JP2001093396A - 回路遮断器 - Google Patents
回路遮断器Info
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Abstract
やかにアークランナに転流し、遮断性能を向上させた回
路遮断器を得る。 【解決手段】 ベース1とカバー2よりなる絶縁筺体
と、この絶縁筺体の内部に装着された固定接触子3と、
この固定接触子に対向して接離する可動接触子4と、こ
の可動接触子を支持するアーム5と、可動接触子の開離
時に発生したアークを転流するアークランナ8と、アー
クが発生するアーク発生室10と、アークを消弧する消
弧装置7とを備えた回路遮断器において、可動接触子の
開離位置と上記アークランナとの間にあって、かつ、ベ
ース1またはカバー2の主面から垂直方向に延在し、両
接触子間に発生したアークが固定接触子3とアークラン
ナ8間への転移を促進する転移部材1bを設ける。
Description
し、特に家庭用の分電盤に使用される小形回路遮断器の
遮断性能の改良に関するものである。
9号公報に示されたものと類似の従来の回路遮断器の一
部を切り欠いて内部を示す正面図である。図5は、図4
の線V−Vに沿う断面図である。図において、1は合成樹
脂材料で形成されたベース、1aはベース1に形成され
た背面壁であり、後述する可動接触子4の背面と後述す
るバイメタル14および端子接続板15との間に、図4
上で垂直方向の手前側に突出している。2は合成樹脂材
料で形成されたカバーである。ベース1とカバー2によ
り絶縁筐体が形成されている。3は固定接触子であり、
固定接点3aが固着され、一端が後述する電磁引き外し
装置13のヨーク13aに固着されている。4は固定接
触子3に対向して接離する可動接触子であり、可動接点
4aが固着されている。
あり、開閉機構部(図示せず)に連結されている。6は
板状のアークガードであり、図5に示すように、可動接
触子4および固定接触子3の両側面に一対配設されてい
る。7は消弧装置であり、複数の消弧板7aで構成され
ている。8はアークランナであり、可動接点4aと固定
接点3a間に発生したアークを、このアークランナ8へ
転流させ消弧装置7の方向へ誘導する。上記消弧装置7
の入口近傍には、一対のアークガード6と上記背面壁1
aと、アークランナ8とで囲まれ、その内部に固定接点
3aと可動接点4aを含むアーク発生室10が形成さ
れ、固定接点3aと可動接点4a間に発生したアークお
よびアークガスが充満している。
に発生し、下方に伸長されたアーク、A2は上記アーク
ランナ8と固定接触子3の間に転流したアーク(二点鎖
線で示す)である。13は電磁引き外し装置であり、ヨ
ーク13aおよびプランジャ13b等により構成されて
いる。14は通電電流の大きさに対応して湾曲するバイ
メタルである。15はバイメタル14およびアークラン
ナ8が接続された端子接続板である。
短絡電流が流れて電磁引き外し装置13により可動接触
子4が固定接触子3から開離すると、固定接点3aと可
動接点4a間に発生したアークA1は、可動接触子4お
よび固定接触子3を流れる短絡電流により生じる電磁力
と、アーク発生室10と消弧装置7の内部との間に生じ
る圧力差により、固定接点3aと可動接点4a間の距離
よりも長く伸長される。伸長されたアークA1はアーク
ランナ8に触れるが、アークの発弧点を固定接点3aと
可動接点4a間に保つよりも、アークランナ8と固定接
触子3間に保つ方が容易になった時、アークA2のよう
に可動接触子4からアークランナ8に転流し、その後、
消弧装置7の消弧板7aの磁気力によって吸引され消弧
される。
路遮断器では、固定接点3aと可動接点4a間で伸長さ
れたアークA1は、高いアーク電圧が必要となるため、
不安定になり、より低いアーク電圧ですむ発弧点である
アークランナ8と固定接触子3間に転流するが、伸長さ
れたアークA1のアーク電圧と、転流されたアークA2
のアーク電圧との差が大きくならないと転流しなくな
り、遮断性能が低下するという問題点があった。
つのほぼ密閉されたアーク発生室10の空間内にあるた
め、アークA2が消弧装置7に吸引される時に、接点等
