JP2001086063A - 光信号伝送装置 - Google Patents

光信号伝送装置

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JP2001086063A
JP2001086063A JP25519299A JP25519299A JP2001086063A JP 2001086063 A JP2001086063 A JP 2001086063A JP 25519299 A JP25519299 A JP 25519299A JP 25519299 A JP25519299 A JP 25519299A JP 2001086063 A JP2001086063 A JP 2001086063A
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optical signal
optical
transmission
signal
transmitting
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JP25519299A
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Hironori Ishida
裕規 石田
Kazuhiro Sakasai
一宏 逆井
Tsutomu Hamada
勉 浜田
Shinobu Koseki
忍 小関
Takeshi Kamimura
健 上村
Kenichi Kobayashi
健一 小林
Masao Funada
雅夫 舟田
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数の端末(装置、回路基板等)を接続可能
で複数端末間での自由な通信を高い伝送品質で可能とす
る光信号伝送装置を得る。 【解決手段】 光信号受信部13は、光信号送信部12
によるパルス列光信号の生成に先立って該光信号送信部
12から送信されてきた発信元を示すコード信号に基づ
き、光伝送媒体11を介して伝送を行う送信ノード11
1と受信ノード112の組み合せに応じて、受信する光
信号強度の中間レベルに閾値THを設定し、該閾値TH
に基づいて、上記コード信号に引き続き光信号送信部1
2から送信されてくるパルス列光信号をデジタル電気信
号に変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光信号伝送装置に
係り、より詳しくは、高品質な伝送を行うことができる
光信号伝送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超大規模集積回路(VLSI)の開発に
より、データ処理システムで使用する回路基板(ドータ
ーボード)の回路機能が大幅に増大してきている。回路
機能が増大するにつれて各回路基板に対する信号接続数
が増大する為、各回路基板(ドーターボード)間をバス
構造で接続するデータバスボード(マザーボード)には
多数の接続コネクタと接続線を必要とする並列アーキテ
クチャが採用されてきている。
【0003】接続線の多層化と微細化により並列化を進
めることにより並列バスの動作速度の向上が計られてき
たが、接続配線間容量や接続配線抵抗に起因する信号遅
延により、システムの処理速度が並列バスの動作速度に
よって制限されることもある。また、並列バス接続配線
の高密度化による電磁ノイズ(EMI:Electromagneti
c Interference)の問題もシステムの処理速度向上に
対しては大きな制約となる。
【0004】この様な問題を解決し、並列バスの動作速
度の向上を計る為に、光インターコネクションと呼ばれ
る、システム内光接続技術を用いることが検討されてい
る。光インターコネクション技術の形態は、『内田禎
二、第9回回路実装学術講演大会 15C01,pp.201〜20
2』や『富室 久他.,“光インタコネクション技術の現状
と動向”,IEEE Tokyo Section Denshi Tokyo No.33 p
p.81〜86,1994』等に記載されている様に、システムの
構成内容により様々な形態が提案されている。
【0005】従来提案されている光インターコネクショ
ン技術のうち、信号光を拡散伝播する方式として特開平
10−123350号公報に開示されているシート状の
光バスがある。この方式は、伝送媒体である共通信号路
に入射した信号光を拡散して伝搬するものであるため、
受発光部を有した複数の回路基板を簡易な取付けで確実
に光結合させることができ、精密な光学的位置合わせを
必要としない。また、複数の回路基板を設ける事がで
き、その数や取付け位置を自由に変えることができるた
め、拡張性に富んだ自由度の高い光バスシステムを構築
できる。また、伝送媒体を用いるため、埃などに対する
耐環境性を有し、光学的位置合わせを必要としないた
め、温度変化等にも強い、という長所を備えている。
【0006】しかしながら、上記光バスにおいては、あ
らゆる方向に光を拡散させているため、光の大半を受光
素子の無いところへ放出してしまう。従って、受光部で
の光強度は非常に弱いものとなってしまい、高速化や低
消費電力化には問題があった。
【0007】この問題を解決するために、特開平10−
62657号公報に開示されている様に、シート状光バ
スの任意の辺に設けられた信号光入射部より入射した信
号光を、各入射部に対応した光拡散部に於て拡散し、該
光学的バスを形成してなる光伝送層を介して対向して配
置された信号光出射部に伝搬する方式が提案されてい
る。この方式では、シート状の光伝送路を介して信号光
を出射部方向に有効に導光可能とする為、シート状光バ
スにおける伝送効率が向上し、高速化や低消費電力化が
可能となっている。
【0008】また、特開平11−196069号公報に
示される伝送方法を併用することにより、同一の伝送媒
体を用いて光強度レベルの異なった複数の信号光の送受
信が可能となるため、複数の回路基板間での通信の自由
度を向上することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平10−62657号公報記載の技術では、信号光出
射部において、光拡散部における拡散分布に応じて信号
光強度の分布を生じてしまうため、信号光入射部、信号
光出射部の配置により、信号光受信部での受光量に差が
生じてしまい、伝送品質が悪くなってしまう、という問
題点があった。
【0010】例えば、図9に示すような4対4の送受信
