JP2001088727A - 車両用操舵装置 - Google Patents

車両用操舵装置

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JP2001088727A
JP2001088727A JP26714099A JP26714099A JP2001088727A JP 2001088727 A JP2001088727 A JP 2001088727A JP 26714099 A JP26714099 A JP 26714099A JP 26714099 A JP26714099 A JP 26714099A JP 2001088727 A JP2001088727 A JP 2001088727A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステアリング操作角に応じて転舵用アクチュ
エーターにより舵取り機構を駆動する車両用操舵装置に
おいて、転舵用アクチュエーターの小容量化を図り、装
置故障時の応急的な操舵を可能にする。 【解決手段】 転舵軸4と操作軸6との間に軸断続手段
7を設けて転舵軸4と操作軸6との連結と切り離しを行
い、軸切り離し時には舵角検出値が操作角検出値に応じ
た目標舵角となるように転舵駆動手段9を制御する。こ
れにより、通常走行時には軸を切り離して操舵ゲインを
車速に応じて可変する制御などを実現できる上に、必要
に応じて軸を連結して運転者の操作力を操舵力として用
いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、運転者のステアリ
ング操作に応じてアクチュエーターにより転舵を行う車
両用操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】運転者のステアリング操作力を補助する
パワーステアリング装置が知られている(例えば、特開
平9−277948号公報参照)。この種の装置では、
舵取り機構に機械的に連結されたステアリング軸に、油
圧または電動アクチュエーターを連結し、特に大きな操
舵力が必要な据え切り時にアクチュエーターにより運転
者のステアリング操作力を補助している。
【0003】また、運転者のステアリング操作に応じて
アクチュエーターにより転舵を行う車両用操舵装置が知
られている(例えば、特開平10−226352号公報
参照)。この種の装置では、ステアリング軸と舵取り機
構とが機械的に連結されておらず、ステアリング操作角
に応じて転舵用アクチュエーターを制御し、転舵用アク
チュエーターにより舵取り機構を駆動して転舵を行って
いる。なお、操作反力はステアリング軸に連結された反
力発生用アクチュエーターにより発生させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した後者の車両用
操舵装置では、ステアリング操作角と実際の舵角との関
係(以下、操舵ゲインと呼ぶ)を車速などに応じてきめ
細かく制御することができるので、車速に応じて操舵ゲ
インを連続的に変化させ、転舵時のヨーレートを一定に
するなどの車両制御を実現することができる。
【0005】しかしながら、一般の舵取り機構では舵角
が大きくなるほど所要転舵トルクが大きくなるので、後
者の車両用操舵装置で据え切りを行おうとすると、大き
な容量の転舵用アクチュエーターを設置しなければなら
ず、消費エネルギーが増大するとともに、車両重量およ
び設置スペースが増大するという問題がある。
【0006】また、後者の車両用操舵装置では、転舵用
アクチュエーターとその駆動装置に故障が発生した場合
には運行を停止しなければならない。
【0007】本発明の目的は、ステアリング操作角に応
じて転舵用アクチュエーターにより舵取り機構を駆動す
る車両用操舵装置において、転舵用アクチュエーターの
小容量化を図り、装置故障時の応急的な操舵を可能にす
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】一実施の形態の構成を示
す図1に対応づけて本発明を説明すると、 (1) 請求項1の発明は、運転者が操舵を行うための
操作手段5と、操作手段5の操作角を検出する操作角検
出手段14と、舵取り機構1に連結される転舵軸4を駆
動して車輪2を転舵させる転舵駆動手段9と、車輪2の
舵角を検出する舵角検出手段10と、操作手段5に連結
される操作軸6を駆動して操作反力を発生する反力発生
手段12と、転舵軸4と操作軸6との間に設けられて転
舵軸4と操作軸6との連結と切り離し(軸連結と軸切り
離し)を行う軸断続手段7と、転舵駆動手段9、反力発
生手段12および軸断続手段7を制御する制御手段15
とを備え、制御手段15は、軸断続手段7による軸切り
離し時には、舵角検出値が操作角検出値に応じた目標舵
角となるように転舵駆動手段9を制御する。 (2) 請求項2の車両用操舵装置は、制御手段15に
よって、舵角検出値と目標舵角との偏差が所定値以上の
場合に軸断続手段7により軸連結を行うようにしたもの
である。 (3) 請求項3の車両用操舵装置は、車速を検出する
車速検出手段16と、車速検出値に基づいて車両の停車
状態と走行状態を判定する車両状態判定手段15とを備
えるとともに、転舵駆動手段9の最大出力を最大舵角ま
で据え切りを行うために必要な最大転舵力よりも小さい
値とし、制御手段15によって、車両状態判定手段15
