JP2001098886A - シールド掘進機本体の回収方法および回収装置 - Google Patents

シールド掘進機本体の回収方法および回収装置

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JP2001098886A JP28207699A JP28207699A JP2001098886A JP 2001098886 A JP2001098886 A JP 2001098886A JP 28207699 A JP28207699 A JP 28207699A JP 28207699 A JP28207699 A JP 28207699A JP 2001098886 A JP2001098886 A JP 2001098886A
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shield
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Noboru Tashiro
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義和 木戸
Yoshiyuki Kawamura
良之 河村
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啓三 千代
Makoto Koda
信 甲田
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の到達位置に到達立坑が築造できない場
合、シールド掘進機を解体して埋め殺しとしていたの
で、新たにトンネルを構築する場合には、そのトンネル
の数だけシールド掘進機を用意する必要があった。 【解決手段】 シールド掘進機本体の先端側に分離可能
となった外筒を有したシールド掘進機を用いて、発進立
坑からトンネルを施工した後に、上記外筒を分離した上
記シールド掘進機本体を上記発進立坑内に戻して回収す
る装置である。これは、セグメントリングS上に設けら
れた枕木手段20と、枕木手段の両端に設けられた一対
のレール部材19と、レール部材をスライドするスライ
ド部材16と、スライド部材を発進立坑の方向に移動さ
せてシールド掘進機本体を発進立坑内に戻すための逆進
手段(逆進ジャッキ23,逆進反力装置24)とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シールドトンネ
ルの施工に用いられるシールド掘進機本体の回収方法及
び回収装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、地下鉄道の駅部をシール
ド工法で構築する場合、単円筒トンネルを2本施工し、
ルーフシールド工法またはかんざし桁工法により駅部を
施工する工法がある。この場合、駅両端部に立坑(即
ち、発進立坑と到達立坑)を築造し、この両立坑間に2
台のシールド掘進機でトンネルを1本ずつ並行して計2
本施工したり、あるいは、1台のシールド掘進機を到達
立坑でUターンさせて計2本施工するのが一般的であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、1台の
シールド掘進機を到達立坑でUターンさせて施工する場
合は、少なくとも2つの立坑(即ち、発進立坑と到達立
坑)の築造が必要となるが、昨今は用地問題を含む現境
条件等により、到達立坑を築造するための用地を確保す
るのが困難となってきているので、現実にこのような工
法を実現できない場合がある。このように、所定の到達
位置に到達立坑が築造できない場合、これまではシール
ド掘進機を解体して埋め殺しとしていたので、新たにト
ンネルを構築する場合には、そのトンネルの数だけシー
ルド掘進機を用意する必要があり、また、全く異なる場
所にトンネルを施工する場合にも、新たにシールド掘進
機を用意する必要があるので、コストがかかって経済性
に劣るという課題があった。
【0004】本願発明は上述した課題を解消するために
なされたもので、新たにトンネルを施工する場合に新た
にシールド掘進機を用意する必要がなく、外筒が分離さ
れるシールド掘進機本体を回収できてこれを新たなトン
ネルの施工に流用させることができ、複数のトンネルを
施工する場合にコストを低減できる経済的に有利なシー
ルド工法を可能とするためのシールド掘進機本体の回収
