JP2001092916A - 反射光学素子の認識装置および記憶媒体の認識装置 - Google Patents

反射光学素子の認識装置および記憶媒体の認識装置

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JP2001092916A
JP2001092916A JP26572999A JP26572999A JP2001092916A JP 2001092916 A JP2001092916 A JP 2001092916A JP 26572999 A JP26572999 A JP 26572999A JP 26572999 A JP26572999 A JP 26572999A JP 2001092916 A JP2001092916 A JP 2001092916A
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light
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hologram
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Mamoru Matsuda
守 松田
Eiji Imai
栄治 今井
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Nidec Sankyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対象物の認識性能の限界を高め、複雑なパタ
ーンを持ったホログラムなどをも精度よく認識する。 【解決手段】 反射光学素子2の認識装置1は、照明光
を照射する照明手段4、反射光学素子2からの反射光を
受光する受光素子5、信号処理部、A−D変換器、メモ
リ、CPUなどを備え、画像データと予め記憶された基
準データとを比較してパターン認識処理を行う。照明手
段4と受光素子5とは一方が固定配置され他方が相対的
に連続移動すると共に、時系列的に変化する反射光強度
による画像データを対応する基準データと比較して反射
光学素子の真偽を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射光学素子の認
識装置および記憶媒体の認識装置に関する。さらに詳述
すると、本発明は反射光学素子を利用して真偽などを判
定する装置における識別能力の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】カードやクーポン券などを扱うセルフサ
ービスターミナルといった無人のカード取扱い装置が普
及し始めている。このような装置内では光学センサがカ
ードなどに与えられた光学的情報を読み取り、対象物の
真偽や種別の判定を行なっている。
【0003】そこで、従来、クレジットカードや証書、
クーポン券、チケットなどに偽造が困難であるホログラ
ムや回折格子を光学的な情報として付与して偽造品では
ないことを示すとともに偽造を防止し、セキュリティ性
を高めるようにしている。この場合、ホログラムなどは
太陽光などの白色光にて記録画像が再生できるものと
し、人間の肉眼による判断も可能として便宜が図られた
ものが一般的である。
【0004】このような技術に関しては、例えば特開平
4−320594号公報においてこれらホログラムや回
折格子の反射方向特性、例えば複数の方向に所定の割合
で照明光を反射する反射方向特性を有するホログラムの
特性を利用して識別する方法と構造が示されている。
【0005】これは、カード表面に設けられたホログラ
ムなどの反射面部に照明光を照射し、その反射光を反射
面の反射方向特性に対応する位置に設けられた1つもし
くは複数の受光部で受光し、それらの受光部で受光した
反射光の強度または強度分布と正規の反射面部の強度ま
たは強度分布とを比較してカードの真偽判定を行なうと
いうものである。ここでは、照明および受光素子の構成
としては、中心に設けられた発光素子とそれを囲むよう
に多様に分割された受光素子(多分割ホトダイオード)
が並べられて一体的に構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般的
