JP2001087011A - 成形面ファスナーとその成形装置及び成形方法 - Google Patents

成形面ファスナーとその成形装置及び成形方法

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JP2001087011A JP26824399A JP26824399A JP2001087011A JP 2001087011 A JP2001087011 A JP 2001087011A JP 26824399 A JP26824399 A JP 26824399A JP 26824399 A JP26824399 A JP 26824399A JP 2001087011 A JP2001087011 A JP 2001087011A
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cooling
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Toshiaki Takizawa
敏明 滝沢
Ryuichi Murazaki
柳一 村崎
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】保守管理が容易で、生産性が高く、しかも基材
の一面側には従来にない新規な形態と物性をもつ係合素
子の成形が容易な成形面ファスナーと、その成形装置及
び成形方法。 【解決手段】一方向に駆動回転する冷却ドラム111の
周面を、押出機の押出ダイ101に所要の間隙をおいて
対設し、押出ダイのダイホイール回転方向の端部には樹
脂流路を連通させて押出ノズル105を付設する。押出
ノズルが幅方向に同一ピッチで配される複数の係合素子
成形用開口105bを有する。押出しダイから冷却ドラ
ムの周面に押し出された溶融樹脂は、樹脂流路を通って
冷却され、半溶融状態で押出ノズルから押し出されると
同時に、上下に振動する上下振動手段106により、係
合素子成形用開口105bを開閉しながら、成形方向の
肉厚が下方に向けて漸増する係合素子12を順次成形す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性合成樹脂材料
からなり、平板状基材の表面に個々に独立して一体成形
される従来にはない新規な形態からなる係合素子を有
し、且つ特有の機能を有する成形面ファスナーとその成
形方法及び成形装置に関し、詳しくは微細寸法から通常
の寸法まで多様な寸法の成形が可能であって、新規な形
態と機能を有することから様々な用途に適し、しかも簡
略化された装置により単一の工程をもって連続して効率
的に成形し得る成形面ファスナーとその成形装置及び方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の成形面ファスナーは様々な方式で
製造されている。その代表的な例は射出成形による完全
なバッチ式で製造する方式であり、他の代表的な方式と
しては周面に多数の係合素子用成形キャビティを有する
ダイホイールを一方向に回転させると共に、同ダイホイ
ールの周面に溶融樹脂材料を連続的に導入し、平板状基
材と係合素子とを連続して成形一体化する方式である。
これらの方式によれば、従来から広く知られたパーム
状、フック状など多様な形態の係合素子形状が成形でき
る。
【0003】更に、他の方式としては押出しダイに略T
字状の係合素子成形用押出口を多数並設するとともに各
T字状押出口の下端を連通させた平板状基材成形用押出
口を形成し、両押出口から同時に溶融樹脂を押し出すこ
とにより平板状基材の表面に断面が略T字状をなす複数
本のリブを連続して成形し、同溶融樹脂成形材を固化さ
せる。次いで、前記平板状基材を残して、前記リブの延
在方向に直交して又は適当な傾斜角をもって前記リブを
所定の肉厚をもって順次切断して略T字状の係合素子を
形成する。この切断後に前記平板状基材を成形方向に延
伸し、切断された個々の係合素子を所望のピッチに分離
させて成形面ファスナーを製造する。
【0004】これらの成形方法は、生産性を高くする場
合には係合素子の形状や寸法が限定され、係合素子形状
や寸法にある程度の自由度を与える場合には連続的な成
形が難しく、或いは工程数が増えて生産性が低くなり、
いずれにしても長所と短所の差が著しい。
【0005】特に、係合頭部の断面形状にある程度の自
由度を有する前述の押出ダイから平板状基材の表面にリ
ブを有する溶融樹脂成形材の前記リブを切断したのち延
伸処理する方式によれば、例えば特公昭53−2288
9号公報に開示されているごとく、押出成形、リブ切
断、加熱延伸及び冷却工程の4工程が必要となり、この
うち特にリブ切断には高い加工精度が要求されるもので
あり、そのための保守管理にも相当の労力と時間が割か
れる。
【0006】更に、同公報には前記リブ切断工程を簡略
化すると共に前記加熱延伸工程を排除した提案が同時に
開示されている。この提案によれば、上述のごとく押し
出しにより成形された平板状基材表面に複数本のリブを
有する押出成形品を回転ドラム上に導き、同ドラムの周
面をドラムの回転と共に略半周周回させ、その周回の間
にドラムの回転軸に平行に配した2枚の平行な切断刃を
有する切断装置の同切断刃をドラム周面に対して弦方向
に往復動させて前記リブを切断する。このとき、ドラム
周面を周回するときの切断角度を利用して、ドラム周面
の略80°の位相差をもって前後2回の切断することに
よりV字状に切断され、正面形状が略T字状であって、
側面が略二等辺三角形状の係合素子を連続的に形成して
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかして、前述の切断
により製造される成形面ファスナーに限らず、従来の成
形用キャビティにより成形される成形面ファスナーにあ
っても、すべからく側面或いは前後面のいずれかに平坦
面が形成され、その平坦面と隣り合う面との間に稜線部
が形成される。この稜線部は係合時における相手方の係
合素子であるループを切断し易くするばかりでなく、手
触りによる感触に違和感を与える。
【0008】また、前述の押出以外の成形面ファスナー
にあっては、その係合素子の形態を複雑化するには成形
キャビティの形態を複雑にせざるを得ず、その製作が不
可能であり、必然的に単純な形態の係合素子しか得られ
ない。一方、前記押出しによる成形面ファスナーにあっ
ては、係合素子の正面形態を少なくとも複雑化できる
が、一旦成形したリブを切断することにより個々の係合
素子に分離するため、その前後端面はせいぜい上述のご
とき平坦面による組み合わせに過ぎず、これらをも曲面
とするような更に複雑な形態を得ることは難しい。
【0009】また、上記押出及び切断による面ファスナ
ーの製造方法にあっても、ダイホイール或いは成形型に
よる面ファスナーの製造方法にあっても、平板状基材及
び係合素子の全体が同時に冷却されるため、完成された
面ファスナーの平板状基材部分と係合素子の部分とは物
性的に同一であり、例えば成形後に急冷すれば結晶化が
進まず全体的に柔軟なものとなり、係合強度や剥離強度
が十分でなくなることがあり、徐冷すれば結晶化が進ん
で全体的に硬度が高くなって係合強度や剥離強度が増す
と同時に平板状基材の硬度も高くなり、面ファスナーが
全体的に剛直となる。
【0010】更には、例えば押出及び切断による上記面
ファスナーの係合素子であれば、押出方向に直交する断
面は前後で常に同一断面となり、特に係合素子の突出端
を尖鋭に成形することは不可能であるため、同一寸法の
雄係合素子であれば特に相手方の雌係合素子であるルー
プが微小な場合には、係合時において同ループへの侵入
がしにくくなり、係合率が減少し、トータルとしての十
分な係合強度及び剥離強度を確保しがたい。
【0011】本発明は、上記課題を解決すべく開発され
たものであり、その具体的な目的は従来にない全く新規
な形態からなる係合素子を有すると共に全体として柔軟
性を備えているにも関わらず、係合率が向上し、必要十
分な係合強度と剥離強度が得やすい成形面ファスナー
と、その効率的な製造装置及び方法を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用効果】本発明者等
は、本件の各発明の基礎となる発明である成形面ファス
ナーと、その成形装置及び成形方法を、特開平11−2
06422号公報により既に公表している。本件の各発
明は前記公報により開示した発明を更に発展させたもの
である。つまり、上記公報に開示した発明にあっては、
例えばその成形面ファスナーについて見ると、製品の形
態が安定せず、その安定化のためには装置と成形方法の
面からも更なる検討が必要であった。従って、前記提案
の後も引き続き多くの検討を重ねた。
【0013】その結果、特に成形樹脂の粘度を適切なも
のにすれば製品の形態が安定化するばかりでなく、その
形態も従来にない全く新規で本発明特有のものであり、
製品としての物性面からも従来では得られない物性が得
られることが分かり、その成形原理には誤りがないこと
が確認された。しかして、前記成形樹脂の粘度は成形材
料や成形条件によって異なるものであり、全ての種類の
