JP2001100231A - 電気光学装置およびその装置を搭載する電子機器 - Google Patents
電気光学装置およびその装置を搭載する電子機器Info
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Abstract
える電気光学装置に関し、非アクティブ領域において均
一な背景色を確保することを目的とする。 【解決手段】 電気光学装置が備える2枚の光透過性基
板の一方に、所定電圧の印加を受ける透明電極を設け
る。他方の光透過性電極16に、その透明電極の一部と
対向する光透過性のダミー電極92,94を設ける。ダ
ミー電極92,94は、その電極パターンの異なる複数
の領域において、パターン比率が同一となるように(W
D1/WP1=WD2/WP2)設けられる。
Description
びその装置を搭載する電子機器に関する。特に、情報表
示部として用いられるアクティブ領域を取り囲む非アク
ティブ領域にダミー電極を備える電気光学装置、および
その装置を搭載する電子機器に関する。
パッシブマトリクス方式の液晶装置が知られている。パ
ッシブマトリクス方式の液晶装置(以下、単に「液晶装
置」と称す)は、2枚の光透過性基板を有している。一
方の光透過性基板には、透明電極により、互いに平行に
延在する複数のデータ線電極が形成されている。他方の
光透過性基板には、互いに平行に延在する複数の走査電
極が形成されている。
表面は、ラビング処理の施された配向膜で覆われる。上
述した2枚の光透過性基板は、データ線電極と走査線電
極とが直交するように対向して配置される。以下、デー
タ線電極と走査線電極とが平面的に重なる部位(交差す
る部位)を「画素」と、また、複数の画素が存在する領
域を「アクティブ領域」と称す。2枚の光透過性基板
は、それらの間にビーズ状のスペーサ(ギャップ材)が
散布された状態でシール材を介して貼り合わされ液晶セ
ルを形成する。そして、2枚の光透過性基板の間におい
てシール材で囲まれた領域には、液晶が充填される。
および走査線電極を適宜に選択して両者に電圧を印加す
ることで、2枚の光透過性基板間に画素単位で電界を生
じさせることができる。従って、上記の液晶装置によれ
ば、アクティブ領域の内部に存在する液晶を画素単位で
駆動させることにより、所望の表示を実現することがで
きる。
走査線電極に対して電圧を印加するための配線を形成す
る必要がある。このような配線は、アクティブ領域の外
側(以下、「非アクティブ領域」と称す)に透明電極に
より形成される。液晶装置の多くは、非アクティブ領域
を含む部分が視認できる状態で電子機器に搭載される。
従って、非アクティブ領域の色(以下、「背景色」と称
す)は、アクティブ領域の非点灯時の色と大きく異なら
ないことが望ましい。
れた2枚の光透過性基板の間隔、すなわち基板の間のセ
ルギャップの厚みに大きく影響される。2枚の光透過性
基板で挟持された液晶層の厚み、即ち基板の間隔(セル
ギャップ)は、2枚の光透過性基板の対向面上に形成さ
れる透明電極の有無に応じて大きく変動する。従って、
液晶装置の非アクティブ領域の色(背景色)をアクティ
ブ領域の非点灯時の色に近づけるためには、非アクティ
ブ領域において、アクティブ領域と同様且つ均一なセル
ギャップを確保する必要が有り、それには両基板の組ず
れを考慮した上でアクティブ領域内のデータ線電極と走
査線電極が対向して平面的に重なる率(開口率)と、非
アクティブ領域内での電極とダミー電極とが対向して平
面的に重なる率が略等しくなるように所定の配線幅及び
配線ピッチで透明電極の密度を均一に分布させ形成する
ことが必要となる。
は、光透過性基板の非アクティブ領域に、透明電極で構
成されたダミー電極を備えている。ダミー電極は、2枚
の光透過性基板が対向して配置された際に、上述した配
線と対向する部位に形成される。
極、およびこれらに接続される配線電極等から電気的に
切り離されている。従って、データ線電極、走査線電
極、およびこれらに接続される配線電極に電圧が印加さ
れると、その配線電極と対向するダミー電極の電位は配
線電極の電位に引かれて変化する。このため、配線電極
に電圧が印加されても、配線電極とダミー電極との間に
電界は発生せず、非アクティブ領域において液晶が駆動
されることはない。即ち点灯されない。
置の表示品質を劣化させることなく、非アクティブ領域
においても2枚の基板の対向面上で共に透明電極とダミ
ー電極を配置されるので、電極間で画素を形成するアク
ティブ領域のセルギャップに近づけることができる。こ
のようにして従来の液晶装置では、良好な表示品質を確
