JP2001097489A - 充填装置 - Google Patents

充填装置

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JP2001097489A
JP2001097489A JP27691399A JP27691399A JP2001097489A JP 2001097489 A JP2001097489 A JP 2001097489A JP 27691399 A JP27691399 A JP 27691399A JP 27691399 A JP27691399 A JP 27691399A JP 2001097489 A JP2001097489 A JP 2001097489A
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filling
container
liquid
pressure
valve
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Yukinobu Nishino
幸伸 西納
Tetsuya Nishimura
哲也 西村
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Shibuya Corp
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Shibuya Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】グラビティ式充填装置1で、耐圧力の低いロー
コストなペットボトル12にホットパック充填を行える
ようにする。 【解決手段】充填液タンク8の下面に固定されたバルブ
ボディ24内に給液管26が摺動可能に嵌合し、給液管
26の内部に排気パイプ28が間隙を隔てて挿通され固
定されている。給液管26の下端の注液パイプ36と、
排気パイプ28の下端に固定され、注液口40と排気口
を有するノズル38とにより液バルブ42とガスバルブ
44が形成されている。注液パイプ36の外周にびん口
パッキン50が固定されており、びん台10によって容
器12が上昇すると、先ず、容器12内を密封し、次い
で、注液パイプ36を押し上げて、前記両バルブ42,
44を開放する。充填液タンク8のヘッドスペース8A
には、ブロワ64により負圧を導入する。ヘッドスペー
ス8Aの圧力を制御装置60により制御して、容器12
が膨張変形せず、しかも、収縮変形もしないような圧力
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、充填装置にかか
り、特に、びん口パッキンにより容器内を密封し、容器
内のエアをガス通路から排出しつつ、充填液通路から容
器内に液体を充填するグラビティ方式の充填装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ロータリ式のグラビティフィラ(グラビ
ティ方式の充填装置)は、一般に、液体を貯留して回転
する充填液タンクと、この充填液タンクの底面外周寄り
に円周方向等間隔で設けられた複数の充填バルブと、こ
れら各充填バルブの下方にそれぞれ配置され、充填バル
ブと一体的に回転するとともに、容器を載せて昇降する
びん台とを備えている。
【0003】前記充填バルブは、充填液タンクの下面に
固定されたバルブボディと、このバルブボディ内に設け
られた充填液通路と、この充填液通路を開閉する液バル
ブと、前記バルブボディ内に設けられたガス通路と、こ
のガス通路を開閉するガスバルブと、容器の口部に密着
して容器内を密封するびん口パッキンとを備えており、
このびん口パッキンにより容器内を密封した状態で液バ
ルブおよびガスバルブを開放して、充填液通路から容器
内に液体を充填しつつ、容器内のエアをガス通路から前
記充填液タンクのヘッドスペース内に排出することによ
り充填を行う。そして、容器内に充填された液体の液面
が上昇し、ガスバルブの高さに達してガス通路を閉塞す
ると容器内の上部に密封された空間が形成される。さら
に、ガスバルブの高さに達した充填液がガス通路内を上
昇し、容器内の密封空間の圧力が充填液の供給圧力と平
衡すると、充填液の流入が停止して充填が終了するよう
になっている。
【0004】ところで、飲料製造ラインにおいて、充填
液を高温に加熱して殺菌し、この液をこのまま容器内に
充填しキャッピングを行った後、容器を転倒させること
により容器の上部内面およびキャップの内側に高温の充
填液を接触させることによって殺菌するホットパック充
填が広く行われている。液体が充填される容器がガラス
容器等の場合には、耐熱性や強度に問題がないためホッ
トパック充填に対応可能であるが、近年、ペットボトル
