JP2001087242A - 電源装置及びこれを用いた磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

電源装置及びこれを用いた磁気共鳴イメージング装置

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JP2001087242A
JP2001087242A JP26578899A JP26578899A JP2001087242A JP 2001087242 A JP2001087242 A JP 2001087242A JP 26578899 A JP26578899 A JP 26578899A JP 26578899 A JP26578899 A JP 26578899A JP 2001087242 A JP2001087242 A JP 2001087242A
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Keiichi Chabata
圭一 茶畑
Hiroshi Takano
博司 高野
Takuya Domoto
拓也 堂本
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Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】低リップル、高精度の電源装置及びこの電源装
置をMRI装置の傾斜磁場電源装置に用いて高画質の画
像が得られるMRI装置を提供する。 【解決手段】複数の電流検出器間の検出特性のばらつき
を検出し、この検出したばらつきの値に基づいて前記電
流検出値を補正する。この補正した電流検出値をを用い
て電流増幅器の出力電流をフィードバック制御する。電
流検出器の検出特性のばらつきは、基準となる電流とこ
の電流に対応した基準値とを発生する基準電流発生手段
を設け、この基準電流発生手段から出力した基準電流を
前記複数の電流検出器で検出し、これらの検出値と前記
基準値とから前記電流検出器の検出特性のばらつき率を
求め、このばらつき率を前記電流検出器で検出した値に
乗じて電流検出値を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電源装置に係わり、
特に大電力を要求される静磁場,傾斜磁場,高周波磁場
の発生に必要な各種電源に好適な電源装置及びこれを用
いた磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置とい
う)に関する。
【0002】
【従来の技術】MRI装置は、静磁場中に置かれた検査
対象に高周波磁場をパルス状に印加し、検査対象から発
生する核磁気共鳴信号を検出し、この検出信号をもとに
スペクトルや画像を形成するものである。MRI装置に
は,磁場発生コイルとして静磁場を発生する超電導コイ
ル、静磁場に重畳される傾斜磁場を発生するための傾斜
磁場コイル、さらに高周波磁場を発生するための高周波
コイルが備えられている。これら磁場発生コイルは所定
の磁場強度の磁場を発生するために印加電流の大きさと
タイミングを制御するための電源装置を備えている。こ
のようなMRI装置では、静磁場や傾斜磁場や高周波磁
場の磁場強度が最終的に得られる画像上のノイズや撮影
時間に大きく影響する。
【0003】また、短時間で診断に有用な画像を得るた
めにMRI装置の磁場電源として大電流電源が必要にな
ってきている。このための電源装置を本発明者等は、特
開平8-211139号公報に提案している。これは、複数のス
イッチング電源を負荷である傾斜磁場コイルに並列に接
続し、前記各スイッチング電源に前記傾斜磁場コイルに
供給すべき電流指令値を分配した電流指令値を与え、こ
の分配された電流指令値と前記各スイッチング電源の出
力電流の検出値とを入力して両者の差がゼロになるよう
に各スイッチング電源を独立にフィードバック制御する
ものである。この構成の電源装置は、複数のスイッチン
グ電源(以下、これを電流増幅器と呼ぶ)を並列に接続
し、かつこれらの電流増幅器の出力電流をそれぞれ個別
