JP2001107201A - 磁気シールド構造用鋼板およびその製造方法 - Google Patents

磁気シールド構造用鋼板およびその製造方法

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達也 熊谷
Masahiro Fujikura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均質で安定した高透磁率、強度、靱性を備え
る優れた板厚1〜6mmの磁気シールド構造用鋼板及びそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】 重量%で、C:0.01%以下、Si:
0.7〜2.5%、Mn:0.5%以下、P:0.05
%以下、S:0.005%以下、Ni:0.3%以下、
Al:0.2〜0.8%、N:0.007%以下を含有
し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、結晶粒径が
200〜400μmであるフェライト単相組織を有し、
板厚1〜6mmであることを特徴とし、適切な熱間圧延、
巻取り、冷間圧延および熱処理条件により、結晶粒径を
200〜400μmの範囲に制御すれば、μmax が20
000〜33000の範囲の均一で高い透磁率を安定し
て有し、強度、靱性にも優れた磁気シールド構造用鋼板
を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気シールド構造
用鋼板およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、精密測定機器やコンピュータに対
する外部からの磁場の影響による問題が増加しており、
磁気シールドの重要性はますます高まってきている。機
器によっては、微弱な磁界であってもその影響を受ける
ものもあり、そのような場合には極力低いレベルにまで
磁界の強さを低下させることが要求され、磁気シールド
材料には高い透磁率が必要となる。それと同時にロット
ごとのばらつきや、板面内の方向に対する透磁率のばら
つきができるだけ少ないことも重要視される。
【0003】現在このような用途の磁気シールドには、
透磁率が高く、板面内の方向による透磁率の変動が少な
い、無方向性電磁鋼板が積層されて使われることが多
い。市販されている無方向性電磁鋼板の磁気特性はグレ
ードによって異なるが、精密測定機器やコンピュータに
対する磁気の影響を考えた場合、磁気シールド材料とし
ての最大透磁率μmax はできれば20000以上あるこ
とが望ましい。また、シールドできる磁場の強さの上限
は飽和磁束密度に比例することから、飽和磁束密度もで
きるだけ高いことが望ましい。
【0004】磁気シールド効果は透磁率と厚さの積に比
例するので、磁界の強さに応じてある程度の厚さが必要
なのであるが、無方向性電磁鋼板は冷延で製造されるた
めに板厚が厚くても0.5mm未満程度に限られるの
で、積層によって必要な厚さを確保することになる。そ
のため、鋼板が比較的高価であるだけでなく、施工にも
手間がかかることから、非常にコストがかかっているの
が現状である。
【0005】また最近では、効率的な磁気シールドを行
なうために、個々の設備ごとに磁気シールドをするので
はなく、建屋自体を磁気シールドする方法が提案されて
いる。そこで、高い透磁率を有し、かつ、ある程度の厚
さのある単板で、構造用材料として少なくとも一般構造
用鋼材に近い機械的特性を有する材料が必要とされてい
る。
【0006】必要板厚は、シールドの対象となる磁場の
強さによって決まるが、一方で設計上はできるだけ板厚
が薄いほうが有利であることから、1〜6mm程度まで
の厚さの鋼板に対するニーズが多い。すなわち、1〜6
mm程度の厚さで、一般構造用鋼材に近い少なくとも3
60MPa以上の強度と十分な靱性とを備え、かつ均質
で安定したμmax :20000以上の高透磁率を有する
鋼材により、比較的簡単な施工で建屋自体を磁気シール
ドすることが可能となり、磁気シールドコストの大幅な
低減が期待できる。この鋼材は、コストを考えれば、一
般の熱延鋼板の製造ラインで製造できることが望ましい
といえる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】薄鋼板で磁気特性に優
