JP2001093421A - シャドウマスクの欠陥修正方法および装置 - Google Patents

シャドウマスクの欠陥修正方法および装置

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JP2001093421A
JP2001093421A JP26667099A JP26667099A JP2001093421A JP 2001093421 A JP2001093421 A JP 2001093421A JP 26667099 A JP26667099 A JP 26667099A JP 26667099 A JP26667099 A JP 26667099A JP 2001093421 A JP2001093421 A JP 2001093421A
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electron beam
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Takumi Karasawa
工 唐澤
Kiyoto Tomiyama
清人 富山
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Hitachi Ltd
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】シャドウマスクの欠陥開口を修正して歩留りを
向上する。 【解決手段】水平微偏向回路17、垂直微偏向回路1
8、カソードドライバ16を備え、制御装置1の制御の
基に偏向ヨークの水平コイル8および垂直コイル15の
それぞれに直流電流に両極性のパルス電流を重畳した微
偏向電流を流して、異物が付着した欠陥開口を探索して
検出し、カソードドライバ16が電子銃のカソードに高
エネルギーのパルス電流を印加して異物を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シャドウマスクの
欠陥を修正する方法およびその装置に係り、特に完成し
たカラー陰極線管に備えるシャドウマスクの電子ビーム
通過孔の詰まりを電子ビームの照射で除去して良品率を
向上するシャドウマスクの欠陥修正方法および装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】テレビ受像機やコンピュータなどの情報
処理装置のモニターとして多用されているカラー陰極線
管は、画面を形成するパネルと電子銃を収容するネック
を形成した漏斗状のファンネルとを低融点硝子を用いて
接合し、ネック内に電子銃を設置した後、真空排気して
密閉した真空外囲器で構成される。
【0003】パネルの内面には複数色(一般には、赤、
緑、青の3色)の蛍光体を区分して塗り分けた蛍光膜を
有し、この蛍光膜に近接して色選択電極であるシャドウ
マスクが設置されている。
【0004】また、ファンネルの内面には、電子銃と蛍
光膜に高電圧を導入するための内部導電膜を形成してあ
る。
【0005】図9はシャドウマスクを有するカラー陰極
線管の構造例を説明する模式断面図である。このカラー
陰極線管は、3種の蛍光体(一般には、赤:R、緑:
G、青:B)をモザイク状に有する蛍光面33を構成す
るパネル部30と、各蛍光体に対応した3本の電子ビー
ム43をインラインに生成するカソードおよび生成した
3本の電子ビームを加速集束する複数の格子電極で構成
した電子銃(インライン電子銃)42を収納するネック
部31と、パネル部30とネック部31を連接する漏斗
状のファンネル部32とからなる真空外囲器を有してい
る。
【0006】この真空外囲器の前記ファンネル部32の
ネック部31側には電子ビーム43を水平と垂直に偏向
するための磁界を発生する水平偏向コイルと垂直偏向コ
イルを備えた偏向ヨーク41が外装され、また前記ネッ
ク部31の外周には、カラーピュリテイ補正用リングマ
グネットやコンバーゼンス補正用リングマグネットから
なる磁気補正ユニット44が設置されている。
【0007】前記パネル部30には、その蛍光面33に
近接して多数の電子ビーム通過孔を有するシャドウマス
ク34が設置されている。このシャドウマスク34は、
3本の電子ビーム43のそれぞれを蛍光面33に形成さ
れた3種の蛍光体のそれぞれに射突させる色選択電極と
して機能する。
【0008】シャドウマスク34はマスクフレーム35
