JP2001110724A - アモルファスシリコン薄膜とそれを用いたポリシリコン薄膜の製造方法 - Google Patents
アモルファスシリコン薄膜とそれを用いたポリシリコン薄膜の製造方法Info
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- JP2001110724A JP2001110724A JP28555099A JP28555099A JP2001110724A JP 2001110724 A JP2001110724 A JP 2001110724A JP 28555099 A JP28555099 A JP 28555099A JP 28555099 A JP28555099 A JP 28555099A JP 2001110724 A JP2001110724 A JP 2001110724A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ELAに適したa-Si薄膜が特定されておらず,E
LA照射エネルギー密度に敏感に結晶性が変動してしまう
と,ELA工程を非常に厳密に制御する必要がある。 【解決手段】 膜厚が40nm〜80nmで,光学バンドギャッ
プが1.80 eV以上1.88eV以下であるa-Siを,窒素または
不活性ガス雰囲気中の400℃以上600℃以下の熱処理によ
る脱水素化により,光学バンドギャップを1.68 eV以上
1.72 eV以下とする。このa-Si薄膜は,ELAエネルギー密
度に対する結晶性の変化が小さい。従って,poly-Si薄
膜の結晶性を制御しやすい。
LA照射エネルギー密度に敏感に結晶性が変動してしまう
と,ELA工程を非常に厳密に制御する必要がある。 【解決手段】 膜厚が40nm〜80nmで,光学バンドギャッ
プが1.80 eV以上1.88eV以下であるa-Siを,窒素または
不活性ガス雰囲気中の400℃以上600℃以下の熱処理によ
る脱水素化により,光学バンドギャップを1.68 eV以上
1.72 eV以下とする。このa-Si薄膜は,ELAエネルギー密
度に対する結晶性の変化が小さい。従って,poly-Si薄
膜の結晶性を制御しやすい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,薄膜トランジスタ
(TFT: Thin Film Transistor)などに応用可能な低
温ポリシリコン(poly-Si)薄膜とその製造方法に関す
る。より詳しくは,アクティブマトリクス型の液晶ディ
スプレイ(LCD)等に応用されるTFTに利用可能な低温po
ly-Si薄膜とその製造方法に関する。
(TFT: Thin Film Transistor)などに応用可能な低
温ポリシリコン(poly-Si)薄膜とその製造方法に関す
る。より詳しくは,アクティブマトリクス型の液晶ディ
スプレイ(LCD)等に応用されるTFTに利用可能な低温po
ly-Si薄膜とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】低温poly-Si薄膜の作製には,アモルフ
ァスシリコン(a-Si)薄膜を基板上に作製した後,結晶化
させる方法が一般的である。この時に利用されるa-Si薄
膜としては,CVD(化学的気相蒸着)法で成膜される水
素化a-Si薄膜が多く使用される。結晶化のためには,水
素化a-Si薄膜中の水素を脱離させる必要がある。これ
は,膜中の水素が急激に脱離し,均一な結晶化を妨げる
為である。通常,脱水素のためには,400℃〜600℃にて
窒素中で熱処理を1時間程度実施する。
ァスシリコン(a-Si)薄膜を基板上に作製した後,結晶化
させる方法が一般的である。この時に利用されるa-Si薄
膜としては,CVD(化学的気相蒸着)法で成膜される水
素化a-Si薄膜が多く使用される。結晶化のためには,水
素化a-Si薄膜中の水素を脱離させる必要がある。これ
は,膜中の水素が急激に脱離し,均一な結晶化を妨げる
