JP2001111184A - 多層基板およびそれを用いた電子部品およびそれを用いた電子装置 - Google Patents

多層基板およびそれを用いた電子部品およびそれを用いた電子装置

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JP2001111184A JP28990299A JP28990299A JP2001111184A JP 2001111184 A JP2001111184 A JP 2001111184A JP 28990299 A JP28990299 A JP 28990299A JP 28990299 A JP28990299 A JP 28990299A JP 2001111184 A JP2001111184 A JP 2001111184A
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noise suppression
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Teruhisa Tsuru
輝久 鶴
Kunihiro Watanabe
邦広 渡辺
Mitsuyoshi Nishide
充良 西出
Harufumi Bandai
治文 萬代
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズ対策部品を内蔵できる多層基板と、そ
れを用いて小型化の可能な電子部品を提供することを目
的とする。 【解決手段】 周波数1MHzにおける誘電正接が0.
0007以下の低損失誘電体材料からなる低損失層1
2、14で、周波数1MHzにおける誘電正接が0.0
01以上の高損失誘電体材料からなる高損失層13を挟
んで基体11を構成し、低損失回路を低損失層12、1
4に形成し、ノイズ成分を抑制するためのノイズ抑制回
路を高損失層13に形成し、基体11の上部には半導体
素子や大容量のコンデンサなどの個別素子4を搭載す
る。 【効果】 個別素子の中の半導体素子で高調波ノイズの
発生した信号を高損失層13に形成されたノイズ抑制回
路に通過させることによって、高調波ノイズを取り除く
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層基板およびそ
れを用いた電子部品およびそれを用いた電子装置、特に
移動体通信機器や高周波デジタル信号を使用する機器の
高調波ノイズの発生しやすい回路に用いられる多層基板
およびそれを用いた電子部品およびそれを用いた電子装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の移動体通信機器や高周波デジタル
信号を使用する機器の普及に伴って、回路を1つの多層
基板に集積して小型化を図った電子部品が増加してい
る。
【0003】図8に、このような従来の電子部品を示
す。図8において、電子部品1は、多層基板からなる基
体2の内部に回路配線や、インダクタンス素子や容量素
子などの受動素子(図示せず)を形成し、基体2の端面
に入出力端子3を形成し、さらに、基体2の上部に半導
体素子や大容量のコンデンサなどの基体内部に形成しに
くい個別素子4を搭載して構成されている。
【0004】このように、電子部品1においては、回路
配線や一部の受動素子を多層基板からなる基体の内部に
形成することによって、小型化を実現している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、移動体通信
機器のような高周波信号を扱う機器においては、アンプ
やミキサ等において不必要な高調波ノイズが発生しやす
い。また、高周波デジタル信号を使用する機器において
も同様に高調波ノイズが発生しやすい。
【0006】従来の電子部品においては、これらの高調
波ノイズを抑制するために、ノイズフィルタやBLMコ
イルなどのノイズ対策部品を別途必要とするため、電子
