JP2001099970A - 燃料チャンネルボックスの製造方法及び燃料チャンネルボックス - Google Patents

燃料チャンネルボックスの製造方法及び燃料チャンネルボックス

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fuel channel
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metal oxide
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Masao Endo
正男 遠藤
Yoshitaka Nishino
由高 西野
Takehiro Seto
武裕 瀬戸
Takayoshi Yasuda
隆芳 安田
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面への酸化被膜形成処理を短時間で行える燃
料チャンネルボックスの製造方法及び燃料チャンネルボ
ックスを提供することにある。 【解決手段】ジルコニウム基合金板材10Aを成形溶接
して筒形状とした後、筒形状の燃料チャンネルボックス
10Dに対して、金属アルコキシド含有溶液10Zとの
接触処理を施すことにより、表面に金属酸化物被膜16
を形成して、燃料チャンネルボックス10を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料チャンネルボ
ックスの製造方法及び燃料チャンネルボックスに係り、
特に、沸騰水型原子炉で用いるに好適なジルコニウム基
合金部材の燃料チャンネルボックスの製造方法及び燃料
チャンネルボックスに関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉(BWR)の燃料集合体に
用いる燃料チャンネルボックスの材料としては、高温に
おける力学的強度が十分であること、原子炉の冷却水と
の反応が小さいこと、熱中性子吸収断面積が小さいこと
などの条件からジルコニウム金属に合金元素Sn,Fe,
Cr,Niなど微量添加されたジルコニウム基合金が使用
されている。それぞれの添加合金元素Sn,Fe,Cr,
Niは、耐食性、耐水素吸収性、加工性、機械的特性の
向上が主な目的である。ジルコニウム基合金の化学成分
は、日本工業規格JIS H4751で示されている。現在、燃
料チャンネルボックスの材料としては、ジルコニウム基
合金の中で、主に、ジルカロイ−4、ジルカロイ−2が
用いられている。
【0003】燃料チャンネルボックスの輸送,運搬及び
組立工程時で、燃料チャンネルボックスの表面にキズが
形成されと、そのキズ部位から腐食及び水素吸収が進行
する懸念がある。そこで、従来は、燃料チャンネルボッ
クスの表面に酸化被膜を形成することにより、輸送時等
のキズによる影響を除くようにしている。ここで、従来
の酸化被膜の形成方法としては、高温の水蒸気中で表面
を酸化させるオートクレーブ処理法を用いており、この
方法により、燃料チャンネルボックス全体を0.2〜0.5μ
m程度のほぼ均一な薄い酸化被膜で覆うようにしてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、燃料チ
ャンネルボックスの表面に酸化被膜を形成する従来のオ
ートクレーブ処理は、昇温,酸化処理及び降温に要する
時間が長いという問題があった。即ち、常温から400
℃まで昇温するのに、約2〜3時間を要し、400℃に
おいて約10〜48時間の酸化処理を行い、さらに、4
00℃から常温まで降温するのに約4〜5時間を要して
いた。
【0005】本発明の目的は、表面への酸化被膜形成処
理を短時間で行える燃料チャンネルボックスの製造方法
及び燃料チャンネルボックスを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、ジルコニウム基合金板材を成形溶
接して筒形状とした後、その表面に金属酸化物膜を形成
する燃料チャンネルボックスの製造方法において、上記
筒形状の燃料チャンネルボックスに対して、金属アルコ
キシド含有溶液との接触処理を施すことにより上記金属
酸化物被膜を形成するようにしたものである。かかる方
法により、金属酸化物被膜の形成処理に要する時間を短
縮し得るものとなる。
【0007】(2)上記(1)において、好ましくは、
上記金属アルコキシド含有溶液に含まれる金属元素の主