ノード間での送受信を行う場合、光拡散部113におけ
る拡散分布に応じて、例えば図10に示すような受光分
布を生じてしまう。これは、送信ノードの対向する正面
の受信ノードでは受光量が多く、正面からずれるに従っ
て受光量が減少してしまうことに起因する。一般に伝送
の品質は、ビットエラーレートで表される。このビット
エラーレート(BER)は、図11に示すように、信号
光受信部における受光量に依存し、受光量が多ければ高
い伝送品質が得られる。そのため、送信ノードの対向す
る正面の受信ノードでは、高い伝送品質が得られるが、
受信ノードが送信ノードの正面からずれるに従って伝送
品質が劣化してしまうのである。
【0011】通常、伝送効率の悪い送受信ノード間の受
光量を基に、送信ノードの発光強度を設計するが、この
場合は消費電力が増加してしまう問題が有った。
【0012】また、上記特開平11−196069号公
報に示される伝送方法を併用する技術では、信号光受信
部における光強度の分布のため、信号光入射部と信号光
出射部の配置により、複数の光強度レベルの差が狭くな
ってしまい、伝送品質が悪くなってしまう、という問題
点があった。
【0013】例えば、図9に示すような4対4の送受信
ノード間での送受信を行う場合に、送信ノード1では光
強度1の信号光が入射され、送信ノード4では光強度2
の信号光が入射された場合の、光強度レベルによる2多
重の伝送を行ったときの各受信ノードでの各々の信号成
分による受光量を図12に示す。
【0014】信号光強度1及び信号光強度2の信号光は
光伝送媒体で加算され、図12に示すように、受信ノー
ドでは強度レベル1、強度レベル2、及び強度レベル3
の受信信号レベルが得られる。
【0015】ここで、各受信ノードでの各強度レベルの
識別の方法として、強度レベル0と強度レベル1を識別
する場合には、閾値強度レベルを0.5に設定して強度
レベル0と強度レベル1を区別し、強度レベル1と強度
レベル2を識別する場合には、閾値強度レベルを1.5
に設定して強度レベル1と強度レベル2を区別する。ま
た、強度レベル2と強度レベル3を識別する場合には、
閾値強度レベルを2.5に設定して強度レベル2と強度
レベル3を区別する。
【0016】この時、受信ノード2、受信ノード3、受
信ノード4では、図12に示すように各強度レベルは正
しく区別されるが、受信ノード1では強度レベル2の信
号が誤って強度レベル1と判定されてしまい、そのた
め、受信ノード2、受信ノード3及び受信ノード4に比
べ、受信ノード1では伝送品質が悪くなってしまうので
ある。
【0017】本発明は上記問題点を解消するために成さ
れたものであり、多数の端末(装置、回路基板等)を接
続可能で複数端末間での自由な通信を高い伝送品質で可
能とする光信号伝送装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の光信号伝送装置は、光信号の伝送を
担う光伝送媒体であって、該光伝送媒体への光信号の入
射を担う少なくとも1つの送信ノード及び該光伝送媒体
からの光信号の出射を担う少なくとも1つの受信ノード
を備えると共に、前記送信ノードから入射した光信号を
拡散して該光伝送媒体内に伝達する光拡散手段を備えた
光伝送媒体と、前記少なくとも1つの送信ノードに対応
して備えられた、パルス列光信号を生成し対応する送信
ノードから前記光伝送媒体内へ入射する少なくとも1つ
の光信号送信部と、前記少なくとも1つの受信ノードに
対応して備えられた、対応する受信ノードから出射した
パルス列光信号を受信し、閾値レベルに基づいてデジタ
ル電気信号に変換する少なくとも1つの光信号受信部
と、を備えた光信号伝送装置であって、伝送を行う送信
ノードと受信ノードの組み合せに応じて、前記閾値レベ
ルを調整する調整手段を備えたことを特徴とするもので
ある。
【0019】請求項1記載の光信号伝送装置には、光信
号の伝送を担う光伝送媒体であって、該光伝送媒体への
光信号の入射を担う少なくとも1つの送信ノード及び該
光伝送媒体からの光信号の出射を担う少なくとも1つの
受信ノードを備えると共に、上記送信ノードから入射し
た光信号を拡散して該光伝送媒体内に伝達する光拡散手
段を備えた光伝送媒体が備えられている。
【0020】また、請求項1に記載の光信号伝送装置に
よれば、少なくとも1つの送信ノードに対応して備えら
れた少なくとも1つの光信号送信部によって、パルス列
光信号が生成され対応する送信ノードから上記光伝送媒
体内へ入射され、少なくとも1つの受信ノードに対応し
て備えられた少なくとも1つの光信号受信部によって、
対応する受信ノードから出射されたパルス列光信号が受
信され、閾値レベルに基づいてデジタル電気信号に変換
される。
【0021】ここで、請求項1に記載の光信号伝送装置
では、調整手段によって、伝送が行われる送信ノードと
受信ノードの組み合せに応じて、上記閾値レベルが調整
される。
【0022】このように、請求項1に記載の光信号伝送
装置によれば、伝送を行う送信ノードと受信ノードの組
み合せに応じて、光信号受信部において受信したパルス
列光信号をデジタル電気信号に変換する際に用いる閾値
レベルを調整しているので、受信したパルス列光信号を
高精度にデジタル電気信号に変換することができ、この
結果として多数の端末(装置、回路基板等)を接続可能
で複数端末間での自由な通信を高い伝送品質で可能とす
ることができる。
【0023】また、請求項2記載の光信号伝送装置は、
光信号の伝送を担う光伝送媒体であって、該光伝送媒体
への光信号の入射を担う複数の送信ノード及び該光伝送
媒体からの光信号の出射を担う少なくとも1つの受信ノ
ードを備えると共に、前記送信ノードから入射した光信
号を拡散して該光伝送媒体内に伝達する光拡散手段を備
えた光伝送媒体と、前記複数の送信ノードに対応して備
えられた、各々相互に異なる光強度レベルのパルス列光
信号を生成し対応する送信ノードから前記光伝送媒体内
へ入射する複数の光信号送信部と、各々前記複数の光信
号送信部によって生成された複数のパルス列光信号が前
記光伝送媒体内で加算されて生成された多重パルス列光
信号を受信し、受信した多重パルス列光信号の中から所
望の光信号送信部で生成されたパルス列光信号に対応す
る信号成分を、複数の前記光強度レベルに対応した複数
の閾値レベルによって抽出し、デジタル電気信号に変換
する少なくとも1つの光信号受信部と、を備えた光信号
伝送装置であって、伝送を行う送信ノードと受信ノー
ド、及び光強度レベルの組み合せに応じて、前記複数の
