JP2001106763A - リサイクル性に優れた硬質ポリウレタンフォーム組成物 - Google Patents
リサイクル性に優れた硬質ポリウレタンフォーム組成物Info
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Abstract
ォームのリサイクルを可能にした、リサイクル性に優れ
た硬質ポリウレタンフォーム組成物及び硬質ポリウレタ
ンフォーム原料の回収方法を提供する。 【解決手段】 イソシアネート、ポリオール、発泡剤、
整泡剤、触媒等から製造される硬質ポリウレタンフォー
ムにおいて 1.イソシアネート成分がトリレンジイソシアネート系
であり、 2.ポリオール成分が実質的に糖類(蔗糖)を開始剤と
するポリエーテルポリオールを含まないポリエーテルポ
リオールであることを特徴とするリサイクル性に優れた
硬質ポリウレタンフォーム組成物。
Description
た硬質ポリウレタンフォーム組成物及び硬質ポリウレタ
ンフォーム原料の回収方法に関する。
料(高分子物質)の再使用技術−リサイクル化技術が求
められて来ている。このリサイクル技術にはマテリアル
リサイクル、ケミカルリサイクル、サーマルリサイクル
等の方法が提唱されているが、サーマルリサイクルはプ
ラスチック材料を燃料として熱(蒸気、電力)を回収す
る方法であり、資源の再利用と言う見地からは他のリサ
イクル法が適用できない場合に最終的に選択されるべき
手段である。また、マテリアルリサイクルも用途が限定
され、また、リサイクルの繰り返しはほとんど期待でき
ないし、できたとしても劣化、物性の低下等により、最
終的には焼却や、ケミカルリサイクルに頼らざるを得な
い。言葉を変えればマテリアルリサイクルは単に寿命延
命手段に過ぎず将来的には再生品の処理と言う問題が派
生してくる。
からケミカルリサイクルがプラスチック原料もしくは有
用な化合物の回収をなしえる技術として求められて来て
いる。このケミカルリサイクル法にも熱分解油化法やア
ルカリ分解、酸分解法等々種々の方法が提唱され、ある
いは実用化されて来ているが熱分解では得られる分解物
は燃料、灯油としての利用であり、サーマルリサイクル
と大差がないし、また、他の化学反応を用いて分解する
方法も特殊な溶媒や、触媒を用いる必要がありこれ等の
回収等の問題、収率や反応時間の問題等まだまだ課題を
抱えている。最近、このケミカルリサイクルの一法とし
て超臨界水や高温高圧状態の水を用いてプラスチック材
料を分解する技術が環境に優しい分解技術、特殊な溶媒
や触媒(分解剤)を使わず、かつ反応時間も短く、分解
収率も高い等々優れた分解技術として脚光を浴びて来て
いる。
・ベッドのクッション材や冷蔵庫や住宅の断熱材として
広く身近に使われているプラスチック材料であるが、こ
れ等についてもリサイクル法が求められて来ている。こ
の、ポリウレタン樹脂に対しては前述の高温高圧水によ
る分解技術が適用可能なことが分かって来ており、特許
等も公開されるようになって来ている。この方法を用い
て、自動車のシートや家具・ベッドのクッション材等に
用いられるポリウレタン樹脂を、その原料であるポリオ
ールとポリイソシアネートの中間体であるポリアミンに
分解することができる。
タンフォームから原料であるポリオール(ポリオキシア
ルキレンポリオール)ともう一方の原料であるトリレン
ジイソシアネート(TDI)の中間体であるトリレンジ
アミン(TDA)を分離回収することは可能である。他
方、冷蔵庫や住宅の断熱材用途等に使われる硬質ポリウ
レタンフォームについてはこの高温高圧水を用いて分解
はされるものの、ポリオールと分解で生成する原料ポリ
メリックMDI(P−MDI)に由来するポリアミン体
を分離することが難しく、且つ分離できる技術が見出さ
れたとしてもポリアミン体を原料であるポリメリックM
DIに戻すことは現状の技術では不可能であり、リサイ
クル技術がなりたたない。
家電リサイクル法等の規制対象物であり、近い将来断熱
材として使われている硬質ポリウレタンフォームの利用
法−リサイクル技術が要求されるのは必至であり、種々
検討もされて来ている。このような状況下、硬質ポリウ
