JP2001107432A - 局部洗浄装置及び湯水供給装置 - Google Patents

局部洗浄装置及び湯水供給装置

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JP2001107432A
JP2001107432A JP30321699A JP30321699A JP2001107432A JP 2001107432 A JP2001107432 A JP 2001107432A JP 30321699 A JP30321699 A JP 30321699A JP 30321699 A JP30321699 A JP 30321699A JP 2001107432 A JP2001107432 A JP 2001107432A
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JP
Japan
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vacuum breaker
unit
temperature
water
drying
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JP30321699A
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English (en)
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Hisashi Nakamura
久志 中村
Ryosuke Hayashi
良祐 林
Haruo Tsutsui
治雄 筒井
Yoshiyuki Kawahara
能行 川原
Minoru Sato
稔 佐藤
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バキュームブレーカーの近傍に圧力変動を生
じさせる機器、例えばポンプ等が配される場合、バキュ
ームブレーカー弁体に圧力変動が伝わり、弁体が振動し
て、音等の発生を起こすことがあった。 【解決手段】 圧力変動を生じる機器94の近傍にバキ
ュームブレーカー97を配置した局部洗浄装置に、バキ
ュームブレーカー弁体97aをバキュームブレーカーの
空気流入路側に付勢する形状記憶素子からなる感温バネ
97bを設け、感温バネ97bとは逆方向にバキューム
ブレーカー弁体97aを付勢するバイアスバネ97cを
設けたので、供給される湯の温度によりバキュームブレ
ーカーの空気流入路97dを確実に遮断することがで
き、バキュームブレーカーが圧力変動に追従してばたつ
き、異音などが発生するという不具合が無い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湯水供給装置の構
造に関するものであり、特に局部洗浄のために洗浄水の
噴出を行う局部洗浄装置として好適に使用される。
【0002】
【従来の技術】従来の局部洗浄装置においては、洗浄水
の給水配管中にバキュームブレーカーを設け、バキュー
ムブレーカーの作用により配管内に滞留する洗浄水を排
出して、次回使用開始時に冷えた滞留水が使用者に当た
って不快に感じるということが無いようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、バキュームブ
レーカーの近傍に圧力変動を生じさせる機器、例えばポ
ンプ等が配される場合、バキュームブレーカー弁体に圧
力変動が伝わり、弁体が振動して、音等の発生を起こす
ことがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段及び作用及び効果】請求項
1の発明においては、圧力変動を生じる機器の近傍にバ
キュームブレーカーを配置した局部洗浄装置であって、
バキュームブレーカー弁体をバキュームブレーカーの空
気流入路側に付勢する形状記憶素子からなる感温バネを
設け、更に前記感温バネとは逆方向にバキュームブレー
カー弁体を付勢するバイアスバネを設けたので、供給さ
れる湯の温度によりバキュームブレーカーの空気流入路
を確実に遮断することができ、バキュームブレーカーが
圧力変動に追従してばたつき、音などが発生するという
不具合が無い。この圧力変動機器として、水流に所定周
期で強弱を与える脈動発生装置、ポンプ、水量を変更す
ることで水圧が変わる流調弁がある。
【0005】請求項2の発明においては、上記に加え、
前記感温バネの変態点を20℃乃至30℃としたので、
供給される湯により感温バネを確実に動作させることが
できる。
【0006】請求項3記載の発明において、前記感温バ
ネ及びバイアスバネは、バキュームブレーカー弁体を間
接的に付勢するようになしたので、感温バネの変態前即
ち止水時は、バキュームブレーカー弁体は圧力差でのみ
動作させることができ、バネの付勢力による誤動作が無
い。
【0007】請求項4の発明においては、圧力変動を生
じる機器の近傍にバキュームブレーカーを配置した局部
洗浄装置であって、バキュームブレーカーの弁体を発泡
性樹脂材により構成したので、バキュームブレーカーの
弁体自体で圧力変動を吸収することができ、弁体が圧力
変動に追従してばたつき、音などが発生するという不具
合が無い。この圧力変動機器として、水流に所定周期で
強弱を与える脈動発生装置、ポンプ、水量を変更するこ
とで水圧が変わる流調弁がある。
【0008】請求項5の発明においては、請求項4の発
明に加え、前記バキュームブレーカーを弁体の動作方向
が重力方向に対し垂直になるよう配置したので、弁体が
弁座に固着したとしても弁体の浮力で弁体を弁座から外
すことができ、弁体を開放方向に付勢するばねをなくし
ても確実に動作させることができる。
【0009】請求項6の発明においては、流水に圧力変
動を付与する圧力変動機器の近傍に水抜き用のバキュー
ムブレーカーを配置した湯水供給装置であって、洗浄水
が所定水温以上でのバキュームブレーカーの動作を不可
とする動作制限手段を設けたので、供給される湯の温度
によりバキュームブレーカーの空気流入路を確実に遮断
することができ、バキュームブレーカーが圧力変動に追
従してばたつき、音などが発生するという不具合が無
い。圧力変動機器として、水流に所定周期で強弱を与え
る脈動発生装置、ポンプ、水量を変更することで水圧が
変わる流調弁などがある。
【0010】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して実施例につい
て説明する。第1図は本発明の実施例に係る衛生洗浄装
置の便座、便蓋を取り外した状態での全体構成を示す斜
視図、第2図は便蓋を開いた状態での全体構成を示す斜
視図、第3図は便蓋、便座倒伏状態での全体構成を示す
斜視図、第4図は平面図、第5図は正面図、図6、図7
は装置本体30(内装機器省略)の分解斜視図である。
【0011】(外観部品全体構成の説明)図において、
10は便蓋、20は便座、30は洗浄装置本体である。
便蓋10及び便座20はヒンジブロック40及びソフト
閉止ユニット50を介して、洗浄装置本体30に回動自
在に支持される。
【0012】(装置本体30の説明)装置本体30は装
置の外郭を形成する上ケース31と下ケース35と、後
述する内装機器(付随機器)とからなり、上ケース31
は前方に傾斜部31aを設ける。この傾斜部31aは便
座20下面の傾斜部20fと便座20倒伏状態において
重合するよう形成し、この傾斜角度は後述する洗浄ノズ
ルの伸出角度と略同一とする。また、この傾斜部31a
に連続して便座・便蓋支持部31bを形成する。便座・
便蓋支持部31bは中央を隆起させ、左右を前記傾斜部
31aに連続した傾斜凹部31c、31cとして形成す
る。中央隆起部の側壁面31d、31dには、ヒンジブ
ロック40と係合する係合突起32、32を設ける。こ
の便座・便蓋支持部31bは、その頂上部に便蓋10並
びに便座20の回転中心軸と同心の円弧状で且つ便蓋1
0倒伏位置を始点として便蓋10後端が開放位置まで描
く軌跡に略相似形状とした曲面部31fを備える。この
曲面部31fには、運転状態等を表示する為の表示部用
開口31g、便座20に着座した利用者を検出する為の
人体検出センサ用開口31hが配置される。また、曲面
部31fは中央の曲率を最も大きく、左右にいくに連れ
小さくした樽形状とする。便蓋1の略開放位置部分から
はその高さを維持する略フラット面31pとする。上ケ
ース31の右側面には、可動部33cと表面シート33
dとからなる操作部33aを、右後方上面にはリモコン
受信部33bを設ける。そして、この樽形状の曲面部3
1f上を銘板34で覆うことにより、表示部用開口31
g、人体検出センサ用開口31hを塞ぐ。この銘板34
には、人体検出センサ用開口31hに対応する部分に半
透明のスモーク板34aを一体に形成し、表示部用開口
31gに対応する位置に透明部34bを一体に形成す
る。また裏側に熱カシメ用突起34cを4個所設け、上
ケース31に設けた熱カシメ用孔31xにて熱カシメ
し、上ケース31に一体化する。この銘板34は二色成
形により形成され、下面をパール調、上面を透明板と
し、パール調下地側に文字、表示部用開口、人体検出セ
ンサ用開口を形成し、上側透明板にてその全てを覆うよ
う形成する。
【0013】下ケース35の両側方部35aは底面側に
向けて傾斜させており、その右傾斜部には、便座コード
取出口35b、電源コード取出口35c、傾斜部から側
方に突出する突出部35dを設け、左傾斜部には便器自
動洗浄ユニット等のオプション機器への電力及び信号を
供給する為のオプション用コード取出口35eを設け
る。なお、突出部35d下方は切り欠いており、側方に
は給水接続口35f及び水抜き栓用開口35gを設け
る。上ケース31,下ケース35の他の部位は夫々の内
装部品を説明する際に合わせて説明する。
【0014】上ケース31と下ケース35の連接構造を
説明する。上ケース31前面側には、傾斜部31a前面
より垂下された垂下壁31i内側に設けた係合爪31
j、31j、傾斜部3a内側に設けた位置決拘束用突部
31k、31kを設け、上ケース31背面壁31lに設
けた第2係合爪31m、31mを設ける。下ケース35
には、前面壁35hに、係合突部35i、35i、底面
には位置拘束用ボス孔35j、35jを設け、下ケース
35背面壁35kに第2係合突部35l、35lを設け
る。この構成により位置拘束用凸部31k、31kを位
置拘束用ボス孔35j、35jに合わせ、上ケース31
の前部を下ケース35に押し込むと係合爪31j、31
jが弾性変形しながら、係合突部35i、35iを乗り
