JP2001094618A - 復調装置および方法 - Google Patents

復調装置および方法

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JP2001094618A JP26559999A JP26559999A JP2001094618A JP 2001094618 A JP2001094618 A JP 2001094618A JP 26559999 A JP26559999 A JP 26559999A JP 26559999 A JP26559999 A JP 26559999A JP 2001094618 A JP2001094618 A JP 2001094618A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射を有する伝送路からの時分割多重した位
相変調信号の入力に対しては、周波数補正の誤動作や位
相同期が不安定になるという課題があった。 【解決手段】 通信フレーム内において位相数が最も少
ない位相変調を用いて位相変調を施されたキャリア同期
補助信号が等時間間隔に分散するように、時分割多重さ
れた当該通信フレームを受信する復調装置であって、周
波数補正部12、波形等化部14および位相補正部15
は、タイミング生成部17の出力信号が与える同期信号
期間において、最小位相変調に従った補正動作および波
形等化の動作(すなわち波形等化手段の係数更新)を行
うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル衛星放送に
使用される復調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、映像の映像のディジタル化が進
み、衛星、CATV、地上波のそれぞれの放送メディア
においてディジタル放送が各国で行われようとしてい
る。その伝送方式として、衛星放送では、その伝送路の
非直線性により位相変調が主に用いられる。
【0003】特に4相位相変調(QPSK)は、欧州の
Digital Video Broadcasting(DVB−S)をはじ
め、米州、更には日本でも通信衛星を利用したCSディ
ジタル放送で用いられている変調方式である。また、国
内の衛星放送(BS)のディジタル化も2000年に放
送予定であり、1つの衛星中継器あたり高精細映像の2
番組伝送と、降雨減衰でも視聴可能なように、8相位相
変調(8PSK)、QPSK及び2相位相変調(BPS
K)の時分割多重を用いた伝送方式が用いられる。この
ような時分割多重した位相変調を用いた伝送方法およ
び、その復調装置の従来例は特願平10−259732
号公報に記載されたものがある。以下、時分割多重した
位相変調を用いた伝送方法および、それを受信するため
の従来の復調装置を図45から図50を用いて簡単に説
明する。図45は変調される元信号のデータ構造、およ
び時分割多重された位相変調信号で構成される通信フレ
ームの構造を示したものである。まず、図45により時
分割多重した位相変調を用いた伝送方法について説明す
る。元信号のフレームは、誤り訂正符号の一つであるリ
ードソロモン符号(RS(204,188))を施した
MPEG2−TSパケット(204バイト)を合成し
て、低階層信号のパケット群と高階層信号のパケット群
とから構成され、総パケット数が一定値となるようにデ
ータフレームが構成される(図45(a))。データフ
レームの内、主信号(MPEG2−TSパケットの内、
同期信号(1バイト)を除いた信号(203バイト))
は、高階層パケット群および低階層パケット群に分けて
高階層パケット群は伝送効率の高い8PSK変調(図4
6(c))を施し、低階層パケット群は伝送信頼性がよ
り高いQPSK(図46(b))またはBPSK変調(図
46(a))を施す。MPEG2−TSパケットの同期
信号(1バイト)は、フレーム同期信号及びフレーム内
の各階層の区切りと各階層の変調モードを表す伝送多重
制御信号(TMCC信号:Transmission Multiplexing
Configuration Control Signal)に置き換え、最も伝送
信頼性の高いBPSK変調を施す。それぞれ変調された
信号は、図45(b)に示すように、フレーム同期信号
およびTMCC信号期間BPSK変調信号、高階層パケ
ット群期間8PSK変調信号、低階層パケット群期間Q
PSKまたはBPSK変調信号の順に時分割多重され
る。更に、主信号(高階層・低階層)の変調期間におい
て、復調装置が低C/N時でも安定に復調が可能なよう
に、伝送路の品質劣化に対して最も強いBPSK変調を
施したキャリア同期補助信号を分散させて設置して、図
45(b)に示すような通信フレームが形成される。こ
のような時分割多重された位相変調信号を復調するため
の従来例の復調装置を図47および図49に示す。図4
7は第1の従来例の復調装置の構成を示したブロック図
である。図47において、第1の従来例の復調装置は、
直交検波部11と、周波数補正部12と、帯域制限フィ
ルタ13と、位相補正部15と、フレーム同期検出部1
6と、タイミング生成部17と、第1の誤り訂正部32
と、第2の誤り訂正部33と、ビデオデコーダ34と、
TMCCデコーダ35と、BER測定部31とを備え
る。
【0004】また、周波数補正部12は、周波数誤差検
出部12aと、ループフィルタ12bと、数値制御発振
部12cと、複素乗算部12dとを備える。位相補正部
15は、位相誤差検出部15aと、ループフィルタ15
bと、数値制御発振部15cと、複素乗算部15dとを
備える。
【0005】なお、図47において、太線かつ“/2”
で示している信号線は、複素表現される信号の信号線を
示している(以下、各図面において同様とする)。
【0006】直交検波部11は、入力する通信フレーム
内の各PSK変調信号を固定周波数の局部発振信号を用
いて直交検波により復調し、同相成分(I),直交成分
(Q)の等化低域信号を出力する。周波数補正部12
は、直交検波部11が出力する信号を入力し、衛星アン
テナにおける周波数変換器(図示せず)等の周波数ずれ
に起因する周波数ずれを、周波数誤差検出部12aから
受ける周波数誤差信号に基づいて補正する。
【0007】この周波数補正部12の各構成について簡
単に説明する。周波数誤差検出部12aは、帯域制限フ
ィルタ13が出力する信号を入力し、遅延検波を行って
周波数誤差を検出する。ループフィルタ12bは、タイ
ミング生成部17からの出力信号に従って、周波数誤差
検出部12aが検出した周波数誤差のうちBPSK期間
における周波数誤差の平均化を行う。数値制御発振部1
2cは、ループフィルタ12bが出力する平均化信号に
対し、数値演算を行い発振信号を出力する。複素乗算部
12dは、直交検波部11が出力する信号と数値制御発
振部12cが出力する信号とを複素乗算して周波数誤差
を打ち消す。
【0008】帯域制限フィルタ13は、周波数補正部1
2が出力する信号を入力し、各PSK信号のスペクトル
整形を行う。フレーム同期検出部16は、帯域制限フィ
ルタ13が出力する信号を入力し、遅延検波によってB
PSK変調されたフレーム同期信号、すなわち通信フレ
ームの先頭を検出する。タイミング生成部17は、フレ
ーム同期検出部16で検出されたフレーム先頭の情報に
基づいて、1通信フレーム内のフレーム同期信号/TM
CC信号の期間およびキャリア同期補助信号の期間を検
出し、その期間に応じたタイミング信号を生成する。位
相補正部15は、帯域制限フィルタ13が出力する信号
を入力し、その位相ずれを位相誤差検出部15aから受
ける位相誤差信号に基づいて補正する。
【0009】この位相補正部15の各構成について簡単
に説明する。位相誤差検出部15aは、帯域制限フィル
タ13が出力する信号を複素乗算部15aを介して入力
し、予め定めた基準位相に対する位相差を検出する。ル
ープフィルタ15bは、タイミング生成部17からの出
力信号に従って、位相誤差検出部15aが検出した位相
誤差のうちBPSK期間における位相誤差の平均化を行
う。数値制御発振部15cは、ループフィルタ15bが
出力する平均化信号に対し、数値演算を行い発振信号を
出力する。複素乗算部15dは、帯域制限フィルタ13
が出力する信号と数値制御発振部15cが出力する信号
とを複素乗算して位相誤差を打ち消す。第1の誤り訂正
部32は、位相補正部15から出力される信号を入力
し、変調装置において高階層パケット群および低階層パ
ケット群に個別に誤り訂正符号化された主信号を、パケ
ット単位で誤り訂正を施し、また時分割多重伝送のため
に時間軸上で並び替えたパケットの順番を元に戻す作業
を行う。この出力は、ビデオデコーダ34へ出力され
る。第2の誤り訂正部33は、位相補正部15から出力
される信号を入力し、変調装置において誤り訂正符号化
されたTMCC信号の誤り訂正を施す。この出力は、T
MCCデコーダ35に出力される。TMCCデコーダ3
5は、フレーム内の各階層の区切りと各階層の変調モー
ドを表すTMCC情報を検出する。BER(ビット誤り
率)測定部31は、誤り訂正符号化の一種であるトレリ
ス符号化が施されいる復調した8PSK信号に対し、ト
レリス復号を行って得た信号に再度トレリス符号化を施
して、復調した8PSK信号と比較することにより高階
層信号のBER(ビット誤り率)をモニタする。その結
果、高階層の復号映像の品質が許容値を下回ったと判断
された場合には、BER測定部31は、伝送路の品質劣
化に対して高耐性の低階層の映像信号を出力するように
ビデオデコーダ34を制御する。
【0010】次に、第1の従来例の復調装置について、
フローチャートを用いて、その処理の流れに従って説明
する。図48は、第1の従来例の復調装置が行う動作を
示すフローチャートである。
【0011】復調装置は、チューナ(図示せず)を介し
て直交検波部11に入力される信号に対し、まずフレー
ム同期検出部16においてフレーム同期信号の検出を行
う(ステップS10)。この検出により、図3(a)に
示すように、通信フレームの先頭、すなわちフレーム同
期信号/TMCC信号の先頭を検出することができる。
【0012】フレーム同期検出ができれば、フレーム同
期検出部16が検出したフレーム先頭信号は、タイミン
グ生成部17に入力される。タイミング生成部17は、
フレーム同期検出部16で検出されたフレーム先頭信号
に基づいて、1通信フレーム内のフレーム同期信号/T
MCC信号の期間およびキャリア同期補助信号の期間を
検出し、図3(b)に示すような当該期間に応じたBP
SKタイミング信号を生成する(ステップS11)。な
お、このタイミング信号は図3(c)に示すようなキャ
リア同期補助信号の期間のみに応じたBPSKタイミン
グ信号であってもよい。
【0013】そして、タイミング生成部17は、生成し
たBPSKタイミング信号(図3(b)または図3
(c))を、周波数補正部12のループフィルタ12a
および位相補正部15のループフィルタ15aへそれぞ
れ出力する。
【0014】このBPSKタイミング信号に基づいて、
周波数補正部12はBPSK変調期間の周波数誤差を検
出して周波数誤差を補正し(ステップS12)、位相補
正部15は、BPSK変調期間の位相誤差を検出して位
相誤差を補正して(ステップS12)、通常の復調処理
に移行する(ステップS13)。
【0015】以上のような処理より、第1の従来例の復
調装置によれば、時分割多重される位相変調信号のう
ち、パケット内に分散配置されたキャリヤ同期補助信号
を含むBPSKを用いて搬送波再生を行うことにより、
低C/N状態においても高速かつ安定にキャリア同期を
行うことができるようにしている。ところで、第1の従
来例の復調装置のようにキャリア同期補助信号を用い
て、位相補正を行った場合、特にキャリア同期補助信号
の挿入周期が一定であった場合、疑似同期が発生する。
そこで、BPSK変調されたキャリア同期補助信号を用
いて位相補正する場合の疑似同期について、まず説明す
る。
【0016】疑似同期とは、変調装置におけるキャリア
同期補助信号の挿入周期が一定で(図45(b)を参
照)、位相補正部15への入力周波数誤差が、キャリア
同期補助信号の挿入周期で位相が180度×m(mは0
以外の任意の整数)回転する周波数であった場合、位相
補正部15がキャリア同期補助信号周期で本来の位相誤
差を識別できなくなるため、異なった位相で同期してし
まうというものである。
【0017】例えば、図36に示すように、周波数ずれ
によってキャリア同期補助信号挿入周期(図中→)
で位相が180度回転している場合(図中A)、位相補
正部15における位相誤差検出では、キャリア同期補助
信号挿入周期(図中→)での位相の変化を検出する
ことができず、この場合、それぞれの時刻(図中,
)で角度βの位相誤差を検出するだけとなる(図中
B)。
【0018】このように検出された位相誤差信号に基づ
いて位相補正を行うことにより、周波数誤差があるもに
も関わらず疑似的にキャリア同期になる。その疑似同期
となる周波数Δfは、下記の式1に示すようになる。
【0019】
【数1】
【0020】例えば、シンボル周波数が20Mbau
d、周期が207シンボルの場合、図37に示すよう
に、各周波数で疑似同期となりうる。
【0021】このような、疑似同期による誤動作を回避
するための、第2の従来例の復調装置について説明す
る。
【0022】図49は、第2の従来例の復調装置の構成
を示すブロック図である。図49において、第2の従来
例の復調装置は、直交検波部11と、周波数補正部12
と、帯域制限フィルタ13と、位相補正部15Aと、フ
レーム同期検出部16と、タイミング生成部17と、周
波数引き込み検出部18と、第1の誤り訂正部32と、
第2の誤り訂正部33と、ビデオデコーダ34と、TM
CCデコーダ35と、BER測定部31とを備える。
【0023】図50は、第2の従来例の復調装置が行う
動作を示すフローチャートである。図49に示すよう
に、第2の従来例の復調装置は、上記第1の従来例の復
調装置に、周波数補正部12における周波数引き込み状
態を検出する周波数引き込み検出部18をさらに加え、
位相補正部15を位相補正部15Aに代えた構成であ
る。
【0024】なお、第2の従来例の復調装置のその他の
構成は、上記第1の従来例の復調装置の構成と同様であ
り、当該構成部分については同一の参照番号を付してそ
の説明を省略する。また、フローチャート図50におい
て図48と同一の処理を行うステップについては、同一
のステップ番号を付してその説明を省略する。以下、図
49、50を用いて第2の従来例の復調装置について説
明する。
【0025】タイミング生成部17は、生成したBPS
Kタイミング信号(図3(b)または図3(c))を、
周波数補正部12のループフィルタ12a、位相補正部
15Aのループフィルタ15a、および周波数引き込み
検出部18へそれぞれ出力する。
【0026】このBPSKタイミング信号に基づいて、
周波数補正部12はBPSK変調期間の周波数誤差を検
出して周波数誤差を補正する(ステップS12)。周波
数引き込み検出部18は、帯域制限フィルタ13の出力
信号を入力として、BPSKタイミング信号に基づい
て、BPSK変調期間の周波数誤差を検出して、周波数
補正部12が位相補正部15Aにおいて疑似同期しない
周波数にまで周波数補正したかを判断する(ステップS
20)。
【0027】そして、判断の結果、位相補正部15Aが
疑似同期しない周波数にまで、周波数が補正されていれ
ば、位相補正部15Aへリセット信号を出力する。位相
補正部15Aは、リセット信号により初期化された後、
再びBPSK変調期間の位相誤差を検出して位相誤差を
補正して(ステップS21)、通常の復調処理に移行す
る(ステップS13)。
【0028】以上のように、本発明の第2の実施形態に
係る復調装置は、周波数引き込み検出部18を設け、周
波数補正部12において位相補正部15Aが疑似同期し
ない周波数まで周波数補正が行われてから、位相補正部
15Aをリセットして再動作させる。
【0029】これにより、周波数補正部12による周波
数引き込み過程等において、位相補正部15Aにおける
疑似同期の回避が可能になるようにしている。
【0030】ところで、本来衛星放送では地上放送とは
異なり信号の反射が起こらない伝送システムであるが、
各家庭の衛星放送受信設備としてある、マンション等の
共同受信システムや、家庭内の各部屋で視聴可能な信号
分配設備のもとでは、機器の未接続等の原因により反射
波が存在する。反射波を有する伝送路のモデルとして
は、図43に示すようにt時間遅延素子502、減衰素
子503、移相素子504、及び直接波と反射波との加
算素子505で構成される。
【0031】反射波を有する伝送路では直接波より、遅
れ時間t、位相オフセットθ、及びk倍の大きさを有す
る反射波が直接波に加算されて受信器に入力されことに
なる。なお、このモデルは反射波が1波の場合を示して