に架張されてスプリング36を介してパネル部のスカー
ト内壁に懸架されている。
【0009】電子銃42から出射した3本の電子ビーム
43は、管軸を含むほぼ同一平面上にあって、外側2本
の電子ビーム(サイドビーム)の通路は中央の電子ビー
ム(センタービーム)の通路に関して対称になるように
配置されている。3本の電子ビーム43のそれぞれは、
一般的には電子銃の前方に配置した蛍光面で一点(R,
G,Bの蛍光体で構成される1画素)に集中し、所定の
蛍光体を射突して良好なコンバーゼンスとカラーピュテ
ィ(色純度)が得られるように構成されている。このコ
ンバーゼンスとカラーピュティは、磁気補正ユニット4
4で微調整される。
【0010】この種のカラー陰極線管の製造工程のう
ち、特にコンピュータ等の画像情報の表示を目的とする
製品では、パネルに近接して設置したシャドウマスク
は、例えば、径が0.1mmといった極微細な開口(電
子ビーム通過孔)を二次元に配列してある。その数は、
全体で数100万個にも及んでいる。
【0011】カラー陰極線管の製造では、十分に清浄化
した環境で組立て、加工等を施しているが、それでも、
製造工程中でしばしばシャドウマスクの開口に異物が付
着する事態が発生する。このような異物は、製品として
見ると、画像を表示した際に対応する蛍光体が発光しな
い表示欠陥のもととなる。
【0012】このような表示欠陥は、カラー陰極線管と
して完成した後の検査で発見されるため、その修正は著
しく困難であり、不良品となって製造原価を上昇させ
る。
【0013】この種の欠陥を修正する従来の装置は、カ
ラー陰極線管の偏向ヨークに通常供給するノコギリ波電
流に代えて、直流電流を印加して輝点を表示し、この輝
点を欠陥部位に位置合わせし、電子銃から高エネルギー
の電子ビームを照射して当該欠陥部位の異物を加熱、蒸
散させて修復するものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の欠
陥修正装置では、欠陥部位の殆どは異物が開口を閉塞し
た状態にあり、輝点をこの欠陥部位(異物が付着した開
口)に正確に位置合わせすることが困難であった。
【0015】そのため、高エネルギーの電子ビームが開
口の近傍を加熱してしまい、局部的な熱変形による色純
度の劣化をもたらす。
【0016】さらに、開口から異物が除去されて欠陥が
修正された後にも高エネルギーの電子ビームが蛍光体に
照射され続けるため、当該蛍光体が損傷したり、パネル
を構成するガラス(パネルガラス)の損傷をもたらす場
合がある。
【0017】本発明の目的は、上記従来技術の諸問題を
解消したシャドウマスクの欠陥修正方法およびその装置
を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、偏向ヨークに直流電流の重畳した両極性
のパルス電流を流し、このパルス電流に同期して電子銃
のカソードにパルス電流を印加することで異物が付着し
た開口すなわち欠陥部位を探索して当該開口位置を正確
に検出した後、上記カソード電流を増加して当該異物の
付着部位(電子銃側か、蛍光体側か)に応じたエネルギ
ーの電子ビームを照射して異物を蒸散するようにした。
【0019】本発明の代表的な構成を記述すれば、下記
のとおりである。すなわち、本発明によるシャドウマス
クの欠陥修正方法は、 (1):偏向ヨークの水平コイルおよび垂直コイルのそ
れぞれに直流電流に両極性のパルス電流を重畳した微偏
向電流を流し、このパルス電流に同期して電子銃のカソ
ードにパルス電流を印加することで異物が付着した欠陥
開口を探索して検出し、検出した欠陥開口の異物を除去
する方法とした。
【0020】(2):(1)の方法における前記欠陥開
口に、高エネルギーの電子ビームを照射して異物を除去
する。ここで言う高エネルギーの電子ビームとは、欠陥
開口の探索と位置設定時の電子ビームの電流値(電子銃
のカソードに供給する電流:カソード電流)よりも電流
値が大きい電子ビームを意味する。
【0021】(3):(2)の方法における前記高エネ
ルギーの電子ビームの当該エネルギーの大きさ(強度)
を前記異物の付着部位により変化させる。
【0022】(4):(2)または(3)における前記
欠陥開口の異物が除去されたことによる対応する蛍光体
の発光(輝点)を検出して前記電子ビームの照射を停止
する。
【0023】この方法では、シャドウマスクの表面に水
平方向と垂直方向に交叉する十字形の微小走査を行うこ