成形材料について、或いはその成形条件により一律には
規定し得るものではない。
【0014】上記検討を踏まえて、本発明者等は更に検
討と実験を重ねた結果、以下に述べるように本件請求項
1〜8の成形面ファスナーに係る発明と、同じく請求項
9〜14の同面ファスナーの成形装置に係る発明と、請
求項15及び16の同面ファスナーの成形方法に係る発
明とによって、前述の特性を備えた製品を安定して効率
的に成形することが可能となり、既述した目的が効果的
に達成される。
【0015】請求項1に記載された成形面ファスナーに
係る発明は、同一の材質からなる平板状基材と多数の第
1の係合素子とが一体に成形されてなる成形面ファスナ
ーであって、前記係合素子は前記平板状基材の表面に立
設する支柱部と、同支柱部の先端から成形方向に直交す
る少なくとも一側方に突出する係合頭部とを有してな
り、前記係合素子は、その係合頭部の突出する方向と直
交する方向の肉厚が、前記係合頭部の頂部から支柱部の
基端にかけて漸増しており、前記第1係合素子の係合頭
部の成形方向における前後端面の左右幅寸法が異なって
なることを特徴としている。
【0016】かかる特異な形態を備えた本発明の成形面
ファスナーは、例えば後述する成形装置及び成形方法に
係る発明により安定して成形することが可能であり、上
記成形面ファスナーによれば、第1の係合素子がその係
合頭部の頂部から支柱部の基端にかけて肉厚を漸増させ
ているため、平板状基材の表面に平行な方向の力(剪断
力)、或いは前記基材の斜め上方からの押圧力によって
も容易に倒曲することがなく、また相手方の雌係合素子
であるループが支柱部に係合した状態で斜め上方に引っ
張られたとき、ループは必然的に支柱部と係合頭部との
境界領域に導かれるため、係合頭部がループ内で浮き上
がることがなく、係合が容易には外れないようになる。
また、各係合素子が共にその前後幅を頂部から先端部に
向けて漸増させているため、係合押圧時に係合素子を相
手方ループ群に侵入しやすくしている。
【0017】しかも、本発明にあって最も構造的に特徴
部とする第1係合素子の係合頭部の前後端面における突
出長さが異なる構成を備えている。つまり、前記係合頭
部を上面から見るとき概略梯形を呈しており、その突出
長さの長い端面側の端部は鋭角状となるため、相手方の
雌係合素子であるループに侵入しやすくなり、係合率が
向上し、上記構造と相まって結果的に全体としての係合
強度が増加する。
【0018】なお、前記第1係合素子の正面から見た形
態は後述する本発明による成形装置の第1係合素子成形
用開口の開口形態が任意な形状に形成できることから、
例えば略T字状、略Y字状、パームツリー状、、単一の
フック状、マッシュルーム状、或いはそれらの組み合わ
せや、正面視で外郭を湾曲させるなど、様々な寸法や形
態とすることができ、更にはその高さも自由に変化させ
得る。
【0019】請求項2に係る発明は、請求項1の構成に
加えて、更に前記平板状基材の裏面に多数の第2の係合
素子が一体に成形されている。従って、この発明に係る
成形面ファスナーでは、その表裏両面に第1及び第2の
係合素子を有しているため、雌面ファスナーの係合面同
士を本発明の成形面ファスナーを介して係合固着するこ
とができる。なお、平板状基材の裏面に成形される第2
の係合素子の形態は、例えばフック状、パームツリー
状、T字状、Y字状、マッシュルーム状など従来のこの
種の成形により得られる形状が挙げられる。
【0020】請求項3に係る発明は、更に、前記第1係
合素子の前記支柱部の前後端面における幅寸法が異なっ
ている。すなわち、第1係合頭部の上記形態と共にその
支柱部も同様に概略梯形を呈するため、使用時における
係合素子としての形態が安定し、繰り返し使用によって
も初期の係脱機能が長く維持される。
【0021】請求項4に係る発明は、請求項1又は2の
面ファスナーにあって前記平板状基材の硬度が前記係合
頭部の硬度よりも低くされる。従来のこの種の成形面フ
ァスナーにあっては、既述したとおり成形後の製品に対
する冷却固化が急冷であれ徐冷であれ、いずれも平板状
基材と係合素子を同一条件で冷却固化させるため、製品
全体がほぼ同一の硬度を有している。その結果、柔軟性
を重視する場合には係合素子自体も柔軟となり、係合強
度が低下し、係合強度を重視すると全体が剛直となり、
その用途が限定されてしまう。しかるに、本発明にあっ
ては、基材の硬度が係合素子のそれよりも低いため、面
ファスナー全体としては柔軟性に富むものとなるが、係
合素子が所要の硬度を保持することになり、上述のごと
き特異な形態と相まって相手方の雌面ファスナー部材に
よる押圧力によっても係合素子が容易に倒屈することは
なく、相手方の係合素子であるループとの係合率を大幅
に向上させる。従って、その用途も大幅に拡大される。
【0022】請求項5に係る発明は、上述のごとき平面
視で概略梯形をなす前記第1係合素子の係合頭部の成形
方向における左右幅寸法の短い後端面が幅方向に湾曲し
て後方に膨出している。かかる構成を備えているため、
一旦係合した相手方の雌係合素子であるループは、その
離脱時に前記湾曲した後端面に沿って前方に移動しやす
くなり、従来の矩形状の係合頭部と異なり、係合頭部を
過大に変形させることなく円滑な剥離操作を可能にす
る。また、反対に係合頭部の突出端が相手方の雌係合素
子であるループに侵入したのちは、同ループが係合頭部
の湾曲面に沿って支柱部との境界まで円滑に導かれるた
め、従来のように平坦面との間に形成されるエッジ部な
どがなく確実に係合がなされるようになる。
【0023】請求項6に係る発明は、前記第1係合素子
の支柱部及び係合頭部の成形方向の後端面が上下方向に
連続する湾曲面からなることを規定している。従来も、
係合頭部の延出方向とは反対側の係合頭部端面及び支柱
端面を湾曲面とする係合素子は公知であるが、これが成
形面ファスナーであれば、通常は係合頭部の延出方向に
直交する左右端面は平行な平坦面からなるものとなる。
しかるに、本発明における前記第1係合素子にあって
は、その係合頭部の延出方向と直交する前後端面のう
ち、係合頭部及び支柱の少なくとも成形方向とは反対側
の端面である後端面が上下方向に湾曲面しており、従来
の係合素子における左右端面の上記平坦面に相当する左
右端面は、後述する本件の成形装置に係る発明による押
出ノズルの第2開口形状を任意に設定することにより任
意の曲面として成形し得るものである。
【0024】このように、この発明では係合素子の外郭
形態の殆ど全てを湾曲面により構成することができるた
め、手触りの感触に優れるばかりでなく、面ファスナー
の押圧係合時において相手方の雌係合素子であるループ
を係合頭部に円滑に導入させやすくなり、面ファスナー
の離脱時は相手方の雌係合素子であるループに過大な力
をかけることなく、円滑に離脱させ得るようになる。つ
まり、面ファスナーの係合離脱が無理なく円滑に行える
ようになる。
【0025】請求項7に係る発明は、前記平板状基材
が、前記第1係合素子の係合頭部の突出方向に隣接する
第1係合素子の間にあって、同突出方向に直交して連続
する凹陥溝を有してなること特徴としている。このよう
に基材表面に凹陥溝を形成することにより、平板状基材
の見掛けの肉厚に対する実際の肉厚を薄くして可撓性を
増加させるとともに、前後で隣り合う係合素子の間にお
ける前記基材に亀裂が生じることを防止し、更には同凹
陥溝の側壁面が、それぞれ相手方ループを係合素子の立
ち上がり起端部に導く案内面としても機能するため、ル
ープとの係合率を向上させる。
【0026】請求項8に係る発明は、前記第1係合素子
の支柱部と係合頭部の各前後端面及び左右側面、並びに
係合頭部の頂部の各表層部分における樹脂材料の配向性
が成形方向に指向されていることを規定している。
【0027】本発明の特徴ある成形原理に従って成形さ
れる面ファスナーにあっては、平板状基材には成形方向
に平行で大きな抗張力が存在することは当然として、従
来の係合素子用キャビティにより係合素子を成形する方
式では期待できるものの、リブ押出後の切断及び延伸に
よる既述した成形面ファスナーの成形方式では期待でき
ない、係合素子の成形方向の前後端面に沿う上下方向の
抗張力が大幅に増加する。従って、係合素子自体の破断
強度が増加する。これは、後述するように本成形方法に
係る発明による係合素子成形時に同係合素子の成形方向
の前後端面と左右側面、並びに係合頭部の頂部を、押出
しと上下振動部材の上下方向の振動により成形すること
により、係合素子の全ての表層部分の樹脂材料が成形方
向に配向し、同方向の抗張力を増加させるがためであ
る。
【0028】かかる形態をもつ本発明の成形面ファスナ
ーは、以下の本件請求項9〜14に係る成形装置発明を
使って効率的に成形される。請求項9に係る発明は、同
一成形材料から連続成形により平板状基材と多数の係合
素子とを一体に成形する成形面ファスナーの成形装置で
あって、一方向に駆動回転され、押出ダイとの間で、少
なくとも前記平板状基材の一部を成形搬送する冷却搬送
手段と、前記押出ダイの前記冷却搬送手段による搬送側
端部に配され、前記冷却搬送手段の回転搬送面に対向す
るとともに、その搬送方向に開口する樹脂押出流路を有