等の軟質素材から成る容器に充填を行う機会が増加して
いる。ペットボトルは、耐熱性が低く強度も弱いため変
形しやすいので、高温の充填液を充填する場合には、容
器の肉厚を厚くしたり補強用のリブを設ける必要があ
り、コスト高となっていた。
【0005】前記グラビティ方式の充填装置で、ペット
ボトルにホットパック充填を行う場合には、充填液の温
度に加えて、充填時の水頭圧力とホールド時間が容器の
変形の要因になっている。これらの要因について説明す
ると、先ず、第1の充填液の温度については、現在市場
に流通している非耐熱のペットボトルの場合には、耐熱
温度が87℃程度であるが、ホットパック充填では、殺
菌の関係から充填液の温度を低くすることはできず、ペ
ットボトルの耐熱温度ぎりぎりの高温で充填しなければ
ならない。このように充填液の温度が高くなればなるほ
ど容器にかかる負担が大きく変形のおそれがある。
【0006】また、第2の要因である水頭圧力は、充填
液タンク(フィラボウル)内に貯留されている充填液の
高さと充填液タンクの底面から充填ノズルの先端(正確
には、充填ノズルの先端部に設けられてるガスバルブの
開口の上端)までの長さの和によって決定し、容器上部
の密封空間内の圧力と、充填液の供給圧力とが平衡した
状態で容器に作用する。充填液タンク内の充填液の高さ
を低くし、また、充填液タンク下面から充填ノズルの先
端までの長さを短くすれば、容器に作用する水頭圧力を
小さくすることができるが、充填速度が遅くなり高速化
に対応できなくなってしまう。
【0007】さらに、ホールド時間とは、容器上部の密
封空間内の圧力と、充填液の供給圧力とが平衡してか
ら、びん口パッキンが容器の口部から離れて容器の密封
状態が開放されるまでの時間をいう。通常は、余裕を見
て充填区間を長く取っており、ホールド時間が長くなっ
ている。しかも、ロータリ式充填装置の場合には、回転
速度が遅くなるとホールド時間がさらに長くなり、容器
にかかる負担が増大する。
【0008】前記のようにグラビティ方式の充填装置で
ホットパック充填を行うと、高温の充填液による温度の
影響に加えて、水頭圧力が加わり、しかも、この圧力が
作用するホールド時間が長くなると、ペットボトル等の
軟質素材の容器は変形してしまうという問題があった。
そこで、容器内のエアを排出するガス通路に負圧を作用
させて、容器上部の密封空間内の圧力と充填液の供給圧
力との平衡状態における前記密封空間内の圧力をほぼ大
気圧にする「容器への充填液の充填方法」が提案されて
いる(特公平6−37230号公報)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】グラビティ方式の充填
装置で、充填液タンクのヘッドスペースを加圧、減圧の
いずれもしていなければ、容器の上部密封空間の圧力と
充填液の供給圧力との平衡状態では、容器の上部密封空
間には、前記水頭圧力に大気圧を加えた圧力が作用して
いる。この状態では、ペットボトル等の容器は膨張して
変形するおそれがある。そこで、前記公報に記載された
「容器への充填液の充填方法」では、容器上部の密封空
間内の圧力をほぼ大気圧にするようにしている。
【0010】この発明の構成では、容器の上部密封空間
の圧力と充填液の供給圧力との平衡状態の時には、容器
が膨張してしまうことはないが、容器の上部密封空間の
圧力を大気圧にするためには、充填液タンクのヘッドス
ペースを、前記水頭圧力に相当する圧力だけ減圧しなけ
ればならない。このように充填液タンクのヘッドスペー
スに負圧を作用させて水頭圧力に相当するだけ減圧する
と、充填開始時に液バルブおよびガスバルブを開放した
時点で、充填液タンクのヘッドスペース内の負圧が容器
内に直接作用し、容器の外圧(大気圧)と内圧との差に
よってこの容器が圧縮されて潰れてしまうおそれがあっ
た。
【0011】本発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、容器の上部密封空間の圧力と充填液の供給圧
力との平衡状態で容器が膨張変形するおそれがなく、ま
た、充填開始時に液バルブおよびガスバルブを開放した
時点で、充填液タンクのヘッドスペース内の負圧によっ
て容器が収縮変形するおそれもない充填装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる充填装置
は、充填液を貯留する充填液タンクの底面に固定された
バルブボディ、このバルブボディ内に設けられた液通
路、この液通路を開閉する液バルブ、前記バルブボディ
内に設けられたガス通路、このガス通路を開閉するガス
バルブおよび前記バルブボディに設けられたびん口パッ
キンを有する充填バルブと、この充填バルブの下方に供
給される軟質容器を支持する支持手段と、前記充填バル
ブと前記支持手段とを相対的に昇降させる昇降手段とを