為である。通常,脱水素のためには,400℃〜600℃にて
窒素中で熱処理を1時間程度実施する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】結晶性の良いpoly-Si
薄膜を600℃以下の低温で得る方法として,エキシマレ
ーザーアニール(ELA: Excimer Laser Anneal)が最も一
般的である。ところが,従来,どの様なa-Si薄膜がELA
に適しているかが必ずしも明確でなかった。そして,不
適切な水素化a-Siを脱水素化し,ELAを実施すると,そ
の照射エネルギー密度に非常に敏感に結晶性が変化する
という問題点があった。従って,基板面内あるいはロッ
ト間で特性が均一なpoly-Si薄膜を得るためには,ELA工
程を非常に厳密に制御し,照射エネルギー密度の変動を
抑える必然性が生じた。ところが,本質的にパルスレー
ザーであることの難しさ,熱ドリフト,さらには,アニ
ールチャンバ窓への蒸発したSiの付着によるレーザー光
透過率変動などの原因で,ELA工程を厳密に安定化させ
るのは非常に困難であり,製造上の大きな課題となって
いた。
薄膜を600℃以下の低温で得る方法として,エキシマレ
ーザーアニール(ELA: Excimer Laser Anneal)が最も一
般的である。ところが,従来,どの様なa-Si薄膜がELA
に適しているかが必ずしも明確でなかった。そして,不
適切な水素化a-Siを脱水素化し,ELAを実施すると,そ
の照射エネルギー密度に非常に敏感に結晶性が変化する
という問題点があった。従って,基板面内あるいはロッ
ト間で特性が均一なpoly-Si薄膜を得るためには,ELA工
程を非常に厳密に制御し,照射エネルギー密度の変動を
抑える必然性が生じた。ところが,本質的にパルスレー
ザーであることの難しさ,熱ドリフト,さらには,アニ
ールチャンバ窓への蒸発したSiの付着によるレーザー光
透過率変動などの原因で,ELA工程を厳密に安定化させ
るのは非常に困難であり,製造上の大きな課題となって
いた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は,上記課題を解
決するためになされたものである。まず,請求項1に記
載のa-Si薄膜は,光学バンドギャップが1.80 eV以上1.8
8 eV以下であり,窒素または不活性ガス雰囲気中の400
℃以上600℃以下の熱処理による脱水素化により,その
光学バンドギャップが1.68 eV以上1.72 eV以下となるa-
Si薄膜である。発明者らの検討に因れば,ELAにより得
られるpoly-Siは,水素化a-Si薄膜の光学バンドギャッ
プと,脱水素化a-Si薄膜の光学バンドギャップが,それ
ぞれ上記の範囲に有る場合,膜厚が40nm〜80nmの比較的
広い範囲で,ELAエネルギー密度に対する結晶性の変化
が小さい。従って,ELAによるpoly-Si薄膜の作製工程を
制御しやすい。
決するためになされたものである。まず,請求項1に記
載のa-Si薄膜は,光学バンドギャップが1.80 eV以上1.8
8 eV以下であり,窒素または不活性ガス雰囲気中の400
℃以上600℃以下の熱処理による脱水素化により,その
光学バンドギャップが1.68 eV以上1.72 eV以下となるa-
Si薄膜である。発明者らの検討に因れば,ELAにより得
られるpoly-Siは,水素化a-Si薄膜の光学バンドギャッ
プと,脱水素化a-Si薄膜の光学バンドギャップが,それ
ぞれ上記の範囲に有る場合,膜厚が40nm〜80nmの比較的
広い範囲で,ELAエネルギー密度に対する結晶性の変化
が小さい。従って,ELAによるpoly-Si薄膜の作製工程を
制御しやすい。
【0005】なお,光学バンドギャップは,可視・紫外
領域での透過率測定から求める。横軸に光のエネルギ
ー,縦軸に,光のエネルギーと線吸収係数の積の,平方
根を取り,その直線部分の外挿が横軸を切るエネルギー
を光学バンドギャップとする。
領域での透過率測定から求める。横軸に光のエネルギ
ー,縦軸に,光のエネルギーと線吸収係数の積の,平方
