JP2001101688A - 記録・再生装置 - Google Patents

記録・再生装置

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JP2001101688A
JP2001101688A JP29898899A JP29898899A JP2001101688A JP 2001101688 A JP2001101688 A JP 2001101688A JP 29898899 A JP29898899 A JP 29898899A JP 29898899 A JP29898899 A JP 29898899A JP 2001101688 A JP2001101688 A JP 2001101688A
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fixed
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plane
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JP29898899A
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Masaaki Matsumoto
松本  全陽
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Tokyo Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Sanyo Electric Co Ltd
Tottori Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォーカスとトラッキングの2方向以外の運
動を規制し、外力による加、減速の影響を受けにくい、
記録・再生装置を提供する。 【解決手段】 集光体2と、集光体2を固定する可動体
3と、固定体9と、1端が固定体9に固定され、他端が
可動体3に固定された第1弾性体17および第2弾性体
21とを備え、第1弾性体17および第2弾性体21は
略直交する第1平面内および第2平面内に各々位置する
少なくとも2個ずつの線材から成り、各線材は両平面の
交線に略直角に配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録・再生装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置は例えば特開平7−
129970号公報に示されている。この公報による
と、集光体と、集光体を固定する可動体と、固定体と、
1端が固定体に固定され、他端が可動体に固定され、各
々が平行な複数の弾性体とから構成される装置が示され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記装置では、複数の
平行な弾性体が集光体を支持しているので、集光体は、
フォーカス方向とトラッキング方向以外にも自由度を持
つ第1の欠点がある。更に、光ディスクの離れたトラッ
クへ移動する加減速状態に於て、集光体は慣性力を受
け、過渡的な振動が生じるため、トラッキング整定時間
が長くなる第2の欠点がある。
【0004】この欠点を解決するため、軸摺動と呼ばれ
る方式が有る。しかし、この方式では、軸と軸受けとの
間に生じる摩擦により、駆動体の入力(電流値等)と集
光体変位の間の線形性が損われる第3の欠点がある。故
に、本発明はこの様な従来の欠点を考慮し、フォーカス
とトラッキングの2方向以外の運動を規制し、外力によ
る加、減速の影響を受けにくい、駆動体の入力と集光体
変位の間の線形性を保つ、記録・再生装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の本発明では、集光体と、前記集光体を固
定する可動体と、固定体と、1端が前記固定体に固定さ
れ、他端が前記可動体に固定された第1弾性体および第
2弾性体とを備え、前記第1弾性体および前記第2弾性
体は略直交する第1平面内および第2平面内に各々位置
する少なくとも2個ずつの線材から成り、前記各線材は
前記両平面の交線に略直角に配置されるものである。
【0006】請求項2の本発明では、集光体と、前記集
光体を固定する可動体と、固定体と1端が前記固定体に
固定され、他端が前記可動体に固定された第1弾性体お
よび第2弾性体とを備え、前記第1弾性体および前記第
2弾性体は略直交する第1平面内および第2平面内に各
