JP2001080000A - 積層包装材 - Google Patents

積層包装材

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JP2001080000A
JP2001080000A JP26285799A JP26285799A JP2001080000A JP 2001080000 A JP2001080000 A JP 2001080000A JP 26285799 A JP26285799 A JP 26285799A JP 26285799 A JP26285799 A JP 26285799A JP 2001080000 A JP2001080000 A JP 2001080000A
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packaging material
acid
laminated packaging
composition
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JP26285799A
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Kenji Nimiya
賢二 仁宮
Katsuharu Shibata
克治 柴田
Yasushi Kita
康司 北
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温下での耐屈曲疲労性、耐振動疲労性、耐
落下衝撃性およびガスバリア性等に優れた積層包装材を
提供すること。 【解決手段】 表面層(B)/接着性樹脂層(C)/バ
リア層(A1)/接着性樹脂層(C)/バリア層(A
2)/接着性樹脂層(C)/表面層(B)の積層構成を
有し、かつバリア層(A1)及び/又は(A2)が、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(a1)100重量
部に対して、酸グラフト変性ポリオレフィン系樹脂(a
2)及びポリアミド系重合体(a3)をその合計量(a2+a
3)として0.5〜100重量部を配合してなる組成物
(A)からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層包装材に関
し、更に詳しくは、低温下での過酷な屈曲疲労、振動疲
労および落下衝撃に対しても優れたガスバリア性を保持
することができ、被包装物の変質を防止するために有効
な積層包装材を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、エチレン−酢酸ビニル共重合体
ケン化物(以下、EVOHと略記する)は、透明性、帯
電防止性、耐油性、耐溶剤性、ガスバリア性、保香性な
どに優れているが、耐衝撃性、耐屈曲疲労性、延伸性、
熱成形性、ヒートシール性、吸湿又は吸水時のガスバリ
ア性は低いという欠点も有する材料である。このため、
包装材料を目的とする用途においては、EVOH層の表
裏両面にポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポ
リエステル層などを積層することによってガスバリア
性、香気保持性、食品の変色防止性などのEVOHの特
性を維持しながら、耐屈曲疲労性、熱成形性、ヒートシ
ール性、防湿性などのEVOHの欠点を補って各種包装
用途に利用されているのが実情である。
【0003】そして、かかる包装用途の一つとして、最
近では、ワインやジュース等の飲料用液体やサラダ油な
どの液体を輸送・保存するためのガスバリア性を有する
包装用容器として、バッグインボックスやバッグインカ
ートン等の内容器に代表されるフレキシブルな積層包装
材に多く利用されている。
【0004】このときの該包装材に要求される性能とし
ては、輸送時における屈曲疲労、振動疲労に対しても優
れたガスバリア性を保持することができること(耐屈曲
疲労性、耐振動疲労性)、および取扱中における落下や
衝突に対しても優れたガスバリア性を保持することがで
きること(耐衝撃性)などが挙げられる。特に、冬季や
冷蔵・チルド等の低温輸送・保管時などの低温流通環境
下では、更に高度な耐屈曲疲労性、耐振動疲労性、耐衝
撃性が要求される。かかる対策として、種々の層構成を
有する積層構造体が提案されている。例えば、直鎖状低
密度ポリエチレン層/接着性樹脂層/EVOH層/接着
性樹脂層/直鎖状低密度ポリエチレン(以下、LLDP
Eと略記する)層からなる積層包装材(特開昭60−1
61146号公報)、LLDPE層/接着性樹脂層/E
VOH層/接着性樹脂層/エチレン−酢酸ビニル共重合
体樹脂層又は二軸延伸ナイロン層又は二軸延伸ポリプロ
ピレン層からなる積層包装材(特開昭60−16864
9号公報)、表面層/接着性樹脂層/EVOH層/接着
性樹脂層/EVOH層/接着性樹脂層/表面層からなる
積層包装材(特開昭60−168650号公報)、表面
層/カルボン酸変性LLDPE層/EVOH層/カルボ
ン酸変性LLDPE層/表面層からなる積層包装材(特
開昭60−242054号公報)、LLDPE層/接着
性樹脂層/ポリアミド樹脂層/EVOH層/ポリアミド
樹脂層/接着性樹脂層/LLDPE層またはLLDPE
層/接着性樹脂層/ポリアミド樹脂層/接着性樹脂層/
EVOH層/接着性樹脂層/LLDPE層からなる複合
フィルム(特開平7−101002号公報)等が提案さ
れており、本出願人も、表面層/接着性樹脂層/樹脂組
成物(EVOHと特定のポリオレフィン系グラフト重合
体のブレンド物)層/接着性樹脂層/表面層からなるバ
ッグインボックス内容器(特開平6−91825号公
報)を提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、特開
昭60−161146号公報、特開昭60−16864
9号公報、特開昭60−168650号公報、特開昭6
0−242054号公報に記載の層構成では、耐屈曲疲
労性の向上はある程度認められるものの、長期間の保存
や輸送に耐えるだけの高度なガスバリア保持性は未だ不
充分であり、特開平6−91825号公報、特開平7−
101002号公報に記載の層構成においても、常温下
においては優れた耐屈曲疲労性、耐振動疲労性、耐衝撃
性等が認められるものの、低温下における昨今の過酷な
流通条件下においては、更なる改善の余地があることが
分かった。
【0006】
【問題点を解決するための手段】そこで、本発明者ら
は、上記の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結
果、表面層(B)/接着性樹脂層(C)/バリア層(A
1)/接着性樹脂層(C)/バリア層(A2)/接着性
樹脂層(C)/表面層(B)の積層構成を有し、かつバ
リア層(A1)及び/又は(A2)が、EVOH(a1)
100重量部に対して、酸グラフト変性ポリオレフィン
系樹脂(a2)及びポリアミド系重合体(a3)をその合計
量(a2+a3)として0.5〜100重量部を配合してな
る組成物(A)からなる積層包装材が、低温下での過酷
な屈曲疲労、振動疲労および落下衝撃等に対しても優れ
たガスバリア性を保持することができることを見いだし
本発明を完成するに至った。また、本発明では、該組成
物(A)中に更にエチレン系重合体(a4)を含有してな
るとき、本発明の作用効果を顕著に発揮することがで
き、また、該組成物(A)中にアルカリ金属(a5)を5
〜1000ppm含有してなるとき、本発明の作用効果
を顕著に発揮することが可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に述べる。
本発明の積層包装材は、表面層(B)/接着性樹脂層
(C)/バリア層(A1)/接着性樹脂層(C)/バリ
ア層(A2)/接着性樹脂層(C)/表面層(B)の積
層構成を有するもので、かかるバリア層(A1)及び/
又は(A2)には、EVOH(a1)に、酸グラフト変性
ポリオレフィン系樹脂(a2)及びポリアミド系重合体
(a3)を配合してなる組成物(A)が用いられ、かかる
EVOHとしては、エチレン含有量が10〜70モル%
(更には20〜60モル%)、ケン化度が90モル%以
上(更には95モル%以上)のものが好ましく用いら
れ、該エチレン含有量が10モル%未満では高湿時のガ
スバリア性、溶融成形性が低下し、逆に70モル%を越
えると充分なガスバリア性が得られず、更にケン化度が
90モル%未満ではガスバリア性、熱安定性、耐湿性等
が低下して好ましくない。また、該EVOHのメルトフ
ローレート(MFR)(210℃、荷重2160g;以
下EVOHのMFR測定条件は同様である)は、0.5
〜100g/10分(更には1〜50g/10分)が好
ましく、該メルトフローレートが該範囲よりも小さい場
合には、成形時に押出機内が高トルク状態となって押出
加工が困難となり、また該範囲よりも大きい場合には、
得られる積層包装材の耐屈曲疲労性、耐振動疲労性等が
低下することがあり好ましくない。
【0008】該EVOHは、エチレン−酢酸ビニル共重
合体のケン化によって得られ、該エチレン−酢酸ビニル
共重合体は、公知の任意の重合法、例えば、溶液重合、
懸濁重合、エマルジョン重合などにより製造され、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体のケン化も公知の方法で行い
得る。また、本発明では、本発明の効果を阻害しない範