根を取り,その直線部分の外挿が横軸を切るエネルギー
を光学バンドギャップとする。
【0006】次に,請求項2に記載のpoly-Si薄膜の製
造方法は,請求項1に記載のa-Si薄膜を利用した製造方
法であって,まず,CVD法などにより,光学バンドギャ
ップが1.80 eV以上1.88 eV以下であり,膜厚が,40nm以
上80nm以下であるa-Si薄膜を作製し,窒素または不活性
ガス雰囲気中の400℃以上600℃以下の熱処理工程を施
し,膜中の水素を脱離させ,光学バンドギャップを1.68
eV以上1.72 eV以下とした後,このa-Si薄膜にエキシマ
レーザーを照射することにより,結晶化し,poly-Si薄
膜を得る方法である。
造方法は,請求項1に記載のa-Si薄膜を利用した製造方
法であって,まず,CVD法などにより,光学バンドギャ
ップが1.80 eV以上1.88 eV以下であり,膜厚が,40nm以
上80nm以下であるa-Si薄膜を作製し,窒素または不活性
ガス雰囲気中の400℃以上600℃以下の熱処理工程を施
し,膜中の水素を脱離させ,光学バンドギャップを1.68
eV以上1.72 eV以下とした後,このa-Si薄膜にエキシマ
レーザーを照射することにより,結晶化し,poly-Si薄
膜を得る方法である。
【0007】この製造方法では,請求項1に記載のa-Si
薄膜,すなわち,ELAエネルギー密度に対する結晶性変
化が小さいa-Si薄膜を,40nm以上80nm以下の膜厚で使用
する。すると,得られるpoly-Si薄膜としては面内均一
性が高くなり,さらには,そのロット間ばらつきも低減
できる。結果として,このpoly-Si薄膜を使用すれば,
高性能TFTアレイが安定して製造可能となる。なお,膜
厚に関して,発明者らの検討に因れば,40nm未満では,
基板面内で局所的なアブレーションが起きやすくなり,
好ましくない。これは,エキシマレーザーは,パルスレ
ーザーであるため,突発的に発生する強パルスが完全に
は避けられないことに起因する。一方,80nmを越える
と,部分的に,基板に垂直な方向で結晶粒が一様になら
ず,粒界が生じ始めるため,面内均一性が下がり好まし
くない。従って,上記のように40nm以上80nm以下とす
る。
薄膜,すなわち,ELAエネルギー密度に対する結晶性変
化が小さいa-Si薄膜を,40nm以上80nm以下の膜厚で使用
する。すると,得られるpoly-Si薄膜としては面内均一
性が高くなり,さらには,そのロット間ばらつきも低減
できる。結果として,このpoly-Si薄膜を使用すれば,
高性能TFTアレイが安定して製造可能となる。なお,膜
厚に関して,発明者らの検討に因れば,40nm未満では,
基板面内で局所的なアブレーションが起きやすくなり,
好ましくない。これは,エキシマレーザーは,パルスレ
ーザーであるため,突発的に発生する強パルスが完全に
は避けられないことに起因する。一方,80nmを越える
と,部分的に,基板に垂直な方向で結晶粒が一様になら
ず,粒界が生じ始めるため,面内均一性が下がり好まし
くない。従って,上記のように40nm以上80nm以下とす
る。
【0008】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下,図面を参
照しながら,本願発明のa-Si薄膜に関して,第1の実施
形態として詳細に説明する。
照しながら,本願発明のa-Si薄膜に関して,第1の実施
形態として詳細に説明する。
【0009】図1は,脱水素工程前のa-Si薄膜(膜厚50n
m)の光学的バンドギャップと,ELAにより得られたpoly-
Si薄膜を使用して試作されたTFTの電界効果移動度との
関係である。4インチガラス基板上50個のTFTに関する値
を示した。この図から,1.80eV〜1.88eVの光学バンドギ
ャップ範囲で,電界効果移動度のばらつきが小さいこと
が分かる。
m)の光学的バンドギャップと,ELAにより得られたpoly-
Si薄膜を使用して試作されたTFTの電界効果移動度との