から発生した金属蒸気がアーク発生室10の内部に充満
し、固定接点3aと可動接点4a間に滞留して再発弧す
る原因となり、遮断性能が低下するという問題点もあっ
た。
るためになされたもので、固定接点と可動接点間に発生
したアークが固定接触子とアークランナ間に転流し易く
し、速やかにアークを消弧装置へ誘引して消弧すること
により、遮断性能を向上させた回路遮断器を得ることを
目的とする。
器においては、ベースとカバーよりなる絶縁筺体と、こ
の絶縁筺体の内部に装着された固定接触子と、この固定
接触子に対向して接離する可動接触子と、この可動接触
子を支持するアームと、可動接触子が固定接触子から開
離時に発生するアークを転流するアークランナと、アー
クが発生するアーク発生室と、アークを消弧する消弧装
置とを備えた回路遮断器において、可動接触子の開離位
置とアークランナとの間にあって、かつ、ベースまたは
カバーの主面から垂直方向に延在し、両接触子間に発生
したアークが固定接触子とアークランナ間への転移を促
進する転移部材を設けたものである。
主面から垂直方向に延在する隔壁としたものである。
ク発生室とアームが組込まれた開閉機構室との境界を形
成する側壁を設け、可動接触子と固定接触子が閉路時は
可動接触子はアーク発生室にあり、可動接触子が固定接
触子から開離時は可動接触子は開閉機構室にあるように
したものである。
の一実施の形態である回路遮断器を一部を切り欠いて内
部を示す正面図であり、回路遮断器がトリップ動作した
状態を示す。図2は、図1の線II−IIに沿う断面図であ
る。図3は、図1に示す回路遮断器が閉路状態であると
きを示す正面図である。図において、従来装置と同一ま
たは相当部分には同一符号を付し、その説明を省略す
る。
り、図2に示すように、ベース1の主面すなわち第一の
ベース底面1cから垂直方向(図2上で左方向に)に延
在し、カバー2の第一のカバー底面2aに当接するよう
に形成され、図1に示すように、可動接触子4が固定接
触子3から開離時に、上記可動接触子4の最大開離位置
とアークランナ8との間に形成されている。なお、この
隔壁1bはカバー2の主面すなわち第一のカバー底面2
aから垂直方向(図2上で右方向)に延在させ、ベース
1の第一のベース底面1cに当接するように形成しても
よく、また、第一のベース底面1cおよび第一のカバー
底面2aの双方から延在させ、途中で当接するように形
成してもよい。
ー2に形成された側壁であり、図2に示すように、1d
はベース1の第一のベース底面1cから図上で左方向へ
延在したベース側壁、2bはカバー2の第一のカバー底
面2aから図上で右方向へ延在したカバー側壁である。
このベース側壁1dおよびカバー側壁2bは、可動接触
子4の可動接点4が固着された部分の両側面まで延び、
アーク発生室10とアーム5等が組込まれた開閉機構室
20との境界を形成している。
の第一の間隙、W2は第二のベース底面1eと第二のカ
バー底面2c間の第二の間隙である。第一の間隙W1と
第二の間隙W2の関係は、W1<W2となっている。図
1および図2に示すように、上記可動接触子4は、固定
接触子3から開離時に、上記ベース側壁1dとカバー側
壁2bとにより形成される第一の間隙W1の領域を越
え、第二の間隙W2の領域まで移動する。
は、図3に示す回路遮断器がON状態すなわち可動接触
子4と固定接触子3が閉路状態において、過電流が流れ
て電磁引き外し装置13が作動し、可動接触子4が固定
接触子3から開離すると、固定接点3aと可動接点4a
間に発生したアークA1は、固定接触子3および可動接
触子4に流れる電流により生じる電磁力により図1上で
下方に伸張される途中で、隔壁1bに接触するので、隔
壁1bが熱せられガスが発生する。このガス圧によりア
ークAのアーク柱が絞られ、アーク電圧が急速に高ま
り、アークA2(二点鎖線で示す)のように可動接触子
4からアークランナ8に速やかに転流する。なお、隔壁
1bはベース1とカバー2との間に間隙がなく閉塞して
いる方がアークガスの漏れがなくなり効果が大きい。
2は、その一部が上記隔壁1b、ベース側壁1dおよび
カバー側壁2b(図2に示す)に衝突する。この衝突に
より、隔壁1b、ベース側壁1dおよびカバー側壁2b
