JP2001111131A - 磁気機能素子および磁気機能装置 - Google Patents

磁気機能素子および磁気機能装置

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JP2001111131A
JP2001111131A JP28866599A JP28866599A JP2001111131A JP 2001111131 A JP2001111131 A JP 2001111131A JP 28866599 A JP28866599 A JP 28866599A JP 28866599 A JP28866599 A JP 28866599A JP 2001111131 A JP2001111131 A JP 2001111131A
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thin film
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stress
magnetic thin
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Hiroshi Iwasaki
洋 岩崎
Kenji Katori
健二 香取
Kazuhiro Bessho
和宏 別所
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Original Assignee
Sony Corp
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    • H01G5/18Capacitors in which the capacitance is varied by mechanical means, e.g. by turning a shaft; Processes of their manufacture using variation of distance between electrodes due to change in inclination, e.g. by flexing, by spiral wrapping
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H59/00Electrostatic relays; Electro-adhesion relays
    • H01H59/0009Electrostatic relays; Electro-adhesion relays making use of micromechanics

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気入力によって効率よく磁性薄膜の磁化方
向を切り換えることができる磁気機能素子およびこれを
用いた磁気機能装置を提供する。 【解決手段】 電極4、5間に挟まれた領域の体積が可
変なコンデンサと、その一方の電極4に対して機械的に
結合した磁性薄膜6とを含む3次元構造をMEMS技術
により形成し、磁気機能素子を形成する。コンデンサへ
の充電に伴って両電極4、5間に働く静電気力によって
生じる構造要素部材2の機械的変形により、磁性薄膜6
の磁化方向を変える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁気機能素子お
よび磁気機能装置に関し、たとえば、固体磁気メモリに
適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】磁性体を利用した素子は、半導体デバイ
スに比較していくつかの点で魅力を持っている。第1
に、素子の要素材料として金属を利用することができる
ため、金属の高いキャリア密度および低い抵抗により素
子の超微細化に適すると期待されることである。第2
に、磁性体の磁化方向が双安定性を示すので、外部から
エネルギーを供給しなくても磁化状態を保ち、不揮発性
メモリ機能の実現に適することである。第3に、外部か
ら十分な強さの磁場が印加されれば、磁化方向は1ns
程度のごく短い時間で磁場方向に向きを変えるため、非
常に速い切り換え(switching)をおこなうことができる
ことである。
【0003】これらの特長を生かすことによって、省電
力で高速動作する、高集積度の固体メモリなどへの応用
が期待されている。
【0004】しかしながら、本発明者の知見によれば、
素子の微細化が進むと、磁場による磁化方向の切り換え
ができなくなる状況が生じてくることがわかった。これ
は、本願出願人が先に出願した特願平10−13071
1号で論じたように、素子の微細化により配線が細くな
ると、流せる電流が制限され、十分な強さの磁場を発生
させることができなくなることである。
【0005】そこで、本発明者は、この困難を解消する
ために、磁場印加によらずに磁化スイッチングをおこな
う方法を提案した(例えば、特願平10−130710