レタンフォーム自体を将来容易にリサイクル可能な組成
物とする方法の開発が望まれる。
としては以下のような方法が知られる。 グリコリシス法 硬質ポリウレタンフォームをジエチレングリコール等の
低分子グリコールを用い加熱分解する方法であり、フォ
ーム中のウレタン結合や尿素結合を低分子グリコールと
の交換反応により低分子化する方法である。一部一級ア
ミン末端も生成するため、通常アルキレンオキサイド等
で処理し水酸基末端とし、生成物全体をポリオール成分
として利用する方法である。この方法ではフォーム原料
として使われたポリオールやイソシアネート成分に基く
アミン化合物を回収することはできない。
する方法であるが、通常はモノエタノールアミンが分解
剤として利用される。この場合も基本的にはウレタン結
合や尿素結合を交換反応によって切断、低分子化する方
法であり、グリコリシス同様に一級アミノ基が生成する
のと、元々分解剤自体がアミノ基含有化合物であるため
このままではウレタン原料には利用できず、通常アルキ
レンオキサイドで処理してアミノ基を水酸基に替えポリ
オールとして再利用する方法である。この方法でもフォ
ーム原料として使われたポリオールやイソシアネート成
分に基くアミン化合物を回収することはできない
ことで、硬質ポリウレタンフォーム中のウレタン結合や
尿素結合をアルカリ分解する方法である。この方法を用
いればフォーム自体は原料として使われたポリオールや
イソシアネート成分に基くアミン化合物を回収すること
ができるが、溶媒として用いたグリコールの除去、さら
には用いたアルカリとウレタン結合成分との反応により
生成した炭酸塩の除去工程等が煩雑となるため、工業的
には実施されていない。
下で加水分解されることはないが、高温高圧状態の水で
加水分解され、原料ポリオールとイソシアネート成分に
基くアミン化合物に分解されることが報告されている。
この方法は、特殊な溶媒や、分解触媒を使わず、しかも
元の原料に分解できるという点では有効な手段であり、
軟質ポリウレタンフォームにおいては原料の回収手段と
しての報告はなされている。しかしながら硬質ポリウレ
タンフォームについて本法を適用した例を見ない。この
原因は恐らく原料として用いられるポリオールやイソシ
アネート成分の違いによると考えられる。軟質フォーム
の原料は長鎖のポリオールとTDIを用いて製造され、
分解物の分離は比較的容易であるが、硬質フォームでは
一般に鎖長の短いポリオールとポリメリックMDIを用
いて製造され、ポリメリックMDI自体の加水分解が難
しいのと、例え分解されたとしてもポリオールとアミン
化合物の分離が困難であるためと考えられる。分解が可
能であってもポリオールとアミン化合物に分離できなけ
れば原料としての再使用は達成できないわけである。
リウレタンフォームの原料ないし中間体への回収リサイ
クルシステムは存在しないが、設計段階でリサイクル可
能な組成物へ変換して行くことは非常に意義があり、且
つ社会的にも求められる技術である。本発明の課題は従
来不可能であった硬質ポリウレタンフォームのリサイク
ルを可能にした、リサイクル性に優れた硬質ポリウレタ
ンフォーム組成物及び硬質ポリウレタンフォーム原料の
回収方法を提供することにある。
ト、ポリオール、発泡剤、整泡剤、触媒等から製造され
る硬質ポリウレタンフォームにおいて 1.イソシアネート成分がトリレンジイソシアネート系
であり、 2.ポリオール成分が実質的に糖類(蔗糖)を開始剤と
するポリエーテルポリオールを含まないポリエーテルポ
リオールであることを特徴とするリサイクル性に優れた
硬質ポリウレタンフォーム組成物に係る。
高温高圧状態の水で加水分解し、原料ポリオールとイソ
シアネート成分に基くアミン化合物に分離回収可能であ
ることを特徴とするリサイクル性に優れた硬質ポリウレ
タンフォーム組成物に係る。また本発明はポリオール成
分がトリレンジアミンを開始剤とするポリエーテルポリ
オールを含むポリエーテルポリオールであるリサイクル
性に優れた硬質ポリウレタンフォーム組成物に係る。ま
た本発明は発泡剤が炭化水素系、HFC系もしくは/お
よび、HFE系発泡剤であるリサイクル性に優れた硬質