上げ、係合爪31j、31jが係合突部35i、35i
に係合する。次に後部を押し込み、第2係合爪31m、
31mが弾性変形しながら、第2係合突部35l、35
lを乗り上げ、第2係合爪31m、31mが第2係合突
部35l、35lに係合する。これにより、上ケース3
1と下ケース35とは一体化する。なお、本実施例で
は、第2係合爪31m、第2係合突部35lとの係合部
分で連接を強固にするためにネジ止めを行っているが、
このネジ止めは省略しても良い。なお、上ケース31と
下ケース35との側面での合わせラインAを便座の下端
が描くラインBの延長線上とし、且つ下ケース35の両
側方に傾斜部35aを設けたので、下ケース35側面は
影となり、取出口等は見えづらいので非常にコンパクト
な印象を与える。また、突出部35dは逆に目立ち、水
抜き等のメンテ作業部を認知させることができる。
【0015】(便蓋10の説明)便蓋10は、便器の開
口部を塞ぐ蓋部分10aを有し、その後端両側には、ヒ
ンジブロック40、ソフト閉止ユニット50を介して前
述の便座・便蓋支持部31bに回転自在に支持されるヒ
ンジ部10bを有する。このヒンジ部10bは、蓋部分
10aから上方に湾曲傾斜した連結部10cを介在させ
て、この蓋部分10aから延出形成する。便蓋1倒伏状
態での連結部10cの傾斜角は傾斜部31aの傾斜角と
略同一であり、連結部10cの両端側壁下端部が傾斜部
31a上面と所定間隔(本実施例では2mm)空けて略
一致するよう形成する。また、ヒンジ部10bはその内
側にソフト閉止ユニット50を収納する収納部10dを
形成する。ヒンジ部10bの上方曲面部10eは便蓋1
0倒伏状態において後述する便座のヒンジ部20c及び
ヒンジブロック40を覆い隠すよう収納部10dよりも
内方に延出形成し、上方を曲面部31fと略相似な同心
円弧状で且つ曲面部31fと連続面に形成する。
【0016】(便座20の説明)便座20は、中央部に
開口20aを備える座部分20bを有し、その後部両側
には、ヒンジブロック40、ソフト閉止ユニット50を
介して前述の便座・便蓋支持部31bに回転自在に支持
されるヒンジ部20cを有する。このヒンジ部20c
は、座部分20bから上方に湾曲傾斜した連結部20d
を介在させて、この座部分20bから延出形成する。ま
た、ヒンジ部20cはその内側にソフト閉止ユニット5
0を貫通収納する為の収納開口20gを有する収納部2
0eを設ける。ヒンジ部20c上方曲面部20hは便座
20倒伏状態においてヒンジブロック40を覆い隠すよ
う収納部20eよりも内方に延出形成し、上方を曲面部
31f、ヒンジ部10cと略相似な同心円弧状で且つ便
蓋1の略肉厚分小さい曲率で形成する。なお、便座20
の連結部20dの下面には傾斜部20fを形成する。
【0017】(便蓋10、便座20、装置本体30との
関係の説明)便蓋10、便座20、装置本体30は前述
のような形状とされているので、便蓋10、便座20倒
伏時には、装置本体30の曲面部31fと便蓋10の曲
面部10eとが同心円弧状の連続した面を形成するの
で、すっきりとした印象を与える。また、ヒンジ部20
cも同心状の形状としたので便蓋10を開放状態として
も、その印象を変えることは無い。また、便座・便蓋支
持部31bの左右を傾斜凹部31cとして、そこを便蓋
10、便座20のヒンジ部10b、20cとの回動空間
としたので、便座20中央後端部20iを座面として利
用することができる。また、便座・便蓋支持部31bの
内方を収納空間としても有功利用しており、装置本体3
0のコンパクト化を図ることができる。また、前記同心
円弧の中心であり、便蓋10、便座20の回動中心をフ
ラット面31pと略同一高さとする。こうすることで、
便蓋10、便座20のヒンジ部10b、20cの回動軌
跡はフラット面31pよりも後部に描かれず、傾斜凹部
31cを余分に取る必要がなくなり、便蓋10倒伏状態
での装置本体30との隙間を狭くすることができる。
【0018】(ヒンジブロック4、ソフト閉止ユニット
5の説明)図8は、装置本体30に対する便蓋10及び
便座20の連接構造を示す概略断面図である。連接構造
は、ヒンジブロック40とソフト閉止ユニット50とで
構成され、ソフト閉止ユニット50は、便蓋10及び便
座20が閉じるときに抵抗を与えて緩やかに動作するよ
うに緩衝装置(図示せず)を内蔵するヒンジ胴部51
と、ヒンジ軸52とから構成され、ヒンジ軸52に対し
ヒンジ胴部51は回動自在とされている。なお、このヒ
ンジ胴部51及びその周囲は便蓋10及び便座20の上
面によって隠れるような構造とする。ヒンジブロック4
0には、ヒンジ軸52を挿入してこれらを固定支持する
ための支持孔40aを設ける。ヒンジブロック40の底
部には、装置本体30に設けた係合突起32に対応して
凹部40bを設ける。便蓋10及び便座20を装置本体
30に連接するためのヒンジブロック40は、装置本体
30に設けた係合突起32に凹部40bが嵌まり込んで
固定される。収納部20eの開口20gの一部に位置決
め凹部20jを、ヒンジ胴部51の一部に位置決凸部5
1aを設け、この凹凸により便座20の基端部に設けた
収納部20eの一方をヒンジ胴部51と一体に回動する
ように固定し、他方の収納部20e内にヒンジ胴部51
を貫通連結し回動自在に軸支させる。また、収納部10
dの一部に位置決め凹部10fを、ヒンジ胴部51の一
部に位置決凸部51bを設け、この凹凸により便座と固
定された収納部20eとは逆側の便蓋10の基端部に設
けた収納部10dをヒンジ胴部51と一体に回動するよ
うに固定し、他方の収納部10dをヒンジ胴部51に対
し回動自在に軸支させる。
【0019】図9は、ヒンジブロック40,サポートカ
バー41と装置本体30に設けた係合突起32との連接
構造を示す斜視図である。図において、ヒンジブロック
40には、樹脂等から形成されるカバー41が設けら
れ、支持孔40aと同心円形状に若干突出して設けた支
持ガイド40bに、支持ガイド40bと略同一形状の回
動孔41aを回動自在に軸支することにより、ヒンジブ
ロック40とカバー41は一体化される。カバー41の
裾部内側にはロック爪41bが設けられ、片側には把手
部41cが一体に設けられている。係合突起32前壁に
は、ロック爪41bが係合する係止溝32aが設けられ
る。なお、カバー41の側壁基端部内側には第2ロック
爪41dが設けられ、ヒンジブロック40側壁には、第
2ロック爪41dが弾性係合する第2係止溝40cが設
けられる。ヒンジブロック40の凹部に、テーパ状の形
状となっている係合突起32が挿入、嵌合する構造とな
っている。
【0020】図10は、ヒンジブロック40,サポート
カバー41と装置本体30の係合突起32との連接状態
を示す断面図である。サポートカバー41は折り返し部
41eを設け,略断面略L字の形状をなしている。図9
に示したロック爪41bは、強度確保のため、折り返し
部41eに一体的に形成されている。第2ロック爪41
dを第2係止溝40cに案内するために、溝40dがヒ
ンジブロック40側壁に設けられた支持孔40aと同心
円弧上に第2係止溝40cよりも浅く形成される。ま
た、第2ロック爪41dと第2係止溝40cとのロック
が確実となるよう第2係止溝40cと溝40dとの間に
盛り上がり部40eを設けている。このように、第2ロ
ック爪41dと第2係止溝40cとを弾性係合として補
助ロック機構を形成しているので、ロック爪41bと係
止溝32aとは弾性係合ではなく、単なる係合とするこ
とができるので、ロック力の調整およびロック爪41b
の耐久性の確保等が容易である。また、これにより設計
の自由度が広がる。ヒンジブロック40の内部にはリブ
40fがあり,係合突起32と嵌合する構造となってい
る。このリブ40fの高さ調整にて係合突起32との嵌
合調整を行う。
【0021】図11は、ヒンジブロック40,サポート
カバー41と装置本体30との連接状態を示す断面図で
ある。図より明らかなように、連接状態では、ロック爪
41bが係止溝32aに係合しているので、この状態で
は、ヒンジブロック40と係合突起32の係合は外れな
い。この際、上記カバー41の第2ロック爪41dとヒ
ンジブロック4の第2係止溝40cとにより、回動方向
も規制される。係合を外したい場合は、把手41cに指
をかけて、第2ロック爪41dと第2係止溝40cとの
弾性係合を解除して、カバー41を回動することによ
り、ロック爪41bと係止溝32aとの係合を解除し、
便座20等を上方に持ち上げることでヒンジブロック4
0と装置本体30の係合を外すことができる。また、便
座2等を取り付けるときは、係合突起3eにヒンジブロ
ック4を挿入する。係合突起3eは外側先端程細くなっ
ているため、ヒンジブロック4を挿入しやすく、便座2
取付作業が容易となる。便座20の荷重等によるヒンジ
ブロック40の支持孔40aの下向きの力は,ヒンジブ
ロック40の下端と装置本体30との接触部により受け
る構造となっている。下向きの荷重を装置本体30の表
面にて受ける際には、ケーシング全体がたわみ内部部品
を破損させる恐れがあるため、装置本体30の上ケース
31の裏面に補強リブを配設している。
【0022】(内装部品の構成の説明)図12(a)は
上ケース31を取り外した状態の装置本体3の斜視図、
図12(b)は更に制御ユニットを取り外した斜視図、
図13は各ユニットを取り外した分解斜視図である。図
において、60はバルブユニット、70は熱交ユニッ
ト、90は流調、脈動ユニット、110はノズルユニッ
ト、130は乾燥、脱臭ユニット、150は補助操作ユ
ニット、160は第1制御ユニット、170は第2制御
ユニットである。
【0023】(バルブユニット60の説明)図14には
バルブユニット60の分解斜視図、図15には一部断面
図、図16、図17には組立てた状態での斜視図、図1
8、図19には下ケース3Bに設置する前の状態の斜視
図、図20、図21には下ケース3Bに設置した状態で
の斜視図を示す。図において、61はバルブ躯体、62
は給水接続管、63は水抜栓、64は温水ヒータ制御用
のトライアック、64aはトライアック64の放熱板、
61aは流路形成用板兼リモコン受光部取付板、65は
調圧弁、65aは調圧弁用開口塞板、61bは第2流路
形成用板兼リモコン受光部取付板、66は電磁弁、67
は流出接続管、68は入水温サーミスタである。
【0024】バルブ躯体61には、給水接続管62を取
り付ける為の取付用開口61c、水抜栓63にて通常閉
塞される水抜き開口61d、放熱板64aを取り付ける
為の取付用貫通孔61e、流路形成用板兼リモコン受光
取付板61aを取り付け流路形成するための流路形成用
