、上記第1主面側に開口し
    電子部品を収納するための電子部品収納用凹部と、上記
    側面に凹設され上記第2主面まで延びる側面凹部と、を
    有する多層セラミック基板であって、 上記セラミック層は、 上記電子部品収納用凹部が形成された少なくとも1つの
    第1セラミック層と、 上記側面凹部が形成された少なくとも1つの第2セラミ
    ック層と、 上記第1セラミック層と第2セラミック層との間に位置
    し、上記電子部品収納用凹部及び側面凹部のいずれも形
    成されていない少なくとも1つの第3セラミック層と、 を備えることを特徴とする多層セラミック基板。
  2. 【請求項2】第1主面と、この第1主面に平行な第2主
    面と、積層された複数のセラミック層を備え、上記第1
    主面側に開口し電子部品を収納するための複数の電子部
    品収納用凹部と、少なくとも第1主面側及び第2主面側
    のいずれかから略V字状に形成された複数のブレーク溝
    と、上記第2主面側に開口し、上記ブレーク溝に沿って
    破断した際に複数に分割される複数の第2主面側凹部
    と、を有する連結多層セラミック基板であって、 上記セラミック層は、 上記電子部品収納用凹部が形成された少なくとも1つの
    第1セラミック層と、 上記第2主面側凹部が形成された少なくとも1つの第2
    セラミック層と、 上記第1セラミック層と第2セラミック層との間に位置
    し、上記電子部品収納用凹部及び第2主面側凹部のいず
    れも形成されていない第3セラミック層と、を備えるこ
    とを特徴とする連結多層セラミック基板。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の連結多層セラミック基板
    であって、 前記ブレーク溝は、前記第2主面側凹部の底面を横断す
    る底面横断ブレーク溝を含むことを特徴とする連結多層
    セラミック基板。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の連結多層セラミック基板
    であって、 前記ブレーク溝は、前記第1主面側から形成され、前記
    第1セラミック層及び第3セラミック層を越えて、前記
    第2主面側凹部に連通する第1主面側連通ブレーク溝を
    含み、 前記第2主面側凹部内には、メッキが予定されている被
    メッキ導体層を備えることを特徴とする連結多層セラミ
    ック基板。
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