部品の形状が大きくなってしまうという問題があった。
また、このようなノイズ対策部品を取り付けても必ずし
も十分にノイズを抑制できないために、設計変更が必要
になるなどして、ノイズ対策に多くの設計時間を必要と
するという問題もあった。
【0007】そこで、本発明においては、ノイズ対策部
品を内蔵できる多層基板と、それを用いて小型化の可能
な電子部品およびそれを用いた電子装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の多層基板においては、周波数1MHzにお
ける誘電正接が0.0007以下の低損失誘電体材料か
らなる低損失層と、周波数1MHzにおける誘電正接が
0.001以上の高損失誘電体材料からなる高損失層と
を、それぞれ1つ以上有することを特徴とする。
【0009】また、本発明の多層基板においては、低損
失が要求される低損失回路を前記低損失層に形成し、ノ
イズ成分を抑制するためのノイズ抑制回路を前記高損失
層に形成したことを特徴とする。
【0010】また、本発明の多層基板においては、前記
低損失回路と前記ノイズ抑制回路が互いに接続されてい
ることを特徴とする。
【0011】また、本発明の多層基板においては、前記
ノイズ抑制回路が、前記高損失誘電体材料を挟んで形成
された複数のグランド層と、該複数のグランド層の間に
形成された1つ以上の線路層からなることを特徴とす
る。
【0012】また、本発明の電子部品においては、上記
の多層基板を用いたことを特徴とする。
【0013】また、本発明の電子部品においては、前記
多層基板の内層あるいは外部に、前記ノイズ抑制回路に
接続された機能回路部を有し、前記ノイズ抑制回路の入
出力インピーダンスを、前記機能回路部のインピーダン
スに整合させたことを特徴とする。
【0014】そして、本発明の電子装置においては、上
記の電子部品を用いたことを特徴とする。
【0015】このように構成することにより、本発明の
多層基板を用いた電子部品およびそれを用いた電子装置
においては、不要輻射の少ないノイズ抑制回路を内蔵し
て、小型化を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の多層基板を用い
た電子部品の一実施例を示す。図1において、図8と同
一もしくは同等の部分には同じ記号を付す。
【0017】図1において、電子部品10は、例えば移
動体通信機用の高周波モジュールで、多層基板からなる
基体11の内部に回路配線や、インダクタンス素子や容
量素子などの受動素子やノイズ抑制回路(図示せず)を
形成し、基体11の端面に入出力端子3を形成し、さら
に、基体11の上部に半導体素子や大容量のコンデンサ
などの基体内部に形成しにくい個別素子4を搭載して構
成されている。
【0018】そして、基体11は、周波数1MHzにお
ける誘電正接が0.001以上の高損失誘電体材料から
なる高損失層13を、周波数1MHzにおける誘電正接
が0.0007以下の低損失誘電体材料からなる低損失
層12および14で挟んで構成されている多層基板であ
る。そして、高損失層13や低損失層12、14は、さ
らに多層構造になっている。このうち、低損失層12や
14の内部には、低損失が要求される低損失回路、例え
ば高周波信号が通過する伝送線路やカップリングコンデ
ンサなどが形成されている。一方、高損失層13には、
高周波ノイズなどのノイズ成分を抑制するためのノイズ
抑制回路が形成されている。
【0019】ここで、図2に、図1に示した電子部品の
高損失層13の具体的な構成例を示し、これを用いてノ
イズ抑制回路について説明する。
【0020】図2において、高損失層13は、周波数1
MHzにおける誘電正接が0.001以上の高損失誘電
体材料から構成されており、その内部に2つのグランド
層15および17が設けられ、さらにその間に1つの線
路層16が設けられている。このうち、2つのグランド
層15および17は、それぞれほぼ全面に渡ってグラン