とで、欠陥開口を探索して検出する。この検出では、電
子ビームの射突で上記十字形に発光する蛍光体の配列の
中心に欠陥開口すなわち発光しない、または発光が微弱
な蛍光体を位置させる。
【0024】そして、検出した欠陥開口に(2)(3)
の方法で高エネルギーの電子ビームを照射し、当該欠陥
開口にある異物を蒸散させる。高エネルギーの電子ビー
ムは上記したように、上記微小偏向時のエネルギーより
も大なる電流を電子銃のカソードに供給することで得ら
れる。
【0025】また、この高エネルギーの電子ビームは、
パルス状に印加して蛍光体あるいはパネルの損傷を防止
すると共に、異物が除去された後は、即座に上記高エネ
ルギーの電子ビームの照射を停止することで、蛍光体あ
るいはパネルの損傷を防止する。
【0026】本発明によるシャドウマスクの欠陥修正装
置は、 (5):複数色の蛍光体を塗布してなる蛍光面を有する
と共に当該蛍光面に近接してシャドウマスクを設置した
パネルと、一端に電子銃を収容するネックを有する漏斗
状のファンネルとで形成した真空外囲器と、前記真空外
囲器を構成するファンネルのネック寄りに水平偏向コイ
ルと垂直偏向コイルからなる偏向ヨークを外装したカラ
ー陰極線管におけるシャドウマスクの欠陥修正装置であ
って、直流電流に3値のパルス電流を重畳した水平微偏
向電流を水平偏向コイルに供給する水平微偏向回路と、
直流電流に3値のパルス電流を重畳した微偏向電流を垂
直コイルに供給する垂直微偏向回路と、前記各直流電流
の大きさを変化させて水平位置調整および垂直位置調整
を行うための水平位置調整回路および垂直位置調整回路
と、前記値のパルス電流を生成するためのデジタル信号
を発生すると共に、前記パルス電流に同期して電子銃の
カソード駆動回路にパルス電流を印加する制御装置とを
具備し、前記電子銃から発射される電子ビームを前記水
平位置調整回路および垂直位置調整回路を調整して異物
が付着した欠陥開口を検出し、検出した欠陥開口の異物
を除去することを特徴とする。
【0027】(6):(5)における前記カソード駆動
回路により電子ビームに高エネルギーを与え、この電子
ビームの照射で前記欠陥開口の異物を除去することを特
徴とする。
【0028】(7):(6)における前記カソード駆動
回路が前記カソードに印加するエネルギーの大きさを変
化させる機能を有することを特徴とする。
【0029】(8):(6)または(7)における前記
パネルの外面に、前記電子ビームの照射で異物が除去さ
れた開口を通過した当該電子ビームによる蛍光体の発光
による蛍光面の輝度の増大を検出する光検出器を設け、
この光検出器が検出した輝度の増大情報で前記カソード
駆動回路を制御して前記カソードの駆動を停止または低
減することを特徴とする。
【0030】この構成の装置では、直流電流に3値のパ
ルス電流を重畳した水平微偏向電流を水平偏向コイルに
流して電子ビームを水平方向に微偏向させ、これを水平
線上で移動する。この走査線上での微偏向位置の移動
は、水平位置調整回路で制御される。
【0031】これと同時に、直流電流に3値のパルス電
流を重畳した垂直微偏向電流を垂直偏向コイルに流して
電子ビームを垂直方向に微偏向させ、これを垂直線上で
移動する。この垂直線上での微偏向の移動は、垂直位置
調整回路で制御される。
【0032】上記水平と垂直の各微偏向を同期させるこ
とで、画面上で十字形の蛍光体発光パターンを得ること
ができる。そして、当該十字形の中央に欠陥開口を位置
させた状態で、高エネルギーの電子ビームを照射し、当
該欠陥開口にある異物を蒸散させる。十字形の微偏向パ
ターンの移動は、上記の3値パルスを重畳する直流電流
の電圧値を調整させることで行うが、この調整は手作業
でもよいが、当該直流電流の電圧値を欠陥探索サイクル
毎に自動的に増加させるようにし、かつ(8)の光検出
器の出力を利用して欠陥開口位置で微偏向の位置を停止
させるように自動化することもできる。
【0033】そして、検出した欠陥開口に(6)(7)
のにより高エネルギーの電子ビームを照射し、当該欠陥
開口にある異物を蒸散させる。高エネルギーの電子ビー
ムは上記微小走査時のエネルギーよりも大なる電流を電
子銃のカソードに供給するようにカソードドライバで制
御される。
【0034】また、この高エネルギーの電子ビームは、
パルス状に印加して蛍光体あるいはパネルの損傷を防止
すると共に、光検出器に入射する高量の増大で異物が除