備えており、供給された軟質容器をびん口パッキンによ
り密封し、前記液バルブおよびガスバルブを開放して液
通路から充填液をこの容器内に充填するとともに、容器
内のエアをガス通路を介して前記充填液タンクのヘッド
スペースに排出させ、容器内に充填された充填液の液面
が上昇して前記ガス通路を閉塞して容器の上部に密封空
間を形成した後、この密封空間内の圧力が充填液の供給
圧力と平衡したときに充填液の流入が停止するようにし
て充填を行うものであって、さらに、前記充填液タンク
のヘッドスペースに負圧を発生させる負圧発生手段と、
この負圧発生手段を制御する制御手段とを設け、充填開
始時に充填液タンクのヘッドスペースの圧力が容器内に
作用したときに容器を収縮変形させない圧力であり、か
つ、充填終了時に容器の上部に形成された密封空間の圧
力が容器を膨張変形させないような圧力となるように、
前記負圧発生手段の発生する負圧を制御手段によって制
御するようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態によ
り本発明を説明する。図1は本発明の一実施の形態にか
かるグラビティ方式の充填装置(全体として符号1で示
す)の概略縦断面図、図2はこの充填装置1に設けられ
た充填バルブ2の拡大断面図である。この充填装置1
は、図示しない駆動源によって回転される回転テーブル
4と、この回転テーブル4の上方にこれと一体的に回転
するように設けられ、内部に充填液6を貯留する充填液
タンク(フィラボウル)8と、この充填液タンク8の底
面外周部寄りに、円周方向等間隔で取り付けた複数の充
填バルブ2と、これら各充填バルブ2の下方にそれぞれ
配置され、充填バルブ2とともに回転しつつ昇降手段
(図示せず)によって昇降するびん台10とを備えてい
る。
【0014】ペットボトル等の軟質の素材からなる容器
12が、図3に示すように、供給コンベヤ14によって
搬送されインフィードスクリュー16によって一定の間
隔に切り離され、入口スターホイール18を介して充填
装置1内に搬入される。搬入された容器12は、各びん
台10上にそれぞれ載せられ回転テーブル4の回転によ
って回転搬送される。この回転テーブル4の回転に伴っ
てびん台10が上昇すると、びん台10上の容器12に
よって充填バルブ2が後に説明するように開放されて充
填が行われる。液体が充填された容器12は、びん台1
0が下降した後、出口スターホイール20を介して排出
コンベヤ22上に排出されて次の工程に送られる。
【0015】各充填バルブ2の構成について図2により
説明する。充填液タンク8の底面8aの外周寄りに上下
に貫通する孔8bが形成され、この貫通孔8bの下方側
に筒状のバルブボディ24が固定されている。バルブボ
ディ24の内部には、上部が充填液タンク8の内部に延
びる給液管26が摺動可能に挿通されている。この給液
管26の内部に間隙を隔てて排気パイプ28が挿通さ
れ、ブラケット30を介して前記バルブボディ24に固
定されている。この排気パイプ28の内部がガス通路3
2を、そして、排気パイプ28の外面と給液管26の内
面との間の空間が液通路34を構成している。この液通
路34内には、給液管26に形成された上下方向の長穴
26aを介して充填液タンク8内の充填液が流入する。
【0016】前記給液管26の下端部に注液パイプ36
が固定されて一体的に昇降する。これら給液管26と注
液パイプ36との連結部にはOリング37が装着されて
液密を保持している。一方、前記排気パイプ28の下端
には、排気パイプ28よりも大径のノズル38が固定さ
れている。前記注液パイプ36はこのノズル38の外面
に嵌合しており、ノズル38の外面を摺動して昇降する
ようになっている。このノズル38には、注液口40と
排気口(図示せず)とが形成されており、注液口40は
前記液通路34に、排気口はガス通路32にそれぞれ連
通している。排気パイプ28に固定されたノズル38
と、給液管26と一体の注液パイプ36とにより、注液
口40を開閉する液バルブ42および排気口を開閉する
エアバルブ44が構成されており、充填液タンク8に固
定されている排気パイプ28に対し給液管26および注
液パイプ36が上昇したときに、液バルブ42およびガ
スバルブ44が開放し(図2に示す状態)、給液管26
および注液パイプ36が下降して、注液パイプ36の下
端が前記ノズル38の下端に設けられた弁座38aに着
座したときに液バルブ42およびガスバルブ44が閉じ
る。
【0017】バルブボディ24の下方に突出している給
液管26の下端部にはフランジ状のばね座26bが形成
されており、このばね座26bとバルブボディ24の下
端部に嵌装されたカップ状部材46との間にスプリング
48が介装されて、給液管26および注液パイプ36を
常時下方へ付勢している。前記注液パイプ36の外周に
