JP2001084921A - カラーブラウン管装置 - Google Patents

カラーブラウン管装置

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JP2001084921A
JP2001084921A JP2000073854A JP2000073854A JP2001084921A JP 2001084921 A JP2001084921 A JP 2001084921A JP 2000073854 A JP2000073854 A JP 2000073854A JP 2000073854 A JP2000073854 A JP 2000073854A JP 2001084921 A JP2001084921 A JP 2001084921A
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Japan
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electron beam
grid
voltage
electron
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JP2000073854A
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Tsutomu Takegawa
勉 武川
Hirobumi Ueno
博文 上野
Kazunori Sato
和則 佐藤
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Toshiba Corp
Toshiba Development and Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Electronic Engineering Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/46Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the ray or beam, e.g. electron-optical arrangement
    • H01J29/48Electron guns
    • H01J29/50Electron guns two or more guns in a single vacuum space, e.g. for plural-ray tube
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/46Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the ray or beam, e.g. electron-optical arrangement
    • H01J29/48Electron guns
    • H01J29/488Schematic arrangements of the electrodes for beam forming; Place and form of the elecrodes

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画面周辺部におけるビームスポットの楕円歪
を低減して品位良好な画像を表示するカラーブラウン管
装置を構成することを目的とする。 【解決手段】 カラーブラウン管装置において、電子銃
14の主レンズをフォーカス電極G3、最終加速電極G4およ
びこれら電極の間に配置された少なくとも1つの中間電
極Gmにより形成し、電子レンズを形成する電極の少なく
とも一部を電気的に絶縁された状態で覆う少なくとも1
つの付加電極Gsを配置し、この付加電極を中間電極に電
気的に接続し、フォーカス電極に偏向ヨークの電子ビー
ムの偏向量の増大にともなって上昇するダイナミック電
圧を印加する構成にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カラーブラウン
管装置に係り、特に画面周辺部におけるビームスポット
の楕円歪を軽減して品位良好な画像を表示するカラーブ
ラウン管装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にカラーブラウン管装置は、一体に
接合されたパネルおよびファンネルからなる外囲器を有
し、そのパネルの内面に設けられた青、緑、赤に発光す
る3色蛍光体層からなる蛍光体スクリーンに対向して、
多数の電子ビーム通過孔が形成されたシャドウマスクが
配置され、ファンネルのネック内に配設された電子銃か
ら放出される3電子ビームをファンネルの外側に装着さ
れた偏向ヨークの発生する水平、垂直偏向磁界により偏
向し、上記シャドウマスクを介して蛍光体スクリーンを
水平、垂直走査することにより、カラー画像を表示する
構造に形成されている。
【0003】このようなカラーブラウン管装置は、現
在、電子銃を同一水平面上を通るセンタービームおよび
一対のサイドビームからなる一列配置の3電子ビームを
放出するインライン型とし、偏向ヨークの発生する水平
偏向磁界を糸巻形、垂直偏向磁界を樽形として、これら
非斉一な水平、垂直偏向磁界により画面全面にわたり3
電子ビームを集中させるセルフコンバーゼンス・インラ
イン型カラーブラウン管装置が主流となっている。
【0004】その一列配置の3電子ビームを放出する電
子銃としては、各種方式のものがあるが、その一種にバ
イポテンシャル[BPF(Bi−Potential
Focus)]型DAC&F(Dynamic Ast
