JP2001102348A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

基板処理方法および基板処理装置

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JP2001102348A
JP2001102348A JP27974799A JP27974799A JP2001102348A JP 2001102348 A JP2001102348 A JP 2001102348A JP 27974799 A JP27974799 A JP 27974799A JP 27974799 A JP27974799 A JP 27974799A JP 2001102348 A JP2001102348 A JP 2001102348A
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JP
Japan
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substrate
pure water
liquid
pressure
temperature
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JP27974799A
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English (en)
Inventor
Shigekazu Murakami
繁和 村上
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来、常圧下で常圧での沸点以下の温度の処理
液で基板処理が行われていたが、より短時間でより効率
よく汚染物質の除去を行うことが求められている。 【解決手段】そこで本発明では、常圧より高い圧力下で
常圧の沸点を越える温度の処理液を使用する。そうすれ
ば、処理液の分子の運動エネルギーは常圧下で沸騰して
いる処理液のものよりもさらに高くなるので、より短時
間で効率よく処理を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は半導体基板や液晶
ガラス基板、レチクルなどの薄板状基板(単に基板とい
う。)の処理方法および処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の基板処理装置には特開平8−34
0035号公報に開示のものがある。この公報の基板処
理装置では薬液を貯留する薬液槽と純水を貯留する水洗
槽とが1組になって複数設けられているものがある。
【0003】前記薬液槽では基板が薬液に浸漬されるこ
とで薬液処理が施され、薬液処理が済んだ基板は水洗槽
の純水に浸漬されることで水洗処理が行なわれる。
【0004】これによって基板表面の薄膜のエッチング
や基板表面に付着している汚染物質の除去をする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の基板処理装置で
は薬液槽も水洗槽も常圧下に設置されているので各薬
液、純水は常圧下での沸点以下の温度でしか処理を行え
ない。
【0006】ところで、近年では、より効率的に基板の
処理を行うことが求められているので上記のような技術
の改善の必要が出てきた。
【0007】本発明の目的はより効率よく基板の処理を
行うことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る基板処理
方法は処理液を常圧より高い高圧下で常圧下での沸点よ
りも高い温度の処理液を基板に接触させる基板処理方法
である。
【0009】本基板処理方法では処理液の分子の運動エ
ネルギーは常圧下で沸騰している処理液のものよりもさ
らに高くなるので、より短時間で効率よく処理を行うこ
とができる。
【0010】請求項2に係る基板処理方法は請求項1に
記載の基板処理方法において、基板に接触させる処理液
が純水である基板処理方法である。
【0011】本基板処理方法によれば100度を越える
高温の純水を基板に接触させることができる。高温の純
水は従来の100度以下の常温の純水よりも分子の運動
エネルギーが大きいので汚染物質の除去能力を高めるこ
とができる。
【0012】よって、効率よく処理を行うことができ
る。
【0013】請求項3に係る基板処理方法は請求項2に
記載の基板処理方法において、純水と接触する基板には
常圧下の常温における粘度が純水よりも高い液体が付着
した基板処理方法である。
【0014】本基板処理方法によれば純水を接触させる
べき基板には粘度が高い液体が付着している。このよう
な液体は常温では粘度が高いので、常温の純水で洗い流
すためには多くの時間が必要であるが、本基板処理方法
では純水の温度が高温であるため従来に比べて少ない時
間で効率よく前記液体を洗い流すことができる。
【0015】請求項4に係る基板処理方法は請求項3に
記載の基板処理方法において、前記常圧下の常温におけ
る粘度が純水よりも高い液体は燐酸、硝酸、硫酸の何れ
かを含む基板処理方法である。
【0016】燐酸、硝酸、硫酸の何れかを含む液体は常
圧下の常温では粘度が高く、基板から洗い流しにくい。
しかし、本基板処理方法によれば高温の純水によって洗
い流されるので基板に付着した前記燐酸、硝酸、硫酸の
何れかを含む液体は粘度が低くなり、短時間で良好に洗