に検出し独立してフィードバック制御するもので、これ
によって大電流化と低リップル、高安定、高精度の傾斜
磁場電源装置とすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記により、出力電流
の大電流化,高速応答化,高精度化やノイズの影響を極
力受けない方法により、MRI画像の画質向上を図って
きたが、近年、さらなる撮影時間の短縮や高画質化等の
要求により、出力電流の増大や高速応答,高精度化が要
求されている。
【0005】上記従来方法では、複数の電流増幅器を並
列に接続することにより大電流化が可能であるが、これ
ら複数の電流増幅器の出力電流をそれぞれ個別に検出し
制御するために該複数の電流増幅器に対応して複数の電
流検出器が必要となり、該電流検出器にはその検出特性
のばらつきを小さくすることが要求される。これらの電
流検出の方法には、低抵抗の両端の電圧を検出する方
法、ホール素子やカレントトランス等の非接触型の電流
検出器を用いる方法等があるが、低抵抗を用いる方法は
電気的絶縁が困難であるためにノイズがのりやすいの
で、電気的絶縁が可能な上記の非接触型の電流検出器を
用いるのが一般的である。
【0006】そこで、このような非接触型の電流検出器
を用いて傾斜磁場コイル電流をフィードバック制御する
ものであるが、上記ホール素子及びカレントトランスの
コア等の特性にはばらつきがあり、これを用いた電流検
出器の検出特性もばらつきを生じるものである(このば
らつきは、上記の非接触型の電流電出器に限らずどのよ
うな電流検出器にも存在するものである)。このよう
に、各電流検出器の検出特性にばらつきがあると、これ
らの電流検出器によって検出される各電流増幅器間の電
流検出値に差が生じ、これを用いてフィードバック制御
される前記電流増幅器の出力電流に差が生じて、合成さ
れた傾斜磁場コイル電流のリップルが増大して傾斜磁場
コイル電流が変動し、これによって発生する磁場の強度
が不均一となる。
【0007】図9は傾斜磁場コイル電流と傾斜磁場強度
の関係を示す図である。傾斜磁場コイル電流が変動しな
い理想的な場合には、傾斜磁場コイル電流と傾斜磁場強
度の関係は(1)のようになる。傾斜磁場コイル電流が
変動すると、この傾斜磁場コイル電流に含まれるリップ
ルの振幅と周波数により、(2)のようにゲインが変わ
ったり、(3)のようにΔHのオフセット分が重畳した
りする。 これらは、最終的にはMRI画像のボケやア
ーチファクト(被検体の実像の周辺にできる虚像)とし
て現れ、画質を低下させる。
【0008】このため、各電流検出器の検出特性のばら
つきを所定以下にする必要があるが、上記のMRI用傾
斜磁場電源装置には、傾斜磁場コイル電流のリップルは
0.5%以下、電流の振幅は0.2%以下、周波数特性
は50kHzで6dB、オフセットは最大電流±400
Aで1mA以下が要求されるので、これらを満足するた
めの各電流検出器間の検出特性(ゲイン、オフセット、
周波数特性等)のばらつきは1%程度にしなければなら
ない。しかしながら、上記非接触型の電流検出器を構成
する重要な部品であるホール素子やカレントトランスコ
アの特性だけでも1%を越え、これらを組み合わせた電
流検出器としての検出特性を1%以下にすることは非常
に困難であり、電流検出器を選別しても歩止りが非常に
悪く実用的ではない。
【0009】このように、電流増幅器を並列接続して大
電流化を図り、該電流増幅器の各出力電流を検出してフ
ィードバック制御する従来の電源装置では、上記の各電
流増幅器の検出特性のばらつきに対する配慮がなされて
いなかった。そこで、本発明の目的は、電流増幅器を並
列接続し、該電流増幅器の各出力電流を検出してフィー
ドバック制御する電源装置において、各電流増幅器の出
力電流を検出する電流検出器の検出特性のばらつきを補
正して、低リップル、高精度の電源装置及びこの電源装
置をMRI装置の傾斜磁場電源装置に用いて高画質の画
像が得られるMRI装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、複数の電流