溝61f、調圧弁65を取り付ける為の取付用貫通孔6
1g、第2流路形成用板兼リモコン受光取付板61bを
取り付け流路形成するための第2流路形成用溝61h、
電磁弁66を取り付ける為の取付用開口61i、流出接
続管67を取り付ける為の取付用開口61jを設ける。
なお、図15に示すように取付貫通孔61eには逆止弁
69を設け、また、水抜き開口61dから逆止弁69を
経由しないで流路形成用溝61fに連絡するバイパス路
61と水抜き開口61dから逆止弁69を経由し流路形
成用溝61fに連絡する本流路61lとを設ける。従っ
て通常使用時の水の流れは、給水接続管62→開口61
c→開口61d→本流路61l→(放熱板64a)→逆
止弁69(貫通孔61e)→溝61f→調圧弁65→貫
通孔61g→(塞板65a)→溝61h→電磁弁66→
開口61i→開口61j→流出接続管67となる。
【0025】給水接続管62は略L字形状に形成され、
一端にフレキ管が螺合接続する雄ネジ部62a、他端に
バルブ躯体61に回動自在に嵌合固定される嵌合挿入部
62bを設ける。また、嵌合挿入部62bにはOリング
(図示せず)を嵌め込む溝62c、抜け止め用フランジ
62dを設ける。このような構成により、給水接続管6
2の嵌合挿入部62bを躯体61の開口61cに挿入し
た後、略U字形状の取付部材62eをネジにより躯体6
1に固定することにより抜け止め用フランジ62dが拘
束され、躯体61に対し回動自在に固定される。なお、
給水接続管62の雄ネジ部62aは通常下方に向けられ
て設置されるが、便器幅が大きい場合、便器が干渉して
取付かない。従って、そのような幅広の便器に取り付け
る場合には、給水接続管62を回動し、下ケース35に
設けた給水接続口35fから側方に向けて給水接続管6
2の雄螺旋部62aを突出させてフレキ管(図示せず)
と接続する。従って、幅広の便器であっても取付かない
ということはない。
【0026】水抜き栓63はつまみ63aと栓本体63
bからなり、つまみ63aの中心部には栓本体63bと
の接続の為の丸孔63cが開けられ、内側には躯体61
との接続の為の雌ネジが形成されている。栓本体63b
は、つまみ63aへの取付部63d及びOリング溝を形
成すると共にストレーナ63eの一端を支持する基端部
63f、ストレーナ63eの他端を支持するフランジ部
63g、先端に設けられる止水弁部63hからなる。取
付部63dは丸孔63cに回動自在でかつ外れないよう
な構造とする。基端部63fに設けられる溝にはOリン
グが嵌め込まれ、水抜き栓63装着時に開口61dから
水が漏れるのを防止する。同様に、止水弁部63hのO
リングはバイパス路61kから開口61dへの水の浸入
を防止する。このような構成により、水抜き時には、つ
まみ63aと躯体61との螺合を解いた後、つまみ63
aを引き外すことで水抜き栓63を躯体61から取り外
す。この際、つまみ63aと栓本体63bとは回動自在
に構成するので、栓本体63bは回転すること無くOリ
ングに回動力が伝わらないので、耐久性を増すことがで
きる。水抜き栓63を取り外すと、バルブユニット60
内の水は自重によりバイパス路61k、本流路61l、
開口61cを夫々通って開口61dから外部に排出され
る。
【0027】リモコン用受光器169は、流路形成用板
兼リモコン受光取付板61a及び第2流路形成用板兼リ
モコン受光取付板61bに設けた孔61qと、リモコン
用受光器169の両側に設けた突起169aにより、バ
ルブユニット60に挟着固定する。
【0028】なお、バルブユニット60の固定は、下ケ
ース35の底面コーナー部に設けた突出部35d下方の
開口35x及び側方の開口35gから夫々給水接続部6
2及び水抜き栓63を外側に引き出した後、バルブ躯体
61に一体形成された2個所の取付部61m,61nを
下ケース35に設けたボス36a、36bにネジ止め固
定し、更にバルブ躯体61に一体形成された倒伏防止用
フランジ61pを上ケース31と下ケース35の接続に
使われたネジの先端で上から抑えつけることで行われ
る。なお、下ケース35へ組み付けた状態でのバルブユ
ニット60の嵩は110乃至120mm程度とし、後述
するノズルユニット110(嵩110mm程度)にチュ
ーブの可動余裕(10mm程度)を採った嵩と略同一高
さとする。
【0029】(熱交ユニット70の説明)図22には熱
交ユニット70の分解斜視図、図23は断面図、図24
は下ケース35に設置した状態での斜視図、図25は平
面図を示す。熱交ユニット70は熱交換部7A,温度安
定部7B、出湯部7Cからなる。熱交換部7Aは、円筒
状セラミックヒータ71、略円筒形状の熱交躯体72、
バイメタルスイッチ73、水抜き栓74、温度ヒューズ
75からなる。円筒状セラミックヒータ71には、熱交
躯体72の開放端の一側を閉塞するための取付フランジ
71aをガラス封止等で一体に設ける。熱交躯体72は
略円筒状の円筒躯体72aと、温度安定部7Bと接続さ
れる接続開放室72bとで構成される。円筒躯体72a
の開放端の一側にはセラミックヒータ取付部72c、他
側には水抜き栓取付部72dを設け、円筒躯体72aの
側壁面には、バイメタル取付用開口72eを貫通して設
ける。バイメタルスイッチ73は、伝熱板73a、押え
部材73b、バイメタルスイッチ本体73cよりなり、
伝熱板73aを介して押さえ部材73bにより、前記バ
イメタル取付用開口72eにネジ4本で取り付ける。水
抜き栓74は、ばね受け74a、止水ばね74b、水抜
き弁体74c、ゴム製弁座74d、塞ぎ蓋74eから構
成され、塞ぎ蓋74eにより前記水抜き栓取付部72d
にネジ3本で取り付ける。温度ヒューズ75は円筒躯体
72aの外郭に一体形成したヒューズ取付部(図示せ
ず)と温度ヒューズ取付板75aに一体形成されるヒュ
ーズ取付部75bとで挟圧固定する。なお、その取付は
温度ヒューズ取付板75aをネジ1本で円筒躯体72a
に取付けることで行われる。円筒躯体72の温度ヒュー
ズ取付部(図示せず)より上方には温度ヒューズ部が被
水しないよう被水防止カサ72fを一体に設ける。円筒
躯体72aと接続開放室72bとの隔壁には伝熱開孔7
2gと連絡孔72hとを設け、伝熱開孔72g上方に
は、フロートスイッチ収納室下部を形成する下部室72
iを形成する。なお、伝熱開孔72gは金属製の伝熱板
72jで塞ぐ。また、接続開放室72bには連絡孔72
hと下部室72iとを連絡する連絡溝72kを形成す
る。また、連絡孔72h、下部室72i、連絡溝72k
の周囲には連結用フランジ72lを形成する。
【0030】温度安定部7Bは、流路形成体76、出湯
温を検知する湯温検知サーミスタ77、水の有無を検知
するフロートスイッチ78、フロート室塞ぎ蓋79にて
構成される。流路形成体76は、熱交躯体72への取付
用フランジ76aと、フロートスイッチ78を収納する
収納室76bとからなり、フランジ76aは、連絡孔7
2h、連絡溝72kの上方を覆うフランジ延出部76c
を有し、このフランジ延出部76cには湯温検知サーミ
スタ77を挿入固定するサーミスタ取付孔76dを設け
る。なお、フランジ延出部76cと連絡孔72h、連絡
溝72kとで熱交換部7Aとフロート収納室76bとを
連絡する連絡流路70aを形成する。収納室76bはフ
ランジ76aよりも下方に垂下する垂下部76eと上方
へ延出し上端を開放する円筒部76fとからなり、垂下
部76eは下部室72i内に挿入され、垂下部72i下
端にて伝熱板72jを押圧固定し、伝熱開孔72gを閉
塞する。円筒部72f側壁上方には出湯部7Cに連絡す
る連絡開口76gを形成し、その連絡開口76gから接
続部76hを延出形成する。円筒部76fの上端開放部
にフロートスイッチ78が一体化されたフロート室塞ぎ
蓋79をネジ止め固定する。
【0031】出湯部7Cは、出湯形成体80、調圧弁6
5に異常が起きた際所定圧力以上の圧力が2次側機器に
加わらないようにするための安全弁ユニット81、火傷
を負う程の高温となった際にヒータ71への通電を強制
的に遮断するためのリミットサーミスタ82,通水が無
い状態で、下流側に空気を取り入れる為のバキュームブ
レーカー83にて構成される。出湯形成体80は、温度
安定部7Bと接続するための接続凸部80a、リミット
サーミスタ取付部80b、安全弁取付部80c、バキュ
ームブレーカー取付部80dを備える。なお、流路構成
上、接続凸部80aとサーミスタ取付部80bとは略同
一面上に、安全弁取付部80cとバキュームブレーカー
取付部80dとは略一直線状に対向配置する。接続凸部
80aは、接続部76hに挿入される挿入部と、取付用
フランジとで構成する。安全弁取付部80cは、安全弁
挿通部80gと、固定用ネジ部80hとで構成する。安
全弁ユニット81は、安全弁体81a、圧力設定ばね8
1b、逃がし流路81c、固定用フランジ81d、外周
にOリング溝を形成した挿入部81eを一体に有する弁
体押え部材81fからなり、挿入部81eを挿通部80
gに挿入し、固定用フランジ81dをネジにより固定用
ネジ部80hに固定することで出湯形成体80に一体化
する。なお、弁体押え部材81fには、オーバーフロー
流出路81gが形成される。このような構成により、通
常、弁体81aは、出湯形成体80に形成された安全弁
座80iにばね81bにて押圧され止水されているが、
所定圧以上の水圧が加わると、安全弁体81aは開放
し、オーバーフロー流出路81gからも水が流出し始
め、流出口83cから流出する水の圧力を所定圧以下に
調整する。バキュームブレーカー83は、バキュームブ
レーカー弁体83a、空気取込口兼オーバーフロー口8
3b及び流出口83cを有するキャップ83dにて構成
する。この構成によりバキュームブレーカー83は、通
水していない状態では、バキュームブレーカー弁体83
aは重力により、出湯形成体80に形成したバキューム
ブレーカー弁座80jに着座し、通水時にはキャップ8
3dに形成した弁座83eに着座する。なお、安全弁8
0のオーバーフロー流出路81g及びバキュームブレー
カー83のオーバーフロー口83bに接続される樹脂製
チューブの他端は下ケース35中央部前面に形成される
排出用トイ36vに固定する。従って、オーバーフロー
した水は排出用トイ36vを伝って便器内へ排出され
る。
【0032】熱交換ユニット70の組み付けは、熱交換
部7Aと温度安定部7Bとをパッキンを介してフランジ
72lとフランジ76aとで螺合固定し、更に、温度安
定部7Bと出湯部7CとをOリングを介して接続部76
hとフランジ80fとを螺合固定することで行われる。
なお、熱交ユニット70の下ケース35への取付は円筒
躯体72aの対角に設けられた取付フランジ72m、7
