JP2001095909A - 空気清浄器 - Google Patents

空気清浄器

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JP2001095909A
JP2001095909A JP27884799A JP27884799A JP2001095909A JP 2001095909 A JP2001095909 A JP 2001095909A JP 27884799 A JP27884799 A JP 27884799A JP 27884799 A JP27884799 A JP 27884799A JP 2001095909 A JP2001095909 A JP 2001095909A
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receiving tank
air
water receiving
drain
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Kiyoshige Kusakabe
清成 日下部
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NARITA KK
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NARITA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多種多様な汚染因子に対して、屋内の空気を
浄化するでき、維持管理の簡単な空気清浄器を提供する
こと。 【解決手段】本体上部のファン、その下方の気液接触部
及び上方の散水手段、空気取り入れ口、下部の受水槽、
受水槽から該散水手段への循環ポンプ、給水弁及びドレ
ーン弁、ドレーン水位センサ、上限水位センサ、下限水
位センサ及び受水槽の上部の洗浄ノズルを有する空気清
浄器であって、更に、殺菌成分を含む薬液タンク及び薬
液輸送ポンプと、通常運転モードにおいて上限センサと
下限センサの間に水位を維持するよう給水弁を制御する
制御ユニットとを有し、洗浄モードにおいてドレーン弁
を開き洗浄ノズルによる洗浄の後にドレーン弁を閉じ給
水弁を開いて受水槽内に給水すると共に薬液輸送ポンプ
を作動させて薬液を受水槽内に注入し、通常運転モード
に復帰するよう、該制御ユニットがこれらの弁の開閉を
制御するものである、空気清浄器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、ビル内の部屋や工場等の作業場
を含む屋内の空気を正常化するための装置に関する。
【0002】
【発明の属する技術分野】
【従来の技術】従来、屋内の空気を除塵、脱臭、殺菌等
するための空気清浄器として、多孔性シート、繊維シー
ト、光触媒式フィルター等、種々の固型のフィルターを
使用したものや粉塵を荷電させて捕捉するするものが知
られている。これらの空気清浄器では、使用によりフィ
ルター等の塵埃捕捉手段に塵埃が蓄積されるため、運転
を続けると塵埃捕捉効果が低下したり、甚だしい場合
は、蓄積された塵埃や細菌が、特に空気清浄器の運転開
始時等に放出されて 、屋内の空気を逆に汚染する可能
性がある。従って、適切な頻度でそれらフィルター等を
新しいものに交換するか、その清掃や洗浄を行って付着
した塵埃を除去しフィルターを元の清浄な状態に戻す作
業が必要となる。
【0003】しかしながら、フィルター等を装置から定
期的に取り外し、固着した塵埃を除去し、必要なら洗浄
し乾燥させた後に、装置に戻すという作業は、かなりの
人手と時間を要する。またフィルターなどを装置から取
り外す際に、付着した塵埃が落下して装置周辺を汚し易
いという問題もある。
【0004】また、固型のフィルターは、塵埃等を付着
して除去する能力が限られており、工場等の作業所の建
物内で発生する多量の塵埃を有効に除去するためには、