増幅器と、該複数の電流増幅器に個別に与える電流指令
値と、前記複数の電流増幅器毎にそれぞれの出力電流を
検出する電流検出器と、前記電流指令値と前記電流検出
器の検出値とが一致するように前記複数の電流増幅器の
出力電流をそれぞれ独立して制御する制御手段を備え、
この制御手段により制御した前記複数の電流増幅器の出
力電流を合成して負荷に供給する電源装置において、前
記複数の電流増幅器に対応して設けた電流検出器間の検
出特性のばらつきを検出するばらつき検出手段と、この
ばらつき検出手段により検出したばらつきの値に基づい
て前記電流検出器で検出した電流検出値を補正する電流
検出補正手段とを設け、この電流検出補正手段で補正し
た電流検出補正値を前記制御手段に入力して前記複数の
電流増幅器の出力電流を制御することによって達成され
る。前記ばらつき検出手段は、基準となる電流とこの電
流に対応した基準値とを発生する基準電流発生手段と、
この基準電流発生手段から出力した基準電流を前記複数
の電流増幅器に対応して設けた電流検出器で検出し、こ
れらの検出値と前記基準値とから前記電流検出器間のば
らつきの度合を求めるばらつき率演算手段とから成り、
前記電流検出補正手段は、前記ばらつき率演算手段で演
算したばらつき率を前記電流検出器で検出した値に乗じ
る手段とから成る。そして、本発明は、この電源装置の
出力電流を磁気共鳴イメージング装置の傾斜磁場 コイ
ルに供給して傾斜磁場を発生させるものである。
【0011】このように構成することによって、電流検
出器の検出特性、すなわち周波数特性、入力電流に対す
る検出値の関係のゲイン及びオフセット値、さらにはこ
れらの経時変化等の諸特性が各電流検出器間で異なって
も、電流増幅器の出力電流のフィードバック制御に用い
る電流検出値は補正されて電流リップルのない、高精度
の電源装置とすることができ、この電源装置をMRI装
置の傾斜磁場発生装置に用いることによって変動のない
安定した傾斜磁場を発生させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電源装置をMRI
装置の傾斜磁場発生装置に適用した実施例について説明
する。図1は本発明の電源装置を用いたMRI装置の傾
斜磁場発生装置とMRI装置の構成を示す。図1におい
て、シーケンサー10は各撮影条件により決められたパ
ルスを出力する部分で、高周波発生装置20には照射パ
ルス用信号を、傾斜磁場電源装置30には傾斜磁場発生
用パルス(パルスシーケンス)を出力する。高周波発生
装置20はガントリー40の開放部内にベットに載置さ
れた被検体に照射する照射パルスを出力する。ガントリ
ー40には静磁場を発生させる永久磁石や超伝導磁石等
の静磁場発生装置,傾斜磁場を発生させるための傾斜磁
場コイル(X軸,Y軸,Z軸)、前記被検体からの核磁
気共鳴信号を受信する受信コイル等により構成されてい
る。傾斜磁場電源装置30は、前記X軸,Y軸,Z軸の
傾斜磁場コイルに対応してX軸用電流増幅器31、Y軸
用電流増幅器32、Z軸用電流増幅器33から成り、前
記各軸の電流増幅器は前記X軸,Y軸,Z軸の傾斜磁場
コイルに電流を供給して前記パルスシーケンスに対応し
た傾斜磁場を発生するようになっている。前記各軸の電
流増幅器は公知のスイッチング電源を並列に接続して大
電流化を図っており、図1の第1の電源34、第2の電
源35はこれらを並列に接続して、これらの電源の出力
電流を加えた電流をX軸の傾斜磁場コイルに供給してX
軸の傾斜磁場を発生させる。
【0013】X軸電流増幅器31は、前記第1の電源3
4、第2の電源35の出力電流をそれぞれ電流検出器で
検出し、前記第1の電源34の出力電流を検出する電流
検出器と前記第2の電源35の出力電流を検出する電流
検出器との検出特性のばらつきをばらつき補正部3で補
正してこれらを図示省略のX軸の電流増幅器の電流制御
装置にフィードバックしてシーケンサから出力される指
令電流値になるように制御する。前記ばらつき補正部3
では、詳細は後述するが、基準電流発生部1から電流検
出器のばらつきを検出するための基準となる電流を前記
第1、第2の電源34,35の出力電流を検出する電流