は、びん口パッキン50が取り付けられており、前記び
ん台10(図1参照)の上昇によってびん台10上の容
器12が上昇し、このびん口パッキン50に密着すると
容器12内が密封される。さらにびん台10が上昇する
と、びん台10上の容器12によってびん口パッキン5
0が押し上げられ、このびん口パッキン50と一体的に
給液管26および注液パイプ36が上昇して前記液バル
ブ42およびガスバルブ44が開放するようになってい
る。なお、図中には示してないが、ペットボトル等の軟
質容器にグラビティ充填をする場合には、容器が潰れな
いように首部に形成されたフランジの下面を支持するネ
ックガイドが必要であることはいうまでもない。
【0018】給液管26および排気パイプ28の上部に
は、充填終了時に排気パイプ28内に残留した液を、充
填開始と同時に排出して充填時のエア通路を確保するた
めに、排気パイプ28の上部に負圧を発生させる負圧発
生室52が設けられている。この負圧発生室52は、給
液管26の上端に固定したプランジャ54を排気パイプ
28の上端に摺動自在に密嵌した構成を有しており、給
液管26の上昇とともにプランジャ54が上昇すると、
排気パイプ28内の容積が増大して負圧が発生し、その
後プランジャ54がさらに上昇すると、排気パイプ28
の上部が、プランジャ54のスリット54aおよび給液
管26のスリット26cを介して充填液タンク8の上部
空間(ヘッドスペース)8A(図1参照)に連通し、排
気パイプ28内に残留していた充填液が吸い上げられて
充填液タンク8内に排出される。
【0019】前記充填液タンク8内は密閉されており、
その上端中央部に、図示しないロータリジョイントを介
して充填液供給管56が接続されており、この充填液タ
ンク8内に外部から充填液が供給される。充填液タンク
8内の充填液6の液面6Aは、レベルセンサ58によっ
て常時監視されており、このレベルセンサ58からの信
号によって、制御装置60が給液バルブ62の開閉を制
御して、貯留された充填液量を常に一定に保つようにな
っている。
【0020】密閉された充填液タンク8の上部にはブロ
ワ64が接続されており、充填液タンク8内に貯留され
た充填液6の上部の空間(ヘッドスペース)8Aのエア
を吹き出すことによりこのヘッドスペース8Aに負圧を
発生させることができるようになっている。このブロワ
64の風量は回転テーブル4の回転速度に応じて制御装
置60によって制御される。例えば、回転速度とブロワ
64の風量との関係を制御装置60に予め記憶してお
き、エンコーダ66からの信号に応じてブロワ64の風
量を制御する。
【0021】前記構成の充填装置の作動について説明す
る。充填液タンク8内は、レベルセンサ58からの信号
により制御装置60が給液バルブ62の開閉を制御し
て、常に液面6Aの高さが一定となるように制御されて
いる。また、充填液タンク8のヘッドスペース8A内に
は、ブロワ64によって所定の大きさの負圧が導入され
ている。すなわち、充填開始時に、ガスバルブ44が開
放してこのヘッドスペース8A内の圧力が直接容器12
内に作用したときに、容器12が外部の大気圧によって
潰れてしまうことがなく、しかも、容器上部の密封空間
の圧力と充填液の供給圧力とが平衡した状態で、容器1
2の上部空間に作用する圧力によって容器12が膨張変
形することがないような大きさの負圧が導入されてい
る。この充填装置1の回転速度はエンコーダ66により
確認されており、この回転速度に応じて制御装置60が
ブロワ64の風量を制御して、充填液タンク8のヘッド
スペース8A内の圧力を制御している。
【0022】供給コンベヤ14によって搬送されてきた
容器12は、インフィードスクリュー16および入口ス
ターホイール18を介して充填装置1内に供給され、各
びん台10上に順次載せられる。回転テーブル4の回転
に伴ってびん台10が上昇すると、先ず、びん台10上
の容器12の口部がびん口パッキン50に密着して容器
12の内部が密封される。さらにびん台10および容器
12が上昇すると、びん口パッキン50およびこれと一
体の注液パイプ36と給液管26が上昇する。給液管2
6および注液パイプ36が排気パイプ28およびノズル
38に対して上昇すると、液バルブ42およびガスバル
ブ44が開放する。このとき、給液管26の上昇によっ
て、排気パイプ28の上端に形成された負圧発生室52
に負圧が発生した後、ガス通路32がスリット54a,
26cを介して充填液タンク8のヘッドスペース8A内
に連通し、ガス通路32内の残留液が充填液タンク8に
放出される。
【0023】液バルブ42およびガスバルブ44が開放
すると、給液管26に形成された長穴26aから充填液
通路34内に流入した充填液タンク8内の液体6が、ノ
ズル38の注液口40から容器12内に流下する。びん
口パッキン50によって密封された容器12内に充填液
