JP2001083328A - 偏光フィルム - Google Patents
偏光フィルムInfo
- Publication number
- JP2001083328A JP2001083328A JP2000207960A JP2000207960A JP2001083328A JP 2001083328 A JP2001083328 A JP 2001083328A JP 2000207960 A JP2000207960 A JP 2000207960A JP 2000207960 A JP2000207960 A JP 2000207960A JP 2001083328 A JP2001083328 A JP 2001083328A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polarizing film
- film
- liquid crystal
- iodine
- boric acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Polarising Elements (AREA)
Abstract
いて、純白色を再現し得るヨウ素系偏光フィルムを提供
する。 【解決手段】 ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに
ヨウ素が吸着配向されてなり、波長440〜670nmの
範囲における平行透過率の最大値TMaxと最小値TMinと
の差ΔTが6%以下である偏光フィルムが提供される。
Description
ール系樹脂フィルムにヨウ素が吸着配向されているいわ
ゆるヨウ素系偏光フィルムに関するものである。
コール系樹脂にヨウ素が吸着配向されてなるヨウ素系偏
光フィルムは、広く液晶表示装置に使用されており、例
えば、液晶セルの背面側に反射板を備えた反射型液晶表
示装置や、液晶セルの背面側に半透過反射板を備えた半
透過反射型液晶表示装置にも、かかるヨウ素系偏光フィ
ルムが組み込まれて使用されている。
いた反射型又は半透過反射型の液晶表示装置は、白色表
示がやや黄緑色に着色して見え、白色紙に近い純白色を
再現することが困難であった。
反射型又は半透過反射型の液晶表示装置において、純白
色を再現し得るヨウ素系偏光フィルムを開発すべく鋭意
研究を行った結果、波長440〜670nmの範囲におけ
る平行透過率の最大値TMaxと最小値TMinとの差ΔTを
特定の範囲とすることにより、純白色に近い白表示が可
能となることを見出し、本発明に至った。
ビニルアルコール系樹脂フィルムにヨウ素が吸着配向さ
れてなり、波長440〜670nmの範囲における平行透
過率の最大値TMaxと最小値TMinとの差ΔTが6%以下
であることを特徴とする偏光フィルムを提供するもので
ある。
40〜670nmの範囲における平行透過率Tの最大値T
Maxと最小値TMinとの差ΔTが6%以下、好ましくは4
%以下、さらに好ましくは2%以下のものである。な
お、この差ΔTの下限は0である。ヨウ素系偏光フィル
ムの平行透過率Tは、通常30〜50%程度の範囲にあ
る。平行透過率Tは、1枚の偏光フィルムに、その吸収
軸と垂直方向の直線偏光をあてたときの透過率k1(%)
と、その吸収軸と平行方向の直線偏光をあてたときの透
過率k2(%) とから、次式(I)により求められる。
の偏光フィルムをその吸収軸が平行となるように重ね合
わせ、そこに偏りのない光(自然光)をあてたときの透
過率に相当する。そして本発明では、440〜670nm
の波長範囲について、連続的に又は所定の波長間隔毎に
平行透過率Tを求め、その最大値TMaxと最小値TMinと
を決定し、両者の差ΔT(=TMax−TMin)が所定値以
下である偏光フィルムが採用される。
ル系樹脂フィルムにヨウ素が吸着配向されたものであ
り、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一
軸延伸するとともに、ヨウ素染色後、ホウ酸処理するこ
とにより、製造することができる。
ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール系樹
脂からなるフィルムであり、その厚みは、通常50〜1
50μm 程度である。また、その重合度は、1,000
〜10,000程度、好ましくは1,500〜5,000
程度の範囲である。ポリビニルアルコール系樹脂は、ポ
リ酢酸ビニル系樹脂のケン化処理により製造され、その
ケン化度は、通常85〜100モル%程度、好ましくは
98〜100モル%の範囲である。ポリビニルアルコー
ル系樹脂を通常の方法で製膜することにより、フィルム
を製造することができる。
樹脂フィルムに、一軸延伸を施すとともに、ヨウ素染色
及びその後にホウ酸処理を施して、偏光フィルムとされ
る。ヨウ素染色は、例えば、ヨウ素含有溶液にポリビニ
ルアルコール系樹脂フィルムを浸漬することにより行わ
れる。ヨウ素含有溶液としては、例えば、ヨウ素及びヨ