ポリウレタンフォーム組成物に係る。また本発明は上記
硬質ポリウレタンフォーム組成物より得られた硬質ポリ
ウレタンフォームを高温高圧状態の水で加水分解し、原
料ポリオールとイソシアネート成分に基くアミン化合物
に分解し、これらの一方または両方を回収することを特
徴とする硬質ポリウレタンフォーム原料の回収方法に係
る。
ネート成分としては2,4−TDI,2,6−TDIの1
00/0−65/35(重量比)の混合物、及びこれら
TDI混合物をポリオール類と反応させて得られるアミ
ン等量100−150のプレポリマー及びクルードTD
I等を例示できる。特に好ましいポリイソシアネート成
分はTDIプレポリマーである。
のポリオール、ポリアミン、アミノアルコールなどを開
始剤としてアルキレンオキシド、例えばエチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなど単独ま
たは2種以上を付加重合して得られる水酸基価200〜
1000mgKOH/g、好ましくは水酸基価250〜
800mgKOH/gのポリエーテルポリオールがあげ
られる。開始剤である官能基数が2〜6のポリオールの
例として水、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、ビスフェノールA、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
メチルグリコシド、ソルビトール、マンニトール、ズル
シトールなどが挙げられる。またポリアミンの例として
エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルアミ
ノメタン、シクロヘキシルアミン、ピペラジン、ピペリ
ジン等が挙げられる。アミノアルコールの例としてはモ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノプロパ
ノールアミン、ジプロパノールアミンなどが挙げられ
る。
キレンオキサイドを付加重合して得られるOH価250
〜500mgKOH/gのポリエーテルポリオール、及
びこれらと官能基数が2〜6、OH価が250〜800
mgKOH/gのポリエーテルポリオールの混合物が挙
げられる。なお、本発明では蔗糖系のポリオールは使う
ことは好ましくない。この理由は高温高圧水によるウレ
タン結合や尿素結合の加水分解時に蔗糖骨格内のエーテ
ル結合が加水分解を受け、フラクト―ス環とグルコ−ス
環に開裂し、低分子化されるためである。
n−、iso−、cyclo−ペンタン、n−ブタン等
の炭化水素化合物、HFC−134a、HFC−245
fa、HFC−365mfc等のハイドロフルオロカー
ボン類、HFE−245fa、HFE−7100、HF
E−7200等のハイドロフルオロエーテル類を使用す
ることができる。これらは混合して使用できる。
ジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジメチルエタノー
ルアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレ
ンジアミン、テトラメチルプロパンジアミン、テトラメ
チルへキサンジアミン、ジメチルシクロヘキシルアミ
ン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ピリジン、N
−メチルモルホリン、N−エチルモルホリンなどのアミ
ン類、またスタナスオクトエート、ジブチルチンジラウ
レート、オクチル酸鉛などの有機金属化合物などを挙げ
ることができる。触媒は通常ポリオール100重量部に
対して0.1〜10重量部用いられる。
ばシリコン系界面活性剤として知られる、ジメチルシロ
キサン−ポリオキシアルキレンオキサイドブロック共重
合体(シリコン系整泡剤)を用いることができる。例え
ばゴールドシュミット社製B−8462、B−8404
など、日本ユニカー社製L−501、L−520など、
東レシリコーン社製SH−190、SH−193、信越
シリコーン社製F−114、F−317などが挙げられ
る。整泡剤は通常ポリオール100重量部に対して0.