が流下するとともに、容器12内のエアはガス通路32
から充填液タンク8のヘッドスペース8A内に排出され
て充填が行われる。
【0024】容器12内に充填された液の液面が上昇
し、ノズル38に形成された排気口の高さに達すると、
容器12内の上部に密封された空間が形成される。さら
に、充填液はガス通路32内を上昇し、その液面の高さ
が充填液タンク8内に貯留されている充填液6の液面6
Aの高さと一致したとき、すなわち、容器12の上部密
封空間内の圧力が充填液の供給圧力と平衡したときに充
填液の流入が停止して充填が終了する。この状態で、容
器12内の上部密封空間には、充填液タンク8の液面6
Aと容器12内の液面との高低差に応じた圧力に、充填
液タンク8のヘッドスペース8Aに導入された負圧によ
って大気圧よりも低くなったエアの圧力を加えた圧力が
作用している。充填液タンク8のヘッドスペース8Aに
負圧を導入していない場合には、充填液の流入が停止し
た時点では、容器内の上部密封空間には、前記充填液タ
ンクの液面と容器内の液面との高低差に応じた圧力に、
大気圧を加えた圧力が作用しているが、この実施の形態
では、それよりも低い圧力が作用しており、容器が膨張
して変形することを防止することができる。なお、前記
実施の形態では、外部から供給された軟質容器を受け取
って支持する容器支持手段としてびん台を用いたが、び
ん台に限るものではなく、容器の首部を保持するネック
グリッパ等を用いることもできる。
【0025】
【実施例】以下、前記発明について実施例により説明す
る。この実施例では、容器12は、900mlの角ペッ
トボトルであり、充填液タンク(フィラボウル)8内に
貯留されている充填液6の液面6Aの高さは200mm
であり、この液面6Aはレベルセンサ58からの信号に
より制御装置60によって常に一定になるように制御さ
れている。また、充填液タンク8の底面からノズル先端
までの長さ(正確には、充填液タンク8の底面からガス
バルブ44の排気口の上端までの距離)は、400mm
である。この場合の水頭圧力は、200+400=60
0mmAqとなる。そして、この実施例でのペットボト
ルの耐圧力は、−500mmAq<ペットボトル<40
0mmAqとする。前記条件で、ブロワ64により充填
液タンク8のヘッドスペース8A内に、−200〜−2
50mmAqの負圧を発生させる。
【0026】負圧を発生させて充填液タンク8のヘッド
スペース8A内を減圧することにより、ペットボトル1
2の上部密封空間の圧力と充填液の供給圧力とが平衡し
た状態で、ペットボトル12の上部密封空間に作用する
圧力は、 600mmAq−(200〜250mmAq)=350
〜400mmAq となり、ペットボトル12の耐圧力の範囲内でありペッ
トボトル12の膨張変形をさけることができる。
【0027】充填液タンク8のヘッドスペース8A内に
負圧を作用させない場合には、前記水頭圧力(600m
mAq)がペットボトル12の耐圧力の上限(400m
mAq)を上回っているので、ペットボトル12の上部
密封空間の圧力と充填液の供給圧力とが平衡した状態に
なったときに、ペットボトル12が膨張して変形してし
まうおそれがあるが、この実施例のように負圧を作用さ
せることにより変形をさけることができるので、肉厚の
薄い低コストなペットボトル12を用いてホットパック
充填をすることができる。
【0028】また、前記公報に記載された従来の構成の
ように、ペットボトルの上部密封空間の圧力と充填液の
供給圧力とが平衡した状態で、ペットボトルの密封空間
に作用する圧力をほぼ大気圧にする場合には、この実施
例では、充填液タンク8のヘッドスペース8A内に発生
させる負圧を、−600mmAqとしなければならな
い。この場合には、ペットボトル12の下限側の耐圧力
(−500mmAq)を越えてしまうので、充填開始時
にガスバルブ44を開いた時点で充填液タンク8のヘッ
ドスペース8Aの圧力が直接ペットボトル12内に作用
して、ペットボトル12が外部の大気圧によって収縮し
潰れてしまう。これに対し、この実施例では、充填液タ
ンク8のヘッドスペース8A内に発生させる負圧を前記
従来の構成よりも小さくしているので、ペットボトル1
2が収縮して潰れてしまうおそれもない。
【0029】以上のように、前記実施の形態にかかる充
填装置1では、充填液タンク8のヘッドスペース8Aに
導入する負圧を制御装置60によって所定の圧力に制御
することにより、ペットボトル12が充填終了時に膨張
してしまうことがなく、また、充填開始時に収縮してし
まうこともないので、ペットボトル12の強度を大きく
することなしにホットパック充填を行うことが可能にな
り、容器コストの削減を図ることができる。
【0030】前記実施の形態では、回転テーブル4の回
転速度をエンコーダ66により検出し、制御装置60に