去されたことを検知する。この光検出器の検知情報で、
即座に上記高エネルギーの電子ビームの照射を停止す
る。
【0035】上記した一連の操作は、制御装置に格納し
たシーケンスプログラムで実行させるように構成するこ
とができる。
【0036】本発明は、上記の構成および後述する実施
例の構成に限定されるものではなく、本発明の技術思想
を逸脱することなく、種々の変更が可能である。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、実施例の図面を参照して詳細に説明する。
【0038】図1は本発明によるシャドウマスクの欠陥
修正装置の回路構成の1実施例を説明するブロック図で
ある。この回路はカラー陰極線管の画面上に形成した輝
点の位置を制御してシャドウマスクの欠陥開口(電子ビ
ーム通過孔)を探索し、検出するものである。
【0039】シャドウマスクの欠陥修正装置は、CPU
を備えた制御装置1と、D/A変換器2、電圧バッファ
アンプ3、混合器6、出力アンプ7、混合器6、出力ア
ンプ7、水平位置調整器4、電圧バッファアンプ5で構
成される水平微偏向回路17と、D/A変換器9、電圧
バッファアンプ10、混合器13、出力アンプ14、垂
直位置調整器11、電圧バッファアンプ12で構成され
る垂直微偏向回路18とで構成される。
【0040】水平微偏向回路17の出力は偏向ヨークを
構成する水平偏向コイル8に接続され、垂直微偏向回路
18は同垂直偏向コイル15に接続されている。また、
符号16は電子銃のカソードに印加する駆動電流を制御
するカソードドライバを示す。
【0041】この回路において、制御装置1から水平方
向の微小走査データがD/A変換器2に、また垂直方向
の微小走査データがD/A変換器9に供給される。D/
A変換器2は水平方向の微小走査データをアナログ信号
に変換し、電圧バッファアンプ3を通して混合器6の一
方の入力h1に与える。また、水平位置調整器4で設定
した電圧は電圧バッファアンプ5を通して混合器6の一
方の入力h2に与えられる。混合器6で合成された水平
微偏向信号は出力アンプ7で電流増幅した後、水平偏向
コイル8に供給される。
【0042】一方、D/A変換器9は垂直方向の微小走
査データをアナログ信号に変換し、電圧バッファアンプ
10を通して混合器13の一方の入力v1に与える。
【0043】また、垂直位置調整器11で設定した電圧
は電圧バッファアンプ12を通して混合器13の他方の
入力v2に与えられる。混合器13で合成された垂直微
偏向信号は出力アンプ14で電流増幅した後、垂直偏向
コイル15に供給される。
【0044】上記の構成において、シャドウマスクの欠
陥開口を探索し、検出する動作を説明する。
【0045】図2は図1のD/A変換器から出力される
水平方向と垂直方向の微小走査信号の波形図であり、
(a)はD/A変換器2から出力される水平方向の微小
走査信号A1を、(b)は垂直方向の微小走査信号A2
の各波形を示す。図示したように、微小走査信号A1,
A2は、正(+)、ゼロ(0)、負(−)の3値の信号
である。この3値の信号の正(+)と負(−)の大きさ
R,R’、S,S’はシャドウマスクの開口ピッチの整
数倍とするのが好ましく、ここでは、1ピッチに対応さ
せた大きさとしてある。
【0046】この欠陥開口の探索と修正を目視で行う場
合は、目に対する負荷軽減と見易さを考慮して、その周
期Tを10ms以下とするのが好適である。
【0047】そして、この欠陥開口の探索と検出モード
におけるカソード電流は、蛍光体を劣化させないよう
に、パルス又は微小な直流値とする。まず、欠陥開口の
探索と検出について説明する。欠陥開口の探索モードで
は、次のような操作を行う。
【0048】図3は水平偏向コイルと垂直偏向コイルに
それぞれ微小走査信号を流したときの蛍光体の発光によ
る画面上での輝点パターンを示す模式図であり、シャド
ウマスクに欠陥開口がない部分での様子を、図4は同じ
く画面上での輝点パターンを示す模式図であり、シャド
ウマスクに欠陥開口がある部分での様子を示す。
【0049】図3における100〜104は蛍光体の発
光による輝点であり、このうちの輝点101を水平位置
調整器4および垂直位置調整器11で調整し、4点の輝
点100,102,103,104の中心に来るように
設定する。
【0050】図4は欠陥開口が輝点201に対応する部
分にある場合の輝点パターンであり、輝点が消失した欠
陥開口201に対応する蛍光体を中心として輝点20
