JP2001099316A - 自動車用変速機 - Google Patents

自動車用変速機

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JP2001099316A
JP2001099316A JP27653099A JP27653099A JP2001099316A JP 2001099316 A JP2001099316 A JP 2001099316A JP 27653099 A JP27653099 A JP 27653099A JP 27653099 A JP27653099 A JP 27653099A JP 2001099316 A JP2001099316 A JP 2001099316A
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JP
Japan
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shift
motor
select
shaft
transmission
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JP27653099A
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English (en)
Inventor
Masahiro Inoue
昌弘 井上
Koji Shima
孝爾 嶋
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速操作を比較的容易に行うことができ、ま
た、従来の油圧式のものに比べて、安価、軽量、かつコ
ンパクトで、小型車に十分に適用可能な自動車用変速機
を提供する。 【解決手段】 変速操作を行うための変速操作機構C
は、シフトフォークを有する複数のシフト機構部1a,
1b,1cと、各シフト機構部1a,1b,1cの内の一つ
と選択的に係合されるセレクト機構部2とを備える。こ
のセレクト機構部2には、この機構部2をシフト機構部
1a,1b,1cの内の一つと選択的に係合するように駆
動するセレクト用モータ14と、選択された一つのシフ
ト機構部1a,1b,1cを駆動してシフトフォークによ
る変速操作を行わせるシフト用モータ15とが共に連結
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用変速機に
係り、特に、変速操作を行うための変速操作機構部分の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、手動式変速機においては、運転
者によるシフトレバー操作とアクセルの踏み込み加減に
よって自動車の走行具合を制御できるので、トルクコン
バータ付きの自動変速機を使用する場合よりも自動車を
自在に扱っているという満足感を運転者に与える。ま
た、手動式変速機は、自動変速機に比較して動力の伝達
効率が高く、構造も簡単であるので、耐久性や信頼性が
高いという利点があるものの、市街地等では頻繁にシフ
トレバーを動かして変速操作を繰り返さねばならず、変
速操作が繁雑になる。
【0003】一方、自動変速機は前記の手動式変速機の
ようなクラッチやシフトレバーを使用した変速操作を行
う必要がないため、運転が容易になるという利点がある
ものの、手動式変速機に比較して、運転者に変速操作の
満足感を与える点で不十分であり、また、動力の伝達効
率が低いなどの問題がある。
【0004】そこで、従来技術では、運転者に変速操作
の満足感を与えつつ、高い伝達効率を確保し、かつ、変
速操作を比較的容易に行えるようにするため、足踏み式
クラッチと手動式変速機を用いながら、マイクロコンピ
ュータ等で制御された油圧式アクチュエータによって発
進や変速を行えるようにした、いわゆるNAVI(newad
vanced vehicle with intelligence)と称される変速機
が提供されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな油圧式アクチュエータを使用した自動車用変速機
は、変速機全体の構造が大型化するとともに、部品点数
も多くなるため、大型車には適用できても、小型車には
適用し難いという問題がある。このような油圧式のもの
に代えて、電動式のもので変速操作を行うようにするこ
とも考えられるが、単純に油圧式のものを電動式に置き