ド電極(図示せず)が形成されている。また、線路層1
6にはミアンダ状の線路16aが形成されている。その
結果、線路16aと2つのグランド電極とでトリプレー
ト構造のストリップ線路を構成していることになる。そ
して、線路16aの両端はビアホール18および19を
介して低損失層(図示せず)に形成された低損失回路に
接続されている。
【0021】ここで、図3に、線路16aを主線路とす
るストリップ線路の等価回路を示す。図3に示すよう
に、ストリップ線路は、線路の単位長さあたりのインダ
クタンス成分と抵抗成分である、直列に接続されたイン
ダクタL1および抵抗R1と、線路の単位長さあたりの
コンダクタンス成分と容量成分である、直列に接続され
た抵抗R2およびコンデンサC1が、ラダー状に接続さ
れてなる分布定数線路となる。
【0022】図2に戻り、このように構成された線路1
6aを主線路とするストリップ線路においては、線路1
6aとグランド電極との間の誘電体の誘電正接が、低損
失誘電体材料の誘電損失に比べて大きいために、ストリ
ップ線路を通過する信号の誘電体損失が大きくなる。そ
して、この誘電体損失による減衰量αdは、 αd=(27.3/λg)×tanδ[dB/m] 但し λg=λ/sqrt(εr) となる。ここで、λgは誘電体材料中での信号の波長
を、λは真空中での信号の波長を、εrは誘電体材料の
比誘電率を、tanδは誘電体材料の誘電正接を表して
いる。また、λ、λgは信号の周波数に反比例し、ta
nδとεrも周波数依存性を持つ場合がある。この式よ
り、高損失層13に形成されたストリップ線路において
は、信号の周波数が高いほど誘電体損失によって誘電体
内部で消費されるエネルギーによる減衰量が多くなり、
減衰域において透過が少なく、しかも反射の少ないロー
パスフィルタ特性を示すノイズ抑制回路となることが分
かる。また、2つのグランド層の間にノイズ抑制回路を
形成することによって、ノイズ抑制回路自身からの輻射
を抑え、より効率のよいノイズ抑制効果を得ることがで
きる。
【0023】図1に戻って、このように構成されたノイ
ズ抑制回路を含む高損失層を備えた基体11を有する電
子部品10においては、基体11上に搭載された個別素
子4の中の半導体素子で高調波ノイズの発生した信号を
高損失層13に形成されたノイズ抑制回路に通過させる
ことによって、高調波ノイズを取り除くことができる。
【0024】ここで、表1に、本願発明者が1MHzに
おける誘電正接が0.0016のセラミック材料を用い
て、線路幅を100μm、線路とグランド電極との間隔
をそれぞれ100μm、線路長を46mmとしてノイズ
抑制回路を作成して実験を行った時の、ノイズ抑制回路
の周波数特性を示す。なお、表1において、反射電力、
透過電力、吸収電力は、入力された電力に対する比率を
示している。
【0025】
【表1】
【0026】表1に示すように、ノイズ抑制回路におい
ては、信号の周波数が高いと吸収電力、すなわち誘電体
損失による電力消費が大きくなり、5GHz以上の周波
数においては70%以上の電力を吸収できることが分か
る。
【0027】ところで、ノイズ抑制回路(線路16aを
主線路とするストリップ線路)の入出力インピーダンス
は、線路16aの幅や、線路16aとグランド電極との
間隔を調整することによって、接続相手である低損失回
路のインピーダンスと一致させて整合を取ることができ
る。そして、その場合には、ノイズ抑制回路の入出力イ
ンピーダンスが低損失回路のインピーダンスと一致して
いるために、一般のローパスフィルタのように減衰域に
おいてほとんどの信号が反射されるということがなく、
減衰域における高調波ノイズの反射が少なくなる。その
結果、高調波ノイズの反射による不要輻射の発生がさら
に抑えられるというメリットがある。
【0028】上記の表1に示した実験においては、ノイ
ズ抑制回路の入出力インピーダンスが低損失回路のイン
ピーダンス(実際の実験では測定器のインピーダンスで
ある50Ω)と整合していなかったために、例えば0.
