JP2001081256A - カレンダー成形用ポリプロピレン系樹脂、樹脂組成物およびこの成形物 - Google Patents

カレンダー成形用ポリプロピレン系樹脂、樹脂組成物およびこの成形物

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JP2001081256A
JP2001081256A JP26384299A JP26384299A JP2001081256A JP 2001081256 A JP2001081256 A JP 2001081256A JP 26384299 A JP26384299 A JP 26384299A JP 26384299 A JP26384299 A JP 26384299A JP 2001081256 A JP2001081256 A JP 2001081256A
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calender
polypropylene resin
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propylene
resin
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Takaya Sakaguchi
隆哉 坂口
Yoshiyuki Sakuta
良幸 作田
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Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カレンダーロールから離型性が良
く、表面平滑性に優れ、厚みムラの少ないフィルム、シ
ートなどのカレンダー成形物の製造に適したカレンダー
成形用ポリプロピレン系樹脂の提供を目的とする。 【解決手段】 (A)プロピレン50〜100重
量%とプロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィ
ン50〜0重量%との共重合体で、この共重合体は冷キ
シレン可溶成分が20〜80重量%であり、かつ冷キシ
レン可溶成分の極限粘度が0.8〜2.5dl/gであ
ることを特徴とするカレンダ成形用ポリプロピレン系樹
脂に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカレンダー成形に適
したポリプロピレン系樹脂又は、樹脂組成物に関する。
さらに詳しくは、カレンダーロールからの離型性が良
く、カレンダー成形物の表面平滑性に優れ、厚みむらが
少ないなどのカレンダー成形性に適したポリプロピレン
系樹脂又は、樹脂組成物に関する。このポリプロピレン
系樹脂又は、樹脂組成物はカレンダー成形により、人工
レザーや自動車用の床材、天井材などに利用される。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】カレンダー成形法は、
2本以上のロール間で樹脂を圧延して、一定の厚みを有
するフィルムやシートを連続的に成形する方法であっ
て、通常の押出成形法に比べ、生産能力が大きいため、
安価にフィルムやシートが製造できる成形法である。従
来、カレンダー成形法では、主として各種可塑剤を含有
するポリ塩化ビニルが使用され、レザー、シート、フィ
ルムなどが多量に製造されていた。近年、ポリ塩化ビニ
ル中の可塑剤の毒性問題や廃棄物燃焼時の有毒ガス発生
の問題などから、他の材料への転換が迫られている。
【0003】ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリ
オレフィン系材料は、ポリ塩化ビニルのような問題点が
無く、機械的強度などの実用的性質が良好なため、代替
材料として期待されている。しかしながら、ポリプロピ
レンやポリエチレンは本質的に結晶性ポリマーであり、
柔軟性が十分でない、溶融すると急激な粘度変化が起
り、カレンダー成形の好適な成形条件範囲が狭い、カレ
ンダーロールからの離型性が悪い、又、カレンダー成形
物の表面平滑性が悪い、厚みムラが生じ易いなどの問題
点があった。
【0004】これらの問題点を解決するために数多くの
提案がされている。例えば、特開平6−25439号公
報では、結晶性プロピレン系樹脂、エチレン系共重合
体、及び無定形エチレン−プロピレン共重合体からなる
組成物が開示されている。
【0005】特開平8−67778号公報には、広い分
子量を有するポリプロピレンのブレンド物を使用するこ