号、特願平10−130711号、特願平10−185
255号、特願平11−200840号など)。
【0006】たとえば、特願平11−200840号に
おいて提案された磁気機能素子によれば、図9に示すよ
うに、磁歪が正の材料(歪みの方向に磁化容易軸が生じ
る)からなる歪み敏感磁性薄膜101を、歪みを生じる
歪み付与層102に接触して形成すると、歪み付与層1
02にひっぱり力を加えた場合には磁化がy軸方向に向
くように、また、圧縮力を加えた場合には磁化がx軸方
向に向くように制御することが可能である。
【0007】電気信号によって磁化反転が生じるように
するために、圧電体や電歪材料を利用して発生させた応
力ないし歪みを用いることができる。また、作製工程の
容易な構造として、たとえば図10に示すように、電極
201、圧電体層202および磁性層203を積層した
素子構造が考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、平板を
積層した形態の図10に示す構造は、図9に示す磁気機
能素子で用いているような面内一方向の歪みを生じるに
は不利な構造である。これは、電場が印加される方向
(垂直方向)が、歪みの欲しい方向(面内方向)と垂直
に近い大きな角度をなしているからである。ランダム配
向の圧電セラミクスでは、歪みは電場方向に生じるの
で、図10に示す配置では面内の一方向に歪みを得るこ
とができない。図10に示す配置で面内の歪みを得るた
めには、特殊な傾きに成長した単結晶の圧電体を利用す
るような、材料技術上困難な制約が課される。
【0009】この発明は、従来と全く異なるアプローチ
により上記の課題を一挙に解決するものであり、電気入
力によって効率よく磁性薄膜の磁化方向を切り換えるこ
とができる磁気機能素子およびこの磁気機能素子を用い
た磁気機能装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来技術が
有する上述の課題を解決すべく、鋭意検討を行った。以
下にその概要を説明する。
【0011】すなわち、磁気機能素子とは別の分野で、
MEMS(Micro Electro-Mechanical System)とか、マ
イクロ・マシンと呼ばれる技術分野がある。これは、た
とえばサブミクロン・レベルの微細加工によって立体構
造を形成し、この立体構造に電磁相互作用を持たせ、機
械的変形や運動を生じることのできる系に関する技術分
野である。
【0012】このMEMSでは、シリコンLSIプロセ
スで培われた写真蝕刻技術などを用いて、基板上に微細
な平面図形を刻むことができる。また、積層構造の下部
の層を犠牲層(sacrifice layer)としてエッチングで溶
かし去ることによって、上部の層を基板と切り放し、立
体構造や自由に動ける部分を作製することもできる。こ
うしてMEMS工程で作製された微細な腕や梁、あるい
は歯車などの部品を、実際に静電気力で駆動することが
できることが、多数の例で示されている。
【0013】さて、機械的変形、とくに弾性変形は、ち
ょうど本出願人が先に出願した特願平11−20084
0号で提案した歪み駆動の磁気機能素子において磁化方
向を切り換えるために求められているものである。すな
わち、MEMSを利用すれば「電気エネルギー」→「弾
性エネルギー」の変換が効率よく達成されるから、次段
の「弾性エネルギー」→「磁気エネルギー」の変換と組
み合わせることによって、電気入力による磁化方向の切
り換えが効率よく実現される。
【0014】この発明は、以上のような検討に基づいて
案出されたものである。
【0015】すなわち、上記課題を解決するために、こ
の発明の第1の発明は、歪みまたは応力によって磁性薄
膜の磁化方向を変えるようにした磁気機能素子であっ
て、静電気力を利用して磁性薄膜に歪みまたは応力を生
じさせるようにしたことを特徴とする磁気機能素子であ
る。
【0016】この発明の第2の発明は、歪みまたは応力
によって磁性薄膜の磁化方向を変えるようにした磁気機
能素子であって、支持体上に磁性薄膜が形成されてお
り、静電気力により支持体を機械的に変形させることに
より磁性薄膜に歪みまたは応力を生じさせるようにした
ことを特徴とする磁気機能素子である。
【0017】この発明の第3の発明は、歪みまたは応力
によって磁性薄膜の磁化方向を変えるようにした磁気機
能素子であって、一対の電極からなり、これらの電極間
に挟まれた領域の体積が可変なコンデンサを有し、磁性
薄膜は一対の電極のうちの一方の電極と機械的に結合し
ており、コンデンサへの充電に伴って一対の電極間に生
じる静電気力により一方の電極を他方の電極に対して変
位させることにより磁性薄膜に歪みまたは応力を生じさ
せるようにしたことを特徴とする磁気機能素子である。
【0018】この発明の第4の発明は、歪みまたは応力
によって磁性薄膜の磁化方向を変えるようにした磁気機
能素子であって、静電気力を利用して磁性薄膜に歪みま
たは応力を生じさせるようにした磁気機能素子が、基板
