JP2001079672A - 摩擦攪拌接合方法および構造体 - Google Patents

摩擦攪拌接合方法および構造体

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JP2001079672A
JP2001079672A JP2000055191A JP2000055191A JP2001079672A JP 2001079672 A JP2001079672 A JP 2001079672A JP 2000055191 A JP2000055191 A JP 2000055191A JP 2000055191 A JP2000055191 A JP 2000055191A JP 2001079672 A JP2001079672 A JP 2001079672A
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Takeshi Kawasaki
健 川崎
Toshiaki Sagawa
年旦 佐川
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Hitachi Ltd
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K20/00Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating
    • B23K20/12Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating the heat being generated by friction; Friction welding
    • B23K20/122Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating the heat being generated by friction; Friction welding using a non-consumable tool, e.g. friction stir welding
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重ね部の摩擦攪拌接合において高強度の接合
が得られるようにする。 【解決手段】 部材310の端部と部材320の端部と
を重ね、重ねた面310b、320bに対して回転工具
を傾斜した状態で、部材310、320に挿入した状態
で摩擦攪拌接合を行う。重ねた面310b、320bに
対して傾斜しているので、実質的に回転工具の軸方向に
も攪拌、混合されたことになり、十分に攪拌され、強固
な接合ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミニウム合金等
の重ね継ぎ手の摩擦攪拌接合に関するものである。
【0002】
【従来の技術】摩擦攪拌接合方法は、接合部に挿入した
丸棒(回転工具という。)を回転させながら接合線に沿
って移動させ、接合部を発熱、軟化させ、塑性流動さ
せ、固相接合する方法である。回転工具は、接合部に挿
入する小径部と、外部に位置する大径部とからなる。小
径部と大径部は同軸である。小径部と大径部との境は接
合部に若干挿入されている。
【0003】これは、Presented at IBEC 98, Detroit,
MI, USA, 29 Sept - 10ct 1998, No 98IBECC-37 "Appl
ication of Friction Stir Welding to Lightweight Ve
hicles"(以下、文献1という。)、および特開平9−
309164号公報(EP0797043A2)(以
下、文献2という。)に示されている。前記文献1の図
4には重ね接合が示されている。後者の文献の図9には
中空の押し出し形材の二面の接合を一方の面から行うこ
とが示されている。また、中空形材の変形を防止する継
ぎ手が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】摩擦攪拌接合は、被接
合部材を近接させ、両者を十分に攪拌して混合すること
により接合するプロセスである。不十分な攪拌は、欠陥
の発生による強度低下、見栄えの低下などの品質低下を
引き起こす。このため、接合部の品質を確保するために
は被接合部材を十分に攪拌して混合することが重要にな
る。摩擦攪拌接合は回転工具を回転させて行うので、回
転工具と被接合部材との摩擦に伴う被接合部材の流動は
主に回転方向のみである。回転軸方向にはほとんど攪拌
されない。
【0005】このことは、Script Materially. Vol.40,
No.9, pp.1041-1046, 1999 "SOLID-STATE FLOW VISUAL