方法及び回収装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】シールド掘進機本体の外
周側に分離可能となった外筒を有したシールド掘進機を
用いて、発進立坑からトンネルを施工した後に、上記外
筒を分離した上記シールド掘進機本体を上記発進立坑内
に戻して回収する装置であって、上記トンネルの施工に
当たって上記シールド掘進機本体の外周側に施工される
セグメントリング上にセグメントリングの施工方向に沿
って所定間隔で複数個設けられた枕木手段と、これら複
数個の枕木手段に設けられた一対のレール部材と、上記
シールド掘進機本体に設けられ上記レール部材を介して
スライドするスライド部材と、上記スライド部材を上記
発進立坑の方向に移動させて上記シールド掘進機本体を
発進立坑内に戻すための逆進手段とを備えた。
【0006】
【発明の実施の形態】実施の形態1.本発明の実施の形
態1によるシールド掘進機を用いたシールド工法の概要
を図1ないし図4に基づいて説明する。尚、図1〜図4
は上から見た図である。まず、発進立坑Xを築造し、内
筒機2(シールド掘進機本体)と外筒機3とを一体化し
たシールド掘進機1で地中を掘削しながら順次セグメン
トリングSを構築していって先行トンネルYの施工が完
了したら(図1)、内筒機2を発進立坑X内に戻して、
内筒機2に新たな外筒機30を組み付けて新たなシール
ド掘進機100と成し、発進立坑X内において後行トン
ネルZを施工する位置まで上記新たなシールド掘進機1
00を移動し(図2,図3)、この新たなシールド掘進
機100により後行トンネルZを施工する(図4)。
【0007】次に、本発明の実施の形態1によるシール
ド掘進機を説明する。図5はシールド掘進機の断面図、
図6は図5の左側から見た図(右側は左側と同じなので
省略している)、図7は内筒機と外筒機の接続部を図5
の右側から見た図である。シールド掘進機1は、シール
ド掘進機本体としての内筒機2とその外側に設けられる
外筒機3とで構成される。即ち、略同心円状に一体化さ
れた内筒機2と外筒機3とで構成される。尚、内筒機2
の外径はセグメントリングSの内径より200〜500
mm程度小さく設定されている。
【0008】また、シールド掘進機1は、先端側にカッ
タ部4を備えている。これは、内筒機2の先端に設けら
れた円盤状のメインカッタ部4aと、このメインカッタ
部4aの外周側に接続された環状のサブカッタ部4bと
より成る。このカッタ部4はカッタ駆動装置5により回
転し、チャンバ6内に土砂を取り込む。チャンバ6内に
取り込まれた土砂はアジテータ7により攪拌され、排泥
管8を介して排出される。また、チャンバ6内には送泥
管9を介して泥水が供給される。11はトンネルセグメ
ントSを組み立てるエレクタである。12はエレクタ1
1,排泥管8,送泥管9,アジテータ7,カッタ駆動装
置5等の内筒機2を構成する機器類を保持するハウジン
グである。尚、5aはカッタ駆動装置5のモータ、7a
はアジテータ7のモータ、3zはテールシールである。
【0009】また、外筒機3は鉄などの外筒3Aを備
え、また、外筒3Aの内側の前後には内筒機2との接続
リングガーダ部3a,3bが周方向に沿って設けられて
いる。また、内筒機2のハウジング12には、上記外筒
機3の接続リングガーダ部3a,3bに対応する接続リ
ングガーダ部2a,2bが設けられている。
【0010】上記内筒機2のメインカッタ部4aとサブ
カッタ部4bは接続ジャッキ(油圧ジャッキ)13a
(あるいはピン)により固定され、切り離し可能となっ
ている。また、上記外筒機3の接続リングガーダ部3
a,3bと内筒機2の接続リングガーダ部2a,2bが
接続ジャッキ(油圧ジャッキ)13b,13c(あるい
はピン)により固定され、切り離し可能となっている。
以上により、内筒機2は外筒機3と、接続ジャッキ13
a,13b,13cにより切り離し可能に固定されてい
る。
【0011】また、シールド掘進機1は複数の推進ジャ
ッキ(油圧ジャッキ)14A,14Bを備えており、こ
れにより推進する。本実施の形態1の場合、図7に示す
ように、下部6本の推進ジャッキ14Aは外筒機3の接
続リングガーダ部3a,3bに取り付けられる。即ち、
各推進ジャッキ14Aのシリンダー尾部は、接続リング
ガーダ部3aに当接固定されシールド推進反力点となす
とともに、該シリンダー頭部(発進立坑X側)は、接続
リングガーダ部3bに周方向に所定の間隔で複数穿設さ
れた孔に貫通され固定支持される。各推進ジャッキ14