により停車状態と判定され、且つ操作角検出値が所定範
囲を超える場合に、軸断続手段7により軸連結を行うよ
うにしたものである。 (4) 請求項4の車両用操舵装置は、停車状態で軸連
結した後は、転舵駆動手段9の出力不足分を操作手段5
による運転者の操作力により補うようにしたものであ
る。 (5) 請求項5の車両用操舵装置は、停車状態で軸連
結した後は、転舵駆動手段9の出力不足分を、操作手段
5による運転者の操作力と反力発生手段12の駆動力と
により補うようにしたものである。 (6) 請求項6の車両用操舵装置は、制御手段15に
よって、操作手段5の操作反力が、軸切り離し状態から
軸連結状態まで滑らかに変化する目標操作反力に沿って
変化するように、転舵駆動手段9および反力発生手段1
2の駆動力を制御するようにしたものである。 (7) 請求項7の車両用操舵装置は、制御手段15に
よって、停車状態で軸連結した後に最大舵角となる操作
手段5の操作角と、軸切り離し状態で走行しているとき
に最大舵角が得られる操作手段5の操作角とが同一とな
るように、停車状態で且つ軸切り離し時における操作手
段5の操作角に対する転舵駆動手段9の舵角制御量を調
節するようにしたものである。 (8) 請求項8の車両用操舵装置は、走行距離を検出
する走行距離検出手段16を備え、制御手段15によっ
て、車輪2を転舵したまま停車している状態から発進す
る場合に、走行距離検出値が所定値を越えたら軸切り離
しを行うようにしたものである。 (9) 請求項9の車両用操舵装置の操作手段はステア
リングホイールであり、その操作範囲を操舵中立位置か
ら左右にそれぞれ1/2回転以内としたものである。 (10) 請求項10の車両用操舵装置の操作手段はジ
ョイスティックであり、その操作範囲をほぼ垂直の操舵
中立位置から左右に90度以内としたものである。 (11) 請求項11の車両用操舵装置は、転舵軸4に
変形可能なプッシュ・プルワイヤーを用い、転舵駆動手
段9を舵取り機構内に設けたものである。 (12) 請求項12の車両用操舵装置は、少なくとも
転舵駆動手段9と舵角検出手段10を車室内に設けたも
のである。
【0009】上述した課題を解決するための手段の項で
は、説明を分かりやすくするために一実施の形態の図を
用いたが、これにより本発明が一実施の形態に限定され
るものではない。
【0010】
【発明の効果】(1) 請求項1の発明によれば、転舵
軸と操作軸との間に軸断続手段を設けて転舵軸と操作軸
との連結と切り離しを行い、軸切り離し時には舵角検出
値が操作角検出値に応じた目標舵角となるように転舵駆
動手段を制御するようにしたので、通常走行時には軸を
切り離して操舵ゲインを車速に応じて可変する制御など
を実現できる上に、必要に応じて軸を連結して運転者の
操作力を操舵力として用いることができる。 (2) 請求項2の発明によれば、舵角検出値と目標舵
角との偏差が所定値以上の場合に軸連結を行うようにし
たので、舵角偏差が所定値を越えるような装置故障時で
も運転者による応急的な操舵が可能になり、とりあえず
運行を継続することができる。 (3) 請求項3および請求項4の発明によれば、転舵
駆動手段の最大出力を最大舵角まで据え切りを行うため
に必要な最大転舵力よりも小さい値とし、停車状態と判
定され、且つ操作角検出値が所定範囲を超える場合に軸
連結を行い、軸連結後は転舵駆動手段の出力不足分を操
作手段による運転者の操作力により補うようにしたの
で、大きな操舵力が必要な据え切り時には、運転者のス
テアリング操作により転舵駆動手段の出力不足分を補助
することができ、転舵駆動手段の据え切り転舵時のエネ
ルギー消費を低減できる上に、転舵駆動手段自体が小型
軽量になるので設置スペースと車両重量の低減を図るこ
とができる。 (4) 請求項5の発明によれば、停車状態で軸連結し
た後は、転舵駆動手段の出力不足分を操作手段による運
転者の操作力と反力発生手段の駆動力とにより補うよう
にしたので、転舵駆動手段の最大出力をさらに低減する
ことができ、設置スペースと車両重量を低減することが
できる。 (5) 請求項6の発明によれば、操作手段の操作反力
が、軸切り離し状態から軸連結状態まで滑らかに変化す
る目標操作反力に沿って変化するように、転舵駆動手段
および反力発生手段の駆動力を制御するようにしたの
で、据え切り時に操作手段を操作しているときに急に”
ハンドルが重くなる”ようなことが避けられ、最大舵角
まで軽快且つ円滑に操作できる。 (6) 請求項7の発明によれば、停車状態で軸連結し
た後に最大舵角となる操作角と、軸切り離し状態で走行
しているときに最大舵角が得られる操作角とが同一とな
るように、停車状態で且つ軸切り離し時における操作角
に対する舵角制御量を調節するようにしたので、どのよ
うな場合でも一定の操作角で最大舵角が得られ、操作性
と安定性を向上させることができる。 (7) 請求項8の発明によれば、車輪を転舵したまま
停車している状態から発進する場合に、走行距離検出値
が所定値を越えたら軸切り離しを行うようにしたので、
転舵状態で発進したときに、転舵駆動手段のみで転舵可
能になると自動的に軸を切り離すことができる。 (8) 請求項9の発明によれば、操作手段としてステ
アリングホイールを用い、その操作範囲を操舵中立位置
から左右にそれぞれ1/2回転以内としたので、据え切
り時にはわずかなステアリング操作角で舵角が大きく変