れた材料には、例えばJIS C 2504で規定され
る電磁軟鉄板があるが、構造部材として考慮されている
ものではないため強度は高くなく、透磁率も不十分であ
る。磁気シールド用熱延鋼板として、特開平1−108
315号公報、特開平5−247604号公報、特開平
6−306468号公報、特開平8−127817号公
報、特開平11−150209号公報などが開示されて
いるが、これらはいずれも本発明がその対象とする用途
には透磁率が不十分である。
【0008】さらに、透磁率の高い磁気シールド用熱延
鋼板の製造方法として特開平3−274228号公報、
特開平3−274229号公報、特開平3−27423
0号公報が提案されているが、いずれも結晶粒径につい
ては記載がなく、また強度や靱性などは考慮されておら
ず、構造用途として使用することはできない。このよう
に、磁気シールド構造用鋼板として、均質で安定した高
透磁率と、十分な強度、靱性とを具備する材料はこれま
で得られていない。
【0009】本発明は、上記問題点を解決し、均質で安
定した高透磁率と、強度、靱性を合わせて具備する、優
れた磁気シールド構造用鋼板およびその製造方法を提供
することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上述べた状
況を鑑みなされたもので、純鉄系材料の高飽和磁束密度
を生かしつつ、均質で安定した高透磁率と、強度、靱性
を合わせて具備する磁気シールド構造用部材の成分組
成、およびそれに適した鋼板の製造方法を提供するもの
であって、その要旨とするところは、 (1) 重量%で、 C :0.01%以下、 Si:0.7〜2.5%、 Mn:0.5%以下、 P :0.05%以下、 S :0.005%以下、 Ni:0.3%以下、 Al:0.2〜0.8%、 N :0.007%以下 を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、結
晶粒径が200〜400μmであるフェライト単相組織
を有し、板厚が1〜6mmであることを特徴とする磁気
シールド構造用鋼板。 (2) 鋼が、重量%で、 Cu:0.2〜0.8%、 Cr:1.0%以下 のうち1種または2種を、さらに含有することを特徴と
する前記(1)に記載の磁気シールド構造用鋼板。 (3) 最大透磁率が、20000以上であることを特
徴とする前記(1)もしくは(2)に記載の磁気シール
ド構造用鋼板。 (4) 上記成分を有する鋼を、Ac3 点以上1200
℃以下の温度に加熱し、Ar3 +50℃〜Ar3 温度で
の圧下率を30%以上とし、圧延仕上温度がAr1 以上
となるように熱間圧延を行い、550℃以下の温度で巻
き取った後、圧下率5〜15%の冷間圧延を施して板厚
1〜6mmとし、さらに830℃以上960℃以下、か
つ、下記の式で計算される熱処理温度THT±25℃の範
囲で、90分以上保持する熱処理を行なうことを特徴と
する前記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載の磁気
シールド構造用鋼板を製造する方法である。 THT(℃)=830+0.72×(Ac1 −855)
【0011】
【発明の実施の形態】鋼板の透磁率が結晶粒径に大きく
依存することは従来から知られている。しかし、鋼の成
分組成や、不純物、介在物、結晶方位などの影響もある
ので、結晶粒径だけで透磁率が決まるわけではない。発
明者らはまず、各因子の透磁率への影響を明確にし、一
定の高透磁率を安定して得るための手段を検討した。そ
の結果、不純物や介在物を大幅に低減したフェライト単
相組織鋼に、SiおよびAl量を特定範囲に限定するこ
とにより、純鉄の高い飽和磁束密度を維持しながら、非
常に高い透磁率を得ることができることを明らかにし
た。
【0012】さらに、特定方位への強い集合組織を導入
しないようにするならば、本発明が対象とする組成範囲
では、結晶粒径と透磁率は極めてよく対応し、透磁率は
ほぼ結晶粒径でのみ決定されることも明らかにした。集
合組織については、磁気特性を向上させる手段としても
用いられるが、どの方向にも一定の透磁率を得ようとす
る場合には、特定方位への強い集合組織はかえって害な
場合もあり、むしろ強い集合組織をつくらないほうがよ