いるが、複数の反射波に対しては、遅延素子、減衰素
子、位相回転素子の経路が複数になる。図43で示した
反射を有する伝送路の伝達関数は式2で表され、
【0032】
【数2】
【0033】また、式2より振幅の周波数特性|H
(ω)|は式3で表される。
【0034】
【数3】
【0035】この式3に基づいて、伝送路の周波数特性
を示したものが図44である。図44のように最大値
(1+k)、最小値(1−k)で、遅れ時間tの逆数を
周期とした周波数特性となることが確認できる。このよ
うに反射波を有する伝送路の場合、反射波により符号間
干渉が発生するため受信性能が劣化する。この反射波に
よる受信性能の劣化は、反射波の遅れ時間及び、大きさ
が影響し、特に遅れ時間が変調周期の整数倍になった場
合、受信性能の劣化が顕著になる。
【0036】図38は反射波がない場合の8PSK復調
信号の符号配置を示し、図39は反射波の遅れ時間が変
調周期の整数倍で、直接波電力と反射波電力のD/U
(希望波電力/妨害波電力)が10dB時の8PSK復
調信号の符号配置を示したものであり、復調信号に反射
波の影響が顕著に現れている。このように復調信号の各
符号点が広がるということは、符号を識別する際、本来
送られている符号点を他の符号点と誤って識別してビッ
ト誤り引き起し、更にD/Uが小さくなると各符号点も
更に広がり、周波数補正および位相補正の復調動作に不
具合が生じる。
【0037】図42は8PSKのC/N(搬送波電力/
雑音電力)対ビット誤り率特性であり、直接波電力と反
射波電力のD/U(希望波電力/妨害波電力)が19d
B確保されていても、受信限界C/N(誤り訂正後の誤
り率が0となる8PSKの誤り率である5×10-2時の
C/N)の劣化量が、反射波なしの時と比較して約1d
B劣化してしまう。
【0038】また、反射波による復調動作がの不具合に
関しては、特に遅延検波により行う周波数補正に機能的
な問題が発生する。遅延検波による周波数補正は1シン
ボル間の位相の変化を観測して周波数ずれを補正するの
であり、そのための遅延検波は、現在のPSK信号と、
1シンボル前のPSK信号の複素共役信号とを複素乗算
することによって実現できる。BPSKの場合、これを
式で表すと式4のようになる。
【0039】
【数4】
【0040】この式4より、BPSK信号に周波数ずれ
が無ければ遅延検波出力の位相状態は図7に示すよう
に、●で示すπ・n(n=0〜1)にある。しかし、周
波数ずれΔfがあると×印に示すように、2π・Δf・
Tsの分、位相が●よりずれることになる。そして、こ
のずれを求めて周波数誤差を算出している。
【0041】さて、反射波を有する時分割多重した位相
変調信号を遅延検波した場合、周波数補正を行うフレー
ム同期信号、TMCC信号およびキャリア同期補助信号
期間における遅延検波後の信号の符号配置を図41に示
す。この図より、反射波のある信号の遅延検波出力の位
相状態は、図40で示す反射波がない場合と比較する
と、1点で表されるそれぞれの位相状態が複数の点に分
散すると共に、反射波がない場合0を中心とした円周上
に存在するのに対し、0からずれた点を中心とする円周
上に存在する。このことは式の上からでも確認できる。
式5は遅れ時間が1シンボル周期である反射波を有する
信号の遅延検波を表した式であり、
【0042】
【数5】
【0043】右辺第1項が直接波の1シンボル間の遅延
検波を表しており、反射波がない場合はこの項のみが存
在する。第2項から第4項が反射波による遅延検波への影
響を表している。
【0044】反射波がない場合1点で表されるそれぞれ
の位相状態が複数の点に分散するのは、第2項が存在す
るためであり、また位相状態が、反射波がない場合0を
中心とした円周上に存在するのに対し、0からずれた点
を中心とする円周上に存在するのは第3項が存在するた
めである。このように、反射波が存在する状況下で遅延
検波による周波数補正を行った場合、反射波により遅延
検波出力が歪み、周波数補正部における周波数誤差検出
部が正しい周波数誤差が検出できなくなるために、十分
な周波数補正が不可能になる。そうした場合、位相補正
部15へは周波数誤差が残留することになり、位相補正
部15は位相同期引き込みが出来ない、という問題が発
生する。また、上記第2の従来例の復調装置で示したよ
うに、疑似同期回避のために周波数引き込み検出部18
を設けたとしても、周波数引き込み検出部18における
周波数誤差検出に遅延検波を用いると、正しい周波数誤
差が検出できなくなる。そうした場合、周波数引き込み
が行われていないのにも関わらず、周波数補正が完了し
たと判断し、位相補正部15をリセットして再動作させ
るため、疑似同期回避が不可能になる。このように従来
例における復調装置では、既存の各家庭の衛星放送受信
設備では、そこで発生する反射波により、特に高階層パ
ケット群を伝送する8PSKに受信性能の劣化が現れ
る。また、復調動作についても、遅延検波を用いた周波
数補正の誤動作により、位相補正部が位相同期引き込み
不能や、疑似同期する、といった問題があった。
【0045】
【発明が解決しようとする課題】2000年をめどに打
ち上げられるBS(放送衛星)−4後発機の放送方式と
して、1つの衛星中継器あたり高精細映像の2番組伝送
と、降雨減衰でも視聴可能なように、8相位相変調(8
PSK)、QPSK及び2相位相変調(BPSK)の時
分割多重を用いた伝送方式が用いられる。また、現在行
われているBSによる衛星放送(アナログ)の普及数は
1000万世帯を超えており、各家庭の衛星放送受信設
備としては、マンション等の共同受信システムや、家庭
内の各部屋で視聴可能な信号分配設備が整っている。こ
のようなアナログBS放送を受信するための既存の受信
設備および、受信端末に、低廉化なアダプタを着けるこ
とによって、ディジタルBS放送を受信できることが必
須となる。本来衛星放送では、地上放送とは異なり、信
号の反射が起こらない伝送システムであるが、前述のよ
うな共同受信システムのもとでは、機器の未接続等の原
因により反射波が存在する。前述の従来の技術における
復調装置で、この時分割多重した位相変調信号を受信す
る場合、既存の各家庭の衛星放送受信設備では、そこで
発生する反射波により、特に8PSK期間の受信性能の
劣化が顕著に現れると共に、復調動作についても周波数
補正部が誤動作することにより、位相補正部が疑似同期
などに陥り、位相同期が出来なくなるといった課題があ
った。それ故、本発明の目的は、反射を有する伝送路か
らの時分割多重した位相変調信号を入力しても、受信性
能を良好にするとともに、周波数補正の誤動作を無くし
て、安定に位相同期がとることが可能な復調装置を提供
することである。
【0046】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】第1の発
明は、複数の位相変調信号と共に、通信フレーム内にお
いて位相数が最も少ない位相変調(以下、最小位相変調
という)を用いて位相変調を施されたキャリア同期補助
信号が等時間間隔に分散するように、時分割多重された
当該通信フレームを受信する復調装置であって、前記通
信フレーム内の予め定めた信号期間の周波数誤差を検出
して周波数ずれの補正を行う周波数補正手段と、前記通
信フレーム内の予め定めた信号期間の推定誤差を検出し
て波形等化を行う波形等化手段と、前記通信フレーム内
の予め定めた信号期間の位相誤差を検出して位相ずれの
補正を行う位相補正手段と、前記波形等化手段で波形等
化処理を行ったあとの信号を入力し、遅延検波を用いて
前記通信フレームの同期信号を検出することでフレーム
先頭位置を検出するフレーム同期検出手段と、前記フレ
ーム同期検出手段で検出した前記フレーム先頭位置に基
づいて、前記キャリア同期補助信号の期間を検出し、当
該キャリア同期補助信号期間を与えるタイミング信号を
生成するタイミング生成手段とを備え、前記周波数補正
手段における周波数誤差検出は、前記波形等化手段で波
形等化処理を行ったあとの信号から行い、前記周波数補
正手段、波形等化手段および前記位相補正手段は、前記
タイミング信号が与える前記キャリア同期補助信号にお
いて、前記最小位相変調に従った補正動作および波形等
化の動作(すなわち波形等化手段の係数更新)を行うこ
とを特徴とする。上記のように、第1の発明によれば、
反射を有する伝送路からの時分割多重した位相変調信号
を入力しても、受信性能を良好にするとともに、周波数
補正の誤動作を無くして、安定に位相同期をとることが
出来る。
【0047】第2の発明は、第1の発明において、前記波
形等化手段で波形等化処理を行ったあとの信号を入力
し、周波数引き込み状態を検出して、擬似同期が発生す
る周波数か否かを判断する周波数引き込み検出手段と、
前記周波数引き込み検出手段の判断の結果、疑似同期に
陥ることがない周波数にまで周波数補正が完了した場合
は、前記位相補正手段を初期化する位相補正リセット手
段とをさらに備えることを特徴とする。
【0048】上記のように、第2の発明によれば、第1
の発明において、周波数引き込み検出手段を設け、周波
数補正手段において位相補正手段が疑似同期しない周波
数まで周波数補正が行われてから、位相補正手段を初期
化して再動作させる。これにより、周波数補正手段によ
る周波数引き込み過程等において、位相補正手段におけ
る疑似同期の回避が可能になる。
【0049】また、周波数引き込み検出手段および周波
数補正手段の周波数誤差検出を前記波形等化手段で波形
等化処理を行ったあとの信号によって行うことにより、
反射による、周波数補正手段および周波数引き込み手段
の誤動作を回避することが可能になる。
【0050】第3の発明は、第1の発明および第2の発
明において、前記位相補正手段の出力信号を入力し、前
記キャリア同期補助信号の期間におけるC/N(搬送波
電力/雑音電力)の状態を検出するC/N検出手段と、
前記C/N検出手段の検出結果、および前記タイミング
信号に基づき、予め定めたしきい値に対しC/Nが高い
場合は、前記通信フレームの全期間を与えるゲート信号
を生成し、それ以外の場合は、前記キャリア同期補助信
号期間を与えるゲート信号を生成するゲート信号生成手
段とをさらに備え、前記波形等化手段は、前記ゲート信
号が与える期間に従って波形等化動作(すなわち波形等
化手段の係数更新)を行うことを特徴とする。
【0051】上記のように、第3の発明によれば、第1
の発明および第2の発明において、最小位相変調信号期
間で位相同期がされているときのC/N状態をキャリア
同期補助信号期間の位相誤差に基づいて検出し、当該C
/Nが予め定めたレベルである場合、通信フレームの主
信号期間に対しても波形等化の動作(すなわち波形等化
手段の係数更新)を行う。これにより、反射の状況の変
化に対する応答性や、波形等化能力(符号点の収束特
性)を向上するすることが出来、受信信号に反射を有す
る場合の受信性能を向上することができる。
【0052】第4の発明は、第1の発明および第2の発
明において、前記位相補正手段の出力信号を入力し、前
記キャリア同期補助信号の期間におけるC/N(搬送波
電力/雑音電力)の状態を検出するC/N検出手段と、
前記フレーム同期信号に含まれる伝送制御信号(TMC
C信号)の誤り訂正処理後の訂正状態を検出する誤り訂
正検出手段と、前記通信フレームにおいて、前記キャリ
ア同期補助信号以外の各位相変調信号の期間を与える信
号を出力する信号期間付与手段と、前記C/N検出手段
および前記誤り訂正検出手段の検出結果、並びに前記信
号期間付与手段が出力する信号と前記タイミング信号に
基づき、誤り訂正が完了した場合であって、予め定めた
第1のしきい値に対しC/Nが高い場合は、前記通信フ
レームの全期間を与えるゲート信号を、予め定めた第2
のしきい値に対しC/Nが低い場合は、前記最小位相変
調が施されている信号の期間を与えるゲート信号を、そ
れ以外の場合は、前記最小位相変調期間および予め定め
た変調信号期間を与えるゲート信号を生成し、誤り訂正
が完了した場合以外は、前記キャリア同期補助信号を与
えるゲート信号を生成するゲート信号生成手段とをさら
に備え、前記波形等化手段は、前記ゲート信号が与える
期間に従って波形等化動作(すなわち波形等化手段の係
数更新)を行うことを特徴とする。
【0053】上記のように、第4の発明によれば、第1
の発明および第2の発明において、最小位相変調信号期
間で位相同期がされているときのC/N状態をキャリア
同期補助信号期間の位相誤差に基づいて検出し、当該C
/N状態に従って、キャリア同期補助信号期間以外の主
信号の変調期間においても波形等化(すなわち波形等化
手段の係数更新)を行う。これにより、反射の状況の変
化に対する応答性や、波形等化能力(符号点の収束特
性)を向上するすることが出来、受信信号に反射を有す
る場合の受信性能を向上することができる。
【0054】第5の発明は、第1の発明および第2の発
明において、前記位相補正手段の出力信号を入力し、前
記キャリア同期補助信号の期間におけるC/N(搬送波
電力/雑音電力)の状態を検出するC/N検出手段と、
前記フレーム同期信号に含まれる伝送制御信号(TMC
C信号)の誤り訂正処理後の訂正状態を検出する誤り訂
正検出手段と、前記通信フレームにおいて、前記キャリ
ア同期補助信号以外の各位相変調信号の期間を与える信
号を出力する信号期間付与手段と、前記C/N検出手段
および前記誤り訂正検出手段の検出結果、並びに前記信
号期間付与手段が出力する信号と前記タイミング信号に
基づき、誤り訂正が完了した場合であって、予め定めた
第1のしきい値に対しC/Nが高い場合は、前記通信フ
レームの全期間を与えるゲート信号を、予め定めた第2
のしきい値に対しC/Nが低い場合は、前記最小位相変
調が施されている信号の期間を与えるゲート信号を、そ
れ以外の場合は、前記最小位相変調期間および予め定め
た変調信号期間を与えるゲート信号を生成し、誤り訂正
が完了していない場合であって、予め定めた第1のしき
い値に対しC/Nが高い場合は、前記通信フレームの全
期間を与えるゲート信号を、それ以外の場合は、前記キ
ャリア同期補助信号を与えるゲート信号を生成するゲー
ト信号生成手段とをさらに備え、前記波形等化手段は、
前記ゲート信号が与える期間に従って波形等化動作(す
なわち波形等化手段の係数更新)を行うことを特徴とす
る。
【0055】上記のように、第5の発明によれば、第1
の発明および第2の発明において、最小位相変調信号期
間で位相同期がされているときのC/N状態をキャリア
同期補助信号期間の位相誤差に基づいて検出し、最小位
相変調信号期間で位相同期がされているときのC/N状
態をキャリア同期補助信号期間の位相誤差に基づいて検
出し、当該C/N状態に従って、キャリア同期補助信号
期間以外の主信号の変調期間においても波形等化(すな
わち波形等化手段の係数更新)を行う。これにより、反
射の状況の変化に対する応答性や、波形等化能力(符号
点の収束特性)を向上するすることが出来、受信信号に
反射を有する場合の受信性能を向上することができる。
【0056】第6の発明は、複数の位相変調信号と共
に、通信フレーム内において位相数が最も少ない位相変
調(以下、最小位相変調という)を用いて位相変調を施
されたキャリア同期補助信号が等時間間隔に分散するよ
うに、時分割多重された当該通信フレームの復調方法で
あって、前記通信フレームの同期信号を検出することで
フレーム先頭位置を検出するステップと、検出した前記
フレーム先頭位置に基づいて、前記キャリア同期補助信
号の期間を検出し、当該キャリア同期補助信号期間を与
えるタイミング信号を生成するステップと、前記タイミ
ング信号が与える前記キャリア同期補助信号において、
前記最小位相変調に従った周波数の補正動作、位相の補
正動作、および波形等化の動作を行うステップとを備え
ることを特徴とする。上記のように、第6の発明によれ
ば、反射を有する伝送路からの時分割多重した位相変調
信号を入力しても、受信性能を良好にするとともに、周
波数補正の誤動作を無くして、安定に位相同期をとるこ
とが出来る。
【0057】第7の発明は、第6の発明において、周波
数引き込み状態を検出して擬似同期に落ちる周波数か否
かを判定するステップと、前記判定するステップにおけ
る判断の結果、疑似同期に陥らない周波数である場合
は、位相補正動作を初期化するステップとをさらに備え
ることを特徴とする。上記のように、第7の発明によれ
ば、第6の発明において、周波数引き込み判定をして、
位相補正手段が疑似同期しない周波数まで周波数補正が
行われてから、位相補正動作を初期化して再動作させ
る。これにより、周波数補正手段による周波数引き込み
過程等において、位相補正手段における疑似同期の回避
が可能になる。
【0058】また、周波数引き込み検出手段および周波
数補正手段の周波数誤差検出を波形等化手段の出力信号
より行うことにより、反射による、周波数補正手段およ
び周波数引き込み手段の誤動作を回避することが可能に
なる。