保しつつ、液晶装置の非アクティブ領域の色(背景色)
とアクティブ領域の非点灯色とを近づけることを行って
きた。
ティブ領域においてダミー電極を形成することでアクテ
ィブ領域の画素部(データ線電極と走査線電極とが交差
する部位)のセルギャップと同等にすることができるも
のの、形成される配線電極のパターンの幅やピッチは、
非アクティブ領域の全域において同じではない。従来の
装置において、ダミー電極のパターンは、対向配置され
る配線電極のパターンに対応して設計されている。この
ため、ダミー電極のパターンの幅やピッチは、非アクテ
ィブ領域の全域においてバラバラに設計されていた。
ギャップ)の均一性は、基板のそれぞれに形成されてい
るダミー電極や配線電極のパターンの幅やピッチに影響
される。このため、従来の液晶装置においては、ダミー
電極の設計ルールが不統一であることにより、非アクテ
ィブ領域内においてダミー電極と配線電極とが共に対向
して配置される部分(液晶層を介してダミー電極と配線
電極とが平面的に重なる部分)の分布が不均一であっ
た。
を示す一例である。図11(A)において、破線で囲ま
れる領域は、複数の画素を備えるアクティブ領域12を
示す。また、図11(A)において、アクティブ領域1
2を取り囲む領域は、非アクティブ領域14を示す。ま
た、図11(B)は図11(A)のC−C'線における
セルギャップを示した断面図である。各領域での色調は
図11(B)に示すda,dbのセルギャップとこれら
のセルギャップを形成している面積部分Sa,Sbの割
合によって異なる。つまり、非アクティブ領域の背景色
は、セルギャップdaを形成する面積部分Saでの色調
と、セルギャップdbを形成する面積部分Sbでの色調
といった異なる2つの色調の混色(割合)によって影響
される。図11(A)の非アクティブ領域14には、そ
れぞれ異なった配線電極の幅及びピッチで形成されてい
るため背景色の異なる3つの領域(I)〜(III)に区分され
ている状態を示している。即ち、3つの領域(I)〜(III)
は、 色調の混色(割合)である(da×Sa+db×
Sb)/(Sa+Sb)の値が各領域(I)〜(III)によっ
て異なるために背景色が異なってしまう。このように、
従来の液晶装置においては、非アクティブ領域のダミー
電極や配線電極の幅やピッチがそれぞれ異なって設計さ
れているために、色調の混色の割合が異なり、非アクテ
ィブ領域内で背景色にむらが生ずるという問題が生じて
いた。
めになされたもので、非アクティブ領域における色調の
混色の割合を均一化して均一な背景色を実現する電気光
学装置を提供することを第1の目的とする。
載する電子機器を提供することを第2の目的とする。
加を受ける電極を備える第1の基板と、前記電極の一部
と対向するダミー電極を備える第2の基板とを備える電
気光学装置であって、前記第2の基板にはパターン形状
の異なる前記ダミー電極が形成された複数の領域が存在
するとともに、該複数の領域において前記ダミー電極の
配線ピッチに対する配線幅の比率がそれぞれほぼ同一と
なるように前記ダミー電極が設けられていることを特徴
とする。
基板にはダミー電極が形成されている。ダミー電極は、
基板上の位置に応じた電極パターン形状で形成される。
その結果、第2の基板には、それぞれパターン形状の異
なるダミー電極を有する複数の領域が形成される。これ
ら複数の領域において、ダミー電極は、配線ピッチに対
する配線幅の比率(“ダミー電極の形成部と非形成部と
の和”に対する“ダミー電極の形成部”の比率)が同じ
になるように形成されている。配線ピッチに対する配線
幅の比率が同じであると、電極パターンの形状が異なっ
ていても、2枚の基板の間隔はほぼ均一となる。即ち、
異なるセルギャップによって生じる色調の混色の率がほ
ぼ一定となる。従って、本発明によれば、ダミー電極を
備える複数の領域において背景色を均一化することがで
きる。
ッチに対する配線幅の比率は、前記ダミー電極のうち最
も狭い幅が要求される部分の配線ピッチに対する配線幅
の比率であることを特徴とする請求項1記載の電気光学
装置を有することが望ましい。
ミー電極の条件に従って配線ピッチに対する配線幅の比
率を定めること、すなわち、パターンの設計上、最も狭
い制約の課されるダミー電極を基準として、他のダミー
電極のパターンを設計することができる。従って、本発
明によれば、全てのダミー電極の配線ピッチに対する配
線幅の比率を均一化することができる。このため、本発
明によれば、背景色を広い領域で均一化することができ
る。
対する配線幅の比率は、前記第2の基板が備える全ての
