JP2001095578A - 精巣特異的遺伝子 - Google Patents

精巣特異的遺伝子

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JP2001095578A
JP2001095578A JP27516299A JP27516299A JP2001095578A JP 2001095578 A JP2001095578 A JP 2001095578A JP 27516299 A JP27516299 A JP 27516299A JP 27516299 A JP27516299 A JP 27516299A JP 2001095578 A JP2001095578 A JP 2001095578A
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JP27516299A
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Noriyuki Yanaka
規之 矢中
Kinji Kobayashi
欣滋 小林
Yuji Imai
祐二 今井
Keiji Imahie
啓志 新比恵
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Tanabe Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】精子細胞分化後期の障害および鞭毛形成異常を
伴う精子形成異常に関与する精巣特異的遺伝子等のそれ
らを用いた技術を提供すること。 【解決手段】精子細胞分化後期に特異的に発現しかつ精
子細胞分化に関与する精巣特異的タンパク質をコードす
る精巣特異的遺伝子;組換えベクター、形質転換体;精
巣特異的スペルマチュリンタンパク質;抗体またはその
断片;該遺伝子の遺伝子改変非ヒト動物またはその子孫
及びその製造方法;該タンパク質又は遺伝子の検出方
法;造精機能障害改善用物質のスクリーニング方法;造
精機能障害改善用医薬組成物;並びに該核酸とストリン
ジェントな条件下にハイブリダイズしうるオリゴヌクレ
オチド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精子形成過程に関
与する精巣特異的な新規遺伝子、該遺伝子にコードされ
る新規タンパク質、該遺伝子の機能を欠損した遺伝子改
変動物、精巣特異的タンパク質の検出方法、精巣特異的
遺伝子の検出方法、造精機能障害の診断方法、造精機能
障害改善用医薬組成物、およびそのスクリーニング法に
関する。
【0002】
【従来の技術】不妊症は、卵巣性不妊、卵管性不妊、子
宮性不妊、腹膜性不妊、男性不妊などに大別される。な
かでも、男性不妊は、精子産生障害、精管通過障害、射
精障害、性交障害、精子形成異常などが関与していると
考えられている。
【0003】男性不妊症には、タモキシフェン(tamoxif
en) 、ゴナドトロピン、LH-RH などのホルモン療法が行
なわれている。また、現在、男性不妊の研究用モデルと
して、精子分化過程の減数分裂時に障害を有するノック
アウトマウスおよび突然変異マウスが知られているが、
精子細胞分化後期の成熟過程における障害を伴うヒト無
精子症、鞭毛異常を伴う精子形成異常(精子無力症)の
研究、診断および治療に有用な遺伝子ならびにかかる遺
伝子の機能を欠損したモデル動物などは知られていな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、精子細胞分
化後期の障害および鞭毛形成異常を伴う精子形成異常に
関与する精巣特異的遺伝子、該遺伝子によりコードされ
るタンパク質を提供することを目的とする。また、本発
明は、精子細胞分化後期の障害および鞭毛形成異常を伴
う精子形成異常の診断または治療の手段の開発に有用な
前記遺伝子の機能を欠損した動物を提供することを目的
とする。さらに本発明は、精子細胞分化後期の障害およ
び鞭毛形成異常を伴う精子形成異常の診断または治療に
有用な精巣特異的タンパク質の検出方法ならびに造精機
能障害に関与する精巣特異的遺伝子の検出方法を提供す
ることを目的とする。さらに本発明は、造精機能障害改
善用医薬組成物およびそのスクリーニング方法を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、 〔1〕 (a)配列番号:1〜4いずれかに示される塩
基配列を有する核酸、 (b)配列番号:1〜4いずれかに示される塩基配列に
おいて、少なくとも1個の塩基の置換、欠失、挿入もし
くは付加を有する塩基配列からなる核酸、 (c)配列番号:5〜8いずれかに示されるアミノ酸配
列からなるポリペプチドをコードする核酸、 (d)配列番号:5〜8いずれかに示されるアミノ酸配
列において、少なくとも1個のアミノ酸残基の置換、欠
失、挿入もしくは付加を有するアミノ酸配列からなるポ
リペプチドをコードする核酸、 (e)縮重を介して前記(a)〜(d)いずれかに規定
された核酸と異なる核酸、 (f)オルタナティブスプライシングを介して前記
(a)〜(e)いずれかに規定された核酸と異なる核
酸、ならびに (g)前記(a)〜(f)のいずれかに規定された核酸
のアンチセンス鎖にストリンジェントな条件下でハイブ
リダイズしうる核酸からなる群より選ばれた核酸を含有
してなる、精子細胞分化後期に特異的に発現しかつ精子
細胞分化に関与する精巣特異的タンパク質をコードする
精巣特異的遺伝子、〔2〕 前記〔1〕記載の精巣特異
的遺伝子を含有してなる組換えベクター、〔3〕 前記
〔2〕記載の組換えベクターを保持してなる形質転換
体、〔4〕 精子細胞分化後期に特異的に発現し、かつ
精子細胞分化に関与する精巣特異的スペルマチュリンタ
ンパク質、〔5〕 前記〔1〕記載の遺伝子にコードさ
れる、精子細胞分化後期に特異的に発現しかつ精子細胞
分化に関与する精巣特異的スペルマチュリンタンパク
質、〔6〕 前記〔4〕または〔5〕記載のタンパク質
に対する抗体またはその断片、〔7〕 前記〔1〕記載
の遺伝子またはそれと同等の他の種由来の遺伝子の少な
くとも一部を欠損してなる、遺伝子改変非ヒト動物また
はその子孫、〔8〕 前記〔1〕記載の遺伝子またはそ
れと同等の他の種由来の遺伝子の少なくとも一部の塩基
配列を欠失する工程または該塩基配列を他の配列と置換
する工程を含む、造精機能障害を呈する遺伝子改変非ヒ
ト動物またはその子孫の製造方法、
〔9〕 前記〔6〕
記載の抗体またはその断片を被検精液試料に添加するこ
とを特徴とする精巣特異的タンパク質の検出方法、〔1
0〕 前記〔1〕記載の遺伝子のホモログを検出し、精
子細胞分化の有無を指標とすることを特徴とする、造精
機能障害に関与する精巣特異的遺伝子の検出方法、〔1
1〕 前記〔7〕記載の非ヒト動物またはその子孫に被
検物質を投与するステップ、および造精機能の回復を指
標として判定するステップを含む、造精機能障害改善用
物質のスクリーニング方法、〔12〕 前記〔1〕記載
の遺伝子を含有してなる造精機能障害改善用医薬組成
物、ならびに〔13〕 前記〔1〕に規定された(a)
〜(g)いずれかの核酸とストリンジェントな条件下に
ハイブリダイズしうるオリゴヌクレオチド、に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の精巣特異的遺伝子は、精
巣特異的に、特に精子細胞分化後期に発現し、かつ精子
細胞分化に関与する精巣特異的タンパク質をコードする
遺伝子である。なお、本明細書においては、かかる遺伝
子をスペルマチュリン(spermaturin)遺伝子ともいい、
該遺伝子によりコードされるポリペプチドをスペルマチ
ュリンという。
【0007】本明細書において、「核酸」とは、ゲノム
DNA、RNA、mRNAまたはcDNAを意味する。
【0008】本発明の遺伝子は、精子細胞分化後期に精
巣に特異的に発現する遺伝子であり、かかる遺伝子の機
能が欠損した場合、精子形成過程、特に精子細胞分化後
期の成熟過程において、障害が出現するため、その様な
病態を伴った無精子症の診断または治療のためのターゲ
ットとなりうる。
【0009】本発明の遺伝子としては、配列番号:1〜
4いずれかに示される塩基配列を有する核酸が挙げられ
る。配列番号:1に示される塩基配列は、ヒト由来の精
巣に特異的に発現するスペルマチュリン遺伝子の配列で
あり、配列番号:2〜4に示される塩基配列は、それぞ
れマウス由来の精巣に特異的に発現するスペルマチュリ
ン遺伝子の配列である。また、本発明の遺伝子には、精
子細胞分化後期に発現し、かつ精子細胞分化後期におい
て精子細胞分化に関与するポリペプチドをコードする核
酸であれば、前記配列番号:1〜4いずれかに示される
塩基配列において、少なくとも1個の塩基の置換、欠
失、挿入もしくは付加を有する塩基配列を有する核酸も
含まれる。
【0010】前記「置換、欠失、挿入もしくは付加を有
する塩基配列」は、精子細胞分化後期に発現し、かつ精
子細胞分化後期において精子細胞分化に関与するポリペ
プチドをコードする核酸の配列であれば、天然由来の配
列であっても、人為的に置換、欠失、挿入もしくは付加
を導入して得られた配列であってもよい。
【0011】なお、「少なくとも1個」とは、1もしく
は複数個またはそれ以上を意味する。「置換、欠失、挿
入もしくは付加」の個数は、得られた核酸が精子細胞分
化後期に発現し、かつ精子細胞分化後期において精子細
胞分化に関与するポリペプチドを発現しうる範囲で適宜
選択できる。
【0012】人為的な置換、欠失、挿入もしくは付加の
導入は、例えば、モレキュラー・クローニング:ア・ラ
ボラトリー・マニュアル第2版(Molecular Cloning :
A Laboratory Manual 2nd ed.) [ザンブルーク(Sambroo
k)ら, (1989)] などに記載の慣用の方法により行なうこ
とができる。
【0013】さらに、本発明の遺伝子は、配列番号:5
〜8いずれかに示されるアミノ酸配列からなるポリペプ
チドをコードする核酸をも包含する。
【0014】前記配列番号:5〜8いずれかに示される
アミノ酸配列は、それぞれ、前記配列番号:1〜4の塩
基配列から推定されたアミノ酸配列である。
【0015】また、精子細胞分化後期に発現し、かつ精
子細胞分化後期において精子細胞分化に関与するポリペ
プチドを発現しうる遺伝子であれば、配列番号:5〜8
いずれかに示されるアミノ酸配列において、少なくとも
1個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入もしくは付加を
有するアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードする
核酸も本発明に含まれる。
【0016】前記「置換、欠失、挿入もしくは付加を有
するアミノ酸配列」は、かかる配列を有するポリペプチ
ドが精巣特異的に、特に精子細胞分化後期に発現し、か
つ精子細胞分化後期において精子細胞分化に関与するポ
リペプチドであれば、天然由来の配列であっても、人為
的に置換、欠失、挿入もしくは付加を導入して得られた
配列であってもよい。
【0017】また、「少なくとも1個」とは、1個もし
くは複数個、またはそれ以上を意味する。「置換、欠
失、挿入もしくは付加」の個数は、得られたポリペプチ
ドが精巣特異的に、特に精子細胞分化後期に発現し、か
つ精子細胞分化後期において精子細胞分化に関与するポ
リペプチドを発現しうる範囲で適宜選択できる。
【0018】本発明の核酸は、縮重を介して前記核酸と
異なる核酸であってもよい。
【0019】核酸が、mRNAまたはcDNAである場
合、オルタナティブスプライシングにより、同一のゲノ
ムDNAから、アイソフォームを生じる場合がある。本
発明においては、得られた核酸が精巣特異的に、特に精
子細胞分化後期に発現し、かつ精子細胞分化後期におい
て精子細胞分化に関与する核酸であれば、オルタナティ
ブスプライシングを介して、前記核酸と異なる核酸をも
包含する。
【0020】さらに、精巣特異的に、特に精子細胞分化
後期に発現し、かつ精子細胞分化後期において精子細胞
分化に関与するポリペプチドをコードする核酸であれ
ば、前記(a)〜(f)のいずれかに規定された核酸の
アンチセンス鎖にストリンジェントな条件下でハイブリ
ダイズしうる核酸も本発明に包含される。
【0021】ハイブリダイゼーションは、例えば、前記
モレキュラー・クローニング:ア・ラボラトリー・マニ
ュアル第2版などに記載の方法により実施することがで
きる。また、「ストリンジェントな条件」としては、前
記モレキュラー・クローニング:ア・ラボラトリー・マ
ニュアル第2版などに記載の条件が挙げられ、例えば、
6×SSC(1×SSCの組成:0.15M NaC
l、0.015Mクエン酸ナトリウム、pH7.0)、
0.5% SDS、5×デンハルト、100mg/mlサケ
精子DNAを含む溶液中、プローブとともに65℃で一
晩保温するという条件などがあげられる。
【0022】本発明の遺伝子は、その起源に限定される
ものではなく、例えば、ヒト、マウスなどを起源とする
遺伝子であってもよい。
【0023】ヒト由来スペルマチュリン遺伝子およびマ
ウス由来スペルマチュリン遺伝子は、いずれも精巣にの
み発現が認められ、他の組織からは発現が検出されな
い。また、いずれも精子細胞分化後期に発現が認められ
る。
【0024】本発明の遺伝子は、その変異の度合いまた
は欠損の有無を調べることにより、造精機能障害の診断
に利用することができる。また、本発明の遺伝子は、生
体に導入し、発現させることにより、正常な精子細胞分
化が行なわれることが予想され、造精機能障害の治療へ
の応用が期待される。
【0025】本発明には、精子細胞分化後期に特異的に
発現し、かつ精子細胞分化に関与する精巣特異的スペル