上に複数個配列して形成されていることを特徴とする磁
気機能装置である。
【0019】この発明の第5の発明は、歪みまたは応力
によって磁性薄膜の磁化方向を変えるようにした磁気機
能素子であって、支持体上に磁性薄膜が形成されてお
り、静電気力により支持体を機械的に変形させることに
より磁性薄膜に歪みまたは応力を生じさせるようにした
磁気機能素子が、基板上に複数個配列して形成されてい
ることを特徴とする磁気機能装置である。
【0020】この発明の第6の発明は、歪みまたは応力
によって磁性薄膜の磁化方向を変えるようにした磁気機
能素子であって、一対の電極からなり、これらの電極間
に挟まれた領域の体積が可変なコンデンサを有し、磁性
薄膜は一対の電極のうちの一方の電極と機械的に結合し
ており、コンデンサへの充電に伴って一対の電極間に生
じる静電気力により一方の電極を他方の電極に対して変
位させることにより磁性薄膜に歪みまたは応力を生じさ
せるようにした磁気機能素子が、基板上に複数個配列し
て形成されていることを特徴とする磁気機能装置であ
る。
【0021】この発明において、静電気力を利用して磁
性薄膜に歪みまたは応力を生じさせることによって磁性
薄膜の磁化方向を変えるための機構、すなわち、たとえ
ばコンデンサと磁性薄膜とを含む3次元構造は、典型的
には、MEMS技術により形成される。素子1個あたり
のこの3次元構造のサイズは、必要に応じて設計される
が、たとえば、サブミクロン・レベルから数μm〜数十
μmレベルである。
【0022】この発明の第3または第6の発明の磁気機
能素子においては、たとえば、磁性薄膜は一対の電極の
うちの一方の電極と機械的に結合した支持体上に形成さ
れており、コンデンサへの充電に伴って一対の電極間に
生じる静電気力により支持体を機械的に変形させること
により磁性薄膜に歪みまたは応力を生じさせる。このコ
ンデンサは、種々の構造のものであってよく、必要に応
じて選択されるが、たとえば、平行平板電極構造、櫛形
電極構造、填め合いシリンダー状電極構造などを有す
る。
【0023】この発明において、歪みまたは応力によっ
て磁性薄膜の磁化方向を変える手段としては、たとえ
ば、歪みにより磁気異方性が変化する材料(Fe−Ni
合金など)、歪みにより強磁性状態と反強磁性または非
磁性状態との間で相転移を生じる材料などを用いること
ができる。
【0024】この発明において、磁性薄膜は単層膜であ
っても積層膜であってもよいが、積層膜である場合に
は、好適には、その積層膜全体としての磁気特性を調節
するための、歪みに顕著な影響を受けない明確な磁気異
方性を有する層を含む。これについてより詳細に説明す
る。すなわち、たとえば、磁性薄膜がその上に形成され
る基板として、GaAs(001)基板を用い、その上
に厚さ20nmのFe薄膜を成長させると、ともに立方
晶のFeとGaAs結晶の格子定数が1:2の関係にあ
るので、良好なエピタキシャル成長が得られる。こうし
て、Fe相の〈100〉方向と〈010〉方向は、それ
ぞれGaAs基板の〈100〉方向と〈010〉方向と
に平行に揃う。このFe薄膜の上に重ねて磁歪の大きな
磁性薄膜、たとえば、Ni(ほかにFe−Rh合金、T
b−Fe合金などを用いることもできる)の薄膜を堆積
して、上述のような積層構造を形成する。積層された両
磁性層の磁化の間には強磁性的な結合が生じるので、積
層膜が単磁区構造をとるような小さな面内寸法に形成さ
れれば、Fe層とNi層の磁化ベクトルは互いに同じ方
向に揃って回転するようになる。この積層膜の面内のあ
る方向にひっぱり応力が加わると、Niの磁歪が負であ
るため、Niにはひっぱり応力と垂直方向を容易軸とす
る応力誘起磁気異方性が生じる。Ni層の厚さとこの磁
気異方性エネルギーとの積がFe層の厚さと磁気異方性
エネルギーとの積より大きければ、積層膜全体としての
磁気異方性はNi層に支配され、積層膜の磁化ベクトル
はひっぱりと垂直な方向に向く。その後応力が除かれる
と、Niの応力誘起磁気異方性は消え、また、Niの結
晶磁気異方性は小さいので、積層膜全体の磁気異方性は
今度はFe層の結晶磁気異方性に支配されるようにな
る。すなわち、Feは[100]方向を磁化容易軸とす
る明確な結晶磁気異方性を有するので、応力が除かれた
状態では積層膜の磁化ベクトルは〈100〉または〈0
10〉のいずれかの方向に落ち着いて安定する。以上の
ように両層の材料および厚さを適切に選択し、外部から
の応力ないし歪みによる磁化駆動の作用と、応力も歪み
もない状態での磁化方向保存の作用と、両方の作用とを
適当な大きさで合わせ持つように積層磁性薄膜を設計す
ることができる。両作用は、記憶素子に応用された場合
にはとりもなおさず、磁気書き込みと記憶保持の機能を
提供するものである。以上の例と共通な目的で、MgO
(001)基板上のFe−Ni合金膜とFe−Rh合金
層との積層例が特願平11−200840号にも開示さ
れている。
【0025】この発明においては、必要に応じて、磁気
機能素子に、歪みまたは応力によって制御される磁性薄