大きな有効面積のものが必要となり、フィルターを大型
化したり又はその個数を増やす必要があるが、その場合
フィルターの交換・清浄化の作業はなおさら労力を要す
るものとなる。
【0005】また、屋内の空気を汚染するものとして
は、単なる有機及び無機の塵埃のほか、細菌、ウイル
ス、カビ等の生物学的な汚染因子、タバコの煙、有機溶
剤の蒸気、小分子量の各種有機酸やアミン類、アルデヒ
ド類、硫化水素、メチルメルカプタン等の含硫黄化合物
等、個別の環境に依存して多種多様な因子が挙げられ
る。
【0006】従来の固型フィルターを用いるタイプや粉
塵を荷電させて捕捉するタイプの空気清浄器では、これ
ら多種多様な汚染因子の全てを効果的に除去することは
到底望めないものであった。
【0007】一方、工場等からの排ガスの処理において
は、排ガスに多量の水を噴霧して両者を接触させる等に
より、排ガス中の汚染因子を水に吸収させて除去する方
法が種々知られている。しかしながら、屋内用の空気清
浄器の場合は、その雰囲気中で人が作業等を行っている
空気を対象とし、排ガスのような高度の汚染ガスを対象
としていない。しかも清浄化した空気を再び屋内に戻す
ことを前提としており、排ガスのように煙突等から外気
へ放出することを前提としていない。従って、屋内用の
空気清浄器は、屋内の空気中にごく低い割合で含まれた
汚染因子を除去し、高度に清浄な空気として屋内に戻す
ことのできるものである必要がある。
【0008】ところで、ビル等の室内の冷房をするため
に、水冷式の冷却塔(クーリングタワー)が広く用いら
れている。冷却塔は、内部に設けられた渦巻き状の冷却
コイル等の表面に上部から散水して滴下させると共に、
下方から空気を取り込み上部のファンにより空気を上方
へ排出することにより、冷却コイル表面上の水から蒸発
潜熱を奪い、それによって冷却コイル内の冷媒を冷却す
るように構成されている。
【0009】散水された水は、蒸発した一部の水を除き
その殆どが、冷却塔の下部の受水槽中に回収され、これ
は次いで循環ポンプにより上部の散水槽に汲み上げられ
て再び散水されることにより繰り返し使用される。蒸発
により失われた水は適宜補充されて、必要な水位が受水
槽内に維持される。
【0010】冷却塔は、受水槽の水が反復使用される間
に、空気と広い面積で接触するため塵埃や細菌等に非常
に汚染され易い。1976年米国フィラデルフィア市のホテ
ルで行われた米国在郷軍人会で急性肺炎患者が集団発生
し、その原因が究明された結果、新たに発見された細菌
レジオネラ・ニューモフィラによって冷却塔の水が高度
に汚染されており、そこからの空気感染によるものであ
ることが確認された。その後の調査により、レジオネラ
・ニューモニアは、土壌や河川、湖、井戸水、地下水等
に広範囲に分布していることがわかり、特に、冷却塔に
は緑色の藻と共生して増殖している場合が非常に多いこ
とが判明した。このため、冷却塔による空気汚染を防止
するため、冷却塔の保守点検、清掃、水質管理をどのよ
うにして徹底するかということが日本冷却塔工業会での
重要な一課題となっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このような背景におい
て、本発明は、多種多様な汚染因子に対して、屋内の空
気を強力に浄化することができ、しかも維持管理の極め
て簡単な空気清浄器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、この課題の
解決のために、冷却塔内の水が非常に汚染されやすいこ
とに着目した。すなわち、冷却塔内の水がそのように汚
染されやすいということは、冷却塔内に散布される水が
ファンにより流通される空気と接触するときに空気中に
含まれる塵埃、細菌その他様々な汚染因子を極めて効率
よく補足できることを示唆する。本発明者は、この点に
ついて研究の結果、散布される水の水質を適切に維持管
理可能にすることにより、冷却塔と同様の(しかし冷媒