検出器に流し、該電流検出器により前記基準電流を検出
し、この検出値をばらつき検出部2に入力して前記各電
流検出器の検出特性のばらつきを検出し、これを前記の
ばらつき補正部3に入力してばらつきを補正する。Y軸
用の電流増幅器32、Z軸用の電流増幅器33も上記X
軸用電流増幅器31と同様に構成されており、それぞれ
の電流増幅器の出力電流をY軸,Z軸の傾斜磁場コイル
に供給して対応する傾斜磁場を発生させる。
【0014】このようにして、シーケンサからのパルス
シーケンスに対応して傾斜磁場を発生させ、被検体に照
射パルスを照射して、該被検体からの核磁気共鳴信号を
受信コイルで受信してその受信信号を図示省略の画像処
理装置で画像処理してMRI画像を得るものである。
【0015】ここで、本発明の特徴点を明確にするため
に従来の傾斜磁場電源装置の電流増幅器(X軸)につい
て簡単に図2を用いて説明する。上記したように、第1
の電源34と第2の電源35にはスイッチング電源によ
る電流増幅器を用い、これらを並列に接続してそれぞれ
の出力電流であるI1とI2を合成した電流I0をX軸の傾
斜磁場コイルGxに供給する。前記第1の電源34と第
2の電源35を単に並列に接続するだけでは前記電源間
で回り込み電流(循環電流)が流れるので、これを抑制
するために前記各電源の出力側にリアクトル51〜54
を接続している。第1の電源34の出力電流は電流検出
器CT1で検出し、第2の電源35の出力電流は電流検
出器CT2で検出してこれらをアナログ/デジタル変換
器(A/D)70でデジタル値に変換して、前記図1の
シーケンサ10から出力されるパルス指令値に一致する
ように制御する制御回路50に入力し、この制御回路で
第1の電源34と第2の電源35を制御する制御信号
1、制御信号2を生成して該第1,第2の電源34,3
5に入力する。
【0016】図3は第1の電源34、第2の電源35の
出力電流検出点と電流検出器の周波数特性を示す図であ
る。図3(a)において、第1の電源34の出力電流I1
の検出は電流検出器CT1によりI1detとして、第2の電
源35の出力電流I2の検出は電流検出器CT2によりI
2detとして検出し、これらの電流I1、I2は相加わってI
0として傾斜磁場コイルGxに供給される。図3(b)
は前記図3(a)の電流検出器CT1、CT2の検出特
性、ここでは周波数特性に差がある場合の入力電流周波
数と出力電流検出値の関係を示したもので、電流検出器
CT1,CT2の検出特性は入力電流の周波数がfaまで
は同じであるが、入力電流の周波数が前記f a以上にな
ると差が現われ、高い周波数f0では検出値であるI
1det0とI2det0に大きな差が生じる場合である。本傾斜
磁場電源装置は、第1の電源34の電流増幅器と第2の
電源35の電流増幅器との出力電流(図4(a)の
(イ)に示すリップルを有する電流)の位相を互いに反
転させてこれらを加えているので、出力電流I1とI2の直
流成分及びリップル成分が同じであり、かつ電流検出器
の検出特性に差がない場合は、該電流検出器の検出波形
は図4(a)の(イ)に示すようにリップル成分の位相
が180度異なる波形となり、これを用いてフィードバ
ック制御される各電流増幅器の出力電流も上記図4
(a)の(イ)に比例した電流波形となり、これらの電
流を合成すると、その合成値I0には前記リップル成分
はキャンセルされて図4(a)の(ロ)に示すように傾
斜磁場電流には現われない。しかし、第1の電源34の
電流増幅器と第2の電源35の電流増幅器の出力電流
(リップル成分を含む)が同じでも電流検出器の検出特
性に図3(b)に示すような差があると、該電流検出器
の出力は図4(b)の(イ)に示すI1det,I2d etのよう
な差となって現われ、これを用いてフィードバック制御
される電流増幅器の出力電流にも差が生じ、結果として
傾斜磁場コイルに流れる電流は図4(b)の(ロ)に示
すようなリップルの大きい電流となり、画質悪化の要因
となる。そこで、本発明は、上記電流検出器の検出特性
に差があっても、この差を検出し、この検出値を補正し