閾値レベルを調整する調整手段を備えたことを特徴とす
るものである。
【0024】請求項2に記載の光信号伝送装置には、光
信号の伝送を担う光伝送媒体であって、該光伝送媒体へ
の光信号の入射を担う複数の送信ノード及び該光伝送媒
体からの光信号の出射を担う少なくとも1つの受信ノー
ドを備えると共に、上記送信ノードから入射した光信号
を拡散して該光伝送媒体内に伝達する光拡散手段を備え
た光伝送媒体が備えられている。
【0025】また、請求項2に記載の光信号伝送装置に
よれば、複数の送信ノードに対応して備えられた複数の
光信号送信部によって、各々相互に異なる光強度レベル
のパルス列光信号が生成され対応する送信ノードから上
記光伝送媒体内へ入射され、少なくとも1つの光信号受
信部によって、各々上記複数の光信号送信部によって生
成された複数のパルス列光信号が上記光伝送媒体内で加
算されて生成された多重パルス列光信号が受信され、受
信された多重パルス列光信号の中から所望の光信号送信
部で生成されたパルス列光信号に対応する信号成分が、
複数の光強度レベルに対応した複数の閾値レベルによっ
て抽出され、デジタル電気信号に変換される。
【0026】ここで、請求項2に記載の光信号伝送装置
では、調整手段によって、伝送が行われる送信ノードと
受信ノード、及び光強度レベルの組み合せに応じて、上
記複数の閾値レベルが調整される。
【0027】このように、請求項2に記載の光信号伝送
装置によれば、伝送を行う送信ノードと受信ノード、及
び光強度レベルの組み合せに応じて、光信号受信部によ
って受信した多重パルス列光信号から所望の光信号送信
部で生成されたパルス列光信号に対応する信号成分を抽
出する際に用いる複数の閾値レベルを調整しているの
で、受信した多重パルス列光信号を高精度にデジタル電
気信号に変換することができ、この結果として多数の端
末(装置、回路基板等)を接続可能で複数端末間での自
由な通信を高い伝送品質で可能とすることができる。
【0028】また、請求項3記載の光信号伝送装置は、
請求項2記載の発明において、前記光信号送信部による
パルス列光信号の生成に先立って、前記光信号送信部で
生成されるパルス列光信号の光強度レベルと該光信号送
信部を特定する情報とを、送信先となる前記光信号受信
部に通知する通知手段を更に備えたことを特徴とするも
のである。
【0029】請求項3に記載の光信号伝送装置によれ
ば、請求項2記載の発明において、通知手段によって、
光信号送信部によるパルス列光信号の生成に先立って、
光信号送信部で生成されるパルス列光信号の光強度レベ
ルと該光信号送信部を特定する情報とが、送信先となる
光信号受信部に通知される。
【0030】このように、請求項3に記載の光信号伝送
装置によれば、請求項2記載の発明と同様の効果を奏す
ることができると共に、光信号送信部によるパルス列光
信号の生成に先立って、光信号送信部で生成されるパル
ス列光信号の光強度レベルと該光信号送信部を特定する
情報とを、送信先となる光信号受信部に通知する通知手
段を備えているので、送信先となる光信号受信部では容
易に送信元と該送信元によるパルス列光信号の光強度を
認知することができ、これによって容易に多重パルス列
光信号から所望の光信号送信部で生成されたパルス列光
信号に対応する信号成分を抽出する際に用いる複数の閾
値レベルを調整することができる。
【0031】また、請求項4記載の光信号伝送装置のよ
うに、請求項2又は請求項3記載の発明において、前記
光信号送信部で生成されるパルス列光信号の光強度レベ
ルの変更が自在なものであり、前記複数の光信号送信部
で生成されるパルス列光信号の光強度レベルが相互に異
なるように、前記複数の光信号送信部の間で調停を行う
調停部を備えることが好ましい。
【0032】また、請求項5記載の光信号伝送装置は、
光信号の伝送を担う光伝送媒体であって、該光伝送媒体
への光信号の入射を担う少なくとも1つの送信ノード及
び該光伝送媒体からの光信号の出射を担う複数の受信ノ
ードを備えると共に、前記送信ノードから入射した光信
号を拡散して該光伝送媒体内に伝達する光拡散手段を備
えた光伝送媒体と、前記少なくとも1つの送信ノードに
対応して備えられた、相互に異なる光強度レベルの複数
のパルス列光信号が重畳された状態の多重パルス列光信
号を生成し対応する送信ノードから前記光伝送媒体内へ
入射する少なくとも1つの光信号送信部と、前記多重パ
ルス列光信号を受信し、受信した多重パルス列光信号の
中から所望の光信号送信部で生成されたパルス列光信号
に対応する信号成分を、複数の前記光強度レベルに対応
した複数の閾値レベルによって抽出し、デジタル電気信
号に変換する複数の光信号受信部と、を備えた光信号伝
送装置であって、伝送を行う送信ノードと受信ノードの
組み合せに応じて、前記複数の閾値レベルを調整する調
整手段を備えたことを特徴とするものである。
【0033】請求項5に記載の光信号伝送装置には、光
信号の伝送を担う光伝送媒体であって、該光伝送媒体へ
の光信号の入射を担う少なくとも1つの送信ノード及び
該光伝送媒体からの光信号の出射を担う複数の受信ノー
ドを備えると共に、上記送信ノードから入射した光信号
を拡散して該光伝送媒体内に伝達する光拡散手段を備え
た光伝送媒体が備えられている。
【0034】また、請求項5に記載の光信号伝送装置に
よれば、少なくとも1つの送信ノードに対応して備えら
れた少なくとも1つの光信号送信部によって、相互に異
なる光強度レベルの複数のパルス列光信号が重畳された
状態の多重パルス列光信号が生成され対応する送信ノー
ドから上記光伝送媒体内へ入射され、複数の光信号受信
部によって、多重パルス列光信号が受信され、受信され
た多重パルス列光信号の中から所望の光信号送信部で生
成されたパルス列光信号に対応する信号成分が、複数の
光強度レベルに対応した複数の閾値レベルによって抽出
され、デジタル電気信号に変換される。
【0035】ここで、請求項5に記載の光信号伝送装置
では、調整手段によって、伝送が行われる送信ノードと
受信ノードの組み合せに応じて、上記複数の閾値レベル
が調整される。
【0036】このように、請求項5に記載の光信号伝送
装置によれば、伝送を行う送信ノードと受信ノードの組
み合せに応じて、光信号受信部によって受信した多重パ
ルス列光信号から所望の光信号送信部で生成されたパル
ス列光信号に対応する信号成分を抽出する際に用いる複
数の閾値レベルを調整しているので、受信した多重パル
ス列光信号を高精度にデジタル電気信号に変換すること