を流す必要はない)構造の装置を屋内に設置してその屋
内の空気と水とを絶えず接触させることにより、空気中
の塵埃、細菌、臭気物質等、広範な種々の汚染因子を効
率よく除去することができることを確認した。更にま
た、ヒノキチオール等の精油その他植物抽出物を水に添
加して装置を運転することにより、空気を浄化する能力
が顕著に増大することも確認した。
【0013】すなわち、本発明は、空気清浄器であっ
て、筒状の本体内の上部に備えられた、外部へ向けて送
風するファンと、該ファンの下方にある気液接触部と、
該気液接触部を挟むように該ファンに対して配置された
空気取り入れ口と、該気液接触部の上方に備えられた、
これに水を散布するための散水手段と、該本体下部に備
えられた受水槽と、該受水槽内の水を該散水手段へと送
るために備えられたパイプ及び循環ポンプと、該受水槽
に水を補給するために備えられた給水パイプ及び該受水
槽から水を抜くために備えられたドレーンパイプ及び該
ドレーンパイプに備えられたドレーン弁と該受水槽の底
付近に備えられたドレーン水位センサ、該受水槽におけ
る最高水位付近に備えられた上限水位センサ、及びこれ
らのセンサの中間に備えられた下限水位センサと、該受
水槽の上部に備えられた、外部からの給水を該受水槽内
面に向けて散布する洗浄ノズルと、を有する空気清浄器
であって、更に、該受水槽内に注入するための殺菌成分
を含んだ薬液を収容した薬液タンク並びに該薬液タンク
から所定量の薬液を該受水槽へ向けて送り出す薬液輸送
ポンプ及び薬液輸送パイプと、通常運転モードにおい
て、該循環ポンプを作動させつつ、該上限センサと該下
限センサとの間で該受水槽内の水位が制御されるよう
に、該給水パイプに備えられた給水弁と、該上限センサ
及び該下限センサからの信号を用いて該給水弁を開閉制
御する制御ユニットと、を有し、洗浄モードにおいて
は、該ドレーン弁を開いて該受水槽内の水抜きをすると
共に該洗浄ノズルから散水して該受水槽内壁を洗浄し、
洗浄終了後に該ドレーン弁を閉じ、該給水弁を開いて該
受水槽内に給水すると共に該薬液輸送ポンプを作動させ
て所定量の該薬液を該受水槽内に注入し、所定水位とな
ったとき通常運転モードに復帰するよう、該制御ユニッ
トがこれらの弁の開閉を制御するものである、空気清浄
器を提供する。
【0014】本発明において、該薬液は、消臭成分をも
含有するものであってよい。
【0015】これら殺菌成分又は消臭成分としては、d
−α−ピネン、d−ボルネオール、d−カジネン、l−
カジノール、d−リモネン、クパレン、ツヨブセン、ド
ラプリン、及びヒノキチオール等の精油成分や、クエン
酸、タンニン酸、ミルティン酸、アビエチン酸、葉酸コ
リン、アミノ酸、フラボノイド、ポリフェノール、セス
キテルペン等のテルペノイド、及びスチルベン誘導体等
の植物抽出成分が有効である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の空気清浄器において、前
記「気液接触部」は、水と空気との接触が効率良く行わ
れるよう、例えば、両者の接触面積を広くするよう、散
布された水が伝わって落ちるための多数の面と、それら
の面の間を空気が流れるための隙間とを有する構造とす
ることができる。そのようなものとしては、例えば、隙
間をあけて多重コイル状に巻いた管、重ねられた網状の
部材、ハニカム状の構造物、重ねられた格子状の構造物
その他であってよい。市販の通常の冷却塔の構造を本発
明に流用することができ、その場合、気液接触部とし
て、冷却塔の内部に隙間をあけてコイル状に何層も巻か
れた、冷媒を通すための金属パイプを、冷媒を通さずに
そのまま用いればよい。それにより、散布された水は、
コイルを形成するパイプ表面上を順に伝って落下する途
中で、パイプ間を流れる空気と接触し、空気中の塵埃、
細菌、悪臭物質蒸気等を吸収することにより、空気を清
浄化する。また、散水手段が十分な細かさと広がりを以