て、電流検出器の検出特性に差がない場合と同様の傾斜
磁場コイル電流制御特性とするものである。
【0017】図5は電流検出器の検出特性のばらつきを
検出し、この検出値を補正して電流増幅器の出力電流を
制御するX軸の電流増幅器の詳細図である。
【0018】基準電流発生部1は、第1の電源34の電
流を検出する電流検出器CT1と第2の電源35の電流
を検出する電流検出器CT2の電流検出特性のばらつき
を検出するための基準となる電流を発生するもので、こ
の基準電流発生部1から出力される基準電流を前記電流
検出器CT1と電流検出器CT2で検出し、これらの検出
値I1det,I2detをそれぞれアナログ/デジタル変換器
(A/D)71,72でデジタル値I1detd,I2detdに変
換し、これらをそれぞればらつき検出部2とばらつき補
正部3に入力する。ばらつき検出部2は、前記電流検出
器CT1と電流検出器CT2の電流検出特性のばらつきを
検出するためのもので、前記基準電流発生部1から出力
された基準電流に対応するばらつき検出用基準値Iref
を該基準電流発生部1から出力し、これをアナログ/デ
ジタル変換器(A/D)73でデジタル値Irefdに変換
した値を前記ばらつき検出部に入力して、これと前記検
出値I1detd,I2detdとから電流検出器CT1のばらつき
率α、CT2のばらつき率βを検出する。
【0019】これらのばらつき率α,βをばらつき補正
部3に入力して前記検出値I1detd,I2detdとから該I
1detd,I2detd値を補正してI1detd',I2detd'を生成
し、これを制御装置60に入力して、シーケンサ10か
らの指令値と一致するように制御する制御信号1,2を
生成し、これにより前記第1の電源34、第2の電源3
5の出力電流を制御する。なお、80は上記で説明した
制御回路であり、これは後述のマイクロコンピュータで
構成され、その他は図2と同じである。
【0020】図6はばらつき検出部2の詳細を示す図で
ある。電流検出器CT1,CT2により検出された電流検
出値I1det,I2detはA/Dコンバータによりデジタル値
I1de td,I2detdに変換され、基準電流発生部1から出力
されデジタル値に変換された基準値Irefdと比較し、図
6に示す式によりどれだけ電流値がずれているかを示す
補正値α,βを求める。すなわち、αは電流検出器CT
1の補正値、βは電流検出器CT2の補正値である。電流
検出器の検出特性(周波数特性)が図3(b)のように
ばらつくとすると、電流検出器CT1はCT2よりも大き
な値を検出するので補正値αは1より小さい値となり、
補正値βは1より大きい値となる。このようにして求め
た補正値α,βはばらつき補正部3に入力してフィード
バック制御に用いる補正電流値I1detd',I2detd'を生成
する。
【0021】図7はばらつき補正部6の詳細を示す図で
ある。電流検出器CT1により検出された電流検出値I
1detはA/Dコンバータによりデジタル値I1detdに変換
され、ばらつき補正部3に入力される。電流検出値I
1detdには前記のばらつき検出部2で求めた補正値αが
乗じられてゲインが補正され、補正後の補正電流値I
1detd 'として出力電流制御信号生成部60に入力する。
同様にして、電流検出器CT2により検出された電流検
出値I2detはA/Dコンバータによりデジタル値I2detd
に変換され、ばらつき補正部3に入力される。電流検出
値I2detdには前記のばらつき検出部2で求めた補正値β
が乗じられてゲインが補正され、補正後の補正電流値I
2detd'として出力電流制御信号生成部60に入力する。
【0022】このようにして求めた補正後の電流検出値
I1detd',I2detd'とシーケンサ10からのパルス指令値
(傾斜磁場強度指令)とを一致させる制御信号1,2を
出力電流制御信号生成部60で生成して、これらの制御
信号1,2で第1の電源と第2の電源の出力電流をフィ
ードバック制御し、このようにして制御した前記各電源
の出力電流を合成して負荷である傾斜磁場コイルに供給
する。
【0023】以上のばらつき検出部2、ばらつき補正部