膜の磁化方向を電気信号に変換する手段として、ホール
素子や磁気抵抗素子が設けられる。
【0026】この発明の第4、第5または第6の発明の
磁気機能素子においては、たとえば、複数個の磁気機能
素子が直線または曲線状に配列された鎖状構造を有し、
この鎖を構成する磁気機能素子の構成部材の弾性変形が
鎖に沿って波動的に伝搬する様態によって動作させる。
あるいは、複数個の磁気機能素子が2次元行列状に配置
され、かつ行および列に沿って縦横の配線が設けられた
構造を有し、選択された行の配線と選択された列の配線
とに電気信号を供給することにより、2次元行列状に配
置された複数個の磁気機能素子から選択された行の配線
と選択された列の配線との交点に位置する磁気機能素子
を選択して動作させる。
【0027】この発明において、磁気機能装置は、たと
えば情報処理や磁気記憶をおこなうものであり、具体的
には、磁気記憶装置、電流スイッチング素子、電圧スイ
ッチング素子、論理素子、さらには磁気ベースのコンピ
ュータなどの各種の機能装置が含まれる。
【0028】上述のように構成されたこの発明によれ
ば、静電気力を利用して磁性薄膜に歪みまたは応力を生
じさせることによりその磁性薄膜の磁化方向を変えるよ
うにしているため、電気入力によって効率よく磁性薄膜
の磁化方向を変えることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0030】図1はこの発明の第1の実施形態によるM
EMS利用の固体磁気機能素子を示す。
【0031】図1に示すように、この固体磁気機能素子
においては、適当な梁支持部1を介して、弾性変形する
細長い梁状部材からなる片持ちの弾性梁2が、基板3か
ら所定の高さに基板3と平行に支持されている。この弾
性梁2と基板3との対向する2面にそれぞれ電極4、5
が設けられ、コンデンサ(電気容量)が形成されてい
る。これらの電極4、5間には、図示省略した適切な配
線を介して電圧源が接続されている。ここで、弾性梁2
と梁支持部1とを介した電極4、5間の電気伝導は、き
わめて小さく抑えられるように梁支持部1および/また
は弾性梁2の材料が選ばれている。また、この弾性梁2
の付け根付近の上に、歪みまたは応力によって磁化方向
が変わるような単層膜または積層膜からなる磁性薄膜構
造体6が、弾性梁2の伸縮に伴って伸縮することができ
るように一体的に形成されている。
【0032】次に、この固体磁気機能素子の動作につい
て説明する。
【0033】今、適切な配線(図示せず)を経由して両
電極4、5間に電圧を印加することによりコンデンサの
充電をおこなうと、静電気力により両電極4、5間には
互いに引き合う力が生じ、基板1に比較して細く曲がり
やすい弾性梁2を図2に示すように曲げる(あるいは、
たわませる)ことができる。このとき、弾性梁2の上辺
は伸張するので、弾性梁2上の磁性薄膜構造体6にはひ
っぱり歪みとひっぱり応力とが生じる。したがって、外
部から磁場を印加しなくても、この応力を利用して磁性
薄膜構造体6の磁化方向の切り換えをおこなうことがで
きる。電極4、5間への印加電圧をオフすると、弾性梁
2は初期の状態に復帰し、磁性薄膜構造体6のひっぱり
歪みおよびひっぱり応力も消失する。
【0034】なお、歪みまたは応力によって磁化方向が
変わるような磁性薄膜構造体については、特願平11−
200840号に開示されている。また、歪みないし応
力による磁化方向の切り換え機構についても、特願平1
1−200840号に様々な例が開示されている。
【0035】以上のように、この第1の実施形態によれ
ば、電気入力によって効率よく磁性薄膜構造体6の磁化
方向を切り換えることができ、素子構造も簡単で済む。
【0036】図3はこの発明の第2の実施形態によるM
EMS利用の固体磁気機能素子を示し、第1の実施形態
による固体磁気機能素子をより具体化したものである。
ここで、図3Aは平面図、図3Bは図3AのB−B線に
沿っての断面図である。
【0037】図3に示すように、この固体磁気機能素子
においては、基板3として導電性のSi基板が、梁支持
部1としてAl2 3 絶縁層が、弾性梁2としてCr膜
が、磁性薄膜構造体6として磁歪が正のFe−Ni合金
膜が用いられている。この場合、弾性梁2は、梁支持部
1との付け根の部分から互いに平行で等間隔の3本の部
分に分かれており、それらの付け根の付近の弾性梁2の
上にそれぞれ磁性薄膜構造体6が形成されている。梁支
持部1としてのAl2 3 絶縁層の厚さaはたとえば3
0nm、弾性梁2としてのCr膜の厚さbはたとえば8
0nm、幅cはたとえば200nm、長さdはたとえば
1000nmである。これらの構造は、MEMSプロセ
スを用いて容易に形成することができる。
【0038】この固体磁気機能素子において、試料のy
軸方向に12Oeの大きさで時間的に一定の大きさのバ
イアス磁場を印加しながらMFM(Magnetic Force Mic
roscopy)で磁性薄膜構造体6としてのFe−Ni合金膜
の磁区構造を観察したところ、磁化はy軸方向に向いて