には受光素子の数が多ければそれだけ認識性能が向上す
ることが期待できるが、上述の公報記載の技術による
と、対象物の真偽の判断を十分に行うことができない場
合が生じ得る。
【0007】すなわち、上述の技術は多分割された複数
のホトダイオードを用いたもので、その分割数として現
実的な範囲内であると考えられる数個から十数個の範囲
においてはある程度の認識性能は期待できるが、ホログ
ラム等からの反射光強度を測定するポイントが限られて
いるので複雑なパターンを持つホログラム等の認識にお
いては反射光強度分布が真の(正規の)パターンと似た
パターンになる可能性が高く真偽の判定が難しい。また
例えばホログラムからの反射光強度が最大となうような
特徴的なポイントを正確に捉えることができないなど、
全体的に認識性能の限界が低いという欠点がある。
【0008】また分割された受光素子は発光素子と一体
化され、照明に対して一定の位置の反射光しか受光でき
ないため、その他の反射方向において極めて特徴的な反
射特性を示すホログラム等の情報を活用することができ
ないという欠点がある。
【0009】そこで、本発明は、対象物の認識性能の限
界を高め、複雑なパターンを持ったホログラムなどをも
精度よく認識することができる反射光学素子の認識装置
を提供し、併せて認識性能の向上した記憶媒体の認識装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の発明の反射光学素子の認識装置は、
記憶媒体の表面に設けられた反射光学素子と、照明光を
照射する照明手段と、反射光学素子からの反射光を受光
する受光素子と、受光素子の出力を処理する信号処理部
と、信号処理部からの信号をデジタル信号に変換するA
−D変換器と、A−D変換器の出力を画像データとして
格納するメモリと、画像データと予め記憶された基準デ
ータとを比較してパターン認識処理を行うCPUとを備
え、照明手段と受光素子とは一方が固定配置され他方が
相対的に連続移動すると共に、時系列的に変化する反射
光強度による画像データを、対応する基準データと比較
して反射光学素子の真偽を判定するようにしたものであ
る。
【0011】ここでは、カードや紙などの記憶媒体の表
面に設けられたホログラムや回折格子などの反射光学素
子に対し相対的に連続移動する照明手段で照射し、1箇
所以上の受光素子で反射光を受光する。この場合、連続
移動する照射形態に対応して連続的な反射光強度を捉え
ることができるので、発射光学素子の持つ固有の特徴的
な反射特性を活用でき、認識性能の向上を図ることが可
能となる。
【0012】しかも、反射光学素子による反射光の受光
強度を時系列的に記録するようにしているので、反射光
強度の変化を情報として活用することができる。これ
は、反射光強度を離散的に記録する場合と比べて情報量
が多いため、高い精度の下で認識を行うことができる。
【0013】また、照明手段と受光素子のうちいずれか
一方を固定配置し他方を相対的に連続移動させるには、
請求項2記載の発明のように反射光学素子に対して連続
移動する照明手段で照射し、1カ所以上の固定位置に配
置された受光素子で反射光を受光するようにしてもよい
し、あるいは請求項3記載の発明のように反射光学素子
に対して1カ所以上の固定位置に配置された照明手段か
ら照射し、連続移動する受光素子で反射光を受光するよ
うにしてもよい。いずれの場合も、反射光学素子におけ
る反射光を受光素子が受光し、連続変化する反射光強度
を時系列的に捉えることができる。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1から3の
いずれかに記載の反射光学素子の認識装置において、受
光素子で受光する時系列的に変化する反射光強度のデー
タを時系列変化パターンとしてメモリに格納するように
したものである。メモリに格納されたこの時系列変化パ
ターンは、画像データに変換された後、予め記憶されて
いる基準データと比較されてパターン認識処理が行われ
る。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項1から3の
いずれかに記載の反射光学素子の認識装置において、真
の対象物の反射光強度時系列変化パターンデータの内、
ピーク値を示した複数のポイントのアドレス値を基準デ