が熱せられ、隔壁1b、ベース側壁1dおよびカバー側
壁2bからガスが発生する。このガス圧力によりアーク
発生室10の圧力が高まり、アークA2を矢印S方向へ
駆動させ、より速く消弧装置7へ誘導するので、消弧時
間が短くなり、遮断性能を向上させることができる。
N状態すなわち可動接触子4と固定接触子3が閉路時
は、可動接触子4は開閉機構室20にあるが、過電流が
流れて電磁引き外し装置13が作動し、可動接触子4が
固定接触子3から開離時においては、可動接触子4は、
第一の間隙W1の領域を形成する側壁1d,2bを越
え、アーク発生室10から第二の間隙W2の領域すなわ
ち開閉機構室20に移動するので、アークA2が消弧装
置7に吸引された時、アーク発生室10内の金属蒸気
は、固定接点3a側には充満するが、可動接点4a側で
は間隙が広くなり拡散するため、固定接点3aと可動接
点4a間に金属蒸気が滞留して再発弧することがなくな
り、安定した高限流遮断が可能となる。
子3から開離した状態において、可動接触子4の横振れ
が生じても、可動接触子4がベース1およびカバー2の
側面に触れなくなるので、可動接触子4からベース1お
よびカバー2の沿面に沿って生じる絶縁破壊を防止する
ことができる。
れているので、以下に記載されるような効果を奏する。
間に転移部材としての隔壁を設けたので、過電流が流れ
て可動接触子が固定接触子から開離したときに、接点間
に発生したアークにより隔壁が熱せられ、この隔壁から
発生するガスにより固定接点と可動接点間に発生したア
ークが絞られ、アークが可動接触子からアークランナへ
転流するのを促進し、より速く消弧装置へ誘導するの
で、消弧時間が短くなり、遮断性能を向上させることが
できる。
室とアームが組込まれた開閉機構室との境界を形成する
側壁を設け、回路遮断器が閉路時は可動接触子はアーク
発生室にあり、過電流により可動接触子が固定接触子か
ら開離時には、可動接触子が側壁を越えアーク発生室か
ら開閉機構室へ移動するようにしたので、アークが消弧
装置に吸引された時に、アーク発生室内に生じる金属蒸
気は可動接触子側では拡散され、固定接点と可動接点間
に金属蒸気が滞留して再発弧することがなくなり、安定
した高限流遮断が可能となる。
壁を設けたので、これらの隔壁および側壁にアークを衝
突させ、この衝突により発生するガス圧力により、アー
クをより速く消弧装置へ誘導することができ、消弧時間
が短くなり、遮断性能を向上させることができる。
一部を切り欠いて内部を示す正面図であり、回路遮断器
がトリップ動作した状態を示す。
す正面図である。
示す正面図である。
壁、2 カバー、2b カバー側壁、3 固定接触子、
3a 固定接点、4 可動接触子、4a 可動接点、5
アーム、6 アークガード、7 消弧装置、8 アー
クランナ、10 アーク発生室、20 開閉機構室。
Claims (3)
- 【請求項1】 ベースとカバーよりなる絶縁筺体と、こ
の絶縁筺体の内部に装着された固定接触子と、この固定
接触子に対向して接離する可動接触子と、この可動接触
子を支持するアームと、上記可動接触子が上記固定接触
子から開離時に発生するアークを転流するアークランナ
と、上記アークが発生するアーク発生室と、上記アーク
を消弧する消弧装置とを備えた回路遮断器において、上
記可動接触子の開離位置と上記アークランナとの間にあ
って、かつ、上記ベースまたは上記カバーの主面から垂
直方向に延在し、上記両接触子間に発生した上記アーク
が上記固定接触子と上記アークランナ間への転移を促進
する転移部材を設けたことを特徴とする回路遮断器。 - 【請求項2】 転移部材は、ベースまたはカバーの主面
から垂直方向に延在する隔壁であることを特徴とする請
求項1記載の回路遮断器。 - 【請求項3】 ベースおよびカバーに、アーク発生室と
上記アームが組込まれた開閉機構室との境界を形成する
側壁を設け、可動接触子と固定接触子が閉路時は上記可
動接触子は上記アーク発生室にあり、上記可動接触子が
上記固定接触子から開離時は上記可動接触子は上記開閉
機構室にあるようにしたことを特徴とする請求項1記載
の回路遮断器。
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