成分が、ジルコニウムであるようにしたものである。
【0008】(3)上記(2)において、好ましくは、
さらに、上記金属アルコキシド含有溶液に含まれる金属
元素が、チタン,ニオブ,スズ,鉄,クロムの内の少な
くとも1種類を含むものとしたものである。かかる構成
により、耐腐食性を向上し得るものとなる。
【0009】(4)上記目的を達成するために、本発明
は、ジルコニウム基合金板材を成形溶接して筒形状とし
た後、金属アルコキシド含有溶液との接触処理によりそ
の表面に金属酸化物被膜を形成するようにしたものであ
る。かかる構成により、金属酸化物被膜の形成処理に要
する時間を短縮し得るものとなる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図7を用いて、本発
明の一実施形態による燃料チャンネルボックスの製造方
法について説明する。最初に、図1及び図2を用いて、
本実施形態による燃料チャンネルボックスの製造工程に
ついて説明する。図1は、本実施形態による燃料チャン
ネルボックスの製造工程を示す工程図であり、図2は、
本実施形態による燃料チャンネルボックスの各製造工程
における構成部品の外観斜視図である。
【0011】図1の工程P10において、図2(A)に
示すジルコニウム基合金の素材板(ジルカロイ板材)1
0Aを製造する。ジルカロイ板材10Aは、ジルコニウ
ム基合金である、例えば、ジルカロイ−4又はジルカロ
イ−2のインゴットを熱間鍛造によりスラグを形成し、
このスラグを溶体化し、熱処理,圧延を繰り返して製造
される。次に、図1の工程P20において、素材板の表
面及び板厚等の板材の検査をする。
【0012】次に、図1の工程P30において、ジルコ
ニウム基合金の板材10Aを、図2(B)に示すよう
に、コ字型に成形した後、溶接部になる開先を加工す
る。次に、図1の工程P40において、工程P30にお
いて成形した2つのコ字型の成形板10Bを突き合わ
せ、自動溶接して、図2(C)に示すように角筒形に
し、長手方向の溶接ビート部を平坦化して、角筒形のチ
ャンネルボックス10Cを形成する。
【0013】次に、図1の工程P50において、溶接部
の検査を行う。即ち、工程P40において形成された角
筒形のチャンネルボックス10Cについて、超音波探傷
法等により、非破壊検査を行なって適切に溶接されたか
を検査する。次に、図1の工程P60において、応力除
去焼なましを行う。即ち、溶接部や成形の曲げ加工部の
残留応力を除去する熱処理を行ないながら、所定寸法精
度を保持する処理を施す。熱処理は、α+β焼入れ又は
β焼入れ等を行なう。
【0014】次に、図1の工程P70において、図2
(D)に示すように、角筒形のチャンネルボックス10
Cの開口側端部に、クリップ12を溶接し、側面にチャ
ネルスペーサ14を溶接する。次に、図1の工程P80
において、角筒形のチャンネルボックス10Cの表面を
研磨し、熱処理により形成された酸化被膜を除去する。
次に、図1の工程P90において、表面微小キズや汚れ
を、酸洗,洗浄にて除去する。
【0015】次に、図1の工程P100において、燃料
チャンネルボックス10Dの表面にジルコニウムを主成
分とする金属酸化物被膜(コーディング膜)を形成す
る。金属酸化物被膜は、図2(E)に示されるように、
燃料チャンネルボックス10Eの表面を、金属アルコキ
シドを含有する溶液10Zと接触処理することにより形
成される。グルカロイ材からなる燃料チャンネルボック
スを、金属アルコキシド溶液と接触させることにより、
加水分解により、ジルカロイが酸化ジルカロイとなって
被膜が形成される。金属アルコキシド溶液との接触処理
の具体的な方法としては、例えば、1)ジルコニウムを
主成分とする金属アルコキシドを含有する溶液中に燃料
チャンネルボックスを浸漬させた後、引き上げる方法
(ディップコーティング)、2)金属アルコキシドを含
有する溶液を燃料チャンネルボックスにスプレー,噴
霧,散布,塗布などする方法がある。金属酸化物被膜
は、室温でも強固な密着性を有し、しかも、アモルファ
ス状態となる。金属アルコキシド溶液と、燃料チャンネ
ルボックスとの接触処理(浸漬,散布,塗布)により、
表面の50%以上に金属酸化物被膜を形成することがで
きる。
【0016】金属アルコキシドとしては、例えば、ジル
コニウム(Zr)アルコキシドを用いる。ジルコニウム
(Zr)アルコキシドとしては、Zrエトキシド、Zr