ができ、この結果として多数の端末(装置、回路基板
等)を接続可能で複数端末間での自由な通信を高い伝送
品質で可能とすることができる。
【0037】また、請求項6記載の光信号伝送装置は、
請求項5記載の発明において、前記光信号送信部による
パルス列光信号の生成に先立って、前記光信号送信部で
生成されるパルス列光信号の光強度レベルと該光信号送
信部を特定する情報とを、送信先となる前記光信号受信
部に通知する通知手段を更に備えたことを特徴とするも
のである。
【0038】請求項6に記載の光信号伝送装置によれ
ば、請求項5記載の発明において、通知手段によって、
光信号送信部によるパルス列光信号の生成に先立って、
光信号送信部で生成されるパルス列光信号の光強度レベ
ルと該光信号送信部を特定する情報とが、送信先となる
光信号受信部に通知される。
【0039】このように、請求項6に記載の光信号伝送
装置によれば、請求項5記載の発明と同様の効果を奏す
ることができると共に、光信号送信部によるパルス列光
信号の生成に先立って、光信号送信部で生成されるパル
ス列光信号の光強度レベルと該光信号送信部を特定する
情報とを、送信先となる光信号受信部に通知する通知手
段を備えているので、送信先となる光信号受信部では容
易に送信元と該送信元によるパルス列光信号の光強度を
認知することができ、これによって容易に多重パルス列
光信号から所望の光信号送信部で生成されたパルス列光
信号に対応する信号成分を抽出する際に用いる複数の閾
値レベルを調整することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0041】〔第1実施形態〕まず、図1を参照して、
本第1実施形態に係る光信号伝送装置10Aの構成につ
いて説明する。同図に示すように、本第1実施形態に係
る光信号伝送装置10Aは、光伝送媒体11と、1つの
光信号送信部12と、1つの光信号受信部13と、を備
えている。
【0042】光伝送媒体11は、この光伝送媒体11を
介在させた一方の光伝送端(図1では、光伝送媒体11
の左側の端)に、光伝送媒体11への光信号の入射を担
う送信ノード111を備え、他方の光伝送端(図1で
は、光伝送媒体11の右側の端)に、光伝送媒体11内
を伝送されてきた光信号の出射を担う受信ノード112
を備えており、この光伝送媒体11は送信ノード111
から入射された光信号を受信ノード112に伝播して、
該受信ノード112から出射する。また、送信ノード1
11は、光信号を受信ノード112へ拡散して伝播させ
る光拡散部113を有している。
【0043】光信号送信部12は、送信ノード111に
対応して備えられ、光信号を生成して生成した光信号を
対応する送信ノード111から光伝送媒体11内に入射
する。この光信号送信部12は、光信号を出射する発光
器121と、該発光器121から出射される光信号の基
になる電気信号を生成して該発光器121に伝達する送
信回路122を備えており、送信回路122では、パル
ス列電気信号が生成されて発光器121に入力され、発
光器121では、入力されたパルス列電気信号に従った
パルス列光信号が出射される。
【0044】光信号送信部12の発光器121から出射
した光信号は、送信ノード111から光伝送媒体11に
入射し、該光伝送媒体11内を伝播して受信ノード11
2から出射する。この受信ノード112に対応して光信
号受信部13が備えられており、受信ノード112から
出射したパルス列光信号は光信号受信部13に備えられ
た受光器131に入射して電気的な受信信号に変換され
る。この受信信号は受信回路132において、閾値TH
と比較されてデジタル電気信号に変換される。上記閾値
THは、伝送を行う送信ノードと受信ノードの組み合わ
せに応じて受信ノード112での光信号の受信強度が変
化することから、この組み合わせに応じて受信する光信
号強度の中間レベルに設定する。
【0045】図2は、本第1実施形態における光信号受
信部13の具体的な構成例を示すブロック図である。同
図に示すように、光信号受信部13は、受光器131に
受光素子131aとアンプ131bとを備え、受信回路
132に閾値設定部132aと復号器132bとを備え
ている。閾値設定部132aが、伝送を行う送信ノード
と受信ノードの組み合わせに応じて受信する光信号強度
の中間レベルに閾値THを設定する役割を有しており、
該閾値設定部132aが本発明の調整手段に相当する。
【0046】次に、本第1実施形態に係る光信号伝送装
置10Aの全体的な動作について説明する。
【0047】光信号送信部12が送信を開始しようとす
る際、光信号送信部12は、まず、その通信の発信元を
示すコード信号RF1を光信号受信部13に対して通知
する。本実施形態では、このコード信号RF1の送信
は、その後に続く光信号と同様な光信号として伝達され
る。光信号受信部13では、このコード信号RF1を受
け取り、該コード信号RF1から伝送を行おうとしてい
る送信ノードを把握する。
【0048】なお、ここでは、コード信号RF1は、光
信号で伝達する旨説明したが、このようなコード信号は
情報量が小さく高速性を必要とするケースが少ないの
で、光伝送媒体11の他、従来と同様な電気信号を伝達
するバスや通信線を備え、コード信号RF1を電気信号
で通知してもよい。また、コード信号RF1を、光通信
に用いる光伝送媒体11を介して送る代わりに、別の光
伝送路を備えて該光伝送路を経由して送信してもよい。
【0049】光信号受信部13では、受信ノード112
から出射された光信号を受光素子131aで受光し、受
光した光信号の光強度に応じた信号をアンプ131bを
介して復号器132bに入力する。復号器132bは、
閾値設定部132aで設定された閾値THに基づく比較
データと入力信号とを比較して、入力信号をデジタル電
気信号として出力する。
【0050】以上詳細に説明したように、本第1実施形
態に係る光信号伝送装置では、光信号受信部において受
信した光信号をデジタル電気信号に変換する際に用いる
閾値を、伝送を行う送信ノードと受信ノードの組み合わ
せに応じて、受信する光信号強度の中間レベルに設定し
ているので、受信した光信号を高精度にデジタル電気信
号に変換することができ、この結果として多数の端末
(装置、回路基板等)を接続可能で複数端末間での自由
な通信を高い伝送品質で可能とすることができる。
【0051】〔第2実施形態〕まず、図3を参照して、
本第2実施形態に係る光信号伝送装置10Bの構成につ
いて説明する。同図に示すように、本第2実施形態に係