換えるだけでは、依然として変速機全体の構造が大型化
するとともに、部品点数も多くなるという問題がある。
本発明は、前記の問題点を解決するためになされたもの
で、運転者に変速操作の満足感を与えつつ、高い動力伝
達効率を確保し、かつ、変速操作も比較的容易に行え、
さらに、変速操作を行う機構部分の部品点数も少なくて
済み、軽量、コンパクトで、小型車にも十分に適用可能
な自動車用変速機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を解決するた
め、本発明の自動車用変速機は、変速操作を行うための
変速操作機構がシフトフォークを有する複数のシフト機
構部と、前記各シフト機構部の内の一つと選択的に係合
されるセレクト機構部とを備えており、前記セレクト機
構部には、この機構部を前記シフト機構部の内の一つと
選択的に係合するように駆動するセレクト用モータと、
選択されたシフト機構部を駆動して前記シフトフォーク
による変速操作を行わせるシフト用モータとが共に連結
されていることを特徴としている(請求項1)。
【0007】この構成においては、従来の手動式の変速
機を基本としているため、高い伝達効率を確保できる。
また、変速操作はモータの動力を利用した電動式のもの
となるため、変速操作を比較的容易に行える。さらに、
前記セレクト機構部にセレクト用モータとシフト用モー
タとが共に連結されているので、従来の油圧式のものと
比較して安価、軽量、かつコンパクトになり、小型車に
も十分に適用可能となる。
【0008】本発明の自動車用変速機は、前記シフト用
モータが直流モータであるのが好ましく(請求項2)、こ
の場合には、前記直流モータが荷重制御可能であるの
で、シフト動作に必要な力を容易に得ることができる。
【0009】前記シフト用モータの出力は、摩擦式電磁
クラッチを介して前記シフト機構部に伝達するのが好ま
しい(請求項3)。この構成においては、シフト機構部
からシフト用モータに対して一定値以上のトルクが作用
した場合に、電磁クラッチの摩擦部分を滑らせることに
より、シフト用モータに過大トルクが作用するのを防止
することができる。また、シフト状態でシフト用モータ
が故障した場合でも、前記電磁クラッチによって当該モ
ータとシフト機構部とを切り離すことにより、シフト状
態を容易に解除することができる。
【0010】前記自動車用変速機は、前記シフト用モー
タの出力を、合成樹脂材或いは油含浸焼結材からなる歯
車を備えるシフト側減速機構を介して前記シフト機構部
に伝達するものであってもよい(請求項2)。この場合
には、前記シフト側減速機構の歯車に対してオイルやグ
リス等の潤滑剤を供給する必要がないとともに、低温時
でも円滑な作動状態を確保することができる。
【0011】前記自動車用変速機は、前記セレクト用モ
ータの出力を、平歯車からなるセレクト側減速機構を介
して前記セレクト機構部に伝達するものであってもよい
(請求項5)。この場合には、セレクト側減速機構を逆
効率が良好な平歯車で構成しているので、セレクト用モ
ータが異常停止した場合でも、当該平歯車を外力により
容易に回転させることができる。このため、セレクト用
モータの異常時においても、外力によりセレクト操作を
支障なく行うことができる。
【0012】前記セレクト側減速機構を構成する平歯車
は、合成樹脂材或いは油含浸焼結材からなるのが好まし
く(請求項6)、この場合には、セレクト側減速機構の
平歯車に対してオイルやグリス等の潤滑剤を供給する必
要がないとともに、低温時でも円滑な作動状態を確保す
ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示し
て、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。図
1は、自動車用変速機の一例として、4段変速の場合の
変速パターンを示す説明図である。同図中、符号“1”
〜“4”は、1速〜4速までの各々の変速位置を、ま
た、“N”は中立位置を、“R”は後退位置をそれぞれ
示している。そして、図中の上下方向が後述のシフトシ
ャフト3を軸方向に沿って移動させるシフト方向に対応
し、また、左右方向が後述のセレクトシャフト7を軸方
向に沿って移動させるセレクト方向に対応している。
【0014】図2は、図1に示した変速パターンに対応
する変速操作機構の一部を示す斜視図である。この実施
の形態の変速操作機構Cは、複数(ここでは3つ)のシフ
ト機構部1a,1b,1cと、セレクト機構部2とを備え