2〜10重量部程度用いられる。
ポリウレタンフォームは高温高圧状態の水で加水分解
し、原料ポリオールとイソシアネートの原料であるアミ
ン化合物に分解し、これらの一方または両方を回収する
ことができる。加水分解の具体的な方法としては、フォ
ームを150〜200℃に加熱したプレスで圧縮減容化
し、オートクレーブ中で温度250〜300℃、圧力3
〜30MPaの高温高圧水と接触分解させる方法をとる
ことができる。また、実際の冷蔵庫の解体の様な工業的
な方法では硬質フォームは軽質のシュレッダーダストと
して回収される。この種のシュレッダーダスト中には当
然のことながら、紙、アルミテープ片、ポリスチレンフ
ォーム等の異物が混入してくることが考えられる。これ
らの異物は通常、上記の加水分解条件では分解されるこ
とはないので、分解液を濾別することで容易に分離でき
る。なお、加水分解を連続装置を用いて行う場合は、加
水分解に先立ちアミン、低分子グリコール及び低分子ア
ミノアルコールの少なくとも1種を含む可溶化剤に溶解
し、必要により濾過により不溶物を除去した後に連続分
解装置へ挿入する方法が選択される。
いられるアミン及び/または低分子グリコール及び/ま
たは低分子アミノアルコールの具体例として、アミンに
ついては例えばトリレンジアミン、ジアミノジフェニル
メタン、ポリメチルポリフェニルポリアミン、イソホロ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等またはこれらの
混合物があげられる。また低分子グリコールの具体例と
してエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジ
オール、ヘキサンジオールなど、分子量200以下、好
ましくは150以下の低分子ポリオールがあげられる。
また低分子アミノアルコールの具体例としてはモノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、モノプロパノール
アミン、ジプロパノールアミンなど分子量200以下、
好ましくは150以下の低分子アミノアルコールがあげ
られる。もっとも好ましい溶解剤はトリレンジアミンで
ある。
圧下、薄膜蒸留設備を用いて大部分のアミンを回収でき
る。蒸留残液中には少量(蒸留設備の能力にもよるが通
常5%以下)のアミンが残存する場合があるが、これら
はエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアル
キレンオキサイドで処理することで容易にポリオールと
して回収できる。得られたアミンがトリレンジアミンの
場合はTDIの中間原料であり、工程へ戻すことで再利
用される。また、回収されたポリオールも硬質ポリウレ
タンフォーム原料として再使用可能である。
これらに限定されるものではない。実験に使用したポリ
オール及びイソシアネート祖生物の内容は以下の通りで
ある。
タノールアミンにエチレンオキサイドとプロピレンオキ
サイドを付加し得られたポリエーテルポリオール OH
価450mgKOH/g、粘度5500mPa・s(2
5℃) ポリオール B:ソルビトールとグリセリンにプロピレ
ンオキサイドを付加重合して得たポリエーテルポリオー
ル OH価400mgKOH/g、粘度3000mPa
・s(25℃) ポリオールC:蔗糖とグリセリンにプロピレンオキサイ
ドを付加して得られたポリエーテルポリオール OH値
450 mgKOH/g、粘度6000mPa・(25
℃) ポリオールD:トリメチロールプロパンにエチレンオキ
サイドを付加して得られたポリエーテルトリオール O
H価550mgKOH/g、粘度480mPa・s(2
5℃) P−MDI:ミリオネート MR−200S(日本ポリ
ウレタン製ポリメリックMDI)、アミン等量134、
粘度180mPa・s(25℃) プレポリマーA:タケネート80(武田薬品製 トリレ
ンジイソシアネート)とポリオールBから得たプレポリ
マー アミン等量125、粘度450mPa・s(25
℃) プレポリマーB:タケネート80とポリオールDから得
られたプレポリマーアミン等量130、粘度500mP
a・s(25℃)
質ポリウレタンフォームを作成した。部とあるのは重量
部を示す。 発泡処方 ポリオール成分 100部 水 1.5部 整泡剤(TEGOSTAB B−8462) 1.5部 テトラメチルへキサンジアミン(TMHDA) 1.5部 ペンタメチルジエチレントリアミン(PMDETA) 0.3部 シクロペンタン 15部 ポリイソシアネートINDEX(NCO/OH比)=1.10
熱圧縮したフォーム片(密度500kg/m3)15g
を仕込み、外部加熱により290℃まで昇温し、その温
度に30分保った。その後室温まで冷却し内容物を調べ
た。その結果フォーム1,2,3からは黒褐色均一な溶液
が得られたが、フォーム4では黒色の固体が残存した。
フォーム4についてはさらに320℃に温度を上げ分解
を試みたが均一な溶液は得られなかった。また、生成し
た固体物質はメタノールにも溶けなかった。
解液をゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
C)で調べた結果フォーム1,2からの分解液ではトリ
レンジアミン(TDIの加水分解生成物に相当)に相当
するピークと原料ポリオールに基づくピークとプレポリ
マーに使ったポリオールに基づくピーク以外には観測さ
れなかった。これに対し、フォーム3の分解液の分析結
果では、トリレンジアミンに基づくピークは観測された