る光信号伝送装置10Bは、光伝送媒体11と、複数
(ここでは2つ)の光信号送信部12と、1つの光信号
受信部13と、調停部14と、を備えている。
【0052】光伝送媒体11は、該光伝送媒体11を介
在させた一方の光伝送端(図3では、光伝送媒体11の
左側の端)に、光伝送媒体11への光信号の入射を担う
複数(ここでは2つ)の送信ノード111を備え、他方
の光伝送端(図3では、光伝送媒体11の右側の端)
に、光伝送媒体11内を伝送されてきた光信号の出射を
担う受信ノード112を備えており、この光伝送媒体1
1は送信ノード111から入射された光信号を受信ノー
ド112に伝播して、該受信ノード112から出射す
る。また、送信ノード111は、光信号を受信ノード1
12へ拡散して伝播させる光拡散部113を有してい
る。
【0053】光信号送信部12は、各送信ノード111
に対応して備えられ、光信号を生成して生成した光信号
を対応する送信ノード111から光伝送媒体11内に入
射する。この光信号送信部12は、光信号を出射する発
光器121と、該発光器121から出射される光信号の
基になる電気信号を生成して、該発光器121に伝達す
る送信回路122を備えており、送信回路122では、
パルス列電気信号が生成されて発光器121に入力さ
れ、発光器121では、入力されたパルス列電気信号に
従ったパルス列光信号が出射される。
【0054】各光信号送信部12を構成する複数の発光
器121からは、相互に異なる光強度レベルのパルス列
光信号が出射される。各発光器121から相互に異なる
光強度レベルの光信号を出射するに当たっては、各発光
器121毎に予め出射する光信号の光強度レベルが固定
的に定められたものであってもよいが、各光信号送信部
12が、当該光信号送信部で生成される光信号の光強度
レベルの変更が自在なものであって、図3に示すよう
に、各光信号送信部12で生成される光信号の光強度レ
ベルが相互に異なるように、各光信号送信部12の間の
調停を行なう調停部14を備えてもよい。
【0055】図3に示す構成例では、光信号送信部12
が2つのみであるので、調停部14を備えることなく、
それら2つの光信号送信部12の各々から出射される光
信号の光強度レベルを予め定めておいてもよいが、更に
多数の光信号送信部を備えた場合には、各光信号送信部
から出射される光信号の光強度レベルを固定的に定める
よりも、調停部14を備えておき、消費電力やS/Nを
考慮し最良の光強度レベルから順に割り当てた方が有利
である。
【0056】ここで、光信号送信部12の数と光信号の
強度レベル数との関係は、光信号送信部の数だけ光強度
レベルを設けてもよいし、光信号送信部の数よりも少な
い光強度レベル数により伝送を行なってもよい。
【0057】各光信号送信部12の発光器121から出
射した各光信号は、対応する送信ノード111から光伝
送媒体11に入射し、光伝送媒体11において異なる光
強度レベルが混ざりあった多重パルス列光信号となり、
光伝送媒体11内を伝播して受信ノード112から出射
する。この受信ノード112に対応して光信号受信部1
3が備えられており、受信ノード112から出射した多
重パルス列光信号は光信号受信部13に備えられた受光
器131に入射して電気的な受信信号に変換され、受信
回路132により、受光器131で得られた受信信号に
含まれる、複数の光信号送信部12で生成された複数の
パルス列光信号に対応する複数の信号成分の中から所望
の光信号送信部で生成された光信号に対応する信号成分
が分離、抽出される。
【0058】図4は、本第2実施形態における光信号受
信部13の具体的な構成例を示すブロック図である。同
図に示すように、光信号受信部13は、受光器131に
受光素子131aとアンプ131bとを備え、受信回路
132に閾値設定部132aと復号器132bとセレク
タ132Cとを備えている。
【0059】以下、図5及び図6を参照して、本第2実
施形態に係る光信号伝送装置10Bの動作について詳細
に説明する。なお、図5は、図3における2つの送信ノ
ード111から光伝送媒体11に入射する光信号の波形
図で、図6は、受信ノード112から出射した光信号の
波形図である。
【0060】ここで、各送信ノード111における光信
号の“1”レベルの光強度レベルを、各々“h1”、
“h2”(h1≠h2)とする。また、“0”レベルの
光強度レベルを、各々“l1”、“l2”とする。
【0061】このとき、受信ノード112から出射する
光信号は、図6に示すように、図5に示す2つの光信号
が光伝送媒体11内で加算された状態の信号波形とな
る。
【0062】受信ノード112で受信される光強度を、
更に詳しく求めるためには、光伝送媒体11内での光伝
送効率や、送信ノード111や受信ノード112での各
結合効率や、各ノード間の効率の相違等を考慮する必要
がある。特に、送信ノード111の光拡散部113の特
性によって、各ノード間の効率は各ノードの位置によっ
て異なる。
【0063】ここで、光信号送信部12の発光器121
から出射された光信号が光信号受信部13の受光器13
1で受光されるまでの全体としての光信号の伝送効率に
ついて、片方の送信ノード(送信ノードAと表す。図3
参照)ではXaとし、もう片方の送信ノード(送信ノー
ドBと表す。図3参照)ではXbであるとする。2つの
送信ノードA、Bから光伝送媒体11に入射した光信号
と受信ノードから出射される光信号との関係は、以下の
表1の論理テーブルとして表すことができる。
【0064】
【表1】
【0065】更に、実際には“0”レベルの光信号の光
強度レベルl1、l2は殆ど無視できるレベルであるの
で、l1+l2=0とすると、表1は、以下の表2の論
理テーブルに示すように簡易に表現できる。
【0066】
【表2】
【0067】これらの論理テーブルに示すように、受信
ノードがどの光強度レベルを受信するかを予め決めてお
くことで、これらの加算された信号から、欲しい信号を
識別することができる。但し、XaとXbの値、及び光
強度レベルh1、h2によって光強度レベルが変化す
る。つまり、伝送を行う送信ノードと受信ノードの組み
合わせが変わることで、また、そのノード間で使用する
光強度レベルが変わることで変化する。そこで具体的に
は、以下に示すようにして所望の信号が識別される。
【0068】図7は、図3に示す光信号受信部13の受
信回路132における信号弁別処理の説明に供する波形
図である。
【0069】同図に示すように、受光器131では、各
時刻t1、t2、t3、・・・毎に信号レベルが変化す