い流される。
【0017】請求項5に係る基板処理装置は基板を収容
するチャンバと、前記チャンバ内に収容された基板に処
理液を供給して基板に処理液を接触させる処理液供給手
段と、チャンバー内を常圧より高い圧力にする調圧手段
と、基板に接触する処理液を常圧下での沸点よりも高い
温度にする温度調節手段とを備える。
【0018】チャンバ内は調圧手段によって常圧より高
い高圧にされ、温度調節手段は処理液を常圧下での沸点
よりも高い温度にする。よって、処理液の分子の運動エ
ネルギーは常圧下で沸騰している処理液のものよりもさ
らに高くなるので、より短時間で効率よく処理を行うこ
とができる。
【0019】請求項6に係る基板処理装置は請求項5に
記載の基板処理装置において、前記処理液供給手段は基
板に純水を供給する基板処理装置である。
【0020】本基板処理装置によれば100度を越える
高温の純水を基板に接触させることができる。高温の純
水は従来の100度以下の常温の純水よりも分子の運動
エネルギーが大きいので汚染物質の除去能力を高めるこ
とができる。
【0021】よって、効率よく処理を行うことができ
る。
【0022】請求項7に係る基板処理装置は請求項6に
記載の基板処理装置において、前記純水が供給される基
板には常圧下の常温における粘度が純水よりも高い液体
が付着した基板処理装置である。
【0023】本基板処理装置によれば純水を接触させる
べき基板には粘度が高い液体が付着している。このよう
な液体は粘度が高いので、常温の純水で洗い流すために
は多くの時間が必要であるが、本基板処理装置では純水
の温度が高温であるため従来に比べて少ない時間で効率
よく前記液体を洗い流すことができる。
【0024】請求項8に係る基板処理装置は請求項7に
記載の基板処理装置において、前記常圧下の常温におけ
る粘度が純水よりも高い液体は燐酸、硫酸、硝酸の何れ
かを含む基板処理装置である。
【0025】燐酸、硝酸、硫酸の何れかを含む液体は常
温では粘度が高く、基板から洗い流しにくい。しかし、
本基板処理装置によれば高温の純水によって洗い流され
るので基板に付着した前記燐酸、硝酸、硫酸の何れかを
含む液体は粘度が低くなり、短時間で良好に洗い流され
る。
【0026】
【発明の実施の形態】<I、第1実施形態>
【0027】<1、基板処理装置の全体構成および主要
動作>
【0028】図1は、本発明に係る基板処理装置1の全
体を示す斜視図である。なお、図1にはそれらの方向関
係を表すため、XYZ直交座標系を付している。
【0029】基板処理装置1は、複数の基板Wを1つの
基板群として一括して処理を行う装置であり、大きく分
けてキャリアCに収容された基板Wの搬出入が行われるキ
ャリア載置ユニット2U、基板Wに処理を施す処理ユニ
ット4U、および、キャリア載置ユニット2Uと処理ユ
ニット4Uとの間でX方向に基板Wの搬送を行う水平移
動ロボット3を有している。
【0030】キャリア載置ユニット2Uは、装置外部か
らキャリアCが搬入されて載置されるキャリア載置部2
1、Y方向に移動し、Z方向に昇降し、Z軸を中心に回
動してキャリアCの移載を行うキャリア移載ロボット2
2、キャリア移載ロボット22によりキャリアCが載置
される突上部23、および、キャリアCを洗浄するキャ
リア洗浄部24を有している。
【0031】処理ユニット4Uは、複数の処理部4を有
し、各処理部4は後述の処理液を貯留した処理槽を有す
る。また、各処理部4には水平移動ロボット3と基板を
受渡しし、また、昇降することで受け取った基板Wを処
理槽内の処理液に浸漬させる浸漬ロボットIRが設けら
れている。
【0032】以上が基板処理装置1の構成の概要である
が、次に、基板処理装置1の動作の概要を説明する。
【0033】基板処理装置1への基板Wの搬入はキャリ
アCを介して行われる。キャリアCは複数の基板Wを起立
姿勢に平行配置して収納可能とされている。キャリアC
は搬送車(図示省略)などにより基板処理装置1まで搬
送され、キャリア載置部21上において図1中に示すY
方向に配置される。キャリアCがキャリア載置部21に
載置されると、当該キャリアCはキャリア移載ロボット
22により突上部23に載置される。
【0034】突上部23は、Y方向にスライドする移動
台231を有し、移動台231は90度回転可能な回転
台232をY軸方向に2つ有する。
【0035】また移動台231の下方には図示せぬ突上
げ機構が設けられている。
【0036】2つのキャリアCが2つの回転台232に
載置されると、移動台231がY軸負方向に移動する。
そして、その移動により2つのキャリアCの内の一方が水
平移動ロボット3の下方に移動し、回転台232が90度
回転することによりキャリアCに収容された所定数の基
板Wの主面の法線がX方向からY方向へと向きを変え
る。
【0037】次に、突上げ機構が上昇して前記水平移動
ロボット3の下方に位置するキャリアC内の基板を突き
上げることにより、キャリアC内の基板Wを水平移動ロ
ボット3に渡す。
【0038】その後、移動台231がさらにY軸負方向
に移動し、まだ基板Wが収容されている他方のキャリア
Cを水平移動ロボット3の下方に位置させる。このと
き、該他方のキャリアCを先に基板Wが突上げられたキ
ャリアCの位置とはY軸方向に半ピッチずらした位置に
配置する。ここでピッチとはキャリアCに収容されてい
る基板同士の配列間隔である。
【0039】そして、前記他方のキャリアCを水平移動
ロボット3の下方に配置した後、突上げ機構により該キ