5GHzにおいては反射電力が大きくなり、透過電力が
小さくなってしまっている。そこで、表2に、表1に示
した実験と基本的に同じ条件で、線路とグランド電極と
の間隔をそれぞれ200μmに変更して整合を改善して
実験した場合の、ノイズ抑制回路の周波数特性を示す。
【0029】
【表2】
【0030】表2に示すように、この整合を改善したノ
イズ抑制回路においては、0.5GHzおよび2.0G
Hzにおける反射電力が小さくなり吸収電力も小さいた
め、ローパスフィルタの通過帯域としても利用可能とな
ることが分かる。一方、10GHz以上では反射電力が
少なく、吸収電力が95%以上となり、ほとんどの電力
を誘電体損失として消費できることが分かる。
【0031】なお、上記の実施例のノイズ抑制回路にお
いては、線路層にはミアンダ状の線路を形成したが、線
路の形状はミアンダ状に限られるものではなく、直線状
やスパイラル状などの別の形状でも構わないものであ
る。
【0032】また、上記の実施例のノイズ抑制回路にお
いては、高損失層に2つのグランド層を設け、その間に
1つの線路層を設けているが、2つのグランド層の間に
設ける線路層は2層以上でも構わないものである。
【0033】例えば、2つのグランド層の間に第1の線
路層を設けて、スパイラル状の線路を形成した場合に
は、同じく2つのグランド層の間に第1の線路層に隣接
して第2の線路層を設け、第2の線路層には例えば直線
状の線路を形成し、スパイラル状に形成した線路の中央
側の一端と直線状の線路の一端をビアホールで接続して
立体的な回路を構成して、ノイズ抑制回路の入出力端を
基体の端部に出すようにすることもできる。この場合に
は、線路をスパイラル状に形成することによって線路の
インダクタンス成分を大きくすることができる。さらに
は、第2の線路層にもスパイラル状の線路を形成して、
2つのスパイラル状の線路を磁界結合させてインダクタ
ンス成分を更に大きくすることも可能である。
【0034】ここでは、2つのグランド層の間に2つの
線路層を設ける場合について簡単に説明したが、2つの
グランド層の間に3つ以上の線路層を設けても構わない
ものである。
【0035】さらに、上記の実施例や説明では、グラン
ド層を2つとして、その間に線路層を設ける場合につい
て説明したが、グランド層は3つ以上あっても構わない
ものである。その場合には2つのグランド層に挟まれた
複数の領域が存在することになるが、そのそれぞれの領
域において1つ以上の線路層を設けてノイズ抑制回路を
形成することができる。さらには、2つのグランド層に
挟まれた複数の領域の間を、グランド層の一部を除去し
てビアホールで接続することによって、複数の領域にま
たがるノイズ抑制回路を構成することもできるものであ
る。
【0036】図4に、本発明の多層基板を用いた電子装
置における、高損失層の別の具体的な実施例を示す。
【0037】図4において、高損失層20は、周波数1
MHzにおける誘電正接が0.001以上の高損失誘電
体材料から構成されており、その内部に2つのグランド
層21および23が設けられ、さらにその間にグランド
層23に近接して1つの線路層22が設けられている。
このうち、2つのグランド層21および23は、ほぼ全
面に渡ってそれぞれグランド電極(図示せず)が形成さ
れている。また、線路層22には長方形状の電極22a
が形成されている。そして、グランド22aはビアホー
ル24を介して低損失層(図示せず)に形成された低損
失回路に接続されている。その結果、電極22aは主と
してグランド層23に形成されたグランド電極との間で
コンデンサを形成することになる。
【0038】ここで、図5に、電極22aが一方の電極
となり、グランド層23に形成されたグランド電極が他
方の電極となるコンデンサの等価回路を示す。図5に示
すように、電極22aからなるコンデンサは、直列に接
続された抵抗R3とコンデンサC2からなり、その一端
が接地されているものである。
【0039】図4に戻り、このように構成された、一端
が電極22aとなり、他端が接地されたコンデンサは、
例えば高周波デジタル信号回路におけるバイパスコンデ
ンサとして用いることができる。しかも、このような高
損失層に設けられたコンデンサにおいては、誘電体損失
が大きいために、等価回路的には直列に抵抗が挿入され
たものと同じになる。そのため、高周波ノイズがバイパ
スコンデンサで反射するのを防止し、高周波ノイズを誘
電体損失として吸収して除去することができる。
【0040】ここで、表3に、本願発明者が1MHzに
おける誘電正接が0.0005と0.0016の2種類
のセラミック材料を用いて作成した、静電容量が1.8