いることが観測された。
【0039】バイアス磁場を保ったまま、基板3と弾性
梁2としてのCr膜との間に5Vの電圧を印加したとこ
ろ、静電気力による弾性梁2の先端の変位量は1.44
nmで、これはコンデンサの電極であるSi基板とCr
膜との間の空隙の厚さ30nmの約1/20に相当す
る。このとき、弾性梁2の付け根付近の表面での応力は
30MPa以上と見積もられ、応力による磁性薄膜構造
体6の磁化反転に適する大きさになっていることが確認
された。
【0040】なお、弾性梁2の部分と基板3との間の静
電容量の見積もり値は2×10-17(F)ときわめて小
さいので、高速動作の障害となることがない。また、弾
性梁2の共振周波数は65MHzであった。より小型で
軽量な梁を弾性梁2に用いれば、共振周波数をさらに上
げることができるので、共振によって高速動作を妨げら
れるおそれもないことがわかった。
【0041】ここでは磁性薄膜構造体6としてFe−N
i合金膜を一層堆積しただけであるが、たとえば上記の
特願平11−200840号に開示されているような、
歪み敏感磁性層と記憶層との積層構造や、さらにそれに
ホール素子や磁気抵抗素子を組み合わせた複合構造を用
いることができるのは言うまでもない。
【0042】この第2の実施形態によっても、第1の実
施形態と同様な利点を得ることができる。
【0043】図4はこの発明の第3の実施形態によるM
EMS利用の固体磁気機能装置を示す。この固体磁気機
能装置は弾性波伝搬を利用するものである。
【0044】図4に示すように、この固体磁気機能装置
においては、基板11上に固定された梁支持部12と、
この梁支持部12の両側(y軸方向)に基板11と平行
に突き出した片持ちの弾性梁13とにより形成され、片
側の弾性梁13の付け根の付近の上に磁性薄膜構造体1
4が形成されたT字形断面を有する固体磁気機能素子
が、ブリッジ15を介してx軸方向に一列に複数個結合
して配列されている。図示は省略するが、たとえば第1
の実施形態と同様に、固体磁気機能素子配列の一端にあ
る素子の片側の弾性梁13と基板11との対向する2面
にそれぞれ電極が設けられ、コンデンサが形成されてい
る。
【0045】次に、この固体磁気機能装置の動作につい
て説明する。
【0046】今、固体磁気機能素子配列の一端にある素
子の片側の弾性梁13を第1の実施形態と同様にして基
板11に引き寄せると、梁支持部12を支点として、そ
の片側の弾性梁13は基板11から離れてもち上がる。
同時に、隣の固体磁気機能素子との間のブリッジ14に
ねじれが生じ、この隣の固体磁気機能素子の弾性梁13
にも上下に振らせるトルクが伝搬する。固体磁気機能素
子配列の一端にある素子の弾性梁13を周期的に上下さ
せ続けると、この弾性梁13の上下動は次々に隣の固体
磁気機能素子へと伝搬して行く。たとえば、図5には、
隣り合う固体磁気機能素子間で振れの位相が逆転してい
る場合が図示されているが、このような状態は、T字形
断面を有する固体磁気機能素子の変形と回復との振動数
f(Hz)と素子の配置の周期L(m)との積がちょう
ど波の伝搬速度v(m/s)の半分のときに実現する。
これよりももっとゆっくり(小さな振動数で)揺らせ続
ければ、隣の磁気機能素子との間での位相変化が小さ
く、波長の長い波動が伝搬する。
【0047】さて、情報処理装置においては、入力に対
する演算結果に対しさらに次段の演算をおこない、とい
うように、出力端に向かって多段にわたって演算結果を
転送してゆく過程が含まれる場合が多い。もっとも単純
な、レジスタの値を隣のレジスタへ順送りにするだけの
シフトレジスタの機能も、二進の乗算器を構成するのに
なくてはならないものである。
【0048】このような情報の転送をおこなう素子の実
現に、図5に示すように弾性歪みが波動的に一方向へ伝
搬する構造は適している。情報操作の流れが自然に物理
的構造に体現されているからである。たとえば、T字形
断面の固体磁気機能素子の弾性梁13上に設けた磁性薄
膜構造体15に、圧縮歪みを受けたときには隣りの磁性
薄膜構造体15の磁化の影響を受けにくく、ひっぱり歪
みのもとでは隣りの磁性薄膜構造体15の磁化に影響さ
れやすい性質を持たせて、さらに適当に磁気相互作用を
媒介する配線を設けることによって、磁化状態の転送を
実現することができる。ブリッジ14上のスペースは、
ひとつのT字形断面の固体磁気機能素子と、ほかの固体
磁気機能素子との間の作用を媒介する配線を設けるため
のスペースとしても利用することができる。
【0049】また、弾性的に結合した固体磁気機能素子
の鎖状配列は、アドレス機能の実現にも有用である。
【0050】特願平11−200840号において、歪
み駆動磁気機能素子が配列された基板を伝搬する弾性波
(超音波)パルスによって素子を駆動する方法が開示さ
れている。しかしながら、固体中を弾性波が伝搬する速
度は5000m/s程度の大きさなので、仮に200M
Hzの帯域を有する発振器でパルスを与えたとしてもそ
のパルス幅は5000/200×106 /2 =1.25