する押出ノズルと、前記樹脂押出流路の前面に配され、
同樹脂押出流路の少なくとも一部を上下に開閉する少な
くとも1枚の上下振動部材と、前記上下振動部材を上下
に振動させる少なくとも1つの振動手段とを備えてな
り、前記樹脂押出流路は少なくとも幅方向に間隔をあけ
て配される複数の第1係合素子成形用開口を有し、前記
上下振動部材は板材により構成されてなることを特徴と
する成形面ファスナーの成形装置にある。
【0029】面ファスナーの基本的な成形原理は、特開
平11−206422号公報にて、本件出願人によって
先に提案した成形面ファスナーの成形原理と同様である
が、本発明装置では、面ファスナーを連続的に成形する
にあたり、第1に押出ダイから一方向に駆動回転する冷
却搬送手段の冷却搬送面に直接溶融樹脂を押し出すこ
と、第2に冷却搬送面に押し出されて冷却搬送面上を連
続して搬送される溶融樹脂を樹脂流路を通したのちに、
第1係合素子成形用開口の前面で上下振動部材によって
平板上基材表面に順次第1係合素子を成形していくこと
を特徴部としている。
【0030】すなわち、押出ダイから冷却搬送面に押し
出された溶融樹脂は、その接触面が同搬送面により直接
冷却され固化を開始しはじめ、続く樹脂流路を通る間に
流路中の係合素子断面に成形されつつ、同時にその内部
まで冷却が進行し、押出ダイから押し出された直後の溶
融状態より全体的な硬度が増加した状態で、上下振動部
材の振動により係合素子形状に成形されていく。このよ
うに、押出ダイから押し出された時点の溶融樹脂よりも
幾分硬度を増した半溶融状態で上下振動部材の振動によ
り係合素子を成形するため、成形時の収縮が抑えられる
と共に上下振動部材による樹脂の引きずりも少なくな
り、極めて安定した所期の形態が得られる。
【0031】更には、成形される樹脂は平板状基材の部
分で最も速く冷却が進み、第1係合素子の係合頭部の頂
点に向けてその冷却速度が遅くなるため、製品化される
段階では係合素子の結晶化が平板状基材の部分の結晶化
よりも進んでおり、結果的に平板状基材の硬度が第1係
合素子のそれより低く、面ファスナーの全体としての柔
軟性が確保されるにも関わらず、所要の硬度と必要十分
な係合強度を有する係合素子の成形が可能になる。
【0032】請求項10に係る発明は、前記冷却搬送手
段として一方向に駆動回転する冷却ドラムであることを
規定しており、これは従来の周面に係合素子成形用キャ
ビティを有する高価なダイホイールに代えて、表面が平
滑面からなる冷却ドラムを採用すると共に、従来の押出
ダイに上記押出ノズルと上下振動手段を付設するだけで
改造できるため、設備費及び設備空間の増加に関して殆
ど考慮を要しない。
【0033】一方、請求項11に係る発明では、前記冷
却ドラムの周面に多数の第2係合素子成形用キャビティ
が形成されている場合を規定しているものであり、例え
ばドラム表面に敢えて係合素子成形用キャビティを形成
することをせずに、従来の周面に係合素子成形用キャビ
ティを有する既存のダイホイールを使用することもでき
る。更に、この発明にあっては上記上下振動部材の振動
により平板状基材の表面に第1係合素子を成形すると同
時に、同基材の裏面に第2係合素子を成形一体化して、
連続的に請求項2の形態をもつ成形面ファスナーが得ら
れる。
【0034】上記冷却手段としては回転ドラム内に冷媒
を流したり、或いは回転ドラムの半部を冷却水槽に浸漬
させればよい。また、冷却搬送手段として必ずしもドラ
ム体である必要はなく、請求項12に係る発明のよう
に、一方向に駆動回転する冷却無端ベルトを採用するこ
とも可能である。このとき、無端ベルトをスチール帯で
構成すると共に、そのベルト両端を駆動冷却ロールで案
内すると共に、同ロール間に駆動回転するベルト搬送面
を内側から支持するための平板状支持部材を配するよう
にすればよい。勿論、前記支持部材自体をも冷却体とし
て構成することが望ましい。
【0035】請求項13に係る発明は、前記上下振動部
材が、その横方向に互いが重複しないように形成された
開口部を有する櫛歯状の第1及び第2の上下振動部材か
ら構成され、前記開口部が重複しないようにして前記第
1及び第2の上下振動部材が前記押出ノズルの樹脂押出
流路前面に向けて前後に配され、対応する振動手段によ
り交互に昇降する。かかる構成により、成形される面フ
ァスナーは、多数の係合素子を平板状基材の表面に千鳥
状に一体に立設したものとなり、相手方のループとの係
合率が全面にわたって均等に分配される。
【0036】請求項14に係る発明は、前記押出ノズル
と前記冷却搬送手段との間の間隙が前記基材の最小肉厚
に略等しく設定されて対向して配されており、上記上下
振動部材が係合素子成形用開口を上下方向に完全に開閉
する場合には、前記間隙と同等の肉厚を有する平板状基
材が成形され、前記上下振動部材が前記係合素子成形用
開口を所要の基部を残して閉鎖するように下動する場合
には、支柱の基端部が成形方向に連続して残るようにな
り、請求項7に係る成形面ファスナーの形態である平板
状基材に成形方向に連続する凹陥溝が形成されることに
なる。
【0037】請求項15に記載された成形面ファスナー
の成形方法に係る発明は、同一成形材料から連続成形に
より平板状基材と多数の第1係合素子とを一体に成形す
る成形面ファスナーの成形方法であって、成形面ファス
ナーを成形と同時に冷却搬送する冷却搬送手段を一方向
に駆動回転すること、押出ノズルの幅方向に延在し、前
記冷却搬送手段の冷却搬送面に向けて開口すると共にそ
の搬送方向に開口する樹脂押出流路を通して溶融樹脂材
料を連続して前記冷却搬送面上に押し出すこと、及び前
記押出ノズルの樹脂搬送方向前面に配された板材からな
る昇降部材により、前記樹脂押出流路の幅方向に間隔を
あけて形成された複数の第1係合素子成形用開口を上下
に開閉することを含んでいることを特徴としている。
【0038】かかる成形方法によれば、上記形態を有す
る成形面ファスナーを単一の工程で連続的に製造するこ
とを可能にしており、製造単価も合理的なものとなる。
一方、既述した従来の押出成形による類似形態を有する
成形面ファスナーを製造するには、例えば既述したとお
り基材表面にT字状断面を有する多数のリブを立設した
押出し成形品の前記リブを、所定の肉厚で長手方向に切
断したのち、これを長手方向に延伸して製造するもので
あり、その製造工程が複数にわたるため非能率的である
ばかりでなく、製造される成形面ファスナーの係合素子
は、その長手方向の前後面が前記切断面から構成される
ため平行な平坦面となり、上述の本発明にかかる係合素
子形態と比較すると、前後方向に対する倒曲しやすいこ
とは当然であり、しかも製造単価も必然的に高くなる。
【0039】本発明による成形方法では、押出機の押出
ダイから冷却搬送手段の冷却搬送面に直接溶融樹脂が押
し出される同時に、押し出された溶融樹脂は押出ノズル
の溶融樹脂流路を介して前記冷却搬送面に載って搬送さ
れる。この際、冷却搬送面に押し出される溶融樹脂の同
冷却搬送面との接触面は積極的に冷却され固化を開始す
ると共に、その冷却が溶融樹脂流路を押し出される溶融
樹脂を伝わり、平板状基材の成形部分から第1係合素子
の成形部分を徐々に冷却し、第1係合素子の前記成形部
分が僅かに固化して半溶融状態となったとき、溶融樹脂
通路の出口である第1係合素子成形用開口に達し、同開
口にて上下振動部材の上下方向の動きに応じて第1係合
素子の前後の端面を成形する。
【0040】このときの上下振動部材の下降限位置は、
例えば前記基材の肉厚を残す位置である。すなわち、押
出ノズルと冷却搬送面との間の間隙からは常に平板状の
溶融樹脂が押し出されているが、前記上下振動部材が前
記下降限位置で昇降して、前記平板状基材の上面に所定
のピッチをもって第1係合素子を順次連続的に一体成形
する。
【0041】つまり、前記上下振動部材の下降限位置に
上下振動部材の下端が達したのち上昇し始め、前記係合
素子成形用開口が下端部から上方へと順次開いていく。
このとき、固化が進んだ平板状基材が冷却搬送面に載っ
て連続して搬送されると共に、第1係合素子の成形部分
が僅かに固化した状態で前記開口の開きに応じて、その
開口形状に沿ってその基端部分を下方から順次押し出
し、支柱部及び係合頭部の前端面を成形しつつ、遂には
上下振動部材が前記開口の上端に達して係合頭部の頂部
前面の成形が完了する。
【0042】こうして、上下振動部材の下端が前記開口
の上端に達するとき、第1係合素子の押出し方向のほぼ
前半部が成形され、続いて前記上下振動部材が下降を開
始する。前記係合素子成形用開口を上端から順次閉塞し
ていき、前述の前半部の成形とは逆に係合頭部の頂部か
ら支柱部の立ち上がり基端へと係合素子の後半部を順次
成形していく。このとき、上下振動部材により成形され
る溶融樹脂は僅かに固化が進んだ状態で常に同一の硬さ
をもつため、その成形形態は安定したものとなる。
【0043】また、前記冷却搬送手段による冷却機構に
基づき、従来の成形面ファスナーには期待できない本発
明特有の物性を備えた面ファスナーが成形できる。すな
わち、前述のごとく成形時の平板状基材と係合素子の冷
却機構の相違により、平板状基材が積極冷却に基づき固
化が速まり、その結果、結晶化の進まないままに固化を