2nを下ケース35に設けたボス36c、36dにネジ
止めすることにより行われる。
【0033】上記構成により、バルブユニット60の流
出接続管67から熱交ユニット70へ接続チューブを介
して導入された水は、円筒状セラミックヒータ71の内
部流路71b及びセラミックヒータ71と円筒躯体72
aとで形成された円筒状流路72pで温められ、連通孔
72h、連絡流路70aを介してフロート収納室76b
へと導入される。この収納室76bは10乃至20cc
程度の容量を有し、フロートスイッチ78の動作ストロ
ークを確保すると共に、攪拌室としても機能し、温度ハ
ンチングを極小にする。収納室76bにより安定化され
た湯は、連絡開口76gを通って出湯部7C内に形成し
た流路80iを介して、バキューム弁体83aを押し上
げ、流出口83cへと導出される。なお、下ケース35
へ組み付けた状態での熱交換ユニット70の嵩は110
乃至120mm程度とし、後述するノズルユニット11
0(嵩110mm程度)にチューブの可動余裕(10m
m程度)を採った嵩と略同一高さとする。
【0034】(流調、脈動ユニット90の説明)図26
は流調、脈動ユニット90の分解斜視図、図27は流
調、脈動ユニット90の平面図、図28(a)は流調サ
ブユニット92の断面図、図28(b)は流調サブユニ
ット92のステータ92f、ロータ92dの平面図、図
29は流調サブユニット92の各回転位置での切欠溝9
2mと流調溝92pとの重合状態((a)0度、(b)
60度、(c)120度、(d)180度、(e)24
0度、(f)300度)、図30は流調サブユニット8
2の回転角度での切欠溝92mと流調溝92pとの重合
面積、図31は脈動サブユニット94の断面図、図32
は流調、脈動ユニット90の取付を説明する斜視図であ
る。流調、脈動ユニット90は流調サブユニット92、
脈動サブユニット94、防振プレート96からなり、流
調サブユニット92に設けた取付孔92a、92bによ
り防振ユニット96の取付ボス96a、96bにネジ止
め固定する。脈動サブユニット94は略対角に設けられ
た取付孔94a、94bを防振ゴム95a、95bを介
して防振プレート96の取付ボス96c、96dにネジ
止め固定する。なお、脈動サブユニット94のもう一方
の対角下端には環状溝94c、94dを、防振プレート
96のそれに対応する対角上面には弧状リブ96e、9
6fを夫々設け、その間に防振ゴム95c、95dを嵌
装する。
【0035】(防振プレート96の説明)防振プレート
96には流調サブユニット92及び脈動サブユニット9
4を取り付ける載置面の周囲に外輪壁96gを設け、載
置面より1段下げて排出トイ96hを設ける。この構成
により流調サブユニット92及び脈動サブユニット94
への結露水等を排出トイ96h、下ケース35を介して
便器へ排出する。また、外輪壁96gの一コーナー部を
上方に延出形成し、内壁側を流調サブユニット92と脈
動サブユニット94を接続するチューブのガイド壁96
iとし、そのガイド壁96i上方には略倒コ字状のコ字
状リブ96jを設け、このコ字状リブ96jにより流調
サブユニット92と脈動サブユニット94への電力線、
制御線等の配線を一括して保持する。防振プレート96
の一方の対角には取付孔96k、96lを設け、他方の
対角下面には弧状凹部96m、96nを設ける。また、
外輪壁96gには前方に突出する略T字形状突起96p
を設け、該突起96pは流調サブユニット92からノズ
ルユニット110へ接続されるチューブを紐等(図示
無)により締結固定する際に利用される。流調、脈動ユ
ニット90の下ケース35への取付は後述する。
【0036】(流調サブユニット92の説明)流調サブ
ユニット92は、流調ボディ92a、流調モータ92
b、ロータシャフト92c、ロータ92d、ロータスプ
リング92e、ステータ92fから主に構成される。流
調ボディ92aには、流入エルボ92g、バイパスポー
ト92h、流出ポート92i、機能部収納室92jを設
け、機能部収納室92j内にロータシャフト92c、ロ
ータ92d、ロータスプリング92e、ステータ92f
が収納される。ロータシャフト92c周囲にはYパッキ
ン92rを嵌め込み、ロータシャフト92cと機能部収
納室92jとの水密性を確保し、ロータシャフトの上方
には流調モータ92bの出力軸と一体連結する連結用凹
部92sを設ける。また、ロータシャフト92cとロー
タ92dとは位置拘束ボス92kによって回動不能に一
体化する。ロータスプリング92eは、ロータ92dと
ロータシャフト92cとの間に嵌装し、ロータ92dを
ステータ92f側へ押圧し、ロータ92dとステータ9
2fとの面の水密性を確保する。ステータ92fは、切
込凹溝92qにより位置拘束し、ネジにより流調ボディ
92aに回動不能にシールパッキン92t、92uを介
して固定一体化する。ロータ92dには扇状の切欠溝9
2mを設け、ステータ92fにはバイパスポート92h
へ水を導く為のバイパス孔92n、流出ポート92i側
への流量を調整して水を導く流調溝92pを設ける。上
記構成により、流調モータ92bの回転がロータシャフ
ト92cを介してロータ92dに伝達され、ロータ92
dの切欠溝92mとステータ92fのバイパス孔92n
若しくは流調溝92pとの重合状態を変更し、図30に
示すような流量調節若しくは流路切換が行われる。
【0037】(脈動サブユニット94)脈動サブユニッ
ト94は、入水ボディ94a、ソレノイド94b、出水
ボディ94c、円筒状内筒94d、略円筒形状のポール
94e、略円筒形状のプランジャー94f、緩衝ばね9
4g、付勢ばね94h、断面コ字状の外郭ヨーク94i
で構成する。なお、付勢ばね94hの弾性力が緩衝ばね
94gの弾性力よりも大きい設定とする。ソレノイド9
4bは、樹脂性で非磁性材の円筒ボビン94p、円筒ボ
ビン94pに巻き付けられる銅等からなる巻線94q、
ボビン94pの外郭を囲む鉄等の磁性材からなる断面コ
字状の内側ヨーク94rからなる。ボビン94p内に内
筒94dを嵌め込み、この内筒94d内にポール94
e、緩衝ばね94g、プランジャー94f、付勢ばね9
4hを組込み、入水ボディ94aのフランジ部94j、
出水ボディ94cのフランジ部94kを外郭ヨーク94
iと内側ヨーク94rとで挟着一体化する。プランジャ
ー94f内には逆止弁94lが配置される。また、出水
ボディー94cにはバキュームブレーカー97が設けら
れる。上記構成により、ソレノイド94bに通電がなさ
れると、内側ヨーク94r→ポール94e→プランジャ
ー94f→ヨーク94iと閉磁回路が形成され、付勢ば
ね94hの弾性力に抗して、プランジャー94fがポー
ル94e側へ吸引される。この時、ポール94eとプラ
ンジャー94fとの間に形成されるチャンバ94m内の
水は出水ボディ94c側へと圧送され、出湯口94tか
ら樹脂製チューブを介してノズルユニット110へ送出
される。ソレノイド94bの通電を遮断すると付勢ばね
94hによりプランジャー94fは押し戻される。その
際、プランジャー94f内の逆止弁94lが開き、流調
サブユニット92から入水ボディ94a内の水は、チャ
ンバ94m内に流入する。本実施例においては、70H
z乃至100Hzでソレノイド94bへの通電をオンオ
フする。なお、プランジャー94fが押し戻される際
に、一次側に衝撃波が発生するので、それを打ち消すた
めに、入水ボディ94aにはアキュームレータ94nを
設ける。
【0038】脈動ユニット94は70Hz乃至100H
zで駆動されるため、大きな振動及び圧力変動が発生す
る。これは騒音の原因ともなるので、前述した通り、脈
動ユニット94は防振プレート96へ防振ゴムを介して
固定する。更に、これだけでは不十分である為、防振プ
レート96の取付孔96k、96lを防振ゴム95e、
95fを介して取付ボス36e、36fへネジ止め固定
し、防振プレート96の環状溝96m、96nを防振ゴ
ム95g、95hを介して略十字ボス36g、略ト字ボ
ス36hへ当接係止する。なお、防振プレート94の質
量を増す為に、流調サブユニット92をネジ止め一体化
する。このように多段防振を行うことで、下ケース35
への振動伝達を極小とすることができる。
【0039】また、このような圧力変動を生じる脈動ユ
ニット94のような機器にバキュームブレーカー97を
設けている為、バキュームブレーカー97の動作が不安
定になってしまう。図55は本発明に用いたバキューム
ブレーカー97の詳細構造を説明するための要部拡大図
である。図において、出水ボディー94cには空気流入
路97dが設けられ、水圧がかかった際に、この空気流
入路97dを塞ぐ為にバキュームブレーカー弁体97a
が設けられる。また、このバキュームブレーカー弁体9
7aの移動を規制するリング状の規制部材97eを設け
ている。この規制部材97eを形状記憶素子製の感温バ
ネ97b及びバイアスバネ97cにて各バネがもう一方
のバネ側に付勢するように作用して、バキュームブレー
カー弁体97aを間接的に付勢している。なお、感温バ
ネ97bは図56に示すように、低温では縮み、高温で
は伸びる特性を有し、その変態点は20℃乃至30℃と
なっている。このような構成であるから、通水が行われ
ない時には、バキュームブレーカー97の温度は室温程
度まで下がっており、バイアスバネ97cの付勢力によ
り、規制部材97eは図55(a)に示す位置に押し下
げられる。そして、この時水圧はかかっていないので、
弁体97aは空気流入路97dを開放する。なお、弁体
97aには連通路97fを設けているので、空気流入路
97dから出湯口94tへ大気が導入され、出湯口94
tより下流側の配管内滞留水は後述するノズル噴出孔1
13d、113e、113fから排出される。次に、熱
交ユニット70により適温にされた湯が供給されると、
水圧により弁体97aは空気流入路97dを塞ぐ。な
お、湯の温度が所定温度に達すれば感温バネ97bの付
勢力が大きくなる為、バイアスバネ97cに抗して規制
部材97eを空気流入路側に押し上げる。従って、バキ
ュームブレーカー弁体97aは拘束され、出湯中に出湯
口94t側に負圧が発生したとしても、空気流入路97
dを開放することは無い。すなわち、この感温バネ97
bが、洗浄水が所定水温以上の時にバキュームブレーカ
ーを動作させない動作制限手段となっている。よって、
水圧変化により開閉を行うバキュームブレーカー97が
洗浄水の圧力を変動する脈動ユニット94の近傍に設け
られているに関わらず、洗浄水として湯が供給されてい
る間はバキュームブレーカー弁体97aが開閉動作を行
うことはなく、異音等の発生は生じない。
【0040】バキュームブレーカー97の別実施例を図