予め記憶しておいた回転テーブル4の回転速度とブロワ
64の風量との関係式に応じて、ブロワ64の回転数を
制御するようにしたが、このような構成に限るものでは
なく、例えば、図4に示すように、充填液タンク8のヘ
ッドスペース8A内の圧力を検出する圧力センサ70を
設け、この圧力センサ70からの信号に応じてブロワ6
4の風量を制御して、所定の圧力を保持するようにする
こともできる。なお、図4は圧力センサ70を除いて前
記図1と同様の構成なので同一の部分には同一の符号を
付してその説明を省略する。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明の充填装置
は、充填液タンクのヘッドスペースに負圧を発生させる
負圧発生手段と、この負圧発生手段を制御する制御手段
とを設け、充填開始時に充填液タンクのヘッドスペース
の圧力が容器内に作用したときに容器を収縮変形させな
い圧力であり、かつ、充填終了時に容器の上部に形成さ
れた密封空間の圧力が容器を膨張変形させないような圧
力となるように、前記負圧発生手段の発生する負圧を制
御手段によって制御することにより、容器の強度を大き
くすることなくホットパック充填が可能になり、容器コ
ストの削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる充填装置の全体
の構成を簡略化して示す縦断面図である。
【図2】充填バルブの拡大縦断面図である。
【図3】充填装置の全体の構成を説明する概略平面図で
ある。
【図4】第2の実施の形態にかかる充填装置の縦断面図
である。
【符号の説明】
2 充填バルブ 8 充填液タンク 10 支持手段(びん台) 12 容器 24 バルブボディ 32 ガス通路 34 液通路 42 液バルブ 44 ガスバルブ 50 びん口パッキン 60 制御装置 64 負圧発生手段(ブロワ) 66 速度検出手段(エンコーダ) 70 圧力センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充填液を貯留する充填液タンクの底面に
    固定されたバルブボディ、このバルブボディ内に設けら
    れた液通路、この液通路を開閉する液バルブ、前記バル
    ブボディ内に設けられたガス通路、このガス通路を開閉
    するガスバルブおよび前記バルブボディに設けられたび
    ん口パッキンを有する充填バルブと、この充填バルブの
    下方に供給される軟質容器を支持する支持手段と、前記
    充填バルブと前記支持手段とを相対的に昇降させる昇降
    手段とを備え、 供給された軟質容器をびん口パッキンにより密封し、前
    記液バルブおよびガスバルブを開放して液通路から充填
    液をこの容器内に充填するとともに、容器内のエアをガ
    ス通路を介して前記充填液タンクのヘッドスペースに排
    出させ、容器内に充填された充填液の液面が上昇して前
    記ガス通路を閉塞して容器の上部に密封空間を形成した
    後、この密封空間内の圧力が充填液の供給圧力と平衡し
    たときに充填液の流入が停止するように構成した充填装
    置において、 前記充填液タンクのヘッドスペースに負圧を発生させる
    負圧発生手段と、この負圧発生手段を制御する制御手段
    とを設け、 充填開始時に充填液タンクのヘッドスペースの圧力が容
    器内に作用したときに容器を収縮変形させない圧力であ
    り、かつ、充填終了時に容器の上部に形成された密封空
    間の圧力が容器を膨張変形させないような圧力となるよ
    うに、前記負圧発生手段の発生する負圧を制御手段によ
    って制御することを特徴とする充填装置。
  2. 【請求項2】前記充填装置はロータリ式であり、充填液
    タンク内の圧力を検出するセンサを設け、前記制御手段
    が、充填液タンク内の圧力が一定になるように負圧発生
    手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の充填
    装置。
  3. 【請求項3】前記充填装置はロータリ式であり、この充
    填装置に回転速度を検出する速度検出手段を設け、前記
    制御手段が、充填装置の回転速度と負圧発生手段が発生
    する負圧との関係式を予め記憶しておき、充填装置の回
    転速度に応じて負圧発生手段を制御することを特徴とす
    る請求項1に記載の充填装置。
  4. 【請求項4】前記負圧発生手段がブロワであることを特
    徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の充
    填装置。
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