ャリアC内の基板Wを突き上げて水平移動ロボット3に
基板Wを渡す。このとき、水平移動ロボット3に既に保
持されている基板Wの間に基板Wが突き上げられてくる
ので結果的に水平移動ロボット3には半ピッチでY軸方
向に並んだ基板Wが保持されることになる。
【0040】水平移動ロボット3は水平方向に移動して
何れかの処理部4が有する浸漬ロボットIRに基板Wを
渡す。
【0041】基板Wを受け取った浸漬ロボットIRは降
下して処理槽内の処理液に基板Wを浸漬する。
【0042】これにより、処理が開始する。
【0043】各処理部4では薬液処理、水洗処理、乾燥
処理を含む所定の処理を施した後、浸漬ロボットIRを
上昇させるとともに、水平移動ロボット3に基板Wを渡
す。
【0044】なお、各処理部4での処理中に突上部23
上のキャリアCをキャリア移載ロボット22でキャリア
洗浄部24に搬送し、キャリアCを洗浄して乾燥させ、
その後、再びキャリア移載ロボット22で前記キャリア
Cを突上部23に戻しておく。
【0045】水平移動ロボット3に処理済みの基板Wが
渡った後は、上述とは逆の順序で突上部23上のキャリ
アCに基板が収納され、該キャリアCはキャリア移載ロ
ボット22でキャリア載置部21に載置される。
【0046】キャリア載置部21に載置されたキャリア
Cは図示せぬ搬送車などで基板処理装置1外に搬送され
る。
【0047】<2、処理部の構成>
【0048】次に処理部4の構成を説明する。
【0049】図2は処理部4の構成を示す図である。
【0050】処理部4はチャンバ40とカバー41とを
有し、該チャンバ40とカバー41とで密閉空間を形成
する。
【0051】チャンバ40内には基板Wを収容する処理
槽50を有する。
【0052】処理槽50は平面視矩形状で上部に矩形状
の開口を有し、底部が凸状の略直方体形状をなす内槽5
2と内槽52の上部において内槽52の矩形状の開口を
取り囲んでいる外槽54とを有する。
【0053】これにより、内槽52の矩形状の開口の4
つの辺から溢れ出した処理液を外槽54が受けることが
できる。
【0054】内槽52の底部には内槽52の長手方向で
ある紙面垂直方向にその長手方向を配した一対の液供給
管56が設けられている。液供給管56は、該液供給管
56の長手方向に長く延び、かつ、内槽52内に連通し
たスリット状の吐出口58を有する。
【0055】液供給管56には液供給部60が接続され
ている。液供給部60は混合器62を有し、混合器62
には純水を供給する純水源64、燐酸原液を供給する燐
酸源66、フッ酸原液を供給するフッ酸源68がそれぞ
れ純水供給弁Vw、燐酸供給弁Vr、フッ酸供給弁Vf
を介して接続されている。
【0056】混合器62では純水に燐酸原液またはフッ
酸原液を混入することによって所定濃度の薬液を調製す
る。
【0057】なお、ここでは燐酸またはフッ酸などの薬
液の原液を薬液原液といい、薬液原液を所定濃度で純水
と混合したものを単に薬液といい、薬液と純水とを包括
して処理液という。
【0058】混合器62にはヒータH1が取り付けられ
ており、薬液原液および純水の加熱、混合後の処理液の
加熱が可能である。
【0059】特に本実施形態で使用している燐酸をはじ
め、硫酸、硝酸等の原液は25度程度の室温では粘度が
極めて高いので純水との混合を良好に行うことができな
いが、ヒータH1によって加熱すると粘度が低くなり純
水との混合を良好に行うことができる。
【0060】混合器62からは管路61が伸びて途中に
液供給弁Va、送液ポンプPs、ヒータH2、フィルタ
F1を介して液供給管56に接続されている。
【0061】混合器62からヒータH2に至る管路61
には加熱ジャケット63が設けられており、管路61を
流れる処理液を加熱し、処理液の温度が低下することを
防止している。
【0062】ヒータH2は処理槽50での処理に必要な
所定の温度に処理液を加熱する。
【0063】さらにヒータH2で加熱された処理液はフ
ィルタF1で濾過されて汚染物質が除去された状態で液
供給管56を通じて処理槽50に供給される。ここでは
加熱された処理液をフィルタF1に通している。よっ
て、常温では粘度の高い処理液であっても加熱されるこ
とにより粘度が低下するので該処理液はフィルタF1を
容易に通過することができる。
【0064】また、内槽52には内槽排液管51が接続
され内槽排液弁Vnを介してドレインDrに接続されて
いる。
【0065】外槽54には高圧排液管53が接続され外
槽排液弁Vgを介して圧力分離室55に至っている。圧
力分離室55にはドレインDrに至る常圧排液管57が
接続されている。
【0066】圧力分離室55は高圧排液管53から流れ
てきた高圧の処理液を常圧に戻し、高圧排液管53側を
高圧に、常圧排液管57側を常圧に分離している。
【0067】以上のような構成により、処理槽50では
液供給管56から供給される処理液を内槽52に貯留
し、内槽52から溢れた処理液は内槽52の開口を越え
て外槽54に流れ込む。
【0068】そして、外槽54に流れ込んだ処理液は圧
力分離室55を通してドレインDrに排出される。
【0069】なお、外槽54には外槽54に流れ込んだ
処理液の比抵抗を計測する比抵抗計RMが設けられてい
る。この比抵抗計RMは後述の、水洗処理時に外槽54
に流れ込んだ処理液の比抵抗を計測することによって純
水へのフッ酸や燐酸等の薬液の混入度を検知し、所定の
比抵抗値になることをもって薬液が洗い流されたどうか