マチュリンタンパク質が包まれる。
【0026】また、本発明の精巣特異的遺伝子を発現さ
せることによって、本発明の遺伝子にコードされる、精
子細胞分化後期に発現し、かつ精子細胞分化後期におい
て精子細胞分化に関与する精巣特異的タンパク質を大量
に製造することが可能となる。かかるタンパク質も本発
明に含まれる。
【0027】遺伝子を発現してタンパク質を生産するに
は、例えば、前述のモレキュラークローニング:ア・ラ
ボラトリーマニュアル等の多くの成書や文献に基づいて
実施することができる。発現させたい遺伝子の上流に翻
訳開始コドンを、下流には翻訳終始コドンを付加し、転
写を制御するプロモーター配列(例えば、trp 、lac、T
7)等の制御遺伝子を付加し、適当なベクターに組み込
むことにより、宿主細胞内で複製し、機能する組換えベ
クターを作製する。
【0028】かかる前記精巣特異的遺伝子を含有した組
換えベクターも本発明に含まれる。本発明の組換えベク
ターに用いられるベクターは、宿主細胞として用いる細
胞に応じて選択できる。宿主細胞が大腸菌細胞の場合、
ベクターとしては、pUC118、pUC119、pBR322、pCR3、pC
MVSPORT などのプラスミドベクター、λZAPII 、λgt11
などのファージベクターが挙げられる。宿主細胞が酵母
細胞の場合、ベクターとしては、酵母の場合には、pYES
2 、pYEUra3 などが挙げられ、昆虫細胞の場合には、pA
cSGHisNT-Aなどが挙げられ、動物細胞の場合には、pKC
R、pEFBOS、cDM8、pCEV4 などが挙げられる。かかるベ
クターには、誘導可能なプロモーター、選択用マーカー
遺伝子、ターミネーターなどの因子を適宜有していても
よい。
【0029】また、単離精製が容易になるように、His
タグ、GST 融合タンパク質として発現しうる配列を付加
してもよい。この場合、宿主細胞内で機能する適切なプ
ロモーター(lac 、tac 、trc 、trp 、CMV 、 SV40 初
期プロモーターなど)を有するGST (グルタチオンS −
トランスフェラーゼ)融合タンパクベクター(pGEX4Tな
ど)やTag (Myc 、HisAなど)配列を有するベクター
(pCDNA3.1/Myc-His など)を用いることができる。
【0030】次に、組換えベクターを適当な宿主細胞に
導入して形質転換体を得る。宿主細胞としては、大腸菌
細胞、酵母細胞、動物細胞、昆虫細胞などが挙げられ
る。大腸菌としては、Escherichia coli K-12 系統のHB
101 株、C600株、JM109 株、DH5 α株、DH10B 株、XL-1
BlueMRF'株、TOP10F株などが挙げられる。また、酵母細
胞としては、サッカロミセス・セルビジエなどが挙げら
れる。動物細胞としては、L 、3T3 、FM3A、CHO 、COS
、Vero、Helaなどが挙げられる。昆虫細胞としては、s
f9 などが挙げられる。また、宿主細胞への遺伝子導入
法としては、リン酸カルシウム法、DEAE−デキスト
ラン法、電気パルス法などがある。形質転換体は、適当
な培地で培養することによって目的とするタンパク質を
生産する。以上のようにして得られたタンパク質は一般
的な生化学的方法によって単離精製することができる。
【0031】前記組換えベクターを保持した形質転換体
も本発明に含まれる。
【0032】本発明のタンパク質であるスペルマチュリ
ンは、精巣特異的マーカーであり、該タンパク質が精液
中または血液中に分泌されている場合、該タンパク質の
状態、発現レベルなどを評価することにより、造精機能
障害の診断への応用が期待される。
【0033】本発明により、さらに前記タンパク質に対
する抗体またはその断片が提供される。前記抗体または
その断片も本発明に含まれる。
【0034】本発明の抗体は、本発明のポリペプチドに
特異的に結合する能力を有するものであればよく、ポリ
クローナル抗体およびモノクローナル抗体のいずれでも
よくその断片であってもよい。さらに、公知技術により
修飾された抗体や抗体の誘導体、例えば、ヒト化抗体、
Fabフラグメント、単鎖抗体等を使用することもでき
る。本発明の抗体は、例えば、1992年、ジョン・ワイリ
ー&サンズ社 (John Wiely & Sons, Inc) 発行、ジョン
・E・コリガン (John E. Coligan)編集、カレント・プ
ロトコルズ・イン・イムノロジー (Current Protocols
in Immunology)などに記載の方法により、本発明のポリ
ペプチドの全部または一部を用いてウサギやマウス等を
免疫することにより、容易に作製され得る。また、遺伝
子工学的に抗体を作製することもできる。また、ポリペ
プチドのある部分断片に特異的に結合しうる抗体または
その断片も含まれる。
【0035】さらに、得られた抗体を精製後、ペプチダ
ーゼ等により処理することにより、抗体の断片が得られ
る。得られた抗体またはその断片の用途としては、正常
機能を有する本発明の精巣特異的タンパク質の検出、ア
フィニティークロマトグラフィー、各種ライブラリー
(ゲノムDNAまたはcDNA)のスクリーニング、医
薬、研究用試薬等への応用が考えられる。
【0036】さらに、本発明の抗体またはその断片を診
断目的のために用いる場合、酵素免疫測定法、蛍光免疫
測定法、発光免疫測定法などによる検出を容易にするた
めに、本発明の抗体またはその断片に各種修飾を施して
もよい。
【0037】本発明の遺伝子またはそれと同等の他の種
由来の遺伝子の少なくとも一部を欠損した遺伝子改変非
ヒト動物は、非ヒト動物由来の本発明のタンパク質をコ
ードする内在性遺伝子がノックアウト(不活性化)され
た非ヒト動物 (以下、単にノックアウト動物ともいう)
である。前記ノックアウト動物は、造精機能障害、特に
鞭毛の形成障害を呈する。前記した遺伝子改変非ヒト動
物またはその子孫の製造方法も本発明に含まれる。かか
る製造方法は、遺伝子またはそれと同等の他の種由来の
遺伝子の少なくとも一部の塩基配列を欠失する工程また
は該塩基配列を他の配列と置換する工程を含む。
【0038】「遺伝子の少なくとも一部」とは、欠損す
ることにより、遺伝子の発現、遺伝子の発現産物が発揮
する精子細胞分化後期において精子細胞分化に関与する
機能の発現を欠く範囲を意味する。
【0039】「不活性化」とは、染色体上に導入された
変異により、本発明の遺伝子の機能が欠損した状態をい
う。具体的には、正常な遺伝子と比較して遺伝子発現レ
ベルが抑制または欠損された状態、遺伝子産物の機能の
一部または全部が失われた状態が挙げられる。
【0040】「非ヒト動物」としては、ヒト以外の動
物、例えば、マウス、ラット、ウサギブタ、イヌ、ヒツ
ジ、ヤギなどの哺乳動物、ニワトリなどの鳥類などが挙
げられる。なかでも、マウス、ラットなどに代表される
ゲッ歯類動物が好ましく、操作性などの観点から、特に
マウスが好ましい。
【0041】本発明の「ノックアウト動物」は、例え
ば、相同組換えを応用したポジティブネガティブセレク
ション法を用いて作製することができる(米国特許第5,
464,764 号公報、同5,487,992 号公報、同5,627,059 号
公報、Proc. Natl. Acad. Sci.USA, Vol.86, 8932-893
5, 1989 、Nature, Vol.342, 435-438, 1989など)。
【0042】例えば、相同組換えにより少なくとも一方
の対立遺伝子を破壊した胚性幹(embryonic stem)細胞
(以下、ES細胞と称する)を、受精卵の胚盤胞に注入
するか、あるいは、桑実胚と会合させた後に、偽妊娠非
ヒト哺乳動物に移植することにより、ES細胞由来の細
胞と胚由来の細胞とが混じったキメラ非ヒト哺乳動物を
得ることができる。得られたキメラ哺乳動物と相当する
野生型哺乳動物とを交配すると、対立遺伝子の一方のみ
が破壊されているヘテロ接合体哺乳動物を作出すること
ができる。更に、得られたヘテロ接合体哺乳動物同士を
交配させることにより、対立遺伝子の両方が破壊されて
いるホモ接合体哺乳動物を得ることができる。
【0043】前記ES細胞は、例えば、マウスの場合に
は、E14、CCE、J1、、TT2、EK、ES−D
3、CCE、BL/6III、R1など既に樹立された
細胞であってもよく、エバンスら[Evans et al., Natur
e, 309, pp255, (1984)]の方法など慣用の方法に準じて
樹立された細胞であってもよい。
【0044】相同組換えは、相同組換え用のターゲッテ
ィングベクターを用いることにより行なうことができ
る。ターゲッティングベクターは、例えば、染色体由来
のスペルマチュリン遺伝子の一部もしくは全部を欠失し
た配列または該スペルマチュリン遺伝子の中に、スペル
マチュリンの発現を妨げることのできる任意の長さの核
酸配列を挿入した配列を有するように設計することがで
きる。
【0045】挿入される核酸配列は、スペルマチュリン
の発現を妨げうる配列であればよい。なかでも、組換え
DNAのES細胞への導入の確認の容易性の観点から、
マーカー遺伝子、レポーター遺伝子が好ましい。また、
スペルマチュリン遺伝子の上流または下流に、スペルマ
チュリン遺伝子中に挿入される核酸配列を除く配列を有
するベクターは、ランダムな組換え体の除去の観点から
好ましい。マーカー遺伝子としては、ネオマイシン耐性
遺伝子(neo) 、ジフテリアトキシンAフラグメント遺伝
子(DT-A)、ハイグロマイシン耐性遺伝子、ヘルペスウイ
ルスチミジンキナーゼ遺伝子(HSV-tk)、アンピシリン耐
性遺伝子、テトラサイクリン耐性遺伝子、ストレプトマ
イシン遺伝子などが挙げられる。また、挿入される核酸
配列は、レポーター遺伝子であってもよく、β−ガラク
トシダーゼ(lacZ)遺伝子または緑色蛍光タンパク質(GF
P) 遺伝子、クロラムフェニコールアセチルトランスフ
ェラーゼ遺伝子(CAT) 、β- グルコニダーゼ遺伝子(GU
S) 、ルシフェラーゼ遺伝子、エクオリン遺伝子、タウ
マリン遺伝子などが挙げられる。
【0046】核酸配列の挿入部位としては、本発明の遺
伝子の発現制御領域、非翻訳領域および翻訳領域が挙げ
られる。
【0047】前記組換えDNAの導入方法としては、例
えば、エレクトロポレーション法、マイクロインジェク
ション法などを挙げることができる。相同組換えにより
スペルマチュリン遺伝子を破壊したES細胞は、ターゲ
ッティングベクター由来のマーカー遺伝子の発現に基づ
いて選択できる。
【0048】相同組換えによりスペルマチュリン遺伝子
を破壊したES細胞を有するキメラ非ヒト哺乳動物を作
製する方法としては、例えば、胚盤胞マイクロインジェ
クション法、または凝集法などを挙げられる。胚盤胞マ
イクロインジェクション法では、例えば、マウスの場
合、受精から約3.5日目のマウスの胚盤胞に、予めス
ペルマチュリン遺伝子を破壊したES細胞をマイクロイ
ンジェクトし、処理した胚盤胞を偽妊娠マウスに移植す
ることにより、所望のキメラマウスを作製することがで
きる。また、会合法では、受精から約2.5日目のマウ
スの桑実胚と、予めスペルマチュリン遺伝子を破壊した
ES細胞とを会合させ、それを偽妊娠非ヒト哺乳動物に
移植することにより、所望のキメラマウスを作出するこ
とができる。
【0049】キメラ非ヒト動物と相当する野生型非ヒト
動物とを交配することにより得られるヘテロ接合体非ヒ
ト動物、あるいは、得られたヘテロ接合体非ヒト動物同
士を更に交配させることにより得られるホモ接合体非ヒ
ト動物は、例えば、尾から採取したDNAを用いたサザ
ンブロティング法により、スペルマチュリン遺伝子が破
壊されていることを確認することができる。このように
して得られた遺伝子の機能を欠損した非ヒト動物および
それを継代飼育することにより得られた遺伝子の機能を
欠損した非ヒト動物の子孫は本発明に含まれる。
【0050】本発明のスペルマチュリン遺伝子またはそ
れと同等の他の種由来の遺伝子の機能を欠損した、遺伝
子改変非ヒト動物の子孫は、精子細胞成熟過程後期に精
巣に特異的に発現する遺伝子の機能が欠損しているた
め、精子形成過程、特に精子細胞分化後期の成熟過程に
おいて、障害が出現する。したがって、その様な病態を
伴った無精子症の診断手段または治療用医薬組成物の開
発のためのモデル動物として有用である。また、男性不
妊の大きな要素の1つである精子の運動能の低下の原因
となる鞭毛の形態学的異常を伴った精子形成異常のモデ
ル動物としても有用である。
【0051】本発明は、さらに前記精巣特異的タンパク
質の検出方法を提供する。本発明の精巣特異的タンパク
質の検出方法は、本発明の抗体またはその断片を被検精
液試料に添加することを1つの大きな特徴とする。被検
精液試料中に本発明の精巣特異的タンパク質が存在して
いる場合、抗原抗体反応を指標として簡便に検出するこ
とができる。かかる検出方法は、さらに前記精巣特異的
タンパク質の機能の異常を伴う造精機能障害の診断への
応用が期待される。
【0052】抗原抗体反応は、例えば、酵素免疫測定
法、蛍光免疫測定法、発光免疫測定法などにより検出す
ることができる。
【0053】また、本発明は、造精機能障害に関与する
精巣特異的遺伝子の検出方法を提供する。前記造精機能
障害に関与する精巣特異的遺伝子の検出方法は、本発明
の遺伝子のホモログを検出し、精子細胞分化の有無を指
標とすることを1つの大きな特徴とする。
【0054】前記検出方法において、被検試料として
は、精巣組織、精液、血液などが挙げられる。
【0055】「本発明の遺伝子のホモログ」とは、本発
明の遺伝子の少なくとも一部を有し、かつ造精機能障害
に関与する遺伝子をいう。ここで、「少なくとも一部」
は、例えば、本発明の遺伝子と70%以上、好ましくは
80%以上であり、より好ましくは90%以上であり、
100%以下の塩基配列ホモロジーを有し、本発明の遺