3及び出力電流制御信号生成部60は図8に示すマイク
ロコンピータ80で演算処理して第1の電源と第2の電
源の出力電流を制御する制御信号1,2を出力する。マ
イクロコンピータ80は公知の中央処理装置(CP
U)、メモリ及び入出力インターフェイスで構成されて
おり、前記図5のA/D変換器で変換された電流検出値
I1detd,I2detdを図8の入力インターフェイスを介して
マイクロコンピュータ80に入力しこれをメモリに記憶
する。一方、基準電流発生部1から出力されたばらつき
検出用基準電流に対応したデジタル値に変換した基準値
refdも入力インターフェイスを介してマイクロコンピ
ュータ80に入力しこれをメモリに記憶する。メモリに
は図6に示す補正値α,β及び補正後の電流検出値I
1detd',I2detd'を計算するプログラムが記憶されてお
り、CPUはメモリに記憶してある前記電流検出値I
1detd,I2detdと基準値Irefd及び前記計算プログラム
を読み出して、補正値α、β及び補正後の電流検出値I
1detd',I2detd'を計算する。 このようにして求めた
補正後の電流検出値I1detd',I2detd'とシーケンサ10
から出力される傾斜磁場コイル電流指令値(パルスシー
ケンス)とから第1の電源34及び第2の電源35の出
力電流を制御する制御信号1,2をCPUで演算し、こ
れをD/A変換器74,75でアナログ値に変換して前
記第1の電源34及び第2の電源35の出力電流を制御
する。前記制御信号1,2は公知の比例,積分,微分制
御を適宜に組み合わせた制御系により求められる。
【0024】以上は電流検出器の特性が特定の周波数帯
のみで異なる場合、すなわち従来の技術で述べたよう
に、第1の電源と第2の電源には電力用半導体スイッチ
ング素子、例えば絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ
(IGBT)によるスイッチング電源が用いられるの
で、前記第1の電源と第2の電源のリップル電流の周波
数(図3(a)のI1,I2のリップ電流周波数)は前記ス
イッチング電源のスイッチング周波数と同じ周波数成分
である場合は、補正すべき周波数帯である前記スイッチ
ング電源のスイッチング周波数領域のみについて電流検
出器のばらつきを補正すれば良いが、補正する周波数帯
が複数有る場合には、これらの周波数帯の補正値を各々
求め、該周波数と補正値α,βの関係をテーブル化して
これを図8のメモリに記憶しておき、第1の電源と第2
の電源のそれぞれの電流増幅器の出力電流のフィードバ
ック制御周期毎に該電流増幅器の出力電流値に対応した
前記補正値α,βを前記メモリから読み出して上記の方
法で補正後の電流検出値I1detd ',I2detd'を求め、これ
により第1の電源と第2の電源の電流増幅器の出力電流
を制御する。
【0025】上記の実施例は電流検出器の周波数特性に
差がある場合の補正について説明したが、電流検出器の
検出特性のばらつきには上記周波数特性の他に、電流検
出器への入力電流に対する検出値との関係のゲインや入
力電流値が0でも出力値が生じるオフセット値等も有る
ので、これらについても上記実施例と同様の方法、すな
わちゲインやオフセットのばらつきをばらつき検出部2
で検出し、このばらつき検出部2で検出した補正値を用
いてばらつき補正部3で検出した電流値を補正して補正
後の電流検出値I1detd',I2detd'を求め、これにより第
1の電源と第2の電源の電流増幅器の出力電流を制御す
る。さらに、電流検出器の上記周波数特性、ゲイン、オ
フセット等は時間の経過に伴って変化する場合には、上
記補正を必要に応じてその都度行ってもあるいは所定期
間毎に行うようにしても良い。
【0026】なお、上記実施例ではX軸の電流増幅器に
ついて説明したが、これと同様にして他のY軸,Z軸に
も用いることができ、また電流増幅器の並列接続数が二
つの場合について示したが、本発明は電流増幅器の並列
数に限定するものではなくいくらでも良いことは言うま
でもない。
【0027】
【発明の効果】以上、本発明によれば、複数の電流増幅
器を並列に接続しこれらの電流増幅器の出力電流を検出