々位置する少なくとも1個ずつの板材から成り、前記各
板材は前記両平面の交線に略直角に配置され、前記固定
体に対する前記可動体の自由度を1とした。
【0007】請求項3の本発明では、1端が前記固定体
に固定された前記第1弾性体および前記第2弾性体の他
端にモーメントが加えられた時、前記第1弾性体および
前記第2弾性体の各瞬間回転中心が、前記交線上に位置
すべく設けられる。
【0008】請求項4の本発明では、前記第1弾性体お
よび前記第2弾性体において、断面2次モーメントと縦
弾性係数との積を長さ方向に同一とし、又は、長さ方向
の中点で対称とし、前記中点が前記交線上に位置すべく
設けられる。
【0009】請求項5の本発明では、前記可動体と一体
的に運動する部材に前記可動体を含めた組立品の重心が
前記交線上に位置し、又は、前記組立品の慣性主軸が前
記交線上に位置するものである。
【0010】請求項6の本発明では、前記集光体を固定
した前記可動体に対し、前記交線と平行する方向に所定
の力を与えるフォーカス駆動体と、前記集光体を固定し
た前記可動体に対し、前記交線の周り方向に所定の偶力
を与えるトラッキング駆動体とを、前記可動体に一体的
に設ける。
【0011】請求項7の本発明では、前記集光体と、前
記フォーカス駆動体と、前記トラッキング駆動体とは、
略直交する前記第1平面および前記第2平面にて区切ら
れる4つの空間内のいずれかに配置される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図1と図2に従い、本発明
の実施の形態に係る記録・再生装置1を説明する。図1
は上記装置1の平面図、図2は上記装置1の斜視図であ
る。これらの図に於て集光体2は例えば対物レンズから
成り、レーザ光発生装置(図示せず)から出射されたレ
ーザ光Aを、下方から取り込む。そして集光体2はレー
ザ光Aを絞り込み、光スポットBとして、上方に位置す
る光ディスクの記録面(図示せず)へ出射する。
【0013】可動体3は例えば、剛性が高くかつ振動吸
収性が優れたプラスチックから成り平面から見れば(図
1を参照)、略六角形状に形成されている。可動体3は
例えば平坦部4と、保持部5と、立上部6、7と、バラ
ンサ部8等により構成されている。
【0014】平坦部4は、略六角形状をしており、中心
に透孔が形成されている。保持部5は例えば円筒状に形
成され、平坦部4につながって形成されている。保持部
5は集光体2を固定(保持)する様に、設けられてい
る。
【0015】立上部6、7は図1から見れば、各々、保
持部5の上と下に位置する様に、図2から見れば、共
に、平坦部4から上方へ突出する様に、平坦部4につな
がって形成されている。バランサ部8は、保持部5と相
対する側に位置し、平坦部4につながって形成されてい
る。
【0016】固定体9は例えば、基体10と、保持体1
1と、第1固定体12と、第2固定体13等から構成さ
れている。基体10は例えば軟鉄等から成り、底部14
と、それにつながる壁部15、16等により構成されて
いる。この底部14と、可動体3の平坦部4との間に
は、所定の空隙部が設けられている。即ち、平坦部4は
底部14より所定距離だけ離れた上方に配置されてい
る。
【0017】保持体11は、可動体3と離れた後方に位
置する様に、基体10に設けられた底部14に、例えば
ビス等により固定されている。また、必要に応じて、保
持体11は基体10と一体的に形成されても良い。第1
固定体12と第2固定体13は共にプラスチック又は金
属板等から成り、各々が保持体11に設けられた側面の
適所に固定されている。
【0018】第1弾性体17は、例えば2個の線材1
8、19から構成されている。第1弾性体17の1端
は、固定板9を構成する第1固定体12に固定され、他
端は可動体3を構成する立上部7を介して、固定板20
に固定されている。
【0019】第1弾性体17は、例えばベリリウム銅か
ら成り、円形の断面を有する。第1弾性体17は、断面
が四角形や多角形や楕円形でも構わない。第1弾性体1
7を構成する線材18、19は、集光体2の光軸(Z
軸)に平行に位置する第1平面(YZ平面)内に共に存
在し、かつ、線材18、19は上記第1平面内に於て、
平行に位置する様に配置されている。また、第1弾性体
17は、3個以上の線材から構成されても良い。
【0020】第2弾性体21は、例えばベリリウム銅か
ら成り、円形の断面を有するが、断面が四角形や多角形
や楕円形でも良い。第2弾性体21を構成する線材2