プロポキシド、Zrブトキシドなどを用いることができ
る。金属アルコキシド溶液10Zの中には、触媒作用を
持つチタン(Ti)、ニオブ(Nb)、スズ(Sn)、
鉄(Fe)、クロム(Cr)のうち1種類以上を混合さ
せてもよいものである。これらの金属を混合することに
より、耐腐食性が向上するとともに、水素吸収を抑制す
ることができる。金属酸化物被膜の厚さの調整は、金属
アルコキシドを含有する溶液10Zの成分濃度、粘度と
金属アルコキシドを含有する溶液10Z中への浸漬・引
き上げの速度、繰り返し回数で行うことができる。
【0017】燃料チャンネルボックスの表面に形成され
る金属酸化物被膜の厚さは、0.01〜1μmとする。
また、金属酸化物被膜は、ジルコニウム金属を主成分、
即ち、50wt%以上のジルコニウム金属とする。ま
た、それに加えて、ジルコニウムに対して0.1重量%
以上のチタン,ニオブ,鉄,クロムのうち1種類以上が
含まれてもよいものである。例えば、金属酸化物被膜
は、97.5wt%のジルコニウム金属と、2.5wt
%のチタンとから構成される。
【0018】金属酸化物被膜の形成は、輸送,運搬及び
組立工程時で燃料チャンネルボックスの表面にキズが形
成されることを防止するために、燃料チャンネルボック
スの表面の少なくとも50%以上とすることが好ましい
ものである。
【0019】また、金属酸化物被膜を形成した後、加熱
処理するようにすることもできる。この時の加熱温度及
び時間は、ジルコニウムの部分再結晶化する温度よりも
低くし、加熱処理時間は2〜10分程度とする。ジルコ
ニウムの部分再結晶化が始まる温度は、約500℃であ
るので、それに対して、加熱処理温度を、例えば、80
〜100℃とする。さらに、金属アルコキシド溶液と接
触処理によって燃料チャンネルボックスの表面に形成さ
れる金属酸化物被膜は、アモルファス状態であるので、
ジルコニウムの部分再結晶化温度以上の加熱処理を行う
ことによって、結晶状態の金属酸化物被膜を形成するよ
うにしてもよいものである。
【0020】次に、図1の工程P110において、燃料
チャンネルボックスに、スペーサとリベットを溶接す
る。この工程P110は、工程P100の前(工程P9
0の酸洗工程の後)でもよいものである。次に、図1の
工程P120において、製品の最終検査をする。外観検
査では、表面の表面キズ,汚れの有無の検査を行い、寸
法検査では、板厚,直角度,内寸法,膨らみ及び基準面
に対する真直度,平行度の検査を行う。
【0021】以上の工程を踏まえて、図1の工程P13
0において、図2(F)に示すように、最終的な製品で
ある燃料チャンネルボックス10が製造される。
【0022】次に、図3を用いて、本実施形態による燃
料チャンネルボックスの製造方法における金属酸化物被
膜の形成装置の構成について説明する。図1に示した工
程P90までの処理が終了して、研磨,酸洗,洗浄した
燃料チャンネルボックス10Dは、搬送装置110によ
って、噴射装置120A,120B,120C,120
D,120Eの位置まで移動される。そこで、噴射装置
120A,120B,120C,120D,120Eに
より、金属アルコキシド含有溶液10Zを、燃料チャン
ネルボックス10Dの表面に、スプレー又は噴霧又は散
布して、表面に金属酸化物被膜が形成された燃料チャン
ネルボックス10Eを形成する。噴射装置120Aは、
燃料チャンネルボックス10Dの内部に、金属アルコキ
シド含有溶液10Zをスプレー等し、噴射装置120
B,120C,120D,120Eは、燃料チャンネル
ボックス10Dの外周側に、金属アルコキシド含有溶液
10Zをスプレー等する。金属アルコキシド含有溶液1
0Zのスプレー等による金属酸化物被膜の形成に要する
時間は、約30分程度である。
【0023】スプレー又は噴霧又は散布された液は、回
収槽130により集められ、所定濃度に成分濃度を調整
した後、循環装置140により、噴射ライン150を通
って再び噴射装置120で利用される。
【0024】また、計測装置160は、金属アルコキシ
ド含有溶液10Zの成分濃度を測定する。そして、注入
系170を用いて、連続又は間欠的に金属アルコキシド
溶液又は溶剤が添加することができ、金属アルコキシド
含有溶液10Zを所定濃度に調整する。
【0025】次に、図4を用いて、本実施形態による燃
料チャンネルボックスの製造方法によって形成された金
属酸化物被膜の腐食実験の結果について説明する。図4
は、本発明の一実施形態による燃料チャンネルボックス