を検知するためのものである。
【0070】また、処理部4には蒸気供給部70が設け
られている。
【0071】蒸気供給部70は窒素ガス源71に接続さ
れている管路72を有する。そして、管路72はガス供
給弁Vgsを介してチャンバ40内に設けられた蒸気発
生器75に接続され、さらに、IPA供給弁Viを介し
てガス供給管73に接続されている。
【0072】蒸気発生器75は純水の表面張力を低下さ
せる表面張力低下液を貯留している。ここではIPA
(イソプロピルアルコール)などの有機溶剤を貯留して
いる。また、蒸気発生器75の底部にはヒータH3が設
けられ、該ヒータH3でIPAの液体に熱を加えて蒸気
を発生させる。
【0073】ここで、蒸気発生器75はチャンバ40内
に配されているので、後述のようにチャンバ40内を高
圧にしたときIPA供給弁Viを開けると蒸気発生器7
5内も高圧になる。すると、IPAの沸点は常圧下に比
べて上昇する。このため、ヒータH3でIPAを沸騰さ
せてIPAの蒸気を発生させた場合は単位体積あたりの
IPAの量は常圧下で発生させたIPAの蒸気よりも多
くなる。
【0074】なお、表面張力低下液は処理槽50内の処
理液の表面張力を低下させる液体ならば何でもよい。処
理液が純水の場合ならば、IPAやエチルアルコール等
のアルコール類、アセトン等のケトン類、メチルエーテ
ル等の多価アルコールなどを使用できる。
【0075】ガス供給管73は処理槽50の上部におい
て、紙面垂直方向にその長手方向を配した管状部材であ
って、該ガス供給管73の長手方向において、処理槽方
向に向かうガス噴射口74が複数開けられている。
【0076】このような蒸気供給部70では蒸気発生器
75でIPAの蒸気を発生させた状態でガス供給弁Vg
s、IPA供給弁Viを開ければ窒素ガス源71から蒸
気発生器75へ窒素ガスが送出され、ガス供給管73か
らIPAの蒸気をチャンバ40内に供給することができ
る。
【0077】また、処理部4はチャンバ40内の圧力を
調整する調圧部80を有する。
【0078】調圧部80は調圧弁81、圧力計PM、調
圧ポンプPpを有する。
【0079】調圧部80では圧力計PMの値に従い、図
示せぬ制御手段によって調圧弁81および調圧ポンプP
pを制御し、チャンバ40内の圧力を所定値に調節す
る。
【0080】<3、処理の一実施形態>
【0081】次に図3を参照して処理の一実施形態を説
明する。
【0082】なお、図3では左方向から右方向に時間が
経過していく。図中、上方の表の横方向の第1行では時
間の経過とともに行われる工程を、縦方向の第1列では
基板処理装置1の動作を示している。そして、表中、斜
線が施してある部分は当該時間帯について、基板処理装
置1が第1列に示す動作を行っていることを示す。
【0083】また、図中、下方の折れ線グラフでは時間
の経過とともにチャンバ40内の圧力をどのように制御
しているかを示している。
【0084】本実施形態では基板に対して、水洗処理
→フッ酸処理→水洗処理(高温高圧)→燐酸処理
(高温高圧)→水洗処理(高温高圧)→乾燥処理の
各処理を施す。
【0085】以下、上記〜の各処理について説明す
る。
【0086】水洗処理
【0087】チャンバ40内に搬入される基板を水洗
し、汚染物質を除去する処理である。
【0088】時刻t0において、フッ酸供給弁Vf、燐
酸供給弁Vrを閉じた状態で純水供給弁Vw、液供給弁
Vaを開けて送液ポンプPsを介して空の状態の内槽5
2に対して純水を供給し、内槽52から純水を溢れ出さ
せる。これによって、内槽52内において純水の上昇水
流を発生させる。
【0089】このとき内槽排液弁Vnは閉じられ、外槽
排液弁Vgは開いている。このため、内槽52から外槽
54に溢れ出た純水は外槽排液弁Vg、圧力分離室55
を通じてドレインDrに排出される。
【0090】また、このとき、ヒータH1、H2、加熱
ジャケット63はOFF状態であるので内槽52に供給
される純水の温度は25度程度の室温である。
【0091】また、チャンバ40内は常圧(大気圧=約
0.1013MPa)であって、調圧弁81は開状態で
はあるが、調圧ポンプPpは動作していない。
【0092】時刻t1になると上記状態において浸漬ロ
ボットIRに基板Wを載置した状態で浸漬ロボットIR
を降下させ、図2の実線で示すように基板Wを純水中に
浸漬する。
【0093】浸漬ロボットIRは基板Wを浸漬した状態
で静止し、これによって、基板Wに付着した汚染物質は
純水の上昇水流によって除去され内槽52から溢れ出る
純水とともに排出される。
【0094】所定時間水洗処理を行った後、次はフッ酸
処理に移る。
【0095】フッ酸処理
【0096】時刻t2にてフッ酸供給弁Vfを開いて、
混合器62において所定の割合でフッ酸原液と純水とを
混合しフッ酸水溶液を調製する。そして調製したフッ酸
水溶液を内槽52に供給することで内槽52内の純水を
フッ酸水溶液で追い出し、内槽52内の純水をフッ酸水
溶液で置換する。
【0097】このときもフッ酸水溶液の温度は室温であ
り、チャンバ40内は常圧である。
【0098】そして、所定時間フッ酸水溶液を供給した
後、フッ酸供給弁Vfを閉じる。
【0099】水洗処理(高温高圧)
【0100】時刻t3にてフッ酸供給弁Vfを閉じ、管
路61に純水のみが通っている状態でヒータH1、H
2、加熱ジャケット63をONにし、純水を加熱する。
【0101】ここでは、次に供給される燐酸水溶液の温
度が150度なので純水も150度まで加熱する。な