57に示す。図57は、図31におけるバキュームブレ
ーカー97部分の、出湯口94tを切断する方向に切る
横断面図である。なお、前実施例と同一の構成には同一
の符号を付与する。この実施例と図55に示した実施例
との大きな差異は感温バネ97b、バイアスバネ97c
とをなくした点である。次にこのバキュームブレーカー
97の動作を説明する。このバキュームブレーカーの弁
体97a’は発泡樹脂で形成されているので、弁体97
a’は柔らかく変形しやすい。この変形により振動を吸
収することができるので、圧力変動を起こす部分に配置
しても、その弁体97a’の開閉動作に振動が影響を及
ぼすことが無い。また、発泡体であるため、弁座側との
接触面積自体を少なくすることができ、固着等の不具合
をなくすことができる。また、発泡体は通常のゴム製
(NBR若しくはEPDM)弁体97aに比べ比重が1
/5以下である。従って、弁体97a’の動作方向が重
力方向と垂直になるようバキュームブレーカー97を配
置すると、例え弁座と弁体97a’とが固着したとして
も、弁体97a’が水の導入による浮力により上方向に
ずれるため固着状態を解除することができる。このた
め、弁体97a’を開放方向に付勢するばねを不要とす
ることができる。
【0041】(ノズルユニット110の説明)図33は
ノズルユニット110の分解斜視図、図34は流路切換
ユニット100の分解斜視図、図35は流路切換ユニッ
ト100の断面図、図36はノズル本体111の断面
図、図37はノズルヘッド113の断面図、図38はノ
ズルユニットの取付説明図である。ノズルユニット11
0は流路切換ユニット100、ノズル本体111、ノズ
ル駆動ユニット120から構成し、流路切換ユニット1
00はノズル本体111後端に一体化され、ノズル本体
111はノズル駆動ユニット120に摺動自在に取り付
けられる。
【0042】(流路切換ユニット100の説明)流路切
換ユニット100は、切換モータ101、モータ取付板
102、伝達軸103、シール材104、流入孔105
aを有する流路切換ボディ105、切欠溝106aを有
する切換ロータ106、お尻1流出ポート107a、お
尻2流出ポート107b、ビデ流出ポート107cを有
する切換ステータ107にて構成する。
【0043】(ノズル本体111の説明)ノズル本体1
11は、ノズル胴体112、ノズルヘッド113、パッ
キン114、流入エルボ115からなり、ノズル胴体1
12後端には、流路切換ユニット100を収納する収納
部112aを設け、該収納部112aの一側壁には流入
孔112bを設け、該流入孔112bには流入エルボ1
15を接着または溶着等で一体化する。収納部112a
の他側壁には、ノズル駆動ユニットへの連結部112c
を設ける。ノズル胴体112の内部には、上方にお尻1
流路112d、下方にお尻2流路112e及びビデ流路
112fを形成し、先端にはお尻1連結用突起112
g、お尻2連結用突起112h、ビデ連結用突起112
iを設ける。ノズルヘッド113の後端には、お尻1連
絡流路113a、お尻2連絡流路113b、ビデ連絡流
路113cを設け、突起112g、h、iと流路113
a、b、cとの間にパッキン114を介装する。ノズル
ヘッド113先端には、奥から順にお尻1噴出孔113
d、お尻2噴出孔113e、ビデ噴出孔113fを設け
る。お尻1噴出孔113dと流路113aとは直線流路
にて形成されるが、流出ポート107b、107c、流
路112e、112f、連絡流路113b、113cは
中心からずれて配置されるので、お尻2噴出孔113
e、ビデ噴出孔113fとお尻2連絡流路113b、ビ
デ連絡流路113cとは図37(c)に示すように偏芯
して形成する。なお、ノズル胴体112の流入エルボ1
15付近には、流路切換ユニット100の配線を束ね固
定するための断面コ字状配線収納リブ112jを設け
る。
【0044】(ノズル駆動ユニット120の説明)ノズ
ル駆動ユニット120は、ノズル本体111を摺動自在
に支持するノズル支持台123、ノズル支持台123の
右側後方に取り付けられるノズル駆動用モータ124、
ノズル支持台123の左側後方に取り付けられ、ノズル
駆動用モータ124に回動不能に固定される大プーリー
125、ノズル支持台123の後端の取り付けられノズ
ル本体111の移動を拘束するストッパ126、ノズル
支持台123の前端及びストッパ126に取り付けられ
る2個の小プーリー127、大プーリー125及び小プ
ーリー127及びノズル本体111の連結部112cに
取り付け、ノズル本体111へモータの駆動を伝達する
タイミングベルト128、ノズル支持台123に上下動
自在に取り付けられタイミングベルトの弛みを調整する
為のテンショナ129にて構成する。ノズル支持台12
3の先端にはノズル洗浄室121を設け、その側方には
流調サブユニット92のバイパスポート92hに樹脂製
チューブで接続される洗浄ポート122を形成する。
【0045】(ノズルユニット110の取付)ノズルユ
ニット110の取付は、ノズルユニット110を下ケー
ス35の左右動拘束壁36kに沿って前後方向にスライ
ドさせ、駆動ユニット120に設けた取付フランジ12
3aを下ケース35に設けた上下動拘束リブ36i内に
嵌め込み、取付フランジ123bを下ケース35に設け
たボス36iにネジ固定することで行われる。上記構成
により、ノズル用モータ124の正転逆転がタイミング
ベルト128によりノズル本体111に伝達されノズル
支持台123の傾斜に沿って2個の小プーリー127間
を往復動可能とされる。また、ノズル本体111収納
時、ノズルヘッド113はノズル洗浄室121内に有
り、洗浄ポート122から供給される水によりノズルヘ
ッド113が洗浄される。ノズル本体111の伸縮角度
は、前述したとおり上ケース31の傾斜部31aと略同
一であるが、この傾斜角(水平面から30乃至40度)
は、本出願人の長年の研究により得られたものであり、
単一のノズル本体111からおしり及びビデを狙うのに
最適な角度であり、また、座る位置、体格等のばらつき
を吸収できる最適な角度でもある。また、本実施例にお
いては、ノズルユニット110の嵩は110mm程度
で、上ケースの略フラット面31pの嵩は120mmと
して、10mm程度の余裕を持った高さを有しているの
は、ノズル本体111へ水を供給するチューブがノズル
本体111と共に可動する必要があるため、この可動ス
ペースを確保するためである。この余裕代は最低限必要
なもので、もし、この余裕が無い場合には、チューブが
上ケース31とノズルユニット110とで圧迫され、何
れチューブは破損する。また、ノズルユニット110の
奥行きは160mm程度であり、これも上ケースの奥行
きと略等しい。
【0046】(乾燥、脱臭ユニット130)図39は乾
燥、脱臭ユニット130の分解斜視図、図40は乾燥流
路形成上体131の斜視図、図41は乾燥流路形成下体
132の斜視図、図42は脱臭流路形成下体142の斜
視図、図43は組立状態での斜視図、図44は(a)背
面図、(b)正面図、(c)平面図、図45は一部を切
り欠いた平面図、図46は乾燥ヒータの側面図及び斜視
図である。乾燥、脱臭ユニット130は、乾燥流路形成
上体131、乾燥流路形成下体132、汚水侵入防止壁
133、乾燥ヒータ134、乾燥ヒータ収納箱135、
乾燥用サーミスタ136、乾燥用ファン137からなる
乾燥装置139と、目詰まり防止フィルタ141、脱臭
流路形成下体142、脱臭流路形成上体143、脱臭触
媒144、脱臭用ファン145からなる脱臭装置140
とからなる。
【0047】(乾燥装置139の説明)乾燥流路形成上
体131は、外壁面131a、上壁面131b、内壁面
131c、脱臭流路形成面131dから構成され、乾燥
流路形成上体131の外壁面131a、内壁面131c
には下方に突出する乾燥ヒータ134収納用突起(図示
せず)を3個所、側方に突出する乾燥用サーミスタ13
6収納用突起131fを1個所、側方に突出するヒータ
線取出用突起131vを1個所設ける。更に、外壁面1
31aには下ケース35への取付部131tを設ける。
また、乾燥流路形成上体131後端部131vよりも端
は薄肉とし、乾燥用ファン挿入代を形成する。上壁面1
31bは、傾斜面131hと乾燥ヒータ収納面131i
からなり、傾斜面131gには上側に突出する突出壁1
31jを設ける。この突出壁131jは、流調サブユニ
ット92のバイパスポート92hとノズルユニット11
0の洗浄ポート122とを連結する樹脂製チューブの案
内ガイドとして機能する。また、傾斜面131gと上ケ
ース31の傾斜部31aとで樹脂製チューブを挟み、こ
の樹脂製チューブにて脱臭用モータ145側への汚水浸
入を防止する。
【0048】内壁面131cの側方には脱臭流路形成部
131dを形成する。この脱臭流路形成部131dは奥
壁面131l、上壁面131bと連続形成される脱臭流
路形成上面131m、脱臭吸込口132kを囲み脱臭流
路形成上面131mから前部及び側部に垂下連設される
周囲壁131pからなり、この周囲壁131pには乾燥
流路下体132との係合凹部及び下ケース35への取付
部131qを設ける。また、奥壁面131l後部には乾
燥用モータ取付部131w及び脱臭流路形成下体142
取付部131zを設ける。なお、乾燥流路形成上体13
1の前面部には、汚水浸入防止壁133用ヒンジ受け1
31yを設け、汚水浸入防止壁133の両側にはヒンジ
133aを設ける。乾燥流路形成下体132は、外壁面
132a、底面132b、内壁面132c、脱臭流路形
成面132dから構成され、乾燥流路形成下体132の
外壁面132a、内壁面132cには乾燥ヒータ134
収納用切欠132eを3個所、乾燥用サーミスタ136
収納用切欠132fを1個所、ヒータ線取出用切欠13
2vを1個所設け、後端には乾燥用ファン137取付用
切欠132gを設ける。なお、この取付用切欠132g
付近の底面132bを先に行くに連れ薄くし、この付近
の外壁面132aが弾性変形可能に形成する。更に、外
壁面132aには下ケース35への取付部132tを設
ける。また、乾燥流路形成下体132後端にストッパリ
ブ132vを設け、乾燥用ファン挿入代を形成する。底
面132bは、傾斜面132hと乾燥ヒータ設置面13
2iからなり、傾斜面132g裏側には下方に垂下する
垂下壁132jを設け、下ケース35の開口36lとで
脱臭吸込口132kを形成する。なお、垂下壁132j
の側面壁には目詰まり防止フィルタ141係止用開口1
32uを設ける。
【0049】内壁面132cの側方には脱臭流路形成面
132dを形成する。この脱臭流路形成面132dは奥
壁面132l、底面132m、前壁132nからなり、