ウ化カリウムを含有する水溶液が用いられる。この水溶
液におけるヨウ素の濃度は、水100重量部あたり通常
0.01〜0.5重量部の範囲であり、またヨウ化カリウ
ムの濃度は、水100重量部あたり通常0.5〜10重
量部の範囲である。ヨウ素染色に用いるヨウ素含有溶液
の温度は、通常20〜50℃である。また、ヨウ素含有
溶液への浸漬時間は、通常10〜600秒程度である。
ホウ酸処理は、例えば、ヨウ素染色後のポリビニルアル
コール系樹脂フィルムをホウ酸含有水溶液中に浸漬する
ことにより行われる。ホウ酸含有水溶液におけるホウ酸
の濃度は、水100重量部あたり通常1〜15重量部で
ある。このホウ酸含有水溶液は、さらにヨウ化カリウム
を含有していてもよい。この場合のヨウ化カリウムの濃
度は、水100重量部あたり、通常10重量部以下、好
ましくは0.1〜9重量部の範囲である。ホウ酸処理に
おけるホウ酸含有水溶液の温度は、通常50℃以上、好
ましくは60〜85℃の範囲であり、浸漬時間は、通常
100〜300秒、好ましくは150〜400秒の範囲
である。
は、かかるヨウ素染色及びホウ酸処理とともに、一軸延
伸が施されて、偏光フィルムとなるのであるが、この一
軸延伸は、ヨウ素染色の前、ヨウ素染色中、ヨウ素染色
後でホウ酸処理前、ホウ酸処理中、ホウ酸処理後のいず
れで行われてもよい。一軸延伸は、周速の異なるロール
間で一軸に延伸する方法で行ってもよいし、熱ロールを
用いて一軸に延伸する方法で行ってもよい。また、大気
中で延伸を行う乾式延伸であってもよいし、水溶液や溶
剤で膨潤させた状態で延伸を行う湿式延伸であってもよ
い。延伸倍率は、通常4〜8倍程度である。
される。水洗処理は、例えば、ホウ酸処理後のフィルム
に水を散布する方法、水浴中にホウ酸処理後のフィルム
を浸漬する方法などにより行われる。水洗処理における
水の温度は、通常15〜60℃の範囲であり、好ましく
は20℃以上、また50℃以下である。ホウ酸処理後の
フィルムに水を散布するには、例えば、シャワーで水洗
すればよく、この際の水の使用量は、ホウ酸処理後のフ
ィルム100cm2あたり、通常0.1〜5リットル/分程
度である。
燥は、通常と同様に風乾してもよいし、温風で乾燥して
もよい。温風を用いる場合、その温度は、例えば30〜
80℃、好ましくは30〜60℃である。
の際の各種条件を適切に選択して、得られる偏光フィル
ムの波長440〜670nmの範囲における平行透過率の
最大値TMaxと最小値TMinとの差ΔTが、6%以下、好
ましくは4%以下、さらに好ましくは2%以下となるよ
うにする。この際の製造条件を個々に特定することは困
難であるが、偏光フィルム上に不純物が可能な限り残ら
ないようにするのが肝要であり、その意味では、ホウ酸
処理後の水洗が一つの重要な項目となる。例えば、ホウ
酸処理浴におけるヨウ化カリウムの濃度が比較的高い場
合は、その後の水洗を比較的高い温度で行うのが好まし
い。また、水洗をシャワーで入念に行うのも有効であ
る。さらにまた、一般的な従来技術とは異なり、ホウ酸
処理浴におけるヨウ化カリウムの濃度を可能な限り低く
するのも有効である。
面に保護板を積層し、偏光板として使用することができ
る。保護板としては、例えば、ジアセチルセルロースや
トリアセチルセルロースのようなセルロース系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートのようなエ
ステル系樹脂、ポリプロピレンのようなオレフィン系樹
脂、ノルボルネン系樹脂のような環状ポリオレフィン系
樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアリレート系樹
脂、ポリエーテルサルホン系樹脂などからなるものが挙
げられる。その厚みは、通常100〜200μm 程度、
好ましくは40〜100μm 程度である。偏光フィルム
と保護板との積層には、通常、ポリビニルアルコール系
の接着剤が使用される。
ルの背面側に反射板を備えた反射型液晶表示装置、ある
いは液晶セルの背面側に半透過反射板を備えた半透過反
射型液晶表示装置に対して、有利に使用される。この場
合、通常は液晶セルと反射板又は半透過反射板との間
に、この偏光板が配置される。また、液晶セルの前面側
にこの偏光板を配置するのも有効である。
明するが、本発明はこれらの実施例によって限定される
ものではない。なお、偏光フィルムの平行透過率Tは、
以下の方法で測定した。
作所製の“UV-2200”〕に偏光プリズムをセットし、直
線偏光の透過率が測定できる装置とした。この測定系
は、図1に模式図を示すとおり、光源1からの光が偏光
プリズム2を通って直線偏光となり、この直線偏光が試
料である偏光フィルム3を通過した後の光を検出器4で
検出し、偏光フィルム3の透過率を測定するようになっ
ている。そして、直線偏光と偏光フィルム3の吸収軸が
垂直となるように配置した場合及び水平となるように配
置した場合のそれぞれの透過率、すなわち垂直方向の透
過率k1(%) 及び水平方向の透過率k2(%) を測定し、