×10-5(m)程度であるから、10μm以上の領域が
同じように圧縮またはひっぱりを受けることになる。サ
ブミクロン素子の高密度配列の中から一個(一列)の素
子にだけ応力が加わるようにするためには、これよりも
はるかに高帯域のパルス発振器が必要になるが、非常に
困難な技術となる。
【0051】一方、図4に示すような固体磁気機能素子
配列では、隣接する固体磁気機能素子との弾性結合をた
とえばブリッジ14を細くすることによって弱めると
か、弾性梁13の慣性モーメントを相対的に大きくする
ことによって、弾性波動の伝搬速度を遅くすることがで
きる。したがって、容易にサブミクロンのパルス幅を実
現でき、一時に一個の要素素子だけに歪みが与えられる
ような状況を実現できる現実的な手段が与えられる。
【0052】図4ではT字形断面の固体磁気機能素子を
用いたので、Γ字形断面の固体磁気機能素子の場合に比
べてブリッジ14のねじれが駆動する慣性モーメントが
大きくなり、弾性波の伝搬速度を抑えるのに効果的であ
る。しかしながら、弾性的に結合した鎖状配列を構成す
る固体磁気機能素子はT字形断面のものに限られるもの
でないことは、言うまでもない。
【0053】図6はこの発明の第4の実施形態によるM
EMS利用の固体磁気機能装置を示す。この固体磁気機
能装置は2次元ランダム・アクセスが可能なものであ
る。
【0054】図6に示すように、この固体磁気機能装置
においては、基板21上に固定された梁支持部22と、
この梁支持部22の片側(y軸方向)に基板21と平行
に突き出した片持ちの弾性梁23とにより形成され、弾
性梁23の付け根の付近の上に磁性薄膜構造体24が形
成されたΓ字形断面を有する固体磁気機能素子が、基板
21上の縦横(x軸方向およびy軸方向)に配置された
複数の行配線25と複数の列配線26との交点に配置さ
れて2次元行列配置をなしている。各固体磁気機能素子
の弾性梁23の先端部の下方の部分の基板21上には電
極27が形成されている。この電極27と対向する電極
は、金属などの導電体で構成された弾性梁23が兼用し
ている。各行配線25はy軸方向の各固体磁気機能素子
の下部と基板21との間を通って各電極27と接続され
ており、各列配線26はx軸方向の各固体磁気機能素子
の弾性梁23とブリッジ接続されている。また、スイッ
チ動作により、各行配線25と各列配線26との間には
所定の電圧源により電圧を印加することができるように
なっている。
【0055】次に、この固体磁気機能装置の動作につい
て説明する。
【0056】今、第m行の行配線25と第n列の列配線
26とを選択して両者の間に電圧を印加すると、m行n
列に位置する一個の固体磁気機能素子にのみ電圧が印加
されるようにすることができる。たとえば図7では、第
2行の行配線25と第1列の列配線26との間に電圧源
が接続されて電圧が印加されおり、両配線の交点に位置
する固体磁気機能素子の弾性梁23だけに静電引力がは
たらき、たわみが生じている。
【0057】こうして、多数個の固体磁気機能素子配列
の中から1個の要素素子だけを選択して動作させること
ができる。このアドレス機能を利用して、2次元マトリ
クス配置を用いたランダム・アクセス・メモリ装置を実
現することができる。
【0058】縦横の配線の組を用いてマトリクス配置さ
れた素子群から1素子にアドレスをおこなうために、選
択機能を持たせる目的で、配線の交点にトランジスタや
ダイオードなどの能動素子ないし非線形素子を配置する
場合がある。しかし、上述のように、この第4の実施形
態によれば、アドレス機能を実現する際にそのような選
択トランジスタの類を省くことができる利点がある。
【0059】図6では行配線25は各固体磁気機能素子
の足下を貫通し、列配線26は各固体磁気機能素子の上
部をブリッジ状に接続しているが、配線の形態はこれに
限定されるものではない。そこで、次に、異なる配線の
形態を用いた、この発明の第5の実施形態について説明
する。
【0060】図8はこの発明の第5の実施形態によるM
EMS利用の固体磁気機能装置を示す。
【0061】図8に示すように、この固体磁気機能装置
においては、第4の実施形態と同様に、基板21上に固
定された金属などの導電体からなる梁支持部22と、こ
の梁支持部22の片側(y軸方向)に基板21と平行に
突き出した金属などの導電体からなる片持ちの弾性梁2
3とにより形成され、弾性梁23の付け根の付近の上に
磁性薄膜構造体24が形成されたΓ字形断面を有する固
体磁気機能素子が、基板21上の縦横(x軸方向および
y軸方向)に2次元行列配置されている。各列配線26
はx軸方向の各固体磁気機能素子の梁支持部22と基板
21との間の部分を通って各固体磁気機能素子の弾性梁
23を電気的に接続している。一方、図示省略した別の
基板上に形成されたy軸方向の行配線25が、固体磁気
機能素子の上空に位置するように配置されている。そし
て、スイッチ動作により、選択された行配線25と選択
された列配線26との間に電圧を印加することにより、
ひとつの固体磁気機能素子を選択することができるよう