Aのピストン先端部にはスプレッダ15Aを装着し、該
スプレッダ15AによりセグメントリングSに対して推
進反力を取るよう構成している。また、他の18本の推
進ジャッキ14Bは内筒機2に取り付けられる。即ち、
各推進ジャッキ14Bのシリンダ尾部は、接続リングガ
ーダ部2aに当接固定されシールド推進反力点となすと
ともに、該シリングー頭部(発進立坑X側)は、接続リ
ングガーダ部2bに周方向に所定の間隔で複数穿設され
た孔に貫通され固定支持される(以上図示せず)。各推
進ジャッキ14Bのピストン先端部には偏心アーム15
0を介してスプレッダ15Bを装着し、該スプレッダ1
5BよりセグメントリングSに対して推進反力を取るよ
う構成している。この際、各推進ジャッキ14Bは、接
続リングガーダ部2a,2bの外径より突出しないよう
配置する必要があるが、この場合、推進ジャッキ14B
の軸心とスプレッダ15Bが受ける推進反力中心との偏
心量eが大きくなり、推進ジャッキ14Bには推進反力
による軸力以外に、大きな曲げモーメントが作用して推
進ジャッキ14Bが不経済な設計となったり、あるいは
設計・配置不能になることもある。そこで、このような
場合でも対応可能なように、図5,6,7では偏心量e
をある限界に押さえるよう推進ジャッキ14Bを配置し
た実施例として図示したものである。即ち、推進ジャッ
キ14Bのシリンダ尾部は、接続リングガーダ部2a及
び3aに当接固定され、一方該シリンダ頭部(発進立坑
X側)は、接続リングガーダ部2bに周方向に所定の間
隔で複数穿設されたU字形孔3mと、該U字形孔3mと
同位置の接続リングガーダ部3bに形成された三日月状
の切り欠き部3nとの空間部に嵌挿固定されている(図
5、図7の右略半断面)。掘進到達地点に到達後は、以
下の手順でジャッキ14Bを内筒機2内に格納できる。
まず、下部格納予定の1本の推進ジャッキ14B1以外
の全推進ジャッキ14A,14Bを縮小状態とし、該ジ
ャッキ14B1のスプレッダ15B1を該ジャッキ14
B1の軸廻りに旋回させるとともに、該ジャッキ14B
1を放射内方向に移動させ、かつ、ピストンを縮小す
る。次に、該ジャッキ14B1に隣り合うジャッキ14
B2のピストンを幾分伸長させ、前記ジャッキ14B1
の場合と同様にして、スプレッダ15B2の旋回,ジャ
ッキ14B2の移動及びピストンの縮小を行う。以下同
様にして全ジャッキ14Bの内筒機2内への格納が完了
する。尚、図7の左略半断面は、推進ジャッキ14Bが
内筒機2内に格納された状態を示す。
【0012】次に、内筒機2を発進立坑Xに戻すための
内筒機逆進装置を図8ないし図10に基づいて説明す
る。図8は内筒機逆進装置を横から見た概観図、図9は
内筒機逆進装置を上から見た概観図、図10は図9の右
側から見た図に相当する。内筒機2は、図8,9に示す
ように、下部2箇所にスライド部材16を装備し、これ
に対応して、外筒機3は、スライド部材受け17を装備
する。このスライド部材16とスライド部材受け17と
の接触面はテフロンシート等の摩擦係数の小さな材料で
摩擦低減加工が施されている。これにより、外筒機3か
ら内筒機2を小さな牽引力で分離できる。
【0013】また、既設セグメントリングSの内面には
逆進案内軌道装置18が設置される。この逆進案内軌道
装置18は、既設セグメントリングSの下部2箇所に、
上記スライド部材16に対応するように2本のレール部
材19,19を設け、この各レール部材19,19を複
数の結合部材20で連結して成るものである。この各枕
木手段20は、各既設セグメントリングSの継ぎ目ST
に設けられているボルトボックス21等のボルト22に
より各枕木手段20の取付舌片20aを固定することに
より各既設セグメントリングSに固定される。
【0014】この逆進案内軌道装置18(レール部材1
9,19及び複数の枕木手段20)と上記スライド部材
16及び内筒機2との接触面はテフロンシート等の摩擦
係数の小さい材料で摩擦低減加工が施されている。これ
により、内筒機2を小さな牽引力で発進立坑Xの方向に
移動できる。尚、スライド部材16、スライド受け部材
17、逆進案内軌道装置18は金属性の材料で構成され
る。
【0015】スライド部材16の一端(発進立坑X側)
16aには逆進ジャッキ(油圧ジャッキ)23のシリン
ダ23a側が取付けられ、逆進ジャッキ23のピストン
23bの先端23t側には逆進反力装置24が取付けら
れている。逆進反力装置24は逆進案内軌道装置18の
レール部材19に固定される。即ち、レール部材19に