とが開示されている。又、特開昭53−119946号
公報には、プロピレンとエチレンとのランダム共重合体
及びプロピレンとエチレンとのブロック共重合体の組成
物を使用したカレンダー成形法が開示されている。
【0006】カレンダーロールからの離型性を改善する
方法として、特開平8−319382号公報では、ポリ
プロピレン樹脂と脂肪族モノカルボン酸の金属塩とから
なる組成物が開示されている。
【0007】本発明は、カレンダーロールから離型性が
良く、表面平滑性に優れ、厚みムラの少ないフィルム、
シートなどのカレンダー成形物の製造に適したカレンダ
ー成形用ポリプロピレン系樹脂又は、樹脂組成物の提供
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有するポリプロピレン系樹脂を開発すべく
研究した結果、特定の極限粘度を有する冷キシレン可溶
成分を特定量含有するポリプロピレン系樹脂が、本目的
に適合することを見出し、本発明に到達した。
【0009】本発明は、(A)プロピレン50〜100
重量%とプロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフ
ィン50〜0重量%との共重合体で、この共重合体は冷
キシレン可溶成分が20〜80重量%であり、かつ冷キ
シレン可溶成分の極限粘度が0.8〜2.5dl/gで
あることを特徴とするカレンダー成形用ポリプロピレン
系樹脂に関する。
【0010】本発明は、カレンダー成形用ポリプロピレ
ン系樹脂100重量部と一般式(1)で表されるアルキ
ルアシッドホスフェート0.025〜3重量部とを含む
ことを特徴とするカレンダー成形用ポリプロピレン系樹
脂組成物に関する。
【化2】
【0011】本発明は、炭素数2〜10のα−オレフィ
ンがエチレンであることを特徴とするカレンダー成形用
ポリプロピレン系樹脂又は、樹脂組成物に関する。
【0012】本発明は、上記カレンダー成形用ポリプロ
ピレン系樹脂又は、樹脂組成物から成形されるカレンダ
ー成形物に関する。
【0013】本発明は、カレンダー成形物が、ロール表
面温度150〜200℃でカレンダー成形されたカレン
ダー成形物であることを特徴とするカレンダー成形物に
関する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のカレンダー成形用ポリプ
ロピレン系樹脂は、(A)プロピレン50〜100重量
%とプロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィン
50〜0重量%との共重合体、好ましくはプロピレン5
5〜100重量%とプロピレンを除く炭素数2〜10の
α−オレフィン45〜0重量%との共重合体、さらに好
ましくはプロピレン60〜99.9重量%とプロピレン
を除く炭素数2〜10のα−オレフィン40〜0.1重
量%との共重合体、特に好ましくはプロピレン70〜9
9重量%とプロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレ
フィン30〜1重量%との共重合体であり、この共重合
体は冷キシレン可溶成分が20重量%、好ましくは25
重量%、さらに好ましくは30重量%、特に好ましくは
35重量%から80重量%、好ましくは70重量%、さ
らに好ましくは60重量%、特に好ましくは50重量%
の範囲であり、かつ、該冷キシレン可溶成分の極限粘度
が0.8dl/g、好ましくは0.85dl/g、さら
に好ましくは0.9dl/g、特に好ましくは0.95
dl/gから2.5dl/g、好ましくは2.1dl/
g、さらに好ましくは1.7dl/g、特に好ましくは
1.2dl/gの範囲である。
【0015】本発明のカレンダー成形用ポリプロピレン
系樹脂において、(A)プロピレンとプロピレンを除く
炭素数2〜10のα−オレフィンとの組成割合が上記範
囲の以外では、機械的強度が低下したり、単独でフィル
ムやシートを製造することが難しくなる場合があり好ま
しくない。
【0016】本発明のカレンダー成形用ポリプロピレン
系樹脂は、冷キシレン可溶成分が上記の範囲より小さい
場合、カレンダー成形で得られるフィルムやシートに厚
みムラが起り易い。一方、上記の範囲より大きい場合、
フィルムやシートにブリード物が析出することがあり、
表面平滑性が悪くなることがある。
【0017】本発明のカレンダー成形用ポリプロピレン
系樹脂は、プロピレン重合体、プロピレンおよびブテン
−1から選ばれる1以上のオレフィン成分とプロピレン
およびブテン−1を除く炭素数2〜10のα−オレフィ