igmatism Correction and F
ocus)方式といわれる電子銃がある。
【0005】この電子銃は、図16に示すように、一列
に配置された3個のカソードK、これらカソードKから
順次蛍光体スクリーン方向に配置された一体構造の第1
グリッドG1、第2グリッドG2、第3グリッドG3の2
つの分割電極G31,G32および第4グリッドG4を有す
る。その各電極には、それぞれカソードKに対応して3
個の電子ビーム通過孔が一列配置に形成されている。
【0006】この電子銃では、カソードKに約150V
の電圧に映像信号が重畳された電圧が印加され、第1グ
リッドG1は接地される。第2グリッドG2には約600
V、第3グリッドG3の分割電極G31には約6 kV、分
割電極G32には、約6 kVの電圧に偏向電流に同期して
電子ビームの偏向量の増大にともなって上昇するパラボ
ラ状の交流電圧成分Vdが重畳されたダイナミック電圧
が印加される。第4グリッドG4には約26 kVの電圧
が印加される。
【0007】上記電圧の印加により、カソードKおよび
第1、第2グリッドG1,G2により、電子ビームを発生
し、かつ後述する主レンズに対する物点を形成する三極
部が形成され、第2グリッドG2と第3グリッドG3の分
割電極G31により、上記三極部からの電子ビームを予備
集束するプリフォーカスレンズ、第3グリッドG3の分
割電極G31,G32により、偏向電流に同期してレンズ強
度が動的に変化し、電子ビームを水平方向に集束、垂直
方向に発散する4極子レンズ、分割電極G32と第4グリ
ッドG4により、電子ビームを最終的に蛍光体スクリー
ン上に集束するBPF型主レンズが形成される。
【0008】そして、電子ビームが蛍光体スクリーンの
コーナー部に偏向される場合に、第3グリッドG3の分
割電極G32と第4グリッドG4の電位差が最も小さくな
り、上記主レンズの強度が最も弱くなる。同時に分割電
極G31,G32により形成される4極子レンズのレンズ強
度が最も強くなる。それにより、電子ビームが蛍光体ス
クリーンのコーナー部に偏向される場合、電子銃から蛍
光体スクリーンまでの距離が最も大きくなり、像点が遠
くなることに対応して、主レンズの強度を弱くすること
で補償する。また、4極子レンズで偏向ヨークの糸巻形
水平偏向磁界と樽形垂直偏向磁界により発生する偏向収
差を補償する。
【0009】ところで、カラーブラウン管装置の画質を
良好にするためには、蛍光体スクリーン上でのフォーカ
ス特性を良好にし、かつビームスポットの形状を良好に
する必要がある。しかし、一列配置の3電子ビームを放
出するインライン型カラーブラウン管装置においては、
図17に示すように、画面中央部のビームスポット1
は、円形にすることができるが、水平軸(X軸)端から
対角軸(D軸)端にかけての周辺部のビームスポット1
は、偏向収差により水平方向に長い楕円状に歪み(横つ
ぶれ)、かつ上下方向ににじみ2が発生し、画質を劣化
させる。
【0010】しかし、このインライン型カラーブラウン
管装置のビームスポット1のにじみ2は、主レンズを形
成する低電圧側電極を上記第3グリッドG3のように複
数個の電極に分割し、これら分割電極により電子ビーム
の偏向に応じて4極子レンズを形成するDAC&F方式
とすることにより、図18に示すように解消することが
できる。しかし、このようにDAC&F方式としても、
画面の水平軸端から対角軸端にかけての周辺部のビーム
スポット1の横つぶれは解消できない。そのため、この
ビームスポット4の横つぶれがシャドウマスクの電子ビ
ーム通過孔と干渉してモアレなどを引おこし、文字など
を表示した場合に見にくくなる。
【0011】上記画面周辺部のビームスポット1の横つ
ぶれは、電子銃をインライン型とし、偏向ヨークの発生
する水平偏向磁界を糸巻形、垂直偏向磁界を樽形として
いることが原因となっている。この周辺部でのビームス
ポット1の横つぶれを図19に管軸(X軸)よりも上側
を垂直方向(Y軸方向)断面、下側を水平方向(X軸方
向)断面として示す光学モデルにより説明する。
【0012】図19(a)は電子ビーム4が偏向される
ことなく蛍光体スクリーン5の中央に入射する場合、図
19(b)は偏向されて蛍光体スクリーン5の周辺部に
入射する場合であり、MLは主レンズ、QLは4極子レ
ンズ、DLは偏向磁界により形成される4極子レンズで
ある。
【0013】一般に蛍光体スクリーン上のビームスポッ
ト1の大きさは、倍率Mに依存する。その倍率Mは、電
子ビーム4の発散角αoと蛍光体スクリーンへの入射角
αiの比 M=αo/αi で表すことができる。
【0014】そこで、水平方向の倍率をMh、垂直方向
の倍率をMv、水平方向の発散角αoh、入射角αih、垂
直方向の発散角αov、入射角αivとすると、 Mh=αoh/αih Mv=αov/αiv で表される。
【0015】したがって、 αoh=αov の場合、図19(a)に示した無偏向時には、 αih=αiv Mh=Mv となり、蛍光体スクリーン中央のビームスポットは円形
となる。これに対して、図19(b)に示した偏向時に
は、 αih<αiv Mh>Mv となり、蛍光体スクリーン周辺部のビームスポットは横
長となる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、カラー
ブラウン管装置の画質を良好にするためには、蛍光体ス
クリーン上でのフォーカス特性を良好にし、かつビーム
スポット形状を良好にする必要がある。
【0017】このフォーカス特性およびビームスポット
形状に関し、従来のBPF型DAC&F方式の電子銃
は、主レンズの低電圧側電極に偏向電流に同期して電子