ダミー電極についてほぼ同一であることが望ましい。
置される全ての領域において、2枚の基板の間隔を均一
化することができる。従って、本発明によれば、ダミー
電極が配置される全ての領域において、ほぼ均一な背景
色を得ることができる。
細い部分の幅に対する最も太い部分の幅の比が所定値以
下となるように形成されていることが望ましい。
線ピッチに対する配線幅の比率を合わせることができる
ことに加えて、著しく幅の異なるダミー電極が形成され
るのを防止することができる。従って、本発明によれ
ば、配線ピッチに対する配線幅の比率のみを合わせる場
合に比して、更に背景色を均一化することができる。
搭載されることが望ましい。
学装置で構成することによれば、その表示部の背景色を
均一化することができる。
に基づいて説明する。
の電気光学装置は、一対の光透過性基板を備えている。
図1は、それら一対の基板のうち、一方の光透過性基板
16の平面図を示す。光透過性基板16は、例えばガラ
スやプラスチックフィルムなどの光透過性材料により構
成されている。光透過性基板16には、互いに平行に延
在する複数のデータ線電極18が形成されている。複数
のデータ線電極18は、それぞれ、配線電極20を介し
て基板端部に沿って配列された端子22に接続されてい
る。データ線電極18、配線電極20、および端子電極
22は、ITO( Indium Tin Oxide)などの光透過性導
電材料で構成されている。
異なる複数のダミー電極が形成されている。より具体的
には、光透過性基板16には、配線電極20,端子電極
22が配置される側から反対側の基板端部に向けて延在
する複数のデータ線電極18の先端部の両脇に所定のピ
ッチで配置される複数の長方形状ダミー電極24,26
が形成されている。データ線電極18の一方の脇(側
方)で且つダミー電極24の下部から所定ピッチで配線
される複数のL字形状ダミー電極28が形成され、同様
にデータ線電極18の先端部の反対側の他方の脇(ダミ
ー電極24が配置される側とは反対側の脇)にダミー電
極26が所定ピッチで配置されるとともに、データ線電
極18の側方で複数の長方形状ダミー電極30等が形成
されている。これらのダミー電極は、データ線18と同
様に、ITO等の光透過性導電材料で構成されている。
る2枚の基板のうち、他方の光透過性基板32の平面図
を示す。光透過性基板32は、上述した基板16と同様
に、ガラスやプラスチックフィルムなどの光透過性材料
により構成されている。光透過性基板32には、互いに
平行に延在する複数の走査線電極34が形成されてい
る。複数の走査線電極34は、光透過性基板16に形成
されたデータ線電極18と平面的に交差するように配線
形成され、先端部において光透過性基板16に形成され
たダミー電極30のそれぞれと対応して平面的に重なる
ように略同ピッチ及び同配線幅で形成されている。また
同時に複数の走査線電極34はそれぞれ配線電極36を
介して基板端部に沿って配列された端子電極38に接続
されている。ここで配線電極36は光透過性基板16に
形成された配線電極28のそれぞれと対応して平面的に
重なるように略同ピッチ及び同配線幅で形成され、走査
線電極34、配線電極36、および端子電極38は、I
TOなどの光透過性導電材料で構成されている。
により、端子電極38の側部で基板端部に沿って複数の
端子電極40が配列して形成されている。端子電極40
のそれぞれは、2枚の光透過性基板16,32が後述の
如く重ね合わされた場合に、光透過性基板16に形成さ
れたデータ線電極18の端子電極22のそれぞれと導通
材を介して電気的に接続される部分である。
異なる複数のダミー電極が形成されている。より具体的
には、光透過性基板32は、走査線電極34の上方(図
1における上方)、すなわち光透過性基板16に形成さ
れたダミー電極24,26のそれぞれと対応して平面的
に重なるように所定のピッチで配置される複数の長方形
状ダミー電極42等が基板端部に沿って配列して形成さ
れている。これらのダミー電極は、走査線電極34と同
様にITO等の光透過性導電材料で構成されている。
す光透過性基板32とは、データ線電極18と走査線電
極34とがともに形成面を向かい合わせて交差するよう
に対向配置される。2枚の光透過性基板16,32が上
記の如く対向配置されると、データ線電極18と走査線
電極34とが対向する部分、すなわち画素が、縦横に整
列して複数形成される。図1および図2において、破線
で囲まれる領域は、そのような画素が形成されるアクテ
ィブ領域44である。また、破線の外側、すなわち、ア