ータとしたものである。この場合、極めて特徴的な反射
特性を示す反射光強度の情報を活用することで対象物を
精度よく認識することが可能となり、さらには反射強度
の絶対値を特徴量として用いる場合と比べて照明光の強
度の影響やホログラム等の汚れの影響などにも強い。
【0016】また、この場合は請求項6記載の発明のよ
うに被認識対象物の反射光強度時系列変化パターンデー
タの内、真の対象物の複数のピークに対応するピークの
アドレス値を基準データのアドレス値とすることが好ま
しく、これにより精度よくかつ迅速に認識を行うことが
できるようになる。
【0017】請求項7記載の発明である記憶媒体の認識
装置は、請求項1から6のいずれかに記載の反射光学素
子の認識装置を備えたものである。これによれば、記憶
媒体の真偽を、その表面に貼り付けられた反射光学素子
の真偽を判断することによって精度よく判断することが
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
【0019】図1〜図6に、本発明の一実施形態を示
す。この反射光学素子の認識装置1は、反射光学素子2
と、照明手段4と、受光素子5と、信号処理部6と、A
−D変換器7と、メモリ8と、CPU9とを備えて構成
されている。そして、本実施形態では、受光素子5に対
して照明手段4を連続移動可能とし、時系列的に変化す
る反射光強度による画像データを対応する基準データと
比較して反射光学素子2の真偽を判定するようにしてい
る。
【0020】反射光学素子2は、例えば記憶媒体3を光
学的特性によって認識し得るようにその表面に貼り付け
られている。本実施形態では、この反射光学素子2とし
てホログラム(以下ホログラム2と表示する)を採用す
る。
【0021】このホログラム2はホログラム2を構成し
ている複数の回折格子により照明光を反射する。このと
きの反射強度は、一般的に照明光の到達方向などに依存
する。したがって、受光素子5で検出される反射強度
は、照明光の位置により例えば図3に示すように変化す
る。いいかえると、この図3においては、照明手段4が
一定速度で移動するなど規則性をもって移動したときの
時間経過による受光素子5のセンサ出力の関係、すなわ
ち反射強度の時系列変化が示されている。また、このホ
ログラム2における反射特性は、ホログラム2の回折格
子パターンの種類に依存し、異なる種類のホログラム2
であれば異なる反射特性を示し、同じ種類のホログラム
2であれば同じ反射特性を示す。
【0022】記憶媒体3は本実施形態の認識装置1を利
用した真偽判定の対象物となる場合があるもので、ここ
では例として磁気ストライプ11を有するプラスチック
製カードである場合について示す。カードは図1に示す
ように磁気ストライプ11やIC接点12などを持つ情
報保持記憶媒体で、図示しない搬送手段かまたは人の手
によりカードリーダ内部に取り込まれ、カードリーダ内
部に設置された図1に示すようなホログラム処理部によ
って認識される。上述のホログラム2は、このプラスチ
ックカードの表面の所定位置にホットスタンピングなど
により貼り付けられている。
【0023】また、カードリーダ内部のホログラム処理
部には、ホログラム2を照明する移動可能な照明手段4
と、ホログラム2からの反射光を受光する受光素子5
と、受光素子5に入射する光の像を必要に応じて拡大ま
たは縮小する光学レンズ(図示省略)が配置されてい
る。このホログラム処理部はノイズとなる外光から遮断
された環境に配置されているのはいうまでもない。
【0024】照明手段4はホログラム2に対して相対位
置を連続的に変化させることで異なった角度で照射でき
るように設けられている。本実施形態の照明手段4は、
図1、図2に示すように、認識対象であるホログラム2
に向けて白色拡散光を発する発光素子を点灯したままこ
のホログラム2を中心に円周運動可能に設けられてい
る。したがってこの照明手段4の移動軌跡は図示するよ
うに円弧状に形成され、照明手段4は移動軌跡上をaの
位置から、b、cの位置を経由してdの位置まで連続的
に移動し、ホログラム2に対し照射角度(位置)を連続
的に変えながら照明光を照射することができる。
【0025】照明手段4の移動軌跡は、認識しようとす
るホログラム2の特徴、すなわち反射光の強度が最大で