【0059】第8の発明は、第6の発明および第7の発
明において、前記キャリア同期補助信号の期間における
C/N(搬送波電力/雑音電力)の状態を検出するステ
ップと、前記キャリア同期補助信号期間における位相同
期の状態とC/Nの状態、および前記タイミング信号に
基づき、予め定めたしきい値に対しC/Nが高い場合
は、前記通信フレームの全期間を与えるゲート信号を生
成し、それ以外の場合は、前記キャリア同期補助信号期
間を与えるゲート信号を生成するステップと、前記ゲー
ト信号が与える期間に従って波形等化の動作(すなわち
波形等化手段の係数更新)を行うステップとをさらに備
えることを特徴とする。
【0060】上記のように、第8の発明によれば、第6
の発明および第7の発明において、最小位相変調信号期
間で位相同期がされているときのC/N状態をキャリア
同期補助信号期間の位相誤差に基づいて検出し、当該C
/Nが予め定めたレベルである場合、通信フレームの主
信号期間に対しても最大位相変調がされているとみなし
て波形等化の動作(すなわち波形等化手段の係数更新)
を行う。これにより、反射の状況の変化に対する応答性
や、波形等化能力(符号点の収束特性)を向上するする
ことが出来、受信信号に反射を有する場合の受信性能を
向上することができる。
【0061】第9の発明は、第6の発明および第7の発
明において、前記キャリア同期補助信号の期間における
C/N(搬送波電力/雑音電力)の状態を検出するステ
ップと、前記フレーム同期信号に含まれる伝送制御信号
(TMCC信号)の誤り訂正処理の訂正状態を検出する
ステップと、前記通信フレームにおいて、前記キャリア
同期補助信号期間以外の各位相変調信号の期間を与える
信号を出力するステップと、前記キャリア同期補助信号
期間におけるC/Nの状態、前記TMCC信号期間にお
ける誤り訂正の状態、前記出力するステップが出力する
信号および前記タイミング信号に基づき、誤り訂正が完
了した場合であって、予め定めた第1のしきい値に対し
C/Nが高い場合は、前記通信フレームの全期間を与え
るゲート信号を、予め定めた第2のしきい値に対しC/
Nが低い場合は、前記最小位相変調が施されている信号
の期間を与えるゲート信号を、それ以外の場合は、前記
最小位相変調期間および予め定めた変調信号期間を与え
るゲート信号を生成し、誤り訂正が完了した場合以外
は、前記キャリア同期補助信号期間を与えるゲート信号
を生成するステップと、前記ゲート信号が与える期間に
従って波形等化動作(すなわち波形等化手段の係数更
新)を行うステップとをさらに備えることを特徴とす
る。
【0062】上記のように、第9の発明によれば、第6
の発明および第7の発明において、最小位相変調信号期
間で位相同期がされているときのC/N状態をキャリア
同期補助信号期間の位相誤差に基づいて検出し、当該C
/N状態に従って、キャリア同期補助信号期間以外の主
信号の変調期間においても波形等化(すなわち波形等化
手段の係数更新)を行う。これにより、反射の状況の変
化に対する応答性や、波形等化能力(符号点の収束特
性)を向上するすることが出来、受信信号に反射を有す
る場合の受信性能を向上することができる。
【0063】第10の発明は、第6の発明および第7の
発明において、前記キャリア同期補助信号の期間におけ
るC/N(搬送波電力/雑音電力)の状態を検出するス
テップと、前記フレーム同期信号に含まれる伝送制御信
号(TMCC信号)の誤り訂正処理後の訂正状態を検出
するステップと、前記通信フレームにおいて、前記キャ
リア同期補助信号期間以外の各位相変調信号の期間を与
える信号を出力するステップと、前記キャリア同期補助
信号期間における位相同期の状態とC/Nの状態、前記
TMCC信号期間における誤り訂正の状態、前記出力す
るステップが出力する信号および前記タイミング信号に
基づき、誤り訂正が完了した場合であって、予め定めた
第1のしきい値に対しC/Nが高い場合は、前記通信フ
レームの全期間を与えるゲート信号を、予め定めた第2
のしきい値に対しC/Nが低い場合は、前記最小位相変
調が施されている信号の期間を与えるゲート信号を、そ
れ以外の場合は、前記最小位相変調期間および予め定め
た変調信号期間を与えるゲート信号を生成し、誤り訂正
が完了していない場合であって、予め定めた第1のしき
い値に対しC/Nが高い場合は、前記通信フレームの全
期間を与えるゲート信号を、予め定めた第2のしきい値
に対しC/Nが低い場合は、前記キャリア同期補助信号
を与えるゲート信号を生成するステップと、前記ゲート
信号が与える期間に従って波形等化動作(すなわち波形
等化手段の係数更新)を行うステップとをさらに備える
ことを特徴とする。
【0064】上記のように、第10の発明によれば、第
6の発明および第7の発明において、最小位相変調信号
期間で位相同期がされているときのC/N状態をキャリ
ア同期補助信号期間の位相誤差に基づいて検出し、当該
C/N状態に従って、キャリア同期補助信号期間以外の
主信号の変調期間においても波形等化(すなわち波形等
化手段の係数更新)を行う。これにより、反射の状況の
変化に対する応答性や、波形等化能力(符号点の収束特
性)を向上するすることが出来、受信信号に反射を有す
る場合の受信性能を向上することができる。
【0065】
【発明の実施の形態】本発明は、時分割多重される位相
変調信号を復調する復調装置であり、パケット内に分散
配置されたキャリヤ同期補助信号を含むBPSKを用い
て、波形等化部を動作させ、反射を有する時分割多重し
た位相変調信号を入力しても、受信性能を良好にすると
ともに、周波数補正の誤動作を無くして、安定なキャリ
ア同期を可能とする復調装置である。
【0066】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図35を用いて説明する。なお、以下の説明におい
て、第1の実施形態が基本となる復調装置であり、第2
の実施形態は、第1の実施形態に対しさらに擬似同期の
回避を可能にした復調装置、第3〜第5の実施形態は、
第1の実施形態に対しさらに波形等化性能を改善した復
調装置である。
【0067】(実施の形態1)図1は、本発明の第1の
実施形態に係る復調装置の構成を示すブロック図であ
る。図1において、第1の実施形態に係る復調装置は、
直交検波部11と、周波数補正部12と、帯域制限フィ
ルタ13と、波形等化部14と、位相補正部15と、フ
レーム同期検出部16と、タイミング生成部17と、第
1の誤り訂正部32と、第2の誤り訂正部33と、ビデ
オデコーダ34と、TMCCデコーダ35と、BER測
定部31とを備える。
【0068】また、周波数補正部12は、周波数誤差検
出部12aと、ループフィルタ12bと、数値制御発振
部12cと、複素乗算部12dとを備える。波形等化部
14は波形等化フィルタ14aと、波形等化制御部14
bとを備える。位相補正部15は、位相誤差検出部15
aと、ループフィルタ15bと、数値制御発振部15c
と、複素乗算部15dとを備える。
【0069】なお、図1において、太線かつ“/2”で
示している信号線は、複素表現される信号の信号線を示
している(以下、各図面において同様とする)。
【0070】まず、第1の実施形態に係る復調装置の概
略を説明する。直交検波部11は、入力する通信フレー
ム内の各PSK変調信号を固定周波数の局部発振信号を
用いて直交検波し、同相成分(I),直交成分(Q)の
等化低域信号を出力する。周波数補正部12は、直交検
波部11が出力する信号を入力し、衛星アンテナにおけ
る周波数変換器(図示せず)等の周波数ずれに起因する
周波数ずれを、周波数誤差検出部12aから受ける周波
数誤差信号に基づいて補正する。
【0071】この周波数補正部12の各構成について簡
単に説明する。周波数誤差検出部12aは、波形等化部
14が出力する信号を入力し、遅延検波を行って周波数
誤差を検出する。ループフィルタ12bは、タイミング
生成部17からの出力信号に従って、周波数誤差検出部
12aが検出した周波数誤差のうちBPSK期間におけ
る周波数誤差の平均化を行う。数値制御発振部12c
は、ループフィルタ12bが出力する平均化信号に対
し、数値演算を行い発振信号を出力する。複素乗算部1
2dは、直交検波部11が出力する信号と数値制御発振
部12cが出力する信号とを複素乗算して周波数誤差を
打ち消す。帯域制限フィルタ13は、周波数補正部12
が出力する信号を入力し、各PSK信号のスペクトル整
形を行う。位相補正部15は、帯域制限フィルタ13が
出力する信号を入力し、その位相ずれを位相誤差検出部
15aから受ける位相誤差信号に基づいて補正する。こ
の位相補正部15の各構成について簡単に説明する。位
相誤差検出部15aは、帯域制限フィルタ13が出力す
る信号を複素乗算部15aと波形等化部14とを介して
入力し、予め定めた基準位相に対する位相差を検出す
る。ループフィルタ15bは、タイミング生成部17か
らの出力信号に従って、位相誤差検出部15aが検出し
た位相誤差のうちBPSK期間における位相誤差の平均
化を行う。数値制御発振部15cは、ループフィルタ1
5bが出力する平均化信号に対し、数値演算を行い発振
信号を出力する。複素乗算部15dは、帯域制限フィル
タ13が出力する信号と数値制御発振部15cが出力す
る信号とを複素乗算して位相誤差を打ち消す。波形等価
部14は、複素乗算部15dが出力する信号を入力し、
受信機にいたる伝送路で発生する反射波を、タイミング
生成部17から受けるタイミング信号に基づいて推定し
てそれを除去する。この波形等価部14の各構成につい
て簡単に説明する。波形等化部14は波形等化フィルタ
14aと波形等化制御手段14bとで構成される。波形
等化制御部14bは、波形等化フィルタ14aの出力を
入力し、それを判定した結果を所望信号とし、さらにタ
イミング生成部17からの出力信号に従って、BPSK
期間におけるその所望信号と波形等化フィルタ14aの
出力との平均自乗誤差が最小になるように制御(Least
Mean Square(LMS)制御:最小平均自乗制御)され、波形
等化フィルタ14aにおけるタップ係数が算出される。
波形等化フィルタ14aは、複素FIRフィルタで構成
され、入力信号と波形等化制御部14bから出力される
タップ係数とを複素乗算することによって、反射波を除
去する。フレーム同期検出部16は、波形等化部14が
出力する信号を入力し、遅延検波によってBPSK変調
されたフレーム同期信号、すなわち通信フレームの先頭
を検出する。タイミング生成部17は、フレーム同期検
出部16で検出されたフレーム先頭の情報に基づいて、
1通信フレーム内のフレーム同期信号/TMCC信号の
期間およびキャリア同期補助信号の期間を検出し、その
期間に応じたタイミング信号を生成する。第1の誤り訂
正部32は、波形等化部14から出力される信号を入力
し、変調装置において高階層パケット群および低階層パ
ケット群に個別に誤り訂正符号化された主信号を、パケ
ット単位で誤り訂正を施し、また時分割多重伝送のため
に時間軸上で並び替えたパケットの順番を元に戻す作業
を行う。この出力は、ビデオデコーダ34へ出力され
る。第2の誤り訂正部33は、波形等化部14から出力
される信号を入力し、変調装置において誤り訂正符号化
されたTMCC信号の誤り訂正を施す。この出力は、T
MCCデコーダ35に出力される。TMCCデコーダ3
5は、フレーム内の各階層の区切りと各階層の変調モー
ドを表すTMCC情報を検出する。BER測定部31
は、誤り訂正符号化の一種であるトレリス符号化が施さ
れいる復調した8PSK信号に対し、トレリス復号を行
って得た信号に再度トレリス符号化を施して、復調した
8PSK信号と比較することにより高階層信号のBER
をモニタする。その結果、高階層の復号映像の品質が許
容値を下回ったと判断された場合には、BER測定部3
1は、伝送路の品質劣化に対して高耐性の低階層の映像
信号を出力するようにビデオデコーダ34を制御する。
【0072】次に、第1の実施形態に係る復調装置が行
う動作を、処理の流れに沿って図2〜図14をさらに参
照して詳細に説明する。
【0073】図2は、第1の実施形態に係る復調装置が
行う動作を示すフローチャートである。図3は、フレー
ム同期検出部16が検出する信号およびタイミング生成
部17が生成するタイミング信号を示す図である。図4
は、フレーム同期検出部16の構成を示すブロック図で
ある。図5は、フレーム同期検出部16における位相識
別を説明する図である。
【0074】図6は、周波数補正部12のさらに詳細な
構成を示すブロック図である。図7は、周波数補正部1
2における周波数誤差検出を説明する図である。図8、
9は、波形等化部14のさらに詳細な構成を示すブロッ
ク図である。図10は、波形等化部14における誤差信
号検出を説明する図である。図11は波形等化制御部1
4bにおける複素積分部の詳細構成を示すブロック図で
ある。図12は反射波の発生する要因を説明する図であ
る。図13は、位相補正部のさらに詳細な構成を示すブ
ロック図である。図14は、位相補正部の位相誤差検出
を説明する図である。
【0075】図2を参照して、復調装置は、チューナ
(図示せず)を介して直交検波部11に入力される信号
に対し、まずフレーム同期検出部16においてフレーム
同期信号の検出を行う(ステップS101)。この検出
により、図3(a)に示すように、通信フレームの先
頭、すなわちフレーム同期信号/TMCC信号の先頭を
検出することができる。
【0076】ここで、このようなフレーム先頭の検出を
実現するフレーム同期検出部16としては、図4に示す
ような構成となる。図4は、フレーム同期検出部16の
構成を示すブロック図である。図4において、フレーム
同期検出部16は、遅延検波部16aと、位相識別部1
6bと、照合部16cとを備える。
【0077】遅延検波部16aは、波形等化部14から
の信号を入力し、現在の位相変調信号と1シンボル前の
位相変調信号の複素共役信号との複素乗算を行う。位相
識別部16bは、遅延検波部16aが出力する信号の位
相を識別してデータを復号する。ここで、位相識別部1
6bは、検出対象であるフレーム同期信号がBPSK変
調信号であるため、図5に示すように、遅延検波部16
aの出力信号の位相が−90度以上90度以下(A領
域)にある場合は「0」を出力し、90度以上180度
以下若しくは−180度以上−90度以下(B領域)に
ある場合は「1」を出力するように動作する。照合部1
6cは、位相識別部16bが出力する信号と予め定まっ
ているフレーム同期信号との照合を行い、フレームの先
頭位置を検出する。ここで、照合部16cにおいて参照
する基準信号は、フレーム同期信号を差動復号したもの
になる。
【0078】なお、上記のフレーム同期検出部16は、
遅延検波を用いているため、キャリア再生がされていな
くてもフレーム同期信号を検出することができ、その設
置位置としては、周波数補正部12以降であれば、周波
数補正部12の出力、帯域制限フィルタ13の出力、波
形等化部14の出力、または位相補正部15の出力であ
れば、特に制限するものではない。しかし、反射波によ
り遅延検波後の符号点が本来の符号点から大きくずれる
と、位相識別部16bの出力に誤りが生じることにな
り、フレーム同期検出が出来ないことが生じるため、波
形等化部14以降に設置することが望ましい。また、周
波数補正部12においても遅延検波を用いているので、
フレーム同期検出部16における遅延検波部16aを周
波数補正部12の遅延検波部と共用化することにより、
回路規模の削減が可能になる。
【0079】再び図2を参照して、フレーム同期検出部
16が検出したフレーム先頭信号は、タイミング生成部
17に入力される。タイミング生成部17は、フレーム
同期検出部16で検出されたフレーム先頭信号に基づい
て、1通信フレーム内のフレーム同期信号/TMCC信
号の期間およびキャリア同期補助信号の期間を検出し、
図3(b)に示すような当該期間に応じたBPSKタイ
ミング信号を生成する(ステップS102)。
【0080】なお、図3(c)に示すようなキャリア同
期補助信号の期間のみに応じたBPSKタイミング信号
であっても、本発明の有用な効果を奏することはもちろ
ん可能である。
【0081】そして、タイミング生成部17は、生成し
たBPSKタイミング信号(図3(b)または図3
(c))を、周波数補正部12のループフィルタ12
b、波形等化部14の波形等化制御部14b、および位
相補正部15のループフィルタ15bへそれぞれ出力す
る(図1を参照)。
【0082】次に、図6を参照して、周波数補正部12
の動作を説明する。図6において、周波数補正部12
は、遅延検波部12a1と位相誤差検出部12a2とで
構成される周波数誤差検出部12aと、切替部12b1
と定数発生部12b2と加算器12b3と遅延部12b
4とで構成されるループフィルタ12bと、加算器12
c1と遅延部12c2とコサイン波発生部12c3とサ
イン波発生部12c4とで構成される数値制御発振部1