ビームの偏向量の増大にともなって上昇するパラボラ状
の交流電圧成分が重畳されたダイナミック電圧を印加し
て、主レンズの強度を可変にするとともに、動的に変化
する4極子レンズを形成することで、偏向収差によるビ
ームスポットの上下方向のにじみをなくし、かつ蛍光体
スクリーン全面にわたりフォーカスさせている。
【0018】しかし、このBPF型DAC&F方式の電
子銃では、蛍光体スクリーンの水平軸端から対角軸端に
かけての画面周辺部のビームスポットの横つぶれをなく
すことはできない。そのため、このビームスポットの横
つぶれがシャドウマスクの電子ビーム通過孔と干渉して
モアレなどを引おこし、文字などを表示した場合に見に
くくするという問題がある。
【0019】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、画面周辺部におけるビームスポッ
トの楕円歪を軽減して品位良好な画像を表示するカラー
ブラウン管装置を構成することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】(1) カソードからの
電子ビームを蛍光体スクリーン上に加速、集束する主レ
ンズを含む複数の電子レンズを形成する電子銃と、この
電子銃から放出された電子ビームを水平および垂直方向
に偏向する偏向ヨークとを備え、上記主レンズが電子ビ
ームの進行方向に沿って配置された少なくともフォーカ
ス電極と最終加速電極とからなるカラーブラウン管装置
において、電子銃を、主レンズを構成するフォーカス電
極と最終加速電極との間に最終加速電極に印加される電
圧を分圧する分圧抵抗器を介して電圧が印加される少な
くとも1個の中間電極を配置し、電子レンズを形成する
電極の管軸に平行な面に対向してこの電極と電気的に絶
縁されかつ中間電極に電気的に接続された少なくとも1
個の付加電極を配置し、少なくともフォーカス電極に電
子ビームの偏向量の増大にともなって上昇するダイナミ
ック電圧を印加する構成とした。
【0021】(2) (1)のカラーブラウン管装置に
おいて、付加電極を、電子ビームの偏向量の増大ととも
に上昇するダイナミック電圧が印加される電極に配置
し、中間電極を、水平方向を長軸とする非円形電子ビー
ム通過孔が形成されたディスク状電極とした。
【0022】(3) (1)のカラーブラウン管装置に
おいて、付加電極を、電子ビームの偏向量の増大ととも
に上昇するダイナミック電圧が印加される電極に配置
し、中間電極を、垂直方向を長軸とする非円形電子ビー
ム通過孔が形成されたディスク状電極とした。
【0023】(4) (1)乃至(3)のいずれかのカ
ラーブラウン管装置において、付加電極を、この付加電
極の配置される電極の管軸に平行な面の少なくとも一部
を取囲む筒状に形成した。
【0024】(5) (1)乃至(5)のいずれかのカ
ラーブラウン管装置において、付加電極とこの付加電極
の配置される電極との間に誘電体を配置した。
【0025】
【発明の実施の形態】前述したように従来のBPF型D
AC&F方式電子銃は、最終的に電子ビームを蛍光体ス
クリーン上に集束する主レンズの手前に4極子レンズを
形成する構成となっているが、この発明は、その4極子
レンズを主レンズに形成し、この4極子レンズを効果的
に動作させて水平方向の倍率と垂直方向の倍率の差を縮
小する構成となっている。
【0026】すなわち、従来のBPF型DAC&F方式
電子銃は、図19に光学モデルで示したように、 Mh=αoh/αih Mv=αov/αiv で表される水平、垂直方向の倍率Mh,Mvが画面周辺部
で αih<αiv となるために、 Mh>Mv となり、ビームスポットが横長となった。したがって、
この画面周辺部のビームスポットの横長を軽減すべく、
MhとMvとの差を縮小するためには、αihを大きくし、
αivを小さくすればよい。
【0027】図1(b)に光学モデルで示すように、主
レンズMLに4極子レンズQLを形成した場合の水平方
向の倍率をMh´、垂直方向の倍率をMv´とすると、 Mh´=αoh´/αih´ Mv´=αov´/αiv´ で表される。さらに主レンズMLに4極子レンズQLを
形成すると、この4極子レンズQLが偏向磁界により形
成される4極子レンズDLに近づくことから、 αoh=αoh´ αov=αov´ αih<αih´ αiv>αiv´ となり、 Mh´<Mh Mv´>Mv とすることができる。それにより、図2に示すように、
画面周辺部のビームスポット1の横つぶれを緩和するこ
とができる。
【0028】このような電子銃は、主レンズを形成する
フォーカス電極と最終加速電極との間に非円形電子ビー
ム通過孔が形成された少なくとも1つの中間電極を配置
し、そのフォーカス電極に電子ビームの偏向量の増大に
ともなって上昇するダイナミック電圧を印加することに
より形成することができる。さらにこの発明では、上記
主レンズに形成される4極子レンズを効果的に動作させ
るために、電子レンズを形成する電極の少なくとも一部
を電気的に絶縁された状態で覆う少なくとも1つの付加
電極を配置し、この付加電極を中間電極に電気的に接続
する構成とした。
【0029】一例として、主レンズを形成するフォーカ
ス電極と最終加速電極との幾何学的中心に水平方向を長
軸とする非円形電子ビーム通過孔が形成された板状の中
間電極(ディスク状電極)を配置し、フォーカス電極に
付加電極を配置し、たとえばフォーカス電極に6 KVの
直流電圧に電子ビームの偏向量の増大にともなって上昇
するパラボラ状の電圧が重畳されたダイナミック電圧を
印加し、最終加速電極に26 KVの高電圧を印加し、中
間電極に16 KVの電圧を印加する場合について説明す
る。
【0030】上記のように構成すると、電子ビームが偏