囲で共重合可能なエチレン性不飽和単量体を共重合して
いてもよく、かかる単量体としては、プロピレン、1−
ブテン、イソブテン等のオレフィン類、アクリル酸、メ
タクリル酸、クロトン酸、(無水)フタル酸、(無水)
マレイン酸、(無水)イタコン酸等の不飽和酸類あるい
はその塩あるいは炭素数1〜18のモノまたはジアルキ
ルエステル類、アクリルアミド、炭素数1〜18のN−
アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルア
ミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸あるいは
その塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンあるい
はその酸塩あるいはその4級塩等のアクリルアミド類、
メタクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルメタ
クリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、2
−メタクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその
塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいは
その酸塩あるいはその4級塩等のメタクリルアミド類、
N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−
ビニルアセトアミド等のN−ビニルアミド類、アクリル
ニトリル、メタクリルニトリル等のシアン化ビニル類、
炭素数1〜18のアルキルビニルエーテル、ヒドロキシ
アルキルビニルエーテル、アルコキシアルキルビニルエ
ーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、塩化ビニリ
デン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化ビニル等
のハロゲン化ビニル類、トリメトキシビニルシラン等の
ビニルシラン類、酢酸アリル、塩化アリル、アリルアル
コール、ジメチルアリルアルコール、トリメチル−(3
−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニ
ウムクロリド、アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸等が挙げられる。
【0009】また、酸グラフト変性ポリオレフィン系樹
脂(a2)とは、ポリオレフィン系樹脂を適当な溶媒に溶
解又は懸濁させ、あるいは溶融状態で過酸化物やジアゾ
系の開始剤でポリオレフィン系樹脂鎖を活性化して、こ
れにエチレン性不飽和カルボン酸又はその誘導体をグラ
フト反応させて得られるものである。
【0010】上記におけるポリオレフィン系樹脂として
は、具体的に直鎖状低密度ポリエチレン(LLDP
E)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリ
エチレン(VLDPE)、中密度ポリエチレン(MDP
E)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−酢
酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー、エチレン
−プロピレン(ブロックおよびランダム)共重合体、エ
チレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレ
ン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα
−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテン等
のオレフィンの単独又は共重合体、或いはこれらのブレ
ンド物などの広義のポリオレフィン系樹脂を挙げること
ができ、なかでも、直鎖状低密度ポリエチレン(LLD
PE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポ
リエチレン(VLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重
合体(EVA)、アイオノマーが、得られる積層包装材
の耐屈曲疲労性、耐振動疲労性等に優れる点で好まし
い。
【0011】尚、ポリオレフィン系樹脂の重合度は35
0〜45000、更には500〜10000程度のもの
が、EVOH(a1)との相溶性に優れる点で好適に選ば
れ、また、メルトフローレート(MFR)(230℃、
荷重2160g)としても、0.1〜50g/10分程
度が、EVOH(a1)との相溶性に優れる点で好まし
い。
【0012】また、かかるエチレン性不飽和カルボン酸
又はその誘導体とは、アクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽
和カルボン酸或はこれらの無水物、半エステル等が挙げ
られる。更に、ポリアミド系重合体(a3)とは、ラクタ
ムの重付加やアミノカルボン酸の重縮合、ジアミンとジ
カルボン酸の重縮合等、周知の方法で製造されるもの
で、かかるポリアミド系重合体の原料としては具体的
に、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、カプリル
ラクタム、ラウリルラクタム、α−ピロリドン、α−ピ
ペリドンのようなラクタム類、6−アミノカプロン酸、
7−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、11−ア
ミノウンデカン酸のようなω−アミノ酸類、アジピン
酸、グルタル酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ウンデカンジオン酸、ドデカジオン
酸、ヘキサデカジオン酸、ヘキサデセンジオン酸、エイ
コサンジオン酸、エイコサジエンジオン酸、ジグリコー
ル酸、2,2,4−トリメチルアジピン酸、キシリレンジ
カルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テ
レフタル酸、イソフタル酸のような二塩基酸類、ヘキサ
メチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ノナメチ
レンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチ
レンジアミン、2,2,4(又は2,4,4)−トリメチル
ヘキサメチレンジアミン、ビス−(4,4'−アミノシク
ロヘキシル)メタン、メタキシリレンジアミンのような
ジアミン類などが挙げられる。又、分子量の調節の目的
でラウリルアミン、オレイルアミン等のモノアミンも適
宜使用し得る。尚、ポリアミド系重合体(a3)の重合度
は5〜1000、更には15〜500程度が、EVOH
(a1)との相溶性に優れる点で好ましい。
【0013】組成物(A)は、上記の如き(a1)〜(a
3)を含有してなるもので、これらの配合量について
は、(a1)100重量部に対して、(a2+a3)を0.5
〜100重量部(更には1〜70重量部、特には1〜5
0重量部)配合していることが必要で、(a2+a3)の配
合量が0.5重量部未満では、得られる積層包装材の耐
屈曲疲労性、耐振動疲労性等が不充分となり、逆に10
0重量部を越えると得られる積層包装材のガスバリア性
が不足して本発明の目的を達成することができない。上
記の(a1)〜(a3)の配合に当たっては特に限定され
ず、一括配合或いは特定の2種を予め配合しておき、そ
の後他の一種と配合する等の方法が採用できるが、予め
(a2)と(a3)を配合して(a2)のカルボン酸基と(a3)の
アミノ酸基を反応させてくこともEVOHとの相溶性に
優れ本発明の効果がより顕著に得られる点で特に好まし
く、(a2)と(a3)の配合に当たっては、例えば、ニー
ダールーダー、押出機、ミキシングロール、バンバリー
ミキサー、プラストミルなどの公知の混練装置を使用し
て行うことができるが、通常は単軸又は二軸(ウェーナ
ー型、フライデラー型等)の押出機を用いることが工業
上好ましく、また、必要に応じて、ベント吸引装置、ギ
ヤポンプ装置、スクリーン装置等を設けることも好まし
い。特に、水分や副生成物(熱分解低分子量物等)を除
去するために、押出機に1個以上のベント孔を設けて減
圧下に吸引したり、押出機中への酸素の混入を防ぐため
に、ホッパー内に窒素等の不活性ガスを連続的に供給し
たりすることにより、熱着色や熱劣化が軽減された品質
の優れた(a2)と(a3)の配合物を得ることができる。
【0014】(a2)と(a3)の配合比率は、上記の(a
1)との配合量を考慮する必要があるが、通常は、重量
比換算で100/0.1〜100/30、更には100
/1〜100/20が好ましい。100/0.1未満で
はEVOH(a1)との相溶性が不充分となることがあ
り、逆に100/30を越えると成形加工時の溶融粘度
の増大が著しくなり、得られる積層包装材の外観が悪化
する傾向にあり好ましくない。また、かかる(a2)と
(a3)から得られる配合物は、前述の通りその一部又は
全部が反応していることが好ましく、更には、(a2)のカ
ルボキシル基1モル当たり0.01〜1モル(更には0.