て水を散布するものであるときは、気液接触部は、散水
手段の下方に設けられた、水−空気接触のを可能にする
単なる空間であってもよい。
【0017】本発明の空気清浄器において、前記「散水
手段」は、「気液接触部」の上部に水を散布することが
できるものであれば、如何なる構造のものであってもよ
い。例えば、気液接触部の上方に設けられた、市販の冷
却塔の場合と同様の、底に多数の小孔のある平たい水槽
であってよく、その場合、水の滴下速度と釣り合う一定
速度で、受水槽の水を循環ポンプによってこれに汲み上
げればよい。またそのような水槽を設けることなく、循
環ポンプによって送られてくる水を散布する一箇所又は
複数箇所のシャワーノズルとしてもよい。
【0018】本発明の空気清浄器において、「空気取り
入れ口」の配置は、空気取り入れ口から流入する空気が
ファンによって排出されるまでに気液接触部を通過する
ことになるようなものであればよい。従って、そのよう
な空気の流れが確保される限り、空気取り入れ口の配置
は、空気清浄器本体の例えば上部でも中央側面でも下部
でもよい。
【0019】「給水弁」及び「ドレーン弁」は、制御ユ
ニットによって作動できる機構のものであればよく、例
えば周知の電磁弁を用いることができる。
【0020】「薬液輸送ポンプ」としては、薬液タンク
中の薬液との間で不都合な反応を起こさない限り、既知
の種々のものを用いてよく、例えば市販の定量ポンプを
用いればよい。
【0021】「洗浄ノズル」は、受水槽の内面に水を噴
射して付着物等を洗い流す目的ものであり、例えば通常
のシャワーノズルであってよい。また、洗浄ノズルへの
給水は、「給水パイプ」によって行ってもよいが、洗浄
のための高い水圧を確保するために別途の通路を設けて
もよい。
【0022】「通常運転モード」から「洗浄モード」へ
の切り替えは、例えばタイマー等により所定時間に行う
ように設定してよく、これに加えて手動により臨時に切
り替え可能であるようにしてもよい。また、上記の弁を
上記センサからの信号及び設定されたタイマーに応じ上
記各モードに適するように動作させる制御ユニットは、
制御に関する周知技術を用いて当業者が任意に構成する
ことができる。
【0023】以下、典型的な一実施例に即して本発明を
更に具体的に説明するが、本発明が該実施例に限定され
ることは意図しない。
【0024】
【実施例】図1は、本発明の実施例の概要を示す側面図
である。図1において、1は、本発明の空気清浄器の本
体部分である。これは市販の冷却塔の本体を流用したも
のであり、その内部には、ファン、冷却コイル、散水手
段が備えられている。但し、冷房を目的としないため、
冷却コイルは、冷媒を含まずまた外部に接続された配管
も要しない。2は、循環ポンプであり、受水槽20内に
蓄えられた、後述のように薬液を含んでいる水を、冷却
塔1の内部上方に備えられた散水手段へと送る。散水手
段に送られた水はそこから散布された後、気液接触部と
して用いる冷却コイルを順次伝って滴下し、最後に受水
槽20に戻る。その間、ファンが上方に向かう空気の流
れを発生させるため、(屋内の)空気が空気取り入れ口
22から本体1内に流入し、冷却コイルの隙間を通って
上方へ抜ける。このとき冷却コイル表面を濡らしている
水に空気が接触し、空気中の塵埃、細菌、悪臭物質蒸気
などが水に吸収される。
【0025】循環ポンプによって循環される水は、空気
との接触によって塵埃、細菌、悪臭物質蒸気などを吸収
し、次第に汚れるが、その汚れの程度が所定レベルを超
えて高まることのないよう、本発明の空気清浄器は、以
下に述べる内部洗浄システムを備えている。
【0026】(洗浄モード)図において、5はドレーン
弁であり、本実施例では、制御ユニット(図示せず)の
制御下にある電磁弁(例:PKW-04-27:CKD)であ
る。15は手動弁であり、長期間運転を停止する場合以
外は、通常開いた状態に維持されている。制御ユニット
に予め設定された時間スケジュールに従って、又は制御
