JP2001106939A - 有機化合物処理二酸化チタン顔料の製造方法 - Google Patents
有機化合物処理二酸化チタン顔料の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】二酸化チタン粒子表面を有機化合物の分散剤で
処理し、分散性に優れた二酸化チタン顔料を工業的、経
済的に有利に製造する方法を提供する。 【解決手段】液状の有機化合物と、加熱した粉砕媒体と
なる気体とを混合して気流式粉砕機に供給し、二酸化チ
タン粒子を粉砕しながらその粒子表面を有機化合物で処
理し、有機化合物処理二酸化チタン顔料を製造する。
処理し、分散性に優れた二酸化チタン顔料を工業的、経
済的に有利に製造する方法を提供する。 【解決手段】液状の有機化合物と、加熱した粉砕媒体と
なる気体とを混合して気流式粉砕機に供給し、二酸化チ
タン粒子を粉砕しながらその粒子表面を有機化合物で処
理し、有機化合物処理二酸化チタン顔料を製造する。
Description
【０００１】
【本発明の属する技術分野】本発明は二酸化チタン顔料
に優れた分散性を付与するため、有機化合物を工業的、
経済的有利に二酸化チタン顔料に処理する技術に関す
る。
に優れた分散性を付与するため、有機化合物を工業的、
経済的有利に二酸化チタン顔料に処理する技術に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】二酸化チタン顔料は白色度に優れ、隠ペ
イ性、着色力が高いので、白色顔料として塗料、イン
キ、プラスチックスなどの分野で広く使用されている
が、近年製造工程の省力化や、製品の高外観化のため、
分散性の優れた二酸化チタン顔料が求められている。二
酸化チタン顔料に優れた分散性を付与する手段として二
酸化チタン粒子表面を有機化合物の分散剤、または分散
助剤で処理する技術が一般的に知られている。
イ性、着色力が高いので、白色顔料として塗料、イン
キ、プラスチックスなどの分野で広く使用されている
が、近年製造工程の省力化や、製品の高外観化のため、
分散性の優れた二酸化チタン顔料が求められている。二
酸化チタン顔料に優れた分散性を付与する手段として二
酸化チタン粒子表面を有機化合物の分散剤、または分散
助剤で処理する技術が一般的に知られている。
【０００３】有機化合物を処理した二酸化チタン顔料を
製造する方法として、湿式で処理する方法、乾式で混
合、処理する方法など各種が知られているが、湿式法で
は有機化合物が二酸化チタンに強く吸着、または固着す
る必要があり、使用できる有機化合物種が大きく限定さ
れる。
製造する方法として、湿式で処理する方法、乾式で混
合、処理する方法など各種が知られているが、湿式法で
は有機化合物が二酸化チタンに強く吸着、または固着す
る必要があり、使用できる有機化合物種が大きく限定さ
れる。
【０００４】乾式法では上記のような問題が少なく、二
酸化チタン顔料の仕上粉砕として乾式粉砕する際に有機
化合物を粉砕機に添加すれば連続的に製造でき、さらに
気流式粉砕機を用いれば、粉砕効率が優れているばかり
でなく、混合性が良好なので二酸化チタン顔料を仕上粉
砕すると同時にその粒子表面に有機化合物を均一に処理
することができる。
酸化チタン顔料の仕上粉砕として乾式粉砕する際に有機
化合物を粉砕機に添加すれば連続的に製造でき、さらに
気流式粉砕機を用いれば、粉砕効率が優れているばかり
でなく、混合性が良好なので二酸化チタン顔料を仕上粉
砕すると同時にその粒子表面に有機化合物を均一に処理
することができる。
【０００５】乾式法で処理する場合、有機化合物が固体
であれば二酸化チタンと均一に混合するには予め粉砕、
整粒しておく必要があるので、水やアルコールなどの溶
媒で溶解しておくことが一般的に行われている。また、
有機化合物が液体であっても、二酸化チタンに処理する
有機化合物の処理量は、二酸化チタン顔料に対して通常
約１％以下と比較的微量であるので、高濃度の原液で添
加すると添加速度の調整や、二酸化チタン顔料への歩留
まり量の調節が困難であるので、溶媒で希釈しておくこ
とも一般的である。
であれば二酸化チタンと均一に混合するには予め粉砕、