05〜0.9モル)の(a3)のアミノ基が反応しているこ
とが好ましい。かかる反応において、その反応比率が
0.01モル未満ではEVOH(a1)との相溶性が不充
分となることがあり、逆に1モルを越えると成形加工時
の溶融粘度の増大が著しくなり、得られる積層包装材の
外観が悪化する傾向にあり好ましくない。
【0015】(a1)〜(a3)をブレンドするにあたって
は、勿論この3種のみを用いてもよいが、得られる成形
物の外観性と柔軟性のバランスに優れる点において、更
に他のエチレン系重合体(a4)とともにブレンドするこ
とが好ましく、かかるエチレン系重合体(a4)とは、エ
チレンの単独重合体又は他の共重合可能なモノマーとの
共重合体であり、特に限定されるものではないが、代表
的には前述の広義のポリオレフィン系樹脂が挙げられ、
なかでも、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、
低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレ
ン(VLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(E
VA)、アイオノマーが、得られる積層包装材の耐屈曲
疲労性、耐振動疲労性等に優れる点で好ましい。本発明
においては、種類(構造、組成、重合度等)の異なる2
種以上のエチレン系重合体を用いることも可能である。
【0016】(a1)〜(a3)或いは(a1)〜(a4)を混
合する方法については、特に限定されないが、混合の均
一性の点からは溶融状態で混練することが好ましく、そ
の手段としては、例えば、ニーダールーダー、押出機、
ミキシングロール、バンバリーミキサー、プラストミル
などの公知の混練装置を使用して行うことができるが、
通常は単軸又は二軸の押出機を用いることが工業上好ま
しく、また、必要に応じて、ベント吸引装置、ギヤポン
プ装置、スクリーン装置等を設けることも好ましい。特
に、水分や副生成物(熱分解低分子量物等)を除去する
ために、押出機に1個以上のベント孔を設けて減圧下に
吸引したり、押出機中への酸素の混入を防ぐために、ホ
ッパー内に窒素等の不活性ガスを連続的に供給したりす
ることにより、熱着色や熱劣化が軽減された品質の優れ
た樹脂組成物を得ることができる。
【0017】また、供給方法についても特に限定され
ず、(a1)〜(a3)或いは(a1)〜(a4)を押出機に
供給する前に予めブレンドしておく方法、(a1)〜
(a3)或いは(a1)〜(a4)をドライブレンドして一括
して押出機に供給する方法、(a1)を押出機に供給し
て溶融させたところに固体状の(a2+a3)(上記の配合
物、以下同様)或いは(a2+a3)と(a4)を供給する方
法、(a1)を押出機に供給して溶融させたところに溶
融状態の(a2+a3)或いは(a2+a3)と(a4)を供給す
る方法等を挙げることができるが、中でも、の方法が
装置の簡便さ、ブレンド物のコスト面等で実用的であ
る。また、上記の(a2+a3)と(a4)とのブレンド方法
についても特に限定されず、(a1)に配合される前に予
め溶融混合しておく方法、(a1)と(a2+a3)と(a4)
とを一括して溶融混合する方法、(a1)と(a2+a3)と
(a4)を逐次溶融混合する方法等を挙げることができる
が、中でも、3者を一括して溶融混合する方法が装置の
簡便さ、ブレンド物のコスト面等で実用的である。
【0018】本発明においては、かかる(a1)〜(a3)
或いは(a1)〜(a4)からなる組成物(A)中にアルカ
リ金属(a5)を含有させることも、得られる積層包装材
の耐屈曲疲労性、耐振動疲労性等がさらに向上する点で
好ましく、かかるアルカリ金属(a5)としては、ナトリ
ウムやカリウムが好ましく、これらの金属を含有させる
に当たっては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ラウリル
酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等の有機酸
や、硫酸、亜硫酸、炭酸、ホウ酸、リン酸等の無機酸の
金属塩として含有させることが好ましく、好適には酢酸
塩、ホウ酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩である。また、
アルカリ金属(a5)の含有量としては、(a1)〜(a3)
或いは(a1)〜(a4)からなる樹脂組成物に対して金属
換算で5〜1000ppm(更には10〜500pp
m、特には20〜300ppm)とすることが好まし
く、かかる含有量が5ppm未満では、その含有効果を
得ることが困難となって、得られる積層包装材の耐屈曲
疲労性、耐振動疲労性等が不充分となることがあり、逆
に1000ppmを越えると、得られる積層包装材の外
観が悪化することになり、また耐屈曲疲労性、耐振動疲
労性等も低下することとなり好ましくない。尚、樹脂組
成物中に2種以上のアルカリ金属が含有される場合は、
その総計が上記の含有量の範囲にあることが好ましい。
【0019】組成物(A)中に(a5)を含有させる方法
については、特に限定されず、予め(a1)に含有させて
おいたり、予め(a2)或いは(a3)或いは(a4)に含有
させておいたり、(a1)〜(a3)或いは(a1)〜(a4)
の混合時に同時に含有させたり、(a1)〜(a3)或いは
(a1)〜(a4)の混合後の組成物に含有させたり、これ
らの方法を組み合わせたりすることができる。本発明の
効果をより顕著に得るためには、予め(a1)に含有させ
ておく方法が、(a5)の分散性に優れる点で好ましい。
予め(a1)に含有させておく方法としては、イ)含水率
20〜80重量%の(a1)の多孔性析出物を、(a5)の
化合物水溶液と接触させて、(a5)を含有させてから乾
燥する方法、ロ)(a1)の均一溶液(水/アルコール溶
液等)に(a5)の化合物を含有させた後、凝固液中にス
トランド状に押し出し、次いで得られたストランドを切
断してペレットとして、更に乾燥処理をする方法、ハ)
(a1)と(a5)の化合物を一括して混合してから押出機
等で溶融混練する方法、ニ)(a1)の製造時において、
ケン化工程で使用したアルカリ(水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等)を酢酸で中和して、副生成する酢酸ナ
トリウム、酢酸カリウム等の量を水洗処理により調整し
たりする方法等を挙げることができる。本発明の効果を
より顕著に得るためには、(a5)の分散性に優れる
イ)、ロ)またはニ)の方法が好ましい。
【0020】また、本発明においては、かかる組成物
(A)に本発明の目的を阻害しない範囲において、飽和
脂肪族アミド(例えばステアリン酸アミド等)、不飽和脂
肪酸アミド(例えばオレイン酸アミド等)、ビス脂肪酸ア
ミド(例えばエチレンビスステアリン酸アミド等)、脂肪
酸金属塩(例えばステアリン酸カルシウム等)、低分子量
ポリオレフィン(例えば分子量500〜10,000程度
の低分子量ポリエチレン、又は低分子量ポリプロピレン
等)などの滑剤、無機塩(例えばハイドロタルサイト