あったり最小であったりする点をなるべく多く結ぶよう
に決めることが好ましい。この照明手段4の照明位置を
移動させる手段としては例えば図示しないモータの駆動
力とベルトやアームによる駆動力伝達手段を用いる。ま
た、照明手段4は図4に示すようにCPU9によって制
御される調光・点灯回路14によって調光される。
【0026】受光素子5はホログラム2からの反射光を
検知する手段であり、例えばホトダイオードなどによっ
て構成され、ホログラム2からの反射光を受光できるよ
うな位置に配置してある。この受光素子5の一例として
は、反射光を2次元パターンとして感度よく検知するこ
とが可能なCCDエリアセンサーなどがある。受光素子
5は駆動パルスに従ってセンサ内部のホトレジスタに蓄
えられた光電荷を内部のシフトレジスタに転送し、出力
端子から順次電圧信号または電流信号として出力する。
出力端子からの信号は、通常は2次元に並んだホトトラ
ンジスタを原点(例えば左上の画素)からラスタスキャ
ンされて時系列に展開され、順次出力される。
【0027】また、反射光学素子2の認識装置1を構成
する信号処理部6、A−D変換器7、メモリ8、CPU
9などは図4に示すように回路に組み込まれている。信
号処理回路からなる信号処理部6は例えばAGC(オー
トゲインコントロール)やCDSなどの補正機能によっ
て温度による影響などのレベル補正を行うとともに受光
素子5の出力を処理する。この信号処理部6から送られ
る信号はA−D変換器7がデジタル信号に変換する。ま
た、A−D変換器7からの出力はメモリによって画像デ
ータとして格納され、CPU9が、プログラム・基準デ
ータメモリ10に予め記憶された基準データと比較して
パターン認識処理を行う。CPU9はホログラム処理部
全体を制御するとともに、パターン認識演算をプログラ
ムメモリ8に格納された処理手順に従って行う。なお、
CPU9によって制御される駆動回路15が、受光素子
5、A−D変換器7そしてメモリ8などを駆動してい
る。駆動回路15はCPU9が発する指令に従い、1フ
レーム分の画像が撮影できるように受光素子5にパルス
を与えて駆動する。
【0028】ここで、図4および図5を用い認識装置1
による認識動作を具体的に説明する。図4において示す
ホログラム処理のブロックダイアグラムにあるように、
CPU9はホログラム処理部全体の制御とパターン認識
演算をプログラム・基準データメモリ10に格納された
処理手順に従って行う。調光・点灯回路14はCPU9
の指示に従って照明手段4を点灯あるいは消灯させたり
照明手段4に与える電流値などを変化させる。場合によ
っては周辺温度に応じた光量の調整を自らが行う。発光
素子5は与えられる電流により照射強度を変化させるこ
とのできる白色拡散光源である。発光素子から照射さ
れ、ホログラム2で反射された光はホトダイオードなど
の受光素子5によって光電変換され、受光強度による電
圧値または電流値の変化となって表れる。信号処理部6
は黒レベル補正といった補正機能を持つ。
【0029】また、電圧または電流といったアナログ量
は例えば8ビット(256階調)のA−D変換器7によ
りデジタル変換され、対象物からの反射データを格納す
るメモリ(例えばRAM)に格納される。対象データメ
モリ8はCPU9とA−D変換器7が共有する資源であ
るが、CPU9からの操作により、両者との間で時分割
して使用される。この対象データメモリ8には、図3に
示すホログラム2からの反射強度変化を時刻tをメモリ
8のアドレスとし、反射強度をメモリ8のデータとして
格納する。プログラム・基準データメモリ10には、対
象物の真偽判定の尺度となるデータが予め格納されてい
る。例えば、真のホログラム2を図2と同様の装置を用
いて反射強度の時系列変化を測定したとき、そのホログ
ラム2の特徴として反射強度が最大になる第一のピーク
と、第2番目のピークと、反射強度が最小となる負のピ
ークの各ポイントのアドレスが格納されている。
【0030】ここで、CPU9の処理手順としては図5
のような形態が考えられる。まずカードがカード取入れ
口から搬送あるいは挿入されて所定の位置に来ると、図
示しないカード検出センサによりカードの存在がステッ
プ1にて確認される。続いてステップ2で照明手段(図
5中では「照明」と表示)4を点灯し、また照明手段4