は穴25があいており、そこにピン26を挿入して逆進
反力装置24を固定する。尚、図9,図10に示すよう
に、1本のレール部材19に対応して逆進ジャッキ23
を2本設け、逆進推進力を確保している。尚、逆進ジャ
ッキ23,逆進反力装置24により、上記スライド部材
16を発進立坑Xの方向に移動させて内筒機2を発進立
坑X内に戻すための逆進装置が構成される。
【0016】逆進案内軌道装置18と逆進反力装置24
とが固定された状態で逆進ジャッキ23を縮めることに
よりスライド部材16が牽引され、内筒機2が発進立坑
X側へ移動する。内筒機2は、逆進反力装置24および
逆進ジャッキ23により尺取虫のように移動する。逆進
ジャッキ23のストローク分の移動が完了した時点で、
ピン26をはずして逆進反力装置24とレール部材19
との固定を解除する。この状態で逆進ジャッキ23のピ
ストン23bを伸ばして逆進反力装置24を発進立坑X
側へ移動させ、移動した位置で逆進反力装置24をピン
26によりレール部材19と固定する。以上を繰り返し
て内筒機2を発進立坑Xに戻す。
【0017】尚、内筒機2の移動が済んだ部分の逆進案
内軌道装置18は撤去して次の移動部分に転用する。こ
のように転用していって発進立坑Xまでの逆進案内軌道
装置18を順次敷設していくようにする。
【0018】次に、本実施の形態1によるシールド工法
を図11ないし図18等に基づいて詳説する。発進立坑
Xからシールド掘進機1を発進させ、先行トンネルYを
構築していく。Kは裏込め材である(図1,図11)。
所定の到達地点に到達したら、到達部分の周りの地盤を
改良する(図12)。その後、推進ジャッキ14Bのス
プレッダ15Bを前記手順により回転及び推進14Bの
内方への移動を行って推進ジャッキ14Bを内筒機2に
収納する(図13,図7の左側参照)。内筒機2は、接
続部2a,2bを備えたハウジング12,メインカッタ
部4a,接続ジャッキ13a〜13c,推進ジャッキ1
4B,スライド部材16を備える。そして、接続ジャッ
キ13a〜13cを全部解除して外筒機3から内筒機2
を分離する。そして、逆進案内軌道装置18を敷設する
とともに、逆進ジャッキ23及び逆進反力装置24を設
置して、内筒機2を発進立坑Xの方向に逆進させる(図
14)。上記発進立坑X内には、新規の外筒機30を保
持するとともに、当該発進立坑Xに戻されてきた内筒機
2に新規の外筒機30を組み付けた新規のシールド掘進
機100を保持する保持手段40が設けられている。新
規の外筒機30は、外筒31,サブカッタ部32,内筒
機2との接続リングガーダ部33aと33b,撤去回収
した下部6本の推進ジャッキ14Aとスプレッダ15A
または該推進ジャッキ14Aとスプレッダ15Aの代わ
りの6本の推進ジャッキ34及びスプレッダ35を有す
る。また、保持手段40は、新規の外筒機30を構成す
る外筒31を保持する反力壁41及び移動台42により
構成される。尚、内筒機2はレール32を利用して新規
の外筒機30の位置に移動される(以上、図15)。内
筒機2に新規の外筒機30を組み付けた新規のシールド
掘削機100を保持する保持手段40を、発進立坑X内
においてレールなどの移動手段50により横方向に移動
させ、後行トンネルZを施工する位置まで移動させる
(図2〜図4,図16)。そして、発進立坑X内からセ
グメントリングSを構築していき、後行トンネルZを施
工する(図17)。尚、先行トンネルYの到達地点で分
離された外筒機3は、サブカッタ部4b,内筒機2との
接続リングガーダ部3a,3bの内面側(図18の点線
部)を切除し、現場打ちコンクリートJで覆う(図1
8)。即ち、外筒3Aとともに埋め殺しにする。尚、推
進ジャッキ14Aは前記の如く内筒機2を発進立坑X側
に逆進開始以後に別途回収する。以上により、内筒機2
を流用して同じ発進立坑X内から2本のトンネルを施工
することができる。
【0019】本実施の形態1によれば、内筒機2の逆進
回収装置を備えているので、所定のシールド到達位置に
立坑が構築できない場合に、内筒機2を回収でき、この
内筒機2を流用して、同じ発進立坑内から2本以上のト
ンネルを施工することができる。従って、到達立坑を築
造しなくてもよくなるので、周辺環境に対する課題に対
応できるとともに、複数のトンネルを施工する場合にコ
ストがかからず、経済的に有利なシールド工法を実現で
きる。
【0020】また、シールド掘進機本体としての内筒機
2の移動が済んだ部分のレール部材19,19及び枕木