前壁132nには、脱臭吸込口132kを囲む周囲壁1
32pが連設され、この周囲壁132pには乾燥流路上
体131との係合爪及び下ケース35への取付部132
qを設ける。また、前壁132nと周囲壁132pとの
間には目詰まり防止フィルタ141取付用開口132
r、脱臭流路形成下体142を仮固定するためのフック
132sを設ける。目詰まり防止フィルタ141には係
止突起141aと、弾性係止片141bを設け、前記開
口132uに係止突起141aを挿入し、取付用開口1
32rに弾性係止片141bを弾性係合させることで目
詰まり防止フィルタ141を開口132kに取付ける。
【0050】乾燥ヒータ134は、マイカ等の耐熱性を
有する2個の支持板134a、134bを対称線部分に
形成したスリットを相互に噛み合わせて接合し、それら
の長手方向一端を固定金具134cを用いて挟持一体化
して横断面X字形状となる主体134dを構成し、この
主体134dの周部となる各支持体134a、134b
の稜線部分に等間隔で複数の凹部134e、凹部134
fを形成する。なお、凹部134eは傾斜を付けて形成
する。また、この傾斜は上下の稜線で逆とする。以上の
ように構成してなる主体134dの外周、即ち、各支持
板134a、134bの稜線部分において、該稜線上に
形成した凹部134eに嵌合させて数本のコイル状電熱
線134gを交互に、且つ各支持体134a,134b
の一側から他側に向かって螺旋状となるように捲回す
る。なお、支持体134bは2枚のマイカ板からなり、
温度ヒューズ134は2枚のマイカ板に収納用切込を設
けその部分に挟み込み、2枚のマイカ板間で、リード線
取出部134iと電熱線134g、電熱線134gと温
度ヒューズ134h、温度ヒューズ134hとリード線
取出部134jとを夫々結線接続し、。このように結線
された乾燥ヒータ134を乾燥ヒータ収納箱135内に
収納しユニット化する。なお、支持体134aに設けた
3個所の取付部134kは収納箱に設けたスリット13
5aから外側へ突出させる。ところで、従来は支持板1
34b上に温度ヒューズ134hが設置され、また、結
線も支持板134b上で行われていたのだが、2枚のマ
イカ板の間で結線を行うようにしたので、乾燥用ヒータ
134を従来よりも薄くすることが可能である。また、
凹部134eを傾斜して設けたので、コイル場電熱線1
34g捲回時、外れにくくすることができ、作業性が向
上する。
【0051】乾燥用ファン137は中央にモータ(図示
無)を一体化しており、その下部を吸込口(図示無)と
し、周囲の一端を吐出口137aとする。また、乾燥用
ファン137の周囲に2個所の取付部137b、137
cを設ける。なお、この乾燥用ファン137は脱臭用フ
ァン145と兼用する。
【0052】上記構成により乾燥装置139は次のよう
に組立てられる。乾燥流路形成下体132の乾燥用サー
ミスタ収納用切欠132fにサーミスタ136を挿入
し、乾燥ヒータ134が収容された乾燥ヒータ収納箱1
35の取付部134kをヒータ収納用切欠132eに嵌
め込み、ヒータ線取出用切欠132vからヒータ用のリ
ード線を取出した後、乾燥流路形成上体131の外壁面
131aと乾燥流路形成下体132の外壁面132aと
に設けた数箇所のスナップフィット構造(図示無)と、
乾燥流路形成上体131の周囲壁131pと乾燥流路形
成下体132の周囲壁132pとに設けたスナップフィ
ット構造(図示無)とで一体化する。この際、乾燥ヒー
タ収納用突起(図示無)にてヒータ取付部134kが、
乾燥用サーミスタ収納用突起131fにてサーミスタ1
36が、ヒータ線取出用突起131vにてヒータ用リー
ド線が夫々の切欠内へ拘束される。また、乾燥流路形成
上体131の内壁面131cと乾燥流路形成下体132
の内壁面132cとは係合し、各々の外壁面131a、
132a及び内壁面131c、132cと上壁面131
b、底面132bとで乾燥用送風路を形成する。その乾
燥用送風路の終端開口139aに汚水浸入防止壁133
をヒンジ部133a、ヒンジ受け131yによって取付
け、送風が無い時には汚水侵入防止壁133で開口13
9aを閉塞し、送風されると風の力で汚水侵入防止壁1
33を押し開き開口139aを開放する。乾燥用送風路
の始端139bには、乾燥流路形成上体131後端部1
31vの乾燥用ファン挿入代及び乾燥流路形成下体13
2後端のストッパリブ132vによる乾燥用ファン挿入
代を形成しており、この挿入代に乾燥用ファン137の
吹出口137aを挿入する。この挿入は、乾燥用モータ
取付部131w、乾燥用モータ取付部132wの間に取
付部137cを嵌め込み、そこを中心に乾燥用ファン1
37を回して吹出口137aを開口139bに挿入す
る。この時、乾燥用ファン137の突部(組立ての為の
スナップフィット部を兼用する)が取付用切欠132g
内に弾性係合して仮固定される。その後、モータ取付部
131w、取付部137c、モータ取付部132wとを
ネジにより固定一体化することで乾燥装置139は組立
てられる。
【0053】(脱臭装置140)脱臭流路形成下体14
2は、中央に吸込開口142bを有するモータ載置面1
42a、開口142bから窪んで設けられる吸込ダクト
形成壁142c、載置面142aから延出された脱臭流
路形成上面142d、上面142d縁に突出して設けら
れるモータ拘束壁142e、脱臭触媒144を収納する
触媒収納下部142f、触媒収納下部142fと載置面
142aとを連絡する連絡流路を形成する為の側壁14
2gとで構成する。なお、触媒収納下部142f側壁に
はスナップフィット用の拘束爪142hを左右夫々2個
所設ける。また、載置面142aと上面142dの境部
分裏面に垂下する垂下壁142iを、載置面142aに
は脱臭用モータ145固定用のボス142j、142k
を、上面142dには乾燥装置139との一体化する為
の取付部142lが夫々設けられる。脱臭流路形成下体
143は、傾斜面143aと触媒収納上部143bにて
構成し、傾斜面143a前端には、脱臭用モータ145
の吹出口145aを挿入する為の挿入口143cを形成
する。また、触媒収納上部143bの側壁にはスナップ
フィット用の拘束片143dを左右夫々2個所設ける。
脱臭触媒144は、従来から使用されているものと同様
で、活性炭等をハニカム形状に形成したものである。
【0054】上記構成により、脱臭装置140は次のよ
うに組立てられる。脱臭流路形成下体142の触媒収納
下部142fに脱臭触媒144を挿入し、脱臭流路形成
上体143をスナップフィット構造(拘束爪142hと
拘束片143dの弾性係合)で脱臭流路形成下体142
に一体化する。脱臭流路形成下体142の側壁142g
と脱臭流路形成上体143の挿入口143cとで形成さ
れる脱臭用ファン挿入口に脱臭用ファン145の吹出口
145aを挿入し、脱臭用モータ145を載置面142
aに載置する。その際、脱臭用モータ145の取付部1
45b、145cは夫々固定用ボス142j、142k
に、脱臭用モータ145外周はモータ拘束壁142e
に、脱臭用モータ145の吸込口(図示無)は開口14
2bに夫々セットする。その後、取付部145b、14
5cを固定用ボス142j、142kにネジ固定するこ
とで一体化する。
【0055】(乾燥装置139と脱臭装置140との組
立ての説明)上記のように組立てられた乾燥装置139
と脱臭装置140は以下のように組立てられる。乾燥装
置139の脱臭流路形成上面131m、脱臭流路形成面
132dの夫々の縁部131m1、132d1、に脱臭
装置140の吸込ダクト形成壁142c、モータ拘束壁
142eの夫々の縁部142c1、142e1を挿入す
る。その際、乾燥装置139のフック132sに脱臭装
置の垂下壁142iが弾性係合し仮固定される。その
後、取付部142lを取付部131zにネジ固定するこ
とで一体化する。上記構成により、乾燥用送風路の下部
に設けられた脱臭吸込口132kから吸込まれた悪臭
は、脱臭流路形成上面131m、周囲壁131p、周囲
壁132pで形成した導入ダクト140aから、脱臭流
路形成下面132m、脱臭流路形成上面142dで形成
した案内ダクト140b、吸込ダクト形成壁142c、
開口142bを介して脱臭用ファン吸込口(図示無)へ
吸引され、吹出口145aから脱臭触媒144へと送出
され、触媒144の吸着脱臭により無臭化されて上ケー
ス31背面に形成された吹出口32xよりトイレ室内へ
排出される。また、下ケース35と乾燥、脱臭ユニット
13との下部吸込空間140Sから乾燥用ファン137
内に空気を吸引し、吸引された空気は乾燥ヒータ134
で温められ終端開口139aから温風を吹出す。なお、
温風サーミスタ136で温風温度を検出し、所定の温度
となるよう乾燥ヒータ134の通電を制御する。この乾
燥、脱臭ユニット130の下ケース35への取付は、取
付部131t、132tを下ケース35に設けた取付ボ
ス36jに、取付部131q、132を取付ボス36k
に、取付部137bを取付ボス36mにネジ固定するこ
とで行われる。
【0056】(補助操作ユニット150)図47には補
助操作ユニット150の拡大斜視図を示す。補助操作ユ
ニット150は、スイッチが配置されるスイッチ基板1
51、スイッチ基板151及び制御基板を一体化しケー
スに取り付ける取付基板152及び制御基板(図示無)
にて構成する。取付基板152には、下ケース35に設
けた挿入ガイド36q、36qに差し込まれる下側拘束
部152a、上ケース31に設けた二条リブ32aで挟
み込まれる上側拘束部152b、上ケース31に設けた
リブ32bにより押圧される押圧部152c、制御基板
を挿入する挿入ガイド152d、制御基板を固定する固
定爪152e、スイッチ基板151を固定する固定爪1
52f、スイッチ基板151に設けらるガイド孔151
aを挿入するガイド用突起152gを設ける。また、ス
イッチ基板151の配線をまとめて保持する為の保持片
152hを取付基板152の側周部に設ける。なお、こ
のスイッチ基板151のスイッチは、前述した可動部3
3cが上ケース31側面の開口33eを貫通して動くこ
とにより操作される。
【0057】(第1制御ユニット160)第1制御ユニ
ット160は、図11乃至図13に示されるように、ポ
ッティングケース160aと制御基板(図示無)により
構成され、ポッティングケース160aには、下端に下
ケース35に設けたヒンジ受け36rに回動自在に支持
されるヒンジ軸161、側壁に下ケース35のボス36
tにネジ固定される固定孔162を有する。ポッティン
グケース160aの表面には制御基板が配され、裏側に
は着座センサ165及びブザー167が取付けられる。