化し、据え切り時にはステアリングを握り変えることな
く最大舵角まで操作することができ、操作性を向上させ
ることができる。 (9) 請求項10の発明によれば、操作手段としてジ
ョイスティックを用い、その操作範囲をほぼ垂直の操舵
中立位置から左右に90度以内としたので、据え切り時
にはわずかなジョイスティック操作角で舵角が大きく変
化し、操作性を向上させることができる。 (10) 請求項11の発明によれば、転舵軸に変形可
能なプッシュ・プルワイヤーを用い、転舵駆動手段を舵
取り機構内に設けたので、車室内のレイアウトの自由度
を増すことができ、また、操作軸が舵取り機構と剛結し
ていないので、衝突時のステアリングの衝撃吸収力を増
すことができる。 (11) 請求項12の発明によれば、少なくとも転舵
駆動手段と舵角検出手段を車室内に設けたので、エンジ
ンルーム内にこれらの機器を配置する場合に比べて、エ
ンジンが発する熱の影響を受けることがなく、操舵装置
の信頼性を向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は一実施の形態の構成を示
す。この一実施の形態では、ラック・ピニオン式の舵取
り機構1により車輪2を転舵する例を示す。舵取り機構
1のピニオン3が連結される転舵軸4と、ステアリング
ホイール5が連結されるステアリング軸6との間に電磁
クラッチ7を設け、この電磁クラッチ7により転舵軸4
とステアリング軸6の連結と切り離し(以下、単に軸連
結および軸切り離しと言う)を行う。転舵軸4には、ウ
ォームギア8を介して転舵用モーター9を連結し、この
転舵用モーター9により舵取り機構1を駆動して転舵を
行う。転舵用モーター9には舵角検出用センサー10を
直結し、車輪2の舵角および舵取り機構1のラックスト
ロークを検出する。
【0012】ステアリング軸6には、ウォームギア11
を介して反力発生用モーター12を連結し、この反力発
生用モーター12によりステアリング操作に対する反力
を発生させる。ステアリング軸6にはまた、バネとダン
パーからなる操作抵抗発生装置13が設置されており、
ステアリング操作に対して機械的に抵抗力を発生させ
る。反力発生用モーター12には操作角検出用センサー
14を直結し、ステアリングホイール5の操作角を検出
する。
【0013】この実施の形態では、転舵モーター9およ
び舵角検出用センサー10からステアリングホイール5
側の機器、すなわち転舵用モーター9、舵角検出用セン
サー10、電磁クラッチ7、反力発生用モーター12お
よび操作角検出用センサー14を車室内に設置する。こ
れにより、エンジンルーム内にこれらの機器を配置する
場合に比べて、エンジンが発する熱の影響を受けること
がなく、操舵装置の信頼性を向上させることができる。
【0014】なお、この実施の形態では転舵用アクチュ
エーターと反力発生用アクチュエーターに電動モーター
を用いた例を示すが、油圧モーターを用いることもでき
る。また、転舵用モーターおよび反力発生用モーターの
種類は特に限定されず、直流モーターや交流モーターを
用いることができる。
【0015】コントローラー15は不図示のマイクロコ
ンピューターとモーター駆動回路などから構成され、後
述する操舵制御プログラムを実行して電磁クラッチ7、
転舵用モーター9および反力発生用モーター12を制御
し、車輪2の転舵を行う。コントローラー15には車速
検出用センサー16が接続される。車速検出用センサー
16は例えば変速機の出力軸に設けられ、所定の走行距
離ごとに車速パルス信号を発生する。コントローラー1
5は車速検出用センサー16からの車速パルス信号を計
数して走行距離を検出するとともに、車速パルス信号の
パルス時間間隔および所定時間当たりのパルス数に基づ
いて車速を検出する。
【0016】以上の実施の形態の構成において、ステア
リングホイール5が操作手段を、操作角検出用センサー
14が操作角検出手段を、転舵用モーター9が転舵駆動
手段を、舵角検出用センサー10が舵角検出手段を、反
力発生用モーター12が反力発生手段を、電磁クラッチ
7が軸断続手段を、コントローラー15が制御手段およ
び車両状態判定手段を、車速検出用センサー16が車速
検出手段および走行距離検出手段をそれぞれ構成する。
【0017】この実施の形態では、通常走行時には電磁
クラッチ7を開放してステアリング軸6と転舵軸4とを
切り離し、転舵用モーター9により舵取り機構1を駆動
して車輪2の転舵を行う。一方、据え切り時には電磁ク
ラッチ7を接続してステアリング軸6と転舵軸4とを直
結し、転舵用モーター9および反力発生用モーター12
の駆動力と、運転者のステアリングホイール5の操作力
とにより舵取り機構1を駆動し、車輪2の転舵を行う。
【0018】上述した従来のパワーステアリング装置で
は、大きな操舵力が必要な据え切り時に、アクチュエー
ターの駆動力により運転者のステアリング操作を補助し
ている。これに対しこの実施の形態では、転舵用モータ
ー9の最大出力を、最大舵角まで据え切りを行うために
必要な最大転舵力よりも小さい値とし、大きな操舵力が
必要な据え切り時には、運転者のステアリング操作によ
り転舵用モーター9の出力不足分を補助する。
【0019】転舵用モーター9の最大出力を小さくする
ことにより、転舵用モーター9の据え切り転舵時のエネ
ルギー消費を低減できる上に、モーター自体が小型軽量
になるので設置スペースと車両重量の低減を図ることが