向されない場合は、中間電極のフォーカス電極側の電界
強度と最終加速電極側の電界強度とが等しくなり、中間
電極の電子ビーム通過孔を通る電位の浸透はおこらな
い。その結果、これらフォーカス電極、中間電極、最終
加速電極により形成される主レンズは、図1(a)に示
したように、中間電極が配置されないフォーカス電極と
最終加速電極とからなるBPF型主レンズと等価にな
り、水平、垂直方向の集束力が等しくなる。
【0031】これに対して、電子ビームが偏向される場
合は、後述する中間電極とフォーカス電極との間の静電
容量および中間電極とフォーカス電極に配置された付加
電極との間の静電容量により、中間電極にフォーカス電
極に印加されるダイナミック電圧の交流電圧成分(パラ
ボラ状電圧)に対応した交流電圧が誘起し、中間電極の
電位が上昇する。このように中間電極の電位が上昇する
と、主レンズの電位分布は、BPF型主レンズとは異な
り、中間電極のフォーカス電極側の電界強度が最終加速
電極側の電界強度よりも強くなり、フォーカス電極側の
電位が中間電極の水平方向を長軸とする非円形電子ビー
ム通過孔を通って最終加速電極側に浸透する。それによ
り、主レンズに、水平方向に集束、垂直方向に発散する
4極子レンズが形成され、主レンズに非点収差が生ず
る。その結果、図1(b)について説明したように、水
平方向の倍率Mh´と垂直方向の倍率をMv´との差が縮
小され、画面周辺部でのビームスポットの横つぶれを緩
和することができる。
【0032】この場合、4極子レンズの強度を十分なも
のとするためには、中間電極に誘起される交流電圧を高
める必要がある。この中間電極に誘起される交流電圧V
1は、図3に示すように、中間電極Gmとフォーカス電極
Gfとの間の静電容量をC1、中間電極Gmと最終加速電
極Gaとの間の静電容量をC2、付加電極Gsとフォーカ
ス電極Gfとの間の静電容量をC3とし、フォーカス電極
Gfに印加されるダイナミック電圧の交流電圧成分をVd
とすると、数1で表される。
【数1】 ここで、中間電極Gmがフォーカス電極Gfと最終加速電
極Gaとの幾何学的中心、すなわちフォーカス電極Gfお
よび最終加速電極Gaから等距離に位置する場合は、 C1=C2 となるので、数1は数2となる。
【数2】 したがって、4極子レンズの強度を十分なものとするた
めには、中間電極Gmとフォーカス電極Gfとの間の静電
容量C3を大きくすることにより、中間電極Gmのフォー
カス電極Gf側の電界強度と最終加速電極Ga側の電界強
度との差を大きくでき、4極子レンズの強度を強くする
ことができる。このことは、フォーカス電極Gfとの間
の静電容量C3を大きくすることにより、所望の4極子
レンズを得るうえに必要なダイナミック電圧を低くでき
ることを示唆している。
【0033】しかし、一般に電子銃とネックとの間の空
間は狭く、十分な静電容量をもつコンデンサを設けるこ
とが困難である。しかし、上記のようにフォーカス電極
Gfの少なくとも一部に付加電極Gsを配置する構成にす
ると、数10 pF程度の静電容量のコンデンサを容易に
形成することができ、4極子レンズの強度を効果的に高
めることができる。
【0034】たとえば C1=C2=2.5 pF C3=48.5 pF とすると、数2から V1=[(2.5+48.5)/(2×2.5+48.5)]Vd =0.95Vd となり、中間電極GmにVdの約95%を誘起させること
ができ、4極子レンズの強度を十分に高めることができ
る。
【0035】また、静電容量C3のばらつきは、フォー
カス性能に直接影響するため、極力抑える必要がある。
この点、上記のように電子レンズを形成する電極に付加
電極を配置すると、電子レンズを形成する電極に対して
付加電極が偏心しても、両電極間に間隔が広くなる部分
と狭くなる部分が同等にできるため、静電容量の変化が
相殺され、静電容量C3のばらつきを抑えて安定したフ
ォーカス性能が得られる。
【0036】したがって、上記のように構成することに
より、効果的にビームスポットの横長を緩和し、安定し
たフォーカス性能をもつカラーブラウン管装置を構成す
ることができる。
【0037】上記一例では、フォーカス電極Gfと最終
加速電極Gaとの幾何学的中心に水平方向を長軸とする
非円形電子ビーム通過孔が形成された中間電極Gmを配
置するとともに、ダイナミック電圧が印加されるフォー
カス電極Gfに付加電極Gsを配置した場合について説明
したが、フォーカス電極と最終加速電極との幾何学的中
心に垂直方向を長軸とする非円形電子ビーム通過孔が形
成された中間電極が配置され、フォーカス電極以外のダ
イナミック電圧が印加されない電極に付加電極が配置さ
れ、この付加電極が中間電極に電気的に接続される場合
も同様の作用効果が得られる。ただし、この場合は、中
間電極に誘起する交流電圧を極力抑制するする点が上記
一例と異なる。
【0038】この場合、中間電極に誘起される交流電圧
をV2、付加電極とこの付加電極が配置される電極との
間の静電容量をC3とすると、数3で表される。
【数3】 この場合も、 C1=C2 となるので、数3は数4となる。
【数4】 したがって、この場合は、付加電極とこの付加電極が配
置される電極との間の静電容量C3を中間電極とフォー
カス電極との間の静電容量C1よりも十分に大きくする
ことにより、中間電極に誘起される交流電圧V2を小さ
くでき、フォーカス電極に印加されるダイナミック電圧
が変化しても、中間電極の電圧の変化を小さくすること
ができる。
【0039】たとえば C1=C2=2.5 pF C3=48.5 pF とすると、数4から V2=[(2.5)/(2×2.5+48.5)]Vd =0.05Vd となり、中間電極Gmに誘起する電圧V2をVdの約0.