手段20を撤去して、内筒機2の次の移動部分に転用す
るようにしているので、使用するレール部材19,19
及び枕木手段20を少なくでき、装置コストを抑えるこ
とができる。
【0021】また、一端がスライド部材16に取付けら
れる逆進ジャッキ23と、この逆進ジャッキ23の先端
23t(他端)に取付けられ、かつ、レール部材19の
穴25に挿入されるピン26などにより当該レール部材
19に固定される逆進反力装置24とで逆進手段を構成
したので、レール部材19に対してピン26などにより
逆進反力装置24を容易に着脱できることから、回収作
業を容易に行うことができるようになる。
【0022】尚、実施の形態1によれば、外筒3A及び
推進ジャッキ14Aなどから成る外筒機3を分離した内
筒機2を回収するようにしたが、外筒3Aのみを分離し
た内筒機を回収するようにしてもよい。また、実施の形
態1によれば、1つの発進立坑内から2本のトンネルを
施工する例を示したが、発進立坑X内に戻した内筒機を
発進立坑Xより引き上げて、新たな外筒機30又は外筒
31のみを装着することにより全く別の工事に流用する
ことも可能である。また、内筒機2は、円筒構造のハウ
ジングで構成してもよいし、トラス構造のハウジングで
構成してもよいし、これら構造を組み合わせたハウジン
グで構成してもよい。
【0023】
【発明の効果】本発明の回収方法及び回収装置によれ
ば、到達立坑を築造しなくてもよくなるので、周辺環境
に対する課題に対応できるようになる。また、外筒が分
離されるシールド掘進機本体(内筒機2)を流用して、
同じ発進立坑内から2本以上のトンネルを施工すること
を可能とし、経済的に有利なシールド工法を実現できる
ようになる。また、発進立坑内に戻したシールド掘進機
本体を発進立坑より引き上げての転用を可能として、全
く別の現場のトンネルを施工することを可能とし、経済
的に有利なシールド工法を実現できるようになる。ま
た、シールド掘進機本体の移動が済んだ部分のレール部
材及び枕木手段を撤去して、シールド掘進機本体の次の
移動部分に転用するようにしたので、使用するレール部
材及び枕木手段を少なくでき、装置コストを抑えること
ができる。また、ピンなどによりレール部材に対して容
易に着脱可能な逆進反力装置を具備した逆進装置を備え
ているので、回収作業を容易に行うことができる。ま
た、レール部材及び複数の枕木手段とスライド部材及び
シールド掘進機本体との接触面には摩擦低減加工を施し
たので、シールド掘進機本体を小さな牽引力で発進立坑
の方向に移動できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるシールド工法
の概要を説明するための工程説明図である。
【図2】 この発明の実施の形態1によるシールド工法
の概要を説明するための工程説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態1によるシールド工法
の概要を説明するための工程説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態1によるシールド工法
の概要を説明するための工程説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態1によるシールド工法
に使用するシールド掘進機の断面図である。
【図6】 カッタ部の略正面図である。
【図7】 内筒機と外筒機の接続部及び推進用ジャッキ
の配置を説明するための説明図である。
【図8】 内筒機回収装置を横から見た図である。
【図9】 内筒機回収装置を上から見た図である。
【図10】 逆進反力装置と逆進案内軌道装置との関係
を示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態1によるシールド工
法を詳細に説明するための工程説明図である。
【図12】 この発明の実施の形態1によるシールド工
法を詳細に説明するための工程説明図である。
【図13】 この発明の実施の形態1によるシールド工
法を詳細に説明するための工程説明図である。
【図14】 この発明の実施の形態1によるシールド工
法を詳細に説明するための工程説明図である。
【図15】 この発明の実施の形態1によるシールド工
法を詳細に説明するめの工程説明図である。
【図16】 この発明の実施の形態1によるシールド
工法を詳細に説明するための工程説明図である。
【図17】 この発明の実施の形態1によるシールド工