伝子の精子細胞分化後期に特異的に発現しかつ精子細胞
分化に関与するという機能を発現しない範囲であればよ
い。
【0056】本発明の遺伝子のホモログの検出は、後述
の本発明のオリゴヌクレオチドをプローブとして用いる
サザンブロット解析、該オリゴヌクレオチドをプライマ
ーとして用いるPCRなどにより行なうことができる。
サザンブロット解析の場合、ハイブリッドの形成の有無
を指標として遺伝子の有無を検出することができる。P
CRの場合、増幅産物の有無を指標として遺伝子の有無
を検出することができる。
【0057】さらに、本発明の遺伝子のホモログは、一
本鎖高次構造多型(SSCP)、塩基配列解析、制限断片長多
型などの方法により検出することができる。
【0058】精子細胞分化の有無は、精液中の精子細胞
を測定することにより調べることができる。
【0059】前記精巣特異的タンパク質の検出方法およ
び造精機能障害に関与する精巣特異的遺伝子の検出方法
は、造精機能障害の診断方法に有用である。本発明は、
前記精巣特異的タンパク質の検出方法または造精機能障
害に関与する精巣特異的遺伝子の検出方法を用いること
を特徴とする造精機能障害の診断方法を可能にする。
【0060】精巣特異的タンパク質の検出方法を用いた
診断方法においては、該精巣特異的タンパク質が存在す
る場合、正常な造精機能を有するか、あるいは精子細胞
分化後期を除く時期における造精機能障害を有すること
を意味する。また、精巣特異的タンパク質が存在しない
場合、精子細胞分化後期に原因を有する造精機能障害で
あることを意味する。
【0061】造精機能障害に関与する精巣特異的遺伝子
の検出方法を用いた診断方法においては、本発明の遺伝
子が検出され、かつ精子細胞分化が見られる場合は、正
常な造精機能を有していることを意味する。また、本発
明の遺伝子のホモログが検出され、かつ精子細胞分化が
見られない場合、本発明の遺伝子の変異を原因とする
か、あるいは造精機能に関与する他の因子に原因がある
ことを意味する。この場合、さらに本発明の遺伝子と検
出されたホモログとの差異の解析を行なうことにより、
さらに詳細に診断することができる。
【0062】本発明は、さらに造精機能障害改善用物質
のスクリーニング法を提供する。本発明のスクリーニン
グ法は、前記「スペルマチュリン遺伝子の機能を欠損し
た非ヒト動物またはその子孫」に被検物質を投与するス
テップおよび造精機能の回復を指標として判定するステ
ップを含むことを1つの大きな特徴とする。
【0063】本発明のスクリーニング法においては、ま
ず被検物質を「スペルマチュリン遺伝子の機能を欠損し
た非ヒト動物またはその子孫」に被検物質を投与する。
【0064】被検物質は、化学合成された物質であって
もよく、天然由来の物質または抽出物であってもよい。
【0065】投与形態としては、経口投与、吸入投与、
静脈内注射、皮下注射、器官内注射などが挙げられる。
【0066】ついで、投与後の非ヒト動物またはその子
孫の造精機能の回復を指標として被検物質の効果を判定
する。
【0067】造精機能の回復は、例えば、ヘマトキシン
およびPASを用いた精巣組織の染色により、成熟精子
細胞の存在の有無を確認することなどにより判定するこ
とができる。
【0068】本発明のスクリーニング方法は、特に精子
細胞成熟過程後期に生じる造精機能障害に対する医薬組
成物のスクリーニングに有効である。
【0069】本発明により、さらに造精機能障害改善用
医薬組成物が提供される。本発明の造精機能障害改善用
医薬組成物としては、本発明の遺伝子を含有した組成物
が挙げられる。また、前記スクリーニング法により得ら
れた物質を含有した医薬組成物も本発明に含まれる。
【0070】本発明の遺伝子を含有した医薬組成物の投
与方法としては、該遺伝子のセンス核酸またはアンチセ
ンス核酸の細胞内への導入の容易性の観点から、ウイル
スベクターに該遺伝子を組み込んだ構築物を、経口投
与、吸入投与、静脈内注射、皮下注射、器官内注射など
による投与方法、本発明の遺伝子のセンス核酸またはア
ンチセンス核酸を保持する発現プラスミドを含有した組
成物を直接筋肉内に投与する方法(DNAワクチン
法)、リポソーム法、リポフェクチン法、マイクロイン
ジェクション法、リン酸カルシウム法、エレクトロポレ
ーション法等が挙げられる。
【0071】また、本発明の遺伝子を含有するリポソー
ムまたは膜融合リポソーム (センダイウイルス(HIVJ)−
リポソーム等)においては、懸濁剤、凍結剤、遠心分離
濃縮凍結剤等のリポソーム製剤の形態とすることができ
る。
【0072】医薬組成物に用いる遺伝子は、細胞内への
移行性または細胞内での安定性を高めるため、例えば、
ホスホチオエート、ホスホロジチオエート、アルキルホ
スホトリエステル、アルキルホスホナート、アルキルホ
スホアミデート等の化学的修飾核酸を有していてもよ
い。
【0073】本発明の遺伝子を除く物質を含有した医薬
組成物の投与形態としては、例えば、静脈、動脈、皮
下、筋肉内などへの投与が挙げられる。イン・ビボ方法
により投与する場合は、例えば、液剤等の製剤形態をと
りうるが、一般的には有効成分を含有する注射剤等とさ
れ、必要に応じて、慣用の担体を加えてもよい。
【0074】医薬組成物中の有効成分の含有量は、造精
機能を回復しうる範囲で適宜調整することができる。
【0075】本発明は、さらに、本発明の遺伝子の配列
を有する核酸にストリンジェントな条件下にハイブリダ
イズしうるオリゴヌクレオチドを提供する。かかるオリ
ゴヌクレオチドも本発明に含まれる。
【0076】本発明のオリゴヌクレオチドは、前記本発
明の遺伝子の配列を有する核酸に相補的な配列の一部を
有する。オリゴヌクレオチドの長さは、目的に応じ、適
宜選択できるが、20〜500塩基対、好ましくは30
〜300であることが望ましい。
【0077】オリゴヌクレオチドの配列は、本発明の遺
伝子の配列を有する核酸に特異的にハイブリダイズする
ものであれば、そのTm値、配列の特異性により適宜選
択することができる。
【0078】ここで、ストリンジェントな条件とは、例
えば、前記モレキュラー クローニング:ア ラボラト
リー マニュアル第2版に記載のプローブまたはプライ
マーのためのオリゴヌクレオチドの条件が適用される。
【0079】本発明のオリゴヌクレオチドは、本発明の
精巣特異的遺伝子の配列を有する核酸を特異的に増幅す
るためのプライマーまたは該遺伝子を検出するためのプ
ローブとして用いることができる。前記プライマーおよ
びプローブは、本発明の精巣特異的遺伝子の検出に有用
である。
【0080】
【実施例】実施例1 不妊マウスの解析 本発明者らがこれまでに作製した、トランスジーンの挿
入が確認されているトランスジェニックマウスの中か
ら、1系統に精子細胞の成熟過程に異常を伴う不妊マウ
ス(以下、Tg40という)を見出した。この異常は、ホモ
接合体にのみ認められ、前記トランスジーンの挿入によ
る精子細胞分化関連遺伝子への影響に起因する雄の不妊
が示唆された。なお、Tg40では、トランスジーンの発現
産物が野生型マウスの対応する遺伝子の発現産物とほと
んど差がなく、以下の表現型がトランスジーンの発現に
よって引き起こされた性質ではないことが示唆された。
【0081】(1)精巣組織の形態学的解析 Tg40について、精子形成過程における精巣組織の形態学
的特徴を、常法により精巣組織をヘマトキシリンおよび
PAS(p-aminosalicylic acid; periodic acid-Schiff)染
色して可視化した。また、野生型マウスの精巣組織につ
いても同様に行なった。その結果、精子形成周期のステ
ージVII の精巣組織において、精子細胞の成熟過程の異
常が認められた(図1)。さらに、Step10以降におい
て、精子細胞数が著しく減少しており、精巣上体におい
て、成熟した精子は観察されなかった。また、内腔側に
は脱核様細胞が認められ、TUNEL 染色陰性であることか
ら、アポトーシスを伴ってない珍しい病変であった。
【0082】(2)造精機能障害の発生時期の検討 Tg40および野生型マウスのそれぞれの精巣におけるCREM
遺伝子(Genbank/EMBLデータベース Accession No. M60
285 )およびプロタミン2 遺伝子(Genbank/EMBLデータ
ベース Accession No. X14004 )の発現量をノーザンハ
イブリダイゼーション法により解析した。その結果を図
2に示す。前記CREM遺伝子およびプロタミン2 遺伝子の
発現は、共に精子形成において、減数分裂で生じた単相
精子細胞期に確認されるため、造精機能障害の発生時期
の推定のための指標とした。その結果、CREM遺伝子およ
びプロタミン2 遺伝子の発現量は、Tg40および野生型マ
ウスのいずれにおいても同等であったので、Tg40は、精
子細胞の成熟過程(後期)に異常をきたしていることが
示唆された。したがって、Tg40は、従来の造精機能障害
モデル動物にはない、精子形成後期に該造精機能障害の
原因があるという特徴を有するモデル動物であることが
明らかになった。また、前記Tg40の作製時に機能を欠損
された遺伝子は、精子細胞分化後期の造精機能障害に関
与する遺伝子あることが示唆された。
【0083】実施例2 Tg40の精子細胞分化後期の造精
機能障害に関与する遺伝子の同定 (1) マウスの尾からのゲノムDNAの調製 前記トランスジェニックマウスTg40由来の切断した尾を
溶解液[10mM Tris-HCl(pH7.5), 100mM EDTA, 1% SDS, 1
mg/ml proteinase K] に入れ、55℃で一晩インキュベー
トした。得られた溶解液に等量のフェノール/クロロホ
ルムを添加し、緩やかに30分間攪拌した。得られた溶液
を遠心分離した後、上層を別のチューブに移し、RNase
A 溶液を添加し、30分間インキュベートした。さらに、
得られたRNase A 処理後の溶液に等量のフェノール/ク
ロロホルムを添加し、緩やかに攪拌し、ついで遠心分離
した。上層をエタノール沈澱させ、70% エタノールで洗
浄後、風乾し、TE溶液[10mM Tris-HCl(pH8.0), 1mM EDT
A]に溶解し、トランスジェニックマウスゲノムDNA 標品
を得た。
【0084】(2) トランスジーンの染色体上におけ
る導入部位の同定 任意のプライマーのデザインおよびTAIL-PCRは、イチカ
ワら(K.Ichikawa)[Gene 189, 277-287 (1997)]記載の方
法に従って行なった。トランスジーンの特異的プライマ
ーとして、下記プライマー: 5'-TACATCGAACTGGATCTCAAC-3' (配列番号:9) 5'-GCGGTAAGATCCTTGAGAGTTT-3'(配列番号:10); お
よび 5'-GTTGAGTACTCACCAGTCACAG-3'(配列番号:11) を用いた。
【0085】前記任意プライマーと特異的プライマーと
の組み合わせを用い、前記(1)で得られたトランスジ
ェニックマウスゲノムDNA 標品を鋳型とし、高温アニー
ルPCR ×5 サイクル(94℃, 1分; 60℃, 1分; 72℃,
3分)および低温アニールPCR ×1 サイクル(94℃, 1
分; 28℃, 3分; 72℃, 3分)からなる反応の後、高温
アニールPCR ×2 サイクル(94℃, 30秒; 58℃, 1分;
72℃, 3分)および低温アニールPCR ×1 サイクル(94
℃, 30秒; 44℃, 1分; 72℃, 3分) からなる反応サイ
クル (スーパーサイクルという) を12回繰り返すことに
よりTAIL-PCRを行なった。
【0086】かかるTAIL-PCRにより得られた増幅産物を
鋳型として、nested primer を用い、前記スーパーサイ
クルを2 回または 3回繰り返した。得られた増幅断片を
ポリアクリルアミドゲルで分離した後、電気泳動で溶出
させ、回収した。ついで回収断片をTAクローニング用ベ
クターであるpGEMT ( プロメガ社製) に連結した後、常
法により塩基配列を決定した。
【0087】その結果、図3(配列番号:12)に示す
ように、トランスジェニックマウスTg40作製時に用いた
プラスミドを直鎖状にする際に用いた切断点とマウス由
来ゲノム遺伝子が連結していることが示された。
【0088】さらに、前記図3の結果を確認するため、
トランスジェニックマウスTg40のトランスジーンとゲノ
ムDNA との接合点を含む領域の塩基配列を基に作製した
PCR用プライマー:前記配列番号:10および 5'-GGTCACAGCACTCAGAAAGAAGACC-3' (配列番号:13) を用い、Tg40系統ホモ接合体マウスおよび野生型マウス
由来の染色体DNA を鋳型としてPCR を行なった。PCR の
温度プロフィールは、94℃, 1分; 50℃, 1分;72℃,
1.5 分を1サイクルとする30サイクルである。
【0089】得られた試料を1.2%アガロースゲル電気泳
動に供した結果、Tg40系統ホモ接合体マウス由来の染色
体DNA を鋳型として用いた場合のみ、特異的な増幅断片
が確認された。したがって、前記トランスジーンとゲノ
ムDNA との接合点がトランスジーンの挿入部位であるこ
とが確定された。ついで、前記トランスジーンの挿入部
位に隣接するゲノムDNA 由来の領域をpGEMT にクローン
化した。
【0090】実施例3 マウス精巣由来cDNAのスクリー
ニング 実施例2でクローン化したトランスジーンの挿入部位に
隣接するゲノムDNA 領域の断片をプローブとして用い、
プラークハイブリダイゼーション法により、同ゲノムDN
A の断片を含む20kbのゲノミッククローンを単離した。
同20kbのゲノムDNA を制限酵素Xho I +Xba I で消化す
ることにより得られた約5kb のDNA 断片をプローブと