05%に抑制でき、ダイナミック電圧が印加されるフォ
ーカス電極との電位差を小さくすることができる。それ
により、中間電極のフォーカス電極側の電界強度と最終
加速電極側の電界強度との差を大きくして4極子レンズ
の強度を十分に強くすることができ、上記一例と同様の
作用効果が得られる。
【0040】つぎに、この発明の実施の形態を実施例に
より説明する。
【0041】[実施例1]図4にインライン型カラーブ
ラウン管装置の全体の構成を示す。このカラーブラウン
管装置は、パネル10と漏斗状のファンネル11からな
る外囲器を有し、そのパネル10の内面に、青、緑、赤
に発光する3色蛍光体層からなる蛍光体スクリーン5が
設けられている。また、この蛍光体スクリーン5に対向
して、その内側に多数の電子ビーム通過孔が形成された
シャドウマスク12が配置されている。一方、ファンネ
ル11のネック13内に、同一水平面上を通るセンター
ビーム4Gおよび一対のサイドビーム4B ,4R からな
る一列配置の3電子ビーム4B,4G,4R を放出する電
子銃14が配設されている。さらに、ファンネル11の
径大部15からネック13の外側にかけて偏向ヨーク1
6が装着されている。そして、電子銃14から放出され
る3電子ビーム4B ,4G,4R を偏向ヨーク16の発
生する水平、垂直偏向磁界により偏向し、シャドウマス
ク12を介して蛍光体スクリーン5を水平、垂直走査す
ることにより、カラー画像を表示する構造に形成されて
いる。
【0042】上記電子銃14は、図5に示すように、水
平方向に一列に配置された3個のカソードK、これらカ
ソードKを個別に加熱する3個のヒーター(図示せ
ず)、および上記カソードKから蛍光体スクリーン方向
に順次配置された一体構造の第1グリッドG1、第2グ
リッドG2、第3グリッドG3、第4グリッドG4からな
る4個の電極を有し、これらヒーター、カソードKおよ
び4個の電極が一対の絶縁支持体(図示せず)により一
体に固定されている。
【0043】上記4個の電極のうち、第1、第2グリッ
ドG1,G2は、一体構造の板状電極からなり、これら電
極には、3個のカソードKに対応して3個の円形電子ビ
ーム通過孔が一列配置に形成されている。第3グリッド
G3は、一体構造の筒状電極からなり、この電極の両端
には、3個のカソードKに対応して3個の円形電子ビー
ム通過孔が一列配置に形成されている。第4グリッドG
4は、一体構造のカップ状電極からなり、この電極の第
3グリッドG3側の面にも、3個のカソードKに対応し
て3個の円形電子ビーム通過孔が一列配置に形成されて
いる。
【0044】さらに、この電子銃14では、上記第3グ
リッドG3と第4グリッドG4との間の幾何学的中心、す
なわち、第3、第4グリッドG3,G4の間の等距離の位
置に、図6に示すように、3個のカソードKに対応して
水平方向を長軸とする3個の非円形電子ビーム通過孔1
8または1個の非円形電子ビーム通過孔18が形成され
た板状の中間電極Gm(ディスク状電極)が配置され、
他の電極とともに上記一対の絶縁支持体により一体に固
定されている。また、第3グリッドG3の第2グリッド
G2側は、第4グリッドG4側よりも径小の筒状に形成さ
れ、この第3グリッドG3の第2グリッドG2側の外側面
に、図7に示すように、セラミックなどの誘電体19に
より電気的に絶縁された状態で筒状の付加電極Gsが配
置され、上記中間電極Gmに電気的に接続されている。
【0045】この電子銃14では、カソードKに150
Vの電圧に映像信号が重畳された電圧が印加され、第1
グリッドG1は接地される。第2グリッドG2には約60
0V、第3グリッドG3には、図8に示すように、約6
kVの直流電圧に鋸歯状の偏向電流21に同期しかつ電
子ビームの偏向量の増大にともなって上昇するパラボラ
状の電圧Vdが重畳されたダイナミック電圧22が印加
される。第4グリッドG4には約26 kVの高電圧が印
加される。中間電極Gmには、図5に示したように、電
子銃14に沿って配置された分圧抵抗器23により第4
グリッドG4に印加される高電圧を分圧して、約16 k
Vの電圧が印加される。
【0046】上記電圧の印加により、カソードKおよび
第1、第2グリッドG1,G2により、電子ビームを発生
し、かつ後述する主レンズに対する物点を形成する三極
部が形成される。第2グリッドG2と第3グリッドG3に
より、上記三極部からの電子ビームを予備集束するプリ
フォーカスレンズが形成される。第3グリッドG3(フ
ォーカス電極)乃至第4グリッドG4(最終加速電極)
により、最終的に上記電子ビームを蛍光体スクリーン上
に集束する主レンズが形成され、さらに中間電極Gmの
配置によりこの主レンズに4極子レンズが形成される。
【0047】この場合、上記のように主レンズを形成す
る第3グリッドG3に電子ビームの偏向量の増大にとも
なって上昇するダイナミック電圧22が印加され、この
第3グリッドG3と第4グリッドG4との間の幾何学的中
心に配置される中間電極Gmを第3グリッドG3に絶縁状
態で設けられた付加電極Gsに接続すると、中間電極Gm
には、数2に示した静電容量C1,C3が誘起する。
【0048】その静電容量C3は、第3グリッドG3の水
平方向半円筒部分の外径をr1、付加電極Gsの水平方向
半円筒部分の内径をr2、第3グリッドG3および付加電
極Gsの垂直方向平面部分の長さをw、筒状電極Gdの長