ユニットへ入力されたオペレータによる臨時の洗浄命令
に従って、循環ポンプ2が停止し、ドレーン弁5が開
き、受水槽20内の水がドレーンパイプ24を通って外
部の排水系統へと排出される。循環ポンプ2に接続され
たパイプには、散水手段側に逆止め弁9(例:AVボー
ルチェックバルブ:旭有機材工業)が設けられているた
め、循環ポンプ2が停止しても散水手段側に揚げられた
水は逆流しない。
【0027】図1並びに受水槽20の断面を示す図2を
参照のこと。受水槽20内の水位が低下し、受水槽20
の底付近に備えられたドレーン水位センサ11(例:FC
-SS211C:工技研究所)より下がると、信号が制御ユニ
ットに伝達される。これを受けて制御ユニットは、洗浄
ノズル10に洗浄用の水道水を供給するパイプに備えら
れた洗浄水弁6(市販の電磁弁であってよい。例:PKW-
04-27:CKD)を開き、水道水の圧力により水が洗浄
ノズルに送られて、シャワー状の洗浄ノズルから受水槽
20の内面に向けて噴出することにより、受水槽を洗浄
する。
【0028】所定時間経過後、又は所望の設定に応じ
て、上限水位センサ13(例:FC-SS211C:工技研究
所)より水位が上がったとき制御ユニットに伝達される
信号に従って、制御ユニットにより洗浄水弁6が閉じら
れる。これにより洗浄ノズル10からの水の噴出は停止
し、受水槽20内の水はドレーン弁5及びドレーンパイ
プ24を通って外部の排水系統へと排出される。
【0029】受水槽20内の水の水位がドレーン水位セ
ンサ11より下がったとき、ドレーン水位センサ11よ
り制御ユニットに信号が伝達され、これに応じて制御ユ
ニットは、ドレーン弁5を閉じて給水弁7(電磁弁であ
ってよい。例:PKW-04-27:CKD)を開き、水道水が
手動弁14及び定流量弁8、給水弁7及び給水パイプ2
8を通って受水槽20内に供給される。このとき同時
に、制御ユニットは、定量ポンプ(例:CRM-140:エレ
ポン化工機)である薬液輸送ポンプ3を作動させ、薬液
タンク4内の殺菌成分を含んだ薬液を予め設定された速
度で送り出す。薬液輸送ポンプ3から延びている薬液パ
イプ26は給水パイプ28の途中でこれに合流してお
り、従って薬液は、給水パイプ28中を流れる水に混合
されて受水槽20内に加えられる。
【0030】薬液輸送ポンプ3は、設定した薬液輸送速
度とのかねあいで、作動から所定時間経(例えば45秒
など)過後又は給水弁7の停止時に停止させる等、適切
な量の薬液が受水槽20に添加されるよう、制御ユニッ
トに適宜動作設定をしておけばよい。
【0031】制御ユニットは、受水槽20内の水位が上
限水位センサ13に達したとき該センサからの信号を受
けて給水弁7が閉じるよう設定されている。
【0032】(通常運転モード)次いで、制御ユニット
は循環ポンプ2を作動させ、薬液を添加された受水槽2
0内の水は、逆止め弁9を通って散水手段へと送られ、
そこから気液接触部上に散布されて、これを伝って滴下
する間に空気流と接触して空気中の塵埃、細菌、悪臭物
質蒸気等を吸収することにより空気を浄化する。この
間、水は徐々に蒸発するため、受水槽20内の液量は次
第に低下するが、その水位が下限センサ12より下にな
ったとき、下限水位センサ12から伝達される信号を受
けて、制御ユニットは給水弁7を開き同時に薬液輸送ポ
ンプを作動させ薬液を予め設定された速度で送り出す。
受水槽20の水位が上限水位センサ13に達したとき、
上限水位センサ13からの信号を受けて制御ユニットは
給水弁7を閉じる。薬液輸送ポンプ3は、設定した薬液
輸送速度及び、下限水位センサ12(例:FC-SS211C:
工技研究所)の位置から上限水位センサ13の位置まで
受水槽20の水面が上昇するのに要する時間とのかねあ
いで、作動から所定時間(例えば5秒など)経過後又は
給水弁7の停止時に停止させる等、適切な量の薬液が受
水槽20に添加されるよう、制御ユニットによって適宜
動作設定をしておけばよい。