整粒しておく必要があるので、水やアルコールなどの溶
媒で溶解しておくことが一般的に行われている。また、
有機化合物が液体であっても、二酸化チタンに処理する
有機化合物の処理量は、二酸化チタン顔料に対して通常
約１％以下と比較的微量であるので、高濃度の原液で添
加すると添加速度の調整や、二酸化チタン顔料への歩留
まり量の調節が困難であるので、溶媒で希釈しておくこ
とも一般的である。
【０００６】上記の添加方法では溶媒を最終的に除去す
る必要があるが、気流式粉砕機では粉砕機内部の温度を
上げて有機化合物溶液を粉砕機内で気化、または霧化さ
せているので、この熱によって溶媒を蒸発させ、除去す
ることが可能となる。しかし、この方法では有機化合物
溶液が粉砕機内に添加されると同時に急激に膨張するた
め、添加口近辺の材質を著しく磨耗させ、粉砕機の耐久
性を損ねるばかりでなく、磨耗物が混入し製品を汚染す
る。また、粉砕機内で乱流が発生するので、製品を粉砕
機からサイクロンなどの集塵機を用いて回収する際に、
排気系から飛散する二酸化チタン顔料の量が多く収率が
下がってしまう。収率の低下を防止するために粉砕媒気
体の供給量を減らすこともできるが、粉砕効率が低下す
る。液体の有機化合物を原液で添加する場合でも、二酸
化チタンに処理するには気流式粉砕機内部を加温して気
化、または霧化させるので同様の問題が生じる。
る必要があるが、気流式粉砕機では粉砕機内部の温度を
上げて有機化合物溶液を粉砕機内で気化、または霧化さ
せているので、この熱によって溶媒を蒸発させ、除去す
ることが可能となる。しかし、この方法では有機化合物
溶液が粉砕機内に添加されると同時に急激に膨張するた
め、添加口近辺の材質を著しく磨耗させ、粉砕機の耐久
性を損ねるばかりでなく、磨耗物が混入し製品を汚染す
る。また、粉砕機内で乱流が発生するので、製品を粉砕
機からサイクロンなどの集塵機を用いて回収する際に、
排気系から飛散する二酸化チタン顔料の量が多く収率が
下がってしまう。収率の低下を防止するために粉砕媒気
体の供給量を減らすこともできるが、粉砕効率が低下す
る。液体の有機化合物を原液で添加する場合でも、二酸
化チタンに処理するには気流式粉砕機内部を加温して気
化、または霧化させるので同様の問題が生じる。
【０００７】
【発明が解決しようとする問題点】本発明では以上に述
べた従来技術の問題点を克服し、分散性に優れた二酸化
チタン顔料を工業的、経済的に有利に製造する方法を提
供するためになされたものである。
べた従来技術の問題点を克服し、分散性に優れた二酸化
チタン顔料を工業的、経済的に有利に製造する方法を提
供するためになされたものである。
【０００８】本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、液体
の有機化合物、液体または固体の有機化合物を溶解また
は希釈した溶液、及びにそれらの分散液を予め気化、ま
たは霧化させた状態で加熱した粉砕媒気体と混合し、気
流式粉砕機に供給すれば、粉砕機を磨耗させることな
く、また十分な量の粉砕媒気体を供給しても収率を下げ
ることなく、分散性が優れた有機化合物処理の二酸化チ
タン顔料を製造できるとの知見に基づき本発明を完成し
た。
の有機化合物、液体または固体の有機化合物を溶解また
は希釈した溶液、及びにそれらの分散液を予め気化、ま
たは霧化させた状態で加熱した粉砕媒気体と混合し、気
流式粉砕機に供給すれば、粉砕機を磨耗させることな
く、また十分な量の粉砕媒気体を供給しても収率を下げ
ることなく、分散性が優れた有機化合物処理の二酸化チ
タン顔料を製造できるとの知見に基づき本発明を完成し
た。
【０００９】すなわち、気流式粉砕機に二酸化チタン粗
顔料と加熱した粉砕媒気体とを供給して二酸化チタン粗
顔料を粉砕する方法において、予め該粉砕媒気体に液状
の有機化合物を添加混合して混合気体とした後、該粉砕
機に供給して二酸化チタン粗顔料を粉砕しながら該顔料
粒子表面を該有機化合物で被覆処理することを特徴とす
る二酸化チタン顔料の製造方法である。
顔料と加熱した粉砕媒気体とを供給して二酸化チタン粗
顔料を粉砕する方法において、予め該粉砕媒気体に液状
の有機化合物を添加混合して混合気体とした後、該粉砕