クティブ領域44の外側の領域(非アクティブ領域4
6)は、端子電極38,40の両方からともに信号電圧
が入力されて液晶層を挟んだ両電極に供給されることの
無い領域である。
18や走査線電極34にそれぞれ接続される配線電極2
0,36は、非アクティブ領域46内で隣接して隣り合
う他の電極等と短絡が生じないように形成されている。
また、各ダミー電極は、配線電極20,36と干渉する
ことなく、非アクティブ領域46の広い領域に分布する
ように形成されている。
シブマトリクス方式の液晶装置である場合を例に採って
説明する。
示す。図3において、上記図1または図2に示す構成部
分については、同一の符号を付してその説明を省略また
は簡略する。尚、図3において、光透過性基板16およ
び32は、図1または図2に示すIII−III直線に沿った
切断面が表されている。
対向面(図3においては下面)のデータ線電極18上
は、ほぼその全面において絶縁膜48および配向膜50
により覆われている。同様に、光透過性基板32の光透
過性基板16との対向面(図3においては上面)の走査
線電極34上は、ほぼその全面において絶縁膜52およ
び配向膜54により覆われている。配向膜50および5
4には、ラビング処理により、互いに交差する向きの配
向溝が形成されている。光透過性基板16および32と
は、配向膜50,54に被服されるデータ線電極18と
走査線電極34とが互いに直交する向きで向き合うよう
に対向して配置される。
者の間隔を一定とするために、ビーズ状のスペーサ(ギ
ャップ材)56が散布される。そして、光透過性基板1
6および32は、それらの周縁部分に形成されるシール
剤58を介して、互いに貼り合わされている。シール剤
58の、端子電極22及び端子電極40が対向して形成
される部位(光透過性基板32の張り出し領域側に形成
される部分)には導通材が含有されている。シール剤5
8に混入される場合の導通材としてNi、ハンダ等の金
属粒子を分散させたもの、或いはプラスチックに金属メ
ッキを施し、弾性をもたせた粒子を分散させたもの等が
ある。また、端子電極22と端子電極40との両基板で
の導電接続をおこなう導通材をシール剤58とは別に設
けても良く、この場合、銀などの導電ペーストや異方性
導電膜が用いられる。
される導通材は、図3に示す上下方向の導通のみが許容
されるように、端子電極(群)22と端子電極(群)4
0との間での導電接続に用いられている。シール剤58
に混入される導通材によれば、端子電極22のそれぞれ
を、対応する端子電極40のそれぞれとのみ導通させる
ことができる。従って、光透過性基板16に形成される
データ線電極18のそれぞれには、光透過性基板32に
形成されている端子電極40のそれぞれから、所望の信
号電圧を印加することができる。
線電極34に導通する端子電極38が設けられている。
従って、本実施形態の液晶装置によれば、光透過性基板
32側に形成されている端子電極38および40に対し
て適当な信号電圧を印加することで、任意のデータ線電
極18、および任意の走査線電極34に対して、所望の
電圧を印加することができる。すなわち、本実施形態の
液晶装置によれば、光透過性基板32側の端子電極38
に所定のタイミングで走査線信号、および端子電極40
に表示画像に基づくデータ線信号をそれぞれ適宜に電圧
を印加することで、アクティブ領域44内の任意の画素
に電界を発生させ表示を行なうことができる。
性基板16,32の間の空間には、例えばねじれネマテ
ィック液晶(TN液晶)やSTN液晶,FTN液晶等の
液晶が充填されている。更に、光透過性基板16の外面
(光透過性基板32との対向面と反対側の面)、および
光透過性基板32の外面(光透過性基板16との対向面
と反対側の面)には、それぞれ互いに交差する偏光特性
を有する偏光板62,64が配置されている。従って、
本実施形態の液晶装置によれば、光透過性基板32側の
端子電極38および40に所定の電圧を印加することで
個々の画素の状態を制御して、アクティブ領域44に所
望の情報を表示させることができる。
たダミー電極に要求される条件について説明する。尚、
図4および図5において、共通する部分には同一の符号
を付して重複する説明を省略する。
ダミー電極の構造を説明するための図を示す。図4にお
いて、一点鎖線で示す直線は、アクティブ領域44と非
アクティブ領域46との境界線を示す。また、図4にお
いて、符号66,68,〜70はそれぞれデータ線電極
を、また符号72はダミー電極を示す。図4に示す構成
において、ダミー電極72は、複数のデータ線電極6
6,68,70の一端部と交差するように形成されてい