完了するのに対して、係合素子は伝導による冷却である
ため前記基材に比して固化が遅くなり、その結果、結晶
化が進むため硬度の点では前記基材よりも高くなる。従
って成形される面ファスナーは全体的には柔軟性に富む
にも関わらず、係合素子の係合強度が増加し、硬度が高
く変形しにくいことと相まって係合率及び剥離強度も向
上する。
【0044】更に、本発明にあっては第1係合素子を所
望の断面形状を有する第1係合素子成形用開口から押し
出される半溶融状態にある熱可塑性樹脂材料を、上下振
動部材を上下に振動させることにより、同上下振動部材
によって連続して成形するものであるがため、その支柱
部及び係合頭部と同係合頭部の頂部に沿った表層部分の
樹脂材料が成形方向に配向する。その結果、平板状基材
と共に係合素子がその成形方向において表層部分の全て
の抗張力が向上することになり、係合素子自体の破損強
度を大幅に増加させる。
【0045】一方、成形される前記係合素子の正面形態
について見ても、前記係合素子成形用開口の形態とほぼ
一致することになるが、その成形方向の前端面形態と後
端面形態とは相似形ではあるが、前者の左右幅が後者の
それよりも僅かに大きな形態となっている。これは、前
記係合素子成形用開口の前面で上下に振動する上下振動
部材による同開口の開閉時における溶融樹脂の押出挙動
の違いによると考えられる。すなわち、上下振動部材の
上動時には、それまで前記係合素子成形用開口が閉鎖さ
れ、樹脂押出流路に閉じ込められて押出圧力により樹脂
圧力が高まっている状態で、前記開口の一部が急激に開
かれるため、瞬間的に前記樹脂圧力が解放され、定常の
設定された押出量を上回るが、続く上下振動部材の下降
による前記開口の閉鎖時には瞬時に押出が絶たれるた
め、逆に溶融樹脂の押出量が設定以下となりやすく、結
果的に本発明による成形面ファスナーにあっては請求項
1における特徴部を構成するように、第1係合素子の係
合頭部の成形方向における前後端面の左右幅寸法に違い
が生ずるようになる。
【0046】一方、その第1係合素子の側面形態は、上
端から下端にかけてある曲面をもって成形方向の前後に
末広がり状となる。更に、前記上下振動部材の昇降速度
曲線を様々に変更制御すると、前述の末広がりとなる前
後の曲面を多様に変更できる。その側面形態は前記上下
振動部材の昇降速度により決まる。
【0047】こうして、従来のこの種の面ファスナー押
出成形では予測できない形態と機能を具備する面ファス
ナーが得られると同時に、従来の成形方法には期待でき
ない単一工程による画期的で且つ能率的な成形が可能と
なる。
【0048】請求項16に係る成形方法の発明にあって
は、平板状基材の上記第1係合素子が成形された面とは
反対側の面に、第1の係合素子を成形すると同時に第2
の係合素子を多数成形する。この成形のため、上記冷却
搬送手段の搬送面に第2の係合素子成形用キャビティを
形成すればよい。この場合に、従来の周面に多数の係合
素子成形用キャビティを有するダイホイールを使うこと
もでき、成形された面ファスナーは表裏に係合素子が成
形された両面成形面ファスナーとなり、係合素子の形態
によっては自己接合性を備えるようになるばかりでな
く、この面ファスナーを挟んでループ面をもつ物品同士
の固着が可能となる。
【0049】
【発明の実施形態】以下、本発明の代表的な実施の形態
を図示実施例に基づいて具体的に説明する。図1は本発
明の代表的な形態例をもつ係合素子を備えた成形面ファ
スナーの成形方向前面から見た部分斜視図を示してお
り、図2は同面ファスナーの成形方向後方から見た部分
斜視図、図3は同面ファスナーの上面図とその成形方向
の前面図及び背面図、図4は同面ファスナーの部分側面
図である。なお、これらの図面では係合素子形態を正面
視で略T字状として示しているが、それらの形態は後述
する成形装置における第1係合素子成形用開口105の
開口形態により、例えば略Y字状、略逆L字状、更には
概略逆J字状やマッシュルーム状など、任意に選択し得
るものである。更には、前述の形態を有する係合素子の
寸法をも任意に変更し得るものである。また、前述の図
に示す矢印は本発明の成形装置による成形方向を示して
いる。
【0050】これらの図から理解できるように、本発明
の成形面ファスナー10は平板状基材11と同基材表面
に起立する多数の係合素子12とを単一の工程をもって
連続して一体に成形することで簡単に製造できる。そし
て、前記係合素子12は、前記平板状基材11の表面か
ら直接起立する支柱部12aと同支柱部12aの先端か
ら少なくとも一側方に突出する係合頭部12bとからな
り、前記係合素子12の係合頭部12bは、その突出す
る方向と直交する肉厚が、前記係合頭部12bの頂部か
ら支柱部12aの立ち上がり基端にかけて係合頭部12
bともども漸増させている。
【0051】本実施例における前記係合素子12は、図
1及び図2に示すように、成形方向の前後から見て係合
頭部12bの頂部は下方にV字状に僅かに垂直に切り込
まれた略T字状をなしており、支柱部12aは前記係合
頭部12bの突出方向の寸法である左右幅がほぼ同一に
直立して係合頭部12bにつながっている。また、図1
〜図3からも明らかなように、この係合素子12を上面
から見ると、その係合頭部12bの成形方向の前後端面
における左右の突出幅寸法W1,W2が異なり、全体と
して略梯形状をなしていることが理解できる。本実施例
にあっては、成形方向の前方側の端面幅W1が成形方向
の後方側の端面幅W2よりも長い。このことは、支柱部
12aについても同様のことがいえる。かかる水平断面
形態は、後述する様々な形態と共に本発明の製造方法に
よって得られる特有の形態である。
【0052】係合頭部12bの上記形態は、相手方の図
示せぬループとの係合にあたって、その係合をしやすく
する。すなわち、係合頭部12bの左右突出端の前側隅
部がほぼ鋭角となるため、ループが微小であっても、或
いは開ききっていない場合にも、ループ内への侵入がし
やすくなる。また、同様に係合頭部12bをループから
離脱させる場合にも、たとえループの引き上げによりい
わゆる首吊り状態とはならず、係合頭部12b及び/又
はループを切断することなく円滑に離脱する。
【0053】本実施例における他の特徴ある形態として
は、前記係合頭部12bの頂部から支柱部12aの前記
平板状基材11に対する立ち上がり起端にかけて、成形
方向の前後にわたって、その肉厚が漸次増加している。
この漸増形態は、例えば既述した特公昭53−2288
9号公報に開示されたような押出リブをV字状に切断し
たときの直線的な平坦面による漸増形態と異なり、係合
頭部12bの頂部から支柱部12aに移行するまでは外
側に膨出する湾曲面をなし、続く支柱部12aではその
基端部に至る間が内側に膨出して漸増する湾曲面をなし
ている。
【0054】この湾曲形態は成形方向に隣り合う係合素
子12の間に侵入したループを、引き上げるとき円滑に
係合頭部12bへと導く機能を果たす。すなわち、面フ
ァスナーの押圧により折れ曲がって成形方向に隣り合う
係合素子12の間に侵入したループは、前記押圧が解除
されてその変形が解かれて相対的に離間方向に動くと
き、ループは係合素子12の支柱部12aの端面に沿っ
て原形に復帰しようとし、その移動途中で係合頭部12
bと係合する。
【0055】更に本発明の特有の形態として、係合頭部
12bの前記後端が平面視で直線でなく外側に膨出する
形態となっている。この形態は、特に相手方のループと
の離脱にあたり、ループが係合頭部12bの突出端側へ
の移行を助長させる。すなわち、係合頭部12bに係合
するループが斜め前方に引き上げられると、同ループは
係合頭部12bの後端の膨出面に沿って前端の隅角部へ
と円滑に移動して、ループ及び係合頭部12bに過大な
負荷がかからずに離脱する。
【0056】図示例にある前記係合素子12によれば、
支柱部12aは立ち上がり起端部に向けて前後左右とも
にその寸法が漸増しているため、平板状基材11の表面
に平行な方向の力(剪断力)、或いは前記基材11の斜
め上方からの押圧力によっても容易に倒屈することがな
く、また相手方の係合素子である図示せぬループが支柱
部12aに係合した状態で斜め上方に引っ張られたと
き、必然的に係合頭部12bとの境界領域に導かれるた
め、係合頭部12bがループ内で浮き上がることがな
く、係合が容易には外れないようになる。一方、係合頭
部12bも同様に、その突出方向と直交する前後幅を頂
部から先端に向けて漸増させているため、係合素子12
が相手方のループ群に突入しやすくなるばかりでなく、
その突入時に各ループを押圧して横方向に押し広げるた
め、前述の形態であるにも関わらず、係合頭部12bの
先端がループに挿入しやすくなり、また同じ方向に同一
幅となっている従来の係合素子と比較して、前記支柱部
12aと係合頭部12bとの境界部である首部がえぐれ
た状態にあるため 一旦係合した相手方のループは更に
係合が外れにくくなり、係合率、係合力、及び剥離力の
いずれをも増加させる。
【0057】更に本実施では、成形面ファスナーの平板
状基材11の表面に列をなして成形される上記第1の素
子形態をもつ多数の係合素子12と、その隣り合う列に
成形される多数の係合素子12との間にあって、平板状