機に供給して二酸化チタン粗顔料を粉砕しながら該顔料
粒子表面を該有機化合物で被覆処理することを特徴とす
る二酸化チタン顔料の製造方法である。
【００１０】本発明では、液状の有機化合物を加熱した
粉砕媒気体と接触させ、気化、または霧化し、粉砕媒気
体との混合気体として気流式粉砕機に供給し、二酸化チ
タンを粉砕しながらその粒子表面に有機化合物を処理す
る。このようにして液状の有機化合物を予め気化、また
は霧化した状態で粉砕機に供給すると、前記の粉砕機の
磨耗や、粉砕機内で乱流の発生による収率の低下といっ
た問題が生じ難い。液状の有機化合物はスプレーなどで
微細化して供給してもよいが、粉砕媒気体が粉砕機供給
用の配管内で高い流速を与えられているなら、液状の有
機化合物を該配管内に添加するだけで十分に気化または
霧化される。
粉砕媒気体と接触させ、気化、または霧化し、粉砕媒気
体との混合気体として気流式粉砕機に供給し、二酸化チ
タンを粉砕しながらその粒子表面に有機化合物を処理す
る。このようにして液状の有機化合物を予め気化、また
は霧化した状態で粉砕機に供給すると、前記の粉砕機の
磨耗や、粉砕機内で乱流の発生による収率の低下といっ
た問題が生じ難い。液状の有機化合物はスプレーなどで
微細化して供給してもよいが、粉砕媒気体が粉砕機供給
用の配管内で高い流速を与えられているなら、液状の有
機化合物を該配管内に添加するだけで十分に気化または
霧化される。
【００１１】本発明で用いる液状の有機化合物には特に
制限は無く、液体のものの原液、液体または固体のもの
を溶解または希釈した溶液、及びこれらの分散液などい
ずれの形態でも良い。溶解、または希釈に用いる溶媒は
水、またはアルコールなどの有機溶剤のいずれでもよい
が、有機化合物が水に容易に溶解するものであれば、作
業性や安全性の点で水が望ましい。また、分散液に用い
る分散媒も特に制限は無いが、同様の理由で水が望まし
い。疎水性を有する有機化合物はアルコールなどの水と
の相溶性を有する有機溶媒を少量加えて水溶液とするこ
ともでき、少量の分散剤を用いるなどして水分散液とし
て用いることもできる。有機化合物溶液、または分散液
の濃度は添加作業が効率よく行える粘度になるように適
宜調節する。
制限は無く、液体のものの原液、液体または固体のもの
を溶解または希釈した溶液、及びこれらの分散液などい
ずれの形態でも良い。溶解、または希釈に用いる溶媒は
水、またはアルコールなどの有機溶剤のいずれでもよい
が、有機化合物が水に容易に溶解するものであれば、作
業性や安全性の点で水が望ましい。また、分散液に用い
る分散媒も特に制限は無いが、同様の理由で水が望まし
い。疎水性を有する有機化合物はアルコールなどの水と
の相溶性を有する有機溶媒を少量加えて水溶液とするこ
ともでき、少量の分散剤を用いるなどして水分散液とし
て用いることもできる。有機化合物溶液、または分散液
の濃度は添加作業が効率よく行える粘度になるように適
宜調節する。
【００１２】有機化合物種としてはトリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールな
どの多価アルコールや、トリエタノールアミンなどのア
ルカノールアミン、またはその誘導体、またはそれらの
混合物や、シロキサン、シランカップリング剤などの有
機シリコン系化合物、ステアリン酸などの高級脂肪酸な
ど一般的に酸化チタン顔料に適用されるものであれば特
に制限は無い。また、2種以上の有機化合物を混合液と
して用いることもできる。
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールな
どの多価アルコールや、トリエタノールアミンなどのア
ルカノールアミン、またはその誘導体、またはそれらの
混合物や、シロキサン、シランカップリング剤などの有
機シリコン系化合物、ステアリン酸などの高級脂肪酸な
ど一般的に酸化チタン顔料に適用されるものであれば特
に制限は無い。また、2種以上の有機化合物を混合液と
して用いることもできる。
【００１３】本発明で用いる気流式粉砕機に特に制限は
ないが、ジェットミル（ホソカワミクロン（株）製）の