ンとの共重合体の場合、ランダム共重合体、ブロック共
重合体を用いることが出来る。
【0018】本発明のカレンダー成形用ポリプロピレン
系樹脂組成物は、カレンダー成形用ポリプロピレン系樹
脂100重量部に対して、一般式(1)、さらに一般式
(2)、特に一般式(3)で表されるアルキルアシッド
ホスフェート0.025重量部、さらに0.03重量
部、特に1重量部から3重量部、さらに2.8重量部、
特に好ましくは2.5重量部とを含むことが好ましい。
一般式(1)で表されるアルキルアシッドホスフェート
として、例えば、旭電化工業株式会社製アルキルアシッ
ドホスフェートAX−71がある。
【化3】
【化4】
【化5】
【0019】本発明のカレンダー成形用ポリプロピレン
系樹脂組成物は、カレンダー成形用ポリプロピレン系樹
脂100重量部に対して、アルキルアシッドホスフェー
トの量が上記の範囲より少ないと、ロールからの離型性
の向上が低く、又、上記の範囲より多いと、アルキルア
シッドホスフェートがシート表面にブリードする場合が
あり、カレンダーロールを汚したり、フィルムやシート
の表面を白化させたりする場合があり好ましくない。
【0020】炭素数2〜10のα−オレフィンとは、プ
ロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィンのこと
であり、具体例としては、エチレン、ブテン−1、ペン
テン−1、ヘキセンー1、4−メチル−1−ペンテン、
ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1
などが挙げられる。これらのα−オレフィンは一種類又
は二種類以上を適宜組合せて用いることができる。これ
らα−オレフィンの中ではエチレンが好ましい。
【0021】なお、冷キシレン可溶成分の量は以下の方
法で求められる。非晶性ポリα−オレフィンを80〜1
00倍量のキシレンに加え、この溶液を30分間沸騰さ
せた後、その容器を水で冷却し、溶液の温度を20℃に
する。次いで、乾燥したグラスフィルター(フィルター
の目のサイズ:5G)を用い、減圧濾過により冷キシレ
ンに未溶解の成分(以下、「濾過物」と記載する。)と
冷キシレン可溶成分が溶解したキシレン(以下、「濾
液」と記載する。)とに濾別する。濾過物の残ったグラ
スフィルターを減圧乾燥し、ほぼ恒量になるまで乾燥し
た後、その重量を測定し、式(1)により冷キシレン可
溶成分の量は求められる。
【数1】
【0022】冷キシレン可溶成分の極限粘度は次の方法
で測定される。極限粘度測定に使用する試料の冷キシレ
ン可溶成分は、上記の濾液をロータリーエバポレーター
で約1/10の量に濃縮した後、この濃縮液に約9倍量
のアセトンを加え、溶解していた冷キシレン可溶成分を
析出、沈殿させ、この沈殿物を濾過回収し、乾燥するこ
とにより得られる。極限粘度は、この冷キシレン可溶成
分20mgに20mlのデカリンを加え、135℃の恒
温油槽中で冷キシレン可溶成分をデカリンに完全に溶解
させ、ウベローデ型粘度計を用い、135℃で測定した
試料の落下所用時間とデカリン単独の落下所用時間を基
に求められる。
【0023】本発明のカレンダー成形用ポリプロピレン
系樹脂は、低結晶性の樹脂であり、JIS K 711
2の密度勾配管法で測定した密度を基に、ポリプロピレ
ンの100%結晶の密度を0.936g/cm3、完全
非晶の密度を0.855g/cm3として計算される結
晶化度が、下限値として0%、さらに0.1%、特に
0.2%から上限値として60%、さらに58%、特に
55%の範囲が好ましい。
【0024】本発明のカレンダー成形用ポリプロピレン
系樹脂は、耐熱性や機械的性質をより向上させるため
に、結晶性ポリプロピレンを添加することができる。結
晶性ポリプロピレンは、本発明のカレンダー成形用ポリ
プロピレン系樹脂を除く樹脂であり、密度0.890g
/cm3以上で、市販されているアイソタクチック構造
のプロピレン単独重合体あるいはプロピレンと他のα−
オレフィンとからなる結晶性の共重合体などが使用でき
る。結晶性ポリプロピレンは本発明のカレンダー成形用
ポリプロピレン系樹脂と混合しても透明性を大きく損な
わないという利点がある。本発明のカレンダー成形用ポ
リプロピレン系樹脂と結晶性ポリプロピレンとの混合比
は、本発明のカレンダー成形用ポリプロピレン系樹脂1
00重量部に対し、結晶性ポリプロピレン50〜150
重量部の範囲が好ましい。
【0025】結晶性ポリプロピレンとしては、プロピレ
ン単独重合体、エチレン成分を30重量%以下、好まし
くは1〜25重量%含有するプロピレン・エチレンのラ