ものの、ポリオール部の蔗糖系ポリオールに基づくピー
クは消失し新たに低分子側にピークが現れることが分か
った。
て、TDIプレポリマーを使ったフォームは容易に加水
分解されるがP−MDI系のフォームは加水分解が困難
であること、通常のポリエーテルポリオールは加水分解
を受けることはないが、蔗糖系のポリエーテルポリオー
ルは加水分解を受け低分子化することが分かった。
由発泡密度25.7kg/m3
800gを仕込み170℃に加熱し、2時間かけて、
上記で得られたフォームを減容化のため熱圧縮したもの
(密度500kg/m3)500gを加えた。フォーム
片の添加終了後さらに1時間攪拌して均一な液体を得
た。この溶液を予め20MPa,280℃に調整した連
続分解設備に加熱水と共に送入し加水分解を行った。分
解液/加熱水比=1/3、分解装置滞留時間25分後、
分解液に加熱下窒素ガスを吹き込んで水を除いた。得ら
れた分解液はGPC分析の結果原料ポリオールとTDA
に分解されていることが確認された。
調整された薄膜蒸留設備を用いて処理し大部分のTDA
を回収した。蒸留機のボトムから得られた液のアミン価
を測定した結果は、30mgKOH/gの値であった。
この液に110℃でプロピレンオキサイドを反応させた
結果、OH価442mgKOH/g、アミン価0.3m
gKOH/gのポリエーテルポリオールが得られた。な
お、薄膜蒸留装置の蒸発物として回収されたものは常温
では固体、融点が97〜98℃でありガスクロマトグラ
フィーでの分析の結果、99.5%が2,4−及び2,6
−トリレンジアミンであることが確認された。上記で得
られたポリオールを上記の発泡処方と同一処方、同一条
件で硬質ポリウレタンフォームを作成した結果は反応性
でGTで3秒、RTで5秒程度はやくなる程度、密度も
25.3kg/m3と殆どかわらないものであることが
確認された。
リウレタンフォームのリサイクルを可能にした、リサイ
クル性に優れた硬質ポリウレタンフォーム組成物及び、
該組成物を原料ポリオールとイソシアネート成分に基く
アミン化合物に分解し、これらの一方または両方を回収
する、硬質ポリウレタンフォーム原料の回収方法を提供
することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 イソシアネート、ポリオール、発泡剤、
整泡剤、触媒等から製造される硬質ポリウレタンフォー
ムにおいて 1.イソシアネート成分がトリレンジイソシアネート系
であり、 2.ポリオール成分が実質的に糖類(蔗糖)を開始剤と
するポリエーテルポリオールを含まないポリエーテルポ
リオールであることを特徴とするリサイクル性に優れた
硬質ポリウレタンフォーム組成物。 - 【請求項2】 ポリオール成分がトリレンジアミンを開
始剤とするポリエーテルポリオールを含むポリエーテル
ポリオールである請求項1記載の硬質ポリウレタンフォ
ーム組成物。 - 【請求項3】 発泡剤が炭化水素系、HFC系もしくは
/および、HFE系発泡剤である請求項1記載の硬質ポ
リウレタンフォーム組成物。 - 【請求項4】 請求項1の硬質ポリウレタンフォーム組
成物より得られた硬質ポリウレタンフォームを高温高圧
状態の水で加水分解し、原料ポリオールとイソシアネー
ト成分に基くアミン化合物に分解し、これらの一方また
は両方を回収することを特徴とする硬質ポリウレタンフ
ォーム原料の回収方法。 - 【請求項5】 高温高圧状態の水で加水分解する前に、
アミン、低分子グリコール及び低分子アミノアルコール
の少なくとも1種を含む可溶化剤に溶解し、必要により
濾過により不溶物を除去する請求項4記載の回収方法。 - 【請求項6】 加水分解物からイソシアネート成分に基
くアミン化合物を回収した後の原料ポリオールに、アル
キレンオキサイドを反応させてアルキレンオキサイド付
加ポリオールとし、これをポリオール成分として回収す
る請求項4記載の回収方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28664799A JP4302261B2 (ja) | 1999-10-07 | 1999-10-07 | リサイクル性に優れた硬質ポリウレタンフォーム組成物 |
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JP4302261B2 JP4302261B2 (ja) | 2009-07-22 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116239750A (zh) * | 2021-12-08 | 2023-06-09 | 江苏长顺高分子材料研究院有限公司 | 耐湿热形变的聚氨酯顶棚材料及其制备方法 |
-
1999
- 1999-10-07 JP JP28664799A patent/JP4302261B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN116239750A (zh) * | 2021-12-08 | 2023-06-09 | 江苏长顺高分子材料研究院有限公司 | 耐湿热形变的聚氨酯顶棚材料及其制备方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP4302261B2 (ja) | 2009-07-22 |
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