ような旋回型が粉砕効率が良く、二酸化チタンと有機化
合物との混合性も良いので特に好ましい。また、粉砕媒
気体は経済性の点で乾燥空気や乾燥スチームが好まし
い。本発明では有機化合物が粉砕機への添加前に十分に
気化、または霧化していることが必要なので、粉砕媒気
体を有機化合物の融点、または溶媒、または分散媒の沸
点より少なくとも高い温度に加熱しなければならない。
粉砕媒気体の加熱温度は用いる有機化合物種や、溶媒
種、分散媒種によって異なるが、例えば有機化合物水溶
液や水分散液の場合、１２０〜３００℃が好ましく、さ
らに好ましくは１２０〜２００℃である。
ないが、ジェットミル（ホソカワミクロン（株）製）の
ような旋回型が粉砕効率が良く、二酸化チタンと有機化
合物との混合性も良いので特に好ましい。また、粉砕媒
気体は経済性の点で乾燥空気や乾燥スチームが好まし
い。本発明では有機化合物が粉砕機への添加前に十分に
気化、または霧化していることが必要なので、粉砕媒気
体を有機化合物の融点、または溶媒、または分散媒の沸
点より少なくとも高い温度に加熱しなければならない。
粉砕媒気体の加熱温度は用いる有機化合物種や、溶媒
種、分散媒種によって異なるが、例えば有機化合物水溶
液や水分散液の場合、１２０〜３００℃が好ましく、さ
らに好ましくは１２０〜２００℃である。
【００１４】本発明で有機化合物を処理される二酸化チ
タンは、ルチル型結晶構造を有するものであっても、ア
ナタ−ゼ型の結晶構造を有するものであっても、それら
の混合物のいずれでもよい。また、硫酸法と呼ばれる硫
酸チタンを液相で加水分解、焼成する方法で得られたも
のや、塩素法と呼ばれる四塩化チタンを気相酸化する方
法で得られたものや、それらの混合物であっても良い。
さらには、有機化合物を処理する前にアルミニウム、ケ
イ素、チタニウム、ジルコニウムなどの無機物の酸化
物、または含水酸化物で被覆されていても良い。
タンは、ルチル型結晶構造を有するものであっても、ア
ナタ−ゼ型の結晶構造を有するものであっても、それら
の混合物のいずれでもよい。また、硫酸法と呼ばれる硫
酸チタンを液相で加水分解、焼成する方法で得られたも
のや、塩素法と呼ばれる四塩化チタンを気相酸化する方
法で得られたものや、それらの混合物であっても良い。
さらには、有機化合物を処理する前にアルミニウム、ケ
イ素、チタニウム、ジルコニウムなどの無機物の酸化
物、または含水酸化物で被覆されていても良い。
【００１５】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに説明する
が、これらは本発明を限定するものではない。 実施例１ 図1及び図２に示す旋回型気流式粉砕機を用い、粉砕媒
気体としての高圧乾燥スチーム（ａ）を約３００℃に加
熱して粉砕機の粉砕媒気体供給用配管（４）に供給し、
該粉砕媒気体供給用配管（４）に設けた有機化合物溶液
供給口（Ａ）よりトリメチロールエタン水溶液を添加
し、二酸化チタン・ＣＲ―６０（石原産業（株）製塩素
法小粒子径アルミナ処理品）を粉砕しながら、トリメチ
ロールエタンをその粒子表面に処理して試料を調製し
た。
が、これらは本発明を限定するものではない。 実施例１ 図1及び図２に示す旋回型気流式粉砕機を用い、粉砕媒
気体としての高圧乾燥スチーム（ａ）を約３００℃に加
熱して粉砕機の粉砕媒気体供給用配管（４）に供給し、
該粉砕媒気体供給用配管（４）に設けた有機化合物溶液
供給口（Ａ）よりトリメチロールエタン水溶液を添加
し、二酸化チタン・ＣＲ―６０（石原産業（株）製塩素
法小粒子径アルミナ処理品）を粉砕しながら、トリメチ
ロールエタンをその粒子表面に処理して試料を調製し
た。
【００１６】実施例２ 二酸化チタンとしてＣＲ―５０（石原産業（株）製塩素
法中粒子径アルミナ処理品）を用いた以外、実施例１と
同様の方法で試料を調製した。
法中粒子径アルミナ処理品）を用いた以外、実施例１と
同様の方法で試料を調製した。
【００１７】実施例３ 二酸化チタンとしてＣＲ―５８（石原産業（株）製塩素
法大粒子径アルミナ処理品）を用いた以外、実施例１と
同様の方法で試料を調製した。
法大粒子径アルミナ処理品）を用いた以外、実施例１と
同様の方法で試料を調製した。