ンダム共重合体又はブロック共重合体、ブテン−1を2
0重量%以下含有するプロピレン・ブテン−1のランダ
ム共重合体又はブロック共重合体、プロピレン・エチレ
ン・ブテン−1の三元ランダム共重合体又は三元ブロッ
ク共重合体などを挙げることが出来る。
【0026】本発明のカレンダー成形用ポリプロピレン
系樹脂の製造は、公知の製造方法、例えば、特開平4−
258609号公報や特開平4−258611号公報記
載の方法などで製造できる。具体的には、触媒系として
は、ハロゲン化マグネシウム担持基剤とトリハロゲン化
アルミニウムからなる触媒担体とテトラハロゲン化チタ
ンとから得られるチタン含有固体触媒と有機アルミニウ
ム助触媒とを配合したものが用いられる。本発明のカレ
ンダー成形用ポリプロピレン系樹脂は、所定量の上記触
媒系の存在下に、例えば、一段重合法にて、プロピレン
の単独重合やブテン−1単独重合あるいはプロピレンと
プロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィンとを
共重合させることにより製造できる。重合方法は、特に
制限は無く、スラリー重合法、気相重合法、バルク重合
法、溶液重合法、懸濁重合法などが用いられる。重合
後、ポリマー中に含まれる未反応モノマーを除くため、
窒素気流などを通過させても良い。又、触媒を失活させ
るため、押出機を用い、ペレット化する際に少量の水や
アルコールを添加することもできる。又、本発明のカレ
ンダー成形用ポリプロピレン系樹脂としては、市販の非
晶性ポリα−オレフィンを使用することもできる。例え
ば、市販品として米国ハンツマン(Huntsman)
社のFPO(Flexible polyolefin
e)がある。
【0027】本発明のカレンダー成形用ポリプロピレン
系樹脂は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸及び/又はそ
れらのエステル、酸無水物、金属塩等の誘導体、不飽和
物のアミド、アミノ化合物、グリシジルメタアクリレー
ト、ヒドロキシメタアクリレート等を用い、二軸混練機
などを用いた公知の方法により変性されたものも使用す
ることができる。これら変性されたものでは、無水マレ
イン酸、無水イタコン酸により変性されたものが好適で
ある。
【0028】本発明のカレンダー成形用ポリプロピレン
系樹脂には、必要により、本発明の特性を阻害しない範
囲で、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチ
レン−α−オレフィン共重合体、メタロセン触媒より製
造されたエチレン−α−オレフィン共重合体などのポリ
エチレン系樹脂を添加することができる。
【0029】本発明のカレンダー成形用ポリプロピレン
系樹脂又は、樹脂組成物には、必要により、本発明の特
性を阻害しない範囲で、公知の添加剤、酸化防止剤、熱
安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散
剤、塩素補足剤、難燃剤、結晶化核剤、ブロッキング防
止剤、スリップ剤、防曇剤、離型剤、顔料、有機物充填
材、無機物充填材、中和剤、滑剤、分解剤、金属不活性
剤、汚染防止材、抗菌剤やその他の樹脂、熱可塑性エラ
ストマーなどを発明の効果が損なわれない範囲で添加す
ることができる。
【0030】これら添加剤の例を挙げると、酸化防止剤
としては2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル、2,6−ジシクロヘキシル−4−エチルフェノール
などのフェノール系酸化防止剤、トリオクチルホスファ
イト、トリストリデシルホスファイトなどの有機ホスフ
ァイト系酸化防止剤、ジラウリルチオジプロピオネー
ト、ペンタエリスリトールテトララウリルチオプロピオ
ネートなどの硫黄系酸化防止剤がある。光安定剤として
はビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ン)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジン)−1,2,3,4−ブタンテ
トラカルボキシレートなどのヒンダードアミン系安定剤
がある。紫外線吸収剤としては2,4−ジヒドロキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
ェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2,2’