IZATION IN THE FRICTION-STIR WELDING OF 2024 AL TO
6061 AL" (以下、文献3という。)の図2に示された
とおりである。これによれば被接合部材は回転工具の回
転方向には十分に攪拌されているが、回転工具の挿入方
向すなわち回転工具の軸方向(被接合部材の厚さ方向、
重ね方向)にはほとんど攪拌されていないことがよく分
かる。
【0006】突き合わせ部を摩擦攪拌接合方法によって
接合すると、被接合部材は十分に攪拌され、所要の品質
の継ぎ手を得ることができる。これは被接合部材の接触
面が回転工具の回転軸に平行、すなわち前記接触面が回
転工具の回転方向に対して直角方向斜め、回転工具の回
転が接触面を攪拌し混合するためである。この場合の機
械的特性は、従来のアーク溶接の場合と比較して良好で
あることが知られている。これは例えば、Science and
Technology of Welding and Joinning 1997 Vol.2 No.5
pp.199-208 "Mechanical properties of welded joint
s in thin walled aluminium extrusions"に示されてい
る(以下、文献4という。)。
【0007】しかし、摩擦攪拌接合方法によって、重ね
接合のように、接合面と回転工具の回転方向が平行な接
合を行う場合は、突き合わせ部のような機械的特性を得
ることは困難である。回転工具と被接合部材との摩擦に
伴う被接合部材の流動は主に回転方向のみである。回転
軸方向にはほとんど攪拌されない。このため、重ね接合
のように、接合面と回転工具の回転方向が平行である場
合は、機械的特性が大きくない。
【0008】これは前記文献1の図4に示されている。
図4の接合部の上下の中央部には水平方向に沿った黒色
の線が認められる。これは接合前の被接合部材の表面に
存在していた酸化皮膜である。被接合部材の表面に存在
していた酸化皮膜が接合後も接合前の状態とほとんど変
化せず、重ね面に存在している。これは回転方向に平行
な重ね面は十分な攪拌が行われないことを示している。
このため、引張り試験を行うと、2つの被接合部材はこ
の重ね面に沿って離れる。つまり、強度が小さい。この
ため、重ね接合は強度部材には採用困難である。
【0009】本発明の目的は、重ね部の摩擦攪拌接合に
おいて高強度の接合が得られるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、第1の部材
の一方の端部と第2の部材の他方の端部とを重ね、前記
重ねた部分は前記第1の部材の他方の端部と前記第2の
部材の他方の端部との間にあり、前記重ねた面に対して
回転工具を傾斜した状態で、前記第1の部材と前記第2
の部材に挿入した状態で摩擦攪拌接合を行うことによっ
て達成できる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図1から図2
により説明する。この実施例は接合部に引張り荷重が作
用する強度部材として用いられる。2つの部材310、
320は端部を重ねている。部材310の一方の端部と
部材320の他方の端部とを重ね、重ねた部分は部材3
10の他方の端部と部材320の他方の端部との間にあ
る。重ね面310b、320bは傾斜している。重ね面
310b、320bの傾斜角度は例えば4度から10度
である。他の上下の面310c、310d(320c、
320d)は平行で、水平である。部材320の下面3
20dは架台に載せられている。部材310、320は
押し出し形材である。
【0012】この状態において、摩擦攪拌接合装置の回
転工具250を上方から重ね部に挿入した状態で、接合
線に沿って移動させ、摩擦攪拌接合する。回転工具25
0の軸心は鉛直方向(接合部の法線に沿った方向)であ
る。ただし、回転工具250の進行方向に対しては軸心
は公知のように傾斜している。接合線は、図1の紙面に
対して垂直方向にある。重ね面310b、320bは接
合線(接合方向)に対して直角方向にある。重ね面31
0b、320bは2つの部材310、320の端部の間
にあるといえる。回転工具250の移動は部材310、
320に対して相対的に移動させればよい。
【0013】回転工具250は大径部252とその先端
の小径部251とからなる。小径部251はねじであ
る。小径部251は重ね面310b、320bよりも深
く挿入している。小径部251の先端は下方の部材32
0の下面320d近くまで深く挿入している。大径部2
52の下端は部材310の上面310cよりも若干挿入
されている。
【0014】図2は接合後の状態を示すもので、ハッチ
ングは接合ビード(熱影響部)を示す。接合ビードの大
きさは挿入した回転工具250の外形よりも若干大き
い。これによれば、回転工具250の回転軸は垂直であ
るが、重ね面310b、320bは水平面に対して傾斜
している。このため、重ね面310b、320bは回転