前記式(I)により平行透過率T(%)を算出した。
上のポリビニルアルコールフィルムを、乾式で延伸倍率
5倍に一軸延伸し、緊張状態を保ったまま、水100重
量部あたりヨウ素0.05重量部及びヨウ化カリウム5
重量部を含有する染色浴に28℃で60秒間浸漬した。
次いで、水100重量部あたりホウ酸7.5重量部及
びヨウ化カリウム8重量部を含有するホウ酸水溶液に、
70℃で300秒間浸漬した。その後、30℃の純水を
用いて水洗し、乾燥して、偏光フィルムを得た。 得ら
れた偏光フィルムの波長440〜670nmの範囲におけ
る平行透過率Tを測定したところ、その最大値TMaxは
40.2%、最小値TMinは35.6%であり、両者の差
ΔTは4.6%であった。
トリアセチルセルロースフィルムを貼合して、偏光板と
した。この偏光板を反射型液晶表示装置に装着したとこ
ろ、純白色に近い白色の表示が可能であった。
あたり2重量部とし、ホウ酸処理後の水洗温度を17℃
とした以外は、実施例1と同様に操作して、偏光フィル
ムを得た。得られた偏光フィルムの波長440〜670
nmの範囲における平行透過率Tを測定したところ、その
最大値TMaxは39.7%、最小値TMinは36.3%であ
り、両者の差ΔTは3.4%であった。この偏光フィル
ムの両面に厚み80μm のトリアセチルセルロースフィ
ルムを貼合して、偏光板とした。この偏光板を反射型液
晶表示装置に装着したところ、純白色に近い白色の表示
が可能であった。
あたり0.2重量部とした以外は、実施例2と同様に操
作して、偏光フィルムを得た。得られた偏光フィルムの
波長440〜670nmの範囲における平行透過率Tを測
定したところ、その最大値TMaxは39.9%、最小値T
Minは37.9%であり、両者の差ΔTは2.0%であっ
た。この偏光フィルムの両面に厚み80μm のトリアセ
チルセルロースフィルムを貼合して、偏光板とした。こ
の偏光板を反射型液晶表示装置に装着したところ、純白
色に近い白色の表示が可能であった。
1と同様に操作して、偏光フィルムを得た。 得られた
偏光フィルムの波長440〜670nmの範囲における平
行透過率Tを測定したところ、 その最大値TMaxは3
9.8%、最小値TMinは32.1%であり、両者の差Δ
Tは7.7%であった。この偏光フィルムの両面に厚み
80μm のトリアセチルセルロースフィルムを貼合し
て、偏光板とした。この偏光板を反射型液晶表示装置に
装着したところ、白表示が黄緑色に着色したものとなっ
た。
示装置又は半透過反射型液晶表示装置に適用したとき
に、純白色に近い白表示を可能とする。
Claims (1)
- 【請求項1】ポリビニルアルコール系樹脂フィルムにヨ
ウ素が吸着配向されてなり、 波長440〜670nmの
範囲における平行透過率の最大値TMaxと最小値TMinと
の差ΔTが6%以下であることを特徴とする偏光フィル
ム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000207960A JP2001083328A (ja) | 1999-07-09 | 2000-07-10 | 偏光フィルム |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19603899 | 1999-07-09 | ||
JP11-196038 | 1999-07-09 | ||
JP2000207960A JP2001083328A (ja) | 1999-07-09 | 2000-07-10 | 偏光フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001083328A true JP2001083328A (ja) | 2001-03-30 |
JP2001083328A5 JP2001083328A5 (ja) | 2005-07-07 |
Family
ID=26509490
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000207960A Pending JP2001083328A (ja) | 1999-07-09 | 2000-07-10 | 偏光フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001083328A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6606136B2 (en) | 2000-09-21 | 2003-08-12 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Iodine-type polarizing plate enables neutral white in white display and neutral black in black display |