基材11の同表面に、矩形断面の凹陥溝11aが連続し
て形成されている。かかる凹陥溝11aを形成すること
により、平板状基材11の見掛けの肉厚に対する実際の
肉厚を薄くして可撓性を増加させるとともに、隣り合う
係合素子12の間における前記基材11の裂けをしにく
くしている。また、その凹陥溝11aの側壁面は、それ
ぞれ相手方ループを係合素子12の立ち上がり起端部に
導く案内面としても機能するため、ループとの係合率を
向上させる。
【0058】なお、図示は省略するが係合頭部12bの
正面視の形態は任意に設定できる。すなわち、第1係合
素子12の前記形態は後述する押出ノズル105の第1
係合素子成形用開口105bの開口形状により決まるも
のであって、例えば係合頭部12bの左右方向に突出す
る係合部を単一としたり、係合頭部12bの頂部に形成
するV字溝を排除して、単に上方に湾曲する形態とする
こともでき、また成形方向に直交する方向に隣り合う係
合素子12の係合頭部12bから突出する単一の係合部
の突出方向を互いに反対方向に向けるようにして、係合
に方向性を与えないようにすることもできる。
【0059】さて、これらの形態をもつ面ファスナー
は、以下に述べる本発明の成形方法及び装置により簡単
に成形できる。また、その成形法に従えば本発明による
前記係合素子12の全てがそれぞれ独立して平板状基材
11の表面に一体成形され、しかも従来のリブ切断と基
材延伸により得られる係合素子と比較すると、図1〜図
4からも理解できるように係合素子12の全体形状が円
みを帯び、手触りも大幅に改善される。
【0060】図5及び図6は、本発明の成形装置100
の代表的な実施形態である第1実施例装置を示してい
る。なお、この種の成形装置にあって、押出機などに関
しては従来の構造と格別に変わるところがないため、こ
こでは図示とその具体的な説明を省略する。
【0061】これらの図において、符号101は図示せ
ぬ押出機に取り付けられた押出ダイであり、同押出ダイ
101には内部の押出流路に連通する押出口101aが
形成されている。前記押出ダイ101の押出口101a
には、本発明の最も特徴とする冷却搬送手段としての冷
却ドラム111の周面が所定の間隙をもって対設されて
いる。この間隙は、成形しようとする面ファスナー10
の平板状基材11の必要最小限の肉厚とほぼ等しい寸法
に設定される。冷却ドラム111の周面は平滑面とされ
ており、同ドラム111の内部には冷却媒体が循環して
流されている。本実施例にあって、前記冷却媒体として
冷却水が使われる。
【0062】前記冷却ドラム111は図示せぬ駆動源に
より一方向に駆動回転する。また、前記押出ダイ101
には押出口101aに連通して、前記冷却ドラム111
の回転方向に延びる溶融樹脂流路101bが形成されて
おり、同樹脂流路101bの出口端面に連通する樹脂押
出流路105aを有する押出ノズル105が前記押出ダ
イ101に付設されている。本実施例にあっては、前記
押出ダイ101は内部から制御加熱されているが、前記
押出ノズル105は非加熱状態を保持される。同押出ノ
ズル105の前記樹脂押出流路105aは前記冷却ドラ
ム111の周面に対して前記押出ダイ101と同様の間
隙をもって同ドラム周面に対設され、同冷却ドラム11
1の回転方向に沿った前面には係合素子成形用開口10
5bが形成されている。
【0063】本実施例にあっては、前記係合素子成形用
開口105bの開口形態は上端中央が略V字型に下方に
向けて凹んだ略T字状をなしており、この係合素子成形
用開口105bが前記押出ノズル105の幅方向に所定
のピッチをもって複数個形成されている。
【0064】そして、本発明にあっては前記押出ノズル
105の前面に密着させて上下振動部材106が配され
る。図示例によれば、前記上下振動部材106は前記押
出ノズル105の前面との当接面を平坦面とし、その前
面側を下方に傾斜させて前記平坦面の下端で合流する傾
斜面とした楔状断面を有する横長の金属製板材からな
る。そして、この上下振動部材106は振動手段104
により上下に振動する。図示例による前記振動手段10
4は、上下振動部材106の上面中央はリンク104d
を介して電動モータ104aなどの回転駆動源と結合す
る回転円盤104bの偏心ピン104cに連結されて構
成される。なお、前記押出ノズル105の前面の左右側
縁部には前記上下振動部材106を垂直に往復動させる
ための摺動案内面を設けてもよい。
【0065】次に、上述の構成を備えた面ファスナー成
形装置によって図1に示すような代表的な形態をもつ成
形面ファスナーの成形について説明すると、押出ダイ1
01の押出口101aから押し出される溶融樹脂は、一
方向に回転する直接冷却ドラム111の周面に導入さ
れ、その冷却ドラム111の周面との接触面の部分から
積極的に冷却されながら、前記押出ノズル105の樹脂
押出流路105aへと導かれる。溶融樹脂は前記樹脂押
出流路105aの前面に至る間に、冷却ドラム111の
周面と接触している平板状基材11の下面から内部へと
徐々に冷却されて、樹脂押出流路105aの前面に形成
された係合素子成形用開口105bから押し出されると
きには、ある程度の保形性をもつまでに冷却されて半硬
化した状態になる。
【0066】図7は本発明の第2実施例装置を部分的に
示しており、同図によれば押出ダイ101の前面に押出
ノズル105を連設し、前記押出ダイ101の溶融樹脂
流路101bと前記押出ノズル105の樹脂押出流路1
05aとを連通させている。この実施例装置では、冷却
搬送手段として冷却無端ベルト112を採用している。
この冷却無端ベルト112はスチール製の平滑面からな
る無端ベルトからなり、駆動ロール113及び反転ロー
ル114により一方向に駆動回転する。前記駆動ロール
113及び反転ロール114の間にはボックス状のベル
ト支持部材115を備えており、これらのロール11
3,114及びベルト支持部材115には冷却装置が内
蔵され、周面を走行する前記無端冷却ベルト112を内
側から積極的に冷却している。そして、前記反転ロール
114を回動するベルト位置の上面には、前記押出ダイ
101の押出口101aに連通する上記押出ノズル10
5の樹脂押出流路105aの下面を平板状基材11の肉
厚に相当する間隙をおいて対設させている。
【0067】本発明にとって、上述のごとく溶融樹脂が
押出ダイ101の押出口101aから押し出された瞬間
から冷却搬送手段111,112の搬送面により急冷さ
れ、次いで押出ノズル105の樹脂押出流路105aを
通過する間に徐冷されるようにして、平板状基材11の
固化を速めると共に、第1係合素子12の冷却速度を相
対的に遅らすことにより、平板状基材11と第1係合素
子12との物性を異ならせることができる。つまり、平
板状基材11は急冷により結晶化が進まないままに固化
するが、第1係合素子12は徐冷によって結晶化が進ん
だのちに固化するため、平板状基材11は第1係合素子
12よりも柔軟性を備えることになり、面ファスナー全
体としての柔軟性を備えると共に、ある程度の硬度を有
し変形しにくく係合強度に優れた第1の係合素子12が
成形されることになる。因みに、前述の押出冷却機構に
よる実験結果によると、平板状基材11の結晶化度は係
合素子の結晶化度の略80%以下と低いことが確認され
ている。
【0068】溶融樹脂が押出ダイ101の押出口101
aより押し出された瞬間から押出ノズル105の係合素
子成形用開口105bに到達する間に、溶融樹脂が冷却
搬送手段の搬送面により冷却されて、粘度がある程度高
くなった半溶融状態とするため、以降の係合素子12の
成形時における保形性が確保され、形態の安定した成形
を可能にしている。この冷却を遅れさせると、押出ノズ
ル105から押し出される溶融樹脂の粘度が低すぎて、
形態が崩れたり捩じれたりして形態が安定せず、実施化
が難しい。
【0069】溶融樹脂が係合素子成形用開口105bか
ら、その開口断面形状をもって押し出される瞬間に、前
記押出ノズル105の前面に摺接状態で上下方向に往復
動している上下振動部材106によって、第1係合素子
12が連続的に成形されることになる。通常は、前記上
下振動部材106の上昇限位置は上記係合素子成形用開
口105bの上端位置、換言すれば係合頭部成形部10
5b−2の上端位置であり、上下振動部材106の下降
限位置は上記係合素子12の支柱部12aと平板状基材
11の上面との境界線位置である。
【0070】従って、面ファスナー10の成形の間は、
押出ダイ105と冷却ドラム111との間隙から連続し
て平板状の溶融樹脂が押し出され続けており、前記上下
振動部材106が昇降することで、前記平板状基材11
の上面に所定のピッチで係合素子12が列をなして連続
的に一体成形される。なお、上記第1実施例装置では上
記上下振動部材106の下降限位置を、係合素子成形用
開口105bの支柱部成形部105b−1の下端、つま
り第1係合素子成形用開口105bを全て閉鎖すること
なく、同開口の下端位置よりも僅か上方位置となるよう
に設定している。
【0071】そのため、成形される面ファスナー10の
平板状基材11の上面には、成形方向に隣り合う係合素
子12の間が所要の高さのリブで連結されて、恰も平板