る。各々のシフト機構部1a〜1cは、図1の変速パター
ンの各列にそれぞれ対応しており、図示しないシフトフ
ォークが取り付けられたシフトシャフト3と、このシフ
トシャフト3のシフトフォークから離れた他端側に固定
されたシフトレバー4とを備え、各シフトレバー4の下
端にはダルマ型の凹部5が形成されている。
【0015】一方、セレクト機構部2は、セレクトシャ
フト7と、このセレクトシャフト7の途中に固定された
セレクトレバー8とを有し、セレクトレバー8の上部9
は、シフトレバー4の凹部5に合致した形状に形成され
ている。そして、セレクトシャフト7がセレクト方向に
移動することでセレクトレバー8の上部9がシフトレバ
ー4の凹部5に嵌まり込んで各シフト機構部1a〜1cの
内の一つが選択され、また、セレクトシャフト7が周方
向に正逆転されることで、シフトシャフト3がシフト方
向に沿って移動され、その結果、図示しないシフトフォ
ークがトランスミッション歯車の組み合わせを切り換え
ることで、変速されるようになっている。
【0016】図3は本発明の実施の形態における自動車
用変速機において、変速操作機構Cを駆動するための電
気系統の全体構成を示すブロック図である。同図中、1
2は図1に示した変速段を設定するための設定スイッ
チ、13はこの設定スイッチ12からの設定信号に応じ
て各部を制御する制御回路、14はセレクトシャフト7
をセレクト方向に駆動するためのセレクト用モータ、1
5はセレクトシャフト7を正逆転することでシフトシャ
フト3をシフト方向に駆動して前記シフトフォークによ
る変速操作を行わせるためのシフト用モータである。
【0017】この実施の形態では、両モータ14,15
は直流モータにより構成されており、いずれも正逆転が
可能となるように、ブリッジ接続等による正逆転回路
(図示せず)を備えた構成となっている。また、17はシ
フト用モータ15を変速操作機構Cに連係させる摩擦式
電磁クラッチ、18は信号レベル反転用のインバータで
ある。そして、制御回路13からの制御信号およびイン
バータ18によって、シフト操作と同時に電磁クラッチ
17がオンとなり、シフト用モータ15の動力が電磁ク
ラッチ17を介して変速操作機構Cのシフトシャフト3
の駆動源として伝達される。21はセレクトシャフト7
のセレクト方向の移動量を検出するためのセレクトセン
サ、22はシフトシャフト3のシフト方向の移動量(実
際にはセレクトシャフト7の回転量)を検出するための
シフトセンサである。
【0018】なお、23は車載バッテリであり、この車
載バッテリ23の配線経路は、この実施の形態の場合、
通常運転時に必要な電気系統と、変速操作時に前記の各
モータ14,15等に通電する電気系統とが分離して設
けられている。これは、通常運転時の電気系統について
は、常時通電が必要である一方、変速操作のための電気
系統は、変速が必要となる場合にのみ制御回路13から
の制御信号によって各モータ14,15等に間欠的に通
電すればよく、使用形態が異なるためである。
【0019】図4は、自動車用変速機の変速操作機構C
の詳細を示す正面図、図5は、図4のA矢視図、図6
は、図4のB矢視図であり、図2および図3に対応する
部分には同一の符号を付す。図4ないし図6において、
14はセレクト用モータ、15はシフト用モータ、26
はケーシングである。セレクト用モータ14の出力軸に
は平歯車27が取り付けられ、この平歯車27は、ケー
シング26に回転自在に取り付けられた歯車シャフト2
9の下部に固定された平歯車28に噛合している。さら
に、歯車シャフト29には平歯車28よりも上部に平歯
車30が固定され、この平歯車30には扇形の平歯車3
1が噛合し、この平歯車31にレバー34の一端が一体
回動可能に連結され、レバー34の他端はピン35およ
びスリーブ36を介してセレクトシャフト7に連結され
ている。なお、前記各平歯車27,28,30,31
は、セレクト側減速機構Xを構成している。また、セレ
クトシャフト7の端部には、スプラインシャフト37が
延設されており、その末端部がケーシング26に回転自
在に支持されている。スリーブ36は、セレクトシャフ
ト7に相対回転可能に外嵌され、ピン35がスリーブ3
6を貫通してセレクトシャフト7の周方向に沿って形成
された図示しない周溝に嵌め込まれることで、セレクト
シャフト7の回動を許容する一方、レバー34の揺動で
セレクトシャフト7を軸方向に駆動できるようになって
いる。
【0020】したがって、この構成において、セレクト