【００１８】実施例４ 二酸化チタンとしてＣＲ―９３（石原産業（株）製塩素
法大粒子径アルミナ／シリカ処理品）を用いた以外、実
施例１と同様の方法で試料を調製した。
法大粒子径アルミナ／シリカ処理品）を用いた以外、実
施例１と同様の方法で試料を調製した。
【００１９】比較例１ 粉砕機上部プレート（１）に設けた有機化合物溶液供給
口（Ｂ）よりトリメチロールエタン水溶液を添加した以
外、実施例１と同様の方法で試料を調製した。
口（Ｂ）よりトリメチロールエタン水溶液を添加した以
外、実施例１と同様の方法で試料を調製した。
【００２０】比較例２ 二酸化チタンとしてＣＲ―５０を用いた以外、比較例１
と同様の方法で試料を調製した。
と同様の方法で試料を調製した。
【００２１】比較例３ 二酸化チタンとしてＣＲ―５８を用いた以外、比較例１
と同様の方法で試料を調製した。
と同様の方法で試料を調製した。
【００２２】比較例４ 二酸化チタンとしてＣＲ―９３を用いた以外、比較例１
と同様の方法で試料を調製した。
と同様の方法で試料を調製した。
【００２３】評価１ 実施例１〜４、及び比較例１〜4で得られた試料に固定
された有機化合物の量を、高周波燃焼式有機物分析器
（ＨＯＲＩＢＡ（株）製）を用いて炭素（Ｃ）の含有量
として測定した。
された有機化合物の量を、高周波燃焼式有機物分析器
（ＨＯＲＩＢＡ（株）製）を用いて炭素（Ｃ）の含有量
として測定した。
【００２４】評価２ 実施例１〜４、及び比較例１〜4で得られた試料の収率
を下式で求めた。収率（％）＝（試料の総回収量÷粉砕
前二酸化チタンの総供給量）×１００
を下式で求めた。収率（％）＝（試料の総回収量÷粉砕
前二酸化チタンの総供給量）×１００
【００２５】評価３ 実施例１〜４に示した方法を約１年間実施したが、粉砕
機の上部プレート（１）には磨耗は認められなかった。
しかし、比較例１〜４に示す方法で同様にしたところ、
粉砕機の上部プレート（１）の、特に有機化合物溶液供
給口（Ｂ）近辺が著しく磨耗していた。これらの実施例
１〜４及び比較例１〜４に示した方法を実施した場合の
粉砕機の上部プレート（１）の摩耗度について、摩耗が
認められなかったものを○、著しく摩耗していたものを
×と評価した。
機の上部プレート（１）には磨耗は認められなかった。
しかし、比較例１〜４に示す方法で同様にしたところ、
粉砕機の上部プレート（１）の、特に有機化合物溶液供
給口（Ｂ）近辺が著しく磨耗していた。これらの実施例
１〜４及び比較例１〜４に示した方法を実施した場合の
粉砕機の上部プレート（１）の摩耗度について、摩耗が
認められなかったものを○、著しく摩耗していたものを
×と評価した。
【００２６】評価１〜３の結果を表１に示す。
【００２７】
【表１】
【００２８】
【発明の効果】本発明の製造方法では、液状の有機化合
物を加熱した粉砕媒気体と接触させ、これと混合するこ
とで、予め気化、または霧化した状態で有機化合物溶
液、または分散液が気流式粉砕機に供給されるので、粉
砕機内で乱流の発生を抑制することができるため、粉砕
機の材質を磨耗させること無く、工業的、経済的に有利
に分散性の優れた有機化合物処理二酸化チタン顔料を提
供することができる。
物を加熱した粉砕媒気体と接触させ、これと混合するこ
とで、予め気化、または霧化した状態で有機化合物溶
液、または分散液が気流式粉砕機に供給されるので、粉
砕機内で乱流の発生を抑制することができるため、粉砕
機の材質を磨耗させること無く、工業的、経済的に有利
に分散性の優れた有機化合物処理二酸化チタン顔料を提
供することができる。
【図１】図１は本発明に用いる旋回式気流粉砕機の側面
図を示す。
図を示す。
【図２】図２は本発明に用いる旋回式気流粉砕機の上部
の平面図を示す。
の平面図を示す。
【符号の説明】 （１）上部プレート （２）下部プレート （３）粉砕媒気体供給リング （４）粉砕媒気体供給用配管 （５）粉砕媒気体供給口 （６）二酸化チタン供給用配管 （７）集塵機 （８）排気ダクト （Ａ）実施例１〜４で用いた有機化合物溶液供給口 （Ｂ）比較例１〜４で用いた有機化合物溶液供給口 （ａ）粉砕媒気体（乾燥スチーム） （ｂ）二酸化チタン（粉砕前） （ｃ）有機化合物処理二酸化チタン顔料（製品） （ｄ）排気ガス