する電流検出器の検出特性のばらつきを補正してフィー
ドバック制御するようにしたので、前記出力電流のリッ
プルを小さく高精度の電源装置とすることができる。こ
の電源装置をMRI装置の傾斜磁場発生装置の電源に用
いることによって、傾斜磁場コイル電流は低リップル、
高応答、高精度のものとなり、ゆらぎのない高精度、高
安定の傾斜磁場を発生させることができ、これによって
アーチファクトのない高画質の画像のMRI装置を提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電源装置をMRI装置の傾斜磁場発生
装置に用いた全体構成図。
【図2】従来の電源装置をMRI装置のX軸の傾斜磁場
発生装置に用いた構成図。
【図3】電流検出器の検出方法と検出特性の例を示す
図。
【図4】電流検出器の検出波形と出力電流波形図。
【図5】本発明の電源装置をMRI装置の傾斜磁場電源
装置に用いた詳細図。
【図6】図5のばらつき検出部の詳細を示す図。
【図7】図5のばらつき補正部の詳細を示す図。
【図8】図5の制御回路80をマイクロコンピュータで
構成した図。
【図9】MRI装置の傾斜磁場コイル電流と傾斜磁場強
度の関係を示す図。
【符号の説明】
1 基準電流発生部 2 ばらつき検出部 3 ばらつき補正部 10 シーケンサ 20 高周波発生装置 30 傾斜磁場電源装置 31 電流増幅器(X軸) 32 電流増幅器(Y軸) 33 電流増幅器(Z軸) 34 第1の電源 35 第2の電源 40 ガントリー 50 制御回路 60 出力電流制御信号生成部 70〜73 アナログ/デジタル変換器(A/D変換
器) 74,75 デジタル/アナログ(D/A変換器) 80 制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 24/06 510H Fターム(参考) 4C096 AB11 AB32 AB33 AB34 AD08 AD09 AD10 AD25 CA47 CB12 CC32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電流増幅器と、該複数の電流増幅
    器に個別に与える電流指令値と、前記複数の電流増幅器
    毎にそれぞれの出力電流を検出する電流検出器と、前記
    電流指令値と前記電流検出器の検出値とが一致するよう
    に前記複数の電流増幅器の出力電流をそれぞれ独立して
    制御する制御手段を備え、この制御手段により制御した
    前記複数の電流増幅器の出力電流を合成して負荷に供給
    する電源装置において、前記複数の電流増幅器に対応し
    て設けた電流検出器間の検出特性のばらつきを検出する
    ばらつき検出手段と、このばらつき検出手段により検出
    したばらつきの値に基づいて前記電流検出器で検出した
    電流検出値を補正する電流検出補正手段とを設け、この
    電流検出補正手段で補正した電流検出補正値を前記制御
    手段に入力して前記複数の電流増幅器の出力電流を制御
    することを特徴とする電源装置。
  2. 【請求項2】 前記ばらつき検出手段は、基準となる電
    流とこの電流に対応した基準値とを発生する基準電流発
    生手段と、この基準電流発生手段から出力した基準電流
    を前記複数の電流増幅器に対応して設けた電流検出器で
    検出し、これらの検出値と前記基準値とから前記電流検
    出器間のばらつきの度合を求めるばらつき率演算手段と
    から成り、前記電流検出補正手段は、前記ばらつき率演
    算手段で演算したばらつき率を前記電流検出器で検出し
    た値に乗じる手段とから成ることを特徴とする請求項1
    に記載の電源装置。
  3. 【請求項3】 請求項1,2記載の電源装置の出力電流
    を磁気共鳴イメージング装置の傾斜磁場 コイルに供給
    して傾斜磁場を発生させることを特徴とする磁気共鳴イ
    メージング装置。
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