る時系列的な信号が得られるが、光信号受信部13で
は、この受信信号の時系列的な各信号レベルが複数の閾
値(ここでは3つの閾値th1、th2、th3)と比
較され、ある時点tiでの信号レベルStが(St>t
h3)であるか、或いは(St>th1)かつ(St<
th2)であるか、の何れかの条件を満たす場合に送信
ノードAから入射された論理“1”の光信号に分類さ
れ、(St>th2)を満たす場合に送信ノードBから
入射された論理“1”の光信号に分類される。
【0070】複数の閾値は表2に示すように、伝送を行
う送信ノードと受信ノード、及びそのノードの光強度レ
ベルとの組み合わせに応じて、各光強度レベル間の中間
レベルになるように設定する。このようにして、どの送
信ノードと受信ノード、及び光強度レベルの組み合わせ
による伝送においても、図7に示す多量のパルス列信号
から所望のパルス列信号が分離、抽出される。
【0071】上記の例では、単純の為に、2種類の光強
度レベルを持った光信号重畳波形について説明したが、
送信ノード111及び光信号送信部12を3つ以上備
え、光強度レベルを3段階以上とし、同様に複数の閾値
を各光強度レベル間の中間レベルに調整することで、3
種類以上の光信号を同時に送信し、受信信号から所望の
信号を分離、抽出することができる。
【0072】図3に示す複数の光信号送信部12のうち
の何れか1つが送信を開始しようとする際、当該光信号
送信部12は調停部14に対し、どの光強度レベルで送
信したらよいかを問い合わせる。
【0073】すると調停部14は、他の光信号送信部1
2によって現在使用されていない光強度レベルを、その
問い合わせを行った光信号送信部12に通知する。する
と、その通知を受けた光信号送信部12は、その通知を
受けた光強度レベル(ここでは、この通知を受けた光強
度レベルをh1とする)と、その通信の発信元とを示す
コード信号RFを光信号受信部13に通知する。本実施
形態では、このコード信号RFの送信は、その後に続く
光信号と同様な光信号として伝達される。すなわち、こ
の場合は光信号送信部12が本発明の通知手段も兼ねて
いる。
【0074】光信号受信部13では、コード信号RFを
受け取り、そのコード信号RFから判断して、当該光信
号送信部12からは、光強度レベルh1の光信号が送信
されることを認知する。
【0075】すなわち、光信号受信部13では、受光素
子131aでコード信号RFを示す光信号を受光し、該
光信号の光強度レベルに対応する受光素子131aの出
力をアンプ131bを介して閾値設定部132aに入力
する。閾値設定部132aはコード信号RFに基づい
て、各光強度レベル間の中間レベルに各閾値THを設定
する。
【0076】その後、光信号受信部13では、コード信
号RFに引き続き光信号送信部12から送信されてくる
光信号を受信し、アンプ131bを介して復号器132
bに入力する。復号器132bは上記閾値設定部132
aによって設定された複数の閾値THに基づく比較デー
タと入力信号とを比較して、前掲の表2に示す論理テー
ブルから得られる光強度レベルとして出力する。その複
数の光強度レベルと、受信信号として抽出しようとして
いる光強度情報を含んだコードRFとから、受信すべき
信号を図6を参照して説明した論理に従って選択するセ
レクタ132cを用いる事で、元の信号を出力すること
ができる。
【0077】なお、図3に示す光信号伝送装置10Bで
は、受信ノード112及び光信号受信部13が各々1つ
のみ備えられているが、複数の受信ノード112及び複
数の光信号受信部13を備えた場合、コード信号RFを
光強度レベル及び通信の発信元を示す他、その通信の受
信先も示すものとすることによって、各光信号受信部で
はそのコード信号RFに基づいて自分が受信すべき光信
号であるか否かを知ることができる。
【0078】また、ここでは、コード信号RFは、光信
号で伝達する旨説明したが、このようなコード信号は情
報量が小さく高速性を必要とするケースが少ないので、
光伝送媒体11のほか、従来と同様な電気信号を伝達す
るバスや通信線を備え、該コード信号を電気信号で通知
してもよい。例えば、図3には、調停部14と光信号受
信部13とを結ぶ一点鎖線が示されているが、調停部1
4は、通信に用いる光信号の光強度レベルを問い合わせ
てきた光信号送信部に対し、使用してよい光強度レベル
を通知すると共に、一点鎖線で示す電気信号経路を経由
して、光信号受信部13に対し、その通信に用いられる
光信号の光強度レベルと発信元を特定する情報を送信し
てもよい。すなわち、この場合は、調停部14が本発明
の通知手段に相当することになる。
【0079】また、コード信号RFを、光通信に用いる
光伝送媒体11を介して送る代わりに、別の光伝送路を
備えて、該光伝送路を経由して送信してもよい。
【0080】以上詳細に説明したように、本第2実施形
態に係る光信号伝送装置では、光信号受信部において受
信した多重パルス列光信号をデジタル電気信号に変換す
る際に用いる複数の閾値を、伝送を行う送信ノードと受
信ノード、及び光強度レベルの組み合せに応じて、各光
強度レベル間の中間レベルになるように調整しているの
で、受信した多重パルス列光信号を高精度にデジタル電
気信号に変換することができ、この結果として多数の端
末(装置、回路基板等)を接続可能で複数端末間での自
由な通信を高い伝送品質で可能とすることができる。
【0081】〔第3実施形態〕まず、図8を参照して、
本第3実施形態に係る光信号伝送装置10Cの構成につ
いて説明する。同図に示すように、本第3実施形態に係
る光信号伝送装置10Cは、光伝送媒体11と、1つの
光信号送信部12と、複数(ここでは2つ)の光信号受
信部13と、を備えている。
【0082】同図に示す光信号伝送装置10Cにおける
光伝送媒体11は、この光伝送媒体11を介在させた一
方の光伝送端(図8では、光伝送媒体11の左側の端)
に、光伝送媒体11への光信号の入射を担う送信ノード
111を備え、他方の光伝送端(図8では、光伝送媒体
11の右側の端)に、光伝送媒体11内を伝送されてき
た光信号の出射を担う複数(ここでは2つ)の受信ノー
ド112を備えており、該光伝送媒体11は、送信ノー
ド111から入射された光信号を複数の受信ノード11
2の各々に伝播し、それらの受信ノード112から出射
する。また、送信ノード111は、光信号を受信ノード
112へ拡散して伝播させる光拡散部113を有してい
る。
【0083】光信号送信部12は、送信ノード111に