等)、可塑剤(例えばエチレングリコール、グリセリ
ン、ヘキサンジオール等の脂肪族多価アルコールな
ど)、酸素吸収剤(例えば無機系酸素吸収剤として、還
元鉄粉類、さらにこれに吸水性物質や電解質等を加えた
もの、アルミニウム粉、亜硫酸カリウム、光触媒酸化チ
タン等が、有機化合物系酸素吸収剤として、アスコルビ
ン酸、さらにその脂肪酸エステルや金属塩等、ハイドロ
キノン、没食子酸、水酸基含有フェノールアルデヒド樹
脂等の多価フェノール類、ビス−サリチルアルデヒド−
イミンコバルト、テトラエチレンペンタミンコバルト、
コバルト−シッフ塩基錯体、ポルフィリン類、大環状ポ
リアミン錯体、ポリエチレンイミン−コバルト錯体等の
含窒素化合物と遷移金属との配位結合体、テルペン化合
物、アミノ酸類とヒドロキシル基含有還元性物質の反応
物、トリフェニルメチル化合物等が、高分子系酸素吸収
剤として、窒素含有樹脂と遷移金属との配位結合体
(例:MXDナイロンとコバルトの組合せ)、三級水素
含有樹脂と遷移金属とのブレンド物(例:ポリプロピレ
ンとコバルトの組合せ)、炭素−炭素不飽和結合含有樹
脂と遷移金属とのブレンド物(例:ポリブタジエンとコ
バルトの組合せ)、光酸化崩壊性樹脂(例:ポリケト
ン)、アントラキノン重合体(例:ポリビニルアントラ
キノン)等や、更にこれらの配合物に光開始剤(ベンゾ
フェノン等)や過酸化物補足剤(市販の酸化防止剤等)
や消臭剤(活性炭等)を添加したものなど、熱安定剤、
光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、帯電防
止剤、界面活性剤、抗菌剤、アンチブロッキング剤、ス
リップ剤、充填材(例えば無機フィラー等)、他樹脂
(例えばポリオレフィン、ポリアミド等)などを配合し
ても良い。
【0021】特に、一般式MxAly(OH)2x+3y-2z(E)
z・aH2O(式中MはMg,Ca又はZn、EはCO3
又はHPO4、x,y,zは正数、aは0又は正数)で示
されるハイドロタルサイト系化合物、及び/又は一般式
[〔(M2+)y1(M2+)y21-x3+(OH)2x/n・mH2
O](但し M2+はMg、Ca、Sr及びBaから選ばれる
金属の少なくとも1種、M2+はZn、Cd、Pb、Snか
ら選ばれる金属、M3+は3価金属、An-はn価のアニオ
ン、x、y1、y2、mはそれぞれ0<x≦0.5、0.5<y
1<1、y1+y2=1、0≦m<2で示される正数)で表
されるハイドロタルサイト系固溶体を含有させることに
より、組成物(A)の溶融成形時のロングラン成形性が
向上するので好ましい。
【0022】かかる化合物の実例としては、例えば、M
4.5Al2(OH)13CO3・3.5H 2O,Mg5Al2(O
H)14CO3・4H2O,Mg6Al2(OH)16CO3・4H
2O,Mg8Al2(OH)20CO3・5H2O,Mg10Al2
(OH)22(CO3)2・4H2O,Mg6Al2(OH)16HP
4・4H2O,Ca6Al2(OH)16CO3・4H2O,Z
6Al6(OH)16CO3・4H2O,などが挙げられる。
又、以上に限らず例えばMg2Al(OH)9・3H2O中
のOHの一部がCO3又はHPO4に置換された如き化学
式の明確に示されないものや更には結晶水の除去された
もの(a=0)であっても同等の効果が期待できる。特
にこれらのうちMがMgであり、EがCO3である化合
物が最も顕著な効果を示す。
【0023】更にかかる固溶体の上記一般式において、
2+としてはMg、Caが好ましい。またM2+としてはZ
n、Cdが望ましい。M3+はAl、Bi、In、Sb、B、G
a、Tiが例示されるが、Alが実用的である。更にAn-
としては CO3 2-、OH-、HCO3 -、サリチル酸イオ
ン、クエン酸イオン、酒石酸イオン、NO3 -、I-
(OOC−COO)2-、〔Fe(CN)64-、Cl
4 -、CH3COO-、CO3 2-、(OOCHC=CHC
OO)2-やOH-が有用である。その具体的実例として
は、[Mg0.75Zn0.250.67Al0.33(OH)2(CO
30.165・0.45H2O,[Mg0.79Zn0.210.7 Al
0.3(OH)2(CO30.15,[Mg1/7Ca3/7Zn3/7
0.7Al0.3(OH)2(OOCHC=CHCOO)0.15
0.41H2O,[Mg6/7Cd1/70.7Al0.3(OH)
2(CH3COO)0.3・0.34H2O,[Mg5 /7Pb2/7
0.7Al0.3(OH)2(CO30.15・0.52H2O,[Mg
0.74Zn0.2 60.68Al0.32(OH)2(CO30.16
[Mg0.56Zn0.440.68Al0.32(OH)2(CO3
0.16・0.2H2O,[Mg0.81Zn0.190.74Al
0.26(OH)2(CO30.13,[Mg0.75Zn0.250.8
Al0.2(OH)2(CO30.10・0.16H2O,[Mg0.
71Zn0.290.7Al0.3(OH)2(NO30.30,[M
0.71Zn0.290.7Al0.3(OH)2 (OOCHC=
CHCOO)0.15,[Mg0.14Ca0.57Zn0.290.7
Al0.3(OH)2.3・0.25H2Oなどが挙げられる。
【0024】これら化合物や固溶体は、高級脂肪酸類、
アニオン系界面活性剤類、シランカップリング剤類、チ
タネート系カップリング剤、グリセリン脂肪酸エステル
等で表面処理されていても良い。該化合物及び/又は固
溶体の添加量は、組成物(A)100重量部に対して
0.005〜5重量部、好ましくは0.01〜1重量部の
範囲で用いられる。該化合物及び/又は固溶体の添加の
量が0.005重量部未満ではロングラン成形性の向上
効果に乏しく、一方、5重量部を越えると得られる成形
物の透明性、柔軟性が低下する。該化合物及び/又は固
溶体は、組成物(A)中に任意の形で存在しておれば良
く、その添加時期に特に制限はないが、ロングラン成形
性の向上効果の点で有利には(a2)或いは(a4)に予め
混合しておいた後、(a1)と混合する方法が採用され
る。
【0025】また、(a1)として、異なる2種以上のE
VOHを用いることも可能で、このときは、エチレン含
有量が5モル%以上異なり、及び/又はケン化度が1モ
ル%以上異なり、及び/又はMFRの比が4以上である
EVOHのブレンド物を用いることにより、ガスバリア
性を保持したまま、更に柔軟性、熱成形性、製膜安定性
等が向上するので有用である。
【0026】本発明においては、上記の如くバリア層
(A1)及び/又は(A2)に上記の組成物(A)を用
いることを特徴とするものであり、充分な耐低温屈曲疲
労性が得られる点では、バリア層(A1)及び(A2)
の両層に組成物(A)を用いることが好ましいが、いず
れか一方のバリア層にのみ用いることも可能で、このと
きの他方のバリア層はEVOH、ポリアミド系樹脂、ポ
リアクリルニトリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト系樹脂、ポリエチレンナフタレート系樹脂、ポリビニ
ルアルコール系樹脂、脂肪族ポリケトン系樹脂、脂肪族
ポリアルコール系樹脂等のバリア性樹脂を用いればよい
が、ガスバリア性と耐屈曲疲労性のバランスに優れる点