【0033】こうして、通常運転モードにおいては、循
環ポンプ2が動作を続けており、その間受水槽20内の
水量は、制御ユニットによって、下限水位センサ12と
上限水位センサ13との間に水位が位置するように維持
され、水中の薬液濃度も所定レベルに保たれる。
【0034】薬液タンクには、殺菌成分を含有した薬液
が収容されている。殺菌成分としては、そのような作用
のある種々の既知の薬物を選択できる。しかしながら、
空気中に揮散する可能性があるため、人体に対して無害
なものが極めて好ましい。また、空気の清浄化は、細菌
等の生物学的汚染因子や塵埃のほか、種々の悪臭物質蒸
気も対象とするため、悪臭に対する消臭作用を有する成
分が薬液中に含まれていれば一層好ましい。
【0035】この点で、殺菌及び消臭の作用を兼ね備え
た種々の精油成分を含む植物の抽出エキスを用いること
が極めて好ましい。この目的には、例えば、杉、桧、ヒ
バ、モミ、トウヒ、黒松、赤松、エゾ松、楠、白樺、
柿、茶、ミカン、イラクサ、クマザサ、ヨモギ、シソ、
アロエ、サンショウ、及びあま茶づる等の植物の混合抽
出エキスを用いることができる。そのようなエキスは、
後述のように優れた殺菌及び消臭効果を有している。特
に、エキス中の精油成分は、本発明の空気清浄器の運転
中に一部が揮散して、装置外でも消臭効果を発揮するた
め、消臭効果が一層高まり、空気清浄化の効率が更に向
上するという利点がある。
【0036】<殺菌効果試験>本発明の空気清浄器内に
水に添加される薬液につき、その殺菌効果を(財)日本
食品安全センターにおいて試験した。薬液として、d−
α−ピネン、d−ボルネオール、d−カジネン、l−カ
ジノール、d−リモネン、クパレン、ツヨブセン、ドラ
プリン、ヒノキチオール、クエン酸、タンニン酸、ミル
ティン酸、アビエチン酸、葉酸コリン、アミノ酸、フラ
ボノイド、ポリフェノール、セスキテルペン等のテルペ
ノイド及びスチルベン誘導体を含有する植物抽出エキス
(N50-2「さわやか」:成田商事(株))を用いた。こ
れらの成分の抽出の主原料は、杉、桧、ヒバ、モミ、ト
ウヒ、黒松、赤松、エゾ松、楠、白樺、柿、茶、ミカ
ン、イラクサ、クマザサ、ヨモギ、シソ、アロエ、サン
ショウ、及びあま茶づるである。
【0037】(試験方法) 1)試験菌株:試験菌株として、大腸菌(Escherichia
coli IFO 3301)、サルモネラ菌(Salmonella enteriti
dis IFO 3313)及び黄色ブドウ球菌(Staphylococcus a
ureusIFO 12732)を用いた。 2)菌液の調製:各試験菌株を Nutrient Broth(栄研
化学)で35℃にて24時間培養した後、同培地で1m
L当たりの菌数が106となるように調製した。 3)試験操作:検体の原液又は滅菌水道水を加えて34
倍希釈した検体10容に、菌液1容を加え、混合し、こ
れを試験液とした。各試験液を25℃にて1、6及び2
4時間保存し、試験液中の生菌数を SCDLP 寒天培地
(日本製薬)を用いた混釈平板培養法(35℃、2日
間)により測定した。なお、原液は滅菌水を、34倍希
釈液は滅菌水道水を対照として、同様に試験した。但
し、対照については、保存開始前においても生菌数を測
定した。結果を次の表に示す。
【0038】
【表1】
【0039】<空気清浄化試験> 1) 既存の排ガス洗浄塔・乾燥炉において、シャワー
リング塔の水に、前記植物エキスを0.6%混入し、混
入前後でのシャワーリング塔からの排ガス中のアンモニ
ア、硫化水素、メルカプタン、アルデヒドの濃度を測定
して比較した。測定方法は、総理府令第39号第3条
(環境庁告示第9号 悪臭物質の測定方法)によった。
その結果、次の表に示すように、植物エキス混入によ
り、これらの悪臭ガスの濃度が著しく低下することが認
められた。
【0040】
【表2】
【0041】2)アリルアルコールに対する空気清浄化
効果 シャワーリングピットを用いて行った同様の試験で0.