−メチレン−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチ
ルブチル)−6−[(2H−ベンゾトリアゾール−2−
イル)フェノール]],2−(3−t−ブチル−5−メ
チル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾト
リアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤な
どがある。
【0031】帯電防止剤としてはポリ(オキシエチレ
ン)アルキルアミン、ポリ(オキシエチレン)アルキル
アミドなどのノニオン系帯電防止剤、第4級アンモニウ
ムクロライド、第4級アンモニウムサルフェートなどの
カチオン系帯電防止剤、アルキルスルホネート、アルキ
ルベンゼンスルホネートなどのアニオン系帯電防止剤が
ある。分散剤としてはエチレンビスオレイン酸アミド、
エチレンビスステアリン酸アミドなどのビスアミド系分
散剤、マイクロクリスタリンワックスなどのワックス系
分散剤、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸亜鉛などの有機金属塩系分散剤があ
る。
【0032】難燃剤としてはトリクレジルホスフェー
ト、リン酸アンモニウムなどのリン酸系難燃剤、三酸化
アンチモン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウ
ム、マグネシウムの炭酸塩、赤リン等が挙げられる。ブ
ロッキング防止剤としては、シリカ、天然ゼオライト、
合成ゼオライト、カオリン、タルク、シリコーン樹脂、
シリコーンゴム、溶融シリカ、メラミン樹脂、アクリル
樹脂、ハドロタルサイト系等の微粒子が挙げられる。ス
リップ剤としては、ラウリン酸アミド、オレイン酸アミ
ドなどの高級脂肪酸アミドが好適である。添加できるそ
の他の樹脂としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリ
エチレン、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリエチレンワックスなどや、また、石
油樹脂、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、ロジ
ン系樹脂やこれらの水素添加誘導体などがある。熱可塑
性エラストマーとしては、スチレン・ブタジエン・スチ
レンブロック共重合体とこの水添物のスチレン・エチレ
ン・ブチレン・スチレンブロック共重合体、スチレン・
イソプレン・スチレンブロック共重合体とこの水添物の
スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共
重合体、エチレンプロピレンゴム、アイオノマーなどが
ある。
【0033】本発明のカレンダー成形用ポリプロピレン
系樹脂や樹脂組成物をカレンダー成形する成形装置とし
ては、例えば、2本直列カレンダー、3本直列カレンダ
ー、4本直列カレンダー、Z型カレンダー、逆L型カレ
ンダーなど、従来、ポリ塩化ビニルなどのカレンダー成
形に使用されている公知の装置を特に制限なく用いるこ
とができる。
【0034】この成形条件は、通常、樹脂温度が150
℃、さらに160℃、特に170℃から200℃、さら
に、190℃、特に185℃の範囲、ロール表面温度が
150℃、さらに160℃、特に165℃から200
℃、さらに190℃、特に185℃の範囲に設定される
ことが好ましい。ロール表面温度は、上記範囲より低い
場合、カレンダー成形が困難場合があり、上記範囲より
高い場合、成形物とロールとの剥離性が悪くなる場合が
ある。ロールの線速度は、5m/分、さらに7m/分、
特に8m/分から60m/分、さらに50m/分、特に
40m/分が好ましい。
【0035】本発明のカレンダー成形用ポリプロピレン
系樹脂や樹脂組成物は、カレンダー成形物により、文房
具、建設資材、車両用資材や食品、化粧品、医薬品など
の包装材料に使用する各種のフィルム、シートなどを製
造できる。車両用資材では、特に、自動車用の床材、天
井材、インストルメントパネル、ドアトリム、内装シー
トがある。さらに、カレンダー成形の際、ロールに紙や
布などを送り、人工レザー、防水布や各種ラミネート製
品を成形することができる。
【0036】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明を具
体的に説明する。なお、実施例および比較例中に記載し
た特性値の測定は下記の方法で行った。