状基材11の係合素子12の成形方向の列間に同方向に
連続して延びる凹陥溝11aが形成された形態となる。
このとき形成される前記凹陥溝11aは、既述したよう
に平板状基材11の見掛けの肉厚に対する実際の肉厚を
薄くして可撓性を増加させるとともに、列内で隣り合う
係合素子12の間における前記基材11の裂けをしにく
くしている。また、その凹陥溝11aの側壁面は、それ
ぞれ相手方ループを係合素子12の立ち上がり起端部に
導く案内面としても機能して、ループとの係合率を向上
させる。
【0072】次に、図8〜図11に基づいて、その成形
機構を具体的に説明する。いま、図8に示すごとく上記
上下振動部材106の下降限位置まで下降した状態か
ら、上下振動部材106が上昇を開始して、図9に示す
ように前記係合素子成形用開口105bが下端から上方
へ順次開いていく。このとき、溶融樹脂も前記開口の開
きに応じて、その開口形状に沿って下方から順次押し出
され、遂には図10に示すように上下振動部材106が
前記開口の上端に達すると、係合素子12の押出し方向
のほぼ前半部が成形され、続いて前記上下振動部材10
6が下降を開始して、図11に示すように前記係合素子
成形用開口105bを上端から順次閉塞していき、前述
の前半部の成形とは逆に係合頭部12bの頂部から支柱
部12aの立ち上がり基端へと係合素子12の後半部を
順次成形していく。
【0073】かかる成形機構により、前記係合素子14
の正面形態は前記係合素子成形用開口105bの形状と
ほぼ一致するが、その側面形態は前記上下振動部材10
6の昇降速度により決まり、図4及び図8に示すように
いずれにしても係合素子12の側面形態は係合頭部12
bの頂点から末広がり状に外側に膨出する湾曲面をもっ
て支柱部12aへと移行し、同支柱部12aの基端まで
末広がり状で且つ内側に凹んだ湾曲面に形成され、係合
頭部12bの頂部から支柱部12aの基端まで成形方向
の前後に湾曲しながら末広がり状に成形されてる。更
に、前記上下振動部材106の昇降速度曲線を様々に制
御すると、前述の末広がりとなる前後の曲面をも多様に
変更できる。
【0074】ところで、前述の本発明による成形機構に
よると、成形される面ファスナーに予想し得なかった新
たな形態が付与される。すなわち、係合素子の成形機構
が所要の断面で押し出される半溶融状態にある樹脂材料
を、上下振動部材106による上下動により第1係合素
子成形用開口105bを開閉しながら連続して第1係合
素子12を成形するため、前記開口105bの内側にあ
って押出圧力により昇圧した溶融樹脂は、同第1係合素
子成形用開口105bが開くと同時に自由空間へと押し
出される。このとき、溶融樹脂は通常の樹脂圧よりも高
くなっているため、第1係合素子成形用開口105b内
にある続く溶融樹脂が定常の押出圧力に戻る瞬時の間、
定常よりも多くの樹脂が押し出されながら係合素子12
の前半部分が成形されることになる。この前半部分が成
形されたのち、上下振動部材106は第1係合素子成形
用開口105bの閉鎖運動に移行して、同開口105b
を上端から順次閉塞していく。その閉塞により樹脂の押
出量も僅かではあるが順次減少する。その結果、係合素
子12の後半部の成形ではその形態が前半部の形態より
も幾分収縮した形態となり、図1〜図3により説明した
ごとく係合頭部12bが最もその形態の差を顕著に表出
させる部分となる。
【0075】また、更に本発明による成形機構は成形さ
れる面ファスナーに予想し得ない新たな物性を付与す
る。すなわち、係合素子12が係合素子成形用開口10
5bから所要の断面で押し出される半溶融状態にある樹
脂材料を、上下振動部材106による係合素子成形用開
口105bの開閉動作により連続して成形するため、成
形樹脂材料はその成形時に上下振動部材106の動きに
沿って成形される方向に配向する。つまり、係合素子1
2の支柱部12a及び係合頭部12bの前後端面の表層
と係合頭部の頂部における表層にある樹脂材料が、それ
らの成形方向に沿って配向される。
【0076】このことは、平板状基材11の成形方向に
沿った樹脂材料の配向性と前述の配向性とが相まって、
面ファスナー全体の成形方向の抗張力を増加させること
につながる。因みに、上述の成形により得られた面ファ
スナー10を成形方向に平行にスライスした1係合素子
単位の試験片の5片について、偏光顕微鏡写真による観
察を行ったところ、図12に示す面ファスナー10の平
板状基材11に沿った第1方向、係合素子12の前面
に沿った第2方向及び係合素子12の後面に沿った第
3方向の配向が、それぞれの部位における他の方向の
配向と比較したところ、それぞれの部位においては、表
1に示すようにその対応する方向に沿った配向が他の方
向の配向に比して大きいことが確認された。なお、表1
における配向度は絶対値でなく、他の配向との相対的な
値であり、それぞれ数値1を基準とした。
【0077】
【表1】
【0078】図13は上記実施例装置の第1変形例を示
している。この変形例では、上記第1実施例装置と同様
の構造をもつ押出ノズル105と、その前面に配される
前後一対の第1上下振動部材107及び第2上下振動部
材108と、各上下振動部材107,108にそれぞれ
リンク104d,104d’を介して連結され、前記第
1及び第2上下振動部材107,108を昇降させるク
ランク機構104,104’とを備えている。他の構成
は上記第1実施例装置と同様である。
【0079】本実施例によれば、前記押出ノズル105
には上記第1実施例装置と同様に、6個の係合素子成形
用開口105bが形成されている。一方、上記第1上下
振動部材107と第2上下振動部材108はそれぞれに
2個の縦長の矩形状スリット107a,108aを有す
る櫛歯状の金属製板材からなる。
【0080】前記第1上下振動部材107の矩形状スリ
ット107aと第2上下振動部材108の矩形状スリッ
ト108aとは、基本的にスリット幅が等しく、且つそ
の配列間隔も等しい。しかしながら、第1上下振動部材
107と第2上下振動部材108とは、その全体的な形
態が異なる。すなわち、第1上下振動部材107は上半
部がほぼ同一肉厚の平坦面を有しており、その下半部が
上記第1実施例と同様に楔状断面に形成されており、前
記矩形状スリット107aのスリット高さh1が、前記
同一肉厚部分の上端の近くまである。
【0081】一方、前記第2上下振動部材108は同一
肉厚部分108bと上記第1実施例装置における楔断面
と同様の楔状断面を有する楔断面部分108cとが、前
記同一肉厚部分108bの下端から成形方向とは逆方向
に突出する連結部108dを介して階段状に連結されて
いる。この第2上下振動部材108の前記矩形状スリッ
ト108aは前記連結部108dの上端まで形成され、
その楔断面部分108cと連結部108dをあわせた高
さh2は前記第1上下振動部材107の矩形状スリット
107a内に嵌合して、そのスリット内部で昇降して上
記係合素子成形用開口105bから押し出される溶融樹
脂により係合素子12が形成されるに十分な高さに設定
されている。
【0082】そして、前記第1上下振動部材107及び
第2上下振動部材108の各矩形状スリット107a,
108aの形成位置は、互いの矩形状スリット107
a,108aが重複しないように、それぞれの矩形状ス
リット107a,108aを各上下振動部材107,1
08の左右いずれか片側に偏位させている。前記第1上
下振動部材107及び第2上下振動部材108の配設位
置を、各矩形状スリット107a,108aのピッチ分
だけずらして配設するとともに、第2上下振動部材10
8の前記連結部108dと楔断面部分108cとを第1
上下振動部材107の前面側から前記矩形状スリット1
07aに嵌合させている。
【0083】第1及び第2の上下振動部材107,10
8は、それぞれリンク104d,104d’を介して連
結された前記第1及び第2上下振動部材107,108
を昇降させるクランク機構104,104’を作動させ
ることにより、第1上下振動部材107及び第2上下振
動部材108を押出ノズル105の第2係合素子成形用
開口105bに密着させて昇降させる。このときの第1
及び第2上下振動部材107,108の昇降は、一方の
上下振動部材の昇降が終了したのちに他方の上下振動部
材の昇降がなされるように交互に駆動されるものであ
る。
【0084】図示例では、上記押出ノズル105の第2
係合素子成形用開口105bのうち、第1上下振動部材
107をもって左から奇数番目の係合素子成形用開口1
05bから押し出される溶融樹脂により3列の係合素子
12を成形し、第2上下振動部材108をもって左から
偶数番目の係合素子成形用開口105bから押し出され
る溶融樹脂により3列の係合素子12を成形する。その
成形機構は上記第1実施例装置による成形機構と同じで
ある。こうして成形される面ファスナーは、千鳥状に配
された多数の係合素子12を平板状基材11の表面に一
体に立設したものとなる。この変形例による個々の係合
素子12の形態は図1に示した係合素子12の形態と同
じである。
【0085】図14は上記第1実施例装置の他の変形例
を示しており、この変形例装置によっても図11に示し
た千鳥状に配列された係合素子12を有する面ファスナ