2、23は、集光体2の光軸(Z軸)に平行する第2平
面(XZ平面)内に共に存在しかつ、線材22、23は
上記第2平面内に於て、平行に位置する様に配置されて
いる。
【0021】また、第2弾性体21は、3個以上の線材
から構成されても良い。第1平面(YZ平面)と第2平
面(XZ平面)は、交差しており、この交差する部分が
交線Cである。また、上記第1平面と第2平面は、略直
角に交差する事が望ましい。第2弾性体21の1端は、
第2固定体13に固定され、他端は立上部6を介して、
固定体20aに固定されている。
【0022】この様に、第1弾性体17および第2弾性
体21は、各1端が固定体9に固定され、各他端が可動
体3に固定されている。第1弾性体17および第2弾性
体21は略直交する第1平面YZ内および第2平面XZ
内に各々位置する、少なくとも2個ずつの線材18、1
9と22、23から成る。また各線材18、19、2
2、23は、2つの平面YZ、XZの交線Cに略直角に
配置されている。
【0023】フォーカス駆動体24は、例えば永久磁石
25と、ヨーク部26と、コイル27等から構成され、
立上部6の近傍に配置されている。永久磁石25は基体
10に設けられた壁部15に固定されている。ヨーク部
26は、基体10に設けられた底部14上に固定され、
可動体3の平坦部4に形成された透孔(図示せず)を介
して、上方に突出している。この永久磁石25とヨーク
部26により、磁気回路が構成され、両者間に強い磁界
が発生する。
【0024】コイル27は、平坦部4上に固定され、ヨ
ーク部26の周囲を囲む様に形成されている。コイル2
7に通電(正・逆電圧)する事により、コイル27が発
生する電磁力により、Z方向に平坦部4が移動され、フ
ォーカス方向の移動が行われる。
【0025】フォーカス駆動体28は例えば永久磁石2
9と、ヨーク部30と、コイル31等から構成され、立
上部7の近傍に配置されている。永久磁石29は壁部1
6に固定されている。ヨーク部30は底部14上に固定
され、可動体3の平坦部4に形成された透孔(図示せ
ず)を介して、上方に突出している。この永久磁石29
とヨーク部30により、磁気回路が構成され、両者間に
強い磁界が発生する。
【0026】コイル31は、平坦部4上に固定され、ヨ
ーク部30の周囲を囲む様に形成されている。コイル3
1に通電(正・逆電圧)する事により、コイル31が発
生する電磁力により、Z方向に平坦部4が移動され、フ
ォーカス方向の移動が行われる。この様に、フォーカス
駆動体24、28は、可動体3に固定された集光体2を
光軸(Z軸)方向に移動させる。
【0027】トラッキング駆動体32は、例えば永久磁
石25と、コイル33、34等から構成され、フォーカ
ス駆動体24の近傍に配置されている。コイル33、3
4は平坦部4上に固定され、コイル33、34を正電圧
で通電する事により、コイル33、34と永久磁石25
との間に電磁力が発生する。この電磁力により、コイル
33、34は右方向の力を受ける。
【0028】トラッキング駆動体35は、例えば永久磁
石29と、コイル36、37等から構成され、フォーカ
ス駆動体28の近傍に配置されている。コイル36、3
7は平坦部4上に固定され、コイル36、37を正電圧
で通電する事により、コイル36、37と永久磁石29
との間に電磁力が発生する。この電磁力により、コイル
36、37は、コイル33、34が受ける右方向の力
に、大きさが同じで、向きが逆の力を受ける。
【0029】また、後述する様に、可動体3は交線Cを
中心(回転軸)として回転できる様に構成されている。
従って、コイル33、34、36、37を正電圧で通電
する事により、集光体2は交線Cを中心に時計回りに所
定の角度だけ回転し、負電圧で通電する事により、集光
体2は反時計回りに所定の角度だけ回転する。
【0030】この様に、集光体2に対し、交線Cと平行
する方向に、所定の力を与えるフォーカス駆動体24、
28と、集光体2に対し、交線Cの周り方向に、所定の
偶力を与えるトラッキング駆動体32、35とは、可動
体3に一体的に設けられている。
【0031】この時、回転角度に対し、集光体2の中心
Dと交線Cとの距離が十分大きく設けられているので、
上記回転運動は直線運動に近似される。即ち、コイル3
3、34、36、37を正電圧で通電する事により、集
光体はE方向(上方向)へ移動し、負電圧で通電する事
により集光体はF方向(下方向であり、図1を参照)へ
移動する。
【0032】上記E、F方向はXY平面内にあり、Z方
向に直交する方向である。この様にトラッキング駆動体