さをl、第3グリッドG3と付加電極Gsとの間隔をdと
し(図7参照)、真空の誘電率をε0、誘電体19の比
誘電率をεsとすると、 G3=(水平方向半円筒部分の静電容量)+(垂直方向
平面部分の静電容量) で与えられ、数5で表される。
【数5】 したがって、たとえば r1=4mm r2=5mm w=12mm d=1mm l=15mm εs=7 とすると、数6となる。
【数6】 そこで、まず電子ビームが偏向されない場合について述
べると、この場合は、第3グリッドG3と中間電極Gmの
電位が等しく、かつ中間電極Gmが第3グリッドG3と第
4グリッドG4との幾何学的中心に配置されているた
め、主レンズには、図9(a)に電子ビーム通過孔の中
心軸ZGより上側を垂直方向断面、下側を水平方向断面
として等電位線25で示したように、水平、垂直方向と
もに、図10(a)に示す中間電極Gmが配置されない
BPF型主レンズの電界26と等価な電界26aが形成
され、図9(b)に示す電子ビーム通過孔中心軸上の電
位分布27aは、図10(b)に示す中間電極Gmが配置
されない場合の電子ビーム通過孔中心軸上の電位分布2
7と同じになる。したがって、電子ビーム4(4B,4
G,4R)が偏向されない場合は、主レンズに4極子レン
ズは形成されず、水平、垂直方向の集束力が等しくな
り、非点収差をもたず、画面中央にほぼ円形のビームス
ポットを形成する。
【0049】この場合の光学モデルは、図1(a)に示
したようになる。すなわち、主レンズMLの電界は、上
記のようにBPF型主レンズの電界と等価となるため、
電子ビーム4の水平方向の発散角αoh´、垂直方向の発
散角αov´を、 αoh´=αov´ とすると、蛍光体スクリーン5への水平入射角αih´と
垂直入射角αiv´は、 αih´=αiv´ と等しく、水平方向の倍率Mh´と垂直方向の倍率Mv´
は、 Mh´=Mv´ と等しくなる。
【0050】その結果、カソードから放出され、第2グ
リッドと第3グリッドにより形成されるプリフォーカス
レンズにより予備集束された電子ビームは、上記主レン
ズMLにより蛍光体スクリーンの中央に集束され、ほぼ
円形のビームスポットを形成する。
【0051】これに対して、電子ビームが偏向される場
合は、電子ビームの偏向量の増大にともなって第3グリ
ッドG3に印加されるダイナミック電圧が上昇し、中間
電極Gmと第3グリッドG3との間の静電容量C1、中間
電極Gmと第4グリッドG4との間の静電容量C2、付加
電極Gsと第3グリッドG3との間の静電容量C3を介し
て、上記第3グリッドG3に印加されるダイナミック電
圧の交流電圧成分に対応する交流電圧V1が中間電極Gm
に誘起し、図11に示すように、中間電極の電圧28が
鋸歯状の偏向電流21に同期して変化する。その中間電
極Gmに誘起する交流電圧V1は、前述したように、たと
えば C1=2.5 pF C2=2.5 pF C3=48.5 pF とすると、 V1=0.95Vd となり、たとえば Vd=600V のとき、 V1=570V となる。
【0052】この場合、主レンズには、図12(a)に
等電位線25で示した電界26bが形成され、電子ビー
ム通過孔中心軸上の電位分布は、同(b)に示す電位分
布27bとなる。すなわち、中間電極Gmの電位上昇によ
り、中間電極Gmの第3グリッドG3側の電界強度が第4
グリッドG4側の電界強度よりも強くなる。それによ
り、第3グリッドG3側の電位が中間電極Gmの水平方向
を長軸とする非円形電子ビーム通過孔を通って第4グリ
ッドG4側に浸透し、主レンズに水平方向に集束、垂直
方向に発散する4極子レンズが形成され、主レンズが非
点収差をもつようになる。その結果、蛍光体スクリーン
周辺部でのビームスポットのにじみが解消される。また
水平方向の倍率Mh´と垂直方向の倍率Mv´の差を縮小
し、図2に示したように、画面周辺部のビームスポット
1の横つぶれを緩和する。
【0053】なお、この場合、付加電極Gsは、誘電体
19を介して第3グリッドG3の側面に配置されている
ので、第3グリッドG3との軸ずれによる静電容量のば
らつきを少なくでき、安定したフォーカス性能が得られ
る。
【0054】[実施例2]カラーブラウン管装置の全体
の構成は、電子銃を除いて図4に示した実施例1のイン
ライン型カラーブラウン管装置と同じであるので説明を
省略する。
【0055】電子銃については、図13に示すように、
水平方向に一列に配置された3個のカソードK、これら
カソードKを個別に加熱する3個のヒーター(図示せ
ず)、および上記カソードKから蛍光体スクリーン方向
に順次配置された一体構造の第1グリッドG1、第2グ
リッドG2、第3グリッドG3、第4グリッドG4、第5
グリッドG5(フォーカス電極)、第6グリッドG6(最
終加速電極)からなる6個の電極を有し、これらヒータ
ー、カソードKおよび6個の電極が一対の絶縁支持体
(図示せず)により一体に固定されている。
【0056】上記6個の電極のうち、第1、第2グリッ
ドG1,G2は、一体構造の板状電極からなり、これら電
極には、3個のカソードKに対応して3個の円形電子ビ
ーム通過孔が一列配置に形成されている。第3グリッド
G3は、一体構造の筒状電極からなり、この電極の両端
には、3個のカソードKに対応して3個の円形電子ビー
ム通過孔が一列配置に形成されている。第4グリッドG
4は、一体構造の板状電極からなり、この電極には、3