対応して備えられ、光信号を生成して生成した光信号を
対応する送信ノード111から光伝送媒体11内に入射
する。この光信号送信部12は、光信号を出射する発光
器121と、該発光器121から出射される光信号の基
になる電気信号を生成して当該発光器121に伝達する
送信回路122を備えている点は、上記第2実施形態の
場合(図3も参照)と同様であるが、この図8に示す送
信回路122では、互いに信号レベルの異なる複数のパ
ルス列信号が並列的に生成され、或いは互いに信号レベ
ルの異なる複数のパルス列信号が相互に重畳された形状
の多重パルス列信号が生成され、その生成された複数の
パルス列信号、或いはそれらが重畳された形状の多重パ
ルス列信号が発光器121に入力され、発光器121で
は、入力された電気信号に従った複数のパルス列光信
号、或いは多重パルス列光信号が生成される。
【0084】ここで、光信号送信部の数と、光信号の強
度レベル数との関係は、光信号送信部の数だけ光強度レ
ベルを設けてもよいし、光信号送信部の数よりも少ない
光強度レベル数により伝送を行なってもよい。
【0085】また、図8に示す実施形態には、複数(こ
こでは2つ)の受信ノード112の各々に対応して光信
号受信部13が備えられているが、これらの光信号受信
部13の構成は、図4に示すものと同様である。
【0086】図8に示す本第3実施形態に係る光信号伝
送装置10Cに関しては、上記第2実施形態において図
5〜図7を参照して行った説明は以下のようになる。
【0087】図5に示す2つの光信号は、図8に示す1
つの発光器121から同時に出射される2つの光信号で
あり、それら2つの光信号双方が1つの送信ノード11
1から光伝送媒体11内に入射し、それら光信号が相互
に重畳されて2つの受信ノード112に向けて伝播され
る。
【0088】或いは図8に示す1つの発光器121から
は、最初から図6に示すような2つのパルス列光信号が
相互に重畳された形状の多重パルス列光信号が出射さ
れ、その多重パルス列光信号が送信ノード111から光
伝送媒体11内に入射され、受信ノード112に向けて
伝播される。
【0089】また、本第3実施形態に係る光信号伝送装
置10Cでは、1つの送信ノード111から光信号が伝
送されるため、図6や表1、表2においてXa=Xbと
なる。このため、光信号受信部13での各閾値THの設
定は、伝送を行う送信ノード111と受信ノード112
の組み合わせのみに応じて行えば良い。その他の点は、
上記第2実施形態の場合と同様である。
【0090】以上詳細に説明したように、本第3実施形
態に係る光信号伝送装置では、光信号受信部において受
信した多重パルス列光信号をデジタル電気信号に変換す
る際に用いる複数の閾値を、伝送を行う送信ノードと受
信ノードの組み合せに応じて、各光強度レベル間の中間
レベルになるように調整しているので、受信した多重パ
ルス列光信号を高精度にデジタル電気信号に変換するこ
とができ、この結果として多数の端末(装置、回路基板
等)を接続可能で複数端末間での自由な通信を高い伝送
品質で可能とすることができる。
【0091】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1記
載の発明によれば、伝送を行う送信ノードと受信ノード
の組み合せに応じて、光信号受信部において受信したパ
ルス列光信号をデジタル電気信号に変換する際に用いる
閾値レベルを調整しているので、受信したパルス列光信
号を高精度にデジタル電気信号に変換することができ、
この結果として多数の端末(装置、回路基板等)を接続
可能で複数端末間での自由な通信を高い伝送品質で可能
とすることができる、という効果が得られる。
【0092】また、請求項2〜請求項4記載の発明によ
れば、伝送を行う送信ノードと受信ノード、及び光強度
レベルの組み合せに応じて、光信号受信部によって受信
した多重パルス列光信号から所望の光信号送信部で生成
されたパルス列光信号に対応する信号成分を抽出する際
に用いる複数の閾値レベルを調整しているので、受信し
た多重パルス列光信号を高精度にデジタル電気信号に変
換することができ、この結果として多数の端末(装置、
回路基板等)を接続可能で複数端末間での自由な通信を
高い伝送品質で可能とすることができる、という効果が
得られる。
【0093】更に、請求項5〜請求項6記載の発明によ
れば、伝送を行う送信ノードと受信ノードの組み合せに
応じて、光信号受信部によって受信した多重パルス列光
信号から所望の光信号送信部で生成されたパルス列光信
号に対応する信号成分を抽出する際に用いる複数の閾値
レベルを調整しているので、受信した多重パルス列光信
号を高精度にデジタル電気信号に変換することができ、
この結果として多数の端末(装置、回路基板等)を接続
可能で複数端末間での自由な通信を高い伝送品質で可能
とすることができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態に係る光信号伝送装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】 第1実施形態に係る光信号伝送装置における
光信号受信部の具体的な構成例を示すブロック図であ
る。
【図3】 第2実施形態に係る光信号伝送装置の構成を
示すブロック図である。
【図4】 第2、第3実施形態に係る光信号伝送装置に
おける光信号受信部の具体的な構成例を示すブロック図
である。
【図5】 第2実施形態に係る光信号伝送装置における
2つの送信ノードから光伝送媒体に入射する光信号の波
形の一例を示す波形図である。
【図6】 第2実施形態に係る光信号伝送装置における
受信ノードから出射した光信号の波形の一例を示す波形
図である。
【図7】 第2実施形態に係る光信号伝送装置における
光信号受信部の受信回路における信号弁別処理の説明に
供する波形図である。
【図8】 第3実施形態に係る光信号伝送装置の構成を
示すブロック図である。
【図9】 従来の光信号伝送装置の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図10】 従来の光信号伝送装置の第1の問題点の説
明に供する図であり、正面の送信ノードからの受光量を
1としたときの各送信ノードからの受光量を示すグラフ
である。
【図11】 光信号の受信部における受光量とビットエ
ラーレート(BER)との関係を示すグラフである。
【図12】 従来の光信号伝送装置の第2の問題点の説
明に供する図であり、複数の受信ノードにおける複数の