また、下ケース35の中央付近に設けられた被水防止壁
36tとポッティングケース160aの側壁とで制御基
板への被水を防止する。着座センサ165はポッティン
グケース160aにネジ1本とばねにより、左右及び上
下に移動自在に固定されており、上ケース31に設けた
位置拘束用リブ32dにより修正がなされ、最終的な位
置が拘束され固定される。
【0058】(第2制御ユニット170)第2制御ユニ
ット170は、クランク形状のポッティングケース17
0aと2枚の制御基板(図示無)により構成され、ポッ
ティングケース170aには、下方に延びる4本の取付
脚170b、制御基板と各内装機器の配線をまとめて保
持する配線保持部170c、ポッティングケース170
a裏面に一体に形成するチューブ保持部170d、ポッ
ティングケース170a側壁に一体に形成する配線受け
リブ170eを設ける。また、制御基板の部品の一つで
あるトランス170fには表示基板175を取り付け
る。ポッティングケース170aをクランク形状とし、
ノズルユニット110後端部のスペースを開放すること
により、ノズルユニットに接続される樹脂製チューブの
移動スペースを確保する。
【0059】(リモコン180)図48にはリモコン1
80の正面図を示す。リモコン180には、お尻1洗浄
スイッチ181、お尻2洗浄スイッチ182、ビデ洗浄
スイッチ183、止スイッチ184が設けられ、投光L
ED185により、装置本体30の受光器169へと信
号が送信される。リモコン180の表面には蓋186が
設けられ、隠蔽部に設けられる脱臭入切スイッチ、ノズ
ル洗浄用スイッチ、節電スイッチ等の比較的使用頻度の
少ないスイッチ群189、液晶表示部188を隠蔽す
る。比較的使用頻度の少ないスイッチ群189の中でも
ムーブ入切スイッチ、マッサージ入切スイッチ、温度調
節スイッチ、流量調節スイッチ等使用頻度が中程度のス
イッチ189を蓋186隠蔽時にも操作できるように開
口群187を設け、液晶表示部188のうち使用頻度が
中程度のスイッチに関する表示部が露出するよう開口部
188bを設ける。スモーク190の内部には発光LE
D185が配され、赤外線信号を装置本体30の受光部
169に送信する。
【0060】(動作の説明)図49には水路系ブロック
図、図50にはお尻1洗浄スイッチを操作した時のタイ
ムチャート、図51には前洗浄モードのフローチャー
ト、図52には胴部洗浄モード1のフローチャートを示
す。使用者が便座20へ着座すると着座センサ165に
より着座が検出される。この検出信号により、待機モー
ドから捨水モードへと移行する。捨水モードでは、電磁
弁66及びセラミックヒータ71への通電が開始と共
に、流調サブユニット92をバイパスポート92h及び
流出ポート92iの双方ともに開状態の位置へ移行し、
お尻1噴出孔113d、お尻2噴出孔113e、ビデ噴
出孔113f及び洗浄ポート122の全てのポートから
水を吐出し、ノズルヘッド113の洗浄を行う。着座か
ら所定時間(本実施例では15秒)経過若しくは所定温
度(本実施例では30℃)をリミットサーミスタ68で
検知すると、電磁弁66及びセラミックヒータ71への
通電を停止し、捨水モードを終了し保温モードへと移行
する。保温モードでは、セラミックヒータ71のワット
容量1200Wのうち20乃至100W程度しか利用しな
い。というのも、貯湯式であれば、自然対流し易い構造
を採っているのだが、本発明の熱交ユニット70は瞬間
式である為、自然対流が起こりにくい構造であるため通
水の無い状態で1200Wのフル通電を行ってしまう
と、核沸騰(特定箇所のみ加熱される)を起こし、熱溜
りが発生し、おしり洗浄の際にハンチング(熱湯と冷水
とが不定の周期で不安定に吐出される状態)を起こす可
能性があるからである。なお、貯湯量はわずか(本実施
例では10〜20cc程度)なために、低ワットであっ
ても熱交ユニット70内の湯は冷めることはない。
【0061】お尻1洗浄スイッチ181を押すと、保温
モードから前洗浄モードへと移行する。前洗浄モード
は、流路切換ユニット100の流路をお尻1流路107
aに切換え、この切換動作が完了すると流調サブユニッ
ト92をバイパス孔92n側へと移行すると同時に、電
磁弁66及びセラミックヒータ71への通電を開始し、
洗浄ポート122からノズルヘッド113の洗浄を行
う。リミットサーミスタ68で検知する出湯温度が所定
温度(本実施例では30℃〜設定温度+2.5℃)範囲
内が所定時間(本実施例では1.5秒)継続するか若し
くは所定時間(本実施例では5秒)経過すると前洗浄モ
ードからノズル胴部洗浄モード1へと移行する。ノズル
胴部洗浄モード1では、ノズルモータ124へ通電を開
始し、ノズル本体111を所定の位置へ移動する。その
際、バイパスポート92hから湯は出たままなので、ノ
ズル本体111の胴部分を洗浄することができる。ノズ
ル本体111を所定位置へ移動完了すると、ノズル胴部
洗浄モード1からソフトスタートモードへ移行する。ソ
フトスタートモードでは、流調サブユニット92をバイ
パス孔92nから流調溝92pへとを切り替える。流調
サブユニット92のロータ92dが設定流量よりも3ス
テップ低い位置へ移動するタイミングに合わせて、脈動
サブユニット94を駆動し、湯を周期的に脈打つ吐水形
態としてお尻の洗浄を開始する。ロータ92dが設定流
量の位置に移動完了するとソフトスタートモードから本
洗浄モードへと移行する。本洗浄モードでは設定流量の
洗浄を行う。
【0062】止スイッチ184を押すと、本洗浄モード
からノズル胴部洗浄モード2へ移行する。ノズル胴部洗
浄2では流調サブユニット92を流調溝92pからバイ
パス孔92nへ切換え、バイパス孔92nへの移行が完
了すると、ノズルモータ124へ通電し、ノズル本体1
11を装置本体30内に収納すると同時に、流路切換ユ
ニット100を流路117a、117b、117c全て
開放する位置へと移行しておく。この時も、バイパス孔
92nから湯が出たままなので、ノズル本体111の胴
部分は洗浄される。ノズル本体111の収納を完了する
とノズル胴部洗浄モードから後洗浄モードへと移行す
る。後洗浄モードでは、流調サブユニット92をバイパ
ス孔92nから流調溝92pへと流路を切り替え、更に
脈動サブユニット94を駆動して、噴出孔113d,1
13e、113fから湯を噴出し、ノズルヘッド113
の洗浄を行う。所定時間(本実施例では3秒)経過後、
電磁弁66及びヒータ71への通電を停止して後洗浄モ
ードから水抜/保温モードへ移行する。水抜/保温モー
ドではまずバキュームブレーカー83が作動して、バキ
ュームブレーカー83から流調サブユニット92までの
流路内の滞留水を排出する。そして、バキュームブレー
カー97付近の滞留水温度が下がって感温バネ97bの
付勢力が弱まり、バキュームブレーカー97が動作し、
流調サブユニット92からノズルユニット110までの
滞留水が抜ける。なお本発明の局部洗浄装置において
は、脈動ユニット94などは冷めやすい樹脂材料で作製
されているので、洗浄後間もなく水抜きが行われる。使
用者が用を足し終え、離座すると、流調サブユニット9
2は初期位置であるバイパス流路のみを開放する位置へ
移行する。この間、熱交ユニット70の制御は前述した
保温モードと同様の制御を行う。
【0063】なお、滞留水の排出は、水圧有り(動圧
時)の時に空気流入路97dを塞いでいたバキュームブ
レーカー弁体97aが、洗浄が終了して静圧となったと
きに開いて大気を配管内に導入することにより行われ
る、いわゆる配管内の水圧差を利用した動作である。こ
れに代えて、洗浄水の温度により感温バネを動作させ
て、洗浄水が所定温度以上のときに弁体97aを閉じて
洗浄水の排出を行わないようにして、洗浄水が低温とな
った時に弁体97aを開き、空気流入路97dから大気
を導入して滞留水を排出してという水温のみによる水抜
き機構とすることも可能である。しかし、洗浄水の圧力
変化によるよりも温度変化による方が応答速度が遅いの
で得策ではなく、バキュームブレーカー97と水温によ
る動作制限手段とを組合せる方が効果的なのである。
【0064】お尻2スイッチ182、ビデスイッチ18
3を操作した際には、上記説明のお尻1流路107aを
お尻2流路107b、ビデ流路107cに読替えた制御
が行われる。
【0065】図53は着座中の各モードでの熱交ユニッ
ト70の制御概念図を示す。捨水モードでは、入水温サ
ーミスタ68によるフィードフォワード制御(以下FF
1という)を行う。このFF1はできるだけ短時間で行
うために、目標温度を60℃とした過剰通電を行う。こ
の時の通電量演算式は、 W(FF1)=α1×(60−Thc) (W:投入ワット、α1:ゲイン、Thc:入水温サー
ミスタ68の検出温度) となる。
【0066】なお、湯温検知サーミスタ77により40
℃を検知すると、捨水モードから保温モードへと移行す
る。保温モードでは、湯温検知サーミスタ77によるフ
ィードバック制御(以下FB1という)を行う。このF
B1ではヒータ通電量のマックス値を20Wとし、更に
目標温度を60℃とした過剰なフィードバック制御を行
う。この保温モード中にお尻1洗浄スイッチ181(若
しくはお尻2洗浄スイッチ182、ビデ洗浄スイッチ1
83)の操作が行われると、保温モードから前洗浄モー
ド〜後洗浄モードへ移行する。前洗浄モード〜後洗浄モ
ードでは、当初フィードフォワード制御(以下FF2と
いう)が行われる。このFF2では、目標温度を(設定
温度+20℃)とした過剰通電を行う。この時の通電量
演算式は、 W(FF2)=α2×(Tt+20−Thc) (W:投入ワット、α2:ゲイン、Tt:設定温度、T
hc:入水温サーミスタ68の検出温度) となる。
【0067】リミットサーミスタ82で(設定温度−5
℃)を検知するとフィードバック制御(以下FB2とい
う)+フィードフォワード制御(以下FF3という)へ
移行する。このFB2は目標温度=設定温度とした湯温
検知サーミスタ77によるフォードバック制御であり、
FF3は目標温度を設定温度としたフィードフォワード
制御である。この時の通電量演算式は、 W(FB2+FF3)=α3×(Tt−Thc)+GP
(Tt−Thh)+GI(Tt−Thh)+WI’+G
D(Thh’−Thh) (W:投入ワット、α3:ゲイン、Tt:設定温度、T
hc:入水温サーミスタ68の検出温度、Thh:湯温
検知サーミスタ77の検出温度、GP:比例ゲイン、G
I:積分ゲイン、GD:微分ゲイン、WI’:前回の積
分投入ワット数、Thh’:前回の湯温検知サーミスタ
77の検出値)となる。
【0068】リミットサーミスタ82で(設定温−2.