用モータ14が正転或いは逆転駆動セレクト側減速機構
されると、その動力が平歯車27,28、歯車シャフト
29および平歯車30,31を介してレバー34に伝え
られ、レバー34が揺動することでスリーブ36および
ピン35を介してセレクトシャフト7が軸方向、すなわ
ちセレクト方向に移動される。この際、セレクト用モー
タ14の回転は、各平歯車27,28,30,31によ
って減速されて、レバー34に伝達される。なお、前記
の扇形の歯車31の一部には切欠部32が設けられると
ともに、この切欠部32に対向するケーシング26の位
置にはセレクトセンサ21が配置され、平歯車31の回
転量をセレクトセンサ21で検出することで、制御回路
13がセレクトシャフト7のセレクト方向の移動量を制
御するようにしている。
【0021】一方、シフト用モータ15の出力軸には、
前述の電磁クラッチ17が設けられており、この電磁ク
ラッチ17の軸端にはベベル歯車41が設けられ、この
ベベル歯車41は、ケーシング26に回転自在に取り付
けられたウォームシャフト43の下端に固定されたベベ
ル歯車42に噛合している。そして、このウォームシャ
フト43のベベル歯車42よりも上方にはウォーム44
が設けられ、このウォーム44に扇形のウォーム歯車4
5が噛合している。このウォーム歯車45の軸心部は、
前述のスプラインシャフト37の中間部にスプライン嵌
合されている。前記ベベル歯車41,42、ウォーム4
4およびウォーム歯車45は、シフト側減速機構Yを構
成している。
【0022】したがって、この構成において、シフト用
モータ15が正転或いは逆転駆動されると、その動力が
ベベル歯車41,42、ウォームシャフト43、ウォー
ム44、およびウォーム歯車45に伝えられ、ウォーム
歯車45が揺動することでスプラインシャフト37およ
びセレクトシャフト7が共に回動され、その結果、図2
に示したように、セレクトレバー8がシフトレバー4に
対して嵌合状態にあるときに、選択されたシフトシャフ
ト3がシフト方向に移動されて、シフト動作が行われ
る。
【0023】なお、ウォーム歯車45の一部には切欠部
46が設けられるとともに、この切欠部46に対向する
ケーシング26の位置にはシフトセンサ22が配置さ
れ、ウォーム歯車45の回転量をシフトセンサ22で検
出することで、制御回路13がシフトシャフト3のシフ
ト方向の移動量を制御するようにしている。また、前記
電磁クラッチ17は、前記シフト動作時にシンクロの噛
み合い不良等が生じて、シフト機構部1a〜1cからシ
フト用モータ15に対して一定値以上のトルクが作用す
ると、その摩擦部分が滑るように設定されており、これ
により、シフト用モータ15に過大トルクが作用するの
を防止している。
【0024】次に、前記構成の自動車用変速機における
変速操作時の全体的な動作について説明する。まず、エ
ンジンの始動後、一例として、中立位置(ニュートラル
状態)から1速の位置(ロー状態)に変速する場合の動作
について説明する。図1に示した変速パターンの中立位
置“N”では、セレクトシャフト7に取り付けられてい
るセレクトレバー8は、各シフト機構部1a〜1cのいず
れのシフトレバー4の凹部5にも嵌合されておらず、離
間した状態にある。次に、変速段設定スイッチ12によ
り1速を選択すると、制御回路13は、まず、セレクト
用モータ14を起動する。このセレクト用モータ14の
起動により、前述のように、セレクトシャフト7がセレ
クト方向に移動される。そして、制御回路13は、セレ
クトセンサ21の検出結果に基づいて、セレクトレバー
8の上部9がシフト機構部1aのシフトレバー4の凹部
5に嵌まり込んだことを検出すると、セレクト用モータ
14への通電を停止する。
【0025】引き続いて、制御回路13は、電磁クラッ
チ17をオンすると同時にシフト用モータ15を起動す
る。このシフト用モータ15の起動により、前述のよう
に、セレクトシャフト7が回動される。この際、前記シ
フト用モータ15が直流モータであるので、シフト動作
に必要な力を容易に得ることができる。そして、制御回
路13は、シフトセンサ22の検出結果に基づいて、セ
レクトシャフト7の回動に伴ってシフトシャフト3がシ
フト方向に移動されて図外のシフトフォークが1速目の
トランスミッション歯車を所定位置まで移動したことを
検出すると、シフト用モータ15への通電を停止する。
なお、ここでは、一例として、中立位置(ニュートラル
状態)から1速の位置(ロー状態)に変速する場合につい