る。
極に対して別個独立に画像データに基づく電圧が印加さ
れる。従って、その動作中には、データ線電極66とデ
ータ線電極68とに、それぞれ異なる電位VaおよびV
bが供給されることがある。この場合、ダミー電極72
のうち、データ線電極66と交差する部分はデータ線電
極66に印加される電位Vaに引かれ、一方、データ線
電極68と交差するデータ線電極68に印加される部分
は電位Vbに引かれる。その結果、ダミー電極72に
は、それらの中間電位Vcが発生する。
72との間には、|Va−Vc|で表される電位差が発
生し、一方、データ線電極68とダミー電極72との間
には、|Vb−Vc|で表される電位差が発生する。こ
のように、ダミー電極が複数のデータ線(或いは走査
線)と交差している場合は、一つのダミー電極に複数の
データ線(或いは走査線)に加わる様々な異なる電圧が
重乗されるので液晶装置の表示品質が悪化することがあ
る。
るダミー電極の条件を説明するために図5を示す。図5
において、ダミー電極74は、データ線電極66のみと
重なるように設けられている。同様に、ダミー電極7
6,78は、それぞれデータ線電極68,70の一方の
みと重なるように設けられている。
位は、常にデータ線電極66の電位にのみ影響され、他
のデータ線電極68,70の電位に殆ど影響を受けな
い。例えば、データ線電極66に電位Vaが印加され、
データ線電極68に電位Vbが印加された場合、ダミー
電極74の電位はVaで安定する。同様に、他のダミー
電極76,78の電位も、ほぼ対応するデータ線電極6
8または70の電位と同じに維持される。この場合、ダ
ミー電極74,76,78と、データ線電極66,6
8,70との間には、液晶のしきい値を越えるような電
位差は生じないため、非アクティブ領域における光の透
過を確実に防止することができる。従って、図5に示す
構造によれば、非アクティブ領域46で均一な表示色と
なり液晶装置の動作中に良好な表示品質を維持すること
ができる。
品質を得るためには、全てのダミー電極が、複数の導電
線(データ線、走査線、或いは配線等、動作中に電位が
変動する線)と跨って交差しないようにパターン設計を
行うことが必要である。
てダミー電極を設計する手法を図6に示して説明する。
尚、図6において、符号80は、データ線電極、走査線
電極、或いは配線電極等の導電線84が形成される側の
光透過性基板を示す。また、符号82は、ダミー電極8
6が形成される側の光透過性基板を示す。光透過性基板
82,80の間には液晶が挟持されそれぞれの基板の対
向面に形成された各電極上には絶縁膜や配向膜が形成さ
れているが本実施例においては省略してある。
は、比較的広いピッチで配置された導電線84が形成さ
れている。この場合、他方の光透過性基板82には、比
較的幅の広いダミー電極86が形成できる。一方、図6
(B)において、光透過性基板82には、比較的狭いピ
ッチで配置された導電線88が形成されている。この場
合、他方の光透過性基板82には、比較的幅の狭いダミ
ー電極90を形成する必要が生ずる。
88やダミー電極86,90の形成後に形成面を対向さ
せて重ね合わされる。基板の重ね合わせには、公差範囲
ΔX内でのずれが伴う。従って、ダミー電極86,90
は、最大のずれΔXが発生しても、それらが複数の導電
線(本来重なるべき導電線と、その隣の導電線)84,
88に跨って重なることがないように形成する必要があ
る。また更に、個々の導電線(本来重なるべき導電線
と、その隣の導電線)84,88は、最大のずれΔXが
発生しても、複数のダミー電極86,90に跨って重な
ることがないように形成する必要がある。換言すると、
全てのダミー電極には、導電線の幅やピッチの大小に関
わらず、常に、最大のずれ量ΔXに相当するマージンが
要求される。
のパターン、および図6(B)に示す幅の狭いダミー電
極90のパターンは、何れも上述した最小限のマージン
ΔXが確保されるように設計されたパターンである。こ
のような手法でダミー電極のパターンが設計されると、
ダミー電極のパターン比率(配線ピッチに対する配線幅
の比率)、すなわち、(ダミー電極の幅WD)/(ダミ
ー電極のピッチWP)は、導電線84,88のピッチが
狭いほど小さくなる。
ルギャップ)、及びこれによる色調は、ダミー電極のパ
ターン比率に大きく影響される。すなわち、図6(A)
のダミー電極86のパターン比率では2枚の光透過性基
板の間隔(セルギャップ)は、ダミー電極86と導電線
84とが間隔Bで平面的に重なる領域(面積)が広く確
保されている。従って、背景色の色調は間隔Bのセルギ