32、35は集光体2を光軸(Z)に略直交する方向
(E、F方向)に移動させる。
【0033】上述した様に、バランサ部8は、保持部5
と相対する側に位置し、平坦部4につながって形成され
ている。そして、集光体2と、固定板20、20aと、
コイル27、31、33、34、36、37等(可動体
3と一体的に運動する部材)に、可動体3を含めたもの
を、組立品38と呼ぶ。
【0034】この組立品38の重心は、両平面の交線
C、即ち可動体3の回転軸上に位置する様に、バランサ
部8は設けられている。この様に、上記重心を回転軸C
上に設ける事により、外力による加・減速状態に於て、
可動体3をZ軸回りに運動させる不所望のモーメントの
発生を防止できる。
【0035】更に、上記組立品38の慣性主軸を、可動
体3の回転軸(交線C)上に一様する様に、バランサ部
8を設ける事により、トラッキング動作の時、不必要な
モーメントの発生を防止する事ができる。以上の部品に
より、記録・再生装置1が構成されている。
【0036】また集光体2と、フォーカス駆動体24、
28と、トラッキング駆動体32、35は略直交する第
1平面YZと第2平面XZに区切られた4つの空間a、
b、c、d内のいずれかに配置されている。例えば、集
光体2は空間aに、フォーカス駆動体24とトラッキン
グ駆動体32は空間bに、フォーカス駆動体28とトラ
ッキング駆動体35は空間dに配置されている。
【0037】上述の様に、互いに略直交する平面YZ、
XZ内に、2本ずつの線材18、19と、22、23は
交線Cに略直角に配置されている。故に、4本の線材1
8、19、22、23は交線C上に合計4個の交点を持
ち、それらの間隔は互いの線材18、19、22、23
が振動や変形により接触しない様にする必要が有る。こ
れは、装置の薄型化にとって不利である。
【0038】そこで、この記録・再生装置1では、集光
体2と、フォーカス駆動体24、28と、トラッキング
駆動体32、35と、バランサ部8の様な、比較的大き
な厚みを持つ部品は、線材18、19、22、23を含
む第1平面YZと第2平面XZにかからない様に、空間
a、b、c、d内に配置されている。
【0039】その結果、線材18、19、22、23の
配置で生じる厚みを、更に増大させることがない。トラ
ッキング動作による可動体3の回転変位時に、線材1
8、19、22、23を含む2つの平面は2曲面となる
が、これも同様に考慮して、各線材18、19、22、
23は配置される。この様にする事により、記録・再生
装置1の厚みを極めて薄くする事が出来る。
【0040】次に、図1ないし図3に従い、この記録・
再生装置1の動作を説明する。図3は上記装置1に用い
られる第1弾性体17の詳細図である。これらの図に於
て、第1平面(YZ平面)内に配置された線材18、1
9(第1弾性体17を構成する)のY方向の変形は、ご
く微量であるので、これを無視する。この線材18、1
9により、可動体3のY方向の並進運動と、X軸回りの
回転運動が規制される(上記方向に於て、殆んど移動し
ない)。
【0041】同様に、第2平面(XZ平面)内に配置さ
れた線材22、23(第2弾性体21を構成する)のX
方向の変形は、ごく微量であるので、これを無視する。
この線材22、23により、可動体3のX方向の並進運
動と、Y軸回りの回転運動が規制される(上記方向に於
て、殆んど移動しない)。
【0042】従って、第1弾性体17と第2弾性体21
により、可動体3に残された運動方向は、Z軸方向の並
進運動(フォーカス方向)と、回転軸Cを中心とする回
転運動(トラッキング方向)のみとなる。故に、上記構
成により、記録・再生装置1は、上記両方向以外の自由
度を持たない。
【0043】次に、フォーカス動作を説明する。制御部
(マイクロコンピュータ等から成るが図示せず)が出力
するフォーカス始動信号により、フォーカス駆動体24
のコイル27と、フォーカス駆動体28のコイル31
に、所定の電圧が供給され、フォーカスエラー信号に基
いて電圧制御される。その結果、コイルを固定した可動
体3は、Z方向の所定の位置に移動し、位置制御され
る。即ち、ヨーク部26、30を各々取り巻く様に配置
され、可動体3に固定されたコイル27、31は電磁力
により、コイル27、31を流れる電流量に比例した所
定の力(フォーカス方向の駆動力)を発生させ、集光体
2を固定した可動体3に与える。
【0044】この時、上述した様に、第1弾性体17と
第2弾性体21により、可動体3はZ方向のみに移動す
る。そして、可動体3に固定された集光体2は、光ディ