5℃)を検知するとFB2とはゲインを変更したフォー
ドバック制御(以下FB3)を行う。このときの通電量
演算式は、 W(FB3+FF3)=α3×(Tt−Thc)+GP
(Tt−Thh)+(GI’(Tt−Thh)+W
I’)+GD’(Thh’−Thh) (W:投入ワット、α3:ゲイン、Tt:設定温度、T
hc:入水温サーミスタ68の検出温度、Thh:湯温
検知サーミスタ77の検出温度、GP:比例ゲイン、G
I’:積分ゲイン(GI’>GI)、GD’:微分ゲイ
ン(GD’<GD)、WI’:前回の積分投入ワット
数、Thh’:前回の湯温検知サーミスタ77の検出
値)となる。
【0069】なお、リミットサーミスタ82で設定温度
〜(設定温度+1.5℃)の検知であれば、前回までの
通電量を維持する。更にリミットサーミスタ82で(設
定温度+1.5℃)以上を検知すると、またFB2+F
F3での制御を行う。上記を整理すると (設定温度−5℃)まで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・FF2 (設定温度−5℃)から(設定温度−2.5℃)・・・・・・・FF3+FB2 (設定温度−1.5℃)から設定温度まで・・・・・・・・・・・・・FF3+FB3 設定温度から(設定温度+1.5℃)・・・・・・・・・・・・・・・前回の通電量を維持 (設定温度+1.5℃)から(設定温度+2.5℃)・・・FF3+FB3 (設定温度+2.5℃)以上・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・FF3+FB2 となる。このようにリミットサーミスタ82の検出温度
によって、制御式を変更するのは、局部は非常に敏感な
部分であり、オーバーシュートには敏感に反応するた
め、オーバーシュートを抑えるためである。また、リミ
ットサーミスタ82が配置された部分は撹拌された後の
安定した温度を検出できるからである。
【0070】図54には上記制御を行った本発明の局部
洗浄装置を用いて使用中に断水が起こった時の実験デー
タを示す。本データから断水中には、本来必要な投入熱
量の1/3程度で設定温度以上となることが分かる。こ
のまま通電を続けてしまうと熱交ユニット70が焼損し
てしまう可能性もあることから、本来必要な投入熱量の
1/3程度の状態が5秒以上続いたときには、断水と判
断して、全ての制御を停止するようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の便座2
0、便蓋10を取り外した状態での全体構成を示す斜視
図。
【図2】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の便蓋10
を開いた状態での全体構成を示す斜視図。
【図3】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の便蓋1
0、便座20倒伏状態での全体構成を示す斜視図。
【図4】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の平面図。
【図5】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の正面図。
【図6】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の装置本体
30(内装機器省略)の分解斜視図。
【図7】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の装置本体
30(内装機器省略)の分解斜視図。
【図8】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の装置本体
30に対する便蓋10及び便座20の連接構造を示す概
略断面図。
【図9】本発明の実施例に係る局部洗浄装置のヒンジブ
ロック40,サポートカバー41と装置本体30に設け
た係合突起32との連接構造を示す斜視図。
【図10】本発明の実施例に係る局部洗浄装置のヒンジ
ブロック40,サポートカバー41と装置本体30の係
合突起32との連接状態を示す断面図。
【図11】本発明の実施例に係る局部洗浄装置のヒンジ
ブロック40,サポートカバー41と装置本体30との
連接状態を示す断面図。
【図12】(a)上ケース31を取り外した状態の装置
本体30の斜視図、(b)制御ユニット160、170
を取り外した斜視図。
【図13】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の各ユニ
ットを取り外した分解斜視図。
【図14】本発明の実施例に係る局部洗浄装置のバルブ
ユニット60の分解斜視図。
【図15】本発明の実施例に係る局部洗浄装置のバルブ
ユニット60一部断面図。
【図16】本発明の実施例に係る局部洗浄装置のバルブ
ユニット60を組立てた状態での斜視図。
【図17】本発明の実施例に係る局部洗浄装置のバルブ
ユニット60を組立てた状態での斜視図。
【図18】本発明の実施例に係る局部洗浄装置のバルブ
ユニット60を下ケース35に設置する前の状態の斜視
図。
【図19】本発明の実施例に係る局部洗浄装置のバルブ
ユニット60を下ケース35に設置する前の状態の斜視
図。
【図20】本発明の実施例に係る局部洗浄装置のバルブ
ユニット60を下ケース35に設置した状態での斜視
図。
【図21】本発明の実施例に係る局部洗浄装置のバルブ
ユニット60を下ケース35に設置した状態での斜視
図。
【図22】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の熱交ユ
ニット70の分解斜視図。
【図23】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の熱交ユ
ニット70の断面図。
【図24】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の熱交ユ
ニット70の下ケース35に設置した状態での斜視図。
【図25】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の熱交ユ
ニット70の平面図を示す。
【図26】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の流調、
脈動ユニット90の分解斜視図。
【図27】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の流調、
脈動ユニット90の平面図。
【図28】(a)本発明の実施例に係る局部洗浄装置の
流調、脈動ユニット90拡大断面図、(b)流調、脈動
ユニット90のステータ、ロータの平面図。
【図29】本発明の実施例に係る流調、脈動ユニット9
0の流調サブユニット82の各回転位置での切欠溝92
mと流調溝92pとの重合状態((a)0度、(b)6
0度、(c)120度、(d)180度、(e)240
度、(f)300度)。
【図30】本発明の実施例に係る流調、脈動ユニット9
0の流調サブユニット82の回転角度での切欠溝92m
と流調溝92pとの重合面積。
【図31】本発明の実施例に係る流調、脈動ユニット9
0の脈動サブユニット94の断面図。
【図32】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の流調、
脈動ユニット90の取付を説明する斜視図。
【図33】本発明の実施例に係る局部洗浄装置のノズル
ユニット110の分解斜視図。
【図34】本発明の実施例に係るノズルユニット110
の流路切換ユニット100の分解斜視図。
【図35】本発明の実施例に係るノズルユニット110
の流路切換ユニット100の断面図。
【図36】本発明の実施例に係るノズルユニット110
のノズル本体111の断面図。
【図37】本発明の実施例に係るノズルユニット110
のノズルヘッド113の断面図。
【図38】本発明の実施例に係るノズルユニット110
のノズルユニットの取付説明図である。
【図39】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の乾燥、
脱臭ユニット130の分解斜視図。
【図40】図39の乾燥流路形成上体131の拡大図。
【図41】図39の乾燥流路形成下体132の拡大図。
【図42】図39の脱臭流路形成下体142の拡大図。
【図43】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の乾燥、
脱臭ユニット130の組立状態での斜視図。
【図44】(a)本発明の実施例に係る局部洗浄装置の
乾燥、脱臭ユニット130の背面図、(b)本発明の実
施例に係る局部洗浄装置の乾燥、脱臭ユニット130の
正面図、(c)本発明の実施例に係る局部洗浄装置の乾
燥、脱臭ユニット130の平面図。
【図45】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の乾燥、
脱臭ユニット130の一部を切り欠いた平面図。
【図46】本発明の実施例に係る乾燥、脱臭ユニット1
30の乾燥ヒータの側面図及び斜視図である。
【図47】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の補助操
作ユニット150の拡大斜視図。
【図48】本発明の実施例に係る局部洗浄装置のリモコ
ン180の正面図。
【図49】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の水路系
ブロック図。
【図50】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の水路系
タイムチャート。
【図51】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の前洗浄
モードのフローチャート。
【図52】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の胴部洗
浄モード1のフローチャート。
【図53】本発明の実施例に係る熱交ユニット70の各
モードでの制御概念図。
【図54】本発明の実施例に係る局部洗浄装置の断水時
の実験データ。
【図55】本発明に用いたバキュームブレーカー97を
説明するための要部拡大図。
【図56】本発明に用いた感温バネの特性図。
【図57】本発明に用いた別の実施例のバキュームブレ
ーカー97を説明するための要部拡大断面図。
【符号の説明】
94 … 脈動ユニット(圧力変動を生じる機器) 97 … バキュームブレーカー 97a … バキュームブレーカー弁体 97a’ … バキュームブレーカー弁体 97b … 感温バネ(形状記憶素子からなる感温バ
ネ) 97c … バイアスバネ 97d … 空気流入路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川原 能行 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 佐藤 稔 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D038 JB05 KA14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力変動を生じる機器の近傍にバキュー
    ムブレーカーを配置した局部洗浄装置であって、バキュ
    ームブレーカーの弁体をバキュームブレーカーの空気流
    入路側に付勢する形状記憶素子からなる感温バネを設
    け、更に前記感温バネとは逆方向にバキュームブレーカ
    ー弁体を付勢するバイアスバネを設けたことを特徴とす
    る局部洗浄装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の局部洗浄装置において、
    前記感温バネの変態点を20℃乃至30℃としたことを
    特徴とする局部洗浄装置。
  3. 【請求項3】 請求項1若しくは請求項2記載の局部洗
    浄装置において、前記感温バネ及びバイアスバネは、バ
    キュームブレーカー弁体を間接的に付勢するようになし
    たことを特徴とする局部洗浄装置。
  4. 【請求項4】 圧力変動を生じる機器の近傍にバキュー
    ムブレーカーを配置した局部洗浄装置であって、バキュ
    ームブレーカーの弁体を発泡性樹脂材により構成したこ
    とを特徴とする局部洗浄装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の局部洗浄装置において、
    前記バキュームブレーカーを弁体の動作方向が重力方向
    に対し垂直になるよう配置したことを特徴とする局部洗
    浄装置。
  6. 【請求項6】 流水に圧力変動を付与する圧力変動機器
    の近傍に水抜き用のバキュームブレーカーを配置した湯
    水供給装置であって、洗浄水が所定水温以上でのバキュ
    ームブレーカーの動作を不可とする動作制限手段を設け
    たことを特徴とする湯水供給装置。
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