KR101042868B1 (ko) * | 2006-07-07 | 2011-06-20 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 액정 패널 및 액정 표시 장치 |
JP2011175299A (ja) * | 2011-06-02 | 2011-09-08 | Nitto Denko Corp | 光路変換偏光板及び液晶表示装置 |
-
2000
- 2000-07-10 JP JP2000207960A patent/JP2001083328A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6606136B2 (en) | 2000-09-21 | 2003-08-12 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Iodine-type polarizing plate enables neutral white in white display and neutral black in black display |
KR101042868B1 (ko) * | 2006-07-07 | 2011-06-20 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 액정 패널 및 액정 표시 장치 |
US8531630B2 (en) | 2006-07-07 | 2013-09-10 | Nitto Denko Corporation | Liquid crystal panel and liquid crystal display apparatus |
JP2011175299A (ja) * | 2011-06-02 | 2011-09-08 | Nitto Denko Corp | 光路変換偏光板及び液晶表示装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4281261B2 (ja) | ヨウ素系偏光板及びその製造方法 | |
JP6121091B2 (ja) | 偏光子及びその製造方法 | |
JPH06347641A (ja) | 新規な偏光フィルム | |
JP2010276815A (ja) | 偏光子の製造方法、それによって製造される偏光子、偏光板、及び画像表示装置 | |
CN106249335A (zh) | 偏光膜及含有其的偏光板 | |
TWI269079B (en) | Method for producing polarizing film | |
JP4060321B2 (ja) | 偏光フィルム | |
JP2007051210A (ja) | 光学フィルム、その製造方法、これを用いた光学補償フィルム、偏光板および液晶表示装置 | |
JP3505968B2 (ja) | 偏光フィルムの製造方法 | |
TW200411007A (en) | Method for producing iodine type polarizing film | |
JP3632387B2 (ja) | 偏光フィルムの製造方法 | |
JP3410523B2 (ja) | 偏光フィルムの製造方法 | |
JP3680709B2 (ja) | 偏光フィルムの製造方法 | |
JP2001083328A (ja) | 偏光フィルム | |
JP2012203002A (ja) | 偏光子及びその製造方法 | |
JPH0894834A (ja) | 偏光子 | |
JP3825508B2 (ja) | ヨウ素系偏光フィルムの製造方法 | |
KR20190104219A (ko) | λ/4 위상차 필름, 원편광판 및 유기 EL 표시 장치 | |
JPH08304624A (ja) | 偏光板及びその製造方法 | |
JP2001174634A (ja) | 偏光フィルムの製造方法 | |
TW201817576A (zh) | 聚乙烯醇系薄膜及其製造方法與利用此聚乙烯醇系薄膜之偏光膜 | |
JP4406949B2 (ja) | ヨウ素系偏光フィルムの製造方法 | |
JP2895435B2 (ja) | 耐久性の優れた偏光フィルムの製造法 | |
JP3525543B2 (ja) | 偏光板の製造方法 | |
JPH04173844A (ja) | 性質の改善されたポリビニルアルコール系位相差フイルムの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041029 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041029 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070620 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070626 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071023 |