スクとの距離を調整するフォーカス動作が行われる。
【0045】また、その時、上述した様に、第1弾性体
17と第2弾性体21により、可動体3はX軸回りとY
軸回りの回転運動が規制されているので、可動体3に固
定された集光体2は、光ディスク面に、高い精度で垂直
に維持される。その結果、集光体2が傾く事によって生
じる光学的な収差が抑えられるので、良好な記録・再生
ができる。
【0046】次に、トラッキング動作を説明する。制御
部が出力するトラッキング始動信号により、トラッキン
グ駆動体32のコイル33、34と、トラッキング駆動
体35のコイル36、37に対し、正の所定電圧が供給
される。
【0047】これにより、コイル33、34は右方向の
力を受け、コイル36、37は左方向の力を受ける。そ
の結果、可動体3と、第1弾性体17と、第2弾性体2
1は時計回りのモーメントを受ける。
【0048】即ち、トラッキング駆動体32、35は、
コイル33、34とコイル36、37を用いて、電圧制
御を行う。コイル27および可動体3に固定されたコイ
ル33、34と、コイル31およびコイル36、37
は、向きが逆で、大きさの等しい力を発生し、それらの
合力として偶力を発生させ、交線Cの周り方向に、集光
体2を固定した可動体3を回転させる駆動力となる。
【0049】図3に示す様に、1端が固定体9を構成す
る第1固定体12に固定され、他端(自由端)にモーメ
ントMが加わった第1弾性体17(線材18、19)は
実線で示した様に変形する(破線で示されたものが、元
の状態を示す)。
【0050】自由端に生じるたわみ量Gと、たわみ角H
は、自由端に加わるモーメントMの大きさと、第1弾性
体17の長さIと、断面形状と、第1弾性体17の材料
特性にて決定される。
【0051】上記変形が微量の範囲であれば、たわみ量
Gとたわみ角Hは比例関係であるので、第1弾性体17
の自由端変位は定点Jを中心とする円弧上となる。即
ち、上記自由端に固定された可動体3がモーメントMの
みを受けて変位する時、瞬間回転中心は、上記定点Jと
なる。
【0052】この記録・再生装置1では、上記瞬間回転
中心Jが第1平面(YZ平面)と第2平面(XZ平面)
との交線Cに一致する様に構成されている。第1弾性体
17が定める瞬間回転中心Jと、第2弾性体21が定め
る瞬間回転中心が存在する。
【0053】上記2つの瞬間回転中心が一致する様に、
第1弾性体17および第2弾性体21を配置しない場合
は、可動体3の回転中心は、可動体3の回転運動に伴っ
て移動する。即ち、可動体3は回転運動の他に、XY平
面内の並進運動を併ない、その方向に不要な振動が生じ
る。
【0054】そのため、この記録・再生装置1では、2
つの瞬間回転中心を交線Cに一致させている。その結
果、可動体3は回転運動の他に、XY平面内の並進運動
をしないので、その方向にて不要な振動を生じない。
【0055】更に第1弾性体17(線材18、19)と
第2弾性体21(線材22、23)に於て、断面2次モ
ーメントと縦弾性係数との積を、長さ方向にて、両者を
同一とし、又は、長さ方向の中点で対称になる様に設け
る。
【0056】その結果、両者に於て、その長さの中点が
瞬間回転中心Jとなる。そして、第1弾性体17に於け
る長さの中点と、第2弾性体21に於ける長さの中点を
共に交線Cに一致させる。その結果、可動体3は回転運
動の他に、XY平面内の並進運動をしないので、その方
向にて不要な振動を生じない。以上で、この記録・再生
装置1の動作説明を終わる。
【0057】なお上記説明と異なり、第1弾性体17
は、第1平面(YZ平面)内に位置する、少なくとも1
個の板材(板バネ等)で形成されても良い。上記板材は
例えば幅方向がZ軸に沿って位置するものとする。
【0058】同様に、第2弾性体21は、第2平面(X
Z平面)内に位置する、少なくとも1個の板材(板バネ
等)で形成されても良い。上記板材は例えば、幅方向が
Z軸に沿って位置するものとする。そして、第1弾性体
17が存在する第1平面と、第2弾性体21が存在する
第2平面は、交差する様に構成されている。
【0059】即ち、第1弾性体17および第2弾性体2
1は、1端が固定体9に固定され、他端が可動体3に固
定されている。第1弾性体17および第2弾性体21
は、略直交する第1平面YZ内および第2平面XZ内に
各々位置する、少なくとも1個ずつの板材から成る。ま
た、各板材は、2つの平面YZ、XZの交線Cに略直角
に配置されている。
【0060】この様に、第1弾性体17(板材)と第2
弾性体21(板材)により、可動体3は、Z方向の並進