になっている。
【0062】この第5の実施形態によっても、第4の実
施形態と同様な利点を得ることができる。
【0063】以上、この発明の実施形態について説明し
たが、この発明は、上述の実施形態に限定されるもので
はなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可
能である。
【0064】すなわち、上述の実施形態において挙げた
数値、構造、形状、材料などはあくまでも例に過ぎず、
必要に応じて、これらと異なる数値、構造、形状、材料
などを用いることも可能である。
【0065】たとえば、上述の第4および第5の実施形
態においては、固体磁気機能素子を2次元マトリクス配
置しているが、MEMSは立体構造を作製できるところ
が長所であるから、2次元マトリクスに限らず、3次元
的に固体磁気機能素子を積み上げた3次元マトリクス配
置としてもよいことは、言うまでもない。
【0066】また、上述のように、歪みまたは応力によ
って磁化方向が変わるような磁性薄膜構造体については
特願平11−200840号に開示され、歪みないし応
力による磁化方向の切り換え機構についても特願平11
−200840号に様々な例が開示されているが、この
発明は、磁化方向切り換え法と歪み発生法とのすべての
組合せを含む。またさらに、各種の磁化方向の出力(読
み出し)法との組合せをも含むものである。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、静電気力を利用して磁性薄膜に歪みまたは応力を生
じさせることにより磁性薄膜の磁化方向を変えるように
しているので、電気入力を素子構成要素の弾性歪みない
し応力に変換し、さらに磁化方向の切り換えを実現す
る、効率よい固体磁気機能素子を実現することができ
る。また、弾性歪みの波動的伝搬を利用することによ
り、情報の転送に適した固体磁気機能素子を実現するこ
とができる。また、単純な行・列の配線を利用し、2次
元ランダム・アクセス機能を実現することができる。さ
らに、セル・サイズが数百nm以下になっても安定な書
込が可能な固体磁気機能素子を実現することができる。
また、従来の圧電体を用いた固体磁気機能素子において
は、H2 雰囲気などでのプロセスで圧電体の酸化物結晶
から酸素が抜けてしまう問題があるが、この発明によれ
ば、そのような問題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態によるMEMS利用
の固体磁気機能素子を示す側面図である。
【図2】この発明の第1の実施形態によるMEMS利用
の固体磁気機能素子の動作を説明するための側面図であ
る。
【図3】この発明の第2の実施形態によるMEMS利用
の固体磁気機能素子を示す平面図および断面図である。
【図4】この発明の第3の実施形態によるMEMS利用
の固体磁気機能装置を示す斜視図である。
【図5】この発明の第3の実施形態によるMEMS利用
の固体磁気機能装置の動作を説明するための斜視図であ
る。
【図6】この発明の第4の実施形態によるMEMS利用
の固体磁気機能装置を示す斜視図である。
【図7】この発明の第4の実施形態によるMEMS利用
の固体磁気機能装置の動作を説明するための斜視図であ
る。
【図8】この発明の第5の実施形態によるMEMS利用
の固体磁気機能装置を示す斜視図である。
【図9】特願平11−200840号において本発明者
が提案した固体磁気機能素子を示す斜視図である。
【図10】本発明者が検討した固体磁気機能素子を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1、12、22・・・梁支持部、2、13、23・・・
弾性梁、3、11、21・・・基板、4、5、27・・
・電極、6、14、24・・・磁性薄膜構造体

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歪みまたは応力によって磁性薄膜の磁化
    方向を変えるようにした磁気機能素子であって、 静電気力を利用して上記磁性薄膜に歪みまたは応力を生
    じさせるようにしたことを特徴とする磁気機能素子。
  2. 【請求項2】 歪みまたは応力によって磁性薄膜の磁化
    方向を変えるようにした磁気機能素子であって、 支持体上に上記磁性薄膜が形成されており、 静電気力により上記支持体を機械的に変形させることに
    より上記磁性薄膜に歪みまたは応力を生じさせるように
    したことを特徴とする磁気機能素子。
  3. 【請求項3】 歪みまたは応力によって磁性薄膜の磁化
    方向を変えるようにした磁気機能素子であって、 一対の電極からなり、これらの電極間に挟まれた領域の
    体積が可変なコンデンサを有し、 上記磁性薄膜は上記一対の電極のうちの一方の電極と機
    械的に結合しており、 上記コンデンサへの充電に伴って上記一対の電極間に生
    じる静電気力により上記一方の電極を他方の電極に対し