0,202,203,204が位置するパターンを形成
している。
【0051】この実施例では、欠陥開口に隣接する輝点
の個数を水平と垂直の各方向に2個、計4個としてある
が、上記隣接する輝点の個数を水平と垂直の各方向に同
数とすることで、水平位置調整器4と垂直位置調整器1
1で各輝点の中心を合致させ、当該中心位置にある輝点
の消失した欠陥開口の位置設定が行われる。このような
微小範囲では、偏向コイルの電流対画面位置の直線性な
どの影響は無視できるので、正負のパルスの大きさを合
致させるだけで十分である。
【0052】本発明者の実験によれば、公称19インチ
〜21インチ程度のカラー陰極線管でも、画面位置に依
存せずに、同一のパルスの大きさ(振幅)を用いて所期
の目的を達成できることが確認された。
【0053】次に、欠陥開口の修正(修正モード)につ
いて説明する。修正すべき欠陥開口の位置は前記の欠陥
探索モードで検出され、その位置が決定されている。
【0054】まず、制御装置1からD/A変換器2,9
に与えていた微小走査データを0とする。そして、制御
装置1はカソードドライバ16を制御して電子銃のカソ
ードにパルス状の電流を印加する。
【0055】図5は欠陥修正モードでカソードに印加す
るカソード電流の波形図と大きさの説明図であり、
(a)はカソード電流波形、(b)は大きさ(波高値)
と周期の関係を示す。
【0056】カソードに印加するカソード電流Ik(μ
A)の大きさと印加周期(パルス幅)t1 およびパルス
周期t2 は概ね図5(b)に示したものが代表例である
が、これらは欠陥開口にある異物の材質、付着量に応じ
て設定すればよい。例えば、画面に表示された欠陥開口
の輝点が全くの暗点である場合は当該異物が金属材であ
る場合が殆どであるので、カソード電流Ikは50〜3
00μAの範囲とし、画面に表示された欠陥開口の輝点
が若干の明るさを有している場合は、当該異物が有機物
であるか、あるいは金属材ではあるがその付着量が少な
いことを示すため、カソード電流Ikは0.1〜0.5
μAの範囲として連続的に、すなわち直流電流とする。
また、当該異物の付着部位が電子銃側と蛍光面側とで異
なるエネルギーの電子ビームを照射するようにすること
もできる。この点については後述する。
【0057】なお、この修正モードでカソードに与える
電流値は探索モード時でのカソード電流値よりもかなり
大きいので、ここでは高エネルギー電子ビームと称す
る。
【0058】このカソード電流を供給することによる電
子銃から出射する高エネルギーの電子ビームは前記した
輝点パターンの中央部に位置する欠陥開口に集中して当
該開口に付着した異物を加熱し、蒸散させて除去が行わ
れる。異物が除去されたか否か、すなわち欠陥開口が修
正されたかどうかは、輝点を目視で判定する。したがっ
て、上記修正モードは、制御装置1に手動のスイッチを
備えて、カソード電流の印加と停止(オンとオフ)をマ
ニュアル制御するか、カソード電流を印加する1セット
周期を事前にサンプルを用いて検証した結果で設定して
おき、1セット毎の操作開始をマニュアル制御するよう
にして、異物が除去された後にも高エネルギーの電子ビ
ームが蛍光面を照射するのを抑制するようにすることが
望ましい。
【0059】本実施例により、完成管のシャドウマスク
の欠陥開口を当該シャドウマスクの局部的な熱変形によ
る色純度の劣化や、蛍光体もしくはパネルの損傷を招く
ことなく正確に修正できる。
【0060】図6は本発明によるシャドウマスクの欠陥
開口修正装置の他の実施例を説明する概略構成図であ
る。本実施例では、カソード陰極線管20のパルス外面
に光検出器22を設置してある。カラー陰極線管20の
ファンネル−ネック遷移領域に外装された偏向ヨークを
構成する水平偏向コイル8と垂直偏向コイル15には、
前記図1で説明した回路を有する水平微偏向回路17、
垂直微偏向回路18から、それぞれ微偏向電流が供給さ
れる。
【0061】制御装置1は上記の水平微偏向回路17と
垂直微偏向回路18に微偏向データを供給すると共に、
カソードドライバ16を制御してドライバアンプ21か
らカソードに供給されるカソード電流の大きさ、周期、
およびそのオン・オフを制御する。
【0062】光検出器22は、画面上の輝点の光量を検
出するもので、欠陥開口の異物が除去されたことによる
当該蛍光体の発光による蛍光面の輝度の増大を検出す
る。光量増大を検出した信号は制御装置1に印加され、