お、純水の温度を純水の後に供給される燐酸水溶液の温
度と等しくする理由は後述する。
【0102】そして、調圧弁81を閉じるとともに、調
圧ポンプPpを動作させチャンバ40内を加圧し、所定
高圧にする。
【0103】ここでは、純水が150度になっても沸騰
しないよう、チャンバ40内を加圧して純水の沸点を1
50度よりも高くする。
【0104】具体的には約0.57MPa以上にされ
る。そうすると純水の沸点は約157度となる。
【0105】以上により、チャンバ40内の圧力は上昇
するとともに、内槽52に供給される純水の温度は常圧
の沸点である100度を越えて上昇可能となる。
【0106】そして、比抵抗計RMの値が所定値になる
まで、150度の純水を供給することによって、水洗処
理を行う。
【0107】ここでは純水の温度が常圧での沸点以上の
温度である150度にまで高められているので純水に溶
存している酸素の量が常圧時の純水よりも少なくなって
いる。このため、純水中の溶存酸素によって基板Wに不
要な酸化膜が生じることを抑制する効果もある。特に、
フッ酸水溶液などによってエッチング処理された後の基
板Wの表面は活性状態であるので酸素と結びつきやす
く、不要な酸化膜が生じ易いが、純水中の溶存酸素が減
じられていることから該不要な酸化膜が生じることを抑
制できる。
【0108】燐酸処理(高温高圧)
【0109】比抵抗計RMの値が所定値より高くなると
時刻t4にて燐酸供給弁Vrを開けて混合器62におい
て所定の割合で燐酸原液と純水とを混合し燐酸水溶液を
調製する。このとき、ヒータH1が燐酸原液を加熱した
状態で純水と混合する。このため、燐酸原液の粘度は低
くなるので純水との混合が容易に行われる。
【0110】調製された燐酸水溶液は最終的に内槽52
に至る時点で150度の温度になるようヒータH1、H
2、加熱ジャケット63で加熱され、該内槽52内に供
給される。
【0111】そして燐酸水溶液を内槽52に連続的に供
給することで内槽52内の純水を燐酸水溶液で追い出
し、内槽52内の純水を燐酸水溶液に置換する。
【0112】ここでは、燐酸水溶液が供給されるのに先
行して内槽52内に純水が貯留されている。このときチ
ャンバ40内を加圧し、内槽52内の純水の沸点を、純
水の後に供給される燐酸水溶液の温度よりも高くしてい
る。具体的にはチャンバ40内を0.57MPa以上に
加圧し、純水の沸点を157度としている。すなわち、
純水の沸点を燐酸水溶液の温度150度よりも高くして
いる。このため、純水が貯留されている内槽52に燐酸
水溶液を供給して、純水が高温の燐酸水溶液に接触して
も、突沸することがなく、突沸によって処理液が飛散す
ることを防止することができる。
【0113】また、燐酸水溶液を内槽52へ供給する際
には内槽52内には燐酸水溶液と同じ温度の純水が貯留
されているので供給された燐酸水溶液の温度低下が無
い。
【0114】従って、ひとつの処理槽50内で水洗処理
の後、基板を空気にさらさずに100度を越える温度の
燐酸水溶液による処理を連続的に行うことができる。
【0115】また、常圧で燐酸水溶液を150度に熱す
ると燐酸水溶液からは水分が激しく蒸発し、燐酸水溶液
の濃度が所定値に安定しない。
【0116】しかし、ここでは燐酸水溶液は常圧より高
い高圧下に置かれているので燐酸水溶液からの水分の蒸
発は抑制され、燐酸水溶液の濃度が所定値に安定する。
【0117】しかもチャンバ40内を約0.57MPa
以上に加圧して純水の沸点を約157度とし、燐酸水溶
液の温度、150度よりも高くしている。
【0118】このため、燐酸水溶液が含む水分の蒸発
は、より抑制され、燐酸水溶液の濃度が所定値に安定す
る。
【0119】水洗処理(高温高圧)
【0120】所定時間、燐酸水溶液を供給して基板に燐
酸水溶液による処理を行った後、時刻t5にて燐酸供給
弁Vrを閉じ、管路61に純水のみを通す。
【0121】また、ヒータH1、H2、加熱ジャケット
63はONのままにして、ひき続いて純水を150度に
加熱する。
【0122】そして、比抵抗計RMの値が所定値になる
まで高温の純水で基板Wを水洗する。
【0123】ここでは、高温の純水で燐酸水溶液を洗い
流している。
【0124】燐酸水溶液は常温では粘度が高く基板から
洗い流しにくいが、上記のように本実施形態では燐酸水
溶液と同じ150度の温度の純水で燐酸水溶液を洗い流し
ているので燐酸水溶液の温度は下がらず、粘度は高くな
らない。
【0125】このため、基板から燐酸水溶液を容易に洗
い流すことができる。
【0126】また燐酸水溶液と同じ150度の純水で内
槽52内の燐酸水溶液を置換しているので燐酸水溶液の
粘度が高くならず、円滑に置換を行うことができる。
【0127】また、純水が100度を越える温度(高温と
いう。)であるため、常圧下にて100度で沸騰している
純水よりも分子の運動エネルギーが大きい。したがっ
て、該高温の純水は汚染物質の除去能力が常温の純水よ
り高い。よって、基板Wに付着している汚染物質が良好
に除去される。
【0128】なお、常圧下の常温で粘度の高い液体とし
ては前記のような燐酸水溶液の他に硫酸水溶液、硝酸水
溶液などが挙げらる。これらは、常圧下の100度以下の
温度(常温という。)の純水に比べて粘度が高いので常
温の純水で洗い流そうとすると時間が掛かる。しかし、
本実施形態のように100度を越える高温の純水を使用す
る水洗処理ならば効率よく洗い流すことができる。
【0129】乾燥処理
