JP2001081688A - 撥水性着色紙及びその製品並びに撥水性着色紙の製造方法 - Google Patents

撥水性着色紙及びその製品並びに撥水性着色紙の製造方法

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JP2001081688A
JP2001081688A JP25549299A JP25549299A JP2001081688A JP 2001081688 A JP2001081688 A JP 2001081688A JP 25549299 A JP25549299 A JP 25549299A JP 25549299 A JP25549299 A JP 25549299A JP 2001081688 A JP2001081688 A JP 2001081688A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撥水機能に優れた新規な着色洋紙を提供す
る。 【解決手段】 樹脂を漉き込んでなる耐水性洋紙1を、
撥水材液と染料の混合液2、又は染料に替えて糊材と顔
料とした撥水材液との混合液に浸漬し、混合液から引き
上げると共に、混合液を絞り取り、その後乾燥して製出
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従前の通常洋紙や耐水
性紙には備えていない顕著な撥水性を有する新規な洋紙
及びその撥水紙を使用し二次製品性並びにその撥水紙の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】リンゴ袋
や葡萄の笠用紙等の果実用袋に使用される用紙は、その
製紙時に、樹脂を含浸させて、セルロースの吸水性を低
下させて、相応の耐水性を備えるようにしている。また
例えばリンゴ二重袋の内袋用紙のような耐水性紙は、パ
ラフィンを塗布したり含浸させて形成している。そして
着色手段は、印刷形成であり、パラフィン塗布は、印刷
着色後の工程で行われる。
【0003】ところで花束の包装には、通常透明フィル
ムや紙とフィルムとを多層構造とした特殊な紙等を使用
している。然し前者は装飾的包装効果を望むことができ
ないし、また後者は、表面部分(紙層部分)が吸水して
しまう。更にパラフィン塗布紙を使用すると、紙に透明
感が生じ、包装紙としては好ましくない。
【0004】そこで本発明は、包装紙として優れた新規
な撥水性着色紙並びにその製造方法を提案したものであ
る。
【0005】
【課題を解決する手段】本発明に係る撥水性着色紙は、
樹脂を漉き込んでなる耐水性紙に、撥水材と着色材を含
浸させてなることを特徴とするものであり、また本発明
に係る紙製品は、前記撥水性着色紙を細長に裁断した
り、紐状に撚って形成したものである。
【0006】更に本発明に係る撥水性着色紙の製造方法
は、樹脂を漉き込んでなる耐水性紙を、撥水材液と染料
の混合液、又は染料に替えて糊材と顔料とした撥水材液
との混合液に浸漬し、混合液から引き上げると共に、混
合液を絞り取り、その後乾燥してなることを特徴とする
ものである。
【0007】従って撥水処理と着色処理が同時になされ
ると共に、地色全体が多少の濃淡のまだらになり、而も
濃点が不規則に散在する特異な着色模様を得ることがで
き、撥水機能と着色による装飾機能を備えた用紙を提供
できた。
【0008】
【実施の形態】次に本発明の実施形態をその製造工程順
に説明する。使用原料は、従前より農業資材として採用
されている耐水性洋紙1である。この耐水性洋紙1は、
紙の漉き込み時(ワイヤーパート工程)に、パルプに樹
脂を添加混合して、セルロース表面を樹脂膜で被覆し
て、吸水能力を低下させると共に、引っ張り耐力を増加
させてなる。
【0009】前記洋紙1を混合液2に浸漬して、洋紙1
の繊維内に混合液2を浸透させるもので、混合液2は、
撥水材液例えばワックス系エマルジョン液や同種の撥水
材液と着色材料として染料を添加したり、或いは染料に
替えて糊材と顔料を加えたもので、使用材料並びに洋紙
1への染めを考慮して、混合液2は適宜な温度に温めて
おくと共に、混合液2が分離しないように適宜な攪拌処
理を行う。
【0010】洋紙1を混合液2に浸漬して引き上げ、脱
水ローラ3で濡れた洋紙1aから混合液2を除去し、次
に加熱ローラや加熱室等の加熱乾燥機構4を通過させて
着色洋紙1bを製出する。
【0011】前記の着色洋紙1bは、その表面は、染料
や顔料が均一状態ではなく、自然に斑状態となり、従前
にない自然な色彩地模様の洋紙となる。そして水滴Aが
付着しても、強い撥水機能のために水玉状態が維持され
(図3参照)、洋紙1aの内部に浸透していかない。
【0012】従って前記着色洋紙1bは、花束の包装に
使用しても、花の茎根本部分に水が付着しても全く支障
が無く、また鉢植えの花を包装した場合でも、包装した
まま植物に水を与えることもできるなど、包装用紙とし
て特異な利点を有している。
【0013】また撥水機能が優れているので、細長に細
かく裁断した装飾体(紙製品)1cは、図4に例示する
とおり、水が満たされ植物Cを生けた透明花瓶B内に、
沈めて装飾具や起立保持具として使用でき、通常の紙製
品では実現できなかった使用が可能となる。
【0014】更に着色洋紙1bを紐状に撚ると紙紐1d
が形成され、水に強い新規な紙紐を提供できるものであ
る。
【0015】
【発明の効果】以上の通り本発明は、樹脂を漉き込んで
なる耐水性紙を、撥水材液と染料の混合液、又は染料に
替えて糊材と顔料とした撥水材液との混合液に浸漬し、
混合液から引き上げると共に、混合液を絞り取り、その
後乾燥してなる撥水性着色紙並びにその製造方法で、撥
水処理と着色処理を同時に行うことで、従前にない新規
な撥水機能を備えた着色洋紙を得ることができたもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造工程の説明図。
【図2】同製出された洋紙の表面図。
【図3】同撥水性状態の説明図。
【図4】同紙製品(装飾体)の使用状態の説明図。
【図5】同紙製品(紙紐)の説明図。
【符号の説明】 1 耐水性洋紙 1a 濡れた洋紙 1b 着色洋紙 1c 紙製品(装飾体) 1d 紙製品(紙紐) 2 混合液 3 脱水ローラ 4 加熱乾燥機構

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂を漉き込んでなる耐水性紙に、撥水
    材と着色材を含浸させてなることを特徴とする撥水性着
    色紙。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の撥水紙を細長に裁断して
    なる撥水紙製品。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の撥水紙を紐状に撚ってな
    る撥水紙製品。
  4. 【請求項4】 樹脂を漉き込んでなる耐水性紙を、撥水
    材液と染料の混合液、又は染料に替えて糊材と顔料とし
    た撥水材液との混合液に浸漬し、混合液から引き上げる
    と共に、混合液を絞り取り、その後乾燥してなる撥水性
    着色紙の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015158020A (ja) * 2014-02-21 2015-09-03 大王製紙株式会社 着色紙及び着色紙の製造方法

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