2cと、複素乗算部12dとを備える。直交検波部11
が出力する信号は、複素乗算部12d、帯域制限フィル
タ13、複素乗算部15d、および波形等化部14を介
して、周波数誤差検出部12aの遅延検波部12a1に
入力される。遅延検波部12a1は、現在のn相PSK
変調信号(n=21 ,22 ,23 …、以下同じ)
と、その1シンボル前のn相PSK変調信号の複素共役
信号との複素乗算を行い、遅延検波信号を出力する。
【0083】この遅延検波出力の算出式は、式6に示す
ことができる。
【0084】
【数6】
【0085】ところで、この遅延検波部12aへの入力
は波形等化部14の出力であるため、反射波の有する信
号を受信しても波形等化部14が反射波を除去している
ので、遅延検波部12aの出力の符号配置は、図7に示
すように0を中心とした円周上に存在し、それぞれの符
号点は1点に集中している(図7では、BPSKにおけ
る遅延検波信号の符号配置を示している)。
【0086】そこで、位相誤差検出部12a2では、こ
のような遅延検波部12a1の出力信号から、周波数ず
れが無い場合の●印を受信側の基準として、周波数ずれ
のある場合の遅延検波部12aの出力×印との位相差を
周波数誤差として検出する。なお、直交座標系で処理し
ているので、位相差を検出するには本来arctan
(y/x)により算出することになるが、簡略化して周
波数誤差と比例する量として、BPSKの場合、遅延検
波信号のうち直交成分の誤差Δyを周波数誤差として出
力してもよい。
【0087】この周波数誤差検出部12aで検出した周
波数誤差は、ループフィルタ12bに入力され、周波数
誤差の平均化がなされる。ここで、ループフィルタ12
bは、1通信フレーム内のBPSK変調がされているフ
レーム同期信号/TMCC信号の期間およびキャリア同
期補助信号の期間のみに得られる周波数誤差に関して平
均化を行うため、タイミング生成部17が出力するタイ
ミング信号を用いて切替部12b1の切換えを行う。こ
の切替部12b1は、タイミング信号のBPSK変調信
号の期間(図3(b)または(c)においてHiレベル
期間)に周波数誤差検出部12aが出力する周波数誤差
をループフィルタに入力し、それ以外の期間には、定数
発生部12b2が発生する「定数0」をループフィルタ
に入力するように切替えを行う。
【0088】そして、ループフィルタ12bの出力信号
により制御された数値演算発振部(NCO)12cの出
力信号により、複素乗算部12dで周波数誤差が打ち消
される。これにより、周波数誤差が補正される(ステッ
プS103)。
【0089】上記のように、周波数誤差検出部12aの
入力信号を、反射波が除去されている波形等化部14の
出力信号とすることにより、反射波により遅延検波後の
符号点が本来の符号点から大きくずれて(図41参
照)、周波数誤差検出部12aので検出された周波数誤
差が本来の周波数誤差と異なることに起因する、周波数
補正部12の誤動作を防ぐことが可能になる。
【0090】次に、図8,9を参照して、波形等化部1
4の動作を説明する。
【0091】波形等化部14は波形等化フィルタ14a
と波形等化制御部14bとから構成される。図8は波形
等化フィルタ14a、図9は波形等化制御部14bの構
成を示したブロック図である。
【0092】図8において、波形等化フィルタ14a
は、1シンボル遅延部14a1、14a2、14a3、
14a4、14a5、14a6、14a7と、複素乗算
部14a8、14a9、14a10、14a11、14
a12、14a13、14a14、14a15と、複素
加算部14a16とを備える。
【0093】図9において、波形等化制御部14bは、
シンボル判定部14b1と、複素減算部14b2と、誤
差評価部14b3と、切り替え部14b4と、ゲイン設
定部14b5と、ゲート信号入力端子14b6と、フィ
ルタ係数更新部14b7とを備える。
【0094】波形等化フィルタ14aは複素FIRフィ
ルタであり、1シンボルずつ遅延量が異なる複素乗算部
15dの出力信号とそれぞれのフィルタ係数(C0から
C7)とを複素乗算して得た信号を複素加算することに
より、反射波を除去するものである。C0からC7まで
のタップ係数は、波形等化制御部14bで反射を有する
伝送路の伝達関数の逆特性になるように算出され、反射
が除去される。以下にフィルタ係数を算出する波形等化
制御部14bの動作を説明する。nサンプル目のnPS
Kの送信シンボルx(n)に反射波が重畳した信号を入
力信号u(n)とし、波形等化フィルタ入力端子に入力
される。入力信号u(n)はCk(n)を係数とする複
素FIRフィルタに入力され波形等化され、出力信号と
してy(n)を得る。y(n)を式で表すと式7で表さ
れる。
【0095】
【数7】
【0096】波形等化された信号y(n)は、波形等化
制御部14bにおける判定部14b1に入力され、y
(n)に最も近い送信シンボル点を判定して、判定信号
d(n)を出力する。LMS制御では、波形等化された
信号y(n)を送信シンボルx(n)に近づけるため、
この判定信号d(n)を所望信号とみなして、波形等化
フィルタ14aの出力y(n)と判定信号d(n)との
推定誤差e(n)を最小にするようにフィルタ係数Ck
(n)を更新する。推定誤差e(n)を式で表すと式8
に示すようになり、
【0097】
【数8】
【0098】判定部14b1の出力であるd(n)と、
波形等化フィルタ14aの出力であるy(n)とが複素
減算部14b2に入力されて検出される。
【0099】図10はBPSKの推定誤差e(n)の検
出動作を示したものであり、波形等化フィルタ14aか
ら出力された受信信号y(n)が×印であった場合、判
定部14b1は○、◎印で示した送信されたBPSKの
シンボルの内、近い方のシンボル点(○印)を判定し、
判定信号d(n)(○印のシンボル点を表す信号)を出
力する。複素減算部14b2は、受信信号と判定信号と
の誤差(Ei(n)+jEq(n)=e(n))を検出
する。
【0100】この推定誤差e(n)の評価量として、平
均自乗誤差(MSE:Mean SquareError)を用られ、こ
れを式で表すと、式9に示すようになる。
【0101】
【数9】
【0102】この式9より、平均自乗誤差(MSE)は
フィルタ係数Ck(n)の2次関数となり、最小値がた
だ一つ存在する。このMSEの最小値を与えるCk
(n)が最適なフィルタ係数となる。LMS制御は推定
誤差e(n)の自乗値のCk(n)に対する勾配を求
め、その勾配の逆方向に微量ずつフィルタ係数Ckを更
新する。勾配gk(n)は推定誤差e(n)の自乗をC
k(n)で偏微分することによって求められ、式10で
表される。
【0103】
【数10】
【0104】これにより、LMS制御によるフィルタ係
数Ck(n)の更新式は式11で表される。
【0105】
【数11】
【0106】波形等化制御部14bはこの式11に基づ
いて動作することになる。複素減算部14b2の出力
は、誤差評価部14b3と、切り替え部14b4に入力
される。誤差評価部14b3は、複素減算部14b2の
出力である推定誤差e(n)が信頼できるものか判断す
るもので、誤差評価関数に基づいて切り替え部14b4
を制御して、信頼のできる推定誤差のみ出力する。この
誤差評価部14b3と、切り替え部14b4により波形
等化の収束特性が改善できる。
【0107】切り替え部14b4の出力信号はゲイン設
定部14b5でステップサイズvが乗算された後、フィ
ルタ係数更新部14b7に入力される。フィルタ係数更
新部14b7は、1通信フレーム内のBPSK変調がさ
れているフレーム同期信号/TMCC信号の期間および
キャリア同期補助信号期間において、式11に基づいて
フィルタ係数Ckを更新する。フィルタ係数更新部14
b7では、複素乗算部14b10から14b17は、ゲ
イン設定部14b7から出力される推定誤差e(n)
と、複素共役化部14b20から14b27で複素共役
化を行った1シンボルずつ遅延量が異なる複素乗算部1
5dの出力信号のそれぞれとを入力として、複素乗算を
行う。
【0108】積分部14b30から14b37は、複素
乗算部14b10から14b17のそれぞれの出力信号
を入力として、ゲート信号入力端子14b6から入力さ
れるタイミング生成部17の出力信号に基づいて、BP
SK期間の複素乗算部14b10から14b17のそれ
ぞれの出力信号を積分する。図11は積分部14b30
から14b37の具体的な構成を表した図であり、切り
替え部141と、定数発生部142と、複素加算部14
3と、遅延部144とを備える。この切替え部141の
制御は、タイミング信号のBPSK変調信号の期間(図
3(b)または(c)においてHiレベル期間)に、複
素乗算部14b10から14b17のそれぞれの出力信
号を複素加算部143と、遅延部144とで構成される
積分部に入力するように行う。切り替え部141はタイ
ミング生成部17の出力がHiのとき(BPSKの期
間)は、複素乗算部14b10から14b17のそれぞ
れの出力信号を、複素加算部143に出力し、Loの時
は定数「0+j0」を複素加算部143に出力すること
で、BPSKの期間のみのフィルタ係数Ckの係数更新
を行っている。
【0109】波形等化フィルタ14aは、このように選
られたC0からC7までのフィルタ係数を入力し、1シ
ンボルずつ遅延が異なる複素乗算器15dの出力信号の
それぞれとを複素乗算して得た信号を複素加算すること
により、反射波を除去する(S103)。
【0110】さて、波形等化手段の能力としては、直接
波に対する反射波の大きさ及び遅延時間に対してどれだ
け反射波の除去が可能かという点である。反射波の大き
さに対しては、前記誤差評価部における誤差評価関数に
よって決まり、遅延時間に対しては波形等化フィルタを
構成するタップ数によって決まる。特に、タップ数に関
しては、多くなればそれだけ複素乗算器が増えることに
なり回路規模の増大を招くことになるため、適切なタッ
プ数を見積もる必要がある。本来衛星放送は地上放送と
は異なり、信号の反射が起こらない伝送システムである
ため、反射妨害については各家庭の衛星放送受信設備と
してある、マンション等の共同受信システムや、家庭内
の信号分配設備から発生するもののみを考慮すればよ
い。そこで、各家庭の衛星放送受信設備の基本構成を考
慮すると図12のようになり、1GHz帯の分配器とケ
ーブルで構成されると考えられる。
【0111】図12において、衛星放送用アンテナから
のBS−IF信号は分配器入力端子601に入力され
て、分配器602により受信機A603、受信機B60
4、にそれぞれ分配される。反射波の発生の様子として
は、たとえば受信機A603が接続されていない場合、
発生した反射波はケーブルA605及び、分配器601
を経て、受信機B604に入力される。ケーブルの長さ
による反射波影響としては、ケーブルの長さが長くなる
ほど遅延時間が大きくなる一方、ケーブルにおける減衰
量が大きくなるため反射波の電力は小さくなる。
【0112】このケーブルについては、「衛星放送受信
機(その1 目標定格)」(財団法人 電波技術協会発
行)によると、同軸ケーブル(TVEFCX)を用い、
その減衰量としては4dB/10mから5dB/10m
である。また、分配器に関しては一般に市販されている
ものは、端子間結合損失は13dBから20dBとされ
ている。図12に示した衛星放送受信設備の基本構成に
おいて、前記のケーブル並びに分配器の性能より波形等
化が必要な反射波の遅延時間を式12により見積もるこ
とができる。
【0113】
【数12】
【0114】この式12において、分配器の端子間結合
損失Yを13dB、波形等化手段がないときの復調装置
の動作限界DU比Zを19dB、1m当たりのケーブル
の減衰量aを0.4dBとすると、波形等化すべき反射
波の遅延時間Xは75n秒となる。また、波形等化フィ
ルタは変調シンボル周期で動作すると、変調シンボルレ
ートを20Mシンボル/秒とすればその動作周期は50
n秒となり、75n秒の遅延時間を有する反射波の補償
には前反射及び後反射のそれぞれに対して2タップ必要
で、合計4タップの波形等化フィルタが最低必要にな
る。実際の各家庭における衛星放送受信設備の構成はも
っと複雑であり、またケーブルも減衰量が少ないものが
あると考えられるため、これより十分余裕を見て波形等
化フィルタのタップ数を決定しなければならないのは言
うまでもない。
【0115】次に、図13を参照して、位相補正部15
の動作を説明する。図13において、位相補正部15
は、位相誤差検出部15aと、切替部15b1と定数発
生部15b2と加算器15b3,15b5と遅延部15
b4と保持部15b6と増幅器15b7とで構成される
ループフィルタ15bと、加算器15c1と遅延部15
c2とコサイン波発生部15c3とサイン波発生部15
c4とで構成される数値制御発振部15cと、複素乗算
部15dとを備える。
【0116】位相補正部15の動作初期の時点では、帯
域制限フィルタ13の出力信号は、周波数補正部12で
周波数誤差の大部分は打ち消されたものの、数値制御発
振部15cの出力信号とは位相が異なっているため、複
素乗算部15dの出力は位相誤差および小さな周波数誤
差を含んでいる。位相誤差を含んだ複素乗算部15dの
出力は、波形等化フィルタ14aを介して、位相誤差検
出部15aに入力される。位相誤差検出部15aにおけ
る位相誤差検出は、図14に示すように、○印で示した
受信側の基準位相に対し、位相ずれΔΦがある受信信号
×印との位相差を検出する。なお、直交座標系(I,Q
平面)で処理しているので、位相誤差を検出するには本
来arctan(Q/I)により算出することになる
が、簡略化して位相誤差と比例する量として、BPSK
の場合、直交成分の誤差ΔQを位相誤差として出力して
もよい。
【0117】位相誤差検出部15aで検出した位相誤差
は、ループフィルタ15bに入力され、位相誤差信号の
平均化がなされる。ループフィルタ15bは、増幅部1
5b7を介して加算器15b5に入る直接系と、加算器
15b3および遅延部15b4を介して入る積分系から
なり、直接系は位相誤差の補正のため用い、積分系は周
波数補正部12で取り除けなかった小さい周波数ずれを
補正するために用いる。増幅器15b7は、直接系と積
分系の利得配分を決定する。
【0118】ここで、ループフィルタ15bは、1通信
フレーム内のBPSK変調がされているフレーム同期信
号/TMCC信号の期間およびキャリア同期補助信号の
期間のみに得られる位相誤差に関して平均化を行うた
め、タイミング生成部17が出力するタイミング信号を
用いて切替部15b1の切換えおよび保持部15b6の
制御を行う。この切替えおよび制御は、タイミング信号
のBPSK変調信号の期間(図3(b)または(c)に
おいてHiレベル期間)に、位相誤差検出部15aが出
力する位相誤差をループフィルタに入力するように行
う。
【0119】ループフィルタの積分系においては、BP
SK変調信号期間は、位相誤差検出部15aの出力信号
を加算器15b3に入力し、それ以外の期間には、定数
発生部15b2が発生する「定数0」を入力するように
切替部15b1を切替える。また、ループフィルタの直
接系においては、BPSK変調信号期間は、位相誤差検
出部15aの出力信号を増幅器15b7を介して加算器
15b5に出力し、それ以外の期間には、以前のBPS
K変調信号期間の位相誤差検出部15aの出力信号を保
持して加算器15b5に出力するように保持部15b6
を制御する。
【0120】そして、ループフィルタ15bの出力信号
は、数値演算発振部(NCO)15cを制御して得られ
る発振信号により、複素乗算器15dで位相誤差が打ち
消される。これにより、位相誤差が補正される(ステッ
プS103)。その後、通常の復調処理に移行する(ス
テップS104)。
【0121】なお、波形等化部14の波形等化フィルタ
14aは8タップのFIRフィルタを用いているが、タ
ップ数、フィルタ形式を特に制限しているものではな
く、IIRフィルタ用いても同様の効果が得られる。
【0122】また、本発明の第1の実施の形態では、波
形等化部14を、位相補正部15のループ内に構成する
形態で説明したが、これは本発明の効果を得ることに対
して特に制限する必要がなく、周波数補正部12におけ
る周波数誤差検出を波形等化処理を行った後の信号で行
うようにする、つまり周波数補正部12における周波数
誤差検出部12aを波形等化部14以降に設置すれば、
波形等化部14を位相補正部15の前段、若しくは後段
にループを分離して設置しても、同様の効果が得られ
る。また、直交検波部11における局部発振信号の周波
数を周波数補正部12のループフィルタ12cの出力信
号によって可変できるようにし、上記構成の周波数補正
部12の複素乗算部12dの変わりに、直交検波部11
により、周波数誤差を補正しても同様の効果が得られ
る。
【0123】以上のように、本発明の第1の実施形態に