の製造方法によって形成された金属酸化物被膜の腐食実
験の結果を示すグラフである。
【0026】図4の縦軸は、腐食量を示している。図4
(a)に示す試験片における腐食量を1としたとき、他
の試験片における腐食量の相対値を示している。腐食量
が1より小さい場合には、図4(a)に示す試験片にお
ける腐食量よりも、腐食量が小さいことを示している。
【0027】試験片としては、ジルカロイ−2合金を用
いている。図4(a)は、金属酸化物被膜を付与してい
ない未処理材のものである。図4(b),(c),
(d)は、Zrアルコキシド溶液に浸漬,引上げ処理に
より厚さ約0.12μmの金属酸化物被膜を形成したも
のである。また、図4(b),(c),(d)の金属酸
化物被膜の金属成分は、それぞれ、(b)がZrだけの
もの、(c)がZrに対して約2.5wt%のニオブ含
有のもの、(d)がZrに対して約2.5wt%のチタ
ン含有のものである。
【0028】これらの試験片を同時に450℃水蒸気中
で120時間の腐食試験を実施し、試験後、重量増加を
測定した。その結果、(a)の未処理のものに比べて
(b),(c),(d)のZrアルコキシド溶液で約
0.12μmの金属酸化物被膜を形成したものは、腐食
量が少なく腐食抑制効果がある。なお、腐食抑制効果
は、従来のオートクレープ処理のものと同等であった。
【0029】次に、図5及び図6を用いて、本実施形態
による燃料チャンネルボックスの製造方法によって形成
された燃料チャンネルボックスの構成について説明す
る。図5は、本実施形態による燃料チャンネルボックス
の製造方法によって形成された燃料チャンネルボックス
の斜視図であり、図6は、図5のA−A断面図である。
【0030】燃料チャンネルボックス10の表面には、
金属アルコキシドを含有する溶液で形成したジルコニウ
ムを主成分とする金属酸化物被膜16が、厚さ0.01
〜1μmで形成されている。
【0031】次に、図7を用いて、本実施形態による燃
料チャンネルボックスを適用したBWRの燃料集合体の
構成について説明する。図7は、本発明の一実施形態に
よる燃料チャンネルボックスを適用したBWRの燃料集
合体の構成を示す側断面図である。
【0032】燃料集合体は、燃料被覆管内に核燃料ペレ
ットを装填し両端溶接された複数本の燃料棒50と、燃
料棒50の間に配置するウォーターロッド60と、燃料
棒50及びウォーターロッド60の間隔を適切に保持す
る複数の燃料スペーサ70と、燃料棒50の上端部及び
下端部を支持する上部タイプレート80,下部タイプレ
ート90と、これらを収納する角筒形の表面にジルコニ
ウムを主成分とする金属酸化物被膜16の形成された燃
料チャンネルボックス10とから構成されている。
【0033】燃料集合体への組立工程の概略は、次のと
おりである。燃料スペーサ70を取り付けたウォーター
ロッド60を、下部タイプレート90に差し込み、治具
で固定した後、多数本の燃料棒50とタイロッドを燃料
スペーサ70に通して下部タイプレート90に取り付け
る。燃料棒50は、下部タイプレート90に差し込んだ
ままで、タイロッドは下部タイプレート90にねじ込ん
で固定する。そして、燃料棒50の上部にスプリングを
取り付けた後、上部タイプレート80をはめ込んでタイ
ロッドとネジ固定し、燃料バンドルを形成する。そし
て、原子炉に装荷する前に燃料バンドルと製造した燃料
チャンネルボックス10及びチャンネルファスナーを取
り付けて燃料集合体を構成する。
【0034】燃料棒50及びウォーターロッド60は、
燃料チャンネルボックス10内に、8×8、又は、9×
9、又は、10×10の燃料スペーサ70により適切な
配列で四角く組立てたものである。
【0035】本実施形態によれば、燃料チャンネルボッ
クスの表面に金属酸化物被膜を形成することにより、燃
料チャンネルボックス10の輸送、運搬及び組立工程時
で燃料チャンネルボックス10の表面にキズが形成され
ることを防止できるため、キズ部位からの腐食抑制が可
能な燃料チャンネルボックスを得ることができる。金属
酸化物被膜の形成は、金属アルコキシド溶液との接触処
理により行われるため、金属酸化物膜形成処理を短時間
で行うことができる。
【0036】また、近年、BWRでは経済性を高めるた
め燃料の高燃焼度化が進められてきているが、金属酸化
物被膜を形成することにより、高燃焼度化に対応するこ
とも可能である。さらに、それに伴い、燃料集合体部材