pFのコンデンサの、5GHzにおける反射電極や吸収
電力を示す。なお、この場合は、図6にその等価回路を
示すように、一端を接地せず、両端を端子に接続した構
成としている。なお、図6においては、抵抗とコンデン
サには図5と同じ記号を付している。
【0041】
【表3】
【0042】表3に示すように、誘電正接が0.000
5の材料ではセラミック材料内での誘電体損失による吸
収電力が3%しかないのに比べて、誘電正接が0.00
16の材料では誘電体損失による吸収電力が21%にも
なり、高周波ノイズを吸収する能力の高いことが分か
る。
【0043】なお、このようなコンデンサによるノイズ
抑制回路においても、線路によるノイズ抑制回路の場合
と同様に、2つのグランド層の間に2つ以上の線路層を
設けて、それらを組み合わせてコンデンサを構成しても
構わないものである。あるいは、3つ以上のグランド層
を有する構成であっても構わないものである。そして、
線路によるノイズ抑制回路とコンデンサによるノイズ抑
制回路が混在している構成であっても構わないものであ
る。
【0044】図7に、本発明の電子装置の一実施例を示
す。図7において、電子装置30は無線通信機器の出力
段などに用いられる周波数変換装置を示しており、入力
端子31、本発明の電子部品32、局部発振器33、ミ
キサ34、帯域通過フィルタ35、アンプ36、出力端
子37で構成されている。ここで、入力端子31は電子
部品32を介してミキサ34の一方の入力に接続されて
いる。また、局部発振器33はミキサ34の他方の入力
に接続されている。そして、ミキサ34の出力は帯域通
過フィルタ35とアンプ36を順に介して出力端子37
に接続されている。また、電子部品32は、アンプ回路
と、その出力に接続されたノイズ抑制回路で構成されて
いる。
【0045】このように構成された電子装置30におい
て、入力端子31から入力された信号は、電子部品32
内のアンプ回路で増幅され、同じく電子部品32内のノ
イズ抑制回路で不必要な高調波が取り除かれ、ミキサ3
4で局部発振器33からの信号と掛け合わされて周波数
変換され、帯域通過フィルタ35で必要な周波数だけが
取り出され、アンプ36で増幅されて出力端子37から
出力される。ここで、入力端子31とミキサ34の間に
本発明の電子部品32を設けているために、不必要な高
調波や不要輻射がほとんど発生しない。しかも、アンプ
回路とノイズ抑制回路が一体化されているために、電子
装置全体の小型化を図ることができる。
【0046】このように、電子装置30においては、本
発明の電子部品を用いることによって、高調波と不要輻
射の発生を少なくし、小型化を図ることができる。
【0047】なお、電子装置30においては、高周波信
号を扱うアナログ回路に本発明の電子部品を用いた場合
について説明したが、高い周波数のデジタル信号を扱う
電子装置において高調波ノイズの発生する部分に本発明
の電子部品を用いたものでも構わないもので、同様の作
用効果を奏するものである。
【0048】
【発明の効果】本発明の多層基板によれば、周波数1M
Hzにおける誘電正接が0.0007以下の低損失誘電
体材料からなる低損失層と、周波数1MHzにおける誘
電正接が0.001以上の高損失誘電体材料からなる高
損失層とを、それぞれ1つ以上有し、さらに、低損失が
要求される低損失回路を前記低損失層に形成し、ノイズ
成分を抑制するためのノイズ抑制回路を前記高損失層に
形成し、両者を互いに接続することによって、それを用
いた電子部品においてノイズ抑制回路を内蔵することが
でき、電子部品の小型化を図ることができる。
【0049】また、ノイズ抑制回路が、高損失誘電体材
料を挟んで形成された複数のグランド層と、複数のグラ
ンド層の間に形成された1つ以上の線路層からなること
によって、輻射を少なくすることができ、電子部品のノ
イズ抑制の効率をさらに高めることができる。
【0050】また、本発明の電子部品によれば、多層基
板の内層あるいは外部に、ノイズ抑制回路に接続された
機能回路部を有し、ノイズ抑制回路の入出力インピーダ
ンスを機能回路部のインピーダンスに整合させることに
よって、ノイズ抑制回路の入出力端における反射を抑え
て、誘電体材料内部での誘電体損失による電力損失を増
やし、不要輻射を抑えるとともにノイズ抑制の効率を更
に高めることができる。
【0051】そして、本発明の電子装置によれば、本発
明の電子部品を用いることによって、高調波や不要輻射
を低減し、小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層基板を用いた電子部品の一実施例
を示す斜視図である。
【図2】図1の電子部品の高損失層の例を示す一部透視