ャップを形成する領域(面積)による色調に大きく依存
して影響を受ける。一方、図6(B)のダミー電極86
のパターン比率では2枚の光透過性基板の間隔(セルギ
ャップ)は、ダミー電極90と導電線88とが平面的に
重なる領域(面積)が非常に狭くされている。すなわち
ダミー電極90が形成されていない部位の基板表面と導
電線88とからなる間隔Aを構成する領域(面積)が広
く確保されている。従って、背景色の色調は間隔Aのセ
ルギャップを形成する領域(面積)による色調に大きく
依存して影響を受ける。つまりダミー電極の幅等による
ダミー電極が導電線88と対向して基板上に形成される
面積の割合(比率)に影響する。従って、これらのパタ
ーン比率の異なるダミー電極が領域的に混在して形成さ
れていると、光透過性基板16,32(図1乃至3参
照)の間隔(セルギャップ)が非アクティブ領域46に
おいて不均一となる。すなわち、非アクティブ領域46
の対向する両基板の各部において所定の間隔(セルギャ
ップ)を構成する面積の割合が異なるため基板間隔が不
均一となると、液晶装置の背景色にむらが生ずる。
た背景色のむらを排除するために本実施形態において用
いられている設計ルールについて説明する。
図を示す。図7において、光透過性基板16に形成され
た符号92のそれぞれは、データ線電極、走査線電極、
或いは配線電極等の導電線とそれぞれ対向している最も
幅の狭いダミー電極を示す。また、光透過性基板16の
対向面に形成された各電極92,94上には絶縁膜や配
向膜が形成されているが本実施例においては省略してあ
る。ダミー電極92は、ピッチWP1で配置されている
と共に、WD1のパターン幅を有している。また、図7
において、光透過性基板16に形成された符号94も同
様に、データ線電極、走査線電極、或いは配線電極等の
導電線とそれぞれ対向して形成された他のダミー電極を
示す。ダミー電極94は、ピッチWP2(>WP1)で
配置されていると共に、WD2(>WD1)のパターン
幅を有している。
が備えるダミー電極の中で、パターンサイズに関して最
も狭い条件の課されたパターンである。ダミー電極94
は、ダミー電極94と異なる電極幅を持ったダミー電極
92とパターン比率(配線ピッチに対する配線幅の比
率)が同じになるように、すなわち、WD1/WP1=
WD2/WP2が成立するようにパターン設計されてい
る。更に、本実施形態の液晶装置においては、光透過性
基板16および32に形成される全てのダミー電極が、
上述したパターン比率の条件を満たすように設計されて
いる。このため、本実施形態の液晶装置によれば、色調
の混色(割合)である(da×Sa+db×Sb)/
(Sa+Sb)の値が各領域(I)〜(III)によって等しく
なるために、非アクティブ領域の全域において、均一な
基板間隔(セルギャップ)を得ることができ、均一な背
景色を得ることができる。
ィブ領域における光透過性基板16,32と、上述した
ダミー電極92,96,96と、データ線電極、走査線
電極、或いは配線電極等の導電線81,83の断面図を
示す。光透過性基板16,32の間には液晶が挟持され
それぞれの基板の対向面に形成された各電極上には絶縁
膜や配向膜が形成されているが本実施例においては省略
してある。個々の導電線(本来重なるべき導電線と、そ
の隣の導電線)81,83は、最大のずれが発生して
も、複数のダミー電極92,96,98に跨って重なる
ことがないように形成されている。図8(A)は、 光
透過性基板16に形成されたダミー電極92と光透過性
基板32に形成された導電線81との断面図を示す。ダ
ミー電極92はパターン比率(WD1/WP1)の値が
一定で形成されている為、ダミー電極92のそれぞれに
対向する導電線81とダミー電極92との面積的な割合
が一定となる。つまり、一つの導電線81上においてダ
ミー電極92と対向する面積(領域)と対向しない面積
(領域)の割合が一定に保たれる。即ち、導電線81の
幅Wにおけるダミー電極92の幅WD1の割合(WD1
/W1)が一定の値で配置形成される。従って、導電線
81上でダミー電極92との間でセルギャップdaを形
成する面積部分と、導電線81上でセルギャップdbを
形成する面積部分との割合が一定となるため、混色(割
合)も一定になるので表示色が均一になる。
率に関する設計ルールに従って、光透過性基板16に形
成されたダミー電極96と光透過性基板32に形成され
た導電線83との断面図を示す。図8(B)に示すダミ
ー電極96は、上述したパターン比率に関する設計ルー
ルを満たしている。すなわち、ダミー電極96は、その