カソードドライバ16を制御してカソード電流の供給を
停止する。
【0063】図7は本発明における欠陥開口の探索とそ
の修正動作の説明図である。同図(a)は水平方向の微
小走査信号の波形、(b)は垂直方向の微小走査信号の
波形、(c)は欠陥修正時のカソード電流波形、(d)
は光検出器の修正検知出力を説明する概略波形を示す。
【0064】探索モードでは、カラー陰極線管の電子銃
を構成するカソードから通常の管球動作時と同等の低エ
ネルギーの電子ビームを出射させ、微小走査信号(a)
(b)で前記図3、図4で説明した輝点パターンを表示
させる。この輝点パターンに基づいて欠陥開口の位置を
設定する(時刻T0 )。
【0065】欠陥開口の位置設定後、(c)の高エネル
ギーの電子ビームを当該欠陥開口に照射して異物を除去
する。異物が除去されると、(d)に示したように光検
出器の出力がΔVだけ増大する。このとき、当該欠陥開
口に対応する輝点の状態に応じて高エネルギー電子ビー
ムの強さ(カソード電流の大きさ)を調整するようにす
ることで、過剰な電子ビームで蛍光体やパネルガラスが
損傷するのを回避できる。
【0066】この制御は、目視での作業では、当該輝点
の状態を作業者が判断し、自動化した場合には、光検出
器の出力(d)の大きさでカソードドライバを制御して
高エネルギー電子ビームを生成するためのカソード電流
を増減するように構成する。
【0067】したがって、異物が除去されたシャドウマ
スクの開口を通して高エネルギーの電子ビームが蛍光体
に射突することを抑制でき、蛍光体の劣化あるいはパネ
ルガラスの損傷を防止できる。
【0068】制御装置1には、上記した欠陥開口の探索
・検出、修正を行う一連の動作をシーケンスプログラム
として内蔵させ、自動的に欠陥開口の修正を実行させる
ように構成することもできる。この場合、このシーケン
スプログラムは、上記の各操作に基づいて容易に記述で
きる程度のものであるので、ここでは、特に例示しな
い。
【0069】上記の操作を蛍光面の全域で実行すること
により、画面全域に対応するシャドウマスクの欠陥開口
の修正を行うことができる。すなわち、微偏向信号を重
畳する直流電流の値を変化させ、例えば水平方向の画面
の全域の修正作業を垂直方向に順次移動させることで前
記十字形の輝点を画面全域で移動させる。
【0070】図8はシャドウマスクの開口に異物が付着
して欠陥開口となっている状態の説明図である。同図
(a)はシャドウマスク34の開口34Aの電子銃側に
異物34Bが付着している状態を、(b)は蛍光面側に
異物34Cが入り込んでいる状態を示す。
【0071】なお、蛍光面側に異物が付着した(b)の
場合、特に当該開口の内部に異物が充填されているよう
な場合には当該異物を蒸散するための電子ビームの積算
両が大きくなり、電子ビームの射突による発熱が異物よ
りもシャドウマスク側に多く発生する。このときは、カ
ソード電流を少なくして細い電子ビームとして異物のみ
を加熱するようにすることで良好な結果が得られる。
【0072】一方、電子銃側に異物が付着した(a)の
場合は、大きなカソード電流で当該欠陥開口部分を広範
囲に加熱して異物を蒸散させても、シャドウマスク側は
それ程多く加熱されることがない。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
シャドウマスクの開口に異物が付着したことによる欠陥
を修正でき、特に、開口の内部に異物が充填されたよう
な場合でも当該異物を効果的に除去できるため、前記本
発明の課題を解決して歩留りを大幅に向上できる。その
結果、信頼性の高いカラー陰極線管を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシャドウマスクの欠陥修正装置の
回路構成の1実施例を説明するブロック図である。
【図2】図1のD/A変換器から出力される水平方向と
垂直方向の微小走査信号の波形図である。
【図3】シャドウマスクに欠陥開口がない場合の水平偏
向コイルと垂直偏向コイルにそれぞれ微小走査信号を流
したときの蛍光体の発光による画面上での輝点パターン
を示す模式図である。
【図4】シャドウマスクに欠陥開口がある場合の水平偏
向コイルと垂直偏向コイルにそれぞれ微小走査信号を流
したときの蛍光体の発光による画面上での輝点パターン
を示す模式図である。
【図5】欠陥修正モードでカソードに印加するカソード
電流の波形図と大きさの説明図である。