の燃料チャンネルボックスについても燃料と同様に使用
年数の延長が検討されてきているが、このような長期サ
イクル運転への対応も可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、燃料チャンネルボック
スの表面への酸化被膜形成処理を短時間で行えるものと
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による燃料チャンネルボッ
クスの製造工程を示す工程図である。
【図2】本発明の一実施形態による燃料チャンネルボッ
クスの各製造工程における構成部品の外観斜視図であ
る。
【図3】本発明の一実施形態による燃料チャンネルボッ
クスの製造方法における金属酸化物被膜の形成装置の構
成図である。
【図4】本発明の一実施形態による燃料チャンネルボッ
クスの製造方法によって形成された金属酸化物被膜の腐
食実験の結果を示すグラフである。
【図5】本発明の一実施形態による燃料チャンネルボッ
クスの製造方法によって形成された燃料チャンネルボッ
クスの斜視図である。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】本発明の一実施形態による燃料チャンネルボッ
クスを適用したBWRの燃料集合体の構成を示す側断面
図である。
【符号の説明】
10…燃料チャンネルボックス 10Z…金属アルコキシド溶液 12…クリップ 14…チャンネルスペーサ 16…金属酸化物被膜 50…燃料棒 60…ウォーターロッド 70…燃料スペーサ 80…上部タイプレート 90…下部タイプレート 110…搬送装置 120…噴射装置 130…回収槽 140…循環装置 150…噴射ライン 160…計測装置 170…注入系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西野 由高 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 瀬戸 武裕 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所原子力事業部内 (72)発明者 安田 隆芳 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジルコニウム基合金板材を成形溶接して筒
    形状とした後、その表面に金属酸化物膜を形成する燃料
    チャンネルボックスの製造方法において、 上記筒形状の燃料チャンネルボックスに対して、金属ア
    ルコキシド含有溶液との接触処理を施すことにより上記
    金属酸化物被膜を形成することを特徴とする燃料チャン
    ネルボックスの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の燃料チャンネルボックスの
    製造方法において、 上記金属アルコキシド含有溶液に含まれる金属元素の主
    成分が、ジルコニウムであることを特徴とする燃料チャ
    ンネルボックスの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の燃料チャンネルボックスの
    製造方法において、さらに、 上記金属アルコキシド含有溶液に含まれる金属元素が、
    チタン,ニオブ,スズ,鉄,クロムの内の少なくとも1
    種類を含むことを特徴とする燃料チャンネルボックスの
    製造方法。
  4. 【請求項4】ジルコニウム基合金板材を成形溶接して筒
    形状とした後、金属アルコキシド含有溶液との接触処理
    によりその表面に金属酸化物被膜を形成したことを特徴
    する燃料チャンネルボックス。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101905405A (zh) * 2010-07-16 2010-12-08 国核宝钛锆业股份公司 焊接模具及加工高精度方形锆合金元件盒的方法
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JP2019527345A (ja) * 2016-07-22 2019-09-26 ウエスチングハウス・エレクトリック・カンパニー・エルエルシー 原子燃料棒向けのコールドスプレークロム被覆法

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