ピッチWP3およびパターン幅WD3が、WD1/W
P1=WD3/WP3の条件を満たすように形成されて
いる。また、同様に導電線83の幅W3におけるダミー
電極96の幅WD3の割合が、WD1/W1= WD3
/W3の条件を満たすように配置形成される。従って、
一つの導電線83上でダミー電極96との間でセルギャ
ップdaを形成する面積部分と、セルギャップdbを形
成する面積部分の割合が一定となるため、混色(割合)
も一定になるので表示色が均一になる。
さいダミー電極92の幅WD1に比して十分に大きな幅
WD3を有している。2枚の光透過性基板16,32の
間隔を均一とするためには、それらの基板に形成される
ダミー電極のパターン比率が均一であることに加え、そ
れらのダミー電極の幅が大きく異ならないことが望まし
い。
パターン比率に関する設計ルールに従って形成されたダ
ミー電極の幅WDが、最も小さいダミー電極92の幅W
D1に比して十分に大きい場合は、より具体的には、ダ
ミー電極の幅WDが最も小さいダミー電極92の幅W
D1の2倍を越えるような場合には、パターン比率に関
するルールを満たしつつ、そのダミー電極を、幅の狭い
電極パターンに分割する処理が行われる。図8(C)
は、上述したパターン比率に関する設計ルールと、後述
するピッチに関する設計ルールの双方に従って、図8
(B)に示すダミー電極96に代わって形成されたダミ
ー電極98の断面図を示す。図8(C)に示すダミー電
極98のパターンは、上述した処理により、ダミー電極
96のパターンを、最小のダミー電極92と同じ幅W
D1に分割したことで得られたパターンである。つま
り、ダミー電極96の幅WD3はダミー電極92の幅W
D1の3倍の幅を有している。従って、一つの導電線8
3上でダミー電極98との間でセルギャップdaを形成
する面積部分と、セルギャップdbを形成する面積部分
の割合が一定となるため、混色(割合)も一定になるの
で表示色が均一になる。ダミー電極96に代えてダミー
電極98を用いることによれば、非アクティブ領域46
内に、他のダミー電極に比して突出して大きな幅を有す
るダミー電極が形成されるのを防止することができる。
示す。上述の如く、本実施形態の液晶装置は、非アクテ
ィブ領域46に、上述した2種類の設計ルールに従って
設計されたダミー電極を備えている。このため、図9に
示す如く、本実施形態の液晶装置によれば、非アクティ
ブ領域において、均一な背景色を得ることができる。
比率に関するルールに従って幅の広いダミー電極が設計
された場合に、その電極を分割することでダミー電極の
幅を狭めることとしているが、本発明は、これに限定さ
れるものではなく、ダミー電極に切り欠き等を設けて電
極幅を狭めることとしてもよい。
に関するルールに従って幅の広いダミー電極が設計され
た場合に、その電極の幅を最小のダミー電極の幅に合わ
せることとしているが、本発明は、これに限定されるも
のではなく、その電極幅を、最小のダミー電極の幅に近
づけるだけでもよい。
ティブ領域に存在する全てのダミー電極についてパター
ン比率を合わせることとしているが、本発明は、これに
限定されるものではなく、非アクティブ領域のうち、視
覚的に重要な部分に存在するダミー電極のみを対象とし
てパターン比率を合わせることとしてもよい。
計条件の厳しいダミー電極に合わせて他のダミー電極の
パターン比率を決定することとしているが、本発明は、
これに限定されるものではなく、例えば、最小のダミー
電極の設計条件が、他のダミー電極の設計条件に比して
極端に厳しいような場合には、他のダミー電極を基準に
してパターン比率を定めてもよい。
学装置の一例として液晶装置を例示したが、電気光学装
置はこれに限定されるものではない。すなわち、エレク
トロルミネッセンス(EL)を利用する光学装置、或い
はプラズマディスプレー装置(PDP)などの光透過性
基板に、上述した設計ルールに従うダミー電極を形成す
ることとしてもよい。
以上詳細に説明した電気光学装置を備えた電子機器の実
施の形態について説明する。
る情報端末機器100の斜視図を示す。情報端末機器1
00は、電話番号等の情報を表示する表示図102を備
えている。表示部102は、本発明の電気光学装置によ
り構成されている。従って、表示部102は、非アクテ
ィブ領域において均一な背景色を示す。このため、情報
端末機器100によれば、使用者に対して視覚的に良好
な印象を与えることができる。
報端末機器100の他に、例えば腕時計型電子機器、電
気光学式のテレビ、或いはワードプロセッサやパーソナ
ルコンピュータ等の情報処理装置の電気光学式表示部に
適用することができる。