係る復調装置によれば、周波数補正部における周波数誤
差検出を波形等化部の出力信号から行い、時分割多重さ
れる位相変調信号のうち、パケット内に分散配置された
キャリヤ同期補助信号を含むBPSKを用いて少なくと
も波形等化部と、周波数補正とを同時に動作させること
により、受信機へ伝送する経路で反射波が発生しても、
周波数補正部が誤動作することを防ぐことが出来るとと
もに、良好な受信特性が得られることが出来る。
【0124】(第2の実施形態)本発明の第2の実施形
態に係る復調装置は、上記第1の実施形態に係る復調装
置において、位相補正部15における疑似同期の回避を
可能にするものである。
【0125】以下、本発明の第2の実施形態に係る復調
装置について説明する。
【0126】図15は、本発明の第2の実施形態に係る
復調装置の構成を示すブロック図である。図15におい
て、第2の実施形態に係る復調装置は、直交検波部11
と、周波数補正部12と、帯域制限フィルタ13と、波
形等化部14と、位相補正部15Aと、フレーム同期検
出部16、タイミング生成部17と、周波数引き込み検
出部18と、第1の誤り訂正部32と、第2の誤り訂正
部33と、ビデオデコーダ34と、TMCCデコーダ3
5と、BER測定部31とを備える。
【0127】図16は、第2の実施形態に係る復調装置
が行う動作を示すフローチャートである。
【0128】図15に示すように、第2の実施形態に係
る復調装置は、上記第1の実施形態に係る復調装置に、
周波数補正部12における周波数引き込み状態を検出す
る周波数引き込み検出部18をさらに加え、位相補正部
15を位相補正部15Aに代えた構成である。
【0129】なお、第2の実施形態に係る復調装置のそ
の他の構成は、上記第1の実施形態に係る復調装置の構
成と同様であり、当該構成部分については同一の参照番
号を付してその説明を省略する。
【0130】また、図16において図2と同一の処理を
行うステップについては、同一のステップ番号を付して
その説明を省略する。
【0131】まず、図17を参照して、周波数引き込み
検出部18の動作を説明する。図17は、図15の周波
数引き込み検出部18のさらに詳細な構成を示すブロッ
ク図である。図17において、周波数引き込み検出部1
8は、遅延検波部18a1と位相誤差検出部18a2と
で構成される周波数誤差検出部18aと、切替部18b
と、定数発生部18cと、加算器18d1と遅延部18
d2と切替部18d3と定数発生部18d4とで構成さ
れる積分部18dと、タイミング発生部18eと、周波
数引き込み判定部18fとを備える。
【0132】波形等化部14が出力する信号は、遅延検
波部18a1に入力される。遅延検波部18a1は、他
の遅延検波部と同様、現在のn相PSK変調信号と、そ
の1シンボル前のn相PSK変調信号の複素共役信号と
の複素乗算を行い、遅延検波出力を算出する。この遅延
検波出力の算出式は、上記(数6)に示したとおりであ
る。
【0133】さて、この遅延検波部18a1への入力は
波形等化部14の出力であるため、反射波の有する信号
を受信しても波形等化部14が反射波を除去しているの
で、遅延検波部18a1の出力の符号配置は、図7に示
すように0を中心とした円周上に存在し、それぞれの符
号点は1点に集中している。
【0134】そして、位相誤差検出部18a2は、上述
したように、周波数ずれが無い場合の●印を受信側の基
準として、周波数ずれのある場合の遅延検波部18a1
の出力の×印との位相差を周波数誤差として検出する
(図7を参照)。
【0135】この周波数誤差検出部18aで検出した周
波数誤差は、切替部18bを介して加算器18d1に入
力され、ある一定期間毎に周波数誤差の平均化がなされ
る。ここで、1通信フレーム内のBPSK変調がされて
いるフレーム同期信号/TMCC信号の期間およびキャ
リア同期補助信号の期間における周波数補正部12での
周波数引き込み検出を行うため、タイミング生成部17
が出力するタイミング信号(図3(b)または(c))
を用いて切替部18bの切替えを行う。この切替部18
bは、タイミング信号のBPSK変調信号の期間(図3
(b)または(c)においてHiレベル期間)に周波数
誤差検出部18aが出力する周波数誤差を積分部18d
に入力し、それ以外の期間には、定数発生部18cが発
生する「定数0」を積分部18dに入力するように切替
えを行う。
【0136】タイミング発生部18eは、一定周期のタ
イミングパルスを発生し、切替部18d3を制御する。
積分部18dは、タイミング発生部18eが発生するタ
イミングパルスに従って、加算器18d1の入力を遅延
部18d2のフィードバック出力または定数発生部18
d4が発生する「定数0」のいずれかに切替えること
で、一定期間毎の平均化した周波数誤差を出力する。周
波数引き込み判定部18fは、積分部18dが出力する
平均化周波数誤差を入力し、タイミング発生部18eが
パルスを発生したとき、当該平均化周波数誤差が予め定
めたしきい値を下回るか否かによって周波数引き込みを
判定する(ステップS201)。
【0137】そして、この判定の結果、平均化周波数誤
差が予め定めたしきい値を下回った場合、周波数引き込
み判定部18fは、周波数引き込みがされた、すなわち
周波数補正部12が位相補正部15において疑似同期し
ない周波数まで周波数補正されたと判断し、そのときに
位相補正部15を動作させるように、位相補正部15を
リセットする信号を出力する。
【0138】ここで、周波数引き込み判定部18fにお
けるしきい値については、位相補正部15が疑似同期し
ない周波数まで周波数補正部12が周波数補正できたか
どうかを判定できるように予め設定すればよい。なお、
疑似同期となる周波数は、上記、式1に示したとおりで
ある。例えば、シンボル周波数が20Mbaud,周期
が207シンボルである場合、図37に示すように疑似
同期周波数があり、また、それぞれの擬似同期周波数を
中心に位相補正部15の引き込み周波数範囲が存在する
ため、周波数引き込み判定部18fにおけるしきい値と
しては、下記、式13で表す周波数Δf以下に設定する
ことが望ましい。
【0139】
【数13】
【0140】次に、図18を参照して、位相補正部15
Aの動作を説明する。図18は、位相補正部15Aのさ
らに詳細な構成の一例を示すブロック図である。図18
に示すように、位相補正部15Aは、位相補正部15の
構成に、ループフィルタ15bにおいて切替部15b8
と定数発生部15b9とをさらに加えた構成である。
【0141】なお、図18において、図13と同一の参
照番号を付してある構成部分は、同一の動作を行う構成
部分であるため、その説明を省略する。
【0142】周波数引き込み判定部18fが出力するリ
セット信号は、ループフィルタ15bの保持部15b6
および切替部15b8に入力される。保持部15b6
は、リセット信号に基づいて、直接系における位相誤差
信号を初期化する。切替部15b8は、リセット信号に
基づいて、加算器15b3へのフィードバック信号を定
数発生部15b9が出力する「定数0」に切り替えるこ
とで、積分系における位相誤差信号を初期化する。
【0143】これにより、位相補正部15Aにおいて、
リセット動作後にループフィルタ15bへ入力される位
相誤差信号に対して、すなわち、疑似同期が発生しない
周波数にまで周波数補正がなされた周波数補正部12の
出力信号において、新たに位相補正が行われる(ステッ
プS202)。その後、通常の復調処理に移行する(ス
テップS104)。
【0144】なお、図19に示すように、数値制御発振
部15cにおいても切替部15c5と定数発生部15c
6とを設け、上記切替部15b8および定数発生部15
b9と同様の動作を並行して行ってもよい。このように
並行してリセット動作を行うことで、より確実に初期化
を行うことができる。
【0145】また、本発明の第2の実施形態に係る復調
装置が行う動作を示すフローチャート(図6)では、位
相補正部15Aが擬似同期しない周波数にまで、周波数
補正部12が周波数引き込みを完了した後、位相補正部
15Aを動作させるようにしているが、位相補正部15
Aを周波数補正部12および波形等化部14と同様にB
PSKタイミング信号(図3(b)または(c))が得
られた後動作させ、周波数補正部12が周波数引き込み
を完了すれば、位相補正部12Aをリセットして再動作
させるようにしても同様の効果が得られる。
【0146】また、波形等化部14の波形等化フィルタ
14aは8タップのFIRフィルタを用いているが、タ
ップ数、フィルタ形式を特に制限しているものではな
く、IIRフィルタ用いても同様の効果が得られる。
【0147】また、本発明の第2の実施の形態では、波
形等化部14を、位相補正部15Aのループ内に構成す
る形態で説明したが、これは本発明の効果を得ることに
対して特に制限する必要がなく、周波数補正部12およ
び周波数引き込み検出部18における周波数誤差検出を
波形等化処理を行った後の信号で行うようにする、つま
り周波数補正部12における周波数誤差検出部12a、
および周波数引き込み検出部18を波形等化部14以降
に設置すれば、波形等化部14を位相補正部15Aの前
段、若しくは後段にループを分離して設置しても、同様
の効果が得られる。
【0148】また、周波数引き込み検出部18の周波数
誤差検出部18aは、周波数補正部12の周波数誤差検
出部12aと同様の機能を有しているので、双方の周波
数誤差検出部を共用化することも可能である。共用化し
た場合、回路規模の削減を図ることができる。
【0149】また、直交検波部11における局部発振信
号の周波数を周波数補正部12のループフィルタ12b
の出力信号によって可変できるようにし、上記構成の周
波数補正部12の複素乗算部12dの変わりに、直交検
波部11により、周波数誤差を補正しても同様の効果が
得られる。
【0150】以上のように、本発明の第2の実施形態に
係る復調装置は、周波数引き込み検出部18を設け、周
波数補正部正部12において位相補正部15Aが疑似同
期しない周波数まで周波数補正が行われてから、位相補
正部15Aを動作させることにより、周波数補正部32
による周波数引き込み過程等において、位相補正部15
Aにおける疑似同期の回避が可能になる。
【0151】また、周波数引き込み検出部18および周
波数補正部12の周波数誤差検出を波形等化部14の出
力信号より行うことにより、反射による、周波数補正部
12および周波数引き込み検出部18の誤動作を回避す
ることが可能になる。
【0152】(第3の実施の形態)本発明の第3の実施
形態に係る復調装置は、上記第1の実施形態に係る復調
装置において、波形等化性能を向上させるものである。
【0153】ところで、変調装置から送信されてくる通
信フレームは、図3に示したように、BPSK変調され
るフレーム同期信号/TMCC信号およびキャリア同期
補助信号が分散して存在する。復調装置において、この
BPSK変調されるフレーム同期信号/TMCC信号お
よびキャリア同期補助信号の期間で波形等化の係数更新
を行う場合では、主信号の期間を含む全ての期間で係数
更新を行う場合と比較して、反射の状況の変化に対する
応答性や、波形等化能力(符号点の収束特性)が悪くな
る。以下、上述した反射の状況の変化に対する応答性
や、波形等化能力(符号点の収束特性)を向上する本発
明の第3の実施形態に係る復調装置について説明する。
図20は、本発明の第3の実施形態に係る復調装置の構
成を示すブロック図である。図20において、第3の実
施形態に係る復調装置は、直交検波部11と、周波数補
正部12と、帯域制限フィルタ13と、波形等化部14
Aと、位相補正部15と、フレーム同期検出部16、タ
イミング生成部17と、C/N検出部19と、ゲート信
号選択部20と、波形等化モード切り替え部21と、誤
り訂正検出部22と、第1の誤り訂正部32と、第2の
誤り訂正部33と、ビデオデコーダ34と、TMCCデ
コーダ35と、BER測定部31とを備える。
【0154】図21は、第3の実施形態に係る復調装置
が行う動作を示すフローチャートである。図20に示す
ように、第3の実施形態に係る復調装置は、上記第1の
実施形態に係る復調装置に、C/N検出部19と、ゲー
ト信号選択部20と、波形等化モード切り替え部21
と、誤り訂正検出部22と、をさらに加え、波形等化部
14を波形等化部14Aに代えた構成である。
【0155】なお、第3の実施形態に係る復調装置のそ
の他の構成は、上記第1の実施形態に係る復調装置の構
成と同様であり、当該構成部分については同一の参照番
号を付してその説明を省略する。
【0156】また、図21において図2と同一の処理を
行うステップについては、同一のステップ番号を付して
その説明を省略する。
【0157】まず、図22を参照して、C/N検出部1
9の動作を説明する。
【0158】図22は、C/N検出部19の構成を示す
ブロック図であり、位相誤差により等価的にC/Nを検
出するものである。図22において、C/N検出部19
は、位相誤差検出部19aと、絶対値化部19bと、切
替部19cと、定数発生部19dと、加算器19e1と
遅延部19e2と切替部19e3と定数発生部19e4
とで構成される積分部19eと、タイミング発生部19
fと、C/N高レベル判定部19gとを備える。
【0159】チューナ(図示せず)を介して入力される
信号は、上記第1の実施形態で述べたように周波数補
正、波形等化および位相補正がされた後(ステップS1
03)、波形等化部14Aから位相誤差検出19aへ入
力される。位相誤差検出部19aは、図14に示したよ
うに、位相ずれが無い場合の○印を受信側の基準とし
て、位相ずれのある場合の×印との位相差を位相誤差Δ
Φ[度]として検出する。位相誤差検出部19aで検出
した位相誤差ΔΦは、絶対値化部19bにおいて正の値
|ΔΦ|に変換される。そして、絶対値化部19bが出
力する位相誤差|ΔΦ|は、切替部19cを介して加算
器19e1に入力され、ある一定期間毎に位相誤差|Δ
Φ|の平均化がなされる。
【0160】ここで、1通信フレーム内のBPSK変調
がされているキャリア同期補助信号の期間のみにおいて
位相誤差検出を行うため、タイミング生成部17が出力
するタイミング信号(図3(c))を用いて切替部19
cの切替えを行う。この切替部19cは、タイミング信
号のBPSK変調信号の期間(図3(c)においてHi
レベル期間)に絶対値部19bが出力する位相誤差|Δ
Φ|を積分部19eに入力し、それ以外の期間には、定
数発生部19dが発生する「定数0」を積分部19eに
入力するように切替えを行う。
【0161】タイミング発生部19fは、一定周期のタ
イミングパルスを発生し、切替部19e3を制御する。
積分部19eは、タイミング発生部19fが発生するタ
イミングパルスに従って、加算器19e1の入力を遅延
部19e2のフィードバック出力または定数発生部19
e4が発生する「定数0」のいずれかに切替えること
で、一定期間毎の平均化した位相誤差|ΔΦ|を出力す
る。C/N高レベル判定部19gは、積分部19eが出
力する平均化位相誤差を入力し、タイミング発生部19
fがタイミングパルスを発生したとき、当該平均化位相
誤差が予め定めたしきい値を下回るか否かによってC/
Nが高いか低いかを判定する(ステップS301)。そ
して、この判定の結果、平均化位相誤差が予め定めたし
きい値を下回った場合、C/N高レベル判定部19g
は、C/Nが高いと判断し、当該結果をゲート信号選択
部20に対して出力する。
【0162】ここで、C/N高レベル判定部19gにお
けるしきい値については、低C/N時に位相数の多い変
調方式を波形等化に用いることにより、波形等化部14
Aの波形等化制御部14bにおいて、誤った推定誤差を
算出することがないように、決定しなければならない。
例えば、n相PSK符号間距離Dは、n相PSK信号の
振幅をAとすると、下記、式14のように示される。
【0163】
【数14】
【0164】この式14に基づくと、n相PSK符号間
距離Dは、BPSK変調ではD=2Aと、QPSK変調
ではD=√2Aと、8PSK変調ではD=2Asin
(π/8)となる。一般的に、図23に示すように、雑
音の実効振幅値が符号間距離Dの1/2以下であれば、
波形等化制御部14bにおいて、誤った推定誤差を出力
しないと考えられるので、その時のC/Nは、式15で
表される。
【0165】
【数15】
【0166】C/N高レベルのしきい値は、8PSK期
間で波形等化を行うかどうかを決定するするものであ
る。そこで、式15においてDに8PSKの符号間距離
を代入して求まった、8.3dBがC/N高レベルしき
い値の目安となるものである。さて、図22におけるC
/N検出部19は位相誤差を絶対値化して、等価的にC
/Nを求めているものであり、この8.3dBに相当す
るC/N高レベル判定部19gにおけるしきい値は、8
PSKの符号点において、隣り合う位相識別境界線(図
23における点線)の角度差の1/2、すなわち11.