い。
【0013】優れた磁気シールド効果を発揮するため
に、最大透磁率μmax ≧20000を目標値とした場
合、本発明組成範囲においては結晶粒径は200μm以
上とすればよく、粗粒ほど透磁率は良くなる。しかし、
粗粒になるほど靱性が低下する傾向は避けられず、特に
400μmを超えると靱性確保が難しくなることから、
実際には結晶粒径は400μm以下がよいと考えられ
る。すなわち、SiおよびAl量を特定範囲に限定した
フェライト単相組織で不純物、介在物を低減し、特定方
位への強い集合組織を導入せず、結晶粒径を200〜4
00μmに限定することが、μmax ≧20000の高透
磁率を安定して得るための手段である。なお、最大透磁
率の測定は、JIS C 2550 7.2に規定の直
流磁化特性試験に準じて行う。
【0014】発明者らはさらに、上記強度条件を満たす
成分組成の鋼について、前述のような狭い範囲へ鋼板の
結晶粒径を制御するため、熱延鋼板の製造プロセス条件
を種々検討した。その結果、熱間圧延時の特定温度範囲
での圧下率、および巻取り温度をある範囲に限定し、適
度な歪量の冷間圧延を行ない、Ac1 温度で決まる特定
温度で熱処理を行なえば、鋼板の結晶粒の大きさはほぼ
いつも同じになることを知見し、本発明に至ったもので
ある。
【0015】熱間圧延の特定温度範囲での圧下率、およ
び巻取り温度を限定することにより、熱処理前の結晶粒
の大きさを比較的微細な一定範囲に制御できる。また、
冷間圧延条件を限定することにより、結晶粒成長の駆動
力となる圧延歪量を一定範囲に制御することができる。
このようにして結晶粒の大きさをある程度微細で、かつ
均一とし、適度な圧延歪みを導入することにより、その
後の熱処理で均一で安定した結晶粒成長が起きるので、
結晶粒径の制御が可能となる。
【0016】AlNは、圧延過程あるいは熱処理過程で
微細析出し、ピニング作用により結晶粒径の制御を困難
にするが、本発明ではAlを多量に添加することで、A
lNを粗大にしてピニング作用をなくし、安定した粒成
長を可能にしている。Siは強度向上効果も顕著であ
り、本発明がその対象とする組成範囲においては、少な
くとも360MPa以上の強度が得られる。
【0017】発明者らはさらに、本発明鋼のAc1 変態
温度と熱処理温度、および得られる結晶粒径との関係を
詳細に調査した結果、熱処理前の結晶粒径と圧延歪とが
一定範囲にあれば、これらの間には一定の関係があり、
THT(℃)=830+0.72×(Ac1 −855)の
式で計算される温度THTで十分に保持する熱処理を行な
うことで、磁気シールド材料に適した大きさの結晶粒径
が、均一に安定して得られることを見いだした。
【0018】具体的には、THT±25℃の温度範囲で9
0分以上保持する熱処理を行なうことで、200〜40
0μmの範囲の結晶粒径が安定して得られる。この場合
のμmax は20000〜33000となる。この方法で
製造すれば十分に再結晶が行われるため、圧延時にある
程度の集合組織が導入された場合にも、熱処理後にはほ
ぼ消滅し、板面内のどの方向で測定してもほぼ同じ透磁
率を示す。
【0019】すなわち本発明によれば、上述の鋼の成分
組成を有すると共に、適切な熱間圧延、巻取り、冷間圧
延および熱処理条件により、結晶粒径を200〜400
μmの範囲に制御すれば、μmax が20000〜330
00の範囲の均一で高い透磁率を安定して有し、強度、
靱性にも優れた磁気シールド構造用鋼板が得られる。
【0020】次に本発明の限定理由を説明する。Cは、
炭化物を形成し磁気特性、靱性を低下させるので0.0
1%以下に低減する。
【0021】Siは、磁気特性を高める重要な元素であ
り、強化にも有効である。磁気特性、強度ともに本発明
の目標値を満足させるためには、0.7%以上の添加が
必要である。しかし、2.5%超では靱性を低下させ、
また飽和磁束密度も低下させるので、0.7%以上、
2.5%以下に限定する。
【0022】Mnは、強化元素として有効であるが、多
く添加すると磁気特性低下の原因となる。本発明は磁気
特性を重視することから、Mnは0.5%以下とする。
【0023】Pは、フェライトフォーマーであり、また
切削性改善には有効であるが、非金属介在物を生成し、
磁気特性と靱性を低下させるので、添加する場合でも上
限を0.05%とする。