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成１２年１２月７日（２０００．１２．
７）
７）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項２
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項３
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正３】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１３
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１３】 本発明で用いる気流式粉砕機に特に制限
はないが、ジェットミルのような旋回型が粉砕効率が良
く、二酸化チタンと有機化合物との混合性も良いので特
に好ましい。また、粉砕媒気体は経済性の点で乾燥空気
や乾燥スチームが好ましい。本発明では有機化合物が粉
砕機への添加前に十分に気化、または霧化していること
が必要なので、粉砕媒気体を有機化合物の融点、または
溶媒、または分散媒の沸点より少なくとも高い温度に加
熱しなければならない。粉砕媒気体の加熱温度は用いる
有機化合物種や、溶媒種、分散媒種によって異なるが、
例えば有機化合物水溶液や水分散液の場合、１２０〜３
００℃が好ましく、さらに好ましくは１２０〜２００℃
である。
はないが、ジェットミルのような旋回型が粉砕効率が良
く、二酸化チタンと有機化合物との混合性も良いので特
に好ましい。また、粉砕媒気体は経済性の点で乾燥空気
や乾燥スチームが好ましい。本発明では有機化合物が粉
砕機への添加前に十分に気化、または霧化していること
が必要なので、粉砕媒気体を有機化合物の融点、または
溶媒、または分散媒の沸点より少なくとも高い温度に加
熱しなければならない。粉砕媒気体の加熱温度は用いる
有機化合物種や、溶媒種、分散媒種によって異なるが、
例えば有機化合物水溶液や水分散液の場合、１２０〜３
００℃が好ましく、さらに好ましくは１２０〜２００℃
である。
Claims (12)
- 【請求項１】気流式粉砕機に二酸化チタン粗顔料と加熱
した粉砕媒気体とを供給して二酸化チタン粗顔料を粉砕
する方法において、予め該粉砕媒気体に液状の有機化合
物を添加混合して混合気体とした後、該粉砕機に供給し
て二酸化チタン粗顔料を粉砕しながら該顔料粒子表面を
該有機化合物で被覆処理することを特徴とする二酸化チ
タン顔料の製造方法。 - 【請求項２】液状の有機化合物が有機化合物溶液あるこ
とを特徴とする請求項1記載の製造方法。 - 【請求項３】液状の有機化合物が有機化合物分散液ある
ことを特徴とする請求項1記載の製造方法。 - 【請求項４】有機化合物溶液が水溶液であることを特徴
とする請求項２記載の製造方法。 - 【請求項５】有機化合物分散液が水分散液であることを
特徴とする請求項３記載の製造方法。 - 【請求項６】気流式粉砕機が旋回型であることを特徴と
する請求項1記載の製造方法。 - 【請求項７】粉砕媒体となる気体を粉砕機に供給する配
管内に液状の有機化合物を添加し、配管内で該有機化合
物を気化、または霧化させることを特徴とする請求項1
記載の製造方法。 - 【請求項８】粉砕媒体となる気体が乾燥空気、または乾
燥スチームであることを特徴とする請求項1記載の製造
方法。 - 【請求項９】有機化合物が多価アルコールである請求項
1、２又は３記載の製造方法。 - 【請求項１０】有機化合物がアルカノールアミン、また
はその誘導体、またはそれらの混合物である請求項1、
２又は３記載の製造方法。 - 【請求項１１】有機化合物が有機シリコン系化合物であ
る請求項1、２又は３記載の製造方法。 - 【請求項１２】有機化合物が高級脂肪酸である請求項
1、２又は３記載の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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