運動を規制される(Z方向に於て殆んど移動しない)。
そして可動体3に固定された集光体2は、交線Cを回転
軸として回転運動のみ行い、トラッキング動作のみでき
る。この様に、上記構成により、トラッキングのみの1
方向以外の運動を規制する事ができる。
【0061】即ち、X軸回りとY軸回りの回転運動が規
制される事により、集光体2の光軸は、光ディスク面に
垂直に、高い精度で維持され、それが傾くことによって
生じる光学的な収差が抑えられ、良好な記録・再生が出
来る。
【0062】なお、上記説明では、第1弾性体17およ
び第2弾性体21を各々配置する第1平面YZと、第2
平面XZとが略直角に交わるとしたが、直角でない場合
でも2つの平面YZ、XZが平行でない限り、同様の効
果を得る事が出来る。しかし可動体3の高精度な姿勢維
持のためには、略直角に配置する事が望ましい。
【0063】
【発明の効果】上述の様に、請求項1の本発明では、集
光体と、前記集光体を固定する可動体と、固定体と、1
端が前記固定体に固定され、他端が前記可動体に固定さ
れた第1弾性体および第2弾性体とを備え、前記第1弾
性体および前記第2弾性体は略直交する第1平面内およ
び第2平面内に各々位置する少なくとも2個ずつの線材
から成り、前記各線材は前記両平面の交線に略直角に配
置される構成とする。
【0064】この様にして、第1平面(YZ平面)内に
配置された第1弾性体(2個以上の線材)により、可動
体のY方向の並進運動とX軸回りの回転運動が規制され
る。また、第2平面(XZ平面)内に配置された第2弾
性体(2個以上の線材)により、可動体のX方向の並進
運動と、Y軸回りの回転運動が規制される。この様に可
動体に固定された集光体は、Z軸方向の並進運動(フォ
ーカス方向)と、交線を回転軸とする回転運動(トラッ
キング方向)以外の自由度を持たないので、記録・再生
品質が向上する。更に、上述の様に、第1弾性体と第2
弾性体により、X軸回りおよびY軸回りの回転運動が規
制されているので、可動体に固定された集光体は光ディ
スク面に、高い精度で垂直に維持される。その結果、フ
ォーカス駆動体による入力と集光体の変位との間で、線
形性は維持される。
【0065】請求項2の本発明では、集光体を固定する
可動体と、固定体と、1端が前記固定体に固定され、他
端が前記可動体に固定された第1弾性体および第2弾性
体とを備え、前記第1弾性体および前記第2弾性体は略
直交する第1平面内および第2平面内に各々位置する少
なくとも1個ずつの板材から成り、前記各板材は前記両
平面の交線に略直角に配置され、前記固定体に対する前
記可動体の自由度を1とするものである。この様に、第
1弾性体(板材)と第2弾性体(板材)により可動体
は、Z方向の並進運動が規制される(Z方向において殆
ど移動しない)。そして、可動体に固定された集光体
は、交線Cを回転軸として回転運動のみを行いトラッキ
グ動作のみできる。この様に、上記構成により、トラッ
キングのみの1方向以外の運動を規制する事ができる。
【0066】請求項3の本発明では、1端が固定体に固
定された第1弾性体および第2弾性体の他端に、モーメ
ントが加えられた時に生ずる瞬間回転中心が、第1平面
と第2平面のの交線上に位置する構成とした。この様
に、第1弾性体の瞬間回転中心と、第2弾性体の瞬間回
転中心を一致させる事により、可動体は回転運動の他
に、XY平面内の並進運動をしないので、その方向にて
不要な振動を生じない。故に、トラッキング動作が正確
となり、記録、再生品質が向上する。
【0067】請求項4の本発明では、第1弾性体および
第2弾性体につき、断面2次モーメントと縦弾性係数と
の積を長さ方向に同一とし、又は、長さ方向の中点で対
称とし、中点が、両平面の交線上に位置する構成とし
た。この様に、第1弾性体および第2弾性体の中点を両
平面の交線に一致させるので、瞬間回転中心を求めなく
ても、中点のみ求めれば良く、容易に交線の位置を決定
できる。
【0068】請求項5の本発明では、可動体と一体的に
運動する部材に可動体を含めた組立品の重心が両平面の
交線上に位置する構成とした。この様に、重心を交線上
に設ける事により、フォーカス動作の時、不要なモーメ
ントの発生を防ぎ、不要な回転振動を排除できる。ま
た、外力による加、減速状態に於て、可動部をZ軸回り
に連動させる力の発生を防止できる。それ故に、トラッ
キング整定時間を短くできる。更に、前記組立品の慣性
主軸を前記交線に一致させる事により、トラッキング動
作の時、不要なモーメントの発生を防ぎ、不要な振動を