ーが成形される。同変形例装置にあっては、その押出ノ
ズル105’の第2係合素子成形用開口105b’、第
1上下振動部材107’及び第2上下振動部材108’
の各構成が、上記変形例装置とは異なっており、他の構
成は実質的に同じである。
【0086】前記押出ノズル105’は、その前面開口
部に複数(図示例では6個)形成された第1係合素子成
形用開口105b’のうち左から偶数番目の開口105
b’を、前記第1上下振動部材107’の肉厚と等しい
肉厚分だけ前方に突出させている。更に、偶数番目の開
口105b’を奇数番目の開口105b’に比べて背を
高くしている。前記第1上下振動部材107’は、突出
された前記第1係合素子成形用開口105b’の側面に
摺動可能に上方から外嵌される2つの矩形状スリット1
07a’が形成された下半部が断面楔状をなす櫛歯状の
金属製板材からなり、第2上下振動部材108’の下半
部も、前記矩形状スリット107a’に対向して配され
る左右の断面楔状部分108c’とその間に形成される
矩形状スリット108a’とを有する金属製板材からな
る。
【0087】かかる構成部材を備えた成形装置により成
形面ファスナーを成形するには、前記第1上下振動部材
107’の上記2つの矩形状スリット107a’を、押
出ノズル105’の前面に突出する第1係合素子成形用
開口105b’の左右側面に摺接させながら上方から嵌
合させるとともに、第2上下振動部材108’の左右断
面楔状部分108c’を前記第1係合素子成形用開口1
05b’の前面に摺接するように配設する。そして、前
記第1及び第2上下振動部材107’,108’は交互
に昇降動作を繰り返すことにより、図示を省略した平板
状基材の表面に千鳥状に配され、かつ列ごとに背の高さ
が異なる多数の第1係合素子を有する成形面ファスナー
が連続して成形される。
【0088】図15は本発明の代表的な第3の実施例装
置を示している。同図において、上記第1実施例装置と
本質的に異なるところは冷却ドラム111にある。この
実施例にあっても、周面を押出機100の押出ダイ10
1に対向して平板状基材11の肉厚に相当する間隙をお
いて一方向に駆動回転する冷却ドラム111が設置され
ている。前記押出ダイ101のドラム回転方向の端部に
は、前記押出ノズル105が固設されている。この押出
ノズル105の樹脂押出流路105aと前記押出ダイ1
01の溶融樹脂流路101bとは、前記冷却ドラム11
1の周面に沿って連通しており、同押出ノズル105の
前面には任意の形状をもつ例えば断面T字状の第1係合
素子成形用開口105bが横並びで複数形成されてい
る。そして、同押出しのずる105の前面には前記第1
係合素子成形用開口105bを上下に開閉する上下振動
部材106が密着して配されている。前記上下振動部材
106は図示せぬ振動手段により上下に振動する。上記
冷却ドラム111の構造以外は、上記第1実施例装置と
実質的に均等な構成を備えている。
【0089】本実施例装置における上記冷却ドラム11
1は、上記第1実施例装置の冷却ドラム111と異な
り、その周面に多数の第2係合素子成形用キャビティ1
11aが形成されている。従って、平板状基材11の表
裏面に第1係合素子12と第2係合素子13とがそれぞ
れに成形一体化された両面成形面ファスナー10’が連
続して成形されることになる。
【0090】次に、上述の構成を備えた成形面ファスナ
ー成形装置による代表的な形態をもつ両面成形面ファス
ナー10’の成形機構を簡単に説明すると、押出機の押
出ダイ101から溶融樹脂が冷却ドラム111の周面に
向けて押し出される。冷却ドラム111は図示せぬ駆動
源により一方向(図示例では時計方向)に駆動回転して
いる。押出ダイ101から冷却ドラム111の周面に押
し出された溶融樹脂の大部分は前記周面に担持されて冷
却されながら、冷却ドラム111の回転とともに周回す
る。前記溶融樹脂の一部は冷却ドラム111の周面に形
成された第2係合素子成形用キャビティ111aに押し
込まれて順次第2係合素子13が成形される。
【0091】冷却ドラム111の周面に担持されて周回
する溶融樹脂は、樹脂押出流路105aを介して下流側
に設置された押出ノズル105の第1係合素子成形用開
口105bに達し、同開口105bから前方に押し出さ
れる。このとき、押出ノズル105の前面では、上記上
下振動部材106が所定の速度で上下方向に振動してい
る。押出ノズル105から押し出される半溶融状態にあ
る断面T字状の溶融樹脂は、押出ノズル105の前面で
上下方向に振動する上下振動部材106により上記第1
実施例と同様に第1係合素子12を成形すると同時に、
平板状基材11を成形する。
【0092】図示実施例によれば、前記上下振動部材1
06の上昇限位置は上記第1係合素子成形用開口105
bの上端位置、換言すれば係合頭部成形部105b−2
の上端位置であり、上下振動部材106の下降限位置は
上述のように冷却ドラム111の周面との間に平板状基
材11の肉厚を残した位置である。
【0093】従って、押出成形の間は、押出ダイ101
から冷却ドラム111の周面に向けて押し出される溶融
樹脂は、平板状基材11の裏面側に第2係合素子13を
成形しながら冷却ドラム111により積極的に冷却され
て周回し、押出ノズル105に達すると半硬化した状態
となって、上記第1実施例装置と同様に上下振動部材1
06により前記平板状基材11の成形とその表面側の第
1係合素子12の成形とが同時に行われる。
【0094】こうして成形される第1係合素子12の形
態は、正面から見て係合頭部12bが支柱部12aの上
端から下方に円弧状に湾曲して左右に突出した略T字状
を呈しており、この第1係合素子12を側面から見る
と、図16に示すように、その係合頭部13bの頂部か
ら支柱部12aの前記平板状基材11に対する立ち上が
り起端にかけて肉厚を漸次増加させている。この漸増形
態は、支柱部12aばかりでなく、前記係合頭部13b
についても同様であり、係合頭部13bの肉厚も下方に
向かうにつれて、係合頭部13bの突出方向と直交する
方向に漸次増加しており、これら漸増するときの形態
は、前記上下振動部材106の昇降速度を変化させるこ
とにより任意に設定できる。
【0095】更に、前述のようにして成形される第1係
合素子12の他の形態や物性は上記第1実施例装置によ
り成形される第1係合素子12と変わるところがなく、
本発明の特徴を全て備えている。また、この実施例装置
により成形される平板状基材11の裏面側の第2係合素
子13の形態は、図16に示すごとく通常のフック状を
呈している。
【0096】図17は第1係合素子12の形態が図1に
示した第1係合素子12の形態と同一であるが、平板状
基材11の裏面に成形される第2係合素子13の形態を
変更した両面成形面ファスナー10’を示している。こ
の例によると、第2係合素子13は側面視で全体が略逆
Y字状をなしており、前後に延びる係合頭部13bの境
界部に支柱部13aに達する略V字状の切り込みが切ら
れた形態を呈している。更に、この第2係合素子13で
は、その係合頭部13bの頂部が平坦面13b−1とさ
れ、その頂部から同一平坦面上を平面視で左右方向に膨
出する膨出部13b−2を有している。なお、その構成
及び作用効果と製造方法の詳細は米国特許第5,78
1,969号明細書に開示されており、必要ならば同明
細書を参照されたい。
【0097】以上の説明からも理解できるように、本発
明に係る成形面ファスナーは単一工程で平板状基材の表
面に第1係合素子を、或いはその表裏両面に第1係合素
子及び第2係合素子をそれぞれ連続して一体成形できる
ため、従来法や装置による場合と比較して大幅な改造の
必要がなく、生産性の向上と設備空間の低減とを図るこ
とができ、特に本発明装置は従来の同種の成形装置に僅
かな改良を施すだけで実施できるため、設備費の負担を
少なくできる。
【0098】特に、上記第1係合素子の形態は、従来法
では成形が不可能な全く新規なものであり、しかもその
形態は多様に変更できるため、基材の裏面に成形される
第2係合素子の係脱特性や係脱対象である相手方の製品
の特性に合わせて、好適な形態が設定できる。更に、第
1係合素子は、従来のように基材とともに同基材上に延
在する係合素子断面をもつ多数本のリブを押出成形した
のち、前記リブを長さ方向に沿って所定のピッチで切断
し、次いで基材を延伸し個々の係合素子に分離して製造
される成形面ファスナーと比較すると、手触り感に優れ
ており、しかも押出ノズルの第1係合素子成形用開口の
形態を任意に選定することにより、同一基材上に多様な
寸法形態を有する係合素子を混在させて成形することも
可能であるため、例えば大きさの異なるループが混在す
る係合相手であるループ材であっても所要の係合率と係
合力が確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施形態を示す成形面ファス
ナーを成形方向の前方から見た部分斜視図である。
【図2】同成形面ファスナーを成形方向の後方から見た
部分斜視図である。
【図3】同成形面ファスナーの上面図と、同図のI-I 線
及びII-II 線の矢視図である。
【図4】同成形面ファスナーの部分側面図である。