【図6】本発明によるシャドウマスクの欠陥開口修正装
置の他の実施例を説明する概略構成図である。
【図7】本発明における欠陥開口の探索とその修正動作
の説明図である。
【図8】シャドウマスクの開口に異物が付着して欠陥開
口となっている状態の説明図である。
【図9】シャドウマスクを有するカラー陰極線管の構造
例を説明する模式断面図である。
【符号の説明】
1 制御装置 2 D/A変換器 3 電圧バッファアンプ 4 水平位置調整器 5 電圧バッファアンプ 6 混合器 7 出力アンプ 8 水平偏向コイル 9 D/A変換器 10 電圧バッファアンプ 11 垂直位置調整器 12 電圧バッファアンプ 13 混合器 14 出力アンプ 15 垂直偏向コイル 16 カソードドライバ 17 水平微偏向回路 18 垂直微偏向回路。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】偏向ヨークの水平コイルおよび垂直コイル
    のそれぞれに直流電流に両極性のパルス電流を重畳した
    微偏向電流を流し、このパルス電流に同期して電子銃の
    カソードにパルス電流を印加することで異物が付着した
    欠陥開口を探索して検出し、検出した欠陥開口の異物を
    除去することを特徴とするシャドウマスクの欠陥修正方
    法。
  2. 【請求項2】前記欠陥開口に高エネルギーの電子ビーム
    を照射して異物を除去することを特徴とする請求項1に
    記載のシャドウマスクの欠陥修正方法。
  3. 【請求項3】前記電子ビームのエネルギーを、前記異物
    の付着部位に応じて変化させることを特徴とする請求項
    2に記載のシャドウマスクの欠陥修正方法。
  4. 【請求項4】前記欠陥開口の異物が除去されたことによ
    る対応する蛍光体の発光を検出して前記電子ビームの照
    射を停止することを特徴とする請求項2または3の何れ
    かに記載のシャドウマスクの欠陥修正方法。
  5. 【請求項5】複数色の蛍光体を塗布してなる蛍光面を有
    すると共に当該蛍光面に近接してシャドウマスクを設置
    したパネルと、一端に電子銃を収容するネックを有する
    漏斗状のファンネルとで形成した真空外囲器と、前記真
    空外囲器を構成するファンネルのネック寄りに水平偏向
    コイルと垂直偏向コイルからなる偏向ヨークを外装した
    カラー陰極線管におけるシャドウマスクの欠陥修正装置
    であって、 直流電流に3値のパルス電流を重畳した水平微偏向電流
    を水平偏向コイルに供給する水平微偏向回路と、 直流電流に3値のパルス電流を重畳した微偏向電流を垂
    直コイルに供給する垂直微偏向回路と、 前記各直流電流の大きさを変化させて水平位置調整およ
    び垂直位置調整を行うための水平位置調整回路および垂
    直位置調整回路と、 前記値のパルス電流を生成するためのデジタル信号を発
    生すると共に、前記パルス電流に同期して電子銃のカソ
    ード駆動回路にパルス電流を印加する制御装置とを具備
    し、 前記電子銃から発射される電子ビームを前記水平位置調
    整回路および垂直位置調整回路を調整して異物が付着し
    た欠陥開口を検出し、検出した欠陥開口の異物を除去す
    ることを特徴とするシャドウマスクの欠陥修正装置。
  6. 【請求項6】前記カソード駆動回路により電子ビームに
    高エネルギーを与え、この電子ビームの照射で前記欠陥
    開口の異物を除去することを特徴とする請求項5に記載
    のシャドウマスクの欠陥修正装置。
  7. 【請求項7】前記カソード駆動回路が前記カソードに印
    加するエネルギーの大きさを変化させる機能を有するこ
    とを特徴とする請求項6に記載のシャドウマスクの欠陥
    修正装置。
  8. 【請求項8】前記パネルの外面に、前記電子ビームの照
    射で異物が除去された開口を通過した当該電子ビームに
    よる蛍光体の発光による蛍光面の輝度の増大を検出する
    光検出器を設け、この光検出器が検出した輝度の増大情
    報で前記カソード駆動回路を制御して前記カソードの駆
    動を停止または低減することを特徴とする請求項6また
    は7の何れかに記載のシャドウマスクの欠陥修正装置。
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