工具250の軸心に対して傾斜しているといえる。この
ため、重ね面310b、320bは回転工具250の回
転方向に対して傾斜することになる。このため、部材3
10、320は重ね面310b、320bの傾斜角度に
応じて攪拌され混合されることになる。つまり、回転工
具250の軸心方向にも混合されることになる。したが
って、接合前に酸化皮膜があったとしても、良好に混合
される。このため、部材310、320を左右に引張っ
ても高強度の接合が得られる。よって、部材310、3
20を左右に引張る強度部材として使用できるものであ
る。
【0015】図3および図4の実施例を説明する。部材
330、340は端部を重ねている。部材330、34
0は凸部330eを除き、平板である。重ね面は水平で
ある。回転工具250は鉛直に対して4度から10度傾
斜している。傾斜方向は部材330、340の端部方向
である。これによっても前記実施例と同様の効果が得ら
れる。上側、すなわち、回転工具250側の部材330
には回転工具250側に突出する凸部330eを設けて
いる。
【0016】凸部330eは部材330の板部の端部に
おいて、板部の上面の延長線上から厚さt1、t2の突
出量を有する。板部の端部および凸部330eのt1部
の端部は板部に対して実質的の直交している。板部の端
部および凸部330eのt1部の端部は実質的に同一面
にある。凸部330eの上面は傾斜している。すなわ
ち、凸部330eの上面は回転工具250の軸心に直交
している。これによれば、部材330において不要な部
分を少なくできる。図4においてハッチングの接合ビー
ドは傾斜している。
【0017】図5から図8によって、本発明を鉄道車両
の車体に適用した実施例を説明する。以下の説明におい
て、図5に記載のない部品番号を使用することがある。
その場合はその部品番号から10を減算した部品番号が
右半分の部品番号の部品に相当する。図5は図6の要部
拡大図、図6は図7の要部拡大図、図7は図8の側構体
の要部の縦断面図である。
【0018】車体200は、側面を構成する側構体20
1、屋根を構成する屋根構体202、床を構成する台枠
203、長手方向の端部を構成する妻構体204からな
る。側構体201、屋根構体202、台枠203は、そ
れぞれ複数の押し出し形材を接合して構成している。押
し出し形材の長手方向を車体の長手方向にしている。押
し出し形材はアルミニウム合金製の中空形材である。側
構体201を構成する中空形材10、20の構成および
接合方法について説明する。他の箇所、他の構体も同様
である。
【0019】中空形材10、20は二枚の面板11、1
2、21、22とトラス状に配置した複数のリブ13、
23からなる。二枚の面板11、12(21、22)は
実質的に平行である。リブ13、23によるトラスのピ
ッチは同一である。トラスはリブ13、23、面板1
1、12、21、22の板厚の中心線によって構成され
る。頂点は面板11、12、21、22側にある。車内
側のトラスの頂点付近には機器を取り付けるためのレー
ル19、29を一体に設けている。レール19、29は
L状の2つの部材からなる。レールは内装板や椅子等の
機器の取り付け座になる。
【0020】車体の外面側に位置する面板12、22の
端部は車内側の面板11、21の端部よりも隣接する中
空形材20、10側に突出している。この突出した面板
を12b、22bと呼ぶ。面板12b、22bの端部同
士を突き合わせて摩擦攪拌接合している。突き合わせ部
の隙間が小さくなるように突き合わせている。面板12
b、22bの板厚は他の部分の面板12、22の板厚よ
りも厚い。中空形材10、20は面板12、22を下方
にしてベッド40に載っている。面板11、21側を上
方にしている。上方から回転工具250を接合部に挿入
して摩擦攪拌接合をする。車内側から摩擦攪拌接合する
と言える。面板12b、22bの端部には車内側(すな
わち面板11、21側)に突出する凸部16、26があ
る。凸部16、26の幅高さは実質的に同一である。
【0021】車内側の面板11の端部と面板21との端
部との間は接続材30を介して接合している。接続材3
0の端部はトラスの頂点に設けた座27(17)に載っ
ている(重なっている。)。座27(17)は重ね面に
なる。図1と同様に傾斜している。座27(17)は、
リブ23A(13A)とリブ23B(13B)との交点
にある。座27(17)の幅の中央に前記交点がある。
つまり、端部のトラスの頂点は座27(17)の幅の中
央部にある。座27(17)の幅は接続材30の凸部3
5の幅と同様である。座27(17)は面板21(1
1)の外面よりも凹んでいる。座27(17)は中空形
材の厚さ方向の外側、幅方向の端部側に開口している。
面板21(11)の端部27b(17b)は接続材30
とのアーク溶接用の開先として傾斜している。
【0022】接続材30は面板11、21の表面があた
かも連続しているようにすることを目的として配置して