関係である。4インチガラス基板上50個のTFTに関する値
を示した。この図から,1.80eV〜1.88eVの光学バンドギ
ャップ範囲で,電界効果移動度のばらつきが小さいこと
が分かる。
【0010】通常,ELAは,脱水素工程を経たa-Si薄膜
に対し実施される。従って,脱水素工程後の光学バンド
ギャップが重要であることが容易に予見できる。しか
し,発明者らは,脱水素工程後だけでなく,脱水素工程
前の水素化a-Siの光学バンドギャップの制御が,ELA工
程に非常に重要であることを見出し,発明に至ったもの
である。結果として,ELAのエネルギー密度が多少変動
しても,基板面内あるいはロット間変動が低減でき,安
定した供給が実現できる。
に対し実施される。従って,脱水素工程後の光学バンド
ギャップが重要であることが容易に予見できる。しか
し,発明者らは,脱水素工程後だけでなく,脱水素工程
前の水素化a-Siの光学バンドギャップの制御が,ELA工
程に非常に重要であることを見出し,発明に至ったもの
である。結果として,ELAのエネルギー密度が多少変動
しても,基板面内あるいはロット間変動が低減でき,安
定した供給が実現できる。
【0011】脱水素工程前のa-Si薄膜の光学バンドギャ
ップが上記の範囲内である場合に,得られるpoly-Siの
結晶性が均一になる原因は,明確ではない。現状では,
以下のように考察している。脱水素工程で,膜中水素は
大幅に減少するが,なお,1at%に近い多量の水素が残留
する。これは,シリコンとの結合が強固な水素は脱水素
工程後にも膜中に残留することを意味する。従って,脱
水素工程前の光学バンドギャップの値は,脱水素工程で
容易に脱離する水素濃度に相関して変化している。結論
として,この水素濃度が所定の範囲の時,ELAエネルギ
ー密度が変動しても結晶性があまり変化しないa-Si薄膜
となる,と考える。
ップが上記の範囲内である場合に,得られるpoly-Siの
結晶性が均一になる原因は,明確ではない。現状では,
以下のように考察している。脱水素工程で,膜中水素は
大幅に減少するが,なお,1at%に近い多量の水素が残留
する。これは,シリコンとの結合が強固な水素は脱水素
工程後にも膜中に残留することを意味する。従って,脱
水素工程前の光学バンドギャップの値は,脱水素工程で
容易に脱離する水素濃度に相関して変化している。結論
として,この水素濃度が所定の範囲の時,ELAエネルギ
ー密度が変動しても結晶性があまり変化しないa-Si薄膜
となる,と考える。
【0012】なお,脱水素工程として,例えば窒素中45
0℃1時間の熱処理で,a-Si薄膜の光学バンドギャップ
は,1.80eV〜1.88eVから,1.68 eV〜1.72 eVになる。
0℃1時間の熱処理で,a-Si薄膜の光学バンドギャップ
は,1.80eV〜1.88eVから,1.68 eV〜1.72 eVになる。
【0013】(実施の形態2)以下,図面を参照しなが
ら,本願発明のpoly-Si薄膜の製造方法に関して,第2
の実施形態として詳細に説明する。なお,本実施の形態
は,実施の形態1で示したa-Si薄膜を利用したpoly-Si
薄膜の製造方法である。図2は,本実施の形態にかかる
poly-Si薄膜の製造方法を概略した工程別断面図であ
る。
ら,本願発明のpoly-Si薄膜の製造方法に関して,第2
の実施形態として詳細に説明する。なお,本実施の形態
は,実施の形態1で示したa-Si薄膜を利用したpoly-Si
薄膜の製造方法である。図2は,本実施の形態にかかる
poly-Si薄膜の製造方法を概略した工程別断面図であ
る。
【0014】まず,例えば高融点ガラス基板上21に,
基板からの不純物元素の拡散を防止するシリコン酸化膜
(図示せず)を作製する。次にその上に,PECVD (Plasm
a Enhanced Chemical Vapor Deposition: プラズマ支援
化学的気相蒸着法)法などにより,シランなどのシリコ
ン水素化物あるいはシリコン水素化物とその他のガスの
混合ガスを使用し,所定の成膜条件を用いることで,1.