できる。
【0020】この実施の形態ではまた、通常走行時に実
際の舵角が目標舵角から大きく外れた場合には、転舵用
モーター9およびコントローラー15を含む操舵装置の
故障と判断し、電磁クラッチ7を接続してステアリング
軸6と転舵軸4を直結する。これにより、応急的な操舵
が可能になり、とりあえず運行を続けることができる。
【0021】図2は、この実施の形態の操舵装置の車速
V[km/h]に対する操舵ゲインGの特性を示す。車速Vが
所定値V1以下の場合は、操舵ゲインGを所定値G1一
定とする。車速Vが所定値V1を越えたら車速Vの増加
に応じて操舵ゲインGを徐々に低減し、車速Vが高くな
ったら操舵ゲインGを一定にする。車速Vが所定値V1
より大きい範囲における操舵ゲインGの低減率は、転舵
時のヨーレイトがほぼ一定になるような曲線に沿うもの
とする。
【0022】車速Vが所定値V1以下の低車速では、操
舵ゲインGに従来の一般的な車両の操舵ゲインよりも大
きな値を設定する。例えば、ステアリングホイール5の
全操作範囲を1回転以内とし、ステアリングホイール5
の操舵中立位置から左右にそれぞれ1/2回転以内で車
輪2の舵角が左右でそれぞれ最大となる操舵ゲインとす
る。これにより、据え切り時にはわずかなステアリング
操作角で舵角が大きく変化し、据え切り時にはステアリ
ング5を握り変えることなく最大舵角まで操作すること
ができ、操作性を向上させることができる。
【0023】通常走行時には電磁クラッチ7を開放して
ステアリング軸6と転舵軸4を切り離し、車輪2の舵角
がステアリング操作角に操舵ゲインGを乗じた目標舵角
となるように転舵用モーター9を制御し、転舵用モータ
ー9により舵取り機構1を駆動して車輪2を転舵する。
通常走行時には図2に示すように車速Vが高くなるほど
操舵ゲインが小さくなるので、高速走行時にはステアリ
ングを大きく操作しても舵角はわずかしか変化せず、繰
安性を向上させることができる。
【0024】据え切り時には電磁クラッチ7を投入して
ステアリング軸6と転舵軸4を連結するが、このときの
操舵ゲインGは図2に示すG2一定とする。この軸連結
時の操舵ゲインG2は、従来の一般的な車両の操舵ゲイ
ン程度とする。
【0025】図3は、舵取り機構1のラックストローク
に対する据え切り時に必要なトルクを示す。なお、図3
では正のラックストロークに対する正の据え切り必要ト
ルクを示すが、負のラックストロークに対する据え切り
必要トルクは極性が負になるだけで同様であり、図示を
省略する。
【0026】舵取り機構1のタイロッドとナックルアー
ム(不図示)のリンク効率の関係から、ラックストロー
クが所定値R1を越えると据え切り必要トルクが急に増
大し、最大ラックストロークで最大据え切り必要トルク
となる特性がある。この実施の形態では、図3に示すよ
うに、転舵用モーター9の最大トルクを最大据え切り必
要トルクの半分程度のT1とし、この最大トルクT1で
駆動できる最大ラックストロークをR1とする。
【0027】ここで、転舵用モーター9の最大トルクT
1にウォームギア8の減速比で決まるモーター回転速度
を乗じたものが、転舵用モーター9の最大出力となるか
ら、出力に換算すると、転舵用モーター9の最大出力は
最大舵角まで据え切りを行うために必要な最大転舵力の
ほぼ半分となる。なお、転舵用モーター9の最大出力
は、必ずしも所要最大転舵力の半分とする必要はなく、
少なくとも所要最大転舵力よりも小さい値とすればよ
い。
【0028】転舵用モーター9の最大出力を所要最大転
舵力のほぼ半分としたので、当然、据え切り時には転舵
用モーター9でラックストロークR1以上に舵取り機構
1を駆動することができなくなる。そこでこの実施の形
態では、据え切り時に電磁クラッチ7を接続してステア
リング軸6と転舵軸4を連結し、運転者のステアリング
操作力により転舵用モーター9の出力不足分を補うこと
にする。
【0029】図4は、一実施の形態のステアリング操作
角に対するラックストロークを示す。なお、図4では正
の操作角に対する正のラックストロークを示すが、負の
操作角に対するラックストロークは極性が負になるだけ
で同様であり、図示を省略する。
【0030】クラッチ7接続によりステアリング軸6と
転舵軸4を連結した場合の操舵ゲインは、クラッチ7開
放によりステアリング軸6と転舵軸4を切り離した場合
の操舵ゲインに比べて小さいため、軸連結時と軸切り離
し時とでステアリング操作角に対するラックストローク
が異なり、最大ラックストロークを実現する最大ステア
リング操作角も異なる。
【0031】ステアリングの据え切り操作は車庫入れや
駐車時に頻繁に行われ、最大ステアリング操作角まで操
作することが多い。このような場合に、最大ステアリン
グ操作角に対する最大ラックストローク、すなわち最大
舵角が変化すると、運転者に違和感を与える。そこでこ
の実施の形態では、最大ステアリング操作角に対する最
大ラックストローク、すなわち最大舵角が、軸連結時と
軸切り離し時とで同一となるようにする。
【0032】具体的には、図4に示すように、最大ステ
アリング操作角で最大ラックストロークの点P1から、
ステアリング軸6と転舵軸4の連結時の操舵ゲインG2
(図2参照)で決まる傾きの直線(図中の特性2)を引
き、転舵用モーター9で駆動可能なラックストロークR
1との交点をP2とし、交点P2におけるステアリング
操作角をS1とする。そして、この交点P2を電磁クラ