いる。このため、座27(17)は面板21(11)の
外面に対して面板21(11)の板厚だけ凹んでいる。
接続材30の両端35を除いた中央は板31であり、そ
の板厚は面板21(11)の板厚と実質的に同一であ
る。
【0023】接続材30の両端には上方に突出する凸部
35がある。凸部の上面にはV字状の溝36がある。溝
36は凸部35の幅の中心にある。凸部35の幅は回転
工具250の大径部252の径よりも大きい。溝36は
回転工具250を導くための位置検出用の対象物とな
る。レーザセンサで溝36を検出し、回転工具250の
軸心が溝36に一致するようにしている。溝36の延長
線上すなわち回転工具250の軸心上に、2つのリブ1
3A(23A)と13B(23B)の交点がある。
【0024】接続材30の両端の下面は座27(17)
に載る傾斜面になっている。接続材30と座17、27
の重ね面は、平面で起伏がなく、両者は接触している。
接続材30の幅は二つの中空形材10、20の面板1
1、21の間隔よりも小さい。接続材30は中空形材1
0、20と同一材質の押し出し形材である。接続材30
の長さは中空形材10、20の長さと同一である。
【0025】面板11の端部から面板21の端部までの
距離P(中空形材10の端部のトラスの頂点から中空形
材20の端部のトラスの頂点までの距離)は他の位置の
トラスのピッチPと同一である。
【0026】中空形材のトラスは、面板11、12、2
1、22側を頂点としたとき、2等辺3角形である。し
かし、中空形材10、20の端部のトラスは2等辺3角
形ではない。中空形材10、20の端部のトラスを構成
するリブ13A、23Aが鉛直線に対して成す角度はθ
1である。前記端部のトラスを構成するリブ13A、2
3Bが鉛直線に対して成す角度はθ2である。θ1<θ
2である。
【0027】このため、リブ13A(23A)は面板1
2(22)の途中に接続している。リブ13Aと面板1
2との接続部と、リブ23Aと面板22との接続部との
間には摩擦攪拌接合装置を挿入する空間が生じる。リブ
13A、23Aはリブ13B、23Aに比べて立ってい
る(θ1が小さい)ので、リブ13A、23Aの板厚は
リブ13B、23Aの板厚よりも大きい。リブ13B、
23Bの板厚は他のリブ13の板厚よりも大きい。リブ
13A、13B、13と面板11、12、21、22と
の接続部は円弧状である。また、接続部の厚さは強度の
観点から定めている。
【0028】この構造体の製作方法を説明する。中空形
材10、20はベッド240に載せられ、固定されてい
る。面板12b、22bの端部の突き合わせ部は接触し
ているか近接している。面板12、22の突き合わせ部
の凸部16、26を上方からアーク溶接によって仮止め
する。仮止め溶接は間欠的である。面板12b、22b
の突き合わせ部が載るベッド240の上面は平らであ
る。面板12b、22bの突き合わせ部付近、リブ13
A、23Aと面板12b、22bとの交点付近、リブ1
3B、23Bと面板12、22との交点付近の三者は同
一高さのベッド240に載っている。
【0029】この状態において、摩擦攪拌接合装置の回
転工具250を上方から凸部16、26の突き合わせ部
に挿入した状態で、接合線に沿って移動させ、摩擦攪拌
接合する。回転工具250の軸心は鉛直方向(接合部の
法線に沿った方向)である。ただし、回転工具250の
進行方向に対しては軸心は公知のように傾斜している。
2つの凸部16、26の突き合わせ部を前記センサで検
出して突き合わせ部の隙間の位置を求め、この隙間に回
転工具250の軸心を位置させる。
【0030】回転工具250の小径部251の先端は面
板12b、22bの下面の近傍に位置している。大径部
252の下端は凸部16、26の頂と面板12b、22
bの車内側の面(面板11、21側の面)との間に位置
している。大径部252の径は2つの凸部16、26か
らなる幅よりも小さい。
【0031】この摩擦攪拌接合によって、面板12b、
22bの突き合わせ部の隙間は埋められて、接合され
る。突き合わせ部の外面側(車外側)は平らに接合され
る。面板12b、22bの外面側には接合線の凹部はな
い。凸部16、26の上面は回転工具250の大径部2
52によって凹状になる。凹部の両側には未接合部があ
る。
【0032】次に、面板11、21の座17、27に接
続材30を載せる。接続材30の端部は座27の面で接
触している。次に、接続材30の端部を面板11、21
に対してそれぞれアーク溶接によって仮止めする。仮止
め溶接は間欠的である。次に、面板12b、22bの突
き合わせ部の摩擦攪拌接合に用いた摩擦攪拌接合装置を
用いて接続材30と座17、27との接合を行う。回転
工具250を上方から接続材30と座27を重ねた部分
に挿入した状態で、接合線に沿って移動させ、摩擦攪拌
接合する。回転工具250は、重ね面に17、27に対
して、図3の実施例のように傾斜している。
【0033】凸部35の幅は回転工具250の大径部2