個のカソードKに対応して3個の円形電子ビーム通過孔
が一列配置に形成されている。第5グリッドG5は、一
体構造の筒状電極からなり、この電極の両端には、3個
のカソードKに対応して3個の円形電子ビーム通過孔が
一列配置に形成されている。第6グリッドG6は、一体
構造のカップ状電極からなり、この電極の第5グリッド
G5側の面にも、3個のカソードKに対応して3個の円
形電子ビーム通過孔が一列配置に形成されている。
【0057】さらに、この電子銃14では、上記第5グ
リッドG5と第6グリッドG6との間の幾何学的中心に、
図14に示すように、3個のカソードKに対応して垂直
方向を長軸とする3個の非円形電子ビーム通過孔18が
形成された板状の中間電極Gmが配置され、他の電極と
ともに上記一対の絶縁支持体により一体に固定されてい
る。また、第3グリッドG3の外側面にセラミックなど
の誘電体19により電気的に絶縁された状態で筒状の付
加電極Gsが配置され、上記中間電極Gmに電気的に接続
されている。
【0058】この電子銃14では、カソードKに150
Vの電圧に映像信号が重畳された電圧が印加され、第1
グリッドG1は接地される。第2グリッドG2には約60
0V、第3グリッドG3には約6 kVの電圧が印加され
る。第4グリッドG4は、第2グリッドG2に接続され、
約600Vの電圧が印加される。第5グリッドG5に
は、図8に示したように、約6 kVの直流電圧に鋸歯状
の偏向電流21に同期しかつ電子ビームの偏向量の増大
にともなって上昇するパラボラ状の電圧Vdが重畳され
たダイナミック電圧22が印加され、第6グリッドG6
には約26 kVの高電圧が印加される。中間電極Gmに
は、電子銃14に沿って配置された分圧抵抗器23によ
り第6グリッドG6に印加される高電圧を分圧して約1
6 kVの電圧が印加される。
【0059】この電子銃14では、電子ビームが偏向さ
れない場合は、第5グリッドG5乃至第6グリッドG6に
より形成される主レンズは、実施例1と同様、第5グリ
ッドG5と第6グリッドG6により形成されるBPF型主
レンズの電界と等価となる。したがって、電子ビームが
偏向されない場合は、主レンズに4極子レンズは形成さ
れず、水平、垂直方向の集束力が等しくなり、非点収差
をもたず、画面中央にほぼ円形のビームスポットを形成
する。
【0060】これに対して、電子ビームが偏向される場
合は、第5グリッドG5に印加される電子ビームの偏向
量の増大にともなって上昇するダイナミック電圧が高く
なる。しかし、この場合、中間電極Gmと第5グリッド
G5との間の静電容量C1、中間電極Gmと第6グリッド
G6との間の静電容量C2、付加電極Gsと第3グリッド
G3との間の静電容量C3を介して中間電極Gmに誘起す
る交流電圧V2は抑制される。
【0061】前述したように、たとえば C1=2.5 pF C2=2.5 pF C3=48.5 pF とすると、 V2=0.05Vd となり、たとえば Vd=600V のとき、 V2=30V となる。
【0062】この場合、主レンズには、図15(a)に
等電位線25で示した電界26cが形成され、電子ビー
ム通過孔中心軸上の電位分布は、同(b)に示す電位分
布27cとなる。すなわち、中間電極の電位の上昇が抑
えられることにより、中間電極の第5グリッド側の電界
強度が第6グリッド側の電界強度よりも弱くなる。それ
により、第6グリッド側の電位が中間電極の垂直方向を
長軸とする非円形電子ビーム通過孔を通って第5グリッ
ド側に浸透し、主レンズに水平方向に集束、垂直方向に
発散する4極子レンズが形成され、主レンズは非点収差
をもつようになる。その結果、蛍光体スクリーン周辺部
でのビームスポットのにじみは解消される。また水平方
向の倍率Mh´と垂直方向の倍率Mv´の差を縮小し、図
2に示したように、画面周辺部のビームスポットの横つ
ぶれを緩和する。
【0063】
【発明の効果】上述のように、電子ビームを最終的に蛍
光体スクリーン上に集束する主レンズを形成するフォー
カス電極とアノード電極との間に少なくとも1個の中間
電極を配置し、電子レンズを形成する電極の少なくとも
一部に絶縁された状態で付加電極を配置し、この付加電
極を中間電極に電気的に接続すると、主レンズに動的に
変化する4極子レンズを形成して非点収差をもたせると
ともに、電極間に形成される静電容量を介して中間電極
に誘起する交流電圧を効果的に制御でき、画面全面にわ
たりビームスポットの横つぶれを緩和し、安定したフォ
ーカス性能をもつカラーブラウン管装置を構成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態であるカラーブラウン
管装置の電子銃の基本構成を説明するための図で、図1
(a)は電子ビームが偏向されない場合の光学モデル
図、図1(b)は偏向される場合の光学モデル図ある。
【図2】この発明の実施の一形態であるカラーブラウン
管装置の蛍光体スクリーン上のビームスポットの横つぶ
れの緩和を説明するための図である。
【図3】この発明の実施の一形態であるカラーブラウン
管装置の電子銃の中間電極と他の電極との間に生ずる静
電容量を説明するための図である。
【図4】この発明の実施の形態の実施例1のカラーブラ
ウン管装置の構成を示す図である。
【図5】上記実施例1のカラーブラウン管装置の電子銃
の構成を示す図である。
【図6】図6(a)および(b)はそれぞれ上記電子銃