る光透過性基板の平面図である。
る他の光透過性基板の平面図である。
図である。
明するための図である。
件を説明するための図である。
のパターンを設計する手法を説明するための図である。
ルに従って設計されたダミー電極の断面図である。
ルールに従って設計されたダミー電極の断面図である。
図である。
載する情報端末機器の斜視図である。
り、(B)はC−C'線におけるセルギャップを示した
断面図である。
8、86,90,92,94,96,98 ダミー電極 44 アクティブ領域 46 非アクティブ領域 84,88 導電線
Claims (5)
- 【請求項1】 所定電圧の印加を受ける電極を備える第
1の基板と、前記電極の一部と対向するダミー電極を備
える第2の基板とを備える電気光学装置であって、 前記第2の基板にはパターン形状の異なる前記ダミー電
極が形成された複数の領域が存在するとともに、該複数
の領域において前記ダミー電極の配線ピッチに対する配
線幅の比率がそれぞれほぼ同一となるように前記ダミー
電極が設けられていることを特徴とする電気光学装置。 - 【請求項2】 前記ダミー電極の配線ピッチに対する配
線幅の比率は、前記ダミー電極のうち最も狭い幅が要求
される部分の配線ピッチに対する配線幅の比率であるこ
とを特徴とする請求項1記載の電気光学装置。 - 【請求項3】 前記ダミー電極の配線ピッチに対する配
線幅の比率は、前記第2の基板が備える全てのダミー電
極についてほぼ同一であることを特徴とする請求項1ま
たは2記載の電気光学装置。 - 【請求項4】 前記ダミー電極は、最も細い部分の幅に
対する最も太い部分の幅の比が所定値以下となるように
形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れ
か1項記載の電気光学装置。 - 【請求項5】 請求項1乃至4の何れか1項記載の電気
光学装置を搭載することを特徴とする電子機器。
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---|---|---|---|
JP27722099A JP3777907B2 (ja) | 1999-09-29 | 1999-09-29 | 電気光学装置およびその装置を搭載する電子機器 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2001100231A true JP2001100231A (ja) | 2001-04-13 |
JP3777907B2 JP3777907B2 (ja) | 2006-05-24 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005195944A (ja) * | 2004-01-08 | 2005-07-21 | Seiko Epson Corp | 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器 |
JP2005230180A (ja) * | 2004-02-18 | 2005-09-02 | Denso Corp | 弾球遊技機 |
JP2007298726A (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Optrex Corp | 表示パネル |
JP2015014964A (ja) * | 2013-07-05 | 2015-01-22 | 大日本印刷株式会社 | タッチパネルセンサおよびタッチ位置検出機能付き表示装置 |
-
1999
- 1999-09-29 JP JP27722099A patent/JP3777907B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4581405B2 (ja) * | 2004-01-08 | 2010-11-17 | セイコーエプソン株式会社 | 電気光学装置及び電子機器 |
JP2005230180A (ja) * | 2004-02-18 | 2005-09-02 | Denso Corp | 弾球遊技機 |
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JP2015014964A (ja) * | 2013-07-05 | 2015-01-22 | 大日本印刷株式会社 | タッチパネルセンサおよびタッチ位置検出機能付き表示装置 |
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