し、ノーザンブロット解析を行なった。その結果、その
結果、ホモ接合体マウスの精巣由来RNA においてバンド
の消失が認められ、プローブとして用いたゲノムDNA 領
域に、ホモマウスにおいて発現が損なわれた遺伝子が存
在することが示された。そこで、同じゲノムDNA 領域の
断片をプローブとして用い、プラークハイブリダイゼー
ション法 [例えば、カレント プロトコールズ インモ
レキュラー バイオロジー(CURRENT PROTOCOLS IN MOLE
CULAR BIOLOGY)[John Wiley & Sons (1989) などに記
載] により、マウス精巣由来cDNAライブラリー[クロー
ンテック(Clontech)社製] をスクリーニングした。ハイ
ブリダイゼーションは、5 ×SSC(0.75M NaCl, 0.075M
クエン酸ナトリウム) 、 5×Denhardt's試薬、0.1% SDS
および100 μg/ml変性DNA を含有した溶液中、32P 標識
プローブと共に42℃で一晩インキュベートすることによ
り行なった。
【0091】その結果、トランスジェニックマウスにお
けるトランスジーン挿入部位の隣接領域を含む、野生型
マウス染色体由来の遺伝子を有するポジティブクローン
が得られた。
【0092】ついでスペルマチュリン遺伝子の塩基配列
を常法により決定した。塩基配列を配列番号:2〜4に
示す。また前記塩基配列より推定されるアミノ酸配列を
それぞれ配列番号:6〜8に示す。得られたクローン
は、それぞれオルタナティブスプライシングにより生じ
た3種類の異なるDNA 断片を有していた。なお、前記遺
伝子をスペルマチュリン遺伝子と命名し、該遺伝子の発
現産物をスペルマチュリンと命名する。
【0093】実施例4 スペルマチュリン遺伝子発現産
物の局在 前記実施例3で得られたスペルマチュリン遺伝子を含む
DNA 断片をプローブとして用い、ノーザンブロット解析
により、野生型マウスまたはTg40の各組織における発現
パターンを調べた。
【0094】マウスの脳、心臓、胸腺、肺、精巣、脾
臓、腎臓、腸、骨格筋、肝臓、卵巣および乳腺の各組織
由来のRNA は、モレキュラー クローニング:ア ラボ
ラトリー マニュアル第2版[Sambrook ら,(1989)] な
どに記載の慣用の方法により調製するか、または各種マ
ウス組織由来のmRNA (ポリ(A) +RNA)[ 商品名:マルチ
プル・ティシュ・ノーザン (MTN)ブロット (クロンテッ
ク社製)]のものを用いた。
【0095】得られたRNA を1%ホルムアルデヒド変性ア
ガロース電気泳動に供したのち、得られたゲル上のRNA
を常法によりナイロンメンブラン (商品名:Hybond N+、
アマシャム社製) に転写した。ノーザンブロットハイブ
リダイゼーションは、50% ホルムアミド、5 ×SSC 、5
×Denhardt's溶液、0.1% SDS、100 μg/mlのサケ精子DN
A を含む溶液中、32P 標識したプローブと共に42℃で一
晩インキュベートすることにより行なった。結果を図4
に示す。
【0096】その結果、図4パネルAおよびBに示すよ
うに、スペルマチュリン遺伝子は、精巣で著しく発現し
ていたが、他の組織における発現は観察されなかった。
したがって、スペルマチュリン遺伝子は、精巣特異的遺
伝子であることが示唆された。
【0097】さらに、図4パネルCに示すように、Tg40
由来の精巣におけるスペルマチュリン遺伝子の発現は観
察されなかった。
【0098】実施例5 スペルマチュリン遺伝子の発現
時期の検討 スペルマチュリン遺伝子の精巣内発現細胞について、ジ
コキシゲニン(DIG) 標識-UTPを用いて標識したスペルマ
チュリン遺伝子のセンス鎖またはアンチセンス鎖をプロ
ーブとして用い、in situ ハイブリダイゼーションによ
り解析した。
【0099】マウスより、精巣組織を取り出し、ブアン
液に浸漬させて固定させ、パラフィン包埋を行なった。
ついで、凍結精巣組織をクリオスタットを用いて薄切し
た後、スライドグラスに載せ、乾燥させた。得られたス
ライドグラスを4%パラホルムアルデヒドに浸漬させて組
織を固定し、リン酸緩衝化生理的食塩水(pH7.4) で洗浄
した。洗浄後のスライドグラスを0.25% 無水酢酸および
0.2% NaCl を含有した0.1M トリエタノールアミン中25
℃で10分間インキュベートした。さらに、スライドグラ
スを70% 、90% および100%のエタノール溶液に順次浸漬
させて切片を脱水した後、クロロホルム、100%エタノー
ルおよび90% エタノールに順次浸漬させて切片の脱脂を
行ない、組織固定スライドグラスを得た。
【0100】ジコキシゲニン(DIG) 標識した各プローブ
をスライドグラス上の組織切片にそれぞれ添加し、パラ
フィルムを被せて、湿潤容器中50℃で一晩インキュベー
トすることにより、ハイブリダイゼーションを行なっ
た。ハイブリダイゼーション後、洗浄し、アルカリホス
ファターゼ標識の抗DIG 抗体で反応後、4−ニトロブル
−テトラゾリウムクロリド/X-ホスフェート溶液により
可視化した。結果を図5に示す。
【0101】図5に示すように、スペルマチュリン mRN
A は、精母細胞でなく、特に減数分裂期以降の精子細胞
周辺で発現している。これは、トランスジェニックマウ
スTg40の精子細胞の障害と完全に一致するものであり、
スペルマチュリン遺伝子が該Tg40における不妊の原因遺
伝子であることを強く示唆する。
【0102】実施例6 スペルマチュリン遺伝子の染色
体上の局在 蛍光in situ ハイブリダイゼーション法 (FISH法) によ
り、スペルマチュリン遺伝子の染色体上の局在を解析し
た。プローブとして、ビオチン標識したスペルマチュリ
ン遺伝子を用いた。
【0103】マウス脾細胞の培地 (20% 牛胎児血清を含
むRPMI 1640)にCon A を終濃度3.0μg/mlになるよう
に、またLPS を10μg/mlになるように添加して、37℃で
60時間処理した。ついで細胞を遠心分離により回収し、
0.75% 塩化カリウムを含有した低張液に室温で20分間浮
遊させ、固定液 [エタノール/ 酢酸= 3/1]溶液によって
固定した。固定後の細胞溶液をスライドガラスに滴下
し、乾燥させることにより染色体伸展標本を作製した。
【0104】70% ホルムアミドを含む2 ×SSC にスライ
ドグラスを70℃で2 分間浸漬させて染色体DNA の変性を
行なった後、2 ×SSC 、2 mg/ml のウシ由来血清アルブ
ミン、10% デキストラン硫酸を含む溶液に溶解させたビ
オチン標識プローブを添加して湿潤容器中37℃でインキ
ュベートを行なうことによりハイブリダイゼーションを
行なった。
【0105】ハイブリダイゼーション後、常法に従い、
抗ビオチン抗体を反応させ、FITC標識抗ヤギIgG 抗体に
よって蛍光標識した。その結果を図6に示す。
【0106】図6の結果より、スペルマチュリン遺伝子
は、第10染色体のC1領域に局在することが示され
た。
【0107】実施例7 ヒト由来スペルマチュリン遺伝
子のクローニング マウス由来スペルマチュリン遺伝子をプローブとして用
い、プラークハイブリダイゼーション法により、ヒトcD
NAライブラリー( クロンテック社製) をスクリーニング
した。
【0108】その結果、推定379 アミノ酸残基からなる
ポリペプチドをコードするオープンリーディングフレー
ムを含む1235bpのDNA 断片を含有したクローンが得られ
た。塩基配列を配列番号:1に示し、推定アミノ酸配列
を配列番号:6に示す。
【0109】ヒト由来スペルマチュリン(配列番号:
5)とマウス由来スペルマチュリン(配列番号:6)と
の間のアミノ酸配列のアラインメントを図7に示す。ア
ミノ酸レベルでの相同性は59.5% であった。
【0110】実施例8 ヒト由来スペルマチュリン遺伝
子発現産物の局在 実施例7で得られたヒト由来スペルマチュリン遺伝子を
含むDNA 断片をプローブとして用い、ノーザンブロット
解析により、ヒトにおける発現の局在を調べた。ノーザ
ンブロット解析は、実施例3と同様に行なった。
【0111】なお、ヒトの心臓、脳、胎盤、肺、肝臓、
骨格筋、腎臓、膵臓、末梢血白血球、大腸、小腸、卵
巣、精巣、前立腺、胸腺、脾臓、胃、甲状腺、脊髄、リ
ンパ節、気管、副腎腺、副腎皮質、副腎髄質および骨髄
の各組織由来のRNA は、mRNA [( ポリ(A) +RNA)、商品
名:マルチプル・ティシュ・ノーザン (MTN)ブロット
(クロンテック社製)]を用いた。
【0112】ハイブリダイゼーションは、50% ホルムア
ミド、5 ×SSC 、5 ×Denhardt's溶液、0.1% SDS、100
μg/mlのサケ精子DNA を含む溶液中、42℃で一晩インキ
ュベートすることにより行なった。その結果を図8に示
す。
【0113】図8の結果より、ヒト由来のスペルマチュ
リンも精巣特異的に発現していることが示された。
【0114】配列表フリーテキスト 配列番号:9は、トランスジーンの塩基配列を基にデザ
インしたプライマーの配列である。
【0115】配列番号:10は、トランスジーンの塩基
配列を基にデザインしたプライマーの配列である。
【0116】配列番号:11は、トランスジーンの塩基
配列を基にデザインしたプライマーの配列である。
【0117】配列番号:13は、トランスジーン挿入部
位に隣接するDNAを含む接合点領域の塩基配列であ
る。
【0118】
【発明の効果】本発明の精巣特異的遺伝子および精巣特
異的タンパク質は、精子分化後期の成熟過程に関与する
ため、精子細胞分化後期の障害を原因とする無精子症も
しくは鞭毛形成異常の診断または治療のためのターゲッ
トとなりうる。また、本発明の遺伝子の少なくとも一部
を欠損した、遺伝子改変非ヒト動物またはその子孫は、
無精子症もしくは鞭毛形成障害の診断または治療の手段
あるいは医薬の開発を可能にするという優れた効果を奏
する。さらに、本発明の造精機能障害改善用物質または
医薬組成物により、精子細胞分化後期における障害を原
因とする造精機能障害の治療が可能になる。
【0119】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> TANABE SEIYAKU CO., LTD. <120> Testis specific gene <130> TB-11-004 <160> 13 <170> PatentIn Ver. 2.0
【0120】 <210> 1 <211> 1235 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> CDS <222> (44)..(1180) <400> 1 tgccgggaga gtgaggccgc gggggctggg aagggaccgg tgt atg ggg gac agc 55 Met Gly Asp Ser 1 agg cga agg tca ctc ggg aac cag ccc agc tct gag gct gcg ggc agg 103 Arg Arg Arg Ser Leu Gly Asn Gln Pro Ser Ser Glu Ala Ala Gly Arg 5 10 15 20 tcg gaa agg gag cag gac ggc gac ccc cgt ggc ctc cag agc tct gtg 151 Ser Glu Arg Glu Gln Asp Gly Asp Pro Arg Gly Leu Gln Ser Ser Val 25 30 35 tac gag agc cgg cgg gtc aca gac ccc gaa cgc cag gac ctg gac aat 199 Tyr Glu Ser Arg Arg Val Thr Asp Pro Glu Arg Gln Asp Leu Asp Asn 40 45 50 gca gag ctg gga cca gaa gac cca gaa gag gag ctt ccc ccc gag gag 247 Ala Glu Leu Gly Pro Glu Asp Pro Glu Glu Glu Leu Pro Pro Glu Glu 55 60 65 gtg gcc ggg gag gag ttc ccg gag acc ctg gat ccc aaa gag gca ctt 295 Val Ala Gly Glu Glu Phe Pro Glu Thr Leu Asp Pro Lys Glu Ala Leu 70 75 80 tct gag ttg gag aga gtc ctg gac aag gac ttg gaa gag gac att cct 343 Ser Glu Leu Glu Arg Val Leu Asp Lys Asp Leu Glu Glu Asp Ile Pro 85 90 95 100 gaa atc agc cgg ctg tcc atc agc cag aag ctc ccc agc acc acc atg 391 Glu Ile Ser Arg Leu Ser Ile Ser Gln Lys Leu Pro Ser Thr Thr Met 105 110 115 acc aaa gca agg aag agg agg agg cgg agg agg ctc atg gag ctg gca 439 Thr Lys Ala Arg Lys Arg Arg Arg Arg Arg Arg Leu Met Glu Leu Ala 120 125 130 gag ccc aag ata aac tgg caa gtc ctg aaa gac agg aag gga cgc tgt 487 Glu Pro Lys Ile Asn Trp Gln Val Leu Lys Asp Arg Lys Gly Arg Cys 135 140 145 ggt aag ggg tat gcc tgg