【0024】Sは、非金属介在物を生成して粒成長を阻
害し、かつ、靱性も低下させるためできるだけ低減する
ことが必要であり、上限は0.005%以下とする。
【0025】Niは、靱性向上元素であるが、変態温度
を低下させて焼鈍温度を高くとれない場合があり、コス
ト増にもなることから、添加する場合は0.3%以下
(0を含む)とする。
【0026】Alは、AlNを粗大にして粗粒化に有害
な微細AlN析出を避けるため、0.2%以上添加す
る。フェライトフォーマーとしても効果が大きい。N固
定効果のためには0.2%以上程度で十分であり、また
0.8%超ではAc1 が高くなり過ぎ結晶粒制御が困難
になることから、上限は0.8%とする。
【0027】Nは、固溶状態としても窒化物として析出
しても磁気特性を低下させるため、できるだけ低減する
ことが望ましく、0.007%以下とする。
【0028】Cuは、固溶強化により磁気特性を低下さ
せない強化元素であり必要に応じて添加する。0.2%
以上で強化作用があるが、0.8%超では析出し、磁気
特性を低下させるため、添加する場合には0.2%以
上、0.8%以下とする。
【0029】Crは、強化元素として有効であるが、炭
化物を形成することから透磁率に影響するので必要に応
じて添加する。磁気特性を低下させないためにはCを非
常に低く抑える必要があり、鋼板のコスト増につながる
ので、添加する場合にも1%以下とする。
【0030】製造条件については、加熱温度は、通常の
熱延鋼板の加熱であるAc3 以上とし、かつ熱延前の結
晶粒を粗大化させないために1200℃以下とする。熱
間圧延においてAr3 +50℃〜Ar3 温度での圧下率
を30%以上とするのは、結晶粒径をある程度微細均一
に制御するためであるが、圧下率が30%未満ではその
効果はあまりないので、圧下率は30%以上必要であ
る。またフェライト域で圧延すると、強い集合組織が導
入される場合があるため、圧延仕上温度はAr1 以上と
する。熱間圧延後、550℃を超える温度で巻き取る
と、巻取り後に結晶粒成長が進行し、結晶粒径制御が不
安定になるので、巻取り温度は550℃以下とする。
【0031】冷間圧延は、結晶粒成長の駆動力となる圧
延歪量を一定範囲に制御するために行ない、5%未満で
は歪み量が不足で粒成長が不十分となり、15%超では
歪量が過多となり、まれに異常粒成長が生じるなど結晶
粒径制御が不安定になるので、冷間圧延の歪量は5〜1
5%の範囲に限定する。
【0032】圧延後の熱処理温度は、本発明の主たる要
件の一つであり、上述のように、熱間圧延および冷間圧
延条件を特定して得られる、適度に微細かつ均一な結晶
粒径と、適度な圧延歪とを有する鋼板に、THT(℃)=
830+0.72×(Ac1−855)の式で計算され
る温度THT付近で十分に保持する熱処理を行なうことに
より、鋼板の成分組成にかかわらず常にほぼ一定の結晶
粒径を得ることができるのである。
【0033】具体的には、THT±25℃の温度範囲で熱
処理を行なうことで、200〜400μmの範囲の結晶
粒径が安定して得られる。この場合のμmax は2000
0〜33000となる。830℃未満では十分な粒成長
は成し得ず、また960℃超では粒成長速度が速くなる
ために、まれに異常粒成長が生じるなど結晶粒径制御が
不安定になるので、熱処理温度範囲は上記関係を満たし
つつ、830〜960℃に限定する。
【0034】
【実施例】表1に示す成分組成の鋼片を作製し、表2に
示す製造条件で1〜6mm厚さの鋼板を製造した。表
中、下線で示しすものは本発明の範囲を逸脱しているも
の、または各特性の目標値に達していないものである。
各特性の目標値は、最大透磁率μmax ≧20000、引
張強さ≧360MPa、靱性0℃シャルピー吸収エネル
ギー≧50J/cm2 とした。表2に示す厚鋼板のうち
1−A〜6−Fは本発明例であり、7−G〜23−Aは
比較例である。これらの鋼板について、表2に示す製造
条件で製造したものの各種特性を表2に示す。
【0035】鋼板1−A〜6−Fの実施例は、いずれも
結晶粒径が200〜400μmの範囲にあり、μmax も
20000〜33000の範囲にある。さらに鋼板1−
A〜6−Fの実施例は、強度、靱性ともに良好である。
【0036】これに対し、比較例7−GはCが高いた
め、13−MはAlが低いため、15−OはNが高いた