ッチ7の開閉切替点とし、据え切り時にはステアリング
操作角S1まで電磁クラッチ7を開放し、ステアリング
操作角S1以上で電磁クラッチ7を接続する。
【0033】軸切り離し時には転舵用モーター9により
転舵を行うが、そのときのステアリング操作角に対する
ラックストロークは図4に示す特性1の曲線に沿って変
化させる。この特性1の曲線は、ステアリング操作角が
小さい範囲では操作角に対してラックストロークが比例
増加するが、操作角がS1に近づくとラックストローク
が急に増加する曲線である。
【0034】したがって、据え切り時にステアリングホ
イール5を最大操作角まで操作すると、操作角S1付近
でラックストロークが急に増加し、操作角S1を越える
とラックストロークが徐々に増加する。つまり、この実
施の形態によれば、操作角S1付近で操舵ゲインが急に
変化するが、据え切り操舵は車庫入れや駐車時などの停
車状態または極低速時に行われるので、途中で操舵ゲイ
ンが変わっても運転者にそれほど大きな違和感を与えず
にすむと考えられる。むしろ、途中で操舵ゲインを変え
ることによって、停車状態の据え切り時に途中で軸連結
して最大舵角までステアリング操作したときの操作角
と、低速走行状態で軸を切り離したまま最大舵角までス
テアリング操作したときの操作角とを同一にすることが
でき、どのような場合でも操舵中立位置からステアリン
グホイール5を左右に約1/2回転すれば左右の最大舵
角が得られることになるため、ステアリングの操作性が
向上する。
【0035】図5は、転舵したまま停車している状態か
ら発進したときの転舵に必要なトルクを示す。なお、図
5においては正の転舵必要トルクに対する特性を示すが
負の転舵必要トルクに対する特性も同様であり、図示を
省略する。
【0036】転舵したまま停車している状態から発進し
たときの所要転舵トルクは、据え切りでタイヤが変形し
たことによるトルクと走行中のセルフアライニングトル
クとの和になり、停車状態からの走行距離、厳密にはタ
イヤの転動距離に応じて一般に図5に示す傾向があり、
走行距離が長くなるにつれて急激に減少する。
【0037】最大舵角で停車している状態から発進した
ときの転舵必要トルクが、転舵用モーター9の最大トル
クT1以下になり、転舵用モーター9により転舵が可能
になる走行距離をL1とする。この実施の形態では、転
舵したまま停車している状態から発進する場合、走行距
離がL1になったときに電磁クラッチ7を開放してステ
アリング軸6と転舵軸4を切り離し、図6に示すよう
に、ステアリング操作角に対するラックストロークが理
想特性となるように転舵用モーター9を制御する。な
お、図6では正の操作角に対する正のラックストローク
を示すが、負の操作角に対するラックストロークも極性
が負になるだけで同様であり、図示を省略する。
【0038】なお、走行距離L1は50mm程度であ
り、低速の場合には運転者の車両回頭に対する感覚は鈍
いこと、また、上述したように据え切りは最大操作角付
近での操作が多いことから、操舵ゲインを理想特性のゲ
インに一致させるように転舵用モーター9で強制的に補
正を行っても、運転者に違和感を与えることはないと考
えられる。
【0039】図7は、据え切り時のステアリング操作角
に対するステアリングの操作反力の特性を示す。なお、
図7では正の操作角に対する正の操作反力を示すが、負
の操作角に対する操作反力は極性が負になるだけで同様
であり、図示を省略する。
【0040】ステアリング軸6と転舵軸4の連結、切り
離しに拘わらず、ステアリング操作角に対するステアリ
ングの操作反力が図に示す滑らかに変化する目標操作反
力となるように、転舵用モーター9および反力発生用モ
ーター12を制御する。
【0041】ステアリング操作角S1までは、ステアリ
ング軸6と転舵軸4が切り離されているため、操作抵抗
発生装置13と反力発生用モーター12により、図7に
示す目標操作反力にしたがってステアリング操作角に対
する反力を発生させる。
【0042】一方、軸連結後の操作角S1以上では、タ
イヤを含む舵取り機構1の抵抗力が図7に示すように急
に増加するため、このままではステアリング操作途中で
急に”ハンドルが重くなる”というような違和感を与え
る。そこで、この実施の形態では軸連結後、転舵用モー
ター9と反力発生用モーター12から目標操作反力と上
記抵抗力との差分の駆動力を発生させ、軸連結後もステ
アリング操作に対する反力を目標操作反力に沿って変化
させる。これにより、軸切り離し状態から軸連結状態に
至るまで、ステアリング操作に対する反力が目標操作反
力に沿って滑らかに変化することになる。
【0043】なお、ステアリング操作角が所定値S2を
越えると、目標操作反力と上記抵抗力との差分が転舵用
モーター9の駆動力を越えるので、操作角S2から最大
操作角までは反力発生用モーター12からも駆動力を発
生させる。換言すれば、反力発生用モーター12から駆
動力を発生させる分だけ、さらに転舵用モーター9の出
力容量を低減でき、設置スペースと車両重量を軽減でき
る。
【0044】図8は、据え切り時のステアリング操作角
に対する転舵用モーター9と反力発生用モーター12の
駆動トルクの特性を示す。なお、図8では正の操作角に
対する駆動トルクと反力トルクを示すが、負の操作角に
対する駆動トルクと反力トルクは極性が反対になるだけ
で同様であり、図示を省略する。