atc tcc cca tgt aag atg agc ttg cac ttc 535 Gly Lys Gly Tyr Ala Trp Ile Ser Pro Cys Lys Met Ser Leu His Phe 150 155 160 tgt ctc tgc tgg ccc tct gtg tac tgg acc gag cgg ttc ctt gag gac 583 Cys Leu Cys Trp Pro Ser Val Tyr Trp Thr Glu Arg Phe Leu Glu Asp 165 170 175 180 acc acc ctc acc atc aca gtg ccc gcg gtg tcc cgc cgc gtg gag gaa 631 Thr Thr Leu Thr Ile Thr Val Pro Ala Val Ser Arg Arg Val Glu Glu 185 190 195 ctg tct cgg ccc aag aga ttc tac ctg gaa tat tac aac aac aac agg 679 Leu Ser Arg Pro Lys Arg Phe Tyr Leu Glu Tyr Tyr Asn Asn Asn Arg 200 205 210 acg act cct gtc tgg ccc att cct cgg tcc tcc ctg gaa tac aga gcg 727 Thr Thr Pro Val Trp Pro Ile Pro Arg Ser Ser Leu Glu Tyr Arg Ala 215 220 225 tcg agt cgc ctg aag gaa ctg gcc gcc ccg aag att cgt gat aac ttc 775 Ser Ser Arg Leu Lys Glu Leu Ala Ala Pro Lys Ile Arg Asp Asn Phe 230 235 240 tgg agc atg ccc atg tct gag gtg tcc cag gta tcc agg gca gcc caa 823 Trp Ser Met Pro Met Ser Glu Val Ser Gln Val Ser Arg Ala Ala Gln 245 250 255 260 atg gca gtc ccc agc tcg cgg atc ctc cag ttg tca aag ccg aag gcc 871 Met Ala Val Pro Ser Ser Arg Ile Leu Gln Leu Ser Lys Pro Lys Ala 265 270 275 cca gcc acc ctc ttg gaa gag tgg gac ccc gtg cca aaa ccc aag cca 919 Pro Ala Thr Leu Leu Glu Glu Trp Asp Pro Val Pro Lys Pro Lys Pro 280 285 290 cat gtg tca gac cat aac cgc ctc ctt cac ttg gcc agg ccc aaa gct 967 His Val Ser Asp His Asn Arg Leu Leu His Leu Ala Arg Pro Lys Ala 295 300 305 cag tcg gac aag tgc gtt cct gac cga gat cct cgc tgg gag gtg ctg 1015 Gln Ser Asp Lys Cys Val Pro Asp Arg Asp Pro Arg Trp Glu Val Leu 310 315 320 gat gtc acc aag aag gtg gtg gcc agc ccc cgg atc atc tcc ctg gcc 1063 Asp Val Thr Lys Lys Val Val Ala Ser Pro Arg Ile Ile Ser Leu Ala 325 330 335 340 aag ccc aaa gtg cgc aag ggc ctc aac gag gga tac gac agg cgt ccc 1111 Lys Pro Lys Val Arg Lys Gly Leu Asn Glu Gly Tyr Asp Arg Arg Pro 345 350 355 ctc gcc tct atg agc ttg cca ccc cca aaa gca tca cca gaa aag tgt 1159 Leu Ala Ser Met Ser Leu Pro Pro Pro Lys Ala Ser Pro Glu Lys Cys 360 365 370 gat caa ccc agg cct ggc ctc taagacctcc gctcccagta aacaccctca 1210 Asp Gln Pro Arg Pro Gly Leu 375 ggcaccctaa aaaaaaaaaa aaaaa 1235
【0121】 <210> 2 <211> 1248 <212> DNA <213> mouse <220> <221> CDS <222> (53)..(1177) <400> 2 gaattcggca cgaggaggga gtgaggttaa agggttagga ggggcagtac ac atg ggg 58 Met Gly 1 gaa ctt ggt gaa cac cgg gcc agt ttg ctc agt aac cca atc ccg gag 106 Glu Leu Gly Glu His Arg Ala Ser Leu Leu Ser Asn Pro Ile Pro Glu 5 10 15 gtc aag act ttg gga gag tta aag cag gga cag aac aat ggc aat ttg 154 Val Lys Thr Leu Gly Glu Leu Lys Gln Gly Gln Asn Asn Gly Asn Leu 20 25 30 gac ctt gag agc gag cca ttt ggg agc cat tgg ttg cag ggc tct aag 202 Asp Leu Glu Ser Glu Pro Phe Gly Ser His Trp Leu Gln Gly Ser Lys 35 40 45 50 gcc act aca ggg cga acc tca gaa gaa cca gag gag gaa atc ccc cca 250 Ala Thr Thr Gly Arg Thr Ser Glu Glu Pro Glu Glu Glu Ile Pro Pro 55 60 65 gag gag atg gct ggg gaa gag ctc ccg gag acc tcc aat ctg gat ggt 298 Glu Glu Met Ala Gly Glu Glu Leu Pro Glu Thr Ser Asn Leu Asp Gly 70 75 80 cct ctt caa caa gac ctg gag gtg gaa gtg gtt gaa atg agc cat ctg 346 Pro Leu Gln Gln Asp Leu Glu Val Glu Val Val Glu Met Ser His Leu 85 90 95 tcc atc act gag cgg act ccc agt gtc tcc aca gcc aag ggc agg aaa 394 Ser Ile Thr Glu Arg Thr Pro Ser Val Ser Thr Ala Lys Gly Arg Lys 100 105 110 aag agg agc cgg agg ctg ctg gag ctg gcg aag cct aag acc aac tgg 442 Lys Arg Ser Arg Arg Leu Leu Glu Leu Ala Lys Pro Lys Thr Asn Trp 115 120 125 130 caa tgt ctg aga gac agg acg ggg cgc tgt tgt aag ggc tat gcc tgg 490 Gln Cys Leu Arg Asp Arg Thr Gly Arg Cys Cys Lys Gly Tyr Ala Trp 135 140 145 att tcc cca cgc aag acc aac ttg cag ttc tgc ctg tat tgg cct tct 538 Ile Ser Pro Arg Lys Thr Asn Leu Gln Phe Cys Leu Tyr Trp Pro Ser 150 155 160 gta tac tgg acc gag cga ttt atc gag gac acc acg ttg acc atc acg 586 Val Tyr Trp Thr Glu Arg Phe Ile Glu Asp Thr Thr Leu Thr Ile Thr 165 170 175 gtc cct gtg gtg tcc cag cgc atg gag gag ctt tcg agg ccc aag cgg 634 Val Pro Val Val Ser Gln Arg Met Glu Glu Leu Ser Arg Pro Lys Arg 180 185 190 ttc tac cag gaa tat tac aac aat aac agg aca acg ccc atc tgg tcc 682 Phe Tyr Gln Glu Tyr Tyr Asn Asn Asn Arg Thr Thr Pro Ile Trp Ser 195 200 205 210 atc cct cgg tcc act ctg gag tac caa gct tct aac cgg ctg aag caa 730 Ile Pro Arg Ser Thr Leu Glu Tyr Gln Ala Ser Asn Arg Leu Lys Gln 215 220 225 ctg gct acc ccg aag gtt cgc aat aac atc tgg agc att aac atg tct 778 Leu Ala Thr Pro Lys Val Arg Asn Asn Ile Trp Ser Ile Asn Met Ser 230 235 240 gag gtt tcc caa gtc tcc aga gca gcc cag atg gca gtc ccg acc cca 826 Glu Val Ser Gln Val Ser Arg Ala Ala Gln Met Ala Val Pro Thr Pro 245 250 255 cgg acg ctt cgg ctg gca aag ccc agg ccc cca gcc act ctg ttg gaa 874 Arg Thr Leu Arg Leu Ala Lys Pro Arg Pro Pro Ala Thr Leu Leu Glu 260 265 270 gag tgg gac cct atg cca aaa ccc aag cct tac gtg tca gac tat aac 922 Glu Trp Asp Pro Met Pro Lys Pro Lys Pro Tyr Val Ser Asp Tyr Asn 275 280 285 290 cgc ctt ctt cag ctg gca aca ccc aag gcc ctg tca gaa aag tgc gtt 970 Arg Leu Leu Gln Leu Ala Thr Pro Lys Ala Leu Ser Glu Lys Cys Val 295 300 305 cct gat cgc agt cct cag tgg gag gtc ctg gat gtc acc aag aac gcg 1018 Pro Asp Arg Ser Pro Gln Trp Glu Val Leu Asp Val Thr Lys Asn Ala 310 315 320 gtg gcc agt tca cgg atc atc tcc ctg gcc cag ccc aaa att cga aag 1066 Val Ala Ser Ser Arg Ile Ile Ser Leu Ala Gln Pro Lys Ile Arg Lys 325 330 335 gac ctc aac gag ggc tac aac cca tac tac atc tcc cca gcc tct ctg 1114 Asp Leu Asn Glu Gly Tyr Asn Pro Tyr Tyr Ile Ser Pro Ala Ser Leu 340 345 350 gtg gct cag gca tct cct cga att tat gag ctt gcc acc ccc aaa tac 1162 Val Ala Gln Ala Ser Pro Arg Ile Tyr Glu Leu Ala Thr Pro Lys Tyr 355 360 365 370 atc acc aag aaa gtg tgacaaccaa gccttctctc cagctcaccc ccagtaaaca 1217 Ile Thr Lys Lys Val 375 ccaagtgcat cctcaaaaaa aaaaaaaaaa a 1248