の移動を開始する(ステップ3)。照明手段4が図2に
示すaの位置に到達したら反射光の検出を開始する(ス
テップ4)。すなわち受光素子5のアナログ出力をデジ
タル変換し、対象データメモリ8へのデータ格納を開始
する。そして照明手段4がdの位置に到達したかどうか
を判断し(ステップ5)、到達するまでデータの格納を
継続する。照明手段4がdの位置に到達したところでデ
ータの格納を停止し(ステップ6)、ステップ7で照明
手段4の移動を終了してステップ8で照明光を消灯す
る。続くステップ9にてパターン認識処理を行う。ステ
ップ2〜ステップ8についてはカード搬送を停止した状
態で行うのが望ましい。
【0031】また、パターン認識は図6に示すような手
順で行う。まずステップ11でホログラム2の反射強度
変化を記録してある対象データメモリ8から第一の反射
強度のピーク(ポイントI)をサーチし、そのアドレス
値と上述のポイントIのアドレス値をステップ13で比
較し、一致していれば次のステップ14へ進み、一致し
ていなければステップ21へ進む。アドレス値を比較す
るときは、基準データメモリに格納されているアドレス
値を基準に、それよりも10減算した値を下限値、10
加算した値を上限値として、ポイントIのアドレス値が
上限〜下限の範囲内にあれば一致しているとすることで
測定時間の誤差などを吸収する。ステップ14〜ステッ
プ16では、基準データメモリ8中の第二のピークを示
すポイントのアドレス値と対象データメモリのポイント
IIのアドレス値を同様に比較して判定する。ステップ1
7〜ステップ19では、基準データメモリ8中の最低の
反射強度を示すポイントのアドレス値と対象データメモ
リのポイントIIIのアドレス値を同様に比較し判定す
る。
【0032】最終的にステップ13、ステップ16、ス
テップ19ですべて真と判定されたホログラム2につい
てはステップ19で真と判定する一方、上述の分岐で1
つでも偽となったものについてはステップ20で対象の
ホログラム2を偽と判断する。
【0033】以上説明した本実施形態の認識装置1によ
ると、カードや紙などの表面に設けられたホログラムや
回折格子に対して、連続移動する照明手段4または連続
移動する受光素子5で連続的な反射光強度を捉えること
ができるので、ホログラム等の反射光学素子2の持つ固
有の特徴的な反射特性を活用できる。
【0034】また、ホログラム等による反射光の受光強
度を時系列的に記録するので、反射光強度の変化を情報
として活用できる。これは反射光強度を離散的に記録す
る場合と比べて情報量が多いため、ホログラム等の認識
性能の向上につながる。
【0035】さらに、ホログラム等による反射光強度の
いくつかのピークを示す時刻を特徴量として用いて認識
処理を行うため、反射強度の絶対値を特徴量として用い
る場合と比べて照明光の強度の影響やホログラム等の汚
れの影響などに強く、認識性能の向上が期待できる。
【0036】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能で
ある。例えば、本実施形態では照明手段4を円周運動可
能に設けるようにしたが、照明手段4の位置を固定し受
光素子5を移動させるようにすることもできる。すなわ
ち図1および図2において、固定した照明手段4に対し
受光素子5の方を円周運動可能に設けてもよい。この場
合、ある一点から照射された光はホログラム2を構成し
ている複数の回折格子により様々な方向に反射される。
その反射強度は一般的には観測点の位置に依存する。従
って受光素子5で検出される反射強度は、受光素子5の
位置により図3に示すように変化する。図4に示す装置
のブロックダイアグラム上は、「照明移動部」が「受光
素子移動部」に変更され、図5に示すCPU9の処理手
順としては、ステップ3が「照明移動開始」が「受光素
子移動開始」に、またステップ7が「照明移動終了」が
「受光素子移動終了」にそれぞれ変更される以外に差異
はない。パターン認識の手順については図6と同じでよ
い。
【0037】また、上述した実施形態では照明手段4あ
るいは受光素子5を相対的に連続移動させ、反射光強度
を時系列的に変化させることで画像データを得ている
が、このように反射光強度を連続的に変化させるのは記
憶媒体3側の位置形態を変化させることによっても実施