でEVOHが好適である。
【0027】本発明の積層包装材の表面層(B)に使用
される樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、ポリアミド系樹脂、共重合ポリアミド、ポ
リスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビ
ニリデン、アクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、ポ
リエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、
塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、芳香族お
よび脂肪族ポリケトン、脂肪族ポリアルコール等が挙げ
られ、好適にはポリオレフィン系樹脂が用いられる。か
かるポリオレフィン系樹脂としては、具体的に直鎖状低
密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン
(LDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、
中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン
(HDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、アイオノマー、エチレン−プロピレン(ブロック
およびランダム)共重合体、エチレン−アクリル酸エス
テル共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレ
フィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体、
ポリブテン、ポリペンテン等のオレフィンの単独又は共
重合体、或いはこれらのオレフィンの単独又は共重合体
を不飽和カルボン酸又はそのエステルでグラフト変性し
たものやこれらのブレンド物などの広義のポリオレフィ
ン系樹脂を挙げることができ、なかでも、直鎖状低密度
ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(L
DPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー
が、得られる積層包装材の耐屈曲疲労性、耐振動疲労性
等に優れる点で好ましい。
【0028】特に、密度0.86〜0.95g/cm3
のエチレン−α−オレフィン共重合体からなる直鎖状低
密度ポリエチレンが好ましく用いられ、密度が上記範囲
より小さいときは、積層包装材の機械的諸物性が不足し
たり、ブロッキングが発生したりする。逆に、大きいと
きは、耐屈曲疲労性や耐振動疲労性等が不充分となるこ
とがあり好ましくない。尚、ここで言う密度とは、20
℃においてJIS K6760によって測定される値で
あり、エチレン−α−オレフィンとは、エチレンとブテ
ン−1,ペンテン−1,4−メチルペンテン−1,ヘキ
セン−1,オクテン−1等の炭素数18以下の共重合物
である。これらの中でも炭素数が4〜8のオレフィンを
用いたエチレン−α−オレフィン共重合体が好適に用い
られる。
【0029】上記の直鎖状低密度ポリエチレンにおいて
は、さらに、シングルサイト触媒の存在下に製造された
エチレン−α−オレフィン共重合体であることが、本発
明の効果をより発現できうる点で好ましい。シングルサ
イト触媒とは、現行のチーグラー触媒やフィリップス触
媒が活性点が不均一でマルチサイト触媒と呼ばれている
のに対し、活性点が均一(シングルサイト)である特徴
を有する触媒のことであり、代表的なものとしてメタロ
セン系触媒等が挙げられる。具体的な商品名としては、
「カーネル」(日本ポリケム社製)、「エボリュー」
(三井化学社製)、「エグザクト」(エクソンケミカル
社製)、「アフィニティー」(ダウケミカル社製)など
が挙げられる。尚、本発明の積層包装材においては、上
記の表面層(B)は、2層用いられているが、必ずしも
同じ樹脂を用いる必要はなく、異なった種類の樹脂を用
いることも可能である。
【0030】本発明の積層包装材の接着性樹脂層(C)
に用いられる接着性樹脂としては、特に限定されず、種
々のものを使用することができるが、一般的には、不飽
和カルボン酸またはその無水物をオレフィン系重合体
(上述の広義のポリオレフィン系樹脂)に付加反応やグ
ラフト反応等により化学的に結合させて得られるカルボ
キシル基を含有する変性オレフィン系重合体を挙げるこ
とができ、不飽和カルボン酸又はその無水物としては、
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、
メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられ、中でも、
無水マレイン酸が好適に用いられる。
【0031】具体的には、無水マレイン酸グラフト変性
ポリエチレン、無水マレイン酸グラフト変性ポリプロピ
レン、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−プロピレ
ン共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−エ
チルアクリレート共重合体、無水マレイン酸グラフト変
性エチレン−酢酸ビニル共重合体等から選ばれた1種ま
たは2種以上の混合物が好適なものとして挙げられ、特
に、前述の密度0.86〜0.95g/cm3のエチレ
ン−α−オレフィン共重合体からなる直鎖状低密度ポリ
エチレンが好ましく用いられる。このときの、オレフィ
ン系重合体に含有される不飽和カルボン酸又はその無水
物の量は、0.001〜3重量%が好ましく、さらに好
ましくは0.01〜1重量%、特に好ましくは0.03
〜0.5重量%である。該変性物中の変性量が少ない
と、層間接着性の向上効果に乏しく、逆に多いと架橋反
応を起こし、成形性が悪くなることがあり好ましくな
い。また、これらの接着性樹脂にはポリイソブチレン、
エチレン−プロピレンゴム等のゴム・エラストマー成分
や、接着性樹脂の母体のポリオレフィン系樹脂と異なる
ポリオレフィン系樹脂をブレンドすることにより、接着
性が向上することがあり有用である。尚、本発明の積層
包装材においては、上記の接着性樹脂層(C)は、3層
用いられているが、必ずしも同じ樹脂を用いる必要はな
く、異なった種類の樹脂を用いることも可能である。
【0032】本発明の積層包装材は、上記の如きバリア
層(A1)、(A2)及び接着性樹脂樹脂層(C)を中
間層[(A1)/(C)/(A2)]とし、該中間層の
両側に接着性樹脂層(C)を設け、更に該接着性樹脂層
の外側に表面層(B)を設けてなるもので、かかる積層
包装材の製造法について説明する。本発明の積層包装材
を製造するに当たっては、最終的に、表面層(B)/接
着性樹脂層(C)/バリア層(A1)/接着性樹脂層
(C)/バリア層(A2)/接着性樹脂層(C)/表面
層(B)の層構成を有する積層体が得られればよく、そ
の積層方法については限定されず、例えば各樹脂を共押