【0037】・カレンダー成形によるシートの作成 カレンダーロールとして径6インチの2本ロールを用
い、ロール表面温度150〜200℃、ロール速度10
m/分、厚さが約0.3mmとなるようロール間隔を調
整し、樹脂約100gを圧延加工してシートを作成し
た。カレンダーロール成形時でのロールと樹脂との離型
を目視で観察し、評価した。得られたシートの表面平滑
性を目視で観察し、評価した。得られたシートの厚みム
ラを評価した。
【0038】・カレンダー成形及びシートの評価 (1)ロールからの離型性の評価方法 カレンダーロール成形時のロールと樹脂との離型を目視
で観察し、評価した。 ○:ロールへの粘着が無く、容易に離型する。 ×:成形初期から粘着性が高く、離型は困難。
【0039】(2)表面平滑性の評価方法 得られたシートの表面平滑性を目視で観察し、評価し
た。 ○:シート表面の平滑性は良好。 ×:シート表面に凹凸が認められる。
【0040】(3)厚みムラの評価方法 得られたシートの中央部から縦(成形方向)10cm、
横3cmの試験片を切出し、厚み計で任意の10点を測
定した。測定値の上下の各2点を除外し、残った6点の
値から、(最大の厚み)/(最小の厚み)を計算し、下
記により評価した。 ○:1.0〜1.2 ×:1.2を超える
【0041】(実施例1)径6インチの2本ロール(カ
レンダーロール)を用い、ロール表面温度175℃、ロ
ール速度10m/分、厚さが約0.3mmとなるようロ
ール間隔を調整し、プロピレン−エチレン共重合体(エ
チレン含有量1.5重量%、冷キシレン可溶成分:3
9.3重量%、冷キシレン可溶成分の極限粘度:1.0
dl/g)100重量部、炭酸カルシウム(ソフトン)
11重量部、酸化防止剤(AO−50)0.56重量部
およびアルキルアシッドフォスフェート(旭電化工業:
アデカスタブAX−71)1.7重量部とからなる樹脂
組成物を溶融混練機で溶融させ、カレンダーロールに供
給し、表1に示した樹脂の温度及びロールの表面温度と
して、シートを成形した。得られたシートのロール剥離
性、表面平滑性及び厚みムラを評価し、表1に示した。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明のカレンダー成形用ポリオレフィ
ン系樹脂組成物は、カレンダー成形が可能で、表面平滑
性が優れ、厚みムラの少ないシートを得ることが出来
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA14X AA15X AA20 AA20X AA21X AA76 AA81 AC15 AF27 AH03 AH04 AH07 BA01 BB04 BC01 4F204 AA04 AA11K AG01 AH26 AK01 AR06 FA06 FB02 FN15 FQ32 4J002 BB141 BB151 EW046 GC00 GG02 GL00 GN00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)プロピレン50〜100重量%とプ
    ロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィン50〜
    0重量%との共重合体で、この共重合体は冷キシレン可
    溶成分が20〜80重量%であり、かつ冷キシレン可溶
    成分の極限粘度が0.8〜2.5dl/gであることを
    特徴とするカレンダー成形用ポリプロピレン系樹脂。
  2. 【請求項2】請求項1記載のカレンダー成形用ポリプロ
    ピレン系樹脂100重量部と一般式(1)で表されるア
    ルキルアシッドホスフェート0.025〜3重量部とを
    含むことを特徴とするカレンダー成形用ポリプロピレン
    系樹脂組成物。 【化1】
  3. 【請求項3】炭素数2〜10のα−オレフィンがエチレ
    ンであることを特徴とする請求項1〜2記載のカレンダ
    ー成形用ポリプロピレン系樹脂又は、樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3記載のカレンダー成形用ポリ
    プロピレン系樹脂又は、樹脂組成物から成形されるカレ
    ンダー成形物。
  5. 【請求項5】カレンダー成形物が、ロール表面温度15
    0〜200℃でカレンダー成形されたカレンダー成形物
    であることを特徴とする請求項4記載のカレンダー成形
    物。
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