    て変位させることにより上記磁性薄膜に歪みまたは応力
    を生じさせるようにしたことを特徴とする磁気機能素
    子。
  4. 【請求項4】 上記コンデンサと上記磁性薄膜とを含む
    3次元構造はMEMS技術により形成されたものである
    ことを特徴とする請求項3記載の磁気機能素子。
  5. 【請求項5】 上記磁性薄膜は上記一方の電極と機械的
    に結合した支持体上に形成されており、上記コンデンサ
    への充電に伴って上記一対の電極間に生じる静電気力に
    より上記支持体を機械的に変形させることにより上記磁
    性薄膜に歪みまたは応力を生じさせるようにしたことを
    特徴とする請求項3記載の磁気機能素子。
  6. 【請求項6】 上記コンデンサは平行平板電極構造、櫛
    形電極構造または填め合いシリンダー状電極構造を有す
    ることを特徴とする請求項3記載の磁気機能素子。
  7. 【請求項7】 歪みまたは応力によって上記磁性薄膜の
    磁化方向を変える手段として歪みにより磁気異方性が変
    化する材料を利用したことを特徴とする請求項1記載の
    磁気機能素子。
  8. 【請求項8】 歪みまたは応力によって上記磁性薄膜の
    磁化方向を変える手段として歪みにより強磁性状態と反
    強磁性または非磁性状態との間で相転移を生じる材料を
    利用したことを特徴とする請求項1記載の磁気機能素
    子。
  9. 【請求項9】 上記磁性薄膜は、その全体としての磁気
    特性を調節するための、歪みに顕著な影響を受けない明
    確な磁気異方性を有する層を含む積層構造を有すること
    を特徴とする請求項1記載の磁気機能素子。
  10. 【請求項10】 歪みまたは応力によって制御される上
    記磁性薄膜の磁化方向を電気信号に変換する手段とし
    て、ホール素子または磁気抵抗素子を有することを特徴
    とする請求項1記載の磁気機能素子。
  11. 【請求項11】 歪みまたは応力によって磁性薄膜の磁
    化方向を変えるようにした磁気機能素子であって、静電
    気力を利用して上記磁性薄膜に歪みまたは応力を生じさ
    せるようにした磁気機能素子が、基板上に複数個配列し
    て形成されていることを特徴とする磁気機能装置。
  12. 【請求項12】 歪みまたは応力によって磁性薄膜の磁
    化方向を変えるようにした磁気機能素子であって、支持
    体上に上記磁性薄膜が形成されており、静電気力により
    上記支持体を機械的に変形させることにより上記磁性薄
    膜に歪みまたは応力を生じさせるようにした磁気機能素
    子が、基板上に複数個配列して形成されていることを特
    徴とする磁気機能装置。
  13. 【請求項13】 歪みまたは応力によって磁性薄膜の磁
    化方向を変えるようにした磁気機能素子であって、一対
    の電極からなり、これらの電極間に挟まれた領域の体積
    が可変なコンデンサを有し、上記磁性薄膜は上記一対の
    電極のうちの一方の電極と機械的に結合しており、上記
    コンデンサへの充電に伴って上記一対の電極間に生じる
    静電気力により上記一方の電極を他方の電極に対して変
    位させることにより上記磁性薄膜に歪みまたは応力を生
    じさせるようにした磁気機能素子が、基板上に複数個配
    列して形成されていることを特徴とする磁気機能装置。
  14. 【請求項14】 上記複数個の磁気機能素子が直線また
    は曲線状に配列された鎖状構造を有し、上記鎖を構成す
    る上記磁気機能素子の構成部材の弾性変形が上記鎖に沿
    って波動的に伝搬する様態によって動作させることを特
    徴とする請求項11記載の磁気機能装置。
  15. 【請求項15】 上記複数個の磁気機能素子が2次元行
    列状に配置され、かつ行および列に沿って縦横の配線が
    設けられた構造を有し、選択された上記行の配線と選択
    された上記列の配線とに電気信号を供給することによ
    り、上記2次元行列状に配置された複数個の上記磁気機
    能素子から上記選択された上記行の配線と上記選択され
    た上記列の配線との交点に位置する上記磁気機能素子を
    選択して動作させることを特徴とする請求項11記載の
    磁気機能装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100439423B1 (ko) * 2002-01-16 2004-07-09 한국전자통신연구원 마이크로전자기계 액튜에이터
WO2011024968A1 (ja) * 2009-08-28 2011-03-03 国立大学法人 東京大学 光素子
JP2014174261A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光素子

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