出する方法、予め組成物(A)の単層フィルム等や組成
物(A)と接着性樹脂の多層[(A1)/(C)/(A
2)]フィルム等を作製しておき、これに他の樹脂を溶
融押出する方法、予め組成物(A)の単層フィルム等や
組成物(A)と接着性樹脂の多層[(A1)/(C)/
(A2)]フィルム等を作製しておき、これに他の樹脂
からなる単層フィルムや多層フィルムを有機チタン化合
物、イソシアネート化合物、ポリエステル系化合物、ポ
リウレタン化合物等の公知の接着剤を用いてドライラミ
ネートする方法等が挙げられる。さらに、インフレーシ
ョン法により共押出する場合は、[外側]表面層(B)
/接着性樹脂層(C)/バリア層(A1又はA2)/接
着性樹脂層(C)[内側]の層構成からなる多層フィル
ムを製膜してから、その筒状のフィルムの内側同士を熱
等により融着させて巻き取ることにより、本発明の層構
成の積層包装材を得ることも可能である。溶融成形時の
成形温度は、150〜300℃の範囲から選ぶことが多
い。
【0033】また、本発明の、表面層(B)/接着性樹
脂層(C)/バリア層(A1)/接着性樹脂層(C)/
バリア層(A2)/接着性樹脂層(C)/表面層(B)
の積層包装材の各層の厚みは、表面層の熱可塑性樹脂の
種類、用途や包装材の形態、要求される物性などによっ
て一概に言えないが、フレキシブル積層包装材として
は、通常(B)/(C)/(A1)/(C)/(A2)
/(C)/(B)=5〜200μm/1〜50μm/1
〜50μm/1〜50μm/1〜50μm/1〜50μ
m/5〜200μmの範囲から選択され、好ましくは、
同=10〜100μm/2〜20μm/2〜30μm/
2〜20μm/2〜30μm/2〜20μm/10〜1
00μmである。バリア層(A1又はA2)が1μm未
満ではガスバリア性が不足し、またその厚み制御が不安
定となり、逆に50μmを越えると耐屈曲疲労性、耐振
動疲労性等が劣り、かつ経済的でなく好ましくない。表
面層(B)が5μm未満では機械的強度が不足し破れや
すくなり、逆に200μmを越えると柔軟性が低下する
とともに、必要以上に重量が大きくなり好ましくない。
接着性樹脂層(C)が1μm未満では層間接着強度が不
足し、またその厚み制御が不安定となり、逆に50μm
を越えると柔軟性が低下するとともに、かつ経済的でな
く好ましくない。
【0034】本発明の最大の特徴は、中間層に特定の組
成物(A)を用いた層を接着性樹脂層(C)を介して1
又は2層採用したことにあり、本発明の積層包装材は、
(B)/(C)/(A1)/(C)/(A2)/(C)
/(B)の層構成に限らず、該表面層の外側に更に別の
表面層を設けた、(B)/(B)/(C)/(A1)/
(C)/(A2)/(C)/(B)、(B)/(C)/
(B)/(C)/(A1)/(C)/(A2)/(C)
/(B)、(B)/(B)/(C)/(A1)/(C)
/(A2)/(C)/(B)/(B)、バリア層を3層
以上設けた、(B)/(C)/(A1)/(C)/(A
2)/(C)/(A2)/(C)/(B)、(B)/
(C)/(A1)/(C)/(A2)/(A3)/
(C)/(B)、中間層の2層のバリア層(A1及びA
2)の間にさらに別の樹脂層を設けた、(B)/(C)
/(A1)/(C)/(B)/(C)/(A2)/
(C)/(B)、(B)/(C)/(A1)/(C)/
(B)/(B)/(C)/(A2)/(C)/(B)等
の8層以上の積層包装材とすることも可能である。勿
論、層構成中の記号が同一の場合でも、使用される樹脂
や組成は同じでも異なっていてもよく、また、(A1)
或いは(A2)はいずれか一方が組成物(A)であれば
良く、両方とも組成物(A)であっても良いことは言う
までもない。
【0035】また、本発明の積層包装材の各層には、成
形加工性や諸物性の向上のために、前述の各種添加剤や
改質剤、充填材、他樹脂等を本発明の効果を阻害しない
範囲で添加することもできる。
【0036】かくして得られた本発明の積層包装材は、
チューブ状や袋状などの形態に加工されて、食品、飲
料、医薬品、化粧品、工業薬品、農薬、洗剤等各種の包
装材料として有用であり、広範囲の用途に使用すること
が可能であるが、特にバッグインボックスまたはバッグ
インカートン用途に用いることが好ましい。以下、バッ
グインボックス・バッグインカートン用内容器について
説明するが、本発明の積層包装材の用途としてこれに限
定されるものではない。
【0037】バッグインボックスまたはバッグインカー
トンとは、折り畳み可能なプラスチックの薄肉内容器と
積み重ね性、持ち運び性、内容器保護性、印刷適性を有
する外装ダンボール箱(バッグインボックス)または紙
カートン(バッグインカートン)とを組み合わせた容器
のことである。更に外装の基材としては板紙やダンボー
ルの他にプラスチックや金属であってもよく、形状につ
いてもボックスやカートン(直方体)の他にドラム(円
柱)等であってもよい。以下、これらを総称してバッグ
インボックスと称する。
【0038】該バッグインボックス用の内容器は、主
に、ヒートシール法及びブロー成形法により製造するこ
とができる。ヒートシール法では、共押出法等により製
膜(インフレーション法又はTダイキャスト法)された
積層体をそのまま、あるいは必要に応じて2重又は3重
に重ね合わせて、液体注入口の密封取り付け用の穴を打
ち抜き、その穴に、予め射出成形で成形した液体注入口
の密封栓をヒートシール法で融着させる。そのときに、
該積層体と打ち抜き処理のしていない別の積層体とを合
わせて四方ヒートシールしてバッグインボックス等の内
容器とすることができる。ブロー成形法では、複数の押
出機から共押出法により押し出された円筒状の上記の積
層体(パリソン)を金型で型締めして成形する。液体注
入口の密封栓は、予め射出成形で成形したものを金型内
にセットしておき、ブロー成形時に成形容器と融着させ
る。その後、液体注入口をあけることによりバッグイン
ボックス等の内容器とすることができる。
【0039】かくして得られたバッグインボックス用の
内容器は、ワイン、ジュース、みりん、醤油、ソース、
麺つゆ、牛乳、ミネラルウォーター、日本酒、焼酎、コ
ーヒー、紅茶、各種食用油等の食料品や液体肥料、次亜
塩素酸ソーダ、現像液、バッテリー液、他の工業用薬品
等の非食品などの輸送、保管、陳列等に用いることがで
きる。
【0040】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明する。尚、実施例中「部」、「%」とあるのは、特に
断わりのない限り、重量基準を意味する。
【0041】以下の組成物及び樹脂を用意した。 [組成物(A)]以下の各EVOH(a1)中のアルカリ
金属(a5)化合物に関しては、EVOHの含水多孔性析
出物をアルカリ金属化合物水溶液と接触させて、アルカ
リ金属(a5)を含有させてから乾燥することにより配合
した。また該アルカリ金属(a5)含有量については、樹
脂組成物を灰化後、塩酸水溶液に溶解し原子吸光分析法
によりアルカリ金属を定量した。更にアルカリ金属含有
EVOHと配合物(a2+a3)及びエチレン系重合体(a
4)の混合については、二軸押出機(径30mmΦ、L