6%の前記植物エキスを添加することにより、シャワー
リングピット内にブローしたアリルアルコールの濃度
が、無添加の場合の230ppmから、添加した場合6
0ppm以下に低下した。
【0042】3)スチレンモノマーに対する空気清浄化
効果 空気中に110ppmのスチレンモノマーを含んだ99
2の床面積の作業所内において、前記実施例と類似の
装置により、但し薬液を使用せずに、空気の浄化を試み
た。散水手段からのシャワー水量は600L/分、風量
は800m3/分とし、15分間運転により、作業上内
の空気中のスチレンモノマー濃度は40ppmまで低下
した。また、シャワー用の水に前記植物エキス0.6%
を混入して同条件で運転したときは、作業上内の空気中
のスチレンモノマー濃度は3ppm以下と著しく低下し
た。
【0043】
【発明の効果】本発明の空気清浄器によれば、作業上等
の屋内に設置することにより、空気中に含まれる塵埃、
細菌、悪臭物質蒸気などの種々の汚染因子を、極めて効
率よく除去することができる。また内部の洗浄を装置自
体が行うため、メンテナンスの手間が省け、且つ、メン
テナンスの不十分によって起こり得るような逆汚染の問
題も生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の概要を示す側面図。
【図2】 実施例の受水槽の断面図。
【符号の説明】
1=空気清浄器本体、2=循環ポンプ、3=薬液輸送ポ
ンプ、4=薬液タンク、5=ドレーン弁、6=洗浄弁、
7=給水弁、8=低流量弁、9=逆止め弁、10=洗浄
ノズル、11=ドレーン水位センサ、12=下限水位セ
ンサ、13=上限水位センサ、14=手動弁、15=手
動弁、20=受水槽、22=空気取り入れ口、24=ド
レーンパイプ、26=薬液パイプ、28=給水パイプ、

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気清浄器であって、 筒状の本体内の上部に備えられた、外部へ向けて送風す
    るファンと、 該ファンの下方にある気液接触部と、 該気液接触部を挟むように該ファンに対して配置された
    空気取り入れ口と、 該気液接触部の上方に備えられた、これに水を散布する
    ための散水手段と、 該本体下部に備えられた受水槽と、 該受水槽内の水を該散水手段へと送るために備えられた
    パイプ及び循環ポンプと、 該受水槽に水を補給するために備えられた給水パイプ及
    び該受水槽から水を抜くために備えられたドレーンパイ
    プ及び該ドレーンパイプに備えられたドレーン弁と該受
    水槽の底付近に備えられたドレーン水位センサ、該受水
    槽における最高水位付近に備えられた上限水位センサ、
    及びこれらのセンサの中間に備えられた下限水位センサ
    と、 該受水槽の上部に備えられた、外部からの給水を該受水
    槽内面に向けて散布する洗浄ノズルと、 を有する空気清浄器であって、更に、 該受水槽内に注入するための殺菌成分を含んだ薬液を収
    容した薬液タンク並びに該薬液タンクから所定量の薬液
    を該受水槽へ向けて送り出す薬液輸送ポンプ及び薬液輸
    送パイプと、 通常運転モードにおいて、該循環ポンプを作動させつ
    つ、該上限センサと該下限センサとの間で該受水槽内の
    水位が制御されるように、該給水パイプに備えられた給
    水弁と、該上限センサ及び該下限センサからの信号を用
    いて該給水弁を開閉制御する制御ユニットと、を有し、 洗浄モードにおいては、該ドレーン弁を開いて該受水槽
    内の水抜きをすると共に該洗浄ノズルから散水して該受
    水槽内壁を洗浄し、洗浄終了後に該ドレーン弁を閉じ、
    該給水弁を開いて該受水槽内に給水すると共に該薬液輸
    送ポンプを作動させて所定量の該薬液を該受水槽内に注
    入し、所定水位となったとき通常運転モードに復帰する
    よう、該制御ユニットがこれらの弁の開閉を制御するも
    のである、 空気清浄器。
  2. 【請求項2】該薬液が、消臭成分をも含有するものであ
    る、請求項2の空気清浄器。
  3. 【請求項3】該薬液が殺菌成分及び/又は消臭成分とし
    て、d−α−ピネン、d−ボルネオール、d−カジネ
    ン、l−カジノール、d−リモネン、クパレン、ツヨブ
    セン、ドラプリン、及びヒノキチオールよりなる群より
    選ばれる複数の成分を含有するものである、請求項1又
    は2の空気清浄器。
  4. 【請求項4】該薬液が、クエン酸、タンニン酸、ミルテ
    ィン酸、アビエチン酸、葉酸コリン、アミノ酸、フラボ
    ノイド、ポリフェノール、セスキテルペン等のテルペノ
    イド、及びスチルベン誘導体よりなる群より選ばれる複
    数の成分を含有するものである、請求項1ないし3の何
    れかの空気清浄器。
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