斜視図である。
【図3】図2の高損失層に形成されたストリップ線路の
等価回路を示す回路図である。
【図4】高損失層の別の例を示す一部透視斜視図であ
る。
【図5】図4の高損失層に形成されたコンデンサの等価
回路を示す回路図である。
【図6】図4の高損失層に形成されたコンデンサの測定
時の接続状態を示す回路図である。
【図7】本発明の電子部品を用いた電子装置の一実施例
を示すブロック図である。
【図8】従来の電子部品を示す斜視図である。
【符号の説明】
3…端子 4…個別素子 10…電子部品 11…基体 12、14…低損失層 13、20…高損失層 15、17、21、23…グランド層 16、22…線路層 16a…線路 18、19、24…ビアホール 22a…電極 30…電子装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 萬代 治文 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 5E321 AA17 AA32 BB21 GG05 GG11 5E338 AA03 AA18 BB75 CC06 EE13 5E346 AA13 AA23 AA33 AA41 BB04 CC16 CC21 HH01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数1MHzにおける誘電正接が0.
    0007以下の低損失誘電体材料からなる低損失層と、
    周波数1MHzにおける誘電正接が0.001以上の高
    損失誘電体材料からなる高損失層とを、それぞれ1つ以
    上有することを特徴とする多層基板。
  2. 【請求項2】 低損失が要求される低損失回路を前記低
    損失層に形成し、ノイズ成分を抑制するためのノイズ抑
    制回路を前記高損失層に形成したことを特徴とする、請
    求項1に記載の多層基板。
  3. 【請求項3】 前記低損失回路と前記ノイズ抑制回路が
    互いに接続されていることを特徴とする、請求項2に記
    載の多層基板。
  4. 【請求項4】 前記ノイズ抑制回路が、前記高損失誘電
    体材料を挟んで形成された複数のグランド層と、該複数
    のグランド層の間に形成された1つ以上の線路層からな
    ることを特徴とする、請求項2または3に記載の多層基
    板。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の多
    層基板を用いたことを特徴とする電子部品。
  6. 【請求項6】 前記多層基板の内層あるいは外部に、前
    記ノイズ抑制回路に接続された機能回路部を有し、前記
    ノイズ抑制回路の入出力インピーダンスを、前記機能回
    路部のインピーダンスに整合させたことを特徴とする、
    請求項5に記載の電子部品。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載の電子部品を用
    いたことを特徴とする電子装置。
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JP28990299A Pending JP2001111184A (ja) 1999-10-12 1999-10-12 多層基板およびそれを用いた電子部品およびそれを用いた電子装置

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003283093A (ja) * 2002-03-22 2003-10-03 Mitsubishi Electric Corp 多層プリント配線板
JP2005129619A (ja) * 2003-10-22 2005-05-19 Toppan Printing Co Ltd 共振抑制用多層配線基板
JP2010182982A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Fujitsu Ltd プリント配線板、プリント配線板設計方法、プリント配線板設計プログラム
US7816768B2 (en) 2007-01-19 2010-10-19 Elpida Memory, Inc. Semiconductor device including ground and power-supply planes and a dielectric layer between the ground and power-supply planes

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