め、17−QはCrが高いため結晶粒径が小さく、透磁
率が低い。8−HはSiが低いため強度が不足してお
り、透磁率も低い。9−IはSiが高いため、14−N
はAlが高いためそれぞれ靱性が低値である。10−J
はMnが高いため、11−KはPが高いため、12−L
はSが高いためそれぞれ靱性が低値であり、透磁率も低
い。16−PはCuが高いため透磁率が低い。
【0037】また、比較例18−Aは加熱温度がAc3
に達しておらず、19−AはAr3+50℃〜Ar3 で
の圧下率が低いため、20−Aは巻取り温度が高すぎる
ため、21−Aは冷間圧延圧下率が低いため、23−A
は熱処理温度が低いため、それぞれ結晶粒成長が不十分
で、透磁率が低い。22−Aは、熱処理温度が高いた
め、結晶粒が粗大になりすぎ、靱性が低い。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、均質で安定した高透磁率と高飽和磁束密度、構造用
鋼として利用できる強度と靱性を備える、板厚1〜6m
mの磁気シールド構造用鋼板およびその製造方法が提供
でき、その産業上の価値は極めて高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 1/16 H01F 1/16 A Fターム(参考) 4K033 AA01 DA01 FA01 FA02 FA03 FA05 FA10 FA12 5E041 AA11 AA19 CA06 HB05 HB07 HB11 NN01 NN06 NN14 NN17 NN18

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 C :0.01%以下、 Si:0.7〜2.5%、 Mn:0.5%以下、 P :0.05%以下、 S :0.005%以下、 Ni:0.3%以下、 Al:0.2〜0.8%、 N :0.007%以下 を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、結
    晶粒径が200〜400μmであるフェライト単相組織
    を有し、板厚が1〜6mmであることを特徴とする磁気
    シールド構造用鋼板。
  2. 【請求項2】 鋼が、重量%で、 Cu:0.2〜0.8%、 Cr:1.0%以下 のうち1種または2種を、さらに含有することを特徴と
    する請求項1に記載の磁気シールド構造用鋼板。
  3. 【請求項3】 最大透磁率が、20000以上であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の磁気シールド
    構造用鋼板。
  4. 【請求項4】 鋼をAc3 点以上1200℃以下の温度
    に加熱し、Ar3 +50℃〜Ar3 温度での圧下率を3
    0%以上とし、圧延仕上温度がAr1 以上となるように
    熱間圧延を行い、550℃以下の温度で巻き取った後、
    圧下率5〜15%の冷間圧延を施して板厚1〜6mmと
    し、さらに830℃以上960℃以下で、かつ、下記の
    式で計算される熱処理温度THT±25℃の範囲で、90
    分以上保持する熱処理を行なうことを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれか1項に記載の磁気シールド構造用鋼
    板の製造方法。 THT(℃)=830+0.72×(Ac1 −855)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6893739B2 (en) 2000-12-19 2005-05-17 Posco Steel plate and a hot dip galvanizing steel plate having superior electric and magnetic shielding property
WO2019057798A1 (de) * 2017-09-25 2019-03-28 Thyssenkrupp Steel Europe Ag Monolithische eisenbasierte abschirmprodukte

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