て説明したが、他の変速操作を行う場合も基本的な動作
は同じである。
【0026】前記自動車用変速機は、前記セレクト用モ
ータ15の出力を、逆効率が良好な平歯車27,28,
30,31からなるセレクト側減速機構Xを介して前記
セレクト機構部2に伝達するので、セレクト用モータ1
4が異常停止した場合でも、当該平歯車27,28,3
0,31を外力により容易に回転させることができる。
このため、セレクト用モータ14の異常時においても、
外力によりセレクト操作を支障なく行うことができる。
また、シフト状態でシフト用モータ15が故障した場合
には、電磁クラッチ17を非励磁状態にしてウォーム4
4を回動させることにより、シフト動作を行わせること
ができ、シフト状態でシフト用モータ15が故障した場
合には、前記電磁クラッチ17によって当該モータ15
とシフト機構部1a〜1cとを切り離して、ウォーム4
4を回動させることにより、シフト状態を容易に解除す
ることができる。
【0027】前記の実施の形態では、シフト用モータ1
5を正逆転可能な構成としたが、一方向にのみ回転する
汎用のモータを使用する場合には、図7に示すように、
このシフト用モータ15と電磁クラッチ17との間にサ
ブギヤボックス50を設けて、正逆転が可能な構成とす
ることができる。すなわち、このサブギヤボックス50
は、第1、第2、第3の各シャフト51,52,53が
並列配置され、各シャフト51,52,53に正逆転切
換用の歯車55〜58がそれぞれ取り付けられ、また、
第1シャフト51は、シフト用モータ15の出力軸に対
して、軸方向に移動可能に連結されており、さらにこの
第1シャフト51にはボールネジ61を介して正逆転切
換用モータ62が接続されている。
【0028】そして、正転の場合には、正逆転切換用モ
ータ62とボールネジ61とによって図示のように3つ
の歯車55,56,58が組み合わされて、第3シャフ
ト53がシフト用モータ15と同じ方向に回転される。
また、逆転の場合には、第1、第3シャフト51,53
の他方の各歯車54,57が組み合わされて、第3シャ
フト53がシフト用モータ15と逆方向に回転される。
このような構成により、一方向のみに回転する汎用のシ
フト用モータ15を適用して、これをシフト用モータと
して兼用することが可能になる。
【0029】前記の実施の形態では、セレクト側減速機
構Xを構成する平歯車27,28,30,31、および
シフト側減速機構Yを構成する歯車41,42,44,
45等は全て金属製のものを使用しているが、合成樹脂
製のものや、或いは油含浸焼結材を使用することも可能
である。このような材質のものを使用する場合には、オ
イルやグリスといった潤滑剤が不要であり、かつ、低温
時でも円滑な作動状態を確保することができるといった
利点がある。
【0030】この実施の形態では、便宜上、4段変速の
場合について説明したが、変速段数はこれに限定される
ものではない。その他の点においても前記の実施の形態
に限定されるものではなく、変速操作機構Cの部分に関
して発明の要旨の範囲内において種々の応用、変形を加
えることが可能である。たとえば、この実施の形態で
は、セレクトシャフト7のセレクト方向の移動でシフト
機構部1a〜1cの選択を行い、セレクトシャフト7の回
転でシフトシャフト3を駆動するようにしているが、こ
れとは逆に、セレクトシャフト7の回転でシフト機構部
1a〜1cの選択を行い、セレクトシャフト7の移動でシ
フトシャフト3を駆動するような構成とすることもでき
る。また、セレクト用モータ14として、直流モータに
代えてステッピングモータを使用することもできる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、次の効果を奏する。請
求項1に係る自動車用変速機によれば、変速操作を行う
ための変速操作機構がシフトフォークを有する複数のシ
フト機構部と、各シフト機構部の内の一つと選択的に係
合されるセレクト機構部とを備え、このセレクト機構部
には、シフト機構部の内の一つを選択するためのセレク
ト用モータと、選択されたシフト機構部を駆動するため
のシフト用モータとが共に連結されているものであり、
従来の手動式の変速機を基本構成とするため、高い伝達
効率を確保できるとともに、変速操作がモータの動力を
利用した電動式のものとなるため、変速操作も比較的容
易に行え、かつ安価、軽量、コンパクトになり、小型車
にも十分に適用可能となる。
【0032】請求項2に係る自動車用変速機によれば、