排除できる。故に集光体の姿勢維持精度が高く、記録、
再生の品質が向上する。
【0069】請求項6の本発明では、前記集光体を固定
した前記可動体に対し、前記交線と平行する方向に所定
の力を与えるフォーカス駆動体と、前記集光体を固定し
た前記可動体に対し、前記交線の周り方向に所定の偶力
を与えるトラッキング駆動体とを、前記可動体に一体的
に設ける構成とする。この構成により、集光体を固定す
る可動体を、2つの自由度の方向(フォーカス方向とト
ラッキング方向)に、それぞれに独立して、駆動する事
が出来る。
【0070】請求項7の本発明では、前記集光体と、前
記フォーカス駆動体と、前記トラッキング駆動体とは、
略直交する前記第1平面および前記第2平面にて区切ら
れる4つの空間内のいずれかに配置するものである。こ
の様に構成する事により、比較的大きな厚みを持つ部品
(集光体、フォーカス駆動体、トラッキング駆動体な
ど)を、第1弾性体が存在する第1平面、又は第2弾性
体が存在する第2平面に配置しなくても済む。その結
果、この記録・再生装置の厚みを、極めて薄くする事が
出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る記録・再生装置1の
平面図である。
【図2】上記装置1の斜視図である。
【図3】上記装置1に用いられる第1弾性体17の詳細
図である。
【符号の説明】
2 集光体 3 可動体 9 固定体 17 第1弾性体 21 第2弾性体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集光体と、前記集光体を固定する可動体
    と、固定体と、1端が前記固定体に固定され、他端が前
    記可動体に固定された第1弾性体および第2弾性体とを
    備え、前記第1弾性体および前記第2弾性体は略直交す
    る第1平面内および第2平面内に各々位置する少なくと
    も2個ずつの線材から成り、前記各線材は前記両平面の
    交線に略直角に配置される事を特徴とする記録・再生装
    置。
  2. 【請求項2】 集光体と、前記集光体を固定する可動体
    と、固定体と、1端が前記固定体に固定され、他端が前
    記可動体に固定された第1弾性体および第2弾性体とを
    備え、前記第1弾性体および前記第2弾性体は略直交す
    る第1平面内および第2平面内に各々位置する少なくと
    も1個ずつの板材から成り、前記各板材は前記両平面の
    交線に略直角に配置され、前記固定体に対する前記可動
    体の自由度を1とした事を特徴とする記録・再生装置。
  3. 【請求項3】 1端が前記固定体に固定された前記第1
    弾性体および前記第2弾性体の他端にモーメントが加え
    られた時、前記第1弾性体および前記第2弾性体の各瞬
    間回転中心が、前記交線上に位置すべく設けられた事を
    特徴とする請求項1又は請求項2の記録・再生装置。
  4. 【請求項4】 前記第1弾性体および前記第2弾性体に
    おいて、断面2次モーメントと縦弾性係数との積を長さ
    方向に同一とし、又は、長さ方向の中点で対称とし、前
    記中点が前記交線上に位置すべく設けられた事を特徴と
    する請求項1又は請求項2の記録・再生装置。
  5. 【請求項5】 前記可動体と一体的に運動する部材に前
    記可動体を含めた組立品の重心が前記交線上に位置し、
    又は、前記組立品の慣性主軸が前記交線上に位置する事
    を特徴とする請求項1又は請求項2の記録・再生装置。
  6. 【請求項6】 前記集光体を固定した前記可動体に対
    し、前記交線と平行する方向に所定の力を与えるフォー
    カス駆動体と、前記集光体を固定した前記可動体に対
    し、前記交線の周り方向に所定の偶力を与えるトラッキ
    ング駆動体とを、前記可動体に一体的に設けた事を特徴
    とする請求項1の記録・再生装置。
  7. 【請求項7】 前記集光体と、前記フォーカス駆動体
    と、前記トラッキング駆動体とは、略直交する前記第1
    平面および前記第2平面にて区切られる4つの空間内の
    いずれかに配置された事を特徴とする請求項6の記録・
    再生装置。
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JP11-215252 1999-07-29
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