【0130】比抵抗計RMが所定値を示すと、時刻t6
にてヒータH1、H2、加熱ジャケット63をoffに
する。
【0131】これにより、内槽52内に供給される純水
は室温程度の温度になり、基板Wも室温程度の温度にな
る。
【0132】次に、時刻t7にてIPA供給弁Viを開
けて蒸気発生器75を高圧にした状態でIPAを沸騰さ
せ、さらにガス供給弁Vgsを開けることで、IPAの
蒸気をチャンバ40内に供給する。
【0133】そして、所定時間、チャンバ40内にIP
Aの蒸気を供給することで、内槽52の上部開口付近は
IPAの蒸気が充満する。
【0134】この状態で、時刻t8にて浸漬ロボットI
Rを所定の速度で上昇させると基板Wはほぼ純水が付か
ない状態で純水から露出していく。
【0135】そして、基板Wが完全に純水から露出し終
わると、ガス供給弁Vgs,IPA供給弁Viを閉じ
て、チャンバ40内へのIPA蒸気の供給を停止する。
また、純水供給弁Vwも閉じる。
【0136】ここでは基板Wの温度は室温程度であるの
に対してIPAは加熱されて室温より高い温度になって
いることから、IPAの蒸気が基板W表面に凝縮し、わ
ずかに基板Wの表面に付着した純水と混ざり合い、純水
の表面張力が低下し、純水は流下する。
【0137】また、蒸気発生器75内は高圧状態なの
で、蒸気発生器75内で発生したIPA蒸気は常圧の場
合よりも単位体積内に含まれるIPAの蒸気量が多くな
っている。このため、単位体積当たりのIPAの蒸気に
含まれるIPAの量は常圧の場合よりも多いので、多く
のIPAが基板W表面に凝縮する。また、IPAの分子
の運動エネルギーも常圧の場合よりも高い。このため、
純水と混ざり合うIPAの量は常圧の場合よりも多いの
で純水の流下は常圧の場合よりも促進され、より、乾燥
が完全なものとなる。
【0138】このようにして、基板Wが浸漬ロボットI
Rにより純水から露出させられ、図2の2点鎖線の位置
に到達した状態になると、時刻t9にて調圧弁81を徐
々に開いて、チャンバ40内を常圧に戻す。
【0139】このとき、チャンバ40内の気圧が下がる
ので仮に基板WにIPAと純水との混合物が付着してい
ても蒸発し、より乾燥が完全なものとなる。
【0140】また、調圧弁81を徐々に全開にしていく
とともに内槽排液弁Vnを開けて内槽52内にある純水
も排出する。
【0141】このとき、チャンバ40内が高圧なので内
槽52の純水にも圧力がかかっている。このため内槽5
2からの純水の排出が迅速に行われる。
【0142】チャンバ40内が常圧になると、時刻t1
0にて調圧弁81、IPA供給弁Vi、液供給弁Va、
内槽排液弁Vn、外槽排液弁Vg、を閉じ、調圧ポンプ
Ppを駆動して、今度はチャンバ40内を常圧より低い
所定低圧に減圧する。
【0143】すると、さらにチャンバ40内の気圧が下
がるので、仮に基板WにIPAと純水との混合物が付着
していても蒸発し、より乾燥が完全なものとなる。
【0144】所定時間が経過すると時刻t11にて調圧
弁81を徐々に開放しチャンバ40内を常圧に戻す。
【0145】そして、カバー41を開けて浸漬ロボット
IRをさらに上昇させて基板Wを水平移動ロボット3に
渡し、処理を終了する。
【0146】また、次の処理に備えて外槽排液弁Vgを
開放しておく。
【0147】なお、フッ酸水溶液や燐酸水溶液の濃度は
フッ酸供給弁Vf、燐酸供給弁Vrの開度を調節する。
この場合、管路61から内槽52に至る管路、内槽5
2、外槽54、外槽54からドレインDrに至る管路、
の何れかに濃度モニタを設け、その値にしたがって、前
記開度の調節を行えばよい。
【0148】<II、第2実施形態>
【0149】第2実施形態に係る基板処理装置の処理部
4Aを図4に示す。構成上、この処理部4Aが上述の第
1実施形態における処理部4と異なる点は、外槽54か
ら伸び、循環弁Vcを介して、液供給弁Vaと送液ポン
プPsとの間の管路61に接続する環路79が設けられ
ていることと、純水補充機構90が設けられていること
である。
【0150】なお、第2実施形態に係る処理部4Aも第1
実施形態における処理部4と同様、蒸気供給部70を備
えているが、図示の便宜上、図4においては該蒸気供給
部70は図示していない。
【0151】環路79は外槽54の処理液を管路61に
戻す。
【0152】これによって、戻された処理液は送液ポン
プPs、ヒータH2、フィルタF1、液供給管56を経
て再び内槽52に供給される。
【0153】こうして処理液が循環される。
【0154】また、純水補充機構90は管路61のフィ
ルタF1と液供給管56との間から純水供給弁Vs1を
介して純水を供給される純水貯留部91と、純水貯留部
91に貯留されている純水を加熱するヒータH4と、純
水補充弁Vs2を介して純水貯留部に接続された純水吐
出管92とを有する。
【0155】純水補充管92は外槽54上方に配された
紙面垂直方向に長い管状部材で、外槽54に向かって純
水を滴下させる純水滴下口93をその長手方向に複数有
する。
【0156】次に、この処理部4Aでの処理の一例を説
明する。
【0157】この処理部4Aでの処理は第1実施形態で
説明した水洗処理→フッ酸処理→水洗処理(高温
高圧)→燐酸処理(高温高圧)→水洗処理(高温高
圧)→乾燥処理という処理と略同じなので、異なる部
分につき説明する。
【0158】この処理部4Aにつき特に異なる部分は
燐酸処理(高温高圧)の部分である。
【0159】本実施形態では処理が開始してから燐酸