強度レベルの光信号に対する相対受光量の状態を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
10A、10B、10C 光信号伝送装置 11 光伝送媒体 12 光信号送信部(通知手段) 13 光信号受信部 14 調停部(通知手段) 111 送信ノード 112 受信ノード 113 光拡散部(光拡散手段) 121 発光器 122 送信回路 131 受光器 132 受信回路 132a 閾値設定部(調整手段) 132b 復号器 132c セレクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜田 勉 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 小関 忍 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 上村 健 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 小林 健一 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 舟田 雅夫 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 5K002 AA01 AA03 BA02 CA09 DA05 FA00 5K029 AA20 CC04 DD04 DD13 HH08 JJ01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光信号の伝送を担う光伝送媒体であっ
    て、該光伝送媒体への光信号の入射を担う少なくとも1
    つの送信ノード及び該光伝送媒体からの光信号の出射を
    担う少なくとも1つの受信ノードを備えると共に、前記
    送信ノードから入射した光信号を拡散して該光伝送媒体
    内に伝達する光拡散手段を備えた光伝送媒体と、 前記少なくとも1つの送信ノードに対応して備えられ
    た、パルス列光信号を生成し対応する送信ノードから前
    記光伝送媒体内へ入射する少なくとも1つの光信号送信
    部と、 前記少なくとも1つの受信ノードに対応して備えられ
    た、対応する受信ノードから出射したパルス列光信号を
    受信し、閾値レベルに基づいてデジタル電気信号に変換
    する少なくとも1つの光信号受信部と、 を備えた光信号伝送装置であって、 伝送を行う送信ノードと受信ノードの組み合せに応じ
    て、前記閾値レベルを調整する調整手段を備えたことを
    特徴とする光信号伝送装置。
  2. 【請求項2】 光信号の伝送を担う光伝送媒体であっ
    て、該光伝送媒体への光信号の入射を担う複数の送信ノ
    ード及び該光伝送媒体からの光信号の出射を担う少なく
    とも1つの受信ノードを備えると共に、前記送信ノード
    から入射した光信号を拡散して該光伝送媒体内に伝達す
    る光拡散手段を備えた光伝送媒体と、 前記複数の送信ノードに対応して備えられた、各々相互
    に異なる光強度レベルのパルス列光信号を生成し対応す
    る送信ノードから前記光伝送媒体内へ入射する複数の光
    信号送信部と、 各々前記複数の光信号送信部によって生成された複数の
    パルス列光信号が前記光伝送媒体内で加算されて生成さ
    れた多重パルス列光信号を受信し、受信した多重パルス
    列光信号の中から所望の光信号送信部で生成されたパル
    ス列光信号に対応する信号成分を、複数の前記光強度レ
    ベルに対応した複数の閾値レベルによって抽出し、デジ
    タル電気信号に変換する少なくとも1つの光信号受信部
    と、 を備えた光信号伝送装置であって、 伝送を行う送信ノードと受信ノード、及び光強度レベル
    の組み合せに応じて、前記複数の閾値レベルを調整する
    調整手段を備えたことを特徴とする光信号伝送装置。
  3. 【請求項3】 前記光信号送信部によるパルス列光信号
    の生成に先立って、前記光信号送信部で生成されるパル
    ス列光信号の光強度レベルと該光信号送信部を特定する
    情報とを、送信先となる前記光信号受信部に通知する通
    知手段を更に備えたことを特徴とする請求項2記載の光
    信号伝送装置。
  4. 【請求項4】 前記光信号送信部で生成されるパルス列
    光信号の光強度レベルの変更が自在なものであり、 前記複数の光信号送信部で生成されるパルス列光信号の
    光強度レベルが相互に異なるように、前記複数の光信号
    送信部の間で調停を行う調停部を更に備えたことを特徴
    とする請求項2又は請求項3記載の光信号伝送装置。
  5. 【請求項5】 光信号の伝送を担う光伝送媒体であっ
    て、該光伝送媒体への光信号の入射を担う少なくとも1
    つの送信ノード及び該光伝送媒体からの光信号の出射を
    担う複数の受信ノードを備えると共に、前記送信ノード
    から入射した光信号を拡散して該光伝送媒体内に伝達す
    る光拡散手段を備えた光伝送媒体と、 前記少なくとも1つの送信ノードに対応して備えられ
    た、相互に異なる光強度レベルの複数のパルス列光信号
    が重畳された状態の多重パルス列光信号を生成し対応す
    る送信ノードから前記光伝送媒体内へ入射する少なくと
    も1つの光信号送信部と、 前記多重パルス列光信号を受信し、受信した多重パルス
    列光信号の中から所望の光信号送信部で生成されたパル
    ス列光信号に対応する信号成分を、複数の前記光強度レ
    ベルに対応した複数の閾値レベルによって抽出し、デジ
    タル電気信号に変換する複数の光信号受信部と、 を備えた光信号伝送装置であって、 伝送を行う送信ノードと受信ノードの組み合せに応じ
    て、前記複数の閾値レベルを調整する調整手段を備えた
    ことを特徴とする光信号伝送装置。
  6. 【請求項6】 前記光信号送信部によるパルス列光信号
    の生成に先立って、前記光信号送信部で生成されるパル
    ス列光信号の光強度レベルと該光信号送信部を特定する
    情報とを、送信先となる前記光信号受信部に通知する通
    知手段を更に備えたことを特徴とする請求項5記載の光
    信号伝送装置。
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