【0122】 <210> 3 <211> 1120 <212> DNA <213> mouse <220> <221> CDS <222> (53)..(991) <400> 3 gaattcggca cgaggaggga gtgaggttaa agggttagga ggggcagtac ac atg ggg 58 Met Gly 1 gaa ctt ggt gaa cac cgg gcc agt ttg ctc agt aac cca atc ccg gag 106 Glu Leu Gly Glu His Arg Ala Ser Leu Leu Ser Asn Pro Ile Pro Glu 5 10 15 gtc aag act ttg gga gag tta aag cag gga cag aac aat ggc aat ttg 154 Val Lys Thr Leu Gly Glu Leu Lys Gln Gly Gln Asn Asn Gly Asn Leu 20 25 30 gac ctt gag agc gag cca ttt ggg agc cat tgg ttg cag ggc tct aag 202 Asp Leu Glu Ser Glu Pro Phe Gly Ser His Trp Leu Gln Gly Ser Lys 35 40 45 50 gcc act aca ggg cga acc tca gaa gaa cca gag gag gaa atc ccc cca 250 Ala Thr Thr Gly Arg Thr Ser Glu Glu Pro Glu Glu Glu Ile Pro Pro 55 60 65 gag gag atg gct ggg gaa gag ctc ccg gag acc tcc aat ctg gat ggt 298 Glu Glu Met Ala Gly Glu Glu Leu Pro Glu Thr Ser Asn Leu Asp Gly 70 75 80 cct ctt caa caa gac ctg gag gtg gaa gtg gtt gaa atg agc cat ctg 346 Pro Leu Gln Gln Asp Leu Glu Val Glu Val Val Glu Met Ser His Leu 85 90 95 tcc atc act gag cgg act ccc agt gtc tcc aca gcc aag ggc agg aaa 394 Ser Ile Thr Glu Arg Thr Pro Ser Val Ser Thr Ala Lys Gly Arg Lys 100 105 110 aag agg agc cgg agg ctg ctg gag ctg gcg aag cct aag acc aac tgg 442 Lys Arg Ser Arg Arg Leu Leu Glu Leu Ala Lys Pro Lys Thr Asn Trp 115 120 125 130 caa tgt ctg aga gac agg cct tct gta tac tgg acc gag cga ttt atc 490 Gln Cys Leu Arg Asp Arg Pro Ser Val Tyr Trp Thr Glu Arg Phe Ile 135 140 145 gag gac acc acg ttg acc atc acg gtc cct gtg gtg tcc cag cgc atg 538 Glu Asp Thr Thr Leu Thr Ile Thr Val Pro Val Val Ser Gln Arg Met 150 155 160 gag gag ctt tcg agg ccc aag cgg ttc tac cag gaa tat tac aac aat 586 Glu Glu Leu Ser Arg Pro Lys Arg Phe Tyr Gln Glu Tyr Tyr Asn Asn 165 170 175 aac agg aca acg ccc atc tgg tcc atc cct cgg tcc act ctg gag tac 634 Asn Arg Thr Thr Pro Ile Trp Ser Ile Pro Arg Ser Thr Leu Glu Tyr 180 185 190 caa gct tct aac cgg ctg aag caa ctg gct acc ccg aag gtt cgc aat 682 Gln Ala Ser Asn Arg Leu Lys Gln Leu Ala Thr Pro Lys Val Arg Asn 195 200 205 210 aac atc tgg agc att aac atg tct gag gtt tcc caa gtc tcc aga gca 730 Asn Ile Trp Ser Ile Asn Met Ser Glu Val Ser Gln Val Ser Arg Ala 215 220 225 gcc cag atg gca gtc ccg acc cca cgg acg ctt cgg ctg gca aag ccc 778 Ala Gln Met Ala Val Pro Thr Pro Arg Thr Leu Arg Leu Ala Lys Pro 230 235 240 agg ccc cca gcc act ctg ttg gaa gag tgg gac cct atg cca aaa ccc 826 Arg Pro Pro Ala Thr Leu Leu Glu Glu Trp Asp Pro Met Pro Lys Pro 245 250 255 aag cct tac gtg tca gac tat aac cgc ctt ctt cag ctg gca aag ttt 874 Lys Pro Tyr Val Ser Asp Tyr Asn Arg Leu Leu Gln Leu Ala Lys Phe 260 265 270 aaa cac cca gat gtt ggg gct aga cag acg gct cag cag tta aga gca 922 Lys His Pro Asp Val Gly Ala Arg Gln Thr Ala Gln Gln Leu Arg Ala 275 280 285 290 ctg gct gct ctt cca cag gac cgg ggt tcg att cct ctc agc acc cac 970 Leu Ala Ala Leu Pro Gln Asp Arg Gly Ser Ile Pro Leu Ser Thr His 295 300 305 atg gca gct cac aac cgt cag taactccagc tcccggagca gacacgctct 1021 Met Ala Ala His Asn Arg Gln 310 tctggcttct gcctgcacca ggcacactcg tggtgcacag cactgcatac agacaatact 1081 aatcatatca ttatataata aagtcgttct taaaaaaaa 1120
【0123】 <210> 4 <211> 1176 <212> DNA <213> mouse <220> <221> CDS <222> (53)..(1105) <400> 4 gaattcggca cgaggaggga gtgaggttaa agggttagga ggggcagtac ac atg ggg 58 Met Gly 1 gaa ctt ggt gaa cac cgg gcc agt ttg ctc agt aac cca atc ccg gag 106 Glu Leu Gly Glu His Arg Ala Ser Leu Leu Ser Asn Pro Ile Pro Glu 5 10 15 gtc aag act ttg gga gag tta aag cag gga cag aac aat ggc aat ttg 154 Val Lys Thr Leu Gly Glu Leu Lys Gln Gly Gln Asn Asn Gly Asn Leu 20 25 30 gac ctt gag agc gag cca ttt ggg agc cat tgg ttg cag ggc tct aag 202 Asp Leu Glu Ser Glu Pro Phe Gly Ser His Trp Leu Gln Gly Ser Lys 35 40 45 50 gcc act aca ggg cga acc tca gaa gaa cca gag gag gaa atc ccc cca 250 Ala Thr Thr Gly Arg Thr Ser Glu Glu Pro Glu Glu Glu Ile Pro Pro 55 60 65 gag gag atg gct ggg gaa gag ctc ccg gag acc tcc aat ctg gat ggt 298 Glu Glu Met Ala Gly Glu Glu Leu Pro Glu Thr Ser Asn Leu Asp Gly 70 75 80 cct ctt caa caa gac ctg gag gtg gaa gtg gtt gaa atg agc cat ctg 346 Pro Leu Gln Gln Asp Leu Glu Val Glu Val Val Glu Met Ser His Leu 85 90 95 tcc atc act gag cgg act ccc agt gtc tcc aca gcc aag ggc agg aaa 394 Ser Ile Thr Glu Arg Thr Pro Ser Val Ser Thr Ala Lys Gly Arg Lys 100 105 110 aag agg agc cgg agg ctg ctg gag ctg gcg aag cct aag acc aac tgg 442 Lys Arg Ser Arg Arg Leu Leu Glu Leu Ala Lys Pro Lys Thr Asn Trp 115 120 125 130 caa tgt ctg aga gac agg cct tct gta tac tgg acc gag cga ttt atc 490 Gln Cys Leu Arg Asp Arg Pro Ser Val Tyr Trp Thr Glu Arg Phe Ile 135 140 145 gag gac acc acg ttg acc atc acg gtc cct gtg gtg tcc cag cgc atg 538 Glu Asp Thr Thr Leu Thr Ile Thr Val Pro Val Val Ser Gln Arg Met 150 155 160 gag gag ctt tcg agg ccc aag cgg ttc tac cag gaa tat tac aac aat 586 Glu Glu Leu Ser Arg Pro Lys Arg Phe Tyr Gln Glu Tyr Tyr Asn Asn 165 170 175 aac agg aca acg ccc atc tgg tcc atc cct cgg tcc act ctg gag tac 634 Asn Arg Thr Thr Pro Ile Trp Ser Ile Pro Arg Ser Thr Leu Glu Tyr 180 185 190 caa gct tct aac cgg ctg aag caa ctg gct acc ccg aag gtt cgc aat 682 Gln Ala Ser Asn Arg Leu Lys Gln Leu Ala Thr Pro Lys Val Arg Asn 195 200 205 210 aac atc tgg agc att aac atg tct gag gtt tcc caa gtc tcc aga gca 730 Asn Ile Trp Ser Ile Asn Met Ser Glu Val Ser Gln Val Ser Arg Ala 215 220 225 gcc cag atg gca gtc ccg acc cca cgg acg ctt cgg ctg gca aag ccc 778 Ala Gln Met Ala Val Pro Thr Pro Arg Thr Leu Arg Leu Ala Lys Pro 230 235 240 agg ccc cca gcc act ctg ttg gaa gag tgg gac cct atg cca aaa ccc 826 Arg Pro Pro Ala Thr Leu Leu Glu Glu Trp Asp Pro Met Pro Lys Pro 245 250 255 aag cct tac gtg tca gac tat aac cgc ctt ctt cag ctg gca aca ccc 874 Lys Pro Tyr Val Ser Asp Tyr Asn Arg Leu Leu Gln Leu Ala Thr Pro 260 265 270 aag gcc ctg tca gaa aag tgc gtt cct gat cgc agt cct cag tgg gag 922 Lys Ala Leu Ser Glu Lys Cys Val Pro Asp Arg Ser Pro Gln Trp Glu 275 280 285 290 gtc ctg gat gtc acc aag aac gcg gtg gcc agt tca cgg atc atc tcc 970 Val Leu Asp Val Thr Lys Asn Ala Val Ala Ser Ser Arg Ile Ile Ser 295 300 305 ctg gcc cag ccc aaa att cga aag gac ctc aac gag ggc tac aac cca 1018 Leu Ala Gln Pro Lys Ile Arg Lys Asp Leu Asn Glu Gly Tyr Asn Pro 310 315 320 tac tac atc tcc cca gcc tct ctg gtg gct cag gca tct cct cga att 1066 Tyr Tyr Ile Ser Pro Ala Ser Leu Val Ala Gln Ala Ser Pro Arg Ile 325 330 335 tat gag ctt gcc acc ccc aaa tac atc acc aag aaa gtg tgacaaccaa 1115 Tyr Glu Leu Ala Thr Pro Lys Tyr Ile Thr Lys Lys Val 340 345 350 gccttctctc cagctcaccc ccagtaaaca ccaagtgcat cctcaaaaaa aaaaaaaaaa 1175 a 1176