可能である。例えば、記憶媒体3の傾斜角度を変えるこ
とによって照明手段4および受光素子5に対する反射光
学素子2の角度を変化させ、これにより照射光の入射角
度を変えて反射光学素子2における反射光強度を連続的
に変化させることも可能である。あるいは、記憶媒体3
の傾斜角度の変化に、照明手段4あるいは受光素子5の
移動を組み合わせることによって連続的に変化する反射
光強度のデータを得るようにしてもよい。
【0038】また、照明手段4は点状光源でなく線状の
光源であってもよい。例えば、図7に示すように反射光
学素子2に対し点状光源から光を照射する場合に比べ、
図8に示すように線状光源から照射する場合の方が照射
エリアを大きくすることができるためホログラム2のサ
イズが大きいときに有効である。
【0039】さらに、本実施形態では照明手段4を円周
運動可能に設けた場合について説明したが、この移動軌
跡についても特に限定されることはない。例えば、図9
に示すように照明手段4を半球面上を移動させた場合も
本実施形態とほぼ近似した運動をさせることができる。
さらには、図10に示すようにホログラム2の鉛直上の
ある点を中心とした円上を移動させるようにしてもよ
く、この照明手段4の移動軌跡はホログラム2の反射特
性に応じて適宜設定することが望ましい。
【0040】また、本実施形態では基準データと比較す
るポイントが3点の場合を示したが、これに限らず1点
でも良いし、さらに多くの点を用いても良い。ただし、
反射光学素子2を認識するための装置としては、例えば
3点などある程度の数量のポイントを利用して基準デー
タと比較することが認識精度という点において好適であ
る。また、上述の実施形態では照明光に白色拡散光を用
いたが、これは単色光であっても良い。
【0041】さらに、本実施形態では反射光学素子2と
してホログラムを用いた代表的な場合について示した
が、これに限らず特定の光反射特性を有する素子を用い
れば同様に認識装置1を構成することが可能となる。
【0042】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、請求項
1記載の反射光学素子の認識装置は、カードや紙などの
記憶媒体の表面に設けられた反射光学素子に対して相対
的に連続移動する照明手段で照射し、受光素子で反射光
を受光することで、連続移動する照射形態に対応して連
続的な反射光強度を捉えることを可能としている。この
ため、発射光学素子の持つ固有の特徴的な反射特性を活
用することができる。
【0043】しかも、反射光学素子による反射光の受光
強度を時系列的に記録するようにしているので反射光強
度の変化を情報として活用することができ、これにより
反射光強度を離散的に記録する場合と比べ高い精度の下
で認識を行うことができる。
【0044】また、請求項2あるいは3に記載された反
射光学素子の認識装置によれば、照明手段と受光素子の
うちいずれか一方を固定配置し他方を相対的に連続移動
させることができるため、反射光学素子における反射光
を受光素子で受光して連続変化する反射光強度を時系列
的に捉えることができる。
【0045】さらに請求項4記載の反射光学素子の認識
装置によると、受光素子で受光する時系列的に変化する
反射光強度のデータを時系列変化パターンとしてメモリ
に格納するようにしたため、メモリに格納されたこの時
系列変化パターンを画像データに変換した後に予め記憶
されている基準データと比較してパターン認識処理を行
うことができる。
【0046】また請求項5記載の反射光学素子の認識装
置は、真の対象物の反射光強度時系列変化パターンデー
タの内、ピーク値を示した複数のポイントのアドレス値
を基準データとすることで、極めて特徴的な反射特性を
示す反射光強度の情報を活用し対象物を精度よく認識す
ることを可能としている。この場合、反射強度の絶対値
を特徴量として用いる場合と比べて照明光の強度の影響
やホログラム等の汚れの影響などにも強いという効果を
得ることもできる。
【0047】また、この場合は請求項6記載のように被
認識対象物の反射光強度時系列変化パターンデータの
内、真の対象物の複数のピークに対応するピークのアド
レス値を基準データのアドレス値とすることが好まし
く、これにより精度よくかつ迅速に認識を行うことが可