25[度]となる。
【0167】次に、図24を参照して、ゲート信号選択
部20の動作を説明する。図24は、ゲート信号選択部
20の構成を示すブロック図である。図24において、
ゲート信号選択部20は、切替部20cと、定数発生部
20bとを備える。
【0168】切替部20cは、BPSK変調信号期間の
タイミング信号と、定数発生部20bが発生する「定数
1(Hiレベル)」とを入力し、C/N検出部19が出
力する検出結果に基づいて切り替える。ここで、切替部
20cは、C/N検出部19が出力する検出結果が「C
/Nが高い」である場合に「定数1」、すなわち、通信
フレームの全期間において波形等化部14Aを動作、つ
まり波形等化部14Aの係数更新の実施を指示するゲー
ト信号を出力し(ステップS303)、それ以外の結果
の場合にはBPSKタイミング信号(図3(b)または
(c)においてHiレベル期間)、すなわち、BPSK
変調信号期間のみで波形等化部14Aの係数更新の実施
を指示するゲート信号を出力する(ステップS302)
ように切り替える。このゲート信号は、波形等化制御部
14bの積分部14b30から14b37のそれぞれへ
出力される(図9及び図11を参照)。
【0169】次に、図25及び図26を参照して、波形
等化モード切替部21の動作を説明する。図25は、波
形等化モード切替部21の構成を示すブロック図であ
り、図26は、波形等化モード切替部21が入力する各
タイミング信号と出力する波形等化モード信号とを示す
図である。波形等化モード切替部21は、タイミング生
成部17からフレーム同期信号/TMCC信号期間およ
びキャリア同期補助信号期間のタイミング信号(図26
(a))と、TMCCデコーダ35において、フレーム
内の各階層の区切りと各階層の変調モードを表すTMC
C情報を検出することによって得られる、主信号QPS
Kタイミング信号(図26(b))および主信号BPS
Kタイミング信号(図26(c))と、誤り訂正検出部
22が出力する検出結果とを入力する。誤り訂正検出部
22は、第2の誤り訂正部33が出力する訂正後の信号
に、誤りが残留をしているか否かを検出して、その結果
を出力する。つまり、誤り訂正検出部22が出力する検
出結果はTMCCデコーダー35から出力される、主信
号QPSKタイミング信号,および主信号BPSKタイ
ミング信号が信頼性のあるものかどうかを示す信号とな
る。
【0170】図25において、波形等化モード切替部2
1は、AND回路21a、21bと、OR回路21cと
を備える。AND回路21aは、TMCCデコーダ35
から出力される主信号BPSKタイミング信号(図26
(c))と誤り訂正検出部22が出力する検出結果とを
入力する。AND回路21bは、TMCCデコーダ35
から出力される主信号QPSKタイミング信号(図26
(b))と誤り訂正検出部22が出力する検出結果とを
入力し、論理結果を第2の波形等化モード信号として出
力する。OR回路21cは、フレーム同期信号/TMC
C信号期間およびキャリア同期補助信号期間のタイミン
グ信号(図26(a))とAND回路21aの出力とを
入力し、論理結果を第1の波形等化モード信号として出
力する。このように、波形等化モード切替部21は、誤
り訂正検出部22が出力する検出結果により、第2の誤
り訂正部33が出力するTMCC信号に誤りが無けれ
ば、TMCCデコーダ35から出力される主信号BPS
Kタイミング信号と主信号QPSKタイミング信号、及
びタイミング生成部17から出力されるフレーム同期信
号/TMCC信号期間とキャリア同期補助信号期間のタ
イミング信号により、BPSK変調信号の期間を示す第
1の波形等化モード信号(図26(d))と、QPSK
変調信号の期間を示す第2の波形等化モード信号(図2
6(e))とを生成し、一方、第2の誤り訂正部33が
出力するTMCC信号に誤りが残留していれば、タイミ
ング生成部17から出力されるフレーム同期信号/TM
CC信号期間とキャリア同期補助信号期間のタイミング
信号により、BPSK変調信号の期間を示す第1の波形
等化モード信号(図26(f))と、QPSK変調信号
の期間を示す第2の波形等化モード信号(図26
(g))とを生成し、波形等化制御部14bへ出力す
る。そして、この第1および第2の波形等化モード信号
は、波形等化制御部14bの判定部14b1を各変調方
式に対応したものに切り替えるのに用いられる。
【0171】次に、波形等化部14Aの動作を説明す
る。
【0172】この波形等化部14Aは、上記第1の実施
形態に係る復調装置の波形等化部14に対し、波形等化
制御部14bにおける判定部14b1の構成のみが異な
る。従って、以下、図27および図28を参照して、判
定部14b1の動作を説明する。
【0173】図27は判定部14b1の構成を示すブロ
ック図である。図27において、判定部14b1は、B
PSKシンボル判定部14b1aと、8PSKシンボル
判定部14b1bと、QPSKシンボル判定部14b1
dと、切替部14b1c、14b1eとを備える。図2
8は、BPSKシンボル判定部14b1a、8PSKシ
ンボル判定部14b1bおよびQPSKシンボル判定部
14b1dで行うシンボル判定の動作を説明する図であ
る。波形等化フィルタ14aの出力は、BPSKシンボ
ル判定部14b1a、8PSKシンボル判定部14b1
bおよびQPSKシンボル判定部14b1dに入力され
る。BPSKシンボル判定部14b1aは、波形等化フ
ィルタ14aの出力が、BPSKシンボル判定境界線
(図28(a)において、Q軸)に基づいて、0度,1
80度にある2つのBPSKシンボルの内、近いシンボ
ルを判定して、そのシンボルを表す信号を出力する。8
PSKシンボル判定部14b1bは、波形等化フィルタ
14aの出力が、8PSKシンボル判定境界線(図28
(c)において、m×45度+22.5度(m=0から
7)上にある線:図中点線で示している)に基づいて、
0度,45度,90度,135度,180度,225
度,270度,315度にある8つの8PSKシンボル
の内、近いシンボルを判定して、そのシンボルを表す信
号を出力する。QPSKシンボル判定部14b1dは、
波形等化フィルタ14aの出力が、QPSKシンボル判
定境界線(図28(b)において、I軸およびQ軸)に
基づいて、45度,135度,225度,315度にあ
る4つのQPSKシンボルの内、近いシンボルを判定し
て、そのシンボルを表す信号を出力する。
【0174】切替部14b1eは、波形等化モード切替
部21が出力する第2の波形等化モード信号を用いて、
第2の波形等化モード信号がHi期間は、QPSKシン
ボル判定部14b1dが判定したシンボルを、それ以外
の期間は、8PSKシンボル判定部14b1bが判定し
たシンボルを切替部14b1cへ出力するように切り替
える。切替部14b1cは、波形等化モード切替部21
が出力する第1の波形等化モード信号を用いて、第1の
波形等化モード信号がHi期間は、BPSKシンボル判
定部14b1aが判定したシンボルを、それ以外の期間
は、切替部14b1eが出力するシンボルを複素減算部
14b2へ出力するように切り替える。すなわち、BP
SK>QPSK>8PSKの優先順位で、波形等化制御
部14bの波形等化モードの切替が行われる。これによ
り、複素減算部14b2はBPSK、QPSK、および
8PSKにそれぞれに応じた推定誤差e(n)を算出す
る(図9を参照)。なお、図9に示した波形等化制御部
14bにおける判定部14b1以降の動作は、上記第1
の実施形態において説明したのと同様であるが、積分部
14b30から14b37を制御する信号として、タイ
ミング生成部17からのタイミング信号ではなくゲート
信号選択部20が出力するゲート信号を用いる(図20
及び図24を参照)。
【0175】これにより、波形等化部14Aは、ゲート
信号選択部20が出力するゲート信号に従って、C/N
の状態に基づいた係数更新を行うことができる(ステッ
プS301〜S304)。
【0176】その内容を下記表1に示す。
【0177】
【表1】
【0178】以上のように、本発明の第3の実施形態に
係る復調装置は、初期動作はBPSK変調信号期間で周
波数補正部、波形等化部および位相補正部を動作させ、
BPSK変調信号期間で位相同期がされているときのC
/N状態をキャリア同期補助信号期間の位相誤差に基づ
いて検出し、当該C/Nが予め定めたレベルである場
合、通信フレームの主信号期間に対しても8PSK変調
がされているとみなして波形等化を行う。
【0179】なお、波形等化部14Aの波形等化フィル
タ14aは8タップのFIRフィルタを用いているが、
タップ数、フィルタ形式を特に制限しているものではな
く、IIRフィルタ用いても同様の効果が得られる。
【0180】また、本発明の第3の実施の形態では、波
形等化部14Aを、位相補正部15のループ内に構成す
る形態で説明したが、これは本発明の効果を得ることに
対して特に制限する必要がなく、周波数補正部12にお
ける周波数誤差検出を波形等化処理を行った後の信号で
行うようにする、つまり周波数補正部12における周波
数誤差検出部12aを波形等化部14A以降に設置すれ
ば、波形等化部14を位相補正部15の前段、若しくは
後段にループを分離して設置しても、同様の効果が得ら
れる。
【0181】また、直交検波部11における局部発振信
号の周波数を周波数補正部12のループフィルタ12c
の出力信号によって可変できるようにし、上記構成の周
波数補正部12の複素乗算部12dの変わりに、直交検
波部11により、周波数誤差を補正しても同様の効果が
得られる。以上により、反射の状況の変化に対する応答
性や、波形等化能力(符号点の収束特性)を向上するす
ることが出来、受信信号に反射を有する場合の受信性能
を向上することができる。なお、本発明の第3の実施形
態に係る復調装置は、第1の実施形態に係る復調装置に
おいて波形等化性能を向上させるものと説明したが、第
2の実施形態に係る復調装置においても、同様の効果が
得られる。
【0182】(第4の実施の形態)本発明の第4の実施
形態に係る復調装置は、上述した第3の実施形態と同
様、上記第1の実施形態に係る復調装置において、波形
等化性能を向上させるものである。
【0183】以下、上述した反射の状況の変化に対する
応答性や、波形等化能力(符号点の収束特性)を向上す
る本発明の第4の実施形態に係る復調装置について説明
する。
【0184】図29は、本発明の第4の実施形態に係る
復調装置の構成を示すブロック図である。図29におい
て、第4の実施形態に係る復調装置は、直交検波部11
と、周波数補正部12と、帯域制限フィルタ13と、波
形等化部14Aと、位相補正部15と、フレーム同期検
出部16、タイミング生成部17と、C/N検出部19
Aと、ゲート信号選択部20Aと、波形等化モード切り
替え部21と、誤り訂正検出部22と、第1の誤り訂正
部32と、第2の誤り訂正部33と、ビデオデコーダ3
4と、TMCCデコーダ35と、BER測定部31とを
備える。
【0185】図30は、第4の実施形態に係る復調装置
が行う動作を示すフローチャートである。図29に示す
ように、第4の実施形態に係る復調装置は、上記第1の
実施形態に係る復調装置に、C/N検出部19Aとゲー
ト信号選択部20Aと、波形等化モード切り替え部21
と、誤り訂正検出部22と、をさらに加え、波形等化部
14を波形等化部14Aに代えた構成である。また、上
記第3の実施形態に係る復調装置に対して、C/N検出
部19をC/N検出部19Aに、ゲート信号選択部20
をゲート信号選択部20Aに代えた構成となる。
【0186】なお、第4の実施形態に係る復調装置のそ
の他の構成は、上記第1の実施形態および第3の実施の
形態に係る復調装置の構成と同様であり、当該構成部分
については同一の参照番号を付してその説明を省略す
る。また、図30において図2および図21と同一の処
理を行うステップについては、同一のステップ番号を付
してその説明を省略する。
【0187】まず、誤り訂正検出部22の動作について
説明する。誤り訂正検出部22は、第2の誤り訂正部3
3が出力する訂正後の信号に、誤りが残留をしているか
否かを検出して、その結果を出力する。そして、誤り訂
正検出部22は、TMCC信号に対して正しい誤り訂正
が施されているか否か、つまり、TMCCデコーダー3
5において、フレーム内の各階層の区切りと各階層の変
調モードを表すTMCC情報を検出することによって得
られる、主信号QPSKタイミング信号,および主信号
BPSKタイミング信号が信頼性のあるかどうかを検出
し、この検出の結果をゲート信号選択部20Aに対して
出力する(ステップS401)。
【0188】次に、図31を参照して、C/N検出部1
9Aの動作を説明する。図31は、C/N検出部19A
の構成を示すブロック図であり、位相誤差により等価的
にC/Nを検出するものである。図31において、C/
N検出部19Aは、位相誤差検出部19aと、絶対値化
部19bと、切替部19cと、定数発生部19dと、加
算器19e1と遅延部19e2と切替部19e3と定数
発生部19e4とで構成される積分部19eと、タイミ
ング発生部19fと、C/N高レベル判定部19gと、
C/N低レベル判定部19hと、を備える。
【0189】図31に示すように、C/N検出部19A
は、上記第3の実施形態のC/N検出部19の構成に、
C/N低レベル判定部19hをさらに加えた構成であ
る。
【0190】C/N高レベル判定部19gは、積分部1
9eが出力する平均化位相誤差を入力し、当該平均化位
相誤差が予め定めた第1のしきい値を下回るか否かによ
ってC/Nが高いかを判定する(ステップS404)。
そして、この判定の結果、平均化位相誤差が予め定めた
しきい値を下回った場合、C/N高レベル判定部19g
は、C/Nが高いと判断し、当該結果をゲート信号選択
部20Aに対して出力する。一方、C/N低レベル判定
部19hは、積分部19eが出力する平均化位相誤差を
入力し、当該平均化位相誤差が予め定めた第2のしきい
値を上回るか否かによってC/Nが低いかを判定する
(ステップS402)。そして、この判定の結果、平均
化位相誤差が予め定めた第2のしきい値を上回った場
合、C/N低レベル判定部19hは、C/Nが低いと判
断し、当該結果をゲート信号選択部20Aに対して出力
する。
【0191】ここで、例えば、C/N高レベル判定部1
9gにおける第1のしきい値については、上述したよう
に11.25[deg]を目安にして決定すればよい。
【0192】また、C/N低レベル判定部19hにおけ
る第2のしきい値は、BPSK期間のみで波形等化を行
うかどうかを決定するするものである。そこで、式15
においてDにQPSKの符号間距離を代入して求まっ
た、3dBがC/N低レベルしきい値の目安となるもの
である。この3dBに相当するC/N低レベル判定部1
9hにおけるしきい値は、QPSKの符号点において、
隣り合う位相識別境界線の角度差の1/2、すなわち2
2.5[度]となる。従って、この場合、C/N検出部
19Aの判定結果は、下記表2のようになる。
【0193】
【表2】
【0194】次に、図32を参照して、ゲート信号選択
部20Aの動作を説明する。図32は、ゲート信号選択