【0124】 <210> 5 <211> 379 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 5 Met Gly Asp Ser Arg Arg Arg Ser Leu Gly Asn Gln Pro Ser Ser Glu 1 5 10 15 Ala Ala Gly Arg Ser Glu Arg Glu Gln Asp Gly Asp Pro Arg Gly Leu 20 25 30 Gln Ser Ser Val Tyr Glu Ser Arg Arg Val Thr Asp Pro Glu Arg Gln 35 40 45 Asp Leu Asp Asn Ala Glu Leu Gly Pro Glu Asp Pro Glu Glu Glu Leu 50 55 60 Pro Pro Glu Glu Val Ala Gly Glu Glu Phe Pro Glu Thr Leu Asp Pro 65 70 75 80 Lys Glu Ala Leu Ser Glu Leu Glu Arg Val Leu Asp Lys Asp Leu Glu 85 90 95 Glu Asp Ile Pro Glu Ile Ser Arg Leu Ser Ile Ser Gln Lys Leu Pro 100 105 110 Ser Thr Thr Met Thr Lys Ala Arg Lys Arg Arg Arg Arg Arg Arg Leu 115 120 125 Met Glu Leu Ala Glu Pro Lys Ile Asn Trp Gln Val Leu Lys Asp Arg 130 135 140 Lys Gly Arg Cys Gly Lys Gly Tyr Ala Trp Ile Ser Pro Cys Lys Met 145 150 155 160 Ser Leu His Phe Cys Leu Cys Trp Pro Ser Val Tyr Trp Thr Glu Arg 165 170 175 Phe Leu Glu Asp Thr Thr Leu Thr Ile Thr Val Pro Ala Val Ser Arg 180 185 190 Arg Val Glu Glu Leu Ser Arg Pro Lys Arg Phe Tyr Leu Glu Tyr Tyr 195 200 205 Asn Asn Asn Arg Thr Thr Pro Val Trp Pro Ile Pro Arg Ser Ser Leu 210 215 220 Glu Tyr Arg Ala Ser Ser Arg Leu Lys Glu Leu Ala Ala Pro Lys Ile 225 230 235 240 Arg Asp Asn Phe Trp Ser Met Pro Met Ser Glu Val Ser Gln Val Ser 245 250 255 Arg Ala Ala Gln Met Ala Val Pro Ser Ser Arg Ile Leu Gln Leu Ser 260 265 270 Lys Pro Lys Ala Pro Ala Thr Leu Leu Glu Glu Trp Asp Pro Val Pro 275 280 285 Lys Pro Lys Pro His Val Ser Asp His Asn Arg Leu Leu His Leu Ala 290 295 300 Arg Pro Lys Ala Gln Ser Asp Lys Cys Val Pro Asp Arg Asp Pro Arg 305 310 315 320 Trp Glu Val Leu Asp Val Thr Lys Lys Val Val Ala Ser Pro Arg Ile 325 330 335 Ile Ser Leu Ala Lys Pro Lys Val Arg Lys Gly Leu Asn Glu Gly Tyr 340 345 350 Asp Arg Arg Pro Leu Ala Ser Met Ser Leu Pro Pro Pro Lys Ala Ser 355 360 365 Pro Glu Lys Cys Asp Gln Pro Arg Pro Gly Leu 370 375
【0125】 <210> 6 <211> 375 <212> PRT <213> mouse <400> 6 Met Gly Glu Leu Gly Glu His Arg Ala Ser Leu Leu Ser Asn Pro Ile 1 5 10 15 Pro Glu Val Lys Thr Leu Gly Glu Leu Lys Gln Gly Gln Asn Asn Gly 20 25 30 Asn Leu Asp Leu Glu Ser Glu Pro Phe Gly Ser His Trp Leu Gln Gly 35 40 45 Ser Lys Ala Thr Thr Gly Arg Thr Ser Glu Glu Pro Glu Glu Glu Ile 50 55 60 Pro Pro Glu Glu Met Ala Gly Glu Glu Leu Pro Glu Thr Ser Asn Leu 65 70 75 80 Asp Gly Pro Leu Gln Gln Asp Leu Glu Val Glu Val Val Glu Met Ser 85 90 95 His Leu Ser Ile Thr Glu Arg Thr Pro Ser Val Ser Thr Ala Lys Gly 100 105 110 Arg Lys Lys Arg Ser Arg Arg Leu Leu Glu Leu Ala Lys Pro Lys Thr 115 120 125 Asn Trp Gln Cys Leu Arg Asp Arg Thr Gly Arg Cys Cys Lys Gly Tyr 130 135 140 Ala Trp Ile Ser Pro Arg Lys Thr Asn Leu Gln Phe Cys Leu Tyr Trp 145 150 155 160 Pro Ser Val Tyr Trp Thr Glu Arg Phe Ile Glu Asp Thr Thr Leu Thr 165 170 175 Ile Thr Val Pro Val Val Ser Gln Arg Met Glu Glu Leu Ser Arg Pro 180 185 190 Lys Arg Phe Tyr Gln Glu Tyr Tyr Asn Asn Asn Arg Thr Thr Pro Ile 195 200 205 Trp Ser Ile Pro Arg Ser Thr Leu Glu Tyr Gln Ala Ser Asn Arg Leu 210 215 220 Lys Gln Leu Ala Thr Pro Lys Val Arg Asn Asn Ile Trp Ser Ile Asn 225 230 235 240 Met Ser Glu Val Ser Gln Val Ser Arg Ala Ala Gln Met Ala Val Pro 245 250 255 Thr Pro Arg Thr Leu Arg Leu Ala Lys Pro Arg Pro Pro Ala Thr Leu 260 265 270 Leu Glu Glu Trp Asp Pro Met Pro Lys Pro Lys Pro Tyr Val Ser Asp 275 280 285 Tyr Asn Arg Leu Leu Gln Leu Ala Thr Pro Lys Ala Leu Ser Glu Lys 290 295 300 Cys Val Pro Asp Arg Ser Pro Gln Trp Glu Val Leu Asp Val Thr Lys 305 310 315 320 Asn Ala Val Ala Ser Ser Arg Ile Ile Ser Leu Ala Gln Pro Lys Ile 325 330 335 Arg Lys Asp Leu Asn Glu Gly Tyr Asn Pro Tyr Tyr Ile Ser Pro Ala 340 345 350 Ser Leu Val Ala Gln Ala Ser Pro Arg Ile Tyr Glu Leu Ala Thr Pro 355 360 365 Lys Tyr Ile Thr Lys Lys Val 370 375
【0126】 <210> 7 <211> 313 <212> PRT <213> mouse <400> 7 Met Gly Glu Leu Gly Glu His Arg Ala Ser Leu Leu Ser Asn Pro Ile 1 5 10 15 Pro Glu Val Lys Thr Leu Gly Glu Leu Lys Gln Gly Gln Asn Asn Gly 20 25 30 Asn Leu Asp Leu Glu Ser Glu Pro Phe Gly Ser His Trp Leu Gln Gly 35 40 45 Ser Lys Ala Thr Thr Gly Arg Thr Ser Glu Glu Pro Glu Glu Glu Ile 50 55 60 Pro Pro Glu Glu Met Ala Gly Glu Glu Leu Pro Glu Thr Ser Asn Leu 65 70 75 80 Asp Gly Pro Leu Gln Gln Asp Leu Glu Val Glu Val Val Glu Met Ser 85 90 95 His Leu Ser Ile Thr Glu Arg Thr Pro Ser Val Ser Thr Ala Lys Gly 100 105 110 Arg Lys Lys Arg Ser Arg Arg Leu Leu Glu Leu Ala Lys Pro Lys Thr 115 120 125 Asn Trp Gln Cys Leu Arg Asp Arg Pro Ser Val Tyr Trp Thr Glu Arg 130 135 140 Phe Ile Glu Asp Thr Thr Leu Thr Ile Thr Val Pro Val Val Ser Gln 145 150 155 160 Arg Met Glu Glu Leu Ser Arg Pro Lys Arg Phe Tyr Gln Glu Tyr Tyr 165 170 175 Asn Asn Asn Arg Thr Thr Pro Ile Trp Ser Ile Pro Arg Ser Thr Leu 180 185 190 Glu Tyr Gln Ala Ser Asn Arg Leu Lys Gln Leu Ala Thr Pro Lys Val 195 200 205 Arg Asn Asn Ile Trp Ser Ile Asn Met Ser Glu Val Ser Gln Val Ser 210 215 220 Arg Ala Ala Gln Met Ala Val Pro Thr Pro Arg Thr Leu Arg Leu Ala 225 230 235 240 Lys Pro Arg Pro Pro Ala Thr Leu Leu Glu Glu Trp Asp Pro Met Pro 245 250 255 Lys Pro Lys Pro Tyr Val Ser Asp Tyr Asn Arg Leu Leu Gln Leu Ala 260 265 270 Lys Phe Lys His Pro Asp Val Gly Ala Arg Gln Thr Ala Gln Gln Leu 275 280 285 Arg Ala Leu Ala Ala Leu Pro Gln Asp Arg Gly Ser Ile Pro Leu Ser 290 295 300 Thr His Met Ala Ala His Asn Arg Gln 305 310