【0045】ステアリング操作角S1まではステアリン
グ軸6と転舵軸4が切り離されているため、転舵用モー
ター9から駆動トルクを発生させて舵取り機構1を駆動
するとともに、反力発生用モーター12から目標操作反
力に相当する反力トルクを発生させる。軸切り離し時
は、ステアリング操作角が大きくなるにしたがって転舵
用モーター9の駆動トルクが増加し、操作角S1におい
て最大トルクに達する。また、ステアリング操作角が大
きくなるにしたがって反力発生用モーター12の反力ト
ルクも増加する。
【0046】ステアリング操作角がS1からS2までの
範囲では、上述したように、転舵用モーター9から舵取
り機構1の抵抗力と目標操作反力との差分に相当する駆
動トルクを出力させるため、操作角S1においていった
ん駆動トルクが減少し、その後、上記差分の増加に応じ
て駆動トルクも増加し、操作角S2において最大トルク
に達する。一方、操作反力用モーター12は、操作角S
1からS2の範囲では出力トルクを0とする。
【0047】ステアリング操作角がS2以上では、転舵
用モーター9が最大トルクを出力しても、舵取り機構1
の抵抗力と目標操作反力との差分を負担しきれないた
め、反力発生用モーター12からも駆動トルクを出力さ
せ、転舵用モーター9と反力発生用モーター12とで上
記差分に相当する駆動トルクを出力する。
【0048】図9〜図11は操舵制御プログラムを示す
フローチャートである。これらのフローチャートによ
り、一実施の形態の動作を説明する。コントローラー1
5のマイクロコンピューターは、イグニッションキース
イッチ(不図示)がオンするとこの操舵制御プログラム
の実行を開始する。
【0049】ステップ1において、車速センサー16に
より車速がほぼ0かどうか、つまり停車状態かどうかを
確認する。停車状態の場合はステップ2へ進み、操作角
センサー14によりステアリング操作角が−S1以上、
+S1以下の範囲にあるか否かを確認する。操作角が−
S1以上、+S1以下の範囲にある場合はステップ3へ
進み、そうでなければステップ6へ進む。
【0050】停車状態であって、且つステアリング操作
角が−S1以上、+S1以下の場合は、ステップ3で電
磁クラッチ7を開放してステアリング軸6と転舵軸4を
切り離す。続くステップ4で、ステアリング操作角に応
じてラックストロークが図4に示す特性1となるように
転舵用モーター9を制御し、転舵用モーター9により舵
取り機構1を駆動して転舵を行う。さらにステップ5
で、ステアリング操作反力が図7に示す操作角に応じた
目標操作反力となるように反力発生用モーター12を制
御し、反力発生用モーター12から反力トルクを発生さ
せる。その後、ステップ1へ戻る。
【0051】停車状態であって、且つステアリング操作
角が−S1より小さいか、または+S1より大きい場合
は、ステップ6で電磁クラッチ7を接続してステアリン
グ軸6と転舵軸4を連結する。続くステップ7で、転舵
用モーター9と反力発生用モーター12を制御し、両モ
ーター9,12から図7に示す舵取り機構1の抵抗力と
目標操作反力との差分に相当する駆動力を発生させる。
このとき、転舵用モーター9と反力発生用モーター12
は図8に示すステアリング操作角に応じた駆動トルクと
反力トルクを発生する。その後、ステップ1へ戻る。
【0052】車速がほぼ0でなく車両が走行状態の場合
は、ステップ11において電磁クラッチ7が接続されて
ステアリング軸6と転舵軸4が連結されているかどうか
を確認する。両軸が連結されていればステップ12へ進
み、そうでなければステップ21へ進む。
【0053】車両が走行状態で、且つすでにステアリン
グ軸6と転舵軸4が連結されている場合は、ステップ1
2で停車状態からの走行距離がL1以内か否かを確認す
る。なお、車速センサー16は所定の走行距離ごとに車
速パルス信号を発生するので、車速パルスをカウントし
て走行距離を検出する。停車状態からの走行距離がL1
以内の場合はステップ7へ進み、そうでなければステッ
プ13へ進む。
【0054】停車状態からの走行距離がL1以内の場合
は、ステップ7で、上述したように、転舵用モーター9
と反力発生用モーター12を制御し、両モーター9,1
2から図7に示す舵取り機構1の抵抗力と目標操作反力
との差分に相当する駆動力を発生させる。このとき、転
舵用モーター9と反力発生用モーター12は図8に示す
ステアリング操作角に応じた駆動トルクと反力トルクを
発生する。その後、ステップ1へ戻る。
【0055】一方、停車状態からの走行距離がL1を越
える場合は、ステップ13で、転舵用モーター9のみで
転舵可能と判断して電磁クラッチ7を開放し、ステアリ
ング軸6と転舵軸4を切り離す。続くステップ14で、
ステアリング操作角に応じてラックストロークが図6に
示す理想特性となるように転舵用モーター9を制御し、
転舵用モーター9により舵取り機構1を駆動して転舵を
行う。さらにステップ15で、図7に示すステアリング
操作角に応じた目標操作反力となるように反力発生用モ
ーター12を制御し、反力トルクを発生させる。その
後、ステップ1へ戻る。
【0056】車両が走行状態で、且つすでにステアリン
グ軸6と転舵軸4が切り離されている場合には、ステッ
プ21で、ステアリング操作角に図2に示す操舵ゲイン
を乗じた舵角となるように転舵用モーター9を制御し、
転舵用モーター9により舵取り機構1を駆動して転舵を