部20Aの構成を示すブロック図である。図32におい
て、ゲート信号選択部20Aは、OR回路20a,20
f、AND回路20eと、定数発生部20bと、切替部
20c,20dとを備える。
【0195】OR回路20aには、TMCCデコーダ3
5から出力される、主信号のQPSK変調期間のタイミ
ング信号、および主信号のBPSK変調期間のタイミン
グ信号(図26(d)〜(g))が入力される。
【0196】切替部20cは、OR回路20aの出力信
号と、定数発生部20bが発生する「定数1」とを入力
し、C/N検出部19AのC/N高レベル判定部19g
が出力する判定結果に基づいて出力を切り替える。切替
部20dは、主信号のBPSK変調期間のタイミング信
号と切替部20cが出力する信号とを入力し、C/N検
出部19AのC/N低レベル判定部19hが出力する判
定結果に基づいて出力を切り替える。ここで、切替部2
0cおよび20dは、C/N判定が「高」である場合は
「定数1」すなわち、通信フレームの全期間において波
形等化部の係数更新の実施を指示するゲート信号を(ス
テップS406)、C/N判定が「中」である場合は主
信号のBPSK及びQPSK変調期間のタイミング信号
を(ステップS405)、C/N判定が「低」である場
合は主信号のBPSK変調期間のタイミング信号(ステ
ップS403)を出力するように切り替える。
【0197】一方、誤り訂正検出部22が出力する検出
結果は、上記切替部20dが出力する信号とともにAN
D回路20eに入力される。また、OR回路20fは、
AND回路20eの出力とタイミング生成部17が出力
するBPSKタイミング信号(図3(b)または
(c))とを入力する。従って、AND回路20eおよ
びOR回路20fによって、正しいTMCCが得られた
場合だけ、切替部20dの出力信号がゲート信号として
出力され、それ以外の場合には、今までどおりBPSK
タイミング信号がゲート信号として出力される。このゲ
ート信号は、波形等化制御部14bの積分部14b30
から14b37のそれぞれへ出力される(図9及び図1
1参照)。
【0198】これにより、波形等化部14Aは、ゲート
信号選択部20Aが出力するゲート信号に従って、C/
Nの状態に基づいた係数更新を行うことができる(ステ
ップS402〜S406およびS304)。
【0199】その内容を下記表3に示す。
【0200】
【表3】
【0201】以上のように、本発明の第4の実施形態に
係る復調装置は、初期動作はBPSK変調信号期間で周
波数補正部、波形等化部および位相補正部を動作させ、
BPSK変調信号期間で位相同期がされているときのC
/N状態をキャリア同期補助信号期間の位相誤差に基づ
いて検出し、当該C/Nレベルおよび、TMCCデコー
ダから得られる1通信フレーム内の主信号の各変調方式
に従って、波形等化制御部14bは複数の位相変調方式
に対応する推定誤差e(n)を算出して、波形等化(フ
ィルタ係数の更新)を行う。
【0202】なお、波形等化部14Aの波形等化フィル
タ14aは8タップのFIRフィルタを用いているが、
タップ数、フィルタ形式を特に制限しているものではな
く、IIRフィルタ用いても同様の効果が得られる。
【0203】また、本発明の第4の実施の形態では、波
形等化部14Aを、位相補正部15のループ内に構成す
る形態で説明したが、これは本発明の効果を得ることに
対して特に制限する必要がなく、周波数補正部12にお
ける周波数誤差検出を波形等化処理を行った後の信号で
行うようにする、つまり周波数補正部12における周波
数誤差検出部12aを波形等化部14A以降に設置すれ
ば、波形等化部14を位相補正部15の前段、若しくは
後段にループを分離して設置しても、同様の効果が得ら
れる。
【0204】また、直交検波部11における局部発振信
号の周波数を周波数補正部12のループフィルタ12c
の出力信号によって可変できるようにし、上記構成の周
波数補正部12の複素乗算部12dの変わりに、直交検
波部11により、周波数誤差を補正しても同様の効果が
得られる。
【0205】以上により、反射の状況の変化に対する応
答性や、波形等化能力(符号点の収束特性)を向上する
することが出来、受信信号に反射を有する場合の受信性
能を向上することができる。なお、本発明の第4の実施
形態に係る復調装置は、第1の実施形態に係る復調装置
において波形等化性能を向上させるものと説明したが、
第2の実施形態に係る復調装置においても、同様の効果
が得られる。
【0206】(第5の実施形態)本発明の第5の実施形
態に係る復調装置は、上述した第3および第4の実施形
態と同様、上記第1の実施形態に係る復調装置におい
て、波形等化性能を向上させるものである。
【0207】以下、上述した反射の状況の変化に対する
応答性や、波形等化能力(符号点の収束特性)を向上す
る本発明の第5の実施形態に係る復調装置について説明
する。
【0208】図33は、本発明の第5の実施形態に係る
復調装置の構成を示すブロック図である。図33におい
て、第5の実施形態に係る復調装置は、直交検波部11
と、周波数補正部12と、帯域制限フィルタ13と、波
形等化部14Aと、位相補正部15と、フレーム同期検
出部16、タイミング生成部17と、C/N検出部19
Aと、ゲート信号選択部20Bと、波形等化モード切り
替え部21と、誤り訂正検出部22と、第1の誤り訂正
部32と、第2の誤り訂正部33と、ビデオデコーダ3
4と、TMCCデコーダ35と、BER測定部31とを
備える。
【0209】図34は、第5の実施形態に係る復調装置
が行う動作を示すフローチャートである。図33に示す
ように、第5の実施形態に係る復調装置は、上記第1の
実施形態に係る復調装置に、C/N検出部19Aとゲー
ト信号選択部20Bと、波形等化モード切り替え部21
と、誤り訂正検出部22と、をさらに加え、波形等化部
14を波形等化部14Aに代えた構成である。また、上
記第4の実施形態に係る復調装置に対して、ゲート信号
選択部20Aをゲート信号選択部20Bに代えた構成と
なる。
【0210】なお、第5の実施形態に係る復調装置のそ
の他の構成は、上記第1の実施形態および第3、第4の
実施の形態に係る復調装置の構成と同様であり、当該構
成部分については同一の参照番号を付してその説明を省
略する。
【0211】また、図34において図2、図21および
図30と同一の処理を行うステップについては、同一の
ステップ番号を付してその説明を省略する。
【0212】まず、図35を参照して、ゲート信号選択
部20Bの動作を説明する。図35は、ゲート信号選択
部20Bの構成を示すブロック図である。図35におい
て、ゲート信号選択部20Bは、OR回路20a,20
fと、AND回路20e,20jと、定数発生部20
b,20hと、切替部20c、20d、20g、論理反
転回路20iとを備える。
【0213】ゲート信号選択部20Bにおいて、OR回
路20fの出力までは上記第4の実施形態で説明したと
おりであり、AND回路20eおよびOR回路20fに
よって、TMCC信号が正しく誤り訂正された場合だ
け、切替部20dの出力信号がゲート信号として出力さ
れ、それ以外の場合には、今までどおりBPSKタイミ
ング信号がゲート信号として出力される。
【0214】一方、AND回路20jには、C/N高レ
ベル判定部19gが出力する判定結果と論理反転回路2
0iが出力する誤り訂正検出信号の逆論理の信号が入力
される。切替部20gは、OR回路20fの出力と、定
数発生部20hが発生する「定数1」とを入力し、AN
D回路20jの出力に基づいて出力を切替える。ここ
で、切替部20gはTMCC信号が正しく誤り訂正され
ておらず、かつ、高C/N状態である場合には、定数発
生部20hが発生する「定数1」を、それ以外の場合に
は、OR回路20fが出力する信号をゲート信号として
出力するように切替える(ステップS501)。これに
より、TMCC信号が正しく誤り訂正されていない、
(つまりTMCCデコーダ35から生成される、主信号
の各変調方式のタイミングを表す信号が信頼できない場
合)でも、高C/N状態である場合には、通信フレーム
の全期間において波形等化動作(係数更新を行う動作)
の実施を指示する「定数1」がゲート信号として出力さ
れる(ステップS502)。なお、低C/N状態である
場合には、BPSK期間の信号がゲート信号として出力
される(ステップS503)。このゲート信号は、波形
等化制御部14bの積分部14b30から14b37の
それぞれへ出力される(図9及び図11参照)。これに
より、波形等化部14Aは、ゲート信号選択部20Bが
出力するゲート信号に従って、TMCC信号が正しく復
号される前に、高C/N状態である場合には、主信号の
期間を8PSKとみなして波形等化を行い(ステップS
501からS504)、TMCCが正しく復号された後
は、上記第4の実施形態で説明したのと同様に、C/N
の状態に基づいて各変調方式に対応して係数更新を行う
ことができる(ステップS402〜S406,S30
4)。
【0215】その内容を下記表4に示す。
【0216】
【表4】
【0217】以上のように、本発明の第5の実施形態に
係る復調装置は、初期動作はBPSK変調信号期間で周
波数補正部、波形等化部および位相補正部を動作させ、
BPSK変調信号期間で位相同期がされているときのC
/N状態をキャリア同期補助信号期間の位相誤差に基づ
いて検出し、当該C/Nレベルおよび、TMCCデコー
ダから得られる1通信フレーム内の主信号の各変調方式
に従って、波形等化制御部14bは複数の位相変調方式
に対応する推定誤差e(n)を算出して、波形等化(フ
ィルタ係数の更新)を行う。また、正しくTMCC復号
されていない場合でも、当該C/Nが予め定めたレベル
である場合、通信フレームの主信号期間に対しても8P
SK変調がされているとみなして波形等化を行う。
【0218】なお、波形等化部14Aの波形等化フィル
タ14aは8タップのFIRフィルタを用いているが、
タップ数、フィルタ形式を特に制限しているものではな
く、IIRフィルタ用いても同様の効果が得られる。
【0219】また、本発明の第5の実施の形態では、波
形等化部14Aを、位相補正部15のループ内に構成す
る形態で説明したが、これは本発明の効果を得ることに
対して特に制限する必要がなく、周波数補正部12にお
ける周波数誤差検出を波形等化処理を行った後の信号で
行うようにする、つまり周波数補正部12における周波
数誤差検出部12aを波形等化部14A以降に設置すれ
ば、波形等化部14を位相補正部15の前段、若しくは
後段にループを分離して設置しても、同様の効果が得ら
れる。
【0220】また、直交検波部11における局部発振信
号の周波数を周波数補正部12のループフィルタ12c
の出力信号によって可変できるようにし、上記構成の周
波数補正部12の複素乗算部12dの変わりに、直交検
波部11により、周波数誤差を補正しても同様の効果が
得られる。
【0221】以上により、反射の状況の変化に対する応
答性や、波形等化能力(符号点の収束特性)を向上する
することが出来、受信信号に反射を有する場合の受信性
能を向上することができる。
【0222】なお、本発明の第5の実施形態に係る復調
装置は、第1の実施形態に係る復調装置において波形等
化性能を向上させるものと説明したが、第2の実施形態
に係る復調装置においても、同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る復調装置の構成
を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施形態に係る復調装置が行う
動作を示すフローチャート
【図3】フレーム同期検出部16が検出する信号および
タイミング生成部17が生成するタイミング信号を示す
【図4】フレーム同期検出部16の構成を示すブロック
【図5】フレーム同期検出における位相関係を説明する
【図6】周波数補正部12のさらに詳細な構成を示すブ
ロック図
【図7】周波数補正における周波数ずれを説明する図
【図8】波形等化フィルタ14aのさらに詳細な構成を
示すブロック図
【図9】波形等化制御部14bのさらに詳細な構成を示
すブロック図
【図10】波形等化における推定誤差の検出を説明する
【図11】波形等化制御部14bにおける積分部14b
30から14b37のさらに詳細な構成を示すブロック
【図12】家庭内の衛星放送受信設備の基本構成図
【図13】位相補正部15のさらに詳細な構成を示すブ
ロック図
【図14】位相補正における位相ずれを説明する図
【図15】本発明の第2の実施形態に係る復調装置の構
成を示すブロック図
【図16】本発明の第2の実施形態に係る復調装置が行
う動作を示すフローチャート
【図17】周波数引き込み判定部18のさらに詳細な構
成を示すブロック図
【図18】位相補正部15Aのさらに詳細な構成の一例
を示すブロック図
【図19】位相補正部15Aのさらに詳細な構成の一例
を示すブロック図
【図20】本発明の第3の実施形態に係る復調装置の構
成を示すブロック図
【図21】本発明の第3の実施形態に係る復調装置が行
う動作を示すフローチャート
【図22】C/N検出部19のさらに詳細な構成を示す
ブロック図
【図23】C/N検出部19において設定するしきい値
の一例を説明する図
【図24】ゲート信号選択部20のさらに詳細な構成を
示すブロック図
【図25】波形等化モード切り替え部21のさらに詳細
な構成を示すブロック図
【図26】タイミング生成部17の出力信号、TMCC
デコーダー35の出力信号、及び波形等化モード切り替
え部21の出力信号を示す図
【図27】波形等化部14Aにおける判定部14b1の
さらに詳細な構成を示すブロック図
【図28】波形等化部14Aにおける判定部14b1の
動作を説明する図
【図29】本発明の第4の実施形態に係る復調装置の構
成を示すブロック図
【図30】本発明の第4の実施形態に係る復調装置が行
う動作を示すフローチャート
【図31】C/N検出部19Aのさらに詳細な構成を示
すブロック図
【図32】ゲート信号選択部20Aのさらに詳細な構成
を示すブロック図
【図33】本発明の第5の実施形態に係る復調装置の構
成を示すブロック図
【図34】本発明の第5の実施形態に係る復調装置が行
う動作を示すフローチャート
【図35】ゲート信号選択部20Bのさらに詳細な構成
を示すブロック図
【図36】位相補正部15で生じる疑似同期発生のメカ
ニズムを説明する図
【図37】位相補正部15で生じる疑似同期を説明する
【図38】反射がない場合の復調装置における復調信号
の符号点配置を示した図
【図39】反射がある場合の従来例の復調装置における
復調信号の符号点配置を示した図
【図40】反射がない場合の復調装置における遅延検波
信号の位相配置を示した図
【図41】反射がある場合の従来例の復調装置における
遅延検波信号の位相配置を示した図
【図42】反射がある場合の従来例の復調装置における
CN比対ビット誤り率特性を示した図
【図43】反射波を有する伝送路のモデルを示した図
【図44】反射がある伝送路の周波数特性を示した図
【図45】時分割多重した位相変調を用いた伝送方法に
おける、変調される元信号のデータ構造、および時分割