/D=30)を用いて、成形温度220℃で、ベント孔
を減圧吸引して、ホッパー内を窒素ガス供給して行っ
た。尚、酸グラフト変性ポリオレフィン系樹脂(a2)と
ポリアミド系重合体(a3)の配合物(a2+a3)は後述の
ものを用いた。
【0042】A− エチレン含有量35モル%、ケン化度99.5モル%、
MFR4g/10分、酢酸ナトリウム含有量535pp
mのEVOH(a1)100部に対して、配合物[(a2+
a3)−1]3部と超低密度ポリエチレン[密度0.87
g/cm3、MFR8.1g/10分(230℃、21
60g荷重下)](a4)7部を配合した組成物(組成物
中のナトリウム(a5)含有量は135ppm)。
【0043】A− エチレン含有量44モル%、ケン化度99.8モル%、
MFR6g/10分、酢酸ナトリウム含有量285pp
m、酢酸カリウム含有量100ppmのEVOH(a1)
100部に対して、配合物[(a2+a3)−2]3部と直
鎖状低密度ポリエチレン[密度0.92g/cm3、M
FR2.1g/10分(190℃、2160g荷重
下)](a4)3部を配合した組成物(組成物中のナトリ
ウム(a5)含有量は75ppm、カリウム(A5)含有量
38はppm)。
【0044】A− エチレン含有量30モル%、ケン化度99.2モル%、
MFR8g/10分、酢酸カリウム含有量200pp
m、リン酸水素2カリウム含有量90ppmのEVOH
(a1)100部に対して、配合物[(a2+a3)−3]5
部と超低密度ポリエチレン[密度0.88g/cm3
MFR6.7g/10分(230℃、2160g荷重
下)](a4)15部を配合した組成物(組成物中のカリ
ウム(a5)含有量は102ppm)。
【0045】A− エチレン含有量35モル%、ケン化度99.5モル%、
MFR4g/10分、酢酸ナトリウム含有量355pp
m、リン酸2水素ナトリウム100ppmのEVOH
(a1)100部に対して、配合物[(a2+a3)−4]2
部とプロピレン−αオレフィン共重合体[密度0.89
g/cm3、MFR6.0g/10分(230℃、21
60g荷重下)](a4)8部を配合した組成物(組成物
中のナトリウム(a5)含有量は110ppm)。
【0046】A− エチレン含有量35モル%、ケン化度99.5モル%、
MFR4g/10分、酢酸ナトリウム含有量535pp
mのEVOH(a1)100部に対して、配合物[(a2+
a3)−1]5部を配合した組成物。(組成物中のナトリ
ウム(a5)含有量は142ppm)
【0047】A− エチレン含有量35モル%、ケン化度99.5モル%、
MFR4g/10分、酢酸ナトリウム含有量535pp
mのEVOH(a1)100部に対して、配合物[(a2+
a3)−1]0.2部を配合した組成物(組成物中のナト
リウム(a5)含有量は150ppm)。
【0048】A− エチレン含有量35モル%、ケン化度99.5モル%、
MFR4g/10分、酢酸ナトリウム含有量535pp
mのEVOH(a1)100部に対して、配合物[(a2+
a3)−1]120部を配合した組成物(組成物中のナト
リウム(a3)含有量は68ppm)。
【0049】[配合物(a2+a3)]以下の方法にて4種
類の配合物を製造した。(a2+a3)−1 超低密度ポリエチレン[密度0.88g/cm3、MF
R6.7g/10分(230℃、2160g荷重下)の
エチレン−αオレフィン共重合体]100部に無水マレ
イン酸1部と触媒として2,5−ジメチル−2,5(t
−ブチルパーオキシ)ヘキサン500ppmを加えて、
2軸押出機(径30mmΦ、L/D=30、温度200
℃)で溶融反応させて酸グラフト変性ポリオレフィン系
樹脂(a2)を得た後、更にヘキサメチレンジアミン−ア
ジピン酸重合(a3)(ナイロン6/66、平均重合度5
00)10部を加えて、2軸押出機(径30mmΦ、L
/D=30、温度195℃)で溶融混練して、配合物を
得た。
【0050】(a2+a3)−2 上記と同様にして、直鎖状低密度ポリエチレン[密度
0.92g/cm3、MFR2.1g/10分(190
℃、2160g荷重下)のエチレン−αオレフィン共重
合体]100部に無水マレイン酸2部を溶融反応させ
て、酸グラフト変性ポリオレフィン系樹脂(a2)を得た
後、更にε−カプロラクタム重合体(a3)(ナイロン
6、平均重合度250)15部を加えて溶融混練して、
配合物を得た。
【0051】(a2+a3)−3 上記と同様にして、エチレン−酢酸ビニル共重合体[酢
酸ビニル含有量10%、MFR9.0g/10分(19
0℃、2160g荷重下)]100部に無水マレイン酸
1.5部を溶融反応させて、酸グラフト変性ポリオレフ
ィン系樹脂(a2)を得た後、更にε−カプロラクタム重
合体(a3)(ナイロン6オリゴマー、平均重合度40)
2部を加えて溶融混練して、配合物を得た。
【0052】(a2+a3)−4 上記と同様にして、エチレン−プロピレンブロック共重
合体[エチレン含有量12モル%、MFR8.0g/1
0分(230℃、2160g荷重下)]100部に無水
マレイン酸0.5部を溶融反応させて、酸グラフト変性
ポリオレフィン系樹脂(a2)を得た後、更にヘキサメチ
レンジアミン−アジピン酸重合体(a3)(ナイロン6/
66、平均重合度150)8部を加えて溶融混練して、
配合物を得た。
【0053】[表面層用樹脂]B−1 直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE):日本ポリケ
ム社製「カーネルKF270」、MFR2.0g/10
分(190℃)、密度0.907g/cm3 B−2 直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE):日本ポリケ
ム社製「ノバテックLL UF331」、MFR1.0
g/10分(190℃)、密度0.923g/cm3 B−3 低密度ポリエチレン(LDPE):日本ポリケム社製
「ノバテックLD LF440HB」、MFR2.8g
/10分(190℃)、密度0.925g/cm3
【0054】[接着性樹脂]C−1 無水マレイン酸変性LLDPE:三菱化学社製「モディ
ック−AP M503」、MFR1.7g/10分(1
90℃)、密度0.92g/cm3 C−2 無水マレイン酸変性EVA:三菱化学社製「モディック
−AP A503」、MFR1.5g/10分(190
℃)、密度0.92g/cm3
【0055】実施例1 共押出多層インフレーション製膜装置を用いて、バリア
層(A1及びA2)がA−からなり、表面層(B)が
B−1からなり、更に接着性樹脂層(C)がC−1から
なる本発明の積層包装材[(B)/(C)/(A1)/
(C)/(A2)/(C)/(B)=35μm/5μm
/5μm/10μm/5μm/5μm/35μmの層厚
み構成を有する7層共押出多層インフレーションフィル
ム]を得た。
【0056】上記で得られた積層包装材の耐屈曲疲労性
(屈曲疲労後のガスバリア保持性)を以下の要領で評価
した。
【0057】(耐屈曲疲労性)得られた積層包装材(A
4サイズに裁断)を、ゲルボフレックテスター(理学工
業社製)を用いて、5℃および23℃、50%RHの雰
囲気中で、440°捻り(3.5インチ)+直進(2.