80eV〜1.88eVの光学バンドギャップを有するa-Si薄膜2
2を作製する。光学バンドギャップは,使用するガス
と,成膜条件で決定される。上記のその他のガスとして
は,アルゴンなどの不活性ガス,水素およびこれらの混
合ガスが挙げられる。また,成膜条件としては,ガス流
量,ガス比,ガス圧,投入RFパワー,基板温度などが挙
げられる。
基板からの不純物元素の拡散を防止するシリコン酸化膜
(図示せず)を作製する。次にその上に,PECVD (Plasm
a Enhanced Chemical Vapor Deposition: プラズマ支援
化学的気相蒸着法)法などにより,シランなどのシリコ
ン水素化物あるいはシリコン水素化物とその他のガスの
混合ガスを使用し,所定の成膜条件を用いることで,1.
80eV〜1.88eVの光学バンドギャップを有するa-Si薄膜2
2を作製する。光学バンドギャップは,使用するガス
と,成膜条件で決定される。上記のその他のガスとして
は,アルゴンなどの不活性ガス,水素およびこれらの混
合ガスが挙げられる。また,成膜条件としては,ガス流
量,ガス比,ガス圧,投入RFパワー,基板温度などが挙
げられる。
【0015】例えば,シラン30sccm,アルゴン1000sccm
で圧力180Paとし,13.56MHzのRFを面密度40mW/cm2で投
入した場合,得られるa-Si薄膜の光学バンドギャップ
は,基板温度に依存して変化し,概ね図3aの様な関係
がある。基板温度が175℃から350℃の範囲で,光学バン
ドギャップが1.80eV〜1.88eVの範囲となる。
で圧力180Paとし,13.56MHzのRFを面密度40mW/cm2で投
入した場合,得られるa-Si薄膜の光学バンドギャップ
は,基板温度に依存して変化し,概ね図3aの様な関係
がある。基板温度が175℃から350℃の範囲で,光学バン
ドギャップが1.80eV〜1.88eVの範囲となる。
【0016】次に,この薄膜を窒素中300Paで450℃1時
間熱処理する。この熱処理により,薄膜中の水素量が,
概ね1/10以下となり,脱水素化a-Si薄膜23となる。こ
の時,光学バンドギャップも変化し,例えば,図3bの
様になり,基板温度依存性は小さくなり1.68 eV〜1.72
eVになる。
間熱処理する。この熱処理により,薄膜中の水素量が,
概ね1/10以下となり,脱水素化a-Si薄膜23となる。こ
の時,光学バンドギャップも変化し,例えば,図3bの
様になり,基板温度依存性は小さくなり1.68 eV〜1.72
eVになる。
【0017】次に,例えば2.0mPa以下の真空中で,この
薄膜にELAを実施し,poly-Si薄膜24とする。例えばXe
Clガスを使用した波長308nmのエキシマレーザー光を使
用する。集光光学系を使用してエネルギー密度を上げる
ことが出来る。エネルギー密度は,レーザー光路途中に
アッテネータを入れて調整可能とする。得られるpoly-S
i薄膜は,実施の形態1で述べたように,結晶性のばらつ
きが少なく,デバイス化に適したものとなる。
薄膜にELAを実施し,poly-Si薄膜24とする。例えばXe
Clガスを使用した波長308nmのエキシマレーザー光を使
用する。集光光学系を使用してエネルギー密度を上げる
ことが出来る。エネルギー密度は,レーザー光路途中に
アッテネータを入れて調整可能とする。得られるpoly-S
i薄膜は,実施の形態1で述べたように,結晶性のばらつ
きが少なく,デバイス化に適したものとなる。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように,本発明に因れば,EL
Aをそれほど厳密に制御することなく,結晶性が一様な
高品質poly-Si薄膜を容易に得ることが出来る。poly-Si
薄膜は,現在,特にLCD応用として,ドライバー回路の
ガラス基板上への内蔵によるコスト低下や,実装信頼性
の向上,さらには,大面積高精細LCDへの適用が期待さ
れている。従って,本願発明の産業発展への寄与は,非
常に大なるものがある。
Aをそれほど厳密に制御することなく,結晶性が一様な
高品質poly-Si薄膜を容易に得ることが出来る。poly-Si