多重された位相変調信号で構成される通信フレームの構
造を示した図
【図46】BPSK、QPSKおよび8PSKのシンボ
ル点配置を示した図
【図47】第1の従来例に係る復調装置の構成を示すブ
ロック図
【図48】第1の従来例に係る復調装置が行う動作を示
すフローチャート
【図49】第2の従来例に係る復調装置の構成を示すブ
ロック図
【図50】第2の従来例に係る復調装置が行う動作を示
すフローチャート
【符号の説明】
10 時分割多重位相変調信号入力端子 11 直交検波部 12 周波数補正部 13 帯域制限フィルタ、 14,14A 波形等化部 15,15A 位相補正部 16 フレーム同期検出部 17 タイミング生成部 18 周波数引き込み検出部 19,19A C/N検出部 20,20A,20B ゲート信号選択部 21 波形等化モード切り替え部 22 誤り訂正検出部 32 第1の誤り訂正部 33 第2の誤り訂正部 34 ビデオデコーダ 35 TMCCデコーダ 31 BER測定部 12a、18a 周波数誤差検出部 12b、15b ループフィルタ 12c、15c 数値制御発振部 12d、14a8、14a9、14a10、14a1
1、14a12、14a13、14a14、14a1
5、14b10、14b11、14b12、14b1
3、14b14、14b15、14b16、14b1
7、15d 複素乗算部 12a1、16a、18a1 遅延検波部 12a2、15a、18a2、19a 位相誤差検出
部 12b1、14b4、141、15b1、18b、18
d3、15b8、15c5、19c、19e3、20
c、14b1c、14b1e、20d、20g 切替部 12b2、142、15b2、18c、18d4、15
b9、15c6、19d、19e4、20b、20h
定数発生部 12b3、12c1、15b3、15b5、15c1、
18d1、19e1 加算部 12b4、12c2、14a1,14a2、14a3、
14a4、14a5、14a614a7、14b40、
14b41、14b42、14b43、14b44、1
4b45、14b46、144、15b4、15c2、
18d2、19e2 遅延部 12c3、15c3 コサイン波発生部 12c4、15c4 サイン波発生部 16b 位相識別部 16c 照合部 14a16、143、 複素加算部 14b1 シンボル判定部 14b2 複素減算部 14b3 誤差評価部 14b5、15b7 ゲイン設定部 14b6 ゲート信号入力端子 14b7 フィルタ係数更新部 14b30、14b31、14b32、14b33、1
4b34、14b35、14b36、14b37、18
d、19e 積分部 14b20、14b21、14b22、14b23、1
4b24、14b25、14b26、14b27 複素
共役化部 601 信号入力端子 602 分配器 603 受信機A 604 受信機B 605 ケーブルA 606 ケーブルB 15b6 保持部 18e、19f タイミング発生部 18f 周波数引き込み判定部 19b 絶対値化部 19g C/N高レベル判定部 21a、21b、20e、20j and回路 21c、20a、20f or回路 14b1a BPSKシンボル判定部 14b1b 8PSKシンボル判定部 14b1d QPSKシンボル判定部 19h C/N低レベル判定部 20i 論理反転回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04L 27/01 H04L 27/00 K (72)発明者 大内 幹博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 森 良輔 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の位相変調信号と共に、通信フレー
    ム内において位相数が最も少ない位相変調(以下、最小
    位相変調という)を用いて位相変調を施されたキャリア
    同期補助信号が等時間間隔に分散するように、時分割多
    重された当該通信フレームを受信する復調装置であっ
    て、前記通信フレーム内の予め定めた信号期間の周波数
    誤差を検出して周波数ずれの補正を行う周波数補正手段
    と、前記通信フレーム内の予め定めた信号期間の推定誤
    差を検出して波形等化を行う波形等化手段と、 前記通信フレーム内の予め定めた信号期間の位相誤差を
    検出して位相ずれの補正を行う位相補正手段と、 前記波形等化手段で波形等化処理を行ったあとの信号を
    入力し、遅延検波を用いて前記通信フレームの同期信号
    を検出することでフレーム先頭位置を検出するフレーム
    同期検出手段と、 前記フレーム同期検出手段で検出した前記フレーム先頭
    位置に基づいて、前記キャリア同期補助信号の期間を検
    出し、当該キャリア同期補助信号期間を与えるタイミン
    グ信号を生成するタイミング生成手段とを備え、 前記周波数補正手段における周波数誤差検出は、前記波
    形等化手段で波形等化処理を行ったあとの信号から行
    い、 前記周波数補正手段、波形等化手段および前記位相補正
    手段は、前記タイミング信号が与える前記キャリア同期
    補助信号において、前記最小位相変調に従った補正動作
    および波形等化の動作(すなわち波形等化手段の係数更
    新)を行うことを特徴とする、復調装置。
  2. 【請求項2】 前記波形等化手段で波形等化処理を行っ
    たあとの信号を入力し、周波数引き込み状態を検出し
    て、擬似同期が発生する周波数か否かを判断する周波数
    引き込み検出手段と、前記周波数引き込み検出手段の判
    断の結果、疑似同期に陥ることがない周波数にまで周波
    数補正が完了した場合は、前記位相補正手段を初期化す
    る位相補正リセット手段とをさらに備えることを特徴と
    する、請求項1に記載の復調装置。
  3. 【請求項3】 前記位相補正手段の出力信号を入力し、
    前記キャリア同期補助信号の期間におけるC/N(搬送
    波電力/雑音電力)の状態を検出するC/N検出手段
    と、 前記C/N検出手段の検出結果、および前記タイミング
    信号に基づき、予め定めたしきい値に対しC/Nが高い
    場合は、前記通信フレームの全期間を与えるゲート信号
    を生成し、それ以外の場合は、前記キャリア同期補助信
    号期間を与えるゲート信号を生成するゲート信号生成手
    段とをさらに備え、 前記波形等化手段は、前記ゲート信号が与える期間に従
    って波形等化動作(すなわち波形等化手段の係数更新)
    を行うことを特徴とする、請求項1および請求項2のい
    ずれかに記載の復調装置。
  4. 【請求項4】 前記位相補正手段の出力信号を入力し、
    前記キャリア同期補助信号の期間におけるC/N(搬送
    波電力/雑音電力)の状態を検出するC/N検出手段
    と、 前記フレーム同期信号に含まれる伝送制御信号(TMC
    C信号)の誤り訂正処理後の訂正状態を検出する誤り訂
    正検出手段と、 前記通信フレームにおいて、前記キャリア同期補助信号
    以外の各位相変調信号の期間を与える信号を出力する信
    号期間付与手段と、 前記C/N検出手段および前記誤り訂正検出手段の検出
    結果、並びに前記信号期間付与手段が出力する信号と前
    記タイミング信号に基づき、 誤り訂正が完了した場合であって、 予め定めた第1のしきい値に対しC/Nが高い場合は、
    前記通信フレームの全期間を与えるゲート信号を、 予め定めた第2のしきい値に対しC/Nが低い場合は、
    前記最小位相変調が施されている信号の期間を与えるゲ
    ート信号を、 それ以外の場合は、前記最小位相変調期間および予め定
    めた変調信号期間を与えるゲート信号を生成し、 誤り訂正が完了した場合以外は、前記キャリア同期補助
    信号を与えるゲート信号を生成するゲート信号生成手段
    とをさらに備え、前記波形等化手段は、前記ゲート信号
    が与える期間に従って波形等化動作(すなわち波形等化
    手段の係数更新)を行うことを特徴とする、請求項1お
    よび請求項2のいずれかに記載の復調装置。
  5. 【請求項5】 前記位相補正手段の出力信号を入力し、
    前記キャリア同期補助信号の期間におけるC/N(搬送
    波電力/雑音電力)の状態を検出するC/N検出手段
    と、 前記フレーム同期信号に含まれる伝送制御信号(TMC
    C信号)の誤り訂正処理後の訂正状態を検出する誤り訂
    正検出手段と、 前記通信フレームにおいて、前記キャリア同期補助信号
    以外の各位相変調信号の期間を与える信号を出力する信
    号期間付与手段と、 前記C/N検出手段および前記誤り訂正検出手段の検出
    結果、並びに前記信号期間付与手段が出力する信号と前
    記タイミング信号に基づき、 誤り訂正が完了した場合であって、 予め定めた第1のしきい値に対しC/Nが高い場合は、
    前記通信フレームの全期間を与えるゲート信号を、 予め定めた第2のしきい値に対しC/Nが低い場合は、
    前記最小位相変調が施されている信号の期間を与えるゲ
    ート信号を、 それ以外の場合は、前記最小位相変調期間および予め定
    めた変調信号期間を与えるゲート信号を生成し、 誤り訂正が完了していない場合であって、 予め定めた第1のしきい値に対しC/Nが高い場合は、
    前記通信フレームの全期間を与えるゲート信号を、 それ以外の場合は、前記キャリア同期補助信号を与える
    ゲート信号を生成するゲート信号生成手段とをさらに備
    え、 前記波形等化手段は、前記ゲート信号が与える期間に従
    って波形等化動作(すなわち波形等化手段の係数更新)
    を行うことを特徴とする、請求項1および請求項2のい
    ずれかに記載の復調装置。
  6. 【請求項6】 複数の位相変調信号と共に、通信フレー
    ム内において位相数が最も少ない位相変調(以下、最小
    位相変調という)を用いて位相変調を施されたキャリア
    同期補助信号が等時間間隔に分散するように、時分割多
    重された当該通信フレームの復調方法であって、 前記通信フレームの同期信号を検出することでフレーム
    先頭位置を検出するステップと、 検出した前記フレーム先頭位置に基づいて、前記キャリ
    ア同期補助信号の期間を検出し、当該キャリア同期補助
    信号期間を与えるタイミング信号を生成するステップ
    と、前記タイミング信号が与える前記キャリア同期補助
    信号において、前記最小位相変調に従った周波数の補正
    動作、位相の補正動作、および波形等化の動作を行うス
    テップとを備える、復調方法。
  7. 【請求項7】 周波数引き込み状態を検出して擬似同期
    に落ちる周波数か否かを判定するステップと、 前記判定するステップにおける判断の結果、疑似同期に
    陥らない周波数である場合は、位相補正動作を初期化す
    るステップとをさらに備える、請求項6に記載の復調方
    法。
  8. 【請求項8】 前記キャリア同期補助信号の期間におけ
    るC/N(搬送波電力/雑音電力)の状態を検出するス
    テップと、 前記キャリア同期補助信号期間における位相同期の状態
    とC/Nの状態、および前記タイミング信号に基づき、
    予め定めたしきい値に対しC/Nが高い場合は、前記通
    信フレームの全期間を与えるゲート信号を生成し、それ
    以外の場合は、前記キャリア同期補助信号期間を与える
    ゲート信号を生成するステップと、 前記ゲート信号が与える期間に従って波形等化の動作
    (すなわち波形等化手段の係数更新)を行うステップと
    をさらに備える、請求項6および請求項7のいずれかに
    記載の復調方法。
  9. 【請求項9】 前記キャリア同期補助信号の期間におけ
    るC/N(搬送波電力/雑音電力)の状態を検出するス
    テップと、 前記フレーム同期信号に含まれる伝送制御信号(TMC
    C信号)の誤り訂正処理の訂正状態を検出するステップ
    と、 前記通信フレームにおいて、前記キャリア同期補助信号
    期間以外の各位相変調信号の期間を与える信号を出力す
    るステップと、 前記キャリア同期補助信号期間におけるC/Nの状態、
    前記TMCC信号期間における誤り訂正の状態、前記出
    力するステップが出力する信号および前記タイミング信
    号に基づき、 誤り訂正が完了した場合であって、 予め定めた第1のしきい値に対しC/Nが高い場合は、
    前記通信フレームの全期間を与えるゲート信号を、 予め定めた第2のしきい値に対しC/Nが低い場合は、
    前記最小位相変調が施されている信号の期間を与えるゲ
    ート信号を、 それ以外の場合は、前記最小位相変調期間および予め定
    めた変調信号期間を与えるゲート信号を生成し、 誤り訂正が完了した場合以外は、前記キャリア同期補助
    信号期間を与えるゲート信号を生成するステップと、 前記ゲート信号が与える期間に従って波形等化動作(す
    なわち波形等化手段の係数更新)を行うステップとをさ
    らに備える、請求項6および請求項7のいずれかに記載
    の復調方法。
  10. 【請求項10】 前記キャリア同期補助信号の期間にお
    けるC/N(搬送波電力/雑音電力)の状態を検出する
    ステップと、 前記フレーム同期信号に含まれる伝送制御信号(TMC
    C信号)の誤り訂正処理後の訂正状態を検出するステッ
    プと、 前記通信フレームにおいて、前記キャリア同期補助信号
    期間以外の各位相変調信号の期間を与える信号を出力す
    るステップと、 前記キャリア同期補助信号期間における位相同期の状態
    とC/Nの状態、前記TMCC信号期間における誤り訂
    正の状態、前記出力するステップが出力する信号および
    前記タイミング信号に基づき、 誤り訂正が完了した場合であって、 予め定めた第1のしきい値に対しC/Nが高い場合は、
    前記通信フレームの全期間を与えるゲート信号を、 予め定めた第2のしきい値に対しC/Nが低い場合は、
    前記最小位相変調が施されている信号の期間を与えるゲ
    ート信号を、 それ以外の場合は、前記最小位相変調期間および予め定
    めた変調信号期間を与えるゲート信号を生成し、 誤り訂正が完了していない場合であって、 予め定めた第1のしきい値に対しC/Nが高い場合は、
    前記通信フレームの全期間を与えるゲート信号を、 予め定めた第2のしきい値に対しC/Nが低い場合は、
    前記キャリア同期補助信号を与えるゲート信号を生成す
    るステップと、 前記ゲート信号が与える期間に従って波形等化動作(す
    なわち波形等化手段の係数更新)を行うステップとをさ
    らに備える、請求項6および請求項7のいずれかに記載
    の復調方法。
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