の中間電極の電子ビーム通過孔の形状を示す図である。
【図7】図7(a)は上記電子銃の付加電極の配置を示
す平面図、図7(b)は一部断面で示した側面図であ
る。
【図8】偏向ヨークの偏向電流と上記電子銃の第3グリ
ッドに印加されるダイナミック電圧との関係を示す図で
ある。
【図9】図9(a)は電子ビームを偏向しない場合の中
間電極が配置された主レンズの電界を示す図、図9
(b)は電子ビーム通過孔中心軸上の電位分布を示す図
である。
【図10】図10(a)はBPF型主レンズの電界を示
す図、図10(b)は電子ビーム通過孔中心軸上の電位
分布を示す図である。
【図11】偏向ヨークの偏向電流と偏向電流に同期して
中間電極に誘起する交流電圧との関係を示す図である。
【図12】図12(a)は電子ビームを偏向する場合の
中間電極が配置された主レンズの電界を示す図、図12
(b)は電子ビーム通過孔中心軸上の電位分布を示す図
である。
【図13】この発明の実施例2のカラーブラウン管装置
の電子銃の構成を示す図である。
【図14】上記実施例2のカラーブラウン管装置の電子
銃の中間電極の電子ビーム通過孔の形状を示す図であ
る。
【図15】図15(a)は上記実施例2のカラーブラウ
ン管装置の電子ビームを偏向する場合の主レンズの電界
を示す図、図15(b)は電子ビーム通過孔中心軸上の
電位分布を示す図である。
【図16】従来のカラーブラウン管装置のBPF型DA
C&F方式電子銃の構成を示す図である。
【図17】従来のインライン型カラーブラウン管装置の
蛍光体スクリーン上のビームスポットの形状を示す図で
ある。
【図18】上記BPF型DAC&F方式電子銃を有する
カラーブラウン管装置の蛍光体スクリーン上のビームス
ポットの形状を示す図である。
【図19】図19(a)は上記従来のBPF型DAC&
F方式電子銃の電子ビームを偏向しない場合の光学モデ
ル図、図19(b)は電子ビームを偏向する場合の光学
モデル図である。
【符号の説明】
4B,4G,4R…3電子ビーム 5…蛍光体スクリーン 14…電子銃 16…偏向ヨーク 18…電子ビーム通過孔 19…誘電体 G1…第1グリッド G2…第2グリッド G3…第3グリッド G4…第4グリッド G5…第5グリッド G6…第6グリッド Gm…中間電極 Gs…付加電極 K…カソード
フロントページの続き (72)発明者 上野 博文 神奈川県川崎市川崎区日進町7番地1 東 芝電子エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 佐藤 和則 埼玉県深谷市幡羅町一丁目9番2号 株式 会社東芝深谷工場内 Fターム(参考) 5C041 AA03 AB07 AB14 AC07 AC11 AC26 AC34 AC35 AD02 AD03 AE01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カソードからの電子ビームを蛍光体スク
    リーン上に加速、集束する主レンズを含む複数の電子レ
    ンズを形成する電子銃と、この電子銃から放出された電
    子ビームを水平および垂直方向に偏向する偏向ヨークと
    を備え、上記主レンズが上記電子ビームの進行方向に沿
    って配置された少なくともフォーカス電極と最終加速電
    極とからなるカラーブラウン管装置において、 上記電子銃は、上記主レンズを構成するフォーカス電極
    と最終加速電極との間に上記最終加速電極に印加される
    電圧を分圧する分圧抵抗器を介して電圧が印加される少
    なくとも1個の中間電極が配置され、上記電子レンズを
    形成する電極の管軸に平行な面に対向してこの電極と電
    気的に絶縁されかつ上記中間電極に電気的に接続された
    少なくとも1個の付加電極が配置され、少なくとも上記
    フォーカス電極に上記電子ビームの偏向量の増大にとも
    なって上昇するダイナミック電圧が印加されることを特
    徴とするカラーブラウン管装置。
  2. 【請求項2】 付加電極が電子ビームの偏向量の増大と
    ともに上昇するダイナミック電圧が印加される電極に配
    置され、中間電極が水平方向を長軸とする非円形電子ビ
    ーム通過孔が形成されたディスク状電極からなることを
    特徴とする請求項1記載のカラーブラウン管装置。
  3. 【請求項3】 付加電極が電子ビームの偏向量の増大と
    ともに上昇するダイナミック電圧が印加される電極に配
    置され、中間電極が垂直方向を長軸とする非円形電子ビ
    ーム通過孔が形成されたディスク状電極からなることを
    特徴とする請求項1記載のカラーブラウン管装置。
  4. 【請求項4】 付加電極がこの付加電極の配置される電
    極の管軸に平行な面の少なくとも一部を取囲む筒状に形
    成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載のカラーブラウン管装置。
  5. 【請求項5】 付加電極とこの付加電極の配置される電
    極との間に誘電体が配置されていることを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれかに記載のカラーブラウン管装
    置。
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