【0127】 <210> 8 <211> 351 <212> PRT <213> mouse <400> 8 Met Gly Glu Leu Gly Glu His Arg Ala Ser Leu Leu Ser Asn Pro Ile 1 5 10 15 Pro Glu Val Lys Thr Leu Gly Glu Leu Lys Gln Gly Gln Asn Asn Gly 20 25 30 Asn Leu Asp Leu Glu Ser Glu Pro Phe Gly Ser His Trp Leu Gln Gly 35 40 45 Ser Lys Ala Thr Thr Gly Arg Thr Ser Glu Glu Pro Glu Glu Glu Ile 50 55 60 Pro Pro Glu Glu Met Ala Gly Glu Glu Leu Pro Glu Thr Ser Asn Leu 65 70 75 80 Asp Gly Pro Leu Gln Gln Asp Leu Glu Val Glu Val Val Glu Met Ser 85 90 95 His Leu Ser Ile Thr Glu Arg Thr Pro Ser Val Ser Thr Ala Lys Gly 100 105 110 Arg Lys Lys Arg Ser Arg Arg Leu Leu Glu Leu Ala Lys Pro Lys Thr 115 120 125 Asn Trp Gln Cys Leu Arg Asp Arg Pro Ser Val Tyr Trp Thr Glu Arg 130 135 140 Phe Ile Glu Asp Thr Thr Leu Thr Ile Thr Val Pro Val Val Ser Gln 145 150 155 160 Arg Met Glu Glu Leu Ser Arg Pro Lys Arg Phe Tyr Gln Glu Tyr Tyr 165 170 175 Asn Asn Asn Arg Thr Thr Pro Ile Trp Ser Ile Pro Arg Ser Thr Leu 180 185 190 Glu Tyr Gln Ala Ser Asn Arg Leu Lys Gln Leu Ala Thr Pro Lys Val 195 200 205 Arg Asn Asn Ile Trp Ser Ile Asn Met Ser Glu Val Ser Gln Val Ser 210 215 220 Arg Ala Ala Gln Met Ala Val Pro Thr Pro Arg Thr Leu Arg Leu Ala 225 230 235 240 Lys Pro Arg Pro Pro Ala Thr Leu Leu Glu Glu Trp Asp Pro Met Pro 245 250 255 Lys Pro Lys Pro Tyr Val Ser Asp Tyr Asn Arg Leu Leu Gln Leu Ala 260 265 270 Thr Pro Lys Ala Leu Ser Glu Lys Cys Val Pro Asp Arg Ser Pro Gln 275 280 285 Trp Glu Val Leu Asp Val Thr Lys Asn Ala Val Ala Ser Ser Arg Ile 290 295 300 Ile Ser Leu Ala Gln Pro Lys Ile Arg Lys Asp Leu Asn Glu Gly Tyr 305 310 315 320 Asn Pro Tyr Tyr Ile Ser Pro Ala Ser Leu Val Ala Gln Ala Ser Pro 325 330 335 Arg Ile Tyr Glu Leu Ala Thr Pro Lys Tyr Ile Thr Lys Lys Val 340 345 350
【0128】 <210> 9 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed primer based on nucleotide sequence of transgene. <400> 9 tacatcgaac tggatctcaa c 21
【0129】 <210> 10 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed primer based on nucleotide sequence of transgene. <400> 10 gcggtaagat ccttgagagt tt 22
【0130】 <210> 11 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed primer based on nucleotide sequence of transgene. <400> 11 gttgagtact caccagtcac ag 22
【0131】 <210> 12 <211> 369 <212> DNA <213> mouse <220> <223> Nucleotide sequence of junction region containing DNA flanking the transgenic insertion site. <400> 12 gaattcacta gtgattgttg agtactcacc agtcacagaa aagcatctta cggatggcat 60 gacagtaaga gaattatgca gtgctgccat aaccatgagt gataacactg cggccaactt 120 acttctgaca acgatgggtt ctctgtccca gggatctact ttctctcccc agggcctcag 180 tgcagtctct cctatacctc accctataga acccccagag ataaagcgga cacagactag 240 gctccccgct tccccaggtg gagaaagacc atgttctccc tggtaactgt ggtcttcttt 300 ctgagtgctg tgaccaactg agatgtcttc ttcacaattc accctcttaa aaggtggttt 360 tcaacatct 369
【0132】 <210> 13 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed primer based on nucleotide sequence of transgene. <400> 13 ggtcacagca ctcagaaaga agacc 25
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、精子形成周期のステージVII における
精巣組織のヘマトキシリンおよびPAS染色の結果を示
す図である。パネルAは、野生型の精巣組織を示し、パ
ネルBは、トランスジェニックマウスTg40の精巣組織を
示す。
【図2】図2は、Tg40および野生型マウスの精巣におけ
るプロタミン2 とCREMのmRNA発現レベルのノーザンブロ
ット解析の結果を示す図である。図中、WTは野生型マウ
スを示し、TgはTg40を示す。
【図3】図3は、トランスジーンとマウスゲノムDNA と
の接合点領域の塩基配列(配列番号:12)を示す。
【図4】図4は、マウス由来スペルマチュリン遺伝子の
各組織における発現をノーザンブロット解析した結果を
示す図である。図4パネルAは、マウスの脳、心臓、胸
腺、肺、精巣、脾臓、腎臓、腸、骨格筋および肝臓の各
組織における発現の解析結果を示す。図4パネルBは、
マウスの精巣、卵巣および乳腺の各組織における発現の
解析結果を示す。図4パネルCは、野生型マウスおよび
Tg40におけるマウス由来スペルマチュリン遺伝子の発現
の解析結果を示す。
【図5】図5は、in situ ハイブリダイゼーション法に
よる精巣組織におけるマウス由来スペルマチュリン遺伝
子の発現とPAS による対比染色とを示す図である。
【図6】図6は、蛍光in situ ハイブリダイゼーション
法により、染色体DNAにおけるスペルマチュリン遺伝
子の局在を示す図である。
【図7】図7は、ヒト由来スペルマツリン(配列番号:
5)とマウス由来スペルマツリン(配列番号:6)との
間のアミノ酸配列のアラインメントの結果を示す図であ
る。
【図8】図8は、ヒトの心臓、脳、胎盤、肺、肝臓、骨
格筋、腎臓、膵臓、末梢血白血球、大腸、小腸、卵巣、
精巣、前立腺、胸腺、脾臓、胃、甲状腺、脊髄、リンパ
節、気管、副腎腺、副腎皮質および副腎髄質の各組織に
おけるスペルマチュリン遺伝子の発現のノーザンブロッ
ト解析の結果を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 15/00 C07K 16/18 4C086 C07K 14/47 C12N 1/15 4H045 16/18 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12Q 1/68 A 1/21 G01N 33/15 Z 5/10 33/50 Z C12Q 1/68 33/53 D G01N 33/15 C12N 15/00 ZNAA 33/50 A61K 37/02 33/53 C12N 5/00 A (72)発明者 新比恵 啓志 大阪府豊中市利倉西2−17−1−113 Fターム(参考) 2G045 AA25 AA29 AA34 AA35 AA40 BB20 CB01 CB17 CB21 DA12 DA13 DA14 DA36 FB02 FB03 4B024 AA01 BA21 BA80 CA03 CA04 DA06 EA04 GA11 GA18 HA01 HA14 4B063 QA01 QA08 QA12 QA18 QQ02 QQ03 QQ43 QR56 QR62 QS03 QS25 QS34 4B065 AA26X AA58X AA72X AA87X AA91Y AA93Y AB01 AC14 CA24 CA25 CA44 CA46 4C084 AA02 AA06 AA07 AA13 BA01 BA22 DB01 DB61 ZA812 4C086 AA01 AA03 AA04 EA16 MA01 MA04 ZA81 4H045 AA11 AA30 CA40 DA01 DA76 DA86 EA26 EA50 FA72 FA74

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)配列番号:1〜4いずれかに示さ
    れる塩基配列を有する核酸、 (b)配列番号:1〜4いずれかに示される塩基配列に
    おいて、少なくとも1個の塩基の置換、欠失、挿入もし
    くは付加を有する塩基配列からなる核酸、 (c)配列番号:5〜8いずれかに示されるアミノ酸配
    列からなるポリペプチドをコードする核酸、 (d)配列番号:5〜8いずれかに示されるアミノ酸配
    列において、少なくとも1個のアミノ酸残基の置換、欠
    失、挿入もしくは付加を有するアミノ酸配列から なるポリペプチドをコードする核酸、(e)縮重を介し
    て前記(a)〜(d)いずれかに規定された核酸と異な
    る核酸、 (f)オルタナティブスプライシングを介して前記
    (a)〜(e)いずれかに規定された核酸と異なる核
    酸、ならびに (g)前記(a)〜(f)のいずれかに規定された核酸
    のアンチセンス鎖にストリンジェントな条件下でハイブ
    リダイズしうる核酸からなる群より選ばれた核酸を含有
    してなる、精子細胞分化後期に特異的に発現しかつ精子
    細胞分化に関与する精巣特異的タンパク質をコードする
    精巣特異的遺伝子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の精巣特異的遺伝子を含有
    してなる組換えベクター。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の組換えベクターを保持し
    てなる形質転換体。
  4. 【請求項4】 精子細胞分化後期に特異的に発現し、か
    つ精子細胞分化に関与する精巣特異的スペルマチュリン
    タンパク質。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の遺伝子にコードされる、
    精子細胞分化後期に特異的に発現しかつ精子細胞分化に
    関与する精巣特異的スペルマチュリンタンパク質。
  6. 【請求項6】 請求項4または5記載のタンパク質に対
    する抗体またはその断片。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の遺伝子またはそれと同等
    の他の種由来の遺伝子の少なくとも一部を欠損してな
    る、遺伝子改変非ヒト動物またはその子孫。
  8. 【請求項8】 造精機能障害を呈する、請求項7記載の
    非ヒト動物またはその子孫。
  9. 【請求項9】 造精機能障害が鞭毛の形成障害である、
    請求項8記載の非ヒト動物またはその子孫。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の遺伝子またはそれと同
    等の他の種由来の遺伝子の少なくとも一部の塩基配列を
    欠失する工程または該塩基配列を他の配列と置換する工
    程を含む、造精機能障害を呈する遺伝子改変非ヒト動物
    またはその子孫の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項6記載の抗体またはその断片を
    被検精液試料に添加することを特徴とする精巣特異的タ
    ンパク質の検出方法。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の遺伝子のホモログを検
    出し、精子細胞分化の有無を指標とすることを特徴とす
    る、造精機能障害に関与する精巣特異的遺伝子の検出方
    法。
  13. 【請求項13】 請求項7〜9いずれか記載の非ヒト動
    物またはその子孫に被検物質を投与するステップ、およ
    び造精機能の回復を指標として判定するステップを含
    む、造精機能障害改善用物質のスクリーニング方法。
  14. 【請求項14】 造精機能障害が精子細胞成熟過程後期
    に生じる障害である、請求項13記載のスクリーニング
    方法。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の遺伝子を含有してなる
    造精機能障害改善用医薬組成物。
  16. 【請求項16】 請求項1に規定された(a)〜(g)
    いずれかの核酸とストリンジェントな条件下にハイブリ
    ダイズしうるオリゴヌクレオチド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013528283A (ja) * 2010-05-27 2013-07-08 建▲遠▼ 李 ヒト睾丸および副睾丸で発現される305種類の生殖関連精子局在タンパク質の検出方法

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