法を詳細に説明するための工程説明図である。
【図18】 この発明の実施の形態1によるシールド工
法を詳細に説明するための工程説明図である。
【符号の説明】
1 シールド掘進機、2 内筒機(シールド掘進機本
体)、3 外筒機、3A 外筒、16 スライド部材、
19 レール部材、20 枕木手段、23 逆進ジャッ
キ、24 逆進反力装置、25 穴、26 ピン、S
セグメントリング、X 発進立坑、Y 先行トンネル、
Z 後行トンネル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田代 ▲のぼる▼ 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 木戸 義和 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 河村 良之 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 千代 啓三 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 甲田 信 愛知県豊川市穂の原2丁目1番地 熊谷テ クノス株式会社内 Fターム(参考) 2D054 AC01 AD07 AD19 BA05 CA01 CA03 CA04 DA12 FA11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド掘進機本体の外周側に分離可能
    となった外筒を有したシールド掘進機を用いて、発進立
    坑からトンネルを施工した後に、上記外筒を分離した上
    記シールド掘進機本体を上記発進立坑内に戻して回収す
    るシールド掘進機本体の回収方法であって、 上記トンネルの施工に当たって上記シールド掘進機本体
    の外周側に施工されるセグメントリング上に枕木手段を
    複数個構築していって、これら複数個の枕木手段に一対
    のレール部材を配設するとともに、上記シールド掘進機
    本体には上記レール部材を介してスライドするスライド
    部材を設け、このスライド部材を上記発進立坑の方向に
    移動させることにより上記シールド掘進機本体を発進立
    坑内に戻して回収するようにしたことを特徴とするシー
    ルド掘進機本体の回収方法。
  2. 【請求項2】 シールド掘進機本体の移動が済んだ部分
    のレール部材及び枕木手段を撤去して、シールド掘進機
    本体の次の移動部分に転用するようにしたことを特徴と
    する請求項1に記載のシールド掘進機本体の回収方法。
  3. 【請求項3】 シールド掘進機本体の先端側に分離可能
    となった外筒を有したシールド掘進機を用いて、発進立
    坑からトンネルを施工した後に、上記外筒を分離した上
    記シールド掘進機本体を上記発進立坑内に戻して回収す
    るシールド掘進機本体の回収装置であって、 上記トンネルの施工に当たって上記シールド掘進機本体
    の外周側に施工されるセグメントリング上にセグメント
    リングの施工方向に沿って所定間隔で複数個設けられた
    枕木手段と、これら複数個の枕木手段に設けられた一対
    のレール部材と、上記シールド掘進機本体に設けられ上
    記レール部材を介してスライドするスライド部材と、上
    記スライド部材を上記発進立坑の方向に移動させて上記
    シールド掘進機本体を発進立坑内に戻すための逆進手段
    とを備えたことを特徴とするシールド掘進機本体の回収
    装置。
  4. 【請求項4】 上記レール部材の側面には所定間隔で複
    数の穴が設けられ、上記逆進手段は、一端が上記スライ
    ド部材に取付けられる逆進ジャッキと、この逆進ジャッ
    キの他端に取付けられ、かつ、上記レール部材の穴に挿
    入されるピンなどにより当該レール部材に固定される逆
    進反力装置とから構成されることを特徴とする請求項3
    に記載のシールド掘進機本体の回収装置。
  5. 【請求項5】 上記レール部材及び複数の枕木手段と上
    記スライド部材及びシールド掘進機本体との接触面には
    摩擦低減加工が施されていることを特徴とする請求項3
    又は請求項4に記載のシールド掘進機本体の回収装置。
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