52の径よりも大きい。凸部35の幅の中心に溝36が
ある。回転工具250の回転軸心を溝36に一致させ
る。このため、回転工具250の位置は、接続材30の
端部に摩擦攪拌接合されない部分を有する内側の位置で
ある。また、回転工具250の小径部251の先端は座
17、27に深く挿入している。これによって、重ね接
合が行われる。大径部252の下端は非凸部の接続材3
0の上面と凸部35の頂との間にある。
【0034】凸部35の上面は回転工具250の大径部
252によって凹状になる。凹部の両側には未接合部が
ある。摩擦攪拌接合装置の前記センサは溝36を検出し
て、溝36に沿って回転工具250を移動させる。この
ため、面板12b、22bの突き合わせ部を接合する際
の回転工具250とセンサとの位置関係をそのまま利用
できる。その他の回転工具と接合部との関係は前記のと
おりである。
【0035】回転工具250の軸心は2つのリブ13
A、13B(23A、23B)によるトラスの頂点また
はその近傍を通る鉛直線上にある。偏芯に対しては、リ
ブ13A、13B(23A、23B)の板厚の増大、リ
ブと面板とを接続する円弧の形状、接続部の厚さ、座1
7、27の厚さ等によって対応する。接続材30の接合
は座17との接合を行い、次に座27との接合を行う。
2つの回転工具を用いれば、接続材30の両端の接合を
同時にできる。
【0036】これによれば、接続材30の接合は重ね接
合であり、突き合わせ接合ではない。このため、二つの
中空形材10、20の製作公差、二つの中空形材の配置
の間隔の公差により、二つの中空形材10、20の隙間
が変わっても接続材30を接合できるものである。特
に、多数の中空形材を並べて一度の接合する場合は誤差
が大きくなる。この場合、重ね接合であるので、容易に
接合できるものである。
【0037】また、中空形材の両面の接合を片面側から
行うことができる。このため、一方の面を接合した構造
体を反転させる必要がない。したがって、安価に、また
高精度に製作できるものである。
【0038】また、面板12b、22bの接合部の外面
は平らに接合できる。凸部16、26、35は構造体内
や車内側にあり、平滑な面が要求される箇所(外面側、
車外側)にはない。また、車外側には回転工具によって
切削されて生じる凹部もない。このため、凸部の切削等
を不要にでき、車体を安価に製作できるものである。
【0039】また、接続材30の接合の際の挿入力は、
回転工具250の軸心に向けて配置した2つのリブ13
A、13B(23A、23B)によって支えられる。こ
のため、リブ13A、13B(23A、23B)の曲が
りを抑制できる。13A、13B(23A、23B)の
板厚を薄くでき、軽量にできるものである。もちろん面
板11、21、30の曲がりも抑制できる。リブ13
A、13B(23A、23B)を支えるベッド240は
同一高さにあるので、面板12、22の曲がりも防止で
きる。
【0040】また、接合後、構造体として用いる場合を
考えると、実質的にすべてをトラス構造で構成したこと
になる。中空形材10、20の接合部もトラス構造であ
る。このため、面外曲げ剛性が向上し、軽量にできるも
のである。なお、接続材30、リブ13A、23Aの間
の面板12b、22b、リブ13A、23Aは実質的に
トラスを構成するので、この部分が特に弱いことはな
い。ただし、板厚は検討すべきである。
【0041】また、リブ13A、23Aの傾斜角θ1を
リブ13B、23Bの傾斜角θ2よりも大きくすること
ができる。これによれば、接続材30の幅が大きくな
り、その板厚を厚くする必要が生じ、重量が大きくな
る。しかし、摩擦攪拌接合装置の挿入の為に大きな開口
が必要な場合に利用できる。リブの傾斜角θ1、θ2を
同一にして、2等辺3角形にすることができる。これに
よればリブ13A、13B(23A、23B)の板厚を
同一にできる。また、リブ13A、23Aの板厚を図5
の場合よりも薄くできよう。ただし、この2等辺3角形
のトラスの大きさを他の個所のトラスの大きさと同一に
すれば、接続材30の幅は大きくなる。
【0042】しかし、2つのリブ13A、13B(23
A、23B)の傾斜角θ1、θ2を図5の傾斜角θ1と
すれば、端部のトラスを小さい2等辺3角形にすること
ができる。この端部のトラスの底辺の大きさは他の個所
のトラスの底辺の大きさよりも小さい。これによれば、
リブ13B(23B)と面板12(22)との交点から
中空形材10(20)の端部までの距離を小さくでき
る。したがって、接続材30の幅を図5の接続材30の
幅と同様にできる。
【0043】接続材30の部分を含めて全てのトラスの
ピッチは同一である。端部のトラスを除き、トラスの大
きさは同一である。このため、中空形材の設計を標準化
できる。2つのリブ13A、13B(23A、23B)
による頂点は面板21、31よりも外面側にあってもよ
い。また、2つのリブ13A、13B(23A、23