処理(高温高圧)が始まるまで、すなわち、水洗処理
(高温高圧)で内槽52内に貯留した高温の純水を燐酸
水溶液で置換するまで、循環弁Vcを閉じておく。そし
て、置換が完了したら、外槽排液弁Vgを閉じるととも
に循環弁Vcを開け、外槽54の燐酸水溶液を管路61
に還流する。また、液供給弁Va、純水供給弁Vwおよ
び、燐酸供給弁Vrを閉じ、新たに処理液を内槽52に
供給することを停止する。
【0160】なお、高温の純水を燐酸水溶液で置換する
ことが完了したか否かは比抵抗計RMの指示値または後
述の濃度モニタで検出する。
【0161】一方、この燐酸処理が始まるまでに純水供
給弁Vs1を開いて純水貯留部91に純水を貯留する。
【0162】純水貯留部91ではヒータH4により、純
水を高温状態に維持する。ここでは燐酸水溶液と同じ温
度に維持している。
【0163】以上により、燐酸水溶液は管路61→処理
槽50→環路79→管路61というように循環する。
【0164】こうすることによって、新たに処理槽50
に燐酸水溶液を供給せずにすむので、燐酸水溶液の消費
量を抑制することができる。
【0165】また、このとき、チャンバ40内は燐酸水
溶液の温度において純水が沸騰しない圧力にまで加圧さ
れているので燐酸水溶液から蒸発する水分は少ない。
【0166】しかしながら、まったく蒸発しないわけで
はなく、わずかに蒸発しているので、燐酸水溶液の濃度
が濃くなってしまう。
【0167】このようなときには液供給弁補充弁Vs2
を開け、高温の純水を外槽54に滴下する。
【0168】ここで、例えば常圧下で高温の燐酸水溶液
に純水を補充すると突沸を起して、燐酸水溶液と純水と
を良好に混合することができない。また、常圧下では純
水は100度より高い高温にならないので、このような
100度以下の純水を燐酸水溶液に補充すると燐酸水溶
液の温度が低下してしまう。しかし、ここでは、高圧下
でしかも、燐酸水溶液と同じ温度の高温の純水を補充し
ているので、純水が突沸を起したり、高温の燐酸水溶液
が温度低下を起したりすることが防止できる。
【0169】よって、所定の処理品質を容易に得ること
ができる。
【0170】なお、純水の補充量と補充時期は、管路6
1→処理槽50→環路79→管路61という循環路のど
こかに濃度モニタを配置して燐酸水溶液の濃度の変化を
読取り、読み取った値にしたがって設定すればよい。
【0171】以上のようにして所定時間、燐酸水溶液を
循環使用した後は燐酸供給弁Vrは閉じたまま、純水補
充弁Vs2、および循環弁Vcを閉じ、外槽排液弁V
g、液供給弁Va、純水供給弁Vwを開け水洗処理
(高温高圧)に戻る。
【0172】上記第1、第2の実施形態では外槽54か
ら排出される処理液を圧力分離室55を介してドレイン
Drに流しているが、外槽54をなくし、内槽52から
溢れる処理液をチャンバ40内に溜めてもよい。
【0173】この場合は、高圧排液管53の液の流入口
をチャンバ40下部に接続する。
【0174】そして、処理の間中、内槽52から溢れる
処理液をチャンバ40下部に溜めておき、全ての処理が
終了した後、外槽排液弁Vgを開放して溜めている処理
液を排出してもよい。
【0175】上記の実施形態では100度を越える温度で
使用される処理液として燐酸水溶液が使用される場合で
説明しているが、燐酸水溶液の代わりに硫酸水溶液、硝
酸水溶液を使用する処理においても同様の効果を得るこ
とができる。
【0176】本実施形態の処理部4、4Aでは内槽52
内にヒータを設けていないが、内槽52内にヒータを設
けて処理液の温度を調節してもよい。
【0177】また本実施形態の処理部4、4Aは何れも
一つの処理槽に複数種類の処理液を順次供給する形式の
ものであったが、複数のチャンバ40の内、第1チャン
バ内に高圧下で高温の薬液(燐酸水溶液、硫酸水溶液、
硝酸水溶液など)を使用して薬液処理をする薬液処理槽
および、薬液処理槽の内外に基板を保持して昇降する第
1浸漬ロボットを設け、第1チャンバとは違う第2チャン
バ内に高圧下で高温の純水を使用して水洗処理をする純
水処理槽および、純水処理槽の内外に基板を保持して昇
降する第2浸漬ロボットを設け、水平移動ロボットによ
って第1浸漬ロボット、第2浸漬ロボットとの間で基板
を授受させるようにしてもよい。この場合は第3チャン
バ内に乾燥処理部を設けるか、第2チャンバの純水処理
槽から基板を引上げるときに上述のような表面張力低下
液の蒸気を基板に供給して基板を乾燥させればよい。
【0178】また、本実施形態の2本の液供給管56は
略上方に向かって処理液を吐出しているが、それぞれ内
槽52の底面の谷状の最深部に向かって処理液を吐出さ
せてもよい。この場合は、底面の最深部で2本の液供給
管56から吐出された処理液がぶつかり合いうことで上
昇流を形成するので処理液の置換が確実に行われる。
【0179】
【発明の効果】請求項1の基板処理方法によれば、処理
液を常圧より高い圧力に加圧し、前記処理液を常圧下で
の沸点よりも高い温度に加熱して基板に接触させるの
で、処理液の分子の運動エネルギーは常圧下で沸騰して
いる処理液のものよりも高くなる。よって、短時間で処
理を行うことができ、基板の処理を効率よく行える。
【0180】請求項2に係る基板処理方法によれば10
0度を越える温度の純水を基板に接触させることができ
る。高温の純水は従来の100度以下の温度の純水より
も分子の運動エネルギーが大きいので汚染物質の除去能
力を高めることができる。