行う。続くステップ22で、ステアリング操作角に応じ
て図7に示す操作反力となるように反力発生用モーター
12を制御し、反力トルクを発生させる。
【0057】ステップ23で、操作角検出用センサー1
4により検出されたステアリング操作角に操舵ゲインを
乗じた目標舵角と、舵角検出用センサー10により検出
された実際の舵角との偏差を求め、舵角偏差が所定値以
上か否かを調べる。舵角偏差が所定値以上の場合は操舵
装置に何らかの故障があると判断し、ステップ24へ進
んで電磁クラッチ7を接続する。すなわち、ステアリン
グ軸6と転舵軸4とを直結して運転者のステアリング操
作により直接、操舵を行う。またこのとき、ディスプレ
イおよびスピーカーにより運転者に操舵装置の故障発生
を警告する。一方、舵角偏差が所定値未満の場合はステ
ップ1へ戻り、上述した処理を繰り返す。
【0058】《発明の一実施の形態の変形例》上述した
一実施の形態では運転者の操作手段にステアリングホイ
ール5を用いた例を示したが、運転者の操作手段にジョ
イスティックを用いてもよい。
【0059】図12はジョイスティックを用いた変形例
の構成を示す。なお、図1に示す機器と同様な機器に対
しては同一の符号を付して説明を省略する。ステアリン
グ軸6にはジョイスティック17が連結され、ジョイス
ティック17を左右に倒すことにより車輪2を左右に転
舵することができる。なお、ジョイスティック17の長
さは運転者が操舵可能な長さとする。また、ジョイステ
ィック17の操作可能な範囲は水平面より上で180度
以内、すなわちジョイスティック17を垂直にした操舵
中立位置に対して±90度以内とする。ジョイスティッ
ク17を用いた場合には、反力発生用モーター12と操
作角検出用センサー14がステアリング軸6に直結され
る。
【0060】ステアリングホイール5の代わりにジョイ
スティック17を用いても、上述した一実施の形態と同
様な作用効果を得ることができる。
【0061】《発明の一実施の形態の他の変形例》転舵
用モーターをステアリングラック内に設け、転舵軸の代
わりにプッシュ・プルワイヤーを用いた他の変形例を説
明する。
【0062】図13は他の変形例の構成を示す。なお、
図1に示す機器と同様な機器に対しては同一の符号を付
して説明を省略する。この変形例では、上述した転舵用
モーター9と舵角検出用センサー10を舵取り機構18
のステアリングラック18a内に設置し、転舵軸4の代
わりにプッシュ・プルワイヤー19を用いる。プッシュ
・プルワイヤー19は右引き用と左引き用の2本の変形
可能な金属製ワイヤーからなり、ワイヤー19の一端を
電磁クラッチ7の出力軸に直結された円盤20に接続
し、他端をステアリングラック18aに接続する。
【0063】転舵用モーター9をステアリングラック1
8a内に設け、転舵軸4の代わりにプッシュ・プルワイ
ヤー19を用いても、上述した一実施の形態と同様な作
用効果を得ることができる。さらにこの変形例では、転
舵軸4の代わりに変形可能なプッシュ・プルワイヤー1
9を用いているので、車室内のレイアウトの自由度を増
すことができ、また、ステアリング軸6が舵取り機構1
8と剛結していないので、衝突時のステアリングの衝撃
吸収力を増すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施の形態の構成を示す図である。
【図2】 車速に対する操舵ゲインを示す図である。
【図3】 ラックストロークに対する据え切り必要トル
クを示す図である。
【図4】 据え切り操作時のステアリング操作角に対す
るラックストロークを示す図である。
【図5】 停車状態からの走行距離に対する転舵必要ト
ルクを示す図である。
【図6】 転舵して停車している状態から発進したとき
のステアリング操作角に対するラックストロークを示す
図である。
【図7】 ステアリング操作角に対するステアリングの
操作反力を示す図である。
【図8】 ステアリング操作角に対する転舵用モーター
と反力発生用モーターの駆動トルクを示す図である。
【図9】 一実施の形態の操舵制御プログラムを示すフ
ローチャートである。
【図10】 図9に続く、一実施の形態の操舵制御プロ
グラムを示すフローチャートである。
【図11】 図10に続く、一実施の形態の操舵制御プ
ログラムを示すフローチャートである。
【図12】 一実施の形態の変形例の構成を示す図であ
る。
【図13】 一実施の形態の他の変形例の構成を示す図
である。
【符号の説明】
1 舵取り機構 2 車輪 3 ピニオン 4 転舵軸 5 ステアリングホイール 6 ステアリング軸 7 電磁クラッチ 8 ウォームギア 9 転舵用モーター 10 舵角検出用センサー 11 ウォームギア 12 反力発生用モーター 13 操作抵抗発生装置 14 操作角検出用センサー 15 コントローラー 16 車速センサー 17 ジョイスティック 18 舵取り機構 18a ステアリングラック 19 プッシュ・プルワイヤー 20 円盤
フロントページの続き Fターム(参考) 3D032 CC01 CC08 CC33 CC34 CC35 CC48 CC49 DA03 DA04 DA23 DB02 DB03 DB05 DC09 DC33 DC34 DC35 DC40 DD02 DD06 EA01 EB04 EB11 EB12 EC02 EC22 EC27 EC29 GG01 3D033 CA02 CA05 CA13 CA17 CA18 CA21