5インチ)の繰り返し往復運動を、200回および50
0回行った後、該積層包装材について、酸素透過度測定
装置(MOCON社製「OXTRAN10/50」)を
用いて、23℃、50%RHの条件下で酸素透過度(cc
/m2・day・atm)を測定した。
【0058】また、得られた積層包装材(500mm×
700mmに裁断)を2枚重ねにして、打ち抜き機によ
り、液体注入用の穴(直径43mm)をあけた。次に、
穴をあけていない積層包装材(500mm×700mm
の2枚重ね)を上記の穴をあけた積層包装材と重ね合わ
せて四方ヒートシールしてバッグインボックス用の内容
器を製造した。その際に、液体注入用の穴に高密度ポリ
エチレン製の密封栓を取り付け回りを熱シールして密着
固定した。上記で得られたバッグインボックス用の内容
器の耐振動疲労性(屈振動疲労後のガスバリア保持性)
および耐落下衝撃性(落下衝撃後のガスバリア保持性)
を以下の要領で評価した。
【0059】(耐振動疲労性)得られたバッグインボッ
クス用の内容器をダンボール箱に入れ、その中に水を約
20リットル入れて、該ダンボール箱を振動試験機を用
いて、温度5℃、振動幅50mm、振動数168回/分
の振動条件で水平方向に1時間振動させた。該振動試験
後のバッグインボックス用の内容器について、水抜きし
てから、酸素透過度測定装置(MOCON社製「OXT
RAN10/50」)を用いて、23℃、50%RHの
条件下で酸素透過度(cc/day・atm)を測定した。
【0060】(耐落下衝撃性)得られたバッグインボッ
クス用の内容器をダンボール箱に入れ、その中に水を約
20リットル入れて、5℃の温度下に24時間保管して
から、5℃下に1mの高さからコンクリート面に5回自
由落下させた。該落下試験後のバッグインボックス用の
内容器について、水抜きしてから、酸素透過度測定装置
(MOCON社製「OXTRAN10/50」)を用い
て、23℃、50%RHの条件下で酸素透過度(cc/day
・atm)を測定した。
【0061】実施例2〜10、比較例1〜2 表1に示す如くバリア層(A1及びA2)、表面層
(B)、接着性樹脂層(C)を用いて、実施例1と同様
に評価を行った。尚、実施例9及び10においては、バ
リア層(A1)及び(A2)にそれぞれEVOH[エチ
レン含有量35モル%、ケン化度99.5モル%、MF
R4g/10分、酢酸ナトリウム含有量535ppm]
単体を用いた。
【0062】
【表1】 積 層 構 成* (B) (C) (A1) (C) (A2) (C) (B) 実施例1 B−1 C−1 A− C−1 A− C−1 B−1 〃 2 B−1 C−1 A− C−1 A− C−1 B−1 〃 3 B−3 C−2 A− C−2 A− C−2 B−1 〃 4 B−1 C−1 A− C−2 A− C−1 B−1 〃 5 B−1 C−1 A− C−1 A− C−1 B−1 〃 6 B−1 C−1 A− C−1 A− C−1 B−1 〃 7 B−1 C−1 A− C−1 A− C−1 B−1 〃 8 B−2 C−1 A− C−1 A− C−1 B−2 〃 9 B−1 C−1 EVOH C−1 A− C−1 B−1 〃 10 B−1 C−1 A− C−1 EVOH C−1 B−2 比較例1 B−1 C−1 A− C−1 A− C−1 B−1 〃 2 B−1 C−1 A− C−1 A− C−1 B−1
【0063】実施例11 実施例1において、層厚み構成を、(B)/(C)/
(A1)/(C)/(A2)/(C)/(B)=30μ
m/5μm/7μm/7μm/7μm/5μm/20μ
mに変更した以外は同様に行って積層包装材を得て、同
様に評価を行った。
【0064】実施例12 実施例2において、層厚み構成を、(B)/(C)/
(A1)/(C)/(A2)/(C)/(B)=25μ
m/5μm/10μm/8μm/10μm/5μm/2
5μmに変更した以外は同様に行って積層包装材を得
て、同様に評価を行った。
【0065】実施例13 実施例1において、層厚み構成を、(B)/(C)/
(A1)/(C)/(A2)/(C)/(B)=25μ
m/5μm/10μm/10μm/5μm/5μm/2
5μmに変更した以外は同様に行って積層包装材を得
て、同様に評価を行った。
【0066】比較例3 実施例1において、層厚み構成を、(B)/(C)/
(A1)/(C)/(B)=35μm/5μm/10μ
m/5μm/35μmに変更した以外は同様に行って積
層包装材を得て、同様に評価を行った。
【0067】実施例及び比較例の評価結果を表2に示
す。
【表2】 耐屈曲疲労性1) 耐振動疲労性2 ) 耐落下衝撃性2 ) 200回 500回 5℃ 23℃ 5℃ 23℃ 5℃ 23℃ 5℃ 23℃ 実施例1 1.7 1.5 1.9 1.5 0.7 0.6 0.9 0.65 〃 2 3.3 3.3 3.5 3.3 1.2 1.2 1.4 1.2 〃 3 1.5 1.3 1.8 1.3 0.8 0.5 0.8 0.5 〃 4 1.7 1.5 1.8 1.5 0.7 0.6 0.8 0.6 〃 5 1.7 1.3 2.1 1.4 0.7 0.5 1.2 0.5 〃 6 2.2 2.1 2.3 2.1 0.8 0.8 1.0 0.8 〃 7 1.4 1.2 1.6 1.2 0.7 0.5 0.8 0.6 〃 8 1.8 1.5 2.4 1.5 0.8 0.6 1.2 0.6 〃 9 2.4 1.3 3.2 1.4 1.3 0.6 1.8 0.9 〃 10 2.4 1.3 3.2 1.4 1.3 0.6 1.8 0.9 〃 11 1.4 1.1 1.9 0.6 0.6 0.5 0.9 0.5 〃 12 1.9 1.6 2.2 1.7 0.7 0.6 1.1 0.6 〃 13 1.4 1.0 1.9 1.0 0.6 0.5 0.9 0.5 比較例1 * 1.2 * 1.5 2.0 0.5 * * 〃 2 * * * * * * * * 〃 3 4.7 1.5 * 1.7 1.2 0.6 * 0.6 1)単位:cc/m2・day・atm 2)単位:cc/day・atm *は酸素透過度が50cc/m2・day・atm(又はcc/day・atm)以上であることを表す 。
【0068】
【発明の効果】本発明の積層包装材は、中間層に接着性
樹脂層を介して特定のバリア層を設けているので、低温
下での過酷な屈曲疲労、振動疲労および落下衝撃に対し
て優れたガスバリア性を保持することができ、被包装物
の変質を防止するために有効な積層包装材として極めて
有用性が高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E086 AD01 AD30 BA04 BA15 BB22 BB42 BB51 BB74 CA11 4F100 AK03B AK03C AK06 AK24G AK46B AK46C AK63A AK63G AK64 AK66 AK68 AK69B AK69C AK69G AL02 AL05B AL05C AL07B AL07C AL07G AR00D AT00A BA04 BA06 BA07 BA10D GB15 GB16 JD01 JD01B JD01C JK10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面層(B)/接着性樹脂層(C)/バ
    リア層(A1)/接着性樹脂層(C)/バリア層(A
    2)/接着性樹脂層(C)/表面層(B)の積層構成を
    有し、かつバリア層(A1)及び/又は(A2)が、エ
    チレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(a1)100重量
    部に対して、酸グラフト変性ポリオレフィン系樹脂(a
    2)及びポリアミド系重合体(a3)をその合計量(a2+a
    3)として0.5〜100重量部を配合してなる組成物
    (A)からなることを特徴とする積層包装材。
  2. 【請求項2】 組成物(A)中に更にエチレン系重合体
    (a4)を含有してなることを特徴とする請求項1記載の
    積層包装材。
  3. 【請求項3】 組成物(A)中のアルカリ金属(a5)含
    有量が5〜1000ppmであることを特徴とする請求
    項1または2記載の積層包装材。
  4. 【請求項4】 表面層(B)の少なくとも1層が、直鎖
    状低密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項1
    〜3いずれか記載の積層包装材。
  5. 【請求項5】 直鎖状低密度ポリエチレンが、シングル
    サイト触媒を使用して重合されてなることを特徴とする
    請求項4記載の積層包装材。
  6. 【請求項6】 バッグインボックスまたはバッグインカ
    ートンの内容器に用いることを特徴とする請求項1〜5
    いずれか記載の積層包装材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002321318A (ja) * 2001-04-26 2002-11-05 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 積層包装材
JP2017538605A (ja) * 2014-12-08 2017-12-28 インテグリス・インコーポレーテッド 改善された耐屈曲亀裂性を有するフィルム

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