【0181】よって、効率よく処理を行うことができ
る。
【0182】請求項3に係る基板処理方法によれば純水
を接触させるべき基板には粘度が高い液体が付着してい
る。このような液体は常温では粘度が高いので、常温の
純水で洗い流すためには多くの時間が必要であるが、本
基板処理方法では純水の温度が高温であるため従来に比
べて少ない時間で効率よく前記液体を洗い流すことがで
きる。
【0183】請求項4に係る基板処理方法によれば燐
酸、硝酸、硫酸の何れかを含む液体は常圧下の常温では
粘度が高く、基板から洗い流しにくい。しかし、本基板
処理方法によれば高温の純水によって洗い流されるので
基板に付着した前記燐酸、硝酸、硫酸の何れかを含む液
体は粘度が低くなり、短時間で良好に洗い流される。
【0184】請求項5に係る基板処理装置によればチャ
ンバ内は調圧手段によって常圧より高い圧力にされ、温
度調節手段は処理液を常圧下での沸点よりも高い温度に
する。よって、処理液の分子の運動エネルギーは常圧下
で沸騰している処理液のものよりもさらに高くなるの
で、より短時間で効率よく処理を行うことができる。
【0185】請求項6に係る基板処理装置によれば10
0度を越える温度の純水を基板に接触させることができ
る。高温の純水は従来の100度以下の温度の純水より
も分子の運動エネルギーが大きいので汚染物質の除去能
力を高めることができる。
【0186】よって、効率よく処理を行うことができ
る。
【0187】請求項7に係る基板処理装置によれば純水
を接触させるべき基板には粘度が高い液体が付着してい
る。このような液体は粘度が高いので、常温の純水で洗
い流すためには多くの時間が必要であるが、本基板処理
装置では純水の温度が高温であるため従来に比べて少な
い時間で効率よく前記液体を洗い流すことができる。
【0188】請求項8の基板処理装置によれば、燐酸、
硝酸、硫酸の何れかを含む液体は常温では粘度が高く、
基板から洗い流しにくい。しかし、本基板処理装置によ
れば高温の純水によって洗い流されるので基板に付着し
た前記燐酸、硝酸、硫酸の何れかを含む液体は粘度が低
くなり、短時間で良好に洗い流される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る基板処理装置の構成を
示す図である。
【図2】第1実施形態における基板処理装置の処理部を
示す図である。
【図3】第1実施形態における処理部での処理の一例を
示す図である。
【図4】第2実施形態における基板処理装置の処理部を
示す図である。
【符号の説明】
40 チャンバ 50 処理槽 60 液供給部 62 混合器 63 加熱ジャケット 64 純水源 66 燐酸源 68 フッ酸源 70 蒸気供給部 80 調圧部 81 調圧弁 90 純水補充機構 H1,H2,H3 ヒータ IR 浸漬ロボット PM 圧力計 Pp 調圧ポンプ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】常圧より高い高圧下で、 常圧での沸点よりも高い温度の処理液を基板に接触させ
    る基板処理方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の基板処理方法において、 基板に接触させる処理液が純水である基板処理方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の基板処理方法において、 純水と接触する基板には常圧下の常温における粘度が純
    水よりも高い液体が付着した基板処理方法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の基板処理方法において、 前記常圧下の常温における粘度が純水よりも高い液体は
    燐酸、硝酸、硫酸の何れかを含む基板処理方法。
  5. 【請求項5】基板を収容するチャンバと、 前記チャンバ内に収容された基板に処理液を供給して基
    板に処理液を接触させる処理液供給手段と、 チャンバ内を常圧より高い圧力にする調圧手段と、 基板に接触する処理液を常圧下での沸点よりも高い温度
    にする温度調節手段とを備えた基板処理装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の基板処理装置において、
    前記処理液供給手段は基板に純水を供給する基板処理装
    置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の基板処理装置において、 前記純水が供給される基板には常圧下の常温における粘
    度が純水よりも高い液体が付着した基板処理装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の基板処理装置において、 前記常圧下の常温における粘度が純水よりも高い液体は
    燐酸、硫酸、硝酸の何れかを含む基板処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013093478A (ja) * 2011-10-27 2013-05-16 Tokyo Electron Ltd 基板処理装置及び基板処理方法並びに基板処理プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体

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