能となる。
【0048】請求項7記載の記憶媒体の認識装置による
と、反射光学素子の認識装置を備えているため、反射光
学素子が貼り付けられた記憶媒体の真偽の判断を高い精
度の下で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す記憶媒体およびホロ
グラム処理部の斜視図である。
【図2】照明手段を移動可能に設けた場合の移動軌跡の
一例を示す図である。
【図3】照明位置または時刻によって連続変化する反射
強度の一例を示すグラフである。
【図4】ホログラム処理部のブロックダイアグラムであ
る。
【図5】CPUの処理手順の一例を示すフローである。
【図6】本実施形態における反射光学素子の認識処理の
フローである。
【図7】照明手段に点状光源を用いた場合の照射の様子
を示す図である。
【図8】照明手段に線状光源を用いた場合の照射の様子
を示す図である。
【図9】照明手段を半球面上で移動させた場合の移動軌
跡の一例を示す図である。
【図10】照明手段を平面上で回転移動させた場合の移
動軌跡の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 反射光学素子の認識装置 2 反射光学素子 3 記憶媒体 4 照明手段 5 受光素子 6 信号処理部 7 A−D変換器 8 メモリ 9 CPU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E041 AA03 BA11 BA20 BB03 BC03 CA01 CA03 CA08 CB03 CB08 5B047 AA30 BA02 BC12 CA04 CA17 CB18 5B058 KA32 5B072 AA00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記憶媒体の表面に設けられた反射光学素
    子と、照明光を照射する照明手段と、反射光学素子から
    の反射光を受光する受光素子と、受光素子の出力を処理
    する信号処理部と、信号処理部からの信号をデジタル信
    号に変換するA−D変換器と、A−D変換器の出力を画
    像データとして格納するメモリと、画像データと予め記
    憶された基準データとを比較してパターン認識処理を行
    うCPUとを備え、照明手段と受光素子とは一方が固定
    配置され他方が相対的に連続移動すると共に、時系列的
    に変化する反射光強度による画像データを、対応する基
    準データと比較して反射光学素子の真偽を判定すること
    を特徴とする反射光学素子の認識装置。
  2. 【請求項2】 反射光学素子に対して、連続移動する照
    明手段で照射し、1カ所以上の固定位置に配置された受
    光素子で反射光を受光することを特徴とする請求項1記
    載の反射光学素子の認識装置。
  3. 【請求項3】 反射光学素子に対して、1カ所以上の固
    定位置に配置された照明手段から照射し、連続移動する
    受光素子で反射光を受光することを特徴とする請求項1
    記載の反射光学素子の認識装置。
  4. 【請求項4】 受光素子で受光する時系列的に変化する
    反射光強度のデータを時系列変化パターンとしてメモリ
    に格納することを特徴とする請求項1から3のいずれか
    に記載の反射光学素子の認識装置。
  5. 【請求項5】 真の対象物の反射光強度時系列変化パタ
    ーンデータの内、ピーク値を示した複数のポイントのア
    ドレス値を基準データとすることを特徴とする請求項1
    から3のいずれかに記載の反射光学素子の認識装置。
  6. 【請求項6】 被認識対象物の反射光強度時系列変化パ
    ターンデータの内、真の対象物の複数のピークに対応す
    るピークのアドレス値を、基準データのアドレス値とす
    ることを特徴とする請求項5記載の反射光学素子の認識
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれかに記載の反射
    光学素子の認識装置を備えたことを特徴とする記憶媒体
    の認識装置。
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