B)が成す角度の中間に向けた角度で回転工具250を
挿入してもよい。この場合の軸心はトラスの頂点に向け
る。
【0044】上記実施例では接続材30の接合は摩擦攪
拌接合で行っているが、アーク溶接との併用で行っても
よい。上記摩擦攪拌接合は重ね接合であるので、突き合
わせ接合に比べて、接合強度が弱い。このため、接続材
30の端部と面板21、31との突き合わせ部をアーク
溶接する。アーク溶接の箇所は例えば強度が弱い領域で
ある。また、アーク溶接を補修用として使用することが
できる。
【0045】上記実施例では接続材30の両端を摩擦攪
拌接合で接合しているが、一端を摩擦攪拌接合、他端を
アーク溶接で接合するようにしてもよい。アーク溶接の
方が歪みが大きいので、先に摩擦攪拌接合を行う。
【0046】上記実施例は面板11、12、21、22
が平行であったが、一方の面板が他方の面板に対して傾
斜している場合にも対応できるものである。リブ13
A、13B(23A、23B)の板厚において、面板1
1、21側の板厚を面板12、22側よりも厚くする。
面板11、21側を厚くするのは、接合時に高温になり
やすいからである。
【0047】上記実施例では接合部の面板が水平であっ
たが、接合部の面板の法線が傾斜していても同様に接合
できる。これは側構体201の端部の接合線に生じ易
い。この場合の回転体の軸心は面板の法線に沿ってい
る。
【0048】図9の実施例を説明する。中空形材10C
の端部のリブ13Cは面板11C、12Cに直交してい
る(面板の法線に沿っている。)。面板11Cとリブ1
3Cとの接続部には前記と同様な凹部の座17Cがあ
る。17Cbは座17Cに接続した突出片で、接続材1
30が載る。リブ13Cの板厚の範囲内に回転工具25
0の回転軸心、溝36がある。このものでは摩擦攪拌接
合時の挿入力をリブで支える。突出片17Cbを含めた
座17Cの幅の中央部にリブ13Cの板厚の中心があ
る。突出片17Cbを含めた座17Cの幅は凸部35の
幅と同様である。他方の中空形材の端部のリブもこのよ
うにできる。
【0049】図5、図9の実施例において、図3の実施
例のように、重ね面を水平とし、回転工具250の回転
軸心を傾斜させることができる。接続材30、130の
両端に傾斜した凸部を設ける。接続材30、130と中
空形材10、10C、20との接続部は面板11、11
C、21に対して凹んだ座17、17C、27に重ねて
いるが、面板11、11、21に重ねてもよい。
【0050】本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲の
各請求項に記載の文言あるいは課題を解決するための手
段の項に記載の文言に限定されず、当業者がそれから容
易に置き換えられる範囲にも及ぶものである。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、重ね部の摩擦攪拌接合
において高強度の接合が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の接合部の縦断面図。
【図2】図1の接合後の縦断面図。
【図3】本発明の他の実施例の接合部の縦断面図。
【図4】図3の接合後の縦断面図。
【図5】本発明の一実施例の接合部の要部の縦断面図。
【図6】本発明の一実施例の接合部の縦断面図。
【図7】本発明の一実施例の一組の中空形材の縦断面
図。
【図8】鉄道車両の車体の斜視図。
【図9】本発明の他の実施例の要部の縦断面図。
【符号の説明】
10、10C、20 中空形材 11、11C、12、11b、12C、21、22、2
2b 面板 13、13A、13B、13C、23、23A、23B
リブ 17、17C、27 座 30 接続材 201 側構体 202 屋根構体 203 台枠 240 ベッド 250 回転工具 310、320、330、340 部材 310b、320b 傾斜面 330e 凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B23K 103:10 Fターム(参考) 2E125 AA70 AD02 AE14 AG20 BB03 BB31 BD02 BE08 CA90 2E162 CB08 GB07 4E067 AA05 BG00 DC07 EA00 EB00 EC01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の部材の一方の端部と第2の部材の
    他方の端部とを重ね、前記重ねた部分は前記第1の部材
    の他方の端部と前記第2の部材の他方の端部との間にあ
    り、 前記重ねた面に対して回転工具を傾斜した状態で、前記
    第1の部材と前記第2の部材に挿入した状態で摩擦攪拌
    接合を行うこと、 を特徴とする摩擦攪拌接合方法。
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