【図5】本発明の第1の実施例装置を示す成形面ファス
ナーの成形装置の要部斜視図である。
【図6】同成形装置の成形面ファスナー成形部を一部断
面で模式的に示す側面図である。
【図7】本発明の第2の実施例装置の成形面ファスナー
の成形装置を一部断面で模式的に示す側面図である。
【図8】本発明の成形面ファスナーにおける第1係合素
子の成形原理を示す第1段階説明図である。
【図9】同成形原理の第2段階説明図である。
【図10】同成形原理の第3段階説明図である。
【図11】同成形原理の第4段階説明図である。
【図12】本発明の成形面ファスナーにおける樹脂材料
の配向性を示す説明図である。
【図13】本発明の上記第1実施例装置の変形例を部分
的に示す斜視図である。
【図14】本発明の更に他の変形例装置を部分的に示す
斜視図である。
【図15】本発明の更に第3実施例装置である両面成形
面ファスナーの成形装置例を部分的に破断して示す概略
側面図である。
【図16】同装置により成形される本発明の両面成形面
ファスナーの形態例を部分的に示す側面図である。
【図17】同装置により成形される本発明の両面成形面
ファスナーの他の実施形態例を部分的に示す側面図であ
る。
【符号の説明】
10,10’ 成形面ファスナー 11 平板状基材 11a 凹陥溝 12 (第1)係合素子 12a 支柱部 12b 係合頭部 13 第2係合素子 13a 支柱部 13b 係合頭部 13b−1 平坦部 13b−2 膨出部 100 成形面ファスナーの成形装置 101 押出ダイ 101a 押出口 101b 溶融樹脂流路 104,104’ 振動手段 104a 回転駆動モータ 104b 回転円盤 104c 偏心ピン 104d, 104d’ リンク 105,105’ 押出ノズル 105a 樹脂押出流路 105b, 105b’ (第1)係合素子成形用開口 105b−1 支柱部成形部 105b−2 係合頭部成形部 106 上下振動部材 107,107’ 第1上下振動部材 108,108’ 第2上下振動部材 107a, 108a ,107a’, 108a’ 縦長の矩形状スリット 108b 同一肉厚部分 108c,108c’ 楔状部分 108d 連結部分 111 冷却ドラム(冷却搬送手段) 111a 第2係合素子成形用キャビティ 112 冷却無端ベルト 113 駆動ロール 114 反転ロール 115 ベルト支持部材 116 テークアップロール

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一の材質からなる平板状基材(11)と多
    数の第1の係合素子(12)とが一体に成形されてなる成形
    面ファスナー(10)であって、 前記係合素子(12)は前記平板状基材(11)の一表面に立設
    する支柱部(12a) と、同支柱部(12a) の先端から成形方
    向に直交する少なくとも一側方に突出する係合頭部(12
    b) とを有してなり、 前記係合素子(12)は、その係合頭部(12b) の突出する方
    向と直交する方向の肉厚が、前記係合頭部(12b) の頂部
    から支柱部(12a) の基端にかけて漸増しており、 前記係合素子(12)の係合頭部(12b) の成形方向における
    前後端面の左右幅寸法(W1,W2) が異なってなる、ことを
    特徴とする成形面ファスナー。
  2. 【請求項2】 前記平板状基材(11)の裏面に多数の第2
    の係合素子(13)が一体に成形されてなる請求項1記載の
    成形面ファスナー。
  3. 【請求項3】 更に、前記第1の係合素子(12)の支柱部
    (12a) の成形方向における前後端面の左右幅寸法(W3,W
    4) が異なってなる請求項1又は2のいずれかに記載の
    成形面ファスナー。
  4. 【請求項4】 前記平板状基材(11)の硬度が前記係合頭
    部(12b) の硬度よりも低くされてなる請求項1又は2記
    載の成形面ファスナー。
  5. 【請求項5】 前記第1係合素子(12)の係合頭部(12b)
    の成形方向の後端面が幅方向に湾曲して後方に膨出して
    なる請求項1又は2記載の成形面ファスナー。
  6. 【請求項6】 前記第1係合素子(12)の支柱部(12a) 及
    び係合頭部(12b) の成形方向の後端面が上下方向に連続
    する湾曲面からなる請求項1又は2記載の成形面ファス
    ナー。
  7. 【請求項7】 前記平板状基材(11)が、前記第1の係合
    素子(12)の係合頭部(12b) の突出方向に隣接する第1係
    合素子(12)の間にあって、同突出方向に直交して連続す
    る凹陥溝(11a) を有してなる請求項1又は2記載の成形
    面ファスナー。
  8. 【請求項8】 前記第1の係合素子(12)の支柱部(12a)
    及び係合頭部(12b) の各前後端面及び左右側面、並びに
    係合頭部(12b) の頂部の各表層部分における樹脂材料の
    配向性が成形方向に指向されてなる請求項1又は2記載
    の成形面ファスナー。
  9. 【請求項9】 同一成形材料から連続成形により平板状
    基材(11)と多数の第1の係合素子とを一体に成形する成
    形面ファスナー(10)の成形装置(100) であって、 一方向に駆動回転され、押出ダイ(101) との間で、少な
    くとも前記平板状基材(11)の一部を成形搬送する冷却搬
    送手段(111) と、 前記押出ダイ(101) の前記冷却搬送手段(111) による搬
    送側端部に配され、前記冷却搬送手段(111) の回転搬送
    面に対向すると共にその搬送方向に開口する樹脂押出流
    路(105a)を有する押出ノズル(105) と、 前記樹脂押出流路(105a)の前面に配され、同樹脂押出流
    路(105a)の少なくとも一部を上下に開閉する少なくとも
    1枚の上下振動部材(106〜108)と、 前記上下振動部材(106〜108)を上下に振動させる少なく
    とも1つの振動手段(104,104a,104b) とを備えてなり、 前記樹脂押出流路(105a)は少なくとも幅方向に間隔をあ
    けて配される複数の第1係合素子成形用開口(105b)を有
    し、 前記上下振動部材(106〜108)は板材により構成されてな
    る、ことを特徴とする成形面ファスナーの成形装置。
  10. 【請求項10】前記冷却搬送手段(111) が一方向に駆動
    回転する冷却ドラムからなる請求項9記載の成形装置。
  11. 【請求項11】前記冷却ドラムの周面に多数の第2係合
    素子成形用キャビティ(111a)が形成されてなる請求項1
    0記載の成形装置。
  12. 【請求項12】前記冷却搬送手段(111) が一方向に駆動
    回転する冷却無端ベルト(112) からなる請求項9記載の
    成形装置。
  13. 【請求項13】前記上下振動部材(107,108) が、その横
    方向に互いが重複しないように形成された開口部(107a,
    108a) を有する櫛歯状の第1及び第2の上下振動部材(1
    07,108) から構成され、前記開口部(107a,108a) が重複
    しないようにして前記第1及び第2の上下振動部材(10
    7,108) が前記押出ノズル(105) の樹脂押出流路(105a)
    前面に向けて前後に配され、対応する振動手段(104,10
    4')により交互に昇降する請求項9記載の成形装置。
  14. 【請求項14】前記押出ノズル(105) と前記冷却搬送手
    段(111) との間の間隙が前記基材(11)の最小肉厚に略等
    しく設定されて対向して配されてなる請求項9記載の成
    形装置。
  15. 【請求項15】同一成形材料から連続成形により平板状
    基材(11)と多数の第1の係合素子(12)とを一体に成形す
    る成形面ファスナー(10)の成形方法であって、 成形面ファスナーを成形と同時に冷却搬送する冷却搬送
    手段(111) を一方向に駆動回転すること、 押出ノズル(105) の幅方向に延在し、前記冷却搬送手段
    (111) の冷却搬送面に向けて開口すると共にその搬送方
    向に向けて開口する樹脂押出流路(105a ) を通して溶融
    樹脂材料を連続して前記冷却搬送面上に押し出すこと、
    及び前記押出ノズル(105) の樹脂搬送方向前面に配され
    た板材からなる少なくとも一枚の上下振動部材(106〜10
    8)により、前記樹脂押出流路(105a ) の幅方向に間隔を
    あけて形成された複数の第1係合素子成形用開口(105b)
    を上下に開閉すること、を含んでなることを特徴とする
    成形面ファスナーの成形方法。
  16. 【請求項16】更に、前記平板状基材(11)の第1係合素
    子(12)が成形された面とは反対側の表面に多数の第2の
    係合素子(13)を同時に成形一体化することを含んでなる
    請求項15記載の成形方法。
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