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】運転者が操舵を行うための操作手段と、 前記操作手段の操作角を検出する操作角検出手段と、 舵取り機構に連結される転舵軸を駆動して車輪を転舵さ
    せる転舵駆動手段と、 車輪の舵角を検出する舵角検出手段と、 前記操作手段に連結される操作軸を駆動して操作反力を
    発生する反力発生手段と、 前記転舵軸と前記操作軸との間に設けられて前記転舵軸
    と前記操作軸との連結と切り離し(以下、単に軸連結お
    よび軸切り離しと言う)を行う軸断続手段と、 前記転舵駆動手段、前記反力発生手段および前記軸断続
    手段を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記軸断続手段による軸切り離し時に
    は、前記舵角検出値が前記操作角検出値に応じた目標舵
    角となるように前記転舵駆動手段を制御することを特徴
    とする車両用操舵装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の車両用操舵装置におい
    て、 前記制御手段は、前記舵角検出値と目標舵角との偏差が
    所定値以上の場合に前記軸断続手段により軸連結を行う
    ことを特徴とする車両用操舵装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の車両用操舵装置におい
    て、 車速を検出する車速検出手段と、 前記車速検出値に基づいて車両の停車状態と走行状態を
    判定する車両状態判定手段とを備えるとともに、 前記転舵駆動手段の最大出力を最大舵角まで据え切りを
    行うために必要な最大転舵力よりも小さい値とし、 前記制御手段は、前記車両状態判定手段により停車状態
    と判定され、且つ前記操作角検出値が所定範囲を超える
    場合に、前記軸断続手段により軸連結を行うことを特徴
    とする車両用操舵装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の車両用操舵装置におい
    て、 停車状態で軸連結した後は、前記転舵駆動手段の出力不
    足分を前記操作手段による運転者の操作力により補うこ
    とを特徴とする車両用操舵装置。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の車両用操舵装置におい
    て、 停車状態で軸連結した後は、前記転舵駆動手段の出力不
    足分を、前記操作手段による運転者の操作力と前記反力
    発生手段の駆動力とにより補うことを特徴とする車両用
    操舵装置。
  6. 【請求項6】請求項3〜5のいずれかの項に記載の車両
    用操舵装置において、 前記制御手段は、前記操作手段の操作反力が、軸切り離
    し状態から軸連結状態まで滑らかに変化する目標操作反
    力に沿って変化するように、前記転舵駆動手段および前
    記反力発生手段の駆動力を制御することを特徴とする車
    両用操舵装置。
  7. 【請求項7】請求項3〜6のいずれかの項に記載の車両
    用操舵装置において、 前記制御手段は、停車状態で軸連結した後に最大舵角と
    なる前記操作手段の操作角と、軸切り離し状態で走行し
    ているときに最大舵角が得られる前記操作手段の操作角
    とが同一となるように、停車状態で且つ軸切り離し時に
    おける前記操作手段の操作角に対する前記転舵駆動手段
    の舵角制御量を調節することを特徴とする車両用操舵装
    置。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかの項に記載の車両
    用操舵装置において、 走行距離を検出する走行距離検出手段を備え、 前記制御手段は、車輪を転舵したまま停車している状態
    から発進する場合に、前記走行距離検出値が所定値を越
    えたら軸切り離しを行うことを特徴とする車両用操舵装
    置。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかの項に記載の車両
    用操舵装置において、 前記操作手段はステアリングホイールであり、その操作
    範囲を操舵中立位置から左右にそれぞれ1/2回転以内
    としたことを特徴とする車両用操舵装置。
  10. 【請求項10】請求項1〜8のいずれかの項に記載の車
    両用操舵装置において、 前記操作手段はジョイスティックであり、その操作範囲
    をほぼ垂直の操舵中立位置から左右に90度以内とした
    ことを特徴とする車両用操舵装置。
  11. 【請求項11】請求項1〜9のいずれかの項に記載の車
    両用操舵装置において、 前記転舵軸に変形可能なプッシュ・プルワイヤーを用
    い、前記転舵駆動手段を前記舵取り機構内に設けたこと
    を特徴とする車両用操舵装置。
  12. 【請求項12】請求項1〜11のいずれかの項に記載の
    車両用操舵装置において、 少なくとも前記転舵駆動手段と前記舵角検出手段を車室
    内に設けたことを特徴とする車両用操舵装置。
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