直流モータにより、シフト動作に必要な力を容易に得る
ことができるので、電気制御方式の変速機を容易に実現
できる。
【0033】請求項3に係る自動車用変速機によれば、
シフト機構部からシフト用モータに対して一定値以上の
トルクが作用した場合に、電磁クラッチの摩擦部分を滑
らせて、シフト用モータに過大トルクが作用するのを防
止することができる。このため、シフト用モータが破損
するのを防止することができる。また、シフト状態でシ
フト用モータが故障した場合でも、前記電磁クラッチに
よって当該モータとシフト機構部とを切り離すことによ
り、シフト状態を容易に解除することができる。
【0034】請求項4に係る自動車用変速機によれば、
シフト側減速機構を構成する歯車に対してオイルやグリ
ス等の潤滑剤を供給する必要がないので、メンテナンス
フリーを達成することができるとともに、低温時でも円
滑な作動状態を確保することができる。
【0035】請求項5に係る自動車用変速機によれば、
セレクト側減速機構を逆効率が良好な平歯車で構成して
いるので、セレクト用モータが異常停止した場合でも、
当該平歯車を外力により容易に回転させることができ
る。このため、セレクト用モータの異常時においても、
外力によりセレクト操作を支障なく行うことができる。
【0036】請求項5に係る自動車用変速機によれば、
前記セレクト側減速機構を構成する平歯車に対してオイ
ルやグリス等の潤滑剤を供給する必要がないので、メン
テナンスフリーを達成することができるとともに、低温
時でも円滑な作動状態を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用変速機における変速パターン
の一例を示す説明図である。
【図2】図1に示した変速パターンに対応する変速操作
機構の要部を示す斜視図である。
【図3】変速操作機構を駆動するための電気系統の全体
構成を示すブロック図である。
【図4】変速操作機構の詳細を示す正面図である。
【図5】図4のA矢視図である。
【図6】図4のB矢視図である。
【図7】本発明の自動車用変速機の他の実施の形態を示
す正面図である。
【符号の説明】 1a シフト機構部 1b シフト機構部 1c シフト機構部 2 セレクト機構部 3 シフトシャフト 7 セレクトシャフト 14 セレクト用モータ 15 シフト用モータ 17 摩擦式電磁クラッチ 27,28,30,31 平歯車 41,42 ベベル歯車 44 ウォーム 45 ウォーム歯車 50 サブギヤボックス C 変速操作機構 X セレクト側減速機構 Y シフト側減速機構

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速操作を行うための変速操作機構が、シ
    フトフォークを有する複数のシフト機構部と、前記各シ
    フト機構部の内の一つと選択的に係合されるセレクト機
    構部とを備え、 前記セレクト機構部には、この機構部を前記シフト機構
    部の内の一つと選択的に係合するように駆動するセレク
    ト用モータと、選択されたシフト機構部を駆動して前記
    シフトフォークによる変速操作を行わせるシフト用モー
    タとが共に連結されていることを特徴とする自動車用変
    速機。
  2. 【請求項2】前記シフト用モータが直流モータである請
    求項1記載の自動車用変速機。
  3. 【請求項3】前記シフト用モータの出力を、摩擦式電磁
    クラッチを介して前記シフト機構部に伝達する請求項1
    記載の自動車用変速機。
  4. 【請求項4】前記シフト用モータの出力を、合成樹脂材
    或いは油含浸焼結材からなる歯車を備えるシフト側減速
    機構を介して前記シフト機構部に伝達する請求項1記載
    の自動車用変速機。
  5. 【請求項5】前記セレクト用モータの出力を、平歯車か
    らなるセレクト側減速機構を介して前記セレクト機構部
    に伝達する請求項1記載の自動車用変速機。
  6. 【請求項6】前記平歯車が、合成樹脂材或いは油含浸焼
    結材からなる請求項5記載の自動車用変速機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002327843A (ja) * 2001-04-27 2002-11-15 Aisin Aw Co Ltd 車輌のレンジ切替え装置

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