薄膜は,現在,特にLCD応用として,ドライバー回路の
ガラス基板上への内蔵によるコスト低下や,実装信頼性
の向上,さらには,大面積高精細LCDへの適用が期待さ
れている。従って,本願発明の産業発展への寄与は,非
常に大なるものがある。
【図1】実施の形態1にかかる水素化a-Si薄膜の光学的
バンドギャップと,ELAにより得られたpoly-Si薄膜を使
用して試作されたTFTの電界効果移動度との関係を示し
た図
バンドギャップと,ELAにより得られたpoly-Si薄膜を使
用して試作されたTFTの電界効果移動度との関係を示し
た図
【図2】実施の形態2にかかるpoly-Si薄膜の製造方法
を示す図
を示す図
【図3】実施の形態2にかかる基板温度と光学バンドギ
ャップとの関係を示す図
ャップとの関係を示す図
21 絶縁性基板 22 アモルファスシリコン薄膜 23 脱水素化アモルファスシリコン薄膜 24 ポリシリコン薄膜
Claims (2)
- 【請求項1】光学バンドギャップが1.80eV以上1.88eV以
下であり,窒素または不活性ガス雰囲気中の400℃以上6
00℃以下の熱処理工程後の光学バンドギャップが1.68eV
以上1.72eV以下であることを特徴とする,アモルファス
シリコン薄膜。 - 【請求項2】光学バンドギャップが1.80eV以上1.88eV以
下であり,膜厚が,40nm以上80nm以下であるアモルファ
スシリコン薄膜を作製し,窒素または不活性ガス雰囲気
中の400℃以上600℃以下の熱処理工程を施し,前記アモ
ルファスシリコン薄膜の光学バンドギャップを1.68eV以
上1.72eV以下とした後,前記アモルファスシリコン薄膜
に対しエキシマレーザーを照射することにより,前記ア
モルファスシリコン薄膜を結晶化することを特徴とす
る,ポリシリコン薄膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28555099A JP2001110724A (ja) | 1999-10-06 | 1999-10-06 | アモルファスシリコン薄膜とそれを用いたポリシリコン薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28555099A JP2001110724A (ja) | 1999-10-06 | 1999-10-06 | アモルファスシリコン薄膜とそれを用いたポリシリコン薄膜の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001110724A true JP2001110724A (ja) | 2001-04-20 |
Family
ID=17693003
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28555099A Pending JP2001110724A (ja) | 1999-10-06 | 1999-10-06 | アモルファスシリコン薄膜とそれを用いたポリシリコン薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001110724A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101912888B1 (ko) * | 2011-10-07 | 2018-12-28 | 어플라이드 머티어리얼스, 인코포레이티드 | 아르곤 가스 희석으로 실리콘 함유 층을 증착하기 위한 방법들 |
-
1999
- 1999-10-06 JP JP28555099A patent/JP2001110724A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101912888B1 (ko) * | 2011-10-07 | 2018-12-28 | 어플라이드 머티어리얼스, 인코포레이티드 | 아르곤 가스 희석으로 실리콘 함유 층을 증착하기 위한 방법들 |
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